小鳥「たるき亭に新人バイトが入った」 (24)

・アイマスメインのクロスSS(ペルソナ)です。クロスの度合いは薄いです。
・地の文がそこそこあります。

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ガララ

小鳥「こんばんわー!」

店長「小鳥ちゃん、いらっしゃい!今日はちょっと早いんじゃないかい?」

小鳥「ええ、今日はみんな直帰なんです。だから飲みますよー!あ、あとであずささんも合流しますからね!」


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「...と...ん....こ...りさ....!」

「ことりさん、ことりさん!」

小鳥「え・・・な、なに?」

あずさ「小鳥さん、そろそろ帰りましょう?」

小鳥「あれ、あずささん、いつの間に・・・?」

店長「小鳥ちゃん、あずさちゃんが合流するまでだってだいぶ飲んでたのに、
そのあと二人で而今を一升空けちゃったじゃないか、隣にいた男の子に注ぎまくって潰すし」

小鳥「えっ!?」

確かに、背後にゴロンと酔いつぶれている青年が。
ハタチ過ぎといったところかしら。
野球部の高校生が持っているようなデカいカバンを持っているので、
大学の野球部の子か何かかしらね。いずれにせよ悪いことしちゃったわ・・・

店長「それにあんなあられもない話までしちゃって」

小鳥「え、ちょっ、私何か言いました?」

あずさ「だ、大丈夫ですよー。ちょっと女子トークを一緒にしただけじゃないですか、あと店長さんも、そういうの話しちゃうのはめっ、ですよ」

店長「・・・以後気をつけます」

あずさ「お金は払っておきましたから、とりあえず小鳥さん、タクシー乗りましょう、ね?」

小鳥「面目ない・・・あ、その男の子は・・・」

店長「かわいい小鳥ちゃんとあずささんに言い寄るこんなヤツは、もう出禁だ!」

・・・すまん!青年よ。どこのだれか知らないけど・・・。

◆翌日

昨日は飲み過ぎちゃったわ・・・。
店長さんにもお詫びしないと。今日もちょっと顔を出して行きましょう。

小鳥「こんばんわ・・・」

店長「お、小鳥ちゃん!もう大丈夫かい?」

小鳥「はい。昨日はすいませんでした!これ、つまらないものですが」サシダシ

店長「はっはっは、手土産とはご丁寧に。まあうちは気にしてないからさ。それより、今日から新人のバイトの子が入るんだ」

小鳥「ええ、それってもしかして」

店長「残念!女の子だよ」

小鳥「べ、別に残念じゃないですよ!(残念だわ)」

店長「で、顔だけ見てってあげてよ。長い付き合いになるかもしれないいし」

小鳥「もうフロアに出てるんですか?」

店長「今着替えてるからぼちぼちね。それまでにとりあえず、今日は寒いからお湯割りに枝豆でいいかな?」

小鳥「じゃあ、お願いします!」

つい流されて、今晩も飲むことに・・・。
こんなことだから、ピヨ子はチョロい、とか言われちゃうのね・・・。
ゴクゴク ゴクゴク

ふう、もう飲み終わっちゃった・・・。
だいたい、黒七夕とか、品揃えが通好み過ぎるのよ。そりゃ誘われたら飲んじゃうってもんよね。

小鳥「すいませーん、注文おねがいしまーす」

??「お待たせいたしました。ご注文は何でしょうか」

小鳥「焼酎お湯割りのおかわりに、煮込みで!ってあら、見ない顔、そして美人!新人さんですか?」
この子が・・・。すっごい美人よ。この子。うちに入ってアイドルとしてもじゅうぶんにやっていけそう。

アイ「はい、今日からこちらでお世話になっています。アイです」

小鳥「アイちゃんかー。よろしくね」

アイ「あなたのお顔や声はバッチリメモリーさせていただきます」

小鳥「嬉しいけど、できれば男性に言われたいわね・・・」

アイ「焼酎と煮込み、少々お待ちください」

あら、スルー?ちょっとすべっちゃったかしら・・・。

だいだい、私だって、一応は綺麗な方かな、と思うし、仕事もバリバリやってるし、
どうして男の人が寄ってこないのかしら。
そりゃできることならプロデューサーさんが振り向いてくれたらいうことないけど、
うちの事務所みたいな美人でかわいい子ばっかりの職場じゃ私を選んでくれることは難しいだろうけど、でもでも・・・

