吹雪「やっぱりこの鎮守府はおかしいです!!」 (1000)
吹雪「吹雪です!本日もよろしくお願い致します!」ビシィ
提督「うおっ……!急にどうしたんだ……?」
吹雪「あ、いえ……なんだか言わないといけないような気がして……」
提督「そ……そう……満足した?」
吹雪「え、えぇ……まぁ……」
前スレ「この鎮守府はおかしいです!!」
吹雪「この鎮守府はおかしいです!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1422813372/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1424708332
前スレの質問に答えてから本編を開始しまっしょい
995
アニメ版吹雪の代わりは白雪さんだ……ちょくちょく出てる、本当に気付かれない程ちょくちょくだけど
998
他の鎮守府から同じ艦種の子を異動させるか、そのまま歯抜けのまま進行するんだぜ
呉の赤城さんが沈みました→単冠の加賀さんを連れてきます、がほとんど
如月さんが沈みました→そうですか、残念ですの場合もあり
横須賀鎮守府
トントン ガチャッ
天龍「おい、お前に荷物だ」ズカズカ
横須賀提督(以下 横督)「何……?どこからだ……」
天龍「……前浜町二丁目鎮守府だとよ、どこだよ……」トスッ
横督「……前浜町だと……?確かか?」
天龍「何だ、知ってんのか?」
横督「先日の会議で知り合った程度だ……一体何のつもりだ?」
天龍「さあな……俺は部屋に戻るぜ」
バタンッ
ドウシタノ? ン、ムラクモカ?ナンデモネェヨ ソウ…シレイカンニヨウガアッタノ? ナンデモネェッテバ
横督「…………あの田舎者……一体何を送ってきたと言うんだ?」チラッ
横督「冷凍食品……何だ……アイスクリームか何かか……」
横督「……刺し身かもしれんな……一応中身を見ておくべきか……」スッ ベリベリベリッ
カポッ
横督「国産品でないなら送り返すか……あの田舎者の目が節穴でないことを祈ろう」チラッ
ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッ!!!!!!!!??????
バターーン!!!
天龍「提督!おい!どうした!?おい!!」ドンッ バァーン!
横督「……テロダ……トンデモナイモノヲオクリツケ……ヒィィィィィ……」
叢雲「司令官!しっかりしなさいよ!!ほら立って!!天龍先輩はは原因の究明を!私は司令官を連れて行くわ!」
横督「待て!あれは危険だ……私も立ち会う……」ガクガクガク
叢雲「何言ってんのよ!アンタが倒れちゃ私達は何もできないの!!早く医務室行くわよ!!」
横督「だ、だが……私は……」ガクガクガクガク
叢雲「いいから!!」
テクテクテクテク
天龍「……そんなヤバイもんがあの箱の中に入ってんのか……俺の愛刀の出番だな」シャラッ ブォンッ
天龍「……さぁ……出てきやがれ……化け物が……たたっ斬ってやる……」チャキッ
天龍「…………」ジリジリ
天龍「…………?」
天龍「……何も出ねぇじゃねぇか、なんだってんだ?」チラッ
うぉああああぁぁぁぁあああああああ!!!!????
早いけど今回はここまでじゃ、明日から本気出す
2スレ目もよろしくおねげぇしやす
さて、やりますか
横須賀鎮守府
龍田「…………」ジリッジリッ
天龍「…………」ガクブルガクブル
龍田「…………」チラッ
猫艦船「グァー」グポーン
龍田「」ビクッ
龍田「……ちょ~と……私には手に負えないわね~」ソソクサーー
天龍「ちょ!おい!龍田ぁ!!」ダッ
作戦司令室
カメラ『龍田っ!逃げるなよ!!俺だって怖いけど頑張ってんだ!!お前もがんばれよ!』
カメラ『第3艦隊の私じゃどうしようもないよぉ~』
横督「くっ……龍田でも無理だというのかっ!!」ガクッ
叢雲「ど、どうするのよ……あんな得体のしれない物と一緒に仕事なんかできないわよ……!?」
横督「……破壊するか……」
叢雲「な……馬鹿なこと言わないで!あれがどれだけ軍事的に貴重な物かわかってるの!?」
横督「分かっている……だが誰も触れなくては解析もできん!!」
叢雲「それは……そうだけど……!」
横督「これは仕方のない事だ……横須賀で起きた問題は横須賀で処理する!アイオワを呼べ!提督執務室に砲撃せよ!!」
叢雲「……待って!」
横督「何だ!?これ以上屈辱的な姿を見せたくないのだ!!邪魔をするんじゃない!!」
叢雲「……まだ方法はある!!」ダッ
横督「何だと……!?」
電信室
叢雲「入るわよ!!」バンッ
叢雲「二丁目って言ったら確か姉さんのいる所……姉さんが送ったものなんだから姉さんに頼れば……」
叢雲「二丁目の周波数……周波数……」ペラッペラッ
叢雲「……ない!?電信用の周波数がない!?」
叢雲「どういうこと……!?」
通信妖精「……?」クビカシゲ
叢雲「あんた!!前浜町二丁目の周波数を教えなさい!!」
通信妖精「……全く、人使いが荒いなぁ……」ショルイトリダシ
通信妖精「……んー……あ、ありました」ペラッペラッ
叢雲「あったのね!?教えなさい!!」
通信妖精「電話番号が載ってます」
叢雲「はぁ!?」
電話室
叢雲「……えっと……」ピポパポピピピポパ
prrrrrrrr.....
叢雲「……」
叢雲「…………」トントントン
prrrrrr...
叢雲「…………」イライラ
前浜町二丁目鎮守府
prrrrrr!!prrrrrr!!
吹雪「あ、電話……」ガチャッ
吹雪「はい、二丁目鎮守府です!」
叢雲『姉さ……吹雪!!アンタがいるってことはそこは二丁目鎮守府ね!?』
吹雪「叢雲ちゃん!?……どうしたの?叢雲ちゃんから話しかけてくるなんて……」
叢雲『っ……あんったねぇ……!!アンタのとこのせいでこっちがどんな事になってるか分かってんの!?』
吹雪「…………」ポカーン
吹雪「……あ」
叢雲『……今気付いたって感じね……まぁいいわ、あれ!どういうつもりなの!?と言うかどうやって手に入れたのよ!!』
吹雪「あれは……話せば長くなるんだけど……」
叢雲『手短に話して!!こっちは時間がないのよ!!』
吹雪「う、うん……じゃあ……えっと何から話せばいいんだろう……えーーっと……」ウーン
叢雲『て み じ か……意味分かるわよね……!!!』ビキビキッ
吹雪「あ、ごめん……とにかく事情が複雑なの、だからそれはまたの機会に話すね、で……何があったの?」
叢雲『……アンタ……本気で言ってるの?』
吹雪「え?……そうだけど……」
叢雲『……分かったわ……司令官に代わって頂戴…………アンタじゃ話にならないわ』
吹雪「……そうしたいのは山々なんだけど……」
叢雲『何よ……今度は何なのよ……』ガクッ
吹雪「司令官、今買い物に行ってるんだ……」
叢雲『………………何でよ……どうなってんのよ…………何で司令官が買い物に行くのよ……仕事しなさいよ……』アタマカカエ
吹雪「叢雲ちゃん?むらくもちゃーん?もしもーし?」
テイトク!ヨセ!! トメルナァー!!コレイジョウワタシノチンジュフヲケガスンジャナァァァーイ!!!!
叢雲「っ!時間がない……もうアンタでいいわ!!とりあえずあの化け物の触り方を教えて!!」
吹雪『え?触り方?』
叢雲「そうよ!!あの化け物!どうやって触ればいいのよ!!あんたの司令官はどうやって触ったの!?」
吹雪『…………えーっと……』
叢雲「天龍さんも龍田さんも怯えて近づけないのよ!!もう私が掴んで持って行くしか無いの!!早く教えて!!」
吹雪『どうって言われても……こう?』クイクイ
叢雲「っ…テレビ電話じゃなくて悪かったわね……!!!貧乏だから口頭で教えてもらわないと困るの……!!!」イライライライライライラ
吹雪『あ、あぁ……ごめん……えっと、正しい持ち方って言われても……口じゃない背中を掴むって感じ……かな?』
叢雲「本当!?それは確かな情報!?嘘ついたら横須賀の名にかけて前浜町消すから!!!」イライラ
吹雪『えぇ!?そんなこと言われても困るよ!私だってよく分からず触ってたんだから!!』
叢雲「こんの無責任……っ……あぁもう!!アンタに聞いた私が馬鹿だったわ!!!今度合った時覚えてなさい!!!」ガチャンッ!!
叢雲「はぁーっ……はぁーーっ……」イライライラ
叢雲「あんな頼りにならない姉に頼るなんて……!!私もどうかしてたわ……!!!」
バァーン!! バターーン!!!
叢雲(私は姉さんみたいに楽天家でだらしない女じゃないのよ!!私だってやるときはやるんだから!!)
ズンズンズンズンズン
執務室前廊下
アイオワ「砲撃って……何言ってるんですか司令!!落ち着いてください!!」
横督(英語)「黙れ!!貴様は上官である私の命令に従えばいいのだ!!早く執務室を撃て!!!命令だ!!」
アイオワ「いくら司令の命令でも従えないです!!祖国を裏切るような真似は絶対にしない!!」
横督「日本を牛耳る横須賀の命令だ!!祖国と同じ程の価値が有るところの最高司令の命令だ!!従え!!」
叢雲「どいて!!私がやるわ!!」
アイオワ「叢雲秘書艦……!?」
横督「何をするつもりだ!!」
ヘ タ レ
叢雲「……司令官は黙って見てなさい!!」キッ
横督「…………っ……」
ズンズンズンズン バターン!!
叢雲「…………」ゴクッ
ダンボール「」
1500 横須賀鎮守府 執務室
叢雲「…………天龍さん!!艤装を!!」
天龍「お、おう!!艤装緊急装着!!射出装置出せ!!」フルエゴエ
ウィィーーーン バシュゥッ!!!!
叢雲「っ!」
ガキィンッ!!ガチャチャチャチャッ
叢雲「横須賀鎮守府第1艦隊4番艦、秘書艦叢雲!!鎮守府防衛任務に当たるわ!!」ジャキッ
横督「……頼んだぞ、叢雲!」
叢雲「……えぇ、必ず守ってみせる」
ダンボール「」
叢雲「……油断ならない相手……この近距離……いつ撃たれてもおかしくないわ……」ジャキッ
叢雲「…………」ソローーー
叢雲「…………」チラッ
猫艦戦「」ギョロッ
叢雲「……っ!」ゾワァァァ
叢雲(な、何なの……この威圧感は……!!私が海じゃない場所で恐怖を……!?)
叢雲「…………」ドクッドクッ
叢雲(……この恐怖……霧の艦隊と対峙したあの時と同じ……!!)
叢雲「…………ふぅぅ……」ソォォォ
叢雲(落ち着け……落ち着くのよ……深海棲艦を殴ったことだってある……それと同じ……同じよ……)
叢雲「…………」コンッ
叢雲「固っ!?」ビクッ バッ
叢雲「!!」ジャキッ
シーーーーーン
叢雲「…………ふっ……ふふ……大したことないわね……」ガクガクガクッ
叢雲「…………」
ザワザワザワザワ
天龍「い、今……」
龍田「触った……わねぇー」
大鳳改「猫艦戦を素手で触る……正気なの……?」
アイオワ「ジョージを触るとは……」
横督「お前ならやれる……叢雲!」
叢雲「……はぁぁ……っ……大丈夫……向こうは抵抗しない……そうよ……」
横督「くっ……こんな時にエンタープライズが居れば……」
アイオワ「修復剤を使うならば、今からでも艦隊に戻せますが……」
横督「いや、それは駄目だ……ただでさえFSで貯めているのだ……今修復剤を使うわけには行かん」
アイオワ「そうですか……では……彼女に任せるしかないですね……」
1530 提督執務室
叢雲「……はぁ……はぁ……ぜぇ……ぜぇ……」
猫艦戦「……」
叢雲「な、なんて奴……私をここまで追い込むなんて……」ソォォォ ツンッ
叢雲「っ!」ビクッ
叢雲「な、なんの……!これしき!!」ツンツンツン
叢雲「ひぃっ!!?」バッ ジャキッ
猫艦戦「……」
叢雲「…………ふ、ふふふ……でも、コツは掴んだ……」
猫艦戦「……」
叢雲「これで……!!」ソォーーッ
猫艦戦「……」
叢雲「王手よ!!!」ガシッ!!
猫艦戦「……」
叢雲「…………」ゾワァァァァァ
叢雲「…………」
叢雲「……」
叢雲(ヤバい……動けない……持ち上げたら殺される……殺される……殺される……)ビクビクビク
叢雲(話しても多分怒って殺されるど、どうしよう司令官!どうしよう天龍さん、どうしようエンタープライズ先輩……)
叢雲(私動けない……!!ど、どうすればいいの!?喋れない!!た、助けて!助けて姉さん!!)ガクガクガク
叢雲「う……うぅぅ……だ、誰か……!!助けて……!!」ヒックッヒク……グスッ
夜 横須賀鎮守府 工廠
カイセキイソゲー ウェェーキモチワリィー ドッカラバラシャイインダヨ!
横督「で……叢雲は?」
天龍「……しばらく誰の顔も見たくないとさ、今は部屋にいる」
横督「……そ、そうか……で、私の執務室は無事か?」
天龍「今清掃係が床掃除してるからちょっと待て」
横督「……そうか…………」
天龍「あいつを怒るなよ……さすがにあんな大勢の前で盛大に……な……あいつの気持ちも考えてやれ」
横督「…………あぁ、分かっている……今日の叢雲は誰も見なかった……だな」
天龍「そういう事だ、あんな化け物相手によく戦った……俺達は心のなかであいつを褒めるだけだ」
横督「あぁ……そうだな……今はゆっくり休ませよう……」
タッタッタッタッタッタッタッッタッッタッタ!!
大鳳「て、提督!!」
横督「ど、どうした……!?またハリケーンバウの自慢か?」
大鳳「違う!!違います!!……叢雲ちゃんが!!叢雲ちゃんがいないんです!!」
横督「な、何だと!?」
カーンッ カーンッ バチバチバチバチッ
前浜町二丁目
提督「……マジ?」
吹雪「えぇ、今日横須賀から電話が来て……多分猫艦戦の件だと思いますけど……」
提督「そうだったのか……要件は何だったんだ?」
吹雪「さぁ……確か……」
瑞鶴「そりゃ……やっぱり……っ!」ピクッ
瑞鶴「伏せて!!!」
ドカァァーーーーン!!!!!
提督「」
吹雪「」
瑞鶴「っ!!艤装もないのに……!!誰!?」
叢雲「…………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
玄関
叢雲「………………」ゴゴゴゴゴ
瑞鶴「あ、あなたは……横須賀の……」
叢雲「…………あんたは……W島の瑞鶴改ね…………アンタは関係無いわ、下がってなさい」
瑞鶴「な、何を偉そうに……!人んちのドア壊して何言って」
叢雲「二回も言わせないで、下がりなさい」ギロッ
瑞鶴「……っ」
提督「…………えっととりあえず玄関先で話すものあれだし、上がったら?」
叢雲「……そうね」ズカッ
提督「ちょ!ちょ!!靴!!靴くらい脱いでくれ!!」
叢雲「……あぁもう……」
ヌギッ ポイッ
リビング
提督「……」セイザ
叢雲「……」キョロキョロ
吹雪「……」アセアセ
叢雲「本題に入る前に一つ、聞いていいかしら……?」
提督「……どうぞ?」
叢雲「……ここは鎮守府?それとも民家?」
提督「……一応海軍鎮守府だけど……」
叢雲「……そう…………ここが?」ポカーン
吹雪「……うん」
叢雲「そ、そう……なの……」
吹雪「……」
叢雲「……」
提督「……」
叢雲「とりあえず、今私が言いたいことをそのまま言うわ」
提督「……うん」
吹雪「……ど、どうぞ……」
叢雲「まず吹雪、あんた……いくらここが平和だからって平和ボケしすぎなのよ!!」バンッ
叢雲「アンタがろくな指示出さないせいで私は!!私は!!!」ジワァッ
吹雪「ご、ごめん……」シュン
提督(……吹雪ちゃん、この子に何したの……?)ヒソッ
吹雪(……今日の電話の件だと思います……)ヒソッ
叢雲「そこ!!私語をするな!!!」ビシッ
提督「は、はい!!」
叢雲「で、アンタ!!!」ギロッ
提督「はぃ!」
叢雲「……」ズンズン ガシィ
提督「あ、胸ぐらやめて……襟が伸びる……」
叢雲「…………顔……覚えたわ……」ギリギリギリ
提督「怖い怖い近い近い……」
叢雲「ッチ……」バッ
叢雲「とりあえず……あの艦載機を送った理由を答えなさい」アグラ
提督「え、っと……見ての通り……うちには工廠も研究施設もないので……」
叢雲「えぇ……で?」
提督「うちから一番近い大きな海軍施設と言ったら……横須賀くらいしか思い浮かばなくて……」
叢雲「で?」
提督「……クール便で送りました」
叢雲「何でよ!!何でクール便なのよ!!!宅急便でも十二分に許せないけど何で冷凍したの!?」バン!!バンバン!
提督「……何か丸いし……腐ったらマズイかなぁって」
叢雲「私達の敵はたこ焼きかなんかかぁぁぁぁぁl!!!!」ガンガンガンガン!!!
叢雲「はぁーっ……はぁーーっ……もうやだ……目を盗んでここまで来たのに何でこんな馬鹿と付き合わなきゃいけないの……?」
提督「……文句言うためだけにうちの扉ぶっ壊されたのか……修理費いくら掛かると思ってんのさ……ただでさえ資金少ないのに……」
吹雪「あの……とりあえず叢雲ちゃん…?結局あれどうなったの?」
叢雲「私が捕まえて……落として……後は火バサミでリレーしながら持っていったらしいわ……」
吹雪「えー……」
叢雲「…………うぅ……横須賀の秘書艦が何でこんな目に遭わないといけないのよ……私が何したっていうのよ……」
叢雲「……アンタにもう一つ聞きたいことがあるわ……」
提督「俺?」
吹雪「叢雲ちゃん、麦茶あるけど飲む?」コトッ
叢雲「あ、ありがと……で、司令官……あの猫艦戦だけど、あれ、どこで手に入れたの?」ゴクッ
提督「あぁ……うちを訪ねてきた戦艦レ級が土産として持ってきたんだ……何でかはわからないけど」
叢雲「 」ガシャーン
叢雲「……れきゅうって……」
提督「あれ、知らない?レ級ってこんなのだよ、ほれ、レ級、ちょっと来て」チョイチョイ
蟹レ級『?』スイスィーッ チャプッピョンッ
レ級「……」スタッ フキフキ ポイッ
叢雲「ヒッ!?!??!!レ級!!!??」
レ級「……」スタスタ
叢雲「うわ……うわぁぁ……ヒィイイィィィイイ……!!!」ガクガクガクガク
レ級「……?」クビカシゲ
吹雪「あ、この子は私の妹、同じ艦娘だけど横須賀鎮守府っていう有名な鎮守府に所属してるの、ほら、挨拶して」
レ級「……っ」ケイレイッ
叢雲「!!!!」ビクゥッ
叢雲「敬礼……笑顔……フード……何よ……何なのよ!!!!???」ブルブルブル
レ級「……アレ」ハテナ?
吹雪「…………む、叢雲ちゃん?大丈夫だよ、これは川底棲艦って言って人に害を及ぼさない生き物だから!ね?」
叢雲「だ、だだ、だからって!!あ、アンタ達!頭おかしいんじゃないの!?し、しんっじられない!!!」
叢雲「姉さんも瑞鶴改も何でこんな光景に違和感抱かないのよ!!?この鎮守府どう見てもおかしいわよ!!!」
叢雲「こ、こんな鎮守府……こんな家!!日本にあっていい家じゃないわ!!私帰るから!!!」ズカズカズカ!!
ハキハキッイソイソッ ダッ!!
吹雪「あ、む、叢雲ちゃん!!……すみません!私追いかけます!!」
タッタッタッタッタッタ!
提督「…………」ポカーン
瑞鶴「…………吹雪型ってさ……」
提督「うん」
瑞鶴「人の話聞かないって特徴でもあるのかしら?」
提督「少なくとも吹雪ちゃんと叢雲ちゃん、あと深雪ちゃんは全く話し聞かない娘だ」
提督「……」
瑞鶴「……追いかけないの?」
提督「うん……追いかけない」
瑞鶴「そう……一応聞くけど何で?」
提督「長女と妹の問題に、俺みたいな赤の他人が介入するわけにもいかんだろ?」
瑞鶴「まぁそうね……で、本音は?」
提督「俺が行っても無視されて終わるって分かりきってるもん」
瑞鶴「……ま、それもそうね……にしても……」チラッ
ボロッ
提督「……見事に跡形もなく吹っ飛んでるな……扉」
瑞鶴「……どうするの?」
提督「……一応横須賀さんには電話しようかなって思ってる」
瑞鶴「どうにかなるかしら……」
提督「なってほしいなぁ……なんて……」
灯台近く
ザザーン ザザーーン
叢雲「何よ……何よ何よ!!」
叢雲「何であんな所に調教されたレ級がいるのよ!おかしいわよ……!」
叢雲「一体ここ……何なのよ!!」
叢雲「……深海棲艦の影響も受けてないし……漁船は普通に停泊してるし……」
叢雲「こんな所……こんな所……」
叢雲「……誰だって……腑抜けるに決まってるじゃない……ダメよ……!!」
ムラクモチャン!ドコーー!?
叢雲「吹雪……いや、姉さんでいいか……」
吹雪「叢雲ちゃん!やっと追いついた……ねぇ、さっきの話だけど……」
叢雲「……もういいわ、姉さんの顔が見れたんだから」
吹雪「……え?いきなりどうしたの?」
叢雲「……別に!!」ピョンッ ザッッパン
吹雪「あ、叢雲ちゃ」
叢雲「こんな所に居たら私まで姉さんの二の舞い踏むわ!!じゃあ!!」ザシュウーーン
吹雪「叢雲ちゃん!……もう……口が悪いんだから……」
吹雪(姉さんって呼んでくれたの……久しぶりだな……)
眠い……今日はここまでにしよう
叢雲っていいよね
同じ轍を踏む……ふむ、自分の国語力の無さに涙がでるぜ
DMM抜けるエロゲなんてないです(小声)
>>80
だが、エロゲの品揃えは豊富だ公式エロ?知らんな
そろそろ始めたい
夜
提督「す、すみません……」
横督『本当に貴様の脳天気な性格には呆れたものだ、せめて何を送るかくらいは知らせたまえ!!』
提督「返す言葉もない」
横督『……だが、物自体は大手柄だ……普通の艦載機の解析は済んでいたが、あのタイプの艦載機は未だに手元になかった』
横督『貴様の手柄で我が軍の対空戦闘力が大幅に上昇することが約束された、感謝する』
横督『だが……だが貴様は……提督としてではなく人間としての常識を勉強するべきだ』
提督「申し訳ない……荷物を送ることなどポケットWi-Fiを送り返す時くらいしか無かったもので……」
横督『……全く……田舎者は送付状という単語すら知らんのか……』
提督「……そうふじょう……?」
横督『知らないようだな……この無能を教育した不届き者はどこのどいつだ……』
提督「す、すみません……何分特別なことには弱くて……」
横督『いや、いい……こんな愚か者に電話をするという発想に至った私が馬鹿だった』
横督『とにかく、叢雲は無事なんだな?』
提督「えぇ、吹雪曰く横須賀に進路をとって最大船速で帰っていったと報告を受けています」
横督『そうか、では……ドアの件は修理資金を提供する、隙に使い給え』
提督「え、あ、感謝します」
横督『では』ガチャッ
ツーッツーーッツーーッ
提督「……いくら位なんだろう……」
瑞鶴「提督さん、ドアの応急処置終わったわよ」コトッ
提督「お、ありがとう、ダンボール全部使った?」
吹雪「はい!隙間なくうめておきました!一応開き扉も作っておいたので出入りには問題無いと思います……けど……」
瑞鶴「ガムテープの粘着力だから扉が勝手に開くようなことはないと思うわ……でも早めに直さないとね」
提督「そうだなぁ……一応横須賀さんから資金は提供されるからさっさと直さないとね」ベリッペタッ
提督「……確かに、見た目と寿命以外は言うことないな…………」
瑞鶴「見た目も寿命も駄目なんだから資金が届き次第直さないとね……で、横須賀提督は怒ってた?」
提督「そりゃ……まぁ今回は俺が悪いからな……」
瑞鶴「そりゃそうよ、連装砲、連絡、相談、報告を全部飛ばしていきなり実行に移すんだから」
提督「れんそうほう……ねぇ……」
瑞鶴「……まぁ……いきなりあんなのが来て適切な判断を実戦経験なしのルーキーに下だすのは難しいだろうけど」
提督「いや、確かに提督生活2ヶ月目に突入した俺にあの最新兵器は手に余る代物だったかもしれない……」
提督「だが、今回は提督もクソも関係無い社会人としての常識だった……輸送部隊とは行かなくとも普通に拘束くらいはしとくべきだったよ」
提督「持ち手付きの箱くらいならホムセンにも売ってたしな……」ガクッ
吹雪「司令官……」
瑞鶴「……まぁ、今回の失敗を次に生かせばいいわ、今回は社会勉強って事よ」
提督「そうだな……唯でさえ他より4年足りない学歴なんだ……その上こんな社会を知れない生活してるんだし」
提督「少しくらい勉強しないとな、次こんな機会来た時にちゃんと対応できるようにならないと……解任なんか洒落にならないし」
吹雪「はい、私も……解体されないように勉強しないと……!」グッ
瑞鶴(余裕ありそうに見えるけど……ここ、メチャクチャ追い詰められるわよねー……)
提督「まぁ、こんなしみったれた話は終わり終わり、お風呂湧いてるから一緒に入りな」
吹雪「あ!そうだ……洗ってなかった……!!す、すみません!」
提督「いやいいんだ、俺も夕方気付いて洗っただけだし、それよりさっさと入っちまいな」
吹雪「はい……じゃあすみません、お先に入りますね?」
瑞鶴「そういえば、一緒にお風呂はいるのって久しぶりね……じゃあ、行こうか」
吹雪「はい!」
提督「着替え忘れずにねー」
ハーイ カラッピシャッ
提督「……あ」
脱衣所
瑞鶴「……」ヌギッ
瑞鶴「……」サワサワ
瑞鶴「……うん、大丈夫ね」
吹雪「あ、瑞鶴さん、もう良くなってますね!」ヌギヌギッ
瑞鶴「えぇ、お陰様で……これなら問題なく帰れるわ」
吹雪「あ……そうか……瑞鶴さん、明後日帰っちゃうんですね……」ヌギッ
カララッ
風呂場
瑞鶴「……まぁね、寂しくなっちゃうかしら?」チャプッ
吹雪「えぇ……でも、また来てくれますよね?」チャプッ
瑞鶴「えぇ、忙しい時期が終わったらね」
吹雪「……約束ですよ?」
瑞鶴「もちろん、あなた達に助けてもらったんだもの、恩を仇で返すような真似はしないわ」
吹雪「……瑞鶴さん……」ギュッ
瑞鶴「大丈夫……戦争が終わったらまた」
カラララ
提督「代えのリンス、ツバキでよかったよね?」
瑞鶴「うぇ!?ちょ、ちょっ!!て、ててて!!!な、何勝手に入って!!!」
吹雪「……はぁ……」
夜中 吹雪の部屋
瑞鶴「そう……いつもそうなのね……ミラレタ……ゼッタイミラレタワ……」ガクッ
吹雪「……えぇ……シャンプーやリンスが切れた時はいつも……まぁ、もう慣れましたけどね……」
瑞鶴「そこは女の子として慣れちゃいけない部分だと思うけど……」
吹雪「大丈夫ですよ……司令官、そういう思いで入ったわけじゃないですし……」
瑞鶴「そりゃ……そうだけど……あぁ……絶対見てたわよ……」
吹雪「あはは……私も最初は恥ずかしかったですけどね……」
瑞鶴「……うぅ……」
吹雪「……」
瑞鶴「ハッ……ーー!!」ジタジタジタ
瑞鶴「…………吹雪……そういえばさ……」
吹雪「……?」
瑞鶴「石鹸……小さくなってたわよね?」ニヤリ
吹雪「……えぇ……そうですけど……」
瑞鶴「……何も私達だけ恥ずかしい思いする必要ないわ……」ニヤァ
吹雪「…………あぁ……なるほど……」
風呂場
提督「はぁ……今日は疲れた……」ザバァー
提督「…………」
提督「やっぱ、学がない奴は生き残れんのかねぇ……」
提督「……まぁ、考えても仕方ないか……」
提督「…………しかし…………一応家の周りにも深海棲艦がいるってことがわかった……」
提督「……となると、何らかの対策は必要に」
カララッ!!
瑞鶴「て、提督さーん!?せ、せせ!石鹸持ってきたわよ!!」カァァァッ
提督「ん、瑞鶴ちゃん?サンキュー、そこ置いといてー」
瑞鶴「あ……え?……あ……そ、そうね!!」チラッ
瑞鶴「ハッ……!!……じゃあ!置いとくから!!じゃあね!!」ボンッ
ピシャッ!!
提督「……珍しいな、瑞鶴ちゃんが持ってくるなんて……」
吹雪の部屋
スゥーッスゥーパタン
瑞鶴「…………」
吹雪「……どうでした?」パリッ
瑞鶴「……清々しいほどの無反応……あ、おせんべい頂戴」
吹雪「ん、はい」
瑞鶴「ありがと」パリッ
吹雪「……」
瑞鶴「……何でかしらねぇ」
吹雪「……そういう目で私達を見ていないんだと思いますよ?」
瑞鶴「そうなのかしら……もしかしたらイン」
吹雪「……」ギロッ
瑞鶴「なんでもないわ」パリッ
吹雪「……そういう下品な所、嫌いです」プイッ
瑞鶴「そういう所がゆるい提督の下で働いたらそういう思考になるわよ……」ハハ
吹雪「その割には……」
瑞鶴「変人に見られるのと普通の人に見られるのじゃ恥ずかしさが違うのっ!というか、あんたも十分破廉恥じゃない!」カァァ
吹雪「おあいこですよっ」パリッ
瑞鶴「……もう!」
就寝前 吹雪の部屋
瑞鶴「電気消すわよ?」
吹雪「はーい……」
パチッ
瑞鶴「……」モゾッ
吹雪「……」ゴロッ
瑞鶴「…………ねぇ、吹雪」
吹雪「…………はい」
瑞鶴「……明日、荷物送らないといけないわね……」チラッ
吹雪「……えぇ」
瑞鶴「…………そういえばさ」
吹雪「?」
瑞鶴「登校日の件、どうなったのかしら……?」
吹雪「…………あぁ……それなんですけど……」
吹雪「川底棲艦の研究授業に変わって、私たちは要らなくなったみたいですよ?」
瑞鶴「え?何それ?」
吹雪「水質保全委員の尾口さんの特別授業になったんです、川底棲艦発見に協力してくれた人なんですよ?」
瑞鶴「……そうなの……あ、川ロ級の研究してる人か、そういえばチョロっと聞いたわね」
吹雪「はい、最近品種改良で「金ロ」って鑑賞魚が出来たって新聞の地元欄で取り上げられてましたよ?」
瑞鶴「き、金ロ……」
吹雪「今じゃ大学や高校の特別講師でアチコチから引っ張りダコですって……」
瑞鶴「す、凄いわね……」
吹雪「だから私達は暇ってことです、一緒に新しいドア探しましょうよ!」
瑞鶴「そうね、せっかだから、ドア決めた後は二人で自由にどっか行きましょ、最後なんだから」
吹雪「はい!よろしくお願いします!」
瑞鶴「ふふ……楽しみね」
吹雪「はい、じゃ、おやすみなさい……んっ」モゾッ
瑞鶴「えぇ、お休み……」ゴロン
・・・なんで就寝シーンを書くと眠くなるんだ……寝落ちしたぜ
11時に始めたい、ちなみに提督はそんなに若くない
では始めよう
脆弱なネットが……こんな時に壊れるなよ
------------------------------
提督「…………」ヌリヌリ…シューーーッ
提督「……はぁ……」カランッ
提督(こんなところでボロが出るとはなぁ……社会常識ってのは本当に難しい)
提督(……でも、横須賀さんに褒められたってのは素直に嬉しいな)
提督(……昔はこんなことありえなかったし……)
提督「…………」カチャカチャッ シューーーッ
提督「…………」チラッ
提督「…………」
提督「……」シューーッ
横須賀鎮守府 資料室
横督「……二丁目提督……こいつか」ペラッ
横督「……養成学校入学時22歳……職歴なし高卒……フリーターかで生計を立てていた……」
横督「……」
横督「……卒業は今年か……となると……28……2年留年しているのか……」
横督「……むしろよく卒業できたと言うべきか……」
横督(しかし運がいい男だ……吹雪の解体案が受諾される直前にこの手柄……おかげで解体案が水に流された)
横督(……だが、出世させるには常識が足りんな……)パタン
呉鎮守府
陸奥「…………」フゥ
陸奥「……ここまで技術が進んでいるとなると……むしろ感心できるわね」パラッ
長門「あぁ……しかし気になるのは、彼がどんな手を使ってこの兵器を手に入れたかだな……」
陸奥「横須賀からの情報は?」
長門「奴の言うことは当てにならん、それに入手方法については完全に伏せられていた……」
陸奥「……相当嫌われているようね」
長門「……彼に直接聞くべきだろうか……」
陸奥「そうね、万一のことが起ってからでは遅いわ、彼と深海に何らかのつながりがあるなら……」
長門「…………新兵器の登場と同時に怒りの矛先が向けられる……か」
陸奥「瑞鶴改の療養期間は?」
長門「明後日……」
長門「…………」ムムム…
長門「……定期護衛の話……真剣に考える必要があるな……」
次の日 朝
ユッビンデース!!
