八幡「やっぱりお前とは友達になれねぇよ、葉山」 (75)

“やはり俺の青春ラブコメは間違っている”のSSです
久しぶりなのでミスったらすまん

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葉山「やぁ」

八幡「……おう」

俺がクソリア充の葉山なんかと学校外で会っているのかとそれには理由がある。

いつも通り奉仕部を終えて帰宅しようとした俺のスマホがなんと着信を報せた。

どうせまた遺産を分け与えたい未亡人の弁護士やエッチな気分を抑えきれない大学生からのメールかと思えば違った。

メールの内容は実に端的で『雪ノ下さんのことで話がある』というものだった。

別に雪ノ下雪乃のことが気になるはずもない俺は小町に遅くなる、という旨のメールを送り、指定された喫茶店に赴いた。

そしてメールを送ってきた張本人の葉山と対峙しているわけである。






葉山「急に呼び出して悪かったね、ヒキ谷くん」

優雅にブラックコーヒーなんぞを嗜む葉山は口を開いた。

別に雪ノ下のことを然して気にもしていない俺は余裕を持って葉山に挨拶する。

八幡「雪ノ下に何かあったのか!?どこか身体でも悪いのか!?
いや、今日もいつも通り朝食にコーヒーとトーストとサラダを食べていたし体調が優れないというのは考えにくい!

あぁ!そうか!下校中にどこか怪我をしたんだな!?そうなんだろ!?
ちょっと待て!今救急箱を出すから…いや、ゆきのんの雪のような肌に痕が残ったらいけない!

今千葉で最高の医者を手配しよう!いや、千葉で最高の医者で事足りるのか!?
別に千葉を愚弄するつもりは微塵もないが、万が一ということもありえるしやはり天皇陛下もご利用なさった某大学病院の教授に見てもらったほうがいい!

いや待て!あの教授は男だったな!ダメだ!嫁入り前のゆきのんが俺以外の男に柔肌を晒すなんて破廉恥だ!
ここはやっぱり俺がゆきのんの雪肌を堪能…改めしっかりと診察しなければ!

俺がゆきのんを治療してあげたい!そしてオキシドールが染みて苦痛を我慢する顔をじっくり眺めたい!
そのためには俺が医者になるしかない!あぁゆきのん待っていてくれ!君の雪肌を守るために俺は本気を出すぞ!」





葉山「……落ち着きなよ、ヒキ谷君。今日のゆきのんは下校途中に見つけた黒猫と三分三秒ほど戯れて何事もなく帰宅して一八三○に帰宅。

一八三五に制服から私服の淡い水色ワンピースに着替えてそのままティータイムを過ごしてから一八四〇に今日出された課題に取り掛かっている。

……あ、今課題を終えて腕を伸ばしてリラックスしているね。それと今日の下着の色はパステルグリーンだよ」

八幡「熟知してる。今日は金曜日だからな。明日は総レースがセクシーな雪色だな」

葉山「あぁそうだね。だが明日は休日だし幻のネコちゃんパンツかもしれないよ?」






八幡「それは……大変だな」ゴクリ

葉山「あぁ……大変だね」ゴクリ








八幡「ちょっと待て。お前今『三分三秒ほど』って言わなかったか……?」

葉山「すまない、比企谷君。猫と戯れるゆきのんがあまりにも可愛すぎて思わず、八秒ほどMy Catと俺も戯れていたんだ……」

八幡「バカヤローっ!!!どうして一人でソロプレイを楽しむんだ!
そこは手に輪が回るのを覚悟で、もしゆきのんが振り返ったらどうしよう、と葛藤しながらエクササイズするのが漢だろうが!」バキッ

葉山「ひ、比企谷……俺が間違っていた……。漢ならたとえ間違っていても突き進まなければならない道があるんだな」ウルッ

八幡「そう……なんてったって俺たちは漢だろ?」キリッ

葉山「俺が間違っていた……それでも俺を赦してくれるのか……?」

八幡「当たり前だろ?俺も殴って悪かったな……」

葉山「いいんだ。俺を思って殴ってくれたんだから。それに君の殴った右手も痛いしお相子さ」






八幡「さて、挨拶も済んだしコーヒーでも頼むか。すみませーん、キャラメルマキアート一つ」

葉山「あ、俺はコーヒーのお代わりおねがいします」

店員「……は、はい」ドンビキ


八幡「それでゆきのんに何があった?まさかにゃんにゃんの日なのか!?

