瑞鶴「加賀さんは怖がりらしい」 (206)

……入渠ドッグ……

飛龍「暇だねー」

蒼龍「まあ、バケツ節約例が出てるからねー」

瑞鶴「もう、私がここまで被弾するなんて……」

飛龍「お、瑞鶴じゃん」

蒼龍「瑞鶴がドック入りとは珍しいね」

瑞鶴「まあ、私もたまには怪我するし……」ムスー

蒼龍「ははは、さてはその顔……」

瑞鶴「な、なによ」

飛龍「また加賀さんになんか言われたかあ」

瑞鶴「ふん、あの元戦艦め……」

飛龍「はっはっは、仲が良くてうらやましいわー」

瑞鶴「ど こ が よ !」

蒼龍「なんて言われたの?」

瑞鶴「『あなたが大破すると鬱陶しいことこの上ないわ……もっと大破しないようにはできないの?』ですって!」プンスカ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1426701988

飛龍(意訳すると『あなたが大破すると心配しちゃうから大破しないで』ってところかな?)

蒼龍「相変わらず口下手だなぁあの人」

瑞鶴「ほんっといつも嫌味ばっかで……」

飛龍「はっはっは」ニヤニヤ

蒼龍「まだまだね瑞鶴」ニヤニヤ

瑞鶴「どういうことよ?」

飛龍「あの人は口下手だからねえ」

蒼龍「そうそう、全部瑞鶴の事思って言ってるんだよ」

瑞鶴「ふん、だとしても可愛げがなさすぎるわ」

飛龍「いやいや、あの人はねすご~く可愛いところあるよ」

蒼龍「怖い話が苦手……とか」

瑞鶴「ホントに?」

飛龍「前に私たち空母で怪談大会したときあったでしょ」

蒼龍「私も人のこと言えないけど、加賀さんは超弩級の怖がりでねえ……」

飛龍「あの時加賀さん、実は目開けたまま気絶してたよ」

瑞鶴「ブッ!」ゲホッゲホッ

飛龍「可愛いよね~普段クールなだけに」

瑞鶴「いいこと思いついたわ……」ニヤッ

飛龍「なになに?」

瑞鶴「あいつをぎゃふんと言わせるために怖い話を聞かせてやんのよ!」ドンッ!

蒼龍「う~ん、多分『私にそんな話を聞いている暇はないのだけれど』とか理由つけてどこかに逃げるよ」

瑞鶴「そこはなんとかするわよ」

飛龍「あっ、私いいネタ持ってるよ」

瑞鶴「聞かせて!」

飛龍「多門丸から聞いたんだけど……鏡の前で45度でお辞儀をして横を向いちゃいけないんだって」

蒼龍「なんで?」

飛龍「恐ろしい何かが現れるとかなんとか」

瑞鶴「ほうほう」


瑞鶴「でもそれだけだと押しが弱い気が」

飛龍「大丈夫、加賀さんはメリーさん系統の話が特に苦手でね」

瑞鶴「なんで知ってるのよ」

蒼龍「赤城さんの惚気話より抜粋」

瑞鶴「ああ……」

飛龍「面白いことになりそうだぞー」

瑞鶴「ふふふ、絶対にぎゃふんって言わせてやる」

蒼龍「大丈夫かなぁ?」

……次の日の夜……

瑞鶴「ねーねー加賀さーん」ニヨニヨ

加賀「何かしら五航戦の頭が弱い方、あまりにも馴れ馴れしくて眩暈がするのだけれど」

瑞鶴「ぐっ……堪えるんだ」

加賀「それで何か用かしら?まさか用もないのに呼び止めたんじゃないでしょうね」

瑞鶴「いやいや、加賀さんに聞かせたいお話がありましてー」ニヤニヤ

加賀「そう、なんだか七面鳥が食べたくなってきたわね」

瑞鶴「ぬっ…、あ―何だか焼き鳥が食べたいな~」

加賀「頭にきました」

瑞鶴「おっと、話がずれましたね本題に入りましょう」

加賀「手短に済ませなさい」

瑞鶴「普段、何げなく鏡を使うじゃないですか~」

加賀「それがどうしたの」

瑞鶴「加賀さんは鏡の前で45度でお辞儀をして横を向いたりしたことありますか~」

加賀「? 意識してしたことはないわ」

瑞鶴「それはよかった、なんでもこれをすると恐ろしい何かに呪われてしまうらしくてぇ」

加賀「そ、そう」フーン

瑞鶴「気が付かないうちにやっちゃいそうで怖いですよねぇ~」

加賀「……」ミブルイ

瑞鶴(この程度で怖がるとかちょろすぎ)

加賀「く、くだらないこれだから五航戦は……呪いなどあるわけ」

瑞鶴「えっ、じゃあ加賀さんは鏡の前で45度でお辞儀をして横を向けちゃいますよねぇ?」ニヤリ

加賀「て、提督にこの書類を届けなくてはいけないからそんな暇はないわ」

赤城「あ、加賀さーん」

加賀「何かしら赤城さん」タスカッタ

赤城「その書類に追記する事があるのを思い出したの、書いた後に届けちゃいますね」スタスタ

加賀「」

瑞鶴「暇、できましたね」ニヤーリ

……一航戦の部屋……

瑞鶴「ここが加賀さんの部屋か~」

加賀「」

瑞鶴「もしかして、恐いんですか?」

加賀「そ、そんなわけ」

瑞鶴「じゃあこの鏡に……」

加賀「ぐっ……」

瑞鶴「呪いなんて信じない加賀さんにはできますよねー」

加賀「そ、そうね」

瑞鶴「足が震えてますけど?」

加賀「武者震いよ、明日の戦のね」

瑞鶴「じゃあ、やりましょうか」ニッコリ

加賀「」ダレカタスケテ

 加賀さんが涙目になりながらそれを終えたとき、私は部屋の空気が一気に重くなったように感じた。
 「えっ」部屋を見回して、思わずつぶやいてしまう、
 身長160センチほどの髪の長い何かが、部屋の中央に現れた。。
 「あ、ぁぁぁ」そういって加賀さんは気絶してしまう。
 なんなんだ、あいつ。
 死装束を身にまとい、左右に揺れていて気味が悪い。 
 「だ、誰よアンタ」
 顔面には無数のお札が張られていて表情を伺うことはできない。
 「し、侵入者ね」
 どうするべきか、加賀さんを置いて逃げられないし……。
 てか、あいつの揺れが強くなってる! なんかヤバイ。
 「……全機爆装、準備出来次第発艦! 目標、部屋中央の……あれ?」
 きえた? まあなんにせよこれで一安心……そう思った時だった。
 「ドォ~ドォルルシッテ」
 耳元でいきなり、そいつが呻いた。
 後ろだ!! 回り込まれた!
 私が振り向くと、そいつは私に手を伸ばしてきて……。

 「そこまでだ」
 聞き覚えのある声、私たちを普段指揮している寺生まれのT督だ。
 「破ぁぁ――――!!」
 彼が叫んだ瞬間、部屋がまばゆい光に包まれる。
 彼の軍帽が光り輝きそこから放たれた青白い光弾が怪物を引き裂いてゆく!
 怪物は跡形もなく消えてしまった。
 「もう、こういった禁忌を犯すなよ」そう言って片手でタバコに火をつけるT督。
 寺生まれってスゴイ、私は初めてそう思った。

こんな感じでやっていくずい
SSは初めてずい
至らぬ点があってもどうか許してずい

おつ!面白かった!
この加賀さんが可愛いので最後のほうもうちょっと詳しく!

