・固有名詞あり(地名とか)
・表現が違うとか乏しいのは大目に見てくれ
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女「本日午後2時頃、東京都の千代田区に怪人が出現しました」
女「この事件において38人が軽傷、10人が骨を折るなどの重症で病院に運ばれました」
女「この怪人は約50分後、日本の正義のヒーロー、VIPレンジャーに成敗されました」
女「政府の発表では、この怪人はB級怪人で、特徴は人々の悪意を吸って巨大化する、とのことです」
女「この怪人は以前にも出現しており、当時は巨大化をする前にVIPレンジャーに成敗されていました」
女「しかし、今回は出動が遅れ、既に巨大化をしていたため、街に甚大な被害が出ました」
女「区役所の調査によると、約50軒の住宅が全壊、また4棟のビルが倒壊しました」
女「この件に関して、国民が千代田区にある警察署に多数押しかけましたが、これらの騒動は現在全て鎮圧されています」
女「なお、国は被害者への補償を優先とし、倒壊した建物についての復興の目処は立っていません」
女「では次の――――」
女「 こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、女がお送りします 」
女「本日午前10時20分過ぎ、東京都のフジテレビ前に怪人が出現しました」
女「怪人は20分後にVIPレンジャーが成敗しましたが、その間怪人はフジテレビを破壊し続けていました。被害者は出ませんでしたが、フジテレビ系列の番組がテレビで映らなくなる事態が発生しました」
女「これは未だに復旧できておらず、利用者の中では一部不満の声が上がっています」
女「フジテレビの代表取締役は会見で、『あれ以上壊されていたら完全に終わりだった。VIPレンジャーありがとう』などと発言しており、この発言には賛否両論です」
女「また、政府の発表ではA級、とされています」
女「では次の――――」
女「 こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、女がお送りします 」
女「本日正午過ぎ、東京駅が怪人により突然襲撃されました」
女「この怪人は政府によりA級と発表。約30分後にVIPレンジャーによって成敗されました」
女「奇跡的に被害者はおらず、また警察の到着が素早いお陰で東京駅への損傷は少ないものでした」
女「しかし、東京駅近くに停車していた約30台の乗用車が廃車、約50台ほどの自転車が破壊されました」
女「東京駅は一時的に閉鎖され、東京駅を利用していた約2万人に影響がでています」
女「また現在でも運転を一部見合わせています」
女「 こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、女がお送りします 」
女「東京の多くの靴屋で、多機能スニーカーが売り切れ続出となっています」
女「この現象には、どのような背景があるのでしょうか」
語「東京のとある靴屋では……」
「いらっしゃいませぇぇっ!」
「残り10足で売り切れでぇすっ!」
語「今売れているのは数種類の多機能スニーカー」
語「その全てが走りやすさと軽さをウリにした商品だ」
語「何故今になって売れ始めたのか」
語「買いに来たお客さんは――」
客1「先日のニュース見たときに、まぁ、交通手段が無くなった時に走るしかないなと思って」
客2「前に車破壊されたんで走るしかなくなって……靴だったら破壊される心配ないし」
客3「もう売り切れでしたぁぁ……」
語「商品を買う狙いは交通手段にあった」
語「ここ東京では様々な駅が各所にあり、東京に住むほぼ全ての社会人や学生が電車を利用している」
語「先日の東京駅襲撃事件の際、電車が一部運転を見合わせ、タクシーを使う人が数多く見られた」
語「突如怪人が出てくるこの街では、電車が運転を止めることもあれば、自らが所有する車や自転車が破壊されることも少なくない」
語「そこで目を付けたのが徒歩通勤、徒歩通学である」
語「これなら万が一電車が止まっても、そこから徒歩で行くこともでき、また初めから徒歩で行くことも可能」
語「その徒歩通勤を少しでも楽なものにするため」
語「多機能型スニーカーが売れているのです」
語「急激な売り上げに店側は……」
店員「いやー、もう……びっくりですね」
店員「この光景はもう、初めて見ました」
店員「今日だけで大体……半年くらいの売り上げですね」
語「逆に、昨日の事件の申請から増えると思われていた自動車の購入は低い」
車店「まあ……昨日の事件でたくさん来るかなとか思ったんですけど……」
車店「……はい……残念ですね」
語「これからは街中でも歩く人の姿が数多く見られるのかもしれない」
語「歩くことは健康に良いので、ぜひ変えて頂きたい」
女「歩いて通勤する人が増える」
女「もしかしたら、満員電車の解消も起こるのかもしれませんね」
女「今後の変化に注目していきたいです」
続きは明日
女「 こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、女がお送りします 」
女「今日午前10時20分頃、東京都江戸川区の住宅街に怪人が出現しました」
