モバP「射殺許可法かぁ・・・」 (97)
モバマス×トリガーSS
オリキャラ有り
とりあえず人は死にますがアイドルが死ぬことはありません
書き溜めしてます
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西暦20××年。
国内の諸問題を全く解決できない国会議員たちに嫌気が差した日本国民は議院内閣制を打倒し、
新たに国王制を導入する。
初代国王の坂本は国民の支持を裏切って権力と私欲で国を荒廃させるが、
軍人の1人・冴木が反乱軍を結成して立ち上がった。
坂本を公開処刑によって打倒し、2代目国王となった冴木は、
日本から犯罪を無くすべく「射殺許可法」を制定し、
「悪」と認定した人間を即刻死刑にできる執行人「トリガー」を各都道府県に1人ずつ配置することを決定したのであった。
モバP「2ヶ月前、まさか自分がトリガーに選ばれるなんてなぁ」
モバP「さてと、今日もお仕事頑張りますか!行くぞ、夕美!」
夕美「は、はいっ・・・!」ビクッ
ちひろ「・・・お仕事行っちゃいましたね」
武内P「・・・」
ちひろ「夕美ちゃん、最近凄く暗くなりましたよね。もっと今時の女の子って感じでしたのに・・・」
武内P「・・・そうですね」
某テレビ局楽屋前
モバP「さてと、俺は今からいつものようにハゲディレクターと打ち合わせしてくるから!夕美はここで待っててくれよ!」
夕美「・・・はい」
ハゲD「おっ、モバP君!夕美ちゃん!今日も頼むよ!」ピッカーン
モバP「ハゲディレクター!本日もうちの夕美をよろしくお願いしますね!」
夕美「お、お願いします・・・」
夕美(プロデューサー・・・)
夕美(プロデューサーは変わってしまった)
夕美(初めて出会った時はアイリスの花のように思えたけども・・・)
夕美(今はプロデューサーの事が怖くて怖くて仕方がない)
夕美(ディレクターさんも、本当はハゲって言われて嫌なはずなのに逆らえないのはプロデューサーがトリガーだからだよね?)
夕美(私がお仕事をもらえてみんなが優しくしてくれるのも全部プロデューサーがトリガーだから・・・)
夕美(もう、辞めたいな・・・)
どっかの芸人「暗い顔してどうしたの?夕美ちゃ~ん!」
夕美「あっ・・・」
芸人「よかったら俺が明るくしてあげるからさ、今度飲みに行こうよー」
夕美「い、嫌っ・・・」
夕美(それ以上は・・・ダメ!)
芸人「で、その後夜の街に消えてく二人!有名にさせてあげるから一緒に・・・」パンッ
ドサッ
夕美「ヒッ・・・」
モバP「大丈夫かー、夕美」
モバP「まったく、うちの夕美に枕を要求してくるなんてな」
モバP「まっ、もう安心しろ、コイツが夕美を求めることなんて二度とないんだからな」
スタッフ「芸人さーん、本番始まります・・・うわっ!なんだこれ!?」
モバP「あー、悪いんだけどさ、コレ処分しといて」
スタッフ「またですか!?てかこれから生放送・・・」
モバP「そっちでなんとかしろよ、最初に手を出したコイツが悪い」
スタッフ「ああ、どうすればいいんだ!」
モバP「君、いい加減うるさい」パンッ
夕美「ぷ、プロデューサー!?なんで!?」
モバP「騒音被害は立派な悪だよ。そうだろ?夕美」
夕美「でも・・・殺すことなんて・・・」ポロポロ
モバP「こんなクズ共の為に泣けるなんて・・・優しいなぁ、夕美は!」
モバP「でももう大丈夫だ!夕美のことは俺が守ってやるからな!」
夕美「うっ・・・うっ・・・」
数日後
ちひろ「モバPさんがインフルエンザにかかっちゃったのでしばらくは武内Pさんが送迎しますので」
夕美「はい・・・」
武内P「・・・他のアイドルも見なくてはなりませんので、本日は一人でお願い致します」
夕美「・・・はい」
夕美(結局、あの後ハゲディレクターが処理を行ってくれた)
夕美(私の為にと全て内密に行ってくれたと聞いた)
夕美(私の為に・・・本当はトリガーに殺されたくないからなんだろうな)
夕美(アイドル・・・辞めたいな・・・)
武内P「・・・まもなく着きます」
