ナルト「ヒナタと恋人になったってばよ」 (940)

─夜─


ナルト(いろいろあったけど……ヒナタと恋人同士になれたってばよ)

ナルト(ヒナタってずっと昔から一途に俺のこと想ってくれてたんだな)

ナルト(昔から俺ってば一人だと思ってたから余計に嬉しいってばよ!)

ナルト(でもなんかこう、意識するとムズムズするってば)

ヒナタ「あ」バッタリ

ナルト「あ」バッタリ

ヒナタ「こ、こここここ、こんばんは、ナルトくん」

ナルト「こ、ここ、こんばんはだってばよヒナタ」

ナルト(や、やややばいってばよ、いざ意識したらうまく話せそうにないってば!)

ヒナタ「……///」

ナルト(ヒナタも顔を紅くして俯かないでくれってばよ! 可愛いすぎて困るってば!)

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ヒナタ「……え、えっとナルト君はどうしてここに?」

ナルト「え? ああ丁度アカデミーでの仕事を終えたから夕飯に一楽へ行こうと……そうだ、何ならヒナタも来ないか? 奢るってばよ」

ヒナタ「え?」

ナルト「あ、いや、ほら、そんな変な意味じゃないってばよ!」

ヒナタ「う、うん……じゃ、じゃあ一緒に行こうかな」

ナルト「!」

ナルト「じゃ、じゃあ早速行くってばよ!」スタスタ

ヒナタ「う、うん……ってあ、ちょ、ナルト君待って! は、速い……!」

ナルト「え? あ、ごめんごめん、俺ってば舞い上がり過ぎて」

ヒナタ「舞い上がるって、どうして?」

ナルト「どうしてってそりゃ好きな子と食事に行くなんてもうデートみたい……なんでもないってばよ!」

ヒナタ「で、デート……///」


ナルト「……///」

ヒナタ「……///」

ナルト「い、行くってばよ」

ヒナタ「う、うん」

ナルト「……」テクテク

ヒナタ「……」テクテク

ナルト「……」テクテク

ヒナタ「……」テクテク

ナルト「……」テクテク

ヒナタ「……」テクテク

ナルト(なんか、照れるってばよ///)

ヒナタ(恥ずかしい///)


──一楽──

テウチ「らっしゃい、ってなんだナルトか」

ナルト「そういうなってばよおっちゃん。ラーメン二つ! ヒナタは何味にするってば?」

ヒナタ「え、えっと、じゃあナルト君と同じものを」

ナルト「おっちゃん、いつもの二つくれってばよ!」

テウチ「あいよ」

ヒナタ「いつものって……?」

ナルト「俺専用のおっちゃん特別メニューだってばよ、多分俺以外食べた事あるヤツいないんじゃねーかな」

ヒナタ「そ、そうなんだ……」

ヒナタ(ナルトくんだけの、特別なメニューを私にも……///)

ヒナタ(それを私に食べさせてくれるなんて、なんだかうれしい……)



テウチ「へいおまち!」

ナルト「おっちゃんサンキュー! ほら、ヒナタも食べるってばよ」

ヒナタ「い、いただきます……」

ナルト「~~♪」ズルズル

ヒナタ(ナルトくん、すごく嬉しそうに食べてる……なんか昔からこういうところ変わってないなあ)クス

ヒナタ(私がご飯作ったら同じように食べてくれるかな?)

ヒナタ(でも急にそんなことしたら迷惑かな?)

ヒナタ(ナルトくんに美味しいって言ってもらえたら……///)

ナルト「ヒナタ? ラーメン伸びちゃうってばよ?」




ヒナタ「あ……うん」サッ

ナルト「あ……」

ナルト(ヒナタが髪をかきあげて)

ナルト(耳に長い髪を乗せて)

ナルト(ゆっくりと麺を持ち上げ)

ヒナタ「ふぅーっ、ふぅーっ」

ヒナタ「んっ」チュルチュル

ナルト(なんか、凄く仕草が女の子らしいってばよ……)ドキドキ

ヒナタ「ナルトくん?」クビカシゲ

ナルト「! こ、このラーメンはスープも美味いんだってばよ!」カチャン

ナルト「ごくごくっ! ぷはーっ! 美味いってば!」カラン

ヒナタ「ふふっ、本当にラーメンが好きなんだねナルトくん」クスクス

ナルト「あ、あったりまえだってばよ」



ナルト「でも……」

ヒナタ「……?」

ナルト(でも、このラーメンが好きとヒナタが好きとは何か違う好きだってばよ)

ヒナタ「でも、なに?」コクン

ナルト「っっっっ! な、なんでもないから、ヒナタも伸びる前に食べるといいってばよ」

ヒナタ「う、うん、そうするね。ふぅーっ、ふぅーっ」

ナルト(食べ方がいちいち可愛いくて困るってばよ……)

女学生A「あーナルト先生!」

女学生B「ほんとだー!」

ナルト「ん、おうお前たちはアカデミーの」

ヒナタ「……」



女学生A「先生ってほんとラーメン好きなんだねー」

女学生B「えへへ、ナルトせんせー今度個人レッスンしてよー」

ナルト「おう、俺はラーメンが大好きだってばよー、レッスンかあ、何を知りたいんだってばよ?」

ヒナタ「……」

女学生B「んー、とりあえずせんせーこの後一緒にでかけなーい?」

女学生A「あ~ズルーイわたしもー」

ナルト「この後?」チラ

ヒナタ「……」

ナルト(なんかヒナタが元気ないってばよ、んー心配だし、よし)

ナルト「わりぃけど先生この後用事があるんだってばよ、またな」

女学生A・B「「えー」」



女学生A「用事ってなにー?」

ナルト「この後ヒナタと約束があるんだってばよ」

ヒナタ「え?」

女学生B「ヒナタって……日向ヒナタ様? って、あ、本当にヒナタ様だー!」

ヒナタ「え、えと、ど、どうも」ペコ

女学生A「いいなーヒナタ様」

ヒナタ「で、でも私なにも」

女学生B「せんせーヒナタ様とどういう関係なのー?」

ナルト「俺とヒナタ? んーと」

ヒナタ「……」


ヒナタ(ナルトくんなんて答えるんだろう……)

ヒナタ(ここは無難に同期、とか仲間とか、友達とか?)

ヒナタ(それとも、恥ずかしいけどこ、恋人って言ってくれるのかな)

ヒナタ(凄く恥ずかしいけど、でも友達って言われたくないし……)

ナルト(んーと、こういう時どういう説明すればいいんだってばよ)

ナルト(関係っていうとお互い好きになったわけだし付き合ってるって言えばいいのか?)

ナルト(でもまだ付き合ってるっていう程何かしたわけじゃないってばよ。そもそも恋人と呼べるような事ってどんなことかわからないってば)

ナルト(んーとお互いが好きってことはよーするにそのうちとーちゃんとかーちゃんみたいな関係になるわけで)

ナルト(でもまだ俺たち結婚なんかしていないから夫婦って言うのも変だってばよ)

ナルト(夫婦の一歩手前? なんか余計に変な表現だってばよ。それにまだ早い気もするってば)

ナルト(えっと結婚したら男は婿に女は嫁になるわけだから……ああもう考えるのが面倒になってきたってばよ!)

ナルト「ヒナタは俺のお嫁さんになってくれる人だってばよ」

ヒナタ「ぶふぅっ!?」

女学生A・B「「ええーっ!?」」


ヒナタ「な、ななな、にゃるときゅん!?」

ヒナタ(そ、そりゃそうなりたいとは思うけど、でも、気が早いというか、でも嬉しいというか)

ヒナタ(恥ずかしい///)

女学生A「ナルト先生結婚するの!?」

女学生B「嘘ー!?」

ナルト「そりゃいつかはするってばよ」

ナルト(たぶん)

ヒナタ「ひゃあああ///」

ヒナタ(ナルトくんはもう私と結婚してくれるつもりでいたんだ……どうしよう!? う、嬉しいけど!)

女学生A「ヒナタ様顔真っ赤ー」

女学生B「ほんとだ可愛いー」


女学生A「それじゃ二人の邪魔しちゃ悪いし帰るねせんせー」フリフリ

女学生B「またー」フリフリ

ナルト「おう、気を付けて帰れってばよ!」フリフリ

ヒナタ「はうあわわわ///」

ナルト「どうしたってばよヒナタ、まだラーメン残ってるぞ? 伸びたら美味しさ半減だってばよ」

ヒナタ「……うぅ、とても食べ物が喉を通りそうにない」

ナルト「なんだ、調子悪かったのか? 無理させてすまないってばよ」

ヒナタ「あ、いやそういうわけじゃないの、ただ……」

ヒナタ(とても何か食べられるだけの余裕がない……///)

ナルト「とにかく残したら勿体ないし、なんなら俺が残り食べるってばよ」

ヒナタ「う、うん、どうぞ……」

ナルト「おう」ズルズル

ヒナタ(ふぅ、落ち着かなくちゃ)

ヒナタ(ナルトくんがそこまで考えてくれていたなんてとっても嬉しいし、私も応えるだけの心の準備を)

ヒナタ「あれ?」

ナルト「? どうひたっへばよヒナタ」ズルズル

ヒナタ「ナルトくんが食べてるラーメン……の箸」

ナルト「ん? おお、俺ってばさっきおっちゃんにどんぶりと箸返しちゃったからヒナタが使ってたのそのまま使わせてもらってるってばよ」

ヒナタ「そ、そそそそ、それって……か、かかかん、間接きしゅ……///」フラッ バタン

ナルト「ヒナタ!? おい大丈夫かってば!?」

ヒナタ「はひゅう~///」



ヒナタ(……ん)

ヒナタ(あったかい)ユサッユサッ

ヒナタ(なんだかとても心地いい……)ユサッユサッ

ヒナタ(安心する……)モゾッ ピタッ

ヒナタ(良い匂い……)

ナルト「ヒナタ? 起きたか」

ヒナタ(ナルトくんの声がする……)

ヒナタ(え? ナルトくんの声!?)バッ

ナルト「おっと」

ヒナタ「!? わ、私……!」

ヒナタ(ナルトくんにおんぶされてる!?)

ナルト「気が付いて何よりだってばよ」



ヒナタ「ごめんね、い、今降りるから」

ナルト「もう大丈夫なのか?」

ヒナタ「う、うん」

ヒナタ(というより降りないとまた大丈夫じゃなくなっちゃう……!)

ナルト「よっと」

ヒナタ「あ、ありがとう」

ナルト「これくらいいいってばよ。なんか様子もおかしかったし何だったらウチで休んでいくかヒナタ?」

ヒナタ「え? ナルトくんの部屋で?」

ナルト「おう、もうすぐそこだしな」

ヒナタ(ど、どうしよう……恥ずかしいけど、もう少し一緒にいたい……///)

ヒナタ「じゃ、じゃあ少しだけ……」

ナルト「お安い御用だってばよ」


ナルト「それにしてもさっきはなんで倒れたんだってばよ?」

ヒナタ「あ、あれはナルトくんが私の箸を使っていたから」

ナルト「?」

ヒナタ「か、間接キス、だと思うと恥ずかしくて」

ナルト「あ、ああ──でも前にヒナタと直接キスした時は倒れなかったってばよ?」

ヒナタ「あ、あれは雰囲気とか!」

ナルト(間接キスは恥ずかしくて直接のキスは大丈夫とか)

ナルト(女の子って時々わからないってばよ)


──ナルトの部屋──


ヒナタ「お邪魔します……」

ナルト「はは、汚い所だけどどうぞってば」ゴチャ

ヒナタ「ふふ、確かにナルトくんおそうじは苦手みたいだね」

ナルト「い、いつもはもう少しマシなんだってば! ヒナタが来るって分かってたらもっと綺麗にしておいたってばよ!」

ヒナタ「そ、そのナルトくん」

ナルト「???」

ヒナタ「ナルトくんさえ良かったら、私お掃除しに来ようか?」

ナルト「へ……」

ヒナタ「あ、あの迷惑ならいいの、ごめんなさい! い、忙しいナルトくんのためになにか少しでも出来ることがないかなあって」

ナルト「あ、ああいや、こっちこそそんなの申し訳ないってばよ」

ヒナタ「わ、私がしたいと思っただけだから」

ナルト「あ~、じゃ、じゃあ頼めるかなヒナタ」

ヒナタ「! うん!」パァッ

ナルト(笑顔が眩しいってばよ)


ヒナタ「それじゃさっそく……」

ナルト「い、今からやるってば? 別にまた今度でも」

ヒナタ「す、少しだけでも」

ヒナタ(あ、でも今度にしたら今度来たときは長くここにいられるんだ……)

ヒナタ(って何考えてるの私!?)

ヒナタ(い、いくらナルトくんと少しでも長く一緒にいたいからって……そんな打算的なこと……恥ずかしい///)

ヒナタ(なんだか卑しい女だと思われたくないし、やっぱり少し片付けちゃおう)

ヒナタ(えっとこれは……こっちでいいかな)

ヒナタ(これはこっち……)

ヒナタ(あれ? これは……これはっ///)

ナルト「どうしたってばよヒナタ……っっっ!?」

ヒナタ「///」つ【Hな本だってばよ!】⊂



ヒナタ(ナ、ナルトくんだって男の子なんだし)

ヒナタ(変化の術でおいろけの術とかやってるって聞いた事かあるから)

ヒナタ(持っていても不思議じゃないんだけど……でも)

ナルト「い、いやヒナタそれは……!」

ナルト「と、とりあえず掃除はまたでいいってばよ!」

ヒナタ(こ、この本どれだけナルトくんは使ってるのかな?)

ヒナタ(ほ、他にも一杯あるのかな……ナルトくんはどんな娘が好きなのかな)

ナルト「ヒ、ヒナタ?」

ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「ひゃい!」

ヒナタ「ナルトくんってこの本、使ったことあるの?」



ナルト「うぇい!?」

ヒナタ「……」ジッ

ナルト「そ、それは……えと、その……」

ヒナタ「……」ジッ

ナルト(う、ヒナタに見つめられると照れるってば。それに……嘘もつけなくなるってばよ)

ナルト「あ、あるってば」

ヒナタ「……そっか」

ヒナタ(しょうがないこと、だよね)

ヒナタ(でも)

ヒナタ(それは……なんかいやだな)

ナルト(針のムシロだってばよ……なんでちゃんと片づけておかなかったんだってば俺!)

ナルト「ヒナタ? 嫌な気持ちにさせてごめん」

ナルト「俺ってばそういうの無神経だったから」

ヒナタ「ううん、ナルトくんは悪くない」

ヒナタ「むしろ、正直に話してくれたから……」

ヒナタ「あの、ナルトくん……」

ナルト「そ、そういえば里のお祭りがもうすぐだってばよ!」

ナルト「近くの集落にもお祭りで一杯楽しそうな出店が来るから良かったら一緒に」

ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「……あい」

ナルト(嫌われちゃったかな……)

ヒナタ「わ、私なら大丈夫、だから」


ナルト「?」

ナルト(気にしてない、ってことか?)

ナルト(怒ってないのかな? だとしたらホッとするってばよ)

ナルト(無理してそうだけど、見なかったことにしてくれるなら助かるってばよ)

ナルト(今後はこういうのはちゃんと……)

ヒナタ「わ、私、ナルトくんとなら、いい、から」

ナルト(……? なんか話の脈絡がおかしいってばよ)

ヒナタ「ナ、ナルトくんがシたいなら、私……///」

ナルト「え」

ヒナタ「///」

ナルト(うえええええええっっ!?)



ナルト(ちょっと待つってばよ!)

ナルト(ヒナタは何を言い出してんだってば!?)

ナルト(い、いや俺ってばいつもよく勘違いするからきっと)

ヒナタ「わ、私、ナルトくんが他の女の人のは、はだ、裸見るくらいなら、わ、わた、私のこと、み、見て……ほし……くて……///」

ナルト(勘違いのしようがねーってばよ!)

ナルト「お、落ち着くってばよヒナタ! そ、その、えっと」

ヒナタ「ご、ごめんなさい、きゅ、急にこんなこと言われても、そ、その困る、よね」

ナルト「い、いや、それは嬉しいんだけど」

ヒナタ「え?」

ナルト「あ」

ヒナタ「///」

ナルト(うわあああああああああ///)

ナルト(つ、つまりヒナタは自家発電するくらいなら自分をってことで……いーんだってば?)

ヒナタ「っ///」チラッチラッ

ナルト(ヒナタが恥ずかしそうな顔で俺の顔を何度も見つめてくるってば……)

ナルト(なんかモジモジしてて……可愛いってばよ)

ナルト(今日は任務服なのか両袖が肩から無い服だからめっちゃ綺麗な腕が出てるし)

ナルト(下はかなり短めだってばよ)ゴクリ

ナルト(おかしいな、何度も見てるはずなのに意識したらなんだかヒナタがとんでもなくエロく見えてきたってばよ……)

ナルト「……」ムク

ヒナタ「!」

ヒナタ(ナ、ナルトくん、わたしを、い、意識してる……?)

ヒナタ(///)


ヒナタ「ナ、ナルトくん……わたし」

ナルト「……あ」

ナルト(ヒナタの目……昔から、いつも俺の事を見ている時の目だってばよ)

ナルト(そっか、こんな目をして俺を見ていた時はいつも俺の事を思ってくれてる時だったんだな)

ナルト(今まで全然気づかなかったってばよ)

ナルト「ヒナタ」

ヒナタ「え?」

ナルト「ちょっとごめん」クイッ

ヒナタ「あっ」

ナルト「ヒナタ」ダキッ

ヒナタ「あ、ああええとその……///」

ナルト「今までごめん……いや、ありがとうなヒナタ」

ヒナタ「?」

ナルト「なんか、気付いちまったってばよ」

ナルト「ヒナタはずっと俺を、大切に想ってくれていたんだって」

ナルト「その気持ちが、長い年月をかけて変わらずに、強くなってくれたことが、俺ってば今すごく……嬉しいってばよ」ギュ

ヒナタ「ナルトくん……」

ナルト「今だからわかるってばよ、いつも俺を遠くから見ていたり、薬をくれたり」

ナルト「俺ってば鈍感で本当にごめん」

ヒナタ「いいの……私は例え想いが届かなくても、ナルトくんが満足に先へ進めればそれだけで嬉しかった」

ヒナタ「ナルトくんは私の、憧れだったから」

ナルト「でもおれってば落ちこぼれだったってばよ」

ヒナタ「そんなことない。それにナルト君は誇り高い失敗者だっから。決して失敗を恐れない、失敗で終わらせない……そんなナルトくんだから」

ヒナタ「覚えてないかもしれないけど、私が小さい時、ナルトくんは虐められていた私を助けてくれたんだよ? みんな私を気持ち悪がってたのに」

ヒナタ「ナルトくんはいくつになっても変わらないあたたかいナルトくんだった」

ヒナタ「私はそれが誇らしかった、嬉しかった。最初は見ているだけで良かったのに、並び立ちたいと思うようになった。ナルトくんはそれを許してくれた」

ヒナタ「それは私にとってなによりも嬉しいことだから」ギュ

ナルト「ヒナタ」

ナルト「俺ってば鈍感だからさ、そういうこと気付くの遅いし、上手く言えねーけど」

ナルト「俺ラーメンが好きだ。誰かを好きになるってラーメンを好きになることと変わらないと思ってた」

ナルト「実際今までに知り合った奴等だって同じように思ってた」

ナルト「けど、ヒナタは……ヒナタへのそれは、違うってばよ」

ヒナタ「それ?」

ナルト「う、えと」

ヒナタ「言って、くれると嬉しい、な」

ナルト「……ヒナタへの、好きは、他の好きとは違うってばよ」

ヒナタ「……うん、私もナルトくんがだいすき」

ヒナタ「だから、その、ナルトくんがシたいなら、わたし……」

ナルト「い、いいんだってばよ今日のところは」

ヒナタ「で、でもさっき」チラ

ナルト「み、見るの禁止だってば!」


ナルト「ヒナタ」コツン

ヒナタ「あ」

ヒナタ(ナルトくんの額が私の額とぶつかってる……)

ヒナタ(ナルトくんの顔、近い……)

ナルト「忍とは、耐え忍ぶもののことなんだってばよ」

ナルト「ヒナタが昔からずっと耐え忍んでくれたように、俺も同じくらい耐え忍ぶくらいわけないってば」

ヒナタ「それって、この先何年もシないってこと、そ、それは、ちょっと……わたしも、ナルトくんとの、その」

ナルト「そ、そういうわけじゃないってばよ! ただそれぐらいの覚悟があるってことだってばよ」

ヒナタ「……ありがとうナルトくん、こんな私を横にいさせてくれて」

ナルト「こちらこそ、ありがとうだってばよ」

ヒナタ「……私、こんなに幸せでいいのかな」

ナルト「?」

ヒナタ「実は幻術にでもかかったままで、目が覚めたらナルトくんとのことも全部夢か嘘だったら……」

ナルト「何言ってんだってばよ」ギュ

ヒナタ(あ……ナルトくんの鼓動が、直接体に響く……)トクントクン

ナルト「これが夢だったら困るのはこっちの方だってば。もし目が覚めてヒナタとの関係が無かったことになってたら、俺ってば昔孤独だったとき以上に辛いってばよ」

ヒナタ(ナルトくんがあたたかい……とても安心する)

ヒナタ(どんなに優秀な幻術でも、きっとこの感覚だけは真似できない)

ナルト「ヒナタはもう横からいなくなられたら困るってばよ」

ヒナタ「ふふ、今は正面にいるんだけどね」

ナルト「む、なんだかヒナタ余裕がでてきたってば」

ヒナタ「この幸福に溺れて、もしも目が覚めて全てがまやかしだったのときのことを思うと怖いけど、でもきっとそうなってもナルトくんを好きでいるこの気持ちだけは変わらないから」

ヒナタ「少しだけ、素直に思いを伝えようかなって」

ナルト「ヒナタってば言いたいことをすぐ飲み込むところあるかんな、そうやって伝えてくれた方が嬉しいってばよ」

ナルト「ほら、俺ってば特に鈍感だから」

ヒナタ「難しいけど、頑張る」

ナルト「おう、俺も、もっと頑張るってばよ」

ヒナタ「あ、あんまり頑張られても困るけど」

ナルト「なんで?」

ヒナタ「これ以上頑張られたらナルトくんただでさえ最近モテるし……ちょっと、その」

ナルト「俺が頑張るってのはヒナタをもっと見ることだってばよ?」

ヒナタ「っ!」

ナルト「ヒナタが俺を見続けてくれたように、俺ももっとヒナタを見たいってばよ」

ナルト(というか、既にいつもヒナタのこと考えてるってのは流石に言いにくいってば)

ナルト「ヒナタってば言いたいことをすぐ飲み込むところあるかんな、そうやって伝えてくれた方が嬉しいってばよ」

ナルト「ほら、俺ってば特に鈍感だから」

ヒナタ「難しいけど、頑張る」

ナルト「おう、俺も、もっと頑張るってばよ」

ヒナタ「あ、あんまり頑張られても困るけど」

ナルト「なんで?」

ヒナタ「これ以上頑張られたらナルトくんただでさえ最近モテるし……ちょっと、その」

ナルト「俺が頑張るってのはヒナタをもっと見ることだってばよ?」

ヒナタ「っ!」

ナルト「ヒナタが俺を見続けてくれたように、俺ももっとヒナタを見たいってばよ」

ナルト(というか、既にいつもヒナタのこと考えてるってのは流石に言いにくいってば)

ヒナタ(ナルトくんにそんなこと言ってもらえる日が来るなんて……///)

ヒナタ(わたしもう今すぐ死んじゃってもいい……)

ヒナタ(やっぱりだめ……もっとナルトくんといたい……)

ナルト「さて、そろそろ送っていくってばよヒナタ」スッ

ヒナタ「あっ」

ヒナタ(ナルトくんが離れちゃった……でも確かにもうこんな時間)

ヒナタ「……ナルトくん、おそうじ明日からでもいい?」

ナルト「え? そんなに急がなくても……それに自分でもやるってばよ」

ヒナタ「その、私がナルトくんともっといたいから……」

ナルト「う……その言い方はずるいってばよ。そんなこと言われたら……」

ヒナタ「ふふ、それと」スッ

ヒナタ「これも処分しちゃってもいい?」つ【Hな本だってばよ!】

ナルト「へ?」

ヒナタ「も、もし我慢できなくなったら、その」

ナルト「い、いやあの」

ヒナタ「わ、わたし」

ナルト「わ、わーかったってばよ! 処分しちゃっていいってば! なんなら今ここで螺旋丸で木端微塵にするってばよ!」シュゴォォォ

ヒナタ「私がきちんと責任もって処分しておくね」

ヒナタ「他の本も」

ナルト「え」

ヒナタ「……あと何冊かありそうだし」

ナルト「い、いやその」ダラダラ

ヒナタ「……」ブワッ 【白眼】ビキキッ

ナルト「参りましたってばよ」ペコリ

>>37はミス
これからちょいちょい頑張りたい。
おやすみ。
                 _ ..ェェェェェェェェェュ。.

                ,。:i升圭圭圭圭圭圭圭℡:、
                ,:佳圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭|i:、
             ,佳圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭:、
                ,佳圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭|i.
           ,佳圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭!

             i圭圭圭圭圭圭圭圭王王王王王圭圭li   ,. -‐…・・・… 、
             |圭圭圭圭f。 ̄  c==,=┐   ゚ l圭圭ム__/      ナ  ヽ
             |圭圭圭圭|。     >く 〈ノ     ,.=ミ圭圭li〉       ル   |
             |圭圭圭圭|。   ム ヽ竺ゥ,.=ミ,′ !尹ミlli   木   ト   |
´ ̄ ̄ ̄`ヽ     |圭圭圭圭ゝ........../  :|   |'  |l|     ノ   ×   |
         ヽ    |f¨等¨¨¨''_三-、_―‐┬….i   |   |   il|    葉   ヒ  |
        ‘.   lll トヾ`ー弌! O`マぇ‐'  fl   |   |   llj    に   ナ   |
  .Eヨ     .> |ム バ ≠ `=彡ヲ′   ||   |   |、  / l    て   タ   ,′
  耳又      |   |矣、ゝ′ 〃 》         |   |   |  { ゚.      は  /
            l   |圭鈊、 〃 〃      ,l ニ !ニ. |ニ. ト ゝ、_   __ . イ
  ,コム      |  :|㌢´≠¨∨ /'      ヾニ:'| 三 !三. |三 ‘.ニ ヘ  ̄
  フ 虫     :|  ;f  《 〈,'∧   ,   __ . ._| 三 |三=゚.三 ‘.ニ. ハ
           / ,'l|  ||  |//\ { ´二 ̄-.| 三=j 三=ヘ.三 〉三 i
        /  ムl!   ||  |////\    /   }≦三三三ニ≧キミミ ‘.

