拓海「あ、ウチの系列だとベイスターズ以外応援してることをおおっぴらに言うとマズイんじゃね？」

モバP「やめろ！！！！！！！」

拓海「うおっ！！！……ビックリした…大声だしてんじゃねえよお前は」

モバP「いいから、もうそれ以上言うんじゃない」

拓海「は？何でだよ、気になるじゃねえか」

モバP「やめろと言っているんだ。あと、その話を姫川の前でするのも禁止な」

拓海「……いやだから理由を教えろよ。何で気にしちゃいけねえんだよ」

モバP「何でもだ。これは命令だ。……じゃあ、営業行ってくる」

拓海「はあ・・ちょ、おい待てよ！質問に答えろよ！」

ガチャ

拓海「行っちまった…何なんだ一体」

ちひろ「……………」

拓海「あ、ちひろさんがいるじゃねーか。なあなあちひろさん」

ちひろ「ちひろは なにも しらない」

拓海「え？」

ちひろ「なにも しらない かいもの いってくる」

拓海「お、おう…」

ガチャ

拓海「何だあ？路骨に話題を避けやがって…なんか気味悪いな」

シーン

拓海「誰もいなくなっちまった……事務所開けるわけにもいかねえしP待つか」

ガチャ

拓海「！」

友紀「おっはよー！」

拓海（友紀さん！タイミングいいな…けど、何かあるかもしれねえしとりあえず様子見するか）

拓海「オッス、友紀さん。今日も元気だな？」

友紀「あーたくみんおはよー！そーなの！昨日キャッツが勝ったからね！」

拓海「そうなのか、良かったな。たくみんとか言うな」

友紀「じゃあ私は朝のスポニュー巡りしてキャッツの勝ったところ見てるから！用があったら声かけて！」

拓海「おう、わかった」

拓海（マジかよ……）

友紀「テレ朝かなー♪フジかなー♪もしかしてNHKかなー♪どこでやってるかなー♪」

拓海（今キャンプシーズンだぜ…）

友紀「あっあったー！」

拓海（あるわけねえだろ！キャンプインして間も無いのに対外試合とかしないだろ！……何見てんだ？）

拓海「ヒッ………！」

友紀「そうなんだよーここでケペダが打ったのが始まりなんだよ！」

拓海（テレビ画面………）

友紀「マソシン抑えて……！」

拓海（砂嵐じゃねえかよ！！！！）

友紀「よーしゲームセット！」

拓海（こいつはやべえな……怖いから一回ここから出よう）



友紀「たくみん？」

拓海「キャッ……！友紀さん、そんな近くにいたのかよ。驚かせんなよ」

友紀「うん。どこ行くの？」ジー

拓海「いや、ちょっと飲み物を買いにでも行こうかなって…」

友紀「飲み物？あるよ？ここに。たくさん。だから行かなくていいんじゃない？」ジー

拓海「お、そうか…いや、ちょっと外の空気が吸いたくてよ」

友紀「窓開ければいいんじゃない？窓開ける？」

拓海「お、おう…悪いな」

拓海（なんか雰囲気ちげーぞいつもと！！どうしたってんだよ！）

友紀「窓開けるよー？」

拓海「…サンキュー友紀さん」

拓海（誰か来てくれーーー！）

ガチャ

楓「おはようございます…」

拓海（楓さん！！！！！）

友紀「あ、おはよー！」

拓海「おはようございます！！！ありがとうございます！！！」

楓「二人とも元気ね…私朝弱いから…あら？」

拓海（あ、楓さんがテレビの砂嵐に気付いた）

楓「………友紀ちゃん、ちょっと来なさい。ここに」

友紀「…？はーい」

拓海（え？平然としている…？つか何をしようとしているんだ？）

楓「はい、友紀ちゃん。私のとなりに座りなさい」

友紀「いいよー。どうしたのー？

拓海（………）

楓「あのね、友紀ちゃん」

友紀「んー？」ニコニコ

楓「キャッツなんて球団は、」

拓海（！）


楓「存在しないのよ」