スコンッ
吹雪「?……鎮守府宛の手紙……横須賀からだ……」
吹雪「お支払い通知書……日々の……ふむふむ……鎮守府の正面入口の修理費として……」
吹雪「いちじゅうひゃくせんまんじゅうまん……40万……!?を銀行に入金……」
吹雪「……な、なんでこんなに……!?」ヘナヘナ~
吹雪「詳細についてはメールで記載しておりますのでご確認の程よろしくお願い致します……」
吹雪「……こ、これ……本当に私達宛だよね……?」
リビング
吹雪「う、うん……間違いない……って事は……」
提督「……40万って……40万のドアってなんだよ……」
吹雪「あ、し、司令官っ!おはようございます!!え、えと……その……」
提督「あ、あぁ……書類でも届けてくれたんだ……って事は……話は知ってるんだね?」
吹雪「は、はい……40万円……ですよね?」
提督「そう……40万は多いだろ……ドア何枚買わせるつもりなんだ横須賀さんは……」
吹雪「メールでは余った場合どうするか、書いてありましたか?」
提督「いんや、特に何も、テンプレ通りの面白みのない文章だったよ」
吹雪「そうですか……」ウーン
提督「……んまぁ……いいや、瑞鶴ちゃん起こしてくれるか?」
吹雪「あ、はい!」
瑞鶴「……40万ねぇ……」
提督「あぁ……40万……どうしようか?」
瑞鶴「……そりゃ……まぁドア買って貯金ってのが普通じゃない?」
提督「そんなもんかな……でも……」
瑞鶴「負い目感じても仕方ないわよ、こういうのはパッと使ってチャリンと貯金するのが基本よ」
提督「……なのかなぁ……」
瑞鶴「そうそう、パッと使って貯金しちゃいなさい、せっかく貰ったお金なんだから使わなきゃ損よ」
提督「……うーん……そうだな……そうするかぁ……」
瑞鶴「えぇ、じゃ、ドア選びは私達にまかせて頂戴、提督さんは今日のお仕事終わらせて、今日はゆっくりしてて」
提督「そ、そうか?じゃあ……ちょっと任せていいかな?昨日の件の質問が山ほど寄せられてね……今日はちょっと大変なんだ」
瑞鶴「えぇ、任せて、吹雪もいいわね?」チラッ
吹雪「はいっ!司令官は今日のお仕事に集中してください!」コクッ
提督「……となると、今日は一人か……」ジトッ
ヲ級『……』プイッ
レ級『……』アララ
吹雪「……司令官、間違ってもヲ級に変なことしないでくださいね……」ジトー
提督「分かってら、もう吹雪ちゃんに怒られるのは懲り懲りだし……」
吹雪「……あまり信用出来ないです」フンッ
提督「信用されるよう善処します……」
瑞鶴「……いつの間にか立場逆転してるわね……」アハハ
昼前
瑞鶴「吹雪、用意出来た?」
吹雪「はいっキャッシュカードも持ったし……通帳は……」
提督「通帳はいいよ、今度まとめて記入するし、取り敢えず今日はドアを買ってつけてもらってくれ」
吹雪「あ、はい、分かりました……じゃあ……次は……」
瑞鶴「靴下は?」
吹雪「履いてますっ」
瑞鶴「ブラは?」チラッ
吹雪「つけてます!ってちょっと!!」バッ
吹雪「……ほら行きますよ!!」グイグイッ
瑞鶴「あぁ、ちょっと待って……じゃあ提督さん!行ってくるわね!」
提督「はいよ、いってらっしゃーい」
どっち視点にする?↓3
1.吹雪・瑞鶴視点
2.提督・川底棲艦など視点
提督の部屋 昼
提督「……」カタカタカタ
提督「……っと」カチッ
提督「一段落……かねぇ……」グググッ パキパキッ
提督「……」
提督「……腹減ったな」
スゥーッスゥーパタンッ
ギィギィギィッ ガチャッバタン
提督「……」チラッ
ヲ級『……』ジトーーッ
提督「……さっきから視線が凄いんだけど……」
提督「まぁいいか……」
ヲ級『…………』ジィーーーッ
提督「…………」チラッ
ヲ級『……ヲ』プイッ
提督「……とりあえず昼作ろう」カチチッ ボッ
ジュゥーーッ ジュゥッ カッカッカッ ジュワァァーーッ
数分後
提督「よしっ……チャーハンでーきたっと……」コトッ
ヲ級『……ヲー』ジュルリ
レ級「……」ピョンッ フキフキッポイッ
レ級「……」テテテテーッ ヨイショッ
ヲ級『ヲッ!?』
提督「……ん?」ハフッハフッ
レ級「……っ」キラキラキラッ
提督「……」
レ級「……!……!」シッポカチカチ
提督「そういえばこの子、蟹だったよな……尻尾の部分ハサミだし……」
レ級「……ウウー」ジュルリッ
提督「……一口いる?」
レ級「!!」コクコクコクコクコク
提督「そんなに首振ったら首外れるって……」スッ
提督「はい、プリン用スプーン」スクイッ コトッ
提督「どうぞ?」
レ級「~~~♪」キラキラ
パクパクパクパクパクッ
ヲ級『……ヲー……』グゥゥ
買い物描写が必要かどうかだ、を聞くべきだった…南無三
------------------------------ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
提督「ヲ級」チョイチョイ
ヲ級『……』ジトッ
提督「…………」ニタッ
ヲ級『……?』
提督「…………ふふふ」スプーンチカヅケ
レ級「?……アー」アーンッパクリ
ヲ級『ヲッ!?』
レ級「…………♪」ニコリッ
提督「……」ニタァ
ヲ級『……ヲヲヲ……』 ポワワワーンッ
----------------------
ヲ級脳内会議
善ヲ級「ヲッ!ヲヲヲッ!!」
悪ヲ級「ヲヲヲーヲヲヲヲヲヲヲ……」
善ヲ級「ヲヲヲヲ!!」ギロリッ
悪ヲ級「ヲヲヲヲっ!」
ボカスカボカスカッ
善ヲ級「ヲッ!ヲヲッ!!」テッテレーッ
ヲーーッ
--------------------------------------------
チアプッ ピョンッ フキフキッ
ヲ級「ヲッ」クイクイ
レ級「ンっ」スッ
ヲ級「ヲーーッ」パクパク
提督「うむ……良い光景じゃ」
朝起きたら書き溜めてあった……くそっ……今日の夜は正しく書ききるぜ
予告もなしに始めてみる
ソファ
ヲ級「ヲッヲッ!」ピョンピョンッ
レ級「~~♪」ポフッポフッ
提督「しっかし……遊び道具もないのによく遊ぶなぁ……」ピッ
TV『呉鎮守府は大規模作戦により戦力が大幅にダウンし、海上防衛に対して懸念点が生じていると大本営からの発表が……』
提督「……」チラッ
ヲ級「ヲーッ」シュルルルルッ
レ級「ェ」ギュウッ
ヲ級「ヲッ!」シュルルルルルルンッ!!!
レ級「アーー」グルグルグルグルグルッ
TV『続いて気象情報をお伝えします』
提督「確か世はMSだかFOだか知らんがサモアに向けて進路をとってるんだっけ……」
ヲ級「ヲ?」
レ級「アゥー…」フラフラー コテンッ
提督「……何してんの?」
prrrrrrrrrr!!!
提督「ん?」
ガチャッ
提督「はい、二丁目鎮守府です」
吹雪『あ、司令官!ドア決めましたよ!』
提督「お、マジ?どんなドア?ピンク色のどこでも行けるドアとかなら却下だぞ」
吹雪『違いますよっ!家のイメージに合った和風な引き戸です!』
提督「ほー……まぁ妥当だな、どこで見つけたんだ?」
吹雪『ホームセンターに売ってました!工事代込みで20万円、一括払いでいいですよね?』
提督「うぉ……結構行くな……まぁいいや、それでオッケーだよ」
吹雪『はい!じゃあそう言っておきますね!あ、あと本人確認ができるものが必要だそうでして……』
提督「ん?持ってないの?」
吹雪『はい……今あるのは認証票だけでして……今瑞鶴さんがそちらに向かっています』
提督「ん、分かった、じゃあ瑞鶴ちゃんに持たせとくからそっちは適当に話引き伸ばしといてくれる?」
吹雪『はい!お願いします!』
ガチャッ
提督「……えっと確か免許証はーっと……」
パタンッゴソゴソッ
提督「お、あったあった……って……あ、免許更新来年か……早いな……」
提督「車のらない……ってか乗れないけど免許更新だけはしないとなぁ」ハァッ
提督「ま、使い勝手のいい身分証明書の更新って思えばそれでいいか」
提督「…………」ソワソワ
提督「……お、落とさないよな?あの子……」
提督「……俺もついていくべきか?」
提督「いや、一応軍事機密の二人を預かってる身だ……こないだお隣さんと遊んでたみたいだけど」
提督「……となると、そう簡単に開ける訳にはいかない……」
提督「別に逝くのが面倒くさいとかそういうワケじゃないぞ?」クルッ
ヲ級「ヲ……ヲッ!」コクコク
レ級「……」ウタガイノマナザシ
提督「な、何だその目は」
prrrrrrrrrrr!!
提督「今度は誰だ?瑞鶴ちゃんか?……というか吹雪ちゃんはさっきどこで電話してたんだ?」
提督「……多分瑞鶴ちゃんの携帯だろうな、となると……」ガチャッ
提督「はい二丁目鎮守府です」
提督(横須賀さんかラバウルさんか呉の長門秘書艦だろうな、いや、もしかしたら佐世保の美人さんか……)
長門『二丁目提督ですね?お疲れ様です、呉鎮守府秘書艦の長門です』
提督(ビンゴ)
提督「長門秘書艦、いつもお世話になってます……何か御用でしょうか?」
長門『えぇ、早速本題に移らせていただきますが……折り入って頼みがあります』
提督「……?えぇ、私で良ければ」
提督(ラバウルでよくしてもらった恩もあるし、死ねとか誰かを殺せとかじゃなかったら引き受けるかな)
長門『呉鎮守府の提督代理を、あなたにお願いしたいのです』
提督「え?」
長門『…………』
提督「………………え……え……と、なんです?……呉の提督、死んだの?」
長門『いいえ、提督は私達の作戦を指揮するためにドラク島に滞在なさっています』
提督「あ、生きてたんだ、顔も声も聞いたことない提督だったから……失礼ながらあなたの提督は……」
長門『……まぁ、無口であることは認めます、話しにくいという意見は私も同じです』
提督「そ、そうですか……まぁいいや……で、何で俺を?」
長門『私なりに最も信頼できる提督を選びました……』
提督「……で、俺になったと……一応どうやって決めたか、聞いていいですか?」
提督(これもあの艦載機の影響か……?何にせよいきなり過ぎて頭が付いて行かん……)
長門『知っての通り、私達の鎮守府は』
提督「申し訳ない、ニュースの情報しか知らないです」
長門『ハァ……FS作戦というものをご存知でしょうか?』
提督「フィジーからサモアをどうこうする作戦でしたっけ?」
長門『はい、私達の鎮守府はその作戦の要となる鎮守府です』
提督「…………まぁ呉と言ったら横須賀に次ぐ最強鎮守府として名高いですし……」
長門『えぇ……』
提督「だったら尚更分かりませんよ、俺なんか1人の艦娘すらロクに指揮できない男ですよ?」
長門『貴方には他の鎮守府からの信頼を得ている……という言葉では納得できませんか?』
提督「成り行きで手に入れた艦載機で得た信頼など、信頼ではないです」
長門『……成り行き?』
提督「……知らないんですか?あれ、深海棲艦から手渡しで手に入れた艦載機なんですよ?」
提督「朝起きていきなり深海棲艦が訪ねてきて変な言葉喋ってアレ渡して帰っていったんです」
長門『深海棲艦が訪ねてきた……!?川底棲艦の件と何か関係でも』
提督「んなこと聞かれても分かんないですよ……ウィキペディアでも参照してください俺に聞かないでください」
長門『……』
提督「……とにかく、俺にそんな大役は引き受けられません……舞鶴の提督なら大丈夫でしょ、日本海だし」
長門『そうですか、ではまた、詳しくお話を聞かせてください』
提督「えぇ、それにたとえ俺が引き受けたとしても……吹雪は戦えませんし、瑞鶴改は明日帰りますしね……迷惑しかかけませんよ」ハハハ
長門『……吹雪……そういえばラバウルから解体の案が出ていましたね……お気の毒です……』
提督「えぇ……戦えない駆逐艦に存在意義はないとか……何とかしないと……」
長門『?…………大破着底では……?』
提督「はい?どうやって演習で大破した上に沈むんですか、違いますよ」
長門『横須賀め…また私達にだけ情報を伏せたな…そうですか。吹雪の解体の話は呉で何とかします、心配なさらず』
提督「?……はぁ、まぁ、はい?……あ、ありがとうございます……」
長門『では、呉の件は忘れてください、それと、新しい護衛艦をそちらに送ります、希望する艦種があれば後ほど連絡を』
提督「え?また艦娘を預かるんですか?」
長門『例の艦載機の件でそちらに深海棲艦が来る可能性が非常に高くなっています、吹雪が戦闘に対する恐怖で戦えないとなると
戦闘を代理する艦娘が必要になる、その為吹雪の戦闘行動が可能になるまでは定期的に艦娘をそちらに配備する事となりました』
提督「は、はぁ……それはありがたいんですけど……いいんですか?そんな事して……」
長門『責任は私達呉で取ります、貴方は吹雪の精神のケアに集中してください』
提督「わ、分かりました……ありがとうございます」
長門『では……』
ツーッツーッ
提督「……変な人だな……」
提督「ま……何にせよ俺に呉を任せるなんて何考えてんだって話だ……」
ガラララッ
瑞鶴「はっ……はぁ……はぁっ……っゴホッ……提督さ……ただいまっ……はぁ……はぁ……」
提督「おつかれー……ホムセンまで20分で帰ってくるとは流石艦娘、とんでも無いスタミナだ、はい氷袋」ピトッ
瑞鶴「……はぁ……ぁぁ……冷たい……あぁもう汗だく……」ジトォッ
提督「行く前にシャワー浴びてったら?汗だけでも流していきなよ」
瑞鶴「そうね……さすがにちょっと疲れたし……シャワーちょっと借りるわ」
提督「んー」
瑞鶴「……シャンプーもリンスも昨日変えたから入れないわよ?」ニヤッ
提督「だから言ってるじゃん、俺は大きいより小さいほうが好きだって……瑞鶴さんは性の対象外なのでさっさと入りなさい」
瑞鶴「……そう?」
瑞鶴(私って……大きいの?翔鶴姉よりは小さかったけど……と言うかそんなに翔鶴姉も大きくないわよね?)
瑞鶴「……提督さんって結構やばめの人……?」
提督「誰がロリコンだって?中学高校ずっとそう言われてたけど決してそんな事ないからな?」
瑞鶴「はいはい、そういう事にしときます、じゃあねー」
カララッ カラララッピシャッ
提督「……」
ヲ級「……ヲー……」ジトッ
レ級「……」ジトッ
提督「体的にはレ級が好みだ、ヲ級、心配するな」ニヤリ
レ級「エ」カァァ
ヲ級「……ヲヲ……」ドンビキ
提督「冗談だ、流石に人型とはいえ川の生物に欲情はしない」
レ級「……ハァッ」
ヲ級「ヲッ……」ホッ
まぁ、今日?いや、朝はこのへんで失礼しようかな
……しかし、アニメ版は秘書艦まで出払っちまって……あそこで攻められたらどうなるんだ?
40分辺りから書き始めようかしら
……安価にしようか悩んでる
提督「希望艦娘って言われてもなぁ……よく分からん……」
提督「瑞鶴ちゃんが帰ってからはかなり守りも手薄になるし、練習相手もいなくなる……」
提督「解体案はどうにかするって言われても、このまま戦えないんじゃもしものときに困る……」
提督「うーん……」
ヲ級「……」クイクイ
提督「?」
ヲ級「……!」ユビサシ
提督「何だ何だ?」クルッ
レ級「っ!っ!」ヨイショヨイショッ
レ級「フゥ……」ドスッ
『【機密】20XX年現在日本海軍所属艦娘名鑑』
レ級「……!」ドヤッ
提督「おー……それは確か戸棚に入れてたやつだっけ……知ってたの?」
レ級「……」コクコク
提督「あっりがとー……さて……今の艦娘はどんな子がいるのかしら……」ペラッ
5分後
カラララッ
瑞鶴「っふぅ……さっぱりした…………」フキフキ
瑞鶴「あれ?提督さん、何読んでるの?」
提督「……まぁ駆逐艦は吹雪ちゃんで事足りてるし……ん?あぁ瑞鶴ちゃん」ペラッ
ヲ級「……ヲ!」ニコッ
レ級「ヨッ」
瑞鶴「よっ、あんたたちも一緒なの?仲がいいのね……ってそれ、艦娘名鑑?」ナデナデ
ヲ級「ヲヲ……」テレ
提督「うん、呉から許可が降りてね、瑞鶴ちゃんが帰ったあとも護衛艦娘がつくんだってさ、だから今のうちに決めとこうかなって」
瑞鶴「ふぅん……それ、今年のやつ?」
提督「うん、卒業と同時に貰ったやつだ」
瑞鶴「へぇ……あ、この事かどう?」
提督「ん?……あぁ……龍驤改二か……確か単冠の子だっけ」
瑞鶴「えぇ、練度もコミュニケーション力も人一倍優れた子だって言われてるわ、この子なら吹雪を任せてもいいと思う」
提督「そうかぁ……でも砲撃戦に不安があるって吹雪ちゃんは言ってたから軽巡や重巡の子を積極的に入れたいんだよなぁ」
瑞鶴「じゃあ、駆逐艦はどう?」
提督「駆逐艦同士だとどうしても練度に差が出て吹雪ちゃんのメンタル上良くない、実戦経験の有り無しは差別にも繋がるからね」
瑞鶴「うーん……難しい所ね」
提督「可能なら戦艦を招いて、艦娘生活とは何かを大人の目線で教えてあげたいけど……」
瑞鶴「……そうね、でも今はどこも大規模作戦で忙しいから、呉の力でも……戦傷艦娘くらいしか取り合ってくれないかも……」
提督「だよなぁ……だとすると、かなり制限される……ちょっと考えるか……」
ホームセンター『ほむほむ』
店員「……目に焼き付けておきなさい、ドアを変えるっていうのは、家の理に反するということ、これが完成予想図よ」ペラッ
吹雪「は……はい……」アセダク
吹雪(ず、瑞鶴さん……早く来て……)
リビング
提督「重巡洋艦摩耶……腹部の致命的損傷により数ヶ月の療養……戦闘復帰は9月予定……」キュッ
瑞鶴「こうやって見ると……かなり多いわね、戦傷者……」キュッ
提督「そうだなぁ……戦艦は比叡改二しか居ないけど……それでも貴重な戦力が減ってるとなるとこの国もかなりヤバイな……」
瑞鶴「その比叡改二は……うっわ……これは負傷当時はかなりグロテスクな状態だったわね……多分……」
提督「ひえーも言えない状況だったろうに…………っと、これでいいかな……俺的には↓5にしたい所だけど」ペラッ
瑞鶴「うん、いいと思うわ」
艦娘を決めます ↓5
1.重巡洋艦摩耶
はわわ、途中送信してしまったのです!!きっとでち公の仕業だ!!
改めて↓5
1.重巡洋艦 摩耶
2.軽巡洋艦 もがみん(ノーマル最上)
3.軽巡洋艦 天龍(横須賀天龍)
4.でち公
5.軽空母 龍驤
7.戦艦 比叡改二
8.重雷装巡洋艦 北上改二
9.重雷装巡洋艦 大井改二
提督「……デt……潜水艦の58ってのはどう?」
瑞鶴「うん、いいんじゃない?……損傷は……」
提督「3月に……オリョール海での触雷による右腕と腹部の破片裂傷……艤装に致命的な亀裂……復帰は今月の15日か」
瑞鶴「まぁ、ここに来てから艦隊復帰までは短いかもしれないけど魚雷の撃ち方について学ぶにはかなりいい相手よ」
瑞鶴「それに……」メソラシ
提督「……あぁ……なるほど」
瑞鶴「ストレスの解消法とかもよく知ってそうだし……ね」
提督「……何かかなり気の毒な扱い受けてるらしいな、潜水艦って……」
瑞鶴「うん……そうね……」
提督「……どこの鎮守府だっけ?」ペラッ
瑞鶴「……えっと確か……あぁ……この子も呉の傘下みたい、リンガ泊地よ」
提督「幅広く掌握してるな……さすが呉だ」
瑞鶴「長門秘書艦はあそこの提督に何も言わないのかしら……」
提督「……言えないんじゃない?艦娘を酷使するのは提督の仕事だって一昨年聞いたし……」
瑞鶴「せっちがらいわねぇ……」
提督「世知辛いってのは確かに同意……ってか……」チラッ
瑞鶴「……?」チラッ
瑞鶴「……ハッ!!」
提督「そろそろ吹雪ちゃんもブチ切れる時間だろうな……」ウンウン
瑞鶴「ご、ごめん提督さん!!私そろそろ行かないと!!!」バタバタバタッ ドターンッ!!
瑞鶴「い、行ってくるわね!!!」ベリィーーッ ベターンッ!!
提督「いってら~……」
ナンデオシエテクレナイノヨーーーーー!!!
提督「……電話するか……」ガチャッ ピポパッ
ホムセン
吹雪「…………~~~!!!」プルプルプルプル
瑞鶴「ごめんっ!ほんっとにごめん!!」
吹雪「ふん!いいですよ!!変な話を延々と聞かされるのは私の仕事ですから!!!」プンスカ
店員「あなたの待ち人は来たみたいね、でもその願いを叶える為には」
吹雪「あなたは黙って仕事してください!!ほら免許証!!」ビシュッ ビターンッ
店員「……確認させてもらうわ、番号は間違っていない?」パシッ
吹雪「あってます!!だから早く!!」イライライラ
瑞鶴「吹雪、本当にごめんね?だから怒らないで」
吹雪「怒ってなんかないです!!」イラッ
瑞鶴「うぅ……」
夕方 リビング
長門『リンガの伊58?巡潜乙型を希望されるのですか?』
提督「えぇ、大規模作戦の妨げにならない戦傷艦娘、復帰までのリハビリを兼ねてうちに来てもらおうかと」
長門『しかし、何故よりによって潜水艦を……?戦傷艦娘なら摩耶が一番適任かと思われますが……』
提督「それも考えたんですけどね……さすがに即決で摩耶にする訳にはいかないかなーと……」
長門『そうですか……』
提督「それに、58によるリハビリを兼ねた雷撃は、吹雪の戦闘力アップにいい影響を与えると思いますし」
提督『58の雷撃は潜水艦の模範として有名です、きっといい経験になると思います』
長門『……提督がそうおっしゃるのなら、分かりました、手配します』
長門『それと、川底棲艦と深海棲艦の動きには警戒してください、いつ何が起こるか、まだ分からない状況です』
提督「……分かりましたー、じゃ、頼みます」
長門『はい、解任日は復帰日と同じ15日でお願い致します、では』
ツーッ ツーッ
提督「……よし、これで大丈夫かな」
帰り道
吹雪「……ふん!」プイッ
瑞鶴「あー、その……ごめんね?」
吹雪「別にいいですっ、最初に確認しなかった私が悪いんですからっ」プンプン
瑞鶴「うー……絶対怒ってるじゃん……」
吹雪「あれで怒らない人は居ません!弥生ちゃんは怒らないでしょうけど……いや、弥生ちゃんでも怒ります」
瑞鶴「それ、もはやマジギレじゃん……どうしたら許してくれる?」
吹雪「……コンビニでアイス買ってくれたら……許します……」チラッ
瑞鶴「あ、アイスねぇ……」
吹雪「駄目なら……許しませんっ」ワルイホホエミ
瑞鶴「う……わかったわよ、じゃあUターン、コンビに行くわよ?」
吹雪「やった!瑞鶴さん大好きです!」ギューッ
瑞鶴「全く……調子いいんだから……」
遠い所 コンビニ
瑞鶴「う……やっぱりダッツ買うんだ……」
吹雪「当然です」
瑞鶴「また私は棒アイスね……アハハ……」
吹雪「……」スッ
瑞鶴「え?小銭袋?」
吹雪「このアイス、やっぱり私がおごります、瑞鶴さんも一緒に食べましょう」
瑞鶴「え?でも……」
吹雪「……駄目……ですか?」
瑞鶴「いや、い、いいけど……吹雪はいいの?」
吹雪「いいんです、私が決めたことなんですから」
瑞鶴「そう……じゃ、ありがと……」スッ
ピロピロピロ アリアシター
ハイフブキ、アーンシテ? エ、ハ、ハズカシイデスヨ! イイカラーダレモイナイシ、アーンッ ア、アーン……
瑞鶴「じゃあ、帰ろっか」
吹雪「……」
瑞鶴「吹雪?」
吹雪「あ、い、いえ!あ、あぁ……そうだ!灯台!灯台で、日暮れを見に行きませんか?」
瑞鶴「?……いいけど……」
吹雪「あそこから見える日暮れ、とても綺麗でロマンチックなんです!ね?行きましょうよ!」
瑞鶴「あ、ちょっと待っ……」
吹雪「ほら早くっ!日が暮れちゃいますよ!」グイッ
瑞鶴「わ、分かったから!引っ張らないでっ!っとと!」
タッタッタッタッタッタッタッタ
灯台 日暮れ
ギャッギャァッ……ニャァッギャァッ……ギャッチンチンギャッギャッ
吹雪「きれいな夕日ですね……」
瑞鶴「……そうね……かもめも沢山いるし……良いところ……」
吹雪「……えぇ、あ、漁船が……帰ってきたんですね!」
瑞鶴「え?どこどこ……あ、ホントだ……へぇ……あんなに沢山……」
吹雪「…………」
瑞鶴「…………」
吹雪「……瑞鶴さん……明日で帰っちゃうんですね……」チラッ
瑞鶴「…………えぇ、まぁ……私の怪我はもう治ったし……任務があるからね……」
吹雪「…………そうです…よね……」シュン
瑞鶴「…………」
吹雪「…………」グスッ
ザザーンッ ザザーーンッ ザザーーンッ
瑞鶴「……」フゥ
瑞鶴「ふーぶき」トンッ
吹雪「……はい……」
瑞鶴「…………そんな寂しい顔しなくてもいいわよ、どうせすぐ会えるんだから」ギュッ
吹雪「ぇ……?」
瑞鶴「昨日も言ったでしょ?必ずまた来るって、ちょっと間別れるだけよ、だから寂しいのは少しだけ、ね?」
吹雪「瑞鶴さん…………瑞鶴さんっ……!」ギュゥゥ
瑞鶴「おっと……」
ギャァッギャァッギャァッッ
ザザーーン…ザザーーンッ
瑞鶴「…………」
吹雪「…………」
瑞鶴「…………」
吹雪「……瑞鶴さん……ヒクッ……瑞鶴さん行かないで……!!」
瑞鶴「…………吹雪……」
吹雪「行かないで……行かないで……!!ずっと……ずっと一緒にいてよ……!」
吹雪「やだよぉ……帰らないで……瑞鶴さん……瑞鶴さん……!!」ギュウッ
瑞鶴「大丈夫、帰ってくるから……大丈夫……」ポンポンッ
吹雪「…………嫌……です……だって……だって……W島は今……」
瑞鶴「……大丈夫、今度は重爆撃機なんかには負けない……ちゃんと倒して、今度は胸張って帰ってくる……」
瑞鶴「だから吹雪も、いろんな艦娘と触れ合って、いろんなことを学んで、胸張って前浜町を守れるような艦娘になりなさい……」
吹雪「……瑞鶴さん……………………」
吹雪「私……瑞鶴さんみたいな艦娘になります……瑞鶴さんみたいな大人の艦娘になります……だから……」
吹雪「だから…その時は…絶対、絶対見に来てください!沈んだりしたら……絶対許さないんだから……」ギュゥウ
瑞鶴「うん……約束する……だから、明日は笑って見送ってね……?」
吹雪「はい…………はい!!」ニコッ
ちょっと前
提督「……ヲ級!お手!!」
ヲ級「ヲッ!」ニュッ
提督「触手じゃない!お手だ!手を出すんだ手を!」
ヲ級「ヲッ」ポンッ
提督「よし!その調子!レ級も!」
レ級「ホッ」カチカチッギュウッ
提督「うぎゃあぁあああ!!いでででで!!挟むな挟むなぁああ!!!尻尾離せぇ!!」
ブォォォンッ キッ
ペタッ ペタンッバタンッ
工事のおっちゃん「ちわーっドアの工事に……に……」
ヲ級「ヲッッヲッ」
レ級「ニハハ」ギュウウウ
提督「おいっ!いででで!!お客さんだから!!お客さん!!」
工事のおっちゃん「……スミマセン、出直します」
提督「待て!!誤解!!誤解だからドア直してくれええ!!!」
夜
提督「……ドアは治ったけど……あのおじさんにはあらぬ疑いをかけられてしまった……」
レ級「……」セイザ
ヲ級「……」フラフラッコテンッ
ヲ級「……ヲヲ」ピカピカピカッ
提督「……そろそろを級は水に戻さないとまずいな……」
スッ チャプンッ
ヲ級『ヲーッ』
レ級「……ンッンゥーッ」ジブンユビサシ
提督「お前はまだだ」
レ級「……ウゥ……」セイザッ
提督「しかし……吹雪ちゃん達遅いな……」
提督「……ま、無理もないか……」
提督「…………」
提督「……今日はちょっと気合入れて晩ごはん作るか……」
数十分後
ガラララッ
瑞鶴「あ、ドアちゃんと出来てる……提督さん、ただいまー」コソッ
提督「ん、おーお帰r」
瑞鶴「シーッ!」
提督「?」チラッ
瑞鶴「見りゃ分かるでしょ?背中っ」コソッ
吹雪「……ぅーん……………………」スゥスゥッ
提督「……なるほどね……」
瑞鶴「色々歩きまわって疲れたのよ……しばらく寝かせましょ」
提督「……そうだな、ソファに寝かせとこう、瑞鶴ちゃんはそろそろ荷物送るし、自分の荷物まとめといてくれる?」
瑞鶴「はーい、じゃあ吹雪……よいしょ……」
吹雪「……ん……瑞鶴さん…………うーん……」
瑞鶴「……」ナデッ
瑞鶴「じゃ、二階行ってくるから……覗かないでよ?」
提督「分かってら」
え?え?次に二丁目鎮守府にくるのファフナーなん?
>>308
そんなメカメカしい子……ありっちゃありだが次はゴーヤじゃ
というわけでちょっとだけやる
吹雪の部屋
瑞鶴「……えっとこれと、あ、これもも送っとこ……」ゴソゴソッ
瑞鶴「……」
瑞鶴「帰りの艤装は……」カチッ ヒュィィィィン
瑞鶴「うん、問題ないわね……」
瑞鶴「……翔鶴姉、元気にしてるかな……?」
瑞鶴「……」イソイソッ
瑞鶴「あ、そうだ、ここの燃料お土産にしようかしら!」
瑞鶴「……」
瑞鶴「……」
瑞鶴「……」グシッ
瑞鶴「帰る時の服も用意しないとね……だらしない格好で帰っちゃカッコつかないから……」
リビング
ヲ級「ヲッ」プニプニッ
吹雪「ん……ん…………」
ヲ級「ヲ」ペタペタッ
吹雪「ううん……くすぐったいよぉ……」パチッ
ヲ級「ヲー」ジーーッ
吹雪「……ヲ級?」
ヲ級「ヲッヲヲッ」ズリズリッ
吹雪「……どうしたの?……本?」
ヲ級「ヲッ」ペラッペラッ
ヲ級「ヲッ」ユビサシ
吹雪「……伊58さん?」
ヲ級「ヲー……ヲヲッヲヲ?ヲヲヲ!ヲッ」ミブリテブリ
吹雪「?……??」
ってなわけで夜から本気出す
さて
やりますか
吹雪「……へぇ……伊58さんが……」
提督「あぁ、そうだ、でt……58の事は知ってる?」
吹雪「でち?あ、……えぇ、リンガで働いてる魚雷の名手、撃沈した戦艦空母の数は海軍の中でもベスト10だって……」
吹雪「でも、今年の春に触雷の被害で深手を負って今でも療養中って聞きましたけど……」
提督「あぁ、でも今月の15日にリンガ泊地に復帰するんだ、今日は7日で、明日から15日の朝までここに来てもらうんだ、リハビリも兼ねてね」
吹雪「明日ってことは……瑞鶴さんが帰ってすぐですか?」
提督「そう、でも来るのは昼だからそう焦ることはないよ、翔鶴さんが来るのは朝だし」
吹雪「へぇ……伊58さんか……なんて呼べばいいんだろう……」
提督「ごはちさん……じゃないかな……?いかんせん俺も喋ったことがないから通称がわからないんだ……」
吹雪「うーん……硫黄島の401さんはイオナさんってあだ名があるし『しおい』の方の401さんもあれ、あだ名だし」
吹雪「多分潜水艦の皆は全員あだ名があると思いますよ?」
提督「そうだな……そう言えばアダ名付きの潜水艦が多いけど……その二人しか覚えてないな……」
吹雪「168さん……いろはさん?うーん……まぁあると思うけどしっくり来ない……」
提督「19……い、イク?」
吹雪「ちょっと……何言ってるんですか……」
提督「いや、違う!そういう意味で言ったんじゃない!でも……伊19はイクとしか読めないよな……」
吹雪「……まさかあのスクール水着……って」
提督「あれは海軍指定の水着だぞ……そんなはずはない……だろ……」
吹雪「……なんだか……海軍が信用できなくなってきました……」
ガチャッ
瑞鶴「提督さーん、荷物まとめといたわよー」ドスッ
提督「お、ありがとう、じゃあ今日中に送っとくから玄関に置いといてー」
瑞鶴「はーい……あ、吹雪、起きたの?」
吹雪「はい!あの、重くなかったですか?」
瑞鶴「そりゃもう、腰が折れるかと思ったわ……ダイエットしたら?」
吹雪「」ガーンッ!!
ワタシ、サイキントレーニングサボッテタッケ?ダメダヨ……コレジャ……シレイカンニキラワレチャウ……
フトッテムネガオオキクナッタラ……ミムキモサレナク……イヤ!イヤダヨォ……!