女「VIPレンジャーは出動が遅れ、約40分後に怪人は成敗されました」
女「住宅街での戦いの為、周りの住居には甚大な被害が及び、約20軒が全壊しました」
女「また34人が軽傷を負い、病院へ搬送されました」
女「今回の住居の復興も、また被害者の医療費用も全て『正義法』の範囲内ということで、政府が負担するそうです」
女「 こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、女がお送りします 」
女「国会議事堂前で早めの復興、復旧を求めるデモが話題になっています」
――――国会議事堂
「早く俺の家直せよ!!」
「電車を通せーーっ!」
語「今朝早くから、国会議事堂前では多くの国民から怒号が飛び交っていました」
アナ「こちら、国会議事堂前です! 非常に多くの人々が、国会議事堂の周りを延々と回っています!」
アナ「見てください! あの垂れ幕には『復興、復旧、急げ!』の文字が大きく書いてあります!」
アナ「また、人々の叫ぶ声からは『早く直せ』や『『正義法』早くしろ』などが聞こえてきます!」
アナ「では、デモに参加している人に話を聞きたいと思います!」
アナ「何故デモに参加しているんですか!?」
参加者1「乗ってた自転車が戦いの影響で破壊されたので申請したんですけど、まだ来ないんですよ新しいのが」
参加者2「私の車が戦いで破壊されたあと申請したのですが何もないので……」
参加者3「家破壊されてー、何ていうかちょっとイライラしてるんで」
参加者4「『正義法』が全然機能してないのでー」
アナ「100人に聞いたところ、一番多かった意見が政府の復興、復旧の遅さでした!」
語「最近、怪人との戦いで多くの建造物や、交通機関が破壊されている」
語「またこのような事態を恐れ、東京を離れ暮らす人も年々増えている」
語「国の対応や、怪人の今後の動きなどに注目していきたい」
女「最近はVIPレンジャーの出動が遅い、との意見も増えてきました」
女「ネットでは、VIPレンジャーを批判するような意見も度々目にするようになりました」
女「VIPレンジャーの今後の活動にも注目していきたいです」
女「こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、女がお送りします」
女「今夜は初めに、近年話題に上っている『正義法』について、またそれに対する国民の反応について、詳しく調査致しました」
女「今夜は元裁判官である裁さん、そして怪人専門家として専さんにお越し頂いてます。本日は宜しくお願いします」ペコ
裁「お願いします」ペコ
専「お願いします」ペコ
女「まずは、こちらの映像をご覧下さい」
語「2012年12月18日……」
――――東京
アナ「ご覧下さい! 両手に大きなハサミの様なものをつけた化物が暴れ回っています!」
アナ「現在では約20人の人が斬られ、病院に搬送されています! 今でもまだ被害者は増加しつつあります!」
アナ「あっ! たった今カラフルな色をした5人が化物の前に立ちました!」
アナ「何やら怪しげな動きをしています! 被害者がまた増えるので……あっ、化物の仲間でしょうか!? 黒い人達が数人出現しました!」
アナ「警察の到着は遅れているようです! カラフルな色をした……あっ! たった今戦い始めました! 黒い人達はバタバタと倒れていきます!」
アナ「カラフルな人達はハサミの化物と戦い始めました! ハサミの化物はそのハサミを振り回して暴れ……えっ、あ、カラフルな人達の手に突然銃器が現れました! 一体どこから取り出したのでしょうか!」
アナ「……ハサミの化物は、たった今カラフルな人達が発射したレーザーの様なもので跡形もなく消えました」
女「およそ2年前、初めて東京に怪人が現れ、またVIPレンジャーも初めて現れました」
女「この日を境に、怪人は東京に度々現れ、そしてVIPレンジャーは怪人を成敗していきました」
女「怪人を成敗していくVIPレンジャーは次第に人気が高まり、国民にも大きく広がっています」
女「しかし、近年悩まされる問題が出現しました。それが建物の倒壊数の増加です」
女「……えー、こちらのフリップをご覧下さい。これはここ数年の、建物の倒壊数を示したグラフです」
女「2010年から2014年の間で、初めて怪人が現れた2012年は前年の2倍に」
女「その後の2013年は2012年の1.5倍、また2014年に至っては、2012年の約2倍になっています」
女「専さん、これは怪人との戦いが激しくなっている、ということなのでしょうか」
専「えー、これはですね、実は興味深いデータがありまして」
女「興味深いデータ、というのは」
専「こちらのフリップを見てください」
専「これは怪人との戦いによる被害者数なんですが、2014年は去年の半分に留まっているんですね」
女「建物の倒壊数は増加しているのに対し、被害者の数は減少しているということですか?」
専「そうなんですよ。これは怪人による何らかの作戦だと思われます。一体どういう作戦なのかは私にも分かりませんが」
女「そうですか。では、今後の怪人の行動に注意しなければなりませんね」
女「政府は度重なる怪人の出現、そして増加する被害者に対し、救済対策として新たな法律を打ち立てました」
女「それが『正義法』です」
パシャパシャパシャ!
