吹雪「この鎮守府はおかしいです!!」 (1000)
吹雪「初めまして!吹雪です!よろしくお願いします」ビシッ
吹雪「……よし、これで大丈夫!司令官の最初の挨拶はバッチリ!」
吹雪「でも……大丈夫かな……」スタスタ
吹雪「ここ…↓3だよね……」
1.公園
2.崖
3.山沿いの住宅街
4.塹壕
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酉忘れてた……テスト
吹雪「ここ……住宅街……だよね……?」
ブゥゥゥゥン…チリンチリーン
吹雪「こんな所に鎮守府なんかあるのかな……いや、あったとしてもこんな山沿いだし……」テクテク
吹雪「道間違えたかなぁ……」パラッ
吹雪「というか……こんな辺鄙な所に鎮守府を建てる運営鎮守府は何を」
??「おーい、そこの地味子ー」
吹雪「へ?」クルッ
提督「いやそっちじゃない、こっちだよ、右!右!」
吹雪「ぇ?あ、は?」クルッ
提督「あぁ違う、君から見て右!」
吹雪「あ、コッチカ…はい、何でしょう?」
提督「君……えーっと……特型駆逐艦の吹雪ちゃん、だっけ?」
吹雪「え、はい……あ、いえ!そういうのは民間人に言っちゃいけない決まりなので……」
提督「あ、その辺大丈夫だしそう言うのあまり気にしないでいいよ?あんなの自転車イヤホン禁止条例くらい緩い決まりだし」
吹雪「そ、そうなんですか……?」
提督「だいたいこんな住宅街に鎮守府建てる地点で……ねぇ……しかも山沿い、The坂道に」
吹雪「…………あの……あなたは……」
提督「ん?あぁ……ごめんごめん、俺は前浜町2丁目鎮守府の提督、今後とも宜しく」
表札 『提督家』 『前浜町2丁目海軍鎮守府』
吹雪「前浜町っていうんだ……ここ……」
提督「前浜山にある町だから前浜町らしいよ?」
吹雪「そうなんだ…」
提督「まぁ立ち話も何だし、とりあえず入ってよ、お茶すらないけどさ」
吹雪「あ、はい!お邪魔します!」
提督家の状態は?↓3
1.新築
2.適度に味のある築4年
3.木造建築 築30年
4.戦時中を思い出すレベルの長屋
5.プレハブ小屋
6.蔵
7.オンボロ倉庫
提督「実は俺もつい最近ここに引っ越したばかりでさぁ…最初来た時は殺意沸いたね」ガラララッ
提督「ささ、入って入ってー」
吹雪「お、お邪魔します……うわぁ……普通の人の生活って初めてですよ……」
提督「一応鎮守府なんだけどね…二階建て一軒家だけど」
吹雪「……ところで、この家には工廠とか、ドックとかあるんですか?」
提督「無いけど?」
吹雪「え?」
提督「日曜大工も出来ない一軒家だしねぇ……近くにワー○マンとコー○ンならあるけど」
吹雪「ど、ドックは?」
提督「風呂場ならあるけど……」ユビサシ
吹雪「……」カララ
吹雪「あ、結構綺麗……何の変哲もない普通のお風呂ですね……」
提督「バスロマンならいつも入れてるし、高速修復剤気分は味わえると思うよ?」
吹雪「…………大丈夫かなぁ……これ…………」ガックシ
とりあえず今日はここまで、見切り発車だけどなんとかしてみよう
そろそろはじめまっしょい
提督『らんっらんらららんらんらん♪らんっらんらんらららんっルー♪』
吹雪「共用のお風呂かぁ……普通の家庭では当たり前なんだよね……」
提督『とぉさーんがーのこせなーい………あり、石鹸小さいな……全部使っちまえ』
吹雪「……そういえば……二階ってどんな感じなんだろう……私の部屋と司令官の部屋だって言ってたけど…」
ギィッギィッギィッ……
吹雪「奥が司令官の部屋で…こっちが私の部屋か…」スゥ スゥーッタン
吹雪「ふすまも、味があっていいなぁ、こういうの好きかも」スゥーッスゥーッ
吹雪「……外から見たらそうでもないけど、以外と広いなぁ、二階って」
吹雪「いち、にぃ、さん、しぃ、ご……五畳半、布団敷いてもまだ余裕がある…こんな贅沢な部屋……いいのかなぁ」
提督『吹雪ちゃーん、風呂開いたぜよー?』
吹雪「あ、はーい!」
提督『脱いだ服は洗濯機突っ込んどいてくれーい、後で洗うからー』
吹雪「はーい」
提督「っさーて…テレビでも見るかねー……」カシュッシュワー ポチッ
提督「…………」
TV『現在問題となっている深海棲艦問題ですが、横須賀鎮守府を主体とした連合艦隊が……』
提督「…………」グビッ
TV『艦娘の軽巡洋艦天龍が最終目標を撃破、沖ノ島を開放しました』
提督「横須賀鎮守府かぁ…………最近あそこのニュースばっかだなぁ……」
吹雪『……♪』バシャー
提督「………あ、そだ……艦娘授与届、書いとかないと……えーっと確か冷蔵庫にーあったあった」
提督「えーっと艦名は吹雪、艤装受け取り完了で、本人の着任確認も大丈夫、維持資材の保管確認よしっと」
提督「ハンコを……」ポン
提督「よし、後は吹雪ちゃんが書く分だけだ……………………しっかし長いなあの子……」
提督「……あ、石鹸忘れてた」
風呂場
吹雪「しーろくーしーろくー♪」
吹雪「あったかいなぁ……ばすろまん?って…入浴剤だっけ…いい匂いで気持ちいい……」
吹雪「このままずっと浸かっていたい……」
提督『吹っ雪ー」カララ
吹雪「ひぃやぁぁ!?し、司令官!?」
提督「んな驚くことないだろうに……石鹸、ここ置いとくぞー?」
吹雪「あ、あぁありがとうございます……」
提督「んー、のぼせないようになー」カララッピシャッ
吹雪「…………」ポカーン
この書き方だと畳5枚と半分ぐらいの広さだな。
>>36
正にそんな感じ、普通の和室ってイメージで、旅館クラスじゃない普通の和室
提督「うーっす」
吹雪「あ、司令官、お疲れ様です、はぁ…いいお湯でしたぁ…」
提督「そりゃ良かった、あぁそだそだ、お偉い様からの手紙、吹雪ちゃんの記入欄があってさ」
吹雪「私に?」
提督「言ってもただの名前……ってか艦名記入欄と本人確認のハンコなんだけどさ」
吹雪「あ、はい、じゃあ記入しときますね」
提督「ういー、頼むねぇー」
吹雪「……うーん……ん?ふむふむ……健康状態良し……」カキカキ
提督「……」ポッケーー
吹雪「司令官?」
提督「んー?」
吹雪「このー、艤装受け取りのところに○つけてありますけど、私の艤装ってどこにあるんですか?」
提督「あぁ、そこの押入れに一式入れてるけど、明日辺りに下駄箱に移しとくから大丈夫だよ」
吹雪「自分でつけるタイプなんですか?」
提督「他の鎮守府さんは自動装着らしいねぇー…うちにそんな金があればいいんだけど」ピッ ナンデヤ ピッ
吹雪「そうですか……あ、さっきの番組面白そう」
提督「ん?あぁこれか」ピッ アッカーン!コノオマツリアッカーン!
吹雪「書けましたー」
提督「そこ置いといてー」
吹雪「はーい…………えと、次は何をすればよろしいでしょうか?」
提督「ん?あぁ、今日は長旅で疲れてるだろ?もう休んでいいよー」
吹雪「い、いえ!そんな…」
提督「大丈夫大丈夫、洗濯物とか俺が干しとくし、急ぎの用事があるわけじゃないしな」
吹雪「うーん……わかりました、じゃあすみません、お先にお休みします」
提督「髪乾かして歯ぁ磨けよー」
吹雪「はい、おやすみなさいっ」
吹雪「司令かーん、歯ブラシってどれ使えばいいですかー?」
提督「んー?洗面台に新しいの何本かあるだろー?そっから適当にとっといてー」
吹雪「はーい……じゃあピンクの使いまーす」キュポッ シャカシャカ
提督「コップは戸棚の奴なー、ラップかかってるのがきれいなやつだし」
吹雪「ふぁーい……」シャカシャカ
提督「……あ、やべっ忘れるとこだった……電話しないと……」ピッ
提督「今の時間居るかなぁ……」ピッピッピッピッピッピッピッ
提督「…………さすがに受付終了してるか……明日にしよ」
吹雪「ペッ…ぅん……あ、ここのドライヤー使っていいですか?」
提督「ん?いいよー」
吹雪「ありがとうございますー」カチッブワァーーン
提督「うーん……あ、吹雪ちゃんとこの布団用意しとかないと……確かお客さん用の布団は……俺の部屋か」
ギィッギィッギィッ
吹雪の部屋
吹雪「んしょっと……ふぅ…………そう言えば荷物置きっぱなしだったなぁ……整理しとかないと……」
吹雪「でも、大丈夫かな……ここには訓練用の施設もないし、海は坂の下だし…」
吹雪「自主トレーニングとかもしとかないと……」
トントン
吹雪「?」
提督『悪いっ開けてくれっ両手使えないんだ……!』
吹雪「はーい?ってうわぁ!?」ビクッ
提督「悪い悪い、ほれ、吹雪ちゃんの布団だ、押入れ何も入ってなかったろ?」
吹雪「あ、はい……ありがとうございます」
提督「なぁに礼には及ばんよ、じゃおやすー」パタンッ
吹雪「……変わった人だなぁ……」
提督「あーそうだ言い忘れてた」スゥーッパン
吹雪「うわぁあ?!」ビックゥン
提督「……そんなに驚くか?……まぁいいや、明日ー↓3するから用意しててねー?」
吹雪「あ、は、はい……」
提督「おっけー、んじゃ、おやすみー」
明日の予定を選択してください
1.近所の人に挨拶
2.漁港付近を哨戒航行
3.釣り
4.食品の買い出しとか、街を探索
吹雪(……とりあえずはいって言ったけど……なんで釣りなんだろう……?)
吹雪(……食糧不足してるのかな……だとしたら、がんばらないとっ)
吹雪(それにしても……静かな街だなぁ……前浜町……街の雰囲気もどこか懐かしい感じがするし……)
吹雪「ふぁぁ……」
吹雪(明日も頑張ろう……)
提督の部屋
提督「す、スカートって……どうやって干すんだ……?さすがにタコ足じゃ干せないよな……」ブツブツ
提督「…………そういえば……洗濯物って女の子と男って分けたほうがいいのかねぇ……」
提督「ま、いいか……水道代かかるし」
提督「……吹雪ちゃんの服とかも買わないとな…土日のどっかにしまむら行くか…」
提督「…………あ、釣り竿……は大丈夫だな、うん…………よし……寝るか」
パチン
提督「……なんか、せわしないな……こんな調子で大丈夫なのかな……」
次の日 朝食
吹雪「司令官って料理できたんですね」
提督「まぁパンにチーズとハム乗っけただけだけどね、8歳の子供でもできるよ」
吹雪「8歳の子供にオーブンは使えませんよ?」
提督「8歳児ナメとるな?最近の8歳児はゲームだってやりこなすんだぜ?」
吹雪「戦時中の8歳児は元気に外で遊んでたらしいですよ?」
提督「まじかよ8歳児元気だな」
吹雪「ゲームなんてなかったですし」
提督「そういやそうだな……よし、食ったら行くか」
吹雪「はい、じゃあ頂きます!」
提督「おう、頂きます」
吹雪「ごちそうさまでした!」
提督「久々に聞いたなそのセリフ、お粗末さん、食器は……あ、俺のもついでにいいか?」
吹雪「あ、はい!」
提督「じゃあ俺、釣具の用意しとくから、適当に用意しといてー」
吹雪「はーい……あ、昨日の紙どうします?」
提督「あぁ、途中のポストに入れとくから大丈夫だよ」
吹雪「じゃあ玄関に置いときますね」
提督「よろー」
行き道
提督「…………あれ、家……鎮守府の鍵かけたっけ?」
吹雪「え?かけてましたよ?」
提督「あぁ、そうか、悪い悪い」
吹雪「…………」テクテク
提督「…………」テクテク
チュンチュン チュンチュン ブゥーン
吹雪「誰も居ませんね……」
提督「平日だしなー…」
吹雪「近所の人とかに挨拶とかしなくていいんでしょうか?」
提督「今居るのジーちゃんバーちゃんくらいしか居ないぞ?皆学校や仕事だし」
吹雪「そうですけど……兵器が町に持ち込まれるんですし……」
提督「少なくとも学生服に麦わら帽子かぶって釣竿持った女の子が兵器を自称しても説得力ないと思う」
提督「それに表向きに艦娘ですよ-ってあんま言っちゃいけないんだろ?なんちゃら法で定められてるらしいね」
吹雪「『パニック防止のため一定以下の練度の艦娘は艦娘を自称してはならない』ですね、艦娘用迷惑防止法の一つです」
提督「よく知ってるなぁ、俺も昨日吹雪ちゃんが言って知ったんだけど」
吹雪「あはは……ところで、この付近の海に深海棲艦は現れないんですか?」
提督「あんま聞かないなぁ……少なくとも俺がいつも釣りしてるスポットには現れないよ?」
吹雪「だったら、艤装置いて来たほうが良かったかも」ヨイショッ
提督「え、持ってきたの?肩のそのでかい荷物って」
吹雪「一応連装砲と魚雷管を……」
提督「マジか、重いだろうに」
吹雪「身につけてたらそうでもないんですけど……持って行くとなると結構……んしょっと」ガッシャン
提督「暴発だけはやめてくれよ?」
あ、忘れてた、一日終える前に聞いとくこと今聞く
吹雪の現在の練度は? ↓3で
1.普通に1
2.アニメ版吹雪(運動音痴)
了解、じゃあ普通のレベル1で
------------------
波止場 前浜灯台付近
吹雪「ここは?」
サッパーン
提督「前浜灯台、吹雪がこれから出撃するとき割と世話になるかもしれないスポットだ」
提督「で、俺が数日前から世話になってる釣りポイントだ」
吹雪「へぇー……」
提督「割と釣れるよ?ボラとかアジとか」
吹雪「タイも?」
提督「釣れるかも」
吹雪「なるほど……よし、やってみます!」
提督「やり方分かる?」
吹雪「…………」
提督「おっけい、教えてやる、よく見ときな?」
吹雪「……す、すみません……」
1時間後
ニャァニャー
吹雪「あ、ウミネコ」
提督「お」
吹雪「空飛ぶってどんな感じなんだろう…」
提督「あんま気持ちいいとは思えないけどなぁ…あいつらでも餓死するし……」
吹雪「もうっ夢がない人ですね」
提督「ははは……しっかし釣れないなぁ……」
吹雪「……よっ…あっ」
提督「あら……食われてる」
吹雪「はぁぁ…またですよぉ……何がいけないのかな……」
提督「こう、くいくいって動かせば反応しやすいらしいよ?」
吹雪「……こう?」クイクイッ
提督「そそ、常に動かし続けるんじゃなくて途切れ途切れにくいっくいって感じ」
吹雪「うーん……」クイッ クイクイッ
提督「お、良くなった」
吹雪「…………」クイクイクイッ
吹雪「……うわっ!?」グググググーーー!!
提督「お!かかったぁ、引っ張れ引っ張れ!」
吹雪「ひ、引っ張る!は、はい!」ググググーー!!
提督「なんか結構デカいぞ、何が釣れるんだ……」
吹雪「ん……く…………!ったぁ!!」ザッパーーン!!
何が釣れた?↓2
1.大物の魚
2.駆逐イ級
3.重巡リ級
4.空母ヲ級
5.長靴
吹雪「うわわ!?」ドッテーン
ピターン ピチピチピチ
吹雪「いたたた……う、うわっ!大きい……!」
提督「うぉ……スズキじゃん……どうやって釣ったんだよ……」
吹雪「や、やりました司令官!これ……食べられますか!?」
提督「お、おお、うん、食べられるぞ?唐揚げとか塩焼きとかで」
吹雪「うわぁ…楽しみですね!」
提督「しっかしすごいなぁ、まさか初めての釣りでスズキ釣り上げるなんて……しかも波止釣りで」
吹雪「ううん、司令官のお陰です!司令官が教えてくれたから釣れたんですよ!」
提督「あれ、スズキ釣る方法じゃないんだけどな……まぁ、よかった、じゃあ今日はこれを晩飯にしよう」
吹雪「はい!ありがとうございます!」ニコッ
提督「可愛い笑顔しやがって……よし、じゃあ今日は帰るか、遅くなったけど昼ごはんにしよう」
吹雪「はいっ!」
さて、今日はこのへんで区切りとしますかね
この通りグッダグダマイペースでアットホームな世界で行きます
なんかあれこれしてほしいとかがあったら適当に書き散らしてくだせぇ
多分先着順か目についたもの順で採用するんで
そろそろ始めマッスル
次の日 朝食後
吹雪「司令官、今日は何をしましょうか?」
提督「そうだなぁ……今日は木曜だし……資源ごみの日だっけ……」カチャカチャ ジャーーー
吹雪「そうですね、ペットボトルとか結構溜まってましたし……捨ててきましょうか?」
提督「おう、頼むよ……あ、外寒いし上着着て行けよ?」
吹雪「わかりましたー」ガサゴソ ギュッ
提督「回収車来てたら挨拶忘れずにな~」
吹雪「はーい、じゃあ行ってきまーす」ガララッ ガララッピシャッ
提督「ふぅ……皿洗いおーわりっと…さーって……今日は何するかねぇ……」
前浜町二丁目 曲がり角
吹雪「えーっと…ゴミ捨て場は…」
吹雪「ここ……かな?」バサッ
吹雪「ほっ……合ってた……って、少ないなぁ…本当に人いるのかな……この街……」
??「おや、見ない顔だねぇ?」
吹雪「え?」
ジジィ「おはよう、日高さんのところのお孫さんかな?」
吹雪「え?い、いえ!二丁目に住んでいる吹雪です!は、初めまして!」ペコリ
ジジィ「二丁目?おやおや、二丁目のといえば海軍の提督さんの所の……」
吹雪「は、はい……え、えと……」
ジジィ「ほぉ…意外じゃのう、あのお兄さんにこんなに成長した娘さんがいらっしゃるとは……」
吹雪「い、いや……娘じゃなくてその……居候というか…仕事というか…」
ジジィ「ほっほ、仕事とは……若いのに大変じゃないかい?」
吹雪「い、いえ!私、この仕事好きですから!」
ジジィ「うんうん…元気がいいのう、提督さんのお手伝い頑張るんだよ」ポンポン
吹雪「はい!これからも宜しくお願いします!……えっと……」
ジジィ「わしは3丁目に済んでおる、富田というジジィじゃ、じゃあ、お元気で」
吹雪「はい!では失礼します」ペコッ
吹雪「富田さんかぁ……いくつくらいなんだろう……」
吹雪「…………あの容姿だと……多分80代……くらいかな……」
吹雪「……」
吹雪「……」
提督「ヘイ吹雪氏」
吹雪「……はっ!は、はい、何でしょう?」
提督「今日暇?」
吹雪「え?」
提督「今日なんか急ぎの用事とか、やっとかなきゃ行けないこととかある?」
吹雪「?…………特に、今日やることはないですけど……」
提督「そりゃ良かった、実はさ↓3をしようと思ってるんだ、一緒に行かないか?」
今日の予定を決めましょう 吹雪の現在のレベル1
1.町へ買い出し
2.近所の川の清掃活動
3.前浜小学校の特別講師
4.陸軍海上兵器工廠の見学
5.前浜中学校体験入学
吹雪「買い出しですか?」
提督「あぁ、こっから中心街って結構遠いんだよね……」
吹雪「確かに……昨日釣りした時も他の商業施設が見当たりませんでしたね」
提督「バスも中々来ないしね、完全に田舎町だよ、市内に入れば雰囲気ガラリと変わるけど」
吹雪「市内?」
提督「今から俺たちが行く所だよ、そんなに悪いところじゃないよ?建物は低いけど」
吹雪「へぇ……私、都会って歩いたことないんです、ここに来たのも高速バスでしたし…」
提督「高速バスか……あり?吹雪ちゃんってどこで建造されたの?」
吹雪「え?一昨日の紙に書いてたはずですけど……」
提督「……マジ?」
吹雪「えぇ、舞鶴ですよ、舞鶴鎮守府、結構遠かったんですから……」
提督「舞鶴って……京都の?」
吹雪「はい」
提督「……京女どすか?」
吹雪「ちゃいますぅ…って……もうっ」
提督「ははは、じゃあ行くか」
吹雪「はい!あ、鍵は私がかけておきますね」
提督「ありがたい、えーっと財布にケータイ……あとは……」
吹雪「……?……司令官、これは?」
提督「あぁ、商店街のスタンプカード、まだまだ全然貯まってないけどね……」
吹雪「……スタンプカード……これが溜まったらどうなるんですか?」
提督「高級商品を無料で貰えるらしいよ?牛肉かなんかだろうけど」
吹雪「牛のお肉を無料で……!?そんなことしていいんですか!?」
提督「…………まぁ、通い詰めないともらえないけど……」
吹雪「へぇぇ……すごいなぁ……」
提督「そんなに驚くことなのかな……」
そろそろ地図かなんか作らないとややこしくなりそうだ
-----------------------------------
市内
バスの運ちゃん『次は後乃木(アトノギ)市役所前ー後乃木市役所前ー』
吹雪「司令官、付きましたよ、起きてくださいっ」ツンツン
提督「んぐっ……あれ、着いたの?」
吹雪「後乃木市役所で降りるって言ったじゃないですか、ほら!」グイグイ
提督「あぁ…そうだっけ…よっこいしょ……」
吹雪「あぁ、すみません運転手さん!ここで降ります!」
運ちゃん『アイヨー』
キキッ プシーーー
吹雪「えーっと……運賃は……110円ですね」
提督「子供料金だよ?」
吹雪「子供ですしっ」
提督「改札機のピヨピヨや子供ランプを気にしないタイプなのね……この子、子供でいいですか?」
運ちゃん「いいですよー」
提督「あざっす」チャリチャリーン
ブゥゥーーン
商店街
吹雪「これが……商店街ですか……!」
ワイワイガヤガヤ
提督「平日なのにすごい賑わいだな……なんかイベントでもやってるのか?」
吹雪「すごい……あっちもこっちも人でいっぱい……」
提督「えーっと今は……」ウデドケイカクニン
提督「昼の1時か……昼飯時ってことは……」
主婦「あそこ?新しく出来たラーメン屋さんって」
主婦「そうそう、チェーン店で話題のお店なのよっ」
主婦「二蓮、他人の目を気にせず食べれるのよねぇ……」
提督「なるほど……」
吹雪「あそこのお店、すごい行列ですね……」
提督「話題のラーメン屋がここにもできたんだってさ、それでこの人だかりだよ、すごいなぁ……」
吹雪「司令官は食べたことあるんですか?」
提督「いや、無いけど……でもこれじゃ食べられるの2時間後くらいだよ?」
吹雪「に、二時間……?」
提督「うん、行列の出来る店で二時間は常識らしいよ?」
吹雪「そんなに美味しい店なんですか……」
提督「過度な期待を背負って店に入った結果後悔する……割とよくある事だよ」
吹雪「ふぅ……ん……?」
ガララ アリガトーゴザイマシター
坊主学生「すっげぇ美味かったなここ!」
根暗学生「うん、とんこつとあの秘伝のタレ、来て正解だったね」
坊主学生「並ぶ価値ありってかんじだな、また来たいな!」
根暗学生「時間と日にちに余裕があればねー、次のテスト明けとかどう?」
坊主学生「いいねぇ!」
吹雪「…………」
提督「……」
吹雪「……司令官」
提督「よし、並ぶか」
吹雪「はい!」
20分後
吹雪「最後尾なだけあって、進みませんねぇ……」
提督「ラーメン屋だし回転は早いはずだけど……」
30分後
吹雪「…………あ、さっき見たお肉屋さんですよ!」
提督「割と進むもんだな……」
大学生「ゲホッゲホッ!!うぉぉ……頭がズキズキする……」
大学生「ばっかお前!10倍とか頼むからだろ!」
大学生「ウヴェッホ!!ガッハァー!!悪い……乳製品買ってきて……」
吹雪「……」
提督「……調子こいたらダメだぞ」
吹雪「しませんよ!」
50分後
吹雪「…………」ソワソワ
提督「?」
吹雪「司令官、行列、まだかかりそうですか?」ソワソワ
提督「……あぁー……まぁあと30分位掛かりそうだね」
吹雪「ほ、本当ですか」ホッ
提督「ほれ、この周辺の地図、あとなんかあった時の携帯、コンビニかどっか探して来な、荷物持ってあげるから」
吹雪「あ、ありがとうございます!じゃ、じゃあ!すぐに戻るので!」タタター!
提督「……あらま……」
10分後
吹雪「はっはっ……はぁ……はぁ……ただいま戻りましたぁ……」
提督「おつかれー……あ、ちょうどみたいだ」
吹雪「あ、本当ですね!」
提督「あ、手洗った?」
吹雪「洗いましたよ!」
35分後
アリガトウゴザイマシター
吹雪「おいしかったですね!」
提督「とんこつとは中々いいものだな……これは流行る」
吹雪「あ、でも秘伝のタレ?はもう少し少ないほうがいいかも……ちょっと私には辛すぎたかなぁ……」
提督「まぁ女の子向けとは言いがたいな、さて……」
吹雪「あ、そうだった……買い物ですね!」
提督「とりあえずフリスコ行くか、あそこなら大体なんでも売ってるだろうし」
フリスコ フレ○コではない
吹雪「ここは……」
提督「スーパーだよ、主婦の味方や食品なら大体なんでも揃ってるスーパー」
吹雪「へぇ……ここもすごい人ですね……」
提督「まぁなんだかんだ歩きまわって3時過ぎだしなぁ…そろそろ園児を連れて帰る主婦が買い物を始める頃だよ」
吹雪「あぁ……だからさっきから……」
園児「ままーあれほしいー」
ママ「だーめ」
園児「やーだー!!」
提督「よくある光景だな……」
吹雪「かわいいなぁ……」
提督「だなぁ……一番手のかかる時期でもあるけど」
吹雪「そこがいいんですよ、小さい子をなだめながら……女の子の憧れですよ……」
提督「そういうもんかね……あ、そこの白菜取って、あとマロニーさんも」
吹雪「あ、はーい」
提督「今日は鍋にするかな……あ、豚も」
吹雪「はい……えーっと……」
提督「あーそのバラ、あ、違う違う、その右、そうそれそれ」
吹雪「はい、後は……」
提督「ハムも買っとくかな」
アトコレト…ア、ウドンイル?ハイ! ア、プリン 3ツイリナラオレモクエル シレイカンプリンスキナンデスカ? イウホドスキジャナイ
運ちゃん「前浜町ー前浜町ー」
チャリーン ブゥゥーーン
提督「ふぅー買った買った……」
吹雪「すごい……本当になんでも揃ってるんですね……」
提督「困ったときはだいたい後乃木市に行けば何とかなる、と言うか商店街が有能すぎるんだよ」
吹雪「確かに、結局今日一日ずっと商店街に居ましたね」
提督「まぁ、便利だし」
吹雪「自転車屋さんや本屋さんもありましたね……本当になんでも揃ってるなぁ……あそこ……」
ザザーン ザザーン
吹雪「…………」
提督「?」
吹雪「平和な海ですね……」
提督「うん、太平洋では珍しいよ、魚もいっぱいいるし、漁船だって出港できる、漁獲量なら国でも上位だ」
吹雪「でも……いつかここも……」
提督「そのために俺と吹雪ちゃんが居るんだ、明日はちょっと鎮守府らしいことしようよ」
吹雪「鎮守府らしいこと?」
提督「昨日の夜中に市役所から電話があってね、夜、川に怪しい緑色の影が出現するらしいんだって」
吹雪「川……」
提督「もしかしたら海から来てるんじゃないかって、だから俺達に調査して欲しいんだってさ」
吹雪「司令官」
提督「ん?」
吹雪「私達って……水質保全委員会か何かですか?」
提督「海軍だけど?」
吹雪「あははー……」
夜 リビング 夕食後
提督「むむ……」パチッ
吹雪「……」パチッ
提督「……」パチッ
吹雪「あ……」パチッ
提督「んがっ!……やべ……えーっと……」
吹雪「ふふ……王手ですよ」
提督「え、マジ?えーそこから攻める-?卑怯じゃね?軍法会議モノだぞこれ、犯罪だわ」
吹雪「はいはい、負け惜しみですよ-っ、じゃあこのプリンは私のものってことで」
提督「畜生……今日もビールとつまみかよ……たまには甘いもの食いたかったのに」
吹雪「あまり好きじゃないんでしょう?それに一個食べたじゃないですか」
提督「ぐぬぬ……」
吹雪「とにかく、負けは負けですっじゃあお先にお風呂入らせてもらいますね-」
提督「あれ、俺風呂、沸かしてたっけ?」
吹雪「司令官がお鍋の準備してた時に私が洗って沸かしておきました、ばすろまんも使いましたし」
提督「おぉ……やるじゃない」
吹雪「同居人ですから、いつまでも任せっきりじゃ悪いですし……」
提督「そ、そうか、ありがとうな、また頼むかもしれないけど」
吹雪「はい、お任せください!じゃあ、失礼します!」
提督「あ、下着とパジャマはタンスに入れといたからー」
吹雪『はーい………』ガラッ チャプン
吹雪『………ってしれ、司令官!?』ザパァー!!
吹雪「洗濯物って!?」ガラッ!
提督「ん?あぁ、畳んだけど……?」カシュッ
吹雪「そ、そう言えば……昨日も一昨日も……じゃ、じゃあ!わた、私の服も……!?」
提督「……ん?あぁ……ごめん、一緒にして洗ったのダメだった?」グビッ
吹雪「いや……そうじゃなくて……えと……あの…………えと!!」
提督「?……」プハァ
吹雪「こ、これからは!私が洗濯物を干すので!!あぁあ、あまり気を使わないで大丈夫です!!」ケイレイ
提督「お、おう…ありがと…ところで…………その格好じゃ寒くない?」
吹雪「え?…………あ……う……!!す、すみませぇん!!」ダッダッダッダッダ!! ガラッ バッシャーン!!
提督「……何だったんだ……」
風呂
吹雪「……」
吹雪「……」ブクブクブク
提督「……うーん……」ピッ
テレビ『次のニュースです、アメリカ海軍の艦娘、CV-6エンタープライズが今日昼頃、横須賀海軍鎮守府に支援艦娘として一時着任しました』
提督「お、ついにか」
テレビ『アメリカ海軍艦娘の着任は戦艦ウェストバージニアに次ぎ二隻目ですが、日本艦娘との同時運用はやはり賛否がわかれている模様です』
提督「確かにそりゃそうだよなぁ……ドイツ感は同じ枢軸軍だったらしいけどアメリカ軍って言えば敵艦みたいなもんだしなぁ…吹雪ちゃんはどう思ってるんだろ…」
提督「……」
提督「もう少し乙女心を勉強しないとな……」ポリポリ
今回はここまでにしとこう
しかし……吹雪ちゃんの魅力を表現するのは難しい……絵心があれば……
さて、やりますか
翌日 早朝
吹雪「………………」パチッ
吹雪「んぅ…いまなんじぃ……?」モゾモゾ
吹雪「……」
吹雪「……うぅーん…………」
吹雪「…………」ムクッ
吹雪「……」ボッケーーー
吹雪「…………んぅーーっ……っはぁ」ググググ…
吹雪「眠い……」ゴシゴシ
スゥーッ スゥーーパタン
ギィッギィッギィッギィッギィッギィッ…… ガチャッ バタン
吹雪「……おはよーございまーす……って……誰も居ないか……」ポッケー
吹雪「…………」
キュッ ジャァァァァァァァァァァ バシャバシャッ
吹雪「っはぁ!……冷たい…ってうわぁ……凄い寝癖…昨日ちゃんと髪乾かしたっけ……」グシグシグシッ
吹雪「えーっと…ゴムは……あった……」ギュッ
吹雪「……ちょっと髪伸びたかなぁ……いや、変わってないか……」キュポッ ……シャカシャカシャカシャカ
数分後 鎮守府外
吹雪「いち、に……さん、し……ごぉろく……しちはち……」グィッグィッ
吹雪「……よしっ」ピョンッ
吹雪「出発っ……の前に一応艤装も持って行こうかな」
エーットタシカ…ゲタバコニ……ア、コレカ
吹雪「よし、じゃあ行こう」クンクン
吹雪「流石に下駄箱は……風呂敷に芳香剤の臭いが移るなぁ……別の場所にしよう」
タッタッタッタッタッタ
吹雪「どこまで行こうかなぁ……あ、こないだ行った灯台、あそこならいいかも……」
吹雪「結構距離あったし、走るにはいいかなっ」
タッタッタッタッタッタ
灯台
吹雪「っふぅ……結構遠かったなぁ……」
吹雪「この時間だとまだ暗い……音が近所に響かなきゃいいけど……」キョロキョロ
吹雪「うん、近くに民家はないし……大丈夫……かな……?」 バサッ
吹雪「……」キョロキョロ
モゾモゾ ヌギッ サササッ
吹雪(パーカー → いつもの服)「……んしょっ……」ガショッ カチッカチッ
吹雪「うっ……重い……」ガチャガチャ カチン カチン
吹雪「……」ガコ ガコ
吹雪「主砲……よし、魚雷発射管……よし、機関……大丈夫っ……あとは……あぁ、そうだ、あの辺も」ウィィ ウィィ
吹雪「うん、うん、しばらく使ってなかったにしてはいい感じ……さって……」
ガッチャガッチャ ヨイショ
ザッパーン ザーッパーーン
吹雪「……」ゴクリ
吹雪「よっ!」ピョーン バシャン
吹雪「行こう!」シャゥーーーシュゥーーーーン
2時間後
提督「……」 <7時20分7時20分 ズバッ!
提督「…………あ、あの事件の犯人逮捕されたんだ…………」ペラッ
置き手紙『朝訓練に出ています、朝食までには帰るので心配いりません 吹雪』
提督「……割と字綺麗なんだな、あの子」ジュゥー
提督「ふぅん……そろそろ戻ってくるかね……あ、ちと焦げた」ジュゥ
提督「まぁこういうのはちょっと焦げたほうが美味いし……いいか」
吹雪『只今戻りました、司令官』
提督「お帰り&おっはー」
吹雪「おはようございます、司令官!」ケイレイ
提督「今ごはん作ってるからちと待っくれーい」
吹雪「はい、ありがとうございます!」
提督「あ、ニュース変えていいよ、多分いまの時間だとどこもニュースばっかだけど」
吹雪「あ、大丈夫です!」
提督「……あー……最近連ドラ見てないな……」
吹雪「連ドラ?司令官見てるんですか?」
提督「まぁ一応ね、1話でも見逃したらストーリー分かんなくなるんだよなぁ……」
吹雪「あぁーわかります……私も昨日見逃しちゃって……というか、一昨日から見始めたんですけど…」
提督「それ、楽しめるか?……あ、俺一昨日の見逃したんだよなぁ…録画機器欲しいけど流石に連ドラのために買うのはなぁ……」
吹雪「思い切って買っちゃうのもありですよ?見たい番組が見れないって悲しいですし」
提督「まぁ、次の軍資金支給額にもよるかなぁー……よし、出来たぞ、フレンチトーストだ」
吹雪「わぁ、オシャレですね……」
提督「牛乳が中途半端に余っててなぁ……まぁいいや、食べよう」
吹雪「いっただっきまーす!」
提督「ホットケーキを作る技能がないってのが本音だけどな……」
吹雪「私、作れますよ?」
提督「頼んどけばよかったな……」
8時
提督「…………」
吹雪「…………」
テレビ『…お前の力が必要なんじゃ!!分かってれや!!おいっ!!うぅ……!!』
提督「……そういえば、今日金曜だったな……」ジーン
吹雪「いい話ですね……司令官……」ジーン
提督「あぁ……まさかここでこいつが死ぬとは思わなかったよ……」
吹雪「でも、朝からこんなドラマ流して……会社に行く人とか大丈夫なんですか?」
提督「主婦の多い会社は話の佳境に入る木金辺りかな、その時は全員出社時間が遅かったりする……らしい」
吹雪「罪な番組ですね…………あ、そうだ司令官、今日は確かー」
提督「あ、もうそろそろ時間だな……そろそろ準備しようか」
吹雪「はい、艤装と替えの服は用意してるので……他に必要な物ってありますか?」
提督「んー……あ、電探とか持ってる?水中ソナーかそれっぽいの」
吹雪「電探ですか?……うーん……持ってないですね……」
提督「そっかー……じゃあウェーダー持って行こう、向こうで着替える所あったっけ?」
吹雪「さぁ……向こうがどこかわからないので……」
提督「そりゃそうかー……まぁ一応持って行っとこ」
吹雪「というか……え?司令官も川に入るんですか?」
提督「吹雪ちゃんに任せっきりじゃダメだろ……それに吹雪ちゃん、水の上に立つじゃん、中見えないっしょ?」
吹雪「そうですけど……もしも川の中に得体のしれない生き物がいたら……」
提督「スッポンぐらいしか思いつかないよ……日本の川の中の得体のしれない生き物って……」
吹雪「……わかりませんよ?もしかしたら川なのに深海棲艦が居るかも……」
提督「川底棲艦ってか、ずいぶんスケール小さくなったな……」
吹雪「……何か……ショボいですね…川底…」
川
提督「ここだっけ……確か」
吹雪「結構大きな川ですね……」
提督「夏になると小さい子供やそこの中学校の生徒が遊びに来るんだとさ、見たこと無いけど」
吹雪「無いんですか」
提督「忘れてるかもしれないけどさ、俺ここに来て2ヶ月経ってないんだよね……」
吹雪「そういえばそうでした……中学校か……」
提督「あそこだよ、前浜中学校、二丁目にも何人かあそこの中学生いたはず」
吹雪「へぇーそうなんですか……」
提督「ちなみに昨日のラーメン屋の中学生は前浜中じゃないよ」
吹雪「違うんですか?」
提督「前浜中の制服、紺色だしね、学ラン風じゃないんだよ」
吹雪「……へぇ」
↓3「おーい、こっちこっち!提督さーん!」
提督「あ、組合の人だ」
吹雪「組合の人?」
提督「今日お世話になる人だよ、河川水質保全組合の↓3さんだよ」
↓3 組合の人はだれ?
1.組合の吉田さん(男 32歳)
2.組合の尾口さん(女 28歳)
3.退役艦娘(自由安価)
艦これのためちと離脱
尾口さん「提督さん、ですね?私、後乃木市河川水質保全組合の尾口と申します、本日は宜しくお願いします」メイシワタシ
提督「海軍前浜町2丁目鎮守府の提督です、こちらこそよろしくお願いします、あ、名刺どうも」ペコリ
吹雪「前浜町2丁目鎮守府所属、特型駆逐艦の吹雪です!宜しくお願いします」ケイレイ
尾口さん「宜しくお願いします…………あなたが近年話題になってる艦娘って言う子?」
吹雪「は、はい!まだまだ新米ですけど……」
尾口さん「ふむふむ……見た目は普通の人間の子と変わらないんですね?」
提督「えぇ、見た目どころか中身もほとんど人間のそれと同じです(キリッ)……ソウダヨネ?」
吹雪「え、ま、まぁほとんど同じ……って言えばそうですけど……知らなかったんですか?」
提督「保険の授業は苦手なんだよ……今度人間と違う所教えてくれない?」
吹雪「はぁ……まぁいいですけど……」
尾口さん「へぇ……今日はよろしくね、吹雪ちゃん」
吹雪「はい!よろしくお願いします!」
尾口さん「じゃあ早速ですけど……この写真を見てくれませんか?」ペラッ
吹雪「?」
提督「?」
尾口さん「一昨日の晩、川が不審な緑色に発光するという通報を受けまして…その時にとれた写真ですけど……」
吹雪「……この発光は……司令官、やっぱり……」
提督「深海棲艦風の発光ですね……ってことは……え、マジ?」
吹雪「え、あ、いや!私はさっき冗談のつもりで……アハハ」
尾口さん「なにか知ってるの?」
吹雪「あ……あの……深海棲艦の川底版でも居るんじゃないかなーって…思ったんですけど……」
尾口さん「深海棲艦……って……あの白い人間みたいな生き物……?」
提督「白い人間って……ヲ級はソレの代表格ですけど駆逐艦クラスなら魚みたいなかっこしてますよ?」
尾口さん「そうなんですか?ごめんなさい私あんまり軍事的なこと分からなくて…」
提督「大丈夫ですよ、えーっと……これは僕の推測ですけど、深海棲艦の別働隊……まぁ言えばはぐれですね。
はぐれ深海棲艦が国の内地に侵攻する的な作戦を受けて淡水でも活動できるタイプになった
で、太平洋からこの川に流れて、今成長中……成長中の深海棲艦は生体カメラ……まぁつまり目が緑色に発光するんです
完全に成長しきった深海棲艦はカメラの発光色が変わって、緑、赤、黄色、青と黄色となって黄色くなるほど危険な性格になっちゃうんですよ」
尾口さん「……つまり、深海棲艦が違法に放流した肉食の外来種ってことですか?」
提督「まぁそうですね、沈んだ艦娘を取り込むって噂ですから肉食って言うか猛禽類の部類でしょうけど」
尾口さん「死骸食い荒らされたら川草の栄養がなくなって魚の住む場所が失われることもあります
繁殖力の高い深海棲艦が川に現れたとなるとこれは重大な問題ですね……」
提督「何で出来てるかもわからない生き物が繁殖してるんですし……駆除した方がいいでしょうか?」
尾口さん「その前に数匹、組合で研究する個体がほしいですね、雄と雌が分かればいいんですけど……」
吹雪「オスとメスって、か、飼うんですか……?」
尾口さん「研究資料よ、不要になったら処分するわ」
吹雪「ほっ……」
調査開始 川辺
吹雪「司令かーん、武装しますか?」
提督「爆雷でもぶち込むつもりかい?さすがにまずいっしょ」
吹雪「ですよねー……じゃあ今日は脚部と機関だけにしますね」カチャカチャ ウィィーン ガシャン
尾口さん「あれって、重いんですか?」
提督「それがそうでもないらしいですよ、聞いた話によると小学生のランドセルくらいの重さらしいです」
尾口さん「重さは感じるけど移動には問題ないって感じですか?」
提督「ですかねぇ……」
吹雪『よっっと……』チャポン
吹雪『おっとっと……ちょっと……慣れるまで時間がかかるかも……』ユラユラ
尾口さん「浮いてる……信じられない……」
提督「どうー?」
吹雪『ちょ、ちょっと待って下さいーっとと……淡水と海水って……何か違うのかな……?』ユラユラ
提督「水草に絡めないように注意するんだぞー手入れめんどくさそうだしー」
吹雪『は、はい!……あ、慣れました!調査始めますね!』
提督「頼むー……さて」
尾口さん「?……竹竿ですか?」
提督「そ、竹竿、針はないですけど……こうやって……あ、ちょっと吹雪ちゃんの連装砲借りて」
カチッ ガッコン
提督「弾薬庫の手入れすごいな……行き届きすぎだろ……二発貰おう」カチッカチッ
尾口さん「何するんです?」
提督「釣りです、ザリガニ釣りと同じ原理ですよ、深海棲艦なら資材に目がないでしょう」キュッ ポイッ チャップン
尾口さん「そんなものですか?」
提督「そんなものです」シーン
尾口さん「……その、銃とか弾薬って日本に持ち込んでいいんですか?」
提督「砲と砲弾なんで例外じゃないですか?」クイクイッ
尾口さん「いや、意味がわかりません……でも、すごいなぁこれ」ガチャッ
提督「安全装置の類とかはないので、向けるなら海方面でおねがいしますねー……中々かからないなぁ……」
尾口さん「あ、はいっ……これが指かけるところかぁ……何で人差し指だけなんだろ……」カチッ
提督「あ」
吹雪『はっ!?何この感覚……』バッ
尾口さん「え」
ドォオオオオーーーン!!!!
