【ラブライブ!】花陽「私のお兄ちゃん」 (100)

穂乃果「よーし、今日も練習頑張るぞー!!」

海未「それでは皆も集まってきたことですし始めましょうか」

花陽「あ、あの皆さん!!」

にこ「どうしたのよ花陽」

花陽「あの、今日はちょっと用事があるので練習休んでもいいかな?」

絵里「なにか外せない用事でもあるのかしら?」

花陽「えっと、それはその…とにかく今日はこれで失礼させてもらいます!!」

凛「あ、かよちん!!」

真姫「行っちゃったわね」

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希「花陽ちゃん…何かあったんやろうか?」

絵里「さあ…」

穂乃果「…ねえ。なんか怪しくない?」

凛「そうにゃそうにゃ!!かよちんのあんな態度滅多に見たことないにゃ」

穂乃果「…花陽ちゃんの用事がなんなのか尾行して確かめてみようよ!!」

海未「何馬鹿なことを言ってるんですかあなたは」

ことり「なんかそれ面白そう!!」

穂乃果「でしょ!?尾行するったら尾行する!!というわけで今日は練習お休みにして皆で尾行しようよ!!」

にこ「私は別に構わないわよ」

希「ええやんええやん」

海未「ちょ、ちょっと!」

真姫「まあ、たまにはいいんじゃないかしらそういうのも」

絵里「私も少し…気にはなるわね」

海未「絵、絵里まで!!」

穂乃果「さあ!というわけで今日は皆で尾行だー!!」

オー!!

海未「はあ…全く…今日だけですからね?」

花陽「ふんふんふ~ん♪」

穂乃果「あっ、皆!!花陽ちゃんがいたよ!!ばれないようにそーっとだよ!」

真姫「一体どこに向かってるのかしら」

凛「かよちんの家の方角とは逆方向だにゃ」

絵里「どうしても外せない用事ってなんなのかしら…」

希「外せない用事…っは!まさか…彼氏とか?」

穂乃果「ええっ!!彼氏!?」

にこ「ちょ、ちょっと希何馬鹿なこと言ってんのよ!!アイドルたるもの彼氏だなんて!!」

ことり「に、にこちゃん声大きいよ」

ワーワーキャーキャー

花陽「ん?えっ、何で皆が…」

穂乃果「あっ…」

凛「にこちゃんが大きい声出すからかよちんにばれちゃったにゃ~」

にこ「ぬわぁんで私のせいなのよ!?」

タッタッタ

真姫「あ!花陽が逃げてくわよ!!」

希「皆追いかけるで!!」

ことり「花陽ちゃん待って~」

絵里「花陽ーまちなさーい!!」

海未(一体私たちは何をやっているのでしょう…)

花陽「はあ、はあ、なんで皆こんなところに…どこかに隠れてやり過ごそう…」



絵里「はあ、はあ、…あれ?花陽は?」

海未「見失いましたね」

真姫「これじゃあ仕方ないわね」

希「尾行はここまでのようやな」

穂乃果「ええー!?そんなのつまんないよ~」

ことり「結局花陽ちゃんの用事ってなんだったんだろう…」

にこ「明日の練習の時に問い詰めるわよ」

凛「凛もその意見に賛成!」

?「あら、凛?」

凛「?、その声は」

?「やっぱり凛だ。何してるのよ大勢でこんなところで」

穂乃果「凛ちゃんその人だれ?」

凛「この人は凛のお姉ちゃんだよ!!」

穂乃果「え!?凛ちゃんのお姉さん!?」

里穂「初めまして、凛の姉の里穂です。いつも妹がお世話になっています」

絵里「こ、こちらこそ初めまして!」

真姫「凛にお姉さんがいるってことは知ってたけどなんか想像と違ってたわ」

希「凛ちゃんと同様ボーイッシュなイメージがあったわ」

にこ「きれいな人ね」

海未「凛とは違って落ち着きがありますね」

凛「海未ちゃんそれどういうことにゃ!」

里穂「ふふふ」

凛「あっ!そうだ。お姉ちゃんかよちんみなかった?」

里穂「花陽ちゃん?うーん…見てはないけど花陽ちゃんがどこにいるかは知ってるわよ」

凛「え!?本当!?」

里穂「うん。凛や皆も一緒に来る?」

凛「行きたい行きたい!皆も行くよね?」

ウンウン

凛「決まりにゃ!!」

里穂「じゃあ行きましょう」

里穂「ここよ」

凛「ここは…」

ことり「普通の喫茶店だね」

にこ「花陽はここでバイトでもしてるのかしら?」

真姫「そんな話聞いたことないわよ」

希「とりあえず中に入ろうや」

絵里「そうね」

ガチャ

店員「いらっしゃいませー」

穂乃果「花陽ちゃんどこにいるんだろう」

にこ「あ、あそこにいるじゃない…ってちょっと待って!!あれどういうことよ!!」

穂乃果「花陽ちゃんが…男の人と2人で話してる!!」

希「う、嘘?」

凛(あれ?あの人って…)