>>12
ちょと違うかもしれないけど書いてみたずい

 

「じゃあ、やりましょうか」
 冗談じゃないわ、なんでそんな恐ろしいことを。
 けど、ここでやれなかったら一航戦の恥さらしになってしまうわ……。
 勇気を振り絞りなさい! あなたは一航戦の加賀なのよ。
 か、鏡の前でお辞儀して横を向くだけで呪われるはずがない。
 というか、そんなことで呪われたら今頃日本は呪われし人々であふれかえっているはずよ。
 大丈夫、呪いなんてない。きっと瑞鶴が私を怖がらせようとしてでっち上げたに違いないわ。
 ……よし、後は横を向くだけ。
 「えっ」そんな瑞鶴の声が聞こえた。
 そんなに私がこれをやり遂げたのが意外なようね……。
 「一航戦の力を侮っていましたね……」
 だが、瑞鶴はまるで聞いていない。
 瑞鶴の視線の先を見ると、そこには……。
 「あ、ぁぁぁ」
 私の記憶はここで途絶えた……。


赤城「加賀さーん」

加賀「うーん」

赤城「起きてくださーい」

加賀「はっ」

赤城「目が覚めましたか」

加賀「ここは……?」

赤城「ここはって、医務室ですよ」

加賀「何か悪い夢を見た気がする」

赤城「もう、心配したんですからね」

加賀「何かしてしまいましたか?」

赤城「部屋で気を失って倒れていたそうじゃないですか」

加賀「……ごめんなさい、記憶があいまいで」

赤城「瑞鶴ちゃんが看病してくれたんですよ」

加賀「そうですか……」

赤城「あとでお礼を言っておいてくださいね」

加賀「ごめんなさいね、心配かけて」

赤城「それより……」

加賀「?」

「ドォシッテ? ドォシッテ? ドォシッテ? ドォシッテ?」
赤城さん……?
どういうこと赤城さんの首があり得ない方向を向いて……。
「ドォ~ドォルルシッテ」
いつの間にか部屋は真っ暗になっていた、それなのに赤城さんの様なものは嫌にはっきりと見える。
「こ、こないで!」
それはニタニタと笑いながらゆっくりとこちらに近づいてくる。
もはや赤城の面影はなくなり、顔面には無数のお札が張られていた。
「ドォォヂデェェエエ!!」
怪物が、叫ぶ。
怪物の手が、私の首のすぐそばにある。
「イッジョディイゴォォ」
もう、だめだ。
意識が遠のく、その一瞬……。

「そこまでだ!」
聞き覚えのある声、私たちを普段指揮している寺生まれのT督だ。
「破ぁぁ!!」
そう彼が叫びながら軍刀をふるうと、そこから青白い斬撃波が生まれ怪物を一刀両断する!
怪物は悲鳴を上げながら消えて行った。
「赤城に化けるとはふてー野郎だ。それにしても、完全に消しきれてなかったとは……俺も親父のようになるにはまだまだかかるな」
そういってはにかむT督をみて、寺生まれってスゴイ、私は初めてそう思った。

ちなみに今回の元ネタは洒落怖のリアルだずい


1 :以下、名無しにかわりましてでKIPがお送りします:2015/03/20(金) 00:17:59.32 ID:/ZGm0+WA
     このURLは絶対に踏むなよ!
     ××××××××××××

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

漣「ほうほう、このURLは絶対に踏んではならないと……」

漣「そういわれると踏みたくなるんだよねぇ」ポチットナ

漣「……ただの日本人形ですな」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

2 :以下、名無しにかわりましてでKIPがお送りします:2015/03/20(金) 00:18:58.39 ID:58hujdmO
怖すぎワロえないでち


3 :以下、名無しにかわりましてでKIPがお送りします:2015/03/20(金) 00:19:30.49 ID:yama462O
>>2
     怖くて見れないからどんなのかおせーて


4 :以下、名無しにかわりましてでKIPがお送りします:2015/03/20(金) 00:20:58.39 ID:58hujdmO
>>3
     見てねーからわからんでち


5 :以下、名無しにかわりましてでKIPがお送りします:2015/03/20(金) 00:20:39.29 ID:yama462O
 >>4
     おいコラ


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漣「あ、落ちた」

曙「?何が落ちたのよ」

漣「お、ぼのちん帰ってきましたか」

曙「誰がぼのちんよ」

漣「なに、クソスレが一つ消えただけですぞ」

曙「はあ、明日も早いんだから早く寝なさいね」

漣「はいはい、マジメ~」パタン

曙「電気消すわよ」

漣「ほいさっさ~」

曙「……今になにか物音がしなかった?」

漣「いえ、特に何も聞こえませんでしたよ?」

曙「そ、そうならいいけど」

漣「……怖い?」

曙「こ、怖くなんてないわよ」

漣「前みたいにご主人様の布団にもぐりこんだりしないでくださいね?」

曙「す、するかー!!」

漣「可愛いなぁ」ニヨニヨ

  ……

漣「う~ん、目が覚めてしまいました」

漣「トイレに行きましょうかね」モゾモゾ

 ……

漣「……あそこにいるのは、加賀さんですかね~?」

加賀「……」

漣(やけにゆっくりと歩いてますね)

加賀(夜中トイレに行きたくなったのはいいのだけれど、赤城さんが起きてくれないせいで一人で行く羽目になりました)

漣(すこし脅かしてみよう)

加賀(……夜中の廊下というのはやはり不気味ね、怖くなんてないですが)

漣「バァ!」

加賀「きゃっ!!」ビクン

漣(普段の加賀さんからは想像もつかないキュートな悲鳴キタコレ!これだからやめらんねえぜ!)

加賀「お、おほん。静かにしなさい他の人を起こしてしまいます」

漣「とりあえず立ちましょうか」

加賀「……手を貸してくれると助かるのだけれど」

漣「腰が抜けちゃいました?」

加賀「そんなこと……」

漣「最古参であるこの漣に見抜けのことなどあんまりにい!」

加賀「…はあ、わかっててやるだけ悪質ね」

漣「お手洗い、ご一緒しますよ?」

加賀「そ、そう」タスカル

漣「ん?」

加賀「どうしたの?」

漣「なんか落ちてますね」

加賀「そうね、って」

漣「うはー日本人形ですよ」

加賀「ぶ、不気味ね」ガクブル

漣「そんなに怖がらなくても……きっと熊野あたりが落としたんですよ」

加賀「……」カタカタ

漣「また熊野の変な趣味キタコレですよ」

漣(それにしても、この人形やけに見覚えが……)

 ……トイレ

加賀「ちゃんといるかしら?」

漣「いますって」

加賀「良かったわ」

漣「ホント怖がりですね」

加賀「何のことかしら」

漣「隠せませんよ漣はしつこいから」

加賀「はあ……」

漣「♪」

加賀「すっきりしました……え?」ガチャリ

漣「どうしました?」

加賀「あ、あれは……」プルプル

漣「えっ?」クルリ

そうして加賀さんの指さす方を向くと、さっきの日本人形が立っているのが見えた。
は? いやいやまさか。
「悪戯はやめなさい」
「私何もしてませんよ」
「じゃあ誰が…」
あれ? さっきより近くなってない?
てかあれ、あの画像の日本人形にそっくりじゃまいか!
「に、逃げますよ加賀さん」
そういって加賀さんの手を握って後ろを向くと……。
『だから見るなって言ったのに……』
日本人形がすぐ目の前に……。

聞き覚えのある声、私たちを普段指揮している寺生まれのT督だ。
「破ぁーーー!!」
彼が叫びながら手をかざすと日本人形はたちまち崩れ落ちてしまった!
「やれやれ、幽霊がネットを使う時代が来るなんてな」
そういいながらため息をつくご主人様を見て、寺生まれってスゴイ、私は改めてそう思った。

>>37
修正

「そこまでだ!」
聞き覚えのある声、私たちを普段指揮している寺生まれのT督だ。
「破ぁーーー!!」
彼が叫びながら手をかざすと日本人形はたちまち崩れ落ちてしまった!
「やれやれ、幽霊がネットを使う時代が来るなんてな」
そういいながらため息をつくご主人様を見て、寺生まれってスゴイ、私は改めてそう思った。