ヒュン ドッバーーーーン!!!
提督「……」ッケホ
吹雪「し、司令官!?何したんですか?!」ザシャァゥ バシャーン スタッ
提督「えーっと……艤装が暴発したんだけど……」プスプス
吹雪「暴発!?整備不良ですか!?」
提督「いや、違うと思う……詳しいことは尾口さんに聞いてくれ…向こうで伸びてるから……」プスプス バタッ
20m位向こう
吹雪「お、尾口さん!大丈夫ですか!?」
尾口さん「……はっ!……おばあちゃんが見えた……って、あれ?吹雪ちゃん?」
吹雪「だ、大丈夫ですか!?お怪我は!?」
尾口さん「あ、そっか…わ、私は大丈夫……というか……勝手に使ってごめんね?」
吹雪「わ、私は大丈夫……ですけど……」
ヒュゥウウウウ
吹雪「……」
尾口さん「すごいわねこれ……本当に大砲を片手で持ってるんだぁ、たしかに普通の人じゃ無理ね」
吹雪「あはは……まぁ、大事に至らなくて良かったです、次からは気をつけてくださいね?」
尾口さん「うん、ごめんね?本当に」
提督『ふぶっきー!尾口さーん!釣れたよー!川底棲艦!!すっごいちっちゃいよ!!』
吹雪「あ、呼んでますよ!行きましょう!手、貸しますね!」スッ
尾口さん「あ、うん、ありがと」
提督「ほらこれ!」ピチピチ
川ロ級「キィーー!!キィーーーー!!」
吹雪「ロ級……ですか?」
提督「ロ級……だね……えらい小さいけど……ザリガニクラス?」
尾口「ろきゅう?」
吹雪「深海棲艦の一種で駆逐ロ級っていう種類がいるんですけど……それと非常に似てて……」
尾口「へえ……というか、あんな餌で釣れるんだ……」
川ロ級「キイキイキイイイ!!」ニュッ
提督「……あ、主砲は口の中にあるんだ……」
川ロ級「クィイイイーーー!!」パンッ
提督「いてっ」
川ロ級「キィーー!!キィーー」パンッパパパン
提督「いてててっ痛いってこの!」
尾口「害はなさそうね……何か食べるってわけでもなさそうだし……」
吹雪「…………」ツンツン
川ロ級「キッ!!」ハムッ
吹雪「きゃっ!いた……くない」
尾口「しかも歯がない……となると、完全に藻が主食って感じね……この見た目で草食か……」
提督「いてて……コイと似たような種類ですかね……?ってこれ石か……」ポイッ
尾口「そうですね、石を飛ばすコイって感じでしょうか、そのロ級?っていう種類は……」
提督「川底棲艦のロ級は特に害なし……ですね……」
とりあえず今日はここまで
ちなみに尾口さんは今回限りのぽっと出キャラだから次から出ないよ
もうすぐはじめましょう
数日後、夜
吹雪「ねぇ、司令官」
提督「んー?」
吹雪「ドライヤー知りませんか?」
提督「え?知らないけど」
吹雪「そうですかぁ……あれぇ……どこやったかなぁ……」
提督「なくしたの?」
吹雪「いや、確か昨日この辺に…」
提督「机の下とかじゃない?」
吹雪「?……」モゾモゾ
吹雪「……あ、ありました!」
提督「んー」
吹雪「すみません司令官……迷惑かけちゃって」
提督「いぃーのいいのードライヤーはなんだかんだ必要だしねー」
吹雪「え?司令官ってドライヤー使うんですか?」
提督「髪の毛には当てないけどたまーに使うよ?乾燥食品の水気取りとか、酢飯のうちわ代わりとか、綺麗にしたドライヤーがすっごい役に立つんだから」
吹雪「そうなんだ……マイナスイオンとか帰って邪魔ですね」
提督「正直髪の毛にマイナスイオンって要らないんじゃないかって思うんだよねぇ……」
吹雪「髪質とかそういうのを考えたら、大事だと思いますけど……」
提督「髪質大事にするヤツに限ってオシャレは我慢とか言って体大事にしないんだよねぇ……」
吹雪「そういうものなんでしょうか?」
提督「俺の個人的な見方だよ、髪も体の一部って言われたらそこまでだしね」
吹雪「深く追求したら意見の異なる人同士で喧嘩になりそうですね」
提督「オシャレと健康は一生分かり合えないよ、これに決着がつくことは多分無いね」
吹雪「対立しますよねぇ……私は自分自身を飾りすぎないほうがいいと思います」
提督「提督としては吹雪の意見に賛成である……あ、こんな時間……ニュースやってる」ピッ
テレビ『ゼローー』
提督「……」
吹雪「あ、この間の事件ですね」
提督「多いよなぁ……毎日一人くらい死んでるんだよね……」
吹雪「インターネットのコミュニケーションでのもつれがほとんどですよねぇ」
提督「人を殺すような人じゃない人がいきなり殺すんだからね……恐ろしいもんだよ」
TV『犯人は現在も逃走中です、近隣の住民には注意を呼びかけています』
吹雪「ふぅん……」
吹雪「あ、司令官こないだの川底棲艦ですけど」
提督「ん?」
吹雪「あの後の話、なにか聞いてませんか?」
提督「あぁ、そういえばあの後一斉にロ級の捕獲活動があったらしいよ、80匹位居たらしい」
吹雪「は、はちじゅっぴき!?」
提督「マジマジ、すっごい繁殖力らしくてさ、亜種とか出てないか今度詳しく調査するらしいよ」
吹雪「となると……近いうちにまた調査の依頼が来るかもってことでしょうか?」
提督「うん、多分来るね、今度は非武装で行こうよ、あんまり人に害がないって分かったし」
吹雪「そうしたほうが安全ですね、専用の装備も依頼した方がいいでしょうか?」
提督「いいかも、サイズが小さいとはいえ深海棲艦だし、上の人も取り合ってくれるかも、明日聞いてみよう」
吹雪「はい!」
提督「なぁ、吹雪ちゃん」サラアライチュウ
吹雪「はい、何でしょう?」サラフキ
提督「最近さ、物騒だと思わない?」ジャーー
吹雪「えぇ、まぁ…深海棲艦がすぐそこまで来てるんでしたっけ?」フキフキ
提督「そうそう、呉とか単冠とかエラいことになってるらしいよ?あ、それまだ汚れてるよ、こっちこっち」
吹雪「あ、すみません…………呉って確か……戦艦の長門さんが仕切ってる鎮守府でしたっけ?」フキフキ
提督「うん、超無口な提督だから艦隊の指揮はほとんど長門がやってるらしい、あそこは特に酷いな」ジャーー
吹雪「そうなんですか……それに比べてここは平和ですね、同じ方角の海なのに」
提督「まぁー場所が場所だしなぁー…見向きもされないっていうのが現実かも……あ、それそこの棚ね」
吹雪「ここですか…よいしょ……そうですね……軍事的に重要な施設もないし……」
提督「海沿いは漁港と住宅街だからね……攻める理由がないか」ジャーーー
吹雪「そういえば、横須賀はどうなんですか?」
提督「特に何にも、ニュースの通りだよ、攻めては攻められ支援を受け、いつも通り膠着状態、はい、終わりっ」キュッ
吹雪「どこも大変なんですね……よいしょ……これで全部ですか?」カチャカチャ パタン
提督「うん、ありがとね、夕飯のおかずが多いと洗う量が増えちゃってさ」
吹雪「いつも美味しいご飯作ってもらってるんですから、これくらい当然です」エッヘン
提督「頼もしいなぁ、じゃあ今日はもう寝ようか、洗濯物は俺が干しとくよ」
吹雪「あ、私も手伝います!」
提督「マジ?ありがとー」
提督の寝室
吹雪「よいしょっと……」トンッ
提督「干したものは外でいいかなー明日晴れるっけ?」
吹雪「雨はふらないって言ってましたけど……晴れ間は見えないらしいですよ?」
提督「あー微妙だなぁ……部屋干しでいいか」
吹雪「じゃあ、私の部屋に干しますか?あっちのほうが広いですし、風通しもいいと思いますけど」
提督「いいねぇ、じゃあ向こうに干すか、タコ足とか持ってきてくれる?」
吹雪「はいっ!」ヨイショット
提督「……一度に全部持ってったらこけるよ?」
吹雪「だ、だいじょうぶで……うわぁ!?」ドッテーン
提督「あらま……」
提督「よしっこれで全部だな……」
吹雪(やっぱりちょっと恥ずかしいかも……)
提督「ん?どした?」
吹雪「あぁ、いえ、何でもないです!」
提督「?まぁ、いいか……さて、今日はもう寝よう……吹雪ちゃんも早めに寝るんだよー」スゥー スゥーッパタン
吹雪「あ、はい!おやすみなさい、司令官」
提督『んー、おやすみー』
吹雪「さ……私も寝ようかな……」
パチッ
吹雪「ふぅ……」ゴロン
吹雪(特に疲れること無く……一日が過ぎる……)
吹雪(毎日練習はしてるけど……やっぱりなにか物足りないなぁ……)
吹雪(人間の司令官や町の人達も……同じ気持ちで生きてるのかな……)
吹雪(……いや、そんなこと無いよね、司令官もあぁやって毎日仕事を貰ってお給料を貰ってるし)
吹雪(……私も、私なりに目標を立てないとっ)
提督の部屋
提督「……特I型駆逐艦「吹雪」……か」ペラッパラッ
提督「当時のデータがこうやって残ってるとなると……あの子もかなり精巧な作りになってるんだな…」
提督「……だからどうしたって話だけどな……中身は普通の女の子だし……」ペラッペラッ
提督「大戦中の艤装を扱える女の子、艦娘……それを指揮するのが俺たち提督……」
提督「親と娘みたいな関係なのかな……?」
提督「提督として……あの子を正しい方向に導くには……どうすればいいんだろう……」カキカキカキ
提督「……当面の目標……こんなもんか……」
提督の目標を決めてください ↓3
1.吹雪の目指す立派な艦娘としての人生を見守り続ける
2.吹雪に人間として生きることを提案してみる
3.艦娘と人間の人生を両立させ、吹雪だけの人生を歩ませる
4.自由安価(重すぎたり、あまりにドギツイストーリーは安価下かも)
提督「……吹雪ちゃんの希望にもよるけど……やっぱりこんな所にいるんだし……ここでの生活を満喫してほしいよな……」
提督「でも吹雪ちゃんは立派な艦娘になりたいって感じだし……そこも大事だ……」
提督「となるとやっぱり両立だな……」カキカキカキ
提督「あの子は他とは違う子……だからこそ……って感じか」
提督「……よし、明日からちょっとアクション起こしてみるかな」パタン
『提督ノート 読んだら背負投げ』
提督「とりあえず今日は寝よう」
パチッ
朝
チュンチュン チュンチュン
吹雪「……んぅ…………」ゴロン
吹雪「…………うぅ…………ん……」ムクッ
吹雪「……」ポッケー
吹雪「ふぁ……んぅ」ゴシゴシ
数十分後
吹雪「よいしょ……」ガララッ
吹雪「いい天気……天気予報外れたんだ……」
吹雪「よし……今日は川まで行こうっと……久しぶりに普通にジョギングしようかな」
吹雪「いちに……さんし……ごぉろく……しちはち……」グィッグィッグィッ
吹雪「うん、行こう!」タッタッタッタッタ
オバチャン「おはよう、吹雪ちゃん」
吹雪「おはようございまーす!」
オバチャン「あら吹雪ちゃん、今日も元気ねぇ……今日も練習?」
吹雪「はい!あ、司令官に回覧板回すように言っておきますね……あの人すぐに忘れちゃうから……」
オバチャン「あら、また提督さんで止まってるのね?吹雪ちゃんももうちょっときつく言ってあげないとぉ」
吹雪「申し訳ないです……今日中に行き渡るようにするので!じゃあ」タッタッタッタ
オバチャン「あんなに若いのに軍人さんだなんて……世も末ねぇ……」
オバチャン「あら吹雪ちゃん、今日も元気ねぇ……今日も練習?」 ←これ、オバチャンBです どうでもいいけど
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前浜中学校前 川沿い
吹雪「いっちに、いっちに、いっちに……」タッタッタッタッタッタ
吹雪「……あ、立入禁止になってる……」
吹雪「そうだよね……小さいとはいえ深海棲艦の一種が出てきたんだし……」
吹雪「…………ん?あ……」
泥リ級『ヌガー!』プンスカプンスカ
吹雪「……リ級だ……そう言えばあいつ、足あったっけ」
吹雪「すっごく怒ってる……」
泥リ級『ガーーー!!』カチャコン パァン
吹雪「いたっ!?」ペチッ
泥リ級『ウガーー』パパパン!
吹雪「やめてっ!汚れるでしょ!もうっ!」ツマミアゲ
泥リ級『ガーー!!ヌガーー!!』ジタバタジタバタ
吹雪「あぁ……靴が泥だらけ……ふん!」ポイ!
泥リ級『アーーーーーー………………』チャポン
吹雪「……帰ろ……」トボトボ
吹雪「はぁ……只今戻りました……靴と足……洗わないと……」ヌギッ
提督「は?!出頭!?今からですか!?……いやでもこっちだって吹雪が……いや……そうは言っても……」
吹雪「……司令官?あ、電話中か……」チラッ
提督「ですから……川底棲艦については害なしと判断でき……まぁ……そうですけど……」オカエリノエシャク
吹雪「…………」ペコッ
提督「生態系の変化については現在水質調査委員会が調査中です……」チョットマッテネノハンドサイン
吹雪「……あ、はい……」ペコッ
提督「……しかし、吹雪の方は……えぇ……はい……ですが……彼女はまだ……」カキカキカキカキ
吹雪「……?」
提督【朝ごはん先食べといて】
提督「分かってます……横須賀ですか?呉ですか?」
吹雪「……」コクコク カキカキカキカキ
吹雪【シャワー浴びてもいいですか?】
提督「ラバウル!?何故……」カキカキカキカキ
提督【何かあったの?】
吹雪「……」ションボリガオ
吹雪【川底棲艦の新種に泥をひっかけられちゃって・・・(´・ω・`)】
提督「分かりました……交通費を?ありがとうございます……」カキカキカキカキ
提督【そっか・・・いいよ、入ってきて】
吹雪「……」ペコリ テテテー
提督「それともうひとつ質問が……」カキカキ
提督【ノシ】
数分後
吹雪「ふぅ……さっぱりした……司令官、何かあったんですか?」
提督「……川底棲艦のことを偉い人に報告したら緊急の会議が開かれるみたいでちょっと行かなきゃいけないらしいんだ」
吹雪「そうなんですか……まぁ……当然といえば当然かもしれませんけど……」
提督「まぁ……そうだけど……それにさっき新種が出たんだろ?そりゃ会議沙汰になるよなぁ……」
吹雪「えぇ、重巡リ級のような姿の川底棲艦です、執拗に泥を飛ばしてくる上に地上を自律歩行していました」
提督「それはちょっと実害ありって感じだな……泥はマズイだろ泥は」
吹雪「えぇ、泥はダメです、私のお気に入りの靴と靴下を台無しにされたんですからっ」ツン
提督「……怒ってる?」
吹雪「怒ってますっ」ツン
吹雪「……というか……何故ラバウルなんでしょうか……?たしかここからラバウルって……」
提督「飛行機が必要になるね……流石に海外旅行みたいにSSTOが必要になるワケじゃないけど……」
提督「主用の鎮守府は棲地対策やらなんやらで忙しいらしいから、深海棲艦から遠い基地に重鎮を数人集めるらしいよ」
吹雪「となると……泊まる期間は……」
提督「長くて数週間になるかもわからないなぁ……早かったら1週間以内に帰って来れると思うけど……」
吹雪「そうですか……」ショボン
吹雪「それで、出頭する日はいつになるんですか?」
提督「明後日関空に集合するから……まぁ出発は明日の昼だね、高速バスで名古屋駅まで行って、そっから新幹線で新大阪まで……」
吹雪「……新幹線かぁ……」
提督「乗った?ここに来るとき」
吹雪「えぇ、京都から名古屋まで……修学旅行生と間違えられちゃって……えへへ」
提督「普段着がそれだしねぇ、あのパーカーって運動着でしょ?」
吹雪「はい、支給された服がいつもの服と体操服とあのパーカーなんです」
提督「艦娘の服事情が非常に気になるな……向こう行ったら重ねて質問してみようか……」
吹雪「あの……司令官」
提督「ん?」
吹雪「食事とか……洗濯とか、私がやるので、安心して行ってくださいね?」
提督「…ちょっと心配なんだよなぁ……お金の無駄遣いとかは心配ないだろうけど……ご飯作れる?」
吹雪「大丈夫です。お手伝いとか、それなりにやりましたし……それに!司令官がお仕事に行くなら、私はこの家を守ります!」
提督「……うぅん……」
吹雪「それに、今は平和ですし……私、海に出てもあんまりやること無いし……今のうちに家事とか覚えときたいなぁ……なんて」
吹雪「司令官がこういう出張に出るのも、これから増えるだろうし…勉強できることは、ちゃんと勉強しておきたいんです!」
提督「……そっか、まぁ……家政婦雇うお金もないし……そうだな、吹雪ちゃんに任せるか」
吹雪「はい!ありがとうございます!」
提督「うん、じゃあ今のうちに洗濯のやり方とか、基本的な家事について教えといたほうがいいな」
吹雪「あ、その前に、」
提督「ん?」
吹雪「回覧板、ちゃんと回さないとダメですよ?」
提督「……あ、忘れてた……」
この吹雪、養いたい!
海外旅行にSSTOが必要ってどういうこと?
>>209
利根「海を超える海外旅行は深海棲艦の砲撃や艦載機の攻撃によって撃墜されるおそれがあるため、SSTOを使った人員輸送が主流である!
つまり富裕層しか行けないのということだな!ちなみに吾輩の水偵は8割型飛べないため未帰還機は少ないぞ!」
睦月「およ?でも何でわざわざ大気圏を越える必要があるんですか?」
利根「レ級の直上射程距離は成層圏まで到達すると言われておる……海上砲撃の命中率と射程距離を考えれば当然だろう
万に一つの可能性を考慮した設計が旅客輸送機の基本だ、客の安全は第一なのだからな……」
※ 独自設定です
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サーセーン アラヤダテイトクサンッタラ フブキチャンハドウ? ゲンキデスヨー
ガララッ
提督「ただーいまー」
吹雪「お帰りなさーい」シコーーシューーー
提督「あれ、何してんの?」
吹雪「連装砲の手入れです、砲身ってすぐに汚れが貯まるんですよ……」シャカシャカ シコーーー
提督「キャップでもかぶせればいいんじゃないの?」
吹雪「それも考えたんですけど……やっぱりいつでも臨戦状態に入れるようにしたくて……」フキフキ
提督「手伝おうか?魚雷とかしばらく使ってないだろ?」ヨッコイショ
吹雪「あ、ありがとうございます、扱いには気をつけてくださいね」
提督「任せてくれ、これでも養成学校は卒業してるんだ」フキフキ
提督「……」フキフキ
吹雪「……」シューー フキフキ
吹雪「あ、あの」
提督「ん?」
吹雪「え、えと…気をつけて行ってくださいね?ラバウルとはいえ、こことは違って平和とはいえないんですから……」
提督「あぁ、大丈夫だよ、用事が終わったらさっさと帰ってくるからさ」
吹雪「……本当ですね?」
提督「心配し過ぎだよ、大丈夫、定時連絡くらいはする」
吹雪「……」ギュッ
提督「……」ウーン
提督「まぁ、建造されて間もない艦娘を一人で生活させるのは、俺も嫌だよ」
吹雪「……」
提督「だからさ……すぐに帰るよ、会議が終わってすぐの飛行機に乗る、約束するよ」
吹雪「……本当?嘘じゃない?」
提督「あぁ、男の約束だ、必ず守る」
吹雪「……約束破ったら……怒ります」ギュウ
提督「怒られないようにするよ」
吹雪「……」ニコッ
提督「……戦場に行くみたいな気分だ…あはは…」
夜 風呂場
吹雪(明日の昼に司令官は出発するんだ……明日からはしばらく一人でこの家……鎮守府を運営しないと)
吹雪(洗濯のやり方やご飯の炊き方は教えてもらったから……あとは一人で書類を片付けられるか……だね)
吹雪(……うぅ……不安だなぁ……司令官、いつも部屋の中でうんうん唸ってるし……難しいんだろうなぁ……)
吹雪(でも……やるしかないよね……私だって艦娘だもん、私に関する資料なら私だってできる……!)
吹雪「よし、私だってやればできるんだから……がんばれる……」
提督「ちょっと失礼、代えのシャンプーここ置いとくねー」カララ
吹雪「ひぃやあああ!?勝手に入らないでくださいってば!!」バシャッ!!
提督「あぁ、大丈夫、見てないから」
吹雪「そういう問題じゃないんですよーー!!!もうーー!!!出ってってください!!」バシャッバシャッ
提督「分かった分かったから」カララッピシャッ
吹雪「…………」ボーゼン
吹雪「……あの癖、治らないかなぁ……」アハハ
とりあえず今日はこの辺で
アニメ版吹雪もゲームの吹雪も可愛い、これテストに出る
そろそろ始めますか?
E-1チャレンジ終わったら投下します
……よし……吹雪よ、チョコを渡すのはいいがボス前で逃げないで欲しい
爆雷もねぇ!ソナーもねぇ!資材もそんなに溜まってねぇ!!
おらこんなイベントいやだぁーー!!
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出発日 昼前
提督「じゃあ、俺はもう行くから……」
吹雪「はい、家のことは心配しないでくださいね?」
提督「うん、机の上に1万円置いてるから、食材とかはそれで買ってね?」
吹雪「はい、大切に使いますから安心してください!」
提督「よし、信じるよ……じゃあ……」トケイカクニン
吹雪「そろそろですね……司令官」スッ
提督「ん?竹皮?」
吹雪「お、お弁当……というか、おにぎりです……すみません、簡単なものしか作れなくて……」
提督「へぇ……吹雪ちゃんのお弁当か……ありがとう、あとで食べるよ」
吹雪「がんばってくださいね!」
提督「あぁ、行ってくるよ、出かけるときは鍵を忘れずにね?」
吹雪「はい、いってらっしゃい!」
ガララッ ガララッピシャッ
吹雪「……」
吹雪「……さて……どうしようかな……」
昼
吹雪「……ふんふん……ふーん……♪」フキフキ
吹雪「うん、綺麗になった…これで司令官が帰ってきても大丈夫……」
吹雪「そろそろ電車乗ったかな……?」チラッ
吹雪「…………心配だなぁ……」
吹雪「…………ダメ、こんな調子じゃダメだよね…私がちゃんとしないと鎮守府が運営できない…」ソワソワ
吹雪「うん……大丈夫……大丈夫」
チッチッチッチッチッ カチッカチッカチッカチッカチッ
吹雪「一人って……退屈だなぁ……」ボーッ
吹雪「あ、ソファ………ホコリついてる」スッ ポイッ
吹雪「…………はぁ」ポフッ ゴロン
吹雪「……何もすることがない……」
吹雪(暇だなぁ……今から練習しようかな……)
吹雪(でもいま練習に行ったら……ごはん作る時間が……)
吹雪「…………ちょっと休もう……初日だし……いいよね……」
吹雪「………………ハァ」
吹雪「………………うぅん……」ゴロッ
吹雪「んぅ…………」スヤスヤ
午後3時20分 ソファの上
吹雪「っん………………」ゴロッ
吹雪「…………」
吹雪「…………ん……」モゾモゾ
吹雪「……んぅ~……んっ」ゴロッ
吹雪「………………」スヤスヤ
午後6時
吹雪「…………はっ!?」ガバッ
吹雪「……」キョロキョロ
吹雪「……寝てた……!!」
昼 名古屋駅→新大阪方面ホーム
提督「……」
提督(吹雪ちゃん……大丈夫かな……)
提督(……心配だ……)
提督(……今からでも連れて行ったほうがいいかな……いや、無理だな、間に合わない)
提督(……ここから関空か……間に合うかな……)
提督(にしても……電車遅いな……あ、来た)スマホイジリ
午後6時30分 提督の部屋
吹雪「うわぁぁ……これ今日提出しないといけないやつだよ……何で司令官何も手つけてないのぉ!」カキカキ
吹雪「えぇーっと……!これはこうなって……!」カキカキ
吹雪「艦隊の規模は1隻……!で、鎮守府は前浜町二丁目鎮守府……はいハンコっ!」ポン
吹雪「確かポストは……公園前!あぁでも速く送らないと……郵便局!!確か海岸にあった!!」タタタタター!!
吹雪「早いうちにやっとけばよかったよぉー!!!」ガララッ ガラララッピシャン タタタターー!!
同時刻 名神高速道路 高速タクシー
提督「ZZzzz……」
午後7時
吹雪「只今戻りましたぁ」ガララ
吹雪「あぁー……疲れたぁ……」ドサァー
吹雪「一人暮らしってこんなに大変なんだ……」
吹雪「…………」グゥゥ
吹雪「おなかへった……ご飯作らないと」ムクッ
エット マズハテヲアラッテ…ウガイシテ…ガララララ ペッ
吹雪「お米を3合…で、糠が取れるまで…」シャァーー キュッ シャカシャカ ジャァー
吹雪「水は……確か目盛りに合わせて……この辺…もうちょっと……よしっ」ジャーキュッ ジャキュッ
吹雪「炊飯器に入れて、炊飯ボタンっ」ピッ
吹雪「……やってみたら結構簡単…………」
吹雪「…………で、おかずは……」
吹雪「あ、おうどん………そうだ、焼きうどんにしようかなっ」
トントントントン シュウウウウ ……ジャッジャッジャ…… ベニショウガヲ…ウン、コノクライカナ
吹雪「……ちょっと盛り付けが歪だけど、いい感じ、かな?」
吹雪「ソースものにご飯……確か、関西圏では当たり前なんだよね」
吹雪「まぁ、いいか、いただきます!」
チュルル
吹雪「うん、それなり……でも司令官は納得しないかなぁ……」
吹雪「あ、でもご飯は美味しい」
風呂場
吹雪「さて、お皿も洗ったし、お風呂入ろうかな……」
吹雪「先に洗濯機に水をためて……」ピッ ジャァァァァァァ
吹雪「洗剤を……一人分だし……このくらいかな」モソッ シャッ
吹雪「…………よし、溜まった、洗剤も溶けてるし……」ヌギッ プチッ ヌギッ ポイッ
吹雪「一日の疲れを癒やさないとね」カララッ
風呂桶「スッカラカーン」
吹雪「…………」
吹雪(下着)「…………」ズーン
吹雪「……そうだよね……お湯入れてばすろまん入れないと寒いだけだよね……」
吹雪「はぁぁー……なんでこう……うまくいかないのかな……」
吹雪「……」グスッ
prrrrrrrrr!
吹雪「あ、電話だ……」トテトテ
吹雪「はい……二丁目鎮守府です……」
提督『ふふ……吹雪ちゃん……?』
吹雪「ハッ……司令官!!」パァァ
提督『ゾンビみたいな声だったけど…』
吹雪「あ……コホン、大丈夫です!司令官は……?」
提督『こっちは大丈夫、集合には余裕で間に合うと思うよ』
吹雪「良かった……ハックシュン!」
提督『大丈夫?寒い?』
吹雪「だ、大丈夫です!私は大丈夫ですから!」
提督『そう……ならいいけど……』
吹雪「それより司令官っ!ひどいですよぉ、書類、何も手つけてなかったじゃないですか!」
提督『え?何の書類?』
吹雪「第五次MI作戦の不参加希望書!書いときましたからねっ」
提督『あーっ!そういえばそれ!そっか……忘れてた……ありがとー』
吹雪「…………あの、司令官」
提督『んー?』
吹雪「…………いいえ、やっぱり大丈夫です……私、一人でも大丈夫ですから、安心してくださいね」
提督『……うん、分かった、家のことは任せたよ』
吹雪「はい!お任せください!」
提督『うん、じゃあ、寒くないように、体暖かくして寝るんだよ、おやすみ』
吹雪「はい、おやすみなさ」
提督『あぁぁーー!そうだ!言うの忘れてた!!』
吹雪「?」
提督『おにぎり、メッチャクチャ美味しかった!今度作り方教えてよ!……いやーこういう大事なことに限って言うの忘れるんだ……』
吹雪「!…………はい!」
提督『うん、じゃあ、おやすみ、また明日電話するね』
吹雪「……おやすみなさい!」
ガチャッ
吹雪「………………えへ……明日から、がんばろ……」
提督「……ふぅ……」
提督「……」シャッ
提督「ネオン瞬く高級ホテル……民家住まいの軍人にはもったいないや……」テチョウヒラキ
提督「……明日はラバウル入りで提督や艦娘たちの顔合わせの会……明後日からは今後の方針会議……」
提督「…………心やすまる隙がないっていうか……何というか……」
提督「…………」
<キャッキャッ イナヅマーーーマチナサイッテバーー! ナーノデース!! オマエラウルサイッテイッテルダロウニ!
提督「……そんなに高級ホテルってわけでもないか……」
次の日 昼 ラバウル海軍基地
ブゥゥゥーンー……ピシュゥ ボォウ……ブゥウウーン
提督「やっとついた……いやぁ……ここがラバウル基地か……」
提督「まずは……ラバウルの提督に挨拶しないとな……えっと確か……」
提督「あったあった……中心施設……いやぁー大きい……」
妖精「こんにちはー」
提督「受付まであるんだ、前浜提督です」
妖精「前浜二丁目鎮守府の提督さんですねー?ラバウル基地へようこそー」
提督「うん、ありがとう」
カツッカツッカツッカツッ
提督執務室
提督「……ここ……かな……」
提督「…………」ゴクリッ
提督「身だしなみ……よし、チャックはしまってる……帽子に汚れは……」キュッ
提督「うん、大丈夫だ、必要な書類も昨日見たし……」
提督「……」コンコン
提督「エフン、前浜2丁目鎮守府提督、ただ今到着致しました」
??「どうぞ」
提督「失礼しま……って広っ……」
ラバウル海軍基地提督の秘書艦は誰?↓3
深雪「どぞどぞー入って入って-」
ラバウル提督(以下ラバ督)「おぉ、君があの民家鎮守府の……」
提督「はい、本日はお忙しい中予定を作って下さり大変恐縮です」ビシッ
深雪「………」~~~♪
提督(……吹雪ちゃん……じゃないよな……?確か……)チラッ
深雪「んー?」ジィーー
提督「え?あ……」
ラバ督「深雪、やめなさい」
深雪「はぁい……あ、お兄さん」
提督「?」
深雪「吹雪は元気してる?」
提督「え?まぁ、元気……ですけど」
ラバ督「深雪、お兄さんとの話は後!瑞鶴たちに集合するように伝えてきなさい!」
深雪「わぁかってるよぉー」ガチャッバタン
ズイカクサーン ドコダー?
提督「……あの……」
ラバ督「すみませんねぇ……うちの深雪が迷惑かけて」
提督「あ、いえいえ、そんな」
ラバ督「はは、まぁそうかしこまらずに……そういえば、貴方の所も吹雪型が秘書艦なんでしょう?」
提督「えぇ、吹雪が秘書艦を……」
ラバ督「素晴らしい……今はどうしてるんで?」
提督「家……じゃない、鎮守府で提督代理をさせています……」
ラバ督「そうですか……艦娘に余裕があれば連れてきて欲しかったものですが……」
提督「あいにくそうは行かなくて……規模が規模なので……」
ラバ督「1番艦との会話はかなわず……ですか…」
提督「…………?」
ラバ督「深雪は着任してこのかた、他の姉妹の顔を知らなくてですね……」
提督「え?」
ラバ督「深雪は着任してこのか」
提督「あ、いや、聞こえてます聞こえてます、その、どういう意味なんですか?姉妹艦を知らないって」
ラバ督「あぁ……そういうことですか、それが……建造されてここに来る途中に駆逐艦と衝突してしまってね……
それが頭を強く打って4針縫う大怪我で……その衝撃で本来覚えてるはずの姉妹艦の部分を忘れてしまい…」
提督「なにそれ、結構深刻じゃないですか……」
ラバ督「まぁ……今は糸も抜いてちょっと右のおでこに傷がついてる程度ですけどね……あの子も気にしてないし
ただ、記憶だけは中々戻らなくて……長女の存在は分かっても顔が思い出せないようで……」
提督「………」
提督(吹雪ちゃんの寝顔ならスマホに入ってるけど……流石に顔写真じゃ思い出せないよなぁ……)
ラバ督「って、そんなこと話しても仕方ないですね……えーっと今日は他の提督さんとの顔合わせがメインでしたね」
提督「えぇ、これから数日の会議の前に皆さんとの親睦を深めるというのが今日の目的……でしたっけ」
ラバ督「私はそんなもの要らないと思いますがねぇ……」
提督「何か理由をつけて飲みたいんでしょ」
ラバ督「それが本音でしょうね」ハハハ
バーン!
深雪「司令かーん、皆居ないぜ?出払ってるみたいだけど」
ラバ督「あ、そうだった……資材サルベージ任務に当たらせてたんだっけ……」
深雪「しっかりしてくれよなぁ-…全くよ……ごめんなお兄さん」
ラバ督「お兄さんじゃないだろ?提督さんだ」
深雪「どっちでもいいじゃん、お兄さんはどっちがいい?」
提督「うーん……深雪ちゃんの呼びやすい方でいいよ?」
深雪「じゃあ決まり!お兄さん!よろしくな!」アクシュ
提督「あはは、元気だね」ガシッ
深雪「にひひ、そーだ司令官、お兄さん案内してもいい?」
ラバ督「提督さんがいいって言うならいいぞ」
深雪「どう?どう?基地自慢の航空隊とか見せるぜ?」キラキラ
提督「あぁ、俺は構わないよ……構いませんか?」
ラバ督「長旅でお疲れなのに……すみませんね……」
提督「ありがとうございます、じゃあ、行こうか」
深雪「いやっほー!じゃあ行こうぜ-!!」タタタタタター
ねみぃぜ……今日はちょっと早いけどこのへんにしときます……
うーむ……
ところでこの前浜町ってのは愛知県碧南市前浜町2丁目がモデルでおk?
さて、やりますか
>>266
モデルはどこぞの県の田舎町、町名と市名は適当だよん
ただ、その町は本当に静かでいい町ってことだ、少なくとも愛知県ではないがね
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ラバウル航空隊 飛行場
提督「へぇー」
深雪「この部隊はうちのエースって奴、全国で唯一専用の飛行場をもってるんだぜ?」
深雪「特にこの子!こいつは対深海棲艦専用の空戦戦術を編み出したスーパーエース様!」ヒョイ
妖精「ヨッ テートク」
提督「ヨッ ほぇー……友永隊より凄いの?」
深雪「へへ、友永隊やらと一緒にしてもらっちゃサブローちゃんに失礼だ、なぁ?」ツンツン
妖精「?」
提督「そんなに凄いのか……」
深雪「そりゃ、あのV-103の番号をもらった妖精だからな!見合った強さは持ってるぜぇ?」
提督「……よくわからないけど……相当なエースなんだねぇ」
妖精「サブローサマトヨビナ」 ドヤッ
深雪「他にも、そこにいるキューゾーって妖精も…………」
アタシガソダテタ ソレハウソダロ?
瑞鶴「たっだいまー……あれ、提督さん?」
ラバ督「……ん?あぁ、瑞鶴、おかえり」
瑞鶴「…………あ、あの人?民家に住んでる提督って」
ラバ督「あぁ、今日来た人でね、いい人だよ」
瑞鶴「……ふぅん……」
深雪『お兄さん、次は工廠!あたしが設計図描いたんだ!』
提督『へぇー、それは楽しみだなぁ』
深雪『性能も建造速度も完璧っ!横須賀も卒倒するような施設だぜぇ?』
提督『おぉー……じゃあ行こうか』
瑞鶴「……親子?」
ラバ督「……違うと思う」
前浜町 灯台
吹雪「ふぅ……今日の練習はこれくらいにしよう」
吹雪「…………んーっ……」ノビッ
吹雪「今日もいい天気だなぁ……」
吹雪「…………」ポケー
吹雪「そういえば……私の同型の子は……みんな元気かな……?」
吹雪「特に叢雲ちゃん……あの子気が強いし…他の人達と馴染めてるかな……」
吹雪「……」
吹雪「大丈夫だよね、私の妹なんだからっ」ヨイショット
吹雪「そろそろ帰ろ…………ん?」
女の子「……」ジー
吹雪「……?」
女の子「おねぇちゃん」
吹雪「……」キョロキョロ
吹雪「…わ…私?」
女の子「うん、おふねのおねえちゃん」
吹雪「……あぁ……そういうこと…………どうしたの?」
女の子「おふねのおねえちゃんにすいえい教えてもらいなさいっておかあさんが言ってた」
吹雪「……え、え?あの、意味が……」
女の子「うみの上を歩けるおねえちゃんはすいえいが上手っておかあさんが言ってたもん」
吹雪「そ、そうなんだ……」
女の子「うん」
吹雪「…………」
女の子「……」ジーー
吹雪「…………」アセアセ
女の子「……」ジーー
吹雪「……うぅ……どうしよう……」
女の子「だめ?」
吹雪「ううん!駄目ってワケじゃないんだけど……でもぉ……」
女の子「でも?」
吹雪「私……水着持ってないんだ……」
女の子「じゃあ、みうのかしてあげる!」
吹雪「みう……あ、みうちゃん?」
みう「うん!」
吹雪「みうちゃん……ね……でもみうちゃんと私じゃサイズが合わないよ……」
みう「……あ、ほんとだ……おふねのおねえちゃん大きいね……」
吹雪「駆逐艦の中でも小さいほうだけどね……」テレテレ
みう「……うーん……おかあさんにきいてみるー…」テテテー
吹雪「あ、う、うん……ばいばい」
吹雪「……」ポカーン
吹雪「……何だったんだろう……あの子」
吹雪「…私泳げたっけ……?無艤装訓練は何回かやったことあるけど……あれが「泳ぐ」なのかな?」
吹雪「というか、何で私が泳げると思ったんだろう……?みうちゃんのお母さん……」
みう『おふねのおねえちゃーん!』
吹雪「あ、帰ってきた……」
みう「はっはっ……ふぃ……おかあさんのみずぎ!かしてあげる!」
吹雪「え?いいの?お母さんはいいって言ってた?」
みう「…………」
みう「…………」プイ
吹雪「……もしかして……」
みう「……」コクッ
吹雪「……はぁ……」
みう「…………」
吹雪「流石に人の水着は勝手に着れないよ、返した方がいいよ」
みう「……おかあさん怒るもん……」
吹雪「それは……怒るよ、私だって同じ事されたら怒るもん、司令官は多分しないと思うけど……」
みう「…………やだ……みうかえさない」
吹雪「今返さないとおかあさんもっと怒るよ?」
みう「……やだ」
吹雪「…………」
吹雪(何で私、初対面の子を躾けてるんだろう……)
吹雪(……えっと……こういう時は……どうすればいいんだっけ……)
吹雪の行動を選んでください ↓3
1.私も一緒に謝ってあげるから、ね?
2.ちゃんと謝ったらご褒美あげる、だからがんばろう?
3.今謝ってちょっと怒られるか、ウジウジしてもっと怒られるか、どっちが嫌なの?(キレ気味)
吹雪(……今持ってるものは……薬莢と……何これ……あ、認証票か……さすがにこれは……)ゴソゴソ
吹雪(あ……手帳……そういえば今日買ってきたんだっけ……ピンク色の可愛いやつ)
吹雪(……よし、これなら……)
吹雪「みうちゃん、見て?」
みう「……?」
吹雪「……じゃん、お絵かきノートー!」
みう「!……」パァァ
吹雪(良かった……興味持ってくれた)ホッ
吹雪「ほしい?」
みう「ほしい!」
吹雪「でも、だめー」
みう「ほしいほしいー!!うーーー!!」
吹雪「お母さんにちゃんとごめんなさいしてから、ね?できる?」
みう「……う……」
吹雪「……みうちゃんなら出来るよ、ね?」
みう「……うん……」グスッ
吹雪「よしよし…いい子…はい、これ」スッ ナデナデ
みう「……」ギュッ
頑張って!私応援するから!」ポンッ
みう「ん…………」トボトボ
吹雪「…………こっそり……見に行こうかな……」
みうの家
吹雪(電柱影)「駄菓子屋さんなんだ……」
みう「……おかーさん……」
吹雪(巨人の星覗き)「がんばって……みうちゃん」
吹雪「……あ、入ってった……」
<~~!! ナンテコトシテンノ! ~~!!