にこ「花陽ーーーー!!」

穂乃果「花陽ちゃーーーん!!」

花陽「ん?え、なんで皆ここにぃ!?」

?「ん?」

にこ「花陽!!アイドルたるもの彼氏の存在は許されないわよ!!」

花陽「か、彼氏?なんのこと?」

穂乃果「この人だよこの人!!」

?「え、俺?」

海未「2人とも落ち着いてください」

絵里「そうよ。ここは店内よ?」

凛「あっ!陽真君だ!」

ことり「え?」

希「陽真君?」

?「え?凛?なんでおまえまでここに…ってか君らは一体誰なんだ?」

里穂「ごめんねさわがしくしちゃって」

?「里穂!遅かったと思ったらこんなに大勢引き連れてきて…」

花陽「あ、里穂ちゃん」

里穂「こんにちは花陽ちゃん。さて、凛以外皆その人を花陽ちゃんの彼氏だって思ってるみたいだから誤解を解いたほうがいいんじゃない?」

花陽「あ、そういうことだったんだ。あのね皆、期待を裏切るようで申し訳ないんだけどこの人、私のお兄ちゃんなんだ」

穂乃果「え?お兄ちゃん?」

陽真「どうも、兄の陽真です。いつも花陽がお世話になっています」

絵里「お、お兄さんだったんだ…」

真姫「なんだか今日はやたらとメンバーの兄弟に遭遇するわね…」

里穂「さ、皆もいったん落ち着いて座りましょう?」

海未「先ほどは色々と騒いでしまい申し訳ございませんでした…」

陽真「いや、別にそんな気にしないで。なるほど、君らが花陽の仲間のμ'sか」

穂乃果「はい!お兄さんとお姉さんは私たちのことをご存じで?」

陽真「ああ、花陽から話は聞いてたよ。学校の廃校を阻止するために頑張ってるんだろう?」

里穂「凄いわよね。凛にそんな責任重大な役持たせて大丈夫かしら?」

凛「ひどいよお姉ちゃん~…」

絵里「お二人は今大学生ですか?」

陽真「そうだよ。俺も里穂も同じ大学の2年生だ」

穂乃果「私、お二人から花陽ちゃんと凛ちゃんの昔話聞きたいです!」

希「ウチも聞きた~い」

花陽「は、恥ずかしいよぉ~…」

ことり「花陽ちゃんと凛ちゃんは昔どんなだったんですか?」

陽真「そうだな、花陽は昔っからアイドル好きだっていうのは知ってるだろ?」

海未「はい」

陽真「だから好きなアイドルがテレビに出るとリモコンをマイク代わりにして踊ってたな」

花陽「お、お兄ちゃんなんでそんなこと話すの~?」

真姫「なんだかちょっと意外ね」

ことり「花陽ちゃん可愛いね」

里穂「凛に関してはとにかくいつもバカみたいに走ってたわね」

凛「バカみたいは余計だにゃ…」

絵里「凛が走るの早いわけがわかったような気がするわ…」

里穂「それとあとは…」

ワイワイガヤガヤ

穂乃果「今日は楽しかった~」

海未「そうですね。凛や花陽の昔話を聞けて良かったです」

にこ「私の昔のエピソードの方が何十倍も面白いんだから」

真姫「はいはい」

里穂「今日は楽しかったわ。皆これからも凛のことお願いね」

陽真「花陽のこともよろしく頼んだよ」

絵里「いえいえこちらこそ。2人にはいつも助けられてばかりで…」

希「それじゃ今日はここで解散やな」

穂乃果「じゃあ皆また明日ね!海未ちゃんことりちゃん帰ろう!」

にこ「私たちも帰るわよ真姫」

真姫「そうね」

希「えりちかえろか」

絵里「ええ。では失礼します」

里穂「皆いい子たちね」

陽真「ああ」

凛「凛たちも帰ろう」

花陽「うん」

陽真「こうやって4人で帰るのなんて何年振りだろうな」

里穂「確かに。昔を思い出すわねー」

凛「かよちん明日の練習はちゃんとこないとだめだよ?」

花陽「う、うん…」

里穂「じゃあ私たちの家こっちだから」

陽真「おう。じゃあな」

凛「ばいばいかよちん、陽真君」

花陽「またね凛ちゃん里穂ちゃん」

陽真「…」

花陽「どうしたのお兄ちゃん?」

陽真「…お前、何かあったのか?」

花陽「え、どうして…?」

陽真「何かあったからわざわざ呼び出したんだろ?」

花陽「別になんでもないよ」

陽真「じゃあなんで俺と里穂を呼び出したんだ?相談事だったら凛にいつも話してなかったか?」

花陽「そ、それは…」

陽真「凛にも相談できないような問題を抱えてるんじゃないのか?」

花陽「そ、そんなことないよ!本当になんでもないんだよ。ただお兄ちゃんと里穂ちゃんの顔が見たかっただけなんだ」

陽真「…そっか」

花陽「うん。あ、気づいたら家の前についてたね。せっかくここまで来たんだから今日は泊まってきなよ」

陽真「そうしたいところだが…明日の講義に発表しなくちゃいけない資料の最終チェックするから今日はアパートに帰るよ」

花陽「そっか。じゃあ気を付けて帰ってね」

陽真「まあこっから歩いて20分だけどな。じゃあな花陽。また近いうちには帰るから」

花陽「うん。ばいばいお兄ちゃん」

陽真「おう。お前も頑張れよ」

花陽「はあ…」

花陽(結局お兄ちゃんたちに話せれなかった…どうしよう…)

花陽(お父さん…いつまでに決めろって言ってたっけ…)

