凛「ど、どうして…凛なんかスカウトするの…?」武内P「…笑顔です」【ラブライブ】 (53)

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凛「えっ…?」

武内P「……」

凛「えっと、凛…あなたの前で笑ったことなんて」

武内P「……」

凛「…もしかして、適当に言ったの?」

武内P「いえ、そんな事は」

凛「……」






花陽「凛…ちゃん?」

真姫「ちょっと…誰?その人」

凛「あ、えっと…ううん!何でもないよ!二人共早く帰ろう!」

花陽「え、ええっ?り、凛ちゃん!」

真姫「ちょっと!説明くらいしなさいよ!」

凛「あっ、えーっと…そういう事なので…ごめんなさい!さようなら!」


タッタッタッタ…



武内P「……」

-翌日-


凛「……はぁ」

凛(昨日は散々だったよ…)

凛(変な人に絡まれるし…かよちんや真姫ちゃんに見られちゃったし)

凛(そもそも、凛が本物のアイドルだなんて…)




武内P「あの」

凛「に゛ゃあ!?」

武内P「少し、お話だけでも聞いていただきたいのですが…」

凛「び、びっくりした…」

凛「お、お話は昨日ので終わり!…です」

凛「凛がアイドルだなんて…」

武内P「では、せめて名刺だけでも…」

凛「もうっ!いい加減にしないと警察呼ぶよ!」

武内P「いや、ですから…」

凛「と、とにかく!凛はもうスクールアイドルで、μ'sのメンバーなんだから…」

凛「アイドルは出来ません!」

武内「あの、話を……」

凛「さようならっ!」 ダッ!

武内P「……」









凛「はぁ、はぁ…」

凛「こ、ここまで走れば大丈夫だよね…」

凛「……」

凛(凛が…本物の、アイドル…)

凛「…ないないない!そんなの絶対有り得ないよ!」

凛「だって凛、女の子らしくないし…髪もこんなに短いし」

凛「それに、アイドルになるなら穂乃果ちゃんの方が絶対ぴったりだよ」

凛「凛なんて…」

凛「……」










凛「…うー!ふしゃー!」

凛「こんな時はラーメンを食べて落ち着くのが一番にゃー!」 ピポパ

凛「もしもしかよちん!?今からラーメン食べに行こう!凛が大ライス奢るから!」

-ラーメン屋-


花陽「そ、そっかぁ…凛ちゃん、大変だったんだね」

凛「本当だにゃー。いくら断ってもずーっと付いてきてさぁ」

凛「凛が本物のアイドルだなんて絶対無理だよ」

花陽「凛ちゃん…」

凛「あっ、かよちんならお米アイドルでデビュー出来るかも!」

花陽「オコメアイドルゥ!?」 

凛「そうにゃそうにゃ!ご飯を食べながらライブするの!」

花陽「そ、そんな…白いご飯を食べながらだなんて…」

凛「はぁ~あ凛も他のみんなみたいに可愛かったらな~」

凛「あれ?この胡椒の瓶もう空だにゃ」

武内P「どうぞ」

凛「あ、ごめんなさい」

凛「やっぱりラーメンは胡椒が効いてないと味気ないにゃー」

武内P「そうですね」

凛「ぶううううううううううううううううぅぅぅっっっっ!!?!!??!」

花陽「ぴゃあ!?」 ゴックン

武内P「……大丈夫ですか?」

凛「なっ!?がっ…げほっ!ごほっ!ごほっ…!」

凛「何であなたがここにっ!?!?」

武内P「アイドルに、興味ありませんか?」

凛「だーかーらーっ!凛はもうスクールアイドルなんだってばっ!」

武内P「まずは話を…」

凛「ひ、久しぶりにキレそうだにゃ…!」

花陽「あ、あの…どなたですか?」 

武内P「失礼しました、私はこういう者で…」

花陽「フ゛ロ゛デュ゛ーザーナ゛ノ゛ォ゛!?」

凛「うわーん!もう勘弁して欲しいにゃー!」 ダッダッダ!

