凛｢ねぇプロデューサー、この書類ちょっと間違ってるよ。ほらここ｣

凛｢ね？早く書き直した方がいいよ。…？なんで私が書類整理手伝ってるかって？それは、えっと…｣

凛｢まあなんでもいいじゃん。いいから早く仕上げてさ、昼御飯でも食べに行こうよ｣

加蓮｢…………｣

凛｢プロデューサー！ネクタイ曲がってるって！営業に行くんなら身嗜みぐらい整えて行かないと呆れられちゃうよ？仮にもアイドルのプロデューサーなんだからさ｣

凛｢え？仮でもなんでもなく正真正銘アイドルのプロデューサーだって？そういうのはきちんと身嗜みぐらい整えられるようになってから言ってよね｣

凛｢あっ、もう行くの？今日は私はレッスンだね｣

凛｢寂しそうな顔なんて全然してないし。いいから早く行かないと遅れちゃうよ｣

凛｢うん、いってらっしゃい｣

奈緒｢…………｣

凛｢今日の予定は撮影？ふーん…｣

凛｢私さ、撮影って苦手なんだよね。撮影って表情とか作らないといけないしさ｣

凛｢笑顔とかあんまり作れないし…｣

凛｢こう考えると苦手なのは撮影じゃなくて笑顔だね｣

凛｢いつも通り自然体の表情でいい？でもそれじゃただの仏頂面じゃない？｣

凛｢そう思ってるのは私だけだって？そうなのかな…｣

凛｢分かった。なんか肩の荷が降りた気がするよ。ありがと｣

加蓮｢…………｣

凛｢ねぇプロデューサー、私さアイドルになってよかったよ｣

凛｢アイドルになれたからこの事務所の皆と仲良くなれたし｣

凛｢それにプロデューサーとも一緒に…｣

凛｢うん、私はもっと上を目指すから。そしたらさ…｣

奈緒｢なあ、加蓮…｣

加蓮｢うん…これが全部寝言だっていうんだから驚きだよね…｣

奈緒｢いったいどんな頭してんだよ…｣

後日談

加蓮｢この間、凛ちょっと事務所で寝てたでしょ？｣

凛｢うん、レッスンで疲れてたみたい｣

加蓮｢そのときの寝言を録音してみたんだけどさ｣

奈緒｢そんなことしてたのかよ！｣

凛｢ふーん、なんて言ってたの？｣

加蓮｢とりあえず再生してみるね｣

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凛｢え、私こんなこと言ってたの…？///｣

加蓮奈緒｢…｣ｺｸﾘ

P｢おーい、お前らそろそろ仕事の時間…｣ｶﾞﾁｬ

凛｢ひゃあ！まだ再生止めてない！///｣ｱｲｵﾗｲﾄﾌﾞﾙｰ!!

P｢！？グアアアアッッ！！｣

加蓮｢Pさんが氷漬けに！？｣

奈緒｢アイドルってすごい。改めてそう思った｣