周期の安定しているゆきのんにとって、三日も早まるなんて一大事だ!

葉山!今から薬局に行ってバファリンを買いに行かないといけないから帰る!

鈍痛に苦しんでいるゆきのんのポンポンを優しくなでなでしてあげたい!

アーモンドと青魚と大豆のポトフを作ってフーフーしてあーんてしてあげないと!」




葉山「何を言っているんだ、比企谷!

バファリンは痛みには効くけど出血が多くなるから使用を控えたほうがいいという医者もいるだろ!

一時の心配で西洋薬を勧めるなんてそれでもゆきのんを愛でる人間のすることか!

にゃんにゃん痛という毎月訪れる痛みには使用を重ねる毎に効果が薄くなる西洋薬より、常用できる漢方薬に決まっているだろうが!

桃核承気湯、通導散、桂枝茯苓丸、大黄牡丹皮湯、当帰芍薬散、温経湯……漢方にはいくらでも選択肢がある!

ならば今は例え効果がなかったとしても、ゆきのんにベストな生薬を探して長期的な目で見るべきだ!

にゃんにゃん痛に苦しむゆきのんを見たくないのはわかる。苦痛は俺だけが与えたいからね。

だが俺たちは今心を鬼にして、たとえ苦痛に歪むゆきのんを見て海綿体がハッピーキャッスルしても、ベストな選択をするべきではないだろうか!?」




八幡「葉山……俺が間違っていた……」orz

葉山「いいんだ、ヒキ谷君……君のゆきのんを思う気持ちは俺も痛いほどわかる……。俺たちがゆきのんを正しい道に導いていこう」ナデナデ






店員「……お、お待たせしました。ゴユックリドウゾー」






八幡「あ、うっす」

葉山「ありがとございます」ニコリ








葉山「ところでヒキ谷君。ゆきのんのメイド服についてどう思う?」キリッ

八幡「そりゃもちろん……ありだろ。ありも大あり。ありえすぎて毎晩シェイクハンドでヒァウィーゴーしまくりに決まってんだろ」キリッ

葉山「ヒキ谷君…………やっぱりそうだよな!俺も毎晩大雪警報発令中だよ」

八幡「これは確かめるしかないな……」ゴクリ

葉山「そうだね……」ゴクリ

八幡「ゆきのんに似合うメイド服の丈といえば!?」










八幡「ロング丈!」
葉山「ミニスカ!」







八幡「は……?葉山お前正気か……?」

葉山「ヒキ谷くん、正気かい……?」



八幡「お前……ゆきのんにミニスカメイド服とかドレスにチョーカーくらい似合ってないだろ!」

葉山「君は……ゆきのんにロング丈メイド服なんて和服にかんざしくらい似合ってないだろ!」





八幡「メイド服っていうのは一九世紀の英国貴族に仕えるハウスキーパーが着用していた由緒正しき服装だろうが!

当時の時代背景では脚・太ももというのは最も賎しく場所として隠されていたんだぞ!

つまり当時のエプロンドレスはロング丈が常識にして正統!

お前はゆきのんをサブカルチャーで穢すつもりか!」



葉山「日本で主流なのはミニスカメイド服じゃないか!時代背景?歴史?そんなもの知るか!

歴史も流行りも正統も俗臭さもすべてはゆきのんに似合うか否か、それがすべてだろう!?

サブカルチャーで穢れる?はっ!ゆきのんが着るなら生肉ドレスだって正装になる!

ならば問おう。

あなたは生肉ドレス姿のゆきのんがお嫌いか?ミニスカメイド服が見たくないのか!?」



あ十時まで放置します
一応全部書き上げてる


八幡「見たいに決まっているだろうが!

しゃぶりたいし御足を眺めたい!

なんなら踏んでくれてもいい!

むしろ踏んでくれ!

生肉ドレスだろうがボディーペインティングだろうがミニスカメイド服だろうがチャイナドレスだろうが、ゆきのんが着たらそれはファッションでありアートだ!

……だがな、葉山。

ゆきのんが何を着ても似合うことと、ゆきのんに何が最も似合うのかは別問題だ!






