ゾンビ「あぁん!腕取れちゃった」(42)



ゾンビ「もうすこしで勇者きちゃうのに」


悪魔「でたよ、お前の固有能力シックスセンス(第六感)」


ゾンビ「なにそれ?」


悪魔「えっ?あ、いや///」


ゾンビ「は?」



悪魔「ほ、ほれ」


ゾンビ「ありがと!腕取ってくれて」

悪魔「はやく患部につけろよ」


ゾンビ「うん」ヌチャ


ゾンビ「」ブンブン


ゾンビ「なおった!」ピース


悪魔「まいどまいど凄いよな。お前の再生能力」


ゾンビ「まー、ゾンビですから」



ザワザワ


悪魔「あれ?やばっ!ほんとにきたんじゃね!?勇者」


ゾンビ「予感的中とかwあたしスゴすぎるww」


悪魔「バカ!エンカウントしたらどうすんだよ!頃されちまう」ブルブル


ゾンビ「馬鹿者!!」


悪魔「えっ??」


ゾンビ「勇者如きに我等魔の一族が遅れをとる訳なかろう!!」


悪魔「は、はい?」



ゾンビ「ふはははは!!!」


悪魔「なんだよ」


ゾンビ「ははは……なんちて」


悪魔「はあ」


勇者「あれ!?」



勇者「こ、こんにちは」


ゾンビ「こんにちは!」

悪魔「こ、こんには?」


勇者「君たちってさ‥もしかして魔物?」


ゾンビ「うん」


悪魔「一応」


勇者「そっか…」


ゾンビ「?」

ボク悪い悪魔じゃないよ



ゾンビ「先手必勝!」ガブッ 


勇者「あひいぃん/」

ゾンビ「」チューチュー


勇者「あはんっ、う、うなじよわいのぉぉ//」ゾワワ 


悪魔(あれ?こいつらなにやってんの?)



???「勇者っ!!」ザンッ


ゾンビ「ふげぇ!」


???「大丈夫か?!」


勇者「うん、一応」


悪魔(積んだ。なんか強そうな女きた)


