アリト「何かあったのかナッシュ？」

シャーク「遅れた・・・」

ミザエル「何をだ？」

シャーク「かっとビングのタイミングを」

ドルべ「バカな！君は修行の末に」

シャーク「俺にもわからねえよ」

璃緒「なら前みたいに遊星さんから教わった特訓方法で」

シャーク「・・・」

ギラグ「来いよナッシュ！」

アリト「かっとビングを極めようぜ！」

シャーク「ああ」

ドルべ「かっとビングとはデュエリストの中にある光を矢の如くぶつける攻撃方法だ」

璃緒「遊星さんが言うにはデュエリストの足腰は強靭だから蹴りの威力は凄まじいって」

ドルべ「蹴りだけではダメなんだ。かっとビングは闇の力を持つ者を消滅させたり改心させる」

アリト「言われてみれば確かに」

ギラグ「ナッシュはかっとビングが足りねえのか？」

ドルべ「いや十分だが遊馬やカイトに比べ・・・」

シャーク「何だ！？」

ミザエル「経験が足りないんだナッシュは」

シャーク「そうだな・・・遊馬もカイトも俺が知らねえところで」

ミザエル「特にカイトは孤軍奮闘して敵をなぎ倒して来た」

アリト「ならどうすんだ？ナッシュは！」

ドルべ「普通のデュエルとは違う・・・何か別の方法でかっとビングを・・・」

シャーク「・・・」

ドルべ「かっとビングは主に三位一体・・・遊馬の奇跡とカイトの力とナッシュの技」

ミザエル「ならナッシュの技を増やせばいい」

アリト「そうか！ナッシュなら何がいいんだろな？」

璃緒「キックよ」

ギラグ「蹴りか！」

シャーク「多彩な蹴りで相手を翻弄しかっとビングへの布石にするんだな」

ドルべ「早速特訓しよう」

璃緒「あの採石場に行くわよ凌牙！」

シャーク「ああ！」

アリト「遊馬もビックリするだろうぜ」

ミザエル「今度のナッシュは一味違うからな」

璃緒「そこできりもみ回転よ！」

ドルべ「そして前方宙返りを行いさらにきりもみ回転するんだ！」

アリト「やれナッシュ！」

シャーク「オオッ！！！」バゴッ

アリト「よし！いいぜナッシュ！」

ドルべ「ナッシュスクリューキックと名付けよう・・・さてお次は」

ミザエル「空中で大の字になって大回転しそこからキックへ繋ぐんだ」

シャーク「任せろ！」

璃緒「頑張って凌牙！」

シャーク「ぐわっ・・・まだまだ！」

ミザエル「ナッシュならやれる！」

ギラグ「ナッシュに不可能はねえ！」

ドルべ「しかし蹴りだけでは・・・多少危険だが投げ技や突き技も考えねば」

ミザエル「他の技も？」

ドルべ「そうだ」

ミザエル「・・・ナッシュはどうだ」

シャーク「俺は構わねえぜ」

アリト「やるか！」

ドルべ「ここに私が考えた99の技がある。この日のために考えた」

ギラグ「へえ・・・勉強熱心だなお前」

璃緒「卍固め・・・これいいわ」

アリト「念力回転返し・・・体を回転させ強風を起こす」

ミザエル「まずは風車三段投げからやってみようか」

ドルべ「アリト頼む」

ミザエル「まずはアリトを肩に抱え自分を軸に三回転し遠心力で投げるんだ！」

シャーク「おう！」

ベクター「ったくよくやるよなァ」

遊馬「頑張ってるじゃねえかシャーク！」

ベクター「99の技だってよ」

遊馬「99！？凄いな！」

ベクター「お前はどう思う？」

遊馬「何が？」

ベクター「ナッシュ」

遊馬「シャークは凄いぜカイトだって！」

ベクター「はァ？お前負けちまうぞ！」

遊馬「なら追いつけばいいんだ！カイトにもシャークにも！」

遊馬「これだからデュエルはやめられないぜ！」

シャーク「ハァ・・・ハァ・・・」

ドルべ「おめでとうナッシュ」

ミザエル「見事に技を習得したな」