花陽「ただいま」

花陽母「あら、お帰り。ごはん出来てるわよ」

花陽「うん。お父さんってもう帰ってきてるの?」

花陽母「ええ。もしかして…例のあの話?」

花陽「…うん」

花陽母「…お父さんにちゃんと話すのよ?」

花陽「分かってる…」

花陽父「ん?花陽、帰ってきていたのか」

花陽「た、ただいまお父さん…」

花陽父「花陽、友達にはちゃんと話せれたのか?」

花陽「えっと…」

花陽父「まあそれは飯食べてから聞くとするか」

花陽「…」

花陽父「で、ちゃんと友達には話したのか?部活辞めるってこと」

花陽「それは…」

花陽父「まだなのか?」

花陽「…ごめんなさい…」

花陽父「あのな花陽。こういうのは引き延ばせば引き延ばすほどどんどん言いづらくなることぐらいわかってるだろう?」

花陽父「それに私はアイドル活動に関してはまだ認めてないぞ」

花陽父「学校の廃校阻止するためとかは知らないがアイドルなんてはしたない」

花陽父「ストーカーの被害とかに遭ったらどうするんだ?事が起きてからじゃ遅いんだぞ」

花陽「で、でも」

花陽父「それにこの間の試験の結果も下がってたな。部活に没頭しすぎじゃないのか?」

花陽「うぅ…」

花陽父「ここまで言えばお前も分かるだろう」

花陽「でもお父さん私!」

花陽父「いいか。これで言うのは最後だぞ。明日こそ皆に伝えてきなさい。分かったか?」

花陽「…」

花陽父「分かったのか!?」

花陽「は、はい…」

花陽父「では私は明日早いから風呂に入って寝る」

花陽母「分かりました。今日一日お疲れ様です」

花陽父「ああ」

ガチャン

花陽「…」

花陽母「…花陽。お父さんは何も意地悪であんなこと言ってるわけじゃないのよ?」

花陽母「あなたのことが心配だからああ言ってるのよ。分かってるでしょ?」

花陽「う、うぅ…」グス

花陽(やだよ…辞めたくなんてないよ…もっと皆と一緒に今の生活を楽しみたい…)

花陽(私…どうすればいいんだろう…)

