仁奈「演技力でごぜーますか？」

薫「うん」

薫「薫はまだしがないアイドルだけど」

薫「いつの日かあいお姉ちゃんみたいなかっこいい大人になって」

薫「ドラマや映画にもいっぱい出たいと思ってるんだ！」

仁奈「なるほど！」

薫「そこで、与えられた役になりきる訓練をしようと思うんだ！」

仁奈「面白そうでごぜーます！」

仁奈「それじゃあ仁奈はキャスティングを担当しやがります！」

薫「本当？ありがとう仁奈ちゃん！」

仁奈「でも、薫ちゃん１人だけじゃ演技の練習も難しいと思います」

薫「それじゃあ>>4-6にも付き合ってもらおう！」

しきにゃん

仁奈「ということで、お三方に集まってもらいました！」

薫「よろしくね！」

あい「あ、あぁ」

夕美「でも、演技力の練習って言っても…」

志希「おままごとだねー」

仁奈「それでは薫ちゃんには>>10の役を、
あいおねーさんには>>12の役を、
夕美お姉さんには>>14の役を、
志希おねーさんには>>16の役をやってもらいます！」

余命いくばくもない娘

娘思いの母

医者

サキュバス

仁奈「それでは薫ちゃんにはよめーいくばくもねー娘の役を、

あいおねーさんには娘思いの母の役を、

夕美お姉さんには医者の役を、

志希おねーさんにはサキュバスの役をやってもらいます！」

あい「…」

あい「少しテーマが重くないかい…？」

薫「あいお姉ちゃん」

薫「薫はね、将来立派な女優さんになりたいんだよ」

薫「そのためには、どんな役でもこなせるようにならないと…！」

あい「そうか…」

夕美「ていうか志希ちゃんサキュバスって…」

志希「あたしにピッタリって感じぃ？」

あい「それで、脚本とかはあるのかい？」

仁奈「ねーですよ」

あい「えっ」

薫「あいお姉ちゃん」

薫「女優たるもの、時にはアドリブも必要なんだよ…！」

あい「そ、それはそうだが…」

あい（今回はアドリブ100%じゃないか…！）

仁奈「それじゃあ行きやがりますよー！」

夕美「えっ、もう！？」

仁奈「よーい、アクション！」

薫「はぁ…」

あい（もう役に入っているだと…！？）

薫「あの木の葉っぱが全部落ちる頃には、薫の命もなくなっているんだね…」

あい「…」

あい（重いよ…）

仁奈「ほら！娘思いの母！入ってくだせー！」

あい「あ、あぁ」

あい「えー、ｺﾎﾝ」

あい「薫や…」

薫「あ、ママ…」

あい（えっ…）

あい（ママ…？）ｷｭﾝ

薫「？どうしたの？ママ」

あい「あっ、いやなんでも…」

あい（すごい破壊力だぞ、薫…！）

薫「ねぇ、ママ」

あい「なんだい？」

薫「薫、そろそろ死んじゃうのかな…？」

あい「っ…！」

薫「薫まだ…死にたくないよ…」

あい「薫っ！！」ｷﾞｭｯ!