八幡「踝さえ見えることのないロングスカート!」

葉山「ニーハイとスカートが織り成す絶対領域!」

八幡「チョーカーと髪に隠れた鉄壁要塞が僅かな隙間を生み、そこから見える白いうなじ!」

葉山「布地が少ない故に見えてしまうんじゃないかというブラ!A地区B地区!見えたと思ったらキャミや装飾のレースだったときの絶望感!」

八幡「何者にも侵されぬからこそメイド服は俺たちに想像力と言う名の希望を与えてくれる!」

葉山「普段はミニになれているのにふとした瞬間気が緩んで聖域が見えそうになり、反射的にスカートの裾を押さえてこちらを睨み付けるゆきのん!」

八幡「見えないからこそ想像し、そして攻略したときの答え合わせ!『あ、あまり見ないで』と赤面するゆきのん!」

葉山「見えているからこそさらにその先を追い求めて、そんな俺の気持ちを知って敢えて『見えるわけないでしょう、この変態が』と嘲笑するゆきのん!」





八幡「それはただ単にお前がドMなだけだろうが!」

葉山「ドMで何が悪い!ゆきのんのあの氷然とした眼差し!辛辣な言葉攻め!小学生にして目覚めたさ!何が悪い!」

八幡「いや、悪くない。むしろ気持ちはわかる」

葉山「だろ!?君だって普段はゆきのんに言葉攻めされてるから仕返しがしたいだけだろう!俺ももっと蔑んでほしい!」

八幡「だって普段は口喧嘩しても勝てないんだから仕方ないだろ!?俺だってロリゆきのんと一緒にお医者さんごっこしたかった!」

葉山「俺なんてロリゆきのんの全裸画像フォルダーが2TBになるくらい集めてるんだからな!」

八幡「俺だってゆきのんのメイドコスプレ姿網膜に焼き付けたわ!てかなんでそんなに持ってるんだよ!俺もほしい!

それにゆきのんに俺が作った失敗したクッキー食べてまずいって言ってもらったもんね!」

葉山「強化外骨格から買ったに決まってるだろ!むしろお小遣い全額つぎ込んでるさ!

う、うそだ……ん?クッキー?どこかで聞いたような……?」

八幡「と、とにかくゆきのんと言ったらロング丈メイド服に決まってるだろ!」

葉山「いいや!ゆきのんと言ったらミニスカメイド服に決まっているじゃないか!」






葉山「やっぱり俺は君を好きになれそうにはないよ……」

八幡「あぁ……俺もお前のことが嫌いだ……」


葉山「これはやっぱり白黒つけるしかないようだね……」

八幡「そうだな。こればっかりは同志だったとしても譲れない」

八幡「ホワイトブリムは乗せるか!?」

葉山「当然!ホワイトブリムの載っていないメイドなんてただのなんちゃってメイドだ!」

八幡「ソックスは!?」

葉山「もちろんガーターベルト付きのニーハイストッキング!」

八幡「色は!?色は白と黒だよな!?」

葉山「当然ね。ゆきのんカラーの白を押したいところなのだけれど、黒もまた良し」






八幡「ブッコロスぞ!?」ガタッ

葉山「ごめん……つい言いたくなったんだ……」

八幡「いいさ……気持ちは痛いほどわかる……」

葉山「ありがとう……けど言ったら折るよ?」

八幡「シチュエーションは!?俺は同級生で無理やり着せられて赤面するゆきのんが見たい!」

葉山「俺が貴族の子息でゆきのんはそこに仕えるハウスキーパー!

そして俺が罵ってくれ、と頼むんだけど『そ、そんなことできません』と断るんだ。

けどしつこく頼むうちに『気持ち悪い……』って蔑んだ目で見下すんだ!