瑞鶴「冗談よ、冗談」
吹雪「シレイカン……ハッ!は、はい!ダイエットかんばります!!」
瑞鶴「あ、無理して食べる量減らしたら大変なことになるわよ?」ニヤリ
吹雪「そ、そんな……わたしどうすれば……」
瑞鶴「より一層努力してトレーニングすればあなたの司令官はなびく……わよね?」ジロッ
提督「ん?あ、あぁ!俺はー……そうだな、貧乳かつ努力家な娘が大好きだ!うん!」
吹雪「ほ、本当ですか!?」
提督「あぁ!だから明日から58にいっぱい教えてもらうんだぞ?」
吹雪「はい!」
提督(……これでいいのか?)ジロッ
瑞鶴(最近提督さん吹雪にかまってないじゃない、少しだけお膳立てしてあげたわ)コクッ
提督(まぁ……そうだな……)コクッ
吹雪「……あ、司令官、今日の晩ごはんは何ですか?」
提督「そうだな、今日はカレーを用意してたんだが……それでいいかな?」
瑞鶴「お、カレー?なんか久しぶりね」
吹雪「はい!最近カレー食べてないなぁーって思ってましたから!」
提督「その反応が欲しかった!さて、じゃあ温めるかな」チチチチッ ボッ
夕食後 ソファの上
瑞鶴「……」
TV『W島防衛基地快挙、翔鶴改と援護の航空自衛隊で深海の戦闘機を3大隊分撃破しました』
瑞鶴「ま、マジ?あの翔鶴姉が?」ガタッ
吹雪「さ、3大隊って……えっと……160X3で……よ……よんひゃくはちじゅう……!?」
瑞鶴「……あ、姉ながら化け物じみてるわ……」ポカーン
吹雪「というか、3大隊って……W等を攻略するための規模じゃないような……」
TV『戦闘後、W島にインタビューを申し込んだ所快く受け入れてくれました』
瑞鶴「……インタビュー?」
W島提督『本当なら1小隊だけの戦闘機で軽い小競り合いのつもりだったんですけど……いつの間にかこんなに来て……』
翔鶴(小破)『瑞鶴の為を思ってひたすら戦闘機を飛ばしていました、瑞鶴、これでW島は平和よ!』ニコッ
瑞鶴「あれ、破れてないってことは……小破か無傷よね……」
吹雪「情熱って怖いですね……」パリッ
瑞鶴「普段は我先に被弾するけど……必死になればここまで強くなれるのね……あ、せんべい頂戴」
吹雪「はーい……すごいなぁ……」
瑞鶴「んー……航空自衛隊もよくやるわ……あんな大きな戦闘機で対等に戦えるんだもの」パリッ
吹雪「ミサイルは効かないんじゃなかったのかな……」
瑞鶴「ミサイルはなくても機銃があるじゃない?F-15、最近また強化されたみたいよ?全部機銃にして」パリッ
吹雪「それでもリスクは山積みですよ、そもそもエンジンの出力で先制攻撃を仕掛けられちゃいますし」パリッ
瑞鶴「まぁ、それでも利用するのが自衛隊の意地ってヤツよ、私は尊敬するわ」パリッ
吹雪「うーん……」
瑞鶴「それにしても提督さん……荷物送れてるかな……おーい、提督さーん?」
玄関
提督「……えっと送り先は……島だから高く付くな……まぁいいか」カキカキ
提督「荷物は……服と……と、灯油?……灯油は送れないぞ……?まさか入れてるんじゃ……」ケシケシッ ベリッ
提督「やっぱり……うーん…………」ゴトゴトゴトッ
提督「……まぁ後でガソリンスタンド軽油で届けてもらうか……灯油抜きで……他に何か危険物は……」ゴソゴソッ
瑞鶴「ねー提督さん、もうすぐ宅急便くるんじゃ…………って…………ちょ……ちょちょ!ちょっと!!なにやって……!!」
「…まぁ後でガソリンスタンド軽油・・・」
灯油じゃった、別に瑞鶴をいじめたいワケじゃないぞ
提督「……」ボロッ
瑞鶴「はぁ……こんなのに吹雪を任せて大丈夫なのかしら……」
吹雪「また確認せずに変なことしたんですか?」
提督「ほんとスミマセンでした……」ケホッ
瑞鶴「全く……吹雪」
吹雪「え、は、はい!」
瑞鶴「これから何か送るときは吹雪が率先してやったほうがいいわ、非常識な提督さんじゃ何やらかすかわからないから」
吹雪「は、はい!頑張ります!」
瑞鶴「……はぁ……じゃあ私はお風呂に入るわね…………」ピタッ
瑞鶴「余計なことしたら次はミンチにするから」ギロッ
提督「しません、八百万の神に誓います」
瑞鶴「……油断も隙も無い人なんだから……悪意がない分余計にたちが悪いわ……」カララッ
吹雪「大丈夫ですか?」
提督「大丈夫だ、殴られるのには慣れてる……イチチ」
吹雪「……」
提督「いてて……無い本気殴りの痛さだなこれは……」
吹雪「まぁ艦娘の本気はもっと酷いですよ……それに今回も自業自得で……す……」チラ
提督「……?」
吹雪「……」
スタスタスタ パタン ゴソゴソ
吹雪「司令官、顔、、こっちに向けてください」ゴトッ
提督「ん?救急箱……」
吹雪「ほら、ちゃんと顔向けて」グイッ
提督「いや、でも大丈夫だって」
吹雪「痣はちゃんと冷やさないと駄目です、それに殴られた所から血が出てます、消毒しないと……」
提督「ちょ、おいやめんか……そういう治療は自分で」
吹雪「いいから、ほら!」グイッ
吹雪「いい年して艦娘に殴られて……全く……」ポンポンッ
提督「いてっ……いい年って俺はまだ……あぁ……32か……たしかにいい年だな……」
吹雪「海軍で一番若い司令官ってお幾つなんですか?」
提督「さぁ……卒業式の時の年齢は皆26だったからな……でも呉の提督みたいな飛び級生はもっと若いと思うぞ……?」
吹雪「ちなみに、司令官は?」ポンポンッ
提督「2留で卒業時28、着任浪人4年だ」
吹雪「4年も着任できなかったんですか!?その間何を……」
提督「まぁ……バイトだ……スーパーとか土方とか色々な……」メソラシ
吹雪「司令官も苦労してるんですね……」
提督「まぁ、俺の苦労なんか瑞鶴ちゃんに比べれば石ころみたいに蹴っとばせるような苦労だよ、いてっ」
吹雪「あぁほら、じっとしてください」
提督「すまんすまん」
数分後
レ級『……』ジーーッ
ヲ級『……?』
レ級『……』ユビサシ
ヲ級『……ヲ』フム
ヲ級『……ヲッ』クイッ
レ級『ン?』カオムケ
ヲ級『ヲッ……』ツンツンッ
レ級『……ン……』フルフル
リビング
吹雪「あとは……ここをガーゼで貼って……」ペタッ
提督「なんか大げさな気がするが……」
吹雪「殴られ傷っていうのは跡が残りやすいんです、だからこれくらい大げさに治療しないと……」
提督「そうなの?まぁ……確かにそうだな……」サスサス
吹雪「えぇ、はい、じゃあこれで」パタンッ クシャクシャッ
提督「うん、ありがとう……あと……すまんな、本当に常識がない提督で……」ペコ
吹雪「大丈夫ですよ、足りない分は秘書艦である私がフォローしますから」ポイ
提督「……世話かけるかもな」
吹雪「むしろもっとお世話させてください、でないと本当に駄目艦娘になっちゃいます」
提督「うん……そうさせてもらうよ」ナデナデ
吹雪「あ、でもこれからは女の子のプライベートに関わることや大事なことをするときは声をかけてくださいね?」
提督「あ、あぁ……気をつけるよ」
>>338
利根「そもそも近代兵器、というか自衛隊の戦力が深海棲艦に歯がたたない理由の一つはジェットエンジンにあってな
ターボファンエンジン、ターボシャフトエンジンを含む世間一般で言うジェットエンジンを使用した機体全てはそのエンジンを起動させ、
海上を一定距離進んだ地点で数方向からの同時奇襲攻撃を喰らってしまうのじゃ、その上深海棲艦の戦闘機は艦娘用電探には映るがレーダーには映らんからな……」
睦月「ちなみにこの奇襲攻撃を食らう位置は日本の領海海上から約100キロメートル進んだ地点で攻撃開始、無人機の実験の結果攻撃のタイミングも同じ、
これはつまりエンジン起動時からジェットエンジン搭載機の監視は始まってるってことなんですよね?」
利根「信じられんことだがそういうことだ、SSTOの射出も戦闘機の攻撃を喰らわぬようかなりの規制がされておる
深海棲艦の対空砲火もそうだが、SSTOでの海外渡航が一般人に手を出せない値段である理由の一つじゃ」
睦月「大変ですねぇ……」
※論ずるまでもなく独自設定です
-----------------------------------------
夜中 吹雪の部屋
吹雪「ふぁぁ……随分遅くなっちゃった……」
吹雪「瑞鶴さんは……もう寝てるか……」
瑞鶴「…………」スゥスゥ
吹雪「……」ジーッ
吹雪「……寝てる……よね……?」ツンッ
瑞鶴「……ん……う……」スゥスゥ
吹雪「………………」コクッ
吹雪「…………寝よう……」モゾッ
吹雪(………………)
吹雪(……司令官……)
吹雪「……っ……」
提督の部屋
提督「…………伊58か……」
提督(……吹雪ちゃんがスク水系女子にならなきゃいいけど……)
提督(……でも、まぁ大丈夫だろう、それに潜水艦だ、川底棲艦の捜索がやりやすくなるはず)
提督(それに瑞鶴ちゃん同様数々の激戦を生き延びてきた猛者だ、吹雪ちゃんにいい影響をあたえることは間違いない)
提督(後は……そうだな……)
提督(……個人的に普段着がどうなってるのか知りたい、まさかあの水着のまま来るわけじゃないだろうし)
提督「あ……そうだ……」
提督(瑞鶴ちゃんが帰ったことで吹雪ちゃんがどう成長したか、明日まとめないとな)
カキカキカキッ
提督「…………さて……寝るか……」パタッ
コンコンッ
提督「……?誰だ?」
提督の部屋に来たのはどっち?↓2
1.吹雪
2.瑞鶴
スゥーッ
提督「あ、瑞鶴ちゃん、どうしたの?」
瑞鶴「ごめん、こんな遅くに…………あの、ちょっと眠れないっていうか……その……」
提督「寝れない?」
瑞鶴「……うん……あの、ちょっとだけ、話し相手になってくれる?」
提督「あぁ、いいよ、こんな汚い部屋でいいなら」
瑞鶴「あ、ありがと……」
スゥーッパタンッ
提督の部屋
瑞鶴「……意外と狭いのね、二人入ったら」
提督「まぁ、色々家具が多いからね、部屋の広さは吹雪ちゃんのところと変わりないけど」
瑞鶴「……そうなの?」
提督「あぁ、本棚でだいぶ占領されてるからね……」
瑞鶴「ふぅん……」
提督「…………」
瑞鶴「…………」
提督「……その……何ていうか……」ポリポリ
瑞鶴「…………いいわよ、別に気にしなくて……その……私もやり過ぎたし……」
提督「……最後まで迷惑かけちゃったな……」
瑞鶴「いいって……」
提督「……」
瑞鶴「……」プイ
提督「……吹雪ちゃんは?」
瑞鶴「……寝てるわ……いや……寝てないか……少なくとも提督さんは見に行っちゃ駄目よ」
提督「……トイレ?」
瑞鶴「違うわよ」
提督「……まぁいいか」
瑞鶴「……えぇ……」
提督「…………」
瑞鶴「…………」
提督「……瑞鶴ちゃん」
瑞鶴「……何?」
提督「……吹雪ちゃんの戦闘に対する恐怖、治ると思う?」
瑞鶴「……さぁ、ね……演習で艤装が誤作動するほどの恐怖だから、完治には相当な時間がかかると思うわ」
提督「……そうだよなぁ……」
瑞鶴「でも、自分でよくなろうって努力はしてるから……いつかは治るはず、だから提督さんも諦めちゃ駄目」
提督「……そりゃ分かってるけど……でもなぁ……長門さんの力でなんとかなるのかな……」
瑞鶴「大丈夫よ、解体はないんでしょ?長門秘書艦は横須賀以外の鎮守府の殆どに顔をきかせてるのよ?」
提督「……そうだけどなぁ……うーん……」
瑞鶴「……まぁ、私の口から言える言葉は「貴方なら大丈夫」しかないけど……ね……」ハァ
提督「だよなぁ、提督と艦娘じゃ仕事がぜんぜん違うし……」
瑞鶴「……」
提督「……」
夜更け
瑞鶴「あーあ……帰っちゃうのか……私……」
提督「……イヤ?」
瑞鶴「嫌じゃないわ、私には私の役目があるし、吹雪にカッコ悪い所見せたくないし」
提督「そうか……」
瑞鶴「でも、こうやって平和なところから激戦区に戻るとなると、柄にもなく怖いのよね……」
提督「……怖い?」
瑞鶴「えぇ……本物の時の記憶がフラッシュバックするっていうか……」
提督「本物……あぁ……なるほどね……」
瑞鶴「今日も……沈んだ時の乗組員の夢を見たのよ……誰かは分からない下士官になってた」
提督「……」
瑞鶴「沈んでいく私の中で必死に走り回って……機関部を必死で再稼働させようとしてた……」
瑞鶴「でも最後はその人も魚雷の被弾で……」
提督「……」
瑞鶴「またあの時みたいに死ぬんじゃないかって思うとどうしても眠れなくて……」ブルッ
瑞鶴「……でも、時間は過ぎていくし……寝ないといけない……でも寝たら…………どうすればいいかわからないの……」
提督「……瑞鶴ちゃん……不安?」
瑞鶴「……」コクッ
提督「……そうか……そうだよなぁ……戦場に行くって怖いよな」ポンポンッ
瑞鶴「…………」コクッ
提督「……こんなオッサンで良ければ……一緒に寝るけど……どう?」
瑞鶴「……変なことしたら……許さないから」
提督「だから瑞鶴ちゃんは性の対象外だってば……」
提督「………………」
瑞鶴「…………提督さん……」
提督「……ZZzz……」
瑞鶴「……ありがと……」ギュ
提督「…………」
吹雪の部屋
吹雪「…………はっ……はぁ……ふぅ……」クタッ
よし、キリがいいから今日は寝るぜ、もうすぐキャラ設定が書けそう……
質問があるなら今ならすぐ答えられそうだが皆寝てるだろう
このスレの趣旨って吹雪と提督の仲を安価で登場した娘とかと見守りましょうでいいのかな
>>353
そんな感じでいいと思う、そんな大げさなイベントは今後起こることはないかと
ふぅ……じゃ、やりましょうかね
次の日 朝 灯台
ザザーンッザザーンッt
瑞鶴「…………」
吹雪「…………」チラッ
瑞鶴「…………?」
吹雪「…………あの、昨日の夜、どこか行きました?」
瑞鶴「ん?あぁ……ちょっと提督さんの所にね、吹雪、起きてたの?」
吹雪「い、いえ、ちょっと物音がしたなーって思っただけで、別に起きては無いですよ?」
提督「…………」
瑞鶴「そう?ならいいけど……」
提督「…………」ソウガンキョウカマエ
提督「……ん?あれか?」
瑞鶴「ん?あ、翔鶴姉!」
翔鶴『……!』
吹雪「あ、あの黒い服……あれが本物の……」
瑞鶴「翔鶴の改型……いつ見ても凛々しい姿ね……」
提督「……君らはいいな……」ソウガンキョウカマエ
数分後
翔鶴「久しぶりね、瑞鶴」
瑞鶴「翔鶴姉!」ダキッ
翔鶴「いい子にしてた?」ナデナデ
瑞鶴「うん!会いたかった……!」
翔鶴「ふふ……あ、瑞鶴、少し待ってね」チラッ
テクテクッ
翔鶴「はじめまして、W島防衛基地所属、翔鶴型空母一番艦改、翔鶴改です」ビシッ
吹雪「この人が昨日の……は、はじめまして、吹雪です!」ペコォッ
提督「初めまして、前浜町二丁目鎮守府の提督です」ビシッ
翔鶴「この度は妹の瑞鶴がお世話になりました、感謝します」
提督「あ、いえいえ……こちらからもお礼を言いたいほどです……本当にうちの鎮守府を助けてくれました」
翔鶴「そうですか……」ペコッ
翔鶴「本日より瑞鶴は私達の防衛業務に戻らせていただきます……こちらに判を」
提督「あ、はいはい……えっとこれですね」
提督(真面目だなぁ……)ポンッ
翔鶴「……ありがとうございます……」
ズイカク、フクガミダレテルワヨ? エー、イイジャナイコノクライ ダメヨ、タタカイノキホンハミダシナミナノ
提督「翔鶴さんか……」
吹雪「…………ね、司令官」
提督「?」
吹雪「翔鶴さん、かなり疲弊してるみたいです」
提督「まぁ、顔を見ればすぐに分かるよ」
吹雪「……」
提督「激戦区だかんね、向こうは、それにあそこを支えてたのは今までは呉と翔鶴さんだったけどこれからあの二人だけになる」
吹雪「そうですよね……何かしてあげられないでしょうか……私達」
提督「うーん……」
吹雪「……」
提督「……祈るしか無いな、無事を」
吹雪「……そうですね……」
提督「……」ペラッ
『療養終了証明書』
提督「……こんな紙切れ一枚で傷ついた子が戦場にとんぼ返りさせられるような世界なんだからなぁ……怖いもんだ」
吹雪「……」
数分後
翔鶴「瑞鶴、挨拶を」
瑞鶴「うん、提督さん、吹雪、今までありがとね」
吹雪「はい!また戻ってきてくださいね!」
提督「早めに戻ってくるんだぞ、向こうの提督によろしく」
瑞鶴「うん、いい場所だったって伝えとくわ……今度は提督も連れてくるわね」
提督「あぁ、ちゃんと生きて……あ、いや、生きてるだけじゃダメだ、無事に帰ってくるように」
瑞鶴「勿論よ、今度は旅行でここに来るわ」
提督「そうしてくれ」
吹雪「瑞鶴さん、今日までありがとうございます」
瑞鶴「えぇ、ありがとう、少し大人びたかしら?」
吹雪「そうですか?」
瑞鶴「うん、大人びた、一人前に一歩近づいたって感じね」
吹雪「……ありがとうございます!もっと頑張りますね!」
瑞鶴「……頑張ってね」
吹雪「はい!」
瑞鶴「あ、それと……耳貸して」
吹雪「?」
瑞鶴『……シーツ、今日中に洗濯しときなさい、臭い残るから』
吹雪「…………?…………!!!」ボンッ
瑞鶴「いい、分かった?」
吹雪「は、はぃ……」
ヤッパリ……ヤメトケバヨカッタ……
提督「……?」
瑞鶴「翔鶴姉、行こうか」
翔鶴「……えぇ」
瑞鶴「じゃあ」
提督「あぁ、頑張って来い!」
瑞鶴「……」コクッ
タタタタッ バッ バシャッ バシャッ
吹雪「……はっ…………瑞鶴さん!!」
瑞鶴「……吹雪!」
吹雪「………………!!」ビシッ
瑞鶴「…………!」ビシッ
吹雪「……」ニコッ
瑞鶴「……」フッ
翔鶴「ふふ……いい友だちを持ったわね」
翔鶴「よし……じゃあ……」
ゴゥゥゥン……
翔鶴「いい?瑞鶴……時間がないから、最大船速で帰還するわよ、体、鈍ってない?」
瑞鶴「……あ、もうこんな時間……そうね、私は大丈夫」
翔鶴「まぁ、それは今から確かめるわ」
瑞鶴「えぇ、体慣らしにはちょうどいい距離ね……じゃ、行こう」
カコンッ……ドシュゥーーーーン!!!!!
提督「うぉ……速っ……ものの数秒で見えなくなった……」
吹雪「……瑞鶴さん、お元気で……」
昼前 吹雪の部屋
吹雪「……よいしょっ……うわ……これはちょっと…………」キョロキョロ
吹雪「司令官は…………」テテテ
スゥッ スゥーパタン
吹雪「司令かーん?」
提督『んー?』
吹雪「あ、部屋ですか?」
提督『あぁ、どした?』
吹雪「58さんっていつ来られるのか気になって」
提督『……んー……多分1時位じゃないかな、家に来るから迎えはいらないよ』
吹雪「あ、そうなんですか?じゃあ今のうちに部屋の片付けとかしといたほうがいいですよね?」
提督『吹雪ちゃんが気になるならね、リビングは大丈夫だよ』
吹雪「はーい……あ、司令官は手伝わなくていいですから」
提督『あいよー』
スーッ スゥーッパタン
吹雪「……よし……今のうちに」
バサッ
吹雪「…………っ」
スゥー スゥーパタン
ギィギィギィッ ガチャッ
リビング
ヲ級「……」ムムム
ヲ級「……ッ」ポンッ
艦載機「……」ピューン
吹雪「ごめんねヲ級、ちょっと通るよ?っとと……」
ヲ級「ヲー」
吹雪「ん、ありがと」
ヲ級「……?」ピクッ
ヲ級「……ヲ」
ヲ級「…………」クイクイ
艦載機「……」ピューンッ
ヲ級「……!」
艦載機「……!!」バレルロール
吹雪「おぉ……って見てる場合じゃないよ……」
ポイッ ガチャッ ピピピッ ヴォーンッヴォーンッ
吹雪の部屋
コンコンッ
提督『掃除終わった?』
吹雪「あ、はい!大丈夫です!」
提督『そっか、なら良かった、そろそろ来るから用意しときな』
吹雪「はい!」
吹雪「タンスも空けたし……荷物置きも……うん、大丈夫」
吹雪「……後は……あ、そうだ、艤装置き場は……大丈夫だね、58さんのぶんはちゃんと開けてる」ガチャガチャ
吹雪「これでよし……それにしても……どんな人なんだろう?」
吹雪「怖い人じゃなきゃいいけど……」
吹雪「顔を見た感じだと、私と同い年って感じだけど……」
吹雪「……色々教えてもらおう」
ピンポーン
吹雪「あ、はい!司令官!私が出ます!」
提督『ん?マジか、すまん、頼む』
ガラララッ
吹雪「はい!」
伊58「こんにちは!ゴーヤだよ!」
吹雪「…?」
伊58「うん、ゴーヤ、伊58だからゴーヤ!よろしくね!」
吹雪「あ……そういうことか……えっと初めまして!特型駆逐艦の吹雪です!よろしくお願いします!」ペコッ
伊58「よろしくね!吹雪ちゃん!」ペコッ
伊58「ところで、ここが……前浜町の鎮守府、で合ってるんだよね?」キョロキョロ
吹雪「えぇ、ここが前浜町二丁目鎮守府です」
伊58「へぇー……何ていうか……普通の家だね、普通の住宅街に建ってるし……」
吹雪「私も最初に来た時はびっくりしました……今でも不思議ですけど」
伊58「不思議だねー……」
提督「お、来たみたいだな、伊58ちゃん」ヌッ
伊58「はい!本日からお世話になる、伊58でち!よろしくおねがいしまち!」ビシッ
吹雪「しまち?」
提督「うわさ通りの口調でちね」
伊58「癖みたいなものだからあまり気にしないでくだち……改めて言われるとちょっと恥ずかしいよ……」クネクネ
提督「ははは、個性があるってのはいいことだ、とりあえず入って入って」
伊58「お邪魔しまーす……うわぁ……本当に民家みたい……」テテッ
ガララッピ゚シャッ
リビング
提督「しかし、意外だな」
吹雪「?」
提督「伊58ちゃん、普通の服だ」
吹雪「当たり前でしょう」
伊58「普通の人って、こんな空間で過ごしてるんだー……過ごしやすそう」
伊58「ふーん……あ、テレビ!本物だぁ!」
伊58「て、てーとく!つけていい?本当に映るの?」
提督「あぁ、映るぞ?そのリモコンの赤いボタンを押して」
伊58「うん!」ピッ
TV『……大破炎上し、轟沈したと思われた祥鳳でしたが、ラバウル基地の駆逐艦深雪により救出されたとの情報が……』
伊58「わぁ……これ、今皆が見れる映像なの!?」
提督「勿論……というか知らなかったの?」
伊58「うん、自分の部屋に帰っても何もないし、寝るだけだから」
伊58「……ソファ……きもちいい……」ポフッ
提督「そうか……」
吹雪「あ、荷物、二階に持っていっときますね?」
提督「あぁ、頼むよ」
伊58「うぅー……こんなに一日が楽しい日が来るなんて……」
提督「……」
伊58「……ん………んぅ………」すぅすぅ
提督「早いな、寝るの……相当疲れてたんだな」ナデナデ
伊58「……」すぅすぅ
提督「……まぁ、ここは男として……」ダキカカエ
伊58「…………」スゥスゥ
提督「布団で寝かせてやるのが普通だな」
ギィギィギィギィ コンコン
スゥーッ
シレイカ……ア……ネテルンダ……フトンシキマスネ?
タノムヨ…ッテ、アレ?ベランダニナニカホシテル?
ナンデモナイデスミナイデクダサイ
リビング
提督「……ふぅ」
吹雪「お疲れ様です……あ、買い出し、何買えばいいですか?」
提督「そうだな……今日は和食にするから……カボチャとナス、あとエビだな、天ぷら粉はあるから……」
吹雪「……」カキカキ
提督「とりあえず絶対必要なのはそのくらいだな、後は適当に好きなの買って来なよ」
吹雪「はーい、じゃ、行ってきまーす、夕方までには戻りますね?」
提督「おう、気をつけて」
ガラララッ ガラララッピシャッ
家の外
(……イッタゾ……)
(アァ、ミリャワカル)
(……イマイクカ?)
(イクシカネェダロ、変装ハバッチリダナ?)
(ダイジョウブ、ドウミテモ人間ダ)
ピンポーンッ
提督「ん?またか?」
提督「……?」
ガラララッ
提督「はい?」
空母ヲ級「あ、どうも、先日お世話になりました者ですけれど」
戦艦レ級「私達の話、もう一度聞いてくれますか?」
提督「……ちょっと待って下さいね」
ガラララッピシャッ
提督(成長しすぎだろ……見た目以外……変装のセンスは相変わらずだけど)
提督(特に空母ヲ級……人語覚えたらあそこまで美声なのか?一瞬惚れかけたわ……胸がなかったら惚れてたぞ)
提督(……一体何があいつらをここまで駆り立てるんだ……?)
提督(これ以上あの子らに渡すものなんてなにもないぞ……?どうする俺……)
提督(……とりあえず入れてから考えよう)
ガラララッ
提督「あ、どうぞどうぞ、おもてなしできるものはないですけど」
ヲ級「いえいえ、お構いなく……では失礼します……」
レ級「どうも、お邪魔しますね」ペコリ
提督「はいはい、あ、靴はここで脱いでください」
ヲ級「くつ……?あぁ足の……はい、すみません……」
レ級「よいしょ……っと……」
提督「……して、どんな話を聞きたいんですか?」
ヲ級「直球剛球で言います」
提督「……え」
ヲ級「え?」
提督「ちょ、っきゅう……ごうきゅう…………」ポクポクポク チーン
提督「単刀直入?」
レ級「……えっと……?」
ヲ級「……???」
提督「あれ……違うのか……?じゃあ……」
レ級「……すみません……なんだか……」
ヲ級「直球剛球にいいたいんです……言われてもらっていいですか?」
提督「あ、あ、はい、どうぞ」
提督(まぁ人語は難しいからな、特に日本語は)
ヲ級「……コホン、えっと……先日お近づきのしるしとして…………えっと……あの……」
レ級「渡した猫艦戦」ボソッ
ヲ級「あ、えと、渡した、猫艦戦?なんですけど……」
提督「あ、はい、あの白いやつですね?」
ヲ級「はい、そうです」コクコク
ヲ級(ツウジテルゾ!)グッ
レ級(ヤルジャン!アタシタチ!)グッ
レ級「その、猫艦戦をですね……そのー……返して欲しいんです」
レ級「マンのレチ持ってなかったら、行き先を教えて欲しいんですけど……」
提督「マンのレチ…………???」
レ級(ミスッタカ!マン……ナンダ?)
提督「あぁ、万が一か……なるほど……」
レ級(マンガイチ……ソウダッタ……クッソ、勉強シナオシダナ……)
提督「そうですね……あの代物は少しややこしいことになって……」ウーン
提督「まぁぶっちゃけた話、横須賀に持って行きました」
ヲ級「え」
レ級「え」
ヲ級(ヨコスカ?ッテアノ……アソコダヨナ?)
レ級(化物ノ巣窟……アソコ……エ?ナンデソンナトコニ?)
ヲ級(キマッテルダロ!!ソリャコンナ所ニ何時マデモ置クワケガナイダロウガ!!)
レ級(ソウダヨナ……クソッ!サイアクナトコロダ!!)
ヲ級(レ級ヲ片手で握リ潰セル眼帯ノトコロナンカイケナイゾ!!ドウスルツモリダ!!)
レ級(ト、トリアエズ!サクセンヲタテナオスゾ!!撤退ダ!!)
レ級(ホラ!「急用をお思い出しまして」ダ!言エ!)
ヲ級(ワ、ワカッタ……)
ヲ級「あの、私達、急用を思い出しまして!」
レ級「これでしつれしてもよろしいでしょうか!?」
提督「あ、はい……」
ヲ級「し、失礼します!!」
レ級「また来ますから安心してください!」
ハキハキッ ドテンッ
ガラララッ ガラララッ ピシャッ
提督「……本当に何しに来たんだあの人ら……」
とりあえずここまでかなー
深海棲艦の声ってどんな感じなんだろう
よし、そろそろ始めたい
深海 隠れ棲地
ゴボゴボゴボッ……ゴボボボッ……
空母ヲ級(……ドウスル)
戦艦レ級(…………)イジイジ
ヲ級(……ヲイ、キイテルノカ)
レ級(……ウルセェ!イマ考エテンダヨ……クッソォ……)
ヲ級(時間ガナイゾ……北方樣ハガマンヨワイ……ワカッテルダロ)
レ級(ダカラッテ……!オ前ハアノバケモノ集団ニナグリコメンノカ!?ムリダロ!?)
ヲ級(ソリャ私達ジャムリダヨ……セメテ仲間ガイレバ……)
レ級(アタシ達ジャドウシヨウモネェヨ……デモ仲間ナンテイナイシ……)
レ級(……ソレニ……ヨコスカヲダマラセル武器ナンテモッテナイ……特徴ガナイアタシタチジャ……)
ヲ級(……特徴?)
レ級(アァ……アタシタチ……タダノ深海棲艦ダ……ソノ上アタシハレ級ノ中ナカデモ最底辺……)
ヲ級(特徴……ヲ級それよ!)
レ級(ハ?イキナリ人語デナニイッテ……)
レ級(あ……そういうことか……)
ヲ級(今からでも遅くないわ、人語をぜんか……えっと……)
レ級(完全ね、完全に覚えれば……)
ヲ級(……えぇ、言葉で猫艦戦を取り返すことができる……はず)
レ級(才能ヲ有効活用ッテカ?)
ヲ級(レ級……)キッ
レ級(……アン?……あ、あぁ……人語ね……分かったよ……)シブシブ
ヲ級(徹底的に覚えるわよ、いい?)
レ級(分かった……せいめい?がかかってるんだ)
ゴボボボボッ
昼間 吹雪の部屋
伊58「…………ん……?」パチッ
伊58「…………くぁ……っふぅ……」グググッ
伊58「…………」ポケーッ
伊58「…………昼……そろそろ行かなきゃ……」ムクッ
伊58「……あ……行かなくていいんだった」
伊58「家の中っていいねー……ふぁぁっ」
スゥーッ スゥーッパタン
ギィッギィッギィッギィッ ガチャッ
伊58「おはようございまち!」
虫母ヲ級「ヲ?」
伊58「 」
蟹レ級『……?』
伊58「…………な、え……ゴ、ゴ、ゴーヤ、鹵獲されちゃったの?な、なんでここに深海棲艦がいるんでち?」ガタガタガタ
ヲ級「ヲッ!」ペコッ
伊58「あ、え……?え?は、い……こんにちは……」ペコリッ
ヲ級「ヲー……?」ペコペコペコ
伊58「こんにちは……ごめんなさい……え、えっと……あけましておめでとうございまち……」ペコペコペコ
伊58(ふ、吹雪ちゃん……助けてくだちー!!)
ジャーーッ
吹雪「……ふぅ……」ガチャッバタンッ
吹雪「……?ゴーヤさん?」
ヲ級「ヲヲ……ヲヲヲ」ペコペコペコペコ
伊58「暑中お見舞い申し上げまち……今年もよろしくお願いしまち……オリョクル行くでち……ゆるしてくだち」ペコペコペコペコ
吹雪「…………えっと……レ級?この人達は一体何を……」
レ級『……』クビカシゲ
説明中……
吹雪「で、この子が川底棲艦の虫母ヲ級って言います、深海棲艦の一種ですけど」
伊58「……川底棲艦?聞いたことないでち……人を襲ったりするの?」
吹雪「今のところは……」
ヲ級「ヲッ」ギューッ
伊58「なさそうだね……へぇー…………」ナデナデ
ヲ級「ヲー……」
伊58「……そういえば、てーとくは?と言うか吹雪ちゃんはさっきまでどこに行ってたの?」
吹雪「え?トイレですけど…勿論手は洗いましたよ?」
伊58「うん、で、てーとくは?」
吹雪「さぁ……ちょっと出かけるとは言ってましたけど」
伊58「そっか……って……そうなの?いいの?」
吹雪「?」
伊58「基本的にてーとくってこう、鎮守府に居ないとダメな生き物だと思うけど……違うの?」
吹雪「そんなことないですよ、司令官だって人間ですし、仕事なんて夕方か夜中に済ませるものですよ?」
伊58「…………なんだかゴーヤの常識が壊れそうでち……」
吹雪「ゴーヤさんのところの司令官はそんなに毎日仕事してるんですか?」
伊58「うん、ゴーヤがオリョールに行ってる間はいつもパソコンに向かってて、まともに会話なんかできないもん」
吹雪「……そんなに大変なところなんですか?リンガ泊地って……」
伊58「まぁ……ゴーヤだけじゃないと思うけどねー、大変なのは、ゴーヤ達潜水艦は皆の鎮守府の資源を集めるのが仕事だから
実際に働いてる呉や横須賀の艦娘たちはゴーヤ達以上に大変な目にあってると思うよ?」
吹雪「……ゴーヤさんって、頑張り屋さんなんですね……」
伊58「惰性で働いてるだけだよ、頑張り屋さんなんて称号、ゴーヤにはもったないでち」
吹雪「惰性?」
伊58「うん、惰性、与えられた仕事を何も考えないでこなして自分のものにするの」
伊58「妙な事を考えないで黙ってやれることをやれば、いずれ終わりが見えてくる、その終わりを楽しむのがゴーヤの目標でち」
吹雪「……司令官と最後に話したのは、いつですか?」
伊58「?……触雷して、大怪我して意識が戻った時が最後だよ?確か……4月の半ばだったはずでち」
吹雪「4月!?」
伊58「うん、てーとく、その時は1日だけ休みをとってくれて、ずっとゴーヤの看病をしてくれたんだ」
伊58「途中でオリョールから帰ってきたイク達も来てくれて、あの時は嬉しかったなぁ……」
伊58「はっちゃんなんか、大破でボロボロだったのに来てくれたんだ……ゴーヤ、初めて泣いたよ……」
吹雪「でも、それより後はもう司令官とは話せなかったんですよね?」
伊58「まぁ、てーとくと話せないのはいつもの事だから、しかたないよ」
吹雪「……そう……なんですか……」
伊58「ん?どうかした?」
吹雪「……いいえ」
吹雪(他の鎮守府や泊地の艦娘たちも……同じなのかな……?)
ガラララッ
提督「ただいまー……ふぅ……」
吹雪「あ、司令官!おかえりなさい、何処に行ってたんですか?」
提督「いや、最近運動してないから散歩に行こうかなって思ってさ、川辺歩いてたんだ」
吹雪「へぇ……」
伊58「……大の大人が平日の真昼間に散歩でちか……」
提督「まぁ、そういう日もありだ、っさーて……仕事するか……」ググッ
吹雪「あ、なにか手伝いましょうか?」
伊58「ゴーヤもお手伝いしてもいい?」
提督「いや、58ちゃんは休んでてくれ、吹雪ちゃんはお風呂お願いしていいかな?」
吹雪「はい!お任せください!今日のバスロマンは何にしますか?」
提督「おまかせで」
伊58「え、てーとく、いいの?」
提督「いいのいいの、どうせ4枚位の書類だし、すぐ終るって、テレビでも見ててくれ」
伊58「……じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうでち」ゴロンッ ピッ
伊58「…………んー……」ピッ
TV『見てくださいこのツルツルのボディー↑』
伊58「これがテレビショッピング……他にはー」ピッ
TV『もっと司令官は私に頼ってよ!!』
TV『お前こそ!もっと僕を頼ってくれ……!!君はずっと抱え込んでばかりじゃないか……!』
TV『……司令官……私が居るのよ……?私を頼ってよ……!』
TV『……雷……君が抱え込む姿を……僕は見たくない!僕は提督だ……海軍司令なんだ……!』
TV『……ばかぁ!』
伊58「……いきなりクライマックスを見せられても……なんとも言えない気分になるだけでち」
伊58「……」ピッ
TV『プチッ』
伊58「……休み方を知らないゴーヤが悪いでち……」ゴロンッ
デェャァァァーーーッ!!!!
伊58「 」ビクッ
伊58「……」
伊58「…………」ゴロゴロッ
伊58「………………」ウズウズ
ッタリャァーーーッッ!!!
伊58「………………??」
伊58「…………」ポケーッ
伊58「…………昼寝って……体にあまり良くないって聞くけど……」
伊58「……まぁ……今日くらいいいかな……」ゴロッ
伊58「……んっ……ふぅ…………」モゾッ
伊58「……」ゴローン
スゥーーッ ッハァーーーッ!!!ッヨシッ!!
吹雪『っだりゃあああああああ!!!!!!』
伊58「さっきから何やってるんでち!?」ガバッ
吹雪「…………」カラッ
吹雪「…………」フキフキッ
吹雪「…………まだ足りない……もっと修行しないと……」キリッ
吹雪「…………」ムムム
伊58「…………」
伊58(…………おっとりした表情が基本だと思ってたけど……まさかあんな表情ができるなんて……)
伊58(……駆逐艦……なめちゃだめでちね……)
伊58「………………」
伊58「…………」ムクッ
吹雪「あ、起こしちゃいました?」ケロッ
伊58「そりゃ……あんな大声でお風呂掃除してたら寝てる子も飛び起きるでち……」
吹雪「あぁ……すみません……隣、いいですか?」
伊58「いいよ?ほら」ポンポンッ
吹雪「失礼します……よいしょ……」ポスッ
吹雪「……」
伊58「…………」
吹雪「……あ、麦茶冷えてますよ?」
伊58「ホント?じゃあ貰っていい?」
吹雪「はい!勿論です」テテテーッ
伊58「…………」
伊58「…………平和でち」
吹雪「えっと……ピンクのコップでいいかな……」
伊58「でも、人間たちはこういう生活をしてるのが普通なんだよね……」
吹雪「ゴーヤさん、アイスもどうですか?」
伊58「え?アイス?ゴーヤにアイスくれるの!?」
吹雪「えぇ、棒アイスですけど、いります?」
伊58「……夢みたい……ちょうだい!」
吹雪「はーい」
伊58「…………」ペロペロ
吹雪「…………麦茶とアイスって……意外と……合うなぁ……」
伊58「ねー、なんだろう、何だか懐かしい気分」ペロッ
吹雪「何ででしょうねー……」ペロッ
レ級「~~!!」シャクシャクシャクシャクシャク
ヲ級「……ヲヲ……」アタフタ
レ級「~~~~!!……?」シャクシャクシャク ピタッ
レ級「…………ウー……」キーーン
ヲ級「……ヲー」シャクッ シャクッ
伊58「ね、吹雪ちゃん」
吹雪「?」
伊58「川底の水深って何メートルくらい?」
吹雪「え?潜るんですか?」
伊58「そりゃそうでしょ、ゴーヤがここに来たのはリハビリのためなんだからさ、吹雪ちゃんも川行けたんでしょ?」
吹雪「まぁ、そうですけど……でも川底なんて1メートルあれば深いほうだと思いますよ?」
伊58「そんなに浅いの?」
吹雪「まぁ、川ですし……深い所は多分司令官に聞けば聞いてくれると思いますけど……」
伊58「そっかー……ちなみにさ、浅い所にはどんな生き物が居たの?」
吹雪「えっと、この子達2種類に、駆逐ロ級と同じ体内構造で大量発生する通称川ロ級、泥を飛ばす泥リ級が居ました」
伊58「その川ロ級は大丈夫なの?」
吹雪「えぇ、メダカみたいなもので品種改良もすぐに出来るんですって、飛ばすものも石でしたし」
伊58「そうなんだ……このヲ級とレ級は川底棲艦特有の生態とかあるの?」
吹雪「えぇ、ヲ級は帽子の光で様々な種類の羽虫を操ることができるみたいです、ハチとかチョウチョとか……」
伊58「……本当に?」
吹雪「……ね?できる?」
ヲ級「……」コクコクッ
ヲ級「……」キョロキョロッ……ピカピカピカッ
アゲハ「~~」ヒラヒラーッ
ヲ級「…………」ニコッ
伊58「おー……すごい……」
ヲ級「ヲッ」エッヘンッ
伊58「レ級は?」
吹雪「尻尾がハサミです、艦載機は2つ持ってますけど、何も撃ってきませんしめったに飛ばしませんよ?」
伊58「急にショボくなったような……」
レ級「…………フン」ムスッ
吹雪「まぁ、サワガニですし仕方ないですよ」
伊58「そうだよねー、ごめんね?」ナデナデ
レ級「…………」ムスッ
吹雪「……そういえば最近川底棲艦の調査してなかったなぁ……」
伊58「明日とか行ってみない?ゴーヤなら直接水の中を見れるし、役に立つと思うでち」
吹雪「そうですね、瑞鶴さんみたいに長い間いれないし、善は急げですね」
伊58「うん、そうだね、じゃあ後でてーとくに深いところの場所聞きに行こっか」
吹雪「はい!」
伊58「楽しみだなぁ……川って初めて見るんだ」
吹雪「リンガには無いんですか?そういうの」
伊58「少なくともうちの泊地の近くには海しか無いでち」
吹雪「そうなんですか?でも何かリンガ島って湿地なイメージがあるんですけど……」
伊58「そうでちか?……よくいわれるけどゴーヤ、泊地周りしかわからないでち」
吹雪「あぁ……そうでしたね……」
伊58「答えられる質問ならいつでも答えられるんだけどね……」
吹雪「あはは……それにしても司令官、遅いですね…………」ファァッ
伊58「昼寝でもしてるんじゃない?と言うか吹雪ちゃん」
吹雪「……くぁ……っふぅ…………なんです?」
伊58「……」プニッ
吹雪「ふぇ?なんですか?」
伊58「ほっぺが熱くなってるよ?疲れてるんじゃない?」
吹雪「……そうですかぁ?たしかにちょっと眠いですけど……」
伊58「うん、眠いなら寝た方がいいでち、お布団、ゴーヤのが敷いてあるから使っていいよ?」
吹雪「……いいんですか?」
伊58「今日ずっとゴーヤのために働いてくれたんだから、これくらい大丈夫、遠慮しないで?」
吹雪「……うーん……でも…………分かりました、じゃあちょっとだけ、お休みします……」
伊58「うん、おやすみー」
吹雪「はい……ふぁぁ……」
ガチャッバタンッ
すまぬ……すまぬ……
始めるっぽい?最近アニメはDアニメにシフトしたから気にしないでいいっぽい!
