ジャック「六武衆と言えばデュエルモンスター・・・何故だ」
コナミ「だってツァンのデッキだからね」
ブルーノ「まさかモンスター達が反乱を!?」
遊星「いやそうとは言いきれない」
クロウ「何処に連れてかれたかわかるか?」
コナミ「ここに来いって」
ジャック「行くか遊星」
遊星「ああ」
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クロウ「何っつうか城だな」
紫炎「よくぞ来たなデュエリスト諸君」
遊星「あれは大将軍紫炎」
コナミ「どうしてお前達はツァンを誘拐したんだ!」
ジャック「お前達にとっての友であるはずだぞ!」
紫炎「それはわしの所まで上がって来ればわかる事」
遊星「なるほど・・・そういう事か」
クロウ「どういう事だ?」
遊星「どの階にも俺達の進路を妨害する刺客が居るはずだ」
ジャック「六武衆のか」
遊星「刺客と戦いツァンを救う・・・言うならば死亡遊戯!」
コナミ「死亡遊戯か・・・」
遊星「入るぞ」
カモン「ソオラァ!」
コナミ「危ない!」
ボンッ
ジャック「爆弾か」
コナミ「六武衆と紫炎・・・合計で7人の刺客と戦うには5人じゃ」
遊星「それはどうかな」
コナミ「え!?」
ブルーノ「遊星!助っ人を連れて来たよ!」
クロウ「ボマー!それに鬼柳まで!」
ジャック「貴様はプラシド!?」
遊星「これで揃った」
ボマー「この階の刺客は私に任せてお前達は先へ進め」
カモン「・・・」ヒョイッ
ボマー「フン!」
カモン「俺の火薬が・・・?」
ボマー「その程度の爆薬では私を倒せんぞ!」
カモン「ならばこれならどうだ!吹き飛べ!!!」ヒュヒュヒュヒュヒュ
ボマー「四方八方からの攻撃か!」
ボンッボンッボンッボンッボンッボンッ
ボマー「だが私をこの程度で倒せると思ったか!」
ボマー「我が二つ名は黒き暴風!その意味を教えてやろう!ハッ!」
カモン「な、何だこの野郎に纏う風は!」
ボマー「フンッ!」バッ
カモン「ふ、吹き飛ばされるッッ!」
ボマー「その正体は私を纏う風!そしてこの拳より放たれる・・・連撃だ!!!」
ドドドドドドドドドドドドドド
カモン「ぐはっ!がはっ!ぬわああああああああああああああ」
ボマー「加減はした・・・だが暫くは起き上がれんだろうな」
遊星「二階にはどんな刺客が」
シュッ
クロウ「おっと!矢だぜ遊星!」
ヤイチ「チッ」
遊星「六武衆のヤイチ・・・弓矢の名手だ」
プラシド「弓矢だと?ならば」
鬼柳「俺だ!」
ジャック「待て!この俺が」
ブルーノ「僕だ!」
クロウ「ブ、ブルーノ!?待てよ!これは遊びじゃ」
ブルーノ「わかってる。でもこの先どんなモンスターが待ち構えているのかわからない・・・だから」
遊星「わかった。ブルーノに任せる」
ジャック「しかし遊星!」
遊星「ブルーノはそう簡単には倒されはしないさ」
シュッシュッシュッシュッシュッ
ブルーノ「この暗闇じゃ何処に相手が居るかわからない・・・」
サクッ
ブルーノ「くっ!矢が・・・」
ヤイチ「諦めて去った方がいい・・・怪我ではすまんぞ」
ブルーノ「どうして彼はこの暗闇で僕に正確に・・・どうして」
ヤイチ「・・・」シュッ
ブルーノ「集中するんだ・・・音を・・・飛んでくる方角を」
ヤイチ「ただのデュエリストではないな御主」シュッ
ブルーノ「一か八かに・・・賭けよう!オオオオオオオオオ」
ヤイチ「此奴正気か!正面から矢を」シュッシュッシュッ
ブルーノ「い、痛い・・・!でも僕は・・・僕は!」サクッサクッサクッ
