妹「あの、お兄ちゃん?」(161)
兄「ん?」
妹「その、ぎゅってしてほしいなって」
兄「いいよ、おいで」
妹「やった…!」
兄「しかし、どうした?こんな甘えてくるなんて」
妹「あのね、実はね…」
妹「結婚、したいなあって」
兄「結婚?お、おまっ、か、かかか、彼氏できたのか!?」
妹「違うよ、彼氏なんかできるわけないじゃん」
兄「そうか、よかった」
妹「え?」
兄「彼氏出来てないんだろ?」
妹「うん、ま、まさかお兄ちゃん、あたしが他の人に取られるか心配で……」
兄「お前はまだまだ未熟だからな。付き合うなんて早い。相手に失礼があったら困るだろ?」
妹「そ、そうなんだ…」
妹「ねえお兄ちゃん、今日予定ある?」
兄「いや、特にはないかな」
妹「そか、な、なら、今日はずっと一緒だね…」
兄「あ、やば、レポート忘れてた。ちょっとやってくるよ」
妹「あ、そう。が、頑張ってね」
妹「うぅー、せっかくお兄ちゃんと一緒にいられると思ったのにぃ…」
兄「しかし、もう10月だってのに暑いなー」
妹「そ、そうだねー」
兄「もうちょっと涼しくなってくれてもいんだけどな」
妹「そ、そだねー」
兄「アイスあるけど食べるか?」
妹「う、ううん、あたしはいいや」
兄「そっか。あー、あっつい。ちょっとシャワー浴びてくるよ」
妹「う、うん。行ってらっしゃい」
妹「な、なんでこの格好に何も言わないの!?ほぼ下着姿だよ!?うぅー、せっかく勇気出したのにー。この小さい胸が悪いのかな…」
妹「お兄ちゃん、今日大学は?」
兄「今日は休講だよ」
妹「あれ?そうなの?」
兄「ああ、自主休講」
妹「それはサボったって言うんじゃ…」
兄「いいんだよ。それより妹、お前こそ学校どうした?」
妹「今日は開講記念日だからね。お休み」
兄「そうか。じゃあ、今日はゆっくりするか?」
妹「そ、それよりね、今日一緒に…お、お買い物行かない?」
兄「いいぞ。じゃあ行こうか」
兄「それで、今日は何を買いにきたんだ?」
妹「え、えっとね…その、下着を…」
兄「えっ?」
妹「えっ?」
兄「いや、なんでお前まで同じ反応なんだよ。ってか下着?」
妹「う、うん。最近きつくなってきて…」
兄(そもそもしてたのか、という問いはすまい)
妹「だ、だからその…お兄ちゃんに選んでほしいなって」
兄「無理だ無茶だ帰るすぐ帰る今帰る」
妹「え、えぇ!せ、せっかく楽しみだったのに…」ウルウル
兄「……はあ。わかったよ」
妹「…ありがとっ♪」
妹「これにしようかなー、あっ、でもこの水玉もいいかも…」
兄「激しく場違いな気分だよ」
妹「ねえねえ、お兄ちゃんはど、どれがいい?」
兄「んー、それでいいんじゃないかなー」
妹「むー」
兄「どうした?」
妹「なんかてきとーな感じがするよ」
兄「そ、そんなことないぞ」
妹「じゃあこのピンクの水玉と、水色の縞々、どっちがいい?」
兄「ん、んー。迷うなー」
妹「黒なんていいかなー」
兄「よし水色の縞々でいこう。黒はまだ早いからな」
妹「うんっ。えへへ」
妹「~♪」
兄「嬉しそうだな」
妹「そりゃあね♪」
妹(お兄ちゃんが選んでくれたんだもん♪)
兄「ほら、あんまりはしゃぐと転ぶぞ」
妹「わかってるよー♪」
兄「本当にわかってるのかね」
兄「あー、あっつい」
妹「お兄ちゃーん。最近ずっとそうやってだらけてるでしょ?駄目だよ?」
兄「おう、帰ってたのか。お帰り」
妹「ただいまお兄ちゃん。大学は?」
兄「相変わらず自主休講だ」
妹「大丈夫なの?」
兄「問題ないよ。無駄に頭がいいのを知ってるだろ?」
妹「そだったね。まあ、若干スルースキルが高すぎる気も…」
兄「んー?」
妹「な、なんでもない!」
兄「しかし、毎日こう暑いと何もやる気起きないな」
妹「ダメだよ?あんまりだらだらしてると体にも悪いんだからね?」
兄「わかってるよ。なんかやることねーかな」
妹「お、おおおお、お兄ちゃん!」
兄「舌でも噛んだか妹よ」
妹「そ、そそ、その、シャワーでもあ、浴びない?」
兄「んー?いいぞー?先お前入ってこいよ」
妹「そ、そうじゃなくて!」
兄「なんだ、俺先に入っていいのか?」
妹「だからそうじゃなくってぇ!」
兄「やっぱお前先に入るんじゃないか。行って来いよ」
妹「お…お…お兄ちゃんのばかああああああ!」
兄「は?お、おいっ!……なんだ?反抗期か?遅めの」
ちゃぷん…
妹「お兄ちゃんのばか…」
妹「やっぱり魅力ないのかな…ただの妹にしか見られてないのかな…」
妹「んー…どうなんだろ…」
妹「はー…もっと積極的になろっかな…」
妹「そうだ、キャラを変えてみようかな…もっと甘えん坊になる、とか、あえてツンツンしてみるとか…」
妹「どんなキャラにしてみようかな…そだ>>16でいこう!」
聖帝様
妹「お兄ちゃん!」
兄「ん?もう上がったのか。って、お前、なんて格好してんだよ!?」
妹「でかい口をきくようになったな」
兄「は?」
妹「フフフフフ、それだけか」
兄「いや、はっ?」
妹「………」カアァ
妹「お兄ちゃんのばかあああああ!」
兄「いや、理不尽だろ、どう考えても」
妹「なんで!?なんで聖帝様なんてキャラにしたのあたし!?あんなのでお兄ちゃんがときめいてくれるわけないじゃんかー!」
妹「そもそも、性格的な面でのキャラ変更を試みたのに、なんでわざわざ衣装まで用意したんだろあたし…。次やってだめだったら諦めよう…んー、なにでいこうかなー」
妹「そだ、>>20でいこう!」
織田信長
妹「お兄ちゃん!」
兄「またか。今度はなんだ?」
妹「必死に生きてこそ、その生涯は光を放つんだよ」
兄「は?」
妹「もうすぐ期末試験だよ」
兄「あ、ああ、もうすぐそんな時期だな」
妹「臆病者の目には敵は常に大軍に見える」
兄「…」
妹「…そ、その…えと…」
兄「よしよし」ナデナデ
妹「嬉しいけど、お兄ちゃんが失礼なこと考えてるよーーー!!!」
兄「あっ、おい!いっちまった」
兄「テストが嫌で変になったのかと思ったんだが、違ったのか?」
妹「もうやだよぉ…なんで織田信長なんて…」
妹「あたしは普通でいんだ。そだよ、よし、がんばろっ」
兄「ふあぁ…ねむ…」
妹「お兄ちゃん!」
兄「またか?」
妹「一緒にテレビ見よっ!」
兄「……。いいよ、おいで」
妹「…うんっ!!」
妹「お兄ちゃん、最近構ってくれないなー」
妹「んー、お兄ちゃんの部屋に行ってみよっかな…よし、そうしよっ」
妹「お兄ちゃーん?はいるよー?」
兄「くーくー」
妹「あ、寝ちゃってる…寝顔……可愛いなあ」
妹「いつもはかっこいいのに、寝てる時だけすごく可愛いんだよね」
妹「お、お兄ちゃん、起きないと、き、ききき、き、キ…」
兄「ん…ああ、妹?どうしたんだ?」
妹「せめて最後まで言わせてよ…」
兄「…?」
兄「しかし、どうして俺の部屋に?」
妹「え、えと、その…えと…」
兄「ああ、期末テストが明日だから、教えてほしいのか?」
妹「あ、うん、そうだよ……って、明日!?」
兄「なんだ、忘れてたのか?」
妹(お兄ちゃんが最近構ってくれないから、寂しい思いを紛らわすためにお兄ちゃんザメモリアル[兄と妹のツーショット写真の数々]を見てて幸せな気持ちに浸ってたら忘れてた…)
兄「仕方ないな。教えてやるから、教科書とノートとってこい」
妹「うんっ!」
妹(結果オーライ、かな?)