翌日

放課後の練習

海未「花陽!そこのステップまた間違えてますよ!!」

花陽「え、ごめんなさい」

海未「あとさっきのところも皆よりテンポが遅れてましたよ」

花陽「うぅ…」

絵里「花陽…最近ちょっと練習についてこれてないんじゃない?」

凛「かよちん最近調子悪いにゃー」

ことり「具合でも悪いの?」

花陽「だ、大丈夫だよ。大丈夫だから…」

にこ「…花陽…あんた今何か思い悩んでるでしょ」

花陽「えっ?」

にこ「私の目はごまかされないわよ」

希「にこっちも気づいとったんか。実はウチも最近の花陽ちゃんに違和感だいてたんよ」

穂乃果「花陽ちゃん何かあったの?」

真姫「話聞くから話しなさいよ」

花陽「…」

花陽「実は私…このままアイドル活動を続けていていいのか分からなくて…」

にこ「ちょっとそれどういうことよ花陽」

花陽「…私、このスクールアイドルの活動の件でお父さんからあまりよく思われてなくて…」

花陽「アイドルなんてはしたないから早く辞めなさいって…」

花陽「それにこの間の試験も以前より下がったのは部活に没頭しすぎているのが原因だって言われちゃって…」

花陽「だから部活を辞めなさいって2週間前ぐらいからずっと言われてて…」

絵里「そんなことが…」

花陽「それに私、最近練習でも皆の足引っ張ってばかりで…もう何もかも嫌で嫌で…」

穂乃果「花陽ちゃん…」

海未「花陽、どうして今までそんなことを黙ってたんですか?」

凛「そうだよ!かよちん、なんで今まで一人で抱え込んでたの?凛たち親友でしょ?なのにどうして」

花陽「凛ちゃんにも皆にもいつもいつも迷惑かけてるのにこんなこと話せれるわけないよ!!」

真姫「花陽!?」

花陽「いつもいつも迷惑かけて…もう本当に嫌なの…」

ことり「そんなこと」

花陽「もう私のことなんてほっといてよ!!」

タッタッタ…

凛「あ、かよちん!!」

公園

希「花陽ちゃん…どうして何も言ってくれなかったんやろう…」

凛「かよちん…凛とは昔っからずっと一緒だったのに何で話してくれなかったんだろう…凛、そんなに頼りないのかな…」グスッ

真姫「凛…」

絵里「花陽があんなこと言うなんていまだに信じられないわ…」

穂乃果「私たち、仲間なんだから言ってくれてもいいのに…」

海未「なんだか、淋しいですね…」

ことり「うん…」

?「大切な仲間だから、じゃないかしら?」

凛「お、お姉ちゃん!」

穂乃果「凛ちゃんのお姉さん…」

里穂「たまたま通りかかったらあなたたちがいたものだったから。それに、盗み聞きってわけじゃないけど話は聞かせてもらったわ」

里穂「花陽ちゃんってさ、人一倍人のことを思いやれる子でしょ?自分が弱っているところを見られて凛や皆に心配かけたくなかったんだと思う」

里穂「花陽ちゃんがそういう子だってこと、凛や皆も知ってると思うんだ。でしょ?」

にこ「…そうね。あの子はそういう子よね。全く、世話のやける後輩なんだから!」

にこ「この宇宙一アイドルの矢澤にこにーが花陽の悩み事なんてにこにーパワーで解消しちゃうんだから!!」

真姫「にこちゃんは相変わらずブレないわね」フフッ

穂乃果「よし!そうと決まれば明日、皆で花陽ちゃんのところに行くよ!」

海未「そうですね。花陽は大切な仲間ですからね」

ことり「ことりは花陽ちゃんのためにチーズケーキ作ってく~」

希「カードがウチに告げとるんよ。花陽ちゃんは大丈夫やて!」

絵里「皆で花陽を助けるわよ!」

里穂「皆、花陽ちゃんのことお願いね。特に凛、あなたが一番花陽ちゃんのこと知ってるんだからしっかりね」

凛「勿論だよ!かよちんの悩みなんてイチコロだにゃ!」

穂乃果「それじゃ、今日は明日備えて帰ろっか」

絵里「そうね。じゃあまた明日」

バイバーイ

帰り道

凛「今日の晩御飯何かな?」

里穂「今日はカレーって言ってたわよ?」

凛「カレー?やったー!!凛カレー大好きー!!…あれあそこに歩いてるのって…」

里穂「ん?あら、あれ陽真じゃない。陽真ー!!」

陽真「里穂、凛。なんどよ2人そろって。今帰り?」

里穂「そう、今帰り。陽真は?」

陽真「ああ、俺は今からコンビニに飯を買いに行くところだ」

里穂「コンビニ飯?」

陽真「あ、ああ。何か問題でも?」

里穂「あんた、まさかいつもそんなもんばかり食べてるんじゃないでしょうね?」

陽真「まあ…一人暮らしだとどうしてもそうなるんだよ…」

凛「体に悪そうにゃー」

里穂「全くさ、あんた自立したいっていうからおじさんたちに一人暮らししたいって言ったんでしょ?」

陽真「あ、ああ…」

里穂「なのにちゃんと自炊してないなんて…おじさんに怒られるわよ?」

凛「そうにゃそうにゃ」

里穂「というわけで今日はうちに来なさい。夕飯をうちでごちそうするわ」

陽真「え、でもそれは迷惑じゃ」

里穂「それに、花陽ちゃんに関して話したことがあるの」

陽真「花陽の?」

里穂「ええ、というわけで行くわよ」グイグイ

陽真「おい、引っ張るな!」

凛「お姉ちゃんと陽真君ラブラブだにゃ」

星空家

凛母「陽真君たくさん食べてね!」

陽真「ええ、ありがとうございます。カレーおいしいです」

里穂「陽真さ、さっきも聞いたかもしれないけど全然料理作らないの?」

陽真「全然ってほどでもないけどまあ週に5日はコンビニですませてるな」

里穂「週に5日…」

凛「実家近いんだから家に行って食べたりとかはしないの?」

陽真「俺の謎のプライドがそれを留めるんだ…」

里穂「何がプライドよ全く…」

凛母「ふふふ、相変わらず仲良いわね2人とも」

里穂「お、お母さん!!」

星空家前

里穂「…というわけなの」

陽真「そんなことが…」

凛「かよちん…相当思いつめてた…」

陽真「花陽がまさか親父にそんなこと言われてたなんて…」

里穂「昨日私たちを呼び出したのってまさかそのことを聞いてほしくて呼び出したんじゃ…」

ブーブー

陽真「ごめん。携帯なってるから…って花陽?」

凛「かよちんから?」

陽真「ああ」

陽真「もしもし、花陽か。どうした?」

花陽「お兄ちゃん…?私、もうどうすればいいんだろう…お父さんとは大喧嘩しちゃうし友達には酷いこと言っちゃうし…」

陽真「お前今家か?今からそっちに行くから待ってろよ」

ガチャン ツーツー

陽真「待ってろよ花陽…」

タッタッタ

里穂「あ、ちょっと陽真!」

凛「陽真くん!」

タッタッタ

小泉家 玄関

花陽母「実は花陽…さっきお父さんと喧嘩して家飛び出しちゃったのよ…」

陽真「…」

里穂「花陽ちゃんが家を飛び出すなんて…」

凛「こんなこと一回もなかったよね…」

花陽父「おい、こんな時間に一体誰が…って陽真?それに里穂ちゃんに凛ちゃん?」

里穂「ど、どうも…」

陽真「親父…」

花陽父「何だ?」

陽真「何で…何で花陽にあんなこと言ったんだよ!!」