吹雪「……!」
<ペシン!! ウァァーーン!!
吹雪「えっ……」
吹雪「……」
<オシリダシナサイ! ペシンペシンペシン!! ウェェェーーン!!!
吹雪「ひっ!」
<ソトデハンセイシナ!
みう「…………ひぐ……グスッ……うう……」
吹雪「……ひ、ひどい……」
吹雪「……みう……ちゃん?」テクテク
みう「……ひぐ…う……ぐすっ……ぐすっ……ひっ」
吹雪「あ…………あの……ごめんね……?一緒に謝ったほうが良かった……かな?」
みう「……うぅ…うう……ふぇ……ぇぐっ……おねえちゃん……」
吹雪「……横、座るよ?」
みう「う……ん」
20分後
みう「……」シュン
吹雪「落ち着いたね……良かった……」
みう「……」
吹雪「みうちゃんって……いくつ?」
みう「……5さい」
吹雪「そっか……私は……13歳位だと思う、多分ね」
みう「……?わかんないの……?」
吹雪「うん、13歳かも知れないし14歳かも知れない」
みう「……へんなの……」
吹雪「うん…変、私だって変だと思う」
みう「……」
吹雪「人間じゃないんだから……当たり前って言われたらあたりまえだけど……」
みう「……おふねのおねえちゃんは、おねえちゃんでしょ?」
吹雪「おねえちゃんだけど…お船だから、私はみうちゃんみたいにならないし、お母さんみたいに大きくなれないよ」
みう「でも、おねえちゃんだよ?おねえちゃんもみうみたいだったでしょ?」
吹雪「ううん、私は生まれた時からこのまま、私も、私の妹達も、ずっとこのままだったし、これからもこのまま」
みう「……どうして?」
吹雪「みんなお船だから、私達にはお父さんもお母さんも居ないの」
みう「……でも」
吹雪「?」
みう「おふねのおねえちゃん、いつも大きなおじさんと歩いてるよ?」
吹雪「……大きなおじさん……?司令官のこと?」
みう「?」
吹雪「司令官はお父さんじゃないよ、司令官は……その……司令官だよ、先生みたいな人」
みう「みうのようちえんのせんせいはおてて繋がないよ?いっつもぴーぴー吹いてるもん」
吹雪「おてて…………!?つ、つないでないよ!」
みう「みたもん、おかあさんもおとうさんもみてたもん」
吹雪「お父さんとお母さん……!?え、えぇ……!?私そんなこと……!」アタフタ
みう「おねえちゃん?」
吹雪「こ、このお話はやめよう?ね?」
みう「……?」
夜
吹雪「……みうちゃん……」
ガララ!
吹雪「!」
みう母「美羽、反省した……ん?」
みう「……すぅ……すぅ……」
吹雪「あ……ど、どうも……」
みう母「……あんたは……確かいつも灯台にいる……」
吹雪「は、はじめまして、吹雪です!」ビシッ
みう母「そう、吹雪ちゃんだ、あんた、艦娘だって?」
吹雪「は、はい、練度はあまり高くないですけど……」
みう母「そうそう、海を歩ける女の子だったね、泳ぎもうまいんでしょ?」
吹雪「い、いや……正直私あんまり運動は……」
みう母「そんな謙遜しなくていいんだよ!そうだ、今度うちの美羽に泳ぎ教えてあげてよ!ね!?」バシバシ!
吹雪「いた、いたた……は、はぃぃ……」
みう母「アタシの水着でよけりゃ貸してあげるからね!……いっしょにしまむら行く?明日かあさってあたり空いてる?」
吹雪「あ、あう……あ、あの……その……」
みう母「あ、もしかして今日美羽が水着持っていったのって……」
吹雪「はっ……そうだ……そうだった……」ギロリ
みう母「…………」ツカツカ
吹雪「あ、あの!!みうちゃんを叩いたこと謝ってください!!」
みう母「みう……起きな」ダキッ
吹雪「ちょっと!聞いてますか!?」ダンッ!
みう母「しーっ」
吹雪「っ!この……!!」ギリィ!!!!
みう「ん……お母さん……」ギュッ
吹雪「……え?」
みう母「……よしよし、泣いたね……」
吹雪「……」
みう「…………ん……」
みう母「今日は肉じゃがだよ、もうすぐできるからねー……部屋でねんねしときな」
みう「…………んぅ……」
みう母「……よしよし……いい子いい子、寒かったね、ごめんね…」
パタッパタッパタッ
吹雪「……あ……」
吹雪(あの後、何が何だか分からなくて……謝ったんだけど……)
-------------------------------------
吹雪『あ、あの……すみませんでした!!』
みう母『いいんだよ、アタシの怒鳴り声って響きやすいから……そういう誤解は慣れっこだし』
吹雪『なんとお詫びすればいいか……』
みう母『いいのいいの、じゃあ、アタシは晩飯作るから、吹雪ちゃんもどう?』
吹雪『あ、大丈夫です!!家で司令官が待ってるので!!』
みう母『あら残念ー、じゃあ、これからも美羽をよろしくね』
--------------------------------
吹雪(あのお母さん、すっごく笑って許してくれた……)
吹雪(何でさっきまで外に聞こえるような怒鳴り声で怒ってたのにあんなに人が変わったように笑えるんだろう)
吹雪(おかしいよ……本気で嫌ってるような怒鳴り声だったのに……あんなに優しく接するなんて……)
吹雪(司令官も……同じように接するのかな…………)
灯台
吹雪「……」トボトボ
吹雪「普通の人間なら……あの気持ちが……」
ザッパーン ザッパーン
吹雪「…………」
吹雪「……」
ラバウル航空基地
長門「……」ピッ
長門「二丁目提督、鎮守府との連絡が取れないようですが……」
提督「マジですか?……買い物にでも行ってるんじゃないかな?3時間後くらいにかけ直してくれますか?」
深雪「なぁお兄さん、もっと吹雪の話聞かせてくれよぉー」
提督「あぁ、分かった分かった、でもちょっと待ってくれ、まだ呉の長門さんと話してる最中だからさ……」
深雪「ちぇ、しょうがないなぁ……」
長門「問題ないです、また3時間後に掛け直させていただきます、では……」ツカツカ
深雪「やりぃ!じゃあお兄さん!行こうぜ!!」グイグイ
提督「お、おぉい!ひっぱるなって、大丈夫だから、歩いて話すから、うぉ!」ドッテーン
長門「……はぁ……買い物……?鎮守府を運営せずに買い出しとは……」ヤレヤレ
横須賀提督「呉提督はいつもどこに行ってらっしゃるので?いつも長門さんが執務を行ってるみたいですが……」
長門「……提督は多忙な方です、何しろあの規模の鎮守府を運営していらっしゃるのですから……」
横須賀提督「規模の大きさを理由に指示を下さず大切な艦娘である如月を轟沈させた罪は重いですぞ……」ニタリ
長門「あの件は私の判断ミスが生み出したものです、提督は関係ありません」
横須賀提督「その判断を下させる命令を堕したのは提督では?今日も彼は不在のようですが……」
長門「本日の提督代行は私です、単冠提督も、提督の代わりに龍驤が来ているでしょう?珍しい話ではないです」
横須賀提督「ほう……そういえば、如月が沈んだ際に白雪と睦月の関係が少し悪くなったそうですね……?」
長門「重要艦娘の轟沈は全駆逐艦の式が下がるのは当然です、それに提督はその関係を修復するために編成を変えました」
横須賀提督「それが、金剛だと?馬鹿げた話だ、あの英国女に何が出来る」
長門「白雪のあこがれは大型艦です、妥当な判断では?」
横須賀提督「ならば正規空母の赤城に任せるのが妥当でしょう、何故金剛姉妹を使ったのですか?
メンタルを確実に回復させるには一番の憧れである赤城に任せるのが普通でしょうよ」
長門「はぁ……これだから横須賀は……」
横須賀提督「呉の男が運営する艦隊に未来はないな……ははは……」
長門「何だと……?エンタープライスなぞを旗艦にする艦隊に言われたくないな!!」ダンッ!!!!
ラバ督「……あの二人を連れてくるのは間違いだったか……」
瑞鶴「あの……私……あんな所に飛ばされるの?」
ラバ督「加賀と仲良くするんだぞ……うん」
深雪「へぇ~川底棲艦か……」
提督「うん、前浜町の人が通報してね……吹雪ちゃんと一緒に調査したんだよ…」
深雪「ほうほう、それでそれで?」
提督「いたんだよ……それが結構な数……」
深雪「結構な数!?それってヤバイんじゃないの?」
提督「割と大丈夫だったよ?噛み付くにしても歯なんてないし飛ばすものはこいしだし…無意識のうちに蹴っ飛ばしそうだ」
深雪「今、ちょっと狙っただろ?」
提督「はは、さすがにバレバレか」
深雪「深雪さまをなめるなっ」ニカッ
------------------------------------
前浜町2丁目鎮守府 深夜
吹雪「ただいまもどりまし……?留守番電話だ……」ピッ
ヨウケンハ イッケンデス ピーーー
長門『呉鎮守府、秘書艦の長門です、後日会議が開かれる川底棲艦のデータについてですが
新種の報告に関するデータがあればパソコンにて送信をお願いし致します。
会議の開始時刻は午前中ですので、なるべく迅速な対応をお願い致します』
ピーーー ナナガツ ニジュウ ニニチ ゴゴ クジ サンジュウ キュウフン ピーーーー ヨウケンハイジョウデス
吹雪「……え?」
吹雪「……ぱそこん……?」
吹雪(何?何のこと?何かの略語?あ、そうだ……あのノートみたいな機械……あれでどうするの!?)
吹雪(というか今の声……あの呉鎮守府の長門秘書艦?)
吹雪(ということはものすごく重要な情報……ど、どうしよう……早くしないと……!!)
吹雪(でもまず……ぱそこん?を知らないと話にならない……!はっ……そうだ!司令官!!)
吹雪(司令官ならあの言葉の意味を解読してくれるはず!)ピポパ
吹雪「お願い……お願い出て……出てよぉ!!」プルルルルルル
吹雪「何で出ないの!?お願い……出てください司令かあん!!」ナミダメ
-----------------------------------
prrrrrr
ワイワイワイ
提督「……ん?家からだ……」
深雪「ん?電話?吹雪から?」
提督「そうみたいだ、スピーカーにするよ」「
深雪「んー?」ミミスマシ
提督「近い近い……もしもし?」
吹雪『指令かぁん!!!!!!』キィーーン
深雪「ーーーー!!!!!」ビリビリーー!!!!!
ポテッ ピクピク
うむ、今日はここまでじゃ
深雪って可愛いよね、アニメでも出ないかな
乙
今やっと分かった。ケッコンじゃなくてヨウシエングミの実装はよ
>>301
島風「提督が家族になってくれるって!」
連装砲ちゃん(島風)「やったね島風ちゃん!」
11時以内には始めます
では、始めます……が、今日は吹雪か提督、どちらかを中心にしようかなぁって思ってるんだぜ
どっちにしましょうか ↓2で
1.ブッキー
2.ティー督
3.どっちも見たいデース!
金剛「Roger that, drop!」
比叡「!?」
-------------------------------
提督の部屋
吹雪「と、とにかく……私、そもそも現代の機械なんか艦娘のメンテ用しか……!!」
提督『わ、分かった、分かったからちょっと落ち着いて……』
吹雪「落ち着いてなんかいられませんよぉ……!!と、とにかく教えて下さい!!」
提督『お、おっけい、おっけい……とりあえずだな……うーん…パソコンは今……ってか今どこにいるの?』
吹雪「家に決まってるじゃないですか!!」
提督『あ、いや、違う違う、家のどこに居るんだってこと、今いる場所が俺の部屋なら直接教えれるからさ』
吹雪「あ……すみません……えと、今は司令官の机の前にいますので……」
提督『じゃあ教えられるね、良かった良かった……』
吹雪「ほっ……じゃ、じゃあ……お願いします」
提督『分かった、じゃあまず……そのノートを開いて……左上にあるボタンを押してくれ』
吹雪「は、はい……えっと……これ?」ポチッ
カチ ビーン ウィン
【DELL】
吹雪「しし、司令官!!が、画面に何か英語が……!!」
提督『ふぇ!?何!英語!?……まさか……ブルー』
吹雪「わ、わかりませんよぉ!!えっと……でぃーいーえるえるって……!!」
提督『……あ……なるほど……DELLか……び、びっくりした……』
吹雪「だ、大丈夫でしょうか……?」
提督『うん、大丈夫だよ……はぁ……びっくりした……』
ファンファッファファーン
吹雪「!」ビクッ
提督『じゃあ、そこから画面が変わったら次はパスワードの入力だね』
吹雪「え、えっと……」
提督『おれが入力のやり方教えるから、吹雪ちゃんは俺が言ったとおりに操作してくれ』
吹雪「は、はい!がんばります!」
提督『じゃあまずは……i』
吹雪「あい……あ、これ……」
提督『うん、いい調子だ』
デ、ツギガ……ハイ!デキマシタ!……ウン……
5時間後
チチチチチチチ…チュンチュン…
吹雪「……で……これを……」コックリコックリ
吹雪「メールで……送信……」カチッ
パソ『送信中…………』
吹雪「……これで、全部だよね……?司令官のデータにちょっと付け足しただけだけど……」
吹雪「……私の知ってることは全部タイピングしたし……これで大丈夫のはず……」
吹雪「でもこれ…………司令官ありきのデータだよね……私一人じゃ絶対無理だった……」
吹雪「……司令官……ありがとうございますぅ……」ガクッ
吹雪「………………駄目……眠い……」ムニャムニャ
吹雪「でも……今日も頑張らないと……」ガタッ フラフラ
吹雪「…………これって……貫徹っていうのかな……?」フラフラ
吹雪「朝ごはん作って……練習……はお休みしよう…」スゥー スゥーッパン
ギィッギィッギィッ……ズルッ
吹雪「わ、わわぁぁ!!!」
ギィギィドドドッ ドッターン!
吹雪「……っつぅ……!!」
吹雪「……もぉ……やだぁ……」
ムクリッ…ガチャッ…
吹雪「あぁ……そういえば……昨日の買い物そのまんまだったっけ……」ガサガサ
吹雪「えっと……お野菜に調味料……ほっ……卵とか買ってなくてよかった……」
吹雪「……とりあえず冷蔵庫入れとこ……」パタッ ガサゴソガサゴソ パタムッ
吹雪「ぁっ……ふぁぁ……んぅ……」ググググッ
吹雪「眠い……」ムニャムニャ
ザパーッ…カポーン チャプッ
吹雪「はぁ……朝風呂も…悪くないなぁ……」
吹雪「…………」
吹雪「……」
吹雪「…」カクッ
吹雪「っ!!」バシャバシャバシャッ
吹雪「……お風呂に入ったら眠気が飛ぶって嘘だったんだ……」
吹雪「初雪ちゃん……今度会ったら文句言おう……」
ザパーーー カララッ フキフキ…… チラッ
吹雪「……ひっどい隈……治るかな……」
フキフキフキ……ワシャワシャ……
吹雪「んっ……はぁ……」グググググ
吹雪「とりあえず、着替えないと」
モゾモゾ
8時
吹雪「朝ごはんも食べた、ゴミも出したし……お皿も洗って新聞も大丈夫、読んでないけど」
吹雪「……後は……」キョロキョロ
吹雪「うん、大丈夫……」
吹雪「よし……寝よう……」ムニャムニャ
ガチャッ バタン ギィッギィッギィッ
スゥー スゥーッパタン
吹雪「ふぁぁ……目覚ましは……12時……くらいかな……」カチカチカチ
吹雪「……おやすみなさぁい……」カクッ
吹雪「……すぅ……すぅ……」
呉鎮守府
大淀「……前浜二丁目鎮守府からメール?」カチッ
大淀「…………ふむ……ふむ……」
大淀「……秘書艦が書いたのかしら……酷い打ち間違いね……」カタカタカタ
大淀「それにここに送るんじゃなくて……」カタカタカタ ッターン
大淀「うん……確かあそこの艦娘は……あぁ……特型駆逐艦ね…」
大淀「……初めてにしては上々じゃない」
金剛『oh淀ー!姫ちゃん知りませんかー!?』
大淀「白雪ちゃんですか?少なくともここには居ませんが……」
金剛『ワッツ?ウーン……おかしいですねー…ひーめちゃーん?』タタタタター
白雪「……大淀さん……」ガタガタ
大淀「もう大丈夫よ」
12時
吹雪「……ん…………」
吹雪「…………んぅ……」ゴロッ
吹雪「………………」
吹雪「しれい…………っめぇ……」ムニャムニャ
吹雪「…………うぅ……ん…………」
ぴぴぴぴ! ぴぴぴぴ!
吹雪「……んんぅ……」ゴロッ
ぴぴぴぴ!ぴぴぴぴ!!
吹雪「……んるさいなぁ……」カチッ
ぴぴ…………シーン
吹雪「…………んっ」モゾッ
5分後
ピピピピ!ぴぴぴぴ!!
吹雪「……んっ……」
ぴぴぴ!!ぴぴぴぴ!!
吹雪「…………むぐ……んん……」
ぴぴぴぴ!ぴぴぴぴ!!
吹雪「ねかせて……もう…………」カチッ オフッ
吹雪「…………ん……すぅーー……っはぁ」ゴロン
15時
吹雪「……ん……」パチッ
吹雪「はっ!!」ガバッ!
吹雪「……」チラ
吹雪「……」ハァ
吹雪「また寝坊した……まぁ……いいか」ファ……クゥッ
吹雪「……」
吹雪「……」ポケーッ
吹雪「……んんー!」コキッコキッ
吹雪(……だいぶ固まったなぁ……ちょっと外に出ないと……)
吹雪(……パーカーでいいか、あ、髪もとかないと…)
ヌギッ モゾモゾ
ガララッ ガララッピシャッ カチッ
吹雪「……ふっぅ……」ピョンピョン グィッグィッ
吹雪「んっ……」グググ…グィグィ
吹雪「……うん、準備運動はバッチリ……でもまだ腰が固まってる……もう少し……」グイグイグイーー!
吹雪「よしっ……さて……どこに行こうかな……別に今日は予定ないし……」
吹雪「……あそこ行ってみようかな……」
どこに行こうか?↓3
1.灯台近く、小さな商店街
2.前浜中学校
3.新種の川底棲艦を探す
4.少し遠い沖に出て深海棲艦を倒してみる(出撃)
5.後乃木市で買い物
6.司令官、大丈夫かな……?(提督視点にチェンジ)
吹雪「そういえば……灯台の商店街……昨日行ったけどどんな所なんだろう……?」
吹雪「この間はみうちゃんの駄菓子屋しか見なかったけど……」
吹雪「行ってみようっと」タッタッタッタッタッタ
灯台
吹雪(確か……ここを真っすぐ行って……左に曲がって……)
吹雪(この小道だったっけ……ここに入る……)テクテク
吹雪(えっと……左……あ、あった……)
吹雪「御神籤商店街……おみくじ?」
吹雪「なんだろう……凄く懐かしい気分……」
吹雪「……静かだなぁ……」
吹雪「でも商店街が静かって……いいのかな」
吹雪「まぁ、いいか……折角だし色々見てみよう」
16時40分
吹雪「ほとんどシャッターが降りてる……って事はやっぱり活気がなくなってるんだ……」
吹雪「文房具屋さんやおもちゃ屋さんは全部しまってるし……コンビニとかもない……」
吹雪「でも、ところどころ開いてる……お肉屋さんや魚屋さん……え?」
吹雪「このサワラの切り身…一個320円…安い……!!」
吹雪「後乃木市の商店街じゃ650円……半額!?」
魚屋「お、いらっしゃい!安いよぉ?」
吹雪「あ、あの!このサワラの切り身……」
魚屋「お、やっぱりそこに目が行くねぇ、初めて来る人はみんなこの値段に驚くんだよ」
吹雪「一体何故……?」
魚屋「今の時代、こんなに安く魚が買えるのは珍しい、ん?ウンウン、わかる分かる」
吹雪「え、えぇ……」
魚屋「そりゃあ、この海が平和だからだよ、毎週定期的に漁船が出港して帰って来れる
そんなことが出来るのは前浜町だけさぁ、全然知られてないってのが難点だがねぇ」
吹雪「……」
魚屋「寿司屋と高級料亭ばっかり、この店が成り立ってるのはネット販売があるからだよ……へへ」
吹雪「深海棲艦とかは、大丈夫なんですか?」
魚屋「ん?あぁ、それそれ、うちの漁師の中じゃ犠牲者は一人も出てねぇんだ、深海棲艦の被害は今のところ無いぜ?」
魚屋「この街で言われてる漁師のアダ名は、『艦娘要らずの漁師団』だ、聞いたことないかい?」
吹雪「艦娘要らず……」
魚屋「…………ん?無かったか……まぁ知名度はそんなに高くないかんなぁ…しゃーねぇか…」
吹雪「あぁ、いえ!何でもないです!じゃ、じゃあ、このサワラ、買ってもいいですか?」
魚屋「お、おぉう、いいぜ?ちょっとおまけして300円だ」
吹雪「いいんですか?ありがとうございます!」チャリーン
魚屋「まいどー!また来てくれ-」
吹雪「はい!」
商店街端
吹雪「ここで終わり……意外と大きいんだね……」
吹雪「でも、開いてる店が殆どない……」
吹雪「ここが賑わってたってあんまり想像つかないなぁ……」
ワイワイ ペチャクチャ
吹雪「?」クルッ
中学生A「でさ、あの時あいつが……」
中学生B「あぁー部活の時?」
中学生C「おーい!ほれ、バリバリ様」
中学生A「お、サンキュ、今度俺がおごるわ」
中学生C「やっぱ夏はアイスだよなぁ」
ダヨナァー ア、ツギノシアイドウスル? オマエレギュラーダッケ? オウエンスルワー
吹雪「……学校生活……か……」
吹雪「…………いいなぁ」
16時50分
吹雪「小学生たちも結構いるんだ……それに小さい子も……」
吹雪「駄菓子屋さんも賑わってるみたいだし……」
八百屋『らっしゃい!今はキャベツが安いよ!』
吹雪「あ、キャベツ……そういえば切らしてたっけ……?」
吹雪「それと、トマト…………そうだ、今日は冷やし中華にしよう、じゃあきゅうりも買わなきゃ」
吹雪「じゃあ……さっきの魚屋さんでカニカマ……あるかな……なかったら練り物屋さんに行こう」
吹雪「それと、卵に……中華麺って確か……製麺店が向こうにあったっけ、あ、あったあった!」
吹雪「……お金は、うん、十分……えっとまずは……すみませーん!きゅうりとトマトとキャベツくださーい!」
八百屋「まいどー!きゅうりと……トマトにキャベツ……400円でいいよ!」
吹雪「はい!ありがとうございます!」
八百屋「まいど!!らっしゃいらっしゃーい!」
18時半 灯台
吹雪「っとと……買いすぎたかな……よっと」ガサガサッ
吹雪「ふぅ、ちょっと休憩っ……」
サザーン ザザー
吹雪「……海風が気持ちいい……平和な海っていいなぁ……」
ボッボーー
吹雪「あ、漁船、戻ってきたんだ」
吹雪「たくさん釣れてたらいいなぁ……」
吹雪「……日が沈む……」
吹雪「もうすぐ夜……そういえば司令官……今日は会議の日だっけ……?」
吹雪「長門秘書艦や横須賀の司令官、舞鶴司令も参加してるんだよね…」
吹雪「……なんか、想像つかないなぁ……あはは……司令官がそんな立ち位置にいるなんて……」
吹雪「…………」
吹雪「私も、何か力になりたいなぁ」ヨイショ
吹雪「……帰ろう、夜ご飯作らないと」
夜
吹雪「ふぅ……一段落かな……」ピッ
TV『さぁー!始まりました!今週の1周間アワー!』
吹雪「……うーん……バラエティって面白く無いんだよねぇ……」ピッ
TV『肉汁がジューシ』
吹雪「さっき食べたばっかりなのにこんなの見せないでよっ」ピッ
TV『この旅館瑞鳳は』
吹雪「……ずい、ほう……?まぁいいや、ケーブルテレビってたしかあったよね……あれはどうなんだろ」ピッ
AV天国チャンネル『アァー!ダメダメ!イクイク!!』
吹雪「~~~~!!!!!」カァァァ!!
吹雪「な、何でこれが……!?ちょっ……音量が大きい!!」ポロッ
吹雪「は、はれ!?リモコン……お、落とした……ど、どこ?あ、ソファの下に……!」アタフタ
吹雪「うん……ううーん……!」
AV天国『ア、ソコチガ……!オシ、ゥイイイイイイ!!らめええーー!!!』
prrrrr!prrrrrr!!
吹雪「!?」ビクゥッ
吹雪「……ど、どうしよう……」
prrrrr!prrrrr!!
吹雪「……だ、大丈夫……大丈夫、受話器からテレビまで遠いし……大丈夫……」
ガチャッ
吹雪「……は、はい!吹雪です!!あ、ちが……二丁目鎮守府です!」
吹雪(お願い……!声を拾わないで……!)
AV「アンアン」
長門『呉鎮守府、秘書艦の長門だ』
吹雪「は、はぃ!!」
吹雪(最悪だよぉ!!何でこんな時に……)
長門『……特型駆逐艦、吹雪だな?』
吹雪「は、はい!吹雪です!前浜町二丁目鎮守府の秘書艦をさせて頂いております!!」
長門『そうか、駆逐艦だというのによくやる……』
吹雪「きょ、恐縮です!!あ、あの!!何か御用でしょうか!!」
長門『すまないな、緊張させてしまって……』
吹雪「い、いえ!!」
吹雪(好きでこんな声出してるんじゃないんだけど……)
長門『では、手短に要件を話そう、今日の川底棲艦のデータ、見事だった……君の提督も十分に……』
長門『では、失礼』
吹雪「は、はい!」
吹雪(大半が褒め言葉だけど……今言われても嬉しくないよ……)
長門『それと』
吹雪「は、はい!」
長門『提督のプライバシーを勝手に覗くのはやめた方がいい、秘書艦として褒められた行為ではないぞ』
吹雪「ふぇ?…………っ!?!?」ボンッ!
長門『では、失礼する』
吹雪「ああ、お、おやすみなさい……」ガチャッ
AV『アァーーーーン!!』
吹雪「…………」
AV「アァーー!オオォーーウ!!」
吹雪「……」
モゾモゾッ ピッ
吹雪「……ソファぁ」ポフッ
吹雪「……うぅー」ジタバタ
吹雪「聞こえてた聞こえてた聞こえてたぁ……」
吹雪「もうあの鎮守府に行けないよ……」ジタジタ
吹雪「どうしよう……エッチな子だと思われたら……」
吹雪「……大体、司令官が悪いんだよ……あんなもの見るから……」
吹雪「……うぅーー……う」ポフッ
吹雪「…………お風呂はいろう……」
1時間後 ラバウル基地 呉鎮守府提督宿泊室
長門「……」
提督「……」
長門「……二丁目提督」
提督「……は、はい」アセアセ
長門「……」
提督「あ、あの……」
長門「横須賀本部に人員の増員を要請しました、数日のみなら可能だと返答が来ています」
提督「……え?」
長門「貴方一人では、吹雪の負担が大きすぎる、先ほどの電話で判断しました」
提督「は、はぁ……というか、電話したんですか?」
長門「えぇ、資料を送信してくれた礼を言おうと、私が個人的に電話をさせていただきました」
提督「そうなんですか……何かすみませんね……色々面倒見てくれてるみたいで……」
長門「駆逐艦が秘書艦をしているのです、私達大人や戦艦が面倒を見なければ潰れてしまいます」
提督「耳の痛い話です……私達大人の都合であの子を向こうにおいてきてしまったのですから」
長門「吹雪の待機に関しては私も反対したのですが……横須賀の発言力にはかないません……
奴は吹雪をただの戦力としか見ていない……だから……」ギリッ
提督「ははは……まぁ、今回の留守番で彼女の成長を見れる、というのは少し楽しみでもありますがね…」
長門「いい方で見ればそうなりますが…話を戻しましょう…」
提督「そうですね、確か……私の鎮守府に艦娘が来るとか?」
長門「えぇ、義体を一部損傷している艦娘ですが、川底棲艦の調査や哨戒航行に支障はありません」
提督「なるほど……戦闘は避けたほうがいいですね……」
長門「えぇ、そうそう戦うことはないですが……」
提督「まぁ、前浜町ですしね……で、どんな子が来るのでしょうか?」
長門「W島基地の↓3です……まぁ、私達はあと数日ここに居る予定ですから会うことはないでしょうが」
提督「吹雪ちゃんにとってはいいサプライズになりますかね?」
長門「気が合えばですが……」
数日間吹雪と行動する艦娘を選んでください↓3(駆逐~正規空母まで可能 戦艦は不可)
損傷箇所と損傷具合もあったらちょっとネタになるかも
提督「W島の瑞鶴……ってあの黒い服の子でしたっけ?」
長門「瑞鶴の改型です、ヲ級数隻相手と同等の能力を持つ艦娘ですが……」
提督「なるほど……損傷してしまったと」
長門「飛行甲板に1000ポンドの爆弾を投下されたようです、ダメージ当時は酷いものでしたが……」
提督「その辺はさすが艦娘というべきですか」
長門「えぇ、驚異的な回復力は自分でも驚かされます」
提督「なる……分かりました、いつ到着するんでしょうか?」
長門「明日の朝の予定です、彼女に任せましょう」
提督「そうですね……」
長門「……ところで、提督」
提督「はい?」
長門「アダルトビデオは自分の部屋で見たほうがいいかと」
提督「……え?」
今日はここまでとしましょい
10時あたりから始めよう
ラバウル基地 会議室 会議2日目
提督「まずはこの写真を見ていただきたいのですが……」カチ ブンッ
提督「この画像は市の研究施設から届いたもので、川底棲艦の体内をレントゲンで撮影したものです」
提督「艦種は深海棲艦で言う駆逐ロ級、画像を見ての通り体内構造は通常のロ級と酷似しています……よね?」
単冠司令「まぁ……言われてみれば……」
横須賀提督「まぁ、田舎者の節穴の目線で見れば似てなくはない……だがそれがどうした?」
提督「しかし、明らかに違う所があります、次の画像を見てください」カチッ ブン
提督「これは実際の駆逐ロ級を解剖した画像です、口内に砲塔、頸部に魚雷発射管があります」
提督「問題となっている部分は弾薬庫に相当する部分です」カチカチッ
提督「体内生成される砲弾は皆さんも御存知の通り、緑色発光し、破壊力のある砲弾です
1発程度なら重巡以上の艦種なら弾き返すことが可能……」カチカチッ
提督「そしてこちらが川底棲艦のレントゲン写真、弾薬庫に相当する部分を見ていただきたい」
横須賀提督「……角張っているな、これがヤツの砲弾か?」
提督「えぇ、そしてもう一つ」カチッ カチカチ
提督「砲撃を撮影した動画がこちらです」カチッ
…………ポンッ カツン コロコロ
長門「これは……」
舞鶴提督「……石?」
トラック提督「……石ですね、それもかなり小さい」
横須賀提督「…………」
提督「……ご覧のとおり、駆逐ロ級の放つ砲弾は川の石であることがわかります」
提督「吹雪が発見した重巡リ級の砲弾は球体に固められた泥、そしてこのロ級は河川に沈んでいる小石」
提督「参考までに、通報以前の河川の生態系と現在の生態系を比べた所……」カチッ
提督「水中の藻が数%減少した以外に変化はなく、今のところ人畜無害な生き物と思われます」
提督「……現在分かる所では……いじょ……うですけど……」モジモジ
提督「会議期間の数日、吹雪に何をさせればよろしいでしょうか……?」
横須賀提督「……」チラッ
長門「……横須賀殿、彼に命令を与えないのですか?」フッ
横須賀提督「……チッ……二丁目提督」
提督「は、はい?何でしょう」
横須賀提督「吹雪にさらなる艦種の捜査命令を、明日、もしくは明後日中に情報を提出させよ」
提督「は、はい!了解です!」
前浜町2丁目鎮守府
吹雪「…………」カチカチ
瑞鶴「…………吹雪、でいいわね?」
吹雪「は……はぃ……?」
瑞鶴「W島防衛基地からきた瑞鶴よ、数日ここで療養するように命令を受けたんだけど……」
吹雪「は、はぃ!存じ上げてます!よ、宜しくお願いします!!」ペコォ!
瑞鶴「よろしく……で……」
吹雪「はい!?」
瑞鶴「ここ、ホントに鎮守府……?」
吹雪「い、一応……」
瑞鶴「……噂には聞いてたけど……予想の3倍は民家ね……」
吹雪「は……はぁ……私も最初に来た時はびっくりしました……」
瑞鶴「やっぱり…………もう一度確認するけど……ここ、本当に鎮守府?」
吹雪「……」ヒョウサツユビサシ
瑞鶴「……前浜町2丁目鎮守府……」
吹雪「……」コクコク
瑞鶴「…………」
瑞鶴「隣……とか?」
吹雪「隣は吉岡さんです、吉岡勝さんという一人暮らしの若いお兄さんが住んでいます」
瑞鶴「向かいとか……空き地ね」
吹雪「月極の駐車場です」
瑞鶴「……」キョロキョロ
吹雪「瑞鶴さん……あの……前浜町は町内会以外に特別な施設はないんです」
瑞鶴「何でこんな所に鎮守府なんか……」
吹雪「私に聞かないで……」
家の中
吹雪「……」
吹雪(存じ上げてないよぉ!?な……なんでこんな所に瑞鶴さんが!?)アセダク
吹雪(……と、とにかく……!自然に振る舞わないと……!!)アワワワ
吹雪(……で、でも……W島防衛仕樣に改造された瑞鶴さん……カッコいいなぁ……)チラッ
吹雪(…療養って言ってたけど……何があったんだろう……怪我……したのかな……)ジィーー
瑞鶴「……?」
吹雪「……あっ」クルッ
吹雪「な、何か飲みますか……スポーツ飲料なら、すぐに用意できますけど……」
瑞鶴「あぁ、大丈夫よ……」
吹雪「そうですか……あの、なにか必要なら、すぐに言ってくださいね!」
瑞鶴「えぇ、そうさせてもらうわ、ありがと」ニコッ
吹雪「!」ドキッ
瑞鶴「?」
吹雪「あ、いえ!何も……!」
ソファ
吹雪「……」ポカーン
落語ラジオ『寿限無寿限無……って落語が昔あったのをご存知でしょうか?私はね……』
瑞鶴「うーん……良いところね、すぐに慣れちゃった……」グテー
吹雪「えぇ……」
瑞鶴「提督は……あぁ……ラバウルね?」
吹雪「はい、この間出発して……」
瑞鶴「って事は……この間までずっと一人だったの?」
吹雪「えぇ……まぁ……」
瑞鶴「そう……寂しいわね……」
吹雪「でも、仕方ないですよ、私しか艦娘が居ない中、鎮守府を空けるなんて出来ませんし、
鎮守府の外に出るならまだしも、この県を出てしまったら、この区域一体を守れる艦娘がいなくなってしまいますから……」
瑞鶴「……強い子ね、偉いわ」
吹雪「あ、ありがとうございます……」テレ
瑞鶴「ふふ……そうだ、この辺に海ってある?」
吹雪「ちょ」ガクッ
吹雪「あ、ありますよっ!一応鎮守府ですから!!」
瑞鶴「あ、そうだった」
吹雪「もうっ!」
瑞鶴「ごめんごめん、一緒に簡単な演習しない?バスってあんまり馴染みがなくて……ちょっと体が固まっちゃったのよ……」
吹雪「は、はい!お願いします!」
瑞鶴「決まりね、早速行きましょう、出撃ハンガーってどこ?」
吹雪「……?」
瑞鶴「?」
・
・
・
・
・
・
・
瑞鶴「手動で艤装を取り付けるなんて……」ガッチャン カチッカチッ
吹雪「あはは……えーっと……あ、あったあった」ゴソゴソ
瑞鶴「……げ、下駄箱に置いてるの!?」
吹雪「?……えぇ、そうですけど」
瑞鶴「……へぇー……」
吹雪「よしっ……瑞鶴さん、忘れ物は無いですか?」
瑞鶴「えぇ、大丈夫、行きま」
吹雪「あ、これ被ったほうがいいですよ?」スッ
瑞鶴「……ん?帽子?」
吹雪「今日、日差し強いですし、司令官の帽子しか無いですけど」
瑞鶴「ふぅん……」スポッ
瑞鶴(キャップ)「ちょっと大きいわね……」
吹雪「あら…」
瑞鶴「やっぱりいいわ、これじゃ艦載機がよく見えないし……」
瑞鶴「濡らしたら提督さんにも悪いしね」スポッ
吹雪「そうですか……似合ってたのになぁ」
瑞鶴「そういう吹雪はどう?」スポッ
吹雪「わっ……前が見えませんっ」フラフラ
瑞鶴「あはは、可愛いわねっ」
吹雪「もぉ……からかわないでくださいよぉ」スポッ
瑞鶴「ふふ、じゃあ、行こうか……んしょっと」ガッコン
吹雪「はいっ案内しますね!よいしょっと……」ガシャッ
瑞鶴「……陸で歩くと結構重いのね、これ」ガコッガコッ
吹雪「でしょ?陸と海じゃ全然重量感が違うんですよ」ガシャッガシャッ
灯台付近
瑞鶴「誰かに指示を送るときは、単純かつ明確にね、妖精の指示を参考にすればいいわ」
吹雪「はいっ」
瑞鶴「無線を開放するからよく聞いてね、この子たちの指示は一航戦や二航戦よりもわかりやすいわ」
吹雪「……」スッ
瑞鶴「…………」グググッ
瑞鶴「……っ」ズキッ
瑞鶴「……っ!」ビシュビシュゥン!!!
ボォゥッ……ゴォオオオオオオオ!!!!
震電隊長『震電隊、分離後ダイヤモンド編隊に移行、勘を取り戻すよ!』
震電隊【了解】
21型『白中隊全機、分離後に散開、各自の判断で標的を破壊しなさい』
21隊【了解】
戦闘機【分離まで5、4、3、2、1】
バッ!
戦闘機【全機分離!!】
ブゥゥゥゥゥン!!
吹雪「…………はっ……標的展開します!移動標的12……こんなに出して大丈夫なんですか?」
瑞鶴「……はぁ……ふぅ……!!」ズキズキ
瑞鶴「ん?……あぁ、まぁ見てなさい」カチッ
瑞鶴「全戦闘機、震電は1門弾数8発まで、21は20ミリを10発7ミリは40、目標時間は40秒、フラップは空戦に固定、いいわね?」
無線【了解、射撃制御装置解除、全機攻撃開始!】
吹雪「……?」
タタタン タタタタン タタタタン ドコドコドコ ドコドコドコ
バキバキバキバキィン
吹雪「!」
瑞鶴「……」
吹雪「……すごい、全標的撃破!!」
瑞鶴「……白4」カチッ
21型4番機『すみません……』
吹雪「?」
瑞鶴「……まぁ、いいわ、久しぶりだもの」
4番機『いいえ……精進します』
瑞鶴「期待しているわ、全機帰還」
吹雪「何かミスを犯したんですか?」
瑞鶴「20ミリ弾を12発も使ったらダメよ、空戦では20ミリの弾数が勝敗を決めるんだから……」
吹雪「……??」
吹雪(さっきのを解説してもらったけど……よく分からなかった……)ヤレヤレ
瑞鶴「次はあなたよ」トントン
吹雪「は、はい」ガチャリ
瑞鶴「……うーん……そうね……じゃあ……このくらい?」カチッ カタタタン
吹雪「うーん……もうちょっと……」
瑞鶴「このくらい?」カチッ カタタタタタン
吹雪「あ、そのくらい……?」
瑞鶴「うん、これくらいが妥当ね……基本中の基本だけど、標的の真ん中を狙って撃つこと」
吹雪「はい」
瑞鶴「それと、心を落ち着かせて、実践も訓練も変わらない、いつもやってるように撃てば当たる」
吹雪「……」コクリ
瑞鶴「これをー……なんだっけ?まぁいいわ、とにかく冷静に、心を落ち着かせて撃つのよ、そうすれば目を瞑っても当たるわ」
吹雪「はいっ!じゃあ……行きます!」
ザシャァウ!! ヒュゥーーン! ドドン カァン!!
