炎尾燃「アイドルが取材に!?」 (33)

燃えよペン×モバマスのクロスです。
短いです。初SSなのでお手柔らかに。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1421112655

月刊シャイニング編集「ええ、そうなんですよ。お忙しい時期に重なりづらいころですし、簡単な取材ですので普段の漫画プロの様子をちょっと紹介する感じで……」

炎尾「む、むうっ……!!」

炎尾(今までにもこういう話があるにはあったが、しかし何でまたこの時期なんだ?連休前進行に発破をかける餌でもないし、何か無茶を言ってくる前振りなのか……!?)

編集「(疑ってるな……)えーっと、先生はシンデレラプロジェクトってご存じですか?」

炎尾「最近やってたドラマですかね?ラジオは仕事中によくつけているんですが、テレビはあまり見ないのでそんなに……(ヤスなら詳しそうだな)」

編集「そうそう、それです。アイドルプロダクションの所属アイドルメインで放映したドラマなんですけど、そこのプロダクションはアイドルが多くてですね」

炎尾「ほう」

編集「候補生も合わせたら200人近く所属してるんですよ」

炎尾「にひゃっ!!?」

編集「あ、来るのは一人ですよ?それだけ人数いるので、仕事に貪欲というか、まあアイドルなんであまり極端にイメージの悪い仕事ってのはしてないようですけど」

炎尾「そうなんですか(要はドサまわりみたいなものか)」

編集「それで今回は、ウチの他部署でやってるゲーム雑誌のコーナーで漫画プロの職場を取材したいと」

炎尾「なるほど、うーむ……(スケジュール的に問題も無さそうだし、アイドルに会えるというのは、こう、たぎるものが無いわけではない。しかし仕事場に人を招くと仕事にならんからなあ……)」

編集「そんなに重要度の高い仕事ってわけでも無いですし、先生のとこなら一般の見学者が来たってくらいの気持ちで対応していただいて構いませんから。まあご無理なら他の先生にお願いしますが」

炎尾「(まあいっか、アイドルに会えるし)いや、大丈夫です。お受けしましょう」

編集「おっ、そうですか、ありがとございます。一応これが来るアイドルのプロフィールです。簡単に目を通しといてもらえると助かります」

炎尾「わかりました、預かります」



炎尾「ということだ」ガッガガリッ

ヤス「ということですか」シャーッシャーッ

大哲「日程などは決まっているんですか?」ゴシゴシカリカリ

炎尾「ああ、来週の週なかになるようだ」ガッガッガガッ

英雄「週なかならそんなにバタバタしてないでしょうし問題ないんじゃないですかね?」カリカリペタペタ

炎尾「うむ。まあそんなに気負う必要も無いとのことだし、気楽に普段通り仕事をすればよかろう」ヒーフーミー……ヨシッ

ヤス(先生が……)

大哲(それを一番……)

英雄(出来なさそう……)

ヤス「ちなみにどんな人が来るんですか?」

炎尾「そういや資料もらったな……」ゴソゴソ

炎尾「あった。写真と簡単なプロフィールだな。南条光さんらしい。ヤス知ってるか?」

ヤス「あー、名前は見たことありますね。高学館のモストゲームでゲーム体験とかコラムしてる人じゃないですか?」

炎尾「相変わらず妙に情報が広いな……そのコラムの取材らしいぞ」

ヤス「へえ……可愛らしい子ですね」

大哲「そりゃアイドルですからね」

英雄「アイドルも色んな仕事をしなくちゃいけないんですね」

炎尾「人となりがわかるようなプロフィールは無いな……まあそんなわけだから、来週までには多少整理に気を付けといてくれ」

ヤス「わかりました」

炎尾「あとはまあ、そうだな、何かトラブルがあってもいいように前倒し気味で進めるか」

ヤス「そうですね、じゃあちょっと再調整しましょうか(なーんかフラグな予感が……)」

炎尾「うむ」キュッキュッ



【そして翌週】

光「プロデューサー、ここが今日の取材先か」

P「ああ、炎プロダクションさんだ。取材にも慣れて来てるとは思うが、言葉遣い等には充分注意してくれ」

光「うん、当然のことだけど注意はしておかなきゃな」

P「そういうことだ。それじゃスタッフさん、今日はよろしくお願いします。私は同行出来ませんが、何か急があればご連絡いただけますか?」

スタッフ「わかりました。光ちゃんもお仕事慣れしてきたんで大丈夫ですよ」

P「ありがとございます、では宜しくお願いします」

光「よーし、頑張るぞ!!」

ピンポーン…………ガチャッ

炎尾「はい、ああ、取材の方ですか」

光「はい!モストゲームの取材で訪問しました、南条光です!宜しくお願いします!!」

炎尾「(おお、元気な子だな……)どうも、炎尾です。それじゃどうぞ、入ってください」

光「お邪魔しまーす!」





光「おお、ここがプロのお仕事場ですね!」

炎尾「ええ、まあご自由にどうぞ」

光「ありがとうございます!あ、申し遅れました。高学館のモストゲームでコラムを連載しています南条光です!みなさん今日は宜しくお願いします!」ペコッ

炎プロ「(可愛くて元気だなあ)よろしくおねがいしまーす」

スタッフ「普段の仕事場を取材したいので、お手は止めずにそのままどうぞ。こちらで勝手に写真をいくつか撮らせて頂いて、後でその写真チェックとインタビュー受けていただく流れになりますが宜しいですか?」