アニメ見るなら~~!?
>>471ディアニメストアァァァーーーーーー!!!! あの中にやたら叫んでる奴居るよな
あのCMが邪魔で邪魔で……
------------------------------------
ガチャッ バタンッ
ギィッギィッギィッ……ピタッ
吹雪(……ゴーヤさん、大丈夫かな……)
吹雪(なんだか、瑞鶴さんと違って……かなり休むことに罪の意識を持ってるような……)
吹雪(……司令官に相談したほうがいい……かもしれない……)
吹雪(……うん、そうだよ……司令官なら……何かいい答えが出てくるハズ……)
ギィッギィッ コンコンッ
提督『ん?58ちゃん?』
吹雪「吹雪です、今お時間大丈夫ですか?」
提督『あぁ、いいよ、入って入って』
吹雪「はい、失礼します」
スゥーッ スゥーパタンッ
提督「悪いね、今資料に目通しててさ……」カチッ カチッ
吹雪「資料?」ノゾキコミ
提督「あぁ、呉鎮守府の資源の使用状況とうちの資源使用状況の比較……なかなか面白いよ」
吹雪「へぇ……ん?司令官、この第5遊撃部隊って……」
提督「あぁ、結構前に5連続出撃5連続大破撤退とかいうとんでも無い戦犯を犯した部隊だね」
吹雪「そうなんですか?」
提督「あぁ、正規空母2に駆逐艦1、戦艦1に雷巡2っていうかなり異質の部隊なんだ」
提督「でもその割にはかなりの戦果を出してて、この間ヲ級のフラグシップを大破にまで追い込んだんだって」
吹雪「へぇ……」カチッカチッ
吹雪「……重雷装巡洋艦の大井さんが旗艦の独立部隊……?雷巡が旗艦なんですか?」カチッ
提督「あぁ、最初は色々あったみたいだけどやっぱり駆逐艦の白雪ちゃんには酷だったみたいでね」
吹雪「今のところ5遊部隊は雷巡の大井さんが旗艦を勤めてるみたいだけど……また変わりそうだ」
吹雪「……へぇ…………でも白雪ちゃんが無茶してなくてよかった……」
提督「……ところで吹雪ちゃん、何か相談したいことがあるんじゃなかった?」
吹雪「え……あ、あぁそうでした!ゴーヤさんのことなんですけど……」
提督「?」
説明中・・・
提督「……いわゆるワーカーホリックって奴か」
吹雪「……そうなんです……あの様子じゃとても休むなんてできないと思います……」
提督「……なるほど……ね……」
吹雪「どうしましょう……」
提督「どうするって言われてもなぁ…………うーん……」
吹雪「……うーん……」
提督「………………まぁ……そうだな……どっぷりだらけさせるとこの後に影響するし……」
吹雪「えぇ……でも休ませずそのまま返してしまうと今度はゴーヤさんが潰れてしまう……」
提督「難しい所だな……程よくリフレッシュさせる方法か……何かないかな……」
吹雪「…………」
提督「…………?」
吹雪「…………海や水を感じながらリフレッシュさせる……でしょうか……」
提督「…………??」
吹雪「……司令官、今子どもたち……小学校や中学校高校は夏休み、ですよね?」
提督「あぁ、そうだよ?正確には大学もガッツリ夏休みだ」
吹雪「えぇ、そういう人達はこの夏、何処に行きますか?」
提督「……そりゃ、花火見たりキャンプしたりプールや海水浴……プールや海水浴……か……」
吹雪「……ここの海は平和ですし、それに川もありますよね?」
提督「……ふむ……そうだな……でもそれでリフレッシュになるのか?」
吹雪「やってみなきゃ分かりませんよ、この1周間のうち、どこかで海水浴に行く日を作ってみたらどうでしょうか?」
提督「そうだな……まぁやれるだけのことはやってみるか」
吹雪「今のところ5遊部隊は雷巡の大井さんが旗艦を勤めてるみたいだけど……また変わりそうだ」
提督じゃった
吹雪「……」シリョウナガメ
提督「…………あ、全然書類進んでないや……」
吹雪「もしかして今の今までずっと呉の情報を?」
提督「そういうワケじゃないけどさ……横須賀さんの送る書類ってこう……何ていうのかな……」ペラッ
『艦隊行動における軍事機密情報保護の再確認』
『呉鎮守府との連携行動に関する制限』
『オリョール資材確保任務における艦娘の酷使問題についての署名』
『猫艦戦入手における航空自衛隊の新兵器開発についての情報統制のお知らせと艦娘用兵器開発についての意見』
吹雪「……うわぁ……」
提督「大事な書類であるってことは重々承知してるけどさ……これ、最初から最後まで目通せって言われたらねぇ……」
吹雪「……確かに4枚ですけど……」ペラッ
提督「ここまで字を敷き詰めるならいっそ数枚くらいにまとめてくれたらいいのに……あぁ目疲れた……」
吹雪「……えっと……軍事機密と呉、オリョールも終わってますね……」
提督「猫艦戦、こんなことになるなら受け取らずに返しとけばよかった……その一枚に辞書のような威圧を感じるよ」
吹雪「あはは……」ペラッ
提督「……まぁ……読まないとダメだよなぁ……借りるよ?」ペラッ
吹雪「あ、はい、どうぞ」
提督「……えーなになに…………」ジーーッ
吹雪「……へぇ…………呉ってこんなに沢山の艦娘が居るんだ……横須賀ってどうなんだろう」カチッ
吹雪「……あれ?意外と少ないなぁ…………」カチッ
提督「……こんな一枚に兵器の仕様書を添付するんじゃないよ……これ読めっていうのか……?」ブツブツ
数分後
提督「……あぁー……終わった……ハンコハンコ……」ポンッ
吹雪「お疲れ様です、司令官」
提督「まぁ他の司令官に比べたらお疲れもクソもないような書類だろうけどね……っさて……あ、お風呂終わった?」
吹雪「はい、大丈夫ですよ?」トケイカクニン
吹雪「……午後3時ですね、そろそろ買い物に行く時間でしょうか?」
提督「んー……そうだな、でもまだ買いだめがあるし、今日はいいかなぁ」
吹雪「そうでしたっけ?」
提督「あぁ、ビールもまだ数本残ってるし、それに昨日結構買ったしな、今日の晩ごはんは割と気合入れるつもりだよ」
吹雪「本当ですか?でもゴーヤさんの好物ってあまり聞いてないですけど……」
提督「……58だし……チャンプル?」
吹雪「…………ちゃんぷる?って……なんですか?」
提督「いや、ダメだな、作り方がわからない……沖縄の料理らしいけど……」
吹雪「へぇ……」
提督「……まぁ、一眠りしてから考えるか……あぁ肩凝ったかな……あんま凝ってないや」パキパキッコキッ
吹雪「あ、お昼寝ですか?……ふぁぁ……そうですね……私もちょっとお休みしようと思ってたんです……」
提督「そうなの?58ちゃんは?」
吹雪「ゴーヤさんが休んでいいって言ってたので……お言葉に甘えちゃって……」エヘヘ
提督「そっかー……じゃあ俺はちょっと58ちゃんの様子見てから寝るとするか……吹雪ちゃんは休んでな」
吹雪「はい、じゃあすみません……ちょっとだけお休みします」ペコッ
スゥーッ スゥーパタンッ
提督「どんな状態なんだろ……」
スゥッ スゥーパタンッ
ギィギィギィッ ギィギィッ
リビング
提督「58ちゃん?」ガチャッ バタンッ
伊58「…………んー…………てー……とく……」スゥスゥ
伊58「………………んっ……んんぅ……」スゥッ
ヲ級「……ヲ」シーッ
レ級「…………」
レ級「…………ンー」ツンツンッ
ヲ級「…………ヲ」ペシンッ!!
レ級「…………」イテッ
提督「……寝てる?」
ヲ級「……」コク
提督「……そうか、じゃあ俺もちょっと休むかな、君らも寝たら?皆寝てるし」
ヲ級「……」コクコク
レ級「……」コクッ、タタタターッ ピョンッピョンッピョンッ チャプッ
提督「……皆別の部屋で昼寝ってのも、悪く無いか」ガチャッ バタンッ
同時刻 深海 隠れ棲地
ゴボボボボッ
レ級(……へぇー……再攻撃ねぇ……再攻撃で合ってる?)
ヲ級(合ってる……どうやら呉にもう一度攻撃をしかけるみたい)
レ級(……なんで?)
ヲ級(さぁね、彼女も色々たまってるんでしょ)
レ級(ふぅん……目くらい頼めば修理してくれるのに……よっぽど執念深いのね)
ヲ級(そういえば……弾薬の補給にここに来るみたいよ?準備してる?)
レ級(あぁ、してるよ、弾薬と燃料は確保してるから……ヲ級一人くらいなら普通に養えるよ)
ヲ級(……養える……何かちょっと人語おかしいような気がするわね……)
レ級(……そもそも、こんなぎこちない会話じゃないような……)
ヲ級(……もう一度人の会話聞いてこようか、索敵機飛ばすよ)
レ級(……そうだね、あ、私も出すわ)
ウゥゥーーンッ シュゥーンッ!!
カッコンッ ドシュゥウウーーーンッ!!
ヲ級(……どの辺に人がいるかな……)
レ級(個性的な人は……やっぱり……東京かな)
ヲ級(レーダーに引っかからないようにね)
レ級(分かってるよ)
キィィーーンッ ザザザザーーーッ ブツンッ
ヲ級(うわっ!?撃墜された!)
レ級(こっちもやられた!?誰に……?)キョロキョロ
ヲ級改(貴様ラ……任務をほうリ出しテ何を遊んでイル……)ヴンッ!!
ヲ級(……あ、先輩?)
レ級(……あ、あの時駆逐にやられた…)
ヲ級改(…………ナゼ人語を話してイルんだ)
ヲ級(……ちょっと事情がありまして……)
レ級(……任務です、任務……で、呉はどうでした?)
ヲ級改(……まァ、大したことはナイ……それより艦載機ノ補給ダ、私はヤスむ)ヨッコラセ
ヲ級(……あ、はい)
ヲ級(……ねぇ)ヒソッ
レ級(……何)ヒソッ
ヲ級(索敵機、何処でやられたかわかった?)ヒソッ
レ級(……多分巡航速度だったから横須賀だと思う……横須賀?)
ヲ級(…………映像、見れる?)
レ級(…………うん、横須賀…………しかもあの……め……何かを付けた剣の艦娘がやった)
ヲ級(……)
レ級(……)
ヲ級(先輩じゃなかったようで安心したわ)
レ級(よく言えばそうだね)
ヲ級(…………)
レ級(ナァ……コノ練習イツマデツヅケンダ?イイ加減疲レタンダケド……)
ヲ級(……完全ニマスターシタラモドシテイイカラ……モウスコシガマンシロ)
リビング 夕方
伊58「……」パチッ
伊58「……」ムクリッ
伊58「…………」ポケーッ
伊58「…………」
ガチャッ バタンッ
吹雪「…………ふぁ……ゴムはっと……」
伊58「あ、吹雪ちゃん、おはよー……」
吹雪「あ、おはようございます……あれー……?どこやったっけ……あ、部屋だった」
ガチャッ バタンッ
伊58「あ、ゴーヤもヘアピン外してたっけ……」カラッ パチッ
伊58「……」
ガチャッ バタンッ
吹雪「……っふぅ……」ギュッ
吹雪「ゴーヤさんはさっき起きたばかりですか?」
伊58「うん、てーとくは?」
吹雪「さぁ……部屋には居ませんでした……どこに行ったんだろう……?」
伊58「さぁって……そんなに頻繁に消えるの?」
吹雪「えぇ、割と……突然ラバウルに呼ばれたりすることもあって」
伊58「そうなんだ……」スクッ
伊58「じゃあさ、吹雪ちゃん、ちょっと散歩に行かない?ゴーヤ、ちょっと外に出たい気分でち」
吹雪「あ、私もちょっと外に行きたい気分でした、一緒に行きましょう!えっと今は……5時ですね!」
伊58「ヒトナナヒトニじゃないんだ……」
吹雪「古いですよ、その呼び方は、さ、行きましょう!」
玄関
吹雪「あ、やっぱり司令官どこか行ってますね……」パタッ
伊58「分かるの?」
吹雪「靴が無いですから」
伊58「ふぅん……どこに行ったんだろう、買い物?」ハキッ
吹雪「多分違うと思いますよ?食材は昨日買いだめてましたから」ハキハキ
伊58「色々把握してるね、吹雪ちゃんは」
吹雪「秘書艦ですから」
伊58(……それは違うような気がするでち)
吹雪「司令官、鍵持ってるかな……持ってるよね、じゃあ行きましょう!」
伊58「うん」
ガララッ ガラララッピシャッ カチッ
今日はここまでとしようかしら
ゴーヤって提督以外にはでち口調使わなそう
……改二って進化みたいな物なのかしら、もしそうならもう少し考えないとな
そういや気になってたんだが
>空母ヲ級「……ハァ……『マエハマ領海カラ出タ船舶ト艦艇ヲノコラズハイジョスル』ダロ!ナンカイメダ!」ベシッ
叢雲や正規空母姉妹、漁船、いずれも港から普通に出入りしてるよね。
こいつらの考える「領海」って何なんだろう?
12海里云々にしても許容範囲が広すぎるような?
索敵ゆるくてガバガバなだけかとも思ったけど
ラバウル組来て演習してたときは、少なくとも吹雪は普通に捕捉してたよね
>>488
https://i.imgur.com/7QJK8VU.jpg
って利根さんが言ってた
30分に始めたい、何かアニメ提督が大変なことになってるそうだね
夕方 前浜町 川沿い
カァッカァッカァッカァッ
伊58「これが川……海の匂いがしないって本当だったんだねー」
吹雪「えぇ、水もしょっぱくないし、目に入っても痛くないんですよ?」
伊58「へぇー……すごーい……ここにあのヲ級やレ級がいるの?」
吹雪「えぇ、この川沿いならどこでもいるみたいです」
伊58「本当に?」キョロキョロ
吹雪「まぁ、人前に出てくる種はかなり少ないですけどね、餌で釣ってやっと出てくるような子たちばかりですし」
伊58「そっか……じゃあ探すのは明日だねー」
吹雪「えぇ」
スパァーンッ! オーーッ アァーコエタ! ヤマダトバシスギダッテノー!!
伊58「?」
ヒューンッ タンッ タンッ コロコロコロ
吹雪「あ、ボール……」ヒョイッ
伊58「ボール?何でこんな所に?」
吹雪「中学校の野球部からかな……?」キョロッ
伊58「中学校?……あ、あの大きな建物から飛んできたの?」
吹雪「そうみたいですね……これ、向こうに投げ入れていいのかな……」キョロキョロ
伊58「誰か取りに来るんじゃない?」
野球部A「スミマセーン!その辺にボール飛んできませんでしたー?」カチャッカチャッカチャッカチャッ
伊58「ほら来た」
吹雪「あ、はい、これですか?」
野球部A「あ、はい、ありがとうございま……ん?艦娘の人?」
吹雪「え、えぇ……そうですけど」
野球部A「あ、やっぱり?へぇー……近くで見たの初めてだ……」
野球部B『おーい、何やってんだよ山田!あとフリーバッティン4球残ってんぞ!!』
野球部A「おう!すみませんありがとうございます!」カチャッカチャッカチャッカチャッ
吹雪「あ、はい、どうも……」ペコッ
伊58「……皆に知られてるんだねー」
吹雪「そんなに広く知れ渡ってるわけじゃないと思いますけど……」
後乃木市 商店街
提督「えっと……これとこれとこれと……」
提督「よし、もう忘れ物はないな……」
ザワザワザワ
「……ねぇ、聞きました?深海棲艦の話」
「聞きました聞きました、広島が爆撃されたらしいって」
「海軍の基地が丸々一個なくなったみたいですって、大変よねぇ……」
「うちの主人、広島に単身赴任してるのよ……怖いわ」
「いくら海軍があるからって守ってるのがあんな女の子ばかりじゃ不安よねぇ……」
「本当、男連中は何をやってるのかしら……」
提督「……広島?呉が?」
提督「……電気屋行ってみるか」テクテクテク
電気屋
ザワザワザワザワ……ザワザワ……
提督「お、やってるやってる」
TV『本日午後3時半頃、呉鎮守府上空に多数の敵機が出現……』
提督「うわぁ……マジか……」
TV『容赦の無い攻撃により呉鎮守府は瞬く間に壊滅、鎮守府内はほぼ無人だった為、幸い犠牲者は出ませんでした』
「やべぇなこれ……うち大丈夫か?」
「……呉鎮守府が無人ってどういうことだ?」
「本土がら空きじゃね?やばくねこれ……」
「無人ってことは俺の雷たんは無事か……良かった」
TV『呉鎮守府を壊滅させた敵機はそのまま太平洋に進路を変えましたが、本土への爆撃が懸念されます』
TV『この問題についての詳細は現在調査中との事です』
提督「……長門さんは大丈夫だったのか…………」
提督(……これって、ちょっと俺にも非があるよな……あの時防衛を引き受けてたら幾分かマシになってた……)
提督(訳ないか……)
帰り道 バス停
プシューッ マエハマチョーデス オオリノカタハオワスレモノノナイヨウニ……
提督(……しかしおかしいな……)チャラチャラチャラ アリアシター
提督(普通こういう状況になったら全部の基地に情報が飛び交うものだって思ってたけど……そうじゃないんだな)
提督(まぁ情報が飛び交っても3時半だし皆寝てたから電話に出れなかったよな……)テクテク
提督(留守電くらい入れてくれても良かったような気がするが……)テクテク
提督「……うーん…………」
提督「…………呉の提督に直接話を聞きたい所だけど……」
提督「……まぁ、長門さんでいいか、呉に電話つながるかな……」スマホッ
提督「…………」プルルルルルルル プルルルルルルルルル
提督「……」キョロキョロ
提督(……一応人気のない灯台に行くか)テクテク
灯台
ザザーンッザザーンッ
提督「…………」プルルルルルル
提督「……出ないな、流石に……長門さんの携帯の番号でも出ないし、会議中かな?」
提督「…………」
提督(…本格的にまずい状況なのかな……もしかしたら58ちゃんの療養期間が短くなるかも……)
提督(戦傷艦娘もますます増えるだろうし、もしかしたらこっちにも戦火が来るかもしれない)
提督(……そうなった場合、川底棲艦はどうなるんだろう……人畜無害とはいえ種類的には深海棲艦の亜種……)
提督(…………吹雪ちゃんも戦うことに……)
提督(いや、それは無理だ……あの子は戦わせるべきじゃない)
提督(どんな手を使ってでも前浜町に戦火が飛び火しないようにしないと……どうする……?)
オカーサーン キョウハオフネノオネーチャンジャナイヒトガタッテルヨ? アラホントウ
提督(……深海棲艦のあの二人……)
提督(……あの人達を通して何かを伝えることができる……かな……)
吹雪『で、ここが灯台…………あれ?司令官?』
伊58『あ、本当だ、てーとくー』
提督「?……あれ?二人共どうしたんだ?」
吹雪「しれいかーん、何やってるんですか?こんな所で」タタタッ
提督「いやあ、よくよく考えたら食材、ちょっと足りないことに気がついてね、ちょっとだけ買いに行ってたんだ」
吹雪「やっぱり、で、何買ってきたんですか?」
伊58「ゴーヤじゃないよね?」
提督「沖縄に行かないと売ってないだろそれ、特になんてことはない野菜だよ」
伊58「ん~……キャベツにきゅうり、カボチャに……本当に普通でち」
提督「珍しい野菜なんか買っても使い道に困るだけだしね、こういうのは普通でいいんだよ……俺の料理スキルはそんなに高くない」
伊58「ふぅん……下手っぴって分けじゃないよね?」
提督「一応人の食べ物は普通に作れるから大丈夫だよ、ホットケーキは作れないけど」
伊58「……不安でち」
吹雪「まぁまぁ…………でも司令官が一人で灯台に来るなんて珍しいですね、何かあったんですか?」
提督「……まぁ、ここで言うのも何だ、一旦家に帰ってから話すよ」
吹雪「?……はい」
横須賀鎮守府
叢雲「……呉の司令官は無事みたい……だけど」
横督「無能もここまで来ると清々しいな、非常時に提督が不在とは、怒りを通り越して笑えてくる」
叢雲「ドラク島に秘書艦まで出撃させ、鎮守府をもぬけの殻にする……先の如月の轟沈と言いいくらなんでも……」
横督「…………あの男は何をしている」
叢雲「現在呉鎮守府に帰還、復興作業の指揮をとっているわ、勿論艦娘の見えないところでね」
横督「言語障害者が…………龍田」
龍田「はい」
横督「……奴にこれ以上艦隊行動を指揮させるわけには行かん……分かるな?」
龍田「了解しました、ですが……」
横督「問題か」
龍田「はい……これを」ペラッ
横督「…………これは……」
龍田「彼の解任に否定的な意見が多数寄せられています……恐らく彼の傘下の提督の意見かと……」
横督「…………奴の傘下に立つ提督の数は」
龍田「……恐らく20……」
横督「…………過半数か……」ガシッ
龍田「……えぇ……他の方法を考えるのが妥当かと……」
天龍「でもどうすんだよ、アイツがまた訳の分からねぇ行動起こすのは時間の問題だぞ」
天龍「それにこっちだってこっちの任務があるんだ、いつまでもあの無能につき合ってる余裕はねぇぞ」
龍田「そんなことはわかってるよ~……でもどうしようもないじゃなぁい」
天龍「……提督といる時はその口調やめろって……まぁいいか……」
横督「………………長門……貴様は一体何を考えているんだ…………
前浜町 夕食後 ソファの上
吹雪「どうでした?司令官のお料理」
伊58「予想以上に美味しかったでち!ごちそうさまでち!」
提督「お粗末さま、所で二人共、テレビはもう見た?」
吹雪「それにしても、さっきの話が本当なら、深海棲艦が本土に来るのも時間の問題ですね……」
提督「前からちょくちょく上陸してるけど、あの人らよりヤバイのが来る可能性もあるね」
伊58「一瞬とんでもない言葉が聞こえたような気がするけど、聞かなかったことにしてとくでち」ピッ
TV『こんな所にこんなものが……これは……』
伊58「……♪」
吹雪「まぁそれはそれとして……あの、司令官」
提督「ん?何?」
吹雪「あの、明日川底棲艦の新種の調査がしたいんですけど……」
提督「お、もうそんな時期か……たしかにそろそろ報告しないとな」カレンダーカクニン
吹雪「はい……で、明日の目標なんですけど、いつもあの浅い所で探してたじゃないですか」
提督「あぁそうだな、吹雪ちゃんは潜れないし、俺の釣り竿じゃ釣れないような川底棲艦もいるかもしれないし」
吹雪「えぇ、そこで今回はゴーヤさんのリハビリも兼ねてちょっと深い所に行きたいんです」
提督「深い所……か……確かに58ちゃんのリハビリにはいいかもしれないな」
伊58「ゴーヤは水にもぐれたらどんな所でもいいでち~」手ヒラヒラ
提督「本人もそう言ってみるみたいだし、分かった、ちょっと考えてみるよ」
吹雪「ありがとうございます!」
イカン、眠気が限界じゃ……済まぬ、今日はこのへんで失礼するぜよ
明日はちょっと更新できないかも……
とりばれしてもうた?
、
本人確認用
そしてこれが新しい私だ
文明の利器と二本の足のお蔭で助かった
お風呂入って歯を磨いたら始めるでち
さて、やりますか
夜中 電話前
提督「行方不明って……ドラク島にいて無事じゃ無いんですか?呉提督さんは……」
長門『いえ……攻撃される2日前に鎮守府に戻ってきていました……』
長門『爆撃の最中、白雪が提督を連れ出しましたが………今現在は行方が分からず……』
提督「……そうですか……でも何で……あの時の鎮守府はFS遂行だかなんだかでもぬけの空ってニュースで……」
長門『……理由は定かではありません、ですが2日前に提督は「嫌な予感がする」と一言私に伝え、随伴艦と共に帰投しました』
提督「…………」
長門『ですが……やはり手薄になった防衛戦の再構築は難しく……』
提督「あんなことになったと……」
長門『……MO攻略ばかりに集中しすぎた結果……本拠地である鎮守府を守ることが出来ず……』
長門『私は提督を危険な目に……せめて後一日早く最上達を戻していれば……!!』
提督「……」
長門『……二丁目提督……』
提督「なんです?」
長門『…………MO攻略は失敗……呉の信頼、呉そのものも壊滅的なダメージを受けた……』
長門『そして提督は…………私は一体どうすれば……!!』
提督「…………まぁ……うーん……」
提督「…………長門さんが塞ぎこんだ時、そっちの提督が何ていうかは知りませんけど……」
提督「……絶望的な状況から抜け出す糸口はどこかにあると思いますよ?」
長門『………………』
提督「少なくとも、長門さんはその糸口を見つける事は出来るはずです、呉さんのことを知ってるのはあなたくらいしか居ないですしね」
長門『……私に、提督の代わりができると……?』
提督「多分ね、保証は出来ないですけど」
長門『………………』
提督「……提督が行方不明ってこと……横須賀さんは知ってるんですか?」
長門『……横須賀には偽の情報を伝えました……』
提督(……長門さんも横須賀さんも……お互い何か恨みでもあるのか……?)
長門『……』
提督「……ま、そういうことです……そっちは大変でしょうけど……頑張ればなんとかなるはずです」トケイカクニン
提督「…………で、そろそろ本題に入りたいんですけど……」 モウイチジカン…ツウワリョウキンガ……
長門『……はい』
提督「……えーと、明日の川底棲艦の調査なんですが……伊58を潜らせ、さらなる艦種の捜索に向かわせます」
提督「その際、伊58に使用させる燃料は規格とは少し離れる特殊燃料(灯油)を使用させたいのですが……」
提督「デリケートな潜水艦故に規格外の燃料を使用する際は細心の注意を払わなければなりません」
提督「……そこで……そちらの工廠主任兼第三艦隊旗艦の夕張を午前中だけお借りしたいのですが……」
長門『了解しました……明日までにそちらに向かわせます、用件は以上でしょうか?』
提督「えぇ……あの、提督、早く見つかるといいですね」
長門『……えぇ…………』
提督「……今夜はゆっくり休んでください……では、失礼します」
長門『……はい』
ツーッツーッツーッ
呉鎮守府
長門「……」スッ
『作戦指令書』
長門「…………」ペラッ
長門「………………改になれ……か……」パタンッ
長門「…………」チラッ
陸奥「……」コクッ
長門「……全員を集めろ、提督からの伝言がある」
二丁目鎮守府 提督の部屋
提督「…………」
提督「…………」カタカタカタッ カチッカチカチッ
提督(いや、偽情報……?)カタカタッッターンッ
提督(さらっと聞き流したけどこれって敵軍同士がやることじゃないの?)
提督(…………いや、でも向こうの提督が行方不明ってことが横須賀にバレちゃかなりやばいよな……)
提督(ギスギスしてる人相手に弱みを見せちゃダメだろうし……ナメられたら終わりってことか?)
提督(…………)
提督「……アホくせ」カタカタカタッ
ポパッ
提督「……ん?個人チャット?」
ヨッコさん【あの無能の事について何か知ってる?】
提督「…………」カタカタカタッカチッ
出前二丁【無能って、あの人の事ですか?】
ヨッコさん【はいかいいえ】
出前二丁【……↓2】
1.知ってます
2.知りません
3.(´・ω・`)
出前二丁【(´・ω・`)】
ヨッコさん【ふざけるな】
出前二丁【(´・ω・`)】
ヨッコさん【もういい】
ヨッコさん【しごとしろ】
出前二丁【ヨッコさんが呼んだんでしょう?】
ヨッコさん【だまれ】
ヨッコさん【寝ろ】
【ヨッコさん さんはオフラインです】
提督「……ですよねー……ってか何故電話で直接聞かないんだ……」
提督「まぁ、軍のチャットってエラいセキリュティだし、よっぽど聞かれたくない内容だったんだろうな……」カタカタ
提督「…………しかし、夕張さんも忙しかったかな……明石さん呼んだほうが良かったかも……」
提督「ま、いいか……どうせ燃料の交換だけだし……」カタカタッカチッ
提督「…………」カタカタカタカタ カチカチッ
提督「よっし、これでおーわりっと……」カチッ
提督「あっとは~……積みプラ消化するか……」チラッ
提督「……ホワイトグリントか……無駄にパーツ多いんだよな……小さいし……」コトッ
提督「まぁ嘆いても仕方ないか……」カチャカチャ
吹雪の部屋
吹雪「…………」ゴロンッ
吹雪「……んー…………」ゴロッ
吹雪(寝れない……)パチッ
吹雪(何でだろう……最近眠れない……)
伊58「……うぅ……ん……でちぃ…………」スヤスヤ
吹雪(ゴーヤさんはすっかり寝てるし……)
吹雪(…………)
吹雪(…………)モゾモゾッ
吹雪(眠れない……)
吹雪(……少し考え事したら……寝れるかな……)
吹雪(…………)
吹雪(……ゴーヤさんに何教えてもらおうかなぁ……)
吹雪(やっぱり魚雷の撃ち方かなぁ……いや、でも最初はやっぱり戦場を知ることかな……)
吹雪(今でもあの事を考えたら泣きそうになるし……)ブルッ
吹雪(……まずは恐怖感を拭い去らないと……ね……)
吹雪(司令官にいい所見せないと、あんな情けない戦い方が最初で最後の見せ場なんて……カッコ悪いもんね)
吹雪(それに情けない艦娘だって言ったラバウル司令官の言葉も取り消させないと……)
吹雪(…………よし、明日は久々に艤装を付けるんだし……明日のうちに慣れとかないとね)
吹雪(ゴーヤさん、すぐに帰っちゃうし、時間は有効活用しないとっ)
次の日 朝
チンチンチュンチュンチュンチュン
吹雪「…………んん…………暑い……」ハダケ
吹雪「……はっ」パチッ
吹雪「…………」ムクリ
吹雪「…………」キョロキョロ
吹雪「…………蒸し暑い…………昨日まではそうでもなかったのに……」ジトォ
吹雪「あれ……いつの間にパジャマ脱いでたんだろう……」キョロキョロ
吹雪「……まぁいいか……とりあえず着替えよう……下着まで汗だくだよ……」ヌギッ
スゥーッ
吹雪「もう!!司令官!!入らないでって何回言えば……あれ?」チラッ
伊58「……ゴーヤはてーとくじゃないよ?」
吹雪「……なぁんだ……ゴーヤさんかぁ……もぉ……ノックくらいしてくださいよ……」
伊58「なーんで女の子同士でノックしなきゃいけないんでちか、ゴーヤも着替えるの」ヌギッ
吹雪「そうだったんですか……びっくりしたぁ……」
伊58「…………てーとく、そんなにデリカシーのない男なの?」
吹雪「えぇ……昨日は大丈夫でしたけど……お風呂とか特に……」
伊58「……見た目は普通だけど……やっぱりてーとくもスケベな人なんだねー……」
吹雪「でも、下心はないみたいですよ?エッチな本とかは殆ど見ないみたいですし……」
伊58「うっそだぁー!お風呂時に絶対入ってくるなんてドサクサに紛れてチラッと見るために決まってるよぉ!」
吹雪「そうですか……?でも……視線は感じませんでしたよ?」
伊58「本当?じゃあ今度一緒に調べてみる?」
吹雪「いいですけど……どうやってですか?前にいた瑞鶴さんは別に何の視線も感じなかったみたいですけど……」
伊58「ふふ、ゴーヤにいい考えがあるでち……」
ヒソヒソヒソキソー
伊58「……うん、これで大丈夫でち、これ来ててーとくの前に出たら吹雪ちゃんも提督のスケベさが分かるよ」
吹雪「え、あ、え…………でも……これ……ゴーヤさんの……」
伊58「……大丈夫大丈夫、どうせ汚れても水洗いすればいいだけだから、ほら行こっ!」
吹雪「う……うん……」
伊58(……これで吹雪ちゃんがゴーヤ直伝の悩殺ポーズプラス胸チラを見せれば……飛びつくことまちがいなしでち!)
伊58(そこでゴーヤが取り押さえて吹雪ちゃんの処女を完全にブロックすれば……)
伊58(吹雪ちゃんはもっと健全な女の子になるでち、さすがに吹雪ちゃんはピュアすぎるでち!)
伊58(ちゃんと現実を見せないと……うん、そうだよね)
吹雪「……うぅ……スクール水着なんて……恥ずかしいですよ……」
伊58「潜水艦に喧嘩売るような発言だからやめた方がいいでち、イクならマジギレだよ?」
吹雪「あ、すみません……でもこれは……ちょっと際どいんじゃ……」キュッ
伊58「いいからいいから、吹雪ちゃんだっててーとくが嘘ついて無いか気になるでしょ?」
吹雪「そ、そうですけどぉ!何で私まで恥ずかしい思いしないといけないんですか!?」スリッ クイッ
吹雪「それにこれ……肩紐がすぐ落ちて……やっぱり私に合うサイズじゃないと……あぁもう」スルックイッ
伊58「まぁ、ゴーヤのほうが背が高いからねぇ……でもすぐ脱ぐから、ほら、行こ!」
吹雪「あぁ、ちょっと待って下さい!」タタタッ スルッ クイッ
リビング
ガチャ
提督「ん?あ、吹雪ちゃん、おは……よ……う……」カチコチ
吹雪「し、司令官!!」カァァ
吹雪(し、司令官にこんなエッチな格好見せられないよぉ!!!)
提督「ど、どうしたんだ吹雪ちゃん……」
吹雪「す……す……」
吹雪(好き……私だけを見て……好き……私だけを見て……!よし、台本通り……)
伊58(……頑張って吹雪ちゃん!!恥を捨てるんでち!!)
提督「す……?」
伊58(戸惑ってるでち……なびいてるでち!吹雪ちゃん!もうひと押し!!)
吹雪「す……すす……」
吹雪(好き……でもこの気持ちはやすやすと伝えられない……もっとちゃんとしたムードじゃないと……)コクッ
吹雪「酢の物!今日の朝は酢の物が食べたいです!!」
伊58「なんででち!?」ドテーンッ
提督「す、酢の物……?別にいいけど……?」
吹雪「や、約束ですからね!じゃあ私は着替えてきます!!覗かないでくださいね!」ユビサシッ
提督「わ、わかってるけど…………あ、あとさっきから肩紐落ちてるよ、見えてるから直しときなさい」
吹雪「……え……ひっ!?」バッ
吹雪「…………き、キガエテキマス……」
ガチャッバタンッ
よし、酔の第二波がやってきた、寝るぽ
さて、そろそろ始めようかしら
昼前 川
ザワザワザワ
伊58「……人だかりでち、なんだろあれ……」
提督「本当だ……部活動の大会……ってワケじゃないみたいだけど……」
吹雪「変わった服と野球の服……あれは……?」
提督「さぁ……川で何かあったのかな……」
人だかり
提督「あのーすみません」
中学生「はい?って……あ、川底棲艦の人ですか?」
提督「えぇ、そうです……あの……何かあったんですか?」
中学生「えぇ……おーい、海軍の人が来たぞ!」
エ?マジ? カンムス?ドラマニデテルヒト? ア、シッテル!ブカツノトキミタ! コノカワデシンカイセイカンガデテキタンデスヨネ? ワタシキンロモッテルヨ!