花陽父「何のことだ?」

陽真「とぼけんなよ!!花陽にアイドル活動辞めろって言っただろ!?」

花陽父「…お前までそんなことを…いいか、お前にそんなこと言われる筋合いはない!!花陽にはアイドルなんて向いていない!!」

花陽父「おまけにそっちのけで勉強はおろそかになり成績だって下がってきている!!そもそもアイドルなんてはしたない!!」

花陽父「まさか、お前がアイドル活動なんかに唆したんじゃないだろうな!?」

陽真「知らねえよ!!」

里穂「ちょ、おちついて陽真。それにおじさんも…」

陽真「なんで花陽の気持ちをわかってやらねえんだよ…昔っから、あいつがアイドルに憧れてたの知ってんだろ!?」

陽真「あいつ、凛たちと一緒にアイドル活動始めたって嬉しそうに俺に電話してきたことだってあった…」

陽真「いつも消極的なあいつが、勇気をもって自分の意志で始めたのに…なんでそれを応援してやらねえんだよ!?それでも親かよ!!」

花陽父「お前…なんだ親に向かってその口は!!」

陽真「っ!!…」タッタッタ

里穂「陽真!」

凛「待ってよ!!」

陽真「なんでこんなことになっちまったんだ…あいつ…この件を相談したくて俺を呼び出したのに…」

陽真「なんでもっと話を聞いてやれなかったんだ…もしあいつに何かあったら…俺のせいだよ!!」

里穂「落ち着いて陽真!自分を責めてもしょうがないでしょ?」

凛「そうだよ!その考えはおかしいにゃ!」

陽真「…あいつを探し出して…必ず親父を説得させる…」

ダッダッダ

里穂「あ、ちょっと陽真!陽真ー!!」

凛「なんだか不味いことになってきちゃったよ…」

里穂「凛!!私たちも花陽ちゃんを探すわよ!あと陽真を連れ戻すわよ。あんな状態じゃ何をしでかすかわからないわ」

凛「う、うん」

凛「凛、皆にも電話してみる!!」

プルルルル

凛「あ、穂乃果ちゃん?」

穂乃果「凛ちゃん?どうしたの?」

凛「実はかよちんが…」



穂乃果「おーい凛ちゃーん!!」

凛「あ、穂乃果ちゃん!皆!!」

里穂「ごめんね皆。凛がこんな時間に呼び出しちゃって…」

絵里「何言ってるんですか。仲間を放っておけませんよ」

里穂「実はね、花陽ちゃんのお兄さんも花陽ちゃん探すためにどこかに行っちゃたの」

海未「お兄さんも…ですか?」

里穂「うん。だから私と凛はお兄さんを探すから皆には花陽ちゃんを探してほしいの」

穂乃果「わ、わかりました!!」

里穂「それじゃあお願いね!行くわよ凛」タッタッタ

穂乃果「私たちも行こう!!」

絵里「待って!」

穂乃果「どうしたの絵里ちゃん?」

絵里「私たち7人で同じところを探すのは時間の無駄よ。だから二手に分かれるわよ」

真姫「そうね。そうしましょう」

絵里「私たち3年生組はこっちを探すから穂乃果たち4人はあっちを頼んだわよ」

穂乃果「分かった!よし、行こう!!」

ことり「うん!!」

海未「何かあったら連絡してくださいね」

絵里「ええ、分かったわ」

にこ「さあ、こっちも行くわよ」

穂乃果「花陽ちゃーん!!」

ことり「どこにいるのー!?」

海未「花陽ーー!!」

真姫「はあ、はあ、花陽どこよ…」



絵里「花陽…お願いだから無事でいてよね…」

希「花陽ちゃーーん!!」

にこ「あーもう、全く花陽ったらどこにいるのよ!?」

花陽「はあ…これからどうしよう…」トボトボ

DQN1「あれ~なんかかわいい子いんじゃ~んwww」

花陽「え?」

DQN2「ねえ、今暇?よかったら俺たちと一緒にお金稼ぎに行かない?」

花陽「え、えっと…(この人たち怖いよぉ…)」

DQN3「よし、しゅっぱーつ!!www」

花陽「え、ちょ、ちょっと…」

DQN1「よし、ついたー!!」

花陽「こ、ここは…」

DQN2「ここはね、賭博場っていってお金たくさん稼げるんだよ」

花陽(そ、それって絶対に不味いところじゃ…)

DQN3「よーし、今日も稼ぐぜーwww」


陽真「はあ、はあ、…ん?あれは花陽?ってあいつ何であんな柄の悪い連中とあんなところに入ろうとしてるんだ…」

陽真「!不味い!!」


里穂友「でさーその時さー…あれ?あの男の人…」

穂乃果「絵里ちゃーん!」

絵里「穂乃果!!どう、そっちは?」

海未「だめです…どこにもいません…」

にこ「こっちもだめよ」

真姫「どこいっちゃたのよ花陽ったら」

凛「おーいみんなー!!」

ことり「凛ちゃんとお姉さんだ」

希「お兄さんは見つかったんですか?」

里穂「それがね…さっき私の友達から連絡があったんだけど陽真が神田明神付近にある賭博場に入ってくの見たらしいの」

希「…」

絵里「賭博場にですか?」

里穂「うん。どうも柄の悪い連中と高校生ぐらいの女の子が店に入ってくのを追うように陽真も店の中に入ってったって…」

海未「その女の子ってまさか…」

凛「間違いなくかよちんのことだにゃ!」

にこ「ま、不味いわね!!早く私たちも行きましょう!!」

穂乃果「うん!」

希「ね、ねえ!!」

絵里「どうしたの希?」

希「そこのお店…かなりアカンって噂やで…」

ことり「どういう…こと…?」

希「そこのお店では日々麻薬の密売が行われてるって…」

真姫「嘘でしょ…」

里穂「私たちも早くそのお店に行きましょう!」

賭博場

イェーイヤッタゼー
テメーイカサマシテンジャネーヨー
ハナセヨコラ!
キャーヤッターモウカッチャター

花陽(やっぱりここ、危ないところだよ…ここから出なきゃ…)

花陽「あ、あの、私もう帰ります!!」

DQN1「え~なんでよ~こっから盛り上がるところなのに~www」

DQN2「じゃあ飲みに行こっか?wwwいい店知ってるしwww」

DQN3「おおぉ~それいいね~www」

花陽「うぅ…」

DQN1「ねえ、行こうよ!www」

ガシッ

DQN1「ん?うわ!!」

ガッシャーン!!

キャーナニー!?
ナンダ!?

花陽「!?」

陽真「…この下劣が…」

花陽「お兄ちゃん!!」

DQN2「んだよテメェはよ!!」バキッ

陽真「ッ!!…この野郎!」ドスッ

DQN2「うっ…」

DQN3「お、おい大丈夫か!」

陽真「お前もくたばってろ!」バキッ

DQN3「あがっ!」

陽真「…大丈夫か花陽?」

花陽「う、うん…」

陽真「…帰るぞ」スタスタ

DQN1「待てよコラァ!!」

アー!アブナイ!!

陽真「え?」

DQN1「オラァー!!」ドカ!

陽真「うっ!…」

花陽「お兄ちゃん!!!」

アイツ、イスデナグッタゾ!
コワイ!!

DQN1「立てよこの野郎!!オラァ!!」バキッ

陽真「ッ!…」

花陽「お兄ちゃん…」

DQN2「テメェ、調子のんなよ!!」

DQN3「くたばるのはテメェの方だ!!」

花陽「あ…ああ…」

警察「こらお前ら!!何騒いでるんだ!!」

ヤベ!サツダ!!
ニゲルゾ!!