またもやT督さんネタずい
ほかにも考えてはいるけどしばらくはT督さんメインになりそうずい

瑞鶴「加賀さん」

加賀「なにかしら」

瑞鶴「あの時のこと謝ろうと思いまして」

加賀「……」

瑞鶴「怒ってますよね」シュン

加賀「……」アタフタ

加賀「(怒っていないけれどこういう時になんて言葉を掛ければいいかわかりません)」

瑞鶴「許してくださ何でもしますから!」

漣「ん?」スッ

飛龍「今」スッ

蒼龍「何でもするって」スッ

赤城「言いましたね?」スッ

瑞鶴「え、ちょ、どこから現れたのよ?!」

漣「いえいえ、すこ~しだけ素直になれない二人の中を取り繕うと思いまして~」

飛龍「私は通りすがったら瑞鶴が面白そうなこと言ってたから」

蒼龍「右に同じ」

赤城「私は瑞鶴ちゃんがご飯を奢ってくれると言っていたので」

瑞鶴「いってませんよ?!」

赤城「部屋の謎のヘドロ、掃除が大変だったんですよ?」

瑞鶴「うぐ……、わかりましたよ」

赤城「♪」

飛龍「それで漣氏、一体どのようにして二人の仲を取り繕うというのですかな」

漣「飛龍氏、この漣にいい考えがあります」

蒼龍「漣氏、一体どのような作戦ですかな?」

漣「漣は知っているのです、その事件(と日本人形の件)があった後、加賀さんは一人では眠れなくなっていると!」

飛龍・蒼龍・赤城「な、なんだってーーー?!」

赤城「加賀さん、私というものが同室にいるのに……」ヨヨヨ

加賀「赤城さん、決してそういうことでは…」オロオロ

漣「というわけで……」

漣「じゃがじゃがっじゃが~~、だ~ぶ~る~べっど~」

瑞鶴「!?」

飛龍「なるほど、そういうことですか」←察した人

蒼龍「そ、そんないきなりは早すぎるって、もっとこうふむべき順序が///」←むっつりスケベな人

赤城「えっ」←てっきり食べ物が出てくると思ってた人

加賀「……」

漣「これで加賀さんは安心して眠れる!」

飛龍「ついでに瑞鶴との仲も深まる!ということね」

蒼龍「えっ、あっ、そういうこと///」

赤城「むむむ、加賀さんが寝取られないか心配です」

瑞鶴「寝取らないわよ!てかまだ一緒に寝るとは一言も」

漣「許してくださ何でもしますから!」

瑞鶴「」

飛龍「決定ね」

加賀「あの、私がまだ何も言っていないのだけれど」

漣「昨日のこと広めちゃいますよ」ボソ

加賀「」

赤城「上々ね♪」

~夜~

赤城「電気消しちゃいますよ?」

加賀・瑞鶴「」シーン

赤城「消しますね」パチ

赤城「あ、私は今日二航戦のお二人の部屋に泊まりますのでそれでは」ガチャ

加賀・瑞鶴「(き、気まずい)」

瑞鶴「(なんで私が、てか加賀さんなんか話してすごく気まずい!!)」

加賀「(正直有り難いなんて口が裂けても言えない、後気まずすぎるわ)」

加賀・瑞鶴「ちょっと」

加賀・瑞鶴「(被った―――!!)」

瑞鶴「(近いよ加賀さん顔が近い! あとすごくいいに香りがする!)」

加賀「(どうしましょう寝返りを二人同時に行ってしまうとは……、いい香りね)」


瑞鶴「あ、あの」

加賀「何かしら」

瑞鶴「この前は本当にごめんなさい」

加賀「……別に、怒ってないわ」

瑞鶴「ほ、本当に?」

加賀「ええ、まさか貴女も本当に表れるなんて思っていなかったでしょう?」

瑞鶴「は、はい」

加賀「ならば怒る道理はありません」

瑞鶴「で、でも…」

加賀「それに、普段私も貴女にきつく言いすぎていますし」

瑞鶴「そ、それは私に落ち度があったから」

加賀「ごめんなさいね、私は感情表現が苦手だからその落ち度に対してうまくものを言えないわ」

瑞鶴「それは知っていますよ、口下手ですものね」

加賀「だから、褒めたくても冷たい言葉を言ってしまいます」

加賀「あなた達、五航戦の活躍と努力は、その、認めているつもりです」

瑞鶴「ふ、ふふふ、はっはっはっは」

加賀「な、何がおかしいの」

瑞鶴「いや、すごく可愛いと思っちゃいまして」

加賀「え、なっ、どこが」

瑞鶴「面倒くさいところが可愛く思えてきました」

瑞鶴「漣が言っていたツンデレってやつですかね」

加賀「……私が馬鹿でした、これだから五航戦は」

瑞鶴「顔が真っ赤ですよ」

加賀「……」


しばらくして……

瑞鶴「あの~」

加賀「うるさいです私は寝たいの邪魔をしないで」カオマッカ

瑞鶴「(本当に可愛い)」

瑞鶴「加賀さん」

加賀「……」

瑞鶴「おやすみなさい」

加賀「……おやすみなさい」

……あれ?
「次は~サイコロステーキ~」
なんで私は電車になんて乗っているんだろう?
「次は~サイコロステーキ~」
サイコロステーキ駅って何よ?……あ、夢か。私は加賀さんと寝てたはずだもん。
それにしても、人が多いわね。
ん?前の方にいるあのおっさん、なんか様子が変?
「あ、あぎゃ、あびゃし!!」ブシャー
「え……」
悲鳴を上げた彼は、そのままサイコロステーキのようにバラバラになってしまった。
「な、なんで」
「次は~焼肉~、次は~焼肉~」
車掌の声が響く。すると同時におっさんの隣に座っていたおばさんが悶えはじめた。
「あ、あづ、あじゅい!あ、あづぁあ!!」ジュー
「は、なんで?」
落ち着け、これは夢だ。夢なら何が起きてもおかしくはないはず。
「とりあえず逃げなきゃ!」
そういって席を立ちあがろうとすると、車掌に押さえつけられてしまう。
「もうすぐお客さんの番ですからね~。座って待っててください」
「次は~もみじおろし~、次は~もみじおろし~」
車窓がそう言うと、私の隣に座っていた若い女性の上に回転している何かが現れた。
「いや、イヤッ!死にたぐなヴィ」ギュイーン
べちゃべちゃ、嫌な音が響き渡る。
「次は~ターキー、次は~ターキー」
「七面鳥ですって?!冗談じゃ……」
そういってから気づく、手足が押さえつけられていることに。
目の前に、真っ赤になった鉄の箱が迫ってきていることに。

「そこまでだ!」
聞き覚えのある声、私たちを普段指揮している寺生まれのT督だ。
「破ぁーーー!!」
彼はそう叫びながらドアの近くにあったボタンを殴るように押した!
すると鉄の箱の動きが止まってしまった!
「非常停止ボタンが押されたら、もう次の駅にはたどり着かねえもんな」
そういいながら手をさするT督を見て、寺生まれってスゴイ、改めて私はそう思った。

元ネタは猿夢ずい
今日はここまでずい

ところで元ネタはもう一個あるけどわかる人いるずい?