アイ「あの・・・」

小鳥「ピョっ!?あれ、わたし今声に出してました?」

アイ「お待たせしました。お湯割りおかわりと煮込みです」

小鳥「アイちゃんかー、びっくりしちゃったわ」
いけないいけない。あんなドロドロしたところ、声に出してたら、第一印象最悪よね・・・。

アイ「失礼いたしました、お客様。驚かせてしまいましたね」

小鳥「小鳥、でいいわ」

アイ「?」

小鳥「私の名前。音無小鳥っていうの。このお店はしょっちゅう来てるから、よろしくね!」

◆また翌日
つい昨日も飲んでしまった。さすがに二夜連続で記憶をトバすことはなかったけど。
それはいいとしてだ。時間がない。私には時間がないのだ。
趣味の同人誌執筆がさっっっぱり進んでいない。
おととい、酔いつぶれて夜の作業ができなかったのが痛かった。
というか、テーマすら決まっていないのだが。

仕事中もそんなことを考えていたら、珍しく社長が夕方に帰ってきた。
そういえば今日はプロデューサーさんとの定例会議になっていたわね。
でも社長はほんの数分、プロデューサーさんと話をしたらさっさと帰ってしまった。
定例会議っていってもだいたい社長室から漏れ聞こえてくるのは、
プロデューサーさんに対する賞賛の声だもの。
実際、うちのプロデューサーさんは凄いんだけどね。

社長が帰るとプロデューサーさんは再びテレビ局へ向かっていった。
あずささんを迎えに行ってそのまま直帰らしい。
つまり事務所は私だけ。私の自由な時間到来キタコレ。

とりあえず社長室のコーヒーは片付けて・・・
あら?このファイルは・・・明日午前に社長が取引先に見せる、といっていた宣材写真じゃない。
社長、明日は直行の予定になってるわね。

とりあえず社長にはメールをしておきましょう。

・・・さて。事務所には私ひとり。
そりゃ飲むしかないわよね。
デスクから取り出したりますは、米焼酎「鳥飼」。
ラベルがかわいいのよ。

ミネラルウォーターが切れているので、ロックでいただきます。
グビグビ。


社長から返信だわ。
「いやあこれはとんだ失態を見せてしまったね。今、○□テレビの総合プロデューサーと飲んでいるところなので、
あとで会社に取りに戻るとするよ。まだ2時間は拘束されるだろうから、君は仕事が終わったら、帰っていてくれたまえ」

じゃあ、あと2時間、この事務所は私だけのものね。
グビグビ。

ふぅ・・・。
飲んでいると、どうしても同人誌のことが気になってしかたない。
考えながら、ラフ画を描いてみるけど、どうもしっくりこない。

はるちはなんてベタすぎか、はるまこ、ちはゆき、いおひび・・・
無限の可能性が私にはある・・・悩んでいても仕方がないのかもしれない。
でも、悩んでいる場合ではない。印刷に出すリミットだって迫っているし、せめてテーマは絞らないと。
グビグビ。



ハッ!気が付いたら、鳥飼の4合瓶が空いちゃってるじゃない。河岸を変えましょう。
そしてまた、店長に相談してみようかしら。

ガラッ!
小鳥「こんばんわー!」

店長「あれー小鳥ちゃん、今日も来たの?」

小鳥「店長ー!ちょっと煮詰まっちゃって・・・」

店長「まだ同人誌のテーマが決まらないのか?綺麗どころを毎日目にしていると、なかなか迷っちゃうもんなのかな?」

小鳥「ほんっっとうにそうなんですよぉー」

アイ「あの・・お席にご案内し「あーアイちゃん!今日も入ってたのねーちょっとおねえさんの話聴いてよー!」

男「アイちゃん?」

女「アイギス、知り合いなの?」
あら美男美女じゃない。カップルなんて爆散しちゃえ!と思ったけど、カップルで来るお店でもないし。
アイちゃんと仲が良さそうだから、アイちゃんの友達がバイトの様子も見に来たって感じかしらね。
しかしアイギス・・・?何かしら。アイちゃんのあだ名なのかしら。まあいいわ。

アイ「え、ええ、昨日もいらっしゃったおky「あらその美男美女もアイちゃんの友達なの?ちょっと一緒に聴いてよ!」

アイ「あ、あの、店長・・・」

店長「あちゃー、今日の小鳥ちゃん、荒れてるな・・・また仕事しながら飲んでたのかなあ。ちょっと相手してあげてくれるかなぁ」

いつもは店長に相談してるけど、たまには新鮮な意見を聴くのもいいかもしれない。
なんか厄介者扱いされているような気がしなくもないけど、気にしないことにしましょう、うん。

小鳥「ねえ、3人とも。ちょっとおねえさんに協力してくれるかしら」

アイ「...お客様は神様であります。ご協力いたします。しかし、真田さんと風花さんは・・・」

真田「俺は構わんが」

風花「え、ええ・・・」
よし、言ったわね。言質取ったわ。
真田くんに風花ちゃんね。あなたたちにも協力してもらうわよ!ピヒョー!

