霧切「脱衣所に苗木くんの脱ぎたてパンツが……っ!」 (22)

霧切「なかった」

霧切「おかしいわ…」

霧切「今、お風呂に入ってるのは苗木くんで間違いないはず…」

霧切「その根拠は、今ロッカーには苗木くんのパーカーやスボンが入ってい……」

舞園「クンカクンカ」スーハースーハー

霧切「何してる…のかしら」

舞園「……っ!!」

舞園「霧切さん…っ! いつからそこに……」

霧切「今、来たところよ…」

舞園「そ…そう……ですか」

霧切「ところで舞園さん」

霧切「あなたは今、何をしていたのかしら」

舞園「……」

霧切「超高校級のアイドルは、ずいぶんと変わった趣味をもっているのね」

浴室内

苗木「もっと舌を使って」ジュッポジュッポ

ちーまん「ふぁ、ふぁいジュルルベロベロ」

舞園「ばれてしまっては仕方ありませんね」

舞園「でも、それが何だって言うんですか」

霧切「……え?」

舞園「霧切さんが…ここに来た目的は私と一緒のはずです」

霧切「ち…違うわ!」

霧切「いきなり何てこと言うの」

霧切「私は、アルターエゴに何か変わったことがないか確認しに来ただけよ」

霧切「私に罪を被せようと」

舞園「今、霧切さんが手に持っているのは苗木くんのズボンですよね」

霧切「……」

舞園「……」

霧切「……」

舞園「霧切さん…ここは互いに見なかったことにしませんか?」

霧切「……そうね」

舞園「ふふっ、ではそういうことで。 私は失礼します」

霧切「……っ!」

霧切「ま、待って!」

舞園「……はい?」

霧切「そ、その………は……ここに置いていきなさい」

舞園「ごめんなさい、聞き取れませんでした?」

霧切「あなたの犯行の…証拠品として……苗木くんのパンツを預かるわ」

舞園「言ってることが…めちゃくちゃですけど、大丈夫ですか?」

舞園「そもそも、霧切さんは私と同罪です」

霧切「苗木くんのパンツをよこせと言っているのよ」

舞園「遠回しな言い方を止めたところで、渡しませんよ?」

霧切「……」

舞園「霧切さんには、まだ他の衣類が残ってます」

舞園「このパンツはもう私のです、我慢して下さい」

舞園「パーカーやスボンだと、もの足りませんか?」

舞園「苗木くんの汗が染み込んだシャツもありますよ?」

霧切「…ダメよ」

霧切「いつも…私持っていっているのが苗木くんのシャツだもの」

舞園「……え?」

霧切「あなたの仕業だったのね」

霧切「いつも…私が苗木くんのシャツしか持っていけない理由…」

霧切「苗木くんが脱衣した服の中には、何故かいつもパンツだけがなかったわ」

霧切「それは、あなたが私より先にパンツを拝借しているから…だったのね」

舞園「まぁ…そういうことになりますかね」

霧切「もしかしてと、先手がいるのかと…いつもより早めに行動してみたら……」

舞園「私とはち合わせたということですね」

霧切「今回こそは、私が苗木くんのパンツを貰うわ」

舞園「だ…ダメです!」

舞園「これは早い者勝ちですよ、霧切さん」

霧切「いつもあなただけが、苗木くんのパンツを拝借するなんてずるいわ」

霧切「たまには交換してくれたっていいじゃない」

舞園「嫌です! だって私いつも楽しみにしているんですから…」

舞園「この脱ぎたてのパンツの匂い…温かみ……」クンクン

霧切「ま、待ちなさい!」

舞園「クンカクンカ」スーハースーハー

ペロ

舞園「あ、ごめんなさい。 つい染みのところ舐めちゃいました」

霧切「……っ!」

舞園「私の唾液がついていてもまだ、欲しいですか? このパンツ」レロレロ

舞園「えへへ、これはもう私のですね」

舞園「今日はこれを被って寝よう♪」

舞園「霧切さんは、今日も苗木くんのシャツで我慢して下さい」

舞園「ふふふ、失礼しますね」

霧切「……」

霧切「……」イラァ

────
───
──


苗木「ど、どうしてっ!」

苗木「今日は脱いだパンツと…シャツだけじゃなくて……」

苗木「パーカー、スボン……それに替えの服も…全部なくなってる!」

苗木「どうしよう…部屋戻れない……」ウルウル



終里

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月12日 (木) 20:20:40   ID: mWiSVW6f

霧切が枕園を出し抜くのを見たい

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