あ、怖い話じゃなくて猿夢の中のT督の行動に元ネタがあるずい

結構昔のなんだけどギコ・ウプヌシーで検索ずい
かなりおすすめずい

工廠裏……


青葉「おや、もう来たのですか」

赤城「例のものは」

翔鶴「ありますよね?」

青葉「ええ♪」

青葉「まずはこの『朝目を覚ますと瑞鶴さんの顔が目の前にあり赤面する加賀さん』の写真」

赤城「ください」

翔鶴「ください」

青葉「まいど♪次は『朝目を覚ますと加賀さんが着替えていて赤面する瑞鶴さん』の写真です」

赤城「ください」

翔鶴「ください」

青葉「まいど♪次は『着替えが視られていることに気づき赤面する加賀さん』の写真」

赤城「ください」

翔鶴「ください」

青葉「まだまだありますからね」

赤城「上々ね♪」

翔鶴「これならいけそうです♪」

赤城「しかし中々の一品ね」

翔鶴「特にこの加賀さんの乙女の恥じらい…」ジュルリ

赤城「大手柄ですよ青葉さん」

青葉「いえいえ、それほどでも」

翔鶴「瑞鶴と加賀さんが同時に映っている写真は険悪なムードのものしかなかったから」

赤城「本当に快挙といってもいいでしょう」

青葉「照れますね~」

赤城「それにしても、やはり瑞鶴ちゃんもなかなかの……」ジュルリ

翔鶴「うふふ、赤城さんもわかってきましたか」

赤城「もっとないんですか青葉さん」

青葉「……実は一枚」

赤城「あるんですか?!」

翔鶴「ぜひ!」

青葉「いや~、それがですね~」

そういって青葉が差し出した写真は……着替えを見られた加賀と瑞鶴が顔を真っ赤にしながら言い争っている写真だった。
「これがなければ最高級品だったんですけど……」
そういって、写真の右下を指さす。
「これは……」
「心霊写真ですか」
そこには青白い男の顔が写っていた。
「こんな写真が撮れたのは初めてですよ」
「……心霊写真として処分するにはあまりにもったいない一枚ですね」
「赤城さんの言うとおりです」
「任せておけ」
聞き覚えのある声、普段私たちを指揮している寺生まれのT督だ。
「破ぁ!」
そう彼が叫美ながら写真に手をかざすと写っていた霊が苦悶の表情を浮かべて消え去ってしまった!
「加賀の着替え中の写真、まだあるか?」
「ありますよ♪」
そこにいた三人は改めて寺生まれってスゴイ、そう思った。

短くてすまんずい

パソコンの様子がおかしいずい
しばらく投下無理かもずい

破ぁーーー!!

>>86
な、治ったずい
寺生まれってすごいずい
(EとDが反応しなくて困ってたんだずい)

……夜、扶桑型戦艦の一室にて……

時雨「それじゃあ、第28回西村艦隊円卓議会を始めるよ」

山城「わーわー」

扶桑「どんどん」

朝雲「ぱちぱち」

西村艦隊円卓議会とは、『あの戦争』において西村艦隊に所属した艦の交流を深めるために時雨が提案し、週一で開催されるようになった女子会である!
他にも同じような女子会は開かれており、『南雲中将を語る会』や『瑞雲同好会』、『瑞加賀を見守り隊』などがある。

最上「今日の議題はなんだい?」

山雲「いい加減ネタが尽きてきてませんか~?」

満潮「そうよ、最近はネタ切れ感が……」

時雨「シャラップ君達、今日の議題は怪談だ」

山城「ええ、そんな季節でもないでしょう」

山雲「怖い話は苦手ですね~」

最上「怪談か~、まあいいんじゃないかな」

扶桑「そうね、この鎮守府は何かとそういった話題に尽きないもの」

朝雲「てか怪談について議論するの?」


時雨「いや、君たちが知っている怖い話を順番に話していってくれればいいよ」

満潮「つってもね~、普段私たちが相手してるやつが怪談みたいなもんでしょ」

時雨「まあ、そうなるね」

扶桑「雰囲気を出すために明かりを消しましょう」

山城「さすが扶桑姉さま、名案です」

パチン

最上「う~ん、誰が誰だかわかんないや」

満潮「衝突しないでよね」

最上「さすがに大丈夫だよ……」

山雲「さすがに月明かりがない室内だと不気味ですね~」

朝雲「大丈夫山雲? お腹痛くない?」

山雲「もう慣れたから~……多分」

時雨「さて、誰からいく?」

山城「じゃあ私から」

最上「どうぞ!」

山城「そうね、幽霊戦艦と必ず人が自殺する部屋のどっちが聞きたいかしら?」

時雨「この際どっちも話してもらえるかい」

山城「了解」

山城「まずは幽霊戦艦ね、これは海軍が海上自衛隊だったころの話よ」

最上「自衛隊か……」

山城「護衛艦いずもの乗組員が、ある戦艦について話していたの……」


乗組員A「おお、やっぱ金曜はカレーだな」

乗組員B「おう、いや~しっかし疲れたわ」

乗組員A「だな、遠洋航行訓練もそろそろ終わるって話だぜ」

乗組員B「はやく横須賀に帰りてーや」

乗組員A「……そういやさ、先輩が言ってた話どう思うよ」

乗組員B「ああ、あの戦艦の話か」

乗組員A「俺、怖くてたまんねーんだよね」

乗組員B「どうせ先輩が新人怖がらせるための作り話だって」

乗組員A「いや、でもさ~、化けてでてくるとか怖くね?」

乗組員B「はっはっは、出てこれるもんなら出て来いってんだ!」

ウー!ウー!

乗組員A「なんだ! どうした!」

艦内放送「総員、ただちに配置に着け! これは訓練ではない! 繰り返す、これは訓練ではない」

乗組員B「急ぐぞ!」

艦内放送「本艦はただいま、所属不明の艦艇と並走している! 総員、厳重警戒せよ!」

乗組員A「領海侵犯か?!」

乗組員B「おい、あれ見ろ! 目視できるぐらい近いぞ!」

乗組員A「はぁ?!」

乗組員B「なんだあの艦、見たことねえシルエットだ……」

乗組員A「お、おい」

乗組員B「どうした?!」

乗組員A「あの艦、先輩の言ってたあの戦艦にそっくりだ……」

乗組員B「ンなバカな……ッ!!」

乗組員A「な、消えた?」

山城「この事件があって以来、護衛艦いずもはたびたびその戦艦に併走されたらしいわ……」

扶桑「……」

満潮「深海棲艦は艦の怨霊という話もあるし……まさかね」

朝雲「護衛艦いずもはどうなったの?」

山城「いや、その戦艦は併走してくるだけで何もしてこなかったらしいわ」

山雲「そうなんですか~よかった~」

最上「ははは、確かそのあと災害時の救助や対潜懲戒に尽力し、練習艦となった後に除籍……だったよね」

扶桑「あら、詳しいのね」

最上「日向がね……勉強しておけと」

山城「あいつ……」

満潮「それで、その戦艦の名前は?」

山城「あ、そこ聞いちゃう?」


朝雲「あの戦艦っていうぐらいだからわかってるんじゃないの?」

山城「ははは、まあ私なんですけど」

満潮「あんた何してんのよ……」

扶桑「山城……」

山城「暇だったんです」

時雨「……まさか必ず人が自殺する部屋っていうのも」

山城「……するどいわね、戦艦だったころの私にあったのよ」

満潮「……ろくな艦じゃないわね、あんた」

時雨「ま、まあ、次行こうか」


「次は誰が話すんだい?」

「扶桑姉さま、何か思いつきました?」

「う~ん、そうねえ」

「朝雲姉はどうですか~」

「う~ん、思いつかないわ」

「大体怖い話なんて……」

「そうだな……」

「僕もまだだよ……」

「みんなまだ思いつかないのかい?」

「痛い! 誰か今ぶつかった?」

「いたた…ごめん僕だ」

「やっぱり衝突してるじゃないの」

「山雲、そこのポテチとってくれない」

「はい、どうぞ~」

「あ、ついでにお願いできるかしら」

「もちろんです~」

「お~い、このサイダー開けていいか?」

「いいよ。あっ、僕が聞いた話を一つ……」

「どんな話ですか~」

「こういう話をしているとさ、幽霊が集まってくるんだよ」

「ありがちな話ね」

「まあ、確かに」

「満潮と山城、シャラップ。それで、今は暗闇で誰が誰だかわからないだろ?」

「たしかに」

「そうですね~」

「そうだな」

「そうね」

「そうだね」

「皆、隣の人を確かめてみてくれ……。一人、ふえているかもね!」

「そんなわけないじゃない」

「そうよ、ねえ扶桑姉さま」

「ええ、確かに7人のはず」

「ふふ、これで8人いたら怖いよ」

「まったくだ」

「どう、山雲」

「大丈夫ですよ~」

「……ね、ねえ。僕の気のせいだったらいいんだけどさ」

「どうしたのよ時雨」

「本当に一人、多くないかい?」

「え、そんなはず」

「朝雲姉、後ろの人……誰ですか~?」

「ちょっと山雲、怖いこと言ないでよ」

「明かりをつけて確かめましょう」

パチン

「……ッ! 朝雲、後ろに誰かいる!」
「破は、怖がらなくていい」
聞き覚えのある声、朝雲の後ろにいるのは普段私たちを指揮している寺生まれのT督だ!
「いやあ、怖がらせるつもりはなかったんだけどな……」
サイダーをのみながらそう言うT督をみて、7人はろくに挨拶もせずに溶け込めるなんて、寺生まれってすごいと思った。