瑞鶴「……」ウンウン
瑞鶴「……っ」ズキッ
瑞鶴「……飛行甲板はまだ完全じゃないか……」
灯台 夕方
ザザーン ザザーン
吹雪「ふぅっ……久々に体を動かした気がします……よいしょっと……」ガシャン
瑞鶴「私も……つっかれたぁ」ハァー
吹雪「凄いですよ瑞鶴さん、あんな数の艦載機を一人で操るなんて……さすがは正規空母です!!」
瑞鶴「ん?褒めても何も出ないわよ?」
吹雪「本当ですっ!最前線で活躍する艦娘って……やっぱりすごいですよ……!」
瑞鶴「そんな……まぁ……悪い気はしないわ……でも、吹雪も良かったわよ?毎日の訓練の成果ね」
吹雪「え……?そんな事……お世辞はやめてくださいよ」
瑞鶴「お世辞なんかじゃないわ、正確で確実な射撃で、一つも標的をはずさない、誰にでもできることじゃないわ」
吹雪「そ、そんなこと……」
瑞鶴「射撃には性格が出るからね……あの天龍みたいに捻くれた性格だったらあらぬ方向に飛んでいくし
潮や名取みたいに臆病な射撃だったら届かなかったりする、あなたは素直なのね、まっすぐな弾道だったわ」
吹雪「瑞鶴さん、やめてくださいよぉ」
瑞鶴「回避運動も上手だしね、模擬弾の殆どを避けてたじゃない」
吹雪「あれは瑞鶴さんが手加減してくれたからですよ」
瑞鶴「私は本気で撃ったけどなぁ……」
吹雪「嘘ですよぉ」
ザザーン ザザーン
帰り道
吹雪「帰ったらお風呂入れないと……」
瑞鶴「なんか手伝う?」
吹雪「あ、大丈夫です!私がやりますから」
瑞鶴「何日か暮らすんだし、何かしないと悪いわよ……ね?何かやらせてよ」
吹雪「そう……ですか?じゃあ……↓3をお願いしてもいいですか?」
1.洗濯物を畳む
2.司令官の部屋の掃除
3.艤装のメンテナンス
4.その他(なんでもいいよ)
家
吹雪「じゃあ……司令官のお部屋のお掃除を……お願いしたいんですけど……」
瑞鶴「え?でも……いいの?」
吹雪「はい!司令官の部屋……この間入ったんですけど……あまり掃除されてなくて……」
吹雪「でも、私が掃除したら、司令官しか見ちゃいけないような……ゴニョゴニュ」
吹雪「と、とにかく、こういうのは重巡や正規空母さんみたいな人の方が適任だと思うので……!」
瑞鶴(……はっは~ん……なるほど……♪)
瑞鶴「わかったわ、提督さんの部屋は私に任せなさい、掃除機とかは?」
吹雪「階段の扉の所にありますから、それを使ってください」
瑞鶴「ん、任せて」ガチャッ
瑞鶴「あ、ダイ○ン……吉岡さんうるさくないのかな……」
吹雪「さって……私はお風呂を沸かさないと……そう言えばテレビでばすろまんの入れ方ってあったなぁ……」
吹雪「…………」キョロキョロ
吹雪「……ふぅー…………とぉーーー!!」
瑞鶴「吹雪ーコンセントってどこ……何してんの……?」
吹雪「…………お……おぉ…………ぉ………………」
イヤァァァァーーー!! ベシィィィン!!!!
提督の部屋
瑞鶴「……」ヒリヒリ
瑞鶴「……不幸だわ……」ヒリヒリ
瑞鶴「……とりあえず、窓開けて、掃除機ね……」
カチッ ウィイイイイイイイイン イイイイイイイイン
瑞鶴「確かに散らかってるなぁ……しばらく掃除してない感じがするわ……」イイイイイイン
瑞鶴「……ん?」
瑞鶴「これ……提督さんのノート?持って行かなくていいのかな」スッ
瑞鶴「……『吹雪の教育方針』……へぇー……結構真面目な性格なんだ……」
瑞鶴「読んじゃおっと…なになに……」
瑞鶴「…………ふむふむ……へぇ……」
瑞鶴「恵まれてるわねぇ……あの子……」
瑞鶴「いっけない……掃除掃除……」パサッ
ウイイイイイイイィィィン!!!
瑞鶴「…………!」
エロ本【可愛いあの娘を連れ出して】
瑞鶴「…………」ペラペラ
瑞鶴「…………………………」ハァ
瑞鶴「全部のページが開けるだけまだマシね」ポイッ
ウイイイイイーーーン!!
リビング
吹雪「瑞鶴さーん、お風呂湧きましたよー」ガチャッ
瑞鶴『あーいっ…ちょっと待ってー』
吹雪「待ってまーす」ガチャッ
ギィッギィッギィッ ゴトッ コノヘンニオイトケバイイカシラ……
瑞鶴「はいはーい」ガチャッバタンッ
吹雪「掃除、大丈夫でしたか?」
瑞鶴「何もなかったわよ?エッチな本もなかったし……ただ、掃除は苦手みたいねぇ」
吹雪「……ほっ……」
瑞鶴「あぁ……着物がホコリだらけ……先にお風呂、いい?」
吹雪「あ…………はい、どうぞ!」
瑞鶴「…………」
吹雪「……」モジモジ
瑞鶴「…………一緒に入る?」
吹雪「あ……え、いいんですか!?」
瑞鶴「もちろん、話し相手がいたほうが楽しいじゃない」
吹雪「やった……あ、ありがとうございます!」
カポーン チャプッ ザパーッ
吹雪「あ、ちょっと溢れちゃった…」
瑞鶴「あはは……ちょっと狭かったかしら?」
吹雪「そういえば……司令官、いつも足を曲げてるって言ってましたっけ…」
瑞鶴「大人一人で狭いのね……吹雪はどう?狭くない?」
吹雪「私は大丈夫ですよけど……瑞鶴さんは?」
瑞鶴「心配ないわ、先にシャンプーするけど、いい?」
吹雪「ええ、どうぞっ」
瑞鶴「悪いわね」ザパーッ
…………
吹雪「あ……」
吹雪(……瑞鶴さんの脇腹……まだ修復中なんだ……)クルッ
瑞鶴「あ、見えちゃった?」
吹雪「え?い、いえ!?見てません……何も……」
瑞鶴「別に隠すつもりはないわ、積極的に見せるものでもないけど」
吹雪「あ、え……でも……」
瑞鶴「私の傷の事、なにか聞いてる?」
吹雪「い、いえ……何も……」
吹雪(そもそも来るってことも聞かされてないし……)
瑞鶴「そう、気を使ったのかしら……?」
吹雪「多分……ですけど」
瑞鶴「W島の事は?」
吹雪「睦月型の如月さんが犠牲になった事と、瑞鶴さんともう一人の艦娘の改型が建造されたこと…くらいです」
瑞鶴「ニュース番組レベルの知識って事か……」
吹雪「……一体何が……?」
瑞鶴「……そうね……今言えることは……深海棲艦は艦載機だけを飛ばすわけじゃないって事かしら……」
吹雪「……え?」
瑞鶴「あの爆撃機大きさ、あの投下爆弾……あれは空母からの艦載機じゃないわ……」
瑞鶴「深海爆撃機……次は必ず……」ギュゥゥ ギリギリッ!!
吹雪「……瑞鶴さん……」
瑞鶴「はっ……ごめんなさいっ」
吹雪「……謝るなら石鹸にお願いします」
瑞鶴「……あ」
吹雪「でも、ここに居る時くらいは、休んで行ってくださいね?」チャプッ
瑞鶴「えぇ……ありがと、吹雪」
吹雪「前線で戦わない私が瑞鶴さんにできることは、瑞鶴さんの心を癒やすことくらいですから……」
瑞鶴「……」
吹雪「折角平和なんですし、戦争を忘れて、ゆっくりしてください」
瑞鶴「……吹雪」
吹雪「……あ、でも、一緒に訓練はしましょうね?」
瑞鶴「……うん、ありがとう、心配かけちゃったわね……」
吹雪「いいえ、気にしないでください。それよりも瑞鶴さん……」
瑞鶴「?」
吹雪「その……そろそろのぼせそうなので…………代わって欲しいです……」プシュー
瑞鶴「はっ……ごめん!すぐ洗うから!」
バシャーー カポーン
リビング
吹雪「あぅー……」フラフラ
瑞鶴「大丈夫……?はい、氷」
吹雪「だいじょうぶです……はぁぁ……つめたい……」ヒンヤリ
瑞鶴「医者のなんとやらね、誰かの心配する前に自分の心配よ」
吹雪「すみません……やっぱり司令官の代わりはできないなぁ……」
瑞鶴「ふふ……信頼してるのね、提督さんのこと」
吹雪「ええ、司令官は立派な人ですから」
吹雪「私が来るまではたった一人で誰もいない鎮守府を機能させて、私が来てからは炊事洗濯、何でも一人でこなして…」
吹雪「今はラバウルで横須賀や呉の人達と混ざって会議に行ってるんです……すごいですよ……」
瑞鶴「それに、吹雪をこんなにいい子に育てちゃう……本物の人間の親みたいね……」
吹雪「……親……ですか?」
瑞鶴「人間の親は子供の成長のためなら何でもできるそうよ、吹雪の提督さんはまさに人間のそれね」
吹雪「……司令官が……お父さん?」
瑞鶴「本物の父親を見たことがない私達からしたら何の事かわからないけど……そういうものじゃない?」
吹雪「そう……ですか?……考えたこと無いけど……」
瑞鶴「私もよくわからないけどね、一度聞いてみたら?さり気なく」
吹雪「そうですね……あ、じゃあ、司令官がお父さんなら、瑞鶴さんはおねえちゃんですねっ」
瑞鶴「おね……何言ってるのよ!」
吹雪「おねーちゃーん♪」ギュウ
瑞鶴「ぇぇえ!?ちょっ……やめなさいっはーなれなさいってば!」
今日はこの辺かなぁ?
うちの泊地にも瑞鶴が来て欲しい、そう思いながら今日も建造×4 結果まな板4枚
30分辺りに始めたいかなぁ…
あ、もうちょっとだけ待って……
よし、じゃあ始めます
リビング 夜
prrrrrrrr!prrrrrrr!
吹雪「あ、司令官!」パタパタ
瑞鶴「んー?」シャクシャク
吹雪「あ、私のチューペット食べないでくださいよ?」
瑞鶴「わーかってるわよー」シャクッ
吹雪「……信用出来ない…………」ガチャッ
吹雪「はい!2丁目鎮守府です!……あ、司令官!お疲れ様です!」
瑞鶴「…………」コソコソ
吹雪「えぇ……来てますよ?……もう、びっくりしたんですから……」ギロッ
瑞鶴「う……はいはい……」
ラバウル基地 2丁目提督の部屋
提督「ははは、悪いね……でも、良いサプライズだったろ?」
吹雪『それは……まぁそうですけど……』
提督「仲良くやれてる?」
吹雪『はい!』
提督「なら良かった、これでしばらくは寂しくないかい?」
吹雪『はい、ありがとうございます!……ところで、瑞鶴さんは何日くらい療養されるんでしょうか……?』
提督「ん?……えーっと確か……1,2,3…………5日くらいだと思うけど……瑞鶴ちゃんの怪我はどう?」
吹雪『腹部はまだ酷い状態ですけど……他は見た感じ大丈夫ですね……でも心配です』
提督「そうか……どうせ送り出すなら完全な状態にしたいなぁ……」
吹雪『うん……司令官……何とかなりますか?』
提督「……よし、上にかけ合ってみるよ、横須賀提督なら(嫌味を言いながら)聞き入れてくれると思うからね」
吹雪『……お願いします!じゃあ瑞鶴さんにもそう言っておきますね』
提督「頼んだよ……あ、そうだ」
吹雪『?』
提督「横須賀さんからの指令が来てるんだ、川底棲艦の新種の捜索を続けて欲しいらしい」
吹雪『あ、はい!分かりました!』
提督「研究施設に引き渡す前にある程度の生態を画像や動画に撮って欲しいみたいだ、できるかい?」
吹雪『はい!お任せください!』
吹雪『でも……カメラは……』
提督「2階の階段の押入れの下の段に緑のバッグがあるんだ、その中にあるから適当に使ってくれ」
吹雪『分かりました、探してみますね!』
提督「防水じゃないから注意してね」
吹雪『はい!』
提督「……うん、じゃあまた世話かけるけど、家の事よろしくね。あ、あと寝冷えしないように」
吹雪『はい、でもなるべく早く帰ってきてくださいね?瑞鶴さんも会いたいみたいですし』
提督「そうするよ、瑞鶴によろしく」
吹雪『はい、じゃあ……おやすみなさい』
提督「早めに寝るんだよ、昼寝は控えめに」
吹雪『え……はい、失礼します』
ガチャッ
提督「……さて……と……適当に書類作って横須賀提督に渡すか」カチッ カタカタカタカタ
ドンドンドン
提督「……ん?はーい」
バーン
深雪「深雪オープン!!お兄さん!遊びに来てやったぜぇ?」
提督「3回ノックする辺りラバウル提督の教育の成果が出てるな……いらっしゃーい」
深雪「それにお兄さんの電話が終るまで部屋の前で待ってやったんだ、褒めてくれてもいいんだぜ?」エッヘン
提督「おう、深雪さま流石っマナーも守れる一人前の艦娘だ」ナデナデ
深雪「へへへ、あ、そうだ……先に渡しとかないとな」ゴソゴソ
提督「ん?」
深雪「じゃん!これ、何か分かる?」
提督「……?……??俺にはペットボトルに入った緑に汚れた水にしか見えないが……飲むの?」
深雪「誰が飲むかぁ!!……ここ!」ユビサシ
提督「……ん?メダカ?たしかにフンひり出してるけど……そんなに珍しい?」
深雪「え?マジ?って違う!その下!」ビシィ
深雪「こーこ!!お兄さんの目は節穴かコノヤロー!!」グググググ!!
提督「……ん?うぉ!なんだこれ!」
深雪「やっと気づいたか……これは川底棲艦の卵、前浜町の研究室から送らせたんだ」
提督「……え?いつ届いたの?」
深雪「ついさっき、遅れもなくしっかり届いたぜ?」
提督「へぇ……深雪ちゃんが頼んだの?」
深雪「へっへ……あ、司令官には内緒にしてくれよ?あいつ怒ったらまじでヤバイからさ……」
提督「勝手に頼んだのか……まぁいいけどさ……ありがとう、これで何か検証できそうだよ」
深雪「いいってことよ!さ、遊ぼうぜ!!」
提督「いいけど……なにして?」
深雪「花札!今日こそは勝たせてやるぜ!!」
提督「……まさかストレート負けするとは思わなかった……今日こそは勝つ」
前浜町2丁目
瑞鶴「川底棲艦ねぇ……」
吹雪「えぇ、明日のうちに川を調査して新種を見つけたいんです」
瑞鶴「そうは言っても……私達艦娘よ?川なんか入れないわよ」
吹雪「入れますよ?」
瑞鶴「聞いたことないわ、艦娘が川に入るなんて……」
吹雪「入りましたよ?」
瑞鶴「……」
瑞鶴「……えー」
数十分後 リビング ソファの上
吹雪「……」ポケー
瑞鶴「……」クテー
瑞鶴「ねぇー吹雪ー」
吹雪「はい、何でしょう?」
瑞鶴「もうちょっと奥に詰めてくれない?」
吹雪「え?あ、はい……でも……」
瑞鶴「いいから」
吹雪「……?」スススー
瑞鶴「ん、いいわよ……よいしょっと」ゴロン
吹雪「きゃっ!?ず、瑞鶴さん!」ギュムッ
瑞鶴(寝転がり)「ふふ、一度やってみたかったのよ、こうやってソファに寝転ぶって……」ズイズイ
吹雪「もう……だらしないですよ?」
瑞鶴「む、寝起き顔で出迎えた駆逐艦には言われたくないわねぇ」グリグリ
吹雪「それとこれとは話がッちょっ……足がお腹に……く、くすぐったいですよぉ!」
瑞鶴「んー?ここがええのんかー?ほれほれー」グリグリー
吹雪「ちょっ、やめて!もうやっ……やめてくださ……!瑞鶴さぁん!」クネクネクネ
瑞鶴「あはは、可愛いわね」
吹雪「はっ…はぁ……はあ……もう、座ってくださいっ!」
瑞鶴「ごめんごめん……ふぅん……吹雪ってくすぐりに弱いのね……」
吹雪「……司令官には内緒にしてくださいね?」
瑞鶴「んー……どうしよっかな……」
吹雪「……瑞鶴さんって結構意地悪な空母なんですね……」
瑞鶴「あ、ばれた?」
吹雪「…もぉ」プイッ
瑞鶴「さて……そろそろ寝る?」
吹雪「そうですね、あ、歯ブラシは下の戸棚に」トテトテ パタン
吹雪「じゃあ……わかりやすいように……緑かな…………はい!これ使ってください!」スッ
瑞鶴「あ、ありがとね」
吹雪「歯磨き粉はこれを……あ、こっちは洗顔料なので注意してくださいね?」
瑞鶴「はいはーい……じゃあ先に……」キュポッ シャカシャカシャカッ パチッ
瑞鶴「んー」スッ
吹雪「あ、ありがとうございます」スッ キュポッ シャカシャカシャカ
・
・
・
・
・
・
・
・
吹雪の部屋
吹雪「っとと……っと!」バフッ
吹雪「ふぅ……あ、お布団はこれを使ってくださいね」
瑞鶴「ありがと、悪いわね、任せちゃって」
吹雪「いえ、大丈夫ですよ、これくらいやって当然です」
瑞鶴「そうかしら?」
吹雪「えぇ……ふぁ……」
瑞鶴「お疲れみたいね、じゃあ寝ましょうか」
吹雪「はいっ……おやすみなさい……」
瑞鶴「うん、おやすみ……」
パチッ
吹雪「……」
吹雪(瑞鶴さん……ついこの間まで最前線に経ってた艦娘……)
吹雪(この鎮守府は真逆の立場に置かれてる基地で必死で生き残ったんだよね……)
吹雪(……今のうちに聞けることや学べることは学ばないと……私だって艦娘なんだから……)
吹雪(それにしても……さっき言ってた……司令官がお父さんって……どういうことだったんだろう……)
吹雪(司令官は優しいけど、司令官は艦艇じゃないし……施工した訳でも建造したわけでもない……)
吹雪(……わからない……どういうことなんだろう……)
瑞鶴(私をズタズタにした深海重爆撃機……あいつは許せない……私と翔鶴姉をボロボロにして……)
瑞鶴(爆心地にいたのが私でよかったけど……あれがもしも翔鶴姉だったら……)
瑞鶴(……翔鶴姉……大丈夫かな……一人で基地を支えられてるかな……)
瑞鶴(……一日でも早く戻らないと……吹雪には悪いけど……翔鶴姉が……)
瑞鶴「……吹雪……」チラ
瑞鶴(そういえば、吹雪って……呉に着任するんじゃなかったっけ?)
瑞鶴(……まぁいいか……)
瑞鶴「……」
吹雪「……」
瑞鶴「……眠れない?」
吹雪「……瑞鶴さんもですか?」
瑞鶴「……まぁ、ね……」
吹雪「……少し……歩きませんか?」
瑞鶴「……えぇ……」
灯台
瑞鶴「ここって確か……演習の時の?」
吹雪「えぇ、私……考え事や休憩するときはよくここに来るんです」
ザザーン ザザーン
瑞鶴「……そうなんだ……」
瑞鶴「…………」ゴロン
吹雪「……」ゴロッ
瑞鶴「……星が綺麗ね」
吹雪「本当ですね……」
瑞鶴「……」
吹雪「……」
瑞鶴「ねぇ、吹雪」
吹雪「……はい」
瑞鶴「……これからしばらく、よろしくね」
吹雪「……はい」
瑞鶴「……」
吹雪「瑞鶴さん……」
瑞鶴「ん?」
吹雪「……親って……どんなものなんでしょうね……」
瑞鶴「……さぁ……」
吹雪「瑞鶴さんでもわからないんですか……?」
瑞鶴「私達に親が居ない地点でね……艦娘の辛いところよ」
吹雪「……そうですよねぇ……」
瑞鶴「まぁ、股から生まれてきたのが船だった~なんて洒落にならないけど」
吹雪「瑞鶴さん、下品な話はやめてください」
瑞鶴「う、ごめん……」
瑞鶴「というか、吹雪が振った話じゃない、私は悪く無いわよ」
吹雪「もう少しロマンチックな話にしてくださいよぉ……」
瑞鶴「いい例えが思いつかなかったのよ、仕方ないわ……」
吹雪「……まぁ、いいです……」
瑞鶴「……」
吹雪「……」
瑞鶴「今の時間ってさ……」
吹雪「?」
瑞鶴「駆逐艦だったら夜戦とか考えるの?」
吹雪「……考えませんね……基本的に夜は寝る時間ですから……」
瑞鶴「健康的ね」
吹雪「24時間働くなんて出来ませんよ……人間も艦娘も休息が必要なんです」
瑞鶴「休むときに休む……ね」
吹雪「えぇ……今は……」ムクッ クルリッ
灯台前民家の立て掛け時計『2時』
吹雪「2時……ですね、さすがにもう寝ないと……」
瑞鶴「そうね……そろそろ帰りましょう」
吹雪「……楽しかったです、ふぁぁ……」
瑞鶴「吹雪、背中」パンッパン
吹雪「あ、ありがとうございます……って……瑞鶴さんの背中も石がついてますよ」パンッパンッ
瑞鶴「え?ホント?あ、ホントだ……お尻もついてる」ペシペシ
吹雪「あはは……じゃあ、帰りましょうか」
瑞鶴「ふふ……そうね」スッ
吹雪「……はい」ギュッ
……寝落ち……だと……
永遠の0って面白いじゃん
というわけでもうすぐ始めますぜ
ラバウル海軍基地 深夜
横須賀提督「つまり……W島の守りを固めるのではなく、瑞鶴の再復帰に尽力せよ……と」
提督「駄目ですかね?」
横須賀提督「……遠回しに、W島を放棄しろ……そう言いたいのか?」
提督「いや、そういうわけでは……」
横須賀提督「二丁目君、君にはW、ウェーク島の大切さが分かっていないようだ」
提督「……」
横須賀提督「私がな、ぜ、呉の連中の力を借り、その中でも一目置かれている三水戦の起用を進言したか」
横須賀提督「言語障害を抱えているのかといえる程の無口にアドバイスを与えた理由がわかるかな?」
提督「いや、さっぱり」
横須賀提督「そうっか……では、田舎者の脳内でも処理できるように……わ、か、り、や、す、く……説明しよう」
横須賀提督「W島を攻略する必要性は、無論存在する、でなければあんな連中に話しかけん」
横須賀提督「この先の深海棲地を攻略するには確実に必要となる拠点なのでな……」
横須賀提督「さ、ら、に、W島を攻略することによって本土とW島に存在する深海棲艦共を板挟みにすることができる」
横須賀提督「地球に存在する深海棲艦の数に比べればゴミのように小さな島だがね」
横須賀提督「その上当時あの島に居た深海棲艦はイ級とヌ級のみ、攻略するにはあの時以外チャンスはなかったのだよ」
横須賀提督「まぁ……長門(あの無能)の判断ミスか何か知らんが、大切な艦娘を一人失ってしまったが……」
横須賀提督「…………わかったかな?ん?」
提督「…………」
提督(無駄に話がごちゃごちゃしてる割に中身の無い説明だったなぁ)
横須賀提督「……まぁ、田舎者には難しい話だったか……」
提督「あ、いえ、大変わかり易い話でした」
横須賀提督(以下 横督)「で、さっきの話を踏まえて、君は何が言いたいのかな?」
提督「……うーん……瑞鶴を」
横督「ずいかく、それが何か?」
提督「を」
横督「を、どうするのかね?」
提督「休ませて……」
横督「休ませる!ほうほう、それはどこで休ませるのか、詳しく聞かせてもらいたいものですなぁ」
提督「んー……できればぁ……我が二丁目鎮守府を使っていただければ……幸い?かなぁ」
横督「ほぉー……これはこれは、艦娘の休憩所に田舎町、じぃつに心休まるお話だ」
横督「確かに、貴方の鎮守府周りはじいさんばあさん、田舎の鼻タレ坊主にせせらぐ川、とても戦争中とは思えない街だ」
提督「あはは……まぁ、そうですね」
横督「そんなド田舎に最前線でセセコラと働いている艦娘を突っ込むこと自体ありえない話だというのに
君という男は更にそのあり得ない現象を伸ばせとおっしゃる、ただの瑞鶴ならまだしも改型を田舎に放り出す」
横督「田舎に感化され腑抜けた空母を建造せよ、ははは!面白い話だ、資材1000でも割に合わん任務だよ」
提督「……やっぱダメですか?」
横督「駄目、とは言わんよ?何せあの防衛基地は呉の所有物だ、奴らが何をしようと私は何も言わん」
提督「……つまり」
横督「あの女に話を聞いたらどうだね、あの女が指を差せばあの鎮守府はその方向に傾く、君に傾かせるほどの発言力があるかは知らんが」
提督「分かりました、お時間を取らせてしまって申し訳ありません、失礼します」ビシッ
横督「いいのだよ、私で良ければいつでも相談に乗ろう、たとえそれがガキの子守り担当のお父さん相手でも、だ」
提督「ありがとうございます、では」ガチャッ バタン
横督「……ふっ……馬鹿げた話だ」
呉鎮守府の部屋
コンコンコン
長門『はい』
提督「二丁目です、お時間よろしいでしょうか?」
長門『どうぞ』
ガチャッ バタン
提督「失礼します……はぁ……」
長門「……二丁目提督、何か?」
提督「いや、ね……?」
長門「……大方、横須賀の男に嫌味でも言われたのでしょう?」
提督「いや、まぁ、そうですけど……」
長門「?」
提督「ハァ……W島の瑞鶴です、今日来たそうですけど……」
長門「瑞鶴……何か問題が?」
提督「えぇ、吹雪とは仲良くやってるそうなんですけど、腹部の損傷の治癒が遅いそうです」
提督「……それに、吹雪も彼女と仲良くなったそうで……心の拠り所としているようですね、何時もより元気でした」
長門「腹部の治癒……損傷箇所は飛行甲板のはずでは?」
提督「恐らく、爆弾による破片が腹部を抉り取ったのでしょう、艦娘の回復力で数日はそれくらいの損傷かと」
長門「…………」
提督「彼女を数日の療養で復帰させるのは、短すぎると思います、数日伸ばしたほうが……」
長門「瑞鶴本人はどう思っているのですか?」
提督「……」
長門「吹雪と貴方だけの判断でW島の防衛力を予定以上に割くわけには行きません」
提督「いや、しかし……」
長門「それに、彼女の本意ではない療養となると、彼女のストレスにもなります、実際……療養の命令受諾もかなり渋ったそうですから」
提督「……むぐぅ」
長門「……ですが、その損傷具合がそれほど酷いものならば、療養期間を伸ばすこともやむを得ません
明日か明後日に写真をこちらに用意していただけないでしょうか、明石にデータを送り、正確な療養期間を出します」
提督「……了解、吹雪に伝えます……では」ビシッ
ガチャッ バタン
長門「…………吹雪か……」
次の日 前浜町二丁目鎮守府 吹雪の部屋
チチチチチ チュン チュン
瑞鶴「……ん……っ」ムクッ
瑞鶴「…………んぁ……ぁぁ……」グググッ
瑞鶴「……っは…………あれ……吹雪ぃ……?……」ゴシゴシ
スゥーッ スゥーッパタン
瑞鶴「…………はぁ……総員起こしがないと起きれないって……辛いわね……」
ギィッギィッギィギィッッギィ ガチャッ バタン
瑞鶴「……というか、今何時よ…………」
吹雪「今は9時ですよ、お寝坊さん」ジュゥーー
瑞鶴「あれ、吹雪……起きてたんだ……」
吹雪「とっくに起きてますよ、顔洗ってください、酷い寝癖ですよ?」
瑞鶴「ん……」ワシャワシャ
瑞鶴「うっわ……ボッサボサじゃない……ちょっと洗面所借りるわね……」
吹雪「クシは適当に使ってくださいね、そのへんにあるものは全部大丈夫ですから」
瑞鶴「ありがとー……じゃあこの黒いの借りるわね、あと水も」シュッシュッシュ グシグシ
吹雪「はーい」
そろそろアニメの時間じゃな、一時戦線を離脱す
復帰したぜ、うむ、良かった
瑞鶴「そういえば、今日って……」
吹雪「えぇ、金曜日ですね、今日は焼き魚の予定ですけど……」
瑞鶴「カレーじゃないのね……そうじゃなくて、川底棲艦の調査だったわよね?」
吹雪「はい、前浜中学校って言って昨日の灯台とは逆の方向にある川に居るんです」
瑞鶴「灯台の逆?山沿いかしら?」
吹雪「えぇ、前浜町は前浜山を中心にした街らしいので……えーっと……なんて言えばいいかな……」
吹雪「海に囲まれた町なんです、その川と海が繋がってて、海の先にある湾が確か……」
瑞鶴「……うーん……分かりにくいわね……」
吹雪「す、すみません……」
瑞鶴「ま、いいわ……何時くらいに行く?」
吹雪「えっと……司令官に報告する文書をまとめるのに2時間位かか」
瑞鶴「二時間!?ちょっ……いくらなんでも長すぎない?」
吹雪「パソコンって本当に難しくて……一昨日教わった私じゃ……」
瑞鶴「提督さんに教わらなかったの?」
吹雪「はいぃ……すみません……」
瑞鶴「……わかったわ、じゃあ私がもうちょっと詳しく教えてあげるから、グラフとかにまとめる?」
吹雪「ぐらふ?」
瑞鶴「あぁ……じゃあ、今日は普通の文書にまとめましょう、メールは誰に送るの?」
吹雪「えっと、一昨日は長門さんに送ったから……呉のメールアドレス?でいいと思います」
瑞鶴「…………」
吹雪「え?私、何か間違えました??」
瑞鶴「う、ううん、大丈夫、じゃあ今日もそこでいいわ」
瑞鶴(大淀さん……だったっけ……向こうのメール担当……大丈夫……よね)
吹雪「あ、はい、じゃあ今日もそこで……あの、ありがとうございます」
瑞鶴「いいのよ……はぁ、お腹すいた、今日の朝ごはんは?」
吹雪「はい、えっと、瑞鶴さんはごはんかパン、どっちがいいですか?」
瑞鶴「私はどっちかって言うとご飯ね、あんまりパンって馴染みがないのよ」
吹雪「じゃあ、味噌汁と焼き鮭、あと、たまごや……ダシスクランブルエッグです」
瑞鶴「……あ、失敗したんだ」
吹雪「……言わないでください!」
朝食後 ソファ
瑞鶴「……うーん……朝のニュースってなんかエンタメ多くない?」ゴローン
吹雪「確かに……でもドラマとか見る人にとってはありがたいと思いますよ?」ジャプジャプ
瑞鶴「……そう?私は別に思わないけどなぁ……手伝う?皿洗い」
吹雪「大丈夫です、ありがとうございます」
テレビ『ドラマ『明日に向かう艦娘』に出演している駆逐艦『雷』が今日の朝、提督役の遅沼ひろみちさんと恋人関係にあることが』
瑞鶴「うっそ……」
吹雪「ん……?」ブクブクッ キュッキュッ
テレビ『艦娘との交際は認められているとのことですが、ロリコン疑惑が巷で話題となっているとのことです』
吹雪「……駆逐艦に手を出す人って居るんですね……」ジャーー
瑞鶴「私割とファンだったから……ひろみちってあのサラダ油で有名な人でしょ?」
吹雪「えぇ、昼のワイドショーでよく見る俳優ですよね?」ジャーー
瑞鶴「そうそう、へぇ……そういう趣味があったんだ」
吹雪「私も嫌いじゃ無かったので……結構ショックですね……よし、終わりっと」キュッ
瑞鶴「こういうどうでもいいことで評価が下がるからエンタメって好きになれないのよ……」
吹雪「あはは……あ、そうだ、11時には出発しようと思うので準備してくださいね?」
瑞鶴「はーい、あれ、吹雪は大丈夫?」
吹雪「私はもう大丈夫です、というか…瑞鶴さんは早くパジャマから着替えてください、だらしないですよ?」
瑞鶴「だってぇ……あれ割と着るの面倒くさいのよ?スカート短いし……胸当て重いし…」
吹雪「それでも、身だしなみはちゃんとしないと艦娘として恥ずかしいんです、空母なんだからしっかりしてください!」
瑞鶴「吹雪は駆逐艦なのにしっかりしすぎなのよぉ……一航戦とか酷いわよ?赤城は食べてばっかりだし加賀は怖いし」
吹雪「赤城さんはともかく加賀さんは普通じゃないですか!よそはよそ!ウチはウチですっ……ほらっ!」グィグィ
瑞鶴「引っ張らないでよ、分かった、わかったから、んもう…………起こして」
吹雪「ハァ……はい」スッ
瑞鶴「……隙ありっ!」ガシッ グイッ!
吹雪「うわっ!?」ボフッ
瑞鶴「吹雪、ソファに轟沈っと……作戦終了、瑞鶴、テレビ鑑賞に移行します」グッテー
吹雪「……むぅ……少しだけですよ?」
瑞鶴「平気平気、ニュース見るだけだから」
吹雪「……わかりました……じゃあちょっと詰めてください、寝転んだままじゃ見にくいです」
瑞鶴「んー、んしょっと……」ムクッ
吹雪「よいしょっ……」ムクリ
テレビ『10時になりました、この時間のニュースをお伝えします』
眠いな……ちょっと短いけどこの辺にしておこう
度々抜けてしまって申し訳ぬえ
そろそろ始めようかしら
川
瑞鶴「いたー?」
吹雪「いえ……まだ……瑞鶴さんはどうですか」
途中送信してしもうた、すまぬ
川
瑞鶴(釣り)「いたー?」ツリイトタラシ
吹雪(水上)『いえ……まだ……瑞鶴さんはどうですか?』ガガッ
瑞鶴「いや、こっちもまだよ……ほんとにこんなので釣れるの?」
吹雪『司令官はこの方法で釣ってたんですけど……』
瑞鶴「……うーん……」
吹雪『…多分、大丈夫だと思います……』
瑞鶴「主食が何かもわからない深海棲艦相手に砲弾で釣り……ね」
瑞鶴「ここの提督さん……何考えてるのかしら?」
瑞鶴「…………」
ガァッガァッガァッ…
瑞鶴「あ、カモ……」
吹雪『カモ?』
瑞鶴「ほら、吹雪から見て右にたくさんいるわよ」
吹雪『あ、本当だ、可愛いですね!』
瑞鶴「川特有の生き物よね、確か……初めて見るわ」
吹雪『夕方になると飛ぶんですよ?この子たち』
瑞鶴「そうなの?とても飛べるようには見えないけど……」
吹雪『ええ、私も最初見た時はびっくりしましたよ……とても飛べるような体じゃないですよね』
瑞鶴「見かけによらないとはまさにこういうことよねぇ……あ、どう?見つけた?」
吹雪『いえ、でも時々川底が緑色に光るって事は何かしらいるみたいですよ?』
瑞鶴「そう?……食いついてないわね……」
吹雪『他の餌を使ってみたらどうですか?その辺に鋼材のバケツがありますよ?』
瑞鶴「……あ、これか……分かったわ」キュッ
ポイッ チャプッ
・
・
・
・
・
ググググググッ!!!
瑞鶴「うわっ!!」ガクッ
瑞鶴「このっ……せぇい!!!」
ジャッパーン
瑞鶴「って……何これ……」
↓3『っっっっ!』ジタバタジタバタ
何が釣れた?
1.タ級
2.ヌ級
3.ヲ級
4.レ級
5.空母棲姫
6.ル級
7.ネ級
8.チ級
虫母ヲ級「……」プラーン
瑞鶴「……ヲ級?」
虫母ヲ級「……」ジーー
瑞鶴「…………」
虫母ヲ級「……」キラーン
瑞鶴「目が光った……なにか来る!」バッ
虫母ヲ級「ワッ……」ビターン
瑞鶴「やっぱり危害を加えるつもりなのね!?艦載機準備!」カッ グググッ!!
虫母ヲ級「……」プルプル ピカー
瑞鶴「彗星!行きなさ…………!?」
ヒラヒラヒラヒラッ ヒラヒラヒラヒラッ
瑞鶴「…………?」
虫母ヲ級「……」フラーフラー
アゲハ蝶「……」ヒラーヒラー
虫母ヲ級「……」ピカッピカッ
アゲハ蝶「……」クルックルッ
虫母ヲ級「……」ニコッ
アゲハ蝶「……」ヒラヒラー
瑞鶴「……」スッ
瑞鶴「……笑った……?」ポカーン
吹雪「釣れたんですか!?瑞鶴さんっ!」シャァゥー バッ スタッ
瑞鶴「……え、えぇ……あのちょうちょの親玉よ」
吹雪「……?……あ、ヲ級ですね!」
瑞鶴「えぇ、ちょうちょを操る空母ならぬ虫母になってるみたいだけど……」
吹雪「ちょうちょ……ですか……?」
瑞鶴「えぇ……」
虫母ヲ級「……」ニコニコッ
アゲハ蝶「……」ヒラヒラーッ
虫母ヲ級「……」ピョンピョンッ
アゲハ蝶「……」クルクルッ
吹雪「……」ジーッ
瑞鶴「……」ジトーッ
虫母ヲ級「……」チラッ
虫母ヲ級「…………」
虫母ヲ級「…………」ニコッ
吹雪「あ、笑いましたよ!」ニコッ
瑞鶴「…………」プイッ
吹雪「……この子も小さいですね……」カメラカマエ
瑞鶴「川底に順応するためにサイズも小さくなったんでしょ……あ、カメラ使えてる?」
吹雪「はいっ、赤いボタンを押して撮影……ですよね?」ピピッ
瑞鶴「あまり刺激しちゃ駄目よ、ありのままの生態を撮るの」ジーッ…ジィーーーッ
ヲ級「……」チラッ チラッ
ヲ級「……」アセアセッ
瑞鶴「……ずいぶん警戒してるわね…………何でかしら……」ジィイイイイイイーーー…
吹雪「……多分、瑞鶴さんの目線がきつすぎるんだと思います……」
瑞鶴「……そう?」
ヲ級「……」アセアセッ
ヲ級「…………っ」ポッ ピューン
瑞鶴「!……何か出したわ」
吹雪「ふぇ!?どこですか!?」
瑞鶴「上よ、カメラ向けて!」
吹雪「は、はい!」グィッ
艦載機「……」ブーン
瑞鶴「やっぱり艦載機…………ん?」ジィーッ
瑞鶴「……武装してない?」
吹雪「……え?」ズーム
吹雪「あ、本当だ……機銃も爆弾も乗ってない……」
吹雪「それに一機しか飛んでないですね、何ででしょう?」
瑞鶴「……ヲ級は……?」
吹雪「……?」クイーッ
ヲ級「……」ムムムッ
ヲ級「……ハァッ」グテッ
艦載機『っ!』ヒューン
ヒューーーン カサッ
吹雪「あ、落ちた」
瑞鶴「……えぇー……」
ヲ級「っ!」アワワッ テテテテーーーッ
瑞鶴「特定の虫を操る能力を持つ虫母、一応艦載機は飛ばせるけど制御可能なのは1機、それも短時間のみ」
瑞鶴「虫を操る能力は他とは違うけど……空母としては役立たずもいいところね」カキカキカキッ
ヲ級「……」ショボンッ
吹雪「よしよし……」
ヲ級「……」スッ
吹雪「……あ、いや、私は艦載機飛ばせないんだ……」
ヲ級「……」グィッ
艦載機「……」プスプスッ
吹雪「…………」
ヲ級「……」ウルウル
吹雪「……」
ヲ級「……」コクッ
吹雪「……わかった、じゃあこれ貰うね、ありがとう」
ヲ級「……」ニコッ
瑞鶴「……なーに仲良くなってんのよ……」ジロリ
ヲ級「……っ!」テテテーッ
吹雪「……?」
ヲ級「……」ギュッ
吹雪「……あはは……瑞鶴さん、嫌われちゃいましたね」
瑞鶴「ふんっ、いいのよ、結局は深海棲艦の一種なんだから……本来なら処分すべき対象よ」
吹雪「……そうですかね……?」ナデナデ
ヲ級「……」ムムム
瑞鶴「……」キッ
ヲ級「ヒッ」ススッ
ヲ級「……」ムカッッ ブンッ ピカーッ
吹雪「……?上のヌ級が赤くなった……」カメラカマエ
瑞鶴「?」
ヴヴヴヴゥゥウン
ミツバチ「…………」ヴヴーーーーン
瑞鶴「ひぃっ!?ハチっ!?」
吹雪「ひゃあああ?!」アタマカカエ
吹雪「…………あれ?何も……」
瑞鶴「ちょっ!ちょっと!!何で私のトコばっか!!いたっ!?ちょっとやめ……!!いやああああ!!!」
ヲ級「……」フンスッ
吹雪「……怒らせると怖い……と」カキカキッ
瑞鶴「…………」ボロッ
吹雪「……大丈夫ですか?」
瑞鶴「自分でエリート化する深海……あ、そういえばこいつ川底だったわね……」
吹雪「……でも、良かったじゃないですか、刺されたわけじゃなくて」
瑞鶴「……変なところで優しいのね、あれ」チラッ
ヲ級「……」プイッ
瑞鶴「……完全に嫌われてるわね……言葉がわかるのかしら?」
吹雪「というか、目つきじゃないですか?」
瑞鶴「……それ、治しようがないじゃない……」
吹雪「いいえ、瑞鶴さんの笑顔は私も見てますから……えっと、試しに笑いかけてみては?」
瑞鶴「……こいつに?」
吹雪「この子に、です」
ヲ級「……?」
瑞鶴「……ヲ級~」
ヲ級「!」
瑞鶴「……えへへ……」にこぉ…
ヲ級「~~!!??」ダダダーーッ!! クルッ ズッテーン……スタタタターーー!!
瑞鶴「…………」
吹雪「…………」
瑞鶴「……死にたい」
このヲ級もちいさいのかな?