勇者「先輩ありがとう」


先輩「礼は良い、かまえろ」


勇者「はい」カチャ



ゾンビ「痛いなぁ!!また腕が取れちゃったじゃないか!!」


先輩「くっ、きさま平気なのか?」

ゾンビ「うん、まあ。ゾンビだからね」ニコッ


先輩「ぞ、ゾンビ!?そんなキレイな身体なのにか?」


ゾンビ「うお、褒められた!褒められたよ悪魔」


悪魔「あ、ああ」


先輩「くっ、勇者!これは油断出来ないぞ」



勇者「けどさ…先輩」


先輩「なんだ?雑談をしてる余裕はないぞ」

勇者「あるよ。たぶんあの子たち敵意ないし」

先輩「ふざけるな!あいつらは魔物だぞ!?」


勇者「かもしんないけどさぁ」

悪魔「お、なんか勇者いいやつっぽいな」


ゾンビ「そんなことより腕取ってきてよ」

悪魔「やだよ!お前の腕あの女の近くにあるじゃんか!!」


ゾンビ「大丈夫だよ」

悪魔「ふざけんな!お前と違ってオレは怪我しても簡単に治んないんだよ!!」

ゾンビ「そういうもんだい?」


悪魔「そういうもんだい!!」



ゾンビ「わかったよぉ。まったく悪魔は我が儘だなぁ」


悪魔「オレの台詞だ」


ゾンビ「すいませーん、ちょっとそこに落ちてある腕ください」

勇者「これ?」

ゾンビ「そうそう」


先輩「バカか貴様は!」ブンッ

勇者「わっ!取られた」

先輩「これを渡して腕が戻ったらどうするんだ!?」

勇者「まっさかー。いくらゾンビだからってそれはないでしょ?腕を武器に使う気なんですよきっと」

先輩「それはそれで厄介だ!」



ゾンビ「返してよー」

先輩「断る」チャキ 


ゾンビ「ひゃー!その物騒なものしまってよ」


先輩「断る。行くぞ?」

勇者「先輩!!」


先輩「なんだ!?いきなり大声を出すな」


勇者「あの人達に敵意ないよ!これ虐殺になっちゃうよ?」


ゾンビ「」ピクッ

先輩「虐殺?相手は魔物だぞ、敵なんだ!」


勇者「関係ない!弱いものを守るのが僕の役目、勇者の役目だ!!」


ゾンビ「ちょっと待て」


先輩「くっ、らしいことを言うようになったな…」

勇者「えへへ」


ゾンビ「待てって!!」

ゾンビ、グール、アンデッド
キャラ数には困らなさそう



勇者「どうかした?」

ゾンビ「貴様……たかだか勇者の分際で我等魔族を弱いもの扱いしたな?」

勇者「あ、ごめん」

ゾンビ「ふはははは!!!……無礼な!!」ブンッ!

ブチッ

ゾンビ「あ」


悪魔(カッコつけて思いっきり腕振るからだよ……)

ゾンビ「とれちった 」


勇者「」ウーゲロゲロ


ゾンビ「」

勇者「うええ」ビチャビチャ


ゾンビ「ひどくない!?」


悪魔「まー今更感はある」

先輩「…大丈夫か?」


勇者「うっ、うっ」

先輩「これは返す」ブンッ


悪魔「おっと」ガシッ

先輩「見逃せ。貴様等二人、勇者を守りながら戦うのは、な」


悪魔「わかった」

先輩「失礼する」タッタッタ


悪魔「ほら」


ゾンビ「つーけーてー」

悪魔「そっか。両腕ないもんな」


ゾンビ「うん」


悪魔「ほれ」ヌチャ 

ゾンビ「ほっ」


悪魔「あっちのもとる?」

ゾンビ「うん 」





ゾンビ「しかし」

悪魔「ああ」

ゾンビ「勇者たち追い払えたね」

悪魔「ああ」

ゾンビ「あたしたちすごくね!?」

悪魔「すごいのか?勇者にゲロ吐かせただけだぞ?」


ゾンビ「すごいじゃん!状態異常じゃん」


悪魔「まー、なー」


ゾンビ「イヒヒ」ニコニコ


悪魔「ふぅ」

悪魔(とりあえず今日は助かったな。危なかった……)

ゾンビ「不死王に報告しよっ!イヒヒ」

悪魔(こいつは本当に脳天気だな)

敵意無いって…勇者…

お前いきなりかじられてたじゃねーかwwww

こいつぁ…



ゾンビ「不死王いなかった」


悪魔「当たり前だよ。不死王はクリア後のお楽しみ要素なんだから。こんな物語中盤のとこにゃいないって」

ゾンビ「ぶー」

悪魔「はいはい」



ゾンビ「」ピキーン

悪魔「なした?」


ゾンビ「来る」

悪魔「……固有能力シックスセンスかw」


魔王「」

悪魔「え」

ゾンビ「キターーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」



魔王「よぉ、貴様等」

悪魔「ま、魔王さま!?何故このような偏狭の地に?」

ゾンビ「物語中盤って偏狭じゃなくね?」


悪魔「黙ってろ」

魔王「」ゴゴゴ


悪魔「えぇぇ?」


魔王「貴様等ァ!!我が宿敵である勇者との闘いを放棄したそうだな?」


悪魔「ひいぃ、すいませんすいませんんん」


ゾンビ「ほげー」

悪魔「バカやろう!お前も頭下げろよ」

ゾンビ「なんでー?」

悪魔「魔王さまがお怒りだからだろ!!」

アホなゾンビちゃんかわいい



ゾンビ「えー、だってあたしは勇者に攻撃したよ?」

悪魔「甘噛みしただけだろ!」

ゾンビ「ふはは、実はそれだけではないのだ」


悪魔「はぁ?」

魔王「なに?もうしてみろ」

ゾンビ「えっとね、吸血したんだー」

魔王「つまり?」


ゾンビ「聞いて驚くなよ!!」


魔王「」ピクッ


悪魔「おまえ!魔王さまに対して無礼だぞ!?」

ゾンビ「残念ながらあたしが仕えてるのは不死王だしねぇ」

悪魔「おまえ……!!」

魔王「ククク、まあよい。俺が驚くようなことを貴様はしてみせたのだろう?ならば見せてみよ」


ゾンビ「ふふっ」キーン



悪魔「体が……光ってる?」


ゾンビ「これぞ、勇者だけがはなてる浄化の光!!悪魔的に言うと固有能力ってやつだね!!」


悪魔「なっ」


魔王「グワァァァァァァァ!!!!!」

悪魔「えっ」



魔王「ウオオオオオ……」


ゾンビ「」ピカーン

魔王「ぐぬぬぬぬぬ」


悪魔「魔王さまが……消えていく?」

魔王「ククク……ハーハッハッハァ!!小娘風情がァァ!!」ブォォ!!