「えー、本日の議会において」パシャパシャ!
「『正義法』の施行が決定致しました」パシャパシャ!
「『正義法』が施行されたことにより、この国は豊かになっていくと思います」パシャパシャ!
「私達は、この国を平和にしていきます!」パシャパシャパシャ!
語「『正義法』」
語「1年半前に施行されたこの『正義法』は、国民の正義活動に関するその損害、または犯罪行為を政府が全面的に保障するという法律」
語「第1条、正義による懲悪と、それに準ずる行為に関して、いかなる法律も無効とする」
語「第15条、正義活動をメディアから公表する際には、正義活動に関する表現を次のように定義する。『成敗』『破壊』『戦い』など」
語「第28条、正義行為!又それに準ずる行為による損害は、全て政府が保障する」
語「など、正義に関する行為に関係する条文を定めた法律です」
語「全30条で構成されており、これは一般の人にも適用されます。しかし、その時は政府に対し届出を提出しないと認められません」
語「この法律は1年半前は大多数の国民が賛成していましたが、現在では逆に、反対派の国民が増えています」
アナ「皆さんが『正義法』についてどう思っているかインタビューしてみました!」
アナ「正義法について賛成か反対、そしてどう思っていますか?」
国民1「賛成ですね。日本が平和に保たれているのは、この法律のおかげでもあるのではないですか?」
国民2「賛成です。ちょっと前に子供が怪我をしたんですけど、国から補助金を貰えたので医療費が助かりました」
国民3「んー、反対かな。犯罪は罪に問うべきだと思う」
国民4「反対。どんどん国からお金が減ってくと、また税金上がったりするだろうし」
国民5「反対です」
国民6「反対」
国民7「反対ですね」
国民8「反対でしょ」
アナ「50人の人に聞いたところ、39人が反対ということでおよそ80%の人が反対意見でした!」
アナ「中でも多かったのは建物の復興が滞っていることでした!」
アナ「『正義法』に対して不満がある人が多いようです!」
女「『正義法』。これは裁さん、一体どのように機能するのでしょうか」
裁「『正義法』はですね、簡単に言えばVIPレンジャーのために作られた法律みたいなもんですよ」
女「と言いますと?」
裁「VIPレンジャーが戦いの度に色んなものを壊して、じゃあその損害は誰が支払うのかって言えば、VIPレンジャーになっちゃうでしょ?」
裁「それだとVIPレンジャーが報われない。だから、政府はその救済措置として、その損害を全て国が支払うって決めた訳」
女「成程……」
裁「しかも、もし一般の人が戦いに巻き込まれて、怪我とかして病院に運ばれたとして、その治療費もVIPレンジャー、若しくはその一般の人が払うっていうのはおかしいでしょ」
裁「その医療費も国が払うことで、国民もVIPレンジャーも平和に暮らせるって、こういうことですよ」
女「成程、しかし、それでは国から膨大なお金が出ていきますよね。もし国にお金が無くなってしまったら」
裁「それなんですよ、問題は。これから国家が資金不足になったとき、国はどうするか。他の国から借金したり、税金を増やして国民から多くのお金を持っていくんですね」
裁「そうなると、国民は国に反対意識を持って、反発していきます。この『正義法』というのは、短い目で見れば成功何ですが、長い目で見れば失敗なんですね」
女「では、『正義法』の制定は間違いだった、と?」
裁「それがね、当時は正解だったんですよ。他に方法はなかったですし」
裁「多分国は、どうにかなる、と思ってたんでしょうけど、実際は全然復興は進んでないんですね」
女「確かに進んでいません。これは何が原因なんでしょうか」
裁「住宅やビルよりも、国にとって必要な建造物を先に復興していますので、そうなると住宅を直す人がいない訳です」
裁「まだフジテレビを直してる最中ですしね」
裁「また家が無くなった人用の避難所も新しく作っています」
裁「建設できる人が少ないのが、一番の原因ですかね」
女「なるほど、ありがとうございました」
女「『正義法』、VIPレンジャー、国の未来」
女「果たして国の選択は正しかったのか」
女「ニュースナイトは、これからも追求していきます」
続きは明日