満潮「って、何すんなりと混ざろうとしてんのよこの変態!」

T督「あだ!」

扶桑「T督に一撃くらわせるなんて……」

うちの満潮はすごい、7人は改めてそう思った。

今日はここまでずい
なんかT督が変態みたいになってるずい
(あとEDじゃないずい)

これから投下するずい
けどいつもより地の文が多いずい
苦手な人はスルーずい


目が覚めると、私は海上に立っていた。
それまでの記憶は、自分が海の中へ沈んだこと。それしか覚えていなかった。
腕や脚、身体は灰色に染まり、もはや人の肌とは思えなくなっている。
気が付くと頭上に、たくさんの艦載機がいた。
艦載機は私を狙って次々に爆弾や魚雷を放ってきた。
私は必死に逃げた。どうしたらいいのかわからなかった。
必死になって逃げ惑っているうちに艦載機はいなくなっていた。
そのうち理解した、自分が人類の敵になっていることを。
ただ、それは極自然の事のように思えた。自分が人類を襲うことに何の疑問も浮かばなかった。
幾多の海戦。幾多の航空戦。勝利、敗北、進撃、撤退。
私は運が良かったのか、もう一度海に沈むことはなかった。

私から飛び立った艦載機がいくつもの敵機を火達磨にする。
私から飛び立った艦載機がいくつもの敵機に火達磨にされる。
そんなことを繰り返すうちに、私は随分と力をつけていたようだ。
いくつもの駆逐艦や巡洋艦、ましてや戦艦たちが私を中心にして陣形を組む。
敵機はもはや私に近付くこともできやしなかった。
私の優れた艦載機が敵機を打ち落とす。仮に逃したとしても、随伴艦の対空砲火の洗礼があった。
私達の五インチ砲弾には近接信管といって、砲弾を中心に半径五〇フィートに電波が放射されていて、その電波が航空機を探知すると即座に爆発する。
たとえその地獄を突破してたとしても、四〇ミリ機銃と二〇ミリ機銃の熱烈な歓迎のコールが待っている。
もはや、私の艦隊は無敵のようにも思えた。
アイアンボトムサウンドでの決戦を越えたあたりで、私達の対空防御はほぼ完璧といっていいような状態になった。
本隊から一〇〇マイル離れたピケット艦によって二〇〇マイル先からレーダーで捕捉され、艦隊のはるか手前で待ち構える迎撃機によっていくつもの機体が撃墜された。
登場時こそ恐怖を感じた暗緑のゼロでさえ、もはや私たちの新型艦載機の敵ではなくなった。
もう間もなく艦娘の排除が終わり、陸地を駆逐できると全員が確信していた。
あの悪魔のようなクロードが私の前に現れたのは、そんな時だった。

執務室……


漣「ご主人様、お手紙みたいよ。請求書?」

T督「馬鹿言え、今月はあんまり使ってないはずだぞ」

漣「どーだか、この前武蔵を着任させるためにどんだけ使ったと……」

T督「破ぁ!その話題はやめだ」

漣「はいはい、どうもブルネイの方からみたいです」

T督「ブルネイ?……あいつか」

漣「知り合いですか?」

T督「兵学校の同期がブルネイの泊地で指揮を執ってたはずだ」

漣「ほうほう、読んでもいいですか?」

T督「読んでもいい内容だったらな」

漣「いけず~」


T督「……まじか」

漣「な、何が書いてあるんですか?」

T督「……ブルネイ泊地所属の艦娘が一人、こっちに転属になるらしい」

漣「…特別驚くようなことじゃないと思うんですがー」

T督「いや、昔からの仲でな……」

漣「ほほーう、これはラブロマンスの香りがしますねー」

T督「いやいや、出会いは最悪だったぞ」

漣「是非お聞かせ願いたいものですな」

T督「ありゃ俺が兵学校を卒業したばかりのころの話だ……」

あれは、私達の艦隊が日本本土に攻撃を仕掛けに行った時の事だった。
今でもあのクロードには悪魔が乗っていたのだと思う。
あんな旧式機であれほどの動きができるなんて、信じられない。コックピットには妖精ではなく悪魔が乗っていたのだ思う。
そのクロードは低空ギリギリを飛んできた。私たちのレーダーは海面すれすれを飛ばれると探知できなくなてしまう。しかも、私の真後ろから。
随伴艦が近接信管着きの砲を撃ちまくったけど、海面でレーダーが反射して、目標にたどり着く前に爆発してしまう。奴は近接信管の弱点を知っていたとしか思えない。
けど、近づいてくれば機銃がある。この時私にはおびただしい数の対空兵装を装備していた。
クロードが四〇〇〇ヤードにまで近づいてきたとき、四〇ミリ機銃が一斉に火を噴いた。
私が放っているものに加え、随伴艦の対空砲火が文字通り空を埋め尽くした。

ついにクロードが火を噴くのが見えた。思わず私はやったと叫んだ。
だが、クロードはいきなり急上昇した。あわてて機銃を向けようとしたが、鋭い動きについていけなかった。
クロードは燃えながら上昇し、機体を捻って背面になった。そのまま私の上空に達すると、逆落としに落ちてきた。
燃える航空機で、あんな動きができるなんて。私はただ呆然とその悪魔が下りてくるのを見ていた。
すると、クロードのコックピットから身を乗り出すパイロットが見えた。
一瞬の出来事だ。パイロットの妖精は、私に手を向けて叫んだ。
「破ぁぁぁぁああああぁぁ!!!」
その場を、青白い光がつつんだのを覚えている。

「目、覚めたか?」
気が付くと私は病院のベッドに横たわっていた。
灰色であった肌も、人間らしい色となっている。
「あの、ここは?」
「横須賀鎮守府、医務室だ」
私は混乱していた、あの後、青白い光にあたりが包まれたのだけは覚えている。
「ったく、兵学校卒業したばかりの奴にあんな旧式機で出撃させるなんて我らが祖国はどれだけ追い詰められてんだか……」
煙草をふかしながら笑う彼。
「あの、あなたの名前は……」
「俺か?俺は寺生まれってだけの普通の人間でTっていう名前だ」
「T……」
「アンタの名前は?」
「私は……」
そうだ、一度は海中に没したが、私は最新鋭の装甲空母……
「大鳳……です。装甲空母大鳳です」
私はその時初めて、寺生まれってスゴイ、そう思った。

T督「ってかんじで、俺は大鳳と……聞いてんのか?」

漣「うそくせー」

T督「な、ほんとだからな!俺だって九六式艦戦で出撃せよなんて言われて死を覚悟したわ!」

漣「……」ジドー

T督「いいぜ、なら大鳳が来た時に証明してもらうからな」

漣「つってもですよ、そんな深海棲艦から艦娘に戻したなんてことは軍事機密じゃないんですか?」

T督「あ……」

漣「ふむふむ、漣はどうやら軍事機密の一端を握ってしまったようですな」

T督「誰にも言うなよ」

漣「ほいさっさ~」

T督「おっと、大鳳の歓迎会の準備しなくちゃな」

漣「買い出しに行きましょうか」

T督「ほいほい」

漣はT督の話を聞いて、寺生まれならやりかねない、そう思った。

今日はおしまいずい遅くなってすまんずい
我が鎮守府では人間が謎の技術によって妖精化できるんだずい
永遠のゼロひさしぶりに読んだら書きたくなったんだずい

ちょっと忙しいずい
もうちっと待ってくだちい

今、漣は鎮守府の資料庫にいる。
作戦指令書や任務、大本営からの通達などはすべてここに保管されている。
機密書類が多いだけに警備は厳重であり、普段は一定以上の階級を持つ提督やその秘書艦しか入室を許可されていない。