ヒナタ「それじゃまた明日、ナルトくん」

ナルト「送って行こうか?」

ヒナタ「だ、大丈夫だよ、私だって結構強いんだから!」グッ

ナルト「っ」ドキ

ナルト「……やっぱり送っていくってばよ」

ヒナタ「え」ズキ

ナルト「?」

ヒナタ「私って、そんなに信用ない、かな。そりゃナルトくんほどじゃなけど、でも」シュン

ナルト「……ヒナタの白眼も全て見通せるわけじゃないみたいだってばよ」ニッ

ヒナタ「……?」

ナルト「単に、俺がヒナタを送っていきたいって思った、それだけだってば。ヒナタのことは里の中の誰よりも……信用してるってばよ」ポリポリ

ヒナタ「っっっっ! あ、え、その///」フラッ

ナルト「おっと」トン

ナルト「気絶されるとヒナタをおぶってヒナタん家までいかなきゃならないから勘弁な」

ヒナタ「~~~~っ///」

ナルト「それじゃ行くってばよ」スッ

ヒナタ「あ……」キュ

ナルト「ヒナタ? 人の服の裾掴んでどうしたってばよ」

ヒナタ「……その、手を、えと」

ナルト「手?」

ヒナタ「や、やっぱりなんでもない! か、帰ろうナルトくん」スタスタ

ナルト「???」

ヒナタ(流石に恥ずかしくてまだ手を繋ぎたいなんて言えない……///)

ヒナタ(そ、それにもし誰かに見られたら……きっと気絶しちゃう///)

ヒナタ(そうなったらナルトくんのことだから私を背負って家まで連れていってくれる……里中の人や家族にも見られちゃう……それだけは絶対にダメ///)

ヒナタ(……あれ? でも私今日一楽で気絶して……ああああっ!?)

ヒナタ(……///)

ヒナタ(知り合いに見つかってませんように……///)

ナルト(ヒナタが何を考えてるのかわかんねーけど、見てるだけでキリッとしたり赤くなったり面白いってばよ)

──日向家──


ヒナタ「ここまででいいよナルトくん」

ナルト「そっか、それじゃあまたな」

ヒナタ「うん、今夜はありがとう」

ナルト「こっちこそだってばよ、んじゃ」

ヒナタ(あ……)

ヒナタ(ナルトくんの背中、離れていくのが少し寂しい……)

ヒナタ(おかしいな、前まではここまでそんなこと思わなかったのに……)

ヒナタ(ナルトくん……)

ナルト「ヒナタ」クルッ

ヒナタ「!?」

ナルト「……俺、ヒナタと恋人になれて本当に良かったってばよ」ニコッ

ヒナタ「!」

ナルト「じゃーな!」タタタ

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」フラッ バタン

ヒナタ「///」

ハナビ「あれ? ヒナタ姉さまどうしたの? 姉さまー!? 姉さまが倒れてるー!」

ヒナタ「はひゅう~///」」

ハナビ「姉さましっかりしてえ!?」

ヒナタ「~~///」

ハナビ「誰か、誰かあ~!」

──翌日──


ヒナタ「ふんふんふ~ん♪」

ヒナタ「ちょっと早かったかな、ナルトくんおうちにいるかな」

ヒナタ「きょ、今日は昨日の約束通りお掃除に……」

『……俺、ヒナタと恋人になれて本当に良かったってばよ』ニコッ

ヒナタ「~~~~~っ///」ブンブン

ヒナタ「お、落ち着かなくちゃ!」

ヒナタ「すぅはぁすぅはぁ」

ヒナタ「よし」

ヒナタ「あ、でもあんまり速く行って迷惑だったらどうしよう」

ヒナタ「帰ってきてないかもしれないし」

ヒナタ「や、やっぱり勝手に入るわけにはいかないよね……」

ヒナタ「で、でも昨日約束はしたんだし……」

コンコン

ヒナタ「ナ、ナルトくんいますか……?」

ガチャ

ナルト「お、待ってたってばよヒナタ」

ヒナタ「あ///」

ナルト「俺ってばまだアカデミーなんだ」

ヒナタ「へ?」

ナルト「いつヒナタが来るかわからなかったからさ、俺ってばこうやって影分身を残してヒナタが来るのを待ってたんだってばよ」

ヒナタ「ああ……ってそんな、わざわざそんなことまでしなくても」

ナルト「ヒナタを待ちぼうけはさせたくないってばよ」

ヒナタ「で、でもそれじゃナルトくんが無駄にチャクラ使うことになるし、疲れちゃうし、分身のナルトくんはつまらないだろうし……」

ナルト「ヒナタの為なら影分身の一体や二体どころか百体や二百体、いや千体でも無駄なんかじゃないってばよ」ニカッ

ヒナタ「~~っ!」

ヒナタ(ナルトくんの言葉がいちいち嬉し過ぎて昇天しちゃいそうだよ……)


ヒナタ「~♪」

ヒナタ「これはこっちでいいかな」

ヒナタ「ふんふんふん♪」

ナルト「おお、なんか手早いってばよ」

ナルト「じゃあ俺ってばこっちの方を」

ヒナタ「え? 別に私がやるからいいよ?」

ナルト「いや何から何までやってもらったら流石に悪いってば」

ヒナタ「気にしなくてもいいのに」

ナルト「ヒナタ……良いお嫁さんになるってばよ」

ヒナタ「ふえっ!?」バリン

ナルト「あ」

ヒナタ「あ」


ヒナタ「あ、ご、ごごごめんなさい!」

ナルト「いーってばよ、それよりヒナタに怪我はないってば?」

ヒナタ「でも、あ、わたし……なんてことを」

ナルト「だから茶碗の一つくらい気にしないってばよ」

ナルト「それよりヒナタに怪我が無かったかの方が大事だってば」

ヒナタ「私は大丈夫……だけど」

ナルト「それならいいってば。破片の片づけは俺がやるからヒナタはそっちの方を頼むってばよ」

ヒナタ「うん……本当にごめんね」

ナルト「気にしない気にしない」

ヒナタ(うう、浮かれすぎたあ……)

ナルト「ヒナタに怪我が無くて良かったってばよ」

ナルト「おお、綺麗になった……ありがとうだってばヒナタ」

ヒナタ「そんな……私なんてあんまり役にたってないよ」

ヒナタ「だってナルトくんきちんと整理できるんだもの。それに私なんか食器を割っちゃうし」

ナルト「たはは……俺ってば時々すごく面倒くさがって散らかしたままにしちゃうんだってばよ、そういう時が続くと昨日みたいな惨状になるんだってば」

ナルト「でもこれからは気を付けるってばよ、その、ヒナタを呼んだ時に汚れてたら恰好悪いかんな」

ヒナタ(汚れててもいいのに……そうしたら私がここに来る理由が……ずるい考えだな、わたし)ズーン

ナルト「ヒナタ? 何沈んでるんだってばよ、茶碗を割ったことなら気にしないくていーって言ってるのに」

ナルト「うん? ヒナタが持ってきた荷物から何か転がってるってばよ」

ヒナタ「あ、私食材持ってきたんだった」

ナルト「食材?」

ヒナタ「う、うん……ナルトくんさえ良かったら昨日のお礼に夕飯を作ろうかと思って」

ナルト「い、いいのかってばよ!?」

ヒナタ「? うん」


ナルト(お、女の子のまともな手料理なんて初めてだってば……)

ヒナタ「それじゃさっそく作るね」ササッ

ナルト「? 頭に三角巾を巻く意味ってあるってば?」

ヒナタ「え? だってお料理に髪の毛が入っちゃったらいけないし」パサッ

ナルト「エプロン……」

ヒナタ「???」

ナルト(ふおおおおっ、なんか若奥様っぽいてばよ!)

ヒナタ「えーっと、ん、よし」トントントン

ヒナタ「~♪」

ナルト(なんか、ヒナタの料理してる後姿に……ドキドキするってばよ)



ヒナタ(あ、最初にお米研がなきゃ)

ヒナタ(よいしょ、よいしょ)ザッザッ

ヒナタ(水で流して……もう一回)ザーッ

ヒナタ(~♪)

ヒナタ(ん、よし。これはこっちで火にかけてと)

ヒナタ(今のうちに野菜を切らなくちゃ)

ヒナタ(えっと包丁包丁……)

ヒナタ(あ、ここか)

ヒナタ(~♪)

ヒナタ(まずはジャガイモの皮を剥いて)

ヒナタ(適当なサイズに切って)

ヒナタ(次に玉ねぎを薄く切らなくちゃ)

ヒナタ(人参は大きく切っておこう)

ヒナタ(えへへ、お肉はちょっといいもの買ってきたんだ、ナルトくん喜んでくれるといいな)

ヒナタ(おなべおなべ……あれ? おなべは……あ、あったあった)

ヒナタ(まずはおなべにちょっと油をひいてお肉を炒めて)

ヒナタ(そろそろかな、ジャガイモと人参投入、と)

ヒナタ(えっと水筒水筒……あった。だし汁はこの中に作ってきたから)

ヒナタ(お砂糖と……あれ?)

ヒナタ「ナルトくん、お酒ってある?」

ナルト「……」ボーッ

ヒナタ「ナルトくん?」

ナルト「あっ!? な、なんだってばよ!?」



ヒナタ「えっとお酒……料理酒ってあるかな」

ナルト「料理酒……ごめん、俺ってばほとんどちゃんとした料理しないから無いってばよ」

ヒナタ「あ、そっか、うーん」

ナルト「あ、でも綱手のばーちゃんにもらった酒があったな」

ナルト「えっと、あったあった」

ヒナタ「あ、これなら使えそう、ちょっともらってもいいかな」

ナルト「いーってばよ。俺ってば酒のことはよくわからないし」

ヒナタ「ありがとう」

ヒナタ「あ、アク取らなきゃ」

ナルト「……」ボーッ

ナルト(なんか、いいってばよ)

ナルト(ヒナタいきいきしてるし)

ナルト(なんだろ……)

ナルト(なんかすごくホッとするっていうか)

ナルト(胸がポカポカする……)

ナルト(……)

ヒナタ「ナルトくん」クルッ

ナルト「!」

ヒナタ「もうすぐ出来るから待っててね」ニコッ

ナルト「っ!」

ナルト(あ、今なんかわかったってばよ)

ナルト(ヒナタが、昔から俺と会うたびに気絶する理由……)

ナルト(きっと、こんな気持ちだったんだってばよ……)フラッ

ナルト(///)ボンッ

ヒナタ「ええ!?」

ヒナタ「ナ、ナルトく~ん!?」

ヒナタ「ど、どうしちゃったのナルトく~ん!?」

ヒナタ(ナルトくんの影分身が急に消えちゃった……)

──アカデミー──


ナルト「~~~っ///」

生徒A「先生何悶えてるの~?」

生徒B「変なの~」

ナルト(これは……反則だってばよ!)

ナルト(正直ペインやマダラより強力だってば!)ガンガン!

生徒C「先生すげー」

生徒D「素手でコンクリートを壊してるー」

生徒Z「流石大戦の英雄~」

キーンコーンカンコーン

ナルト「今日の授業は終わりだってばよ」

生徒達「はーい!」

ナルト「それじゃお疲れ様でしたってばよ」

先生「お疲れ~」

ナルト「……うし」ウズウズ

ナルト「はぁっ!」ヒュッ →クナイ

ナルト「“飛雷神の術”」

→クナイ ナルト「」パッ

ナルト「はぁっ!」ヒュッ →クナイ

ナルト「“飛雷神の術”」

→クナイ ナルト「」パッ

ナルト「はぁっ!」ヒュッ →クナイ

ナルト「“飛雷神の術”だってばよぉ!」

→クナイ ナルト「」パッ

ナルト「つ、着いたってばよ」ゼェゼェ

ナルト「俺ってば飛雷神の術は得意じゃないしチャクラをごっそり使うから疲れたってば……でもかなり速く帰って来れたってばよ」


ナルト「た、ただいまってば」

ヒナタ「あ、おかえりなさいナルトくん、丁度今できたところだよ」ニコ

ナルト「~~っ! サ、サンキュだってばよヒナタ」

ヒナタ「???」

ナルト「じゃ、じゃあさっそくいただくってばよ!」

ヒナタ「あ、まだだめ」

ナルト「え」

ヒナタ「まずは手を洗ってから、ね?」

ナルト「お、おう」

ナルト(なんかかーちゃんがいたら、こんな感じなのかなっておもっちまったってばよ///)

ヒナタ「はい、ナルトくん」

ナルト「あ、ありがとうってばよ」

ヒナタ「ナルトくんの分身消えちゃってからお味噌汁も用意したんだ。今日は肉じゃがだよ。あ、嫌いだったりしたかな」

ナルト「俺ってばあんまり野菜は食べないけど嫌いじゃないってばよ」

ヒナタ「ふふ、ラーメンばかりだと栄養に悪いよ」クスクス

ナルト「カカシ先生もそう言って時々野菜を差し入れしてくれたってばよ」

ヒナタ「カカシ先生が? そうなんだ」

ナルト「ってあれ? ヒナタは食べないってば?」

ヒナタ「え? だって今日はナルトくんの為に作ったんだし」

ナルト「食事は一緒にした方が楽しいし、ヒナタも一緒に食べるってばよ」

ヒナタ「い、いいのかな」

ナルト「これはヒナタが作ってくれたんだから良いに決まってるってば」

ヒナタ「じゃ、じゃあ、一緒に頂くね」

ナルト「んぐんぐ……ん! 美味い、美味いってばよヒナタ!」パァッ

ヒナタ「よ、良かった、口にあって」

ヒナタ(良かった、昨日のナルトくんみたいな顔……)

ヒナタ(ナルトくんに喜んでもらえて、嬉しい……)

ナルト「これなら毎日でも食べられるってば!」ズズッ

ヒナタ「毎日……」ボッ

ナルト「? どうしたってば?」

ヒナタ「な、なんでもにゃいです……///」

ナルト「???」

ナルト「ヒナタの肉じゃがは俺のベストスリーラーメンに匹敵する美味さだってばよ!」バクバク

ヒナタ「一杯あるから、おかわりしたかったら言ってね」

ナルト「おかわりだってばよ!」

ヒナタ「はい」クス


ナルト「~♪」バクバク

ヒナタ「……」ジッ

ヒナタ(ほんとに美味しそうに食べてくれるな……)

ヒナタ(お料理できるようになっていて本当によかった……)

ヒナタ(ナルトくんの嬉しそうな顔を見ていると、私まで嬉しくなってくる)ニコ

ナルト「? ヒナタ全然箸が進んでないってばよ?」

ヒナタ「あ、うん……」パク

ヒナタ(ナルトくんの笑顔で胸が一杯なんだけどね)フフ

ナルト「???」モグモグ


ナルト「はぁ、食った食ったってばよ……サンキュヒナタ」

ヒナタ「お粗末様」

ナルト「なあヒナタ、俺に俺がなんか出来ることってないってば?」

ヒナタ「え?」

ナルト「部屋を片付けてもらって食事まで作ってもらって何もしないんじゃ悪いってばよ」

ナルト「だからお礼に俺に出来ることならなんでも言ってくれってば」

ヒナタ「ええ? そんなの悪いよ……」

ナルト「悪いのはこっちだってばよ」

ヒナタ「で、でも私が好きで勝手にやったことだし……」

ナルト「いーや! 俺ってば何かお礼をしないと気が済まないってば!」

ヒナタ「わ、私こそお茶碗割ったお詫びをしたいくらいで……」

ナルト「あれは気にしなくてもいーんだってばよ」


ヒナタ「で、でも……」オロオロ

ナルト(だめだってばよ、ヒナタこういう時は押しが弱いんだよなあ)

ナルト(何でも言ってくれればいいのにってば)

ナルト「わかった、じゃこうしようってば」

ヒナタ「?」

ナルト「ヒナタには俺が何でも言う事聞く権利をあげるってばよ、いつでも好きな時につかうってば」

ヒナタ「え、ええ!?」

ナルト「ヒナタの都合の良い時に使ってくれってば」

ヒナタ「そ、そんなこと言われても……!」

ナルト「もう決まりだってばよ!」

ヒナタ「そ、それなら私もナルトくんの言うことをなんでも聞く権利を……」

ナルト「あーあーあー俺ってば今何も聞こえないってば」ミミフサギ

ヒナタ「ず、ずるい!」


ナルト「いーんだってばよヒナタ」ニカッ

ヒナタ「うう……///」

ヒナタ(その笑顔は反則だよナルトくん……)

ナルト「さ、今日も送っていくってばよ」

ヒナタ「あ、うん……」

ヒナタ(今日も、もう終わりか……)シュン

ナルト「どうしたってば?」

ヒナタ「う、ううん、なんでもないの」

ナルト「じゃ行くってばよ」

ヒナタ「う、うん」


ナルト「それでさ、俺ってばその時……」

ヒナタ(ナルトくんのお話を聞いているだけで、胸が温かくなる)

ヒナタ(とっても居心地が良い……)

ヒナタ(もっとこの時間が長く続けばいいのに……)

ナルト「ヒナタ?」

ヒナタ「え?」

ナルト「なんかちょっと暗い顔してたってばよ? 今の話で何か……」

ヒナタ「あ、ううん違うの!」

ナルト「なら、いいんだけど……思ったことは溜め込まずに言うってばよヒナタ」

ヒナタ「う、うん」


ヒナタ(思った事は言え、かあ)

ヒナタ(……)ジッ

ナルト「??」テブラ

ヒナタ(……)ソワソワ

ヒナタ(手を繋ぎたい、なんて言ったら嫌がられるかな)

ヒナタ(イキナリそんなこと言われてもきっと困るよね)

『ヒナタには俺が何でも言う事聞く権利をあげるってばよ、いつでも好きな時につかうってば』

ヒナタ(で、でもこれはちょっと適用外だよねたぶん)

ヒナタ(そ、それにそんなのなにかずるいし!)ブンブン

ナルト「???」

ヒナタ(うぅ、私ってこんなずるい女だったのかなあ、はぁ、自己嫌悪だよぅ)


──日向家──


ナルト「それじゃーなヒナタ」

ヒナタ「……うん」

ナルト「……ヒナタ?」

ヒナタ「え? な、なに?」

ナルト「ちょっとごめんってばよ」コツン

ヒナタ「~っ!?」

ヒナタ(ナルッ、ナルトくんの顔が近くに!?)

ナルト「ん~」

ヒナタ(あうぅぅナルトくんの吐息が顔にかかって……///)

ナルト「ヒナタ」

ヒナタ(うひゃうっ///)

ナルト「やっぱりちょっと熱っぽいってば? 今日は早めにちゃんと暖かくして練るってばよ?」ジッ

ヒナタ(近い、近い近い近い///)


ナルト「それじゃまたってばよ」フリフリ

ナルト「~♪」タタタ

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……///」ぷしゅぅ~

ヒナタ「」バタン

ハナビ「ふんふんふーん……え、ヒナタ姉さま!?」

ヒナタ「近いよぉ……///」

ハナビ「ま、またあ!?」

ハナビ「誰かあ~! うわーんヒナタ姉さま~!」


                      .................
                  ..:::´:::::::::::::::::::::::::::::`::..

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             l::::::::::::/:::::/::::::::::/|::::::::::::::::ト、:::::::∧::::::::::::::::::|
             |:::::::::::|:::::::|:::::::::::| |::::::::::::::::| ヽ:::::∧ :::::::: |:::|   真っ直ぐナルトくんへの想いは曲げない
             |:::::::::::l :::/|::::::斗'  ̄ ̄ ̄    ̄ヽ!:::|::::::|:::|  それがわたしの忍道だから
             |::l::::::::|::/ ´ ̄ ̄`    ´ ̄ ̄`  `|::::::|:::|
             |::l::::::::l/ x笊示ヽ     ィ笊示ヽ  |::::::|:::|
             |::l::::::::| 癶 廴 ノ         廴 ノノ'  |::::::|:::|
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             l:::::∨:::::::.                  / :|::::::|:::|   おやすみ
             |:::::::∨::::::.、    `     ´     /ー|::::::|:::|
             |::::r ∨:::::. >             く  |::::::| `
             l:/   ∨:∧/|≧      ≦|////`|::::::|   ヽ
           -/    {∨::::V    ≧≦   .|/////|::::/    }ー- 、
        /      ヽ {/\::.≧==========≦ ////l::/           \
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        /             ヽ。  ヽ  f⌒ヽノ    。}//     /        }
.       〈ヘ              ':,   ∧ゞ ノ    ノ/     /       イ
     /  >             ':, 、____  イ /     ./     <  \
.    /      >          ':,XXXXXXXXX./   ./   <         ':,
..   /        /: >       ':,XXXXXXX/  ./: : :<ヘ          ':,
    {           /: : : : : : : \   ':, XXXX/  ./: : : : : : : : :.  /        .}

──翌日──


サクラ「それで?」

ヒナタ「ハ、ハナビがどうしても病院で見てもらえって言うから……」

サクラ「私のところに来た、と」

サクラ「でもそれってさヒナタ」

ヒナタ「うぅ///」

サクラ「……はぁ、まったくもう」

ヒナタ「ご、ごめんなさいサクラさん」

サクラ「ま、いいけどね。それにしてもヒナタは随分大胆になってナルトへの耐性もできたと思ってたのに、意外とそうでもないのね」

ヒナタ「な、なんでかナルトくんといるとそれだけで嬉しくなっちゃって……その」

サクラ「あーはいはい、わかってるわよ。ヒナタは昔からそれで失神までしちゃってたからね」

ヒナタ「うぅ///」

サクラ「でもそんなんでいちいち倒れてたらこの先やってけないわよ?」

ヒナタ「う、うん……それは、わかってる……つもり、なんだけど」

サクラ「そもそも付き合う時に盛大にキスまでした仲じゃない」

ヒナタ「あ、あれは……///」

ヒナタ「ふ、雰囲気というか、もう全部体全体が爆発してたというか……その///」ゴニョゴニョ

サクラ(可愛いわねこの子)

サクラ「その様子じゃあれ以降はあんまりキスするの大変だったでしょ」

ヒナタ「あ……その、実は……」

サクラ「お、意外にしてるとか? 何回くらい?」ワクワク

ヒナタ「う、いや、その」

サクラ「何よー、話を聞いてあげたんだしそれくらい教えてくれても。口で言いにくかったらさ、ほら、指でとかさ」

ヒナタ「う、その///」

サクラ「ん?」

ヒナタ「///」スッ

サクラ(ヒナタが指を一本立てた。つまり)

サクラ「あれから一回しかキス出来てないのかあ」

ヒナタ「一回も、キスできてないの……」

サクラ「……へ?」

ヒナタ「……」

サクラ「ええ!? 一回も!?」

ヒナタ「……」コクン

サクラ「だってあんたらあんなに恥ずかしいキスしといて!?」

ヒナタ「///」カァァァ

サクラ「ヒナタはキスしたくないの?」

ヒナタ「し、したい……けど、はずかしぃ……///」

サクラ「まあ気持ちはわかるけどね」

サクラ「ナルトからそんな素振りは?」

ヒナタ「」ブンブン

サクラ「あいつ超絶鈍感バカだからなあ」

ヒナタ「い、いいの……今は横に居られるだけで幸せだし……」

サクラ「まあ付き合ってる関係に酔うのもいいけど、恋人特有のスキンシップは必要よ、今後のためにもね」

ヒナタ「う、うん……!」

サクラ(この子の様子をみるとそういうのが嫌ってわけじゃないようだし……)

サクラ「とりあえずキスを目標に頑張りなさいよヒナタ。ナルトの奴なんて単純だから手とか握ったりしながらくっついてれば自然と向こうから求めてくるって」

ヒナタ「て、手も握れないの……」

サクラ「は?」

ヒナタ「は、恥ずかしくて……言えない///」

サクラ「あんたら公衆の面前でキスまでしたでしょーが!」

サクラ「ちょっと待って」

サクラ「あんたら普段なにやってるのよ!?」

ヒナタ「え? と、とくにこれといって……」

サクラ「デートは!?」

ヒナタ「え? あ、この前一緒に一楽へ行ったよ、ナルトくんが奢ってくれるって」

サクラ「ナルトオオオ! よりにもよって一楽はないでしょうに!」

ヒナタ「? でも美味しかったよ?」

サクラ「そういう問題じゃない!」

サクラ「他には!?」

ヒナタ「え? んー……」

サクラ「ないの!?」

ヒナタ「特には、ない、かなあ」

サクラ「アンタそれただの友達と変わらないから!」

ヒナタ「で、でもす、好きって言ってくれたし」

ヒナタ「わ、わたしはそれだけでも」

サクラ「ダメダメよヒナタ! あなたわかってる!?」

サクラ「相手はあのナルトなのよ!? しっかり捕まえとかないと生意気に今アイツ人気あるんだから!」

ヒナタ「う、うん」

サクラ「ナルトの部屋に押し掛けるくらいやらないと!」

ヒナタ「あ、ナルトくんのお部屋をおそうじにはいったよ」

ヒナタ「夕飯を作ったらすごく喜んでくれて……」

サクラ「手を繋ぐよりレベル高いことしてんじゃないの! しゃーんなろー!」ドゴォン

サクラ「ぜぇ、ぜぇ……」

サクラ「なんで部屋にまでいって掃除までして食事まで作って手を握れないのよ?」

ヒナタ「そ、それはだって……恥ずかしいし」

サクラ(時々この子の羞恥ポイントがわからない)

サクラ「ヒナタ、貴方はもう少し自信持ちなさい」

サクラ「恥ずかしいのはわかるけど、どうせそんなことしてナルトに嫌われたら……とか思ってるんでしょ?」

ヒナタ「っ!」ビクッ

サクラ「大丈夫よ、元同じ班の私がそこは太鼓判を押してあげる」

サクラ「だから、頑張ってもう少し甘えてみなさい」

ヒナタ「……うん、ありがとうサクラさん、難しいけど、頑張ってみる」

サクラ「うん、頑張って」


サクラ「しっかし、ああは言ったけどヒナタ大丈夫かな」

サクラ「まさかあそこまで恥ずかしがり屋だとは」

サクラ「若干ポイントおかしいけど」

ナルト「おーいサクラちゃん!」

サクラ「ナルト?」

ナルト「丁度良かった、ちょっと相談に乗って欲しいってばよ」

サクラ「相談?」

ナルト「ヒナタのことなんだけどさ」

サクラ「……あんたもか」

ナルト「?」

サクラ「なんでもない。それで?」


ナルト「実はいろいろヒナタにお世話になったから何かお礼をしたいけど何がいいか思いつかないんだってばよ」

ナルト「そこで女の子が喜ぶものとか、もしサクラちゃんならされたら嬉しいこととか、アドバイスをもらいたいってば」

サクラ「ふぅん」

サクラ(ナルトの方は案外アクティブね)

ナルト「ヒナタには何でも言う事聞く権利をあげたけど使いそうになくて俺ってばもうお手上げだってば」

サクラ「アクティブ過ぎるだろ! しゃーんなろー!」ドゴォン

ナルト「うおお!? 相変わらず凄い威力だってばよ」

サクラ「というか、そんなこと言われても何もお願いできないのあの子は!?」

ナルト「なんかよくわかんなけどサクラちゃんでもヒナタのこと悪く言うのは止めてくれってばよ」

サクラ「……悪かったわよ、別にそういう意味じゃないの」


サクラ「それにしても、ヒナタが喜びそうな、ねえ」

ナルト「……」ワクワク

サクラ「……!」

サクラ「ナルト、アンタヒナタとキスはあれからした?」

ナルト「え、ええ?」

サクラ「ハグは? まさか手も繋いでないなんてことはないわよね?」ニヤ

ナルト「え、え~っと」

サクラ「」ゴゴゴゴ

ナルト「お、俺ってば用事を思いだし」

サクラ「待ちなさい」ガシッ

ナルト「あい」



サクラ「いい? 女の子なんて生き物はねえ、好きな男の子に手を握られたりハグされたりすることが本当に幸せなの」

ナルト「そ、そういうもん?」

サクラ「そういうもんなの」

サクラ「あと、いい雰囲気になったらキスくらいしてあげなさいな」

ナルト「キ、キスはちょっとハードル高いっていうか」

サクラ「マダラと戦うことに比べたら楽勝でしょ」

ナルト「い、いやまだそっちの方が」

サクラ「ああん?」

ナルト「……わかりましたってばよ」

サクラ「よろしい」



サクラ「ナルト、女の子なんて大切にされることが本当に嬉しいものなんだから」

サクラ「あんたに乙女心を完全に理解しろなんて無茶言わないけど、せめて手を繋いだり頻繁にハグしたりはしなさいな」

ナルト「ヒナタはそれで喜ぶってば?」

サクラ「アンタが相手なら喜ぶわよ、多分ね」

ナルト「……わかった。やってみる」

サクラ「ん、がんばんなさい」

ナルト「ありがとうだってばよサクラちゃん!」

サクラ「はいはい」

ナルト「サクラちゃんもがんばれってばよ!」

サクラ「余計なお世話よ! しゃーんなろー!」ドガァァ



ナルト(手かあ……ヒナタが嫌がらないかが心配だってばよ……お?)