妹「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん!」
兄「なんだ、どうした?」
妹「うぅー」
兄「なんで抱きついて…ってああ、今日は雷鳴ってるもんな」
妹「うぅー、音おっきいよぉ…」
兄「よしよし」
兄(そういえば、まだ中学生だもんな。雷怖くても不思議じゃないか)
兄「ほら、そんなにしがみつかれてたら俺が動けないよ」
妹「だってー…」
兄「わかったわかった。ほら、今日は一緒に寝てやるから。だから一旦離せ」
妹「ほんと…?」
兄「本当だ。だから、ほら」
兄「にぃちゃんのそばにちゃんといろよ?」
妹「…うんっ」
そんな平和な日々は、突如終わりを告げた。
雷が鳴っていて、妹が俺の部屋に駆け込んできた半年後。
両親が離婚した。
元々父と母の仲は悪く、離婚の原因は母の浮気だそうだ。
俺は父親に引き取られ、妹は母親に引き取られた。
そしてそこから、一年がすぎた。
父「ああ、そうだ。兄」
兄「ん?」
父「今日から妹を引き取ることになった」
兄「は?」
父「元母が、再婚したらしくてな。妹がこっちにきたいそうだ。だから引き取った」
兄「……そっか」
父「色々面倒を見てやってくれ」
兄「妹と会うのは、かなり久しぶりだな」
兄「親父はあれだけ言い残して会社行っちまうし…どうしろって言うんだ」
ピンポーン
兄「きたのか?」
兄「はーい」
妹「あ、あの…お久しぶりです。おに……兄さん」
兄「………」
妹「ど、どうかしました?」
兄(す、すげぇ可愛いぞ。ちょ、ちょっと待て。おい待て。誰だこれ。いや、妹だな。まあ、元から可愛かったけど、それが完成されてる感じがするぞおい)
妹「あ、あの…兄さん?」
兄(いかんいかん)
兄「ひ、久しぶり。元気だったか?」
妹「は、はい。兄さんは?」
兄「見ての通りだよ。まあ、中に入ろう」
妹「は、はい」
兄「遠路はるばるお疲れ様。どうだい、懐かしいだろ?」
妹「まったく…変わってないんですね…」
兄「そりゃあね」
妹「兄さんも、変わりませんね」
兄(あれ、なんでさっきから兄さんなんだ…?)
兄「あ、ああ。そりゃあね」
妹「大学のほうはどうですか?」
兄「順調だよ。お前は?今何年だ?」
妹「二年生になりました。勉強がちょっと難しいです」
兄「また前みたいに教えようか?」
妹「本とっ………い、いえ。大丈夫です」
兄「あ、ああ。そっか」
妹「少し疲れたので休みたいのですけど…」
兄「妹の部屋はそのままにしてあるよ」
妹「ありがとうごさいます。ではまた」
兄「あ、ああ。嫌われてんのかな…」
妹の部屋。
妹「うぅー、せっかく久々にお兄ちゃんに会ったのにー…なんであんな態度とっちゃうかなー…」
妹「普通に前みたいにお兄ちゃんって呼びたいのに…甘えたいのに…」
妹「恥ずかしくてお兄ちゃんの顔見れないし…」
妹「かっこよくなってたなあ……」
妹「普通に接したいよー、あーもうあたしのばかああああ」
ガチャ
兄「どうした?」
妹「お兄ちゃ…!に、兄さん!勝手に入らないでください!」
兄「え、ああ、ごめん。そうだな。悪かった」
妹「は、早く出てってくださいっ」
兄「ご、ごめん」
ガチャ、バタン。
妹「お兄ちゃん、寂しそうな顔してた…あたしさいてーだ…」
兄「はー、やっぱ嫌われたのかな…。まあ、あいつも年頃だし。思う所はあるんだろうけど…」
兄「はあ…」
ーーーお兄ちゃん!ここわかんない!教えてっ!
ーーーお兄ちゃん、今日ね、学校でね!
ーーーあ、お兄ちゃん。どうしたの?
ーーーお、おおお、お兄ちゃん!あたしがお風呂入ってるくらい気づいてよ!
ーーーお兄ちゃぁん…雷怖いよ…。
兄「昔はあんなにお兄ちゃんっ子だったのになあ…」
妹「あの、兄さん?」
兄「あ、ああ、妹か。どうした?」
妹「その、さ、さっきは強く言いすぎました。ごめんなさい」
兄「いや、いいよ。昔みたいな感覚で接した俺が悪かった。お前ももう子どもじゃないんだしな。これからは気をつける」
妹「あ、はい。それでは、私は部屋に戻りますね」
兄「ああ、今日はゆっくりお休み」
妹「はい」
次の日。
妹友「いっもっとぉーー!」
妹「あ、妹友ちゃん、久しぶりっ」
妹友「あ、お兄さんも、おはよー」
兄「ああ、おはよう」
妹友「妹ー、久々にお兄さんに会えて嬉しいんじゃないのー?送ってきてもらうなんてさー」
妹「ちょ、妹友ちゃん!に、兄さん、見送りはここまででいいです。ありがとうございます」
妹友「あり?なんで妹ちゃん敬語?」
妹「いいからっ、こっち来て!兄さん、気をつけて帰ってくださいね!」
兄「あ、ああ。気をつけてなー」
妹友「ねえねえ、どういうこと?」
妹「な、なにが?」
妹友「とぼけなくていいよー。なんでお兄さんに敬語なの?」
妹「そ、それが………」
妹友「??」
妹「恥ずかしくて…」
妹友「え?」
妹「……」かあぁ もじもじ
妹友「か、可愛い…!相変わらずの殺人的な可愛さね!」
妹「い、妹友ちゃん!こんな道の真ん中で抱きつかないでよっ」
妹友「でもさー、そんなこと言ってる暇ないんじゃないの?」
妹「え?」
妹友「お兄さん結構モテるよ?ほら、うちの高校お兄さんが行ってる大学のすぐ近くでしょ?だからお兄さんの事を見かける子が多いみたいで。かっこいいって人多いよ?」
妹「な、なななな、なな…」
妹友「その、焦ると噛むくせ変わってないねー」
妹「あ、あんな無頓着な人のどこがいいのよーっ!」
妹友「それは妹がよく知ってるんじゃないの?」
妹「そ、それは…かっこいいし、優しいし、頼りになるし、勉強教えてくれるし、安心させてくれるし、お兄ちゃんと一緒にいるだけで楽しいし、お兄ちゃんの事を考えてるだけで一日過ごせるし、あと…」
妹友「わ、わかった!わかったからちょっとストッープ!」
妹「えっ?あ…」かあぁ
妹友「少し落ち着こうよー。とにかくほら、もう学校つくよ?」
妹「ま、待ってよー」
兄「ふー、なんだかなー」
兄友「おいおい、どうした相棒」
兄「ん?いやさ。妹が帰ってきたんだ」
兄友「え!?妹ちゃんが!?まじで!?」
兄「言っておくけど。手を出したら…わかってるだろ?」
兄友「わーってるって。俺は獰猛な番犬がいる家に盗みに入る趣味はねえよ」
兄「どんな例えだよ」
兄友「んで、なんでため息なんだ?」
兄「いやさ。妹が余所余所しいんだよ」
兄友「は?」
兄「え?」
兄友「いや、今妹ちゃんいくつだ?」
兄「んー、たしか16か17だった気がする」
兄友「そりゃお前、その年頃ならそうなるわ」
兄「そうなのかな?」
兄友「俺の妹もそうだしな」
兄「んー、でも、前はそんな事なかったんだよ」
兄友「そりゃお前はシスコン、妹ちゃんはブラコンだろ?そうなるわな」
兄「俺がシスコンなのは認めるが、あいつがブラコン?」
兄友「どう見てもそうだろ?」
兄「そうかな?」
兄友「そうだろ。なんだ、まさかお前、寂しいの?」
兄「そうかもね…」
兄友(普段はブラコンさえ認めず、寂しいなんて絶対否定するこいつが……。重症かねこりゃ)
兄自宅。
妹「ただいまー。って、誰もいないよね」
妹「んー…お兄ちゃんに会いたいなあ…お兄ちゃん…お兄ちゃん…はっ!」
妹「そうだ、お兄ちゃんの部屋にいこう!」
兄の部屋。
妹「んー、お兄ちゃんの部屋だぁ~」
妹「お兄ちゃんの匂いがするよぉ」
ぼふっ
妹「あー、お兄ちゃんのベッド…お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんー!いい匂いだよぉ…お兄ちゃんに包まれてるみたい…」
妹「懐かしい匂いだなぁ…ずっ…と……こう…して…zzz」
兄「帰ってきたらなぜか妹が俺の部屋にいた」
兄友「寝顔かわえぇー」
兄「待て見るな。しばくよ」
兄友「寝顔も駄目なんかい」
兄「とにかく今起こすから。ほら、妹。起きて」
妹「んぅ…ん……おにぃちゃん?」
兄友(可愛い)
兄「おはよう」
妹「う、ん…おは……!!!ち、ちちち、違うの!じゃなくて、違うんです!これは、その…」
兄「いいから。多分、漫画でも借りにきてそのまま寝ちゃったんだろう?自分の部屋で寝ないと駄目だよ?」
妹「ん…うん。わかってます」
兄友(はあ、こりゃまた…)
妹「あ、兄友さん、久しぶり!」
兄・兄友(あれ?)