ヤイチ「何という男!その執念は!」
ブルーノ「僕だってデュエリスト!諦めるものか!」
ニサシ「ハァッ!」
ジャック「二刀流!?何だこいつは」
遊星「六武衆のニサシ・・・気をつけろ!こいつのモデルとなった者はあの宮本武蔵だ!」
鬼柳「・・・誰だそれ」
遊星「二つのデュエルディスクを持ちデュエルするデュエリストだ」
プラシド「俺も過去に渡り手合わせをしたが・・・桁外れの強さだった」
ジャック「フン!だが目の前に居るのは武蔵では無くニサシ!」
遊星「ジャック!」
ジャック「ここは俺がやる!宮本武蔵・・・最強とはこの男から始まったと聞く」
ニサシ「そうでも無い・・・来るがいい小僧」
ジャック「なら・・・行かせてもらう!」
クロウ「死ぬんじゃねえぞ!」
ジャック「死んでたまるか!」
ジャック「セイッ!ハッ!ハッ!ハァッ!」
ニサシ「・・・足技か」
ジャック「何ら問題はないはず」
ニサシ「ほぉ・・・さすがはキングと言われていた男よ」カシャッカシャッ
ジャック「何だこいつ・・・刀を捨てた!?何が狙いだ」
ニサシ「ん?」
ジャック「何故捨てたッッ!刀を!己が武器を!」
ニサシ「う~ん・・・帯刀せぬとはそんなに不便か?」
ジャック「どういう・・・事だ?」
ニサシ「天下一と呼ばれた武蔵には合う刀が無いとされた・・・ならばどうしたか」
ジャック「この構えは」
ニサシ「姿がそのまま刃」
ジャック「そんなこけおどしは俺に通用せん!」
ニサシ「いい目だ」
遊星「!?」
クロウ「今の声・・・ジャックが!遊星!」
遊星「ジャック!」
ヤリザ「4階の番人はこのヤリ」
クロウ「うるせえ!!!」ドゴッ
ヤリザ「ッッ!!!」
クロウ「遊星!引き返すぜ!」
遊星「わかった・・・行ってくれクロウ」
ヤリザ「不意打ちとは卑怯でござる!」
プラシド「動くな」
鬼柳「悪りいな侍!少し大人しくしててくれ」
ヤリザ「不覚・・・拙者が捕虜になるとは・・・!」
コナミ「残りは将軍と2人の六武衆だけか」
ヤリザ「コナミ殿!良くぞここまで来てくださった!実に良い仲間に恵まれて」
遊星「聞かせてくれ」
ヤリザ「あ、はい」
遊星「どうして反乱を?」
ヤリザ「反乱?まさかまさか」
コナミ「反乱じゃないの?」
ヤリザ「これは我らが主であるツァン殿の為に行った事でありまする」
遊星「つまり芝居か」
ヤリザ「そうでござる!これ全てコナミ殿とツァン殿を結ぶ我らが策であり!」
遊星「何て事だ・・・俺の仲間は」
ヤリザ「安心召され!命までは取りはせん!」
コナミ「何か・・・すまん遊星」
遊星「いや・・・鬼柳とプラシドが居ない」
コナミ「まさかあの2人!?」
鬼柳「面倒だ!纏めて出て来い!俺が全部やってやらァ!」
プラシド「侍が相手ならばこの俺だ!さっさと来い」
鬼柳「俺を満足させてくれよ!なあ!」
プラシド「・・・来たか」
イロウ「・・・」
プラシド「いい刀だ」
鬼柳「俺にやらせろ」
イロウ「・・・」サッ
鬼柳「やべえな・・・本気だぜ」
プラシド「殺気・・・まさにこれはデュエルでは無く」
鬼柳「文字通り死合って事か」
イロウ「・・・」
鬼柳「満足できそうだぜ!こいつならよ!」
鬼柳「やけに長い刀だぜ!この野郎!」
ザンジ「ヒヒヒ」
プラシド「我慢できず降りて来たか」
イロウ「・・・」サッ
鬼柳「弱ったな・・・迂闊に近づけねえ」
プラシド「フッ・・・貴様の目は先の者たちのような主君に殉じる者の目ではないな」
ザンジ「どうだかな」
プラシド「人斬りだな」
ザンジ「だったらどうする」