DQN2「ちっ、俺らも逃げんぞ!!」

DQN1「お、おお」

タッタッタ

花陽「お兄ちゃん!!大丈夫!?」

陽真「うっ…お前も早く逃げろ…」

花陽「何言ってるのお兄ちゃん!?」

陽真「お前がここにいたことは…絶対に誰にも言うなよ…いいな…絶対にだぞ…あとは俺に任せておけ…」

花陽「でも…お兄ちゃん…」

陽真「早く行けよ…」

花陽「行けないよ!!」

陽真「いいから!!早く!!お前がここにいたこと知られたら学校下手したら退学だぞ!!」

花陽「けど…」

陽真「アイドル活動続けたいんだろ?だったら早く逃げろ…」

花陽「……ごめんなさい…」タッタッタ

陽真「はあ…」

ズキッ

陽真「うっ…体が動かない…」

警察「動くな!!お前らを麻薬現行犯で連行する!!」

ウワーコッチクンナ!
ハナセ!!

警察「お前ら!おとなしくしてろ!!」

陽真「…」

警察「危ないんであんまり近づかないでくださーい!」

オイマヤクダッテヨ!!
マジッスカ?

里穂「…何よこの人だかり…」

海未「何があったのでしょうか?」

穂乃果「もうちょっと近づいて見てみよう!」

絵里「そうね。すいません、ちょっとどいてください」

ことり「すみません」

警察「あ、ちょっと君たち!もうちょっと下がってください!」

にこ「…ちょっと…これどうなってんのよ…」

ハナセ!!
コラ!アバレルナ!

真姫「さっき…そこにいた人が麻薬って言ってたわ…」

希「ここで麻薬の密売があるって話は本当だったみたいやな…」

凛「そんなことより!!かよちんと陽真君は!?」

サア、ハヤクアルケ!