兄友「あ、ああ。久しぶりだね妹ちゃん。また随分大人っぽくなって」
兄「」ギロッ
兄友「おーこわ」
妹「元気だった?」
兄友「そりゃもちろん。うちのも妹ちゃんに会えて嬉しいみたいだしさ」
妹「妹友ちゃん変わってないよね」
兄友「そうだね」
兄(なんで兄友には普通なんだよ…)ムスッ
妹「それじゃ、あたしは部屋に戻るね。兄さん、お邪魔しました」
兄「ああ」
ガチャ バタン
兄友「しっかし、すごいなこりゃ」
兄「」ムスッ
兄友「本当にすげぇなこりゃ…」
妹「あー、なんで兄友さんは平気なのにお兄ちゃんは駄目なんだろ…」
妹「やっぱり恥ずかしいからかなあ…」
妹「もっと素直になりたいのに…一年も離れてると気恥ずかしくて素直になれないし…」
こてん
妹「あたしのばかぁ…」
兄「んー、なんで兄友には普通なんだろう」
兄友「恥ずかしいんじゃねぇの?」
兄「恥ずかしい?」
兄友「ああ、一年ぶりだろ?」
兄「それで恥ずかしい、か」
兄(そうだといいんだけど)
兄友「まあ、なんにせよ妹ちゃんと話すのが一番なんじゃねぇの?」
兄「んー、そうだね。そうするよ」
兄友「んじゃ、俺そろそろ帰るわ」
兄「ああ。またね」
妹「兄友さん、帰ったのかな…。お兄ちゃんとお話ししたいな…」
兄「妹、寝てるかな…話し、してみようかな」
兄「妹?少しいいかな?」
妹(え!?お兄ちゃん!?」
妹「は、はい…いいですよ。入ってください」
兄「ああ。お邪魔するよ」
妹「それで、話ってなんですか?兄さん」
兄(やっぱり兄さん、か)
兄「いや、最近なんか余所余所しいなってさ」
妹「え?」
兄「前みたいにお兄ちゃんじゃなくなったし、敬語だしさ」
妹「そ、それは…!お……兄さんには関係ないことです!」
兄「関係ないってなんだよ?俺はお前の兄ちゃんなんだぞ?」
妹「そ、そうですけど…と、とにかく兄さんには関係ありません!で、でで、出てってください!」
兄「っ!ああ、わかったよ。出てくよ。出てけばいいんだろ?」
ガチャ!バタン!!
妹「っ! お兄ちゃん…違うの……あ、あたし…あんなこと言うつもりじゃ…。お兄ちゃぁん……」
兄(言い過ぎたな…。あれ?妹、どこか行くのか?あ…行っちゃった…)
妹「少し、外で頭を冷やそう…。はあ…」
チャラ男「ねえ君可愛いねェ」
妹「え?」
チャラ男2「俺と一緒に遊ばな~い?」
妹「い、いえ、結構です…」
チャラ男「いいからさ~。いこうよ」
妹「いや、あのっ、だから結構ですっ」
妹(たすけてお兄ちゃん…!)
兄「どこまで行ったんだろう。んー、心配だな。少し見に行くか」
兄「ん?あれって…」
チャラ男「いいから!こいよ!」
妹「いやっ!離してください!」
??「離せよ」
チャラ男「ァア?」
??「妹に触るな」
妹「兄さん!」
チャラ男2「なんだおめぇ、兄貴か?出張ってくんじゃねぇよ!」
兄「はあ。あんまり揉め事は起こしたくないんだけど…。妹を、離せ」
チャラ男s「」びくっ!