炎尾「ええ、今日は割と余裕あるんで普通に話しかけて頂いても構いませんよ」

スタッフ「ありがとございます。じゃあ光ちゃんは今のうちにお仕事場を見せてもらって、気になるところは後で質問させてもらおうか………光ちゃん?」

光「」ジー…

光「す……」

光「すごい!!なんだここは!宝の山じゃないか!!」

炎プロ「」ビクッ

光「ここには初代ウルトラマンの怪獣が放映順に……!こ、こっちはジャンボーグA!!あ、あの水爆怪獣バレンタインもいるじゃないか!!」ウキウキ

スタッフ「ちょっ……光ちゃん光ちゃん」

光「うわっ!!こっちにはライダーの食玩が綺麗にコレクションしてある!!あれ?あの棚の上のってもしかして」

大哲「DXWドライバーさ!」グッ

光「やっぱり!!欲しかったんだよなー!いいなあ……」

スタッフ「ちょっと光ちゃん!仕事!」

光「あっ……!」

スタッフ「困るよ本当、ちゃんとしてくれないと。大声出して皆さんにもご迷惑だし」

光「えっ、あっ、あの……」ジワッ……

スタッフ「遊びに来てるんじゃないんだからさ」

光「も、申し訳ございませんでした!!」ブンッ

炎尾「……」チラッ

ヤス「……」コクン

大哲「……」コクン

大哲「お嬢さん」

光「は、はい」ウルウル

大哲「ヒーロー、好きかい?」

光「は、はい!!大好きです!!」

大哲「俺も大好きだ!!」ビシィッ

なんという俺得

ヤス「スタッフさん」

スタッフ「は、はい」

ヤス「小さい子の見学とかもありますし、多少騒がしくても大丈夫ですよ。まああんまりキツく言ってあげないで下さい」

スタッフ「あ、ありがとうございます、そう言って頂けると助かります。いやあ、本当に申し訳ありません」ポンポン

スタッフ「?」クルッ

大哲「男がやってはいけないことが2つある。女の子を泣かせることと食べ物を粗末にすることだ」

スタッフ「え?あ、はい」

光「か、カブトだ!!」

大哲「!!」グルンッ

大哲「わ、わかるのか!?」

光「もちろん!!ヒーローはどれもみんな大好きだ!!」

大哲「こんな可愛らしいアイドルが…… つゆの味は目で見ただけでは分からない、か」

光「おお、今度はディケイドだな!」

大哲「先生!この子めちゃくちゃ素晴らしいですよ!!!!」

炎尾「ああ、まあ今度はお前が落ち着け」

大哲「~~からの引用って自分で言わなくても分かってもらえるとこの嬉しさ」フルフル

光「その気持ち、ちょっと分かるな」

大哲「分かってくれるか!!」

光「うん。小さいころに特撮の話が出来た友達も、最近観なくなったり、事務所だと詳しい人がいなかったり」

大哲「分かる、分かるぞ!!」

炎尾・アシ(ああ、分かるなあ……)トオイメ

光「だから、こんなにいっぱい玩具置いてるのって玩具屋さん以外で見たことが無かったから、つい興奮してしまったんだ。本当にすまなかった……」

大哲「気にするな!自分のやりたいこと、やれること、やればいいんだよ。少しずつな」

光「うん!今のはヒビキだな!」キラキラ

大哲「」ニヤリ

スタッフ(光ちゃん完全に素が出ちゃってるな……まあ馴染んでるみたいだしその間に写真も撮れたしいい……のか?)

