春香「あー久々に笑ったよ、あっはっは」

千早「なによ………」

春香「あーあ、トイレ行ってこよ」

千早「えぇ？」

春香「ふんふんふーん」

千早「……な、なによっ」

春香「トイレ………ん？」

ゴトゴト…ゴトゴト

貴音（春香が来てしまいました…このままやり過ごせれば）

春香（誰かトイレ使ってる？）

春香「………」

春香「くっさ……酷…」

貴音（！！）

春香「誰かなトイレ汚してるの…使ったら掃除くらいしてよね、さりげなく注意しておこうかな」

貴音「……」

貴音（行きましたか…わたくしがトイレを使ってることに気づいていないようでしたが、そんなに臭い……）

貴音（…しかし、それよりも春香のあの喋り用…初めて耳にしました）

春香「ふんふんふーん」

千早「春香、さっきの話だけど…私何か春香に悪いことでもしたのかしら、そうなら謝りたくて…」

春香「え…どうしたの？」

千早「さっきのは…春香にしてはちょっと言い過ぎな気がして気になった」

春香「私、全然いつも通りだよ」

ガチャ

貴音「おや…二人ともおはようございます」

春香（あ…さっきの貴音さんだったんだ）

貴音（春香…何も変わった様子は無いようですが）

春香「あーそういえば千早ちゃん」

千早「…何かしら」

春香「もし、自分が居る場所で酷い臭いがしたらどうする？」

千早「…酷い…臭い？」

貴音（…春香、皆に注意する気でいらっしゃるのですね…どういたしましょう）

春香（取り敢えず酷い臭いだったって思ってもらおうかな）

春香「そうそう、リセッシュでも取れないような臭い」

千早「…リセッシュ？」

千早（…今日の春香、何かおかしいわ）

春香（これくらい酷い臭いだって事を遠回しに言えば貴音さんも少しは響くよね）

貴音（そんなに酷い臭いだったでしょうか…わたくし自身そこまでのとは思っておりませんでしたが）

千早（私の胸を小馬鹿にしたり、急に臭いの話…何かあったのかしら、取り敢えず同意しておきましょう）


千早「それは…嫌だわ」

春香「そうだよねー」

春香（さぁ私が頷く仕草を見て貴音さんはどう反応するだろう）

貴音（どうであろうと…臭いが酷いのはイメージが良くありません…タイミングを見て割り込まなければ）

貴音「おや…何の話をしているのですか、春香」

春香「あ、えーと…」

春香（開き直ってくるとは思っていませんでした、貴音さん…いつも何食わぬ顔で嘘をついているんじゃないですか？）

貴音（わたくしも春香の意見に同意しておきましょう、あくまでトイレを使っていない身として……帰りに健康診断を受けるとしましょう）

春香「例えばすっごく嫌な臭いがしたとしたら…貴音さんはどう思いますか？」

貴音「そうですね…あまりよろしくは無いかと」

春香「そうですよね、掃除する気にもなって欲しいと思いません？」

貴音「え…ええ」

貴音（春香…今日は言葉に棘がありますね…相当酷い臭いだったのでしょうか）

春香（貴音さん少し身構えた？次何て反応するんだろ）

千早（春香…やっぱりおかしいわ。臭い…臭い…まだ、よく分からない）

貴音「それで…その臭いとやらがどうしたのでしょう」

貴音（平常心…平常心…準備は整いました、わたくしはトイレを使っておりません。さぁ……………来るのです）

春香（シラを切るつもりですね…ここはひとつ）

春香「今日…ふと思ったんです！自覚してないのは周りに迷惑が掛かるから、皆も注意して欲しいかなって…ほら、私達アイドルじゃないですか、ケアも大事ですよ」

貴音「…ええ、そうですね」

貴音（準備は必要無かったようです、いつもの春香に戻りましたね…しかし、いつもこの様にして、周りを気遣っていたのでしょうか。トイレでの春香の物言い…不思議な物を見ました）

千早（臭いのケアの事について話したかった、それで急に臭いの話をした…のかしら）