ザワザワザワザワ
吹雪「わ……うわわ……!ちょっと押さないで……」
男子「ねぇ!その手に持ってるのって本物?」
女子「深海棲艦ってどんな生き物なの?」
吹雪「あ、あの~……その~……」
提督「結構知れ渡ってたんだな……艦娘ってこと」
伊58「まぁ、中学校の近くで川底棲艦の調査なんかしたら嫌でも目に入るでち……」
男子「彼氏とか居るの?」
男子「いや、もしかしたら彼女かも……」
伊58「で、何かあったの?川底棲艦のこと?」
男子A「……え、えぇ……実は……」モジモジ
男子B「川底棲艦の新種が川に出現したんです、僕とこいつが見つけたんですけど」
伊58「本当に?どの辺?」
男子A「どこだっけ…………えーっと……確かぁー…………えー……」
男子B「向こうの滝です、あの辺ちょっと深いところになってて……滝壺だよな?赤い目が見えたんですよ」
伊58「赤い目……」
吹雪「新種ですね……他の川底棲艦は基本的に緑色の目ですから……」
提督「もう少し詳しく聞かせてくれないかな?」トケイカニン
提督(夕張さんはもうすぐ来ると思うけど……遅いな……)
吹雪「その川底棲艦は人型だった?」
男子A「え、あ、はい……人型だった……です、こう……なんていうか……大きさは……」モジモジ
男子B「そんなに大きくなかったよな?」
男子A「うん……頭に変なのが乗ってたってわけでもないし……」
吹雪「人型ってことは……重巡以上か……」
伊58「……」ウーン
伊58「……とりあえずゴーヤはまだ潜れないし……まず吹雪ちゃんが見に行ったら?」
吹雪「そうですね……じゃあちょっと艤装つけてきます!」タッタッタッタ
ギソウ? ソウビツケルラシイゾ! ハダカニナルノカナ……
吹雪「……人前で艤装を付けるって……何だか恥ずかしいなぁ……」ガチャガチャガチャ
男子B「……でもあんなに人間っぽいのか?川底棲艦って」
男子A「うん……深海棲艦はもっと大きいって本に書いてあったし……あれは川底棲艦だと思う」
男子A「…………どう見ても川底棲艦だよ、すぐ分かる」
男子B「そか……でも艦娘って近くで見たの初めてだよな?あの制服の子は見たことあるけどあの水着の子って?」
男子A「……あれは潜水艦の子……本物だよ、ネットで泳いでる姿も見たし間違いない」
男子A「でもなんで前中来たんだろう……?島国で働いてるって聞いたけど……」
男子B「……さぁ……聞いてみたら?」
男子A「む、無理無理……それに今忙しそうだし……」
男子B「……じゃあ俺が聞くわ」
??「あ、ごめん、ちょっと通るわ……ごめんね、ちょっと通るわよ……あぁ、ちょっと触らないで、艤装はデリケートなの」
男子A「あ、スミマセ……!」
男子B「……?あの人も艦娘か?」
男子A「艦娘だよ……超有名な艦娘……」
男子A「……ちょっと見てくる……」スタスタスタ
男子B「お、おい……」
提督「しかし凄いな……ここまで集まるものなのか」
??「ふぅ……よいしょ……はーい、通して通して……」
提督「ん?……お、来た来た」
夕張「よいしょ……っふぅ…………はーい、おまたせ!呉鎮守府所属、第三艦隊旗艦夕張、到着しました!」ゴトッ
提督「あぁ、待ってました夕張さん……長旅お疲れ様です」ビシッ
夕張「心配無用です!……伊58さんは?」キョロキョロ
伊58「ここでち~!!助けてくだち~~!!」
女子「ゴーヤちゃん、これ終わったら一緒に吹部来ない?」
女子「一緒に楽器吹こっ、あーし教えてあげるからさ」
女子「あんた打楽器担当でしょ」
夕張「……あらー……女の子に囲まれてますねー……」
提督「すみませんねぇ、何か」
夕張「構いませんよ……ところで、貴方の秘書艦は?」
提督「川で川底棲艦探してますよ、知ってます?川底棲艦のこと」
夕張「ん~まぁ……ちょっとくらいなら……って……川?艦娘を川で運用してるんですか!?」
提督「えぇ、あそこに……」ユビサシ
夕張「そんな艦隊始めて見たわ……」
河川敷 滝付近
ドドドドドドドドドドドドド
吹雪「……んー……本当にここであってるー_」シャゥッ
男子B「はーい、その辺だったと思いますけどー」
吹雪「わかったー!ちょっと探してみるねー!」
男子B「おなしゃーす……にしてもアイツどこ行ったんだ……?」
吹雪「…………」コーンッコーンッ
吹雪「…………探信機は反応しないけど……」
男子B「……あのー、ホントに探してます?」
吹雪「探してるよ!」コーンッ コーンッ
吹雪「……こっちかな?」ザシャゥ
男子B「……」クビカシゲ
伊58「……ふぅ……やっと抜けだせたでち……あ……」カチコチ
伊58「ゆ、夕張さん!こんにちはでち!」ビシッ
夕張「ごめんね、待たせた?」
伊58「い、いえ、全然待ってないでち……あ、えっと……燃料の交換……だっけ?」
夕張「えぇ……でもここじゃちょっと目立つわね……どこか良い所ないかしら……」キョロキョロ
男子A「あ、あの、ゆ、ゆ、夕張さん?」
夕張「?」
男子A「それなら、学校の技術室、あそこなら、今僕しか使ってないから誰も入ってこない……です……けど……」
夕張「本当?でも……いいの?」
男子A「大丈夫、です……暗幕もあるし……鍵、僕しか持ってないです……し」ニヤメガネクイ
あーしさん……?
>>605
ガングロ系のギャルの一人称はこんな感じだって漣さんが言ってたもん……
-------------------------------------
夕張「なら、ちょっと君の力を借りてもいいかしら?」
男子A「は、はい……呉の夕張さんの力になれるなら……そのー……はい……」メガネクイッ
夕張「うん、ありがと」
伊58「ありがとうね」
提督「技術部の生徒……?へぇ……珍しい部活もあるんだな……」
提督「ま、いいか……とりあえず吹雪ちゃんの様子はっと……」
タッタッタッタッタ
後乃木市立前浜中学校 西校舎2階 廊下
男子A「…………」テクテク
夕張「暗いわね……」ペタッペタッ
伊58「夏休みだし、特別教室の多い校舎みたいだから人が居ないのはしょうがないでち」ペタッペタッ
男子A「この、一番奥が技術室です……これ、鍵……」チャラッ
夕張「うん、ありがと」カチャカチャ
男子A「…………」ゴクリ
男子A「…………」
カチッ ガラララ
夕張「ん、じゃあこれ、返しとくわね」チャラ
男子A「あ、は、はい、じゃあ、僕は階段で待ってます……」
伊58「ごめんね、ちょっと待っててね」
男子A「はい、待ってます……」
夕張「じゃあ、伊58、始めよっか」
伊58「は、はい」
ガラララッ ッバン
男子A「…………」
男子A「…………」ドキドキ
数分後
ガラララッ ガラララッバン カチッ
夕張「ふぅ……大丈夫?体に異常は?」
伊58「大丈夫でち、ありがとうございまち!」
夕張「それは良かった、あ、君、鍵返すわね」チャラッ
男子A「あ、はい……ありがとうございます」チャラッ
夕張「ん、じゃあこれ、返しとくわね」チャラ
うむ、何故鍵を2つ持っているのだ、脳内補完願う
川 滝付近
吹雪「うーん……居ないなぁ……」ザシャァゥ
吹雪「あの男の子も部活動で帰っちゃったし……しれいかーん?」
提督『んー?こっちは全然釣れないぞー?あ、あともうすぐ58ちゃんが来るからちょっと待っててー』
吹雪「はーい……うーん……よく見えないし……反応もない……」
吹雪「……うーん……」キョロキョロ
吹雪「…………いないなぁ……」
フブキチャーンッ
伊58『ふーぶーきーちゃーん!!』タタタタッッ ピョーンッ ジャッブーンッ
吹雪「うわぁっ!!な、なんですか!?」
伊58「…………ぷはぁっ!!」ザパァッ
伊58「あれ?しょっぱくない……」
吹雪「まぁ川ですから……あれ?結構深いんですか?ここ」
伊58「うん、さっき水の中に入ったけどここ、かなり深くなってるみたいだよ?」ジャプ チャプンッ
伊58『…………うん、かなり深い……それに、大きな穴が滝の中に掘られてて……人工物でち、排水口みたい』ゴボボッ
吹雪「人口のトンネルですか?」
伊58『うん、ゴーヤくらいの大きさ、人間サイズの生き物の巣穴にはちょうどいい感じの穴でち』ゴボッ
吹雪「ふぅん……中は確認できますか?」
伊58『それはちょっと難しいでち……中に何かいるのは確認できるけどかなり警戒されてるみたい、赤い目がこっち見てる』
吹雪「そうですか…………誰かは確認できますか?」
伊58『わからないけど……多分、人影らしいものが見えるから、人間型ってことは間違いないでち』スィーッ
伊58『攻撃してこない所を見ると武装はしてない……けど……うーん……わかんないや』スイスイスイッチャプッ
吹雪「うーん……直接見ないと誰かは確認できないって事ですか……」
伊58「っぱぁ……ふぅ……その上人口で作られたトンネルに鍵をかけて入れないようにしてる……」
伊58「どこでどうやって鍵を入手したのか気になるけど、それ以前に入れないんじゃ話にならないよ?」
吹雪「司令官、どうしましょう……一応中にいるのは確認できたんですけど……艦種が分からないんじゃ……」
提督『聞いてた……そうだな……好物がわからない上に警戒心が強いんじゃ手のうちようがないな……』
提督『……そうだな……そのトンネル?はどこにあるんだ?』
伊58「滝壺の中に掘られた穴にあるでち、掘られるまでは埋まってたって事、かなり古いトンネルみたいでち」
提督『そうか……そのトンネルには格子があって……南京錠がかかってるんだな?』カキカキッ
伊58「そうでち、その中に川底棲艦がいるから多分そいつが鍵を持ってるみたいでち」
提督『なるほどね……穴を掘る能力を持っていて鍵を開けられるほど知能が高い川底棲艦……』
吹雪「……うーん……想像つかないです……」
提督『……夕張さんは分かりますか?』
夕張『さぁ……私もちょっと……わからないです……』
提督『ですよねぇ……よしっ』スクッ
提督『吹雪ちゃん、吹雪ちゃんの鞄の中にリール付きの釣り竿あっただろ?』
吹雪「え?あ、はい、一応……まさか釣るんですか?」ザシャーゥッ ピョンッスタッ
提督『いや、その中のエサ箱に鋼材が入ってたはずだ、それをゴーヤちゃんに渡してくれないか?』
吹雪「あ、はい……えーっと……」ゴソゴソゴソ
吹雪「あ、あった……ゴーヤさーん!」ポイッ
伊58「はーい」パシッ ジャブンッ
ゴボゴボッ
川の中 滝壺
ゴボゴボゴボッ
伊58「……おっさかなさーん……おっさかなさーん……」スィスィッ
メダカ「……」スイスイ
川ロ級『……』モサモサ
伊58「……あ、ロ級……何食べてるんだろ……」
川ロ級『…………!』スイーッ
伊58「あ、逃げちゃった……藻?かな……石にへばりついてる緑のやつ……」コポコポッ
伊58「……全然減ってないってことは……かなり小食なんだねー……」キョロキョロッ
伊58「あ、ここだった……巣穴巣穴……」ブクブクッ
伊58「あった……でも本当にこんな鉄の塊に反応するのかなぁ……」スイスイスイッ
泥リ級『……』ジトーッ
泥リ級『……ウゥーッ……』ピコピコピコピコッ
泥リ級『…………』チョイチョイッ
巣穴
伊58「……」ジーッ
??「……」ジーッ
伊58「……」チラッ
伊58「どなたかわからないお魚さーん、鋼材でちよー?」チラッチラッ
??「……!」ピクッ
??「…………」キョロキョロッ
??「…………」プイッ
伊58「反応した……のかな?」
伊58「言葉が通じるかはわからないけど……」ゴボボッ
伊58「いうこと聞いて開けてくれたら、これあげるでちよー?だから開けてくだちー」
??「…………」ジトーッ
??「…………」スイスイスイ
??「…………」ジーッ
伊58「こいつは…………↓2でちね……」
川底棲艦、どなた?
1.戦艦ル級
2.戦艦タ級
3.重巡ネ級
伊58「……ネ級?」
浄水ネ級(エリート)「…………」スイーッ
伊58「……?」
ネ級「……」チラッ
伊58「……?」チラッ
伊58「あ……鋼材?出てきてくれたらあげるよ?」
ネ級「…………」ムカッ
ネ級「…………」カチャカチャッカチッ ギィッ
伊58「よくできました、ほら、食べて?」
ネ級「……」パシッ
ネ級「…………」ムムムムッ
伊58「?」
鋼材「……」
ネ級「…………っ!」
鋼材「 」ジュワァァァァ…
伊58「え?消えた……というか……溶けた?」
ネ級「…………」ギロリ
伊58「あ、あの……ごめんね?」
ネ級「…………」ギロ
伊58「…………怒ってる?」
ネ級「……」コクッ
伊58「どうして?鋼材、気に入らなかった?」
ネ級「……」フルフル
伊58「……ゴーヤが嫌いだから?」
ネ級「……」フルフル
伊58「……??……あの、とりあえず……一緒に来てくれる?」
ネ級「…………」ムム…
ネ級「……」チラッ
リ級「……ウ」コクッ
ネ級「……」コクコク
伊58「……ついてきてくれる?」
ネ級「…………」コクッ
伊58「ありがと、じゃあ付いてきて!」
河川敷
ザワザワ…
吹雪「あ、出てきましたよ?司令官」
提督「ん?あ、ホントだ…………あれ?ネ級?」
伊58「うん、トンネルの中にいたんだけど……」
夕張「これが川底棲艦……ですか?」
提督「えぇ、おそらくこの滝から海までを仕切るボスのようなものかと思いましたが……」
提督「……まさかこの辺をしきってるのは戦艦でも鬼や姫でもなく、重巡?だったとは……」
夕張「……ネ級……見た目は深海棲艦と大して代わりませんね……」
ネ級「……」ビクビク
伊58「……ふぅ……」
ネ級「……」キョロキョロ
アレ、シンカイセイカン? ゼンタイテキニアカイナァ…… デモナンカカッコイイ…… ミエネェヨ
ネ級「……ヒィ……」カタカタカクカク
ネ級「…………」アタフタアタフタ
伊58「大丈夫、大丈夫怖くないよ?」
ネ級「…………ウゥ……」キョロキョロ
提督「随分怖がってるな……大丈夫だよ?別に危害を加えるわけじゃないからさ」ソー
ネ級「!!」ベシッ
提督「いてっ」
ネ級「……っ!」シッシッ
吹雪「不用意に触るからですよ、まずは遠くから敵意がないことを示さなきゃ」
提督「……そうだった……」
伊58「全く、女心のわからないてーとくでち……」
吹雪「…………」ジーッ
ネ級「……」ジトッ
吹雪「……」ニコッ
ネ級「…………」ジローッ
吹雪「……」ジッ
ネ級「……?」ジー
吹雪「……大丈夫……怖くない……」
ネ級「……」ジッ
吹雪「…………ほら、手、出して」スッ
ネ級「……」ソローッ
吹雪「……」コクッ
ネ級「……」スッ
吹雪「……」ギュッ
ネ級「…………」チラッ
吹雪「…………」コクッ
ネ級「…………」チラッ
ネ級「……」ソワソワ
吹雪「うーん……中々落ち着かない……」
夕張「どうしたの?」
吹雪「この子……さっきから何だかそわそわして……ずっと川ばかり見てるんです……何かあるんでしょうか……?」
ネ級「……ウー……」ソワソワ
伊58「……それに、鋼材を溶かしたあの能力もちょっと気になるでち…………それも関係あるのかな?」
ネ級「…………」チラッ
ネ級「…………」クネクネ
夕張「……うーん……鋼材を溶かして……確か怒ったのよね?」
伊58「えぇ、かなり怒ってたでち」
夕張「で、地上に出たら川を気にし始める……」
提督「まぁ多分この子がここ一体を仕切るボスってことは確かだな……何かわかりますか?」
夕張「…………多分ですけど、この子が伊58に怒ったのは……川に鋼材を入れて川を汚したからかと……」
提督「汚す?鋼材で?」
夕張「えぇ、鋼材の成分の一つにクロムっていうのが含まれるんですけど、
そのクロムは水質汚染を引き起こす原因として問題になっているんです」
提督「……へぇ」
夕張「この子はもしかしたらその鋼材に含まれるクロムや他の成分に反応して怒ったのかと……」
提督「と、いうことは……このネ級は川や水が汚れるのを嫌う子……なんですかねぇ?」
夕張「もしかしたら、ですけど……鋼材を溶かしたのはもしかすると溶かしたんじゃなくて分解したとか……」
夕張「この子は水を浄化させる能力を持ってるのかもしれませんね……」
提督「なるほど……ちょっと試してみたいな……」パカッゴソゴソッ
提督「……その浄化する能力が本当なら映像に納めて呉鎮守府に提出しないと……吹雪ちゃん」カメラカマエ
吹雪「あ、はい、何でしょう?」
ネ級「……」ギロリ
提督「はいこれ、鋼材、ネ級ちゃんに渡してくれる?」ポイッ
吹雪「あ、はい」パシッ
ネ級「……」ジロ
ネ級「……」スッ
ネ級「…………」ムムムム…
ネ級「……っ!」
ジュワアァァァァァァァ シュゥゥゥゥン
ネ級「…………」ジロリ
吹雪「……すごい……本当に消えた……」
提督「これは……浄化って言うのも頷けるな……浄水ネ級と言うべきか……」ピポッ
伊58「ってことは……この子はずっと川を綺麗に保ってた子ってことでち?」
提督「そうなるな……さすがにこの子は家で飼う訳にはいかないな……」
ザワザワ
イマナニヤッタヨアレ ワカンネェ… カンムスノヒトラナニハナシテンダ? ダカラミエネェッテ
ネ級「……」ガクブル
吹雪「……」ナデナデ
ネ級「……」ギュッ
吹雪「怖くない怖くない」
夕張「しかし、不思議ですね……同じ見た目なのに重巡と浄水では性格もやってることも全く違うんですもの……」
提督「確かに……艤装の尻尾が武器じゃなかったりする子も居ますけど、見た目は同じですよね……」
夕張「海に住む深海棲艦と……何が違うんでしょうか……」
提督「さぁ……生まれる場所と環境じゃないですかね……?」
夕張「……そうだとすれば、ここが戦火に包まれると……あの子達も……」
提督「ありえますね、特にレ級はサワガニですし、環境の変化には敏感です」
夕張「……そうですね……だったら、こうしちゃいられないわね」スクッ
提督「ん?もう帰るんですか?」
夕張「えぇ、燃料の交換のやり方はゴーヤさんに教えましたし、私の役目はこれで終わりです」
夕張「それに、この子たちの住む場所を守るために私ももっと頑張らなきゃ、では、しつれいします!」ビシッ
提督「あ、はい……ご武運を」ピシッ
夕張「はーい!ってやだ……もうこんな時間……急がないと!」タッタッタッタッタ
ア、カンムスノヒトカエルンダ ユウバリダッケ、アノヒトシッテル…… キレイナヒトダッタナァ…
吹雪「……そういえば……うちのヲ級の艦載機……あれ、確か深海棲艦から作られたんだよね……悪く言えばゴミの塊……」
ネ級「?…………ァ」
吹雪「……まさか、あなたがヲ級の艦載機を?」
ネ級「…………ン」メソラシ
吹雪「…………すごいなぁ……」
伊58「へぇ……この子、浄水できるんだ……」ジーッ
ネ級「……」キッ
伊58「うぅ……やっぱり嫌われてるでち……」
吹雪「あはは……司令官よりはマシですよ……」
伊58「うそだぁ、絶対ゴーヤのほうが嫌われてるよぉ……」
提督「……ん?どうした?」
ネ級「ヒィッ……!!」ガクブルガクブル
ネ級「……っ!っ!」シッシ! シッシッ!!
提督「……俺、何かした……?」
吹雪「ね?」
伊58「……納得行かないでち……」
提督「……まぁいいや……とりあえずこの子は川に返そう、流石にこれ以上人目のつく所に置いてたら可哀想だ」
吹雪「そうですね、この子は川にとって必要な存在ですし……それに人間はいじめないよね?」
ネ級「……」コクン
吹雪「うん、それなら大丈夫、これからも川をよろしくね?」
ネ級「……」コク
吹雪「ありがとう、じゃあまた会おうね?」
ネ級「……」ペコリ
ネ級「…………」ウーン
ネ級「…………」ニコリ
ネ級「……」タタタタッ ピョンッ チャプッ
スイスイスイーッ
オ、カエッテッタゾ アトデセツメイシテクレルカナ? アノオシリエロカッタナ ケッキョクナニモミエナカッタ…
提督「……ふぅ……とりあえずこの辺を仕切ってる川底棲艦が分かったな、これは結構な収穫だ」
吹雪「映像には収めました?」
提督「あぁ、顔のアップから尻尾の艤装に至るまで大体は撮っといた、勿論能力もね」
吹雪「なら、安心ですねゴーヤさんも今日はありがとうございました」
伊58「お礼なんて要らないよぉ、それにお礼を言うのはゴーヤの方でち、川を泳ぐなんて初めてだったもん、てーとく、ありがと」
提督「いやいや、楽しんでくれたなら俺はそれでいいよ、手伝ってくれてありがとう」
伊58「……ま、お礼を言われるのは悪い気はしないでち……」テレ
提督「……さてっと……あの子らに挨拶して帰るかな」
吹雪「えぇ、あ、あの男子生徒、呼んで来ますね!」テテテテッ
オーイ! ヤマグチクーン!
数分後、中学校 西校舎内
男子B「おう、やっぱここにいたか」
男子A「うん……」
男子B「夕張さんと話せたか?」
男子A「……うん」
男子A「……あと一歩選択を誤ってたら……とんでも無い過ちを犯してた気がする……」
男子B「……そか……何か海軍の艦娘さんたちが呼んでたぞ、行こうぜ」グィッ
男子A「……僕らを?……分かった、行くよ」
提督「えーっと……というわけで……川底棲艦は人間に危害を加えない人畜無害な生き物であって……」
ザワザワザワザワ
提督「……聞いちゃいねぇな…………」
吹雪「あ、こっちこっち!」
男子B「ふぅ……ほら、お前も来いって」
男子A「あ、うん……」
吹雪「司令官!目撃者の二人、連れてきました!」
提督「お、来たか、今日は教えてくれてありがとうね」
男子A「あ、はい、こちらこそ、貴重な体験をさせてくれてありがとう……ございます」
男子B「えぇ、こっちも、艦娘さんとお話ができてとても楽しかったです」
吹雪「うん、私も楽しかった」
男子A「……山口おま……」
男子B「お前が奥手こじらせるのが悪い」
男子A「……まぁ……いいか……」
伊58「君が居なかったらゴーヤ、川に入れなかったからね、君のお蔭で川底棲艦を見つけられたんだよ?」ポンポンッ
男子A「あ、あはい、あ、ありがとうございます……」キリッ
男子B「良かったじゃん、顔キモいぞ」
男子A「お前後で覚えてろ」
伊58「いいコンビでち、まぁとにかく、ありがとうね?」
男子A「あ、はい……その……夕張さんは?」
伊58「先に呉に帰ったと思うよ?」
男子A「……そうですか……また、会いたいですね……えへへ」
伊58「ねー、また会えるといいねー」
男子A「……はい……」
男子B「じゃあ僕らは部活なんで……そろそろ失礼しますね?」ペコッ
男子A「今日黒Tいつ来るっけ?」
男子B「ばっか、もう来てるっつーの、行くぞ」
男子A「マジで?やべ、行かなきゃ……あ、じゃあ失礼します……」ペコリ
吹雪「うん、またね」
伊58「先生に怒られないようにねー」
あ、もうこんな時間じゃない、ちょっと寝るかな
運が良ければまた昼か昼過ぎに書くかも
10時には始められたらなー
利根「川底棲艦……まぁ食おうと思えば食えん事はないが……ちなみにサワガニは普通に美味いらしいが……」
睦月「人型を食べるのは良心が痛みますねぇ……」
利根「良識がある人間なら食わんと思うがな……」ヤレヤレ
--------------------------
リビング ソファ 夜
吹雪「…………」ポケーッ
吹雪「…………」ウツラウツラ
吹雪「…………」カックン
ヲ級「…………」スヤスヤ
吹雪「…………はっ」ピクッ
ヲ級「……!」パチッ
吹雪「…………」
アッサリ- シッジミー ハッマグッリサーン デチ
吹雪「ゴーヤさんお風呂長いなぁ……」
吹雪「まぁ、川に潜ったんだし……仕方ないかぁ……」ナデナデ
ヲ級「ヲー…」
吹雪「……あれ?レ級は?」
ヲ級「ヲ」ユビサシ
吹雪「お風呂?」
ヲ級「……」コクコク
ヲ級「……」ミブリテブリ
吹雪「……ゴーヤさんがお風呂に入れても大丈夫かって……ふむふむ……大丈夫なの?石鹸とか」
ヲ級「ヲヲ」コクコク
吹雪「そうだったんだ……で、今レ級がお風呂に?」
ヲ級「…………」コク
吹雪「でも、ヲ級たちって私達みたいに頻繁に体が汚れることって……」
ヲ級「……」ユビサシ
吹雪「……?」
ヲ級「ヲッ」アシミセ
吹雪「あぁ……床の拭き掃除が足りてないんだ……」
ヲ級「ヲー…」ショボン
吹雪「うん、そうだね……じゃあ、今日は一緒にお風呂に入ろうか」
ヲ級「ヲッ!」ニコッ
風呂場
伊58「ふんふんふーん……♪」ゴシゴシッ
レ級(湯船)「…………」チャプッ
レ級「…………アー……」プカーッ
レ級「……ンー……」ポカポカ
伊58「気持ちいい?」
レ級「…………」プカプカ
レ級「……」ハニャーッ
伊58「気持ちいいんだねー」
レ級「アゥーィ……」
伊58「……良かったー」バシャーッ
伊58「じゃ、レ級も体洗おうか、ちょっと来て」
レ級「?」ピョンッ ヒタヒタッ
伊58「はい、尻尾出してー」
レ級「……ン……?」スッ
伊58「こういう所は汚れやすいからねー洗うよー?」サワッ
レ級「!」ビクッ
伊58「……?擦るよー」コシコシ
レ級「……ヤ……ン……!!」ビクッビクッ
伊58「どう?気持ちいい?」
レ級「!!」ブンブンブン
伊58「?……そっか、ちょっと強かったね、優しくするよー?」サワサワサワ
レ級「ウゥ……ウッ…ンン……!!」ピクッビクッ……ビクン
伊58「……よし、よく我慢出来ました♪流すよー?」バシャーッ
レ級「っ!!」ビクン!
カポンッ
レ級「ハッ……ハァッ……フッ……」クタッ
レ級「……」ポワワワーン
-----------------------
レ級「……コワイ……」
レ級「……ゴシュジンノ……トモダチ……キモチワルイコトスル……!!」
レ級「ヲキュウモオナジメニ……ソンナコトアタシガユルサナイ……」
レ級「ニゲナキャ……デモ……」
ご主人のトモダチ「今度は髪を洗わないと……えっとしゃんぷーは……」
レ級「ニ、ニガシテクレナイ……」
タスケテーッ!!!
-----------------------------
リビング
フブキチャーン オフロアイタデチーッ
吹雪「あ、お風呂開いたみたい、行こっか」
ヲ級「ヲッ」
カラララッ!!
伊58「あ、こらレ級!ちゃんと服着てからリビングにはいらないとダメでち!!」
レ級(裸)「っ!!」タッタッタッタ!!
ヲ級「?……ヲッ!?」カァァッ
レ級「!……!!」ガシッ
ヲ級「?」
レ級「……」ギュウウ
吹雪「……のぼせたの?」
レ級「……」ブンブン
吹雪「……じゃあ、何があったの?怖かった?」
レ級「……」コクッ
吹雪「?」
レ級「……」ミブリテブリ ボデーランゲージ
吹雪「……手つきがやらしくて……変な気分に?」
レ級「……!!」コクコクコク
レ級「……!!!」ナミダメユビサシ
吹雪「よ、汚された……!?」
伊58「ち、違うよぉ!ゴーヤはただ尻尾を洗っただけで……」
吹雪「ゴーヤさん」キッ
伊58「……はひ」
吹雪「……今回は初犯だから許しますけど……次同じことをしたら……」ユラァ
伊58「は、はい……祖国八百万の神に誓うでち……」
吹雪「……よろしい……レ級?」
レ級「ウ……」ブルッ
吹雪「お風呂は怖くないからね、明日は私と一緒に入ろう?」
レ級「……ン」コクッ
ヲ級「ヲー……」ナデナデ
吹雪「うん、ほら、服着て、司令官が降りてきちゃうよ?」
レ級「……ン……ン……」ウルッ
レ級「……」テテテッ
吹雪「じゃあ、私達もお風呂行こうか、ヲ級」
ヲ級「ヲ!」
伊58「……なんであの子は川底棲艦と当たり前のようにコミュニケーションが取れるんだろ……」
ガチャッバタンッ
提督「……あれ、お風呂あがり?」
伊58「あ、てーとく」
カラララッ チョッレキュウ! ヲッ!?
レ級「……」ジロリ
伊58「……」メソラシ
提督「喧嘩でもしたの?」
伊58「いや、喧嘩っていうかなんて言うか……」
提督「……?」
レ級「……グル」ジローーッ
伊58「無自覚のうちにやらしいことをしてしまったでち……」
提督「あー、あるある……ついシャンプーがないことを優先して吹雪ちゃんのお風呂に入ったりしてさ……」
伊58「……それはないでち」
提督「そうか……ないのか……」ガクッ
伊58「ゴーヤはレ級の触ったら嫌な所を触ってしまったでち……気付かなかったでち……」シュン
提督「触ったら嫌な所?…………」ジーッ
レ級「!」シッポカクシ
提督「あぁ……尻尾か……」
レ級「……」メソラシ
提督「大丈夫だよ、俺はそんな事しないから、ほら、おいで」
レ級「……」ジトッ
提督「……やっぱり警戒されてしまう……どうしてだ?」
伊58「ゴーヤにも分からないでち」
風呂場
カポーン
ヲ級「ヲー」トプン
ヲ級「……ヲヲ」ポカポカ
ヲ級「ヲ……」プカーッ
吹雪「どう?気持ちいい?」ザパー
ヲ級「……」ホカホカ
吹雪「良かった、あ、でものぼせないかな……」
ヲ級「?」ノボセル?
吹雪「あまり長くつからないようにね、私も早く洗わないと」ゴシゴシッ
ヲ級「ヲー……」ジーッ
ヲ級「……ヲ?」ポワワワン
--------------------------
ご主人様(いつもの服)「しれいかん!ヲ級の事なんですけれど……」
ご主人様(黄色いレ級の服)「さって……今日はトウダイを走ろうかな……」
ご主人様(裸)「どう?気持ちいい?」
……? ヲヲヲヲ(訳 ご主人様、あの2つの服しか持ってないのかな……ニンゲンは沢山服を持ってたはずだけど……)
-------------------------
吹雪「さて……ヲ級、洗おうか、おいで」
ヲ級「ヲ」ピョンッ ヒタヒタ
吹雪「…………」
ヲ級「……ヲ」
ヲ級ヘッド「……」ヌー
吹雪(……どうやって洗えばいいの……これ……)
ヲ級「……?」
吹雪「あ、あぁ、ごめんね、じゃあちょっと洗うよ?」
ヲ級「……ヲ」
吹雪「シャンプー……だよね、これ……」トロン
ヲ級「……?」
吹雪「よし……恐れるな……これはヲ級なんだから……」ゴシゴシ
ヲ級「ヲー」ブクブク
吹雪「おぉ……結構泡立つんだ……ヲ級の頭……」
ヲ級「ヲ?」
ヲ級ヘッド「……」ブクブクブク
吹雪「触手、触っていい?」
ヲ級「ヲ」コクッ
吹雪「じゃあちょっとごめんね、気持ち悪かったら言ってね」ゴシゴシ
ヲ級「ヲーー……ンーー……」フニャァ
吹雪「気持ちいい?」
ヲ級「ヲ…」コクン
吹雪「良かった……」
吹雪(でもどうやって流そう……これ、頭から水かけてもシャンプーハットみたいに」
------------
吹雪『かけるよー』
ジャバーー ビチャビチャビチャ
ヲ級『……ヲ』アワダラケ
-----------
吹雪「ってなるよね……」
ヲ級「?」
吹雪「あ、なんでもないよ、じゃあ次は髪の毛だけど……」
ヲ級「?」
吹雪「帽子の部分で隠れて頭のてっぺんが……これ、どうしよう……」
ヲ級「……ヲ」ヌギ
吹雪「 」
ヲ級「……ヲ!」ドウゾ
吹雪「……取れるんだ、それ」
ヲ級「……ヲ……」ハズカシ
吹雪「ごめんね、すぐに洗うから」ゴシゴシゴシ
ゴシゴシ アワアワ
ヲ級「……ヲッ」メニハイッタ
吹雪「あ、ごめん、目瞑ってて」
ヲ級「……」コク
吹雪「小さいから……指先で洗わないと……」アワブク
ヲ級「…………ン……」
吹雪「……」ゴシゴシ
ヲ級「……」アワアワ
吹雪「…………よし、流すよ?」
ヲ級「ヲッ」コク
吹雪「…………小さい桶……あったあった…」ザパーッ
ヲ級「ヲッ!?」ジャパッ
ヲ級「ッヲ……」プルプルッ
ヲ級「……」カブリッ
ヲ級(帽子装備)「ヲ!」ドヤッ
吹雪「うん、綺麗になった……あ、でも髪の毛は乾かすようにね……レ級は大丈夫かな……」
吹雪「よいしょっ……ドアが近いって便利……っと」
カラッ
吹雪「司令かーん!」
提督『ん?何?』カr
吹雪「そこで聞いて下さい」
提督『あ、はい』
吹雪「あのー、レ級の髪、お願いしてもいいですか?」
提督『あ、うん、そうだったな、乾かしとくよ』
吹雪「おねがいしますねー」
提督『はいよー』
ピシャッ
何故大切なことでもないのに二回言ってしまったのだ
吹雪「……よし、体も洗ったし……湯船入ろうか」チャプ
ヲ級「ヲーッ」チャプン
ヲ級「……ヲー」ホカー
吹雪「ふふ……かわいい」ナデ
ヲ級「ヲ?」
吹雪「……司令官大丈夫かな……」
リビング
提督「ドライヤーはっと……あったあった、レ級ー」
レ級「??」
提督「ドライヤーっていうんだが……俺的には結局また水に入るからいらないと思うんだけどな……」
伊58「まぁ気持ちニンゲン気分を味あわせてあげるのも悪くないでち」
提督「……まぁそうなんだけどさ……川底棲艦って乾燥に弱いんじゃなかったっけ……」
伊58「冷風にすればそんなに水気抜けないんじゃない?」
提督「そんなもんなの?」
伊58「冷風で髪の毛が乾いた試しがないからあってると思うよ?」
提督「まぁ……いいか……レ級、近う寄れ」ポンポン
レ級「?」コロン
提督「……いや、膝枕じゃなくてな……」ツマミアゲ
提督「座るんだ、ここに」チョコン
提督「強い風当てるけどびっくりしないようにな」
レ級「……コクコク」
提督「よし、乾かすぞ―」ブワーーーッ
レ級「ゥォッ……アゥァェァォァァァゥーーー……」ブワワワワワ
提督「顔向けるなこら!顔に温風当てて何が楽しいんだ!」ブワーッ
レ級「ウァォーー……ォェッ」ブワワワ
提督「ほれ気持ち悪くなった、いいから大人しくしてなさい」ブワーーッ
レ級「ウゥー……」ブワーン
レ級「……」ツメタイ
提督「……こういうのはちょっと風を分散させるんだっけ……」ブワーン
レ級「……ウゥーン」ブワワワン
提督「……まぁ30秒位風当てて水に戻せば大丈夫かな……」
同時刻 深海 隠れ棲地水面
空母ヲ級「……ふう、発音もバッチリだな」
戦艦レ級「本当……あたしたちの物覚えの良さは自分でも驚きだ」
空母ヲ級「あぁ……で、どうする?このまま横須賀鎮守府に乗り込むか?」
戦艦レ級「いや、それはダメだ、あたしたち二人で横須賀に入ったところであの眼帯女に引き千切られるだけだ」
空母ヲ級「じゃあどうするんだ?」
戦艦レ級「アタシにいい考えがある……まぁここだから別にヒソヒソしなくてもいいか」
空母ヲ級「何だ、もったいぶらずに話せ」
戦艦レ級「……演習の時にピーピー泣いてた駆逐のガキ、あいつを利用すんだよ……」
空母ヲ級「……マエハマに居るあの艦娘か?あいつをどう利用するんだ?」
戦艦レ級「あぁ、まずあいつを人質にしてあそこの脳天気な男を呼び出す……当然あの男はガキを溺愛してるだろ?
そこでアタシが精一杯の虚勢を張って交換条件を要求すんだ……猫艦戦を返せってな……」ニヤァ
空母ヲ級「……言ってることは別に間違ってるわけじゃないが……大丈夫なのか?」
戦艦レ級「安心しろ……交渉が決裂したらクソガキもろともマエハマを火の海に変えるだけさ……ヘヘヘ」ニタァ
空母ヲ級「榴弾もないのにどうやって火の海にするんだか……」ヤレヤレ
戦艦レ級「たとえ話だ、痛いとこつくんじゃねぇ」ゲシッ
戦艦レ級「にしてもよ……」
空母ヲ級「ん?」
戦艦レ級「あの鎮守府?……かオンボロ小屋だか知らねぇけどよ……」
空母ヲ級「あぁ……一応鎮守府だな」
戦艦レ級「……あそこの水槽にアタシらによく似た変な奴居たじゃん」
空母ヲ級「あぁ、私も見た……確かあの時灯台のバケツにいた奴だったな、それがどうした」
戦艦レ級「べーっつに……あれ、何なんだろうな~って……ん?」ピクッ
空母ヲ級「どうした」
戦艦レ級「おい、隠れろ、艦娘の巡回だ」
空母ヲ級「何だと?観測機から……観測機からの応答がない?」
戦艦レ級「……この索敵能力……あの眼帯女だな……こんな遠くにまで巡回してくるってのか……?」ボウエンモード
空母ヲ級「穏やかじゃないな……チッ……声でバレる……元の言葉に戻すぞ……モどす……あれ……?」
戦艦レ級「……なんだヨ……あぁ?……あレ?……おかしいな……」
空母ヲ級「アー……あー……あぁー……アー……??くっそ……なんでだ……?