兄「離せよ。離せ。お前らのその汚い手を離せ。早く…離せよッ!!」
チャラ男「な、なんだよこいつ…!」
チャラ男2「お、おいいくぞ!」
兄「ふぅ。行ったか。おい、大丈…」
妹「お兄ちゃん!お兄ちゃぁんっ!!」だきっ
兄「お、おい」
妹「こわかった…こわかったよぉ…」
兄「…。ごめんな。もっと早く来れればよかったな。何もされなかった?」
妹「うん…大丈夫。ありがと、お兄ちゃん」
兄「よしよし。それとさっきはごめん。兄ちゃん言い過ぎたよ」
妹「あたしこそ…ごめんなさい」
兄「ほら、家に帰ろう?」
妹「うんっ!」
兄「しかし、災難だったな」
妹「うん…でも、本当にありがと、お兄ちゃん」
兄「…。なあ、なんで今はお兄ちゃんに戻ってるんだ?」
妹「え…?あ…」
兄「いや、戻してほしいわけじゃないよ。ただ、なんでかなって」
妹「それは…その…」
兄「?」
妹「は、はは、は…恥ずかしかったの!!」
兄「恥ずかしかった?」
妹「う、うん…一年ぶりに会って…お兄ちゃんとどう接すればいいかわかんなかったの!」
兄(不覚にも、可愛いと思ってしまった)
妹「お兄ちゃん…ごめんね」
兄「なんで謝るんだ?」
妹「その、怒ってたでしょ?」
兄「まあ、余所余所しくて寂しい部分はあったかな」
妹「でも、多分もう大丈夫だから」
兄「え?」
妹「もう、お兄ちゃんと前みたいに接することができるよ」
兄「そうか。よかった。嬉しいよ」
妹「お兄ちゃん、勉強教えてっ!」
兄「…。ああ。もちろん」
妹「やたー!あのね、数学と古文がわかんないんだぁ」
兄「ふむ、まあ、古文はまだしも数学は得意だからなんとかなるよ」
妹「ありがとうお兄ちゃんっ!」
妹「お兄ちゃん!久々にお出かけしようよ!」
兄(最近妹が前のように甘えてくるようになった。これは嬉しい変化だ)
兄「そうだね。どこ行こうか」
妹「んー、最近この近くにデパートできたよね?そこいこうよっ」
兄「ああ、わかった」
妹「着替えてくるねっ!」
妹「喉乾いたな~」
兄「んっ」つ旦
妹「あっありがと」
妹「どうしたんだろ?いつもは甘えても無視するくせに」
ー1時間前ー
@本屋
兄「これは!」
妹「つきました!デパート!」
兄「いや、わかってるよ?」
兄「何を買いにきたんだ?」
妹「うーんとね、色々!」
兄「じゃあ、色々見て回ろうか」
妹「うんっ!」
兄(しかし、やっぱり妹が可愛いからか、男の視線が半端じゃない。主に妬みとか…まあ、妹も胸を除けば完璧な美少女だし」
兄「そういえば、妹。お前背伸びてなくない?」
妹「そ、そそ、そんなことないよっ!伸びたよっ!」
兄「どれくらい?」
妹「あ、頭二つ分…」
兄「…」
妹「何か言ってよっ」
兄「今後に期待だな」
兄「服でも見るか?」
妹「あ、お兄ちゃん、そこは駄目だよ」
兄「どうして?」
妹「そ、その…sサイズおいてないし…」
兄「え?」
妹「うー」
兄「ま、まさか…お前…」
妹「そ、そうだよっ!」
兄「そうか…。まあ、まだまだ背が伸びるチャンスはあるさ」
妹「ふぅー、いっぱい買ったー」
兄「その荷物も持つよ」
妹「えー、いいよ。お兄ちゃんばっかに持たせてるし…」
兄「気にしなくていいよ。大事な妹に重いもの持たせるわけにもいかないし」
妹「だ、大事って…お、おおお、お、お兄ちゃん、そ、それって…その、あ、あた、あたしのこと…好きって…」
兄「あ、お腹すいてきた」
妹「相変わらずだねお兄ちゃん…」
妹「お兄ちゃーん!」
兄「どうした?」
妹「今日のご飯どうするの?」
兄「ああ。そっか。どうしようか」
妹「何か食べたいものある?」
兄「食べたいもの、か」
妹「そ、その…な、なんだったらその…」
兄(カレーとかもいいなあ)
妹「その…あの…」
兄(あ、でもオムライスもいいな)
妹「あ、ああああ、あたしのこと…を、その…」
兄「よし、オムライスにしよう」
妹「え…あ、うん。そう、だね」
兄「最近寒いなー」
妹「ねえねえお兄ちゃん。おこた出そうよー」
兄「そうだなー、出そうか」
妹「やたーっ!」
妹「よし、おこた出したね」
兄「誰に言ってるんだ?」
妹「お兄ちゃん、端折れるってべん…」
兄「これ以上はやめよう。何か踏み越えてはいけない一線な気がする」
妹「でも、ぬくいね~」
兄「ああ、あったかいな」
妹「ね、ねえお兄ちゃん。そっち行っていい?」
兄「ん?まだそっち冷たいか?なら違うとこに移ればあったかいかもしれないぞ?」
妹「うん…わかってた。わかってたよ…」
妹「ねえお兄ちゃん?」
兄「ん?」
妹「気づいてた?」
兄「なにを?」
妹「ネタをね、絞り出すので必死なんだよ。そろそろネタなくなってきたしね」
兄「え?ネタ?急にどうした妹」
妹「ネタがなくなった、っていうネタあるけど。なんか最近よく見かけるし、ありがちだよね」
兄「ちょっと待て。落ち着くんだ妹よ。発言が黒いぞ!?どうしちゃったんだお前!?」
兄「っていうか、その発言は危険だぞ!?色々な人を敵に回す気がする」
温泉旅行とか幼馴染に嫉妬とかあるんじゃないでしょうか?
>>76
助かる。
妹「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん!!」
兄「落ち着け妹。どうした?」
妹「あのねあのね!お父さんが温泉のペアチケットもらったからお兄ちゃんと2人で行ってきなさいって!」
兄「親父が?」
妹「うんっ!」
兄「温泉かー、最近行ってないなー」
妹「いこうよー」
兄「よし、じゃあ行くか」
妹「やたーっ!」
妹「やってまいりました温泉旅館!」
兄「たまに思うんだけど、お前は誰に向って話してるんだ?」
妹「画面の向こうの人達だよっ」
兄「は?」
妹「とにかく、温泉だよ、お兄ちゃん!」
兄「景色も綺麗だしなー。とりあえず早く中に入ろう」
兄「ていうか、一緒の部屋なのか」
妹(お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋お兄ちゃんと一緒の部屋)
兄「妹?」
妹「ひゃ、ひゃい!?」
兄「どうかしたか?」
妹「い、いいいいや、べ、べつに!?」
兄「なんか顔赤いな。熱でもあるのか?どれ…」
妹(お兄ちゃんがあたしの前髪をあげて、自分のおでことあたしのおでこを合わせ…ってええええ!?お、お兄ちゃん…それは…刺激が……)
兄「んー、熱は…って、あれ?妹?」
妹「」気絶中
兄と一緒に温泉旅館へとやってきた妹。
開始早々気絶してしまったが、大丈夫なのか?
と、今日はこんな具合で終わりにします。
また明日の夜にきます。
妹「ん…あれ……ここ…」
妹(あ、そっか…。お兄ちゃんと温泉にきたんだった)
妹「あれ、お兄ちゃん?」
妹「いない…温泉に入りに行ったのかな…。ちょっと探しに行こうかな」
妹「どこ行ったのかなあ…」
チャラ男「キミかわうぃーねぇ」
チャラ男b「俺らの温泉に入ってみないかーい?」
妹「い、いえ、その…」
チャラ男「今一人?遊ぼよー」
妹「いえ、その…おにぃ…」
チャラ男b「まあ、連れがいても遊ぼうよー」
??「おい。嫌がってるだろ。やめろよ」
妹「おにぃ…っ!」
妹(違う…。お兄ちゃんじゃない…)
チャラ男「誰だてめぇ」
チャラ男b「すっこんでろああん?」
??「こんな所でもいるんだなこういうの。しかもテンプレだしよ」
チャラ男「なにぶつぶつ言ってんだよ」
??「まあまあ。さ、君。向こうへ行っていいよ」
妹「い、いえ。でも…」
チャラ男「なに勝手に話し進めてんだよコルァ!」ぶんっ!
??「おっと。できれば穏便に済ませたかったんだが…。ほっと」ぶんっ!
チャラ男「ごふ」チーン
チャラ男b「お、おい!ちくしょう、覚えてろ!!」
??「セリフまでテンプレだなおい」
妹「あ、あの。助けていただいてありがとうございました」
??「いいっていいって。俺は男。キミは?」
妹「あ、えと…妹です」
男「そうか。よろしく。ところで」
妹(またお誘いとかかなあ…やだなぁ…)
男「俺連れがいるんだけど…君より小さい女の子見なかった?セミロングの髪型の女の子なんだけど」
妹「あ、いえ。見てないです」
男「そっか。じゃあいいや。どこいったんだよあいつ…」
妹(なんか…優しそうな人だなあ…お兄ちゃんに雰囲気似てるし…)
妹「あ、あの!」
男「なに?」
妹「あたしもお兄ちゃんを探してるんですけど…見ませんでしたか?」
男「俺はキミのお兄さんがどんな人だか知らないよ」
妹「あ、す、すみません…」
男「またさっきのみたいなのがいるとアレだし。探すの手伝おうか?その代わり、俺の連れも探してもらうけど…」
妹(ど、どうしよう…たしかにさっきのみたいな人達がまたきたら嫌だし…んー…でもこの人なら…)
妹「わ、わかりました」
男「じゃあ交渉成立で。さ、行こうか」
兄side
兄「んー。妹も寝てしまったし…とりあえず。外でもふらついてくるか…」
兄「一応鍵は閉めておかないと…。じゃあ行ってくるよ、妹」
兄「んー、空気がいいなー」
ーーーや!