>>516
利根「ヲ級が愛宕の胸だとすると、虫母ヲ級は夕張くら」
カーンッカーンッカーンッ
-----------------------------------
吹雪「結局ヲ級ちゃん、見つかりませんでしたね……」
瑞鶴「……そうねぇ…………」ズーン
吹雪「……あの、そんなに気を落とさないでください、笑顔が怖いなんてよくあることですよっ」
瑞鶴「いや、慰めてないわよねそれ、地味にトドメ刺すのやめてくれない?」
吹雪「あ、いえ、そんな!私はただ……」
瑞鶴「いいわよ、どうせ私は翔鶴型の口の悪い方なんだから……」ウジウジ
吹雪「……あぁ……うん……そっとしといたほうがいいかな……これ……」
吹雪「そ、そうだ、瑞鶴さん、文書入力とメールが終わったら一緒にどこか行きませんか?」
瑞鶴「……どこか?」
吹雪「えぇ!前浜町だけじゃなくて、後乃木市内や私も行ったことがない場所に!」
瑞鶴「吹雪が行ったことない場所?」
吹雪「はい……市内に向かうバスは何度も乗ってるんですけど、その反対方向には行ったことなくて」
吹雪「それに、前浜山も気になるなぁって……前浜町裏にある山で、裏側は削られてないんです」
瑞鶴「反対方向って……川と湾の間?あんな所に何かあるの?」
吹雪「はい、時々車が通ってるから何かあるんじゃないかって……」
瑞鶴「ふぅん……面白そうね、じゃあ帰ったらすぐに文書作らないとね」
吹雪「はい!じゃあ帰りましょう!」
提督の部屋
瑞鶴「……うん、いい感じ、覚えるの早いわね……後はそこに動画を添付して……」
吹雪「てんぷ?えっと……確かこの動画ファイルを……」カチッカチッ
瑞鶴「そうそう、そこに落として……」
吹雪「なるほど……便利ですね!このドラッグアンドドロップって!」
瑞鶴「パソコンを使うときはこれが基本となるわ、覚えて損はないわよ?」
吹雪「はいっ!ありがとうございます!じゃあ……これを……送信っと」
瑞鶴「……うん、大丈夫ね、後は呉の人たちの仕事よ」
吹雪「……はぁー……終わった……疲れますね、パソコンって……」
瑞鶴「確かにねぇ……」
------------------------------
呉鎮守府、執務室
陸奥「……ん?前浜町2丁目鎮守府から……あらあら……また間違えてるのね……?」
白雪「前浜町?」
陸奥「えぇ、吹雪が着任している鎮守府……と言うには小さすぎる所よ」
白雪「そうなのですか…あ、あの…吹雪ちゃんは…元気にしているでしょうか?」
陸奥「さぁ……近況報告とかは受けてないの?」
白雪「いいえ……建造されてまもなく離れ離れになってしまったので……」
陸奥「そう……でも、前浜町の提督に悪い噂は聞かないから大丈夫だと思うわ?」
白雪「……少し、不安です」
陸奥「……」
白雪「……あ、すみません……書類を届けに来ただけなのに……こんなことを話してしまって、失礼します!」
ガチャッバタン
睦月「あ、白雪ちゃん、どうだった?」
白雪「ええ、睦月ちゃんの書類に間違いはないわ、全て大丈夫よ」
夕立「もう……長いから心配したっぽい!」
白雪「ごめんなさいね、じゃあ行きましょうか」
陸奥「……あの子たちとも、だいぶ馴染んできたわね……」
大淀「分かりました、ラバウルに回しますね」
陸奥「お願いね……」
大淀「……ふむ……ふむ……2回目だというのに文章力が大幅に上昇しています……すごいですね」
陸奥「そうね、流石は特型の1番艦、情報処理能力にも長けている」
大淀「誰かに見てもらった形跡がありますが……それを除いたとしてもこの成長は素晴らしいです」
陸奥「秘書艦として上手くやれているのかしら……ふふ、吹雪からすれば何でもない他人だというのに、嬉しいわね」
大淀「えぇ、もう少し見ていたいです」カタカタカタッ カチッ
-------------------------------------
リビング
吹雪「……3時半……か……」
瑞鶴「割と早く終わったのね、日が西に傾いてきたけど夕焼けには程遠いって感じね……」
吹雪「昼下がりですね……じゃあ行きましょうか」
瑞鶴「えぇ~……行く~?今日はもうゆっくりしたいって感じ……」
吹雪「そうですか?……うーん……」
瑞鶴「それに晩ごはんの準備もあるじゃない~…」
吹雪「そうですけど……だってさっきあんなに乗り気だったじゃないですかぁ~……」ブーブー
瑞鶴「艦娘は後ろを振り返らないわ~……前を向いてこそ真の艦娘といえるのよっ」グテーッ
吹雪「ソファに寝転びながら言うセリフじゃありません!ほらっ行きましょうよ!」
瑞鶴「やーだっ私テレビ見るもん」ギュゥー
吹雪「ダメです、艦娘に二言はありません!」
瑞鶴「じゃあ↓3してくれたら一緒に行ってあげるわ」
吹雪「な!?」
↓3してくれたら一緒にいくわ
1.今晩カレーにしてくれたら
2.吹雪の提督さんと電話させてくれたら
3.ヲ級と仲良くする秘訣を教えてくれたら
4.パンツ!パンツ見せなさいよ!
瑞鶴「パンツ見せてくれたら一緒に行ってあげていいわよ?」
吹雪「な!?」
瑞鶴「私を動かすにはそれくらいの覚悟が必要なのよ……どう?諦める気になった?」
吹雪「え、や、えと……!な、何で女の子の瑞鶴さんが私のパン……下着を見る必要があるんですかっ!?」カァァ
瑞鶴「……決まってるじゃない…愛y…」
吹雪「ま、まさか私の下着が……ダメなんですか?これで出かけちゃいけないんですか?」
瑞鶴「え?」
吹雪「そ、そうですよね!?だって瑞鶴さんが意味もなく私の下着を見るわけがないですし……」アワアワ
瑞鶴「あ、あの吹雪?」
吹雪「うん……きっとそうだよ……お、女の子同士なんだから恥ずかしくない……恥ずかしくないんだから」プルプル
瑞鶴「吹雪!落ち着いて!冗談だから、ね?冗談」
吹雪「いいんです…………これで瑞鶴さんに恥ずかしい思いさせずに済むんだから!それにこれは点検です!!大丈夫!大丈夫です…!」ガシッ
吹雪「私の下着のおかしい所!点検してください!あ、あの!ちょっとくらいなら触っても大丈夫ですから!!」バッ
瑞鶴「ちょっと待って!落ち着いて吹雪!し、しまって!しまいなさい吹雪!」
吹雪「うぅ……!大丈夫!大丈夫です!私は瑞鶴さんの事好きですから……!!」プルプル…
瑞鶴「吹雪ー!!!お願いだから正気に戻ってぇー!!!」アワアワアワアワ
よし、今回はこのへんで失礼しよう
30分か40分に始めたいかのう
瑞鶴「……」
吹雪「……」ムスッ
瑞鶴「え、えと……ごめんね?」
吹雪「いいですっ」ツーン
瑞鶴「まさかあんな反応するなんて思わなかったから……ね?そんなに怒らないで?」
吹雪「怒ってません」
瑞鶴「怒ってるじゃない……」
吹雪「怒ってませんっ!」
瑞鶴「……」シュン
吹雪「……」
瑞鶴「……」チラッ
吹雪「……何ですか?」キッ
瑞鶴「……あ、いや……」
吹雪「……」
吹雪「……」ハァ
吹雪「……恥ずかしかったんですから……」
瑞鶴「……返す言葉もないわ」
吹雪「日も暮れちゃったし……」
瑞鶴「あ、明日は、絶対に一緒に行くから!ね?……ね?」ギュッ
吹雪「……そうですね…………あの、痛いです、離してください」
瑞鶴「あ、ごめん」
吹雪「それに、疲れてるのに無理やり連れて行こうとした私も悪いですし……」
瑞鶴「……許してくれる?」
吹雪「はい、あ、でも……」
瑞鶴「まだ……何かある?」
吹雪「アイスおごってくれたら許してあげますっ」
瑞鶴「買ってくるわ!!……どこ行けばいい?」
吹雪「あ、じゃあ私も行きます、コンビニまで結構ありますし……と言うかかなりありますから」
瑞鶴「うん、じゃあ行こう!」
吹雪「はい、じゃあ私ハーゲンダッツで」
瑞鶴「え」
数キロ先のコンビニ
アリアシター
瑞鶴「……ホントに買うんだ……」
吹雪「ん……おいし」
瑞鶴「カリカリ様の私とエラい違いね……はは……」カリッ
瑞鶴「っつめた!」
吹雪「そういうアイスって冷たすぎるんですよねぇ……カップアイスはそんなに冷たいって感じないんですけど」パクッ
瑞鶴「私だけじゃないのね、あの冷たさって」
吹雪「あと、固くないですか?」
瑞鶴「あずきアイスとか?」
吹雪「そう!それです!最初食べた時歯が折れるかと思いましたよ……」
瑞鶴「あれは……まぁ……ハーゲンみたいにちょっと溶かしてから食べるものでしょ?」シャクッ
吹雪「カップなら出来ますけど……あれ、棒アイスですよ?」パクッ
瑞鶴「……あぁー……確かに……タイミングわからないわよねぇ」
吹雪「ですよねぇ……あ、瑞鶴さん、溶けてますよ?」
瑞鶴「え!?うわっ!ちょっ!」アワワ
吹雪「早く食べてください!あ、ハンカチハンカチ!」
瑞鶴「もうっ!瑞鶴には幸運の女神がついてるんじゃなかったの!?」シャクシャクシャク
吹雪「服についたら落ちにくいんですから、はい、ハンカチ!」
瑞鶴「あ、ありがと!……あぁもう、今日は年に何回あるかないかの厄日だわ!!」
フキフキ ハイ、カエスワ モッテテクダサイ
瑞鶴「うぅ……頭が……」キーン
吹雪「あはは……大丈夫ですか?」
瑞鶴「今日は帰って寝たいわ……」
吹雪「そうですね……私も少し疲れました……」
瑞鶴「あ、でも晩ごはんまだだったわね……私達ご飯もお風呂も入らずにアイス食べに行ったのよね…」
吹雪「そういえばそうでしたね、帰って作らないと」
瑞鶴「今日は私も手伝うわ、疲れたでしょう?」
吹雪「はい、お願いします!」
瑞鶴「じゃあ、何作りましょうか?」
吹雪「焼き魚にする予定です、朝から決めてましたから」
瑞鶴「そうだったわね、魚ならさばけるわ」
吹雪「心強いです……けど、今日は切り身なんですよね……さわら、400円以下ですよ?」
瑞鶴「随分安いわね……」
吹雪「この地域ならでは、って感じでしょう?」
瑞鶴「平和さまさまね……他の魚も気になるわ……」
吹雪「今度一緒に行きましょうか」
瑞鶴「えぇ」
数時間前 ラバウル海軍基地 休憩所
提督「……で、どうなったんです?あれは」ピッ ガタン カッチャ
長門「W島からの了解は頂きました、一週間の延長が認められたそうです」
提督「ですが……その間のW島の防衛は?」グビッ ニガッ!
長門「3日間は睦月を除く三水戦に任せます、睦月の代わりに弥生を同行させる予定です」
提督「……なるほど……」ヤッパカフェラテニシトクベキダッタナ…
長門「……っ」
提督「……で、残りの4日は?」
長門「W島陸軍基地のP-1による哨戒飛行を実施させます。迎撃は陸軍と翔鶴の仕事です」
提督「そうですか……私の独断で……申し訳ない」
長門「心配いりません、今まで瑞鶴に頼りすぎたのですから……」
提督「……」
長門「改型になったとはいえ彼女も一人の艦娘……戦闘マシーンではない」
長門「疲労を考えずに艦隊行動を続けさせ、W島提督に休息を指示しなかった私のミス…」
長門「油断した所を爆撃されて当然だ………秘書艦失格ですね……私は」
提督「……さぁ、どうだか……しっかし苦いなこれ……ブラックじゃないか?」
長門「……」
提督「長門さんも飲みます?微糖って割と苦いんですよね……」ピッ ガタン
長門「……」ポカーン
長門「……」フッ
長門「楽天的な方だ、貴方は」カッチ ゴクッ
長門「…………ほろ苦いですね」
-----------------------------
前浜町
吹雪「瑞鶴さん、サラダは大丈夫ですか?」
瑞鶴「ちょ、ちょっと待って……」トントントン グスッグスッ
吹雪「……スライスオニオンはスライサーでやるといいですよ?」
瑞鶴「そ、それを早く言ってよ!!」グシッ
夕食後 午後8時半
瑞鶴「ふぅー……」ピッ
吹雪「お疲れ様です、瑞鶴さん」
瑞鶴「あぁ、ありがと……料理って大変ね」
吹雪「私も最初は戸惑いましたけど……慣れてしまえば簡単ですよ」
瑞鶴「そうなの?……私も翔鶴姉たちばっかに任せずにやってみようかな……」
吹雪「それ、いい考えですね、普通のキッチンで作る料理は平和な時を共有できるいい機会ですし」
瑞鶴「うん、そうね……任務が長続きすると戦闘糧食ばっかりだし……基地に帰った時くらいは一緒に作らないと」
瑞鶴「翔鶴姉も喜んでくれるかな……」
吹雪「きっと喜んでくれますよ!W島の司令官も瑞鶴さんの料理する姿に惚れ惚れするはずです!」
瑞鶴「そ、そう……?うちの提督あんまり笑わないから想像つかないわ……」
吹雪「きっと笑ってくれますよ!」
瑞鶴「そう……そうよね、じゃあ明日も手伝っていい?」
吹雪「もちろんです!」
吹雪「……あ、そうだ……」スッゴソゴソゴソ
瑞鶴「?」
吹雪「あったあった……これ……」
艦載機「…………」
瑞鶴「あ、ヲ級から貰ったものだっけ?」
吹雪「はい、なんとなく貰っちゃいましたけど……どのタイプでしょう?」スッ
瑞鶴「…………見た感じ、普通の艦爆に見えるけど……間近で見るのは初めてね」カチャカチャ
瑞鶴「……自律機動かしら?コクピットがないわね……」
吹雪「……操縦席が?」
瑞鶴「えぇ……もしかしたら……」
-------------
ヲ級『……』ムム
ヲ級『ハァ』グテッ
ピューーーン カサッ
-------------
瑞鶴「艦載機は母体を撃破すると一斉に落ちる……のかしら?」
吹雪「ヲ級やヌ級が直接制御してるってことですか?」
瑞鶴「恐らくね、まだ確定って訳じゃないけど」
吹雪「……ふぅん……」
瑞鶴「どうでもいい……って顔ね」
吹雪「……駆逐艦や軽巡ならまだしも、空母が前浜町に来るってビジョンが想像できませんし……」
瑞鶴「……それもそうね」
吹雪「……でも、何で渡したんだろう……?」
瑞鶴「さぁ……友情の証?」
吹雪「まさか、だったらもっとこう……花かんむりとか、可愛い物じゃないと……」
吹雪「瑞鶴さんは友達の証として震電渡します?」
瑞鶴「渡すわけ無いでしょ!」
コンコン
瑞鶴「……?」
吹雪「?」
コンコンコン
吹雪「玄関から……ですね」
瑞鶴「……まさか」
吹雪「と、とにかく、見に行きましょう!」
瑞鶴「えぇ」
玄関
吹雪「……」
瑞鶴「……」
コンコンコン ピカッピカッ
瑞鶴「……」
吹雪「……」チラッ
艦載機「……」ピカッピカッ
吹雪「……発信機代わり?」
瑞鶴「あからさま過ぎて逆に気づかないというかなんというか……」
瑞鶴「……って、これ……鎮守府の位置を悟られたってことじゃないの!?」
吹雪「え、え!?」
瑞鶴「結構やばい状況じゃ……」
吹雪「……そ、そんな!!」
コンコンコン ピカピカ……ボゥ……ボゥ……フッ コテン
吹雪「あ」
瑞鶴「あ」
コン……コン…………コン…………パタッ
ガララ! トリアエズズイカクサンハタベラレソウナモノヲ! マ、マカセテ!
リビング
ヲ級「……」モグモグ ボリボリ
吹雪「ボーキサイトが主食なんですね……」
ヲ級「……」モシャモシャ
瑞鶴「あと、わかめ……水草ならなんでも食べるみたいね」
吹雪「……どうします?」
瑞鶴「……さぁ……」
ヲ級「……」モグモグ ゴックン
ヲ級「……」ムズムズ
ヲ級「……」ケプッ
ヲ級「……」ウトウト
吹雪「よしよし、疲れたね」ナデナデ
瑞鶴「……うーん……」カチャカチャ
艦載機「……」
瑞鶴「通信アンテナもないし、発信機のような機械もついてない……」
瑞鶴「意識を共有してる?……となると私達空母と同じ……」
艦載機「……」
瑞鶴「……難しいわね……」
ヲ級「……」キョロキョロ テクテク
吹雪「?」
ヲ級「…………?」クビカシゲ
吹雪「ここがどこか分かってないんだ……」
ヲ級「……」ツンツン
吹雪「ん?」
ヲ級「……」ピョンピョン
ヲ級「……」ピカピカ
吹雪「…………?」ヒョイッ
吹雪「どうしたの?」
ヲ級「……」ユビサシ
吹雪「……!ず、瑞鶴さん!?」
ヲ級「……」ウルウル
瑞鶴「ん?何?あ、ごめん、ちょっと工具借りてるわよ?」
吹雪「艦載機分解しちゃダメです!!ヲ級ちゃんが泣きそうになっちゃってますよ!!」
ヲ級「…………」ポロポロ
吹雪「あぁ!大丈夫っ大丈夫だから……瑞鶴さん!!早く直してください!!」ギロリ
瑞鶴「うっ…わかったわよ……」
吹雪「早く!!!」
瑞鶴「……やっぱり今日、厄日かも……」イソイソ
吹雪「……」
瑞鶴「……」
ヲ級「……♪」トテトテー
艦載機「……」ピューン
吹雪「……笑ってますね」
瑞鶴「……えぇ……」グッタリ
吹雪「……で、さっきので何か分かったんですか?」
瑞鶴「通信機らしきものは見当たらなかったわ、この機体は完全にただの発信機よ深海棲艦の通信はできないわ」
吹雪「ほっ……よかったぁ……」
瑞鶴「それとあの機体……かなり損傷してたわ、あちこちが修繕されてる」
吹雪「え?」
瑞鶴「外観はそうでもないけど、外部装甲の中の銃創は酷いものよ、あちこちに浸水跡や亀裂が入ってたわ」
瑞鶴「……撃墜されたか……もしくは……特攻機か」
吹雪「特攻機?何でまた……」
瑞鶴「右翼下にある五十号の振れ止めが根本から折れてるの、それに、エルロンの可動部がかなり粗悪に作られてるわ」
瑞鶴「……あんな作り方、特攻機としか思えないわ……」
吹雪「……」
吹雪「……でも、何でそんな機体が川に?」
瑞鶴「さぁね、でも……」
ヲ級「……ヲッ!」フリフリー
艦載機「……」ピューン
瑞鶴「ああやって平和に暮らしてるんだし、いいんじゃない?過去は忘れるべきよ、害はなさそうだし」
瑞鶴「ね?あなた達」ニコォ
ヲ級「!」ガクブル
瑞鶴「……何でよぉ……」ショボーン
吹雪「あはは……」
吹雪「……?」
瑞鶴「」
あ、ちょっとミスったか
prrrrrr!! prrrrrrr!!
ヲ級「!」
吹雪「あ、電話だ!司令官かな……?」
瑞鶴「後を代わってねー」
吹雪「はーい」ガチャッ
吹雪「はい!二丁目鎮守府です!」
提督『あ、吹雪ちゃん?おつかれー』
吹雪「司令官!お疲れ様です!」
提督『おつかれさん、今日の資料良かったよ、明日の会議も問題なく出来そうだ』
吹雪「ありがとうございます、次の会議も頑張ってください!」
提督『ありがとう……で、どう?今のところ生活に問題ない?』
吹雪「はい!今のところ問題はないです!司令官も変わりないですか?」
提督『うん、俺も大丈夫……ってそうだそうだ、吹雪ちゃんに聞きたいことがあったんだ』
吹雪「?……なんですか?」
提督『深雪ちゃんって知ってる?』
吹雪「深雪ちゃんって……私の妹ですけど……何か?」
提督『覚えてたか、良かった良かった……深雪ちゃんが話したいらしいんだ、ちょっと代わっていいかな?』
吹雪「……深雪ちゃん、そこにいるんですか?」
提督『一昨日に変わる予定だったんだけど、君思い切り叫んだじゃん、あのせいで深雪ちゃんぶっ倒れてさ』
吹雪「……一昨日……あ…」
提督『切羽詰ってたから仕方ないけどね……じゃあ、改めてちょっと代わるよ?』
吹雪「は、はい、どうぞ!」
深雪『吹雪ー?ひさしぶり……か?』
吹雪「深雪ちゃん?久しぶり!」
深雪『……あー……うん……やっぱダメだ……思い出せない……」
吹雪「深雪ちゃん?」
深雪『吹雪?悪い、ちょっとあたし記憶が飛んじゃったみたいでさ……昔のこと何も覚えてなくて…』
吹雪「え?……えぇ!?」
深雪『なんか……ぶつかったってのは覚えてんだよね……誰にぶつかったかは覚えてないけど……』
吹雪「ぶ、ぶつかったって……まさか電ちゃん!?」
深雪『……そうだったかなぁ……ホントに覚えてなくて……吹雪って名前も教えてもらっただけで……』
吹雪「そう……なんだ……他のことはもう会った?」
深雪『一応な、あたしが記憶失ったって聞いたらもう飛んできたよ、横須賀の叢雲だろ?呉の白雪達も』
吹雪「……たち?」
深雪『睦月と夕立も同じ吹雪型だろ?』
吹雪「ち、違うよ!?」
深雪『うっそつけぇ!夕立が言ってたぜ?「私達は姉妹っぽい!」って!』
吹雪「夕立さん……何言ってくれてるんですか……!!」
深雪『そっか……違ったのかぁ……』
吹雪「私達があんな派手なわけ無いでしょ?……あ、そうだ、初雪ちゃんは?確か佐世保に居たはずだけど……」
深雪『初雪は確か演習の時に偶然あたってさ、そん時に……確か……地味ーな奴だっけ?』
吹雪「だ、ダメだよそんなこと言っちゃ!」
深雪『その方が覚えやすいんだ……悪いっ』
吹雪「もう……他の子は?磯波ちゃんや綾波ちゃんたちは?綾波ちゃんと敷波ちゃんも姉妹なんだから!」
深雪『いちおー会ったけどなぁ……あんま印象に残らなくて……』
吹雪「ちゃんと覚えないとダメだよ!姉妹なんだから!」
深雪『ヒェー、厳しいなぁ……分かったよ、今度あった時はちゃんと覚えるからさ』
吹雪「約束だよ?」
深雪『おう!深雪様に任せとけっ!』
吹雪「……不安だよ……」
吹雪「じゃあ深雪ちゃん、ちゃんと歯磨いて、夏でも夜は冷えるからお腹出して寝ちゃダメだよ?」
深雪『何であたしが腹出して寝てるの知ってんのさ!?』
吹雪「……私の深雪ちゃんの関係は?」アキレガオ
深雪『…そりゃ姉妹…あ』
吹雪「はぁ……」
深雪『電話越しからでも分かる呆れ顔……ほんとにゴメンな?』
吹雪「いいよ、深雪ちゃんのおバカは昔からだもん、更におバカになっただけでしょ?」
深雪『酷い言われようだけど……まぁ仕方ないかぁ』
吹雪「その楽天的な正確も変わってないね、安心した、また機会があれば会おうよ」
深雪『その件だけどさ』
吹雪「?」
深雪『明後日辺りにあたしらと演習するらしいよ?今日の昼辺りに何か演習希望書書いてたし』
吹雪「え!?」
深雪『うん、うちの司令官と吹雪んトコの司令官、前浜に帰ってすぐ始めるらしいぜ?』
吹雪「わ、わかった……勝てるかな……」
深雪『そっちには瑞鶴が居るんだろ?大丈夫だって』
吹雪「……だといいけど……はぁ……何で何でもかんでも勝手に決めるのかな……司令官……」
深雪『まぁー……思いつきで行動する人ってのは悪いやつじゃあ無いと思うけどなぁ』
吹雪「やられるこっちからすればたまったものじゃないよ……」
深雪『あはは、まぁあれ、次の演習は楽しみにしとく、有名な吹雪って奴がどんな奴なのか気になるじゃん』
吹雪「私は私だよ……でも直接見たら思い出せるかもしれないね」
深雪『うん、じゃあ……』
吹雪「おやすみ、司令官やラバウルの司令官に迷惑かけちゃダメだよ?」
深雪『深雪さまの育ちの良さは長女譲りだからな!吹雪の育ちが良ければ深雪様も同じくらいいい子だ!』
吹雪「なら、安心だね、じゃあ」
深雪『あぁ、おやすみ』ガチャッ
ツー ツー ツー
吹雪「……あれ?」
瑞鶴「ねぇ、まだ代われない?」
------------------------------
深雪「あ、切っちゃった」
提督「あはは……」
prrrr!prrrrrr!!
む、もうこんな時間か、ではこのへんで失礼しまっしょい
申し訳ないが明日は更新できぬかもしれないが……
帰宅、ちょっとだけやろうかしら
ガチャッ
提督「あ、ごめんごめん、切っちゃったみたいだ」
吹雪『あははは……まぁ深雪ちゃんですし……』
提督「ドジっ子なの?この子」チラッ
深雪「?」
吹雪『え、えと……』
提督「……あー、うん、やっぱ答えは聞かない、普通にドジっ子っぽいし」
吹雪『否定出来ないのが悲しいです……』
瑞鶴『ふーぶきー、まだー?』
吹雪『あ、そうだ……瑞鶴さんが司令官とお話したいそうなので、ちょっと代わりますね?』
提督「瑞鶴ちゃん?あぁそうだ……俺も話したいことがあったんだ、頼むよ」
吹雪『はい!じゃあ失礼します!』
『ハイ、ズイカクサン オソイワヨー スミマセン、ハナシコンジャッテ』
提督「瑞鶴ちゃんか……」
深雪「へ?瑞鶴なら司令官のとこにいるけど?」
提督「そっちの瑞鶴ちゃんじゃなくて向こうの瑞鶴ちゃん、W島の方ね」
深雪「あぁ、そっちか」
瑞鶴『お電話代わりました、二丁目の提督さんですか?』
提督「うん、二丁目提督だよ、初めて会話するね」
瑞鶴『はい、この度は療養の件、有難うございました』
提督「いいのいいの、そんなかしこまらなくて、それに無理に連れて来ちゃったみたいで、ごめんね?」
瑞鶴『いいえ、お陰様で損傷も少しながら治癒していますし……吹雪……さんにも良くしてもらっています』
提督「そうか……ならいいんだけど……君は、今はどう思ってるんだ?」
瑞鶴『……?』
提督「あいや、ごめん、舌っ足らずだった、そっちの生活は快適かい?」
瑞鶴『はい、過ごしやすい街で、戦争中であることを忘れるような場所です』
提督「そうか、それならいいんだ」
瑞鶴『……あの……何か……?』
提督「……あー、うんじゃあ隠さずに言うよ、療養期間が一週間伸びたんだ」
瑞鶴『え……!?』
提督「いや、真っ先に言うべきだとは思ったんだ、でも君の損傷具合を聞く限り結構深手みたいで」
瑞鶴『う、W島提督は何て……?』
提督「長門秘書艦曰く、君の居ない間の予備戦力は確保してあるってさ、そのへんは大丈夫」
瑞鶴『……』
提督「……うん、まぁ……艦娘は体が資本だから、療養することは罪じゃないよ」
瑞鶴『……不本意、と言ったら?』
提督「止めはしないさ、この療養は強制ではあるけど君が望むなら期間を早めてもいい、罰は俺が受けるよ」
瑞鶴『……』
提督「……まぁ……納得行かないだろうけど……選択肢は用意してある、後は君次第って所かな」ポリポリ
瑞鶴『……少しだけ、考えさせてください』
提督「……うん、なんかごめんね?初対面どころか会ってすら無いのにこんな辛い話しちゃって」
瑞鶴『い、いえ……!こちらこそ迷惑をかけてしまって……』
提督「あ、いや、いいんだそんなに謝らなくて……じゃあ、体大事にしてね」
瑞鶴『は、はい!提督さんも、明日の会議……頑張ってください!』
提督「うん、吹雪ちゃんと仲良くね、寝るときはガスとか止めるように吹雪ちゃんに言っといてくれ、じゃあ、おやすみ」
瑞鶴『はい、おやすみなさい……』
ガチャッ
提督「……はぁ……女の子がショック受ける声ってやっぱり聞きたくないなぁ……」グッテー
提督「……絶対不本意だったよあれ……でも、怪我した女の子を戦場に放り出すようなことはしちゃいかん」
提督「神様仏様メダロットの神様……瑞鶴ちゃんが延期を受け入れてくれますように……」
提督「あ、いやいや……無理無理……絶対押し切っていくってあれ……」オロオロオロ
提督「どうすんの……どうすんのこれ……普通に不本意で身勝手じゃんこの提案……」
提督「ロクに意見も聞いてないし傷の具合も分かってないし……今瑞鶴ちゃんがどんな状態かもわかってない」
提督「別に吹雪ちゃんを信じてないわけじゃないけど……こういうのは保護者である俺が見て判断するべきじゃ……」
提督「…………うーむ……どうするべきか……無理して突っ走ろうとする子を抑える方法……」
提督「……いや、ここは瑞鶴ちゃんの意見を聞いてから正しい……うううーーむ……!!」ワシワシワシ
------------------------------
風呂
瑞鶴「……」チャプッ
吹雪「傷……あまり治ってませんね……」
瑞鶴「そうね……」スッ
瑞鶴「……っ」ズキッ
吹雪「……痛みますか?」
瑞鶴「……うん……」
吹雪「……すみません……私が余計なこと言っちゃって……」
瑞鶴「いいのよ……吹雪は悪くないわ、当然のことだもの」
吹雪「で、でも私……瑞鶴さんに何も言わずに……」
瑞鶴「いいの……あなたは何も悪くない」
吹雪「瑞鶴さん……私は!!」グスッ
瑞鶴「吹雪!」
吹雪「!」
瑞鶴「……」
吹雪「……瑞鶴さん……」
瑞鶴「…………」
吹雪「…………」
瑞鶴「…………ありがとうね……」
吹雪「…………心配……だったんです…グスッ…おせっかいで…ヒグッ…ごめんなさい……余計なこと言って……ウッ……ごめんなさい」
瑞鶴「………いいの……不安にさせてごめんね?」
吹雪「……グスッ……瑞鶴さん……」
瑞鶴「もう……泣かないの、大丈夫だから、ね?」
吹雪「……うんっ……うん……」
瑞鶴「……これからよろしく、吹雪」
吹雪「はいっ……瑞鶴さん……!」
脱衣所
ヲ級「……?」
ヲ級「……」
ヲ級は吹雪のパンツ(新)を手に入れた!
ヲ級「……♪」
ヲ級は逃げ出した!
アレ?ワタシノシタギガ…… ワタシノツカウ? ズイカクサンハドウスルンデスカ? チョットクライナラヘイキヨ ダメデス
・
・
・
・
・
・
・
・
・
吹雪「……ヲ級ちゃんが盗んだのはわかってるけど」スースー
瑞鶴「……当の本人が見当たらないわね……他の下着はないの?」
吹雪「替えは4枚あるんですけど……全部洗濯したてで……」
瑞鶴「洗濯物を貯めるからそうなるのよ……一人暮らしだからってだらけてる証拠よ」
吹雪「暇さえあればソファに寝転ぶ瑞鶴さんには言われたくないです」ムカッ
瑞鶴「さっきまでの信頼が嘘みたいね……」
キッチン
吹雪パンツ「……?……??……」フラフラ
吹雪「い……いた……?」
瑞鶴「パンツが歩いてるわね……」
吹雪パンツ「…………ワッ!」コテン
瑞鶴「あ、コケた」
パンツ「……」ジタバタジタバタ
ヲ級「…………ヲッ!」スポッ プルプルッ
吹雪「……!今っ!」バッ パシッ スッ モゾモゾッ
吹雪「……ふぅ……やっとしっくり来た……下着があるだけで違うなぁ……うん……」
ヲ級「……」ピョンピョンッ
吹雪「だーめっ」デコピン
ヲ級「……っ」ジンジン
ヲ級「……」ショボン
酒を飲んでも呑まれるな……今日はここまでじゃ……
永遠の0が終わったら始めたい
前浜町 夜中 1時
提督『……そうか……良かった……』
瑞鶴「はい、これからしばらくの間……よろしくお願いします」
提督『うん、よろしくね、俺は明後日に帰ってくるから……顔合わせはその時だね』
瑞鶴「はい、その間私も鎮守府の事をお手伝いさせていただきます」
提督『ありがとう、吹雪ちゃんのことも頼んでいいかな?』
瑞鶴「はい!喜んで!」
提督『ありがとう、じゃあ……』
瑞鶴「おやすみなさい」
ガチャッ
瑞鶴「……」
瑞鶴「……これでいいよね、翔鶴姉」
瑞鶴「…………」チラッ
ヲ級(水槽の中)「……」スピー コポコポコポ
瑞鶴「……」
瑞鶴「……ふぁ……ぁぁ……」ウトウト
瑞鶴「……寝よ」
吹雪の部屋
吹雪「…………」
吹雪(明後日……か……)
吹雪(司令官が帰ってきて、深雪ちゃんと演習……)
吹雪(……長女として恥ずかしくないようにしなきゃ……)
吹雪(でも……大丈夫かな……ラバウルって言ったら有名な基地だし……)
吹雪(……かっこ悪い結果は残せないよね……)
スゥー スゥーパタン
吹雪「……」
吹雪(瑞鶴さん……?)チラッ
吹雪(トイレだと思ったけど……長かったなぁ……)
吹雪(…………窓……そういえばここからの景色って……海……だっけ)
瑞鶴「…………」
瑞鶴「…………」ハァッ
瑞鶴「…………」
吹雪(……)
吹雪(……寝よう……)
吹雪「……んっ……うぅーん……」モゾッ
次の日 昼 ラバウル海軍基地 陸上射撃演習場
名取『さ、佐世保鎮守府……第2艦隊3番艦名取……標的射撃開始します……では……』
ドンッドンドドン!
横督「……ふむ、悪くない」
佐世保提督(以下 佐督)「名取ちゃん、狙いがぶれてるわ、もっと落ち着いて」
名取『す、すみません……』
提督「あれでブレてるんだ……」
佐督「第2艦隊といえど完璧な射撃は重要、私達佐世保は完璧をもってよしとするんです」
提督「ほぇー……」
ピピーー シャゲキシュウリョー
名取『では……すみません……私はこれで……』
ツギ ヨコスカチンジュフ
提督「横須賀さんは、誰を連れてきたんですか?」
横督「第3艦隊の龍田、2艦隊と1艦隊は皆防衛に忙しいのでな」
提督「さっすが」
横督「龍田、いいな?」カチャッ
龍田『……準備完了』
提督「……?龍田さんってこんなビシッとした感じだっけ?」
横督「余計な感情は戦闘に不要、そんなこともわからないのかね、田舎者は」
提督「はぁー……まぁ……いいか」
龍田『横須賀鎮守府第3艦隊4番艦、軽巡龍田、射撃開始』
ドドドドドドン チュドーン
休憩場
提督「……なんか見てるだけでも疲れる……」グッテー
提督「……この後の予定は……っと……」ペラッ
提督「ラバウル航空隊の演習……で、また食事会か……」
提督「早く帰りたい……」ハァー
ガチャッ
ラバ督「あ、二丁目さんお疲れ様です」
提督「ラバウルさん……どもっす」
ラバ督「……やはり慣れませんか?」ピッ ガッタン
提督「えぇ……まぁね……早く帰りたいっていうのが本音ですよ……軍人の付き合いっていうのはつかれます」
ラバ督「……全くだ、私だって事情が許すならこんな大会議断ってましたよ」
提督「ですよねぇ……」
ラバ督「……」
提督「……」
ラバ督「皮肉なものですな」
提督「……何がです?」
ラバ督「本来なら海に沈んでいるはずだった艦艇がこのような形で人々の前に姿を現す……」
提督「……あぁーそういう……」
ラバ督「深海棲艦が現れなければ……私達のパートナーは生まれなかった……」
提督「……」
ラバ督「彼女たちは深海棲艦と戦うことに誇りを持っていると言っています」
提督「言ってましたっけ……?」
ラバ督「……吹雪さんとは、あなたとの付き合いが比較的新しいんでしたっけ……そこまで深く話していないのかもしれませんね」
提督「……あぁ、そういえばあの子と一緒に過ごしてすぐでしたっけ、ここに来たの」
ラバ督「珍しいですよ、出会って一ヶ月経っていないのに毎日電話をするような仲になるというのは」
提督「そぉですかー?」
ラバ督「えぇ……私と初めて会った深雪は酷いものでしたよ……3ヶ月は無言でしたし……」
提督「え?」
ラバ督「えぇ、あの子は中々扱いづらい子でしたよ……ああ見えて昔はとんでもない人見知りでして……」
ラバ督「……懐かしいですね……」
提督「……俺と吹雪ちゃんとの関係も……徐々によそよそしさがなくなりますかね?」
ラバ督「えぇ、きっと、深雪との接し方を見るに、貴方は吹雪さんを正しく導いてくれる、そう思います」
提督「…………その目が節穴でないことを祈ります」
ラバ督「私の読みは8割の確率で当たると深雪に言われました、きっと大丈夫ですよ」
提督「……」
ラバ督「……さて、時間ですね……私は航空隊を指揮しますので……これで失礼」ビシッ
提督「あ、はい、頑張ってください」
ラバ督「えぇ、二丁目さんもゆっくりと休んでください」
ガチャッ バタン
提督「……」
提督「……少し寝るか……」
前浜町 川
瑞鶴「吹雪ー……」ジトー
吹雪「なんですか?」
瑞鶴「……私、トマト苦手なのよ……」アオザメ
吹雪「そのセリフ、今日で40回目です、我慢して下さい」
瑞鶴「ほんっと駄目なのよ……これだけは譲れない、煮込んでも焼いても炙っもすり潰しても食べられないの」
吹雪「だから小さくスライスしてサンドイッチに挟んだのに……それでも駄目なんですか?」パクッ
瑞鶴「無理なのよ……スライストマトが存在するって事実を伝えられた地点でもう駄目なの」
吹雪「……はぁ……わかりました……」スッ
瑞鶴「……これは……」
吹雪「たまごサンドです、これなら大丈夫ですよね?」
瑞鶴「……ありがとう!吹雪大好き!」パクッ
瑞鶴「……うん……おいしい!」
吹雪「世話のやける人ですね、もう」パクッ
瑞鶴「うぅ、だってしょうがないじゃない、嫌いなものは嫌いなのよ」
吹雪「ミートソースも駄目なんですか?」
瑞鶴「駄目よ」
吹雪「……」
瑞鶴「……吹雪には、苦手な食べ物とか無いの?」
吹雪「え?まぁ……無いことは無いですけど……」
瑞鶴「って事は……あるのね?」
吹雪「まぁ……で、でも瑞鶴さんには話しませんよ?」
瑞鶴「え?何で?」
吹雪「……どうせ、話したら今日の晩ごはんにこっそり混ぜたりするんでしょう?」
瑞鶴「そんな訳ないじゃない」ギクッ
吹雪「……嘘ですね」ジトッ
瑞鶴「……ハイ」
吹雪「……全く、考え方が汚いですよっ」パクッ
瑞鶴「……ナス」
吹雪「違います」
瑞鶴「メロン」
吹雪「好きです」
瑞鶴「……しいたけ」
吹雪「……」
瑞鶴「カリフラワー、ブロッコリー、小松菜、五穀米、野沢菜、ラディッシュ」
吹雪「瑞鶴さん」
瑞鶴「ん?」
吹雪「しつこいですよ……!」ギロッ
瑞鶴「……ご、ゴメンナサイ」
瑞鶴「でも、気になるわよぉ……ね?教えてくれてもいいじゃないっ」
吹雪「教えませんっ」キッパリ
瑞鶴「……頑固ねぇ」
吹雪「当然ですよ、弱みを安々と見せつけるような女じゃないですしっ」
瑞鶴「……まるで私が尻軽女みたいな言い方ね」
吹雪「あ、いえ!そんなことは……」
瑞鶴「……まぁいいわ……でも、いつか暴いてみせるわよ?私には秘密兵器があるんだから」ニヤニヤ
吹雪「先に言っておきますけど、艦載機を私の周りで飛ばすようなことしたらはたき落としますからね!」
瑞鶴「秘密兵器があっさり撃墜されたわ……」
吹雪「……全く!」
ヲ級「……」チャプッ
ヲ級「……」ヒタヒタヒタ
ヲ級「……」チョイチョイ
?級「……」
ヲ級は仲間を連れてきた!誰?↓3
1.タ級
2・ル級
3.レ級
4.チ級
5.離島棲鬼
ヲ級「……」チョイチョイ
蟹レ級「……!!」ガブガブ
ヲ級「……」ピカピカ
蟹レ級「……」コクコク
ヲ級「……」チョイチョイ
蟹レ級「……」コソコソ
ヲ級「……」コク コソコソ
カサカサ
吹雪「……?」
瑞鶴「……?」
吹雪「さっき、あの草むら……」
瑞鶴「動いたわね……」
草むら「……」ピカピカッ
瑞鶴「……なんだ……ヲ級じゃない、虫母の方の」
吹雪「……え?でも何か……」
……ツンツン
吹雪「?」ビク
吹雪「……」クルリ
コソコソー
吹雪「……?……気のせいかな……」クルリ
瑞鶴「まぁ、あの子はあの子で遊ぶでしょ、で、さっきの嫌いな食べ物なんだけど……」
吹雪「え、えぇ……」
ニシシシ カチカチッ
吹雪「だから違いますってば!」
瑞鶴「もう、粘るわね……」
……ギュムッ
吹雪「ーー!!!」ビックウン
吹雪「いたたたたた!!!いたいいたい!!誰!?指挟まないでぇー!!!」ブンブンブン
蟹レ級「アーー」ブンブンブン
瑞鶴「!?」
吹雪「い、いたいよお!!いたいいい!!離してぇーー!!!」
瑞鶴「!!」バッ
草むら「……」ピカッピカピカッ
蟹レ級「!」パッ スタッ
瑞鶴「……レ級!?」
レ級「……」ピース
吹雪「うぅ……血が出てきた……」
瑞鶴「……大丈夫?」
レ級「……??」
ヲ級「……ヲッ」ペシッ
レ級「……」シュン
ヲ級「……」プンスカ
レ級「……」ショボン
吹雪「いたた……あ、怒られてますね」
瑞鶴「ヲ級の方が立場上なのね……で、あのレ級は何なの?」
吹雪「挟んできたし……ザリガニにしようかと思ってるんですけど……」
瑞鶴「ザリガニ?どっちかというと蟹でしょ」
吹雪「そうですか?蟹……」
瑞鶴「えぇ、あの握力……というか尻尾力と言うべきか、尻尾の挟む力はザリガニどころじゃない気がするわ」
吹雪「……蟹……ですか……」チラッ
ヲ級「……ヲッ!」シッポペシペシ
レ級「……っ」ホッペマッカ
ヲ級「……ヲ……」ドンビキ
吹雪「……」
瑞鶴「……」
吹雪「……ヲ級?」
ヲ級「……?」
吹雪「この子……どうするの?」
ヲ級「……」
レ級「……」フンス
ヲ級「……」ペシッ
ヲ級「……」ペコリッ
吹雪「……うーん……」
瑞鶴「……一緒に暮らしたいみたいね」
吹雪「……というか、いつの間にかペットみたいになっちゃいましたね」
瑞鶴「水槽とカルキ抜きがあってよかったわね……どうやって飼うかは手探りだけど」
吹雪「……はぁ…………分かった、じゃあよろしくね、レ級」
レ級「……」ニタッ! ピョンピョン
ヲ級「……」ニコッ ピカピカッ
吹雪「……また新種かぁ……」
利根「レ級の艦種の正式名称はサワガニレ級らしいな!相当きれいな川でないと現れんぞ!」
----------------------------
リビング
吹雪「……この町の住民があまり外に出ない事に感謝しないといけないですね……」
瑞鶴「確かに……これ人に見せたら誘拐みたいなものよね……ほーら、ご飯よ」
レ級「!!」ピョーンピョーン
ヲ級「……!」ピョンピョンピョーン
瑞鶴「はい、おすわりっ!」
レ級「……」スッ
ヲ級「……」ペタン
瑞鶴「はい、召し上がれ」
レ級「っ!っ!」ガツガツ
ヲ級「……」モグモグ
吹雪「当たりましたね、予想が」
瑞鶴「えぇ、レ級には鋼材と昆布、ヲ級はボーキサイトとわかめ……好物でよかったわ」
吹雪「この子たちは雑食なんでしょうか?」
瑞鶴「さぁね……でも……」
レ級「……」ソーー
ヲ級「……」モグモグ
レ級「……」パッ モグモグ
ヲ級「!!」
ヲ級「ヲッ!」ペシン
レ級「~~♪」
瑞鶴「美味しそうに食べてるし、いいんじゃない?」
吹雪「そうですね……じゃあ、そろそろ買い物に行きましょう」
瑞鶴「あ、私も行く」
吹雪「はーい、じゃあ行きましょうか」
夕方 帰り道
瑞鶴「そういえばさ」ガサッガサッ
吹雪「?」
瑞鶴「私達って町の人からどう見られてるのかしら?」
吹雪「……?」
瑞鶴「艦娘が街に来たってなったら普通結構な人だかりができるじゃない?でもここじゃそれがないのよ」
吹雪「そうなんですか?」
瑞鶴「えぇ、少なくとも呉や他の鎮守府で艦娘が多い地域だとすごいわよ?大和さんや長門さんとか凄いんだから」
吹雪「……」
瑞鶴「……どうしたの?」
吹雪「……瑞鶴さんはどうなんですか?」
瑞鶴「人だかりとか嫌いだからね……今みたいにカジュアルな服で目立つのを防止してるのよ」
吹雪「……あ、その服ってそのためにあったんですか?」
瑞鶴「何時も着てる服のほうが楽なのよねぇ……吹雪は何で普通の服で人だかりができないの?」
吹雪「…………」ズーン
瑞鶴「……あ…………」
吹雪「どうせ私は……知名度も何もない芋臭い学生風無職ですよ……はぁ……艤装がなかったらただの司令官の娘ですよ……」
瑞鶴「……あ、あの……ごめんね?」
眠いぜ、今日はこの辺で
明日は誰かのキャラメインの話を書きたいかなぁッて感じ
もうすぐ始めたい
で、昨日も言ってた通り、今日は誰か一人を中心に絞ってやってみたいと思うぜ
というわけでちょいと決めてくれ、だれがいい? ↓3で
1.吹雪
2.瑞鶴
3.提督
4.ヲ級
5.レ級
6.深雪
7.それ以外(自由)
8.んな事してねぇで普通にやれ
ヲ級、了解
リビング 水槽 吹雪と瑞鶴買い物中
ヲ級「……」コポコポ
ヲ級「…………」チラ
レ級「…………?」ムシャムシャ
ヲ級「…………」ジーー
レ級「…………?」スッ
ヲ級「…………」フルフル
レ級「…………」ムシャムシャ
ヲ級「……ハァ」スイーー チャプッ ピョン スタッ
ヲ級「……」ビチャビチャ
ヲ級「……ヲ……」キョロキョロ
ヲ級「……!」
スーッ ゴソゴソ
ヲ級「……♪」
ヲ級は、ハンカチを手に入れた!
