男「おろ？着替えのパンツがねぇ……」

男「嘘だろ……フルチンで外出んのかよ……寒いだろ……」

ｶﾗｶﾗ…

男「ああーさっむ！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

男「あったパンツ」ﾊﾞｼｯ

ｶﾗｶﾗ…

男「ああーやっべー、今年一番の寒さだわこれは」

男「ただでさえちっさいちんこがさらに縮こまってしまった」

ｼﾞｭﾜｰ

男「ぬわー、また焦げた最悪」

男「料理だけはうまくならねぇなぁ……」

男「いただきまーす」ﾊﾟｸ

男「ん、いつも通り可もなく不可もなく微妙な味だ」

男「小便、小便……」

男「うわ！トイレさっむ！なんで窓開けっ放しなんだ！さっむ！これはさっむ！」

ﾁｮﾛﾛﾛﾛ

男「至福～」ﾌﾞﾙﾙｯ

男「げげ、お気にのシャツ洗濯してないじゃん……」

男「仕方ない、これでいいか……」

男「冷たっ！なんだこの服冷たっ！」

男「ズボンも冷たっ！」

男「ヤバいヤバい死ぬ死ぬコートコート……」

男「冷たっ！後からあったかくなるスタイルやめて……マジ死ぬ」

男「教科書持ったな……」

男「今日提出の課題おっけー」

男「2000字レポート1200字しか書いてないけどバレないよな……うんうん」

男「財布……」

男「ハンカチ……」

男「スマホスマホ……」

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ……ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ……

男「は？」

男「まさか、ずっと鳴り続けてたのかよ……」

男「さっき止めただろうが！何でまだ鳴ってんだよ！」

男「あぁーもう！夜中充電したのが無くなってんよ……」

男「ふざけんなよ……目覚ましオフにしないと……」ｽｯｽｯ

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ……

男「うるせえええ！！！もう起きてんだよ！！いつまでも鳴ってんじゃねえよ！！！」ﾌﾞﾝｯ

ｶﾞﾝｯ

男「あぁー……バカやろー……何でスマホ投げてんだよ俺……」ﾊｧ

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ……

男「うっせえわ！」ｽｯｽｯ

男「オフオフオフオフオフ！」

男「6回もスヌーズかけてる俺が悪いかもしれないけどさぁ！」

男「あぁー、出るか」

男「早く行かないといい席座れないしな……」

ｶﾞﾁｬ

男「さっむ！あぁーさっむ！」

男「早く行こ、もう」

男「……」

男(ふぅ、いい席取れたわこれで安心して寝られる)

男(ぷぷっ、友達いるやつは場所取り必死でかわいそうだなあ)

男(対して俺はソロで３人分占領ｲｪｽ)

男「ﾊｧ……」

男(でも、いくらなんでも早く来すぎたな……暇だ)

男(スマホでもいじっとくか……)ｺﾞｿｺﾞｿ

男(あれ！？スマホねぇ！いや、確かに持ってきたはずなんだが……)ｺﾞｿｺﾞｿ

男(マジかよ……)

男(スマホ無しで今日過ごすのか……バイト先から連絡きたらどうしよう……)

男(バイト先以外に連絡する相手いねーけどなﾊﾊﾊ！)

男「ﾊｧ……」

男(終わった終わった)ﾉﾋﾞｰ

男(あぁー、これからバイトか怠いなぁ……)

男(コンビニ爆発しねぇかなぁ……)

男(めんどくさ)

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾛ…

先輩「いらっしゃっせー！！」

男「ち、ちわっす……」ｲｿｲｿ

先輩「あ、やっと来た……！」ｲﾗｲﾗ

男(う……何だよこの空気は)

ｶﾞﾁｬ

男「ちわっす……」

昼勤「アンタやっと来た！何してたの？あんなにラインしたのに！」

男「あ、さ、さーせん、スマホ家に忘れちゃってて……」

昼勤「急に後輩さん来られなくなって私が変わりにやったんだよ！？子供迎えに行かないといけないのに！」

男「そ、そっすか、さーせん」

男(俺悪くないだろ……)

昼勤「とにかくさっさと準備してよ！」

昼勤「私帰るからね！？」

男「あ、はいっす……」

ｶﾞﾁｬ

男「何で俺が悪いみたいになってんだよ……」

ﾌﾞｰｯ ﾌﾞｰｯ

男「やっべ、レジ混んでる、急がないと……」

ｶﾞﾁｬ

男「いらっしゃっせー！！お待たせいたしました！二番目にお待ちのお客様どうぞー！」

客「おせーよ何してんだお前よ！」

男「申し訳ありません！」ﾋﾟｯﾋﾟｯ

男(うっせ、馬鹿)

男「会計1296円になります！」

客「ほらよ」ｼﾞｬﾗﾝｼﾞｬﾗﾝ

男「えーと、100…200…」

男(全部小銭とかふざけんな……！)

客「早くしろよ！」

男「申し訳ありません！」

男(あぁ！？)

男「ありがとうございましたー！」

男(あぁーやっといなくなった客ども……)