兄「ん?」
ーーーなしてください!
兄「なにか危ない感じだ」
??「離してください!や、やだってばあ!」
不良「いいからこっちこいよ!」
兄「なにしてるのかな?」
不良「ん、んだよてめぇは」
兄「警察呼んだよ。逃げるなら早くしたほうがいい」
不良「な、て、てめっ!覚えてろ!!」
兄「ああいうのがいると、妹が一人で出歩かないように注意しとかないと…」
兄「あ、そうだ。大丈夫だったかい?」
??「あ、は、はい…」
兄「ならよかった。ん?」
??「な、なんですか?」
兄「いや、その……なんでもないです」
??「き、気になります」
兄「その…妹に似てるな、と」
??「え?」
??(そういえばこの人、おとこに雰囲気似てる…)
??「ふふっ…」
兄「な、なんで笑うんですか?」
??「面白い人だなって…。あぅ、自己紹介がまだでした!あたしは女です。よろしくお願いします」
兄「あ、ああ。俺は兄といいます。よろしく」
女「あぅ、あの、あたし人とはぐれたんですけど…見ませんでした?」
兄「いや、そもそも俺はあなた…いや、女さんのはぐれた人がどんな人か知りませんし」
女「そ、そうでした!あぅー…そ、そのあなたに似た人なんですけど…」
兄「俺に?」
女「はい。雰囲気が、ですけど…」
兄「あ、いや。見てないですね」
女「そうですか…」
兄「なんなら、一緒に探しましょうか?」
女「いいんですか?」
兄「いいですよ。あ、その前に妹を起こしてきていいですか?今寝てるんで。探すなら妹も一緒の方が何かと探しやすいですし…」
女「大丈夫です、なんか、ごめんなさい」
兄「気にしないでください。じゃ、行きましょう」
兄「あれ?妹がいない…」
女「どこ行ったんですかね?」
兄「妹…!?妹っ!!」
女「お、落ち着いてください!」
兄「す、すみません…」
兄(妹がいないだけでこんなにも不安になるなんて…)
兄「俺も、探し人ができたみたいです」
女「じゃあ、探しましょうか」
兄「はい」
妹side
妹「お兄ちゃん…」
男「きっと見つかる。安心しな」
妹「は、はい。」
妹(なんか不思議な人だなあ…歩いてる時も必要以上に距離つめるどころか、必要以上にあけるし…こうして座ってる今も、真正面、隣に座るんじゃなくて斜め前に座ってるし…)
男「休憩もし終わったし。行こうか」
妹「あ、はい」
男「しかし、キミは探してる人が好きなのか?」
妹「え?」
兄side
兄「どこ行ったんだよ、妹…」
女「あぅ、それにしても、あなたは妹さんのことが好きなんですね」
兄「え?」
ーーーそうです。あたしはお兄ちゃんが好きです。
ーーーそうかもしれません。俺は、妹のことが好きだ。
ーーーそれは一人の男として。
ーーーそれは妹として。
ーーーあたしはお兄ちゃんが大好きなんです。
ーーー俺は妹が大切なんです。だから好きですね。
妹「あ!お兄ちゃん!!」
兄「妹!ん…?」
男「女!」
女「あぅ、男ー!」
兄「女さん、この人が?」
女「あ、はい。そうです」
男「女、こいつは?」
女「あぅ、あたしが危ないとこを助けてもらったんだよ?」
兄「妹どうしてその人と?」
妹「あたしがナンパされてたところを助けてもらったんだよ」
男(友に…似てる……瓜二つみたいに…)
兄「妹が助けていただいてありがとうございました。では」ガシッ
妹「いたっ、お、お兄ちゃん!?ど、どしたの?」
兄「いいから行くぞ」
兄(どうしてだ…どうして…妹が他の男といるだけでイラついてるんだ俺…)
女「男?どしたの?」
男「…あ、ああ、なんでもねぇ。しかし、なんだったんだ?あれ」
女「なんかね、ふくざつみたい」
男「大変だなおい」
女「さ、ほら、男の退院祝いと、あたし達の結婚旅行の続き、しよ?」
男「んだな、行くか」
妹「お兄ちゃん…痛いよ」
兄「あ、ごめん」
妹「う、ううん」
兄「しかし、どこ行ってたんだ?心配したんだぞ?」
妹「お兄ちゃんこそ、どこ行ってたの?」
兄「いや、外散歩してたんだよ」
妹「そうなんだ…てっきりお風呂に入ってるのかと…」
兄「しかし、もう夜だな。温泉入って寝るか」
妹「うん」
妹(あー、あたしのお兄ちゃんとのラブラブプランがぁ~…)
兄「ほら、いくぞ?」
妹「あ、待ってよお兄ちゃーん」
妹「なんやかんやでお風呂もお食事も終わり寝る時間になりました」
兄「もうツッコまないぞ?」
妹「べ、べつにツッコミがほしいわけじゃないよー」
兄「ほら、そろそろ寝るぞ?」
妹「う、うん」
妹(言葉だけだとすごく卑猥に聞こえるのはあたしがおかしいのかな…と、いうよりここはお兄ちゃんと急接近するチャンス!夜這い、夜這い…夜這い…///)かああ
兄「さっさと寝るんだぞー」
妹「は、はーい」
妹(ううー、夜這いなんて無理だよー…あたしの意気地なし…)
兄(朝起きたら妹が俺の布団に潜りこんでいた。しかも俺の服をがっしり掴んで抱きついてる)
兄「はあ…俺は…どうなんだろう。妹のことを…好きなんだろうか…。妹として?女として?女さんと話した時は妹として、と答えたけど…どうなんだろう」
兄「しかし、妹の寝相が悪いのを忘れてたよ」
妹「ん、んぅ…」
兄「起きたか?」
妹「お兄ひゃん…?え…え?あれ?あれ?なんであたし、お兄ちゃんのベッドに?」
兄「寝てる時に潜りこんじゃったんだろうな。まあ、よくあることだし」
妹(いや、今回のだけが、わざとじゃないんだけどね…)
兄「どうかしたか?そろそろ帰るぞ?」
妹「あ、うん」
兄「妹、楽しかったか?」
妹「お兄ちゃんと一緒だし、楽しかったよ?ほ、他の誰でもない…お兄ちゃんと一緒だったし…」
兄「妹?俺顔洗いに行くから準備しとけよー?」
妹「あー…うん。わかった」
妹(まあ、ツッコまないけどね…)
兄「久々の我が家だな」
妹「そだねー、やっぱ自分の家が一番おちつくね」
兄「さて、汗も少しかいたし、風呂入ってくるよ」
妹「あ、うん。いってらっしゃい」
妹(これは…これはチャンス!頑張って…頑張ってお兄ちゃんのお風呂に突撃してやるっ)
妹「よ、よし…は、入ろう…」
妹「お、お兄ちゃん!」ガララッ
兄「あれ?妹?どうしてここに?」
妹「い、一緒に入ろう?」
兄「い、いや、それはちょっと…」
妹「一緒に入ろうよー…」うるっ
兄「す、少しだけだぞ」
妹「うんっ!」
妹「ねえお兄ちゃん?」
兄「ん、んー?」
妹「なんでさっきから目つむってるの?」
兄「い、いいだろ別に」
妹「ふーん…よいしょっと」
兄「お、おいっ。何入ってきてるんだよっ」
妹「いいよね?別に。お兄ちゃんはあたしに…妹に変なことしないだろうしっ」
兄「お、お前なに言って…」
