提督「絶望したァ!」【艦これ】 (19)

雷「もう、また絶望しちゃったの? 今度はなに? 私が解決してあげるわ!」

提督「プロパガンダのために吹雪を主人公にドラマを撮っただろ……」

雷「そうね、提督もちょっと出てたけど格好良かったわ!」

提督「あれで長門と陸奥に指揮取ってもらっただろ……」

雷「演習のはずだったのに、本当に敵が出てきた奴ね」

提督「艦娘だけで指揮取れちゃって、俺の存在意義がなくなった……」

雷「提督の指示を真似した結果って言ってたわ! やっぱり提督のお蔭よ。自信持って!」

提督「絶望したっ! 俺の居場所がない事に絶望したァ!」

雷「そっちは窓だからダメよ! 私の胸にならいつでも飛び込んできて大丈夫よ!」


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提督「……」

赤城「提督? そのお肉食べないんですか?」

提督「……絶望したっ!」

赤城「お漬物、頂いてもいいですか?」

提督「明らかに赤城の肉より小さい……」

赤城「んむ、んむ……さすがの漬け具合です。ご飯にぴったりですね」

提督「自分で皿を取る形式だから、作ってくれる間宮を責めることもできない……」

赤城「ご飯は自分で盛る形式だからいいじゃないですか」

提督「絶望したっ! おかずが少ないことに、絶望したァ!」

赤城「ちょびっとだけ分けてあげますから、埃が立つのでテーブルの上で吊ろうとしないでください」

鈴谷「ちっす提督、どう? こないだ育てるって植えてたお花の種」

提督「……絶望したっ!」

鈴谷「ありゃ、ハーブがびっしり……なに、一緒に植えちゃったわけ?」

提督「武蔵がミントとか欲しいって……」

鈴谷「だーめだって。そんな繁殖しやすいハーブ寄せ植えしたら、栄養取られちゃうじゃん」

提督「とりあえず取っておかないと」

鈴谷「ここまで広がったら、諦めて植え直したほうがいーよ。次からは気を付けてさ」

提督「絶望したっ! 花も育てられないことに絶望したァ!」

鈴谷「後でまた種買いに行ってあげるって。あーもう、鉢植えに頭突っ込むなってーの」

提督「絶望したっ!」

武蔵「どうした? 次は提督の番だぞ」

提督「金銀飛車角落ちなのに……」

武蔵「なに、まだまだこれからさ。まだ提督には王と歩があるだろう」

提督「他は全部取られてるんだけど」

武蔵「安心しろ、歩の一つくらいは残してやる」

提督「……なんで王手をかけないんだ」

武蔵「あぁ。提督の諦めの悪さが見ていて面白いからな」

提督「絶望したっ! 手加減されても勝負にならないことに、絶望したァ!」

武蔵「こら、盤の角に頭をぶつけようとするな。ぶつけるならほら、こっちにぶつけていいんだぞ?」

不知火「飲めと言ったはずですが。不知火の気遣いに何か落ち度でも?」

提督「……ぜ、絶望した……」

不知火「またですか。心の底からどうでもいいので、さっさと薬を飲んでください」

提督「隼鷹はピンピンしてるのに……」

不知火「大雪の中で酒盛りするのば馬鹿か阿呆です。良かったですね、風邪を引いた提督は馬鹿じゃないらしいですよ」

提督「う……げほっ! うぅ、ごめん……」

不知火「謝るくらいなら初めからしないでください」

提督「絶望した……風邪引いても厳しい不知火に絶望した……」

不知火「……」

提督「……すー……ん……」

不知火「まだ少し熱い。氷と粥と、あとは……」

那智「どうした、酒が進んでいないな。もう限界か」

提督「ぜ、絶望した……」

那智「安心してくれ、提督が下戸だったくらいで絶望はしない」

提督「もう飲めないから……うっぷ」

那智「治療には酒が一番だ。妙高の酒はいいぞ、とくと味わうといい」

提督「も、もう、飲めない……」

那智「何を言っているんだ、まだ2合くらいだぞ。ほとんど減ってないじゃないか」

提督「絶望したっ……一升空けないと気が済まない艦娘に、ぜつぼっう、ううう……」

那智「やれやれ……ほら、頭をこっちに。あまり柔らかい膝じゃなくてすまないな」

58「てーとく、壁のカビ取りおわったでち!」

提督「……絶望したっ!」

58「なーに? 今度は何が嫌だったの?」

提督「艦娘の風呂が意外と汚れてる……」

58「てーとくは夢見すぎでち。入渠中はみんな「ああ゛~」みたいな声でち」

提督「知りたくなかった……ん?」

58「排水溝? そっちはまだ取ってなかったの?」

提督「さすがにみんなの分だと凄いグラデーションだな……」

58「入渠中に処理する子もいるでち」

提督「絶望したっ! 知りたくない赤裸々な事情に絶望したァ!」

58「てーとくの事もよく話題になるのに……あっれぇ? もしかして聞きたいでちぃ?」

愛宕「ぱんぱかぱーんっ! 提督、びっくりしました?」

提督「……絶望したっ!」

愛宕「あらあら? ちょっとタイミングが悪かったかしら」

提督「せっかくの風呂なのに、水着だなんて……」

愛宕「あらあら。んもぅ、そんなこと言ったら、めっ!」

提督「しかも布地が大きいタイプだなんて……」

愛宕「ごめんなさいね、提督の前で着れるのはこれくらいなの」

提督「絶望したっ! 肌色が少ない水着に絶望したァ!」

愛宕「うふふ、それじゃあお詫びに水着をスポンジ代わりお体洗いましょうか? …あらあら♪」

利根「む、読書か。良い心がけじゃ」

提督「……絶望した」

利根「お主のそれは口癖じゃの、悲壮感が感じられん。で、何が気に食わんのだ?」

提督「誰かが、色んな本にネタバレを書いてる……」

利根「ははあ、悪戯好きも多いからの。嫌なら別の本にしたらどうじゃ」

提督「大淀に笑顔で薦められた手前読まないわけには……」

利根「相変わらず優柔不断な軟弱者じゃな」

提督「……絶望したっ! 『この子死ぬよ』のネタバレに絶望したァ!」

利根「ふむ。読むのが嫌なら今度、吾輩が朗読してやろう。寝物語に寄り添ってな」

矢矧「提督? ピアノに触ってるなんて珍しいわね」

提督「……絶望したっ!」

矢矧「ちょっと、五月蠅いから鍵盤を叩きつけないで。今度は何かしら?」

提督「駆逐艦から伴奏を頼まれたんだ……」

矢矧「提督に? それを受けたの?」

提督「断り難いじゃないか」

矢矧「そういう言葉は少しでも齧った人が言う言葉よ。そもそも楽譜は読めるのかしら」

提督「……絶望したっ! 音階のルビを振ってくれない楽譜に絶望したァ!」

矢矧「仕方ないわね。教えてあげるから少し連弾しましょう……もう少し詰めて。座れないわ」

自己満足でした。ありがとうございました。

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