ヲ級「……」フキフキフキ
ヲ級「……」フゥッ
ヲ級「……」
ハンカチ「……」ビチャビチャ
ヲ級「…………」キョロキョロキョロ
ヲ級「…………ヲ?」
ヲ級「……」
ヲ級は辺りを見回した!
なんとヲ級の目の前には大きな箱があるではないか!
この箱にハンカチを投げ込めば!
ヲ級「……ッ!」ポーイ
ハンカチ「……」ピューン
スコン!
ゴミ箱「……」スコン!
ヲ級「……♪」ピョンピョン!
ヲ級「……」ヒタヒタヒタ
ヲ級「……」ウーン
ヲ級「……」
レ級『……?』コポコポコポ
ヲ級「……」チョイチョイ
レ級『……??』フルフル
ヲ級「……?」クビカシゲ
レ級『……っ』ユビサシ
ヲ級「……」
ヲ級「……!!」
床「……」ビチャビチャ
ヲ級「……」アセアセ
ヲ級「……」ポワワワーン
---------------
ご主人様『駄目でしょ!!床濡らしちゃ!!』ガミガミ
空母召使い『私達が生活する空間汚すなんて許せないわっ』アキレガオ
ご主人様『ズイカクさん、この子……もう駄目ですね』
空母召使い『そうね、テイトクさんが来る前に何とかしないと……』
ご主人様『…………えぇ、サバきましょう』
空母召使い『そうね、最期くらいは役に立ってもらわないと』
ヲヲーーッ!!!
-------------------------
ヲ級「…………」ガクブルガクブル
レ級『…………』ヤレヤレ
ヲ級「…………」ウルウル
レ級『…………』ユビサシ
ヲ級「……?」チラッ
雑巾「」テッテレー
ヲ級「!!」
ヲ級「……」ンショッ ンショッ
フキッ フキッ フキッ
ヲ級「……」イソイソ
レ級『……』グッテー
ヲ級「……」ンショ ンショッ
レ級『……』ジーー
ヲ級「……」チラッ
レ級『……』ジー
ヲ級「……」プイッ
レ級『ア…』
レ級『……』キョロキョロ
レ級『……ン?』
ティッシュ「」テッテレ
レ級『……』ピコーン
レ級『……』スィー
ヲ級「ッ!」キッ!
レ級『!』ピタッ
ヲ級「……」ピカピカピカッピカピカピカッ 訳(出ちゃ駄目!)
レ級『……?』
ヲ級「……ヲッ」
レ級『……』コクッ
レ級『…………』ブクブクッ
ヲ級「……」ンショッ
フキフキ
数分後
ヲ級「……ヲッ」
ピカピカー
レ級『……』グッジョブ b
ヲ級「……」ドヤッ
レ級『……ン?……ア…』シマッタ
ヲ級「……」ハッ
雑巾「」ビッショリ
ヲ級「……」アワワ
レ級『……』ウーン
ヲ級「……」キョロキョロキョロ
台所「」テッテレー
ヲ級「……!」ポワワワーン
----------------------
ご主人様「ズイカクさん、ツクエ拭いてくれますか?」
空母召使い「はいはーい、ゾウキンは?」
ご主人様「あ、今渡しますね!」ジャーー ギュゥッ!
水を消す謎の物体「」 マルマリ
空母召使い「あ、ありがとー」
水を消すry「」バサッ
ヲ級『ヲー』カンシン
フキフキフキ
空母召使い「終わったわよー」
水を消ry「」グッショリ
ご主人様「ありがとうございますっ、アラっときますね」バシャーー ギュッギュッ ジャアーー
水をry「」モトドオリ
ヲーー!
--------------------
ヲ級「……」チラッ
雑巾「」グッショリ
ヲ級「……」チラッ
台所「」テッテレー
ヲ級「……」コクッ
ヲ級「……」
レ級『……』グッ
ヲ級「……」コクッ
ヲ級「……」ムムムッ
ヲ級「……ヲッ」ポンッ!
艦載機「……」ピューン ポトッ
ヲ級「……」テテテー
ヲ級「……」サイズカクニン
ヲ級「……」コクッ チラッ
レ級『……』コクッ
レ級『……』スィスィー ニュッ チャプッ
レ級「……」ムムムム
レ級「……ンッ」ポポン!
艦載機「……」ピューン キィ
ヲ級「……」b
レ級『……』b
ヲ級「……」キョロキョロ
レ級『……!!』ユビサシ
ヲ級「……!」
ほつれ糸「」テッテレー
ヲ級「……!!」テテテテー
ヲ級「……」イソイソ
レ級『……』ガンバレ
ヲ級「……ヲッ!」
艦載機×3(雑巾装備)「……」
ヲ級「……」ピョンピョンッ
レ級『……』コクコクッ
ヲ級「……」コクッ
ヲ級「……」ムムムッ
レ級『ムムム……』
艦載機×3「……」キィィィン
艦載機×3「……」グテッ
艦載機×3「……」ムリデス オモイ
ヲ級「……」ガックシ
ヲ級「……」ウーン
レ級『……』コポコポ ウーン
ヲ級「……」チラッ
艦載機×3「……」ピカッ 訳(重量過多)
ヲ級「……」チョットダケ ノサイン
艦載機×3「……」フワッ ピカピカッ(限界高度)
雑巾「」ギリギリウイテル
ヲ級「……」ウーン
レ級『……』キョロキョロ
レ級『……』キョロキョロ
レ級『……ア』ピコーン
レ級『……』スイスイー チャプ
レ級「……」ビショビショ
レ級「……ハァ」チャプン
レ級『……』ウーン
ヲ級「……」キョロキョロ
ヲ級「……ヲ」チラ
帽子の触手「……」ピコピコ ピクピク
ヲ級「……っ」
触手「……」ニューン 20センチ
ヲ級「……ヲッ」
触手「……」カベハリツキ
ヲ級「……ッ」ヨイショ
触手「……」ギュゥー
ヲ級「……」ンショッ ンショッ
ヲ級「……」コクッ ピョン スタッ
ヲ級「……」イケルッ
キッチン 流し台近く
ヲ級「……」ピピッ ピピッ ピピッ
艦載機×3「……」スィーーー
雑巾「」ギリギリウイテル
ヲ級「……」
長いほつれ糸「」
ヲ級「……」イソイソイソ
数分後
ヲ級(雑巾装備)「……ヲッ」
雑巾「」グッショリ
ヲ級「……」ツメタイ
ヲ級「…………」チラッ
レ級『……』アワワ
ヲ級「……」ケイレイ
レ級『……っ』ケイレイ
ヲ級「……っ」
キッチンの戸棚「」ゴゴゴゴゴゴゴ…
ヲ級「……」
ヲ級「……ヲッ」グッ
ヲ級「……」ニューン ペタッ
ヲ級「……」ヨイショッ ヨイショ
ヲ級「……ヲ……」
ヲ級「……ヲ……ヲッ……」プルプル
ヲ級「……ヲッ!!」ガシッ
ヲ級「……ンヲッ!」ヨイッショット
ヲ級「…………」フゥッ
ヲ級「……」
流し台「」テッテレー
ヲ級「……」ポワワワーン
---------------------
ご主人様「さて……洗いものしないと……」
水発生装置「」ミギマワリ
ご主人様「ふんふんふーん♪」ジャーーーー
ヲ級『ヲー』
----------------------
ヲ級「……」 クイクイッ
ヲ級「……」 シュルッ
雑巾「」ドサッ
ヲ級「……」テテテテー
ヲ級「……」ダキツキ
蛇口「」ガッチリ
ヲ級「……」ウンッウンッ
蛇口「」シーン
ヲ級「……」ウーーーン ウーーーーン!!
ヲ級「……ヲッ」ハァッ
ヲ級「……っ!!っ!!」ゲシッゲシッ
ヲ級「……」ショボーン
ヲ級「……」チラッ
蛇口「」シーン
ヲ級「……ヲッヲヲー……ヲヲ……」ガクッ
ヲ級「……」カラカラ
ヲ級「ヲ……ヲヲ……ヲヲ」カサカサ
ヲ級「ヲ…………」ドサッ
-------------------------
ご主人様『ヲ級ちゃん……』
ヲ級『……』
ご主人様『ヲ級ちゃん……!』
ヲ級『ヲ……?』
ご主人様『諦めちゃ駄目だよ!』
ご主人様『ヲ級ちゃんならできる!ジャグチを開けられる!』
ヲ級『……ヲヲ……』
ご主人様『これは試練なの!ヲ級ちゃんが川底のリーダーになるための試練!』
ヲ級『……ヲッ』
ご主人様『……頑張って!私、応援してるから!』
ヲ級『……ゴシュジン……サマ……!』
----------------------
ヲ級「……」ブンッ
ヲ級(フラグシップ)「……ヲヲヲ!!」
ヲ級「……ヲヲヲヲヲ…」ググググググ
ヲ級「ヲヲヲヲヲヲヲ!!」グググーーーー!!!
ヲ級「ヲヲーーーーーー!!!!!」グググググーー ジャーーンプ!
蛇口「」キュッキュキュルルルルルルルルーーーーー!!
ジャアアアアーーーーーー!!!
レ級『!』
ヲ級「ヲヲヲヲヲヲヲ!!!!????」グルングルングルン
スポーン
ジャッバーーーーーーン!!!
ドッバァーーーーー シャワーーーーー
キッチン「」ビッチョビチョ
ヲ級「……」
ヲ級「……」
レ級『……』
ヲ級「……」チャプン
ヲ級『……ヲ』コポコポ
レ級『……』ポンポン
ヲ級『……ヲヲ』
レ級『……』コクコク
ヲ級『……ヲ』ズーン
レ級『……』スッ
ヲ級『……ヲヲ』モグモグ
ヲ級『……ヲヲ……ヲヲヲ』シクシク
レ級『……』ウンウン
数十分後
タダイマー
ヲ級『ヲッ!?ヲヲヲヲ……!!』ギュゥッ
レ級『……』コクコク
ヲ級『…………』ガクガクガク
レ級『……』グッ
ヲ級『……』…コクッ
ジャアアアーーー
吹雪「……!?水の音!?」
瑞鶴「何?水出しっぱなしだったの?」
吹雪「……そんなはずは……!!」ダッダッダッダッダ! ガラッ
吹雪「ひっ……きゃああああああああーー!!!!なななな!何で!?何でぇ!?!?」
瑞鶴「ど、どうしたの!?……って……水道!?を、ヲ級たちは!?」
ヲ級『……』ガクガクブルブル
レ級『……』ギュッ
瑞鶴「吹雪!ヲ級たちは大丈夫よ!!」
吹雪「は、はぃい!!でもこれどうやって……!!」ギュウウウウ ブシュウーーーー!!!!
瑞鶴「ちょっと貸して!」ブシュウウーーーー!! ギュウウーーー!!
瑞鶴「……駄目ね……!電話帳は大丈夫!?」
吹雪「あ、はい!水道会社の電話番号は…!あった……!!」
ヲ級『……ヲヲ…』
ア、アリガトウゴザイマス… イエイエ、コレクライナラムリョウデ… ホントウニゴメイワクヲ…
ヲ級『……ヲヲヲ……』アタマカカエ
レ級『……ア……』ナデナデ
ヲ級『……ヲヲ……』ブンブンブン
レ級『……ウゥン……』ナデナデ
ヲ級『……』シクシク
レ級『…………』ハァ…
デンキセイヒントカハダイジョウブ?
ア、ハイ、ダイジョウブデス!レイゾウコモウゴイテマスシ…
ソウ、ダイジニイタラナクテヨカッタワネ
デモ、ナニガゲンインナンデショウ…
レ級『……』
ヲ級『……』ピカピカ
レ級『……』コクコク
ヲ級『……』ギュウ
レ級『……』ツンツン
ヲ級『……?』
レ級『……』ユビサシ
ヲ級『……』チラ
吹雪「……」イソイソ
瑞鶴「……」フキフキ
吹雪「あ、この辺まだ濡れてます……」
瑞鶴「本当、結構遠くまで飛んだのね……天井は大丈夫?」
吹雪「はい、乾拭きも終わりましたし、染みこんではないと思います」
瑞鶴「そう、なら良いけど、腐ったら臭うから、気をつけてね」
吹雪「念のため、もう一度確認しますね?」
レ級『……』グッ
ヲ級『……』アワワワ…
レ級『……っ』ペシッ
ヲ級『……!』ビクッ
レ級『……』フルフル
ヲ級『……』シュン
レ級『……』グッ コクコク
ヲ級『……』ブンブン
レ級『……ハァ』
ヲ級『……』ブクブク
レ級『……』ポンッ
ヲ級『……!』
レ級『……』ニコッ
レ級『……』ギュッ
ヲ級『……ヲ……』
ヲ級『……ヲ!』
ヲ級『……』スイスイ チャプ ピョン
レ級『……』フッ
レ級『……』モグモグ
夜
吹雪「……まさか……ヲ級にあんな力があるなんて……」
瑞鶴「また報告書に追記しないと、というか、この件は提督さんに知らせるの?」
吹雪「ヲ級に隠された潜在能力があるのは伝えますけど……この事は私達の胸に閉まっておきましょう」
瑞鶴「……そう?でも、ヲ級のためにならないんじゃない?やっぱしっかりした大人が叱らないと…」
吹雪「ちゃんとあの子は謝ったでしょう?それだけでも十分あの子の成長の糧になりますよ……ね?」
ヲ級「……」モグモグ
ヲ級「……」チラ
ヲ級「……ヲッ」ペコリ
レ級「……」ムムム
吹雪「それにしても、何でヲ級は外に出たんでしょう……?」
瑞鶴「さぁ……この子なりの考えがあったんじゃない?」
吹雪「……??」
台所
艦載機「……」ピューン
艦載機「……」ピタッ
艦載機「……」グィーン グィーン ピピピッ
艦載機「……」コソコソコソ カッチコン ピューン
艦載機(唐揚げ装備)「……」ピューン カッコン ポチャン
レ級「……」ヨシッ
ヲ級「……」ハァ
とりあえずヲ級変はここまでかしら
何か質問等あれば答えようかと思うけど、何かリクエストみたいのがあれば書こうかしら、短い奴
可愛かった
可愛かったんだけど具体的にヲ級が何しようとしていたのかよく分かんなかった
>>675
簡単にいえば レ級が食べてる餌が気になって外に出る→体ビチョビチョ→体拭く→床ビチョビチョ→雑巾→雑巾ビチョビチョ→何とかしよう 的な
自分で説明すると恥ずかしい
地の文があった方が分かりやすかったかも
何をしたいのかセリフから読み取りにくいし
>>677
そもそもセリフ無いよな……これ……川底棲艦編を次書くときは地の文で行きまっする
ネタを投げてみる
瑞鶴さんとご近所さん
>>679
その組み合わせは予想外だったぜ
------------------------------------------
ある日の朝
瑞鶴「…………んっ……んんんー……」グググッ
瑞鶴「……今……7時か………………」モゾモゾ…ムクッ
瑞鶴「ん……んぅっ……」ボッケーー
瑞鶴「……っはぁ……」スッ フラッフラ
スゥー スゥーッパタン
ギィッギィッギィッ ギィギィギィ……ガチャッ
瑞鶴「ふあぁ…眠っ……」ムニャムニャ
瑞鶴「おはよぉー…………って……誰も居ないか……」
瑞鶴「吹雪は朝練で……提督さんは普通に寝てる……し……」
瑞鶴「…………ゴミでも捨てようかな……昨日吹雪が言ってたっけ?」
瑞鶴「……確か……裏口だったわね」ボケー
ガチャッ バタン ススッ
瑞鶴「……」ガサガサガサッ ギュッ
瑞鶴「3人だとやっぱり少ないわね……まぁ楽でいいけど」ペタペタペタッ
2丁目、ゴミ捨て場
瑞鶴「えっと確か……」キョロキョロ
瑞鶴「……どこに捨てればいいのかしら……そこら辺に置いとくわけにもいかないし……」
瑞鶴「……んー……」
主婦「あら若い子……どちら様?」
瑞鶴「ふぁい!?」ビックゥ!!!
主婦「あっらごめんなさいっ驚かせちゃった?」
瑞鶴「あ、いえ!?別に……ソノ……」
主婦「ふふふ……吉岡さんの奥様かしら?ついにあの人も結婚なされたのねぇ……」
瑞鶴「え?い、いやあの私は……とな……」
瑞鶴「あの……その……」モジモジ
主婦「その消極的な性格……吉岡さんと気が合うわけね……私はあなたの家の隣の隣に住んでるのよ……よろしくね?」
瑞鶴「あ、はは、はい!よろしく……おねがい……シマス……」
主婦「はい、よろしく。ゴミはその網の中に入れたらいいわ、初めての事だらけで緊張するかもしれないけど、慣れてしまえばどうってことないわ、頑張ってね!」
瑞鶴「あ……えぇ、はい……」
瑞鶴「……」
吉岡の家(鎮守府のおとなり)
瑞鶴「……」
吉岡「……」
瑞鶴「……」
吉岡「……あの……何か……?」
瑞鶴「……あの、実は……あの……」
吉岡「…………?」
瑞鶴「い、一日だけ!私の夫になっていただけませんでしょうか!?」
吉岡「……え」
瑞鶴「ずっととはいいません!今日!隣の隣に住んでいらっしゃる主婦の方が来られるので……!!
あの……その時に……違和感がないように……えと……説明が……上手く出来なくて……」
吉岡「…………は、はぁ……」
瑞鶴「と、とにかく!あの!何も言わずに私に家事をさせてください!お願いします!!」
吉岡「……え……えぇ~……?……僕は別にいいですけど……あの……何でそんなことに?」
瑞鶴「じ、実は……えっと……新鮮な新婚生活を見たいと……主婦の方に言われて……」
・
・
・
・
・
・
瑞鶴「で…………こうなっちゃったんです……」
吉岡「……半分以上理解できなかったけど……とりあえず僕は半日あなたをおいておけばいいんですね?」
瑞鶴「は、はい……」
瑞鶴「……あの……私のことは……?」
吉岡「隣の人でしょ?何度か声は聞いた事あります……」
瑞鶴「は、はい……正規空母の瑞鶴……艦娘です、あ、あの……本当にすみません!」
吉岡「か、艦娘……まぁ……見た感じそうだけど……え、えっと……よろしくおねがいします」
瑞鶴「はぁ……何でこうなっちゃったんだろ……吹雪に事情説明できるかな……」
瑞鶴(その後、すぐに朝練から帰ってきた吹雪が吉岡さんの家に訪ねてきた)
瑞鶴(私はこっぴどく叱られ、吉岡さんには呆れられてしまった)
瑞鶴(だってしょうがないでしょ……うちの提督や提督さん以外の人と直接話したことなんて殆ど無いんだから……)
瑞鶴(……でも……ちょっと楽しかったかな……今度吉岡さんと普通に話してみよう……かなぁ)
瑞鶴「……ふふ……」
吹雪「笑い事じゃないですよ!!」
瑞鶴「……あ、はい」
瑞鶴とご近所さん、おしまい
外伝は難しい、俺は改めてそう思った
寝るぽ
乙
軽い気持ちでややこしいネタ放ってすまん
>>685
気にするな、ご近所さんネタは必要なものだ
乙!
そういえば資材の回復って、この鎮守府どうなってんの?
密林から箱詰めで送られてくるのとか?
>>693
近いうちに書く予定じゃ(考えてるとは言ってない)
というわけで10時半からやるよ
次の日 灯台
吹雪「艤装……よし、魚雷発射管……よし……主砲も……うん……」
瑞鶴「準備いい?」
吹雪「はいっ!無線機の調子も良好、弾薬も全部新鮮です!」
瑞鶴「ずいぶん張り切ってるじゃない」
吹雪「司令官にも会えますし……私、初めて人と戦うんです!!」ソワソワ
瑞鶴「まるで運動会ね……」ヤレヤレ
吹雪「あ……す、すみません……訓練なのに……」
瑞鶴「まぁ、いいわ。変に緊張されても困るし……」
吹雪「……深雪ちゃん……成長したかな……」
ザザーン ザザーン
吹雪「……」ドキドキ
瑞鶴「……」
ヒュルルルル パンッパパパン
瑞鶴「……来た、行くわよ、吹雪!」
吹雪「は、はい!吹雪行きます!!」
タタタタッ バッ!! バシャンッ シャゥーーーーっ!!
太平洋沖 演習場
吹雪「ここでしょうか?」シャゥ
瑞鶴「……みたいね」
シーン
吹雪「……誰も……いませんね……」キョロキョロ
瑞鶴「…………」キッ
吹雪「……瑞鶴さん?」
瑞鶴「……吹雪……」
吹雪「……?」
瑞鶴「もう演習は始まってるわよ」
吹雪「え?」ポカーン
瑞鶴「……演習っていうのはフィールドに入った瞬間から始まる…………習わなかった?」
吹雪「い、いえ……?」
瑞鶴「……まぁ……無理もないか……あんな所じゃ……」ハァ
瑞鶴「偵察機隊出撃……」ギリッ ピュンッ!!
ゴゥッ ブゥーーーン
瑞鶴「急いで」
ゴロゴロ……
吹雪「遠雷?……曇ってきた……」
瑞鶴「くっ……これじゃあ視界が……」
吹雪(……あ、そういえば午後から雨降るんだっけ……洗濯物大丈夫かな……)
瑞鶴「吹雪、向こうも偵察機を飛ばしてくるわ、対空警戒を怠らないで!」
吹雪(……でも、夜まで持つかな……)
瑞鶴「吹雪!」
吹雪「へ!?」
瑞鶴「対空警戒!ボーっとしないで!」
吹雪「は、はい!」ガチャッ
ゴロゴロ……
3分後
吹雪「……」
瑞鶴「…………」
瑞鶴「…………敵艦見ゆ!!」
吹雪「ヒッ!?」ビクッ
瑞鶴「…………11時の方向……距離400!……駆逐2!空母1……正規空母!?……嘘でしょ!」
瑞鶴「ちぃ……!!艦爆、戦闘機発艦!!吹雪!2時の方向!回り込みなさい!!」
吹雪「は、はひ!?……えっと……2時だから……」モタモタ
瑞鶴「……くっ……2時よ!!向こう!!小島があるからそこから回りこんで!!」
吹雪「は、はは……はい!!す、すぐ行きます!!」
ザシャゥ スィーーー!
瑞鶴「……駄目……!遅すぎる……!!戦闘機!吹雪の上空援護を!」
ブゥーーン
灯台 水バケツの中
虫母ヲ級「……」プカプカ
蟹レ級「……」プカプカ
虫母ヲ級「……ヲ」ブクブク
蟹レ級「……」ブクブク
ザバァ
空母ヲ級「……ナカマ……ツウシンデハ……ココノハズダガ……」
ヒタヒタヒタ
空母ヲ級「コレカ……?」ノゾキコミ
虫母ヲ級「……!」ビクッ
空母ヲ級「…………コレハ……」
虫母ヲ級「……」ビクビク
蟹レ級「……?」
空母ヲ級「…………ナンダコレハ……マギラワシイ……」チッ
空母ヲ級「…………トンダムダアシダ……」
ドッボーン
太平洋沖 演習場
吹雪「……ついた……あれが小島……!!」ササッ
吹雪「……ここに隠れれば……!!」ガシャァンッ
吹雪「……っはぁ……はぁ……」
吹雪「…………」バシャッ
吹雪「……あぁ……座っちゃった…………あはは……」
吹雪(こ……怖い……!!まだ何も起きてないのに……!怖いよ……!!)ガクガク
吹雪(駄目……動けない……!!気が狂いそうだよ……!)
吹雪「ハァッ……ハァッ……フゥッ……うぅぅ……」
吹雪(……お、落ち着いて……落ち着いて…………相手は私と同じ艦娘……)
吹雪(それに妹……深雪ちゃん……そう……これは演習……)
吹雪「深呼吸……深呼吸……よし……すぅ……はぁ……」
吹雪「立って……呼吸を整える……主砲を構えて……」ガッチャン
吹雪「電探を動かして……神経を研ぎ澄ます……感じれるはず……艦娘なんだから……」
コォーーン……コォーン……
吹雪「っ!」
吹雪(違う!これじゃない!!ソナーじゃない!!何で自分自身を動かしてるのに間違うの!?)アセアセ
吹雪「違う……!!違う!!」
吹雪「早く……早く!!早く!!!」
吹雪「駄目!もう敵が!!目視で見つけるしか……!!」ザシャァゥ!
吹雪「吹雪!小島から出て目視で索敵します!!くっ!!」ガシャコン
ヒュン ドボォーーーーン!!
吹雪「……耳元……かすめ……」
吹雪「……う……うぅぅ……」ガクガクガク
瑞鶴「吹雪からの応答がない……やられたの?」
瑞鶴「吹雪!吹雪!!」
瑞鶴「……無線が繋がらない……」
瑞鶴「隊長機!そこから吹雪を確認できる!?」
モールス【駆逐吹雪 戦闘不可 敵地で座り込み 戦意喪失状態】ピピピーーピピピピーー
瑞鶴「……なんですって……!?」
モールス【訂正 錯乱状態 艤装誤作動 危険】ピピピッピーピーピピー
瑞鶴「……っ!これはもう……無理ね」
瑞鶴「……提督!!」ザザッ
提督『まさか……艦娘がここまで恐怖するなんて……予想外だ……』
瑞鶴「……どうするんですか!!指示を!!」
提督『……』
瑞鶴「提督!!」
提督『……一旦、撤退しよう……ラバウルさん、いいですか?』
ラバ督『……戦闘行動が不可能となれば致し方ありません……深雪!』
深雪『落ち着けっての!!あたしはもう敵じゃないって!!』ウワァァァァァァ!! イヤアアアアア!!!
深雪『この馬鹿を何とかして!お兄さん!こいつヤバイ!!』ヤメテェエ!! ウタナイデェェェ!!!
ザザザッ
ラバ督『落ち着きなさい、吹雪、聞こえているか?』
提督『吹雪ちゃん!俺だ!提督だ!!大丈夫か!?聞こえているな!?』
吹雪『はぁ……はぁ………………こちら、ふぶ……き……はい……きこえています……』ザザッ
ラバ督『一旦演習を中止する、吹雪、そこからまっすぐ進んで私達のボートに向かいなさい』
吹雪『っ……了解……です……』
提督『……瑞鶴ちゃん、すまないね……』
瑞鶴「……いえ……私もそちらに向かいます……」 ザシャゥ シュゥーン
ボート
吹雪「…………」グッタリ
提督「…………」
瑞鶴「吹雪……」
吹雪「……司令官……すみません……」
提督「……いいんだ、それより……大丈夫か?」
吹雪「……はい、私は大丈夫です……でも……」
吹雪「でも……演習なのに……あんなに怖がって……私……うぅ……」
吹雪「……情けないです……情けないよ……うっ……ううう……」
提督「…………」
提督「……まぁ……でも……いや……なんて言うべきか……」
提督「……最初は……こんなもんだ……としか……いや……その……えと……」
ラバ督「こんな結果では先が思いやられる、と言えばいい」
提督「え、ちょ」
吹雪「……そう……ですよね……」
ラバ督「特型駆逐艦、それ1番艦である君がここまで臆病者だとは思わなかった」
ラバ督「はっきり言って、今私はとても残念な気持ちだ」
ラバ督「……深雪の姉と聞いてどんなしっかり者かと期待していたが…………」
ラバ督「これでは普通の人間と変わらない、いや、臆病風に吹かれた君はそれ以下だ」
ラバ督「鉄屑を背負った子供と呼ばれても文句は言えん、このままの状態でいいというなら……」
ラバ督「今すぐ吹雪の名を捨てろ」
吹雪「!!」
提督「え、それは酷」
ラバ督「……」
提督「……いや……何でもない……ですはい」
吹雪「私……どうなるんですか……?」
ラバ督「解体、と言えば分かるかな?」
吹雪「っ!!!」
ラバ督「……悲しいが、これが現実だ、受け止めなさい」
吹雪「……そう……ですか…………そうですよね……私なんか……私なんかぁ!!!」ブワッ
吹雪「うぅ……うわぁぁぁぁぁぁぁああああん!!!!」
瑞鶴「……」
深雪「……平和ボケって……罪なんだねぇ……」
瑞鶴「……結局、戦うために生きてるのよ、私達は」
瑞鶴「……平和なんて……贅沢なのよ…………!!!贅沢は敵なんだから……!!」ギリッ
深雪「あたしは……そう思いたくないな……」ハァ
提督「……畜生……」
提督(予想外すぎる……!!こんなはずでは…………)ギュゥゥ
提督(……吹雪ちゃんがここまで怖がりだなんて……知らなかった!!)
提督(何か兆しがあったのか……!?何が原因だ!?いや……)
吹雪「……うぅ……私は……私は……」フルフル
提督(……この子の性格なのか……?それなら最初のうちに見抜いておくべきだった……!!)
提督(見抜くチャンスは山ほどあったはずだ……何か俺の育て方に問題が会ったに違いない……!!)
提督(たとえ見抜けなくてもいろいろな経験を積ませるべきだった!!)
提督(前浜町に置いてても田舎者に染まるだけだったんだ……!!)
提督(……やはり一緒にラバウルに行くべきだった!!他の艦娘との触れ合いで勇気を身につけるべきだった!!)
提督(何故だ!!何故俺は吹雪ちゃんをラバウルに連れて行かなかったんだ!!)
提督(くそっ!!こんな所に置いても吹雪ちゃんの為にならなかったんだ!!くそっ!!くそっ!!)
提督(……はっ……!!)
提督(田舎に染まる……腑抜ける……)
提督(横須賀提督の言うとおりじゃないか……)
提督「……」ガクッ
提督「……どうすりゃいいんだよ……」アタマカカエ
吹雪「……司令官……」
提督「俺はどこから間違ってたんだ……」
吹雪「司令官……」
提督「クソ……」
吹雪「……私、強くなりたいです……」
提督「……俺もだ……」
吹雪「勇気がほしいです……そして、この名前が似合う女になりたいです……!!」
提督「俺は……」
吹雪「……司令官……」
提督「……分からない……」
提督「どうすればいいか分かんないんだよ…………」
提督「……ゴメン吹雪……情けない男で本当にゴメン……」
ラバ督「……」
提督「……俺は、ただ……」
提督「……艦娘を……ちゃんと育てたい……」
提督「練度的な意味の育てるじゃなくて……心をもつ生き物としてちゃんと育てたいんだよ……」
提督「……変かな……?提督として、おかしいかな……?」
吹雪「……わかりません」
吹雪「わからないことだらけですよ……まだここに来て1ヶ月たってないのに……」
吹雪「……川底に深海棲艦が出てきて、W島の瑞鶴さんが来て……吹雪じゃなくなりそうになって…艦娘って……こんなに大変なんですね……」
吹雪「……がんばらないと……私、がんばります……!!だから……司令官も……ね?」
提督「…………そう……なのかな…………じゃあ、がんばろう」
ギュウ
深雪「……そーいやさ、司令官」コソコソ
ラバ督「ん?どうしたんだ?」コソコソ
深雪「あん時吹雪に撃ったのって誰?確か司令官、吹雪は実戦経験ないから見つけてもあまり撃たないようにって言ってたよな?」
ラバ督「あぁ、そのはずだ、あとで叱ろうと思ってたが……お前じゃないのか?」
深雪「覚えてないとはいえ実の姉だぜ?あたしは馬鹿だけど鬼畜じゃないって言ったじゃん」
ラバ督「初耳だぞ、じゃあ誰だ?私の話を聞かない艦娘といえば誰なんだ?」
深雪「加賀さんは向こうで寝てるし……そもそも砲は排除してあるし……じゃあ夕張?」
夕張「……ちょっと、私目立たないようにしてたんだけど……あんまり話しかけたら他に絡まれるじゃない……」ピコピコ
深雪「ごめんな、ちょっとだけ、吹雪に向かって撃ったのって夕張?」
夕張「さんをつけなさいさんを、しかも私じゃないし……アンタじゃないんだから人の話くらい聞くわよ……」イヤッフー
深雪「そっかー、ごめんなー。んじゃっ」
夕張「んー」イツミーマーリオー
深雪「夕張でもないみたいだ」
ラバ督「……じゃあ……誰なんだ?」
深雪「さぁ……本人に直接聞きたいけど」
ラバ督「……うーん……私が行くわけにもいかないし……」
深雪「お二人さん、いいムードだし?」
ラバ督「その通り」
瑞鶴「……ラバウル基地……か……」
瑞鶴「…………って……そういえばあの二一……」
瑞鶴「……赤が二本ってまさか……」バッ
加賀「……」すぅすぅ
瑞鶴「一航戦……加賀!!」ギリィ
瑞鶴「震電隊は壊滅……あんな機体に……あんな部隊に……」ギリィイ!!