女「こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、女がお送りします」
女「今、多くの人に人気になっているTwitterに、ある画像が投稿されました」
女「その画像が特に注目を浴びています」
語「『新しくできた友達だぜー』」
語「Twitterにこの言葉と一緒に、ある画像が投稿された」
語「男子大学生と肩を組み、隣にいるのはなんと、怪人」
語「これは今日の正午に投稿され、現在では有名になっている」
語「この怪人は写真を撮ったあと、何もせずに帰ったとの証言がある」
語「一体、何をしに来たのだろうか」
語「街の人達の声は……」
街の人1「えぇーー!怖っ!」
街の人2「この怪人めっちゃええ奴ですやん笑」
街の人3「良い怪人ていうのもいるんですね」
街の人4「怪人の味方じゃないけど、ちょっといいなと思いました」
語「怪人は未だに正体不明の生物だが、私達とのコミュニケーションもとれるようだ」
語「次々と起こる怪人の不可解な行動」
語「果たしてこれらも、怪人による何らかの意思表示なのだろうか」
語「専門家によると……」
専「肩を組んでいるところから、この怪人は楽しそうに見えます」
専「つまり、写真が撮られる前にこの大学生と意気投合した訳ですね」
専「怪人がこちら側に歩み寄ってきたと言えるでしょう」
専「政府はこれを拒絶するか、受け入れるか、これから選択が迫られるでしょう」
続きは明日
短くてスマン
女「最近では、怪人の味方をする国民が増えています」
女「またネット上でも怪人を擁護する意見も増加傾向にあります」
女「今後どのような変化が起こっていくのか」
女「我々ニュースナイトはこれからも行く末を追い続けます」
女「最近では、怪人の味方をする国民が増えています」
女「またネット上でも怪人を擁護する意見も増加傾向にあります」
女「今後どのような変化が起こっていくのか」
女「我々ニュースナイトはこれからも行く末を追い続けます」
女「最近では、怪人の味方をする国民が増えています」
女「またネット上でも怪人を擁護する意見も増加傾向にあります」
女「今後どのような変化が起こっていくのか」
女「我々ニュースナイトはこれからも行く末を追い続けます」
ミスですスマン
男「 こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、今夜は男がお送りします 」
男「我々、ニュースナイトで二年前からキャスターを務めていた女さんが、昨日深夜怪人とVIPレンジャーの戦いに巻き込まれ、亡くなりました」
男「女さんは三年前にこのテレビ局に入社。二年前、我々ニュースナイトのメインキャスターに抜擢されました」
男「また、女さんは『好きなアナウンサーランキング』総合第一位に輝くなど、男女問わず非常に高い人気がありました」
男「目撃者によれば、女さんは昨日、ニュースナイト収録後の帰宅途中、深夜にも関わらず突如出現した怪人に人質として捕まりました」
男「そのすぐ後、VIPレンジャーが現場に到着。怪人は女さんを盾にするようにVIPレンジャーに見せつけました」
男「しかし、VIPレンジャーは怪人を人質である女さんもろとも、巨大なビームのようなもので成敗しました」
男「これにより、怪人は焼失、女さんは行方不明に。また警察により死亡認定されました」
男「『正義法』により罪に問われないVIPレンジャーに対して、国民から数多くの批判の声が上がっています」
男「政府に対しても、『正義法』を廃止にすべきという声があります」
男「VIPレンジャーのこの行動は一体どういう意図があったのでしょうか」
男「専門家に聞きました」
専「人質より、日本を優先した結果でしょう」
専「彼女が人質に取られたからといってみすみす見逃すと、その後も同じような方法を使われるとも限りません」
専「その場合も逃がす訳にはいかないので、早めに怪人を成敗したということですね」
専「ただ、何故人質を助けるようなことをしなかったのかだけが分かりませんね」
男「女さんの告別式は明日行われる予定です」
男「 こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、今夜は男がお送りします 」