ヒナタ「……」

ナルト「ヒナタ? 人の部屋の前でなにやってるんだってば?」

ヒナタ「! あ、あのナルトくん……えっと、その、ナルトくんさえ良かったらまた夕飯を作ろうかと思って……」ガサ

ナルト「え? いいのか? 俺ってばヒナタの料理美味いから期待しちゃうってばよ」

ヒナタ「あ、あんまり期待されても困るけど、でも頑張って作るね」

ナルト「それじゃ上がってくれ」

ヒナタ「う、うん」

ヒナタ「おじゃま、します……!」



ヒナタ「あれ? お部屋綺麗だね」

ナルト「さすがにしょっちゅう汚しちゃいないって」

ヒナタ「そ、そうだよね」

ヒナタ(その方が良かった……なんて思ったら失礼だよね)

ヒナタ「そ、それじゃ台所借りるね」

ナルト「好きに使ってっくれていーってば」

ヒナタ「ありがとう」

ヒナタ「よいしょ、と」トン

ヒナタ「ん」シュルシュル

ナルト(ヒナタの料理姿……いい)



ヒナタ(まずは玉ねぎをみじん切りにして……)ザクッザクッ

ヒナタ(人参も洗ってみじん切り)ザクッザクッ

ヒナタ(この二つを油で炒めて)ジュ~

ヒナタ(よし、玉ねぎも透明になったし、一度このボウルへ入れて)

ヒナタ(今のうちに挽肉を出して……)

ヒナタ(塩コショウを)パッパッ

ヒナタ(たまごたまご……)コンコン パッ

ヒナタ(そろそろ玉ねぎと人参冷めたかな、ん、よし、混ぜよう)

ヒナタ(よいしょ、よいしょ)コネコネ

ヒナタ(……ふふ、形はこうして、えい)

ヒナタ(~♪)


ヒナタ(フライパン温めなきゃ)

ヒナタ(煙も出てきたしそろそろかな、火を止めて油をひいて)

ヒナタ(少しだけ油を拭いてから、もう一度……)ジュ~

ヒナタ(よし、焼こう)

ヒナタ(最初はちょっと強めに両面を)ジュ~

ヒナタ(ん、あとは蒸すようにして弱火で……)

ヒナタ(いまのうちソースを……)パタパタ

ナルト(……ヒナタが慌ただしく動いてる……手伝った方が、いや、でも)

ヒナタ(~♪)

ナルト(ヒナタが料理してる姿、ずっと見ていたいってばよ……)

ヒナタ「ナルトくん、お待ちどうさま、今日はハンバーグだよ」

ナルト「おお……! 美味そうだってばよ!」

ヒナタ「今日はコーンスープにしてみたの」

ナルト「コーンスープ?」

ヒナタ「あれ? 飲んだことない?  お口に合えばいいんだけど……」

ナルト「大丈夫! ヒナタの料理ならなんでも美味しいってばよ!」

ヒナタ「そ、そんなこと……」

ナルト「さ、食べようぜヒナタ!」

ヒナタ「う、うん……頂きます」

ナルト「頂きます! あむあむ……もぐもぐもぐもぐ!」

ヒナタ「そんなに慌てて食べなくても」クスクス

ナルト「美味いってばよヒナタ!」

ヒナタ「ありがとう」ニコ

ナルト(……そういえば)

ナルト(むかし、知らない人の家の中を窓から見ていて)

ナルト(お母さんがこうやって子供に料理を作って)

ナルト(笑いながら一緒に食べてるのを見た事がある……)

ナルト(あの時、俺は……)

ナルト「……」ツゥ

ヒナタ「!? ナルトくん!? どうしたの、何かハンバーグおかしかった!?」

ナルト「え?」

ヒナタ「だってナルトくん、泣いて……」

ナルト「あ……」ゴシゴシ

ナルト「なんでもないってばよ!」モグモグモグ

ナルト(あったかい……)

ナルト(誰かにこうやって作ってもらって、一緒に食べるのってこんなにいいものなんだな……)

ナルト「ごちそうさま、ヒナタ、すっごく美味しかったってばよ。なんでかハンバーグがトゲトゲの形してたけど」

ヒナタ「おそまつさま。良かった、ナルトくんの口にあって」

ナルト「片づけは俺がやるってば」

ヒナタ「え? いいよそんなの」

ナルト「いいからヒナタは座っててくれ」ニコ

ヒナタ「っ! う、うん」

ヒナタ(ナルトくんの笑顔……)

ヒナタ(なんだか、今までで一番優しい……暖かい感じがした気がする)

ヒナタ(ん? これは)ジャララ

ナルト「あ、それは置いといてくれ。この後忍具の手入れをしようと思ってたんだってばよ」


ヒナタ「……手伝おうか?」

ナルト「いーっていーって。一流の忍になるにはそういうことも自分で出来ないとだってばよ」

ヒナタ(ナルトくん、昔からこうやって忍具の手入れはかかさないんだね……ナルトくんもやっぱり努力の人なんだ)

ナルト「うし、手入れ……っと、先にヒナタ送っていくか」

ヒナタ「え?」

ナルト「これから忍具の手入れするし、見ていてもつまらないってばよ?」

ナルト「だから今日は早めに……」

ヒナタ「み、見てちゃだめかな」

ナルト「? 構わないけど面白いものじゃないってば。見ててもヒナタは退屈しちゃうってばよ?」

ヒナタ「いいの」

ナルト「なら構わねーけど」


ナルト(クナイをこの布で磨いて……)キュッキュッ

ナルト(む、未使用だけどこのクナイは先っぽが欠けているってば)

ナルト(これは交換だな)

ナルト(えーと数は……)

ヒナタ(ナルトくんが真剣に手入れしてる……)

ヒナタ(ナルトくんの真面目な顔、恰好いいなあ)

ナルト「手裏剣はちょっと数が少ないってばよ、今度買い足さないと」

ヒナタ「あ、それなら、一緒にいかない? 私も丁度買い足したくて」

ナルト「そうなのか? じゃあ行くってばよ」

ヒナタ「うん」

ヒナタ(あ、あれ? これってもしかしてデートの約束しちゃった、のかな)

ヒナタ(はわわわわ///)


ナルト「……」キュッキュッ

ヒナタ(それにしても)

ヒナタ「すっごく丁寧に磨くんだね」

ナルト「俺ってば落ちこぼれだったからさ、忍具とか、そういうのはきちんとしてたってばよ」

ナルト「アカデミーにいたころイルカ先生が言ってたんだ。一流の忍は忍具からだって」

ナルト「それからずっと日課みたいなもんだってばよ」

ヒナタ「へえ」

ナルト「うし」

ヒナタ(ナルトくん……恰好いい)

ナルト「ごめんなヒナタ、つまらなかっただろ」

ヒナタ「ううん、ナルトくんが手入れしている姿、とても恰好よかったよ」

ナルト「ええ? そうか?」



ナルト「自分で言うのもなんだけど、こういうのは地味な姿だってばよ」

ヒナタ「そんなことない」

ヒナタ「いつものナルトくんの動きや、子供の頃から夢を口にし続けてきた姿勢は、きっとこういうところからも来てるんだって思えたから」

ナルト「そ、それは考えすぎだってばよ。俺ってば、子供の頃はただ見返したかっただけで」

ヒナタ「そのための努力する姿は、とても恰好いいよナルトくん」

ナルト「……今日のヒナタは随分ストレートだってばよ」

ヒナタ「へ?  あ、わ、わたし……!」

ヒナタ「///」

ナルト(無自覚だったのか……余計にこっちも恥ずかしい///)




ナルト「さ、今度こそ今日も送っていくってばよ」

ヒナタ「う、うん」

ナルト(あ、そういえば)

『ナルト、女の子なんて大切にされることが本当に嬉しいものなんだから』

『あんたに乙女心を完全に理解しろなんて無茶言わないけど、せめて手を繋いだり頻繁にハグしたりはしなさいな』

『アンタが相手なら喜ぶわよ、多分ね』

ナルト「……」

ヒナタ「?」

ナルト「……」テクテク

ヒナタ「……」チラ

ナルト(……今日まで気付かなかったけど、ヒナタって俺の手をチラチラ見てる……)

ナルト(そう言えばこの前帰る時手がどうのって……)

ナルト(……)

ナルト「ヒナタ」

ヒナタ「な、なに?」

ナルト「い、嫌だったら言ってくれってばよ」

ヒナタ「?」

ナルト「……」ギュ

ヒナタ「」




ヒナタ(ナ、ナルトくんが手を繋いでくれた……!)

ヒナタ(ナルトくんの手……あたたかい)

ナルト(い、嫌がってはいない……?)

ヒナタ「い、嫌じゃないよ」ギュ

ナルト「! そ、そっか」

ヒナタ(……夢が一つ、叶っちゃった……)

ヒナタ(ナルトくんとこうして、手を繋いで歩く)

ヒナタ(とても小さいことかもしれないけど、私はそれが夢の一つだった)

ヒナタ(ありがとう、ナルトくん)ギュ


──日向家──


ナルト「そ、それじゃまた」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「あの」

ヒナタ「え」

ナルト「手を離さないと帰れないってばよ」

ヒナタ「あ、ご、ごごごめんなさい!」パッ

壁┃コソッ

ハナビ(なんだ、そういうことか)


                      /|
               ト 、  |\/   !ノ!
               |  `        '──--,
            ヽ ̄             /
         /              く

         \               \

              〉             ヽ⌒    まっすぐヒナタへの想いは曲げねえ
          厶イ  /__        __、 i}    それが俺の忍道だってばよ
               从リ/ニニ〔三〕二ニ彡ヽノ
            ゝ、!    {::ハ:}    /
              /イ   l::Y/    /
                   }八  〉〈   ,ヘ从       おやすみ
              {ニニV:::::ハノニニ}

               ∠ニニ/:::/:::|ニニ二\
          -=ニニ二/::::/:::/ニニニニニ=-
       -=ニニニニニ/:::;/:::/ニニニニニニニ=-
      ∧ニニニ二二/::; イ:::/ニニニニニニニニニ=-

       /ニ!ニニニニ/::/=!::/ニニニニニニニlニニニニ‘,
.      ∧ニlニニ二二/::/=/:/二二二ニニニニlニニニニl
      ハ }ニ!ニニニ/::/=/:/ ___ `ヽ二二ニニ|二ニ/ニニ|
     ,'ノノ二=!ニニ/::/=/::// ___ Y  マ二ニニiニ/ニニニ|    ナルト上手く再現できなくてごめん
     iノニニヽニ/:://∠!  ( ` ノ   lニ二二|/ニニニニ!
     !ニニ二二У::/::/  ゝ、 `¨´   ノ   `Yニニニニ二|
.     i!ニニニィ/:://     `¨¨¨¨´     |ニニニニニ!
    iニニ/::/::/                     |ニニニニニ|
.   l二/ ::::/::/!                 |ニニニニニ〈
   iニ/:::/:∠=〉                    iニニニニニニ〉
    !/:/:∠二/                   |ニニニ二二{
   /:∠ニニ/                   マニニニニニヽ
. /:/ニニニ/        \           マニニニニ二i
´:/::/ニニニ〈        \              マニニニニニ|
´/:::/ニニニニヽ            > ──        マニニニニニi
/:::∧ニニニニ二>──--、 ´            >ニニ二二i
:::/  ` ̄ ̄ /  o    /ハ ________∠二マニニ二二〉
/       ∧____〃  }ニニニニニニニニノ   マニニニ/
       /  ` ̄ ̄ ̄ ´   } ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     ||二/
.     {            }              ||/


──翌日──

ヒナタ(昨日は嬉しかったな)

ヒナタ(ナルトくん、また、手を繋いでくれないかな)

ヒナタ(あ)

服屋店員「さあいらっしゃい! 新作出てるよー!」

ヒナタ(服、か……私服可愛いの増やしてみようかな)

服屋店員「御嬢さんどうだい? 新しい水着も入ってるよー!」

ヒナタ「水着……」

ヒナタ(ナルトくんと泳ぎにとか……いいかも)

ヒナタ(あ、でもだめだ。せめてあと2キロ、ううん3キロ痩せてからにしよう)

ヒナタ「ごめんなさい、また来ます」

服屋店員「よろしくー!」


ヒナタ(あんまり毎日お邪魔したら迷惑かな)

ヒナタ(どうしよう)

ナルト「……」フラフラ

ヒナタ「あれ? ナルトくん」

ナルト「あ、ヒナタ、良かった、会えたってばよ」

ヒナタ「ど、どうしたの!? 顔色悪いよ!?」

ナルト「俺ってば影分身だから大丈夫。実は俺風邪引いちゃったみたいだからさ、しばらくウチには来ない方がいいって伝えたくて。うつると悪いし。ゲホッゴホッ」

ナルト「ヒナタのことだから今日も来てくれるだろうと思って、食品街探してみて良かったってばよ」

ヒナタ「! た、大変!」

ナルト「だからいいって。俺ってば、こういう時一人でいるのもう慣れっこだってばよ、げほっごほっ」

ナルト「それじゃ……」ボンッ

ヒナタ「……ナルトくん!」ダッ




ヒナタ(ナルトくんすっごく辛そうだった)

ヒナタ(それに……)

『だからいいって。俺ってば、こういう時一人でいるのもう慣れっこだってばよ、げほっごほっ』

ヒナタ(一人でいるのが慣れっこなんて……!)ギュ

ヒナタ(そんなの)ダッ

ヒナタ(悲し過ぎるよ!)

ヒナタ(嫌がられても、怒られてもいい)

ヒナタ(私は、ナルトくんの孤独を癒したい)

ヒナタ(私を、そこから救ってくれたように……)

ヒナタ(待ってて、ナルトくん!)



ヒナタ「はぁ、はぁ……」

ヒナタ「ナルトくん! ナルトくん!」ドンドン

シーン

ヒナタ(眠ってるの?)

「……ぅぅ」

ヒナタ(うめき声!?)

ヒナタ(ごめんナルトくん!)

ヒナタ「はぁぁぁあ! 八卦空掌!」ドゴォ! →ドア

ヒナタ「ナルトくん!」

ナルト「……うぅ」

ヒナタ「! 酷い汗、それに呼吸も荒い……!」




ナルト(苦しい……)

ナルト(痛い……)

ナルト(辛い……)

ナルト(……)

──痛いか?

ナルト(なんだってばよ?)

──お前も、痛みを知れ

ナルト(なんだって……?)

──お前も、痛みを

ナルト(あ、れ……これ)

ペイン『痛みを知れ』

ナルト「ペイン? 長門……?」



ヒナタ『私は、ナルトくんが大好きだから』

ナルト「え……」

ナルト(俺が、掴まってる? く、両手が、地面に縫い付けられて……!)

ナルト(なんだってばよこれ!?)

ナルト「っ」

ナルト(体中に芯が刺さって、動けねえ……!)

ヒナタ『はぁぁぁっ!』

ヒナタ『うあっ!』

ナルト「!」

ナルト「よせ、ヒナタ! 戦う必要なんかねーんだってば!」

ナルト「お前も! どういうつもりだってばよ!」

ヒナタ『ナルトくんは、わたしが助ける』

ナルト「いいから! 戦わなくてもいいだってば!」

ナルト「お前も! もうこんなことする必要はないはずだろ!」

ペイン『……』スッ つ棒

ナルト「おい、なんでそんなモノ取り出してんだってばよ……おい!」

ペイン『神羅天征』

ペイン『万象天引』

ヒナタ『あうっ』ドガァ

ヒナタ『くぅぅああああああっ!』グググッ

ペイン『……』スッ

ヒナタ『真っ直ぐ、自分の言葉は曲げない、それが私の──』

ナルト「止めろォ!」

ペイン「……」













────グサッ


────────────────────────────────────








ナルト「ヒナタァァァァァァァァアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」








────────────────────────────────────




ナルト「ハッ!?」

ナルト「ハァ、ハァ……今の、は」

ヒナタ「あ、ナルトくん目が覚めた?」

ナルト「!」

ナルト「ヒナタ!」ギュッ

ヒナタ「え? え?」

ナルト「死ぬなヒナタ!」

ヒナタ「ふぇ?」

ナルト「ぅぅぅぅぅうう!」ギュウ

ヒナタ「ちょ、な、な、ナルトくぅん……///」



───────────

───────

───

ナルト「わりぃ、ヒナタ……」

ヒナタ「う、ううん気にしてないから。私の方こそ、ごめんなさい」

ナルト「あ、ああ」チラ

→ドアだったもの

ナルト「ま、まあいいってばよ」

ナルト「げほっ、ごほっ!」

ヒナタ「! 無理しないで横になってて」

ヒナタ「今冷やしたタオルを」

ナルト「あ……」

ナルト(冷たくて、気持ちいい……)


ナルト「来るなって言ったのに……うつってもしらねーぞ」

ヒナタ「いいよ。ナルトくんの風邪なら」

ナルト「……」

ヒナタ「それに、一人でいるのが慣れっこなんて、ナルトくんにはもう言わせたくないから」

ナルト「!」

ヒナタ「ご飯は食べた?」

ナルト「え? カップラーメンなら……」

ヒナタ「だ、だめだよ! そんな体調悪い時に消化の悪いもの! 今おかゆ作るから待ってて!」パタパタ

ナルト「……」

ナルト(なんだろう……胸のあたりが、熱い)

ナルト(頭がボーッとして、喉が痛くて、怠いのに……胸のあたりがジワッと暖かい……)

ナルト(ヒナタ……)




ヒナタ「はい、ナルトくん出来たよ。起き上がれる?」

ナルト「あ、ああ」プルプル

ヒナタ「相当辛そうだね、食べられる?」

ナルト「だ、大丈夫……あ」ポトッ

ナルト「わ、わるい……」

ヒナタ「ううん、しょうがないよ。私が食べさせてあげる」

ナルト「え、いやそれは」

ヒナタ「だめ、ナルトくんはすぐ無茶するんだから」

ヒナタ「ふぅーっ、ふぅーっ、はい、口開けて」

ナルト(うぁ///)

ナルト「あ、あむ」ハムハム

ナルト「……うまい」


ヒナタ「食べられる分だけでも食べてからゆっくり眠って、ね?」

ナルト「ああ、サンキュ」

ヒナタ「それじゃはい、つぎ」

ナルト「や、やっぱ自分で食べる……」

ヒナタ「さっきから頭がフラフラしてるよナルトくん、無理しないで」

ヒナタ「ふぅーっ、ふぅーっ。はい、あーん」

ナルト(やばい、熱できっと俺おかしkなってるんだ……)

ナルト(じゃあこれも夢? 夢ならいいか……?)

ナルト「……あむ」モムモム

ヒナタ「ふふ」ニコ

ナルト(夢サイコーだってばよ……)



ヒナタ「はい、よく出来ました」

ナルト「……げほっごほっ」

ナルト(やっぱ夢じゃない……)

ヒナタ「それじゃナルトくんはお薬飲んで横になって」

ナルト「ヒナタ」

ヒナタ「?」

ナルト「ありがとう」

ヒナタ「え? そんな」

ナルト「でも」

ナルト「速く帰るってばよ」

ヒナタ「!」



ヒナタ「どうしてそんなこと……」

ナルト「俺ってばこんなに酷い風邪をひいたのなんて初めてだってば」

ナルト「こんな風邪を、ヒナタにうつしたくない」

ヒナタ「……」

ナルト「今日のことはありがたかったけど、ヒナタは今ここにいるべきじゃないってばよ」

ナルト「俺なら一人でも大丈夫だから」

ヒナタ「…………嫌」

ナルト「今日は帰って……え?」

ヒナタ「今日は私、帰らない」

ナルト「!? ヒ、ヒナタ?」

ヒナタ「ナルトくんが治るまで、私は帰らない」

ナルト「な、何言ってんだってばよヒナタ! げほっごほっ!」


ヒナタ「はい、ナルトくんは寝ていて! 病人なんだから!」

ナルト「そ、その前にヒナタ! お前……」

ヒナタ「真っ直ぐ、自分の言葉は曲げない……」

ナルト「!」

ヒナタ「私は、ナルトくんを独りになんかできない」

ヒナタ「ナルトくんが辛いなら、一緒にいたい」

ナルト「それとこれとは……げほっごほっ!」

ヒナタ「とにかく! 私はナルトくんが治るまで帰らないから!」

ヒナタ「どうしても私に帰って欲しいなら、速く治すことを優先して」

ナルト「あ~もう! どうなってもしらないってばよ!」

ヒナタ「うん」

ヒナタ(ナルトくんの風邪ならうつってもいいもの)




───────────

───────

───

ナルト「うぅ」

ヒナタ「……」チャプ

ヒナタ(タオルを何度も変えてるけど、熱が下がらない……)

ヒナタ(お薬がまだ効いてないのかな)

ナルト「げほっ、ごほっ!」

ナルト「ぅあ~~」

ヒナタ(とても辛そう……代われるものなら代わってあげたい)

ナルト「うぅ、汗で気持ちわりーってば」

ナルト「風呂入りてえ……」

ヒナタ「あ、体拭こうか?」




ナルト「……頼んでもいいか」

ヒナタ「任せて」

ヒナタ「よいしょ、と」

ナルト「悪い」ググッ

ヒナタ「ううん、気にしないで」

ヒナタ「じゃあ上着脱がすね」

ナルト「ああ……」サッサッ

ヒナタ「よいしょ、次は手を上に」

ナルト「こう、か」

ヒナタ「うん」

ヒナタ「それじゃ拭くね」



ヒナタ(ナルトくんの身体……酷い汗)

ヒナタ(それに、大きい……男の人の背中ってなんかドキドキする)

ヒナタ(いけない、速く拭かないと)

ナルト「ヒナタ」

ヒナタ「なに?」

ナルト「さっきはすまねえ」

ヒナタ「?」

ナルト「帰れって言ったこと」

ヒナタ「ああ……」

ナルト「でも本当に」

ヒナタ「分かってるから、何も言わないでナルトくん」

ナルト「……」


ヒナタ(背中の次は腕)フキフキ

ナルト「……」

ヒナタ(次は反対)フキフキ

ナルト「……」

ヒナタ(しょ、正面……///)フキフキ

ナルト「……サンキュ、ヒナタ」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト「少し、楽になったってばよ」

ヒナタ「あ、それじゃ……」チラ

ナルト「???」

ヒナタ「し、下は?」

ナルト「!? し、下はいーってばよ!」

ヒナタ「そ、そっか」



ナルト「それじゃ俺ってば眠るから、ヒナタは気にせず帰ってもいーかんな」

ヒナタ「言ったでしょ、治るまで帰らないから」

ナルト「……ウチのものは好きに使っていーってばよ」

ヒナタ「うん、ありがとう」

ナルト(……それはこっちの台詞だってば)

ナルト「……」

ナルト「……すぅ」

ヒナタ(少しだけ安定してきたかな)

ナルト「っ、うぅ……!」

ヒナタ(だめだ、熱はあまり下がっていないし、ナルトくんが眠るとどうも悪い夢を見ちゃうみたい)

ヒナタ(ナルトくん……!)ギュ


ヒナタ(私はこんなことしかできないけど)

ヒナタ(ここで手を握ることしかできないけど)

ヒナタ(あなたはもう一人じゃないから)

ヒナタ(だから)ギュ

ナルト「うぅ……う」

ナルト「……すぅ」

ナルト「……くっ、うあああああっ!」

ヒナタ「ナルトくん!?」

ナルト「うああああああっ!」

ヒナタ(嫌な夢でも見ているの?)

ヒナタ「ナルトくん、ナルトくん!」



ネジ『お前の命は一つじゃない』

ネジ『ヒナタ様はお前のためなら死ぬ』

ネジ『俺もその一つに入っていたようだ』

ナルト「ネジ! なんでお前……!」

──────

ナルト「我愛羅が、死んだ?」

ナルト「三代目のじっちゃんが、死んだ?」

ナルト「エロ仙人が、死んだ?」

ナルト「みんな、死んでいく……!」

ナルト「うわあああああああああ!!!!!!」




────────────────────────────────────








ヒナタ「ナルトくん!」








────────────────────────────────────



                      ,,.     _,,,;;ァ
                  ,__,-;;;! __,-';;;;;;/
          ___、,--';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

        _,-;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;′  __,
      _, ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ソ ._ -,;,;′
   _,,-′;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/′

  _/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_,,.     
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,___   そろそろ俺のDEBANもあるらしい。

|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,ノ′  ナルトには幸せになって欲しいが、フン。
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ソ     腑抜けやがってあのウスラトンカチ。

|;;;;;;;;;;;;;|' "-'''"|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ    
|;;;;;;;;;;;;|     |;;;;;;;;;;;;;|..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ア   
|;;;;;;;;;;;|      .|;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!'´
|;;;;;;;;;;;|,      |;;;;;;;;;| .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/     おやすみ
.|;;;;;;;;;;;;;|;..,j   ,_|;;;;;;;|__ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.|;;;;;;;;;;;;;;/;;...

. |;;;;;;;;;;;;;;;|  ` " .|;;;;;|"rd|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|;;;;;;;;;;ノ´   `'-、
 |;;;|;;;;;;;;;| l    |;;|´゙''゙ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ,|;;;;;;;;|     _-;;|
  |l |;;;;;;;;|./    |,!   |;;;;;;||;;;;;;;;;;;|/  |;;;;/.-、_  ,-':;;;;;|
  '! |;;;;;;; 、    !     |;;;|.|;;;;;;;;;;;|   |;;|  ヘ,-';;;;;;;;;;;|
    |;;;;;;;;ヽ          .|;;;||;;;;;;;;;;|    '、;、-',;;;;;;;;;;;;;;;;;|
    |;;;;;|゙;;;ヽ'=ー..    .|::|.|;;;;;;;;|   ,、-;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
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      ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|

       ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|

※今回の話でおかしな点があります、それが今後の話に繋がってきます。
わかるかな?



ナルト「はっ?」

ヒナタ「大丈夫? 酷くうなされてた……」

ナルト「あ、ああ……」

ナルト(夢……)

ナルト(また、汗でぐっしょりだ……)

ヒナタ「今体を拭くから、起き上がれる」

ナルト「悪い……」

ヒナタ「気にしないで」

ナルト「……」

ヒナタ「よいしょ、よいしょ」


ヒナタ「ふぅーっ」グイッ

ナルト「悪いな、ヒナタ」

ヒナタ「もう、だから気にしないでって」

ナルト「でも、ヒナタも汗だくだし」

ヒナタ「あ、ごめんね……汗臭い、かな……」オロオロ

ナルト「いんや、気にならないってばよ」

ナルト「でも、気持ち悪かったらウチの風呂使ってもいーぞ」

ヒナタ「う、うん、ちょっと借りようかな」

ナルト「ああ、好きに使ってくれ」

ヒナタ(ナ、ナルトくんに汗臭いって思われたくないし)





ヒナタ「じゃ、じゃあちょっとお風呂借りるね」

ナルト「おう」

ヒナタ「ここにお水置いておくから。一杯汗かいたから水分を取ってね」

ナルト「サンキュ」

ヒナタ「それじゃ、お借りします」

ヒナタ(サッと入って出ちゃおう……)

ヒナタ(でも、ここでいつもナルトくんは……///)

ヒナタ(な、何考えてるの私!)