妹「お、お兄ちゃん…その…あの…あ、あああ、あた…あたし…その…お、お兄ちゃんのこと、その…」
兄「も、もう駄目だ!上がるからなっ」
妹「ええ!?あ、ちょっ、お兄ちゃん!?」
妹「お兄ちゃんのばか…」
妹「せっかく頑張って勇気出したのに…」
妹友「ふーん、そんなことがあったんだー」
妹「それでね、どうしたらお兄ちゃんに振り向いてもらえるかなって」
妹友「うーん…そうだなぁ。あ、お兄さんに夜這いかけてみるとかは?」
妹「よ、よよよ、よばっ!?」
妹友「可愛いなぁー。でもそのくらいしないとお兄さん振り向いてくれないかもよ?」
妹「そ、そっかー、よ、よよ、よばいかー…」
妹友「ま、なんにせよ頑張ることね。ほら、次のお店いこ?」
妹「わ、待ってよー」
兄「大変だったんだよ」
兄友「ほー。まあ、それなら平和なもんだろ。うちの妹なんか毎日毎日コスプ……いや、なんでもない」
兄「なに?何か気になるよ」
兄友「忘れてくれ。っていうか。お前の気持ちはどうなんだ?」
兄「俺の気持ち?」
兄友「そうだ。妹ちゃんのこと、どう思ってんだ?」
兄「それは、好きだよ。妹としてね」
兄友「嘘だなそりゃ」
兄「え?」
兄友「なあ相棒。俺らは結構長い付き合いだ。隠しことはやめにしよーや」
兄「そ、それは…。うん、悪かった。俺は妹の事が好きだ。女性として」
兄友「それで、なんで答えてやらないんだ?」
兄「俺と妹は兄妹なんだ。そんな…」
兄友「ほう、ならお前は兄妹、というお前の下らなくてちっぽけなプライドを盾に妹ちゃんの人生をぶち壊すつもりか?」
兄「え…?」
兄友「だってそうだろ?お前は妹ちゃんのことを女性として好きだ。なのに妹だという事が邪魔して妹ちゃんの気持ちに答えることはできない。それがそうなるなら妹ちゃんは次の恋も始められずお前にずっと想いを寄せることになる。無論、次の男を好きになろうともお前はそれを許せない。そういうことだろ?」
兄「…まあ、たしかに…」
兄友「なあ、相棒。少しキツい事を言うが…」
兄「構わないよ」
兄友「なら。………お前は最低だ」
兄友「お前はきっと事態を簡単に思ってるだろう?そうじゃねぇ。そうじゃねぇんだよ。これは妹ちゃんの人生がかかってんだ。お前の下らねぇプライドのせいで妹ちゃんは人生を壊すかもしれない。お前は人の人生を壊した事がないからわからないだろうが…罪悪感なんてもんじゃない。毎日毎日死ぬか悩むほどだ。お前はどちらを優先する?兄貴としてのプライドか、妹ちゃんの人生か」
兄「俺は…俺は……」
兄友「選ばなくちゃいけねぇんだよ。お前は。後退する道なんざねぇ。あるのは二つの道だけだ」
兄「どちらを選ぶか…」
兄友「もう、自分の気持ちに嘘をつくのはいいんじゃねえか?」
兄「そう…かもしれないね」
妹「お兄ちゃーん?ただいまー」
兄「ああ、お帰り」
妹「疲れたー」
兄「妹。少し大事な話しがある」
妹「大事な話?」
兄「ああ。ちょっと来てくれ」
妹「う、うん…」
妹(なんだろう…彼女ができた、とかかな…)
兄「妹。よく聞いてくれ。俺は…」
兄「妹の事が好きだ」
妹「え?え、えええ?え、えと、お、お兄ちゃん!?な、なにを!?」
兄「俺は、一人の女性として、お前のことが好きだ」
妹「……お、お兄…ちゃん…ぅ、ぐすっ」
兄「いきなりでごめんな。よしよし」ナデナデ
妹「あ、あたしもっ…ぅ、ひくっ…お兄ちゃんのこと…ずっと、ずっと好き…だったの…」
兄「知ってる」
妹「あた、しっ…嬉しく…て……ぅぅ…うわあああん…」
兄「ずっと大事にするから。隣にいるから」
妹「や、約束…だよ?」
兄「ああ、もちろん」
今日はここらへんでおしまいにします。
まだまだ話しは続きますので見ている方はお付き合いいただければ幸いです。
ではまた。
とうとう兄からの返事をもらい相思相愛の関係となった妹と兄。
だが、二人の距離はまるで変わらず、いつものような日々を過ごしていた。
兄友宅。
兄友「ふぁ…あー」
妹友「兄貴ー、起きてるー?」
兄友「おお、起きて……る!?!?!?」
妹友「うん?どしたん?」
兄友「お、おお、おまっ、おま、なんて格好したんだ馬鹿!」
妹友「今日はバニーガールにしてみましたー!」
兄友「してみましたー。じゃねぇよ!!お前はあれか!?馬鹿なのか!?」
妹友「なにさー。兄貴を心地よく起こしてやろうっていう可愛い妹の心遣いじゃん」
兄友「ベクトルがちげんだよばーか!どこに毎朝毎朝コスプレして兄貴を起こしにくる妹がいんだよ!?」
妹友「はーい!」
兄友「ああ、駄目だ。なんかすげぇ疲れた」
兄友「とにかく、さっさと着替えろチビバニー」
妹友「なにさなにさー。兄貴、お姉ちゃんいなくなってから元気…」
ドンッッ!!!
妹友「っ!?」びくっ
兄友「姉貴の話しはすんなっつったろ」
妹友「ご、ごめんなさい…」
兄友「…。ほら、さっさと学校行くぞ」
妹友「う、うん」
兄宅。
兄「おーい、妹ー?起きてるかー?」コンコン
兄「相変わらず朝は弱いんだよなあ。入るぞー?」ガチャ
兄「な…な、なんで俺のトランクスがこんなに大量にベッドの上に!?」
妹「ん…んぅ…おにぃひゃん…?にゃんでここに…?」
兄「い、いやお前…なんで俺のトランクス…」
妹「んぅ…?とらんくす……?え…!?え!?なんでお兄ちゃんがあたしの部屋にいるの!?」
兄「いや、お前を起こしにきたんだけど…」
妹「え?あ、ありがと…」
兄「それで、どうして俺のトランクスが?」
妹「い、いやその…あの…」
兄「言ったら今日は学校に手を繋いで送ってく」
妹「お兄ちゃんが構ってくれなくて寂しかったからです!」
兄(即答か)
兄「だからってトランクス盗むことはないだろ?俺に言えばよかったじゃないか」
妹「でも…でもでも、お兄ちゃん勉強してたし…」
兄「…。そうか。妹なりに気をつかってくれたんだな。今度からそういう時は言ってくれ。な、なんたってカップルなんだし」
妹「…うんっ!!」
妹「お兄ちゃーん?そろそろ行くよー?」
兄「わかったー」
妹「いってきまーす」
兄「行ってきます」
妹友「妹ー!」
兄友「おう」
妹「あ、妹友ちゃん」
兄「おはよう二人とも」
兄友「妹ちゃんの送りか?相変わらずラブラブだねえ」
妹「それは…その…つ、付き合ってるから…」
兄友「は?」
妹友「へ?」
兄「ああ。二人にはまだ言ってなかったっけ。付き合う事になったんだ」
兄友妹友『ええええええ!?』
兄と兄友が通ってる大学。
兄友「いや、びっくりしたぜ。まったく」
兄「ごめんごめん。でも、色々とありがとう」
兄友「気にすんなよ相棒。お前これから講義か?」
兄「ああ。そうだよ。兄友は?」
