雪ノ下「比企谷君の首を絞めたい」 (47)
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「あら、比企谷君、こんにちは」
雪ノ下「待っていたわ」
雪ノ下「ずっと」
雪ノ下「今日は少し遅かったわね」
雪ノ下「え? いつも通り?」
雪ノ下「そんなことはないわ」
雪ノ下「とても長く感じたわ」
雪ノ下「待っているのが」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1426255440
雪ノ下「今、紅茶を淹れるわね」
雪ノ下「少し待っていてちょうだい」
雪ノ下「すぐできるから」
雪ノ下「ね?」
雪ノ下「ふふ・・・」
雪ノ下「・・・・・・」
カチャン コポコポコポ・・・・・・ コト
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「・・・・・・・・・」
雪ノ下「はい、どうぞ、比企谷君」
雪ノ下「冷めないうちに飲んで」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「・・・・・・・・・」
雪ノ下「(・・・・・・)」
雪ノ下「(あぁ、比企谷君が私の紅茶を飲んでいるわ)」
雪ノ下「(美味しいかしら?)」
雪ノ下「(貴方はいつも仏頂面だから)」
雪ノ下「(貴方は他人と分かり合うのにいつも時間がかかる)」
雪ノ下「(いえ、関わりを持とうとしないのだわ)」
雪ノ下「(でもね、良いの)」
雪ノ下「(私には、貴方の全てがわかるわ)」
雪ノ下「(貴方のことが理解できる人間は)」
雪ノ下「(私1人で十分だわ)」
雪ノ下「(ふふ・・・ふふふふふ・・・・・・)」
雪ノ下「あら、由比ヶ浜さん、こんにちは」
雪ノ下「ちょうど今紅茶を淹れたところなの」
雪ノ下「どうぞ」コト
雪ノ下「あら、お菓子を持ってきてくれたのね」
雪ノ下「ありがとう」
雪ノ下「これも一緒にいただくわね」
雪ノ下「比企谷君もどうぞ」
雪ノ下「(比企谷君がクッキーを食べているわ)」
雪ノ下「(ただ、黙々と)」
雪ノ下「(可愛いわ、とても)」
雪ノ下「(いつ見ても飽きないわ)」
雪ノ下「(彼の行動1つ1つを全て見ていたい)」
雪ノ下「(いつでも一緒にいたい)」
雪ノ下「(私は常に貴方のことを見ているわ)」
雪ノ下「(比企谷君・・・あぁ、比企谷君・・・・・・)」
雪ノ下「今日も特に依頼は来なかったわね」
雪ノ下「さ、帰りましょうか」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「あ、比企谷君」
雪ノ下「帰りに少し一緒に寄ってほしいところがあるの」
雪ノ下「この後は暇かしら?」
雪ノ下「・・・そう」
雪ノ下「じゃあ、行きましょうか」
雪ノ下「由比ヶ浜さん、帰りは気をつけてね?」
雪ノ下「さようなら」
雪ノ下「・・・はい、比企谷君」
雪ノ下「プレゼントよ」
雪ノ下「お金の心配はいらないわ」
雪ノ下「私が比企谷君にあげたかったものだから」
雪ノ下「ずっと、ずっと前から」
雪ノ下「ね?」
雪ノ下「どうかしら? そのペアリングは」
雪ノ下「神秘的だと思うのだけれど」
雪ノ下「ほら、見てちょうだい」
雪ノ下「私とお揃いよ」
雪ノ下「ふふ・・・」
雪ノ下「どうしてこんな物をくれるのか?」
雪ノ下「それは秘密よ」
雪ノ下「絶対に」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「気に入っていただけたかしら?」
雪ノ下「・・・そう、良かったわ」
雪ノ下「(あぁ、困惑しながらも少し顔を赤らめて)」
雪ノ下「(本当に可愛いわ、私の比企谷君)」
雪ノ下「比企谷君、そのペアリングは」
雪ノ下「いつも身につけていてちょうだい」
雪ノ下「絶対よ?」
雪ノ下「このペアリングの効果はね」
雪ノ下「身につけた者同士がね」
雪ノ下「一生離れられなくなるものなの」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「冗談よ、本当はお守りよ」