ヒナタ(変な考え退散!)サァァァ

ヒナタ「ひゃうっ!」

ヒナタ(み、水を頭から被っちゃった……)


ヒナタ「……ふぅ」

ヒナタ(これでもう汗臭くないよね?)

ヒナタ(速く上がろう、ナルトくんの容体が心配だし)

ヒナタ(……あれ?)

ヒナタ(し、しまった!? 私着の身着のままここに来たから着替えなんて持ってきてない!)

ヒナタ(で、でも着てた服をそのまま着るのは……)

ヒナタ(あ、ここに干してあるのナルトくんのシャツ……)

ヒナタ「……」

ヒナタ(ごめんナルトくん、今度洗って返すから)



ヒナタ「あ、上がったよ」

ナルト「おう………………………………………………おう?」

ナルト(やばい)

ナルト(俺ってば熱が出過ぎてとうとうおかしくなったかってばよ!?)

ナルト(ヒ、ヒナタが、俺のシャツ着ているってば!?)

ナルト(っていうか下ァ! なんで何も履いてないんだってばよ!)

ナルト(な、生足……)

ナルト「……はぁ、はぁ」

ヒナタ「な、ナルトくん大丈夫!?」

ナルト「大丈夫じゃない、心配だ」

ヒナタ「ええええ!?」


ナルト(そうか、わかったってばよ!)ナゾハスベテトケタ!

ナルト「俺ってば夢か幻覚が見えてるってばよ」

ヒナタ「幻覚!?」

ナルト「唯でさえ可愛いヒナタが俺のシャツ一枚姿で天使に見えるってば」

ヒナタ「か、可愛い!?」

ナルト「こんな可愛い生き物見た事ないってば」

ヒナタ「ふぇ///」

ナルト「現実じゃお目にかかれない光景……風邪をひくのも悪いことばかりじゃないってばよ」

ヒナタ「ナ、ナルトくん?」

ナルト「ヒナタがかがむと俺のシャツがめくれるってば……///」



ヒナタ「あ、ああうんこれ? ごめんね勝手に借りて。私着替えなんて持ってきてなかったからちょっと借りました」

ナルト(いや、中が見えるって……まあいいや)

ヒナタ「今度洗って返すね」

ナルト「いや、その必要はないってばよ」

ヒナタ「?」

ナルト「自分の下着くらいちゃんと自分で洗うからそのまま置いといてくれ」

ヒナタ「で、でも」

ナルト「ヒナタ……それが男ってもんなんだってばよ」

ヒナタ「そ、そうなの?」

ナルト(どうせこれは夢だ、なら好き勝手言っちゃうってばよ)


ヒナタ「ナルトくんがそこまで言うなら、このシャツは置いていくね」

ナルト「おう、それじゃ一緒に寝るってば」

ヒナタ「ええ!?」

ヒナタ「そ、それはまだちょっとその速いというかその」

ヒナタ「あ、でも嫌とかそういうことじゃなくて」

ヒナタ「むしろ嬉しいんだけどその」

ヒナタ「そ、そういうことはナルトくんが元気になってからのほうが」

ナルト「ヒナタは俺と一緒に寝るの嫌か?」

ヒナタ「っっっっっ!!!!」ブンブンブン

ナルト「なら」フトンアケ

ヒナタ「うぅ、お邪魔します……///」



ナルト(ん~ヒナタから良い香りがするってばよ)

ナルト(それに暖かい)

ナルト(気持ちいい……)

ナルト(……)

ナルト(……すぅ)

ヒナタ(はわわわわわ///)

ヒナタ(ナルトくんがこんなに大胆なこと言ってくるなんて///)

ヒナタ(こ、心の準備が……///)



ヒナタ(で、でも別に嫌なわけじゃないし)

ヒナタ(は、恥ずかしがっていたらきっといつまでも出来ない……)

ヒナタ(ナ、ナルトくんが相手ならわたし……!)

ヒナタ(シ、シミュレーションはバッチリしていたし……!)

ヒナタ「っ」ギュッ

ヒナタ「ナ、ナルトくん!」

ヒナタ「や、優しくしてくださ……!」

ナルト「……ぅ」

ヒナタ(……え?)

ナルト「……すぅ」

ヒナタ(ね、寝てるーーー!?)


ヒナタ「安心したような残念なような」

ナルト「すぅ、すぅ」

ヒナタ「ま、いいか……ん?」

ヒナタ「今、ナルト君の体に張り付くようなチャクラを感じたような……」

ヒナタ「……【白眼】!」ビキキッ

ヒナタ「……気のせいかな」

ヒナタ(でも、ナルトくん風邪がよっぽど酷かったのかな、体の中のチャクラ流動がムチャクチャだわ)

ヒナタ(少しでも流れを……んっ!)

ヒナタ(……これでよし)

ヒナタ(あ、なんかナルトくんあったかい)

ヒナタ(私も、眠く……)

ヒナタ「……すぅ」

ナルト「……すぅ」

ヒナタ「……んん、ナルトくぅん……すぅ」

ナルト「……むにゃ、ヒナタぁ……ふみゅみゅ……」


ナルト「……緊急事態だってばよ」

ヒナタ「すぅ……すぅ」

ナルト(なんでヒナタが一緒に寝てんだ!?)

ナルト(もしかして夢だけど、夢じゃなかった!?)ニョキ

ナルト(何やってんだってばよお、れ……)

──ドクン!

ナルト「っ!」

ナルト「うぅ……! げほっ、ごほっ!」

ナルト「くそ……酷い頭痛だ……!」

ナルト「はぁ、はぁ……っ」

ヒナタ「ん……ん? ナルトくん、目が覚め……!?」

ヒナタ「大丈夫ナルトくん!?」


ナルト「っ、大丈夫だ、ちょっと、まだ具合がわりーだけだってば」

ナルト「はぁ、はぁ」

ヒナタ「待ってて、今水を……!」バッ

ナルト「あ」

ナルト(ヒナタがいなくなると、途端に身体が冷える……)ブルルッ

ナルト「くっ……」フラッ

ナルト「……く、そ、風邪って、こんなに辛かったのか……?」

ヒナタ「ナルトくん!」

ナルト「はぁ、はぁ」

ヒナタ(だめだ、とても辛そう)


ヒナタ「私、誰か医療忍者を……!」

ナルト「薬飲んでいれば、治るってばよ……はぁ、はぁ、く」

ヒナタ「でも!」

ナルト「もう夜だし、悪いってば……はぁ、はぁ」

ヒナタ「……明日になっても良くならなかったらお医者さん呼ぶからね?」

ナルト「……お、う」

ヒナタ「食事は……」

ナルト「わり、い……食欲は、ない、ってば……」

ヒナタ「じゃ、じゃあお薬だけでも」

ナルト「っっ、はぁ、はぁ」

ヒナタ(一人じゃ起き上がることさえ……本当にただの風邪なの!?)



ナルト「んっんっんっ……ぶはっ! げほっげほっ!」

ヒナタ「ナルトくん!」

ナルト「わ、わりい……汚しちまった……」

ヒナタ(お薬も満足に飲めない……)

ナルト「ふぅ、ふぅ……少し楽になってきたってばよ」ニコ

ヒナタ(嘘だ……やせ我慢してる。汗が酷い……)

ヒナタ(せめて、ナルトくんにお薬を飲ませないと……)

ヒナタ(……そうだ、前に読んだ本に似たようなシチュエーションが……でも、あれは///)

ナルト「ぜぇ、ぜぇ……」

ヒナタ(恥ずかしがってる場合じゃない!

ヒナタ「ごめん、ナルトくん」

ナルト「え」


ナルト(はぁ、くそ)

ナルト(身体が動かないってばよ)

ナルト(ヒナタは何をする気だ?)

ナルト(は?)

ナルト(なんでヒナタが薬を飲むんだってばよ)

ナルト(コップの水まで飲んで)

ナルト(こっちを見て)

ナルト(段々近づいてくるってば)

ナルト(って、え? 近……)

ヒナタ「んっ」チュ

ナルト「~~!?」


ヒナタ「はむ、んんっ」チュ ジュルジュル

ナルト「ひあぎあghldぎあgp;!?」

ヒナタ(///)

ナルト(恥ずかしそうに頬染めながら何やって……!)

ナルト(ヒナタの唇やわらけー)

ナルト(すげーいい匂いだってばよ)

ナルト(閉じた瞳が綺麗だ……)

ナルト(何か、流れ込んでくる)

ナルト(割とリアルに)

ナルト(そ、そうか、口移し……!)

ナルト(って、わかったところで納得できないってばよ!)

ナルト(///)


ナルト(ヒナタが頬に手を添えて)

ヒナタ「んくっ、ん」

ナルト(唇から、入り込んでくる……)

ナルト(ヒナタの事が気になり過ぎてさっきまで辛かったことを一瞬忘れちまった……)

ヒナタ「……!」パチッ

ナルト「!」

ナルト(ヒナタが目を開いた!)

ヒナタ「……」

ナルト「……」

ヒナタ「///」

ナルト「///」

ナルト(もう口移しで何も入ってこないのに離れられねー!)

          /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::\
            /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:_ -‐|::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.‘,       サクラかと思ったか?
        /.::.::.::.::.::.:「 ̄ ̄ ̄ ̄    |::.::.::.::|::.::.::.::.::.::.::.::.‘,      残念オレオだあ!

          /::.::.::.::.::.::.::|     ,, ==〃  |::.::.::.:l|::.::.::.::.::.::.::.::.::‘,
        l::.::.::.::.::.::.::.::|___〃_fニミ-===|::.::.::/'|::.::.::.::.::.::.::.::.::.‘,     サスケェのDEBANはまだかァ!
         l:.:::.::.::.::./ |::| ̄7∧ 二 ノ    |::.:::/ d::.::.::.::.::.::.::.::|::.::.i
.         l::.:::.::.::.::| o|::!   ̄ ̄ ̄    |:::厶イ|::.::.::.::.::.::.::.|::.::.:.ト
        l::.::::.::.::.::|ー|:|---――==ニ二l|厶-‐ |::.::.::.::.::.::.::.|、::.::.|: : : :\
        l::.:.::.::.::.::ト--l-≦,,_-┬¬、彡イx=ミ=|::.::.::.::.::.::.::.| ヘ::.:|: : : : : :\  おやすみ
      /|::.::.:.::.::.::.l ヾ''孑ミミ<〈   ヽ 〃弋;ソ |::.::.::.::.::.::.::.| } |::.l: : : : : : :_イ!
    /: : l::.:::.::.::.::.::l >_ゞシ_,) > -‐ <_ ミ==='|::.::.::.::.::.::.::.!//::.:l: : : :_:イニ|
  /: : : : .l::.:::.::.::.::.::l  `¨´ イ   ´ \    |::/|::.::.::.::.::l /::.:::l: ;_ィニニ二|
 /: : : : : : : |::.::.::.::.::.::.|     /  |      \ |:/ |::.::.::.::.::|::.:_:ィニニ二二二|
. ‘,: : : : :.:.:.|::.:.:l.::.::.::.|',   /   {、 ,       `ヘ .|:.__;;,;ィニニニニニ二二|
  |\; : : : :.:ヾ:.:|l::.::.::.|∧  、___,,.  -‐¬ト  | |ニニニニニニニニニ|
.  lニ二ヽ;_: :.:.ヾ| l::.::.:|!; ;ヽ  ヾ __,. -― 7´}′ | |ニニニニニ二二二二|
  l二二∧: : ;/ l::.::| ; ; へ、 〈 | : : : : : :/ /  ||ニニニニニニニニ∠\

   >ニニ∧´; ; ; ; l::.|; ;/  ∧  \ー― /  /| |ニニニニ二二二∠ニニニ\
../二\ニニ∧; ; ;,;,,ヾ|;/ _/ |: .、  二二  /. : :| |ニニニニニニ∠ニニニニニ
ニニニ二\ニ∧; ; ; ; ;,;| (0) |: : :\__  <: : : : :| |ニニニ二二∠ニニニニニニ


ヒナタ「……///」

ナルト「……///」

ヒナタ(どうしよう、咄嗟に大胆すぎることしちゃった……!)

ヒナタ(離れ時がわからない……!)

ナルト(ヒナタ……それは禁術だってばよお……!!)

ナルト(うぅ、入ってくるものがなくなった今、ヒナタの唇しか感じられねえ……!)

ナルト(ヒナタの俺を見る目……わかる)

ナルト(俺のことを、案じて、好きでいてくれる目だってばよ……///)

ナルト(俺も、ヒナタが好きだ)

ヒナタ(!?!?!?!!?!?!?!?)

ヒナタ(い、今、ナルトくんに「好きだ」って言われた気がする……!)

ヒナタ(///)



ヒナタ(ナルトくん///)

ナルト(ヒナタ……)

ヒナタ(あ、そろそろだめだ、、息が)

ナルト(続かないってばよ……!)

ヒナタ「ぶはっ!」

ナルト「ぜぇ、ぜぇ」

ヒナタ「……」

ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「……」

ヒナタ「きゅう」バタリ

ナルト「なんでお前はいつも気絶するんだってばよ!?」



ヒナタ「ご、ごめんなさいナルトくん」

ナルト「い、いや……その、うん、まあ、俺たち、その、もう、あはは……」

ヒナタ「わ、私、人工呼吸もやったことないし、そのあの時がファーストキス、だったから、い、今のが二回目、で……あの///」

ナルト「お、俺だって……あ」

ヒナタ「?」

ナルト(そういえば、下忍になりたての頃……)

ナルト「お、女の子とキスしたのはあの時が初めてだってばよ……?」

ヒナタ「女の子と?」

ナルト(そこ食いつかないでくれってば!)



ヒナタ「な、ナルトくんのファーストキスは、誰だったの、かな」

ナルト「」ギク

ヒナタ「???」

ナルト「あーげほげほ!」

ナルト「俺ってばまだちょー体調悪いからもう寝るってば」

ヒナタ「え? あ、うん」

ナルト「おやすみ……」

ヒナタ「おやすみなさい……」

ナルト「……すぅ」

ヒナタ「……」

ヒナタ(……ナルトくんのファーストキスの相手、気になる)メラッ


ナルト「……すぅ」

ヒナタ(本当に眠ってる……)

ナルト「うぅ……」

ヒナタ(また悪夢を見ているのかな)

ヒナタ(私はどうしよう……?)

ヒナタ(ソファーで横になる?)

ヒナタ(それともここに座ってずっとナルトくんを見てるのも……)

ヒナタ(……)

ナルト「……すぅ」

ヒナタ(今更だけどナルトくんのベッドって結構大きい)

ヒナタ(頭のナイトキャップも可愛い)

ヒナタ(……)

ヒナタ(右……)サッ

ヒナタ(左……)サッ

ヒナタ(後ろ……)サッ

ヒナタ(……誰もいない)

ヒナタ(あたりまえだけど)

ヒナタ「……」

ヒナタ「お、おじゃま、しまぁす……」ソーッ

ナルト「んん……」

ヒナタ「……っと」イソイソ

ヒナタ(……布団に潜り込んじゃった……///)

ヒナタ(あったかい……)




ヒナタ(ナルトくんの動悸が直に伝わる)

ヒナタ(ドクン、ドクン)

ヒナタ(///)

ヒナタ(すごく、逞しい体つき……)

ヒナタ(ナルトくん……)

ヒナタ(……)

ヒナタ(……すぅ)

ナルト「……すぅ」



──翌朝──

ナルト「げほっ、ごほっ!」

ヒナタ「うんん……ん?」

ナルト「げほっ、ごほっ!」

ヒナタ「!」

ヒナタ「ナルトくん!」

ナルト「う……ヒナタ? なんで俺の布団に……げほっ」

ヒナタ(全然良くなってない……!)

ヒナタ「わ、私サクラさん呼んでくる!」ダッ

ナルト「あ、ヒナタ……!」

ヒナタ(サクラさん!)



ヒナタ(やっぱり昨日のうちからサクラさんを呼びにいけばよかった)

ヒナタ(お願い、速くナルトくんを……!)

ヒナタ「サクラさん! いますか!?」ドンドン

サクラ母「サクラならもう勤め先の医療室へ……」

ヒナタ「! すいません、朝早くに失礼しました!」

ヒナタ「っ」ダダダ

ヒナタ(サクラさん!)

ヒナタ「サクラさん!」

サクラ「ヒナタ? おはよう、こんな朝早くからどうしたの?」

ヒナタ「ナルトくんが!」



サクラ「ナルト?」

ヒナタ「ナルトくんが! ナルトくんを……! とにかくナルトくんに!」

サクラ「落ち着いてヒナタ、ゆっくり深呼吸を」

ヒナタ「そんなことよりナルトくんが!」

サクラ「落ち着きなさい!」

ヒナタ「っ」ビクッ

サクラ「伝えるべきあなたが冷静さを欠けば患者の状態を知りえない、はい深呼吸」

ヒナタ「あ……はい、すぅ、はぁ」

サクラ「落ち着いた?」

ヒナタ「……はい」

サクラ「それで、ナルトがどうしたの?」

ヒナタ「ナルトくんが昨日から酷い風邪で……!」

サクラ「風邪?」



サクラ「へえ……バカは風邪ひかないっていうけど」

ヒナタ「ちょっとひどすぎるんです、昨晩は自分一人じゃ起き上がるのも困難で」

サクラ「ふぅん、なるほど、確かにそりゃ重症……ちょっと待って」

ヒナタ「?」

サクラ「今昨晩……ううん、昨日からって言った?」

ヒナタ「? はい」

サクラ「……ナルトは今家?」

ヒナタ「はい」

サクラ「すぐに看にいくわ、一緒に来てヒナタ!」

ヒナタ「はい!」


ヒナタ(やっぱりサクラさんのところに来て良かった)

ヒナタ(でも、どうしてすぐ来てくれる気になったんだろう?)

ヒナタ(やっぱり同じ班だったし仲がいいのかな)

ヒナタ(それとも……やっぱり二人は……っ)

サクラ(あのナルトが風邪で一日以上ダウン……)

サクラ(ありえない!)

サクラ(とんでもない怪我だって九尾のチャクラで異常回復するナルトにそんなこと……考えられない!)

サクラ(嫌な予感がする……!)


ヒナタ「ナルトくん!」

サクラ「ナルト!」

ナルト「おーヒナタ……と、サクラちゃん? どうしたってばよ」

ヒナタ「え? あれ?」

サクラ「……なんか顔色良くない? すっごい体調悪いって聞いたんだけど」

ナルト「なんかヒナタが出て行ってからあっという間に良くなったってばよ」

ナルト「ヒナタも心配性なんだからな、だから大丈夫って言ったろ?」

ヒナタ「で、でも昨日からずっと苦しそうだったし……」

ナルト「俺ってばあれくらいなんでもないって!」

サクラ「一応体看てあげるからここに座って。上半身脱いで」

ナルト「えー」

サクラ「速くしてよ、私だって仕事抜けて来てるんだからね」

ナルト「あい」



サクラ(異常は、ない)

ヒナタ「どう?」

サクラ「問題ないみたい……ヒナタ、本当にそれだけ酷かったの?」

ヒナタ「う、うん……ちょっと考えられないくらいの風邪の引き方だったと思う」

サクラ「……」

ナルト「確かに今まであんな風邪にかかったことないけど……ほら、俺って頑丈だから!」ハハハ

サクラ「……とりあえず今は健康みたいだし、私は戻るわね」

ヒナタ「あ、うん……ごめんなさいお騒がせして、サクラさん」

サクラ「いいのよ、仲間が危ないとなったらいつでも駆けつけるわ」

ヒナタ「ありがとう」

ナルト「ありがとだってばよサクラちゃん」



サクラ「それじゃ私は戻るから」

ヒナタ「う、うん本当にごめんね」

ナルト「心配かけてごめん」

サクラ「いいのよ、それよりヒナタ」

ヒナタ「?」

サクラ「いくらなんでもその恰好で里中を走り回るのは止めた方が良いと思うわ」

ヒナタ「え?」

ヒナタのそうびひん
Eひなたのパンツ  実はナルトくんに見られてもいいように気をつかってるゾ♪
Eナルトの大き目なシャツ  昨日借りたままだゾ♪
E日向のぶらじゃあ  里の中でも大き目で可愛い柄が少ないのが悩みどころだゾ♪
E忍サンダル  いつものだゾ♪

ヒナタ「……」

ヒナタ「きゃあああああああ!?」

サクラ(気付いていなかったのね)



          {{。    ___ ¨  ‐---==ニニ二二二\: : : : : : : : : : : : : : :|
          {{   〃x=ミノ         o`ヾ二二\: : : : : : : : : : : : :|    ナルト、ヒナタ様を幸せにしてやってくれ。
              lド   <_ (__,)               }二ニニニ\: : : : : : : : : : :|   お前はヒナタ様にとっての光だ。
           |i} `、 <           o }二二二ニニ\: : : : : : : : :|
           |i:} トミ、 ` ー-  ____ o,ノ二ニニニフ⌒ヾ: : : : : : :l   俺分まで二人で幸せにな。
           |:i:} }  ヾ  ゞ-‐ 一 ' ¨´  ̄ ̄ ̄|i:i:i:i:i|' /...( }: : : : : : :i
           |i:il ` ‐┴      イ´ ̄`ヾ‐-,   |i:i:i:i:i| 〉.../ /: : : : : : :.i  ところで、ヒナタ様のシャツ姿か……
         /|i:i:!         ゝ _   } ′  |i:i:i:i:i|./// `ヽ : : : ‘,     ……     
        // |i:i:|   /          ̄ ´    |i:i:i:i:i| /       \: : ‘,    【白眼!】
.         //   |i:i:|〉 〈                 |i:i:i:i:i|イ           ヽ: :‘,
       , ,′  |i:i:| ':,  ー ^                !:i:i:i:i| \:}       i : :‘,
        { {    |i:i:|  ':, ゝ. __              イi:i:i:i|   〉        }: : :‘,
       { {   |i:i|   ∧      `^       . ´  |:i:i:i:i|   /          ,゙\: :.‘,
.        { }    li:il    V/>   ______  <  /  .|i:i:i:i:| /         /   \:}      おやすみ
        }∧  l:i:|    \;{   \      /  .|i:i:i:i|         /     \
         { ∧ .!:i|    /`ー  .,_   _,.  -‐|i:i:i:i|
       }  \|i:|   /         ̄        |i:i:i:i|       /          }



ナルト「ヒ、ヒナタ?」

ヒナタ「うぅ、ぐす……」

ナルト「げ、元気出せってばよ、ヒナタのその恰好、すごく可愛いしよ!」

ヒナタ「うぅ、でも恥ずかしい……///」

ナルト「だ、大丈夫、まだ朝も早いし見た人なんてごく一握りだってばよ」

ヒナタ「うぅ」

ナルト「それよりヒナタ、心配かけてごめん」

ヒナタ「あ、そ、そんなこと……それより本当に大丈夫ナルトくん?」

ナルト「ああ、不思議とヒナタが出てからすぐ回復したってばよ」

ヒナタ「そ、そっか。ならいいんだけど」

ナルト「ヒナタ今日暇か?」



ヒナタ「え? うん空いてるけど……一度家に帰って着替えたい、かな」

ナルト「じゃあお昼一緒に食べようぜ、ついでにその後この前約束した手裏剣を買いに行かないか?」

ヒナタ「あ、う、うん……///」

ナルト「よし、じゃあ決まりだってば。えっと」

ヒナタ「お昼少し前にここに来るわ」

ナルト「そうか……わかったってばよ」

ヒナタ(あ、でもどうやって帰ろう……)

ヒナタ(昨日の服に着替える? 嫌だなあ……かといってこの恰好ってのも)

ナルト「俺の服で良ければ貸すってばよ?」

ヒナタ「!」

ヒナタ「……お、お願いします」



ヒナタ(な、ナルトくんの匂いがするぅ……)

ヒナタ(はふぅ)

ナルト「ヒナタ? 大丈夫かってば?」

ヒナタ「だ、大丈夫……」

ナルト「それじゃまたお昼に」

ヒナタ「う、うんまた」

ナルト「……よし、それじゃまずはドアを……直すってばよ」ハア

ナルト「……あと買い物にもいかねーと」

ナルト「ヒナタには、アレ渡しとかねーとな」




トンテンカントンテン

ナルト「うし、こんなもんか」

ナルト「んじゃちょっとヒナタが来るまでに“あそこ”にいってこねーとな」

ナルト「ヒナタには迷惑かけたしな……」

ナルト「しっかしやっぱ健康っていいってばよ」

ナルト「んじゃ、ちょっくら行ってきますか!」

ナルト「~♪」



ヒナタ(はふぅ、ナルトくんの匂いが……///)

ヒナタ(はぁぁん♪)

ヒナタ「はぁ、はぁ……///」フラフラ

ヒナタ(ハッ? いけない、速くナルトくんのおうちに戻らないと)

ヒナタ(着替えなくちゃ……けど勿体ない)

ヒナタ(……)

ヒナタ「」クンクン

ヒナタ(はふぅぅんん///)

ハナビ(ヒナタお姉さまが朝帰り……これはまさかとうとう……!?)

ヒナタ(はぁ、はぁ……///)



ヒナタ(いけない、ちょっと癖になりそうなくらいトリップしちゃってた)

ヒナタ(出かけよう……)

ヒナタ「あれ? ハナビ、おはよう」

ハナビ「お、おはようヒナタ姉さま」

ヒナタ「?」

ハナビ(姉さまの顔が微妙に赤い?)

ハナビ(それにそこはかとなくオトナになったように見えなくもない、ような)

ヒナタ「出かけてくるわね」ニコ

ハナビ「!? い、いってらっしゃい……」

ヒナタ「行ってきます」

ハナビ(女の顔だ! 間違い! 今のはオンナの顔だ! ああ姉さま、穢れてしまったんですね……!)

ハナビ(妹としては少し複雑だけどオメデトウございます)

ハナビ(こうしちゃいられない、赤飯の用意を!)




ヒナタ「ナ、ナルトくんとお買いもの……///」

ヒナタ(楽しみだな……)

ヒナタ(あ、扉直ってる、ごめんナルトくん)

ヒナタ「ナ、ナルトくんヒナタ、です、いますか?」トントン

シーン

ヒナタ「あれ?」

ナルト「お、ヒナタ、もう来てたのか」

ヒナタ「あ、ナルトくん、どこかに行ってたの?」

ナルト「ああ、ちょっと用意したいものがあって」

ヒナタ「?」

ナルト「これだよ」



ヒナタ「……鍵?」

ナルト「そ」

ヒナタ「???」

ナルト「これは俺の部屋の合鍵。今作ってきたんだ」

ヒナタ「合鍵を? どうして?」

ナルト「どうしてって……ヒナタにあげようと思って」

ヒナタ「ああ、そうなんだ………………………え?」

ナルト「ほいヒナタ」つ鍵

ヒナタ「え? え? え?」ウケトリ

ナルト「昨日みたいなことはもうないだろうけど、万が一ってこともあるし」

ナルト「ヒナタになら何をされても構わないし、ヒナタには俺の部屋の鍵を渡しておくってばよ」

ヒナタ「っっっっっ///」



ヒナタ(ナルトくんが、お部屋の鍵を、くれた?)