兄友「俺はねぇ。妹友が学校行くついでに来ただけだしな。それじゃ、またな」
兄「うん。またね」
モブa「なあなあ兄友」
兄友「あー?」
モブa「兄のさ、妹ってすっげえ可愛くねぇ?」
兄友「あー…まあ、たしかにな」
モブa「俺狙ってるんだよねー」
兄友「やめとけ」
モブa「な、なんでだよ?」
兄友「お前のためだ。兄がいたんじゃ妹ちゃんは狙えねぇよ」
モブa「どういうことだ?」
兄友「そうだな、あれはたしか妹ちゃんが中一の頃か?兄がまだ高3の頃だな。中一の妹ちゃんがナンパされて拉致られたんだ」
モブa「おいまじかよ…」
兄友「ああ。しかも拉致ったのはここら一帯を占めて有名だったthe土級雲。もちろん兄は妹ちゃんを心配した」
モブa「ま、まあ。そりゃそうだろうな」
兄友「そんで、兄は妹ちゃんを探した」
モブa「そりゃそうだろうな」
兄友「サブマシンガンとハンドガンとサバイバルナイフを装備してな」
モブa「そりゃそうだろう……ってなるか!!は!?サブマシンガン!?ハンドガン!?はあ!?」
兄友「兄の親父さんが警視総監なんだ。それでその親父さんは妹ちゃんのことを溺愛していてな。兄に妹ちゃんを守らせることを言いつけてる。しかも手段は問わないらしい。兄は警視庁の幹部に大人気でな。逮捕術や射撃、剣道柔道。果てはcqcまで。今いる警視庁の奴らに負けなかったらしい」
モブa「は!?なにそのチート!!はあ!?」
兄友「それで。サブマシンガン、ハンドガン、サバイバルナイフを持って妹ちゃんを拉致った奴らを潰しに出陣し、一夜で壊滅させて妹ちゃんを救いだしたってわけだ」
モブa「い、いやでも!事件とかになんなかったのか!?」
兄友「なるわけねぇよ。兄の親父さんがもみ消すからよ」
モブa「な、け、権力の力つえー…」
兄友「だからやめとけ」
モブa「な、なんか実感こもってんなおい…」
兄友「気にすんな…昔のことだ…」←兄に拳銃で脅されました。
モブa「でも兄の妹って可愛いんだろ?大丈夫なのか?」
兄友「最近でもたまに聞かないか?族とかが潰れてるって話し」
モブa「ま、まさかそれ全部…」
兄友「ああ。兄だ」
モブa「兄こえー…」
妹と妹友が通ってる高校。
男子生徒「つ、付き合ってください!」
妹「ご、ごめんなさい!」
男子生徒「だ、誰か心に決めた人でも…?」
妹友「はいはいそこまでー。フられたんならさっさと諦める!」
男子生徒「あ、諦めませんから!」
妹「は、はあー…」
妹友「お疲れさま。毎度毎度大変だねえ」
妹「他人事みたいに言わないでよー」
妹友「だって他人事だしー」
妹「まあ、ついてきてくれるのは嬉しいけどさ…」
妹友「そりゃ…妹のこと心配だしね」
妹「ふふ、ありがとう妹友ちゃん」
妹友「ほら、行くよー!」
妹「あ、待ってよー!」
??「あれがそうか?」
??「間違いありません。どうします?今拉致りますか?」
??「まあ、一緒にいる女も、いい女だ。やるぞ」
??「はい」
兄「」ぴくっ!
教師「ちょ、君!どこ行くんですか!?」
兄「急用です。事情は後ほど説明するので」
教師「待ちなさい!まったく…」
兄「兄友!!」
兄友「お、おおう!?どうした?」
兄「落ち着いて聞いてくれ。妹が拉致られた」
兄友「またか!?」
兄「しかも…今度は妹友ちゃんも一緒だ」
兄友「なに…!?嘘だろ…!?」
兄「ついてきてくれ。兄友にも手伝ってほしい」
兄友「任せろ。我が妹が一大事とあっちゃ、相棒だけに任せるわけにはいかねぇしな」
兄「よし、じゃあ準備するからついて来て」
兄「あ、もしもし親父?」
『兄か。どうした?』
兄「いつもの要件だよ。妹が妹友ちゃんと一緒に連れ去られた。銃器の使用を許可してもらいたい」
『そうか。構わん。ただし、絶対に助け出せ』
兄「わかってる。じゃあ」
兄友「な、なあ、どこに向かってるんだ?」
兄「俺の家だよ。そこに装備がおいてある」
兄友「物騒だなおい…」
兄「よしついた。入って」
兄友「お、おう」
兄「装備はサブマシンガンとナイフだけ。防具としてこれを着て」
兄友(真っ黒なライダージャケットのようなもんだな、これ。ってか着るの恥ずかしいぞおい)
兄「いいから着て。あとはい、これ」
兄友「お、おう…って…俺も銃持つのか!?」
兄「うん、もちろん」
兄「よし。準備はいいかい?」
兄友「あ、ああ…」
兄「場所は妹と妹友ちゃんが通ってる高校。監禁場所は別棟の四回、多目的視聴覚室だよ」
兄友「てか、なんでお前そこまで詳細にわかるんだ?」
兄「妹に発信器を持たせてある。あと学校内の詳細な地図を貰ってるからね。場所ならわかる」
兄友「しかし、でもなんで拉致られたと思うんだ?」
兄「妹に何かあったら俺の携帯に空メールがくるようになってるからね」
兄友「すげぇなお前ら…」
兄「準備は終わったね。よし、行くよ」
兄友「お、おう!」
妹達が通ってる高校。
??「ふへへ、楽しめそうだなあ、こりゃ」
妹「あなた達は誰ですか?」
??「俺らか?俺らはお前にフられた奴らだよ」
そう言いながらぞろぞろと人が入ってくる。
全員で十数人。
妹友「ひっ…い、妹ぉ……」
妹「大丈夫だよ、妹友ちゃん。きっと大丈夫」
フられた男「おう、なんで大丈夫って言えんだ?」ズイッ
妹「ち、近寄らないで…」
フられた男「うっせぇよ。ほら、そろそろまわすか」
フられた男2「おう」
フられた男3「楽しみだぜ」
兄side
高校教師「な、なんですかあなたたちは!!」
兄友「お、おいどうすんだよ、初っ端から見つかったぞ!?」
兄「大丈夫だよ」
校長「これ、なにを騒いでいる?」
兄「ああ。警察です。こちらの高校に麻薬密売人がいるので連行しに来ました。先を急ぎます」
兄友「し、失礼しまーす!」
兄「何とかなったでしょ?」
兄友「お前、なんで警察手帳なんか持ってんだ?」
兄「いいから。いくよ!」
兄友「あいよ相棒!」
妹side
妹「いやっ!いやあっ!!」
フられた男4「おとなしくしろ!」
妹友「離してよぉ!」
フられた男3「うっせぇんだよ!」
フられた男「妹…妹ちゃん…ふへ…ふへへへ…」
バララララッ!!!
フられた男s『!?』ビクッ!!!
兄「そこまでだ。大人しくしてもらおう」
兄友「そ、そうだ。お、大人しくしろ!」
フられた男「な、なんだお前らっ…!!」
バラララッ!!!
フられた男「」ビクッ!!
兄「大人しくしろ、と言ったはずだ。君達に発言権はない」
兄友(容赦ねぇー…)
妹友「兄貴!!」
兄友「妹友!大丈夫だったか!?」
妹友「こわっ…怖かったよぉ…」
兄友「大丈夫だ。大丈夫だぞ。お前まで失ったら俺は…」
フられた男5「もらっったあああ!」
バララッ!!!