夕美「行ってきます」
武内P「相葉さん、ひとつよろしいでしょうか?」
夕美「?」
武内P「あなたは大切なプロダクションのメンバーの一人です」
武内P「何かあれば、抱え込まずにいつでも相談してください」
夕美「・・・行ってきます」
夕美(今日は一人かぁ・・・)
夕美(プロデューサーが居ないから気が楽だなぁ・・・)
夕美「・・・グスッ」
夕美「なんで・・・なんでこうなっちゃったのかな・・・?」
「どうして泣いてるの?」
夕美「えっ?」
男アイドル(以下男)「夕美ちゃん・・・だよね。小学生以来かな?」
夕美「もしかして・・・男くん?」
男「うわぁ、久しぶりだね。僕が引っ越してから一度も会ってなかったもんね」
夕美「男くんもアイドルに?」
男「うん、今は315プロに所属してるんだ!」
男「でも久々の再会が相葉さんの泣いてる姿とはなぁ」
夕美「もう、昔みたいに夕美でいいよ」
男「ごめんごめん、夕美はやっぱり今でもお花が好きなの?」
夕美「うん、こないだもお花屋さんでね?」
夕美(それから私たちは二人で遊ぶことが多くなった)
男「こないだ久々に兄さんに会ったんだけどさ」
男「凄い不器用で堅っくるしい人なんだけどさ」
夕美「うわぁ、私苦手そうだな、そういう人」
男「でもとても優しくて頼りになるんだよ?」
夕美「男くんはお兄さんが大好きなんだね」クスッ
男「そ、そんな訳じゃ」
夕美(決して男女の関係とかではなく・・・)
夕美(純粋に友人として、幼馴染として会っていただけだった)
夕美(男くんは私よりも新人だったから色々アドバイスしてあげたり)
夕美(私も男くんだけには全てを相談していた)
夕美(・・・だから、あんな写真を撮られるなんて夢にも思わなかった)
ちひろ「夕美ちゃん・・・」
夕美(写真週刊誌には「相葉夕美熱愛発覚!お相手も今売り出し中のアイドル!」との見出しが載っていた)
ちひろ「今モバPさんが火消しをしに周っているわ」
夕美「・・・ごめんなさい」
ちひろ「ううん、夕美ちゃんがそんなつもりで会っていた訳じゃないのは知ってるから・・・」
ちひろ「でも当分は二人きりで会ってはいけませんよ?」
夕美「・・・うん」
ちひろ「・・・最近の夕美ちゃん、明るくなってきてたんですけどね」
武内P「そう、ですね・・・」
ちひろ「また塞ぎこまなければいいんですけど・・・」
武内P「・・・」
某テレビ局 控え室
ハゲD「夕美ちゃん、今日もよろしく!モバPさんは?」ピッカーン
夕美「あ、少し遅れてきますので・・・」
ハゲD「あっ・・・、なら着たらハゲDが探してたって伝えといてよ!」ピッカピッカピーン
夕美(自分からハゲって言っていくのか)
男「夕美!」
夕美「男くん!なんで居るの!?」
男「いやぁ、僕もこの番組に出るんだ。何でもモバPさんが是非ともって」
夕美「プロデューサーが?」
男「うん、普通はNGにしそうだけどね」
夕美「そうなんだ・・・」
男「そっちのプロデューサーは許してくれたのかもしれないけどさ」
男「当分僕たち会わない方が良さそうだね・・・」
夕美「うん、そうだね・・・」
夕美「あっ、でもメールとかは送ってよ。先輩として色々指導してあげるから!」
男「うん!それじゃあまた後でね!」
モバP「おっ、夕美!なんだそこに居たのか!」パンッ
男「・・・えっ?」ドサッ
夕美「」
モバP「探したんだぞ?まったく・・・こんな男と話してたなんて」パンッパンッパンッ
モバP「こいつはお前を騙して体目当てで付き合おうとしてたんだ、2ちゃんに書いてあったんだから間違いない」パンッパンッパンッパンッ
モバP「でももう大丈夫だ!お前を唆す悪魔はもう居ないからな!」グシャ
夕美(肉の・・・塊・・・男くんの・・・おとこくんの・・・)
夕美「いっ・・・・」
夕美「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
モバP「あれから夕美が塞ぎこんでしまった」
ちひろ「やりすぎです」
モバP「今日は夕美の家まで行って来る」
武内P「でしたら、私も」