雪ノ下「だからそんな顔をしないでちょうだい」
雪ノ下「ね?」
雪ノ下「ふふ・・・」
― 雪ノ下宅 ―
雪ノ下「(今日も比企谷君は可愛かったわ)」
雪ノ下「(でも、平塚先生が彼にゲンコツをしたらしいわ)」
雪ノ下「(許せないわ、絶対に)」
雪ノ下「(比企谷君に辛い思いをさせて)」
雪ノ下「(あぁ、でも比企谷君が苦痛に歪む顔)」
雪ノ下「(是非とも見てみたいわ)」
雪ノ下「(いつもとは違った顔も)」
雪ノ下「(それも彼の一部なのだから)」
雪ノ下「(そうね、もし比企谷君の苦しむ顔を見たいなら)」
雪ノ下「(彼の首を絞めてみたいわ)」
雪ノ下「(首に跡が残るくらい、思いっきり)」
雪ノ下「(彼はどんな声をあげるのかしら?)」
八幡『あ゛ぇ・・・!?』
雪ノ下「(きっと、こんな声にもならない声をあげるのだわ)」
雪ノ下「(可愛いわ・・・)」
雪ノ下「(そして、必死にもがいて私から離れるの)」
雪ノ下「(一生懸命呼吸を正常にしようと息をするけど)」
雪ノ下「(上手く呼気と吸気のバランスが取れずに、その場に倒れて)」
雪ノ下「(まるで助けを求めるような、蚊の鳴くような声をあげて)」
雪ノ下「(やっと落ち着いた頃には、涙ぐんで咳が止まらなくなるの)」
雪ノ下「(ふふふふふふふふふ・・・・・・・)」
雪ノ下「(あぁ、想像しただけで体が火照ってきたわ)」
雪ノ下「んっ・・・!///」ゴソ
― 翌日 学校 ―
雪ノ下「比企谷君、一緒にお昼はどうかしら?」
雪ノ下「部室で、2人で」
雪ノ下「由比ヶ浜さんは三浦さん達と食べているようだから」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「比企谷君はいつも購買を利用しているのよね?」
雪ノ下「今日は私が比企谷君の分も作ってきたの」
雪ノ下「だから、ね? 一緒に食べましょう?」
雪ノ下「ふふ・・・ふふふ・・・・・・」
雪ノ下「どうかしら? 比企谷君」
雪ノ下「一応、味見はしたのだけれど」
雪ノ下「・・・そ、そう」
雪ノ下「そんなに褒められると、恥ずかしいわ・・・///」
雪ノ下「とても喜んでくれて、嬉しいわ」
雪ノ下「本当に」
雪ノ下「明日から毎日作ってくるわ」
雪ノ下「だから全部綺麗に食べてちょうだい」
雪ノ下「え? なんでこんなことするのか?」
雪ノ下「最近様子がおかしい?」
雪ノ下「・・・それは秘密よ」
雪ノ下「それに、私はいつも通りよ」
雪ノ下「だから、心配はいらないわ」
雪ノ下「ね?」
雪ノ下「比企谷君」
雪ノ下「(あぁ、比企谷君が私の作ったお弁当を食べているわ)」
雪ノ下「(それもとても美味しそうに)」
雪ノ下「(あぁ、あぁ・・・なんて嬉しいのかしら)」
雪ノ下「(喜んで食べている比企谷君可愛いわ)」
雪ノ下「(そう、どんどん食べて)」
雪ノ下「(どんどん食べて、私色に染まってちょうだい)」
雪ノ下「(あぁ・・・あぁ・・・)」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「また1人の時間ね」
雪ノ下「退屈だわ」
雪ノ下「授業が全て終わり、比企谷君が来るまで部室で待っている時間は」
雪ノ下「とても長く感じるわ」
雪ノ下「本なんてどうでも良いわ」
雪ノ下「比企谷君・・・」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「あら、一色さん、こんにちは」
雪ノ下「何の用かしら?」
雪ノ下「え? 比企谷君に用事があるのかしら?」
雪ノ下「そう・・・」
雪ノ下「残念ながら、まだ彼は来ていないのよ」
雪ノ下「それに由比ヶ浜さんも」
雪ノ下「どうしたのかしら?」
雪ノ下「・・・そうね、もう少ししたらまた来てちょうだい」
雪ノ下「えぇ、わかったわ」
雪ノ下「彼にも伝えておくわ」
雪ノ下「じゃあ、一色さん」
