士「確か本郷に最初に喧嘩を売られたのは、まだ新人の鎧武だったな」

翔太郎「気の毒だった思うぜ鎧武は…いきなり大先輩が現れていろいろ思うところがあっただろうに、開口一番に言われたことが『おまえのようなひよっこをライダーと認めるわけにはいかん！』だぜ？」

翔太郎「しかもその後盛大にボコられたみたいらしいしな」

士「あれは酷かったな…あのあと俺が鎧武に会ったばっかのとき、結構落ち込んだ顔してたぜ」

翔太郎「あんまりだと思わねぇか？まだライダー始めたばっかで右も左もわかってない後輩に対してよ」

士「だな」

翔太郎「俺なら後輩に対してあんなこと絶対に言わないぜ、絶対にな」

士「ああ、最初の俺でも、あんな滅茶苦茶なことはさすがにしないだろう」

たっくん「ん？あんたらは…」

翔太郎・士「「あ」」

士「おまえはファイズ…巧か」

たっくん「こんなとこで何やってんだあんたたち」

翔太郎「ファイズ、あんたこの前のバダンとの戦いの時、仮面ライダーXにボコられたらしいじゃないか」

たっくん「……あ、ああ…まぁそうだけどよ」

翔太郎「気の毒になぁ、味方だと思ってたのにいきなりだったんだろう？同情するぜ…」

たっくん「……」

士「おまえも大なり小なりショックはあったようだな」

翔太郎「そりゃあそうだろ、世話になったばっかでいい先輩だと思ってた途端になぶられたんだもんなぁ」

士「挙句弱者呼ばわりされたんだぜ？不意打ち仕掛けた癖に何言ってんだこいつって話だ」

たっくん「………別に、そこまでショックってわけじゃない、あのあとちゃんと事情は聞かされたからな」

士「だが、現実問題おまえはXに痛めつけられた…違うか？」

たっくん「…」

翔太郎「まあ座れよファイズ、俺達今色々語り合ってんだ、同じ平成ライダーのよしみ、一杯付き合ってくれよ、俺達のおごりだ」

たっくん「いや、でも俺洗濯届けねぇと」

翔太郎「そんなの後でいいだろ、ほら遠慮すんなって」

翔太郎「俺はあんたのこと先輩ライダーとして尊敬してんだ、後輩のおごりには…素直に甘えるもんだぜ？」ｼｭｯ

士「ちょうどおでんも限界まで冷えてる、せっかくだから食ってけ」

たっくん「あ、ああ…わかった…悪いな」

翔太郎「話を戻すぜ」

翔太郎「昭和ライダーたちが言うには俺ら平成ライダーがバダン帝国を生み出した根源らしいが、俺にはあいつらの言い分にハァ？としか感じなかったぜ」

士「ああ、それは俺も同意だ、全く持ってわけがわからなかったな」

翔太郎「あの後よく考えたりもしてみたが、やっぱ納得できねぇ」

士「具体的な理屈も根拠もなしだしな、納得できるもクソもあったもんじゃない」

翔太郎「俺らが何したよ？別に昭和ライダーに危害を加えたわけでもない」

翔太郎「俺達ただ正義の為に今までちゃんと戦ってただけじゃん？どこにも落ち度ないじゃん？何も悪くないじゃん？」

士「うんうん、非の打ち所がないな」

翔太郎「で、結果的にみんな復活出来たからいいが、事実仲間達は一回何人か本郷率いる昭和ライダーに消されたわけだ」

たっくん「俺らも何人か昭和を消してなかったか」

翔太郎「あれは正当防衛だからいいんだよ」

翔太郎「んで、何か知らねぇうちに急に味方面しだしてよ？散々人のこと痛ぶっておいてよ」

翔太郎「今までのことはバダンを欺くためにやったことだ～とか、取ってつけたようなこと抜かしやがってよ」

士「何様のつもりだよな」

翔太郎「巧もそう思うだろ？」

たっくん「あ、ああ」

翔太郎「まあ俺もそこまではまだ我慢してやったよ、やり方には納得いかねーが仮にも大先輩だしな」

翔太郎「だが問題はその後だ」

士「うむ」

？？？「ん、あの人たちは…」

翔太郎「俺らは色々あったが、地下帝国バダンの企みを力を合わせて阻止し、打ち滅ぼした、めでたしめでたし…普通はこれで終わりだよな？」

士「ああ、終わりでいい」

翔太郎「だがあろうことか、あの老害ども、まーた喧嘩を売ってきやがった、しかも今度はガチでな」

士「あれにはさすがの俺も我慢の限界だったぜ、今でも思い出すだけで腹が立つ」

翔太郎「あれもう滅茶苦茶だぜ、なんでまたあんたらと最後の最後で無駄なやり合いしなきゃいけないんだと」

翔太郎「いくら先輩だからってよ、さすがにやっていいことと悪いことがあるだろ」

翔太郎「何が、『半分は作戦、だが半分は本心でもあった！ｷﾘｯ』　だよ　結局あんたら俺らのこと気に入らなかったから潰したかっただけだろ」

士「いくら言い訳したところで、あれはもはやただの後輩いびりでしかなかったな」

翔太郎「あれもう滅茶苦茶だったぜ、なんでまたあんたらと最後の最後で無駄なやり合いしなきゃいけないんだと」

翔太郎「いくら先輩だからってよ、さすがにやっていいことと悪いことがあるだろ」

翔太郎「何が、『半分は作戦、だが半分は本心でもあった！ｷﾘｯ』　だよ　結局あんたら俺らのことが気に入らなかったから潰したかっただけだろうが」

士「いくら言い訳したところで、あれはもはやただの後輩いびりでしかなかったな」

翔太郎「あんたもムカついただろ巧？」

たっくん「ちょっとな…」

翔太郎「はぁ？ちょっとで済むもんかよあんな理不尽なこと」

翔太郎「だいたい計画だったんならはじめから俺達に話しとけよクソが」

翔太郎「どんだけ脳筋なんだよあの耄碌ジジイども」

士「おい翔太郎、ちょっとキャラ崩れてんぞ」

翔太郎「うるせぇ！」ﾋｯｸ

たっくん(だいぶ回ってんな…)