ヒナタ「い、いつでも来ていいってこと?」

ナルト「おう! 俺がいない時も好きに使っていいってばよ」

ヒナタ「あ……///」

ヒナタ「っ」ギュ

ヒナタ「……ありがとう、大事にするね」

ナルト「そんなたいしたもんじゃねーけどな」

ヒナタ「ううん、私にとっては、すごく……大切なものだよ」

ヒナタ(ナルトくんの傍に、一番近い所にいることを認められたような、気持ちになる)

ヒナタ(……うれしい!)



ナルト「それじゃ手裏剣見に行くか」

ヒナタ「うん!」

ナルト(なんかヒナタがご機嫌だってばよ)

ヒナタ「~♪」

ナルト「あ、そういえば昼はどうする?」

ヒナタ「ん……ナルトくんは……一楽?」

ナルト「たまにはヒナタが行きたい店でもいいってばよ」

ヒナタ「わ、わたし?」

ナルト「ヒナタが良く行く店やお気に入りの店があれば行ってみたいってばよ」

ヒナタ「あ、そ、それじゃ……うん、あとで案内するね」

ナルト「おう!」

ヒナタ(なんだか本当にデートみたい……これじゃまるで夢にまでみた恋人関係みたい///)

ヒナタ(あ、恋人になったんだった///)


テンテン「いらっしゃーい!」

ヒナタ「こんにちはテンテンさん」

テンテン「あらヒナタじゃない、ナルトも一緒? ふうん?」ニヤ

ヒナタ「///」

ナルト「手裏剣を補充したいんだけどさ、今在庫ってあるってば?」

テンテン「あるわよー」

ナルト「んじゃ手裏剣をとりあえず五十と……」

テンテン「そういえばナルトは手裏剣のオーダーメイドとかはしないの?」

テンテン「上忍クラスになるとそうする人も結構いるわよ」

テンテン「自分に合っているのはもちろん、仮に奪われても自分以外にはなかなか完璧に扱えないってんで人気なんだから」

ナルト「ん~俺ってば使い慣れてるのが一番だってばよ」

テンテン「そう? まあいいけど」



テンテン「そうだナルト、特別に値引きしてあげるからさ、サイン書いてくんない?」

ナルト「サイン?」

テンテン「そう、あの大戦の英雄もここで忍具を揃えてるって言えば売上伸びそうだし」

ナルト「書くのは別に構わねーけど、そんなの効果あるってば?」

テンテン「さあ? やってみないとね。でもアンタ今里の女の子達にも人気高いし、ファンの子たちはこぞって買いにきそうなのよねえ」

ナルト「???」

ヒナタ「……」

テンテン「そういえばヒナタは何か入用?」

ヒナタ「あ、私もナルトくんと同じ手裏剣を四十と……あれ? なんですかこの対手裏剣って」

テンテン「ああそれ? 別名夫婦手裏剣! 形と性能が対になってる手裏剣よ」

ヒナタ「形はともかく……性能?」



テンテン「予めチャクラを流し込むことで先に投げたオス手裏剣、もしくはメス手裏剣のとこに必ず対の手裏剣が届くの」

テンテン「登録できるチャクラは二つまで。ちなみに登録したチャクラの持ち主には絶対に当たらないようにもなってるから使いどころは高いわよ」

テンテン「ツーマンセルで動く時は、お互いのチャクラを登録しておいて片方はオス、片方はメスのみを使うのがセオリーと言われてるわね」

テンテン「まあ最近は男女のペアに用いる人も少なくないけど」

ヒナタ「へ、へえ……」チラ

ナルト「ほえー、そんな手裏剣もあるのかってばよ」

ヒナタ「……か、買ってみようかな」チラ

ナルト「?」

テンテン「まいどー!」


ナルト「ヒナタ面白い手裏剣買ったなあ」

ヒナタ「う、うん……あ、あのねナルトくん」

ナルト「?」

ヒナタ「よ、良かったら二つのうち一つはナルトくんのチャクラ、登録しても、いいかな」

ナルト「俺の? そりゃかまわねーってばよ? でもいいのか?」

ヒナタ「い、いいの」

ナルト「んじゃ俺も買えば良かったかなー」

ヒナタ「だ、だったら、私のをお互いチャクラを込めて二人で分けたらどうかな?」

ナルト「いいのか?」

ヒナタ「う、うん……!」

ナルト「なんか面白そうだし、わかったってばよ!」

ヒナタ(や、やった……!)



──夜──

ナルト「今日の買い物は有意義だったってばよ」

ヒナタ「そうだね」

ナルト「でもヒナタ、そんな毎日夕飯作ってくれて……いいのかってばよ?」

ヒナタ「い、いいの……やらせて?」

ナルト「ヒナタがいいならいいけど、無理しなくてもいーかんな」

ヒナタ「うん」チャリ

ナルト(ヒナタ、今日紐を買ってずっと首から鍵を下げてる)

ナルト(そんなに嬉しかったのか。まあ喜んでくれたならいっか)

ヒナタ(~♪)



ナルト(でも……ああはいったけど)

ナルト(ヒナタの料理姿に実際出てくる料理はなんだかあったかくて嬉しいってばよ)

ナルト(ずっと作ってくんねーかなー)

ナルト(でもそりゃヒナタに悪いか)

ナルト(もしヒナタと結婚したら毎日こんな感じなのかな)

ナルト(だとしたら)

──ドクンッ

ナルト(!?)ザッ

ナルト「……っ!」

ナルト(なんだ? また、前みたいに急に具合が悪く……!)

ナルト「ぐ、がぁ……!」

ヒナタ「ナルトくん?」パタパタ



ナルト「はぁ、はぁ」

ヒナタ「! ナルトくん酷い汗……! 風邪がぶり返したのかな」

ナルト「そ、そうみたいだってばよ……げほっ!」

ヒナタ「とりあえず横になって」

ナルト「あ、ああ……」

ナルト「……ぜぇ、ぜぇ」

ヒナタ(昼間は調子良かったのに)

ヒナタ(いくらなんでも少しおかしいような……)

ナルト「ヒナタ」



ヒナタ「え? な、なにナルトくん」

ナルト「悪いけど、手、握ってもらえないか」

ヒナタ「え? う、うん」ギュ

ナルト「この前から、ぜぇ、こうなると、はぁ、悪い夢ばかり見るんだってばよ」

ナルト「ヒナタは、いなくならずに俺の横にいてくれってばよ……!」

ヒナタ「!」

ヒナタ「大丈夫、私はどこにもいかないよ、ナルトくんを置いてどこにも」

ヒナ「私の居場所はナルトくんの隣だから」

ナルト「……ありがとう」




──???──


???「チッ、速く眠れ……!」ググッ

???「今のままじゃ」

サスケ「幻術がかけにくい、か?」

???「!?」ザザッ

サスケ「面白そうなことをしているな、オマエ」ギロッ

???「何故、気付いた?」

サスケ「それを知る意味があるのか?」

???「……」

サスケ「お前、暗部の根のものだな?」

暗部「……」


サスケ「ナルトには九尾がいる。本来風邪をこじらせることなんて考えられない」

暗部「……」

サスケ「確かにあいつは幻術に弱い。が、九尾がいる以上そう簡単に幻術にはかからなくなっているはずだ」

サスケ「何をした?」

暗部「……」

サスケ「言いたくないなら言わなくてもいい、勝手に吐いてもらうだけだ」ギンッ

暗部「……っ!」ドスッ

サスケ「!? な……」

サスケ(自分で両目を潰した!?)

暗部「っ」ギリッ

サスケ「何を……!?」

サスケ「く……しまった!」

サスケ(ヤローが溶けていきやがる……!)



サスケ(まさか躊躇うことなく自分を消去するとはな)

サスケ(一切自分の痕跡が残らぬように周到に溶けたあと燃えるようにまで……)

サスケ(忍は死体処理が重要とはよく言うがまるで血系限界並の周到さだ)ピッ

サスケ「聞こえるか、カカシ」

カカシ『首尾はどうだ? サスケ』

サスケ「ターゲットは自殺した」

カカシ『……』

サスケ「手際が良するぎる。思った以上にこの一件は深そうだ」

カカシ『……そうか』

サスケ「ナルトが受けたのは恐らく幻術の類……さらに死んだ奴は死ぬ直前目を潰した」

カカシ『なんだと? まさか!』

サスケ「ああ、信じがたいが写輪眼の可能性がある」



カカシ『しかしうちははもう……』

サスケ「確かに俺の眼に操られない為とも考えられる、が」

サスケ「ダンゾウはうちはの人間じゃないのに写輪眼をかなり持っていた」

サスケ「そう考えればありえない話じゃない」

カカシ『……』

サスケ「例の計画を急いだ方がいいんじゃないのか」

カカシ『……そうだな、綱手様や各影たちとも相談する』

サスケ「……はやくしろ。ナルトには決して気付かれないようにな」

カカシ『……わかったよ』プツッ

サスケ「……」

サスケ「……テメーはそうやって、平和の中にいろウスラトンカチ」

サスケ「汚れ仕事は俺が、代わりにやってやるからよ」


──翌日──


ナルト「……?」

ナルト「……」

ナルト「……!」ズキッ

ナルト「……」

ナルト「……行かなくちゃってば」

ナルト「」ダッ




ヒナタ「昨日は突然ナルトくんの体調がよくなってびっくりしたけど、良かった」

ヒナタ「やっぱり辛そうなナルトくん見ていたら私も辛いし」

ヒナタ「今日はナルトくんに何を作ろうかなあ」

ヒナタ「日持ちするものにすれば今日食べられなくても問題ないよね」

ナルト「……」ダダダッ

ヒナタ「? あれ? ナルトくん? あんなに急いでどこにいくんだろう?」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」コソコソ


ナルト「」キョロキョロ

ヒナタ(辺りを見回してる?)

ヒナタ(誰かから身を隠しているの?)

ヒナタ(誰から?)

ヒナタ(何故?)

ナルト「」ダッ

ヒナタ(ナルトくんが入ったのは……病院?)

ヒナタ(まさか風邪がまたぶり返したのかな?)

ヒナタ「」ゴクリ

ヒナタ「」コソコソ

ヒナタ「」ソーッ



「頼むサクラちゃん!」

ヒナタ「?」

ヒナタ(ナルトくんの声?)

「あんたねえ……恥ずかしくないの?」

ヒナタ(サクラさん? いったい何の話をしてるんだろう?)

「俺には……」

ヒナタ「?」



「俺にはサクラちゃんしかいねェってばよ!」



ヒナタ「……!」

ヒナタ「……」


ヒナタ「………………」


























ヒナタ「………………………………」



//::::: -‐━‐- -‐    ̄ \
../::/                 ヽ
/:/

:/       ,へ  /ヽ       ',
′   l   ./^ヾ-‐ '´⌒ヾ  |   ‘,      サスケくんキター!!
     |   /        ', |   ‘,
     | /          Ⅵ
    V 、_       _.∠__}

    {ノ笊ミ=‐-'′ /泛ソ }|

     {ヽゞ=’ `     {  ¨¨´}      ‘,     って、え?
     {               }      ト、}
     {       、 ,    /}      }
     {           ,   ∧}   ハ  }\    (`ヽ__
. ∧   {ヽ   `¨   ´ ,::'ヾ } / ∨ ___ r-‐/⌒'!´ }
/ ∧ {二>..     イ  ||}/.}    {  }  }   }   }
   ∧ハ二二≧=≦二ヽ  .||  }    }  }   }   ′ ,′
、   ヾ  }二二二二二ニ}  ||  }  __(       __ノ
,∧   || }二二二二二二}  || ノ  {:ニ\ ̄ ̄ ̄{二ヽ
/∧  || }二二二二二二}-‐rT´   {ニニ≧=---=≦:7       おやすみ
  ` ‐- ⌒ ̄ ̄ ̄|| ̄´   | |  o{ニニニニニニニ/
    | |         ||     乂ニ=-{二二二二二二{
    | |         ||           {二二二二二ニ{
 o  .| |         ||      _,. <{二二二二ニニ{
ニニニツ        ||   _,.. <__> {二二二二二ニ{


ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ(……ナルトくんはもしかしたら昨日まで悪かった体調のことで)

ヒナタ(違う。看病していたからわかる。あのナルトくんはそこまで弱っていなかった)

ヒナタ(むしろ元気そうだった)

ヒナタ「……」

『俺にはサクラちゃんしかいねェってばよ!』

ヒナタ「……う」

ヒナタ「……ぁぁぁぁぁぁぁぁ」

ヒナタ「ぁぁぁあああ……っ!」




ハナビ「あ、お姉さまおかえりー……?」

ヒナタ「……」

ハナビ「お姉さま?」

ヒナタ「……」トボトボ

ハナビ「?」

ヒナタ「……」

ハナビ(どうしたんだろうお姉さま)





──ヒナタの部屋──


ヒナタ「……」

ヒナタ「……ナルトくん」ギュ

ナルト人形「」

ヒナタ「ナルトくん」ギュ

ヒナタ「ナルトくんナルトくんナルトくん!」ギュゥゥゥゥゥゥ

ヒナタ「う、ぁぁぁああぁぁぁっぁぁ……」グス




ヒナタ(祝福、してあげなきゃ)

ヒナタ(ナルトくんは昔からサクラさんが好きだったんだもん、ね)

ヒナタ(きっと、ナルトくんは優しいから、私を傷つけないように……)

ヒナタ(それとも私の勘違いだったとか)

ヒナタ(もしかしたらやっぱり幻術にかかってたのかも)

ヒナタ「はは……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……ぅ、ぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁあぁぁぁぁぁぁ……っ」ポロポロ



ハナビ「お姉さま? 夕ご飯だけど……」

ヒナタ「……いらない」

ハナビ「お姉さま? 泣いてるの?」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……出かけてくるね」

ハナビ「お姉さま!?」

ヒナタ「っ」ダダダダ

ハナビ「ヒナタ姉さま……」



ヒナタ「……」トボトボ

いの「あれ? ヒナタじゃない」

ヒナタ「……あ」

いの「珍しいわね、一人?」

ヒナタ「……うん」

いの「どうしたの? 何かあった?」

ヒナタ「なんでもないの」

いの「そう? それにしてもアンタの彼氏って人気うなぎ上りねえ」

ヒナタ「……」

いの「あっちこっちでキャーキャー言われてるわよ、現金なもんよね」





いの「今だったらサクラもナルトにぽろっと転んだりしてね、なーんて」

ヒナタ「……そうだね」

いの「ヒナタ?」

ヒナタ「ごめんなさい、もう行くから」

いの「あ……」

ヒナタ「……」

いの「ヒナタ……?」

ヒナタ「……」トボトボ




ヒナタ(もう、私は、ナルトくんとは……)

ヒナタ(……)

ヒナタ「っ」グス

ヒナタ「……うぅ、ぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ」ポロポロ

ヒナタ「ひっぐ、、ぐす、うぇぇぇっ」ポロポロ

ヒナタ「ひぃん、ひっく、うぅぅぅぅぅぅぅ……」ポロポロ

コラー! マテー!

イヤダッテバヨ!

ヒナタ「……っ! ナルトくんの、こえ」グスグス





綱手「待てと言っているだろうナルト!」

ナルト「そう言われて待つ奴はいないってばよ!」

綱手「む、そこにいるのはヒナタか、丁度いいナルトを捕まえろ!」

ヒナタ「え?」

ナルト「ヒナタ……? 泣いてるってば?」

ヒナタ「あ、これは……」ゴシゴシ

ナルト「どうした!? 何があった!?」

ヒナタ「……」

ヒナタ「な、なんでもない、から」

ナルト「なんでもないわけねーだろ!?」

綱手「掴まえたぞナルト!」

ナルト「今それどころじゃねーんだってばよ綱手のばーちゃん!」



綱手「黙れ、こっちはすぐ終わるんだから」

ナルト「い、いやここはヒナタを……」

綱手「さっさとその口を閉じ、いや開いていろ、ヒナタ! ナルトを捕まえておけ!」

ヒナタ「は、はい……」

ヒナタ(綱手様は凄い貫禄で、つい逆らえなくなる)

ヒナタ「ごめんなさいナルトくん」ギュ

ナルト「!? ま、待つってばよ、ヒナタ、は、離してくれ」

綱手「よし、いいぞヒナタ、そのままナルトを押さえてろ、ナルトを暴れさせるな」

ヒナタ「……はい」ギュウウウ

ナルト「ちょ、ヒ、ヒナタ、背中にあた、当たってるってばよ」





ヒナタ(もう、こうしてナルトくんに触れられることもなくなる……)

ヒナタ(……)ポロポロ

ナルト「!? ヒ、ヒナ……!」

綱手「動くんじゃない!」

ナルト「っ!」

綱手「……よし、終わりだ」

ナルト「ヒナタ!」バッ

ナルト「何があったってばよ!?」

ヒナタ「……」



ナルト「ヒナタ?」

ヒナタ「な、なんでもないのナルトくん、本当になんでもないから……」ニコ

ナルト「そんなわけあるか! ヒナタ泣いてんだろ!」

ヒナタ「っ!」

ナルト「頼むから、言ってくれ……! 俺ってば鈍いから言ってくれねェとわかんねェ」

ナルト「でも、ヒナタの泣き顔は見たくないんだってばよ……!」

綱手「とりあえず痴話喧嘩ならよそでやりな、こっちはもう治療は済んだ」

ナルト「サンキュってばよばーちゃん」

ヒナタ「治療、って?」

ナルト「あーそれは……」

ヒナタ「ナルトくんどこか悪いの?」

ナルト「な、なんでもないってばよ!」



綱手「ヒナタ、実はこいつはな」

ナルト「ばーちゃんそれは言わない約束だってば!」

綱手「お前逃げたんだから約束も何もないだろ」

綱手「そもそも忍が虫歯くらいでガタガタぬかすな」

ヒナタ「むし、ば?」

ナルト「あ」

綱手「こいつ、虫歯でな、歯医者が大嫌いらしい」

綱手「九尾は回復力は凄まじいがそれは飽くまで回復力」

綱手「自然治癒を高めているだけだ」

綱手「虫歯は自然治癒しない。勝手には治らないからな」




綱手「傑作だったぞ」

綱手「朝からサクラの奴に」

ナルト『虫歯が痛くて困ってるってばよ! でも、歯医者は痛いし怖いから嫌いだ、なんとかしてくれってばよ!』

サクラ『あんたねえ……恥ずかしくないの?』

ナルト『頼れるのは』

ナルト『俺にはサクラちゃんしかいねェってばよ!』

綱手「と情けない姿を暴露したそうだからな」

ヒナタ「……へ?」

ナルト「あーっ! 言うなっていったじゃん!」

綱手「なんでもこんな情けない姿、ヒナタだけには知られたくないとのたまったそうだな?」

ヒナタ「……」

ナルト「言うなって言ったのに……」


綱手「そもそもさんざん大怪我してことありながら何故虫歯はいやなんだ」

ナルト「だって、なんか怖いんだってばよ!」

ナルト「あのドリルも嫌だってば!」

ナルト「でもさすがばーちゃん! 全然気にならなかったってばよ! こんなことなら逃げるんじゃなかったってば」

綱手「そりゃヒナタのおかげだろう」

ナルト「ヒナタの?」

綱手「お前の意識はヒナタにあったからな」

ナルト「なるほど」

ヒナタ「う」ペタン

ナルト「? 座り込んでどうし……」

ヒナタ「うわあああああああん!!!!」

ナルト「!?」




ナルト「なんだ!? どうしたってばよ!?」

ヒナタ「ナルトくううううん!!」ビエエエエエ

ナルト「どうかしたのかってばよ!? どっか痛いのか!? ばーちゃん!」

綱手「見たところ怪我はないようだが」

ヒナタ(良かった、良かったよおおおおっ!)ギュゥゥゥゥウ

ナルト「ヒ、ヒナタッ! ちょ、なにしがみついて」

ヒナタ「好き、好きっ……! うわあああああんっ」

綱手「……ったく、最近の若いモンは」




                  ,r'´,r- 、,,_  _,, - 、\_
                 //     ̄ _,,r  \.ヽ、
                   //       '"     \ i      チッ、これだから若いモンは……
               ,レ'    ,rミコ、 ,,==、    ヽ
                  /  ,  /   `'    ヽ    ヽ
               l.i  l  /         、  i  l
               |l  l /    〈〉     l l  |
               i|  | /  、_     _,,__.  l .l  |
                 l  |.lヽr‐i-ヾ、  '",r‐i'"7'V  l
               i  !| '`'='     `=" l  /i,,r‐ 、
           ._,r'"⌒ト,  l '""       '' / , /.lヽ  ヽ

           /     l ト、 ヽ、   ヾ"    ノ // l .i   ヽ
            /      l .| ヽi、 i 、  ‐==- ,イ //  | |     i
         /      l .| i. l、 |、`ゝ、_,, -',,|  /イ   | |    |
           l      l  |  |ヽ|ヽっ """".ヲi / |   | .l     |
           l       i |  |  | | ヽ、  ,,/ | / |  | .l     |  おやすみ
          l     ヽ,|/ 〉  .|   O゚YY゚O |/  l. ヽl |     .|
        l      r'Y'".|'" |   \| |  ,,=l' ./  ∧!     |
         |      // ̄l  l.    Ll'"゛   /   l  l     |
        /     / il   l   i   /     /   /  |l     |
       /     l  ll   l   l   .l      /   /   l |      |
      /        l  ll  ヽ  ヽ   l    /   /  / l     |
      r'   ー―┴- ゝ、 ヽ,  \ l  /    /   / ノ,r-    |
      |          ``ー-`、_,,,,>!'"   ,,ノ  ノ_r'"         |
      ヽ                 ̄`ー-=ニ"='"         /


───────────

───────

───

──居酒屋──


キバ「よっ、お待たせ」

ナルト「待ってたってばよキバ!」

シノ「……お前を待っていた。何故なら今日は三人で飲む約束だからだ」

キバ「わりーわりー、待たせたか」

シノ「そうでもない」

ナルト「んだってばよ!」

キバ「あ、俺ウーロン茶一つ!」

シノ「俺も同じものを」

ナルト「俺も!」



キバ「え?」

シノ「……」

ナルト「誰か一人くらい酒頼まないのかってばよ?」

キバ「いや、俺は赤丸がいるからさ、アルコールの匂いはちょっとな」

シノ「俺も同じだ、蟲達はアルコールに弱い者もいる」

ナルト「俺ってば酒とかよくわかんねえんだよな」

キバ「……」

シノ「……」

ナルト「……」

キバ「ま、まあいっか! 逆に気兼ねなくて!」

ナルト「そ、そうだってばよ!」

シノ「そうだな」

店員「お待たせしやっしたー!」



ナルト「お、きたきたってばよ! 食いモンは適当に頼んどいたから次々来るってばよ」

シノ「何か欲しいものがあれば頼めばいい、メニューだ」つメニュー

キバ「いや、とりあえず頼んだ奴捌けてからだな、っつーわけで」

三人「カンパーイ!」チン

キバ「んで?」

ナルト「?」

キバ「なんで俺たちを呼んで飯を食おうなんて言いだしたんだよ?」

シノ「俺もそれは気になっていた」

ナルト「い、いやちょっと二人に聞きたいことがあって」

キバ「聞きたいこと?」

シノ「なんだ? 俺たちにわかることなら答えよう、何故なら俺たちは仲間だからだ」



ナルト「茶化すなよ?」

キバ「あ? ははーん?」

ナルト「っ」

シノ「ヒナタ絡みか、それならこの人選も納得がいく。何故なら俺たちはヒナタと同じ班だったからだ」

キバ「喧嘩でもしたのか?」

ナルト「ち、違うってばよ、ただ……」

キバ「ただ?」

ナルト「ヒナタって……あんなに可愛いかったっけ……って」

キバ「……」

シノ「……」


キバ「なんだよ惚気かよ! お前惚気るために俺たち呼んだのかよ!」

ナルト「なっ!? そ、そういうわけじゃねーってばよ!」

ナルト「たださ、俺ってば昔のヒナタのことをそこまでよく知ってるわけじゃねえなって最近気づいて」

ナルト「ヒナタのこと、もっと知りたいんだってばよ」

キバ「ケッ、ったくよう、久しぶりに集まって話がしたいーなんていうから何かと思ったら」

シノ「そう言うなキバ、ナルトが俺たちを頼っているのは事実だ。そして、困ってる仲間を助けるのは当然のことだ」

ナルト「流石シノ! わかってるってばよ!」

キバ「別に俺も嫌だーとは言ってねえだろ!」

キバ「ちょっとからかっただけだっつの! 彼女持ちの奴は弄られるって相場が決まってるんだよ」

シノ「そういうことは思っていてもやめておけキバ、何故なら見てる方もやってる方も余計にみじめになるからだ」

キバ「……なんか哀愁こもってんぞシノ」




ナルト「で、どうなんだってばよ!?」

キバ「どう、とは?」

ナルト「ヒナタって昔から……その、二人の目から見て可愛いかったってば?」

キバ「って言われてもな」

シノ「正直に言ったらどうだキバ? 何故ならお前は」

キバ「うっせー! それ以上言うと赤丸けしかけるかんなシノ!」

シノ「フッ」

ナルト「なんだってばよ?」

キバ「お前は気にすんな。んでヒナタだけどな、確かに昔から可愛いところはあったと思うぜ」

シノ「俺たちの班の紅一点だっただけでなく、女性らしい気配りは昔からヒナタは持っていた」



ナルト「気配りはわかるけど……可愛いところ、か」

キバ「んだよナルト、お前昔のヒナタはあまり好きじゃねーのか?」

ナルト「好きだってばよ?」

キバ「……」

シノ「……」

キバ(おいこいつ)

シノ(真顔でいったな)

キバ(当時のヒナタが)

シノ(気絶するわけだ)



キバ「じゃなんなんだよ」

ナルト「いや、何て言うかさ」

ナルト「日に日にヒナタが……」

ナルト「オレってば上手く言えなねーけど、可愛く見えるんだ」

キバ「は? これまで」

ナルト「これまでそうじゃなかったとかじゃねェ! 例えばヒナタがコップに水を入れて持ってきてくれるとするだろ?」

シノ「ああ」

ナルト「それを受け取る時、今まで俺は普通に顔を見れていたってばよ」

ナルト「いつもヒナタは微笑んでた。でも最近は」

キバ「笑ってねえのか?」

ナルト「いや、微笑んでるんだけど……何か違うんだってばよ」



ナルト「何かが違って」

ナルト「それでヒナタの挙動にドキドキするってーか」

キバ「ドキドキ?」

ナルト「なあ俺おかしいのかな!?」

キバ「知るかよそんなこと!」

ナルト「そもそもヒナタって昔からあんなだったってば!?」

シノ「あんな? とはどんなことだナルト」

ナルト「ついこの前のことだってばよ……」

ナルト「俺ってば偶然泣いてたヒナタを見つけたんだ」



キバ「てめえヒナタを泣かせたのか!?」

シノ「落ち着けキバ、今のナルトの話しぶりからすると、それはナルトに関係することではないだろう」

ナルト「俺は……いろいろあって綱手のばーちゃんに追われてるところだったんだけど、そ、そこは些細なことなんで省略するってばよ」

ナルト「流石に俺も泣いているヒナタを見て驚いた」

ナルト「結局理由は教えてくれなかったんだけど、ヒナタは脱力したようにそのまま座り込んで」

ナルト「俺の足にしがみついてまた大泣きしたんだってばよ」

キバ「意味がわからねえ」

シノ「……」

ナルト「俺も理由はわからねえ、ヒナタそれについては教えてくれねーんだ」

キバ「で? その話がどう関係すんだよ?」

ナルト「ヒナタってばその日はそのまま俺から離れなかったんだってばよ」



キバ(……惚気か? やっぱり惚気なのか!?)

