奉太郎「安価で里志と猥談をする」(22)
里志「まさかホータローの口からそんな言葉が出るとは思わなかったよ」
里志「千反田さんと何かあったのかい?」
奉太郎「…まあな」
奉太郎「何しろオレは色恋沙汰に疎くてな」
奉太郎「この間、所謂そういう雰囲気になりかけたのだが」
里志「うん」
奉太郎「更に未だ経験も無いときた」
奉太郎「何しろ知識も何もないもので流してしまったんだよ」
里志「まあボクは懸命な判断だと思うけどね」
奉太郎「オレはこれからも間違いなく千反田と一緒に居たい」
奉太郎「またこの前のようなことがあって、千反田の心が離れていってしまうのは不本意ではない」
里志(どこかで聞いたことのあるセリフだけど…)
奉太郎「これはやらなければいけないことだ」
奉太郎「だがあくまでオレの生活信条に反しないように…」
里志「手短に、だね?わかった、ボクの知ってる範囲でなら協力させてもらうよ」
奉太郎「恩に着る、里志」
奉太郎「まず何から聞こうか?」
1.手の繋ぎ方
2.キスのタイミング
>>5
じゃあ2
続きはよ
データベース「キスのタイミングとかw」
ほうたる「どうした、さとし」
データ「いやもうあの瞬間しかないっしょ」
データ「シュミレートスタート!」
奉太郎「いまいちキスのタイミングがわからないんだが」
里志「…本気なんだねホータロー」
奉太郎「オレはいつでも本気だ」
里志「はは!冗談!」
里志「とまあ、冷やかしはこれくらいにして答えを返そうか」
奉太郎「ああ、こんな話をしてるのが千反田に見つかったら面倒なことになる」
奉太郎「お手柔らか且つ手短かに頼む」
里志「わかったよ!でも珍しいや。ホータロー稀に見る図々しさだね」
奉太郎「…里志」
里志「おっと、キリが無いから早速いくよ」
えるたそ「わたし気にn…」ングッ
ほうたる「チュッ チュパ チュッパチャプス」
えるたそ「おっ折木さん///」
データ「このように顔を近づけた千反田さんにキスすればおk」
里志「時にホータロー」
奉太郎「なんだ」
里志「こんな相談をするくらいだから当然ファーストキスはまだ済ませてないんだろう?」
奉太郎「…まあ、そうなるな」
里志「オーケイ、ではまず端的に3つのポイントを教えるよ」
奉太郎「ああ」
里志「初めてのキスをするために大事なことは」
里志「雰囲気、時間、場所の3つだ」
奉太郎「…よくわからんのだが」
里志「言葉の通りさ」
里志「まず雰囲気と時間」
里志「真っ昼間の教室なんかでキスをせまってもまず拒まれるだろうね」
奉太郎「それはなんとなくわかる」
里志「女の子はロマンチックな雰囲気が好きなんだ」
奉太郎「ロマンチック?それはどんなだ」
里志「そうだなあ、とりあえず人通りが少ない夜」
里志「少し薄暗くなってきた公園なんかがベターかな」
奉太郎「なるほど」
里志「それが3つ目の場所。これでポイント全部終わり」
里志「どうだい?簡単だろ」
奉太郎「ああ、大体は掴めた」
奉太郎「放課後にでも試してみようと思う」
里志「でもねホータロー」
奉太郎「?」
里志「一番大切なのは彼女がファーストキスをokしてくれるか?」
里志「ということなんだ」
奉太郎「というと」
里志「いくらムードのある場所を選んでも」
里志「心の準備ができてないのにいきなりキスしようとしたらいくら付き合ってるとはいえ嫌がるだろ?」
奉太郎「…ふむ、たしかにそうだな」
里志「強引で自分本位なファーストキスはタブーだね」
里志「ましてや好奇心の”猛獣”千反田さんだ」
里志「ホータローの様子がおかしいことに気付かないわけがないと思わないかい?」
奉太郎「それはそうだな」
里志「千反田さんがホータローを受け入れる体制ができているか」
里志「こればっかりは彼女の仕草で判断するしかないんだ」
里志「キスしていいか?」
里志「みたいにストレートに聞くのもいいかもね」
奉太郎「…」
里志「はい!これでボクのアドバイスは終わり!」
奉太郎「ありがとう里志。千反田を送ってく時にでも試してみる」
里志「礼には及ばないさ!」
里志「それにしても2人とも遅いなあ…」ガラガラ
摩耶花「ごめーん、図書委員の手伝いで遅くなっちゃったー」
千反田「わたしも摩耶花さんを手伝っていて遅れました、すみません」
里志「何もそんな、謝らなくても」
奉太郎「どうせ来年の文化祭までは特に活動も無いんだ」
奉太郎「日も暮れてきたし今日は帰らないか?」
摩耶花「…どうせ家でもすること無いでしょ」
奉太郎「…里志、何とかしてくれ」
里志「はは!名前の如く刺々しくてボクにも手に負えないよ。さあ帰るよ摩耶花」
摩耶花「ちょっとふくちゃん、それどういう意味ー!?」
千反田「わたしたちも帰りましょう、折木さん」
奉太郎「ああ」
奉太郎「バラ色もたまにはいいかも知れんな」
ーendー
千反田「それで放課後は福部さんとどんなお話をされていたんですか?」
奉太郎「ああ、会話とも呼べないただのへ理屈をオレが一方的に聞いていた」
千反田「ふふふ、福部さんらしいですね」
奉太郎「まったく、こっちはいい迷惑だ」
などと冗談を交わしながらオレは今日里志に教わったことを実行に移してみようと虎視眈々と千反田の後ろ姿を見つめていた
まったく省エネ主義者が聞いて呆れるが
思い立ったが吉日、ということで早速試してみるか
確かポイントは…
奉太郎「なあ、千反田」
千反田「はい、なんでしょう折木さん」
奉太郎「…暗くなってきたな」
奉太郎(いかん、ポイント再確認のつもりがそのまま口に出してしまった)
千反田「…?はい、もう6時近いですもんね」
奉太郎(ひとまずセーフか?これを説明するのは面倒だし本末転倒だ。とにかく気にならないでくれよ)
千反田「これからはもっと日が短くなるでしょうね」
奉太郎「…」
奉太郎(いいムードだ。いいムードなはずだ。それに夕日も落ちかけている。あとは場所だな)
奉太郎「そういえば少し寄り道がしたい気分なんだ。良かったら公園に寄っていかないか?」
千反田「折木さんから誘っていただけるなんて珍しいですね。ぜひご一緒させてください」
奉太郎「確かコーヒーは駄目だったな」
奉太郎「紅茶買って来るから少し待っててくれ」
奉太郎(…勝った)
奉太郎(l{える}、この勝負オレの勝ちだ!!)
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