男「女さんが戦いに巻き込まれた件について続報です」
男「怪人から番組宛に、謝罪文書が届きました」
語「ニュースナイト関係者様」
語「これは先週の放送後、我々に送られてきた、いわゆる謝罪文である。内容は一部省略してある」
語「この度は申し訳ありませんでした」
語「殺すつもりは、全くありませんでした」
語「怪人の謝罪文書には、『殺すつもりはなかった』ことと、『これから死者は出さない』ことが書いてある」
語「また、あの日以来、怪人は姿を現していない」
語「怪人側も、初めての死者に動揺しているのだろうか」
男「今までも怪我をした人は居ましたが、死者は一人も出していませんでした」
男「やはり怪人も、人を殺すことを躊躇っているのでしょうか」
男「 こんばんは、午後9時になりました。ニュースナイト、男がお送りします 」
男「今日本では、VIPレンジャーのブームは去り、新たに怪人ブームが始まっています」
男「このブームの背景には何があったのでしょうか」
語「二年と半年程前、東京に初めて怪人が現れた」
語「怪人は人や建造物に危害を加えるなど、人間の敵として恐れられていた」
語「怪人を撃退していたVIPレンジャーは、当時国民から人気があり、VIPレンジャーブームの幕開けでもあった」
語「しかし、そのブームも半年前、突如として鳴りを潜めた」
語「その理由の一つが」
語「我々、ニュースナイトの元メインキャスターであった女さんが、戦いに巻き込まれ亡くなったことである」
語「元メインキャスターの女さんは、『好きなアナウンサーランキング』総合第一位に輝くなど、まだ国民の記憶に新しい」
語「その女さんが亡くなったニュースは国民に相当なショックを与えた」
語「そしてこの事件が、これからの日本を変えたのだった」
語「怪人側は、初めての死者が出たことに対し、我々に謝罪文書を送った」
語「この行動は日本で大きく広がり、怪人を擁護する意見が増え、それとは正反対にVIPレンジャーを批判する意見が増えた」
語「思えば当時のこの行動が、怪人ブームに火をつけたのかもしれない」
語「怪人擁護派、そして正義反対派のグループは過激さを増し、遂に政府の脅威となるほどの力を持った」
語「そして最近、『正義法』の廃止が決定。実質的にVIPレンジャーは動けなくなり、姿を見かけることは無くなった」
語「怪人はそれを利用し、全国各地に出現。今では日本全国で怪人が人気になっている」
語「女さんの影響は確かに、この日本全国を変えたのだった」
――――怪人界
怪人「こんにちはー! 今話題の怪人とお話をするコーナー、『怪人トーク』の時間でーす!」
怪人「今回のゲストはー?」
怪人「人間界にある、日本を二年で征服した、女さんでーす!」
女「初めまして、人間界での名前ですが、女です」ペコ
怪人「あ、これはすいませんでした」
女「いえ、慣れてますので笑」
怪人「さて、ではまずは女さんの日本での御活躍をご覧下さい! どうぞ!」
怪人「はい、というわけで、女さん。改めて宜しくお願いします」ペコ
女「お願いします」ペコ
怪人「まずは、何故ニュースキャスターに?」
女「あちらの世界では、ニュースナイトはゴールデンタイムに流れるニュースですので、影響力がありましたね」
女「なので、ここで有名になることが最初の目標でしたね」
怪人「辛かったことなどはありましたか?」
女「ニュースキャスターをやらせて頂いてから、我々怪人が負けた報道をしなければならないのが辛かったですね」
女「しかも、VIPレンジャーの味方をしながらですので、より辛かったです」
怪人「では最後に、危なかったな、と思ったことはありましたか?」
女「そうですね……」
女「最後に日本にいた時のことですけど」
怪人「ほうほう」
女「VIPレンジャーに私の正体、怪人であったことがバレて突然攻撃されたことですね笑」
女「あの時は仲間の咄嗟の機転により助かりましたが、本当にやられそうになりました」
怪人「それは危なかったですね! お疲れ様でした」
怪人「ありがとうございました。続きは、CMの後でー!」
終
終わりですありがとうございました
またいつか
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