漣「さてと、やりますかね~」ガサゴソ

現在、普段秘書艦をしている扶桑が臨時で呉の鎮守府に派遣されているので漣が秘書艦の任務を受け持っていた。

漣「あのぼんくらが今じゃ立派な少将ですからねえ」シミジミ

彼女はある作戦指令書を探していた。
その名も……

漣「烈三号作戦……深海棲艦本土制圧艦隊撃退作戦」

それは、日本の戦況の転機であり、T督の初陣であった。

烈三号作戦指令書……
コノ作戦ハ本土二侵攻セントスル深海棲艦ノ洋上打撃艦隊ノ撃退又ハ殲滅セントスルモノデアル

漣「……やはり横須賀あたりまで攻められていましたか…ん?」

負傷者及ビ死亡者

A……敵機に撃墜される:死亡
D……敵機に勇敢にも体当たりを仕掛ける:死亡
G……敵機に尾翼制御装置を破壊され海面に激突:死亡
J……敵機を確定五機、不確定二機撃墜。のち軽空母龍驤に救助される:軽傷
T……敵艦隊に単機で突入、空母に体当たりを仕掛けるも対空砲火にて撃墜、のち軽空母龍驤に救助される:重症
W……敵機発見の通信の後行方不明:未帰還
R……機体のエンジン不良のため基地に帰還、着陸時に機体が発火:軽傷

漣「敵艦隊に単機突入というのは本当のようですね」

漣「(そしてこの日に出撃した多くの機体が未帰還または撃墜ですか……)」

漣「さらに、大本営はこの事実を隠蔽している?」

漣「(ご主人様の話が本当だとしたら、本当の敵は……)」

??「……まあ、そうなるな」

漣「!」

日向「本当の敵は大本営かもしれない……、そう考えていたな」

漣「……」

日向「安心しろ、味方だ。監視には少し瑞雲の面倒を見てもらっている」

漣「ほんっと、神出鬼没ですね~」

日向「航空甲板は伊達ではないのさ……」

漣「航空甲板とはいったい……うごご」


日向「さて、あの惨劇を……いや、あの時の日本の惨状を知る者はほとんどいない、ここまで持ち直したのは奇跡だ」

漣「……おかしいと思ってたんですよ、あそこまで追い詰められて、帝都にすら毎日空襲が来るというのに戦況が一変するなんて」

日向「……酷い有様だった。当時いた艦娘のほとんどが沈んでしまった」

漣「……生き残りなんですか?」

日向「いや、倉庫で壊れかけの瑞雲を見つけてな。その瑞雲が教えてくれた」

漣「瑞雲て喋れるの?」

日向「普通は喋らん。……特別な瑞雲だったんだ」

漣「瑞雲とは……。まあいいです、大本営が発案する作戦、どれもこれも日本を苦しめる。まるで負けてほしいがごとく」

日向「ああ、だがT督には現状を打開する力があると私はふんでいる」

漣「……いくら寺生まれとはいえ、生身の人間です」

日向「いや、相手も生身の人間だ」

漣「……大本営との対立する気ですか」

日向「おそらく、大本営の実権を握っているのは陛下ではあるまい」

漣「別の何か……」

日向「大本営はまだ何か隠し事をしているはずだ。そいつを洗い出すぞ」

漣「ほいさっさ~」

日向「三日後には扶桑が帰ってくる。四日後にはあの大鳳が来るそうじゃないか」

漣「ええ」

日向「漣、今日から君も瑞雲同好会の一員だ」

漣「隠さなきゃならんのはわかりますがもうちとましなネーミングはないんですかねえ……」

日向「まあ、そうなるな」

現在、大本営(実質の海軍上層部)に対し、不満を持つものも少なくない。
T督が握りつぶしているものの、まるで艦娘を捨て駒のように扱うように圧力をかけてくるからだ。
大本営は何かを隠している、二人は改めて確信した。

漣「生き残りの方に接触してみます?」

日向「無理だ、当時の艦娘のほとんどが沈んでいる」

漣「妖精として出撃した生き残りは」

日向「ほとんどが未熟な搭乗員でな、ほとんどが叩き落された。とくにT督の同期たちはほとんどが死んでしまって全滅に近い、今も生きているか……」

漣「……それなら心当たりがります」

日向「ほう、教えてくれ」


?「ぶえっっくしゅ!なんや、誰がワイの噂してるんかいな。さてはTかあるいは……」

なんとなーく方向性が決まりました
短いですがここまで。ギャグなくて済まんやで
次はギャグやと思う
(あとずいずい言うの疲れた)

イベあるんでしばしお休み

ローマが出ないのでもうしばらくお休み

すまん
ホント忙しくて来週まで更新できそうにない

横須賀鎮守府飛行場……
深海棲艦の登場により新たに建造された飛行場であり、普段は懲戒機や練習機が使用している。
しかし、この日の飛行場は一機の航空機がエンジン音を轟かせているだけであった……。