雪ノ下「さようなら」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「・・・・・・・・・」
雪ノ下「(遅過ぎるわ・・・)」
雪ノ下「(・・・・・・)」
雪ノ下「(・・・・・・・・・)」
― 屋上 ―
由比ヶ浜「ヒッキー、大好きだよ・・・」ギュ
八幡「由比ヶ浜・・・」
雪ノ下「<⦿> <⦿>」
由比ヶ浜「えへへ・・・ヒッキーったら・・・」
由比ヶ浜「あ! ゆきのん」
由比ヶ浜「どうしたの?」
由比ヶ浜「?」
由比ヶ浜「お゛ぇ・・・!?」
由比ヶ浜「あ゛ぉ・・・え゛ぇ・・・!」
由比ヶ浜「は・・・ぁ゛・・・!」
由比ヶ浜「か・・・んがっ・・・!」
由比ヶ浜「ぁ・・・・・・」ガク
由比ヶ浜「・・・・・・」
由比ヶ浜「・・・・・・・・・」
由比ヶ浜「」
由比ヶ浜「」ゴト
由比ヶ浜「」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「比企谷君、こんにちは」
雪ノ下「今日は由比ヶ浜さんもいるわ」
雪ノ下「先に来ていたの」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「比企谷君、そんなに取り乱さないでちょうだい」
雪ノ下「綺麗な顔をしているでしょう? 硬直前に治してあげたの」
雪ノ下「それだけでも十分だと思うのだけれど」
雪ノ下「由比ヶ浜さんはやってはいけないことをしたのよ」
雪ノ下「私の可愛い可愛い比企谷君を奪おうとしたから」
雪ノ下「そうなって当然だと思うのだけれど」
雪ノ下「違うかしら?」
雪ノ下「ねぇ?」
雪ノ下「・・・そう」
雪ノ下「そんなことを言うのね、比企谷君」
雪ノ下「信じていたのに・・・」
雪ノ下「どうやら、由比ヶ浜さんに毒されてしまったみたいね」
雪ノ下「これは少し躾が必要ね」
雪ノ下「どうかしら? 比企谷君・・・!」ギリギリ
雪ノ下「苦しいかしら? ねぇ・・・!」ミシミシ
雪ノ下「あぁ、やっと見ることができたわ!」
雪ノ下「貴方の苦しみに歪んだ顔を!」
雪ノ下「なんて可愛いのかしら!」
雪ノ下「もっと見せてちょうだい!」
雪ノ下「ほら、もっと苦しんで!」ミリミリ
雪ノ下「あは! あははははははは!!」
雪ノ下「!?
>>33
ミスです
雪ノ下「!?」ガバ
雪ノ下「はぁ・・・はぁ・・・」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「ゆ、夢・・・ね・・・」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「はぁ・・・」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「あ」
雪ノ下「そういえば」
雪ノ下「やることがあったのだったわ」
雪ノ下「・・・・・・」
ゴロゴロゴロ ゴロゴロゴロ・・・・・・ ガチャ
雪ノ下「・・・・・・」
ゴロゴロゴロ ゴロゴロゴロ・・・・・・ バタン
雪ノ下「・・・・・・」
カサカサ ジャリジャリ・・・・・・
雪ノ下「・・・・・・」
ファサ ズルズル ガサガサ・・・・・・
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「・・・・・・・・・」
折本「」
相模「」
雪ノ下「比企谷君、おはよう」
雪ノ下「今から登校かしら?」
雪ノ下「奇遇ね、私もだわ」
雪ノ下「折角なのだし、一緒に行ってあげても良いのだけれど」
雪ノ下「・・・・・・」
雪ノ下「優柔不断は嫌いなのだけれど」
雪ノ下「ふふ」ギュ
雪ノ下「少し汗ばんでいてゴメンなさい」
雪ノ下「ゴミ出しで少し頑張ってしまって」
雪ノ下「そう、大きくて重いゴミよ」
雪ノ下「それが2つもあったの」
雪ノ下「我ながら、結構頑張ったと思うのだけれど」
雪ノ下「どうかしら?」
雪ノ下「比企谷君」
雪ノ下「うふふ・・・」
― ゴミ置き場 ―
黒い袋『』
黒い袋『』
――― 終 ―――
このSSまとめへのコメント
こっわ
夢オチかと思ったらやっぱりだめだった