戦艦レ級「…………おいやべぇぞ……まさか……」
レ級ヲ級((……元の言葉……忘れた……!?))
あれだ、「ポンコツすぎる深海棲艦」の二つ名にふさわしいな…wwwwww
空母ヲ級(お、オイヤバイぞ……!テレパシーは使えるな!?)
戦艦レ級(それはなんとかなるけどよ……相手艦娘だぞ!?ごまかせる訳……!)
空母ヲ級(っ!探照灯だ!隠れろ!!)サッ
戦艦レ級(あぁっクソが!!あんの眼帯女……!!何でマエハマの海域に来てんだよふざけんな!!)ササッ
天龍「……変な岩だな……」
天龍「まぁいいか……確かこっちだよな……前浜町って……」シャァゥ
天龍「ったく……何で俺がこんな所に……提督の野郎エンタープライズにばっかくっ付きやがって……」
天龍「……叢雲も大変だろうに……」ザシャァゥ
空母ヲ級(……行ったぞ……おい、いつまで怯えてる)
戦艦レ級(……行ったんだな?アタシの目の前に居るとかそういうジョークはやめろよ?)
空母ヲ級(そんなジョークかます余裕があるとでも?いいから来いこのヘタレ級)
戦艦レ級(あ、あぁ……お前すげぇな……何でそんな余裕なんだよ)
空母ヲ級(……足……見ろ)ガクガクブルブルブルガクガク
戦艦レ級(……あ、うん、ゴメン)
空母ヲ級「……はぁ……で、どうするんだ?元の言葉忘れたなんてバレたら笑い話間違いなしだぞ……」
戦艦レ級「まぁ……こんな口パクパク開いて会話する深海棲艦なんかアタシたちくらいだよな……」
空母ヲ級「そうじゃなくて……こんな醜態、北方様や姫様たちに見せられないぞ……」
戦艦レ級「……まぁ……忘れたならまた覚え直せばいいし……」アハハ
空母ヲ級「そんな悠長なこと言ってられるか!!」ガシィ
戦艦レ級「うぉ、おい……何怒って……だってどうしようもねぇじゃん、完全にマスターするまでやるって言ったのお前だろ!」
空母ヲ級「……くそっ……なんて事だ……!!とんでも無い判断ミスだ……!!」
戦艦レ級「……ま、まぁ……人語覚えてる姫様だってたくさんいるし……な?元気だせよ」
空母ヲ級「……あぁ……そうだな……で、その駆逐の子供とコンタクトをとるのはいつにする?」
戦艦レ級「そうだな……明日か明後日だな、多分明日も明後日も夕方と朝に海に出るから、その時に仕掛ける」
空母ヲ級「あぁ……そうだな……で……弾はいくつある」
戦艦レ級「APが2、HE0、魚雷1に艦載機0」
空母ヲ級「お前それでよく火の海なんてほざけたな」
戦艦レ級「補給が他の残りカスから来るもんなんだから仕方ねぇよ……こないだあのヲ級に殆ど持ってかれたし……弾が2発あるだけマシだと思おうぜ……」
空母ヲ級「あぁ……おかげで私の子たちも腹をすかせている……何て燃費が悪いんだ先輩……」
夜 前浜町二丁目
天龍「ここ……か?暗くてよく分からねぇけど……」ピンポーン
吉岡さん「はい」ガラッ
天龍「あ、すみません、間違えました」
吉岡さん「……また艦娘さんか……鎮守府は隣ですよ」ガラッピシャッ
天龍「……あ、はい……」
天龍「……こっちの家のほうが立派に見えたんだが……先入観は捨てたほうがいいな……」ピンポーン
リビング
ピンポーン
提督「ん?……誰だ?」ガラッ
天龍「おう、お前が提督か、俺の名は天龍」
提督「天龍って……横須賀鎮守府の?何でこんな所に?」
天龍「極秘文書の輸送だ、郵便やそこらの輸送部隊じゃ扱えないような大事な文書だからな……俺が届けに来た」
天龍「長居する気はねぇ、要件だけ伝える」
提督「あ、はい……どうぞ」
天龍「明後日↓3しろってよ」
1.出撃
2.横須賀に出頭
3.吹雪のメンタル面のテストをするから準備
提督「あ、明後日?横須賀って何故に……」
天龍「さぁな……詳しくは書類を見ろ、じゃあな」スタスタスタ
提督「あ、ちょ、天龍さん!」
伊58「どーしたの?てーとく」
提督「……横須賀に出頭って……一体どういう事だよ……」フウトウナガメ
伊58「!?」
提督「……ラバウルの次は横須賀か……横須賀って何があったっけ……」
伊58「その話、本当でち?」
提督「マジだよ……あぁ……やだなぁ……」
伊58「……吹雪ちゃんには伝えた方がいい?」
提督「あぁ……俺が後で伝えるから大丈夫……それに横須賀だったら名古屋から新幹線ですぐだしそう長くならないよ」
提督「今度は何したんだ俺は……ショボーンか?ショボーンのせいなのか……?」
伊58「一体何やらかしたんでち……?」
提督「……とりあえず、吹雪ちゃんに伝えてくるよ」 ガチャッバタン
ギィギィギィギィギィッ
伊58「……横須賀かぁ……ゴーヤもそこに配属されたかったなぁ……」
吹雪の部屋
コンコン
吹雪「あ、どうぞ」
提督「吹雪ちゃぁん……」ウルッ
吹雪「ひ……司令官?どうしたんですか?」
提督「……今度は横須賀に出頭しなきゃいけないみたいだ……はぁ……もう嫌になる……」
吹雪「よ、横須賀って……!?司令官……何をしたんですか……!?」
提督「わ、分からないよ……とりあえず明日行けって……この封筒に書いてあるみたいだけど……」ビリッカサッ
提督「……ちょ、ちょっと読むぞ……」ペラッ
吹雪「……?」ノゾキコミ
・
・
・
・
提督「……だ、そうで……明後日の昼に来るように……か……随伴艦の吹雪、療養中の伊58も……って事は」
吹雪「この家を1日空けることになりますね……」
吹雪「……いいんでしょうか?」
提督「いいでしょ、どうせ誰も来ないし……」
伊58「ゴーヤもいくでち?」スゥッスゥーッパン
提督「あぁ、そうみたいだ……明後日のひるだから明日は早く寝て早く起きるぞ」
吹雪「はーい……でも今日は早く寝なくて大丈夫ですよね?」
伊58「うん、今日寝ても明日早く寝れるか分かんないし……もうちょっと起きててもいいよ?」
吹雪「そうですね」
二丁目上空
深海棲艦艦載機「…………」ジーーッ
艦載機「……」シュゥーーーンッ
隠れ棲地
空母ヲ級「……」
空母ヲ級「……聞こえてたか?」
戦艦レ級「……あぁ……」
空母ヲ級「……作戦決行、明々後日にしようか」
戦艦レ級「……ついてないよなぁ……アタシたち……」ガクッ
よし、今日の本編はここまでにしようかしら
とある図書館に書かれている 川底棲艦について書かれたポスター
川底棲艦(かわぞこせいかん せんていせいかん)
深海棲艦の亜種のような生き物で、前浜町の川に生息している謎の生物です。
最近生まれたのか昔から居たのかは不明、生息地は今のところ前浜町でしか確認されていません。
特徴は種類によって変わりますが、共通の部分がいくつかあります。
・深海棲艦の黒い部分となる所は甲羅になっており非常に固い
・白い部分は皮膚のような組織で柔らかい
・全体的に小さい、人間型の背丈は人間の足首くらい
・人間型は服を着ている。ちなみに水を弾くタイプだから服は濡れない
今のところその生態や繁殖方法は調査中であり、今後新たな種が発見される可能性が非常に高いです。
前浜町の海軍基地で現在様々な種類が発見され、情報がまとまり次第発表されます。
現在発表されているのは4種類のみですが、今後の活躍に期待しましょう。
・川魚ロ級(略 川ロ級)
最も多く見られる川底棲艦、 川を少し掘ると大量に出現します。
大きさは普通の川魚と大差なく、人や他の生体に害を与える姿は見られません。
身の危険を感じると口から小石を吐き出すのが大きな特徴です。
・胎生魚のため、飼育には大きな水槽が必要になります。
また、非常にストレスに敏感な生き物なので、大切に育てましょう。(後乃木市水質保全委員会 尾口めぐみ氏)
・泥主リ級(略 泥リ級)
人間型の中で最もよく見る川底棲艦です。
非常に警戒心が強く、人間を見ると手になっている筒から泥を吐き出してきます。
しかし、一度警戒心を解くとすぐに人間に甘え、かわいい一面を見せるようになります。
主食は川の中に生息するプランクトンや泥に含まれる栄養分が主となりますので、ペットショップの餌で十分です。
・今の所ロ級以外の川底棲艦の飼育は特別な許可がない限り禁止されています。
しかし、生態が完全に解明され次第この子達も飼育できるようになりますので楽しみにして下さい!(後乃木市水質保全委員会 尾口めぐみ氏)
・虫母ヲ級(略称なし)
※近日情報公開予定!
・沢蟹レ級(略 蟹レ級)
※近日情報公開予定!
川ロ級は品種改良(金魚との掛け合わせ)で観賞用が出来た。つまりは他の川底棲艦でもそれが可能であると思われる
…虫母ヲ級を琉金と掛け合わせて品種改良すれば、色鮮やかな金魚ドレスを着た観賞用ヲ級ちゃんを作り出すことも可能、と…ふむ
>>709
金ヲ「ヲッホッホ!!」キラキラ
無理してる感があって可愛い、気分が乗ったから本編もちょろっと書くのぜ
次の日 昼間 太平洋 灯台付近
吹雪「……っ!」ドドォン!!
カカァン!!
吹雪「次……!」ガチャッ ドドォン!!
ヒュン カァン!!
吹雪「あぁ……外しちゃった……」ガックシ
伊58「方向転換するときに狙いの軸がブレてるでち、もう少し標的をよく見るようにすれば当たると思うよ?」
吹雪「そうですか?……うぅーん……」
伊58「まぁ難しいよね、ゴーヤは潜水艦だから砲撃についてどうこうは言えないけど……でも魚雷にも同じことは言えるよ?」
吹雪「魚雷ですか?私……魚雷も苦手で……」
伊58「そう?やってみれば簡単だよー?」カチッ
カコンッカココン
伊58「……じゃああの標的に向けて魚雷撃ってみてよ」
吹雪「……」ジィー
吹雪「距離5000……当たるかなぁ……」ウィーン カコン
伊58「まぁ魚雷戦なら基本距離よりちょっと遠い位置だね、一斉射で大丈夫でち」
吹雪「はい…………発射!」スコココン バシャシャシャシャ
スゥーー
・
・
・
・
・
ドドドドドォォーーーン!!
伊58「命中確認、全部当たったでち!」
吹雪「っふぅ……よかったぁ……」
伊58「結構うまいね、流石特型駆逐艦でち」
吹雪「えへ……いつも練習してますから……」
伊58「その弛まない努力がいざというときに頼りになるでち、これからも続けてね?」
吹雪「はい!」
伊58「よし……じゃあ、基本のトレーニングはこれで終了しよっか……次は簡単な演習しよう」
吹雪「……っ」コクッ
伊58「ラバウルのことはてーとくから聞いてるでち、この演習はその恐怖心をなくすトレーニングだと思うでち」
吹雪「は、はい……って事は……本物を?」
伊58「うん、でも大丈夫だよ、さっきみたいに集中すれば怪我はしないし、もし被弾しても艤装が体を守ってくれる」
伊58「トレーニングと同じように落ち着いて狙えば、艤装が誤作動を起こすなんてことはないから安心するでち」
吹雪「は……はい!」
吹雪「打ち方始めっ!当たってくださぁい!!」
スカァン!! ドォン ドドボォォン…!
伊58『うっ……と………正確な爆雷でち……!』ジャコッ バシュゥーン!!
吹雪「外した……!?っうわ!!」
ドォーーーン!!ドォーーーン!!
吹雪「危ない……」ガクガク
吹雪「……はぁ……はぁ……!」ガチャ…ブルブル…
伊58『そんなへっぴり腰じゃゴーヤは倒せないよ!!』ビシィ
吹雪「っ……!!」ペシペシ
吹雪「落ち着いて……ゴーヤさんは……」コーン コーン
伊58『……隙だらけでち!もっと動く!!』スィーーーッ ガチャッドシュゥーン!!
吹雪「……いた!爆雷発射!当たってぇ!!!」スカンスカンスカァン!!
吹雪「本気で倒すつもりでやらないと……!!魚雷視認……!回避運動!」ザシャゥ!
伊58『ふぅん……じゃ、これはどうでち?晴嵐さん!おねがいします!』ウィーン
ブゥゥゥン……!
吹雪「対空警戒!高射砲!!」ドドンドドンドドン
ドォン バキィッ ウゥゥゥン…………バシャァァ
吹雪「撃墜!やった!!……今の発進位置から……あそこ……!爆雷発射!!」スカンカカン!
ドポンドポンドポンッ ブクブクブク
伊58『…………!』
ドボボボォォォン!!
伊58『っ!しまっ…………』
吹雪「見つけましたよ!!ゴーヤさん!!」ジャキッ
伊58『う……見つかった……でも!!』バシャァッ カチャコン
伊58「詰めが甘いでち!!」ダダァンダダァンダダダダダァン!!
吹雪「機銃っ!?うぅ!!」チュンチュンチュンカンカンカン
吹雪「……この程度で……!!」ドドォン!!
伊58「ひ……!?」
ドォーーーン
吹雪(小破)「……は……ふぅ……はぁ……」ガチャン
伊58(大破)「うぅー……病み上がりとはいえここまでボロボロにされるなんて……」プスプスプス
吹雪「……つ、強かった……ゴーヤさん……潜水艦……なのに……」ヘトヘト
伊58「ふ、吹雪ちゃん……本気出せば強いんだねー……晴嵐まで落とされちゃうし……」
吹雪「対空戦闘は……昔から得意でしたから…………っふぅ……大丈夫ですか?」スッ
伊58「へーきへーき……でも艤装壊されちゃったよ……どうしよ……」ヨイショ
吹雪「帰りにホームセンター寄りましょうよ、あそこなら売ってるかもしれないし……」
伊58「いいけど……服は…………」ボロッ
吹雪「……一度家に帰りましょうか」
リビング
提督「…………よし、荷造りオッケーっと……吹雪ちゃんたちは夜にやればいいか……」
提督「問題は……この子らだなぁ」
レ級『……?』コポコポ
ヲ級『……』スィーッ
提督「この子達を家に置いとくのは不安な気がする……」
提督「って言っても連れて行くのはなぁ……そもそも持って行く道具がないし……」
ガラララ
吹雪「只今戻りました、司令官!」
伊58「……人通りが少なくて助かったでち……」ボロボロ
提督「おーお帰り……ってどうした?ボロボロじゃないか」
伊58「いやぁー……吹雪ちゃんが予想以上に強かったからびっくりしたでち……やっぱり数ヶ月も戦わなかったら鈍るねー…」
吹雪「ゴーヤさんも十分強かったですよ、あのまま魚雷を打たれ続けてたら絶対に負けてましたし……」
伊58「お世辞はいいよぉー……それより早く艤装の材料買いに行こ!」
吹雪「そうですね、着替えは持ってますか?」
伊58「もちろん、水着以外の服もたくさんあるんだから」ガチャッバタン
ギィッギィッギィッ
伊58『あ、てーとくー』
提督「?」ガチャッ
提督「どしたー?」
伊58「そこの壊れた艤装、何処で修理すればいいでちー?」
提督「あぁーそれならリビングでやっていいよ、新聞敷いとくからー」
伊58「はーい」
提督「それと工具箱は水槽のしたの棚にあるから自由に使ってくれー、使ったら片付けてね」
伊58「はーい!」
提督「……っふぅ……さて、仕事でもするかなー」
バタン ギィッギィッギィッギィッ スゥーッスゥーッパン
ホームセンター 『ほむほむ』
ピロピロピロピロッ イラッシャイ…
吹雪「……相変わらず大きいなぁ……艤装って何処が壊れてましたっけ?」
伊58「基本的に弾痕の修繕がほとんどだけど、徹甲弾の貫通で機関部が思い切り壊れちゃったんだよねぇ……」
吹雪「うぅ……あのトドメのせいかぁ……」
伊58「だからー……装甲板の代わりになるものとあと電気回線に……普通のディーゼルエンジンも欲しいなぁ……」
吹雪「ディーゼルエンジンなんか売ってる訳……売ってますか?」
店員「えぇ……ついて来て」
ディーゼルエンジン
27000円→3900円
吹雪「あった…………」
伊58「いくらなんでも安くない?大丈夫なの?」
店員「全く売れないから…でも性能は他とは比べ物にならないわ…どう?買う?」
吹雪「あ、はい……あ、あと……できるだけ頑丈な鉄板と、それを切断する道具……そして……えっと……」
伊58「電気回線でち、ありますか?」
店員「頑丈な鉄板……」ホムゥ
店員「これならどう?少し値が張るけど」バサッ
吹雪「…………これって……」
伊58「……なんでち?」
吹雪「……これ、おいくらですか?」
店員「1万6千円よ」
伊58「……この大きさで?」
店員「えぇ、頑丈さは保証するわ」
吹雪「……じゃあ、これで……えっと電気回線と……ディーゼルエンジン……それと50センチ四方のVH甲鉄……」
吹雪「今のお小遣いは合計で3万円だから……1万6千と4000……で多分3000円で……うん、足りますね」
店員「カードでもいいけど」
吹雪「いえ、現金で大丈夫です……あの……ありがとうございます!」
店員「……」ホムッ
ヲゥ
リビング
レ級『……』スヤァ
ヲ級『……』スピー
吹雪【……っふぅ!】ドスゥン!!
ヲ級『 』ビクッ
ヲ級『……ヲ?』チャプッ
ヲ級「…………」フキフキ
ヲ級「……」ノゾキコミ
玄関前
伊58「さて……適当に切断していこっか、工具箱は?」
吹雪「えーっと……」ガチャガチャ
吹雪「あ、ありました……でもこんな分厚い装甲……どうやって斬ればいいんでしょうか……」
伊58「そうだねー……丸ノコってある?」
吹雪「えぇ、ここに、あ、防護面も付けないと…………」
伊58「んー……」スチャッ
伊58「艤装のサイズに合わせてカットしないとね……だからー」カキカキ
伊58「このサイズで……でち……切るよー離れてー」
吹雪「はーい」ミミフサギ
ギィィィィーーーーーーー!!!!ギュゥウウウウーーン!!!!
吹雪(丸ノコ買っといてよかったぁ……)
ヲ級「ヲヲヲ……」ミミフサギ
ウゥゥゥゥン…
伊58「分厚いなぁ……ちょっと厚さも調節しないと……」カチャッ
吹雪「ゴーヤさんってそういう加工もできるんですね」
伊58「ん?まぁ、艤装の細かい修繕とかは自分でやってたからねー、吹雪ちゃんもやってみる?」
吹雪「え?いいんですか?」
伊58「もちろん、えっといまは……厚さを調節してるんだけど……」
ヲ級「ヲー……」
ふむ、きりが悪いが続きは夜にしようかしら?
さて、やりますか
利根「VH鋼板は一般家庭で扱うには非常に高価な代物らしいな……いくらかは知らんが
少なくともホームセンターで売るには惜しすぎる代物じゃ」
睦月「そもそも硬化鋼板なんか普通の家庭で使う機会なんてあるんでしょうか?」
利根「知らん、そもそも装甲板を売るホームセンターなどあるわけなかろう、いいから手を動かさんか」カチャカチャ
睦月「はぁい」チュィーーン
利根「VH鋼板で思い出したが……ドラク島の資材が定期的に減るらしいな……大和にとっては死活問題だろうに」
---------------------------------------------
ギィュイイイイイイイイイイイイインン!!!!! ガラン
バチチチ…バチッ!! バチッ!
吹雪(……溶接機、まさかレンタルしてくれるなんて……急いで買ってきたけどすごいなぁ、あのホームセンター)
ヲ級(防護面越し)「ヲー」
伊58「……」バチッバチッ
伊58「よし……!装甲は治ったよ!ふぅ……」カラン
吹雪「お疲れ様です……すごい……」コンコンコン
伊58「艦本式もうまく動いてるし、これで安心でち……でも良かったの?こんなに立派なもの、経費で落とさないでいいの?」
吹雪「大丈夫ですよ、私のお小遣いも経費の一部ですし……それに」メソラシ
伊58「?」
吹雪「艦隊運営費だけで鎮守府の家計は火の車ですから……この間の40万の残りは非常用の資金ですし自由には使えません」ボソッ
伊58「そ、そうなんだ……」
吹雪「一応こういった特殊な支出を行った時の領収書は持ってますけど……役に立つかなぁ……お金下りればいいけど」
伊58「降りると思うよ?一応これも経費だし、吹雪ちゃんはそれをお小遣いで買ってるんだから」
吹雪「そうですかぁ?……でもあまりこういうことで迷惑は掛けたくないし……」
伊58「迷惑かけたほうがてーとくは嬉しいと思うけどねー……」
吹雪「うーん……」
ヲ級(防護面)「……?」オワッタ?
夕方 リビング
伊58「じゃあちょっと性能チェックに行ってくるねー」
吹雪「はーい」
ガララ ガラララ ピシャッ
吹雪「ふぅ……」クシャクシャッポイッ
吹雪「大破したら大変だなぁ……気をつけないと……」
吹雪「……そういえば……私の艤装も小破してたっけ……」シュルッパサァ
吹雪「…………」カチャッパカッ
吹雪「…………うん……少しだけ……これならもう少し使えるかな……」
吹雪「……でも明日横須賀だし……少し綺麗にした方がいいかな……」
吹雪「……少しだけ……古新聞はーっと……」バサッ
吹雪「これじゃ、貧乏鎮守府だと思われちゃうからね……」カチャカチャ
カチャカチャ…カチャカチャ……キリッキリッ
吹雪「ふぅ……うん……ここをもう少し……」カチャカチャ
吹雪「砲身もちゃんと磨いてっと……」
吹雪「今日は魚雷発射管も使ったし……ここ……あ、ちょっとネジが緩んでる……」
ア、ココヲ……タービンモチャントシナイト……ウーン……アァ、ココ……ハヘンガトンデタンダ……
デモ……ココハイイカナー……デモー……ウン、ナオシチャエ……
40分後……
吹雪「……ふぅ……これで……大丈夫かな……」ヘトヘト
レ級「……?」ポンポン
吹雪「……あぁ、大丈夫……ちょっと疲れただけだから……エアコンつけていい?」
レ級「……」コクコク
吹雪「ちょっと寒いかもしれないけど……」ピッ
吹雪「……ふぅ……」ゴソゴソッ シュルッキュッ
吹雪「これで艤装は準備オッケー……疲れた……」ポフッ
吹雪「レ級、おいで」
レ級「ン……」ピョンッ
吹雪「ごめんね、今日うるさかったでしょ?」
レ級「……」フルフル
吹雪「そう?ありがとう……ふぁ……眠い……ヲ級は?」
レ級「……」ユビサシ
ヲ級『……』スヤー コポコポ
吹雪「レ級は眠くないの?」
レ級「ンー……」
レ級「……」コク
吹雪「……そっか……ごめん、私ちょっと眠いみたい……ちょっと寝かせて……」
レ級「……」コクコク
吹雪「……ありがと……」スヤァ
提督の部屋
提督「……」カタカタ
提督「……ふぅ……こんなもんか……」
提督「しっかし何故いきなり…………」
提督(思い当たりフシがありすぎてなんとも言えないが……)
提督(……うーむ……)
提督「まぁ……明日行けば分かるか……」ギィ
提督「…………」キィッ
提督(……そういえば……ここの本ってほとんど読んでなかったな……前の住人のものらしいけど……)
提督(……ちょっと読んでみるか……)スッ
提督(……題名がかすれて読めない……)
提督「……」ペラッ
・
・
・
・
・
・
・
・
提督「……つまんねぇ……」パタン
提督「なにかと思ったらなんだこれ……死後の世界の観光案内?爺さんが読むような本だぞ……」
提督「……他には…………金星人の運命……戦艦大和ノ最期……ふぅん……」
提督「……ここの前の住人は結構な爺さんだったんだな……」
提督「………………」ペラッペラッ
提督「…………官能小説……」
スゥッ
伊58「てーとくー」
提督「ん?どうした?」
伊58「吹雪ちゃん寝ちゃったみたいだけど……部屋に連れて行ったほうがいいかな?」
提督「寝てるの?……まぁ置いといていいんじゃない?」ペラッ
伊58「そう?一応毛布持ってとくね」
提督「んー」ペラッ
伊58「……」ジー
提督「?」
伊58「……エッチな本?」ジトッ
提督「見方を変えれば……いわゆる官能小説みたいだ」
伊58「観音小説?」
提督「神々しいな、読んでみたい」
伊58「まぁよく分からないけど……エッチな本はもう少し隠れて読んだほうがいいよ?じゃ」スゥーッパタン
提督「……官能小説ってエロ本なのか?」ペラッ
吹雪の部屋
伊58「……毛布毛布……っと……」スゥーッ ッタン
伊58「あれ?これ、半分しか開かない……っしょ……」ッタン
伊58「……あれ……?」スゥーッ スゥーッ ッタン
伊58「……3枚しかふすまがないの?……不便……」スゥー
伊58「……んしょっと……あった……ちょっと薄いけど……」ボフッ
伊58「あんな所で寝たら風邪引いちゃうもんね……」スゥーッッパタン
ギィッギィッギィッ
ガチャッバタン
リビング
吹雪「…………」スヤスヤ
レ級「ンー……クゥー……」スピー
伊58「……んしょっと……」ファサッ
伊58「……よしっおやすみ……電気も消しとこ……」パチッ
呉鎮守府
長門「どういうことだ!!何故貴様の所に彼を呼んだ!!」ダンッ!!!
横督『私とて海軍鎮守府を統括する身なのでな……定期的に各鎮守府の仕事の進捗知らねばならないのだよ』
長門「二丁目鎮守府は私達の管轄だ!!貴様のような信用出来ない男に預けることなど出来ない!!」
横督『それはどうかな?少なくとも提督が仕事をしない鎮守府に預けるより私達に預けたほうが良いと思うがね……』
長門『仕事をしないだと……!?貴様……!!!!』ギリッ
横督『ここ最近うまく行っていないようじゃないか……そうだとも、馬鹿な呉艦娘の立てる作戦が成功する筈がない』
横督『大規模鎮守府を運営するならばならそれ相応の戦果が必要だ……私達は信用を糧に仕事をしているのだからな……』
長門「……私達の提督をなんだと思っている……!!」
横督『……貴様の提督は無能だ、何度も言っているがね、どうやら言語障害の上に知能障害も抱えているみたいだ』フッ
横督『障害者手帳を貰うことをお勧めしよう、軍人が戦傷により障害を抱えるのはよくあることだから世間体は心配いらんよ?』
長門「…………言ったな……貴様……!!」ビキィ
横督『あの田舎鎮守府とて、戦果は挙げていないが仕事はしっかりしている、提出書類の不備は数えきれんがな
それに比べて君の提督はどうなっているのだ?最近は顔すら出さなくなっているじゃないか、ついに死んだか?』
長門「提督は多忙な身だ、それに貴様如きに渡す情報など何もない」
横督『まぁ、頷くか外を眺めるしか存在価値のない提督に何ができるか知らんが、死んだならすぐに報告し給えよ?
葬式くらいは出てやらんこともない、かつての学友を盛大に弔ってやろうじゃないか』
長門「何が学友だ……!!海軍の癌が……!!」
横督『寡黙な独裁者の下で働く鎮守府や泊地は大変だ……まぁ生きているなら早めに彼の声をきかせてほしい……
……帰ってきたら彼と話したいことがあるのでな……呉に戻るのはいつになるのかな?』
長門「…………今回の出張は長くなる……貴様のような男と話す機会などない」
横督『……ほう……それは残念だ……では1ヶ月以内に音沙汰がなければ死亡と認定しよう……なぁに、それまでには戻るだろう?』
長門「……な!?何を……!!」
横督『海軍鎮守府に提督が一ヶ月も居ないとなると艦隊運営に支障が出るだろう?当然の事だと思うが……
それに一ヶ月も艦隊を放置する提督に存在価値はない、まぁ天下の呉鎮守府だ、次は有能な提督が来る、期待し給え』
長門「待て!!それでは提督は……」
横督『……では、二丁目鎮守府の事は私に任せなさい、悪いようにはせんよ……』ガチャッ
ツーッツーッツーッ
長門「…………」
ガンッ!!!
長門「…………鬼畜が!!」
提督の部屋
提督「……うーん……難しいな……ニッパー新調した方がいいかな……」キィキィ
提督「…………プラ版も少なくなってきたし……」
提督「でもなぁ……そろそろ貯金がヤバイしなぁ……」
提督「大体たっかいんだよなぁ塗料もニッパーも……うーん……」
提督「……仕方ない……しばらく素組で何とかするか……」カチャカチャッ
ピコッ
提督「ん、メール……陸軍から全員送信……?」
提督「……?」
提督「…………ふむふむ……」
提督「……あきつ丸って確か揚陸艦の……ふむ……艦娘として海軍で運用か……」
提督「陸軍か……確かに今回の騒ぎで全軍を活用するのは正しい判断だよなぁ……」
提督「って事は自衛隊も同じようなことに……うーん……」
提督「……まぁ……なんとかなるだろ」パタンッ
提督「今問題視するべきはうちの家計だ……通帳には今……」ペラッ
提督「残高は問題ないけど……今度今日みたいな演習が行われたら……うーん……」ペラッ
全力で煽ってんだろ、横鎮のツンデレだよ。わかってやれよ
呉が顔を出せない状態→負担を減らすために前浜の面倒は俺が見てやる
軍人が戦傷によって(ry→怪我や病気ならさっさと病院に行け
生きてるなら早めに声を聞かせろ→情報共有したい事が山ほどある
一ヶ月以内に(ry→上や戦況を誤魔化すのは一ヶ月が限度だ
ってことじゃないの?
提督「余裕もたせたほうがいいよなぁ……次の資金提供は……2週間後か……」スゥーッスーパタン
ギィッギィッギィッギィッ
吹雪「あ」
提督「お、吹雪ちゃん、おはよー」
吹雪「おはようございます、司令官、えっと……でも今って夜ですよね?」
提督「まぁそうだな、昼寝開けの挨拶ってどうすればいいんだろ?」
吹雪「うーん……まぁおはようございます……が正しいんでしょうか?」
提督「かなぁ……58ちゃんは?」
吹雪「買い物です、「今日はゴーヤが作るでち!」ですって」
提督「声マネうまいな、そうか、じゃあ俺は風呂でも」
吹雪「もう沸かしてるのでいつでも入れますよ?でも今日のバスロマンはちょっと失敗したかも……」
提督「違いがわからないけど……まぁ入ってみるよ」
吹雪(あれ、誰が入れても同じな気がしてきたけど……そんなこと無いよね……)
ガチャッ バタン
提督「ふぅ……あ、餌あげないと……」フラフラ~
ヲ級『……ヲ』グゥー
レ級『……!』グゥ
提督「悪い悪い、すぐあげるからなー……何が食べたい?昨日の野菜炒めがあるけど」
ヲ級「ヲー」チャプッ フキフキ
レ級『!』ユビサシ
提督「野菜炒め?分かった」ガチャ バタン ピッピッピ ブーン
ヲ級「……」
レ級「……」チャプッ フキフキ
ヲ級「……」ワクワク
レ級「……」ジーー
ピーーッ ガチャッ
提督「ほれ、それなりに美味そうな野菜炒めだ」コトッ
ヲ級「ヲー…」ムシャムシャ
レ級「!……!!」ガツガツッ
提督(……肉と野菜の料理がほとんどだけど……魚って大丈夫なのかな……)
提督(……いや、俺の気分的に良くない……やめとこ)
提督「さて……風呂にでも入るか……」
吹雪の部屋
吹雪「……ゴーヤさんに勝てたってことは……私……やれるんだ……」
吹雪「少しは成長したかな……」
吹雪「……いや……でもまだまだ……もう少し頑張らないと……」
吹雪「吹雪型の皆を守れるような艦娘になるにはもう少しかかるよね……」
吹雪(…………バスロマンの入れ方……中途半端だったかなぁ……)
吹雪(……寝起きだし……仕方ないか……)
吹雪「…………」
吹雪「…………」カララ
ヒュゥー リッリッリッリ…
吹雪「夜風、気持ちいいなぁ……」
バス停
伊58「…………」
伊58「…………」
伊58「…………」ソワソワ
伊58「…………」
伊58「…………」キョロキョロ
伊58「…………時刻表ではこの時間に来るはずなんだけど…………」
伊58「………………」
伊58「…………歩いて行ったほうが早いかな……」
伊58「…………」テクテクテク
ブロロロロロロロ
伊58「あ、来た」
数十分後 リビング
提督「ふぃ~……っと」ボフッ
提督「リモコンリモコン……」ピッ
TV『先の襲撃により』ピッ
TV『佐世保の駆逐艦初雪』ピッ
TV『いい質問ですn』ピッ
TV『お値段なんと498』ピッ
TV『アズカバァーーーーン!!!』
提督「お、映画やってる」
提督「魔法使いのハリウッド映画だっけ……」
ガチャッバタン
吹雪「司令か……あ、映画ですか?」
提督「あぁ、ハリー・ポッテーだったかなんだったか……見る?」
吹雪「はい!」ポフッ
提督「今何時だっけ……」チラッ
提督「6時半か……58ちゃんは多分7時だな……」
吹雪「そうですねぇ……一緒に行ったほうが良かったかなぁ……」
提督「俺が行っとけばよかった気がする……まぁいまさら遅いか……」
TV『グリフィンドォール!! 黙るフォイ!!』
数十分後
伊58「たっだいまー」ガララ
提督「お帰りー」
吹雪「お帰りなさーい」
伊58「ふぅー……市の中心って割と近いんだねー」
提督「そりゃ、まぁバスで行けば十分くらいだし商店街まではそう遠くなかったろ?」
伊58「うん!吹雪ちゃんの説明がわかりやすかったっていうのもあるけど」
吹雪「そうですか?あ、ところで行は何を作るんですか?」
伊58「ふっふっふ……ゴーヤの得意料理、オムライスだよ!潜水艦の皆は木曜日のオムライスを楽しみにしてるんだから!」
提督(あ、ゴーヤチャンプルじゃないんだ)ジー
吹雪(ゴーヤが売ってない事を怒ってると思ったけど、よかったぁ……)ジー
伊58「……ゴーヤチャンプル作ると思ったでしょ……」
提督「い、いや?」
吹雪「そ、そんなことないですよね?司令官?」
提督「当然だ、人を名前で判断するなど提督としてあってはならんことだからな!」
伊58「……むぅ……そう……?まぁいいか、すぐ作るから待っててね!」
吹雪「手伝いましょうか?」
伊58「いいよいいよ、座ってて」
吹雪「はぁい」
伊58「ふんふんふーん……っと……」
提督「吹雪ちゃん、荷造りした?」
吹雪「はい、それにしても、どうして司令官だけではなく、私やゴーヤさんまで呼んだんでしょう?」
提督「さぁ……何かにつけて嫌味でもいいたいんじゃないの?」
吹雪「わ、私達にまで嫌味を言うんですか……?横須賀の司令官は……」
伊58「横須賀のてーとくは嫌な人だって、うちのてーとくも嘆いてたよ?役に立たない艦娘を容赦なく解体するような人だって」
吹雪「そ、そうなんですか……?私……大丈夫かなぁ……」
伊58「ちょっとゴーヤ、あまり行きたくないかも……あの人を小馬鹿にしたような笑顔嫌い」
提督「まぁ……俺も直接話したことは数回しかないから何も言えないけど……確かにいい人ではないな……」
提督「俺は長門さんの呉鎮守府に行きたかったが……まぁ向こうさんが来いっていう以上逆らえないよなぁ……」
吹雪「司令官に何の用なんでしょうか?猫艦戦のことかなぁ……」
伊58「猫艦戦?」
吹雪「えぇ、ついこの間ひょんなことから猫艦戦っていう深海側の最新兵器を入手したんですけど……」
伊58「え……あ、あの猫艦戦を鹵獲した鎮守府ってここだったの!?……で、何かあったの?」カンカン パカッ
吹雪「横須賀鎮守府に予告もなしにクール便で送っちゃったんです……もしかしたそのことで何か……」
伊58「……まぁ色々突っ込みたいことがあるけど……多分そうじゃないと思うよ?」カツカッカッ
伊58「もしかしたら新しい任務を与えるためかも知れないし……階級に関することかも、テートクの階級は?」シャッシャッ
提督「新米少佐だけど?」
伊58「だったらもう少しで昇進するでち、確か新米少佐から少佐までは時間経過で昇進するはずでち」ジュワァー
提督「あぁ……でもまだ俺2ヶ月目だぞ?確か時間経過の昇進は1年だったはずだけど」
伊58「猫艦戦の手柄は棲地制圧レベルの戦果だよ?昇進してもおかしくないでち」ジュゥーー
提督「そうかなぁ……お、いい匂い」
伊58「もうちょっとでできるから待っててね……っほいっと」フッジュゥーー
吹雪「でも昇進のためにわざわざ横須賀に呼ぶっていうのはおかしくないですか?」
提督「さぁ……向こうさんの事情か、もしくは俺達だけが知る何かがあるかもね」
吹雪「……猫艦戦?」
提督「……さぁ?」
ちょっとだけ離席するでち、なぁにすぐ戻るでち
もどったでち……
吹雪「……」パクッ
提督「さて……どんな味か……」パクリ
提督「……うまっ……!?」
吹雪「おいしい……!?」
提督「この口どけ……卵の絶妙な焼き具合……」
吹雪「司令官には絶対に出せそうにないこの優しい味……!?」
提督「これが女性の料理というものか……!!」
伊58「そんなぁ……照れるでち……」テレテレ
提督「後で作り方を教えてくれると非常に有難い……鎮守府内の食事環境をもっと良くしたいんだ」
伊58「うーん……って言っても普通のオムライスと変わらないよ?」
提督「58ちゃんの作り方は恐らく俺みたいに乱暴じゃないはずなんだ、俺も優しい味というものを出してみたいんだよ」
伊58「と、言われても……確かに卵の焼き方はちょっと工夫がいるけど」
吹雪「司令官、今はとにかく食べましょうよ、これ、卵もそうですけどライスもしっかり味が絡んで美味しいですよ?」パクッ
提督「マジ?ライスまでこだわってるのか……」パクリ
提督「…………母さんの味だ……」ホロリ
伊58「ふふん……」パクッ
伊58「我ながらいい出来でち」
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
隠れ棲地
空母ヲ級「……艦載機から映像が来た、領海内からの望遠映像だから画像悪いが」
戦艦レ級「んー」
ブンッ
伊58『やっぱバジル入れてなんぼよね』
提督『確かに、バジルでオムライスのライス部分がうまく出来るか決まるよなぁ』
吹雪『そうですか?バジルよりガーリックがオムライスを決めると思いますけど……』
空母ヲ級「……なんだこれは」
戦艦レ級「……美味そう……」
夜 入浴後
吹雪「……あ、映画終わっちゃった」ピッ
TV『突如』
ゲホッ、これは見なかったことにしなさい、いいね?