先輩「お前さ、何で遅かったの？」

男「あ、え、えと、スマホ家に忘れちゃってて……」

男(出勤はいつも通りなんだけど！？むしろちょっと早かったわ！)

先輩「何してんだよ……俺、朝勤昼勤のオバサンと働くの嫌なの散々言ってきただろ？」

先輩「オバサン達やたら細かいから適当にこなしてたらバレるしよ……」

男「さーせん……」

男(その気持ちは分かる……俺も朝勤昼勤のベテラン達とは働きたくない……)

先輩「つーか、今日、後輩いないから2人かよめんどくせーな」

男(こっちも同じ気持ちだわ！)

先輩「客いねーし、俺タバコ吸ってくるからちょっとやっといて」

先輩「昼勤いると吸えないんだよねマジダルい」

先輩「お、メビウスのおまけライターもらいっ」

ｶﾞﾁｬ

男「ふぅ……」

男(先輩がタバコ行ってる間が一番楽だわ……ずっと吸っとけばいいのに……)

ｼﾞｭﾜｧｧｧ

男(あぁーチキンうまそー)ｸﾞｩｩ

男(そういえば、昼飯抜いたんだよなあ……食堂混んでたから……)

男(いつもは廃棄食ってから仕事始めるのに今日は急に後輩休んで何も食ってねぇ……)

男(あと5時間……)ｸﾞｩｩ

男(先輩いつ戻ってくるか分かんないしなぁ……)

男(次、タバコ吸いにいったときにマッハで食おう)

先輩「おーっす、お、掃除してんの？」

男「うす」

先輩「いいよいいよ掃除は、夜勤にさせればさ」

男「っす」

先輩「それよりポップやろうぜ、とっとと終わらせないと帰れないし」

男「す」

先輩「全部終わったー！」

先輩「今日ジャンプの日なのに全然客来なかったな、最高！」

先輩「チキンでも食おうぜ」

男「うす」

先輩「ほら、焼きたて」

男「あざっす」

男(さっき食ったんだけど……ま、いっか)

先輩「廃棄に2個追加しとけよー？」

男「うす」

男(うめぇ)

先輩「タバコ吸ってくるから1レジの引き継ぎやっといて」

男「うす」

先輩「今日あんまり客こなさそうだしもうやってていいだろ」

先輩「じゃ、行ってくるわ」

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾛ…

男「ふぅ……」

男(先輩はてきとーな人だけど一緒にバイトする人としては一番楽だわ)

男(しょっちゅうタバコ吸いに行くし、なんだかんだ仕事は早い)

男(あと色んな手抜き仕事術を教えてくれる)

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾛ…

男「いらっしゃっせー！！」

夜勤「ちわーっす！」

男「あ、ち、ちわっす」

夜勤「チキン揚げといてくんない？ちょっと廃棄とってくるわ」

男「うす」

男(夜勤さんが来たってことはそろそろ終わる……)

夜勤「ちょっと、ちょっと、デザート無いじゃんよー！」

男「昼勤さんが持って行きました」

夜勤「マジかよ～、だから太ってんだよあの人さぁ～あはは」

男「はは……」

夜勤「先輩は外でタバコ吸ってたけど後輩は？どしたん？」

男「休みみたいです、理由は聞いてません」

夜勤「そっかそっか、あ、おにぎりあっためて」

男「あ、はい」

ﾌﾞｰﾝ

夜勤「今日、さっむいよねー！ここはあったかくて安心したわー」

男「はは、そっすね」

ﾋﾟｰｯ ﾋﾟｰｯ

男「あ、どうぞ」

夜勤「お、ありがとう！裏で食っとくからチキン揚がったら持ってきてー！あ、肉まんと焼き鳥ももう廃棄にしちゃってよ食うから」

男「分かりました」

男(相変わらずどんだけ食うんだこの人……)

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾛ…

男「いらっしゃっせー！！」

先輩「今日マジで客こねーな！ラッキー！」

先輩「ん？もう肉まんと焼き鳥廃棄してんの？」

男「夜勤さんが食べるそうです」

先輩「あいつ絶対早死にすんぞ笑える」

男「はは……」

先輩「んじゃ俺も肉まん一個もらおうかな」

先輩「おでんは？あいつ食うかな？」

男「あの人、おでんは食べないので」

先輩「マジか、うめーのにな」

男「そっすね」

先輩「ちょっと裏であいつと話しながらおでん食ってくるわ」

先輩「どうせ客来ないだろうし、夜勤の仕事ちょっとしといてやれよ」

男「あ、はい」

ﾊﾞﾀﾝ

ｺﾝｼｭｳﾉｼﾞｬﾝﾌﾟﾐﾀｶ!? ｱﾚﾊﾜﾗｯﾀ!! ｷﾞｬﾊﾊ

男「はぁ……」ｼﾞｬｧｧｧ

男「それにしても本当に客来ないな……」ｷｭｯｷｭｯ

男「本当に静かだ……」ｶﾞﾁｬﾝ

先輩「ふぅー！終わり終わりお疲れー！」

男「お疲れ様です」ｲｿｲｿ

夜勤「おう！おつかれさまー！」

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾛ…

先輩「じゃーな、また明日……じゃねーかお前は、えっと明後日な！」

男「あ、はい、お疲れっす」

男(やっと終わった……)