シノ(……落ち着けキバ、これも友としての務めだ。俺たちは班員だったヒナタにも幸せになってもらいたい、そう約束したはずだ。何故なら)

キバ(俺たちにとっても、ヒナタはもう他人じゃないほど大切で深い絆があるから、な)

シノ(わかっているならいい)

ナルト「ヒナタには何度か少し離れるようにお願いしたけどこれが全然聞いてくれなくて」

キバ「あのヒナタが? そりゃ珍しいな」

ナルト「だろ? 首をぶんぶん横に振って、今に泣きそうな顔で俺を見つめながら腕をガッシリ掴んでくるんだってばよ」

ナルト「エロ仙人の教えがなかったらヤバかった」

シノ「自来也様の教え?」

ナルト「忍者とは、耐え忍ぶ者だってこと」

キバ「へえ、良いこと言うね流石自来也様」



キバ「しかし、もうそこまでいってるならヤることはヤッてんのか?」

ナルト「ヤること?」

シノ「! キバ、そういう話は」

キバ「いーじゃねえか、で、どうなんだよナルト、ヒナタはもう抱いたのか?」

ナルト「抱く? ヒナタなら抱きしめたことはあるってばよ」

シノ「……」

キバ「そうじゃなくて寝たか、って聞いてるんだよ」

ナルト「? 寝る?」

シノ「一緒に寝たのか、とキバは聞いている」

キバ(やっぱお前も興味あるんじゃねーか)

ナルト「寝たってばよ」

キバ「!」

シノ「!」



キバ「そ、そうか……」

シノ「……」

キバ「ナルトも男になっちまったのかあ~」

ナルト「この前風邪で寝込んだ時看病してくれたヒナタが一緒に眠っちゃったんだってばよ」

キバ「は?」

シノ「……ナルト、お前は勘違いしている」

シノ「キバが言ってるのは男女間の営みの話だ」

ナルト「営み……? って、お、おまっ!?」

キバ(あーこの様子じゃ)

シノ(童貞のままだな、何故なら俺、いや俺たちと似たような反応だからだ)

キバ(バッ、バカ! 一緒にすんじゃねえよ!)


ナルト「お、俺とヒナタにはまだ早いってばよ!」///

キバ「ま、それを決めんのは本人同士だわな」

シノ「その通りだ」

ナルト「あ、でも」

キバ「?」

シノ「?」

ナルト「部屋にあるエロ本が白眼で見つかって」

キバ「ぷっ!」

シノ「……それは、情けないな」

キバ「ぎゃはははは! 傑作だ! でもヒナタも白眼まで使わなくてもいいのにな」

ナルト「これを使うくらいなら自分を使って欲しいって言われたってばよ……」

キバ「!?」

シノ「!?」


キバ「あのヒナタがか!?」

シノ「それは……」

ナルト「お、俺ってばどうしたらいい!?」

キバ「い、いやそれは……シノ!」

シノ「俺に振るな、ナルトはお前に聞いている。経験豊富なお前に」

ナルト「キバってば経験豊富なのか?」

キバ「なぁっ!? 何言ってシノ……!」

シノ「経験豊富なはずだ、何故ならさっき『一緒にするな』と言ったからだ」

キバ「根に持ってたのかよチクョウ!」

カンクロウ「面白そうな話してるじゃん?」



キバ「お! 丁度いいところに!」

ナルト「お前は我愛羅の……」

カンクロウ「カンクロウじゃん。ちょっと用事で木の葉に来たから居酒屋に来たら……何だかもりあがってるじゃん」

キバ「俺に聞くより年上のこの人に聞いた方がいいだろうぜ!」

カンクロウ「なんの話じゃん?」

ナルト「カンクロウってばもう……」

カンクロウ「……フッ」

キバ「な、なんだこの勝ち誇った笑み!?」

ナルト「さ、流石大人の男は違うってばよ!」

シノ「……確かに何かの差を感じる」



カンクロウ「まあお前たちにもいずれわかるじゃん?」

カンクロウ(……やばいじゃん)

カンクロウ(本当はまだなんて言えないじゃん)

カンクロウ(それどころか娼館にも行ったことないじゃん)

カンクロウ(毎日傀儡で抜く日々じゃん)

ナルト「すげえってばよ……」

キバ「ああ、俺たちも速くああなりたいもんだぜ」

シノ「……悔しいが今回は俺たちの負けのようだ」

カンクロウ「フフン」

カンクロウ(胸が痛いじゃん……)



カンクロウ「なんだよお前ら、居酒屋なのに酒飲んでないじゃん?」

ナルト「あっと、俺たちは……」

カンクロウ「飲めなきゃ、ずっと今のまんまじゃん」クイッ

ナルト「おお! 良い飲みっぷり!」

シノ「!」

キバ「くっ……!」

カンクロウ「やっぱ飲むなら日本酒じゃん?」フッ

カンクロウ(やばいじゃん、調子に乗り過ぎてるじゃん)

カンクロウ(俺今までチューハイしか飲んだことないじゃん)

カンクロウ「まあチェリーにはノンアルコールがお似合いじゃん?」



キバ「くそ! お姉さんお酒!」

シノ「俺もだ」

ナルト「じゃ、じゃあ俺もだってばよ!」

カンクロウ「!?」

カンクロウ「い、いやお前ら、む、無理はよくないじゃん?」

キバ「負けてられっか!」

シノ「キバの言う通りだ」

ナルト「おっしゃあ!」

カンクロウ「」ダラダラ


───────────

───────

───

──ナルトの部屋──


ヒナタ「ナルトくん楽しんでるのかな」

ヒナタ「もうこんな時間だし帰ってきたときに私がいたら驚くかな」

ヒナタ「でも、ナルトくんにおかえりって言ってあげたい」

ヒナタ「よしお洗濯も終わり」

ヒナタ「ナルトくんの服を畳んで、と」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」ギュ

ヒナタ「すぅっ」

ヒナタ「ナルトくんの匂いがする///」



ヒナタ(ナルトくんの隣にいることを許されて)

ヒナタ(ナルトくんの部屋にこうやって自由に入って)

ヒナタ(ナルトくんの私生活にの一部にいられるって……嬉しいな)

ヒナタ(それにしてもこの前は流石に恥ずかしい勘違いいしちゃった……)

ヒナタ(ナルトくんはあの後言ってくれた……)

ヒナタ(わ、私以上に大切なことなんかないって……///)

ヒナタ「///」

ガチャガチャ アレ? アイテンノカ?

ヒナタ「っ!」



ヒナタ「お、おかえりなさいナルトくん」

ナルト「アァー! ヒナタだぁ、来てたのかってばよォーッ、ヒック」

ヒナタ「ナ、ナルトくん?」

ヒナタ(アルコールの匂い……)

ヒナタ(確かナルトくんはお酒苦手だったはずだけど……)

ナルト「ヒナタァ♪」ギュ

ヒナタ「ひゃっ!? ナ、ナルトくん!?」

ナルト「ヒナタって抱き心地も良いってばよぉ、んー」ギュ

ヒナタ「ひゃああああ///」


ヒナタ「お、落ち着いてナルトくん、よ、酔ってる?」

ナルト「えぇー?俺ってば酔ってる? 酔ってないってばぁーっ!」

ヒナタ(ダメだ、酔ってる……言葉が支離滅裂)

ヒナタ(な、なんとかしないと)

ナルト「ヒナタァ」ギュゥゥウ

ヒナタ(に、逃げられない……!)

ナルト「ヒナタっていつも良い匂いしてるよなァ」クンクン

ヒナタ「ちょ、ナルトくん///」

ヒナタ「は、恥ずかしいからあまり匂い嗅がないで……///」

ナルト「とーっても安らげる、良い匂いだってばァ」

ヒナタ「っっっっ///」



ナルト「ヒナタァ、座るってばよォ」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト「だぁーっ、違う違うってば」

ヒナタ「え? あ」

ナルト「こうするってばよぅ、ヒック」

ヒナタ(ナ、ナルトくんが後ろから抱きしめてくる……///)

ヒナタ(う、動けない……あとちょっとお酒臭い)

ヒナタ(そ、そろそろ本当にどうにかしないと)

ナルト「ヒナタァ」

ヒナタ「ひゃっ!? 耳元で囁かないで……耳に息が///」

ナルト「愛してるってばよヒナタァ」

ヒナタ「ふえっ!?」


ヒナタ「い、いいいいまなんてナルトくん……」

ナルト「ヒナタァ、本当に毎日可愛いなァ、ヒック」

ナルト「俺ってば寝ても覚めてもヒナタのことばかり考えてるってばよォ」

ヒナタ「ナルトくん……!」

ナルト「ごめんなァヒナタ、俺ってばヒナタの気持ちに気付くの遅くて」

ナルト「ごめん、ごめん」

ヒナタ「い、いいんだよナルトくん……私、今がとっても幸せだから」

ナルト「俺も幸せだってばよォ……ここのところ毎日、帰ってきておかえりなさいを言ってもらうのが嬉しくてたまらないってばよォ、ヒック」

ナルト「そのおかげでヒナタへの愛おしさが日に日に強くなって止まらないってばよォ」

ナルト「愛してるゥ……」

ヒナタ「///」

ヒナタ(ああ、気絶しそうなくらい嬉しい……けど気絶するのがもったいない……///)



ナルト「そもそも!」

ヒナタ「?」

ナルト「ヒナタはなんでそんなに可愛いんだってば!?」

ヒナタ「え、えええ!?」

ナルト「ずるってばよぅ、ヒナタは可愛いさレベルなら里一番……もう可愛い部門の火影ナンバーワンだってばよォ」

ヒナタ「っっっ///」

ナルト「まずその髪!」

ヒナタ「か、髪……?」

ナルト「綺麗だってば……」

ヒナタ「///」



ナルト「次にその眼!」

ヒナタ「眼、眼は……」シュン

ナルト「ヒナタが俺を見る目には、愛情が感じられるってば」

ヒナタ「!」

ナルト「俺ってば今まで家族がいなかったから、余計に強くそれを感じて嬉しいってばよぉ」ギュゥゥ

ヒナタ(ナルトくんがそんな風に思ってくれてたなんて……!)

ナルト「口も小さくて可愛いらしいってばよぉ」

ヒナタ「はわぁ///」



───────────

───────

───

ナルト「ん……頭痛……っ」

ナルト「あれ? 俺ってば……昨夜、何してたんだっけ? いっつつ……!」

ナルト「確かキバ達と居酒屋で合流して、その後カンクロウが来て」

ナルト「ダメだ、その後のことが思い出せねェ……」

ヒナタ「」

ナルト「……!? ヒ、ヒナタ!?」

ナルト「なんで俺の部屋にいるんだってばよ!? いやそんなことより!」

ナルト「なんでまた一緒に寝てるんだってば!?」

ヒナタ「……ナルトくん」

ナルト「?」



ナルト「?」

ヒナタ「ナ、ナルトくんは、私と二人きりの時以外、お酒飲んじゃダメ」

ナルト「つまり、どういうことだってばよ?」

ヒナタ「覚えて、ないの?」

ナルト「俺が何かしたってば?」

ヒナタ「し、知らない……///」

ナルト「???」

ヒナタ(でも)

ヒナタ(二人きりの時は適度に飲んでもらおう、かな)

ヒナタ(あの時のナルトくん……)

ヒナタ「っ///」

ナルト「一体昨夜何があったんだってばよ……?」

               ___
            ...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::....
          /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
        , ':::/>,.‐z::_::::___:::::::::::::__:::::_:::ヽ.

.        /::::く//   // ,  |:| ̄`’ l:::l   ヽ::::.
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      ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.

.       ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
      l:::::::::::::::::::::::::::::::::::∧__∧___/|_::::::::}::::::::::|    ナルトくん
       l:::::::::::ヽ::::::::::::::>'----―'   、__ヽ/|::::::::::|    そ、その、お酒、飲まない?
.     l::::::γ"l::::::::::イ .≦´- 、ヽ     ァ ヽ` 7::::::::l
.      l::::::::{ .λ:::::::::l彳´ ̄`}`     ィ‐- 、 ,':::::r''’    きょ、今日は二人きりだし?
.       l::::::::::'., l:::::::::! 廴 _ノ       l  /`,'::::::;      え? え? ふ、深い意味はないよ……?
     l::::::::::::::`:l::::::::;  ,,,,       , ゙ー‐'' ,'::::::;
     |::::::::::::::::::';::::〈       r/^>、   '''' 厶ィ/      の、飲もう? ね?
     |::::::::::::::::::::V:::≫..    | ./ ノァ、  .ィ:::l:::/        も、もういっかいだけあの時のナルトくんに……///
.       !::::::::::::::::::::::/⌒ヽ: :ヽ-!    ' _}::::::::::::!l/
.       !::::::::::::::::::::::{   '; : :}ァ:、  r〈 ヽ::::::::;゚
.       l:::::::::::::::::::::::}  γ'" ゞ: :`,(ヽ  }::::::;
.      l::::::l::::::::::::::::!', ′    フ:ゝ` .ハ::l
     乂::lL:::/|::::::| ゝ.___ /::{ `F彡 }         おやすみ

               ̄|      {::::::}  廴 ノ
              ゝ._    ゞ:/  ノ
               /:::7:::ニニニニ彡{
           /:::/::::::/::::::|:::::::';::::';:ヽ


───────────

───────

───

サスケ「それで?」

カカシ「大方はお前の案で上層部も納得した」

カカシ「俺を除く五影も了承済みだ」

サスケ「そうか」

サスケ「わかってるとは思うがくれぐれもあのウスラトンカチに気取られるなよ」

カカシ「……お前がそこまでナルトに気を使うとはな」

サスケ「……フン」

カカシ「わかってる。あいつは事実を知れば自分でどうにかしようと動き出すヤツだ」

サスケ「だが今回ばかりは相手をさせる必要は無い」

サスケ「いや、させるべきじゃない。それこそ相手の思うつぼだろうからな」

カカシ「そうだな」


サスケ「話は以上だな、詳しい日程が決まり次第また連絡しろ」

カカシ「もう行くのか?」

サスケ「長居する意味などない」

カカシ「顔くらい合わせて行ってもバチは当たらないと思うがな」

サスケ「……必要は無い」

カカシ「そうか?」

サスケ「何が言いたい?」

カカシ「いや、お前がやってくれてることには感謝してるけど、俺としてはそれだけに拘らなくてもいーよって言いたくてね」

サスケ「いつまで先生面しているつもりだ」

カカシ「あらら……」

サスケ「じゃあな、俺はもう行く」

サクラ「失礼します、用事ってなんですか先生……え!?」

サスケ「……チッ」


カカシ「サクラ、いやあ丁度いいところにきたねえ」

サスケ「カカシ、お前」

サクラ「サ、サスケくん!? 帰ってきてたの!?」

サスケ「くそ、変に人を呼びとめてると思ったらこれか」

カカシ「さーて、なんのことやら。サクラ」

サクラ「へ? あ、はい」

サスケ「ふん」スタスタ

サクラ「あ、サスケくん待って!」

サスケ「お前は今呼ばれたばかりだろ、火影の呼び出しだぞ、ちゃんと聞いておけ」

サクラ「それはそうだけど……待っててくれる?」

サスケ「俺は今日にでも里を出る」

サクラ「そんな……」



サスケ「じゃあな」スタスタ

サクラ「……」シュン

カカシ「サクラ、任務を頼みたかったんだけど……」

サクラ「……はい」

カカシ「実はその任務、別の人がやることになってね、呼んでそうそう悪いけど用事は無くなっちゃった」

カカシ「だから帰ってもいいぞー」

サクラ「!」

サクラ「し、失礼します!」

サクラ「サスケくーん!」タタタ

カカシ「……久しぶりの七班勢揃い、かな。ははは」



サスケ「チッ、カカシのヤツ」

サクラ「ね、ねえサスケくん、良かったら一緒にご飯食べようよ」

サスケ「……サクラ」

サスケ「俺は里に帰ってきたわけじゃない。必要だからちょっと寄っただけだ」

サクラ「そうなの?」

サスケ「長居する気は無い」

サスケ「俺にはやることがある」

サクラ「……ごめんね、私邪魔だった?」

サスケ「……別に邪魔だとは言ってない」

サスケ「ただ……変に期待させたくなかっただけだ」

サクラ「!」パァッ

サスケ「チッ」



サクラ「ねえ、いつまで木の葉にいられるの?」

サスケ「木の葉近くにはいるつもりだが里は何も無ければ今夜にでも出る」

サクラ「えぇ~」

サスケ「……飯だけだぞ」

サクラ「え?」

サスケ「……行くぞ」

サクラ「!」

サクラ「うん!」パァッ

サスケ「……フッ」

サクラ「~♪」



ナルト「ヒナタ、なんでこんなに酒ばっかり買うんだ?」

ヒナタ「え、ええ? そ、それはナルトくんにと思って」

ナルト「俺ってばそんなに酒飲まないってばよ」

ヒナタ「う、うん。そうなんだけど……たまにはいいのかなって」

ヒナタ「日持ちもするし、やっぱり大人になったらある程度は、その持っておくものみたいだから」

ナルト「ふーん、そういうもんか」

ヒナタ「そ、そういうもの、だよ」

ナルト「そっか、サンキュなヒナタ! 俺ってばそういうのよく知らなかったってばよ」

ヒナタ「あ、えっと、その……」

ヒナタ(どうしよう……少しだけ罪悪感が……あれ?)

ヒナタ(あそこにいるの……)



ナルト「どうしたってばよヒナタ?」

ヒナタ「ナルトくん、あそこにいるのサクラさんと……」

ナルト「サクラちゃん?」

ヒナタ「サスケくんじゃないかな」

ナルト「サスケェ!?」ババッ

ナルト「……本当だ」

ナルト「あんにゃろ、帰ってきてるなら俺にも一言言えってんだ!」

ナルト「サスケェ!」ダダダダ

ヒナタ「あ、待ってナルトくん!」タタタ



サクラ「げ、ナルト」

サスケ「チッ」

ナルト「てめー帰ってきたなら一言くらい言えよ!」

サスケ「さっきサクラにも言ったがちょっと寄っただけだ」

サスケ「すぐに出る」

ナルト「何か用事だったってば?」

サスケ「まあな」

ナルト「ふーん、ま、いいや。いつまでいられんだ?」

サクラ「ナルト、サスケくんは今夜にでも里を出るんだって」

ナルト「随分急だな」

サクラ「だからちょっとは空気読みなさいよ! ほら、あんたの後ろでヒナタもどうしていいかわからず困ってるじゃない!」





ヒナタ「え? あ、私は別に……」

サクラ「私はこれからサスケくんとご飯食べに行くの、ナルトもヒナタとデート中なんでしょ?」

ナルト「た、ただの買い物だってばよ」

ヒナタ「そ、そうだよ! デ、デデデートなんかじゃ……」

サクラ「そういうのをデートって言うのよ」

サクラ「ヒナタもナルトと二人きりの方がいいわよねー?」

サクラ(ってかそう言ってください、しゃーんなろー!)

ヒナタ「わ、わわわたしは……」

ナルト「おい、あんまヒナタをからかわないでくれってば」

ナルト「ヒナタは照れ屋なんだから」

サクラ「あらナルト、ヒナタを庇うなんて彼氏ぶりが板についてきたわね」

ナルト「そ、そそそんなじゃないってばよ!」



サスケ「……行くぞ」

サクラ「あ、待ってサスケくん」

ナルト「サスケ! 今度来たときはちゃんと声かけろよ!」

サスケ「……ああ」

ヒナタ「あ……そう言えば二人なら知ってるのかな」

サクラ「?」

サスケ「?」

ナルト「何をだってばよ?」

ヒナタ「ナルトくんと同じ班だった二人なら知ってるのかな、ナルトくんのファーストキスの相手」

サクラ「ぷっ!?」




サスケ「……」

ナルト「……」

ヒナタ「あ、あれ? 私何か変なこと言ったかな?」

サクラ「ぷくくくくっ! どうしたのよヒナタ、急にそんなこと聞いて」

ヒナタ「この前、ナルトくんが意味深なこと言ってたから」

サクラ「意味深?」

ヒナタ「その……女性とキスしたのは初めてとか……うぅ///」

ナルト「わーっ!? わーっ!? 急に何を言い出してんだってばよヒナタ!」

ヒナタ「ご、ごめんなさい……」




ヒナタ「ナルトくんがファーストキスのことを隠してるみたいだから、気になって……」

ヒナタ「でもだめだよね、本人が言いたくないのにこんなこと聞くなんて」

ヒナタ「ごめんなさい……」

サクラ「ヒナタ……そんなにナルトのファーストキスが気になるの?」

ヒナタ「え? それは…………えっと」

ヒナタ「……///」コクン

サスケ「おいサクラ、余計な事を言うなよ」

ナルト「そうだってばサクラちゃん! ぜってーに言うなよ!」

サスケ「バラしたりしたらもう口きかないからな」

ナルト「俺も俺も!」

ヒナタ「え? どうしてサスケくんがそこまで止めるの?」

サスケ・ナルト「「アッ──!?」」


ヒナタ「……」

サスケ「……」

ナルト「……」

サクラ「あ……」

ヒナタ「???」

ヒナタ「!」

ヒナタ「も、もしかして、ナルトくんのファーストキスって……」

ナルト「サスケェ! お前のせいでばれちまったってばよ!」

サスケ「黙れウスラトンカチ! もとはと言えばお前が!」

サクラ「あーあ」

ヒナタ「え、ええ!?」

ヒナタ(ナルトくんの初めてって、サスケくんだったの!?)


ヒナタ(そ、そんな男の子どうしで、なんて……!)

ヒナタ(ナルトくんにはそういう趣味が……?)

ヒナタ(まさかナルトくんがずっとサスケくんをつれもどしたかったのって……!)

ヒナタ(そういうことなの!?)

ヒナタ(でもナルトくんはサクラさんのことが……)

ヒナタ(さ、三角関係!?)

ヒナタ(う、ううん、流石にそれはないはず)

ヒナタ(でも、ナルトくんがサスケくんに特別な感情を持っていたのは事実……)

ヒナタ(あんなに無茶してまでサスケくんを連れ戻そうとしていたんだから)

ヒナタ(もしかして二人は本当はとても仲がいいの?)

ヒナタ(……私より?)

ヒナタ「……」メラッ


ヒナタ「あ、あのサスケくん」

サスケ「……なんだ」

ヒナタ「わ、わたし日向ヒナタって言います」

サスケ「知ってる」

ヒナタ「あ、じゃなくて」

ナルト「ヒナタのヤツ、何がいいたいんだってば?」

ヒナタ「ナ、ナルトくんとお付き合いしています!」ペコッ

ナルト「ぶっ!?」

サクラ「ヒナタやるぅ!」

サスケ「……そうか。だからなんだ」

ヒナタ「え、えっと……よろしく?」

サスケ「……」

サスケ(意味がわからない)


サクラ(ふぅん、そういうことか、ねえサスケくん)

サスケ(なんだ?)

サクラ(ちょっとさ、ナルトを誘ってみてくれない?)

サスケ(意味がわからない)

サクラ(ちょっと、ちょっとでいいから)

サスケ(……ちょっとだけだぞ)

サスケ「おいナルト」

ナルト「ん? なんだってばよ」

サスケ「お前に話がある、ちょっと付き合え」

ナルト「俺に? でもお前」

ヒナタ「ダ、ダメッ!」ギュ



ナルト「え? ヒナタ」

ヒナタ「……」ギュ

サスケ(……なるほど、そういうことか)

サクラ(面白そうでしょ?)

サスケ(ああ)ニヤリ

サスケ「ナルト」

ナルト「あ、ああわりぃな、なんだかヒナタがよ」

サスケ「俺は、お前と話したい」

ナルト「え」

サスケ「俺がきちんと友と呼べるのはお前くらいだ、来てくれるな? ナルト」

ナルト「サスケ……」ジワ

ヒナタ「っっっ!」ギュゥゥゥゥ




ナルト「ヒ、ヒナタ!? どうしちまったんだってばよ?」

ヒナタ「わ、私今日はナルトくんといる……」

ナルト「ええ!?」

サスケ「ナルト、お前は俺の友達だよな?」

ナルト「あ、えっとサスケ、その話ってのはヒナタも一緒じゃ……」

サスケ「だめだな、他の奴には聞かせられない」

サスケ「お前を信用しているからお前だけに話すんだぜ」

ナルト「っ!」

ナルト「ヒ、ヒナタ、俺ってば明日は空いてるから明日ならずっと一緒にいるから」

ヒナタ「……」ギュウゥゥゥ

サクラ(wwwwwwwwwwww)


ナルト「ヒナタ?」

ヒナタ「……今日は、だめ、一緒に」ウルルッ

ナルト「うあ……///」

サスケ「そうか……お前は俺をもう友だと思ってくれないんだな」

ナルト「なっ!? ちげーってっばよ!」

ナルト「俺はお前を兄弟みたいに思ってる!」

サスケ「なら来てくれるんだな」

ヒナタ「……っ! ナルトくん」ギュ

ナルト「う、どうすりゃいいってばよ……!? そうだ!」

ナルト「影分身の術!」ボワン

ナルト「これで」

分身ナルト「いけるってばよ!」


サスケ「それで?」

分身ナルト「え?」

サスケ「もちろん本体は俺の方へ来てくれるんだな?」

ナルト「それは」

ヒナタ「っ!」ギュッ

ヒナタ「ナ、ナルトくんは、今日は、私と……!」

分身ナルト「えーっと……サスケ、俺じゃダメってば?」

分身ナルト「俺ってば消えれば記憶は統合されるし……!」

サスケ「そうか……一度木の葉を抜けた俺には分身程度でいいということだな……」

ナルト「だ、誰もそんなこと言ってねえだろ! ヒナタ、今日は分身と……」

ヒナタ「っ」ブンブン

ヒナタ「だ、だめ……!」


ヒナタ(ここで諦めたら、ナルトくんの心がサスケくんに取られるちゃうかも……)

サスケ(……なんか)

サクラ(面白い)

ナルト「ど、どどどどうすりゃいいんだってばよ!?」アセアセ

サスケ「ナルト、俺たちは七班のメンバーだ、こういう時は付き合いの長さからいって当然こっちに来てくれるよな?」

ヒナタ「わ、わ、私はアカデミーに入る前からずっとナルトくんをみ、み、見てました……///」

サクラ「ほら男でしょ! ビシッと決めなさいよビシッと!」

ナルト「そ、そんなこと言われても……」

サスケ「俺は今夜にでも出て行く、時間がないんだ」

ナルト「う……ヒナ」

ヒナタ「ま、前にナルトくんなんでも言う事聞く権利くれるって言った」

ヒナタ「い、今それ、使う……!」

ヒナタ「こ、今夜は私と一緒にいてください……!」


サクラ(うわお! ヒナタったらダイタン~)

サスケ(そろそろいいんじゃないか?)

