刹那「平和だ」 (28)

西暦2307年……地球は化石燃料のほとんどが枯渇した中なんやかんやで太陽光がやばくて科学の力ってすげー状態だった。
争いなど街中の喧嘩程度しかない、極め付けに平和な世界が築き上げられていた……



ロックオン「いいことじゃねーか。俺らが公に知られないってことは平和の証だぜ」ピコピコ

アレルヤ「そうなんだけどさ。こう、ただ宇宙でゲームで暇つぶしてるだけだと、僕らの存在意義わからなくなるよね……」ピコピコ

ティエリア「僕たちはただ在ればいい。ヴェーダの情報とガンダムの力で裏方に徹しろというなら従うまで……!? アレルヤ!トギを使うなトギを!」

アレルヤ「ティエリアこそシャギとかいう弱キャラ使うのやめなよ」

ロックオン「うるせえな、喧嘩すんなよ」

ティエリア「FPS厨はだまれ」

ロックオン「っのヤロー……」

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アレルヤ「……あれ?そういえば刹那は?またエクシアの整備かい?」

ティエリア「忘れたのか、刹那は今日から地上勤務だ。イアンとフェルトもな」

ロックオン「おやっさんは例の島、フェルトは親のとこ、刹那はトーキョーだな」

アレルヤ「……羨ましい。上に来るときにお土産のゲーム頼んでおこうか」

ティエリア「そうだな、ジュジュのオールスターバトルでも頼んでおくか」

ロックオン「……釣りしてえな」



~トーキョー~

刹那(ここが俺の与えられた部屋か)ガチャガチャ

沙慈「あのー……」

刹那「……?」

沙慈「もしかして、お隣さん、ですか?僕、隣に住んでる沙慈・クロスロードです」

刹那「……刹那・F・セイエイだ」

沙慈「見た所同い年みたいだし、何かあったら気軽に声かけてくださいね」

刹那「……あぁ、よろしく頼む」

沙慈「じゃあ」パタン

刹那(……変だとは思われなかっただろうか)ソワソワ

せつなはうす

刹那「家具は一通り揃っているな」

刹那「とりあえず夕飯の買い出しをしなければ」

刹那「……しまった、料理なんてほとんど作れない」

刹那「今まではレーションに頼っていたからな」

刹那「……適当な店にでも行くか」



刹那(……世界は平和だ)トコトコ

刹那(随分昔から戦争のせの字もないような平和極まりない、素晴らしい世界だ)トコトコ

刹那(しかしどういうわけか、俺はそんな平和な世界で平和に暮らしていたら、ある日突然ソレスタルビーイング……今所属してる組織にスカウトされた)

刹那(給料がいいからはいってみたらよくわからないトレーニングばかりさせられて、世界の紛争を根絶するだのナンダの話を聞かされた)トコトコ

刹那(そんなことしなくても世界は平和なのに)トコトコ

刹那(そんなわけで、実家に仕送りをしながらトレーニング三昧の日々を送っていたらトーキョーに潜伏することになった)トコトコ

刹那(いい機会だしここでたっぷり遊ぶことにしよう)トコトコ

刹那「」ピク

刹那「うまそうな匂いだ、このラーメン屋にしよう」

刹那「おいしかった」

刹那「ただいま」バタン

刹那「……ネットでも見るか」

刹那「ん?CBからメール……アレルヤか」

刹那「お土産にゲームをよろしくだと?選別もよこさずなんて奴だ、却下だ」

刹那「……やることがないな」

刹那「明日から何をして過ごせばいいんだ」

刹那「不安だ……」

刹那「……朝か」パチリ

刹那(もっと惰眠を貪りたいのに勝手に目が覚めてしまう、不便だな)

刹那「……何をするか」

刹那「ゲームは持ってきたが……地上に降りてまでやることじゃないな」

刹那「……うーん」



刹那「そうだな、仕事でも探そう」

刹那「ソレスタルビーイングだとかいうたいそうな名前はいいが、あんなよくわからない組織いつ潰れてもおかしくないしな」

刹那「幸い生活費と給料は支払われてるしさらにバイトをして貯金をしよう」

刹那「求人情報誌でも買いに行くか」

~公園~

刹那「ホットドッグ二つとコーヒーを」

店員「ありがとうございました~」



刹那(さて、情報誌読むか)パラパラ

刹那(……あまり良いのがない、自給が安すぎる。いや、ソレスタルビーイングが無駄にいい給料だからか?そこは感謝しないとな)パラパラ

刹那(ホットドッグうまいな)モサモサ

刹那(……うーん、幸い資格はたくさん取らされたからな、なるべくいい職場を)