薫「きゃっ！ママ…？」

あい「死なせやしないさ…！母さんが、お前を守る…！」

夕美（あいさん迫真の演技だなぁ…）

志希（ていうか入りこみすぎだにゃー）

薫「ありがとうママ…でも、薫の病気は治らないんだよ…」

あい「そんなことない！絶対に治るさ！」

薫「でも！この前お医者さんが…！」


薫「…お医者さん　薫、これからどうなっちゃうの…？」

夕美（……急にどうしたの…？）

薫「…」

仁奈「ほら！夕美おねーさん！なんか言ってくだせー！」

夕美「わ、私！？」

仁奈「夕美おねーさんお医者さんでしょーが！」

夕美「えっ！？だって今まで娘と母が喋ってたのに…」

仁奈「回想シーンでごぜーますよ！」

夕美「回想シーン！？」

仁奈「ぼーっとしてちゃダメでごぜーます！」

薫「りんきおーへんに対処しないと！」

あい「薫の通りだぞ、夕美くん」

夕美「あ、あいさんがいつの間にかそっちサイドに…！」

仁奈「それじゃあ薫ちゃんのセリフからもう一回いきますよ」

仁奈「よーい、アクション！」

薫「せんせぇ、薫、これからどうなっちゃうの…？」

夕美「あ、えーっと…」

夕美「非常に言いにくいんだが、龍崎さん　君の命は…」

夕美「もってあと半年だ…」

薫「えっ…」

薫「そんな…！」

あい「どうにかならないんですか先生！！」ｶﾞﾀｯ

仁奈「カーット！！」

仁奈「あいおねーさん！！ここは娘と医者のシーンでごぜーます！！」

仁奈「勝手に出てきちゃダメですよ！！」

あい「す、すまない」

あい「薫の命があとわずかと聞いていてもたってもいられなくなってしまった…！」

夕美「あいさん…」

志希「娘思いですなー」

仁奈「それじゃあお医者さんのセリフから！」


夕美「君の命は…もってあと半年だ…」

薫「そんな…！」

薫「この病気は…治らないんですか…？」

夕美「今の所、治療法は見つかっていない…」

薫「そんなぁ…」


薫「って…」

あい「…！」

夕美（あ、回想シーン終わったんだ）

薫「ママ、薫が死んじゃったら悲しんでくれる？」

あい「…」

薫「ママ…？」

あい「私は…」

あい「私は薫がいない未来なんて、信じない…！」

薫「えっ…？」

あい「ちょっと待ってろ薫！」ﾀﾞｯ

薫「ママ！どこ行くの！？」

あい「先生っ！」

夕美「わっ！あいさ…じゃなくて龍崎さん！」

あい「娘を…娘を助けてやってくれ…！」

夕美「し、しかし…」

あい「頼む！この通りだ！」

夕美「ちょっと！土下座なんてやめてください！」

あい「娘の…薫の病気を治してくれ…」

夕美（あいさん…泣いてる…）

あい「先生…」

夕美「…お気持ちはわかりますが」

夕美「現在の医学では、難しいです…」

あい「そんな…」

夕美「残念ですが…」

志希「それはどうかな？」

あい「えっ？」

夕美（このタイミングで！？）

あい「君はいったい…？」

志希「あたしはサキュバスだよーん」

あい「サキュバス…？」

志希「そうそう」

あい「サキュバス…君は、薫の病気を治すことができるのかい…？」

志希「できないことはないけどー」

あい「本当か！？」

志希「うん　ただし条件があるよ」

あい「条件…？」

志希「そうそう」

あい「なんだ！薫のためならなんでもする！」

志希「本当かにゃ？」

あい「あぁ…薫が助かるのなら」

あい「命だって…くれてやる…！」

夕美（あいさん、目が本気だ…）

志希「ふっふっふ、それなら…」

あい「…」ｺﾞｸﾘ

志希「若い男をあたしにささげるのだ！」

あい「男だって…？」

志希「若い男と楽しーいことさせてくれたら、薫ちゃんを助けてやってもいいよ～」

夕美（サキュバスってそういう能力あったの！？）

あい「しかし、若い男と言っても…」

夕美「…」

あい「あ」

夕美「え？」

あい「サキュバス」

志希「なにかにゃ？」

あい「この男を、君にささげる」ｽｯ

夕美「え！？ちょ、ちょっと！」

あい「君は医者だろ！？形はどうあれ薫を救ってやってくれよ！」

夕美「そ、そんな無茶苦茶な…！」

あい「サキュバス頼む、この男と引きかえに薫を助けてくれ…！」

志希「ふむ、いいでしょう」

夕美「えっ」

志希「むふふ、先生」

志希「あたしと楽しいことしよっか♪」

夕美「えっ？えっ？」

あい「君たちは見ちゃダメだ」ﾒｶｸｼ

薫「えー？どおしてー？」

仁奈「目の前が真っ暗でごぜーます！」

志希「ふっふー！いただきまーす！」

夕美「いやああああああああああ！！！」

＿＿
＿


志希「にゃははー」

志希「よかったよ、先生」

夕美「もうお嫁にいけない…」ｼｸｼｸ

あい「サキュバス、約束通り薫を…」

志希「わかってるよん」

志希「それじゃあ薫ちゃん、こっちに来なさい」

薫「うん…！」

志希「それでは…」

志希「痛いの痛いのとんでいけー！」

夕美（呪文しょぼっ！）

薫「うっ…」

薫「な、治ったぁ！」

あい「本当か！？」

薫「ママ、薫治ったよぉ！」ぎゅっ！

あい「よかった…本当に…」

あい「よかったぁ…」ｷﾞｭｩ

夕美「あいさん…」

志希「本気すぎるにゃー」

夕美「ていうかなんかもう終わりっぽい雰囲気だけどどうやってしめるの？」

志希「たしかにー」

夕美「どうするの？仁奈ちゃん」

仁奈「え」

仁奈「え、えっと…」

仁奈「…」

仁奈「せーいっぱい！かーがやく！かーがやーく！ほしになーれ！」

夕美「…」

夕美「どしたの…？」

仁奈「エンディングテーマでごぜーます！」

夕美「…」

夕美「そう…」