スタッフ「どうも、ありがとうございまーす」

炎尾「あ、はい、写真はこんなもんでOKですか……おい大哲、アイドルを独り占めするのは良くないな」

英雄「そうですよ!!僕は仕上げだから話に入りたくても入れなかったんですから!」

大哲「い、いや、そんなつもりは」

光「ごめんなさい、アタシも調子に乗っちゃいまして……」

炎尾(うーん、怒られてたしわざわざ角が立つことを蒸し返さない方がいいか)

炎尾「大丈夫大丈夫、興味も無いのに取材にきて、体験とか言って原稿汚したり、休み前進行で忙しいときにごり押しでスケジュール入れられたり、なんてこともあったしそれに比べたら楽しそうにしてくれるから気分いいよ」

光「あ……!ありがとございます!!!」ブンッ

スタッフ「それじゃあインタビューをお願いしましょうか」

炎尾「そうですね、原稿は一段落つきましたし」

光「じゃあ、まずは……炎尾先生の作品は、毎回力強くて勇気溢れる内容ですが、普段作品を作る上で…………」





炎尾「これからも応援宜しくお願いします」

光「ありがとうございます!!今日は、ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした!」

炎尾「(暴走したけど、全体的に感じ良い子だなあ)いえいえ、ちゃんと終われて良かったです」

光「あのう……取材中には言い出せなかったんですけど、実は炎尾先生の大ファンでもありまして……」

炎尾「あ、そうなんですか、ありがとございます」

光「えと、逆境○インが一番好きで、父が持っていた本を子供の頃からずっと読んでて、あの、本当に恐縮なんですけど、良かったら持ってきた本にサインを頂けないかと……」

炎尾「いいですよー……!?(徳○書店版のコミックス初版……だと)」

光「昔から読んでるからちょっと汚れちゃって申し訳ないんですけど……」

炎尾「いやいや!!古くなっても読んでもらえてるのは嬉しいよ!表紙にサインすればいいかな?」

光「はい!!」

炎尾「いやー、嬉しいなあ」キュッキュッ

光「わあ……ありがとございます!!」

炎尾「いえいえ、こちらこそ。ああ、もし良かったら南条さんのサインも頂けるかな?」

光「もちろんです!!あ、あと光って呼んでください!」

炎尾「おお、ありがとう光くん」ハイ、シキシ

RRRRRRR……ガチャッ

ヤス「はい、炎プロ……ああ、お世話になってます。先生ですね、ちょっとお待ちください……先生、梅書房の川中島さんから」

炎尾「はい、炎尾です……ええ、どーもどーも……え?……あれって今週でしたっけ?この間お渡ししたのは……」

炎尾「……えっ?いやいや、忘れてませんよ!……はい……はい、問題ないです……はい、はーい、失礼します、はい……」ガチャッ

炎尾「」

ヤス「えーっと、先生?」

炎尾「梅書房で一件進行に入れ忘れてた」ボーゼン

アシ「えっ!?」

炎尾「明後日までに24ページ、完成させなきゃならん」ガクガク

アシ「」ボーゼン

光「えっ……と……サインかけましたー……けど……」

炎尾「ああ、ありがとねー……」ガックリ

スタッフ「トラブルでしょうか?」ボソボソ

ヤス「え、ええ、ちょっと入れ忘れてたスケジュールが見つかったようで……はは……」ボソボソ

光「(……よし!)先生!!」

炎尾「……?」ドヨーン

光「叫びましょう!!」

炎尾「……え?」

光「叫ぶんですよ!いいですか!?いきますよ!!」

光「うああああああああああああ!!!!!!!!」

炎尾「お……おおお……うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

光「やれる!!」

炎尾「やれる!!!!」

光「やるぞ!!!!」

炎尾「やるぞ!!!!!!」

光・炎尾「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」ビリビリ

ガシィッ!!

アシ「」

スタッフ「」

炎尾「すまない、世話をかけたな。もう少しゆっくりしてもらいたかったがそうもいかんようだ」

光「はい、頑張ってください!」

炎尾「よし!今から割り振りをするぞ!!」

アシ「はい!!」

光・スタッフ「お邪魔しましたー」

炎尾「光!」

光「は、はい!」

炎尾「この借りは必ず返す!ふと何かに迷うことがあれば、いつでも来てくれ!!」

光「はい、今日はありがとうございました!!」





光「ということだ」ドヤッ

P「胃、胃が……謝罪を……どこから……」キリキリ

その後、漫画の取材でモバプロを訪れスタドリを大量購入して帰る一人の漫画家がいたとかいなかったとか。

おわり。

乙、ジュビロのとこにレイナ様連れて行こう

短いうえに守備範囲狭いネタでしたが、見て頂いてありがとうございました。
また次回何か書くことがあればよろしくお願いします。


>>25
何それ読みたい、面白そう

アイドルの何人かは炎尾と写真撮っててもおかしくないよな


結局ちひろの一人勝ちじゃないかおのれディケイドお前のせいでまたちひろの懐が温もってしまった


どっちも好きな俺得だった



吼えろしかわからんかったが再現ヤバかった
またなんかネタ浮かんだら書いてくれ

乙!

リアル炎尾先生はプリキュアの漫画番長回を実況したりそのキャラが主人公の同人誌出したりするほどお茶目な人だぞ!

南条光「これが逆境だ!!」 - SSまとめ速報
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