神崎蘭子「蘭子お姉ちゃん!」 (27)

ライブ会場
蘭子「下僕達よ、その血は猛っているかしら?(みんな盛り上がってるー?)」

観客「ウオオォォォーーーー!!!!」


ステージ裏
卯月「蘭子ちゃん、すごい人気ですね!」

モバP「さすがは2代目シンデレラガールってところだな」

モバP「しかし、まだ完璧とは言えない」

卯月「どういうことですか?」

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蘭子「次なる闇の旋律を奏でるわ!(それじゃ、次の曲いくよーー!)」

観客「イエェェェーーーーイ!!!!!」

シャーーーーーーーーー!

蘭子・観客「?」

シャーーーーーーーーー!

卯月「プ、プロデューサーさん、このシャーって何の音ですか!?」

モバP「確かに蘭子のパフォーマンスは素晴らしい」

卯月「え?」

モバP「だが、14歳と若いのもあって、ハプニングへの対応力はまだまだだ」

卯月「それで……?」

モバP「だから今回、俺は蘭子にすら内緒のシークレットゲストを呼んでおいた!」

卯月「な、なんて迷惑な……」

蘭子「深淵の響きが聞こえる(な、何の音ですか?)」

シャァァァァァーーーーーーー!


桜 庭 乱 入 !!

卯月「あれって確か315プロの人ですよね?」

モバP「あぁ。最近むこうのプロデューサーと知り合ってな。乱入に定評のある人がいるって聞いてオファーしたんだ」

卯月「どういう評判ですか」

モバP「さぁ蘭子! このハプニングこそお前のアピールチャンスなんだ!」

モバP「どう乗り越えるのか……、お前の本気を見せてみろ!!」

卯月「プロデューサーさん絶対楽しんでますよね」

蘭子(イスに乗って人が……!?)

蘭子「な、汝を包みしベールを剥がん(あ、あなたは誰ですか……?)」

桜庭「桜庭薫、26歳。 315プロのアイドルだ」

蘭子・卯月・モバP「!」


卯月「あの人、蘭子ちゃんの言葉が通じてます!」

モバP「2人は初対面のはずだが……」

蘭子(この人、私の言葉が通じるんだ! それなら……!)

蘭子「数多の夜を超えし眼鏡の君よ。その身に力は満ちているかしら?(久しぶりですね、桜庭さん。お元気でしたか?)」

桜庭「君とは初め……、いや、久しぶりだな蘭子くん」

蘭子「我が下僕たちよ、刮目しなさい!(みんなに紹介します!)」

蘭子「この者は我と血を分けし我が眷族!(この人は私の仲間で、家族ともいえる人です!)」


モバP「ん?」


蘭子「我が師と言い表そうか……(つまり、お兄ちゃんかな?)」

桜庭「いや、僕は君の後輩にあたるから……」

蘭子「使い魔よ!(弟です!)」


モバP「……そうきたか」

ライブ終了後 ステージ裏
蘭子「預言書にも記されていないわ、わが友!(あんなの聞いてないですよ、プロデューサー!)」

モバP「ハハハ、すまんすまん。でも良いアドリブだったぞ、蘭子!」

蘭子「もぅ……」

モバP「桜庭くんもありがとうな!」

桜庭「いや、喋っていたのはほとんど蘭子くんだからな。大したことじゃない」

モバP「不思議なんだが、どうして初対面なのに蘭子の言葉がわかったんだ?」

桜庭「僕は元・医者だから、様々な人間の相手をしてきた。これくらいは当然だ」

卯月「医者ってすごい」

卯月「でも、いいんですか? 蘭子ちゃんの弟ってキャラになっても」

桜庭「僕は構わない。 蘭子くんとそちらのプロデューサー次第だな」

卯月「意外とノリが良いんですね、桜庭さん……」

蘭子「使い魔よ、歓迎するわ!(私はオッケーです!)」

モバP「俺もいいと思う!」

卯月「いいのかなぁ?」

桜庭「そういうことなら、これからよろしく頼む、蘭子くん」

蘭子「主人には相応しき呼び名があるでしょう?(もぅ、蘭子くんじゃなくてお姉ちゃんでしょ?)」

桜庭「それもそうか。なら、よろしく姉さん」

蘭子「えへへ」

モバP「嬉しそうだな」

卯月「1人っ子なんですかね」

モバP「それから時々蘭子と桜庭くんは共演するようになった」

モバP「その場のノリで出来たネタとはいえ、2人とも姉弟キャラを楽しんでいるようだった」

モバP「桜庭くんはメディアへの露出が多くなったし」

モバP「蘭子も桜庭くんの乱入ネタを取り入れて、バラエティでも活躍するようになった」

モバP「俺も流れに乗って事務所に来た卯月に向かって事務イスで乱入してみたが」

モバP「呆れた顔で『何やってるんですか』と言われてしまった」

ライブ会場 ステージ裏
モバP「今日のライブも絶対成功させような!」

卯月「うぅ……、さすがにこんなに大きな会場は緊張しちゃいます……」

モバP「なぁに、だいじょうぶだいじょうぶ!」

卯月「プロデューサーさんが言うと安心するような、しないような」

モバP「おぅ、辛辣」

ガチャ!