サクラ(そうね)

サスケ「じゃあなナルト」

ナルト「え?」

サスケ「全部冗談だ」

ナルト「え」

サスケ「まさか本気にしてたのか? ウスラトンカチ」

ナルト「て、てめえ……!」

サスケ「……お前が唯一の友と言える存在なことは嘘じゃないけどな」

ナルト「!」

サスケ「じゃあな」

ナルト「あいつ……」

ヒナタ「……」

ナルト「んで、ヒナタはなんでそんなに今日俺といたかったんだってばよ?」

ナルト「あの権利まで使って……」

ヒナタ「あ、あう……そ、それは……」

ナルト「それは?」

ヒナタ(まさかサスケくんにナルトくんを取られたくないだなんて言えない……///)

ヒナタ(な、なんとか誤魔化さなきゃ……!)

ヒナタ「そ、それはあ、あそこに一緒に行きたくて」

ナルト「あそこ? あそこって、アレ?」

ヒナタ「う、うんそうアレアレ……アレ?」

ナルト「マ、マジかってばよ……?」ガタガタ

ヒナタ「???」


アレ → ラブホテル


ヒナタ「!?」

  \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
.  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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ー---ァ::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::{ヽ::::::::/{:::::::::::::::::′
.  /:::::::::/::::::::::::::::::::::::/|::::「`ー‐--|::::::::::::::::|     チッ、長居しすぎた……
/:::::::::::::::|::::::::::::::|::::::::/ :!::::|    |:::::/::::::::|     夜のうちに出るのは難しいな

 ̄ ̄/::::/|::::::::::::::ハ::::/ :|::/      |::/::/::::::!
.   /::::::| |::::::::::::::|‐Vト、 j/     j/|/::::::::|     サクラ「それじゃあ……!」
  /::/ハ,|::::::::::::::|赱ヾ    斗-― {:::/::::|
 / |:::/|::::::::::::::|       赱フ ハ/::::::|     ……仕方ないから今夜は気のすむまで付き合ってやるよ

    |ハ::jハ:::::::::::|      |    /::::::::::::|
.  ______|::|::|i::::::::::|     _ |     /:/:::::::::::!     サクラ「!」
. /{´ ̄ レl/ |:::::i::::!  _ _    .イ:/:::::::::::/
/ V/,  ノ |:::::|V、       / }ハ::::::ハ/
   V/  |:::::|  \____ イ\   |::/            おやすみ
   \   |:::/      /、   \ .j/
.     \ .|/ 、     /  \   }
        \   \       V/、
        ヽ __    __  :}  \
          i  `  ´    /     \



※18禁注意※

ここから先は18禁描写を含みます。
不快に感じられる方はしばらく飛ばしてお読みください。



ナルト「……ベッドが大きいってばよ」

ヒナタ「……うん」

ナルト「……へ、部屋暗いな」

ヒナタ「……うん」

ナルト「……思ったより部屋は狭いんだな」

ヒナタ「……うん」

ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト(ど、どーすんだってばよ!?)

ヒナタ(わ、私のばかあ!)


ナルト「と、とりあえず座ろうぜ」

ヒナタ「……う、うん」チョコン

ナルト「い、いや! 床にじゃなくて!」

ヒナタ「へ!?あ、ご、ごめんなさい……!」ババッ

ナルト「お、おう……」

ヒナタ「……」

ナルト「……なんか、ヒナタってば遠くないか?」

ヒナタ「そ、そう?」

ナルト(ベッドの両端に二人で座ったらそりゃ遠いってばよ! ただでさえでかいベッドなんだから)

ヒナタ(恥ずかしすぎて死ぬ……///)



ナルト(ヒナタはどういうつもりで……)

ナルト「な、なあヒナタ」

ヒナタ「あ、あのっ……!」

ナルト「お、おうなんだってばよ?」

ヒナタ「ナ、ナルトくんこそ」

ナルト「いや、ヒナタからでいいぞ」

ヒナタ「ううん、ナルトくんからで」

ナルト「俺のはたいしたことじゃないからいいって、ヒナタの話を」

ヒナタ「私の方こそたいしたことじゃないから、ナルトくんどうぞ」

ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト(話が)

ヒナタ(進まない!)



ナルト(と、とりあえず距離は縮めよう)

ナルト(この距離は流石にちょっと悲しいし、話にくいってばよ)

ナルト「……」ススス

ヒナタ「はわわわわ///」カチコチ

ナルト(そ、そんなに硬くならなくても……)シュン

ヒナタ「ハッ!?」

ヒナタ(わ、私から誘っておいて、なにやってるの……)

ヒナタ(ナルトくんにあんな顔させて……)




ヒナタ(ナルトくんの怯えるような、悲しい目)

ヒナタ(私は影から何度もあの目を見てきた)

ヒナタ(誰かにかまって欲しくて、自分を見てほしくて)

ヒナタ(でも声をかけても誰も相手にしてくれず)

ヒナタ(それでも泣かずに、ただ、俯いては顔を上げて)

ナルト「……」ニコ

ヒナタ(かなしい笑顔を張り付ける……!)

ヒナタ(私がナルトくんにしたいと思ったことは)

ヒナタ(もうこんな顔をさせないことだったのに……!)


ナルト「ヒナタってばやっぱり」

ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「ほえ?」

ヒナタ「シャ、シャワー先に浴びてきて……その間に、私、その」

ヒナタ「こ、こころの、じゅ、じゅ、じゅんんんんん……///」

ナルト「ヒ、ヒナタ……別に無理しなくても……」

ヒナタ「……///」ウツムキ

ナルト「……わかった、先に入る」

ヒナタ「……うん」


ナルト(ヒナタのヤツ意地になってるんじゃ……)

ナルト(……でも、それでも俺とその、そういうことしようって、考えてくれた……んだよな)

ナルト(///)

ナルト(なんか、恥ずかしいけど嬉しいっていうか、いや、ヒナタが愛おしいってばよ)

ナルト(……ん? なんだこれ)

ナルト「なあヒナタ、ここの風呂の椅子って変わってるのな」

ヒナタ「ふぇ?」

ナルト「ちょっと来てみー」

ヒナタ「ナ、ナナナナルトくん!?」



ヒナタ(そ、それは遠回りに一緒にお風呂に入ろうってこと?)

ヒナタ(ダ、ダメだよナルトくん私達にはまだ早いよ)

ヒナタ(お風呂でニュルニュルプレイなんて!)

ヒナタ(きっと泡でお互いの体を素手で洗い合って)

ヒナタ(わ、私の体も隅々までナルトくんに触られちゃって……)

ヒナタ(わ、私はナルトくんのアソコを丁寧に洗って……)ボフン!

ヒナタ(わ、私達にはまだ速いよお!///)

ナルト「ヒナター?」



ナルト「どうしたんだろ?」

ナルト「しっかしなんでこの椅子は真ん中にくぼみがあるんだってばよ」

ナルト「こういうデザインなのか? 変なの」

ナルト「ま、座れればなんでもいいか」

ヒナタ「お、お待たせナルトくん……///」

ナルト「お……ぅ?」

ヒナタ「あ、あんまり、みない、で……///」

ナルト「へ……」

ナルト(なんで裸のヒナタがタオルで体隠しながら入ってきてるんだってばよ!?)



ヒナタ「!」

ヒナタ「ナ、ナルトくんその椅子……」

ナルト「ヒナタ何か知ってんのか? これ」

ナルト「珍しい椅子だよなあ」

ヒナタ「そ、それを使うの……?」

ナルト「え? だめなのかってば?」

ヒナタ「ま、まだそういうのは速いよお……///」

ナルト「?」

ヒナタ「ご、ごめんなさい……!」ペタペタ

ナルト「な、なんなんだってばよ……?」

             ,,.. -──‐- 、
         ,. ‐'"´::::::::::::::::::::::::::::::``‐、
       ,/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
     /:/ ̄'''7::r--'~l,;─--;:::::::::::::::::::::::::\     すごく青春の匂いがします!

    /:::::/   /:/   ,    |::| ̄ ̄'``L::::::ヽ,    一体どこから? 探しに行ってもいいでしょうか!
   /::::::::' -‐‐'::::'‐‐、/i__i|/:::|      ヾ::::::i
   /::::::::::::::::,、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::'─'─'ヽ、  i:::::i,   短いけど今日はここまでのようです。
  i:::::::::::::::::://:::::::::::/i::::::::::::::::::::::::::::;;:::::::::::`'‐、|::::::i  おやすみなさい!

  |:::::::::::::/ '-、-┬' |::::::::::|i::::l|:::::::::||:::::::::::::::::::::::::::|
  ヽ:::::::r'  .r''\ヽ、__ ̄ '  ̄ フ ̄ヾ::::::::::::::::::::::::::|

  ,:ヘ::::|   l ●\/  、‐''~,,.. -、'ヾ;:::::::::::::::::::::::| 自分ルール少ないレス数でも、一日一ナルヒナを目指す! です!
/   ヽ|.  ´ ゝ,-‐'゙    `i'''"● l  i::::::::::::::::::::;!
.     |           ヽ、、〟'、  i:::::::::::::/
      i       、 ,    ` `    |:::::::/
      ヽ,     r-、          r‐''~ \
       丶,    i''‐i        /     \
        \  | ,!      , -''~       \
.          \ `''  ,,.. -'''~
             ̄ ̄



ナルト「時々ヒナタってば破天荒すぎてわからないってばよ」

ナルト「まあいいや、体洗っちまおう」

ナルト「……念のために念入りに」ゴシゴシ

ナルト「頭も」ゴシゴシ

ナルト「~♪」

ナルト「うえ、なんだってばよこれ……変な匂いがする」

ナルト「ま、いいか」


ナルト「よし、上がるか……」

ナルト「そういや服は何処まで着るもんなんだってばよ……?」

ナルト「下着は……まあ着るとして」

ナルト「ズボンまで穿くのは……いやでも穿かないと期待してるって見えて……」

ナルト「いやいや! でも……お? ここに一つだけガウンがあるってばよ、よしこれを使おう」

ナルト「ヒナタ、上がった………………ぞ」

ヒナタ「う、うん……ん?」

ナルト「……」ボーッ

ヒナタ「……」ボーッ


ナルト(なんでタオル一枚で体隠したままなんだってばよ!)

ヒナタ(ナルトくんの髪が濡れて垂れてる……恰好いい……///)

ナルト(布面積が足りなさ過ぎる!)

ヒナタ(人気役者みたい……、ナルトくんって背、伸びたよね……///)

ナルト(モジモジしないでくれよ……こっちが照れる///)

ヒナタ(ナルトくんの着てるガウンから胸のあたりの素肌が……///)

ナルト「ヒ、ヒナタ……速くいかないと風邪ひくってばよ」

ヒナタ「じゃ、じゃあ私も、入ってくるね」

ナルト「……おう」


ナルト(ヒ、ヒナタの胸がタオルの左右からはみ出てるし)

ナルト(身体を隠そうとするあまりくびれが……///)

ナルト(ヒナタの肢体が綺麗すぎるってばよ……///)

ナルト(それにあの恥ずかしそうなモジモジした態度が……)

ナルト(可愛すぎる……!)

ナルト(あれ? もしかしてヒナタって世界一可愛いんじゃね?)


ヒナタ(うぅ……恥ずかしい///)

ヒナタ(で、でも覚悟を決めなきゃ……)

ヒナタ(私はナルトくんと今日、む、むす、むすば……!)

ヒナタ「///」

ヒナタ(念入りに洗っておかなきゃ)

ヒナタ(うぅ、体に自信がない……こんな体見てもナルトくんは喜ばないんじゃ……)

ヒナタ(せめてあと三キロ、ううん五キロ落として、うるおいクリームを塗って……)

ヒナタ(もっといろいろ気を使っておけば良かった……!)

ヒナタ(私のばか……)


ヒナタ(……あ、洗い残しはないかな?)

ヒナタ(うぅ、自信がない……)

ヒナタ(でもあんまり待たせるのも悪いし……)

ヒナタ(上がろう……)

ヒナタ(身体を拭いて……あれ?)

ヒナタ(着替え、そういえばない!?)

ヒナタ(こ、こういうところって着替え用意されてるものかと思ったけど……ナルトくん着てたし)

ヒナタ(も、もしかしてあれしかないのかな……)

ヒナタ(ど、どうしよう……バスタオルしかない……)

ヒナタ(私の服をナルトくんに持ってきてもらう……?)

ヒナタ(は、恥ずかしい……!)




ナルト「おう、ヒナタ上がった……か?」

ヒナタ「み、見ないで///」

ナルト(な、なんでバスタオルで体巻いてるだけなんだってばよ!?)

ナルト(ヒナタやっぱり本気なのか!?)

ヒナタ「っ///」

ナルト(ヒナタが、俺の横に座った……)

ヒナタ「っ」ブルブルガタガタ

ナルト(すっげぇ震えて……)

ナルト「ヒナタ……」スッ

ヒナタ「ひゃっ」バシッ

ヒナタ「あ……」

ナルト「……」


ヒナタ「ち、違うの、い、今のは……」

ナルト「もういいってばよ」

ヒナタ(幻滅させちゃった……!)

ヒナタ(わ、わたし……!)ジワ

バサッ

ヒナタ「え」

ヒナタ(これ、ナルトくんが着てたガウン)

ナルト「無理すんなヒナタ」

ナルト「そんな、怯えたヒナタ、見たくねえ」

ヒナタ「……ごめんなさい、ごめんなさい……!」



ヒナタ(嫌われた……)

ヒナタ(幻滅させた……)

ヒナタ(最低だわたし……)

ヒナタ(恥ずかしがって……ナルトくんを嫌な気持ちにさせて)ポロポロ

ナルト「ヒナタ」

ナルト「俺ってばお前が好きだってばよ」

ヒナタ「……え?」

ナルト「好きだから、この先のこともしたいとは思う」

ヒナタ「っ」

ナルト「けど、しなくたって、俺がヒナタを好きな事が変わるわけじゃないってばよ」

ヒナタ「……!」

ナルト「俺ってば単純だからさ! ヒナタが俺を好きでいてくれるなら、それだけでも嬉しいんだ」ニシシ

ヒナタ「ナルトくん……!」ブワッ



ヒナタ「ごめんなさい……! ごめんなさい……!」

ヒナタ「私が言ったのに……自分から言ったのに、臆病で、ごめんなさい!」

ヒナタ「昔からずっと変わってない……」

ヒナタ「いつも、いつも、いつも!」

ヒナタ「肝心な時に、怖がって一歩を踏み出せない……」ポロポロ

ヒナタ「でも、でも!」

ヒナタ「ナルトくんのことは本当に、本当に好きだから!」

ヒナタ「だから……!」

ナルト「いいじゃねーか、ヒナタ」

ナルト「変わらなくたって、いいこともあるってばよ」

ヒナタ「でも」

ナルト「だってさ、それって……昔からずっと変わらずに俺を好きでいてくれてるってことだろ?」

ヒナタ「!」




ヒナタ「……ううん、違うよ、それは違うのナルトくん」

ナルト「え」

ヒナタ「それだけは、違う」

ヒナタ「だって、昔よりも今の方が、ずっと、ずっとナルトくんのことが、大好きだから……!」

ナルト「!」

ナルト「踏み出せてるじゃねーか、ヒナタ」

ナルト「昔のお前なら、きっと何も言えなかったと思うぜ」

ヒナタ「あ……」

ナルト「自分のことを変わってないってヒナタは言うけど、俺は、ヒナタは成長してると思う」

ナルト「時々、ヒナタの成長ぶりが眩しく見えるほどだってばよ」

ヒナタ「そんな、わたしの方こそ……!」


ナルト「覚えてるか、ヒナタ」

ヒナタ「?」

ナルト「中忍試験で俺がネジと戦う日の朝、会ったこと」

ヒナタ「……覚えてる」

ナルト「俺ってばさ、いつも自分を大きく見せたくて、恰好つけたことばかり言ってたけど……やっぱりいつだって本音は不安でさ」

ナルト「たぶん、初めてだったんだ、あんな弱い本音をさらけ出したの」

ナルト「けどヒナタは、俺以上に俺を見てくれていた、俺以上に俺を信用してくれていたんだ」

ナルト「そのヒナタはいつもひたむきに、俺に追いつくために頑張ってるって言ってくれた」

ナルト「今もヒナタが頑張って修行してるのを俺ってば知ってる」

ヒナタ「!」

ナルト「俺なんかのために頑張ろうとしてくれるヒナタが眩しくて……嬉しいんだ」



ヒナタ「ナルトくんはなんか、じゃないよ」

ヒナタ「それにやっぱり私は臆病だから」

ヒナタ「ただ、ナルトくんに離されたくなくて、追いかけているだけ」

ナルト「ヒナタの悪い癖だってばよ、自分のことになると卑屈になる」

ヒナタ「でも」

ナルト「この際だからハッキリ言っておくってばよ」

ナルト「ヒナタ」

ナルト「世界中のだれが何と言おうとたとえお前自身が何と言おうと」

ナルト「ヒナタはすげー奴で、頑張り屋で、最強に可愛い……俺にとってかけがえのない人だってばよ」

ヒナタ「っ」ポロポロ


ヒナタ「わたし、わたし……!」ポロポロ

ヒナタ「ナルトくんに、そこまで言ってもらえて……」ポロポロ

ナルト「……あー、そのなんだ、だからさ」

ヒナタ「……?」

ナルト「特別なことなんかなくてもいい。ただ、ずっとそばにいてくれってばよ」

ヒナタ「……っ!」

ヒナタ「ナルトくん……!」

ヒナタ(わたし、貴方を好きになって、本当に良かった……!)


───────────

───────

───

ナルト「ん……」

ナルト(朝か……)

ナルト(結局昨日はあのまま一緒に本当に文字通りただ眠ったってばよ)

ナルト(……)

ヒナタ「……すぅ」

ナルト(ヒナタの寝顔、まともに見るのは初めてかも)

ナルト(可愛いな……)スッ

ナルト(髪の毛、サラサラだ……)

ヒナタ「んぅ……」

ナルト(いい匂い……)


ヒナタ「……ん」パチッ

ナルト「あ、起こしちゃったか」

ヒナタ「……ナルトくん?」

ナルト「悪い、ちょっと髪を触ってた」

ヒナタ「ううん、それはいいけど……」

ナルト「?」

ヒナタ(ナルトくんの顔が、凄く優しい……)キュン

ヒナタ(胸が、ドキドキしているのに、心がすごく穏やかでいられる……本当にナルトくんって不思議だなあ)

ナルト「目が覚めたら帰ろうぜ、長居しても、な」

ヒナタ「うん」



ヒナタ「……ナルトくん」

ナルト「ん?」

ヒナタ「もう少しだけ待ってね」

ナルト「???」

ヒナタ「もしかしたら少し、じゃないかもしれないけど」

ヒナタ「いつか、きっと……自分に正直になって、ナルトくんと……結ばれたいから」

ナルト「……」

ナルト「おう、いつまでも待つってばよ。言っただろ? 俺は散々ヒナタを待たせたんだから」

ヒナタ「ありがとうナルトくん……ちょっといい?」

ナルト「ん?」

クイッ

ナルト「わっ?」

チュッ



ナルト「!」

ヒナタ「んん」チュゥ

ヒナタ「……んっ、今は、これが精一杯///」

ナルト「……お、おう……///」

ヒナタ「さ、帰ろうナルトくん」スッ

ナルト「……」ギュ

ヒナタ「……」ギュ

ナルト「///」

ヒナタ「///」


サスケ「サクラ、確かに付き合うとは言ったが……もう朝だぞ」

サクラ「だってサスケくん次いつ会えるかわからないし」

サスケ「……俺は朝には木の葉を出るつもりだったんだが」

サクラ「あ、疲れちゃった?」

サスケ「……多少な」

サクラ「ごめん……ちょっとはしゃぎすぎちゃった」

サスケ「……気にするな」

サクラ「そうだ、サスケくんあそこで休憩していく? なーんてあはは……」

あそこ→ラブホテル

サスケ「……」

サクラ「サスケくん?」


サクラ(もしかしてサスケくんその気になっちゃった!?)

サクラ(どうしよう!?)

サクラ(い、いやでもここは覚悟を決めて……!)

サスケ「……おいサクラ、お前、見えるか?」

サクラ「は、はい! って、え? 見える? 何が?」

サスケ「……」

サクラ「……?」クルッ

サクラ「!?」

サクラ「う、嘘……」

サスケ・サクラ(ナルトとヒナタが手を繋いでラブホテルから出てきた……)ダラダラ

サスケ「///」

サクラ「///」

ちゃんちゃん♪

               /ニ/   ト、!   ノ(  -、`     ゚ |\         \ {⌒
                 /ニ/.イ|   !ニ、__ ー `ー‐'       。|ニニ、 ト.、    |⌒`、{
              /ニ/ニ/Ⅵ|!¨㍉ニ>z、____,.-==ニニ二二、i>\  ト、  \
            ∠ニ/∠二二ト、弋{i}メ-=ニニニニニ二ニ>´ヽ.    \!i} i ̄ ̄
           ∠=ィニ!ニニニ=| ヽー-`  ヾ-='´ ィl::{i}::i`ヽ   \  |\l/ ‘,
            ∠=/}∠二二二ニ|\  `¨   -、 、 ゞ-'’ノ       \i//   ‘, ヒナタのこと
          ∠=/ ∠ニニニニニi_             ` ̄´_______ ,、__ノ ト、|⌒‘  ずっと待つってばよ。
        ∠=/  /二二二二ニニ∧     /            _____∧ニニ\リ∧
     ∠=/  /二ニニニニニニヽ    、          ___.イ_/二ニニ/ニ,∧
     /ニマ    /ニニニニニニニニニ\ -、_ ´           //_/二ニニ/ニニ∧
    仁ニ{   /二ニニニニニニニニニニヽ ゞ二ヽ     イ_.ノ_/二ニニ/ニニニ∧
.     !ニニ{  ./二ニニニニニニニニニニニヽ       < -‐∥,/二ニニ/ニニニニ∧
.     !ニニ{ /ニニニニニニニニニニニニニニ≧ニニ≦ニニニ∥,/ニニニ∧二ニニニニ∧
    |二/ f!ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ||ニニニイ  ゞ二二ニノ  〉
    |=/  !二二ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ||ニニ//     U〉 〉フ! /   おやすみ
    レ′ i二二ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニliニ/ ./       `´´ `
      i!ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ∥´  /
        iニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ∥  イ
      i!二ニニニニニニニニニニニニニニニニニイ二∥ ´ ./
       !ニニニニニニニニニニニr--‐──  ̄´ ./ニ∥ イ
      i!二ニニニニニニニニニ/           /ニ,∥´  〉
      !ニニニニニニニニニニ/     ____ノニニ《  /〉
     i二ニニニニニニニニ/     ´ ̄  >  `ヽ二/∠/ ∧
      !二二ニニニニニニニ/       /      /ニ|!ニ/ /  ヽ
    iニニニニニニニニニ/            ∠ニ∥イ     \
.    iニニニニニニニニ/、_____         <ニニイ           \



──門──


ナルト「よっ、ヒナタ、待ったか?」

ヒナタ「ううん、ついさっき来たところだよ」

ナルト「ふぃ~良かったってばよ……」

ヒナタ「ふふふ、お疲れだね? 大丈夫?」

ナルト「ヘーキヘーキ! さ、行こうってばよ」

ヒナタ「うん」

ヒナタ(今日は休日が一緒だから、ナルトくんと里の外へ一緒にでかける約束……)

ヒナタ(作ってきたお弁当、喜んでくれるかな……)


ナルト「でもヒナタ、こんなんで良かったのか?」

ヒナタ「うん、私、こうやって森の中を歩くの好きだよ」

ヒナタ(今日は里の外をただハイキングすることにしたんだ)

ヒナタ(私が好きなのもあるけど、里の中だとナルトくん私のために高いお店に行って全額払おうとしちゃうから)

ヒナタ(そんなの悪いもんね)

ナルト「少しわかるってばよ、こう自然の中にいるとさ、自然が味方になってくれるような……自分を迎え入れてくれるような気持ちになるよな」

ナルト「俺ってばさ、昔はずっと一人だったから、こうやって森の中に一人でいることも多くて……風で葉がこすれ合う音とか鳥の鳴き声とか、そういうので寂しさを紛らわせていたってばよ」

ヒナタ「……ごめんね、私がもっと速く勇気を出せていれば」

ナルト「え? あ、ああ違う! そういう意味じゃないってばよ」

ヒナタ「うん、わかってるの。でも勇気を出していたら少しでも速くこういう関係になれていたのかなあって」

ヒナタ「そうしたら、ナルトくんが寂しい思いをすることも少なかったのに」




ナルト「過ぎたことを言っても仕方ないってばよ」

ヒナタ「……うん」

ナルト「さ、行こうぜ」

ヒナタ「あ、川……」

ナルト「こんなところにもあるんだな」

ヒナタ「うん、私も知らなかった」

ナルト「なんか冒険みたいで楽しいってばよ」ニシシ

ヒナタ「ふふ」クス



ヒナタ(私たちはあの日から、お互い『そう』だと自覚しながらデートするようになった)

ヒナタ(まだ恥ずかしいけど)

ヒナタ(でも前みたいに言い訳を考えてデートじゃない、なんて否定せず)

ヒナタ(これはデートだって思うようになった)

ナルト「確かあの山のふもとまで行くんだよな?」

ヒナタ「うん、綺麗なお花畑があるから、そこでお昼にしよう?」

ナルト「ならまだ時間があるな」

ナルト「よーし」ヌギッ

ナルト「うっひゃー、冷たいってばよ!」バシャバシャ

ヒナタ「あ、私も」バシャッ



ヒナタ(川の水が冷たい……けど気持ちいい)

ヒナタ(流れてくる水による抵抗が心地いい)

ナルト「こういうの、なんかいいよな」ニッ

ヒナタ「!」

ヒナタ(太陽を背にしたナルトくんの微笑が……///)

ヒナタ「う、うん……///」モジモジ

ナルト「よーし、水遁・水衝波の術だってばよ!」バシャン

ヒナタ「きゃっ!?」

ヒナタ(ナルトくんが汲んだ水を空に向かって投げた……冷たい)

ナルト「あっははははは!」

ヒナタ「むぅ、ならお返しに水遁・水龍弾の術!」バシャッ

ナルト「うおっ!」

ヒナタ(と言ってもただ汲んだ水をナルトくんへ向かってかけるだけだけど)


ナルト「ふぃーっ、なんか昔に戻った気分だってばよ」

ヒナタ「そうだね」

ナルト「俺ってばさ、友達いなかったから……こういうこと誰かとするの初めてでさ……この歳で恥ずかしーけど、楽しかった」

ヒナタ「私もそうだよ。ハナビとは少しだけ遊んだことがあるけど、家も厳しかったし……この眼を気持ち悪いっていう子が多かったから」

ナルト「ああ、あの悪ガキどもな! 全く許せないってばよ!」

ヒナタ「え……覚えてるの?」

ナルト「? 覚えてるってばよ?」

ヒナタ「……あのね、ナルトくん」

ナルト「ん?」

ヒナタ「ずっと、ずっと言いたかったの」



ナルト「何を?」

ヒナタ「あの時、私を助けてくれてありがとう」

ヒナタ「かばってくれてありがとう」

ヒナタ「そして、お礼も言えずにごめんなさい」

ナルト「なーんだ、そんなことかってばよ、全然気にしてないし、気に病む必要もお礼を言われるほどのことでもないってばよ」

ヒナタ「もしかしたらナルトくんにとってはそうかもしれない」

ヒナタ「でも、当時の私にとっては凄く、凄く大きいことだったの。あの日から、私の中ではナルトくんがずっと憧れになっていた」

ナルト「な、なんか照れるってばよ……///」



ナルト「は、速く花畑とやらに行こうぜ!」

ナルト「俺ってば腹も減ってきたしな!」タタッ

ヒナタ「……ありがとう、ナルトくん」クス

ヒナタ「待って、私も行く!」スタタッ

ナルト「おう! 速くしないと先行っちゃうぞ」

ヒナタ「そうしたらご飯食べられないよー?」

ナルト「なっ!? それは困るってばよ!」ピタッ

ヒナタ「ふふ」クス



ナルト「おお……!」

ヒナタ「どう? 私の大好きな場所なんだ」

ナルト「綺麗だな……本当に一面花畑だ……」

ヒナタ(ここは昔任務中に見つけた、私のお気に入りの場所……いつかナルトくんと二人で来れたらいいなって思ってた)

ヒナタ「あそこに大きい気があるから、あの下でお昼にしよう?」

ナルト「ああ」

ヒナタ「一杯作ってきたから」

ナルト「待ってました!」

ヒナタ「はい」

ナルト「いっただきまーす!」



ナルト「なんかさ」

ヒナタ「?」

ナルト「もし子供が出来たとして、こういうところに家族で来れたら、きっといいよな」

ヒナタ「……うん、そうだね」

ヒナタ「とても素敵だと思う」

ナルト「その時はまた弁当頼むぜヒナタ」

ヒナタ「ふふ、任せて、一杯作るから」

ナルト「頼んだ。なんか今から楽しみだってばよ」

ヒナタ(ナルトくん、わかって言ってるのかな?)