夜 入浴後
吹雪「あ、映画終わっちゃったかぁ」ピッ
TV『謎の重爆撃機、通称深海重爆撃機が再びW島に出現……現在W島にて瑞鶴改、翔鶴改が迎撃にあたっているそうです』
吹雪「!」
提督「お……」
TV『中継がつながっています、清水=サン?』
TV『はい!こちらW島より数キロ離れた上空です!凄い轟音が響いておりとても近寄れる状態ではありません!』
TV『あ!今発砲炎が!戦闘が始まったようです!!瑞鶴改と翔鶴改、どちらも優れた空母であr』
フッ!!!! ズズズズゥウウーーーーン!!!!
TV『!自衛隊の新兵器のようです!ジェット戦闘機が先程私達のすぐ上を通り過ぎました!!音速を超えています!!』
提督「……」
吹雪「瑞鶴さん……!!」
TV『カメラがズームしておりますが……ここから深海重爆撃機が確認できますでしょうか!?』
提督「おー……これはデカイな……瑞鶴ちゃんらは見えない?」
吹雪「カメラからは見えませんけど……いるのかな……?」
TV『繰り返します、現在艦娘の瑞鶴改と翔鶴改、そして航空自衛隊が深海重爆撃機の迎撃を行っております!』
TV『私達はここまでしか接近することができませんが!彼女たちの力を信じましょう!日本の平和は彼女らにかかっています!』
吹雪「……翔鶴さん……瑞鶴さんをお願いします……!」
提督「きっと大丈夫だ、ところで、58ちゃんは?」
吹雪「荷造りです、明日は早いですから」
提督「そっか、準備が終わったらお風呂にはいるように言っといてくれる?」
吹雪「はーい」ガチャッバタン
提督「……他になんかやってないかなぁ」ピッ
提督「……どの局もW島だなぁ……しかし早いなぁ……深海側も必死ってことか……」
提督「……夜だけど大丈夫かな……夜に戦闘機……まぁ昔じゃないしある程度融通は効くか……」ピッ
TV『じゃあ、行くわ、司令官』
TV『雷!待ってくれ』
TV『……何?』
TV『これを……もし君が諦めそうになった時……これを持っててくれ……』
TV『司令官……ありがと……』
提督「流石は地方局……全くもって無関心と来た」
提督「……でも再放送か……おとなしくニュース見とこう」ピッ
吹雪「あ、伝えておきました」ガチャッバタン
提督「ありがとー」
吹雪「……W島は大丈夫ですか?」ポフッ
提督「今の所全くもって膠着状態みたいだ、程よく削り合ってるって感じ」
モノスゴイオトデス!! コノヨノモノトハオモエマセン!! ウトウハダイジョウブデショウカ!?
吹雪「……」
提督「……」
吹雪「……」スクッ
提督「……?」
吹雪「……」カラッ
提督「どうしたんだ?窓なんか開けて」
吹雪「……テレビ越しじゃ、瑞鶴さんがよく見えませんから……」
吹雪「せめて、同じ空を見上げて……瑞鶴さんを応援したいんです」
提督「…………ロマンチストだねぇ」
吹雪「これくらいしか出来ませんから……」
提督「……まぁ、そうだな……」
夜中 吹雪の部屋
吹雪「……」
吹雪(……結局、テレビでは今での戦闘中ってだけで終わっちゃった……)
吹雪(……はぁ……結果はまだ分からないかぁ……)
伊58「んぅ……吹雪ちゃん、大丈夫?」コソッ
吹雪「ふぇ!?あ、はい……大丈夫、です」
伊58「……明日は早いから早く寝た方がいいでち……」モゾッ
吹雪「あ、は、はい…………」ゴロッ
吹雪「……」
吹雪(大丈夫……きっと大丈夫だよ……)
夜更け 提督の部屋
提督(電話子機使用)「……そうですか……良かった……」
長門『深海重爆撃機は撃墜、爆弾投下による被害は最小限に抑えることに成功しました』
長門『瑞鶴改の完全回復によるW島の戦力増強、猫艦戦の解析による新兵器の実戦試験の成功』
長門『今回の防衛成功は二丁目提督のお陰でもあります……感謝します』
提督「あぁ……いえそんな……」
提督(俺何もしてないぞ……?)
長門『……明日、横須賀へ向かわれるのですか?』
提督「えぇ……まぁ……」
長門『……そうですか……』
提督「……すみません……すぐに戻りますので……」
長門『……お気をつけて』
提督「はい……では」
長門『えぇ』
提督「……」ピッ
提督「……長門さん……まぁ……仕方ないか……」
提督「それに……ヲ級とレ級には少しさみしい思いをさせてしまうな……明日餌を計画的に食べるように教えとこう……」
提督「荷物よし……明日の制服よし…………さて、俺も寝るか」
パチッ
さて……さすがに眠いぜ……今日はここまでじゃ
菱餅……?そんなの和菓子屋かひな祭りシーズンにスーパーに行けばいくらでも買えますよ
というわけでドーモ、始めます
次の日 昼前 横須賀線
ゴトンゴトンゴトン…ヨコスカ ヨコスカデス
提督「……おーい、着いたぞー」ツンツン
吹雪「やっとつきましたね……ふぅ、遠かったぁ……」グググッ
伊58「海から行けば近いけど、電車とか使ったら遠いんだねー」
提督「まぁなぁ……費用もかかるしホイホイといけないってのが難点だよ」
吹雪「……ヲ級達、大丈夫でしょうか?」
提督「んー…まぁ、あの子だって馬鹿じゃない、ちゃんと自分で生活できるよ」
吹雪(まぁ……水道を壊したりしなければね……あの子達好奇心旺盛だから……)
提督「?」
吹雪「あぁ、いえ……何でもないです!降りましょう!」
伊58「横須賀鎮守府かぁ……」
昼 横須賀鎮守府正門前
提督「…………」アゼン
吹雪「…………」オー
伊58「…………??」
提督「…………で、でかい……」
吹雪「舞鶴より大きいなんて……始めて見ました……これが横須賀なんですね……」
提督「門に威圧されるなんて初めてだ……衛兵さんは居ないのか……?」
伊58「あそこでち、ゴーヤが話してこようか?」
提督「いい?じゃあこれ、必要書類ね」ペラッ
伊58「はーい、すみませーん!」タッタッタッタッ
若葉「……」チラ
伊58「……すみませーん!!」
若葉「……」ジーー
伊58「…………」
伊58「すみませーん!!!!二丁目鎮守府のものでちけどーー!!!」
若葉「聞こえている、少し耳が痛いぞ」キーーーン
伊58「なら返事くらいしてほしいでち……あのーゴーヤと吹雪ちゃんと提督がここに来るって聞いてる?」
若葉「あぁ、聞いている」
伊58「なら門を開けてほしいでち、はいこれ、書類」ペラッ
若葉「少し待て……」ガサガサ ペラッペラッペラッ
若葉「うむ、間違いないな………………二丁目鎮守府が到着しました」カチャッ
若葉「…………了解」カチッ
ガララララララララララララ
若葉「入っていいぞ」
伊58「はーい、てーとくー入っていいってー!」タッタッタッタッタッタ
若葉「……騒々しい艦娘だ……」フンス
横須賀鎮守府 敷地内
提督「…………」テクテク
吹雪「……大きい……」キョロキョロ
伊58「……あの施設が仮想敵撃破演習場で……あそこが……」ペラッ
吹雪「それ、パンフレットですか?」
伊58「うん、さっき衛兵さんがくれたんだ「人数分ある、持って行くといい」だってー」
吹雪「ふぅん……」ペラッ
提督「とりあえず受け付けに行こうよ、こっちみたいだ」
吹雪「あ、はーい、ほらゴーヤさんも!」
伊58「ちょ、ちょっと待ってくだち!」
キィッ キィッ
受付施設
ア、スミマセン、ニチョウメチンジュフデスケド ア、ハーイ ジャアマッテマス
提督「……ふぅ、艦娘の誰かが迎えに来るみたいだ」
吹雪「はーい……ふぅ……」ポスッ フカァ
吹雪「あ、うちのソファより柔らかい……」
伊58「うー……ゴーヤ疲れたよぉ……」ポフゥッ フカァ
提督「こーら、58ちゃん、大きな施設なんだから行儀よくしてな」
伊58「はぁい……」
提督「……にしても本当に大きいなぁこの施設……」
コツッコツッコツッ
提督「お、来たみたいだ、ホラ立って」
吹雪「は、はい!」スクッ
伊58「はーい」スクッ
天龍「おう、二丁目提督だな、天龍だ」ビシッ
提督「天龍さん、お疲れ様です」ビシッ
吹雪「……」ビシッ
伊58「て、天龍さんでち……」ビシッ
天龍「今日は遠い所からよく来たな、お前らも疲れたろ?」
吹雪「い、いえ!本日は司令官だけでなく私達まで呼んで下さり有り難うございます!」
伊58「右に同じでち!!」
天龍「ははは、元気がいいな、遠い所からご苦労さん」ナデナデ
吹雪「は、はい!ありがとうございます!」ニコリ
伊58「みみ、右に同じでち!」カチンコチン
提督(吹雪ちゃん左にいるんだけど……)
提督「で、天龍さん……俺を呼ぶのは当然でしょうけど、何でこの子達まで?」
天龍「さぁな、後で提督に聞いてくれ……」キョロッ
天龍「……龍田遅ぇな……何やってんだ?」
タッタッタッタッタ
龍田「ごめん天龍ちゃ~ん……演習が長引いちゃって~」
天龍「おっせぇなぁ……演習くらいちゃっちゃと終わらせろよ」
天龍「ったく……ここに居るのが前浜町二丁目鎮守府の提督と艦娘たちだ、挨拶しとけ」
龍田「はぁ~い……」クルッ
龍田「初めまして~横須賀鎮守府の第3艦隊旗艦、龍田だよ~……?よろしくねぇ~……?」
吹雪「ヒッ…………よ、よよ……よおろしく……おおねがいしま……します……」ブルブルブル
伊58「…………ゴーヤ……ちょっとトイレに行きたいでち…………あ、……よ、よろしく……おねが……おねがいしまち……」ガクガクッ
提督「よ、よろしくお願いします……」ビシッ
龍田「……あぁ……やっぱり怖がられちゃう……」シュン
天龍「……まぁいい……俺は二丁目提督を提督室に連れて行くから、龍田は吹雪たちを頼むぜ」
龍田「はぁ~い、吹雪ちゃん、ゴーヤちゃん、よろしくね~?」
吹雪「は、はひ!!」ビクビク
伊58「地獄の果てまでもついていくでち!!」ビクビク
天龍「……俺もあんなふうに怖がられたらなぁ……」
提督「……女性って声色変えるだけで物凄く怖くなるみたいですよ?」
天龍「……天龍だぜぇ~?」
提督「古い芸人みたいです」
提督室前
提督「…………」ゴクリ
天龍「そんな緊張するなって」ヒソヒソ
提督「は、はい…………」ピチッ
天龍「……ちょっと待て………」ジーッ
提督「?」
天龍「見間違いじゃねぇな……ネクタイずれてるぞ」キュッ
提督「え、あ、本当だありがとうございます」ヒソッ
天龍「普段制服着ないのか?」ヒソヒソ
提督「基本的に一昨日みたいな服ですし…………よし、じゃあ……お願いします」ヒソヒソ
天龍「おう、緊張するなよ?」コンコン
横督『誰だ』
天龍「俺だ、二丁目提督を連れてきた」
横督『入れ』
天龍「おう」バンッ
横須賀鎮守府 提督室
提督「失礼します」
横督「来たか……座れ」
提督「は、はい……失礼します」スッ
横督「……」
提督「……」カチコチ
横督「……何を緊張している」
提督「え、あ、その……」キョロキョロ
提督(……あの金髪美人……あの人アメリカの艦娘……?)
提督(……それにこの部屋……本当に横須賀さんはこんな所で仕事してるのか……?)
提督(……広すぎて落ち着かないだろ……!?)
横督「……まぁいい……天龍」
天龍「何だ」
横督「部屋から出ろ、誰も通すな」
提督「え、ちょ」
天龍「分かった」
天龍『アイオワ、来い』
USA艦娘『?……分かったわ』
スタスタスタ バタン
提督「……」
横督「……」
提督(……気まずい……)
横督「さて……早速だが……貴様に渡すものがある」カサッ
提督「……何でしょう」
横督「勲章だ、猫艦戦鹵獲による軍事技術の発展を賞したものだ、受け取り給え」
提督「え?」
横督「聞こえなかったのか?全く……これだから集中力の乏しい低学歴は……」
提督「いや、聞こえてますけど……俺にですか?」ポカーン
横督「他に誰が居る、叢雲にでも渡すか?」
提督「あ、いえ!受け取ります!ありがたく受け取ります!」
横督「……貴様如き田舎者にはもったいない代物だが……受け取れ」
提督「……は、はい……」スクッ
横督「……」スッ
提督「……」ペコッ
横督「……それと、貴様に昇進が言い渡された、新米少佐から中佐に昇進だ」ペラッ
提督「あ、え……本当ですか?」
横督「私が嘘をつくとでも?」
提督「あ、いやそんなつもりでは……」
横督「……チッ……新しい階級章だ、持って帰れ」スッ
提督「す、すみません……あ、ありがとうございます」
横督「…………」
横督「………………全く……」
横督「…………」ペラッ
提督「……」ゴクリ
横督「…………川底棲艦の調査状況はどうなっている」
提督「え?」
横督「答えろ、川底棲艦の調査状況だ」
提督「……あ、えーと……今の所さしたる問題は見受けられません……けど……」
提督「それと、新種についての報告を先日呉にしました……もうすぐ情報がまとめられるかと……」
横督「この場で言え」ペラッ
提督「あ、は、はい……」
・
・
・
・
・
・
・
・
応接室
吹雪「…………」カチカチ
伊58「…………」ビクビク
吹雪「…………」カチコチ
伊58「…………」ビクビク
吹雪「……ご、ごーや……さん……?」ヒソヒソ
伊58「な……なん……でち……?」ヒソヒソ
吹雪「わ、わた……私達……これから……どうなるんでしょうか……?」ヒソッ
伊58「わ、分かんない……取って食われるようなことはない……とおもうけど…………」ヒソッ
吹雪「……ほ、本当ですね……?」チラッ
龍田「…………♪」
龍田「……ふふふ……」ニコォ
吹雪「ヒィィィ!!!?ほ、本当ですよね……!?」
伊58「わ、わかんないよぉ~~!?」
龍田「吹雪ちゃーん?ゴーヤちゃーん?」
吹雪「ふぁい!?」
伊58「な、なんでしょうか!?」
龍田「これからぁー……射撃練習するんだけどー……見学するー?」
吹雪(あ、これ的にされる……)
伊58(みんな……さよなら……)
吹雪「……はい……喜んで……さよなら司令官……」スゥー
伊58「標的艦としての勤め……果たすでち……」スゥー
龍田「え……?え?」
射撃演習場
吹雪「…………」ハイライトキエ
伊58「…………」ホウシンジョウタイ
龍田「第三艦隊のみんなー?」ピピーーッ
ザッザッザッザッザッザ
若葉「3番艦若葉、正門監視任務終了」
摩耶「今日も標的に撃つだけかぁ?いい加減飽きたっての…」
加古「ファァ~ア……今度は何撃つんだぁ?」
龍田「皆揃ったー?今日は見学してくれる人が居るから恥ずかしくないようにねー?」
吹雪「…………」
伊58「…………」
摩耶「……この死刑囚みたいな顔した奴らか?」
龍田「ちょっと怖がってるだけだよ?ねー?」
吹雪「ハ、ハイ……吹雪は標的艦です……動かない標的です……」
伊58「浮かない潜水艦はただの的でち……どうぞ撃ってくだち……」
龍田「……ずっとこの調子なのー……」シュン
摩耶「お前何したんだよ……」
龍田「何もしてないよー?ただ射撃演習を見学するか聞いただけだよー……」
加古「ZZzzz……」
若葉「……大丈夫か?」
吹雪「はい、吹雪は大丈夫です」
若葉「大丈夫じゃなさそうだ……少し日陰で座っていろ」
吹雪「……いいんですか?」
若葉「大丈夫だ」
伊58「じゃあゴーヤはそろそろ逝くでち……」
若葉「お前も座っていろ」
伊58「……でち……」スッ
龍田「……若葉ちゃーん?吹雪ちゃんたちは大丈夫ー?」
若葉「……」グッ
龍田「……うん、じゃあ始めよっかー」カチッ
カシャコン!
龍田「……構えてー」
摩耶「っ!」ガチャッ
若葉「……」ガチャコン
加古「……ZZzz」
龍田「……加古」ギロッ
加古「はひ!」ジャキッ
龍田「目標はいつもの距離だよー?外したら許さないから……」ギロリ
加古「わかってるって、だからそんなに睨まないでよー」
若葉「……私でも睨むがな」
日陰
吹雪「……」ピクッ
吹雪「あれ……?ここは……」
伊58「…………」ピクッ
吹雪「あ……龍田さん……」ゾクッ
吹雪「…………射撃訓練だったっけ……?」
伊58「……そうでち……ゴーヤたちは的にならなくて済んだみたいでち」
吹雪「……見ましょうか」
伊58「……うん」
龍田「うてぇー」
ドドドドドドォーン!!!
龍田「次弾装てーん、もう一度いくよー?……うてー」
ドドドドドドォーーン!!
吹雪「……すごい……少しも照準がブレてない……」
伊58「さすが横須賀鎮守府の精鋭部隊でち……4人だけの第三艦隊……あの4人だけで十分みたいでち」
吹雪「……」
龍田「……♪」ニコッ
吹雪「……」ペコリ
提督室
ドドドドーーン
提督「……という、わけなんです……」
横督「……」カキカキ
横督「……やはり呉の情報はアテにならんな……」カタカタ
提督「……これで、大丈夫でしょうか?」
横督「十分だ、暫く黙れ」カタカタカタカタ
横督「……」カタカタカタ カタッ
横督「……いいだろう……」
提督「……あの……他には……」
横督「………………」
横督「では、少し質問をする」
横督「……」フゥ
提督「……何を?」
横督「……」
横督「……呉の提督について知りたい」
提督「……呉の……ですか?」
横督「爆撃騒ぎ以降連絡が取れん、貴様なら何か知っているはずだ、貴様の知っている事を話せ」
提督「……」
横督「…………長門に口止めされているのか」
提督「……いいえ……長門さんは関係ないです……ですが……」
横督「では話せ、その言葉を話すことで貴様が不利になるのなら私が何とかする」
横督「奴はどうなった」
提督「……………………」
横督「…………話せないか……」
横督「……口を閉ざす理由は何だ、長門への信頼か?それとも私への嫌味か」
横督「……まぁいいだろう…………」
提督「……すみません……」
横督「……だが、無事ではないのは確かだな……」
提督「…………」
横督「…………」
横督「……行け、貴様にもう用はない」
提督「は、はい……失礼します……」スクッ
ガチャッバタン
廊下
提督「…………」フゥ
天龍「お疲れさん」
提督「あ、ありがとうございます……ハァ」
天龍「何だ、随分疲れてるな」
提督「…………あの人が何を考えてるのか分かりません……話すだけでも疲れます……」
天龍「……まぁ、初対面ってか長くつき合ってねぇとめんどくさいかもな、アイツは」
提督「えぇ……言ったら悪いですけど……めんどくさい人ですね……」
天龍「確かにな……けど悪い奴じゃねぇよ、少なくとも俺の知ってる限りではな」
天龍「……何ていうか、なんて言えばいいんだろうな……素直になれないって奴なのか……」
提督「……ツンデレ?」
天龍「そう、それ、アイツは人を普通に評価することができない病気を抱えてんだよ」
天龍「だからさ、お前のことはアイツなりに評価してるみたいだから安心していいぜ……?」
提督「そうなんでしょうか……?」
天龍「ただ……なんでかなぁ……呉の提督とはやはり意見が合わねぇみたいなんだよ……」
天龍「アイツと呉の提督に何があったのかは叢雲しか知らねぇんだけど……アイツも頑固なやつだよ……
何回聞いても一向に口を開かねぇんだからさ……」
天龍「ま、提督について聞きたいなら叢雲を探して……」チラッ
提督「?」
天龍「いや、探さなくても良い、じゃあ俺は部屋に戻るぜ」
タッタッタッタッタッタッタッタッ
提督「?……どういうこ」
ガッ グィッ
叢雲「…………見覚えがないとは言わせないわ、田舎者」グググググ
提督「……あぁ……なーるほど……」
こんなSS書いてられるか!>>1は席をはずすでち!!
(割と早くお力るから戻るとはいえないでち)
早く戻るといったでち、あれは嘘でち
夜に書くでち
ドーモ、もう少しで始めます
提督「……」テクテク
叢雲「……」ツカツカツカ
提督「あのー」
叢雲「……」ギロッ
提督「な、ナンデモナイデス」
叢雲「……そう、ならいいけど」
提督「…………」
叢雲「……」ツカツカツカ
提督「……」テクテクテク
叢雲「…………」ハァ
叢雲「…………吹雪は元気にしてる?」
提督「え?あ、うん、元気だよ?」
叢雲「そう……」
叢雲「…………」
提督「…………」
提督(……どこに向ってるんだろう……)
叢雲「…………」チラ
叢雲「…………!」
龍田『そうそう、その構えなら狙いがぶれないよー?』
吹雪『は、はい……!』グッ
龍田『力まない力まない』
吹雪『はい!』
叢雲「…………」フッ
提督「お?あ、吹雪ちゃん……と……58ちゃんはー……」チラッ
伊58『そう、リンガってほんとに大変なんだから!ゴーヤはもっと感謝されてもいいでち!』
摩耶『大変なんだなぁー……』
加古『ウンウン……』コックリコックリ
若葉『提督に進言したのか?』
提督「ほっ……仲良くやってるみたいだ……」
叢雲「あの龍田さんとまともに話せるなんてねぇ……意外と肝が座ってるじゃない」
提督「……そんなに怖い人なの?あの龍田って人」
叢雲「実際話してみれば分かるわよ」
提督「……ふーん……」
叢雲「……ほら、行くわよ、時間があるって分けじゃないんだから」
提督「……どこ行くの?」
叢雲「いいから来る」グィッ
提督「は、はい」
ガラッ
叢雲「……」キョロキョロ
提督「………?」
叢雲「……誰も居ないわね……」
提督「ここは……学校の教室?」
叢雲「駆逐艦の講義室よ、今は殆ど使われてないけどね」
提督「へぇ……」
叢雲「……」ガラッピシャッ カチッ
提督「ん?」
叢雲「ここなら誰も入ってこないわ…………」ガタッ
叢雲「あんたも座りなさい」
提督「あ、はい」ガタッ
叢雲「……司令官とは何を話した?」
提督「……川底棲艦についてと、呉の提督について……呉については何も言えなかったけど……」
叢雲「……なるほどね……まぁ概ね予想通りって所か……」
叢雲「……」チラ
叢雲「胸ポケット何か入れてる?」
提督「ん?あぁ、勲章と階級章だよ、本題に入る前に貰ったんだ、まさかこんなに早く昇進するとはねぇ」コトッ パサッ
叢雲「昇進?あ……中佐になったのね、おめでとう」
提督「あ、ありがとう」
提督「……まぁ正直いうと……」
叢雲「?」
提督「紙袋くらいくれてもいいじゃんって思った、こんな大事なものポケットに入れさせるなよ……」
叢雲「最重要機密をクール便で送るような奴が何を言うのよ」
提督「返す言葉もない」
叢雲「……まぁうちの司令官と長門さん……って言うか呉鎮守府と仲が悪いのは知ってるわね?」
提督「うん……かなりギスギスしてるよね……何でかは知らないけど……」
叢雲「まぁ何で仲が悪いかは後で言うわ、で、その不仲から海軍全体に派閥が出来てるのは知ってる?」
提督「いや……その辺はよく分からないっていうか知らないです……横須賀派と呉派とかですか?」
叢雲「えぇ、そんなものよ」
提督「……へー……知らなかった……俺はどっち派なんだろう……」
叢雲「多分呉派に分類されてると思うわ、誰が分類してるかは知らないけど」
提督「……ということは、俺と君は敵同士って事?」
叢雲「ってわけでもないのよね……どっちを信頼しているかで派閥は勝手に決まるから……」
叢雲「別にあんたが呉派だからって誰が何を言うわけでもないしうちの司令官があんたに下す評価は変わらないわ」
提督「本当に名前だけの派閥なんだ……意味あるの?」
叢雲「さぁね……ただ双方に問題があった時にこの派閥が役に立つかもしれないから分けてるのよ、近いうちに何かが起こりそうだし……」
提督「不穏なこと言わないでくれ……本当に起きたらどうするんだよ……」
叢雲「起きそうだから分けてるのよ、アンタだってうちと呉が殴り合ったら呉に加勢するでしょ?」
提督「しないよ、勝手に巻き込むな」
叢雲「そう?じゃあ横須賀を助ける?」
提督「助けないよ、関係ないだろ」
叢雲「……なら、貴方はそういう問題が起きた時どうするの?」
提督「知らないよ、そんなことが起きないようにしてくれ」
叢雲「……ふぅん……まぁいいわ……」
提督「で……派閥についてはなんとなくわかったけど……それで?」
叢雲「少しそれたわね……その派閥のお陰でうちと呉との情報にズレが生じることが多々あるのよ」
提督「情報のズレ……」
提督(偽情報流してるみたいだから当然っちゃ当然か……)
叢雲「偽情報って言うのは分かりきったことだけど……細かい情報のズレがあってうまく連携が取れない時があるのよ」
叢雲「……と言っても、そのズレも情報の隠し合いとかで生まれるものなんだけど……」フッ
提督「隠し合いねぇ……」
叢雲「一番酷いのは情報を隠しあった結果、その情報が全く違うものとなってこっちに来ることよ」
叢雲「先日の猫艦戦の件だって送り主があんただってことが呉に伝わったのはかなり後で……鹵獲自体は佐世保がやったことになってたんだから」
提督(割と早く電話したんだけど……この事も呉の長門さんが伝えてない情報なのか……めんどくさいなぁ)
叢雲「……陸と海で情報共有が難しいのはともかく、海軍同士でマトモな情報共有が出来ない今は致命的な状態なのよ……」
提督「まぁ確かに……」
叢雲「だから……あんたに呉と横須賀の情報を正しく伝えるパイプになってほしいの」
提督「…………俺が?」
叢雲「変なお願いだってことは十分承知しているわ、でもこの関係の修復より情報の乱れを直すことの方が先決なのよ」
提督「…………うーん……別に俺は構わないけどさ……」
叢雲「…………」
提督「……あ、いや、断ってるわけじゃないよ?片手間に正しい情報を伝えるなんて訳ないし」
提督「ただ、叢雲ちゃんはこのままでいいのかなーって……」
叢雲「私が?何で私が出てくるのよ」
提督「いや、だって叢雲ちゃんと横須賀さんは長年一緒にやって来た仲でしょ?」
叢雲「えぇ……まぁ」
提督「だったら、昔の長門さんと横須賀さんの関係だって熟知……とは行かなくても知ってるでしょうよ」
叢雲「……」
提督「その関係を昔のように戻さなくてもいいのかなーって……」
提督「……昔は仲よかったんだよね?」
叢雲「…………」コク
提督「…………そうか、じゃあ……」
叢雲「戻せないわよ……」
提督「……」
叢雲「私だって……長門さんとまた働きたいけど……どうやっても……!」ポロッ
叢雲「……っ」グシッ
提督「…………まぁ、どうしても無理ならいいけど……」
提督「……まぁ、分かった……情報を正しくお互いに送るんだな?」
叢雲「……えぇ……」
提督「やってみるよ……変な事言ってゴメンね……?」
叢雲「……全くよ……他人の問題に口出ししないんじゃないの?」スンッ
提督「そうだったな、すまない」
叢雲「……ふん、まぁ、よろしく」
叢雲「少し話すわね、呉と横須賀の関係……」
提督「そんなムリしないでいいよ?」
叢雲「いいのよ、最初にあとで話すって言ったし」
提督「…………」
叢雲「……まさか、もう忘れたの?」
提督「……あ、うん……」
叢雲「はぁ…………大事なことまで忘れないでよ?」
提督「それは大丈夫だ、重要な事柄フォルダに入れてるし」
叢雲「なによそれ……いい?一度しか言わないから耳かっぽじってよく聞きなさい」
提督「は、はい……」
叢雲「……横須賀鎮守府が最初に作られた海軍鎮守府ってのは知ってるわね?」
提督「確か……九条を維持して日本軍を復活させる……とかなんとかだっけ?」
叢雲「えぇ、そんな所、横須賀鎮守府はその復活計画の先駆けとして海自の基地を改装して作られた鎮守府……」
提督「教科書の最初辺りに書いてある事柄だな……そこは覚えてる」
提督「そっから海上歩兵、艦艇砲装備兵、艦艇特務兵と、艦娘に至るまで色々実験がされてたんだよね?」
叢雲「えぇ、入り口のガラスケースにあるマネキンが当時の服装よ、見た?」
提督「そういえば見てなかったな……帰りに見るよ」
叢雲「あの人達のお陰で今の私達があるって思うと色々考えさせられるわ……姉さんたちにも見せてやって」
提督「うん……で、また話がそれたな……」
叢雲「そうね……そこで色々実験されて、BS-00が出来た頃に呉鎮守府の改装が始まったの」
提督「ビーエスマルマル?」
叢雲「艦娘のプロトタイプよ、艦名はなかったけど」
提督「へぇー……」
叢雲「……呉鎮守府が完成する頃にはもう艦娘が完成してて、私と司令官は呉鎮守府が出来て数カ月後に着任したのよ」
提督「って事は……今からーえーっと……」
叢雲「15年位前ね」
提督「大先輩だな…………ハハハ」
叢雲「その年に司令官が運用していた艦娘が私と、私と司令官が着任する前に横須賀に居た長門さんだったのよ」
提督「……長門さん、元横須賀所属だったんだな」
叢雲「長門さんに余計なこと吹きこまないでよ?」
提督「分かってるよ」
叢雲「あの頃は楽しかったわね……何も分からなかった私や司令官をよく助けてくれたし……」
叢雲「……ずっと着任してなかった姉さん達を姉として呼ぶように教えてくれたのも長門さんなのよ?」
提督「そうなの?」
叢雲「姉妹艦を姉妹として呼ぶようになったのは長門さんがそういった伝統を作ったからなんだから、感謝しなさいよ?」
提督「へぇ……」
提督「んで……呉鎮守府も同じ頃に今の提督が着任したんだよね?」
叢雲「それが、そうじゃないのよ」
提督「へ?」
叢雲「呉の司令官は提督学校の卒業試験に落ちて留年してるの、配属は2年後よ」
提督「……留年かぁ……でも呉みたいな大規模鎮守府を運営するのに留年しちゃうのか……」
叢雲「当時は横須賀と呉しか海軍司令部が存在しなかった上に合格して司令官になれるのはたった1人」
叢雲「その上横須賀は今の司令官が着任してるから事実上一人しか呉の提督になれないわ」
提督「って事は今とは比べ物にならないような倍率ってことか……」
叢雲「受験者数数千人の提督学校の入試を合格した数人が受ける着任試験……」
叢雲「それに落ちた提督候補は数年また勉強しなおして何時開くかわからない空席をまた争うのよ……」
叢雲「当然、学友関係になる者も居れば敵対しあう者も現れる」
叢雲「成績トップだった司令官と昔の呉の司令官は真の学友だったそうね……」
提督「……ふむふむ……」
叢雲「……あ、そうだ、このことも言っておかないと」
提督「?」
叢雲「長門さんはさっきも言ったように横須賀鎮守府に所属してたけど、同時に提督学校の教師をやってたのよ」
提督「ほー……」
叢雲「最前線に立つ艦娘を指揮すると同時に指揮方法を学ぶ、言えば実技の教師のような人だったの」
叢雲「今の呉の司令官と長門さんはそこで出会ったみたいね」
提督「……叢雲ちゃんは呉の提督の姿は見たことあるの?あの人どんな人なのかよく分かんないんだよなぁ……」
叢雲「……悪いけど、私もあの人の姿や声は知らないわ、無口な人だとは聞いたけど……」
提督「ふぅん……」
提督(長門さんも話しにくい人だって言ってたっけ……)
叢雲「……今の呉の司令官の成績は学校の中では中の上で十分に受験資格はあったけど……」
提督「落ちちゃったのか……」
叢雲「えぇ、だから次の鎮守府が出来た時は必ず彼を着任させてやるって意気込んでたわね……」
提督「今の呉の提督のことをあの人はどう思ってたんだ?」
叢雲「使えない後輩……とは言ってたけどその時のあの人の顔は笑ってたわね」
提督「……となると、世話のかかる後輩……みたいな感じか……」
叢雲「多分ね」
提督「だったら尚更理解できないな……長門さんと横須賀さんがそんなにいい仲なら
長門さんと呉の提督が一緒に行っても応援するだけじゃないか?」
叢雲「…………普通に配属されたならね……」
提督「……と言うと?」
叢雲「今の呉提督の配属は正式なものじゃないのよ、言えば司令官の死亡による替え玉配属」
叢雲「呉の司令官は試験を受けずに臨時で配属されたのよ、そしてその秘書艦に選ばれたのは長門さん」
叢雲「当然横須賀の秘書艦を務めていた長門さんは断ることが出来たわ」
提督「……受け入れたのか……」
叢雲「…………」
叢雲「呉の司令官を教えていた長門さんが呉の司令官の秘書官を務めることは別におかしくない」
叢雲「でも司令官は彼の配属自体を拒んでいたの」
叢雲「『あいつの代わりが未熟者に務まるわけがない、特にあいつはもっと勉強させなければならない
でないと、あいつと同じ末路をたどることになる、未来ある若者を殺すな』ってね……」
提督「……」
叢雲「司令官は何度も学校に抗議したわ、でも決まったものを取り下げることは出来ない」
叢雲「配属が決まって正式に配属されるまで、昼も夜も長門さんと司令官は口論を続けてた……」
叢雲「殴り合いの喧嘩ならまだ良かったかもね、聴覚を失いたくなる程陰湿な言い争いだったわ……」
叢雲「…………そんな言い争いが着任する直前まで続いて……結局」
提督「時間が解決したってことか」
叢雲「…………」コク
提督「……提督不在の穴埋めが先か、質のいい提督を後で配属させるのが先か……」
提督「……どっちが正しいかよく分からんな……その時長門さんと会話とかは?」
叢雲「…………」フルフル
提督「……そうか、まぁそうだよなぁー……」
叢雲「……長門さんが配属された後は秘書艦の仕事は私が引き継いで、秘書艦の生活は今年で13年目……」
叢雲「事実上長門さんと同じ期間の秘書艦生活ね……」
提督「……横須賀さんの性格はやっぱり長門さんの件から?」
叢雲「いや……昔っからいやみったらしい性格だったけど、長門さんの件から更に悪化したって感じね」
叢雲「……ただ、一つ言えることは……あの人は長門さんも呉の司令官も憎んでない……」グッ
叢雲「むしろ……」
カチッ ガラッ
横督「叢雲、来い、作戦会議だ」
叢雲「……司令官」
横督「……早くしろ」
叢雲「……分かったわ、すぐに行く」
タッタッタ…ピタッ
叢雲「……二丁目さん……」
叢雲「……司令官のこと、好きになれとは言わない……」
提督「……」
叢雲「分かってあげて、あの人も辛いの……」
叢雲「……長門さんや呉さんも助けて欲しいけど……司令官のことも忘れないで……」
横督「おい!何をしている!」
叢雲「……じゃあ、行くわ、またね」
タッタッタッタッ
提督「…………」
提督「……助けるって……何を助けりゃいいのさ……俺は吹雪ちゃん一人で精一杯だってのに」ポリポリ
提督(……まぁ……言われたからには最善を尽くさにゃならんな……)
廊下
提督「……」テクテクテク
提督(……なーんか……モヤっとするなー……)
提督(………………)
提督「…………不仲ねー……」
提督「…………」
提督(……十数年の仲をどうやって修復しろと……)ポリポリ
提督(……そりゃたしかに叢雲ちゃんも泣きたくなるわな……)
吹雪「えーっとー……こっちかな……あ、いた!司令官!」タッタッタッタ!