瑞鶴「お、覚えてなさい!次に会った時はアンタごと……!!」
夜 灯台 バケツの中
ザバァ
戦艦レ級「ヲ級ガイウニ、ココニヘンナノガイルッテキイタケド……」
戦艦レ級「アタシニ似タ奴ッテドンナノダヨ……」
戦艦レ級「ガキニチョッカイカケテタラマヨッチマッタヨ……ドレダ?」
蟹レ級「……」プカーン
戦艦レ級「ウヲ!?シンデル!?アタシカ?コレ……」
戦艦レ級「…………ア、ヨクミタラチガウジャン……ナンダコイツ……」ジィーー
蟹レ級「……ZZzz」コポコポ
戦艦レ級「…………ネテルノカ」 ジローー
戦艦レ級「…………起コシチャマズイヨナ……」 コソコソ
戦艦レ級「……ジャーナ」
ドボーン
海中
ヲ級「イタカ?」
レ級「ソレッポイノハ」
ヲ級「ソウカ、トイウカヒルマドコイタンダ?」
レ級「カンムスノガキニ、チョットナ」
ヲ級「シズメタノカ?」
レ級「シズメルマデモネーヤ、アンナクソガキ」
ヲ級「……イツカイタイメミルゾ、コノマンシンオンナ」シッポペシン
レ級「イヤンッ、ホントダメダッテソコハ」ビクン
ヲ級「……ウワァ……」
なんだかなあ
変にシリアスなのが鬱陶しいや
今日はここまで
……自分で書いててそういえばコレ1ヶ月以内の出来事なんだよなぁって思いましたまる
あと、やっぱりほのぼのが好きだ
>>721
それはお前だけじゃないはずだ、やっぱり性に合わん
次からは気をつけるぜ
そろそろ始めたい
帰り道
提督「……」
吹雪「司令官」チャプッチャプッ
ヲ級『……』ユラユラ
レ級『……』ユラユラ
提督「ん?」
吹雪「今日の夕食は、司令官が作ってくれますか?」チャプッ
ヲ級『……』オットット
レ級『……』プカー
提督「ん、構わんよ?」
瑞鶴「あ、私も、提督さんの手料理食べてみたいです!」
提督「瑞鶴も?ってそりゃそうか……吹雪ちゃん、冷蔵庫の食材とか大丈夫?」
吹雪「はいっ、司令官が帰ってくるって聞いて昨日買い出しに行ってきました!」
提督「ほっ……しかし気が回るね、少し成長したか?」ナデナデ
吹雪「瑞鶴さんのお手伝いと司令官が毎日電話してくれたお陰です!」ピョン
ヲ級「!」ヒュー ビタン
レ級『アッ』シガミツキ
提督「あ、落ちたぞ」ヒョイ チャプン
ヲ級『……』プカー
レ級『……』ブクブク
吹雪「あっ……ごめんね?」
ヲ級『ヲッ』フルフル
レ級『……』プイッ
提督「しかし……動画で見た時より懐いてるな……それ」
吹雪「それ、じゃなくてこの子って言ってあげください、この子も鎮守府の一員なんですから!」
瑞鶴「そうだったの?」
吹雪「そうですっ」キリッ
提督「……まぁ俺は別に何も言わないけど」
提督「……」
ヲ級『……』ジトー
提督「……この子さ」
吹雪「?」
提督「……上のコレも生きてるの?触手とかどう使うんだ?」
吹雪「さぁ……寝るときは枕にしてますよ?」
提督「……へー」
家の前
提督「……さって……帰って来れた……山沿いはコレだからつかれるんだよなぁ……」ガッ
提督「あれ、開かね……えーっと、鍵……鍵……そうだ……家においてたんだっけ……吹雪ちゃん鍵持ってる?」
吹雪「え?……えーっと……」ゴソゴソ
吹雪「……あ、ありました」チャリッ カチッガラララッ
提督「おう、ありがとさん……っと……何日かぶりの我が家だ……よいしょっと」ドサッ
吹雪「お疲れ様です、司令官……あ、電気つけてきますねっ」テテテー
瑞鶴「お疲れ様です」
パチッ パッ パパッ
リビング ソファ
提督「ふぅ……」ドサッ
吹雪「よいしょっと」ポスッ
瑞鶴「つっかれた……」ストッ
提督「……何見る?」
吹雪「今の時間……何もやってないですよ?」
瑞鶴「そうねぇ……この曜日のテレビって何も面白くないのよねぇ……」
提督「そっか……じゃあ何もつけないでいいか……」
提督「…………」
吹雪「…………」
瑞鶴「…………」
シーーーーン
提督「…………眠っ……」
吹雪「……ふぁぁ……ァッ……ふぅ……」
瑞鶴「…………」グッテーー
提督「……腹減った?」
吹雪「まだ、ですね……」
瑞鶴「結構減ったかも……」
提督「そっかー……じゃ、作るかー」
提督「っと……どうすっかなー……まぁ生姜焼きでいいか」
提督「……」ジュゥーーー
提督「…………いや、カツカレーのほうが良かったか……肉焼くのはいいけどタレがなぁ……冷蔵庫にあったっけ」
バタッ
提督「お、あったあった、えっと日にちは……うん、大丈夫だ」
バタムッ
提督「キャベツの千切りもあるし……あとは盛りつけるだけっと」トットットットット…ジュワァァーーージャッジャッ
提督「味噌汁は……まぁ今日はいいか」カッ カッカ
提督「腕によりをかけるのは明日だな、8時半の晩飯はさすがに遅い……」
提督「おーい、出来たぞー」
吹雪「はーいっ」
瑞鶴「はいはーい」
夕食後 キッチン
提督「悪いね……あんまいいの出来なくて」ジャァーー
吹雪「いえ、十分ですよ、それに今日は帰るの遅かったですし……」キュッキュッ
提督「そうかな……でも、瑞鶴ちゃんは物足りなかったかも……あの子空母だし……」
吹雪「空母だからって大食いなわけじゃないですよ?あの人、意外と小食ですし……」チラッ
提督「へぇ……空母=大食いってイメージだったけど……違うんだ」
提督「……ハッ」
提督「空母……ボーキサイトは……えっとスマホスマホ……」スッ スススッ
吹雪「……?」
提督「えっと瑞鶴改……演習一回分のボーキサイト消費量……あった……うぉ……多くね?」
ギィッギィッギィギィギィッ ガチャッ
瑞鶴「提督さーん?お風呂入る前に補給しときたいんですけど、燃料とかってどこにあるんですか?」
提督「あーやっぱり?えっとー……燃料と弾薬はそこの棚」
瑞鶴「ここ?……あ、違う」パタン
提督「あぁ違う違う、右だよ、右」
瑞鶴「あ、こっちか……」パタンッ
提督「うん、そっから適当に取ってって」
瑞鶴「はーい……」ガチャガチャッ
提督「……」ジーー
瑞鶴「……何ですか?」
提督「いや、どうやって補給するのかなーって」
瑞鶴「……見せませんよ?」
提督「そ、そうか……残念」
吹雪「……スケベ」
瑞鶴「」
ちょっとミスった
----------------
吹雪「そういえば司令官、ちょっと気になることがあるんですけど……」フキフキ
提督「ん?何?」
吹雪「うちの鎮守府の資材の備蓄量っていくつなんですか?」フキフキ カチャカチャッ
提督「あぁ…資材ね」
吹雪「えぇ、基本使わないのでたくさんあるのかなって思ったんですけど……」コトッ
提督「うーん……多いって訳じゃないんだよな……」
吹雪「そうなんですか?でも現役で働いてる瑞鶴さんの分の燃料と弾薬を渡せるほどでは?」
提督「まぁーそれくらいはあるよ?あの子一人で燃料70 弾薬90くらい持ってたよな……」
提督「で、今日の演習は震電が壊滅……ってことは……まぁ少なくても90は飛んでくよな?」ウーム
吹雪「……驚異的な量ですね……」
提督「最前線の主力さんよ?あの子、そのくらい持っていくのはあたりまえだよ」
吹雪「そ、そうですか……」シュン
提督「あ、今のは別にけなした訳じゃ無いんだ、そんな落ち込まなくても……」
吹雪「あ、す……すみません!」アワワ
提督(さすがにちょっとデリケートになってるか……)
提督「で、話を戻すけど……ぶっちゃけた話うちの鎮守府の資材は殆ど無いに等しい」
吹雪「ですよねぇ……」
提督「更にぶっちゃけると、俺達の鎮守府が備蓄してる……いやして「た」資材は合計130だ」
吹雪「ひゃ、130!?」
提督「うん、130……いやぁ……着任した時一人で集めるの大変だったんだよ?」
吹雪「ど、どうやって集めたんですか……?」
提督「燃料は軍資金使ってガソリンスタンドの灯油買ってきて……弾薬はいろんな基地に頭下げて貰ったものだよ」
吹雪「灯油……?えぇえ!?あのドラム缶に入ってるの灯油なんですか!?」
提督「割と肝冷やしたよ……初めて吹雪ちゃんが内の燃料使った時……どうなるかと思ったけど……」
吹雪「……そ、そうだったんですか……でも、ちゃんと動いてるし……」
提督「うん、大丈夫っぽいな……じゃあ次はオリーb」
吹雪「やめてください!!」
吹雪「……最近薄々感じてたんですけど……うちって貧乏なんですか……?」オソルオソル
提督「軍資金は少なくないから、まぁ生活には困らないよ?」
吹雪「その軍資金って……いくらですか?」
提督「ん?25万だけど」
吹雪「ふ、普通ですね……」
提督「軍人だからって多くもらえると思ったら大間違いだよ、世の中そんなに甘くないのよね」
吹雪「へ……へぇ……」
提督「第一そんなに沢山もらえるならブルーレイレコーダーくらい躊躇なく買ってる」
吹雪「……使い所は朝ドラの録画だけでしょうけど……」
提督「辛い所だな……」
吹雪「……」
ギィギィギィギィッ バーン!
瑞鶴「……はぁ……はぁ……て、提督さん……こ、この燃料……」
吹雪「!」
提督「う……合わなかった……?」
瑞鶴「すごい……力がみなぎるじゃない!!どこで手に入れたの!?」キラキラ
提督「え?ガソリンスタンドだけど……」
瑞鶴「どこ!?教えて!!W島の正式燃料にするわ!!」キラキラ
提督「え……え……えー?」
この日から、前浜町のエネ○スの営業業績が右肩上がりになったらしい
兄者がテレビを占領してやがる……畜生……
------------------------------
風呂場【フーンフーンフーーーン♪】
吹雪「……」
提督「……」
提督「……」
吹雪「うん……えっと……」
提督「……W島って……ナタネ燃料でも使ってたんだ……うん、そう思おう」
吹雪「そ、そうですね!別に瑞鶴さんが味音痴とか……そんなこと……」チラッ
提督「……俺を見るな、俺は悪くない、というか燃料に味なんかあるのか……?」
吹雪「…………え、えぇ……はい、一応……あ、重油は美味しくないです」
提督「そうなんだ」
数分後
提督「……なんか、艦娘についての豆知識がやたら身についた気がする……」
吹雪「私の好みですけどね、深雪ちゃんや叢雲ちゃんみたいな特殊な子はやっぱり好みが別れますし……」
提督「ほぉー……そうなの?」
吹雪「……艦娘一人ひとりに合った燃料を配合するのが理想なんです、美味しい燃料と美味しくない燃料……違いますから」
吹雪「私の好みは比較的、軽油に近い燃料が好きですね……こう、精錬されたキレの有る味というか……」
提督「そう……?ガソリンとかそういうの?」
吹雪「ガソリンも捨てがたいかなぁ……でも、やっぱり吹雪型の機関に合わないっていうのがかなり……」
吹雪「今の支給品のほとんどが重油ってことはやっぱり規格的に重油が一番合うんだと思いますけど……」
吹雪「でも、重油って嫌いなんですよ……AもBもCも……苦いし……」
提督「へぇ……でも昔あった艦船は軽油が使われてたって聞くけど」
吹雪「それって、自衛隊のことですか?確かに2号軽油が使われてましたけど……」
提督「そうそう、護衛艦だったか?あの燃料と機関は今でも使えるはずじゃないの?」
吹雪「そもそも、艦娘と艦船じゃ使用してる機関が元から違いますし……それにあれを載せても感付かれてすぐに……」
提督「あ、そうだったな……」
吹雪「全く……艦娘の基礎知識ですよ?」
瑞鶴【吹雪ー、ごっめん!下着取ってきてくれなーい?】
吹雪「あ、はーい!」タタター ガチャッバタン ギィギィギィギィギィ
提督「……瑞鶴、お腹とか大丈夫?」
瑞鶴【快調ですけど?なにか駄目?】
提督「いや、調子がいいなら俺は別にいいんだ……でも……」
瑞鶴【……?】
提督「……いいのかなぁ……」
夜中 吹雪の部屋
吹雪「ふぁぁ……っぁぁ……ん……んん……」
瑞鶴「そろそろ寝る?」
吹雪「……ふぁい……眠いです……」
瑞鶴「そうね……私も眠いわ……んっ……んん……」
吹雪「……じゃあ、電気消しますね」
瑞鶴「お願い……」モゾ
パチッ
吹雪「司令官は……もう寝たんでしょうか?」
瑞鶴「さぁ……?」
吹雪「……」
瑞鶴「……」
吹雪「……」
瑞鶴「ねえ、吹雪」
吹雪「ん……何ですか?」
瑞鶴「……ううん、やっぱり何でもないわ」
吹雪「……」
瑞鶴「あ……」
吹雪「……?」
瑞鶴「まぁ、いいか……」
提督の部屋
提督「…………」プルプルプルプル
提督「……っふ、ふぶ……ふふ、ふぶき……!?吹雪が……読んだのか……?」ガクブル
提督「あ、明らかにページに……お、おり、折り目が……」
提督「し、しかし…………コアな趣味してるんだな……吹雪って……」
エロ本「可愛いあの娘を捕まえて」
提督「……まぁ……心のタンスにそっとしまっておくとしよう……そうしよう……」
提督の部屋
提督「……ゴホン」
提督「少し取り乱しそうになったが……まぁ大丈夫だ……」
提督「……とりあえず今日、吹雪ちゃんについてわかったことは」ペラッ
提督「……吹雪ちゃんの能力不足、極度の恐怖心を持っている……」
提督「これは練度と慣れの問題か……うん……」
提督「このままではいつか吹雪ちゃんは解体されてしまう……解体だけは避けないと……」
提督「……実戦経験を積ませる前に……恐怖感を拭い去らないと……どうするべきか……」
提督「砲塔を向けられるだけで錯乱してしまうんじゃ……何も出来ないぞ……」
提督「……少し……考えてみるか」
とりあえず釈然としないけどこのへんで失礼しよう
うん、もう少しほのぼのさせたい
朝起きると前夜に仕込んだ遠征が帰ってきて大量の睦月型が補給待ち状態になってるんだよなあ…
閃いた
ね、寝てた……さすがに今本編は書けないな……
>>790
通報した
軽い設定的なものだけ。。。すまぬ、需要がないから読まなくても全く問題ない
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二丁目鎮守府 正式名称:前浜町二丁目海軍鎮守府
・築30年
・庭 駐車場なし
・キッチン、リビング一体型
・風呂トイレ別
・木造2階建て(屋根裏なし)
・エアコン付き
築30年の木造建築の家を誰かが改装した鎮守府
というか、表札を変えただけの民家、普通の家。
特別な防音設備も艦娘用の修復施設や専用の修復剤も無い。
艤装を整備する部屋も道具もないため近所のホームセンターにある工具箱がリビングに置かれている
が、戦闘など全くと言っていいほど無いためマメな吹雪でも使われるのは週一程度。
玄関は引き戸、磯野家というかトトロ的な感じ
吹雪が外にでるときは艤装用の靴を履いて出るが、瑞鶴は普通の靴で外に出る。
ちなみに瑞鶴が付ける脚部のスクリューユニットは吹雪と同じ押し入れに入ってる。割と奥に。
玄関とリビングは引き戸で仕切られているが基本的に開放されている。
エアコンを付けるときは閉める。
リビングはこの家の生活の基本となる場所。
提督が来た時から置いてあるテレビ(薄型50インチ)とソファ(3人がけ)が活躍する場である。
床はフローリングでフローリング自体には何も加工されていない。
広さは一般家庭のリビングより1サイズ小さいくらい。
床は清潔かと聞かれるとそうでもないらしい(ヲ級談)
玄関から入って右側には大きな棚が置いてある。
そこには日用品や救急箱、保険証など色々入っている。
上に物を載せられる仕組みになっていて、そこに川底棲艦の水槽が載せられている。
水槽はホムセンで1600円くらいのまぁまぁ大きいサイズ。
砂利が敷き詰められた底に申し訳程度の水草が刺されている。
レ級曰く「マズいから枕以外使い道がない」らしい。
水槽のすぐそこには川底棲艦の体拭き用ハンドタオルが積み上げられている。
棚にはパタンって開くタイプが3つある。
左側には鎮守府を維持するための書類や保険証(艦娘用と人間用)
銀行の預金通帳や色々と大事な書類が沢山入っているが、使うのは保険証程度。
右側には燃料(灯油)と弾薬がつめ込まれている。
ここだけ軽い防火金庫になっているが、パタンって開けられる金庫に防火効果は期待できない。
真ん中には工具箱、救急箱etc...日用品がほとんど
キッチン周り
食事はリビングの奥に木のテーブルが置かれていてそこで取る。
常にテーブルの上には何かどうでもいいものが置かれている。
双方あまり気にしていない。
キッチンは一般家庭より1ランク下の薄暗いローテクなキッチン。
ガス、水道は問題なく通っているため不便はしていない。
冷蔵庫は割と寂しい。
キッチン近くに電話線と無線LANが置いてある。
電話もここで行われる。子機は提督の部屋。
風呂場 脱衣所
一般家庭の脱衣所と大して変わらない洗面所一体型。
脱衣所とリビングは木製の引き戸で仕切られている。
但し鍵がついていないため、風呂時は脱衣所に入る前に一言声をかける必要がある。
風呂は一昔前の懐かしい雰囲気、バスロマンは必須アイテム。
最近吹雪がバスロマンの練習をしている、かなり上達してきた。
トイレ
洋式のウォシュレット付き、ちょっと狭い
定期的にトイレットペーパーが1ロール消えるという現象以外は普通のトイレ。
……寝れないからって何を書いているんだ俺は
すまない、これにて失礼、明日はちゃんと書く
さて、やりますか
朝方 リビング
吹雪「うーん……」カチャッ カチャカチャ
提督「ん?お、珍しいな、主砲の手入れ?」
吹雪「はい、実は練習中にちょっと給弾不良を起こしちゃって」カチッカチッ
提督「マジ?原因とかあるの?」
吹雪「うーん……それが分からないんです、油差しが上手く行ってなかったのか……ベルトの不調か……」シューッ
提督「そうかぁ……俺はその辺さっぱりだからな……何とかなりそう?」
吹雪「ま…やってみないとわからないですね……」ガチャコン ガチャコンガチャコンガチャコン ガッ
吹雪「あ、また詰まった……うぅーん……」ガチャガチャガチャ グリグリッ ポンッ
提督「バラしてみたら?ほい、古新聞」
吹雪「あ、ありがとうございます……そうするしか無いですね……はぁ……組み立て面倒なんですよ……」バサッ
ガッチャン キリッキリッキリッ カランカラン ジャラララララ
ギィッギィッギィッ ガチャッ
瑞鶴「ふぁ……んもう…何ぃ?……って油臭っ!?」
吹雪「あ、瑞鶴さん、おはようございます!」プシューーー
瑞鶴「ふ、吹雪?……あぁ……艤装の整備か」
吹雪「えぇ、瑞鶴さんもどうですか?」フキフキフキ
瑞鶴「んー……どうしよ……」
提督「やったら?どうせ今日も暇だしさ、俺もなんか手伝うぞ?ホムセンに走るくらいしかできないけど」
瑞鶴「……そうね、じゃあ艦載機の整備でもやろうかしら」
吹雪「やった!」
数時間後
瑞鶴「提督さん、そこにマガジンある?」
提督「ないね、俺はサンデー派だ」
瑞鶴「……弾倉ある?」
提督「あ、弾倉か、これ?」ツマミ
瑞鶴「そそ、ありがとー……」カチャッキリキリ
提督「……しっかし小さいな……艦載機って……」
瑞鶴「でしょ?目が疲れるったらありゃしないわ……」フゥーー
瑞鶴「吹雪は大丈夫?」
吹雪(タンクトップ)「…………んー……大丈夫でーす……」カチャチャ シャカシャカシャカシャカ
提督「あまり話しかけないほうが良さそうだな……ものすごい集中してる……」
瑞鶴「ま、自分自身だしね……私ももう少し集中しようかしら……中はどう?」
妖精「!」ビシッ
瑞鶴「それは良かった、じゃあ戻していい?」
妖精「!」
瑞鶴「ん、じゃあ戻すわね、提督さん、矢筒取ってくれる?」
提督「?……あぁこれ?」スッ
瑞鶴「それそれ、ありがとう」
スッ シュバッババッ
瑞鶴「ふぅ……次は……」
提督「ちょ、ちょっと待って、今何やった?」
瑞鶴「え?五二を矢筒に戻しただけだけど……」
提督「……炎なしバージョンだと凄いな……Zガンダムもびっくりの変形だったぞ……」
昼
提督「……」
瑞鶴「……あ、ペラ欠けてる……また同調機の異常かしら……」
吹雪「……あれ……ネジが一本余っ……ど、どこだろ……」アセアセ
提督「…………ふぁぁぁ…………」
瑞鶴「……はぁ……アンタの機体はいっつもどっか壊れてるわね……何やってんの?」
妖精「……」シュン
瑞鶴「……ま、いいわ……次壊したらほんとに怒るからね」カチャカチャ スッ
吹雪「瑞鶴さん、レンチあります?」
瑞鶴「あるわよー」ポイッ カラン
吹雪「あっとっと……近いんだから手で渡してください!」
提督「……こうなると暇だな……」
提督「…………昼ごはんでも作るか……そうめんにしよう」
グツグツグツグツ……
提督「……」ムシムシ
吹雪「……これで……」ガチャッガチャチャッ ガキッ
吹雪「……っはぁ……だめだぁ……」グリグリッ ポン
吹雪「…………暑い……瑞鶴さん、窓開けてくれます?」
瑞鶴「ん……?あー……はいはい……」カララッ
リリーーン リーーーン
吹雪「はぁー……涼しい……」
瑞鶴「ずいぶん長い間作業したから……なおさらね……」クルクル
瑞鶴「っよし……これで最後っと……」シュッガチャチャチャチャチャ スコンッ
瑞鶴「吹雪はどう?できた?」
吹雪「それが……まだ原因が分からなくて……ガタが来たのかなぁ……」
瑞鶴「それは無いんじゃない?定期的に整備してるんでしょ?」
吹雪「えぇ……でも最近給弾ベルトに取れないサビみたいなのが出来てて……ソレのせいかな……」
吹雪「でもガタが来てもここじゃドックもないし……完全な整備は無理かも……」
提督「ん?部品交換したいの?」ジャッジャッ ジャァーーーー
吹雪「えぇ、やっぱり錆になってるところは交換しないと駄目みたいです……」
提督「ほぇー……そりゃ大変だな……どの部分?」
吹雪「はい、えっと……吹雪型主砲の給弾ベルトなんですけど……」
提督「おっけい、型番で言ってくれ、と言うか書いてくれ、言われても分からない……えっと氷氷……あった」
吹雪「あ、はい!じゃあメモに書いておきますね」
提督「はいよー」
一段落・・・
リーンリリーン
提督「……さすがそうめん……安定した美味さだな」ズルルルッ
瑞鶴「こんな暑い日じゃ何食べても美味しく感じられないものだけど……そうめんは別よね」ツルル
吹雪「ちょ……瑞鶴さん取り過ぎですよ……」ツルッ
提督「……あ、今日8月の何日だっけ?」
吹雪「2日ですよ?世間では夏休み真っ盛りですね」
提督「あー……そうか……」チラッ
シーーーーーーーン
瑞鶴「外は……静かね……」
提督「……まぁ……大人に夏休みはないからな……子供の声が聞こえないのも無理ない」
瑞鶴「前浜町って中学校はあるけど……小さい子は居ないわよね……」
提督「そういやそうだな……小さい子は基本的に後乃木市で見るって感じだ」
吹雪「あ…………」
提督「ん?」
吹雪「あ、いえ!確かに……小さい子ってあんまり居ませんよね!」
提督「そうだなぁ……小学校は近くにあるって聞いたけど……あ、そういえば……」
瑞鶴「ん?」
提督「艦娘に特別講師やって欲しいって連絡が来てたな……次の登校日に呼ぶらしいよ?」
瑞鶴「へぇー……登校日ってことはそんなに日は離れてないから……私はまだ居るわね」
提督「うん、確か帰る日は……8日だっけ?」
瑞鶴「えぇ、翔鶴姉が迎えに来るらしいわ」
提督「じゃあ大丈夫だな、確か向こうの小学校の登校日は5日だったはず」
瑞鶴「そう、吹雪も行く?」
吹雪「は、はい!でも……上手く教えられるでしょうか?」
提督「教えるっていうか……海の仕組みと深海棲艦について話すだけだから大丈夫だと思うよ?
お坊さんみたいな説教とかはいらないらしいし、基本的なことを話すだけだよ」
吹雪「そうですか?……緊張するかも……」
提督「ま、そこは吹雪ちゃん次第かな……無理なら瑞鶴ちゃんと俺で行くけど」
吹雪「あ、じゃあ行きます!行かせてください!」
瑞鶴「決まりね」
提督「うん、じゃあ参加するように伝えとくよ」
昼下がり 吹雪の部屋
吹雪「…………」ゴロン
吹雪「…………」ゴロゴロ
吹雪「…………」ゴロゴロ…クテッ
吹雪「うーん……暇だなぁ……」
吹雪「…………」クンクン
吹雪「……い草って……なんでいい匂いに感じるんだろう……」
吹雪「…………どうでもいいか……」グテーー
吹雪「…………ふぁ…………」ムニャッ
吹雪「……ん…………」スゥ、スゥ
ギィッギィッギィッ スゥーッスゥーパタン
瑞鶴「……眠っ……朝っぱらから変なことするんじゃなかったわ」ボケーーッ
瑞鶴「確か部屋着って持ってきてたわよね……ふぁぁ……」ボーーッ
スタッスタッスタッスタッ
ブミッ
吹雪「ぉぅっ!?」
瑞鶴「あ、ごめん」
吹雪「ケホッ……な、何ですか?」
瑞鶴「いや、昼寝でもしようかなぁって思って……ごめん、完全にボーっとしてたわ」
吹雪「ゴホッゴホッ……もうっ!折角寝付いたのに……」
瑞鶴「あ、吹雪も寝てたの?寝息小さいのね」
吹雪「っハァ……ハァ……褒められても全く嬉しくないですよ……もう踏まないでくださいね?」
瑞鶴「ごめんごめん、次から気をつけるわ……で、部屋着は……」ブミッ
吹雪「ぁうっ!今のはわざとでしょ!!」
瑞鶴「ちょっと警戒してお腹に力入れたわね、流石吹雪、危機察知能力は一人前ね」
吹雪「今のは誰でも予想できたことですっ!」
瑞鶴「あはは、じゃあ……部屋着はっと」
吹雪「……フッ」
瑞鶴「…………」スッ
吹雪「…………っ」プルプル
瑞鶴「……」ニヤニヤ
吹雪「…………っ~~!!」ブルブルブル
瑞鶴「……ん~?」
吹雪「…………ぷはぁっ!!……あれ?」
瑞鶴「さ、着替えようかしら」ヌギッ
吹雪「…………っもう!」プイッゴロンッ
----------------------------
提督「……えっと……部品の型番……DD01-01-FG弾ベルト……?ってのを……ひとつ……あ、2つお願いします」
提督「……あ、はい、代着払いでお願いします……はい、代引きで」
提督「えぇ、はい、呉工廠から……舞鶴は無理ですか?……あー無理ですか……わかりました……」
提督「あ、ついでに……」ペラッ
提督「FG弾を50……あ、はい50です、500じゃないです、燃料はいいので……」
提督「とりあえず以上で、スミマセンお願いしますーはい、失礼しますー」ガチャッ
提督「はぁ……明日届くのか……間に合うかな……」
提督「……ふむ……」ガチャッ
提督「あー……さすがに減るなぁ……瑞鶴ちゃんの分……」
提督「…………燃料は大体30、弾薬は12か……吹雪ちゃんだけなら4日の練習分はあるけど……」
提督「瑞鶴ちゃんとだとどう節約しても持って2日かな……いや、機銃の量を考えると1日か……」
提督「……よし、追加しよう」ガチャッ ピポパポピピピポッ
提督「あ、はい……何度もスミマセン、燃料50と弾薬100に修正を、あはい、大丈夫です」
提督「はい、はい、あ、定期補給はしない感じで……はーいお願いします」ガチャッ
提督「……これでよしっと……」
提督「……さて……他には……」キョロキョロ
提督「……うーん……」チラッ
ヲ級『……?』クビカシゲ
レ級『……』スピーースピーー
提督「……おいで」チョイチョイ
ヲ級『……?』スイスイッ パシャッ
ヲ級「……」フキフキ
ヲ級「ヲッ」スッ
提督「はいはい、しっかし……タオル使える川の生き物って凄いな……洗濯出しとくよ」
ヲ級「……」ペコリ
提督「あ、はいご丁寧にどうも」ペコリ
ヲ級「……?」クビカシゲ
提督「あぁそうだ、俺が呼んだんだっけ……」
ヲ級「……」コクコク
提督「と言ってもただ暇だったから呼んだだけだしな……遊ぶ?」
ヲ級「……?」
提督「あぁ……遊びを知らないか……えっとだな……」
ヲ級「……」
提督「…………」
ヲ級「……」ポカーン
提督「…………うん、スキンシップでいいだろ」ツマミアゲ
ヲ級「……」プラーン
提督「……触って気持ちいいところとかあるのかな……健全な所でほっぺとか?」プニプニ
ヲ級「……ヲー…」
提督「……お腹?」プニプニッ
ヲ級「ヲッ?…………ヲ」モジモジ
提督「……反応が分からん」
ヲ級「……ヲ」ジトーー
提督「…………ここ……なら」
ヲ級「……っ!」ビクッ
提督「うお!」
ヲ級「……ヲ」ススス
提督「ご、ごめん、嫌なところだったな……」
ヲ級「……」ジロリ
提督「す、すまん……」
ヲ級「…………」ハァ
提督「……となると、何で遊べばいいのやら」キョロキョロ
ヲ級「……ヲー」ポワワーン
---------------------------
ご主人様の使い走り「……アソブ……ねぇ……」
使い走り「……よし、アソブぞ」ワキワキ
使い走り「今度はあんなところやこんな所をアソブかな……」
モミモミ グニグニ
ヲッヲヲヲッヲヲヲヲヲヲヲーーーーーーー/////
---------------------------------------------
ヲ級「……ヲ…」ゾワァァァ
提督「……遊び道具無いかな……ペットショップで猫じゃらしでも買うか……」
ヲ級「……ヲ!?」ドウグ!?
提督「……もっと手軽なものがあればいいんだけど……布的なものないかな……手作りもいいかも……」
ヲ級「……」アワワワワ
提督「……適当な薬莢とヒモ……釣り竿とか使えるかな」
提督「……ふーむ……」チョキッ カランッ キュッ
提督「どうだ?これなら……ヲ級も……」
ヲ級「…………」ガクブル
提督「……食いつかず……ほれほれ、お前の大好きな弾薬だぞー?」ズンズンズン
ヲ級「~~~!!」ヒィィ
ピューーーン コテン ピューーンッ
提督「……あれ?」
--------------------------
呉鎮守府
長門「……川底棲艦に関する情報は以上です、以降の調査は二丁目提督に任せればいいかと」
…………
長門「はい、川ロ級、泥リ級、虫母ヲ級、この3種以外にも新規で蟹レ級が報告されています」
…………
長門「呉の川にその種が見つかっていないとなると、今現在の地点で川底棲艦は前浜町だけかと……」
…………
長門「……確かに、そこは気になるところです……深海棲艦と川底棲艦の関係……敵対勢力ならば無視はできません」
…………
長門「事実が明らかになるまでは、瑞鶴改を戦線に復帰させた後も駆逐以上の艦娘を定期的に配備させるべきかと……吹雪だけではとても……」
…………
長門「了解……では二丁目提督にはそのように伝えます……では」ビシッ
-----------------------------------------
提督「お、おい!逃げないでくれよ!ちょっと!レ級!レ級!!この子を捕まえてくれ!!」ダダダダ!!
ヲ級「……!!……!!」テテテテテーー!! コロコロコロ ドッシーン ムクリッ テテテテテテーーー!!
レ級『…………』ヤレヤレ
提督「……一体何を感じ取ったんだあの子は……」
ヲ級『……』ジトーーー
レ級『……』アララ
提督「……まぁ……レ級が何とかしてくれることを祈ろう……大丈夫だよな?」
レ級『……』b
提督「……頼みます」ペコリ
同じ時刻 吹雪の部屋
吹雪「…………ん……」スゥスゥ
瑞鶴「………んんぅ…」ムクリ
吹雪「…………」スゥ…スゥ
瑞鶴「………………んぅ?……何……足音…………」キョロキョロ
瑞鶴「…………ま、いっか…………」ゴロッ
夕方 提督の部屋
提督「……」カタカタカタ
提督「……」カタカタ ッターン
提督「よし、これで……」カチッ
提督「……今日の仕事は終わり、自由ってわけだ……」ガタッ ギィッ
カァッカァッカァッカァ
提督「……」
提督「艦娘講師か……これで少しは勇気づけになるかな……」
提督「……まぁ、そう甘くないわな……」
提督「…………」
提督「…………」
提督「………………いつまで寝てるんだ、あの子ら」
吹雪の部屋
吹雪「…………ん……瑞鶴さん…………」ムニャムニャ
吹雪「………………はっ!」ムクリッ
吹雪「……い、今は……17時……」
吹雪「た、大変……洗濯物も畳まないと……それにお風呂も!」
瑞鶴「…………しょうかく……ねー……」クーー…スピーーー
吹雪「……急がなくちゃっ!」タンッ フミッ
瑞鶴「んぐッ!?…………んん……んぅ…………」スピーー
スゥーッ スゥーバタンッ
ドタドタドタドタドタドタッ ガチャッ バタン!
吹雪「す、すみません司令官……あれ?」
吹雪「誰もいない……」
吹雪「…………」
手紙『買い物言ってくるけんね、皿洗いとお風呂はよろしくね、あとヲ級の機嫌も確かめて』
吹雪「……ヲ級?」チラッ
ヲ級『……♪』ニコニコ
吹雪「別に何もないけど……まぁいいや……とりあえず……お風呂の練習しないと……」
風呂場
吹雪「……んしょっ……ふっ……ふぅ……!」ゴシゴシゴシ
吹雪「……よし……」シャワァーーーー ゴポゴポゴポ
吹雪「あとは……お湯を……あつっ!」ジャアアーーー
吹雪「……このくらいか……な……?」ジャーー
吹雪「……うん、これで…………」
吹雪「イメージトレーニングしないと……」
スッ スゥゥーーー ッダン!!
吹雪「もう少し……キレを良くしないと……」
スッ スゥーーー ッダァン!!!
吹雪「うん、いい感じ……後は掛け声だけど……」キョロキョロキョロ
吹雪「……流石に何度も声は出せないよね……」
吹雪「お湯がたまってからにしよう」
数分後
吹雪「……いよいよ本番……バスロマンを適量蓋に入れて……」
吹雪「掛け声を上げながら……」ゴクリッ
吹雪「……」カマエッ
吹雪「……はぁぁーーー!!!!!」
スッ ススーーーーーッ ゴゥッ!!
ッダァン!!
吹雪「ったぁありゃああああああああああああああ!!!!!!!」
パチャッ ジワァー
吹雪「…………」ゼェッゼェッ
吹雪「うん、今日もいい湯になった……」
吹雪「ふぅー」カララ
瑞鶴「あっ………………」
吹雪「………………」
瑞鶴「……………………」
カラララッ ピシャッ
よし、今日はこの辺で失礼しよう
掃除3年バスロマン8年
部屋の設定の吹雪の部屋ができたから貼っとく、別に読まなくても何にも問題ない
2階
階段
リビングは扉で仕切られているため冬場は階段が寒い
一段登ったり降りる度にギシギシと軋む音が聞こえ、少しガタが来てる。
階段は緩やかだがお年寄りが登るにはキツい。
吹雪の部屋
3枚立てふすまの引き戸。入り口に一枚、となりの押入れに2枚使っている。
入り口のふすまを開けると押入れ側のふすまが2枚重ねになる仕組み。
つまり全て開放することはできない。
押し入れは二段式になっていて上の段に二人分の布団が突っ込まれている。
上の段の隣には冬用の大きな布団が布団袋に無造作に押し込まれている。
下の段には吹雪と瑞鶴の艤装や飛行甲板が詰め込まれている。少し油臭い。
敷布団は普通の白い敷布団、シーツはないので最初のうちはちょっと足がチクチクする。
掛け布団は赤い布団に白い布団カバーを瑞鶴が使っている。
吹雪は青い布団に白い布団カバーを使っている。
安っぽい旅館の重い布団を連想すればわかりやすい。
部屋の広さは5畳、タンス、押し入れを入れると8畳間
部屋の一番奥には瑞鶴の服の入った旅行バッグ、弓と矢筒が置いてある。
奥の右端にはそれなりに立派なタンスが置いてあるが使われているのは下2段だけ。
上の段には、下着や靴下、下の段にはスカート、普段着が綺麗に畳まれて入っている。
もちろんタンスにゴンも常備されてる。
窓は部屋に入って右手と正面に取り付けられていて、右は海が見える
正面からは前浜町の町並み、川を見ることができる。
どちらも障子で遮光できるタイプになっているが基本的に開けられている。
>>839
ドーモ憲兵=サン、お疲れ様です
今日の夜に書くぜ、何を書くかは今から決めるが、心優しい人がアイデアを絨毯爆撃してくれても構わん
……と言うか埋まるの早いな
ただいま、おそくなってしまった、はじめますかな、
アイデアすごいな、2,3子来て終了だと思ってたが……まぁいい、なるべく採用していくようにするぜよ、サンクス
----------------------------------------------
夜 リビング
吹雪「司令官、まだ帰ってこないのかな……?」ペラッ
吹雪「それにしても、ヲ級の機嫌って……どういうことなんだろう?」チラッ
ヲ級『……』コポコポコポ
ヲ級『……』チラッ
吹雪「……司令官と何かあったのかな?」
レ級『……』コンコン
吹雪「……ん?レ級?」
ヲ級『ヲ……』フルフル
レ級『……』コンコン
吹雪「どうしたの?相談?」
レ級『……』コクッ
ヲ級『ヲッ!』ブンブン
吹雪「……ヲ級のこと?」
レ級『……』コクコク
ヲ級『……ヲー…』
吹雪「分かった、何でも相談していいよ」
吹雪(身振り手振りだから伝わらないと思うけど……)
レ級『……』スイスイー チャプッ ピョン
レ級「……」フキフキフキ
レ級「……」
吹雪「それで、司令官と何かあったの?」
レ級「……」コク
吹雪「……その、どんなことがあったの?司令官の口からは言えないこと?」
レ級「……?」クビカシゲ
吹雪「あ、ごめんね、難しかった?」
レ級「……」コクッ
吹雪「そう……じゃあ、怖いことだった?」
レ級「……」フルフル
吹雪「違うの?じゃあ……悲しいこと?」
レ級「……」フルフル
吹雪「じゃあ……まさか……恥ずかしいこと?」
レ級「……マサカ……」メソラシ
レ級「……」ウーン
吹雪「……?」
レ級「……」オソルオソル
レ級「……」コクッ
吹雪「そ、そう……どんなことがあったか……教えられる?」
レ級「…………」ウーン
レ級「…………」ウーン
レ級「……」ポワワワーン
--------------------------
レ級脳内
レ級『フブキご主人が知りたいのは……シレーカン・テートクって名前の男が何をしたか……だよな?』
レ級『でもどうやって伝えりゃいいんだ……アイツが何されたかいまいちピンとこねぇ……』
レ級『でも恥ずかしいコトされたってのは確かだ……何やられて恥ずかしいを体験したんだ?』
レ級『……思いだせアタシ……アイツが何されてからテートクを怯え始めたか……』
レ級『アイツの気持ちになって考えろ…………ん?』
レ級『そういや……ここ触られてたか?』
-------------------------------------
レ級「……」モミ
レ級「…………」モミ
レ級「…………?」
吹雪「……え゛」ドンビキ
吹雪「司令官……そんなことしたの……?ヲ級に……?」アオザメ
レ級「……」メソラシ
レ級「……」コクッ
吹雪「……司令官……」
吹雪「……あの……ヲ級?」
ヲ級『……ヲ』
吹雪「司令官に嫌なことされたんだよね……その……」
ヲ級『……』
吹雪「胸……ここを」ペタン
吹雪「……こ、ここを揉まれたんでしょ?」ペタペタ
ヲ級『……ヲ』ムニッ
吹雪「……ま、負けた……って違う!……そうなんだよね?」
ヲ級『……』カァァ
ヲ級『ヲ……ヲヲ……』コクッ
吹雪「し、司令官……」
レ級「……」モミモミ
レ級「……」チラッ
吹雪「……ヲ級より小さいんだ……私……」ペッタン
レ級「……」チラ
瑞鶴「……しっかし……この時間はバラエティしかやってないわね……」ピッ アハハハハハ
瑞鶴「この笑い声もどうせサクラでしょー……つまんないの」プルン
レ級「……オー」チラッ
吹雪「……何でよりにもよって川底棲艦に手を出したんですか……」ブツブツ ペターン
レ級「…………」フムフム
『レ級は格差について少し学んだ!』
吹雪「分かった……あとで司令官に聞いてみるね……」ズーン
ヲ級『……//』
吹雪「恥ずかしかったんだね……ちゃんと言っておくから」
吹雪「……司令官……レ級もありがとう、恥ずかしいのに教えてくれて」
レ級「……っ」ポッ
レ級「……!」
レ級「……」フルフル
ソファ
シレイカン……シレイカンハ……オオキイホウガスキナノカナ……
デモカンムスノムネガセイチョウスルナンテ……
ヲーーー……
イイナイイナ……ヲキュウハオオキクテ……
レ級「……」ヨイショット
レ級「……」リラーックス
瑞鶴「ふぅぅ……ってうわっ!?」
レ級「!」ビクッ
瑞鶴「何だ、レ級か……何してんの?」
レ級「……ンッ」リラックス
レ級「……」フカフカ
瑞鶴「……水草じゃ駄目なの?」
レ級「……」コク
レ級「……」クビカシゲ
瑞鶴「いや、駄目じゃないけどね、別に人専用ってわけでもないし」
レ級「……」ホッ
レ級「……」ゴロン
瑞鶴「踏みそうでちょっと怖いけど……吹雪は?」
レ級「……」ユビサシ
瑞鶴「……ん?」チラッ
シレイカンニキニイラレルニハヤッパリ……ブツブツブツブツブツ
瑞鶴「……何かあったの?」
レ級「……」メソラシ
瑞鶴「……?」
レ級「……」ゴロン
瑞鶴「ま、いいか……」グテー
レ級「……ンッ」ウトウト
瑞鶴「……」ジーー
瑞鶴「……この子って……蟹……よね?」
レ級「……ンン-……」コックリコックリ
瑞鶴「……尻尾がハサミになってるし……でも艦載機も飛ばせる……背中についてる2つの小さい奴がそれよね」
レ級「……ン……」コックリコックリ
瑞鶴「……流石に寝込みを触る訳にはいかないわよね……」
レ級「…………ンー……」スヤスヤ
レ級「……ヲキュ……アタシガマモ……ン…………」スヤスヤ
瑞鶴「!」
レ級「…………」スヤスヤ
瑞鶴「……」ポカーン
瑞鶴「寝言……かしら……」
レ級「……」
瑞鶴「……」スッ
瑞鶴「……」スタスタ
瑞鶴「吹雪っ」トン
吹雪「ワタシハ……っふぇ!?は、はい!!」
瑞鶴「え、大丈夫?…まぁいいか…レ級が寝ちゃったみたい、確か川底棲艦って乾燥に弱いのよね?」
吹雪「え、えぇ……確かそうだったはずです……けど……」
ヲ級『……』コクコク
瑞鶴「じゃああそこに寝かせるのはマズイわね……」
吹雪「あそこ?」
瑞鶴「ソファよソファ」
吹雪「あぁ……確かにずっと寝かせる訳にはいかないですね……」
瑞鶴「そうね……起こすわけにもいかないし……」
吹雪「……うーん……」
瑞鶴「……」
瑞鶴「…………」ソーー
レ級「……ンッ……ンゥ……」スヤスヤ
瑞鶴「……よ……っと」ツマミ
瑞鶴「…………ほ……」スッ
レ級「…………」
レ級「…………」スヤスヤ
瑞鶴「……よし……起きてない……」
吹雪「……さすが瑞鶴さん……小さいものの扱いが上手いですね」コソッ
瑞鶴「まぁね……じゃあ、おやすみ」チャプ
レ級『……』スヤスヤ
30分後
提督「ただいまー……っと……随分遅くなったな……」ガラララ ガラララピシャッ
提督「まぁいいや……下ごしらえしてるし……」
提督「……」
吹雪「…………」ニオウダチ
提督「……」
提督「ポテサラのしたごし……ら……え……」チラッ
吹雪「……」ジーーーー
吹雪「司令官」
吹雪「何か言うべきことがあるんじゃないですか」
提督「……あの、いつももよりだいぶ声のトーンが」
吹雪「言うべきことがありますよね」ギロ
提督「え、えと……あの……」
吹雪「ヲ級に何をしたか、ちゃんと言ってください」
提督「え、え、え」
吹雪「早く」
提督「お、俺は別にそんな」
吹雪「早く」
瑞鶴「あ、あの吹雪?」アセアセ
吹雪「瑞鶴さんは黙ってください」キッ
瑞鶴「……ハイ」
提督「も、黙秘権を……行使します……」
吹雪「……」イラッ
吹雪「情けないと思わないんですか?大の大人が子供に黙秘権?ふざけるのもいい加減にしてください」
提督「すみませんでした」ドゲザッ
瑞鶴「こわぁ……」
ヲ級『……』ブルブルブル
提督「……」セイザ
吹雪「……」ミクダシ
瑞鶴「えっと……味付けはこんなもんよね……」グツグツ
吹雪「スキンシップで失敗した、そう言いたいんですね?」
提督「そ、そうだ!別に俺はやましい気持ちなんてな」
吹雪「スキンシップで女の子の胸を揉む……痴漢や変態の考えることですね」ゴミヲミルメ
提督「み、見下すにしてもその目つきはひどくないか……?」
瑞鶴「えっと……塩コショウって……うん、これね、味を整えるって奴」パラパラ
吹雪「で、どうでしたか?変態司令官から見た川底棲艦は」
提督「へ、変態…………」
吹雪「答えられないほど気持ちよかったんですね」
提督「い、いやそういう訳じゃ」
吹雪「じゃあ早く答えてください」
提督「……えっと……」
吹雪「…………」
提督「………………した……」
吹雪「は?聞こえませんよ?」
提督「……か、……川底棲艦は……以外に無垢な生き物……なんだと……感じました……」
吹雪「へぇ……そんな無垢な生き物に相手下心が芽生えた……と、最低ですね」
瑞鶴「うん、いい感じ……ポテトサラダはこんなもんね、後は冷やしてっと……カレーは煮えたかな……」グツグツ
吹雪「……」
吹雪「……はぁ……」
提督「あ、あの吹雪さん……」
吹雪「……司令官」
提督「は、はい!何でしょう!」
吹雪「……私、怒ってます」
提督「見りゃ分かる……とは言えんな……」
瑞鶴「うん……よし、カレー完成……っと……ちょっと辛かったわね」ジャー キュッ ゴクッ
吹雪「………………い」
提督「……?」
吹雪「……この子たちに手を出すほど飢えてるなら……私に言ってください!!」ウルッ
提督「え」
瑞鶴「!?」ブハッ!