漣「はえ~、見たことのない機体ですなあ」

T督「試作機さ、これを呉に届けてくる」

山城「護衛機の準備ができましたよ提督」

T督「ありがとう、帰りは扶桑と戻ってくるからな」

漣「単座で機体の大きさから推測するに艦戦ですな? しかも甲戦」

T督「……詳しいことは言えんがその通りだ。紫電改二とは違って純粋な戦闘機として開発されているからな」

T督「さて、行きますかね」

山城「強風隊、発艦準備!」

妖精「発艦準備よーし」

T督『こちらT、離陸準備完了』

管制塔『T督機、離陸を許可する』

管制塔『付近の空域に敵機は確認されておりませんが、油断なきようお願いしますよ』

T督『了解。T、離陸する』

機体が上空に飛びあがると同時に、山城のカタパルトから強風が射出された。
機影はどんどん小さくなり、やがて見えなくなる……。

山城「護衛が下駄履きでよかったのかしら……」

漣「ご主人様は水上機が好きですから」

山城「腕を買われたとかじゃないのね……不幸だわ」

ー夜、漣たちの自室ー

漣「ねえねえぼのぴー」

曙「なによ。後その変な呼び方はやめて」

潮「お茶が入りましたよ」

朧「ありがとう」

ここは艦娘寮の一室、ここに第七駆逐隊は顔を揃えていた。
なんてことはない、ただのお泊り会である。

普段は漣と曙、潮と朧と部屋が分かれているため、ときどき片方の部屋でお泊り会が開かれているのだ。
今回は漣と曙の部屋で行われている。

漣「それでさ、ぼのっちゃん」

曙「だから!その変な呼び方をやめてよね!」

漣「まあまあ、それより今日は一段と機嫌がいいじゃないの」

潮「たしかに」

朧「いつもより……浮かれてるというか」

曙「そ、そんなことないわよ」

漣「それと、髪飾りが新しくなっているような~」

潮「前の髪飾りはミヤコワスレだったけど、いまはカランコエですね」

朧「怪しい……」

曙「べ、べつに何でもないし……」

漣「そういえばご主人様が夜中こっそり抜け出して町に行ってましたねえ」

潮「ホントですか?」

朧「ますます怪しい……」

曙「べ、べつにクソ提督からプレゼントなんてされてないから!」

漣「ふーん」

曙「な、なによ」

潮「このリボンは何?」

朧「『曙へ』って書いてあるけど」

曙「なっ」

漣「ぼのぴーはプレゼント包装の紙とか大事にとっておくタイプだからねえ……」

潮「いいなあ」

朧「あの人は曙に甘い」

漣「やけるぜ~、ひゅ~」

潮「うらやましい……です」

曙「だから!クソ提督からのプレゼントじゃないから!」

漣「……わかりやすいなあ」

朧「素直になればいいのに」

潮「明日には帰ってきますから」

曙「うう、あんた達ねえ」

曙は顔を真っ赤に染めて布団にうずくまる。
それを見て笑う四人。

漣「ふひひ、可愛いなあもう」

朧「可愛い」

潮「初々しいですよねえ」

曙「……ね、ねえ」

漣「どしたの?」

曙「さっきさ、笑い声」

朧「?」

曙「……一人多くなかった?」

潮「ひゃあああぁぁ!」


潮が悲鳴を上げたときだった。
何者かが窓ガラスをたたく。
バン、バン、バン。
建物の三階、ベランダなどもない。

漣「……出ましたか」

曙「なによなんなのよ!」

朧「潮が気絶しちゃった」

次第に叩く強さが大きくなる。
窓には無数の手形がついていた。
今にもガラスが割れそうだ。

漣「もってあと1分ですかね」

曙「何冷静に分析してるのよ!」

朧「まずいよ」

漣「大丈夫ですよそのうちご主人様が……あ」

曙「何よどうしたの?!」

朧「提督、今呉」

曙「あ」

その時だった。
窓ガラスが砕け散る。
破片とともに無数の手が伸びてきて漣たちを掴もうとする。
振り払おうにも、力が強すぎて振り払えない。
一人一人の、手足にがっしりとしがみ付き、窓の外まで引きずりおろそうというのだ。
「提督、助けて……」
曙がそう叫んだ時―――――。
部屋が青白い光に包まれる。
曙の髪飾りが光を発し、化け物どもを照らし出す!
化け物どもは苦しんでいるかのような動きをした後、光とともに消えて行った。

漣「助かったんですかね?」

朧「何アレ?」

潮「う~ン」

曙「私の髪飾りが……」

ピロピロピロロン♪

漣「ぼのぴ、ケータイなってるよ」

曙「……クソ提督?なんで急に」

朧「早く出た方がいい」

曙『も、もしもし』

T督『無事かぼのちゃん?!!』

曙『なによ変な名前でよばないでよ!』

T督『よかった、元気そうだな』

曙『……変な腕が』

T督『やれやれ、除霊でもした方がいいのか横鎮は』

曙「……あと、その」

T督『なんだ?』

曙『ありがと』

寺生まれってスゴイ、曙は改めてそう思った。

ー呉鎮守府ー

T督「よかった、無事だったみたいだ」

R督「……相変わらずだな、お前」

T督「やれやれだ」

R督「話を戻す、上は何て言ってんだ?」

T督「大規模艦隊でリランカ島周辺を制圧、そのまま陸路で欧州と連絡を取ろうだとよ」

R督「……何人死ぬか分かんねえな」

T督「作戦も糸瓜もねえよ、欧州と連絡とってどうすんだ?」

R督「さあな、南方資源地帯とのシーレーン確保だけでも精一杯だってのによ」

T督「ブルネイに行ったJも言ってたぜ、このままだと本土が干からびるってな」

R督「どうする?」

T督「……上がやれってんだ、やるしかないが」

R督「もっといい方法を……か」

T督「そうだ、俺は今までもそうしてきた。そもそも大本営を信用してないからな」

R督「あの日、皆が死んだあの日、あの作戦を立案したのも」

T督「大本営。今も昔も変わってねえんだ。」

R督「うまくやれよ」

T督「うまくやるさ、やらなきゃ艦娘が死んじまうからな」

R督「お前はいっつも、自分よりもほかのことを優先するなあ」

T督「……親父から、男はそう生きろと言われたんでな」

今回はここまで
本当に遅くなってしまった
申し訳ない

ー呉鎮守府執務室 午前三時ー

Tは酔いつぶれ、Rが一人ちまちまと呑んでいる執務室。
だが、決して部屋に静寂が訪れることはない。
なぜなら……

T督「ぐごぁぉぉおぉ」

R督「ったっく、いびきも相変わらずだな」

R督「……懐かしいな、皆でTのいびきは五月蠅いと笑いあったもんだが」

R督「皆、逝っちまった……」

??「まあ、そうなるな」

R督「誰だ」

日向「ブルネイ泊地所属、航空戦艦日向だ。まずは断りもなしに執務室に入った無礼を詫びよう」

R督「ブルネイだと、どうしてJんところの艦娘がここにいる?部屋のセキュリティはどうした?」

日向「質問はひとつずつでお願いしたいが、まあそうだな……」

日向「一つ目はJ提督の指令だ、二つ目の部屋のセキュリティはこれだ」スッ

R督「Jの本人識別カードか……」

鎮守府執務室に入ることが出来る者は大きく分けて三種類。
1:直接提督の許可を得た者
2:提督の秘書艦から許可を得た者
3:その鎮守府の提督と同等、あるいはそれ以上の階級を持つ者