花陽「あっ!り、凛ちゃん待ってよぉ!」 ダッダッダ モグモグ









武内P「……」

武内P「すみません。お勘定お願いします…はい、三人分です」

-それから-



ザワザワ…ナニアレ…ヒソヒソ…



武内P「……」

理事長「あのー…何か御用ですか?」

武内P「……失礼しました。私はこういうもので…」 メイシペラッ











凛「な…何で学院の校門前で立ってるの…」

穂乃果「ねぇねぇ、あの校門に立ってる男の人って誰なんだろう?」

にこ「あー!もしかしてぇ~にこのファンが学校まで追っかけて来たとか~?やーんにこ困っちゃ」

花陽「あれ?あの人確かぷr」

凛「わああああっーにゃあああああっー!!!」

海未「ちょっと凛!なんですかいきなり!」

凛「り、凛用事思い出したから帰るね!ばいばいっ!」

ことり「凛ちゃん?…行っちゃった」

凛「信じらんない!どうしてあんな目立つところで待ってたの!?」

武内P「……すみません」

凛「昨日散々断ったじゃん!凛にその…アイドルなんか!」

武内P「……」

凛「これ以上するなら出るとこ出るからねっ!ちゃんと覚えとくにゃー!」

武内P「……にゃー」

凛「あっ…」

武内P「……」

凛「と、とにかく…もう凛に構わないで下さい」

凛「これからラブライブ本戦に向けて猛練習が始まるんです!邪魔しないで欲しいの!」










武内P「…では、それが終わったら、アイドルになって頂けるのですね」

凛「……えっ?」

武内P「本戦が終わり、貴女がフリーになれば」

凛「そ、そんな事……一言も言ってないよ」

武内P「…そうですか」

凛「……」



prrrrrrr



凛「!?」 ピッ

凛「もしもし!?なーんだ真姫ちゃんかぁ」

真姫『ちょっと!心配して電話してあげたのになんだって何よ!?』

凛「ううん!そんな事ないよ!心配してくれてありがとう!」

真姫『本当にそう思ってるー?全く…』

真姫『明日から穂乃果達修学旅行だから、それまで予定一緒に考えるって言ったでしょー?』

凛「あぁーっ!そうだった!ごめんね今から戻るから!」 pi









武内P「……」

凛「…じゃあ、凛用事あるから」

武内P「分かりました」

武内P「でも、せめて名刺だけでも…」 スッ

凛「うっ…」

凛「はぁ…分かったよぅ……」

凛「でももう絶対に学院で待ったりしないでね!」

武内P「はい」

凛「絶対だからねっ!?」 ダッダッダ…

武内「……」

-そして-


凛「かよちーん!練習いっくにゃー!」 ガチャ

武内P「失礼しています」

凛「ぎゃああああああぁぁぁぁ出たにゃああああああああああぁぁぁぁっ!!!!!!!」

花陽「で、でも、やっぱり自分達のお金は自分で…」

武内P「いえ、あの程度なら……投資だと思って頂ければ」

花陽「投資?」

凛(何か外堀埋められてる!?)




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




凛「えーっと今日のラーメンは何にしようかにゃー」

凛(あれ?そう言えば昨日凛何ラーメン食べたんだっけ?)

武内P「……醤油です」

凛「ひぃ!?」

武内P「……あの、パンフレットを」

凛(凛の心の中読まないで!!)