フられた男5「ひっ!」
兄「大人しくしろ、と言ったはずだ。これで三度目。次はない。さっきは足元を狙ったけど…次はその汚い手と頭を吹き飛ばす」
兄友(兄が近くにいたやつの頭に銃を突きつけた…)
兄「よし。全員動くな。誰かが一人でも動いたら、全員の頭を撃ち抜く」
兄友(俺はお前がこの世で一番怖ぇよ…何せ脅しじゃねぇんだからな…)
兄「あ、親父?うん。妹は助け出した。妹友ちゃんも無事だよ。うん、それじゃ」
妹「あの、お兄ちゃん?お父さんはなんて?」
兄「ああ、もうすぐで警察が来るから全員手足を縛っておけ、だって」
妹「お兄ちゃん…お兄ちゃぁん!怖かった…怖かったよ…」ぎゅっ
兄「よしよし。もう大丈夫だよ」なでなで
妹「お兄ちゃん…きっと…きっと来てくれるって信じてた…」
兄「ああ。可愛い恋人がピンチなのを見過ごせないからね」
妹「お兄ちゃん…!あ、あの…おおおお、おに…お兄ちゃん…こ、今夜は一緒に…」
兄「あ、警察来たみたい…」
妹「」
兄「ん?どうしたの?」
妹「なんでもない…なんでもないよ」
兄友「相変わらずだな」
妹友「なんか、進展しなさそうだね」
今日はここまでにします。
妹を助け出すシーンは絶対やりたかったのでやりました。
んー、兄の設定をやりすぎた感がありましたが
そのうち兄友のことも書いていきたいと思います。
では近いうちにまた。
話しはまだまだ続きます。
なんか眠れないので続き書きます。
妹と妹友ちゃんが拉致られてから数日。
妹「お兄ちゃーん」
兄「ん?」
妹「今なにしてる?」.
兄「んー、特にはなにも」
妹「これからの予定は?」
兄「うん、特にないかな」
妹「そっか」
兄「なにかな?」
妹「お兄ちゃん、あのね…」
兄「お腹すいた?」
妹「ぅぐ…」
兄「何か作るよ。待ってて」
妹「むー。なんでわかるのかなあ」
妹「今日は雨。外には出られないね」
兄「ああ、そうだね」
妹「ねえお兄ちゃん、トランプしよ?」
兄「いいけど…二人で出来るものなんてあったっけ?」
妹「んー…ポーカーとか?」
兄「まあ、やろうか」
妹「ちなみに賭けるものは…脱衣ポ……」
兄「あ、洗濯物やらなきゃ」
妹「なんかもう…スルーじゃないよねこれ…」
兄「…zzz」
妹「うん、寝息確認。いざっ!」ぽふっ
妹「んー、直のお兄ちゃんだぁ…お兄ちゃんの匂い、お兄ちゃんのあったかさ…お兄ちゃんの鼓動…はふぅ…幸せ…」
兄「ん…ぅ…」
妹「あ…起きてないか…よかった」
妹「むー、でもお兄ちゃん、キスもしてくれないんだもんなあ…。あたしからは恥ずかしくてできないし…寝てる今ならできるかな…?」
妹「お、おおお、お兄ちゃん!」
兄「ん…ん?」
妹「今、今なら!今しかない!お兄ちゃんに…き…き…」
兄「妹?き?」
妹「き…って……起きちゃってるよ…」
兄「そりゃ耳元で大声出されればね」
兄「今日はいい天気だなー…」
妹「おにーちゃーん!」
兄「んー?」
妹「洗濯物いれてー!」
兄「わかったー」
兄「洗濯物洗濯物…っと」
兄「げほっげほっ!」
兄「く、くくく、黒!?」
兄「ちょ、妹!?来なさい!兄ちゃんとちょっと話しをしよう!」
妹「うーん…お兄ちゃんからの積極的行動が望めないなら…あ、あた…あたしから…」
妹「お、おおお、お兄ちゃん!」
兄「んー?」ゴロゴロ
妹「あ、あた…あた…あた、しと…その…えと…」
兄「んー?」
妹「あたし、と…その…」
兄「あ、携帯鳴ってる…妹、ちょっと行ってくる」
妹「あた、しと…お、おふ…お風呂にっ…は、入ら……あれ?お兄ちゃん?おーい?」
妹「ねえ、お兄ちゃん?」
兄「ん?」
妹「少し、そっち行っていい?」
兄「いいよ」
妹「ありがと」
兄「なんか…平和だな」
妹「そだねー」
妹(たまには…お兄ちゃんとこうやって普通にのんびりするのもいいかもね)
妹「…はあ」
兄「どうしたんだ?」
妹「いや、ちょっとやりすぎたかなって」
兄「なにを?」
妹「いやね。さすがにあたしが三回も絡まれるネタはやり過ぎたかなって…言われてみればたしかに、だよね」
兄「うん、ツッコんでいいのかなこれは」
妹「でも書き溜めとかしてないし、毎回頭に浮かんだネタをね書くだけだから何回ネタがかぶりそうになったか…」
兄「うん、だから何その意味のわからない発言」
妹「元々この話しも一つの作品終わって、一レス完結ごとの話しでも書こうかなーって始まったのに…なんか書いてるうちに話しが広がってくし、やりたいこと増えるしでなぜか当初の目的である一レス完結を忘れて長めの書いちゃう始末だし…」
兄「い、妹!?大丈夫?」
妹「やっぱり地の文つけたほうが楽だよねーとか思いつつも、これやってみたかったしでなんかテンパってきたし…」
兄「ちょ、おい、地の文ってなんだ?」
妹「なんかそもそもこれ需要あんのかよ、とか思いつつもやっぱり書くのやめられないし…」
兄「もうこれは駄目だ。ほっとくしかない」
妹「お兄ちゃん?」
兄「…はい」
妹「今更だけど…弁解あるかな?」
兄「め、面目次第もございません」
妹「このあたしが…このあたしがいながら…」
妹「なんでえ、ええ、えっちな本なんか持ってるのー!?」
兄「い、いやそれは、その、妹が来る前からあったやつっていうか、ね?」
妹「ね?じゃない!これ全部処分するからね!」
兄「は、はい…」
妹「あ、お兄ちゃん」
兄「んー?」
妹「この前いい忘れてたんだけどさ…」
兄「この前?なんだ?」
妹「次、え、えっちな本とか持ってたら」
兄「持ってたら…?」
妹「去勢するからね」
兄「が、頑張ります!」
兄「あれ、俺の妹、いつから般若みたいな顔になったんだろ…」
妹「聞こえてるよお兄ちゃん?」
兄「ごめんなさい」
妹「あ、お兄ちゃん」
兄「おー。今帰り?」
妹「うん!ねえ、お夕飯どうする?」
兄「そうだなあ、ビーフシチューにでもしようか」
妹「やったあー」
兄「じゃあ買い物していこう」
妹「うんっ」
兄「ほら、車とか通ったら危ないし、内側においで」
妹「ありがと、お兄ちゃん」
妹(本当、優しいなあ…)
妹「お兄ちゃん!」
兄「ん?」
妹「これはなに?」エロ本
兄「あ、いや、それは…その…」
妹「あたしがいながら…こんなの……」
兄「それは…だから…」
妹「ばかああああ!」ぶんっ!
兄「ぐふっ」
兄「い、妹!」
兄「あとで謝らないとなあ」
妹「はあ…お兄ちゃんに悪いことしたかな…」
妹「そりゃあお兄ちゃんだって男の子だし…や、やっぱりああいうことに興味はあるだろうし?そ、その、いつかあたしと…その…」かああ
兄「妹?少しいいかな」
妹「お、お兄ちゃん!?ど、どどど…どうぞ!」
兄「その、さっきはごめん。あれは、妹と付き合う前に買ってたやつで…存在自体を忘れてたというか…」
妹「う、うん…その、あたしも…ごめんなさい」
兄「仲直り、しようか」
妹「うん。あのね、お兄ちゃん」
兄「ん?」
妹「ずっと一緒にいてくれる?」
兄「もちろん!ずっと一緒だよ。この先も。だからちゃんとそばにいるんだよ?」
妹「うんっ!!」
終わり
いや、これ以上やるとグダグダしそうで。
すでにグダグダしてた感じはあったけど。
ごめんなさい、ここまでです。
今までで一番長かったかな?
今度は姉か幼馴染かなあ。
では、またいつか。
いい忘れてた。
今までお付き合い頂いた方、
ありがとうございました。
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