ゾンビ「うお」



悪魔「魔王さまの怒気でゾンビふっとんだ?」


魔王「ククク……その程度、その程度で俺に適うと?幻想を抱いたのか!!」

ゾンビ「いやー。思ってないけど

魔王「」

ゾンビ「つうか見せろって言ったのそっちじゃん!ぶー!」

魔王「」

悪魔「ま、魔王さま…」


魔王「すまん。取り乱した」


悪魔(エーーッ!?謝った…)

ゾンビ「ふんっ」プイッ

悪魔(うわー)こいつ流石に死んだ



ゾンビ「おりゃ」ガブッ

魔王「あふんっ//」


ゾンビ「」チューチュー

魔王「いや、や、やぁぁ//だめっ!!」ドンッ

ゾンビ「うおっと 」


魔王「……//」ハァハァ


悪魔(なにこれ)



ゾンビ「んー、あれ?魔王さまって……」


魔王「ば、バカ!違うぞ?我は決してそういう……あれでは……//」


ゾンビ「イヒヒ」ニヤニヤ


魔王「違うもん!!ばかっ!帰る」シュン


悪魔「あ、消えた!」

つづけてごらん



ゾンビ「逃げ足はやいなー」


悪魔(うそだろ?こいつ、魔王さまを退けたぞ……)


ゾンビ「んー。魔王の力は……あんまりだね」


悪魔「ゾンビ」

ゾンビ「んー?」


悪魔「おまえ何者だ?」



ゾンビ「ゾンビ」


悪魔「ですよね」


ゾンビ「うんうん。とりあえずおなか減ったから町行ってくるわ」


悪魔「んじゃ俺も」

ゾンビ「悪魔はだめだよ。羽生えてるから魔物ってばれるし」

悪魔「あー。んじゃマックかってこいよ」

ゾンビ「いやー」



悪魔「断れました」


悪魔「あれから数十分たちました。町のほうがざわついてる気がします……ちょっと上空から様子を伺いましょう」バサバサ



魔法使い「ちっ、なんなのよあいつ!ちっともダメージうけないじゃない!?」

戦士「俺にきくなよー。俺は馬鹿なんだよー」

魔法使い「あー」イライラ


悪魔「あちゃー。ゾンビのやつなんかやらかしたみたいだ」


ゾンビ「ふはははは!!!貴様等の剣、魔術!我が力の前では児戯に等しいぞ!!」パクパク


魔法使い「ちぃっ!露天の商品を勝手に食べるなぁぁ!!」

ゾンビ「ふはははは!!!」モグモグ



悪魔「うわー。痛そうな……あの女の呪文モロにくらってるよ」


ゾンビ「おいしいー。美味ー」


魔法使い「ちぃっ!」ギリギリ


悪魔「しっかしあいつなんであんな強いんだ?」


戦士「うおー!!」ザンッ!!

ゾンビ「うお」ガキンッ


戦士「なんでだよぉぉ」

ゾンビ「きれてなーい」



戦士「ああ……なんなんだこいつは」


魔法使い「決まってるじゃない!ただの化け物よ!!」


ゾンビ「うーん。化け物かぁ」クチャクチャ


魔法使い「な、なによ!」

戦士「こっち見るな!!」



ゾンビ「」ジーッ

戦士「なんなんだよ!!うわあああ!!」


魔法使い「ちょっと!戦士ぃ!!」


ザーー


戦士「な、なに?」

ギリギリ     


戦士「俺のオノを人差し指だけで受け止めた……」


ゾンビ「ふふん、定番でしょ」ニカッ

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