武内P「……すみません」

-そしてある日-


凛「……」


テクテク


武内P「…あの、パンフレットを」

凛「……」




テクテク…




武内P「……?」

武内P「…あの」

凛「…え」

凛「ああ、いつものプロデューサーさん」

武内P「…何か、ありましたか?」

凛「……」

-神田明神-


凛「……」

武内P「……」









花陽「…凛ちゃん」

真姫「一人で帰るって言うから心配してついて来たら…またあの人?」

真姫「流石にしつこ過ぎ。警察に通報しようかしら」

花陽「うーん…でもあの人そんな悪い人には見えないんだけどなぁ…」

真姫「見るからに怪しいじゃない…顔怖いし」

真姫「ちょっと私そこの交番に…」

「それはちょっと早計やないかな?」




花陽「あ、希ちゃん」

希「バイトに来たら、何だか面白そうな場面に出くわしたなぁ」

真姫「ちょっと、何が早計なのよ」

希「んー?とっても単純な事だよ?」

希「もし凛ちゃんが本気であの人の事を嫌ってるなら…」

希「どうして最初の時点で警察に行かなかったのかな?」

真姫「えっ?」

希「あの人は追いかけはしてるけど、ぴったり付きまとってる訳じゃない」

希「必ず凛ちゃんに逃げる道を作ってあげてる」

希「そんな隙だらけの状態で、凛ちゃんが通報しないのはどうしてかな?」









花陽「…凛ちゃん、もしかして」

希「うん。うちもそう思ってるよー♪」

真姫「…どういう事?」

希「凛ちゃんが一時的なリーダーになったことも、あの衣装を着ることも」

希「全部他人にセッティングされた事…自分で決めたことじゃない」

希「でも、あの人との事はうちらは何も関わってない。凛ちゃんが自分から飛び込んでる」

花陽「凛ちゃんが、自分で…」

希「もしかしたら、凛ちゃんが何か変わることのできる機会が生まれるかもしれない」

希「だからうちは、もう少し様子を見たほうがええと思うんよ」

真姫「……」












凛「…あの、プロデューサーさん」

武内P「はい」

凛「どうして…そんなに凛をスカウトするの?」

武内P「……笑顔です」

凛「もーまたそれー?凛笑ったところ見せてないってば」

武内P「…すみません」

凛「……はぁ」

武内P「……」

凛「…アイドルって事は、テレビに出たり、ドラマに出たり、ステージで歌を歌ったりするんだよね」

凛「凛もアイドルになったら、そんなお仕事いっぱいするのかな?」

武内P「……企画中です」

凛「あはは、なにそれ」












凛「…でも、関係ないよね」

凛「凛がアイドルなんて…似合ってないよ。絶対」

武内P「……アイドルは、嫌いですか?」

凛「えっ?」

武内P「……歌ったり、踊ったり、人を笑顔にしたり」

武内P「……そんな事は、嫌いですか?」

凛「……ううん、嫌いじゃない」

凛「凛、体を動かすこと大好きだし、ステージでライブするのもとっても楽しい」

凛「この前だって、凛のファンだって人に手紙貰って、凄く嬉しかった」

凛「アイドルって、いいなって思った」






凛「…でもね、違うんだ」

凛「凛がスクールアイドルを出来るのは、みんなのお陰なんだって」

凛「μ'sは9人で1つだから……凛はみんなに必要とされてる」

凛「みんなが居るから、凛は輝けるんだって……」

凛「そう、思ってるから……」












武内P「……変わりたいですか?」

凛「…えっ?」 

武内P「……貴女が、今のままでいいと思っているなら」

武内P「貴女は、そのままでいいと思います」

凛「……意地悪な言い方」

武内P「……すみません」

凛「…でも、凛はそれでいいよ」

凛「凛が目立つより、他のみんなが目立ったほうが絶対いいよ」

凛「凛は……みんなの力になれれば、それで…」







「…そんな事」

「そんな事!絶対にないよっ!!」







凛「…えっ?……かよちん?」

花陽「凛ちゃんはみんなの影に隠れちゃ駄目だよ!」

花陽「凛ちゃん、良い所いっぱいあるのに……それを出さないだなんて勿体無いよ!」

花陽「凛ちゃんは一人でも輝ける!花陽はちゃんと知ってるよ!」

花陽「みんながいないと輝けないだなんて、そんなの誰も思ってない!」

花陽「凛ちゃんの輝きは、凛ちゃんだけのものだよっ!」

凛「……かよちん」

花陽「…凛ちゃんは、可愛いよ」

凛「そんな、凛は可愛くなんてっ」

花陽「可愛いよ…凛ちゃん、本当に可愛いんだから」

花陽「花陽は、もっと凛ちゃんに自信を持って欲しいの」

花陽「友達として…凛ちゃんの、一番のファンとして…」







凛「……凛は」

武内P「……」 スッ

凛「えっ?」