プラシド「叩き斬るまでよ」
イロウ「・・・」サッ
鬼柳「ここだ!」
イロウ「!?」
鬼柳「へっ!剣術はさっぱりだがな・・・俺には圧倒的な度胸があんだよ!侍野郎!!」バカッ
イロウ「ッッ!」
鬼柳「顔色が変わったか・・・まだまだ始まったばかりだぜ!」
ボマー「しかし皆が無事で良かった」
ブルーノ「身体中が矢だらけだよ」
クロウ「起きろよジャック!」
ジャック「奴は」
クロウ「さあ?どっか行っちまったよ」
遊星「来たかみんな」
ヤリザ「ここの隠し通路から一気に最上階まで上がれるでござる」
クロウ「どうなってんだ?」
遊星「これは全て六武衆達の演技だったそうだ」
ブルーノ「演技!?」
ジャック「何だと!?」
ボマー「演技・・・何やら訳ありという感じだな」
遊星「とりあえず将軍に会おう」
紫炎「来たか」
クロウ「来たかじゃねえよ!」
ジャック「どう落とし前をつける気だ!」
紫炎「かたじけない・・・」
ツァン「コナミ・・・」
コナミ「ツァン!無事だったか」
ツァン「何か僕・・・六武衆に裏切られて」
遊星「いや演技だ」
ツァン「え、演技?」
遊星「ああ全てはコナミとツァンを結ばせる演技で」
ツァン「謝りなよあんた達!みんなに」
紫炎「すまん」
ジャック「済んだ事を蒸し返しても仕方があるまい」
クロウ「モンスターとデュエルする機会なんて滅多にねえしな」
ブルーノ「少し痛かったけどね」
ゴゴゴゴゴゴゴ
ヤリザ「な、何でござる・・・この音は」
遊星「い、いかん!鬼柳とプラシドを忘れていた!」
ジャック「嫌な予感がするぞ」
クロウ「ぶっ壊れるかもしれねえ!」
コナミ「脱出だ!」
ボマー「走るぞ!」
ツァン「ほらデッキに戻って」
紫炎「本当にすまなかったな」
クロウ「細かい事はいいんだよ!」
ジャック「デュエリストは寛大な心を持つ!それを忘れるな!」
ブルーノ「あの2人はどうするの!?」
遊星「2人はタフだ。何の心配もない!」
ツァン「ごめんなさい!僕のモンスターが迷惑をかけて」
ジャック「一々頭を下げるな!」
クロウ「そうだぜ」
コナミ「・・・」
鬼柳「い、いきなり崩れやがって・・・何が起こったんだ」
プラシド「奴らはどこだ!?」
遊星「彼らも主人を思っての行動をしただけだ誰にも非はない」
クロウ「ブルーノだって矢が食らってもピンピンしてるほど成長したしな」
ジャック「さっさと抜かんか矢を」
ブルーノ「ま、待って!痛いんだよ意外と」
遊星「今日はもう遅い。コナミはツァンを送り届けるんだ」
コナミ「え?」
遊星「ここからは俺達のデュエルではなくコナミのデュエルだ」
コナミ「ああ!」
数日後
クロウ「どうだ傷は」
ブルーノ「ん?塞がったよ」
ジャック「それでこそデュエリストだ」
遊星「デュエリストとモンスターは一心同体だ」
ジャック「そうだな」
遊星「今回のように彼らは良かれと思ってツァンを結ばせようとした」
クロウ「奴らの気持ちがわかるぜ」
遊星「そしてその逆も然り」
ジャック「モンスターが困ったとき悩んだときは俺達デュエリストが救いの手を差し伸べるか」
ブルーノ「それが互いに支え合うのがデュエリストとモンスターの関係なんだよね」
遊星「だからこそデュエルで勝ったとき喜びは2倍になり負けたときの悲しみは半減する」
遊星「デュエリストは決して1人ではないと言う事を忘れないでほしい」
遊星「彼らは常に俺達の側に居るからな」
終
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