吹雪「そういうことがしたいって言っても私、拒みませんから!!胸……自信ないですけど……」
提督「え、あの吹雪さん?吹雪サマ?何を」
吹雪「だって司令官大きいのが好きなんでしょう!?」
提督「んなわけ無いだろ!!貧乳万歳に決まって……決まって……あ……」
吹雪「……」
提督「……」
瑞鶴「ゲホッ…」
ヲ級『……?』ヒンニュウ?
レ級『……ン?』パチッ
夕食
提督「……小さいのが好きで悪いか……しかしうまいなこのカツカレー」ブツブツ
瑞鶴「……あはは……別に私は気にしないけど……あ、ありがとう」
瑞鶴(貧乳もそうだけどこの人意外とドギツい趣味持ってるわよね……うちの提督よりはマシだけど)
吹雪「食事中にお下劣な話はやめてください……もう……」パクパク
吹雪「……」
吹雪「……」チラ
提督「……あ」
吹雪「……あ……し、司令官は食べたらお風呂に入ってください!あ、ああとの事は私がやっておきますから!」
提督「あ、うん、ありがとう」
吹雪「…………ぅう……」
夕食後
ザパーン
オー キョウノバスロマンハイイカンジダ ナカナカジョウタツシタジャナイカ
吹雪「…………」ジャーーー
吹雪「…………」フキフキフキ
吹雪「……」フキフキ ピタッ
吹雪(……司令官、小さいほうが好きなんだ……)カチャカチャ
吹雪(……って、何を考えてるの私!)ブンブン
吹雪(司令官は上官で私は使えない兵器……そういう関係じゃないんだから……)
吹雪(信頼してるだけ……信頼してるだけ……)ボンヤリ
吹雪(……集中できないよ……)フキフキフキ
瑞鶴「あー……吹雪、後は私がやるわ」
吹雪「……」ボーー
瑞鶴「ふーぶーき?」トントン
吹雪「ハッ……あ、あえ?あ、あ、はい!!えと、おねがいします!」
瑞鶴「……提督さんもすぐあがるだろうし、あとはのんびりしてていいわよ、ソファで寝転んでたら?」
吹雪「は、はい……す、すみません……」
瑞鶴「気にしないで、あんな訳分かんない事言われたらだれだってびっくりするから、さ、寝てなさい」
吹雪「……」テクテク
吹雪「……ぁう」ゴロン
風呂
ザパーーー カポン チャプ
吹雪「……ふぅ……びっくりした…………」チャプ
吹雪「……でも司令官……別に悪い事考えてやったんじゃないんだよね……」
吹雪「…………」
吹雪「今度司令官の部屋……こっそり見ようかな……」
吹雪「も、もしかしたら小さいのが好きっていうのも嘘かもしれないし……」
吹雪「これは調査、調査だよ、まだ司令官のこと許したわけじゃないんだから……」
吹雪「……」
吹雪「…………」
30分後・・・・・
瑞鶴「吹雪ちょっといつまで入って」カララ
吹雪「……しれーかー……」プシューー
瑞鶴「あぁっもう!この色ボケ駆逐艦!!」ザパーー
提督「吹雪!のぼせて」
ヘンタイ
瑞鶴「提督さんは自分の部屋で待ってなさい!!」ベシィン!!
提督「ぐぇ!?誰がヘンタイ…「いいから!!」ハイ分かりました!」
提督の部屋
提督「えっと確か……あ、トイレ紙切れてる……後で補充しとこ」
提督「……あったあった……ホコリは……大丈夫だな」
提督「……吹雪ちゃん大丈夫かな……」
提督「……ちょっと暗い様子見ても大丈夫か……」
スゥースゥーッパタン
ギィギィギィギィ ガチャッ
リビング 窓開け
リーンリリーン
リッリッリッリッリッ……
提督「吹雪ちゃん、大丈夫?」
吹雪(下着)「……あ、司令官……」ボー
提督「ずいぶん長い間入ってたんだな……顔真っ赤だぞ……瑞鶴ちゃんは?」
吹雪「瑞鶴さんはお風呂です……あ、す、すみません、こんな格好で」
提督「あ、いいよ別に」
吹雪「……変な気分にならないでくださいね」
提督「なるわけ無いだろ、あ、扇風機持ってきたけど、つかう?」
吹雪「はい、いいんですか?」
提督「構わんよ」
リッリッリッ…… リュィーーーーー
提督「コオロギかな、この声」
吹雪「こおろぎ?」
提督「夏の田舎でよく見かける生き物だよ、というか、虫だ」
吹雪「へぇ……」ムクリ
提督「……」
ブーーン
吹雪「……涼しい……これ、いつ買ったんですか?」
提督「俺がここに来てからずっと押入れで眠ってたんだよ、定期的に掃除してたけど使う機会がなくてなぁ」
吹雪「へぇ……これ、今日で片付けるんですか?」
提督「いや、置いとこうかなって思う、エアコンより電気代が安上がりだしね、それに定期的に窓を開けたい」
吹雪「確かに……暑い時はいつもエアコンつけてますよね……」
提督「だろ?新鮮な空気は大事だよ」
吹雪「そうですよね……はぁ……冷たい風って気持ちいい……」ブーン
提督「……ビールが欲しくなるな……そういえば置いてたよな」
バタ バタン
提督「あったあった……ほい、吹雪ちゃんにはオレンジジュース、要するになっちゃんだ」コトッ
吹雪「え?……いいんですか?」
提督「いいよいいよ、元々吹雪ちゃんのために買ったんだし……というか、買って当然よ」カシュッ グビッ
吹雪「あ、ありがとうございます!!」カチッ ゴクッ
とりあえず今日はここまでかしら
全く、下品な話だ
提督の部屋
吹雪の部屋の隣にある部屋、吹雪の部屋は片付いているがこっちは散らかっている。
生活する分には問題ないがお母さんが入ったら掃除を始めるレベルの散らかり具合。
扉は吹雪の部屋と同じふすま。もちろん押入れもある。
広さは吹雪の部屋と同じだが本棚などの家具で圧迫されていてかなり狭く感じる。
部屋から入って左端には部屋の奥まで続く大きな本棚がある。
本棚にはかなりの量の書物が詰め込まれているがどれも見覚えのない書物。
実際使っているのは一番奥だけ、それもプラモ置き場となっている。
ガンプラが多いがそれ以外のプラモデルも多数置かれている。
部屋から入って一番奥には割と大きめの机がある。
窓際に位置し、西日が直接入って来るため夕方は眩しい。
机の上にはノートパソコン(DELL製)が無造作に置いてある。
全体的に色々と散らかっているがプラモデルだけは綺麗に置かれている。
机の端には作ってから間もないお気に入りのプラモが2つ置かれている。
プラモデルは「スコープドッグレッドショルダーカスタム」と「ロクショウ」自信作だそうだ。
エロ本は本棚の真ん中の一番下に隠されている。
後処理する為のトイレットペーパーはその更に奥に入っている。
処理後の薬莢は同じ所にあるビニール袋に突っ込む。定期的に破棄しているので異臭は問題ない。
「可愛いあの娘を捕まえて」が一番のお気に入り。瑞鶴曰く「全部のページが開けるだけまだマシ」
------------------------------------------
これで部屋の設定は全部かなっと
貴様、塗りたいのか!?
臭い染み付いて、ガンダむせる。
さて、やりますか
>>892
へっ冗談だよ
深海 太平洋沖
コーーン…コーーーン…
空母ヲ級「…………」ブクブク
戦艦レ級「…………暇ダナ」
空母ヲ級「…………マァ……」ブクブク
戦艦レ級「……聞イタカ?MOノヲ級ノ話」
空母ヲ級「……一応、駆逐艦ニ酷クヤラレタソウダナ」
戦艦レ級「ッタクバカナ女ダナァ…手負イノ艦娘フカオイシテ何ノ収穫モエラレズ…ボンッ……アレガフラグシップカ?」
空母ヲ級「……マァ……手柄ッテイウノハ逃ゲルモノダ……イロイロト目ガクランダンダロウ」
戦艦レ級「ソレデ目ン玉フッ飛バサレチャホンマツテントーダ……デ、アイツハドウシテル?」
空母ヲ級「…………私ハベツニアイツトシタシクナイ」
戦艦レ級「……ソウダッケ?」
空母ヲ級「イイカラシュウチュウシロ、ワタシタチノ任務ハ雑談ジャナイ」
戦艦レ級「……ツマンネェノ、デ?アタシタチノ任務ッテナンダ?」
空母ヲ級「……ハァ……『マエハマ領海カラ出タ船舶ト艦艇ヲノコラズハイジョスル』ダロ!ナンカイメダ!」ベシッ
戦艦レ級「イテェ、ダッテダレモコネージャン!」
空母ヲ級「……イズレクル、ワタシタチハ、ソノイズレニ備エタブタイダ」
戦艦レ級「……ソウハイッテモサ……ア、ソウダ、マタアノ辺デボウケンシネーカ?」
空母ヲ級「……トクレイガ認メラレナイ限リジョウリクハ許可シナイ、イイカラニンムニモドレ」ペシッ
戦艦レ級「チェッ……」ショボン
戦艦レ級「…………ウー」ウズウズ
戦艦レ級「……ン?」
ピピピ ピピーピピピーーーーピピピピピーー
戦艦レ級「……ヘェ……ヨシヲ級、トクレイガミトメラレタゼ」
空母ヲ級「……マータロクデモナイコトヲカンガエタカ……」ヤレヤレ
深海棲艦だからカタカナの方がぽいのは分かってるんだけど読みづらいんじゃ
だからと言って別に変える必要は無いのですよ
>>900
その辺のさじ加減は難しいのですっ
---------------------------------------------
夜中 提督の部屋
提督「……ふむふむ……」カタカタカタ
提督「…………あぁ……こうやったらもっと……んなぁるほど……」カタカタ
吹雪『……』コソッ
吹雪(司令官……ちゃんと仕事してるんだ……)
提督「でもメダロットってスラフシステムがあるから塗装の剥げは逆に不自然か……じゃあつや消しだけでいいか」
吹雪(してなかった……)
提督「…………」ヌリヌリ
吹雪(でも……あの書類って海軍のやつだし……やってないことはないよね……)
吹雪(もっとよく見えないかな……あ、そうだ……)
吹雪「…………」ムムッ
グィィィー キリッキリッキリッ
吹雪「……かいぐんしょう……しざいほうこくしょ……」
吹雪「……」
吹雪(ほっ……よかった……ちゃんと仕事してた……)
提督「……」スタスタ
スゥーーーッ
吹雪「ヒッ!?」ビクッ
提督「……え、今の今まで気付かなかったの?」
吹雪「え、え……あ、は、はい……ちょっと双眼鏡を……」
提督「……?」
吹雪「……あはは……」
提督「……あ、そういうことか…………まぁ、入れば?」
吹雪「え、は、はい!え、えっと……失礼します……」
吹雪「……あの、さっきから何を?」
提督「プラモデル作ってたんだよ」
吹雪「……ぷらもでる?」
提督「模型だ、模型、TVアニメやゲームに登場するものを立体化した模型だよ、そこに飾ってるだろ?」
吹雪「……?」チラッ
吹雪「…………おー……」
提督「実家から送ってきたものばかりだけどね、新規で作ってるのは机にある奴だけだよ」シューーッ
吹雪「机……この肩部の赤いやつですか?」
提督「うん、カッコいいだろ?」
吹雪「……」マジマジ
吹雪「もっと肩の色濃くしたほうがカッコいいと思いますけど……」
提督「それは……まぁ……そうだよなぁ……」
吹雪「ふぅん……ん?」カチッ
ベムッ
吹雪「うわっ!?開いた……」
提督「最近のプラモって凄いよなぁ……そこまで再現してるんだから……」
吹雪「……へぇ……すごいですね……これ、司令官が作ったんですか?」
提督「まぁ、バラバラになったものから組み立てたっていうのが正しい表現だな」
吹雪「それでも……すごいなぁ……でも司令官、いつも仕事は……」
提督「ん?んー……気が向いたらやる程度だな、忙しい時は本当に忙しいけど」
提督「ちなみに明日提出する書類は机の中にあるけど、見る?」スッ
吹雪「え、いいんですか?」
提督「いいのいいの、ほれ」
吹雪「あ、じゃ……じゃあ……失礼します……」ペラッ
提督「……そういえばメタビートベイアニットのつや消しってやったっけ……」
吹雪「……これは……川底棲艦の報告書……」
吹雪「……川の様子……司令官毎日川に行ってるのかな……」
吹雪(……今日も異常なしか……そういえば最近新種見ないなぁ……)
吹雪(それにしても……)ペラッ
吹雪(……なんというか……テンプレート通りの文章だなぁ)アハハ
吹雪(まぁ……仕方ないか)
提督「何か変なところとか無い?」
吹雪「今のところは……大丈夫ですけど……」
提督「そっか、ならよかった」
提督「……よし、これで完成っと……」
吹雪「お疲れ様です、司令官、あ、これ…大丈夫でした」
提督「あ、うん……ありがとう……」
吹雪「……」
提督「……」
吹雪「……」
提督「……あー……」
吹雪「あ、司令官の部屋って……いつも窓開けてるんですか?」
提督「ん?……まぁプラモ作るときだけだよ、塗料とか臭いし」
吹雪「そうなんですか……」
提督「……」
吹雪「……」
提督「……しかし……珍しいな」
吹雪「?」
提督「吹雪ちゃんが部屋に来るなんて、何かあったの?」
吹雪「え……あ、め、迷惑でしたか?」
提督「いや、そうじゃないけど、珍しいなって思ってさ」
吹雪「そ、そうですか……」
提督「…………」
吹雪「別に……深い意味は無いですけど……」
吹雪「その……今日の件、司令官……怒ってないかな……とかジュースの件のお礼とか言いたくて……」
吹雪「そ、それに、司令官がちゃんと仕事してるのかなって、気になって……」
吹雪「…………」プイッ
提督「……ま、別に俺は怒ってないし、ジュースは……まぁお礼は聞いたし」
提督「……その、なんて言うか、そうだな……」
提督「…………」
提督「……よく分からん……」
吹雪「……私も、よくわかりません……」
吹雪「司令官のことは信頼してるけど……その……」
吹雪「……」チラッ
提督「……」
吹雪「……あ」プイッ
提督「……あー……えっと……吹雪ちゃん」
吹雪「…………言わないでください」
提督「あ、はい」
吹雪「……ちょ、ちょっとのぼせて頭がぼんやりしてるだけですから……明日になったら、また普通の吹雪になってますから」
提督「……あ、うん」
吹雪「だから、今日の私は……明日までに忘れてください……」
提督「お、おっけいです……」
夜中 提督の部屋
提督「…………」
吹雪「…………」
吹雪 提督((寝れない!?))
吹雪(ど、どうしよう……なんだか勢いで寝るって言っちゃったけど……寝れないよ!!)
提督(ど、どうする……ま、まさか一緒に寝るなんて思ってなかったぞ……!?しかも同じ布団!?)
吹雪(……で、でも寝ないと……寝れないってバレたら……)
提督(これ、駄目なパターンだ……落ち着け……落ち着け俺……下着姿の女の子だからって……そう焦る必要はない)
吹雪(大丈夫……ゆっくり目を瞑れば……そう……)
提督(落ち着け俺……そうだ……心を沈めて……そう……無心になれ……悟りを開け……)
提督「…………う、うぅ……」
吹雪「…………う……んっ……」
吹雪(や、やっぱり寝れない!司令官が隣で寝転んでるなんて今まで無かったんだから……)
提督(寝れるわけねぇだろ!馬鹿か神は!ご褒美だろうけどこんな唐突なご褒美は逆に拷問だ馬鹿野郎!!)
吹雪(い、今からでも遅くないかな……瑞鶴さんのところで寝ようかな……そうだ、そうだよ!私がバカだった!)
提督(……ず、瑞鶴ちゃんならこの状況を打破してくれるはず……夜分に悪いけど相談してみよう……)
提督「……」ムクッ
吹雪「……」ムクリ
提督「あ」
吹雪「はっ」
提督「……」
吹雪「……」
提督「……」
吹雪「……」
提督「……寝ようか」
吹雪「そ、そうですね……」
モゾッ
次の日
チュンチュンチュン チュンミスチー チュンチュン
吹雪「……っ!」ガバッ
吹雪「……?」キョロキョロ
吹雪「……司令官の部屋……」
吹雪「……へ?し、司令官は?」
スゥーッ スゥーパタン
ギィギィギィギィ ガチャッ
提督「あ、おはよー、珍しいな、吹雪ちゃんが寝坊って」
吹雪「あ、司令官、おはようございます……あれ?瑞鶴さんは?」
提督「まだ寝てるよ、とりあえず髪解いて着替えな、えらい格好だぞ」
吹雪「え……す、すみません!すぐ整えてきます!」タタター
提督「うん、いつも通りの吹雪ちゃんだな……」
ピンポーン
提督「ん……?誰だこんな朝に……はいはーい」
テクテクッ ガララッ
提督「はいはい……」
パーカー女「…………」
帽子のでかい女「ア……あ、ど、どうも、アサ、コホン……朝早くに申し訳アリマ、ありません」
ガララッ ピシャッ
提督「……」
提督「……」アセダク
吹雪「し、司令官?」クシクシッ
提督「……」
ピンポーン
提督「……うん、今のは幻覚だ、そういうことだ」
吹雪「?」
ガララ
提督「あ、は、はい……」
帽子女「……コホン、では改めまシテ……して、私は……」
パーカー「カワゾコヲ……ア、川底を知りたいと思ってる協力者です」
提督「ちょ、ちょっと……ちょぉーっと待って下さいね?」
ガラララ ピシャッ
吹雪「……お客さんですか?」
提督「いや、違う……いや、違わないけど違う……」
吹雪「??」
提督「なんだろう……なんて言えばいいんだろう……」
吹雪「???」
提督「……とりあえず……話だけでも聞くべきだろうか……」
ガララ
帽子「…………!!」ジタンダ
パーカー「……??……、……」ハテナ?
帽子「……!!」ムッカー!!
提督(……これがサイレントギャグっていうのか……?)
帽子「……!!」ハッ
提督「あ、気づいた」
帽子「……ア」
帽子「あ、あの……」
提督「あ、はい……」
帽子「……あの、別に私ハその……怪しいものデハ……ないです……ハイ」
パーカー「……ソ、ソウデス!ワタシはそんな、ソウイウ深海せいかんではないですから!はい!」
提督「そ、そうですか……」
パーカー「ソウデスヨ!そうです!これはフツウのリュックですから!」
提督「そ、そうですよねー……あはは……」
提督「じゃ、じゃあ……準備するので申し訳ないですけどほんのちょっと待って下さいね……」
帽子「あ、はい」
ガララ ピシャッ
吹雪「…………??」
提督「…………」アセアセアセ
吹雪「……え、えっと……」
提督「吹雪ちゃん、一旦部屋に戻ってた方がいい……うん、そうした方がいい……」
吹雪「え??」
吹雪「ど、どうしてですか?」
提督「いいから部屋に行ってなさい……ここは俺が何とかするから……」アセダク
吹雪「え、あ、ああはい……」
ガチャッバタン ギィギィギィギィ
提督「……さて……鎮守府防衛戦だな……」
ガララ
提督「あ、ど、どうぞ……上がってください……」
帽子「オ、オジャマシマス……」
パーカー「おじゃま……シマス?」
提督「……」
虫ヲ級『……?』
蟹レ級『……ア』
提督「……あ、座布団、そこですので……」
帽子「は、はい」スワリ
パーカー「……?」ヒソッ
帽子「……!!」ギロッ
パーカー「……」スワリ
提督(……まさか、こんな間近で深海棲艦を見ることになるとは……あれはヲ級とレ級じゃないか……?マジものの)
ヲ級「あ、あの……えっと……」
レ級「アタ……わたしタチはナニヲ、を、すればいいんでしょうか?」
提督「あ、いえ、別に何をするわけでもなく、くつろいで頂けたらそれでいいので……今お茶淹れますね」
ヲ級「……ア、ハイ」
レ級「…………」
蟹レ級『……』ギロッ
レ級「……」ニヤリ
蟹レ級『……』ビクッ
提督「……あ、この子は別に気にしないでください、うちのペット(?)ですから」コトッ
レ級「ア、ハ、ハイ」
提督「……それにしても、リュック降ろさないんですね」
レ級「あ、こ、これは、その、あの、あれ」
ヲ級「……この子のお気に入りなんでス、ね?」
レ級「あ、ウン!ハダミはなさずもってたいので!」
提督「そうですか……帽子もですか?」
ヲ級「エ?……あ、はい」
提督「相当なこだわりですね…あ、どうぞ、冷たいですけど」ニコリ
ヲ級「……」ホッ
レ級「……」フゥ
ヲ級(……ヲイ、オイ)
レ級(ナンダヨ)
ヲ級(本当ニ コレデ大丈夫ナンダロウナ……?)
レ級(イケルハズダ……タブン)
ヲ級(……信ジルゾ…)
レ級(アタシガ本題ブッコム……ヲ級ハアタシニアワセトケ)
ヲ級(……ホント……ナニガ目的ナンダカ……)
レ級「……あ、あの……」
提督「はい、何でしょう?」
レ級「これ……つまらないモノですけど……」
レ級(コレ……スッゲーキチョウナモノダシ……)ゴソゴソ
ヲ級(ナニモッテキタンダ?)
レ級(猫艦戦)ゴトッ
ヲ級(ハァ!?オマエバカカ!?バカナノカ!?)ガシッ
猫艦戦「……」
提督「……」
提督(……これはひょっとして笑う所か?)
レ級「ど、どうぞ……」
ヲ級(ドウゾジャナイダロ!!!オマエナニシテクレテルンダ!!!コレ!!!ダレノダトオモッテルンダ!!)
レ級(ウルッセェナ!!ジャアオマエ ニンゲンヨウノミヤゲヨウイデキタッテノカ!?アァン!?ブッコロスゾ!!)
ヲ級(オマエモヨウイデキテナイダロウガァ!!!!)
ヲ級「あ、あはは……スミマセン、ヘンなものヨウイしちゃって……」
提督「あ、いえ、大丈夫ですよ?それにコレ、すっごいいいものじゃないですか……ありがとうございます」
レ級「え」
ヲ級「エ」
提督「うちの家宝になるかもしれないような代物ですよ……!ありがとうございます!!」ススッ
ヲ級(エ、ドユコト?)
レ級(……アタシガタダシカッタジャネェカ)
提督「私からもお礼しないといけませんね……何かあったかな……」スッテクテクテク
ヲ級(……ナンカ、ゴメン)
レ級(イインダヨ)
提督の部屋
提督「……」スッ
猫艦戦「……」
提督「……」アセアセ
提督「……よし」コトッ
提督「これ渡していったん帰そう……」
提督「ハッタリが効くかどうかは微妙なところだが……」
ギィギィギィッ ガチャッ
提督「すみませんね……これ、あんまり人に見せちゃいけないんですけど……」
ヲ級「ヒトに見せちゃ」ゴクッ
レ級「イケナイモノ」ゴクッ
ヲ級(……)
レ級(機密……ヲ……手ニイレル……コンナアッサリ目標ヲ!?)
ヲ級(コレガホントウナラ……ワタシタチ……)
提督「最近和賀郡で極秘裏に開発されている人型決戦兵器……それの模型なんです」カチャッ
ガンダム(日本軍カラー)
ヲ級「……これは……」
レ級「……コレガ……!!」
レ級(……ヲイ!コレ……)
ヲ級(ニンゲンガタ……!)
レ級(ヤベエゾコレ……コンナモン開発シテンノカ……!?)
ヲ級(ダガ実験ダンカイ……ミタカンジ武装ハタイシタコト無イ)
ヲ級「これ……いいんですか?」
提督「えぇ、あんな貴重なものを頂いたんです、お礼としては粗末ですけど……」
ヲ級(……ヨシ、カエッテ解析スルゾ)
レ級(……)コクッ
和賀郡 ×
我が軍 ○
アリガト…ウゴザイマス イエイエトンデモナイ
ガララッ ガラララッピシャッ
帰り道
ヲ級(……バレナカッタナ)
レ級(……アァ)
ヲ級(猫艦戦ノコト……北方様ニナンテ言ウ?)
レ級(ナァニダイジョウブダ……撃墜サレテストックガ無クナッタ、コレデ大丈夫)
ヲ級(……ソンナモンカ)
レ級(ソレニ、コンナ機密ヲテニイレタンダ、ムシロ褒メラレテイイゼ?)
ヲ級(…………ソウカ)
レ級(アァ、アタシタチ、ツイニテガラヲアゲタンダ)
ヲ級(……)
ヲ級「ヒトご、これでヨカッタの?」
レ級「だいじょうぶ、ダヨ」
ヲ級(……モットレンシュウシヨウ)
レ級(タシカニナー、アタシタチコレ全部テレパシーミタイナモンダシ)
ヲ級(……シカシ、シズカダナ、前浜)
レ級(ニンゲン、ドコイッタンダロウナ)
ヲ級(……ソレト……ヒトツキニナルンダガ……)
レ級(ア?)
ヲ級(アレ、本当ニ鎮守府ナノカ?)
レ級(……シラネ)
リビング
吹雪「し、深海棲艦が……あのお客さんが!?」
瑞鶴「しかもレ級とヲ級って……大丈夫だったの!?」
提督「あぁ……なんかバレバレにも程がある変装してお茶飲んで帰ってったけど……何しに来たんだろう」
瑞鶴「……敵地視察?」
提督「かなぁ……分かんないけど……あ、あと何かよくわからないおみやげくれたよ?」
瑞鶴「?」
提督「何か……なんだろうコレ……」ゴトッ
猫艦戦「……」
瑞鶴「…………」
吹雪「?」
瑞鶴「え……これ、本物?」
吹雪「何ですか?これ……」
瑞鶴「……いや……これ……え……ヤバイんじゃないのコレ……」サァーーッ
提督「……まぁ……多分深海名物的なものだと思うけど……」
瑞鶴「そんなもんじゃないわよ……これ……深海の最新兵器よ!?」
吹雪「え」
提督「え」
瑞鶴「……あなた達知らなかったの……?」
瑞鶴説明中……
瑞鶴「……という訳なの、この兵器の鹵獲は個人で片付けられる問題じゃないわ……」
提督「……これが……」
吹雪「震電や秋水を凌ぐ最高速度を持って……ガトリング砲並みの武装を持つって……」
提督「……じゃあ、ちょっとこれは……横須賀さん辺りに送ったほうがいいよな……吹雪ちゃん、ダンボールある?」
吹雪「え、あ、はい、確か」
瑞鶴「ちょ、ちょっと待って提督さん、何で送るつもりなの?ダンボールってどういうこと?」
提督「え、宅急便だけど?」
瑞鶴「危機感の欠片もないわね……」ハァ
クールビンデース レイトウショクヒン、ワレモノチュウイデ ハーイ1200エンニナリマス アリアシター
テ、テイトクサン、ナンデクールビン? セイセンヒンカトオモッテ
ブロロロロロローン
提督「……お手柄……なのかな?」
吹雪「……さぁ……」
提督「あの子達には悪い事したかもなぁ……」
吹雪「あの子達って?」
提督「……あの艦戦のお返しにプラモあげたんだ、しかもうちの軍の秘密兵器を謳って」
吹雪「…………報復とか、大丈夫なんでしょうか……」
提督「さぁ……向こうの上層部が単純な人なら最後まで騙し通せるかもしれないけど……」
吹雪「……どうなるんでしょう……」
提督「ま、まぁ……近いうちにまた訪ねてくるかもしれないな……少し準備したほうがいいかも」
吹雪「は、はい!」
深海 北方海域
北方(……へぇー……これがあいつらの秘密兵器なんだ……)
ヲ級(……ハイ)
レ級(……オトガメナシカ?)
北方(で、私の艦戦はどうしたのよ、まさかこの模型と交換ってわけじゃないよね?)
ヲ級(……エ、エト……ソレガ……)
北方(……)
ヲ級(……テスト飛行中ニ……)
北方(嘘、絶対ウソ、あんな辺境の地に私の艦戦が落とされるわけ無いじゃない)
レ級(ウ……ヤッパダメカ……)
北方(何の冗談かよくわからないけど、無くしたならさっさと新しいの作って持って来なさい)
ヲ級(……デスガ……ワタシタチモウ資材ガ……)
北方(だったら無くした艦戦見つけて完璧な状態にして持ってこればいいでしょ、どっちにしろ私が我慢する理由がないわ)
ヲ級(……デスヨネー)
北方(さっさと見つけてきなさい、いい?)
レ級(ハ、ハイ……)
ヲ級(ハイ……)
帰投 隠れ棲地
ヲ級(……ダカラ……ダカラアレハヤメロッテイッタンダ!!!!!)バンッ!!
レ級(シッカタネェダロ!!アレシカナカッタンダヨ!!!!)クワッ
ヲ級(ダカラッテ!!!北方様ノ!!艦戦を!!使ウヤツガ!!イルカアアアァ!!!!)バンッバンッバンッ!!
ヲ級(コンカイバカリハ!ガマンナラン!!表デロコラァ!!)
レ級(ア゛ァン!?アタシニ喧嘩ウッテンノカ!?)ギロォ
ヲ級(ウッテヤルヨ!ヴァーゲンセェルダコラァ!!!)ブゥン!!
ヲ級(ソノ調子ノッタ面ァ!!ブッツブシテクレr)
ヒュン ドゴォオン
ヲ級(エ)
ジャコン ドォンドォンドォンドォンドォンドドドォン
レ級(アンマチョウシノンナヨ……)
ヲ級(……スミマセンデシタ)
レ級(…………デ?……ドウスンダ?北方様ノキゲン治スニャカナリ骨ガオレンゾ?)
ヲ級(……ソウダナ……モトハトイエバオマエガ)
レ級(ア?)
ヲ級(ナンデモナイデス)
ヲ級(……コホン……トリアエズ……アレダ……猫艦戦……トリカエスゾ)
レ級(……今日カ?)
ヲ級(流石ニ今日ハタイミングガワルイ……モウスコシヒト語ヲ勉強シテカラトリカエスゾ)
レ級(……ソウダナ……アタシノコトバ……イマカンガエタラナンカヘンダシ……)
ヲ級(ウン、ジャア飯食ッタラチョットベンキョウスルカ)
レ級(アァ)
とりあえず今日はこの辺かな……
もうすぐスレも埋まるし……本編は次スレかなぁー
吹雪と提督早くくっ付け
>>947
アニメ版吹雪「男の人は駄目だよ私!せめて赤城さんか金剛さんみたいな艦娘じゃないと!」
吹雪「え…(ドン引き)」
アニメ版吹雪とここの吹雪が会ったらどうなるのか気になるww
……さて、埋まるまでの44……何をしようか
よし、1レスで片付く短編を淡々と落としていこう
ピンポーン
提督「……?」
タッキュービンデース
提督「お、来たか……」
吹雪「あ、私が出ますね」
提督「いや、ここは俺が出るよ」
吹雪「?……いや、でも司令官今料理中でしょう?」
提督「大丈夫だ、とりあえず吹雪ちゃんは揚げ物見ててくれ」
吹雪「い、いやいや!揚げ物はまずいですよ!とにかく司令官は揚げ物に集中してくださいってば!」
提督「コレばかりは譲れない!吹雪!上官命令だ!揚げ物を見ろ!!」
吹雪「そんなことで上官命令を使わないでください!私に揚げ物は早いんですってば!!」
提督「ええい面倒くさいな!男の事情ってものがあるんだよ!油が跳ねないように見とくだけだから!!」
吹雪「何で司令官は変な所を自分でやろうとするんですか!それくらい私を頼ってくださいよ!!」
提督「分からんのか!?まだお前はわからないのか!?男が宅急便を自分で取る理由なんて一つだろ!!」
吹雪「意味がわかりませんよ!早く揚げ物!私は判子押すだけですから!!」
ギャーギャー
空母ヲ級(変装)「タッキュービンデース……」
ヲ級(ナゼダ……ナゼデナイ……バレテルノカ……?)
蟹レ級は喋りたい
水槽
蟹レ級『……アー』パクパク
虫母ヲ級『……?』
レ級『…ウー…』パクパク
ヲ級『……ヲ?』
レ級『……アーウー』
ヲ級『……ヲー』クビカシゲ
レ級『……アーウーオーオー……オークー……オーキ』ハッ
ヲ級『?』
レ級『オーキュ……オーーーキッ』ウーン
ヲ級『……??』ジブンユビサシ
レ級『……オ……キュ……オキュ?』チラッ
ヲ級『……ヲ!?』
レ級『オキュ、オキュ……ウー……オ、ヲ……ヲキュッ……アッ』
レ級『……ヲキュ……ヲキュ……』ブツブツブツ
ヲ級『……ヲ、ヲヲ……』
レ級『ヲキュウッ!』ニカッ
ヲ級『ヲ!……ヲヲー!』
レ級『ヲキュウ……ヲキュウ!』ギュゥ
ヲ級『……ヲッヲッ……』ギュウ
レ級『……ヲキュウ』ギューーッ
ヲ級『……ヲッ』
レ級『ス……ス……』
ヲ級『?』
レ級『ヲキュウ……ス、キ』
ヲ級『……!』
重油の味
吹雪「…………」アセダク
重油(5ガロン)「……」ドロォォ
吹雪「……し、しれい……かん……?」
提督「すまん……注文ミスで一個重油が紛れ込んでしまったんだ……頼んだ手前捨てるわけにもいかないし……」
吹雪「……そ、そう……ですか…………でも、大きくないですか……?」
提督「……注文ミスだ……瑞鶴ちゃんはもう灯油あげちゃったし……練習帰りの吹雪ちゃんしか処分できないんだよ……」
吹雪「そ……そう……なんですか……」アセアセ
提督「すまん…なんとか処理してくれ……俺は部屋に戻るっ!」
ガチャッバタン ギィギィギィギィ
吹雪「し、司令官っ!!…………あぁっもう……どうすれば……」チラッ
重油「……」ドロォォォン
数分後
吹雪「……最後に飲んだの……いつだっけ……」ジィー
ゴボッゴボッ
吹雪「……とりあえず……最初は……臭いを……」クンッ
モワァァ
吹雪「っつぅーー……!!く、臭い……うぇぇ……ぺっぺ!」
吹雪「……うぅ……どうすればいいの……」
ドロォォォー
吹雪「…………でも、悩んでもしょうがないよね……一口……一口だけ……」
ドロドロッ
吹雪「…………一口……大丈夫……大丈夫………………」ペロッ
吹雪「………………」グニグニッ……ゴクッ
吹雪「…………うえぇぇっ……苦い……苦いよぉ……」
吹雪「……でも……飲まないと…………グスッ……飲まないと司令官が……」ガシッ…グッジュルッ……ゴクッ
吹雪(……う……うう……気持ち悪い………)ゴクン……ゴクン
吹雪「んぷっ……うっぷ……んん…………」ゴクッゴクッゴクッ
吹雪「……っぷぁ……ゲホッ!!ゲホッ!!!……うぅ……服が……ドロドロ……」
吹雪「ベトベトして……気持ち悪い……なんで……何で私がこんな目に……グスッ……うう……」
吹雪「ふ……ぅう……うぇぇ……」
瑞鶴「あれ、吹雪、何泣いてん……あ、重油じゃん、いいなー、貰っていい?」
吹雪「え……は……はい……?」
瑞鶴「やった、さーんきゅっ」
ゴクッゴクッゴクッゴクッ……ゴクッゴクッゴクッ
瑞鶴「ぷはっ!ごめんね、全部飲んじゃった」ガランガランッ
吹雪「あ、あ……アリガトウゴザイマス……」
※ 重油です
……うむ、脳内で即興で考えたんじゃこれが限界じゃ……
後はなにか質問だの何だのにさせてくりゃれ
吹雪の提督の部屋探検書いてもいいのよ
この世界観の艦娘ってどういう存在?
同一個体の艦娘達が複数存在する世界観、であってる?
>>971
ハッ……
------------------------------------------
提督の部屋
吹雪「司令官はお買い物中……」
吹雪「入るなら……今しかないよね……」
スゥーッ……スゥーーッパタン
吹雪「……おじゃましまぁ……す……」
吹雪「…………」キョロキョロ
吹雪「ちょっと薄暗いかな……それに、少しだけ散らかってるし……」チラッ
吹雪「………………それにしても……大きな本棚……」
吹雪「……ちょっと読んでみようかな……」スッ
吹雪「……羅生門……へぇ……なんだか懐かしい……」ペラッペラッ
吹雪「でも、何でこんな古い本ばかり……司令官の趣味って訳ではないみたいだけど……」
吹雪「司令官の趣味は……確かぷらもでる?模型作りだよね……」テクテク
吹雪「……この黄色いロボット……ちょっとかわいいかも……えっと……なんて言うんだろう……あ、箱……」
吹雪「えっと……メタビーか……へぇ……こっちは……えっと、なんだろう……読めない」
吹雪「まぁいいか」カチャッ テクテク
吹雪「……ポスターは海軍のカレンダーで健全だし……よかった……変な思い込みだよね……」
吹雪「疑った私がバカ見た……ん?」
吹雪「……本棚の下の段……なにか入ってる……」
吹雪「……なんだろう……」ゴソッ ハラリッ
吹雪「……ピンク色の本……?」モゾモゾ スッ
本『可愛いあの娘を捕まえて』
吹雪「……!!!」ドキッ
吹雪「…………」ドキドキ
吹雪(これって……あれ……だよね……あの……)
吹雪(……え、エッチな本……)マジマジ
吹雪「こ、コホン…………」ジィーーー
吹雪(…………)
吹雪「これは……司令官がちゃんとした性知識を持ってるかどうかをチェックするだけ……そう、健全な行為……」ペラッ
・
・
・
・
スゥッスゥーッパタン
提督「さて、仕事するか…………」
吹雪「………………」スヤスヤ
エロ本『可愛いあの娘を捕まえて』
提督「…………海風でも浴びるか……」
スゥーッパタン
何も急いで埋めることもないと思うけど
とりあえず次スレに誘導するのを忘れなければ俺は良いから
一つ質問、川底たちってあの留守番騒動以降は水槽からの出入りは自由になるように環境整備されたの?
>>972
生まれながら深海棲艦に立ち向かう能力を持ちry(CV.ハマーン様)
アニメ版と全く同じ、制海権を奪還するために存在している女の子って奴じゃ
艤装は第二の自分だけど、夕張みたいに新装備を開発して後付けすることも可能。
全世界に艦娘は存在します
>>973
NO、改型は瓜二つだけど別人
つまり瑞鶴改と瑞鶴は別人となる。
だけど夕張がどんな魔改造しても夕張は夕張
北上様とスーパー北上様は同一人物、だけどハイパーになると別人になる
見た目や服装がガラリと変わるタイプ(龍驤など)は別人になるけど追加兵装が施されるだけの艦娘は同一人物
こんな感じ
>>975
まさかスレが埋まるとは思わなんだのだ……まぁ大丈夫、次スレの誘導は忘れんよ
足ふきマットとハンドタオルが置かれたぜ、あと飛び降りても痛くないし水気も取れる
家の人がいるときは濡れたタオルを直接渡すけど、誰も居ない時はカゴに濡れたタオルを入れる感じ。
吹雪以外も川底棲艦と意思疎通ができるように気配りをし始めた
ッて感じ
て事はハイパー北上様が存命ないし解体されていない内は
スーパー北上様はハイパー改造できないってことか……
いや、そもそもハイパー改造自体できない感じ?
ちとちよ姉妹が一堂に会するとややこしいのは分かった
そろそろ次スレ立てる感じ?
>>978
そういうこと
ノーマルからスーパーへの改造はできるけどハイパーにはなれない
ハイパーはハイパー専用の個体というか義体の子がいる。
だから普通の北上様が死んでもハイパー北上様には何の影響もないしなんの関係もない。
大井っちからしたら大問題にも程があるけど
>>979
うっす、次スレの季節じゃ……というかこれ、埋まる前に次スレ立ててもいいのかい?
んーあんまよくわからんがゲームみたいに”吹雪”って個体が何百人も別々の鎮守府に存在してるって訳じゃないってこと?
>>984
いえす、わかりにくくてすまぬ
吹雪「やっぱりこの鎮守府はおかしいです!!」
吹雪「やっぱりこの鎮守府はおかしいです!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1424708332/)
次スレ、建てたぜよ
うむ、スマンなゴタゴタして……次スレにもつれ込むのは初めてで……
……うーん、そうだな……キャラ設定書くにもまだそんなに固まってないし、ココマチマチマ埋めで行きますか
というわけで、埋め立てじゃ
ヲッ
このSSまとめへのコメント
吹雪かわいい♪瑞鶴お姉さんしててかわいい♪