男(店内があったかすぎたせいか風が冷たくて気持ちいい)

男「あぁー！帰って風呂入って寝るだけ！」

男(やっべ声でちゃった)ｷｮﾛｷｮﾛ

男「ﾎｯ……」

ｶﾞﾁｬ

男「ただいまー！あー！やっと我が家！愛すべき我が家！」ﾄﾞｻｯ

男「やべぇ、動く気しねぇ……このまま寝よっかな……明日朝風呂入ればいいよな？」ｳﾄｳﾄ

男「おっと、目覚ましかけないと……」ｺﾞｿｺﾞｿ

男「ん？スマホが無い？家に忘れたんじゃないのか？」

男「おいおい嘘だろ……？」

男「スマホ無くすとかマジかよ……明日からどうすりゃいいんだ」

男「でてこいよ！」

ｶﾞﾊﾞｯ

男「ここか？」

男「あああ頼むよ！でてこいよおお」

男「一人暮らしだから鳴らして探すのもできねぇ……」

男「終わった……」

男「えっと確か……」

男「朝鳴ってるの止めて……ポケットに入れたよな」ｺﾞｿｺﾞｿ

男「やっぱり無い」

男「穴は開いてないしなぁ」

男「カバンか？」ｺﾞｿｺﾞｿ

男「……無いよなぁ」

男「と、すると家に置いてきたとしか考えられないんだが……」

男「……」ｺﾞｿｺﾞｿ

男「……よ」ｺﾞｿｺﾞｿ

男「……こいよ」ｺﾞｿｺﾞｿ

男「でてこいよおおおおおお」ｶﾞｼｬｶﾞｼｬ

男「うわあああああ」

男「何でだ？何で無いんだ？落としたのか？」

男「嘘だろ……はぁ」

男「ま、どうにかなるか」

男「寝よ……」

男「zzz……」

男「ん……」

男「朝か……」

男「自然と目って覚めるんだな感心した」ﾋﾟｯ

男「ん？」

男「もう12時じゃねーか！！」

男「嘘だろ！やべぇ！」

男「飯食ってる場合じゃねぇ」

男「風呂もいいか、昨日と同じ格好だけど洗濯もしてないし着替えももう無い！」

男「３限には間に合わせる！うおおおお」

ｶﾞﾁｬ

ﾊﾞﾀﾝ

男(ふぅ……３限には間に合った……)

男(１限２限休んだのは痛いな……ノート見せてくれるやつとかいないし……)

男「ﾊｧ……」

男(そうだ、携帯ショップ行こう、保険とかあったはず)

教授「皆さん忘れてそうなので言いますがこの講義のレポートは今日の19時までで締め切ります、他の講義は来週までのところが多いみたいなので今のうちに」

学生「マジで今日じゃん嘘かと思ってたわー！」
学生「いや、あれだけ言ったべ！？つか、シラバスにも書いてあったし！」
学生「お前がラインしてなかったら終わってたわ！」

ｷﾞｬﾊﾊ

男「は？」

男(忘れてた……やべぇ、この講義必修なのに……)

男(8000字か……4限休んでも終わるかどうか……)

男(4限はまぁいつも寝てるし、休んでもいいな)

男(本当にやべぇな……終わるかな……)

男(はは……やってみれば終わるもんだな8000字)

男(まぁ実際は7500くらいだけど不可にはならないだろう……多分)

男(出さないよりはマシ！大丈夫大丈夫大丈夫！)

男(っと、早く提出しないと……)ｶﾁｶﾁｯ

男(……完了！)

男(あぁー！終わったぁぁぁ！！今日はバイトも無いしこれで終わり！)

男(早く帰って飯食って風呂入って寝よう！)ｳｷｳｷ

男「ただいまー！マイスイートホーム！」ｺﾞﾛﾝ

男「飯作るのめんどくせー」

男「カップ麺でいいか」


男「いただきます！」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

男「飽きたなー、週何回食ってるんだか」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

男「安いし楽だし文句は言えないよな」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

男「ごちそうさま！」ﾊﾟﾝｯ

男「風呂入ろ風呂～」

男「あぁ～ぎもぢいい～」ﾁｬﾌﾟ

男「今日は散々な日だな……」

男「あのレポート、今週末に本腰入れようと思ってたのになぁ」

男「あんなてきとーなの提出することになるなんて……」

男「落としたらやばいんだけどなぁ」

男「あ！スマホ！携帯ショップ行くの忘れてた！」ｻﾞﾊﾞｯ

男「もう22時かよ」ﾊｧ

男「閉まってるよなぁ」

男「つか、コンビニ24時間なんだから携帯ショップも24時間開けろよ甘えんな」

男「はぁ……」

男「明日と明後日はバイトだから行けないし、講義休んでまで行こうとは思えないからあと最低2日はスマホ無しか……」

男「色々とうまくいかないな……」