陽真「…」

穂乃果「ん?…え…あれって…」

絵里「嘘…」

ことり「花陽ちゃんの…お兄さん…?」

里穂「陽真…陽真ーー!!!」

凛「陽真君!!」

陽真「」チラ

里穂「陽真…」

陽真「…」

警察「さあ、早く乗れ!」

バタン

ブオーン…

海未「花陽のお兄さんが…」

にこ「連れてかれた…」

里穂「嘘でしょ…陽真…」

凛「陽真君…」

絵里「…悪い夢でも見てるみたいだわ…」

里穂「う…陽真…なんで…」グスッ

凛「お姉ちゃん…」

穂乃果「花陽ちゃん…今どこにいるの…」

翌日…

穂乃果「花陽ちゃん…今日学校休みなんだってね…」

絵里「昨日あんなことがあったんだもの…無理もないわね…」

海未「花陽のお兄さんは…どうなってしまうのでしょう…」

凛「かよちんは一応…家に帰ってきたってかよちんの親から連絡あったよ…」

真姫「花陽の親、お兄さんについても何か言ってた?」

凛「実は…まだよくわからないんだって…」

ことり「そっか…」

にこ「はあ…こんなの納得いかないわ…」

その頃…

里穂「あの、陽真は!?」

警察「とりあえず落ち着いてください」

里穂「信じてください!陽真はあんな危ないお店に出入りするような人じゃないんです!!」

里穂「きっと、妹さんを助けるために行って巻き込まれただけなんです!」

警察「…こちらも…事情は把握しています。小泉陽真君があそこの店の常連でもなければ薬物使用者でもないってことは」

里穂「じゃ、じゃあ…」

警察「ただですね…彼はまだ二十歳になっていないので未成年扱いになってしまうんです」

警察「ですから…保護者の方に迎えに来てもらわないと出てこれないんですよ」

里穂「えっ…」

警察2「お取込み中すみません。彼を連れてきました」

陽真「…」

警察「ご苦労さま」

里穂「陽真…」

陽真「…」

里穂「あの…少し2人だけで話をさせてもらえませんか?」

警察「…わかりました。行くぞ」

警察「はい」

スタスタ

里穂「…花陽ちゃん、無事に家に帰ってきたんだって。よかったね…。陽真が助けに行ったんでしょ?」

陽真「…あいつはあんなところ行ってない…」

里穂「じゃあなんで陽真はあんなところにいたの?」

陽真「…」

里穂「花陽ちゃんを面倒なことに巻き込みたくなかったんでしょ!?あんなところにいたってこと学校に知られたら退学になるって!」

里穂「それに…アイドル活動も続けれなくなっちゃうって…そう思って…だから黙ってたんでしょ!?」

陽真「…」

里穂「ねえ、何か言ってよ陽真!!」

陽真「…頼むからこのまま何も言わないでくれ…」

里穂「えっ…」

陽真「俺は…あいつの夢を壊したくないんだ…」

里穂「…」

陽真「あいつには、ただ、夢に向かって頑張って欲しい…」

里穂「陽真…」

陽真「なあ里穂…俺、こんなことになっちまって…大学も退学かもな…」

里穂「そんなこと…そんなこと絶対にさせない!!私は…私は絶対にあなたを見捨てたりなんかしない!」

里穂「あなたのお父さんを説得させて必ずここから出すわ!そして、学校も絶対に退学なんかにさせない…」

凛「皆、さっきお姉ちゃんから電話が来たんだけど…」

希「お姉さん、何か言ってた?」

凛「どうもかよちんのお兄さんは…無罪ってことは判明してるらしいんだけど…」

絵里「じゃ、じゃあ…」

凛「けど…かよちんのお父さんが身元を引き受けに行かないから…でてこれないらしいんだよね…」

ことり「そ、そんなぁ…」

海未「花陽のお父様は話を聞いた限りかなり厳格な人のようですし…」

真姫「そう簡単には引き受けに行かないでしょうね…」

穂乃果「…ねえ、皆」

にこ「何よ穂乃果」

穂乃果「私たち皆で花陽ちゃんのお父さんを説得させよう!」

海未「何をいってるんですか穂乃果?」

穂乃果「私たちが花陽ちゃんのお父さんに説得させなくちゃいけないことは2つ」

穂乃果「まず一つは、花陽ちゃんのスクールアイドルの活動を認めさせること!皆だって花陽ちゃんと一緒にもっともっと頑張っていきたいでしょ!?」

真姫「…そうね…花陽は大事な仲間だもの…」

絵里「二つ目は?」

穂乃果「二つ目は、お父さんを説得させてお兄さんを引き取りに行かせることだよ!」

希「穂乃果ちゃん…それ、簡単なようですっごい難しいことやで…」

穂乃果「けど、私はこのまま何もできずにいるのだけは嫌なの!」

ことり「…穂乃果ちゃんの言うとおりだよ!ことりも、出来ることはやっておきたい!」

穂乃果「ことりちゃん…」

にこ「…全く、しょうがないわね。私も一緒に行くわ」

穂乃果「にこちゃん!」

にこ「あんたたちはどうすんのよ」

海未「…そうですね…私も行かせてもらいます。皆も行きますよね?」

うん!

穂乃果「皆…ありがとう!!」

ことり「…穂乃果ちゃんの言うとおりだよ!ことりも、出来ることはやっておきたい!」

穂乃果「ことりちゃん…」

にこ「…全く、しょうがないわね。私も一緒に行くわ」

穂乃果「にこちゃん!」

にこ「あんたたちはどうすんのよ」

海未「…そうですね…私も行かせてもらいます。皆も行きますよね?」

うん!