勢いで巻き込むことになったけど、アイちゃんのお友達の男の子は、
精悍な顔立ち。だけど、その額に絆創膏が貼ってある。
ちょっとやんちゃなのね。こういう子が実は受け、というのは意外に捗るのよねえ。
女の子の方は・・・おしとやかな感じだけど、実は結構ネットやりこんでますよ、ってタイプね。
この子は私と趣味が合うかもしれない。
お店で広げるのはちょっぴり、ちょっぴり微妙なシロモノかもしれないけど、
うちの女の子同士のカップリング、さらにプロデューサーさん×ジュピターのカップリング(4P含む)、
色々な試し描きをしたものを持ってきていてよかったわ。これを見てもらいましょう。


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「...と...んお..てほし.......ります..!」

??「小鳥さん、そろそろ起きてほしいであります!」

小鳥「ハッ!?私、寝ちゃってた?」

真田「やっと起きたか」

風花「大丈夫ですか?」

小鳥「えーっと・・・」

アイ「小鳥さんは、様々なカップリングの最適解を求める、という高次元な哲学的なお話を
数十分ぶちかましたあと、お休みになられたのであります。お酒は、焼酎をストレートで696mlほどお召し上がりになりました」

店長「・・・そろそろお店を閉めたいんだけど、いいかなぁ?」

小鳥「す、すいません!!」

真田「まぁ、失敗は誰にもあるさ。気にしないことだ」

アイ「人間は失敗から学ぶことができる生き物です」

小鳥「ご迷惑おかけしました!」
私、またやちゃったよ・・・。ん?どうしたのかしら。風花ちゃんが耳打ちを・・・

女「あ、あの、私はちょっと楽しかったですから!あと私は、いおはるがいいかなって・・・」ヒソヒソ

小鳥「!!」
いおはるだと、ほう、この子・・・いいこと言うじゃない!閃いちゃったわ!

小鳥「あ、ありがとう!参考にさせてもらうわ!」

真田「?」

店長「まぁ、とりあえず今日はタクシーで帰っときなよ。もう呼んであるからさ」

小鳥「そ、そうですか・・・じゃあちょっと一眠りしつつ夢の中で、妄想を整理します・・・zzz」

こうして私は、深い眠りに落ちた。めくるめく、いおはるのシチュエーションとともに。

◆またまた翌日

・・・!
目が覚めた。
昨日のこと、かなり覚えている。
やっちゃったなあ・・・。私、2x歳にもなってこんなことで大丈夫なのかしら。
ってウジウジしている場合じゃないわ!もうこんな時間、遅刻しちゃう!
しかし、いおはるとはあの子、素晴らしいじゃない。はるいおじゃなくいおはるよ?
伊織ちゃんが、春香ちゃんのリボンをスっと解いて抱き寄せて・・・。



妄想を続けながらもダッシュで事務所へやってきた。
といってもまだ始業時間前、私が一番乗りなは・・・ん?
鍵がかかってない。いくら私でもかけ忘れたわけは・・・。
とりあえず入りましょう。さすがに泥棒さんじゃないわよね?

カチャ
高木「音無くん、早いじゃないか。感心感心。早速だが君に紹介したい人物がいてね!」

小鳥「社長こそ、早いじゃないですかー!てっきり泥棒でも入ったのかと思いました」

どうしたのかしら社長。今日はやけにハイテンションだわ。
こんなの、プロデューサーさんを「ティンときた」ってスカウトしてきて以来だわ。

小鳥「紹介、ですか?」

高木「ああ。新しい、765プロの仲間だよ。<ナナシキ アイ>君だ。アイ君、ちょっと来てくれ」

アイ「かしこまりました...私、ナナシキ アイ、であります。本日より765プロに、お世話になるであります!」

え!?
アイちゃん!?

以上。

今後、の世界は書くかもしれませんが、以前書いた
アイギス「潜入捜査、ですか?」
アイギス「潜入捜査、ですか?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419343867/)

の小鳥視点として整理させていただきました。

>>21
×今後、の世界は書くかもしれませんが、
○今後の世界は、いずれ書くかもしれませんが、

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