アリト「けどどうせやるなら100の」

璃緒「その心配はないわ」

ギラグ「何かあるのか？」

璃緒「かつて遊星さんに教わった技があるのよ」

アリト「って事は合計で100か！」

ギラグ「胴上げしようぜ！」

ドルべ「わっしょい！わっしょい！」

ミザエル「わっしょい！わっしょい！」

シャーク「極めたぜ技を！」

ハルト「毎日頑張るね兄さんも」

カイト「戦いは激化している・・・！俺が鍛えないでどうする・・・！」

ハルト「いつか僕にも兄さんのデュエルを教えてくれるんだよね？」

カイト「約束する・・・！俺の力の全てをハルトに・・・！」

カイト「1060・・・1601・・・1602・・・」

ハルト「指立て伏せを・・・兄さんには敵わないや」

カイト「オービタル！錘を増やせ！」

オービタル「オ、オモリ！？」

カイト「早くしろ！」

オービタル「カシコマリ！」

カイト「凌牙も己の技を極めるなら俺は・・・力で」

カイト「そして遊馬の言うかっとビングのその先を完成させるため！」

小鳥「大変よ遊馬！」

遊馬「どうした！？」

小鳥「サイのモンスターが街に現れたわ！」

遊馬「サイ！？」

小鳥「早くしないと街が！」

遊馬「わかったぜ！」

小鳥「カイトとシャークには」

遊馬「心配するなよ絶対に来る！」

小鳥「そうだよね！」

遊馬「そしてかっとビングを超えたかっとビングを」

小鳥「あ、見て！」

カイト「くっ・・・物凄い力だな・・・こいつ」

小鳥「カイトがサイを止めてる！」

遊馬「カイト！」

カイト「グズグズするな遊馬！」

遊馬「わかってるぜ！」

小鳥「カイトなんか変わったね」

遊馬「修行したからな」

小鳥「ふーん・・・修行って？」

遊馬「ああ！」

小鳥「最近は十代さんや遊星さんに助けられっぱなしだから自分達が」

遊馬「そうだ！」

カイト「ガッ！」ドゴォォォ

「グホォッ！」

シャーク「遅れて悪かったな！」

遊馬「いや大丈夫だぜ！」

ドルべ「行くんだナッシュ！」

シャーク「退いてろカイト！」

カイト「フン」

シャーク「行くぜサイ！オラァ！」

小鳥「な、投げ飛ばした！」

シャーク「そしてここから飛び上がり回転し両手で四連続のチョップを叩き込めば！」

ミザエル「水平回転チョップの完成だ！」

「グロロ・・・」

シャーク「さらに相手の頭と足を同時に抑え込み体を反転させ相手の背中に足を乗せ落下すれば！」

ドガッ

アリト「三点ドロップ！」

小鳥「デュエリストって凄い！」

遊馬「モンスターは弱っているぜ」

シャーク「かっとビングだ！」

カイト「やるぞ！」

遊馬「あくまであいつはモンスターだ！改心させるぞ！」

小鳥「かっとビングを超えたかっとビング・・・それって」

カイト「全てをねじ伏せる力！」

シャーク「冴えわたる技！」

遊馬「かっとビングがもたらす奇跡！」

遊馬・シャーク・カイト「かっとビングだアアアアアア！！！！！！」

小鳥「カイトとシャークが遊馬と一体化した！」

「！？」

ヒュッ

遊馬「俺達イイイイイイ！！！！！！」

「グホオオオオオオオオオオオオ」

アリト「やったぜみんな！！」

遊馬「もう悪い事すんなよー！」

カイト「戦いはますます激しさを増している」

シャーク「いつ平和を脅かす奴が現れるかわからねえ」

小鳥「うん！」

遊馬「けど俺達なら」

シャーク「どんな相手にも負けはしねえ！」

カイト「フッ」

小鳥「あれ？シャークの肩に何か黒い液体がついてるよ？」

シャーク「肩？」

小鳥「あ、無くなっちゃった」

遊馬「いつか十代さんと遊星さんにも見せたいな」

シャーク「遊矢にもな」

カイト「ああ！」