ことり「白いアネモネ」 (2)
子どものころ、よく、三人で本を読みました。
穂乃果ちゃんは、愉快な話が好きでした。
海未ちゃんは、勇敢な話が好きでした。
わたしは、恋の話が好きでした。
おませさんな子だったのです。
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ことり「うみちゃん、このおはなし、よんで!」
海未 「ことりのほうが、よむの、じょうずじゃないですか」
ことり「このおはなしは、カッコいいうみちゃんがよむのがいいの!
ほのかちゃんも、そうおもうよね?
……あ、ほのかちゃん、ねてる。
いつも、このおはなしをするときには、ねちゃうんだね」
海未 「ほのかには、まだ、こいのはなしは、たいくつみたいですね」
ことり「うみちゃんも、たいくつ?
ことり、わがままかな?」
海未 「いいえ。
ハレンチなおはなしはこまりますけど、
このおはなしは、ハレンチなところがないから、すきです」
ことり「じゃあ、よんで!
ことりのおねがーい」
海未 「ことりに、そういわれると、ことわれないですね。
それじゃあ、よみますよ。
『白いアネモネ』」
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