武内P「…もし貴女が、少しでも自分を変えたいと思うなら」

武内P「一歩、踏み出してみませんか」

凛「……」

武内P「……そこにはきっと、別の世界が広がっています」






凛「凛が……本物の、アイドル……」

花陽「…凛ちゃん」

武内P「……」





凛「……ありがとう。プロデューサーさん」

凛「でも、今は凛、自分の事に集中したいから」

武内P「……そうですか」







凛「…っ、だ、だから…」

凛「それまで……待ってくれるって事、出来ませんか…?」

花陽「……!」

武内P「……待つ、ですか」

凛「ご、ごめんなさい…!勝手なこと言ってるってのは分かってるの…」

凛「でも…この一年は、凛やμ'sのみんなにとって一番大切な一年だから」

凛「凛一人が抜けたら、μ'sはμ'sじゃ無くなって……」

凛「だからっ…お願いします!」

凛「ラブライブが終わるその時まで、凛の事待っててください!」







武内P「……はい、そのつもりですが」

凛「へっ?」

武内P「…数日前、確かその様に申しました」

凛「そ、そうだったかにゃ…?」

武内P「はい」

凛「う、うううっ……で、でも…本当にいいんですか?」

武内P「……シンデレラプロジェクトには、間に合いませんが」

武内P「スカウトとしては、こちらからお願いしている立場です」






凛「じゃ、じゃあ…」

武内P「はい、よろしくお願いします」

修正

武内P「…数日前、確かその様に申しました」

武内P「…数日前、確かその様に言った筈ですが」

凛「…あ、あはは…はは」

花陽「凛ちゃん!」

凛「か、かよ…ちん」

花陽「すごい…凛ちゃん、すごいよぉ!」

凛「かよちん……凛、本当にアイドルに…なっちゃうにゃー」

花陽「うんっ!聞いてたよぉ!花陽ちゃんと聞いてた!」

凛「ど、どどどどうしよう…凛、まず何からすれば…」

希「うーんそうやなぁ、まずは次のライブ、あの衣装で頑張らないとなぁ」

凛「希ちゃん!?どうしてここに!?」

真姫「何だか大変な事になっちゃったわね…凛、おめでとう」

凛「真姫ちゃんまで!?もしかしてずっと見てたの!?」

花陽「あはは…ごめんね?」

凛「は、恥ずかしいにゃぁぁ…」

武内P「……あの」

凛「は、はい!」

武内P「これ、パンフレットです」

武内P「……時間があるときに、事務所の方にも是非いらしてください」

凛「は、はい…分かりました…」

武内P「……では、私はこれで」








凛「あ、あの!」

武内P「……はい」

凛「これから…その」

凛「よ、よろしくお願いします!ぷ、プロデューサーさん!」






武内P「……」

武内P「……はい、よろしくお願いします」 ニコッ

真姫(何あの笑顔すごく怖い)



……それから、私達はラブライブで優勝して、μ'sは解散しました。


本当は、6人でアイドル活動を続けていこうと思っていたのですけど…今は5人で活動しています。


凛ちゃんは、あの人……プロデューサーさんの所に行って、一生懸命頑張ってます。


聞けば、笑顔が素敵なアイドルとして、とっても好評だそうです。


学院で時々、レッスンが厳しすぎて嫌だにゃーって愚痴ったりもしてるけど、……その時の凛ちゃんの顔はとっても輝いていたと思います。






凛「でね!その子凛と同じ名前でね!今度一緒にお仕事する事になったの!」

凛「とっても楽しみだにゃー!」

花陽「うんうん…すごいなぁ凛ちゃん」

凛「凛、これからもっともっと頑張って、みんなに凛の笑顔を見せてあげるの!」

凛「かよちん、絶対に見てね!」

花陽「うんっ♪」





……笑顔な素敵な凛ちゃん。

これからもずっと、花陽は凛ちゃんの一番のファンだからね。






~おわり~

武内Pがあまりに衝撃的でつい書いちゃいました。一話から面白いアニメって久しぶりかも。


渋谷凛「……ねぇ、ちょっと」星空凛「何かにゃ?」
渋谷凛「……ねぇ、ちょっと」星空凛「何かにゃ?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1406210576/)


昔書いたモバマスとラブライブのクロスです良かったらどうぞ

読んでくれた人ありがとう。じゃあの

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月19日 (木) 09:50:38   ID: SFqHafjN

長さもちょうどいいし面白い
展開も王道だけどクロスオーバー特有のワクワク感を保っててとってもよかった

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