穂乃果「皆…ありがとう!!」

小泉家

花陽母「花陽の友達?花陽に会いに…ですか?」

穂乃果「はい!それもありますが今日は花陽ちゃんのお父さんにお話があるんです!」

絵里「お父様は今いますか?」

花陽母「え、ええ…今日は仕事が休みだと言って家にいますが…今、花陽と凛ちゃんのお姉さんの3人でお話をしているところでして…」

凛「え?お姉ちゃんも来てるの?」

花陽母「どうぞ上がってください。こちらです」

穂乃果「失礼します」

里穂「お願いです!陽真を迎えに行ってください!!それと、花陽ちゃんのアイドル活動を認めてあげてください!」

花陽「…」

花陽父「…はあ、里穂ちゃん。さっきから言ってるとおり君のお願いでもそれは無理だ」

花陽父「あんな危ないところに出入りしていて…少しあいつには反省さえる必要がある」

花陽父「それに、花陽ももう辞めることを決めたみたいだしな…」

里穂「けど…」

穂乃果「ちょっと待ってください!!」

花陽父「?」

花陽「ほ、穂乃果ちゃん!?皆?」

里穂「なんで皆ここに…」

穂乃果「花陽ちゃんのお父さん、どうか花陽ちゃんにスクールアイドルとしての活動を辞めさせないでください」

花陽父「花陽のお友達か…君らまで一体なんなんだ」

絵里「私たちは、花陽と今の活動を続けていきたいんです」

海未「私たちは9人そろってμ'sなんです。花陽は欠けてはならない存在なんです」

ことり「花陽ちゃんの優しさに何度も救われたことだってありました」

真姫「私も…高校入るまでまともに友達も出来なくて…けど花陽はそんな私と友達になってくれて…」

にこ「花陽とは話が合うし一緒にいて楽しいし…」

希「皆花陽ちゃんのことが大好きなんです」

凛「かよちんとは昔っから一緒で一人じゃ何もできない凛をいつも支えてくれて…凛はかよちんと一緒じゃないと…」

花陽「皆…」グスッ

穂乃果「私たち、スクールアイドルとしてはまだまだ未熟で駆け出し状態です」

穂乃果「ですが、いつかはたくさんの人々に応援してもらいたくさんの人々を笑顔にしてあげたいんです!」

穂乃果「それには花陽ちゃんが必要なんです。花陽ちゃんの代わりなんて私たちにはないんです!」

花陽父「…」

里穂「穂乃果ちゃん…」

穂乃果「花陽ちゃんも、花陽ちゃんが今、本当に心の中に思っていることを伝えなきゃ」

花陽「…お父さん…私ね…スクールアイドル始めてから本当に毎日が楽しんだよ…」

花陽「練習が辛い時だってあるよ…けど、それでも皆と一緒だと頑張れて…」

花陽「私は…もっと皆と一緒に頑張っていきたいの!だから私にスクールアイドルとしての活動を続けさせてほしいの!」

花陽父「花陽…」

花陽「それにね、お兄ちゃんは昨日、私を助けるためにあんなところに来てくれたんだよ…」

花陽父「何?」

花陽「私が危ない人たちに絡まれて連れてかれたのを、お兄ちゃん助けに来てくれたんだよ?」

花陽「けどお兄ちゃんは、私があんな所にいたことを学校に知られたら退学になるからって…だからお兄ちゃん何も言わないんだよ?」

花陽「お兄ちゃんは…私の為に捕まったんだよ…だから早くお兄ちゃんを迎えに行ってほしいの!」

花陽父「…」

里穂「おじさん…私からも改めてお願いいたします。花陽ちゃんのアイドル活動を認めてあげてください」

里穂「それと、陽真を迎えに行ってあげてください。お願いします」

穂乃果「私たちからもお願いします!!」

皆「お願いします!」

花陽「お父さん!お願い!」

花陽父「…」

警察「小泉君、もう君は帰ってもいいよ」

陽真「えっ?」

警察「…迎えが来てるよ」

陽真「…」

警察「さあ、行こう」

陽真「は、はい」



警察「じゃあ、気を付けて帰るんだよ」

陽真「はい、ありがとうございました」

花陽父「陽真」

里穂「よ!陽真」

花陽「お兄ちゃん」

陽真「親父、里穂、花陽、それに花陽の友達まで…」

花陽父「すまなかった…何も知らずお前をこんな所にいさせて…」

陽真「親父…」

花陽父「それにお前を危険な目にあわせてしまって…私は親として失格だ…」

陽真「お、おい辞めろよ…」

花陽父「それに花陽」

花陽「何、お父さん?」

花陽父「さっきは言いそびれたが…お前にも謝らなければならない。お前の気持ちをわかってやれなくてすまなかった」

花陽「お父さん…」

花陽父「私は、親として、そして一人のファンとしてお前をこれから応援していきたいと思っている」

花陽「え、っていうことは…」

花陽父「これからも、皆に迷惑のかけないよう頑張っていくんだぞ。こんなに素敵な仲間がお前にはいるんだから」

花陽「お、お父さんありがとう!!」

皆「やったー!!」

里穂「ふふふ」

陽真「親父…ありがとな」

花陽父「…では私はここで失礼させてもらう」

スタスタ

穂乃果「花陽ちゃんおめでとうー!!」

凛「かよちーーん!!」ダキッ

花陽「り、凛ちゃぁ~ん…苦しいよぉ…」

里穂「良かったわね、陽真」

陽真「ああ…」

花陽「あ、あの、お兄ちゃん」

陽真「どうした花陽?」

花陽「…ごめんなさい…私のせいでこんなことになっちゃって…」

陽真「…バカ…何言ってんだよ…」

里穂「そうそう陽真。ここにいる皆にもちゃんとお礼言わなきゃダメよ?」

陽真「え」

里穂「凛や皆も、おじさんに陽真を迎えに行ってくださいって頼んでくれたのよ?」

陽真「そうだったのか?」

穂乃果「花陽ちゃんのお兄さんが無事で私たち本当に良かったです」

絵里「ええ、本当にご無事で何よりです」

陽真「そっか…皆にまでに迷惑かけて本当にごめん…」

里穂「ふふ、分かればいいのよ分かれば」

凛「でもお姉ちゃんが一番必死だったにゃ!」

里穂「え、ちょ、凛何言ってるのよ!?」

凛「お姉ちゃん、凛たちがかよちんのお父さんの所に行く前に既に『陽真を迎えに行ってください!』って頼んでたにゃ~」

里穂「り、凛ー!!」

陽真「そうだったのか里穂…」

里穂「えっだからそれはその…」

凛「あれ、お姉ちゃん何でそんなにそわそわしてるのかにゃ?」

穂乃果「あー!もしかしてお姉さん、お兄さんのこと好きなんですか!?」

海未「穂乃果!そんなこと大声で言ってはいけませんよ!」

ことり「でももしかしてそうだったり~」

里穂「ちょっと皆まで何言ってるのよ?」

陽真「里穂」

里穂「え、な、何?」

陽真「ありがとな」

里穂「…もう…あなたまで…バカ…」

凛「ひゅーひゅー!」

穂乃果「お熱いね!」

絵里(いいゾーこれ)

里穂「ちょっとーあなたたちー!」

希「2人とも、年上の人をからかったらアカンよ~」

真姫「希の言うとおりよ」

にこ「真姫ちゃんは人のこと言えないニコ」

真姫「なにか言ったにこちゃん?」

にこ「いえ、何も…」

里穂「そ、そんなことより!皆、もうこんな時間だしお腹減ってきてるんじゃない?」

凛「そういえばお昼から何も食べてないにゃ…」

海未「もうそろそろ夕飯の時間ですね」

里穂「今日は、花陽ちゃんのアイドル活動続投記念と陽真の釈放記念を踏まえて私が皆においしいものをごちそうするわ!」

穂乃果「ええーホントですかー!?」

海未「そんな申し訳ないですよ!」

里穂「ううん、皆にはすっかりお世話になっちゃったんだからこのぐらいのお礼はさせて」

絵里「本当にいいんですか?」

里穂「ええ」

ことり「え~じゃあ何にしよっか?」

希「こんな時は…焼肉なんてどや?」

真姫「いいわね。異存はないは」

にこ「私も焼肉がいいわ」

里穂「凛と花陽ちゃんは?」

凛「凛もお肉が食べたいにゃ~」

花陽「お肉と白いご飯…こんなにベストな組み合わせは存在しません…!」

陽真「悪いな里穂。本当に大丈夫なのか?」

里穂「あら、何を言ってるのかしら陽真。あなたも払う側よ?」

陽真「えっ!?」

里穂「当たり前でしょ?皆に迷惑かけたんだから」

陽真「マジかよ…」

里穂「皆、今日はたくさん食べるわよ」

オー!!

里穂「よし、じゃあ行きましょう」

陽真「全く、しょうがないな」

花陽「ねえ、お兄ちゃん」

陽真「どうした?」

花陽「…ありがとう。いつまでもずっと、花陽の大切なお兄ちゃんでいてね」


おしまい


BGM きっと青春が聞こえる 花陽Ver

兄の名前を木陰にしようか迷ったんですが
辞めたほうがいいと思ったので違う名前にさせていただきました
ついでに読み方は 陽真(ようま)です
初SSでごたごたしましたが
呼んでくれた方ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月11日 (水) 18:12:44   ID: Cm5WlHCY

りっぴー!?

2 :  SS好きの774さん   2015年02月12日 (木) 13:30:52   ID: AV7cEIY5

寒いな
この系の話は真姫ちゃんのが公式にあって比べてしまうから仕方ないのもあるが

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