スタッフ「大変です!神崎さんが!」

蘭子「いたた……」

モバP「足の怪我か……」

スタッフ「リハーサル中に痛めてしまったみたいで……」

卯月「大丈夫?蘭子ちゃん」

蘭子「我が力は満ちているわ、中道を行きし者……クゥッ!(うん、大丈夫。心配しないで卯月ちゃ……痛ッ!)」

モバP「これは厳しいかな……。今回はやめておくか?蘭子」

蘭子「其の行いは禁忌!降り立たせよ!(それはダメです!出させてください!)」

モバP「しかし、病院に連れて行く時間も無い……」

卯月「どうしましょう……」

シャーーーーーーーーー!

一同「!」

蘭子「闇夜を切り裂く響き!(この音は!)」

シャァァァァァーーーーーーー!


桜 庭 乱 入 !!

蘭子「蒼き癒し手、召喚はしていないはず!?(薫くん、どうしてここに!?)」

桜庭「姉が困っていたら駆けつける。当然だ、弟だからな」

卯月「弟ってすごい」

桜庭「どうしてもライブに出たいんだな、姉さん?」

蘭子「うん……」

桜庭「任せてくれ」

シュバババババ!!

卯月「あんな速度のテーピング見たことありません……!」

モバP「しかも正確だ……!」

桜庭「これでとりあえずは動けるだろう」

蘭子「闇の祝福を受けよ、蒼き癒し手よ(ありがとう、薫くん)」

桜庭「だが、あまり無理はするなよ?」

蘭子「うん!」

桜庭「それじゃあ、僕はこれで……」

モバP「待ってくれ、桜庭くん!」

モバP「お礼と言ってはなんだが、ライブを観ていかないか?」

桜庭「勝手に観てもいいのか?」

モバP「あぁ。関係者席に空きがあるらしいから、俺と一緒なら入れるだろう」

桜庭「……そういうことなら」

ライブ会場
観客「蘭子おおぉぉぉーーー!!!」

蘭子「下僕たちよ!静寂を破る旋律に心を震わせなさい(みんな!最初の曲はどうだった?)」

観客「最高おおおぉぉぉぉぉーーーー!!!!!」


モバP「どうだ、改めて見たうちの蘭子は?」

桜庭「凄い……な」

モバP「だろぉ?うちの自慢のアイドルだからな!」

桜庭「……」

モバP「……桜庭くん、泣いてるのか?」

桜庭「……そんな訳は無い。気のせいだ」

モバP「そう、か」

ライブ終了後
蘭子「我が祝宴、愉しめたか?蒼き癒し手(ライブ、どうだった?薫くん)」

桜庭「あぁ、素晴らしかったよ、姉さん」

蘭子「えへへ」

卯月「いい弟だね蘭子ちゃん!」

蘭子「極上の魂を持ちし使い魔ね!(自慢の弟です!)」

モバP「羨ましいなら俺が弟になるぞ、卯月」

卯月「あ、いや、普通の弟がいいです。普通の」

桜庭「では、そろそろ失礼しよう」

モバP「もう行くのか?」

桜庭「あぁ。元・医者としてはもう少し経過を見ていたいが、僕には助けなければいけない仲間がいる」

桜庭「アイドルとしてな」

蘭子「蒼き癒し手(薫くん)」

桜庭「どうした?」

蘭子「私は祝宴の舞台であなたとまみえるのを望んでいるわ(私、今度はあなたとライバルとしてライブで競い合いたい)」

蘭子「だから、がんばってね」

桜庭「わかった。力を尽くそう」

桜庭「では、また会おう」

卯月「あれ、どうやって帰るんですか?車もないみたいですけど」

桜庭「心配には及ばん」

シャァァァァァーーーーーーー!

卯月「イスかぁ」

まれいたそ~ゆうまたそ~
SideMのCD発売おめでとうございます。

読んでくれた方ありがとうございました。html化依頼してきます。

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