拓海（！！！！言った………！）

友紀「うー？」

楓「うーじゃないの。キャッツなんて球団は無いの」

友紀「ううううううううう」

楓「唸らないで。プロデューサーさんもちひろさんもあなたにそれを言うのを避けていたけど、私は言うわ。」

友紀「……………うぅぅ」

楓「ね？テレビを見てごらんなさい。何が映っている？」

友紀「………キャッツ…」

楓「違うわよね、ただの砂嵐よね。よく見なさい？というから分かってるはずよ」

拓海（分かってるのか・・）

友紀「………………」

楓「友紀ちゃん、自分の好きなチームが弱いからって現実逃避してはダメよ？」

拓海（え？）

楓「友紀ちゃんは小さい頃から西武ファンなんでしょ？」

拓海（マジで？西武？）

楓「最近弱くて猫呼ばわりされてるのが悔しかったんでしょ？親会社がグダグダなのが見ていられなかったんでしょ？」

友紀「……………」

楓「だけど、本当のファンは弱い時にこそ寄り添い応援するものよ？カープ女子なんかより友紀ちゃんはよっぽど野球が好きなんだから」

友紀「グスっ」

楓「ね？また西武を応援しましょ？ルールなんて後から覚えればいいんだから。メヒアとか凄いじゃない」

友紀「中島は西武を捨てた…」

楓「あんな人いらないわ。西武は若いチームになりつつあるんだから」

友紀「FA怖い…お金無いし…」

楓「炭谷も残留したし先は明るいわ。ね？また西武を応援しましょ？」

友紀「………」

拓海（すげえ…なんかまとまりそうになってる……つか楓さん詳しくね？）

拓海（……ん？こんな簡単なことなのに何でPもちひろさんもこの話題を避けたんだ？）

楓「西武、応援しましょう？」

友紀「……する」

楓「弱くても応援しましょう？」

友紀「…する」

楓「伊原監督が再任になっても」

友紀「黙れ」

楓 拓海「・・」

拓海（伊原ァ……あいつがトラウマスイッチか…）

楓「…コホン。そうね、悪い所は悪いってしっかり意見するのが本当のファンよ。友紀ちゃんは正しい」

友紀「……私は正しい」

楓「友紀ちゃんは生粋の西武ファン」

友紀「…私は生粋の西武ファン」

楓「弱くても応援し続ける」

友紀「弱くても応援し続ける…！」

楓「メヒア残留ありがとう」

友紀「メヒア残留ありがとう！」

楓「ホークスなんてぶっ潰せ」

友紀「ホークスなんてぶっ潰せ！！」

楓「オリックスなんて万年2位」

友紀「オリックスなんて万年2位！！！」

拓海（十分じゃねーか）

楓「楽天なんてほもフィーよ！」

友紀「楽天なんてほもフィーだ！！！！」

楓「ロッテの投手はマジ悲惨！」

友紀「ロッテの投手はマジ悲惨！！！！！」

楓「よし、オッケーよ。いい顔してるわ」

友紀「うん、ありがとう楓さん！私、頑張って応援するよ！」

拓海（おお…良かった……あれ？）

友紀「楓さんも一緒に応援行こう！西武ドームに！！」

拓海（なんか足んねえよなあ…）

楓「いいわよ？でも、席は別々ね」

友紀「え？何で？」

楓「だって私、」

楓「日ハムファンですもの」


おわり

〜後日談〜


拓海「なあP、なんで友紀さんに西武の話しちゃダメだったんだ？」

モバP「………お前も西武をバカにするのか？」

拓海「は？」

モバP「あいつはなあ、キャッツなんて無いって説得しようとすると西武のマイナスポイントを言ってこっちのＨＰをガリガリ削ってくるんだよ…」

拓海「え？お前って」

モバP「そうだよ西武ファンだよ！！強い頃を知っているから今が辛いあの西武ファンだよ！」

ちひろ「私もです！妙に熱がこもって具合が悪くなるあの西武ドームが大好きな西武ファンです！！」

拓海「お、お前ら…」