そして、艦隊を指揮する提督は本人証明のためのカードが発行されており、日向はそのカードを使い部屋に入ったのである。

日向「さて、私はあの烈三号作戦の実態を知っている」

R督「……」

日向「もちろん、あなた達海軍士官候補生第十八期の結末もだ」

R督「何処で知り得た?」

日向「教えてくれたものがいるのだ……。今はそれ以上言えん」

R督「それで、何をしに来た?」

日向「J提督からの密書を渡しに来た」

R督「これを渡すために?」

日向「そうだ。私の務めはこれで終わりだ、ブルネイに帰還する」

R督「……Jの馬鹿に伝えてくれ、たまには本土に帰ってこいとな」

日向「……了解した」

ー呉鎮守府 飛行場水域ー

T督「あー、強風隊準備はできているか?」

妖精『いつでも行けますよ、任せてください』

T督「扶桑、お前は?」

扶桑「大丈夫です」

T督「よし、行くぞ」

普段、哨戒の任を受けた水上機が使用する水域に見慣れない航空機がエンジン音を轟かせている。
12機の強風と1機の瑞雲である。
瑞雲にTと扶桑が乗り込んでいた。

ザー ザー ザー

R督『無線だ、聞こえるか?』

T督『聞こえるぞ、なんだ?』

R督『あー、気をつけろよ』

T督『それだけか?』

R督『それと、今度大佐とJでも誘って呑もう』

T督『Jが本土に帰ってきたらな。それと、大佐はもう大佐じゃなくて中将だぞ』

R督『ははは、そうだったな。俺らの指導役が今じゃ中将だもんなあ』

T督『ああ、そうだな。もう出るぞ』

R督『行ってこい!』
 
轟々と鳴り響くエンジン音、瑞雲と強風は空に飛び立ち、やがて見えなくなる。

R督「……」

R督「皆と九六式で飛んだのも、こんな蒼い空だったな……」

ー上空ー

妖精1『あー、提督。11時の方向に機影』

T督『了解。敵機か?』

妖精1『う~ん、この距離だとよく見えないですねえ』

妖精2『ううむ、あ。友軍機です、翼に日の丸が見えました』

妖精3『飛行艇のようです、護衛がいないのが気になりますが……』

T督「扶桑、どう思う?」

扶桑「そうですね、飛行艇での哨戒飛行ではないですかね」

妖精4『あ、友軍飛行艇から通信です』

妖精5『汝何者デアラレルヤ……と』

T督『我等訓練中……と伝えてくれ』

妖精5『了解』

妖精6『返信ありました、訓練二励マレタシ 我哨戒中』

T督『やはり哨戒機か、扶桑の言うとおりだったな。総員、翼を振ってくれ』

ー二式飛行艇内ー

日向「訓練中か、翼を振っておこうか」

妖精A「向こうも振っていますね」

妖精B「友軍機で助かりました」

妖精C「にしても、快適ですなあこの機体」

妖精D「冷蔵庫まであるとはねえ」

日向「なに、ブルネイまでは長いからな」

妖精A「しっかし、どうして飛行艇でこそこそと一体何を」

日向「横鎮と呉鎮と舞鎮に用があったのさ」

妖精A「こりゃずいぶんと長旅ですなあ!」

妖精B「それを四日で済ませたんですかい?」

日向「まあ、そうなるな」

妖精C「あっはっはっは!さすがですわ」

妖精D「それで、いろいろ買ったんでしょう?」

日向「するどいな、これをな」ス…

妖精A「め、メロンソーダ!」

妖精B「初めて見ました」

妖精C「本当に緑色なんですね……」

妖精D「コップはどこにやったっけなあ…」

日向「飲もう!私もこれは飲んだことがないんでな……伊勢には秘密だぞ?」

妖精ABCD「了解!」

妖精A「いやー運がいいですわ……ん?」

ー上空ー

妖精1『提督!敵機です!』

妖精2『重爆型だと思われます!』

T督『総員戦闘用意!こちらも視認した。敵機高度5000、俺たちは今4500だ』

妖精3『後続機がいません、威力偵察かと思われます』

妖精4『どうしますか?』

T督『緑小隊と青小隊は撃墜に迎え!』

妖精7『こちら緑小隊、了解した』

妖精10『こちら青小隊、了解した』

強風6機が上昇するために機首を上げ、編隊を離れる。
相手は重爆、その中でも特に消火性と対空能力に秀でたものであった。
爆弾搭載量は計15000キロ、13ミリ機銃10問、20ミリ機銃7問を備えている四発機である。
だが、それらの能力と引き換えに速度が犠牲になっており、本来は偵察には向いていない。
しかし、この重爆は海軍の泊地や基地を頻繁に偵察しに来る。深海棲艦に作戦参謀がいるのかは不明だが、明らかなミステイクである。
鈍足でありながら、装甲の薄い海軍機は幾度となく苦汁をのまされてきた。

妖精7『決して相手のケツにつくな!あと正面にも行くなよ!』

妖精10『死角は真下!あと真上が薄い!』

敵機の前方直上についた3機の強風、機体を捻り背面になり、攻撃を開始する。
次々に垂直に降下し、敵機の主翼前方をすり抜けながら射撃する。
敵機との空中衝突をしかねない攻撃方法、だが『鬼の山城』の航空隊はそれを恐れない。
もう3機も攻撃を開始する。

妖精8『クソが!まだ墜ちねえ!』

妖精9『焦るな!エンジンから発火している、じきに墜ちる』

妖精11『お、おい!さっきの哨戒機だ!』

妖精12『な?!』

反転し、重爆めがけて一直線に飛んでくる二式大艇。

日向「まったく、メロンソーダは奴を屠ってからだ」

妖精A「機銃!撃ちまくれ!」

妖精B「ドンパチにぎやかにやろうじゃねえか!」

妖精C「者ども!かかれ―」

妖精D「ヒャッハー!どこにも逃げられんぞぉ!」

機銃をまき散らしながら重爆に突撃し、すれ違う。
さらに反転し、距離をどんどん詰めていく。

日向「あれ、やるぞ」

全員「「「「「フォックス4!」」」」」

そして、重爆の真上に来ると、そのまま身を落とした。

T督「な、なんだあいつ……」

翼をもがれ、墜落していく敵機。
強風隊の全員とT達は、それを口を開けて眺めていた。

妖精1『飛行艇から通信、デハサラバ 訓練ニ励マレタシ』

大艇ってすごい、全員がそう思った。

今日はここまで
昔どこかで二式大艇がB-25だったかB-17を海面に押し付けて撃墜した漫画を読んだ気がする

乙であります。
...それに近いのが「戦空の魂」と言うマンガにありますよ。
川内改二が持ってくる「九八式水偵」で「PBY」に、
機銃で船体に穴を開けさせて、上から押さえ付けて、
水没で仕留める。と言う話なのです...
長文、失礼しました。

まーたEとDが反応しなくなってた
やっと治ったからもうしばしお待ちを

EDは完治したんですけどPCのバッテリーが暑さにやられました
突然電源が落ちたりしてまったくといっていいほど作業が進みません
本当にすみませんしばしお待ちを

夏イベがやばい
あとEDが再発して、今スクリーンキーボードで打ってる
もうしばらく待ってください

照月……ごめんよ……

照月をとれなかった反省の印としてこれからはEDの人を名乗ります
PCの方のEDがやっと完治したからもう少し待って

なんか妖精さんたちをAとかBとかで分けてたら書いてる時に混乱してきたので今回から名前付けます

ー二式大艇内ー

日向は考える、深海棲艦はなぜ攻めてくるのか?その疑問の答えは出ないままでいた。
攻めてくるならば、迎え撃たねばなるまい。これが日向の出した結論であった。

日向「なあ、機長。なぜ奴らは攻めてくるんだろうな」

機長(正操縦士)「……俺はそういう難しいこと考えると頭痛がしてくるんですわ、川村はどう思う?」

川村(整備士兼副操縦士)「ただの整備妖精にそんなことわかりませんよ……」

機長「でも俺たちンの中で一番頭いいのお前だろーが」

川村「……そうですねえ、生存競争とか?」

日向「それは面白い考えだな」

川村「奴らに社会性とか繁殖能力とかあるのか知りませんけどね」

機長「倒しても倒してもわいてくるんだ、さぞ子宝に恵まれてるんだろうぜ」

一同「はっはっはっは!」

川村「そういやあ今はこんでる整備ようの部品の中に見たこともない機体の部品があったんですけど」

日向「ああ、新しい下駄履きだ」

川村「どんな機体ですか?」

日向「着いてからのお楽しみだ」

平岡(側面銃士)「あのお、運んでる荷物の一つが暴れだしたんですけど……」

機長「何言ってんだ平岡?」

日向「起きてしまったか……」

川村「え?」

日向「舞鎮からの贈り物さ……」

機長「誘拐とはなかなか物騒じゃねえですかい」

日向「どうしてもばれるわけにはいかなかったのでな……。君、箱を開けてやってくれ」

平岡「承知しました」

機長「おい、松永。ブルネイまであとどれくらいだ?」

松永(航法士)「そうっすねえ、このまま順調に行って一時間後かな?」

平岡「あちょっ、顔は、顔はやめて!」

日向「……元気だな。少し見てくる」

二式大艇の艇内は広い、搭乗員の休憩スペースまで有るほどだ。
現在、そのスペースには大きな箱がいくつか並んでいる。

日向「……そこまでにしておけ」

その一角で、側面銃士の二人と上方銃士に抑えられ、もがく少女が一人……

日向「手荒な真似をした非礼を詫びよう、伊401」

特型潜水艦伊号401である。

自転車乗ってたら車にはねられてリアルが忙しいから書けてる分だけ投下します。
中途半端で申し訳ない。

こうか?

よしよしあってた。
何度もEDになりながらも私に寄り添ってくれたパソコンちゃんが完全に壊れました。
馴れないフリック入力でこれからは書き貯めていくのでかなり更新速度が落ちると思います。
たびたび生存報告はいれようと思います、本当に申し訳ないです。

生きております

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月27日 (金) 14:29:16   ID: hh6BgPsn

寺生まれって確かにすごい

2 :  SS好きの774さん   2015年03月30日 (月) 09:53:48   ID: pxXYLoYU

瑞加賀の着替え写真見てますやん!変態ですやんこのT督!

3 :  SS好きの774さん   2015年04月01日 (水) 01:46:59   ID: bI4lpgZD

地味に面白い

4 :  SS好きの774さん   2015年04月06日 (月) 22:28:46   ID: Friv2zMP

ギコ・ウプヌシーとか久々に聴いたわ。
除霊(物理とか面白かった

5 :  SS好きの774さん   2015年12月02日 (水) 02:32:33   ID: 0FtQY_Vh

精神分析(物理)みたいな物か( ̄▽ ̄;)

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