武内P「地元ですから・・・土地勘のある人が居たほうがよろしいかと」
モバP「助かるよ、頼むわ」
車内
モバP「しかし、あれぐらいで塞ぎこむとはなぁ」
武内P「女性の方です、刺激が強すぎたのでは?」
モバP「でもあれくらいで仕事を休まれたら困るよ」
武内P「・・・そういえば、あなたが殺した男というアイドル」
武内P「彼も元々神奈川の出身らしいです」
モバP「らしいな、夕美と幼馴染だったらしい」
モバP「でもあんな男とは会えなくなって正解だよ、うちのアイドルに手を出そうとしたんだし」
武内P「凄く優しい人物だったと聞きますが」
モバP「猫被ってただけだよ。2ちゃんで言ってたんだから間違いない」
武内P「そういえば知っていますか?トリガーは管轄外では引き金を引けないそうです」
モバP「ああ、知ってるよ。まもなく神奈川に入るから俺は・・・」
カーナビ「神奈川に入りました」
モバP「・・・うん、これで俺は引き金を引けなくなったな」
武内P「そして私が引けるようになった訳です」カチャッ
神奈川県 トリガー
346プロダクション
プロデューサー 武内
モバP「・・・はあ?」
モバP「・・・はああ?」
モバP「はあああああああああああああああああああああ!?」
モバP「な、なんで・・・てかお前っ・・・」
武内P「私もトリガーです、そして悪認定すればトリガーがトリガーを殺しても問題はありません」
モバP「お、俺が何をしたって言うんだよ!?俺は夕美をトップアイドルにしようとゴミ共を排除しただけ・・・」
モバP「そう!ゴミ虫だよ!世の中に必要のないゴミ虫を 武内P「黙れ」
武内P「私の弟はアイドルでした」
武内P「両親が離婚し、姓は変われど大切な弟だったのです」
武内P「そんな弟に、最近相葉さんの元気がないのでそれとなく元気付けてやって欲しいとお願いしました」
モバP「ま、まさか!?」
武内P「そうです、あなたが殺したのは私の弟です」
モバP「わ、悪かった!お前の弟だって知らなかったんだ!」
モバP「な、なんでもする!なんでもするから許してくれ!」
武内P「いいですよ」カチャ
モバP「・・・へっ?」
武内P「トリガーが悪認定したのであれば殺されても仕方ない、それが射殺許可法ですから」
モバP「なら・・・!」パアアアア
武内P「ですが一つだけ」
武内P「あなたは何度も叫びました」カチャ
モバP「!?」
武内P「・・・騒音被害は立派な悪、なんですよね?」
モバP「ま、待って・・・」パンッ
数ヵ月後
ちひろ「夕美ちゃん、立ち直れてよかったですね」
武内P「ええ・・・」
ちひろ「・・・プロデューサー、弟さんのことは」
武内P「弟も喜んでるはずです」
ハゲD「夕美ちゃん!今日も頼むよ!」ピッカリーン
夕美「はい!まかせてください!」
夕美(ハゲDさんは本当に良い人だった)
夕美(そもそも苗字が「禿」と言うらしく、決してプロデューサーの力で仕事して貰ってた訳ではない)
夕美(実力で選んだんだと力説されたけど・・・)
夕美(当時は被害妄想が酷かったのだと改めて気付かされた)
夕美(私は何とか立ち直って、まだアイドルを続けている)
夕美(もちろん男くんが死んだことに対して引きずっていないのかとなると嘘になるけども)
夕美(武内プロデューサーに「弟は相葉さんの笑顔が好きでした」という言葉を聞いて・・・)
夕美(それで少しでも男くんが報われるならアイドルを続けようと思えた)
夕美(だから)
監督「本番スタート!」
夕美「はい、始まりました!夕美の花言葉教室!まずこちらのお花ですが・・・」
夕美(空からずっと見守ってて欲しい)
夕美「今回はアサガオとユウガオの二種類について!こちらの花言葉はですね」
夕美(私が枯れてしまう、その時まで)
相葉夕美 了
くぅ~疲
モバPは間違ってはいないよ
あくまで相葉ちゃんを守ろうとしただけ
そしてトリガー(漫画版)全5巻が絶賛発売中だから見とけよ見とけよ~
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