沙慈「あ」

刹那「ん?……沙慈・クロスロードか」

沙慈「やぁ、奇遇だね、確か、刹那さん?」

ルイス「ねえ、誰々知り合い?」

沙慈「うん、隣に引越してきたんだよ」

ルイス「へー、こんにちはー」

刹那「……こんにちは」ペコリ

沙慈「散歩でもしてたの?」

刹那「いや、休憩ついでに昼食を取っていた」

ルイス「あーホットドッグ、いーなー」

沙慈「……それ、求人情報誌?」

刹那「あぁ、仕事を探している」

ルイス「あれ?見た目同い年くらいだし学生じゃないの?」

沙慈「ぁ、ちょ、ルイスっ」

刹那(どうしよう、一応守秘義務あるしな、適当にごまかしとくか)

刹那「故郷から出稼ぎにトーキョーにきた。ここは仕事が多いらしいからな」

沙慈「そ、そうなんだ……ゴメン、嫌なこと言わせちゃったかな」

ルイス「えー、立派だな~」

刹那(騙されやすくてよかった)

刹那「情報誌で仕事を探していたが、なかなかいい場所が見つからなくてな(自給的な意味で)」

沙慈「そっか……(出稼ぎってことは実家が貧乏なのかな、だとしたら、勉強とかも……)」

ルイス「じゃあ沙慈のバイトを紹介してあげたら?人手不足なんでしょ?」

沙慈「あ、それなら確かに……刹那さん、ピザ屋でバイトしてみない?」

刹那「ピザ屋?」

沙慈「トッピングとか電話対応とか、運転免許があれば配達なんかもできるよ。今猫の手も借りたいほど忙しくて」

刹那「……自給は?」

沙慈「1100円くらいかな」

刹那「……是非紹介してくれ(なかなか高い!)」

沙慈「よかった!じゃあ店長に僕から話をしてみるよ!そしたらまた連絡するよ。もしよければ電話番号教えてもらえないかな?」

刹那「かまわない」

ルイス「あ、じゃあ私も交換する~……沙慈、いい?」

沙慈「え?なんで僕に聞くの?」

ルイス「……沙慈のアホ」

沙慈「え?」

刹那「沙慈・クロスロード……お前は少し鈍いな」

沙慈「えぇ!?」

~トレミー~

ロックオン「もしもし、母さん?俺だよ、ニール……あぁ、久しぶりだな」

ティエリア「くそ!アレルヤ・ハプティズン!貴様またハメ技を!」ガチャガチャ

アレルヤ「だから情報サイト見てコンボ対策しろって言ったじゃないか、ヴェーダ使えばいいのに」カチカチ

ロックオン「ライルはどうだ?……優勝!すごいじゃないか!ハハ!え、俺?俺は今職場が休憩時間だから」

ティエリア「クソ!クソ!クソォ!なんだその馬鹿みたいに早い動きは!」バンバン

アレルヤ「これが使えないとこいつ弱いからね」カチカチ

ロックオン「そう、シドニー。今は冬でね、やっぱり寒いよ……え、シドニーは今夏?」

ティエリア「貴様!万死に値する!!」バキィ!

アレルヤ「痛っ!?ちょ、直接手を出すなんて!」

ロックオン「いや、嘘はついたよ、ごめん、でも仕事は本当にしてるんだ、仕送りだってしてるだろ?……いや、怪しい仕事なんかじゃ……」

ティエリア「僕は!俺は!私はぁ!!」ドスドス

ハレルヤ「てめぇぇぇ調子にのりやがってヨォォォォ!!」┣゛ゴォ

ロックオン「……怪しい職場……かも……しれない……」

グラハム「トーキョーに出張だと!?」

ビリー「うん、僕と一緒にね。あそこで最新の水素複合素材の現場を見に行くんだ」

グラハム「なぜ私まで行かなければならないのだ」

ビリー「実際にMSに乗る人の視線からなら新しい気づきがあるかもしれないじゃないか」

グラハム「興味が持てんな」

ビリー「サムラァイの文化を見ることもできるし、syabsyabやテンプゥラなどもご馳走してもらえるんだけどなぁ、気が乗らないんじゃ」

グラハム「気が変わった。私も行かせてもらう!」

ビリー「GOOD!」



刹那「なるほど、宇宙ステーションの作業員に……」

ルイス「そのために沙慈は頑張ってるの!」

沙慈「うん、ずっと目指してる夢だからね」

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