………………最っっっっ高だね」






八幡「それなんてあやせ?」

葉山「同じはやみんだからね」








八幡「HAHAHA」
葉山「HAHAHA」









八幡「これは平行線になりそうだな……」

葉山「そうだね……」

八幡「にゃんにゃんするときのシチュエーションは!?」

葉山「夜は主従逆転で押し倒されたい!そして『全く、使用人に発情するなんて犬以下の獣ね、ふんっ』って罵られたい!」

八幡「それもいい。

だが俺は見下している部活仲間に押し倒されて

『い、今なら私の胸の内にしまっておいてあげるからどきなさい、比企谷君』

って涙目になるゆきのんが見たい!」

葉山「それもまた一興かな。……実に捨てがたい。ところでゆきのんの涙はどうする!?」







八幡「もちろん舐めて『ペロッ。ゆきのんの味がするな』って言いたい」

葉山「気持ち悪っ。このHENTAIめ!」

八幡「そういうお前も本当は舐めたいんだろ?」

葉山「もちろんさ」

八幡「このHENTAIめ!」





八幡「HAHAHA」
葉山「HAHAHA」







ピピピッ

八幡「あ」
葉山「あ」

八幡「時間が来たみたいだな」

葉山「そうだね。……残念だよ、久しぶりに有意義な時間を過ごせたと言うのに」

八幡「まぁ仕方ないな。これからゆきのんの入浴タイムだから全裸で待機しないと」

葉山「そうだね。……ヒキ谷君、やっぱり俺たち友達になれないかな?」

八幡「やっぱりお前とは友達になれねぇよ、葉山」

葉山「そうか……。君となら仲良くできると思ったんだけど」

八幡「俺たちは友達なんかじゃなくて……盟友だろ?」ニヤリ

葉山「ヒキ谷くん……」ウルッ

八幡「これ、俺のラインとケー番だから何かあったら連絡して来いよ」カキカキ


葉山「まさかこうして君と盟友になれるとは……あの時の出会いからは想像もつかないよ」





八幡「そうだな。まさか……」





八幡「ゆきのんの家に盗聴器を仕掛けようとしたらお前が入ってきたんだからな」
葉山「ゆきのんの家に盗聴器を仕掛けようとしたら君が先に仕掛けようとしていたんだからね」





八幡「全く千葉は狭いな」

葉山「全くだね」

葉山「いいゆきのんライフを」

八幡「お前もな」

葉山「また熱い討論をしよう」ガシッ

八幡「次までにゆきのんストックを色々貯めておくぜ」ガシッ






月曜日



結衣「やっはろー。ゆきのんそれで相談したいことってなに?あたしでよければ力になるよ!」ガラッ

雪乃「ありがとう由比ヶ浜さん……」ウルウル

結衣「それで相談って……あれ?ヒッキーは?」キョロキョロ

雪乃「比企谷君には相談できないことなの」

結衣「そっかー。それで相談って何?なんのこと?」

雪乃「実は……どうやら私ストーカーされているみたいで……」

結衣「ストーカー!?それってヤバくない!?だいじょう……」







八幡「俺のゆきのんを怖がらせるストーカーっていうのはどこのどいつだ!?」ガラッ
葉山「俺のゆきのんを怖がらせるストーカーっていうのはどこの誰だ!?」パリーン



雪乃「ひっ」ビクッ

結衣「ヒッキー!?いきなりドア開けないでよ!

びっくりするじゃん!はや……パリーン?

あ、窓ガラス割れてるし!ちょどういうこと!?

まさか外から窓割って入ってきたって事!?」









やはり俺の青春ラブコメは間違っている




Fin.

というわけで終わりです

SS書くのが久しぶりなのでしばらくはあやせとか雪乃のデレSS書くと思う
以前書いてたのは八幡「5W1H」とかあやせ「イチャイチャ短編……って何言わせるんですか、この変態!」とか姫神「でれでれ短編集。……これでいい?」その他諸々

いくつか放置したままのがあるのでそれもやり直します


ちと待て、あやせと八幡のやつは読んだことあるけどこんな突き抜けたssじゃなかったような……


と、とりあえず乙

次書くのは 雪乃「いいでしょう、戦争をしましょう」 の調理編です
書きあがったらスレ立てます

>>62
なんか突き抜けちゃいました
多分留美留美監禁SSくらいからかな

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年01月20日 (火) 07:34:41   ID: D6w10lBU

バカ野郎!!!
ゆきのんの涙は小瓶に集めてからペロペロするもんだろ!!!

2 :  SS好きの774さん   2015年12月19日 (土) 23:56:46   ID: Zh1Q7oXd

米1
ええ・・・・・・(ドン引き)

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