提督「お、吹雪ちゃん、お疲れー……58ちゃんは?」
吹雪「第3艦隊とアメリカの艦娘さんたちと一緒に休憩室です!」
提督「アメリカの艦娘?あぁ……あの人か」
吹雪「確か正規空母のエンタープライズさんと戦艦のアイオワさんでしたっけ……それと通訳の天龍さんも一緒です!」
提督「……アイオワー……あぁ……あの人か、それとエンタープライズ……はニュースで見たあの人だっけ」
吹雪「きれいな女性でした……私も改装したら……」キラキラ
提督「いや……ないだろ」
吹雪「夢のない人ですねっ」プイッ
提督「ははは……あ、そういえばさっき龍田さんと一緒に砲撃の練習してたね」
吹雪「え?見てたんですか?」
提督「あぁ、ちらっとだけどね、どうだった?」
吹雪「すごく参考になりました!龍田さん、口調は怖いけどアドバイスがすごく的確で……」
吹雪「砲撃どころか雷撃……それに近接戦闘の方法まで教えてくれたんです!」
吹雪「これで少しは強くなれたかな……」エヘヘ
提督「吹雪ちゃんは覚えが早いからきっと強くなったよ、あとは恐怖心の克服だな」ポンポンッ
吹雪「はい!実戦や演習を何度も繰り返せばいずれ恐怖心はなくなるって龍田さんも言ってました!」
提督「ならいつかまたラバウルさんと演習しようか、今度は勝てるといいね」ナデナデ
吹雪「はい!……で、これからどうします?」
提督「うーん……そうだな……俺あまり人が多い所好きじゃないからな……ちょっと鎮守府見て回る?」
吹雪「はい!行きましょう!」
タッタッタッタッタッタ
提督「お、ちょ、何故走る!」
タッタッタッタッタッタ
何か書こうとしたけど時間が時間じゃ、そろそろ終わるでち!
オタッシャデー!!!
ふぅ、残業疲れたっと……ちょっと利根さんに色々聞いてくるぜ
利根「まず艦娘についてだが……うーむ……これは何から教えればいいのやら……」
睦月「とりあえず、吹雪ちゃんと叢雲さんについてではないでしょーか?」
利根「そうだな……艦娘の姉妹弟関係についてちと語るとするか……」
利根「まず最初に言うべきことは。史実で語られておる吹雪型と艦娘の吹雪型は似て非なるもの、と言うことだ」
睦月「?」
利根「史実の『叢雲』は吹雪型の五番艦であることは分かるな?」
睦月「はい、特I型の五番艦叢雲といえば有名な駆逐艦ですけど……」
利根「そうだ、だが艦娘の叢雲は違う、世間一般で知られている艦娘駆逐艦叢雲は正確には一番艦だ」
利根「証拠として大本営に正式登録されている叢雲の艤装型式番号はDD-01-01という番号で登録されておる
DDは駆逐艦、01は特型駆逐艦を表す番号、そして後ろの01は1番艦を表す番号じゃ」
睦月「叢雲さん最初に建造された吹雪型だったんですか?」
利根「うむ、この情報は世間には公表されていない極秘番号だがな、横須賀と呉の上層部の艦娘と提督しか知らん情報じゃ。
ちなみに世間が知る叢雲の艤装型式番号はDD-01-05となっている。今では提督間や工廠でも使われるほど普及した番号だな」
睦月「睦月の艤装型式番号はDD-00-01だけど……これも違うんですか?」
利根「うむ、吾輩は叢雲の番号しか知らぬが、大本営で登録されている番号は別の番号になっているのだろう」
睦月「でもどうしてそんな事を?そんな面倒なことになるならだったら叢雲さんが吹雪を名乗ればよかったのに」
利根「これはあくまで我輩の予想だが、抜擢される艦娘の能力を持つ者を似たもの同士で分けたかったのだろう
吹雪型も同じような娘で分けられたが先に付けられた叢雲の存在が浮いてしまう、
だが艦種で分けるにはやむを得んこと、という理由で叢雲が半ば強引に5番艦として登録されたのだろう」
睦月「でも……先輩と後輩ではやはり……」
利根「そこで姉妹艦の概念だ、艦娘たちに姉妹の概念を植え付ければ年や着任年数関係なく自然に上下関係が生まれる
どこの誰だか知らんがこの概念を考えた者は便利なものを考えたものじゃ、よくよく考えれば違和感しかないというのに……」
睦月「別に違和感は感じませんけど……卯月ちゃんや弥生ちゃんも変わってるけど皆同じ姉妹ですし」
利根「吾輩も筑摩とは血の繋がった姉妹と認識しておる、だがやはり吹雪と叢雲は変だと思うぞ
正確もそうだが顔つきや艤装そのものも吹雪型と違うではないか」
睦月「うーん……確かに……」
利根「だがそんな違和感も姉妹艦の概念の前では無力となる。現に吹雪も叢雲を姉妹として認識しておるからな……」
睦月「不思議なものですねー……」
睦月「ちなみに吹雪ちゃんが建造されたのはいつですか?」
利根「他の吹雪型と同じ5年前じゃ、艦娘としての能力は1番艦だったが吹雪の精神面の扱いづらさからかなり長い間舞鶴で箱入り娘となっておったが……
二丁目の着任と同時に箱入り娘を押し付けたのだろう、本当かどうかは定かではないがな」
てことは吹雪は現在見た目は13才くらいだけど実は18才くらい?
それとも生まれた時からなら5才くらい?
>>882
利根「……うーむ……難しいところだが……我輩ら艦娘はこの世に生を受けた時から艦娘として生きているからな……
見た目は13だが実年齢は5才で合っていると思うぞ、ちなみに吾輩は見た目は20代だが実年齢は12じゃ」
-----------------------------------------
利根「米艦娘か……アメリカについては詳しくないが……恐らく艦娘の捉え方から違うのだろう」
利根「日本の艦娘は大昔に沈んだ日本の艦艇の記憶をあーだこーだして艦娘として再現するが
アメリカは現存する艦艇からデータを抽出してあーだこーだして艦娘とする事もあるそうだ
横須賀にいるアイオワも実際の戦闘データや現存する艦体を解析して作られた艦娘だそうだ」
利根「同じCV-6も同じように現存するデータと少し昔のCVN-65、そして今あるCVN-80……
空母としてあるエンタープライズデータをの全てを合わせた艦娘となっている
日本と大きく違う所は今も存在している艦艇を惜しみなく艦娘にするというところだな」
利根「だから同じ名前を持っていて似たような能力を持っていたとしても空母と艦娘では完全に別の存在となっている。
利点は前世のフラッシュバックがないという事と昔の装備に問われない装備を使用可能ということ。
そして何よりも沈んだ我輩らとは違って戦闘の経験年数が長い所じゃ」
利根「逆に欠点を挙げるとデータが膨大過ぎる為細かい所がカットされているということじゃ
いくら艦娘とはいえ使用している体は年端もいかぬ若者の体、
エンタープライズのような歴史ある艦艇のデータを全て詰め込むのは無理というものだ
それ故に前世の乗組員の記憶を戦闘用データに反映させるのが難しく、今ひとつ艦載機などの練度に劣るところがある
性能を重視するが故に戦術が疎かになってしまうというところだな、
経験年数を性能に反映させるのは簡単だが、その経験の元となる乗組員の能力は反映できぬ」
利根「……といった所か……個人個人の米艦娘についてはよく分からんが、米艦娘についてはわかったかの?」
利根「……暫く寝る!提督と横須賀都ののいざこざは知らん!」
というわけで本編行きます
あ、そうだ……
今日は2丁目の話をちょっとやるんじゃが
いかんせんあの二人の言葉は分からぬ
そこで、だ
地の文は必要かね?
了解、じゃあちょっとがんばる
---------------------------------------
前浜町二丁目鎮守府 水槽
ヲ級『……ヲーー……』プカーー
レ級『………………』スゥーッ
水槽の酸素ポンプがブーンと鈍く響く大きめの水槽の中を力なく漂うレ級とヲ級。
勿論死んでるわけじゃない。
レ級『……ウー……ンー……』ポカー
ヲ級『ヲーー…………』プカー
割と流れるスピードが早いが、実は二人は今ものすごくリラックスしている状態だ。
目を閉じ、口をぽかんと開け酸素ポンプが流す水流に逆らわずに流される。
強くすぎず弱すぎないこの水流が彼女らには最高のリラックスグッズっとなっている……らしい。
レ級『…………ゥー……』プカーースィーーー
ヲ級『ヲーー…………』ブクブクーーースゥーーー
レ級『…………』スヤァ
ヲ級『ヲーー……』
ゴチン
レ級『イ…』ヒリヒリ
ヲ級『ヲゥ!……ヲヲ……』ペコペコ
勿論欠点がないわけではない。
酸素が一定量供給されると当然機械は一時的に止まる。
束の間のリラックスタイムを終えた、ヲ級とレ級はゆっくりと水槽の底に沈んでいく。
すっかり寝てしまっている彼女たちが起きるのは日が傾き、お腹が空き始める頃……。
ヲ級『……』スヤスヤ
レ級『……』スヤスヤ
ヲ級『……』ピクッ
ヲ級『……ヲ…?』ムクリ
いつもならそうだろう……しかし今日は違った。
ヲ級はすぐに異変に気がついた。
……何時までたってもご主人様の召使いが出てこない……。
ヲ級『……ヲ……』
ヲ級『……』
少しヲ級は考える。そういえば外が眩しくない時間に召使いが何かをしゃべっていた。
「少し出かけるからね、ゴハンは作っておいたから、大事にたべるように」……。
ヲ級『……』
出かける……その言葉をヲ級は理解していた。
ご主人様も似たようなことを言っていた、出かけるというのはヲ級たちの前に姿を表さないこと。
つまり、長い間ご主人様と召使いと友達は自分たちの前からいなくなる。
この空間にいるのはヲ級とレ級だけ……ということだ。
ヲ級『……ヲッ!』ピコーン
ヲ級『……ヲヲ……』
……ということは、「ゴハンを作っておいた」というのはヲ級たちのゴハンを「出かける」をする前に作っていたということ!
ヲ級はパズルが解けたような爽快感を楽しみ、自分とレ級のゴハンをした。そして見つけた、自分たちのゴハンを。
ヲ級『……ヲー……』
お皿が4つ、レ級の分とヲ級の分の眩しい時間のゴハン(昼食)と暗い時間のゴハン(夕食)だ。
眩しくない時間のゴハン(朝食)はご主人様たちと一緒に食べた。
ヲ級『…………』ウズウズ
ヲ級『……』マドミアゲ
外を見てゴハンの時間かを確認する。
太陽は眩しくない、まだここからは見えていない、ということは眩しくない時間……。
ということは、あのお皿のゴハンは食べてはいけない。
ヲ級『ヲ……』シュン
ヲ級『…………ヲ……』ピクッ
ヲ級『…………』チラ
レ級『……ンィー……クゥーー……』スヤスヤ
ヲ級は突然レ級の食い意地を思い出した。
レ級は目の前にある食べ物をすぐに食べてしまう程の食いしん坊……いや、食いしん嬢だ。
そんなレ級がお皿に並べられた4つのご飯を見てしまったら……
ヲ級『……』ポワワーン
------------------------------
レ級「…………!!」ガツガツガツ
レ級「…………」ガツガツムシャムシャ
お皿x4「……」スッカラカーン
ヲヲヲ……ヲーー……(グゥゥゥ
------------------------------
ヲ級『……ヲヲ……』ゾワァァ
い け な い
ヲ級『……』ゾワワ
そんなことになったら……ヲ級たちでも分かるような大変なことになる。
お腹が空いて死んでしまう、死ぬという感情は怖いものだ、それに直結するものは怖いに決まっている。
ヲ級『……』チラ
眩しい時間までかなり時間がある……レ級はさっき寝たばかり
レ級が寝入るのは一瞬だ、少し目を話したら水の中だろうとどこでも寝ることができる。
……
ヲ級『ヲッ』グッ
ヲ級『……!』スィーチャプッ ピョンッ
やるなら今、この時間しかない……ヲ級は珍しく気合を入れた。
いつものぼんやりした顔がキリッとする珍しい瞬間だ。
そうとなったら即実行!と言わんばかりの勢いで水から飛び出た。
棚、体拭き場
ヲ級「……」フキフキ
ヲ級「……」ポイッ
と、言ったものの(言ってない)……どうすればいいのやら。
ゴハンを隠す方法がまったく分からない。
水出しの魔法のように部屋が大変なことになることは避けなければならない。
だからといって慎重になりすぎて眩しい時間になってゴハンがなくなることも避けないといけない。
ヲ級「……」ウーン
ヲ級「……ヲ?」キョロキョロ
何かないかな……そう思いながらあたりを見回す。
レ級の嫌いなもの、違和感なくレ級に見つからなくなるようなもの。
……だけどツクエの上に乗ってるものはだいたいレ級の興味を示すもの。
ということは必然的にレ級の嫌いなものを探さないといけない。
ヲ級「……ヲヲ……」アタフタ
だけどレ級の嫌いなものってなんだろう……あの怖いものは何もありませんと言うような笑顔
何でも興味を示す行動力、まるで嫌いなものが分からない。
ヲ級は焦りを見せ始めた、先程までの気合の入った表情から約数分後の出来事である。
ヲ級「……ヲ!」ピコーン
レ級が怖がったもの、一つだけ思いついた。
……オフロの時、レ級はヲ級が見た中で一番怯えた表情をしていた、裸で。
あの時レ級が何をされたのか、それがゴハンを守る鍵になるかも……
ヲ級は考えた、あのときレ級は何をされたんだろう……と。
ヲ級「…………」
ヲ級「……!」ピコーン
しっぽ、そうだしっぽを触ればレ級はものすごく嫌がる。
昔思わずしっぽを叩いてしまった時のレ級の表情はとっても嫌な表情だった。
顔を赤くして、体を震わせていた……あの感覚晴れ給にとっては嫌なものだったんだ。
ヲ級「……ヲヲ……」ニヤリ
この作戦だ……ヲ級は珍しく歯を見せてニヤリと微笑んだ。
……待ちに待った太陽が眩しくなる時
一応隠せそうな所にゴハンは隠した。ツクエの上のカミを2つのお皿にかぶせた。
これで見つかった時は……レ級のしっぽを撫で、食べませんと言うまでなで続けよう。
ヲ級はこころを鬼にして水槽を叩き、レ級を呼ぶ。
ヲ級「ヲヲー」コンコンコン
レ級『…………ン…………ンゥー?』チラ
ヲ級「ヲ……?」オナカナデナデ
レ級『……ンー』コクコク
ヲ級「ヲッ」ユビサシ
レ級『……』チラ…
レ級『……!』スィスィー!!
どうやらレ級もお腹が空いていたみたいだ。ヲ級の指の先のゴハンを見つけるとすぐに水から飛び出した。
体を拭き、ツクエに直行すると即座にゴハンを包んでいた透明のバリアを破り、1つ目のお皿に飛びついた。
レ級「~~!!」ムシャムシャムシャムシャ
ヲ級「……」ジーー モグモグ
レ級「!……!!」ムシャムシャッ!!
相変わらずものすごい食べっぷりだ、しっぽのハサミと手をうまく使ってゴハンを口に運ぶ。
食べている表情は幸せそのもの、みるみるうちにご飯がなくなってゆく。
人間と比べるとその量は大したことないが、川底棲艦からすると信じられない量を食べている。
そして5分もしないうちにレ級の分のご飯がなくなってしまった。
ヲ級「…………」モグモグ ゴックン
レ級「フィ」ケフッ
ヲ級「ヲー……?」
レ級「ン?……ンー…………」チラッ
ヲ級「!」
ヲ級「…………」グッ
ヲ級はこそっと「お腹いっぱい?」と尋ねた。
するとレ級は即座に隠していたごはんを見つける。
ヲ級は覚悟を決めた、これからレ級のしっぽを撫でる。
レ級は嫌な思いをするかもしれない。もしかしたら嫌われてしまうかもしれない。
でも、ヲ級が生きるため、二人がご主人様の前に顔を出すため、仕方ない試練だ。
ヲ級はそう自分の中で誓い、撫でる手に力を込めた。
だが……
レ級「……ン」コクッ
ヲ級「ヲ?」
レ級「……ァァーア……ケフッ……」
レ級は意外にも「あたしはもういいや」と答えた。
ヲ級はその返答にキョトンとした、口をぽかんと開いて理由を聞くこともできなくなった
レ級はゲップ混じりに「アンタがさっきからあたしを変な目で見てるもんだから食欲がなくなっちゃった」と、続けた。
ヲ級「ヲ!?」カァァ
レ級「……ッ」ニコッ
ヲ級「ヲッ!ヲヲッ!!ヲーーッ!!」ブンブンブンッ!
レ級「……ンー?」ニマニマ
ヲ級「ヲーーー!!!」プンプン
ヲ級「ヲッ!!ヲヲヲッ」ナデナデ
レ級「アッ……ヤァ…………」ビクビクッ
ちょっといやらしい太陽が登る時間となった
水槽
ヲ級『………………//』プカー
レ級『…………//』プカー
太陽が登りきり、部屋が眩しくなった時間
酸素ポンプの流れにまた流される二人……
リラックスはしているが……その距離はぶつかるのを避けるためか
はたまた何かがあったのか、ちょっと離れていた……
夜
レ級『……』ピッタリ
ヲ級「……」ピッタリ
が、暗くなるとまた近づいていた、割と昼ゴハンの件はどうでも良かったようだ
おしまい
……>>1にそういう描写はむりというものでち……
ちょっと休憩してから提督編を書くでち
2時に始めるでち、
……ちょっとハイク読んくる
おはよう、では昨日かけなかったものを書くとしよう
横須賀鎮守府 波止場
吹雪「静かな海ですね……」
提督「そうだなぁ……」
吹雪「…………」
提督「…………」
吹雪「横須賀の司令官、私たちのこと何か言ってました?」
提督「いーや?特になんともない階級章と勲章の授与だけだったよ?」
吹雪「階級章?昇進したんですか?」
提督「そうみたいだ……えーっと……」ゴソゴソ
吹雪「胸ポケットに入れてたんですか……」ハァ
提督「仕方ないだろ……向こうさんが袋くれなかったんだから……ほら、中佐になったみたいだ」スッ
吹雪「?」スッ
吹雪「本当だ……おめでとうございます!司令官!」
提督「ありがとう……まぁ俺達ほど階級章が飾りの鎮守府はないだろうけど……」
吹雪「あはは……」
提督「……」
吹雪「……」
サァァ…… チャプッ チャプッ…… サァァァ…
提督「本当に静かだな……」
吹雪「本当ですね……」
提督「……こんなでっかい鎮守府でも静かな所があるってのは……いいなー……」ゴロン
吹雪「背中汚れちゃいますよ?せっかく綺麗な制服着てるのに……」
提督「いいんだよー……どうせ今日洗うし」
吹雪「……また横須賀の司令官に呼ばれるかも……」ボソッ
提督「それはまずい!」ガバッ
吹雪「もう遅いですけど」ハァ
提督「…………はは……もうどうにでもな~れ……っと」ゴロッ
吹雪「もう……」ゴロン
サァァー……チャプッ…… ニャァニャァギャッギャッギャッギャッ……
吹雪「……地面、固いですね……それに熱い……」
提督「コンクリ固めだからなー……アスファルトみたいにゴツゴツしてないだけマシだ……」
提督「……吹雪ちゃんの服も汚れて大丈夫?」
吹雪「……後で背中を叩いて下さい」プイッ
提督「合点承知」
吹雪「司令官の背中も叩きますからね、もし本当に会うことになったら大変ですから」
・
・
ウウウゥウウウーーーーー!!!!
ウウウゥウウウウウーーーーーー!!!!
提督「うるさっ何だ?」ムクッ
吹雪「!?」ビクッ
男の声『鎮守府哨戒機より報告!敵深海棲艦接近!第3艦隊出撃急げ!繰り返す!第3艦隊出撃急げ!』
提督「……深海棲艦が接近……」
吹雪「司令官……あれ……」ユビサシ
提督「ん…………うぉ!!?」
ゴゥン……ゴゥン……ゴゥン……ゴゥン…
ダイサンカンタイハンガーヒラケ!カクノウコチュウスイカンリョウ!スイロカイホウ!シンロオールグリーン!
ギソウノヨウイハデキテルナ!?
提督「え……え?……何あれ……」
吹雪「施設のハッチが開いて……るんでしょうか……?」
提督「……何か凄いな……覗いてみる?」
吹雪「え?で、でも……」
提督「……ちょっとだけ、ちょっとだけだよ……」コソコソ
吹雪「…………どうせ最後まで見るくせに……全く……」コソコソ
第3艦隊用出撃ハンガー
カシャンカシャンカシャンカシャン……
シュウーゥンッ! 『出撃』
吹雪「……」チラ
提督「……」チラ
吹雪「……凄い……」
提督「……て言うか……広くね……?外から見たら大して広くなかったけど……」
吹雪「本当ですね……こんなに大掛かりな装置があるなんて……」
提督「……覗いてるの……バレてないよな……?」
吹雪「…………多分……大丈夫だと思います……」
龍田「……」チラ
吹雪「!」
龍田「……♪」ニコッ
吹雪「あ、あわ……わ……」ビクビク
提督「ど、どうした?」
吹雪「め、目が合っちゃいました……龍田さんと……」
提督「凄いな艦娘の視力って……ここからかなり距離あるぞ……?顔半分も出してないのに……」
吹雪「……ど、どうしましょう……?」
提督「うーん……まぁバレたなら仕方ない……開き直って見学させてもらおう……」チラ
吹雪「いいんでしょうか……?」チラ
バシューーーッ!!
提督「お……始まるか……」
吹雪「あの水柱……一体何の意味があるんでしょうか……?」
提督「意味はあるって聞いたけど……何だっけ…………」
吹雪「……艤装との同調率をあげる……みたいなものでしょうか?」
提督「いや……確か予め体と艤装を海水に慣らしておくことで何かの動きを円滑にする……とかだったような」
提督「……まぁ手動とか最初から艤装を付けて行くのとこうやって自動で艤装をつけるのでは違うのは確かみたいだよ」
吹雪「へぇー……」
提督「まぁ……この出撃方法を採用してる鎮守府は少ないけどね、1回の出撃でかかる費用が尋常じゃないみたいだから」
吹雪「……そうですよねぇ……私もやってみたいなぁ……」
龍田「第3艦隊旗艦軽巡洋艦龍田、出撃します」
ピッピッピッ……ビーッ
ドシュゥウウーーーーン!!!!!
提督「おー行った……速いなぁ……」
吹雪「凄い……」
提督「あれ?でも槍とか装備してなくなかった?」
吹雪「龍田さんの槍は艤装の中に折りたたんで格納してあるんです、普段は持ってないんですよ?」
提督「へー……初めて知った……」
若葉「若葉、準備完了、出る」
摩耶「摩耶、行くぜ!!!」
加古「……いよっしゃぁぁあぁぁ!!加古ぉ!出撃しまぁーす!」
提督「皆個性的だなぁ……」ジーッ
吹雪「本当ですねー……」ジーー
コツッコツッコツッ
天龍「……お前ら何やってんだ?」
提督「はい!?」ビクゥッ!!!
吹雪「ごめんなさい!!!」ビクゥ!!
天龍「全く……吹雪だったな?」
吹雪「な、なんでしょうか!?」
天龍「提督が呼んでる、来てくれるか?」
提督「吹雪ちゃんを?」
吹雪「は、はい!!喜んで!!」ビシィッ
天龍「ん、じゃあついてきてくれ、二丁目」
提督「俺も?」
天龍「いや、お前は来るなとさ、悪いけど吹雪借りてくぞ」
提督「う、うん……吹雪ちゃん」
吹雪「……は、はい……?」
提督「…………ガンバレ!」
吹雪「……必ず帰ってきます!」
……ふぅ……さて、そろそろお仕事に行かねば、では失礼するぞ
そういえば次スレだな、、まぁ始めよう
パソ子たんの機嫌が治ったから改めて……すまんな
提督「……吹雪ちゃん大丈夫かな……」
提督「……まぁ……見に行くことなんか出来ないし……何すればいいかな……」
提督「58ちゃん探しに行くか、休憩室だっけ?休憩室ってどこだ?」テクテク
・
・
・
・
提督室前廊下
吹雪「……あのー……」チラ
天龍「ん?どうした?」
吹雪「……横須賀の司令官ってどんな人なんでしょうか……?怖い人……ですか?」オソルオソル
天龍「うーん……別に恐ろしい奴ってわけじゃねぇけど……」
吹雪「…………」ビクビク
天龍「……そうだなぁ……まぁ……とりあえず会ってみないと分からねぇよ、心の準備はいいか?」
吹雪「ちょ、ちょっと!ちょっとだけ待って下さい!」
吹雪「すぅー……っはぁー……すぅー……はぁー……けほっ」
吹雪(……大丈夫……大丈夫……怖くない怖くない……)
天龍「……大丈夫か?無理するなよ?」サスサス
吹雪「……っ……大丈夫です……!」コクッ
天龍「よし……お前の友達が先に中に居る、緊張したら横に仲間がいることを思いだせ」
吹雪「は……はい!」
天龍「行くぞ」
コンコンコン
横督『入れ』
バンッ! バタンッ!!
天龍「吹雪を連れてきた、伊58に変なことしてねぇだろうな?」
横督「お前はいい加減扉を優しく開ける癖をつけろ」
提督室
天龍「じゃあな、俺は外で待ってるから」
ガチャッ バタン!!
伊58「……あ、吹雪ちゃん…………」
横督「…………来たか、駆逐艦」
吹雪「…………」アセダク
横督「…………田舎者の秘書艦は挨拶もできないのか?」
吹雪「え……あ、はい!すみません!ま、前浜町二丁目鎮守府!特I型駆逐艦吹雪!到着致しました!!」ビシィッ
横督「………………」ギロッ
吹雪(め、目線が突き刺さるぅ……!!)
横督「……まぁいい、そこの艦娘の隣に座れ」
吹雪「は、はい!失礼します!!」
カッチッコッチッカッチッコッチ……ピタッ
スッ ピシィインッ
吹雪「…………」ビクビク
伊58「……吹雪ちゃん、ロボットみたいな歩き方だったよ……?」ボソッ
吹雪「……ご、ごめんなさい……いま……ちょっと話せる精神状態じゃないです…………」ビクビク
伊58「……ゴーヤもちょっとしゃべるので精一杯でち…………あの眼光……常人のものじゃないでち……」ボソッ
吹雪(……い、一体……私達に何の用なんだろう……)カチコチ
伊58(龍田さんといいこのてーとくといい……何でこの鎮守府の人は怖い人ばっかなの……)ゲンナリ
横督「…………」
横督「駆逐艦吹雪」
吹雪「は、はい!!」
横督「……叢雲が貴様らに迷惑をかけたそうだな」
吹雪「い、いいえ!!こちらの司令官の送付ミスによる当然の報いでありますでございます!!」ビシィィィン!!
吹雪(ひぇぇぇ……何言ってるの私ぃー!?)
伊58「……ありますでございます……?」ポカーン
横督「少し落ち着け、私は貴様らを叱るために呼んだわけではない、楽にしたまえ」
吹雪「……は、はひぃ……」ペタン
横督「……鎮守府の扉を破壊した事、叢雲に代わって謝罪させて欲しい、済まなかった」
吹雪「い、いいえ!そんな……私達の方こそ……あのような方法で兵器を輸送してしまい……本当に申し訳ございませんでした」
伊58「……」
伊58(……ゴーヤとは全く関係な話みたい……)
伊58(……こういう時、どんな顔して話を聞けばいいか分かんないでち……)
伊58(……笑えばいいのかな……?)ニマァ
横督「……伊58、何を笑っている」
伊58「ひっ!す、スミマセンでち……スミマセンでした!」ペチペチ
吹雪(ちょっと!こんな状態で笑わないで下さい!!)キッ
伊58(……ご、ごめんなさい……でち……)シュン
横督「……さて……自己紹介をしなければならないな……私はこの鎮守府を運営する提督だ、よろしく」
吹雪「よ、よろしくお願いします……横須賀司令官……」
吹雪(……自己紹介は大事だよね……)
伊58(一刻も早くこの部屋から抜け出したいでち……二丁目に帰りたいよぉ……)
横督「……さて…………貴様らにはどこまで話すべきか……」
吹雪「…………」ドキドキ
伊58「…………」ゲンナリ
横督「…………貴様らは、MI作戦というものを知っているか?」
吹雪「え、MI作戦……確か……棲地MIを攻撃するという大規模な作戦……でしたっけ?」
伊58「……この間第五次MI作戦が失敗に終わったって聞いたでt……聞きました」
横督「そうだ、二丁目鎮守府は第五次MIには不参加だったな」
吹雪「……えぇ……申し訳ありません」
横督「謝るな、あの田舎者にしては妥当な判断だ、貴様のような役立たずは後ろから撃たれてもおかしくないからな」
吹雪「そ……そんな……酷い……」ウルッ
伊58「吹雪ちゃん泣いちゃダメでち!本心じゃないから!ね?」ボソッ
吹雪「うぅ……負けちゃダメですね……ありがとうございます……」コクッ
横督「……続けるぞ」
吹雪「……は、はい……」
横督「今回のMI作戦の要となる艦は恐らく駆逐艦、それも貴様の2番艦白雪にかかっている」
吹雪「!」ピクッ
横督「……と、長門が自慢気に全鎮守府へ打電している……」
横督「奴の言うことがどこまで当てになるか知らんが私も同意見だ」
横督「……」ジッ
吹雪「…………白雪ちゃんが……ですか?」オソルオソル
横督「そうだ、呉の連中は白雪の練度工場に躍起になっている……恐らく今日中に奴らの特権『大規模改装』が開始されるだろう」
吹雪「大規模……改装……?」
横督「……知らないか……まぁ名前だけの秘書艦なら知らないのも当然だな」
吹雪「……っ」
横督「大規模改装は呉鎮守府で実施されている艦娘の『改二』化の事を言う」
伊58「改二って……違う艦娘じゃないと出来なかったんじゃあ……?」
横督「その筈だった、だがドラク島で発生した出来事は紛れもない本当の事……これを見ろ」スッ ペラッ
横督「夕立の改装前と改装後の艦娘のデータと写真だ」
吹雪「でも雰囲気は似ていますね……」
伊58「でもこれじゃ本来居た改二達は……?」
横督「その時の対処法は現在考えている所だ、恐らく成長改二の連中の改装に従って改装前の姿にされるだろうな」
吹雪「やっぱりそうなってしまうんですか……」
横督「改二を二人も運用するほど私達は潤っていないからな、やむを得んことだ」
吹雪「……分かりました……白雪ちゃんは……普通の大規模改装ですよね?」
横督「そうだ……では話を戻すぞ」
吹雪「……で、でも白雪ちゃんがMI作戦の要なんて……」
横督「不思議か」
吹雪「は、はい……叢雲ちゃんならまだしも……何故白雪ちゃんを使うのでしょうか……?」
吹雪「私達吹雪型を強化した所で大した戦力にならないのは目に見えています……叢雲ちゃんならまだしも……」
横督「…………」ハァ
吹雪(わ、私何か変なこと……言っちゃったかな……)
伊58「………………」
横督「……吹雪」
吹雪「!」
横督「白雪と貴様はほぼ同時に着任したな?」
吹雪「え……えぇ……そうです……」
横督「……白雪の戦果について、貴様の提督から聞いているな?」
吹雪「……はい……」
横督「……なら分かるだろう、対空能力に長けた白雪が練度を上げ、正規空母の護衛艦に当たらせた際の効果が」
横督「空母の戦闘が主となるMI作戦にて対空防御がどれほど重要なものか、そして手持ち艦砲の取り回しの良さが」
吹雪「……」
横督「……まぁ、わからないならいいだろう……ただ、空母の護衛に白雪を起用するのは悪い判断ではない」
横督「白雪を支えろ、貴様の激励の一言でこの作戦が成功に傾くかもしれんからな」
吹雪「…………」
横督「……以上だ」
吹雪……何で」
横督「……」
吹雪「何で私がやらないといけないんですか……!!」ギリッ!!
横督「決まっている、貴様が姉だからだ、姉の激励で妹はやる気を出す、当然だろう」
吹雪「……私には出来ません……!!!やりたくありません!!」
横督「だが貴様はそれしか出来ないだろう?戦闘では役立たず、戦闘力は白雪以下、その上精神力も基準以下だ」
横督「貴様にできるのは応援しかないと思うがね」
吹雪「横須賀司令官は……あなたはそんなことを伝えるために私を横須賀に呼んだのですか!?」
横督「そうだ」
吹雪「どうして!!」
横督「暇人を動かすにはこうするしかないと思ってな、いい運動になっただろう?」フッ
吹雪「……」ビキッ
吹雪「……横須賀鎮守府の最高司令官が……こんな……こんな酷い男だなんて……知らなかった……!!」ギリッ
吹雪「…………最低!!!!」
ドンッ!! タッタッタッタッタッタッタ!!!
伊58「…………てーとく……今のはさすがに酷いよ……」
横督「……沸点の低い艦娘だ……」
伊58「あんな事言われたら怒るのも無理ないでち……どうするの?」
横督「この怒りをいい方法で鎮めるか悪い方法で鎮めるか、後は奴次第だ……貴様も出て行け」
伊58「…………ゴーヤはあなたを軽蔑するでち、じゃあ……」バタンッ
休憩室
提督「……あれ……58ちゃん居ないな……」
提督「……うーん……どこ行ったんだろ……」
提督「……まぁ待ってれば来るか……」ポケーッ
ガラッ!!!!
提督「うぉっ!?」
吹雪「…………」フーッ!!フゥーッ!!!
提督「吹雪ちゃん?ど、どうした?俺まだ何もしてないぞ……?」
吹雪「………………司令官……!!……っぐ!!」ギリギリッ
提督「……え、っと……吹雪ちゃん?苦しいんだが……」
吹雪「……この軍は一体……!!!何でこんな……!!何であんな人が慕われて……!!!」ググググ
提督「いや……え?……ええー……?今度は何言ったの横須賀さん…………」
伊58「ま、待ってよ吹雪ちゃーん!」
吹雪「信じられない……!!!おかしいよ……!!!あんな人……あんな人ぉ……!!!!」ギリギリギリギリ!!!!
提督「と、とりあえず落ち着こう、58ちゃん、何があったのか教えてくれる?」
伊58「えっと……何かって言われたら……そのー……多分横須賀さんは一度吹雪ちゃんに悔しさを味あわせて奮い立たせたかったんだと思うでち」
吹雪「…………ぐっ……うぅうううう……!!!!許せない……許せない!!!」ドンッ!!!
提督「……限度があるだろ……これは奮い立ってるんじゃなくて怒りに震えてるっていうんだよ……」
提督(というかこの短時間で温厚な吹雪ちゃんをここまで怒らせるか……何言ったんだ……?)
伊58「……ちょっと……その辺は伏せとく」
伊58(……今同じ事言ったら吹雪ちゃん爆発しちゃうよ……)
提督「……全く……叢雲ちゃんはよくこんな人と一緒に働けるな……吹雪ちゃん?」ツンツン
吹雪「出て行って!!!!今は誰とも話したくないの!!!」バッ
提督「おう……じゃ、じゃあ……気持ちが整理できたらね」
吹雪「うう……!!!くっ……!!!!」
伊58「……吹雪ちゃん……」
提督「よし、俺達はしばらく退室しよう……58ちゃん、カモン」
伊58「はぁい……じゃあ、またね」
吹雪「…………っ……!!!」
ガラララッ ピシャッ
外
ウァアアァァアアアアアアア!!!!
提督「…………こりゃ……しばらく掛かりそうだ……」
伊58「仕方ないよ……あんな事言われたらねー……」
天龍「またあの野郎余計なこと言いやがったな……!!クソ提督が!!」ダッ!!
提督「……天龍さんも大変だろうに……」
伊58「ねー……」
一人前のレディーとして次スレを立てておいたわ!
吹雪「どう考えてもこの鎮守府はおかしいです!!」
吹雪「どう考えてもこの鎮守府はおかしいです!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426297599/)
このSSまとめへのコメント
おもしろい
続きはよ
面白い!
川底のヲ級レ級がかわいい♪