ヒナタ(ううん、きっと意識してない……けど、それが嬉しい)



ヒナタ「ふんふん……♪」

ナルト「お、ヒナタ器用だな、花を編んでるのか?」

ヒナタ「うん、こうやって花飾りを作ったりとか」

ナルト「面白そうだな、教えてくれってばよ」

ヒナタ「うんいいよ、えっとここをこうして」

ナルト「ふんふん」

ヒナタ「こうやって」

ナルト「え? こう?」

ヒナタ「あ、そんなに力入れちゃだめ」

ナルト「む、難しいってばよ」


ヒナタ「ふふ、ゆっくり、ね?」

ナルト「ん」クイクイ

ヒナタ(ナルトくん、難しい顔しながら真剣に頑張ってる……)

ナルト「ん、ここは……どうやって、ふぁ……」

ヒナタ「眠い?」

ナルト「いや、だい、じょ、……ぶ……」

ヒナタ「眠ってもいいよ?」

ナルト「……わりぃ、すぐ起きるから……」ポスッ

ナルト「……zzz」

ヒナタ(眠っちゃった)


ヒナタ(よいしょ)

ヒナタ(ナルトくんの頭を膝に乗せて)

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」ナデ

ナルト「……むにゃ」

ヒナタ「……お疲れ様、ナルトくん」

ヒナタ(本当は知ってる)

ヒナタ(ここのところアカデミーで忙しいのに、通常任務も兼任して働いているから)

ヒナタ(ナルトくんは昨夜ほとんど寝ていないって)



ヒナタ(今日のスケジュールを取るために)

ヒナタ(忙しいのに重ねて任務を詰めて頑張ってくれた)

ヒナタ(きっとナルトくんに直接聞いてもはぐらかされちゃうだろうけれど)

ヒナタ(こうやって私のために時間を作ろうとしてくれる)

ヒナタ(無理はしないでほしいけど)

ヒナタ(その気持ちが嬉しい)

ヒナタ(だから今は、ゆっくり休んで)ナデ

ナルト「……ん、ひなたぁ、むにゃむにゃ」

ヒナタ「クスッ」ナデ



ナルト「……んあ?」

ナルト「あ、やべっ!?」バッ

ヒナタ「起きた?」

ナルト「悪いヒナタ! 俺ってばどれだけ寝てた!?」

ヒナタ「ええと……四時間、くらいかな……」

ナルト「~~~っ! ごめんっ!」

ヒナタ「いいよ、ナルトくんの寝顔見ているだけで満足だったから」

ナルト「でもさ、でもさ、もっといろいろやりたいこととかあっただろ?」

ナルト「ほんっとにごめん!」ペコッ


ヒナタ「謝らないで、ナルトくん。本当に私満足なんだよ?」

ナルト「……けど俺ってばヒナタがいるのに一人で寝ちまって……起こしてくれても良かったのに」

ヒナタ「ナルトくんの寝顔見てたらいつの間にかこんなに時間経っちゃってたの」テヘ

ナルト「っ……あ、そうだ、花飾り……」

ヒナタ「うん、途中だったね」

ナルト「ちょっと待ってくれってばよ、今作り上げる」

ヒナタ「でもそろそろ戻らないと暗くなっちゃうよ?」

ナルト「すぐ、すぐ終わるからちょい待ってってばよ!」

ナルト「~っ」アセアセ

ヒナタ「フフフ……」



ナルト「出来た!」

ヒナタ「おめでとう」

ナルト「ほい、ヒナタ」パサッ

ヒナタ「え? くれるの?」

ナルト「? そりゃヒナタのために造ったんだからな」

ヒナタ「っっっ///」

ナルト「さあて、暗くなる前に戻るってばよ」

ヒナタ「……うん///」

ヒナタ「ありがとう、大事にするね」



ナルト「っても生花だからな……すぐに枯れちゃうんじゃ」

ヒナタ「押し花にしておくとね、長持ちするし、枯れても綺麗に残せるんだ」

ヒナタ「髪飾りとしてじゃなくなっちゃうけど、家に帰ったら保存しておくね」

ナルト「ヒナタってば物知りだなあ……」

ヒナタ「え? そ、そうかな」

ナルト「おう、ヒナタといると、どんな時でもなんかとかなりそうな気がするってばよ」

ヒナタ「///」


ナルト「とうちゃーく」

ヒナタ「今日はありがとうナルトくん」

ナルト「こっちこそだってばよ」

ヒナタ「それじゃまたね」

ナルト「おう!」

ナルト「今度はもうちっと遠出もしてみようぜ!」

ヒナタ「うん」

ナルト「じゃあな」

ヒナタ「また」フリフリ

ナルト「おう」フリフリ



ナルト「さーって、今日も一日いい日だったってばよ」

鳥「チチチチュン」パタパタ

ナルト「!」

ナルト「……任務か」

ナルト「さっさとカカシ先生のとこ行って内容聞いて来るか」

ナルト(今度はヒナタと何処へ行こう?)

ナルト(次の休みは……っと)

ナルト(楽しみだってばよ)


──火影政務室──


ナルト「────え? 今何て……」

カカシ「任務期間は最低でも数か月……最悪年単位だ、その間ほとんど里には戻れない」

ナルト「そん、な、だって……!」



───────────

───────

───


ヒナタ「ふふふ、ナルトくんが作ってくれた花冠……」

ヒナタ「大切に仕舞わないと」

ヒナタ「次ナルトくんに会うのが楽しみだなあ……」

                              ............
                           .:::::::::::::::::::::::::::.

                             /:::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                          /:::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::.
                            /:/:::::/:::::::::|:::::::|:::ヽ::::ヽ::::::::.    
                        /:/:::::::l::,::::::、|__l__:::|::::::|::::::::::.   ご、ごめんなさい……これで勘弁してって……うぅ、恥ずかしい。
                      乂ゝ ≦、   r===ミ、.|::::::|:::::::::::|  こ、こんな恰好ナルトくんにだって……
                             从{廴)   廴 )ノl:l:::::::!ハ:::::::|
                           /:l.:.:.、  .:.:.:.:.:.:.リ:::::/ノ::::::::   
                        /:{`rrr 、_    /::::/|::::::::::人  
                            i::::{从l ! ー' ヽ ./::::/八:::::::::::::::\
                            l::八 `ー' ノ/:::::/   ヽ::::::::::::::::\
                        /: :ー-、. <i:/     }:::::::::::::::::::::\
                          /ー-- '⌒ヽ __   /::::::::::::::::::::::::::::\
                     _, . :´: : : : : : : /       7ノ |:::::::::::|:::::::::::::::::::::\    ナルトくんが作ってくれた花冠♪
                      {: : : : : : : : : /       /!  .|:::::::::::|::::::::::\:::::::::::i
                    /i : : : : : : : :/     /: : :!  .|:::::::::::|:::::::::::::::|::::::::/   え? ナルトくん、……?
                  / 人: : : : : :/    / : : : /  /::::::::::::l::::::::::::://ル/
                    {   `¨¨¨´    /: : : : : /{ /:::::::::::::∧:::::/    
                   {         >: ´: : : : : :/: :ヽ  ̄ ̄ /ル'
                  ゝ-   7: : ¨´: : : : : : : : : : : : : : :乂_ /
                      /: : : : : : : : : : : :/: : : : : : : : :入               おやすみ
                      / : : : : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : : ヘ
                    / : : : : : : : : : : : : : : {: : : : : : : : : : : : : : .
                     _/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .
               〈 -=≦二二二二≧=- 、_ , -=≦二二≧ 、:ヽ

       ___ -=≦二//二ニニニニニニニニニY二二二二二ニニ≧ 、
     ィ/ / / /二二二//二二二二二二二ニニニ|二二二二二二二ヘ二ニ≧x
 x≦/`ヽl__l_/ニ二ニ//二二二二二ニニニニニニ|二二二二二二二Vヘ二二二≧==- 、

/二/  /    `ヽ二//二二二二二二二二ニニニ|二ニニニニニニニVヘニニγ´ ̄`ヽ-、\
!二i V        }イ二二二二二二二二二二ニニ|二二二二二二二二ゝ==./      ヽ〉.ニ\
!二| /       / .|ニニニニニ二二二ニニニニニ|二二二二二二二二二Yヘ        ', }ニニ}
乂 /  - 、   /.ニ|ニニニニ二二二ニニニニニニ|二二ニニニニニニニニ|ニ〉      .i }ニニ}
...Y--、   Y `ヽニ∧ニニ二二二二二二ニニニニ/二二二二二二二二ニ/ニ/   /   `ヽ/
./  ノ¨¨7ーr ‐v'´ヽ ニ\ニニ二二二ニニニニニ/二二二二二二二二二/ニr‐-、 __r‐- r‐γ ヽ

ゝ-く   / / /{  iー--\ニニ二二二ニニニ/ニノニヽニニニ二ニニニ/- /   / {  〈  ゝ ノ
.   `¨ー ーく __/     ≧=--    -=≦ー‐'ー-'≧=--   -=≦   〈   〈  \ \ ノ
                                            ー '`¨¨´ `¨´



カカシ「いいか、これはお前の───」

───────────

───────

───

ナルト「……」

いの「いらっしゃいませー」

いの「あら、ナルトじゃない」

ナルト「……いの、頼みがあるってばよ」

いの「何よ?」

ナルト「──」

いの「──」



ナルト「……頼めるか」

いの「そりゃ構わないけど」

いの「理由は……聞かせてくれるんでしょうね」

ナルト「……今はまだ言えねェ」

いの「……一つだけ聞かせて。ヒナタは知ってるの?」

ナルト「……」

いの「私からの条件は一つ」

いの「ヒナタに話を通しておくこと、それだけよ」

ナルト「……」




ドッスン

ボッスン

ヒアシ「……なんだこの音は」

ハナビ「今調理場に入ったらだめですよ父様」

ヒアシ「?」

ハナビ「ヒナタ姉さまが頑張ってるところですから」

ヒアシ「料理中なのか? しかしこの音はなんだ?」

ハナビ「ふふふ」チョイチョイ

ヒアシ「?」コソッ

ヒアシ「……ほぅ」

ヒナタ「はぁっ!」バッタン


ヒナタ「ふぅ、麺にコシを出すのって難しい……」

ヒナタ「今度またテウチさんに聞いてみようかな」

ヒナタ「ダシの秘密は教えてくれなかったけど……」

ヒナタ「私の手でラーメン作ってナルトくんに食べてもらいたいし」

ヒナタ「はぁっ!」ドッタン

ヒナタ「……」ヒュンヒュンヒュン

ヒナタ「あ」ブチッ

ヒナタ「また切れちゃった……もう一回!」

ヒナタ「よっ、はっ、やぁっ!」

─────

ハナビ「姉さまったらきっとナルトさんの好物を手作りしたいんですよ」

ヒアシ「……そうか」



ヒナタ「ううん、やっぱり難しいなあ……もう少し時間がかかりそう」

ヒナタ「でもあと二週間もすればだいぶ仕上がってきそう」

ヒナタ「そうしたら、ナルトくんに食べてもらおう」

ヒナタ「えいっ!」ドッタン

ヒナタ「ふっ! 回して」ヒュンヒュンヒュンブイーン

ヒナタ「っ! 伸ばして」ニョーンニョーン

ヒナタ「あっ」ブチッ

ヒナタ「もう一回!」

ヒナタ「と、もうこんな時間……ナルトくんの夕飯作りにいこう」


─────

ハナビ「姉さま、もうほとんど通い妻状態ですよね」

ヒアシ「……」

ハナビ「あーあ、嬉しそうな顔しちゃって」

ヒアシ「覚えておけハナビ」

ハナビ「?」

ヒアシ「日向は木の葉にて」

ハナビ「最強!」

ヒアシ「フッ」スタスタ

ハナビ「あ、行っちゃった……っていうか今の流れでこの言葉必要だったのかな?」


ヒナタ「ナルトくんいますかー?」

ヒナタ「まだみたい」

ガチャ

ヒナタ「ふふ」

ヒナタ「これだけはいつも肌身離さず持ってるんだ」チャリ

ヒナタ「お邪魔しますー」

ヒナタ「今日は鳴門巻きを刻んでチャーハンにしよう」

ヒナタ「ナルトくんてなると好きだし」

ヒナタ「~♪」トントン

ヒナタ(楽しいな)

ヒナタ(こんな日がずっと続けばいいな)

ガチャ

ナルト「……」



ヒナタ「あ、おかえりなさい」

ナルト「!」

ナルト「た、ただいまだってばよ」

ヒナタ「? どうしたの? なにかあった?」

ナルト「……」

ナルト「な、なんでもないってばよ」ニシシ

ナルト「俺ってば腹ペコでヒナタが作ってくれる飯が楽しみなだけだってば」

ナルト「お、今日はチャーハンか! 楽しみだなあ!」

ヒナタ「もう少し待っててね」

ナルト「……」



ヒナタ「はい! お待たせ!」

ナルト「お、おお! いっただきまーす!」

ナルト「うん! うめーってばよヒナタ!」

ヒナタ「ありがとう」

ナルト「あむあむ……」

ヒナタ「……」

ナルト「……」モグモグ

ヒナタ「……」

ナルト「……」モグ

ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「……ん?」

ヒナタ「何があったの?」


ナルト「っ! な、なにもねーって……」

ヒナタ「嘘。私だってもうそれくらいわかるよ」

ヒナタ「私、そんなに信用ない、かな」

ナルト「ち、違う! そうじゃ……ないんだ」

ヒナタ「どうしても私に言えないこと?」

ナルト「……」

ヒナタ「……ごめんね、言いたくないこと聞いて。私……」

ナルト「なあヒナタ」

ヒナタ「……」

ナルト「もし、もしもさ」

ナルト「一年以上、会えなくなったら……どうする?」

ヒナタ「え………………………」


ナルト「っ!」

ナルト(だめだ、やっぱり言うんじゃなかった!)

ナルト(ヒナタの表情がみるみる変わっていく……)

ナルト(今にも泣きそうな、寂しそうな顔……)

ナルト(こんなヒナタ、見たくねえ)フイッ

ナルト「ナハハハハ、冗談じょうだん……」

ヒナタ「……ナルトくん」

ナルト「なははは……」

ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「……はは」

ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「……」

ヒナタ「こっちを見て、ナルトくん」ギュ



ナルト(ヒナタが俺の脚の上に乗って……)

ナルト「だ、だいたんだなあヒナタ……」

ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「……」

ヒナタ「何処かへ、行っちゃうの?」

ナルト「……任務だってばよ」

ヒナタ「任務? でもそんな長期任務なんて」

ナルト「これは、俺が火影になるための任務……なんだって」

ヒナタ「え……」


───────────

───────

───

カカシ『お前には五大国の残りの四つの国へそれぞれ行ってもらう』

カカシ『そこで最低一月以上は暮らし、里の様子を学習し向こうで向こうの任務を請け負うことになる』

カカシ『これはお前が火影になるための条件テストでもある』

カカシ『お前の若さで火影になるのは異例だ。我愛羅君のことを思えば不思議ではないかもしれないが砂の時は緊急措置決定でもあった』

カカシ『戦争も終わった今は平時だ。そんな時に理由もなくポンポン火影を変えるわけにはいかないし』

カカシ『お前の若さで任せるにもお前には経験や知識が足りていない部分がある』

カカシ『だがそれとは逆に大戦の英雄でもあるお前は各勢力から強い後押しも受けている。次期火影へ、とな。期待されているんだ』

カカシ『その為臨時簡易五影会議で決定したのはお前を火影にするのなら、各五大国の里に赴き、各里のことを良く知り、学んでからという話で纏まった』


───────────

───────

───

ヒナタ「でも、それなら三か月なんじゃ……」

ナルト「最低一ヶ月ってことは任務状況や里長の判断では伸びるってことらしい」

ナルト「一ヶ月は最低限のノルマで、どの里も三か月程度は考えているだろうってカカシ先生は言ってた」

ヒナタ(今やナルトくんは英雄……各里もナルトくんに少しでも長く滞在してもらって仲良くしておきたい、若い世代と触れ合ってほしい……っていうことなのかな)

ヒナタ(あわよくば引き抜きも……?)

ナルト「行ってる間は俺は所属は木の葉だけど出張忍者ってことで、向こうの里の管理下になるらしい」

ヒナタ「そう、なんだ……」

ナルト「……任務の内容自体はCかDランク、でも任務に付いたランクはSランク扱いって言われた」

ヒナタ(それは、そうだよね)



ナルト「でも、今回の任務は拒否権もあるって」

ヒナタ「!」

ナルト「断わることもできるんだってさ」

ナルト「だから……!」

ヒナタ「ナルトくん」

ナルト「……」

ヒナタ「隠さないで、全部教えて欲しいな」

ナルト「……断れるけど」

ナルト「断わったら、多分、もう俺ってば火影には、なれない、かも」

ヒナタ「!」

ナルト「俺ばかりを特別扱いできないし、火影はみんなの目標だからって」

ナルト「俺にばかりチャンスを与えるような真似はできないって」


ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「……俺は」

ヒナタ「よ、良かったねナルトくん」

ナルト「え?」

ヒナタ「火影になれるんだよ?」

ヒナタ「小さいころからの、ナルトくんの夢だったんだもの!」

ヒナタ「やっとナルトくんの夢が叶うんだよ」

ヒナタ「おめでとうナルトくん」

ナルト「ヒナタ! 俺は……!」

ヒナタ「だめだよナルトくん」

ヒナタ「任務を降りるなんて言っちゃ」

ヒナタ「誰だって火影を目指すけど、誰もがなれるわけじゃない」

ヒナタ「ナルトくんはようやくそこまできたんだから」

ヒナタ「その可能性を潰すようなこと言っちゃだめ」

ヒナタ「そんなことを言ってしまったら里中で火影を目指している人たちにも悪いよ、酷い侮辱だよ」

ヒナタ「私のことなら気にしないで」

ヒナタ「私はナルトくんといれて十分幸せだったから」

ヒナタ「もう十分だから」

ヒナタ「私なら大丈夫、ナルトくんと会えなくなるだけ」

ヒナタ「たった、それ、だ、けで……」ポロポロ

ヒナタ「会え、ない……なんて、そんな、こと……」ポロポロ

ヒナタ「全然、気に、しな、い……から……」ポロポロ




        / /    '´      `` ‐- 、_
     |、 / :      _.....   ‐‐--、::::::::、--`
     ',  /::       `ヽ、::    ....`ヽ、::'、       今日はここまで。

      }_'_::::          \   ::::::::::::ヽ、
      }、_:::::::``--、            :::::__`ヽ      だらしない書き手ですまない……
     l:::::::::::::::‐‐‐r‐、\::::.    ..  ::..  ::l
    ,r‐、、‐、:::::::::// }r、ヽ、、 .  ::::...:::ヽ,  :!
  ,、‐/ヘ |/|`ヽ、:::(゙ll /  _l_ ヽ', ::::  ::::::::::::\ l
 ヽ=,l {r  lハ/__ヽ、、ll、イr-,ゝ l :::: ::::::::::::::::l`ヽ
 //!` ll l、ニ三__、;:、`ーr'  l !';::::::::|::::::::::l      おやすみ

/ / //lト、ll l`-ヾ'-ノ)_\;;、 。 }ハ!;;:',::::::|ヽ:|ヽ:l
 || l ,-!:::` ー‐‐‐'::´:::::/::ヽ、 -イ::::ィ::::| |  ヽ
 || |/:::::l::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::`ヽィ´トヽ|

 || ',:::::::ヽ::::::::::::::::::::、::ノ:::::::::::::::::/ ||  }-、
 ll  '、:::::::\:::::::::::::::::::::::::::::::::::/  || |  }r-、
  ヽ  ヽ;:::::::\::::::::::::::::::::::::/::|/  / |  || ll
   \ \:::::::::ヽ、:::::::::::/::::::/  / / // l |',

>ヒナタ「でも、それなら三か月なんじゃ……」

ちゃっかり砂隠れを抜いてる…

もう着いていっちまえよ

あと「速い」は物理的なスピード、時速何キロだとかに使う
時間的なスピードは「早い」を使う



>>395
すまぬ痛恨のミス! 四か月に脳内修正してくだしあ。
素で間違えた。

>>401
わかってるよー。ただ誤変換をいちいち直す手間を省きまくってたので、AAで謝ったんです。
だらしない書き手ですまない……。






ナルト「ヒナタの顔は全然そんなこと言ってねェよ!」

ヒナタ「あれっ? おかしい、な……きっと目にゴミが……」

ナルト「ヒナタ!」ダキッ

ナルト「俺は……」

ヒナタ「いつ……行くの?」

ナルト「……明後日には返事をするように言われてる」

ナルト「俺の返事次第では翌日にも出発だってばよ……」

ヒナタ「そう、なんだ……」

ヒナタ(本当は……嫌だ、ナルトくんと会えなくなるなんて)



ヒナタ(昔ナルトくんが二年くらい修行で里を離れていたことがあった)

ヒナタ(あの時は大丈夫だった)

ヒナタ(でも、今は……今は……!)

ヒナタ「っ」

ヒナタ(だめ……私の気持ちよりナルトくんの夢を優先しなくちゃ)

ヒナタ(火影は、ナルトくんの全てだったんだから……!)

ヒナタ(出来るなら……一緒についていきたい)

ヒナタ(でも)

ヒナタ(私にだって抱えてる任務や予定任務がびっしりとある……)

ヒナタ(任務を放棄することは特別な事情を除いて出来ない……)

ヒナタ(もし自分勝手な理由で放棄してしまったら……)

ヒナタ(最悪抜け忍扱いとされる)



ヒナタ(もしそんなことになれば……ナルトくんに迷惑がかかる)

ヒナタ(もしかしたら火影内定の取り消しだって)

ヒナタ(だめ、ぜったいにそれだけは)

ヒナタ「ナルトくん、私、待てるよ」

ヒナタ「手紙も書くし、休みには会いに行くよ」

ナルト「他里へ任務の合間の休暇でなんかそうポンポンこれねえってばよ」

ナルト「無茶言うなヒナタ」

ナルト「やっぱりオレ……!」

ヒナタ「んっ」チュ

ナルト「!?」



ヒナタ「ん……」チュ レロッ ハム

ナルト「~っ!?」

ヒナタ「は、──あ、んんっ」チュパッハムッジュルッ

ナルト「ひなっ、んんっ」

ヒナタ「んく、は、あぁ──ちゅ、あむ」

ナルト「まっ、ちょ、く……んちゅ」

ヒナタ「はぁ、ふ……ぅ、んちゅ、ぱぁっ……」チュパ

つぅ……タラ

ナルト(ヒナタとの唇に唾液の糸が……)ゴク

ヒナタ「もしも、その続きを言ったら、私ナルトくんを嫌いになるから」

ナルト「っっっ!?」

ヒナタ「私に、ナルトくんを嫌わせないで? ……お願い」

ナルト「……」




ヒナタ「ナルトくんの夢は私の夢だから」

ヒナタ「昔からずっと信じてた。ナルトくんはきっといつか火影になるって」

ヒナタ「だから、私のためにその夢を諦めるようなことはしないで」

ヒナタ「ナルトくんが本当に私を好きなら……分かって」

ナルト「……」

ナルト「分かったってばよ」

ナルト「それで、いいんだなヒナタ」

ヒナタ「………………うん」




──帰路──


ヒナタ(これで良かったんだ、これで……)

ヒナタ(ナルトくんは夢を叶えられる)

ヒナタ(幼いころからの目標を)

ヒナタ(それだけで私は、私は……)

ヒナタ「うっ、くっ、うぅぅぅぅぅ……っ」ポロポロ

ヒナタ「ナ、ルトく、ん……」ポロポロ

ヒナタ(行っちゃ…………ゃ)ポロポロ



──翌朝──

ヒナタ「……」ボーッ

ヒナタ(今朝の任務はなんだっけ……)

ヒナタ(ああそうだ、午前中は……

ヒナタ(うん、大丈夫……私はいつも通り)

ヒナタ「おはよう」

ハナビ「おはようございます姉さ、ま?」

ヒナタ「?」

ハナビ「ど、どうかなさったんですか? 姉さま」

ヒナタ「どうかって、なに?」

ハナビ「何って、お顔が……」



ヒナタ「顔?」

ヒナタ(鏡で見る自分の顔は……うん、いつもど通りだ)

ヒナタ「何を言ってるのハナビ、私はいつも通りだよ」

ハナビ「……」

ヒアシ「む、お前たちか」

ヒナタ「おはようございます父様」

ヒアシ「うむ……む」

ヒナタ「?」

ヒアシ「ヒナタ、体調が酷く優れぬのなら任務を棄権することも英断ぞ」

ヒナタ「???」

ハナビ「……」



ヒナタ「今日はおかしかったな……」

ヒナタ「父様やハナビだけじゃなく、みんなが私の顔を見て心配するんだもの」

ヒナタ「変なの」

ヒナタ「わたし、なんともないのに」

ハナビ「あの、姉さま?」

ヒナタ「どうしたの?」

ハナビ「ウチの門にナルトさんがいらっしゃってますけど……」

ヒナタ「……私はいないと伝えてくれる?」

ハナビ「え?」

ヒナタ「お願いハナビ」

ハナビ「……わかった」



ハナビ「……姉さま」

ヒナタ「ナルトくんは帰った?」

ハナビ「それが、戻るまで待つって仰って、門の前に立ったまま……」

ヒナタ「……そう」

ハナビ「喧嘩でもしたの?」

ヒナタ「ううん、そんなんじゃないの……」

ヒナタ「今日は戻らないと伝えてくれる?」

ハナビ「でも……」

ヒナタ「お願い」

ハナビ「……わかった」



ハナビ「……姉さま」

ヒナタ「……」

ハナビ「ナルトさんは、それでも待つ、だそうです」

ヒナタ「……」

ハナビ「あの、恐らくナルトさんは姉さまが家にいること……」

ヒナタ「わかってる」

ハナビ「……」

ヒナタ「そんなこと、最初から、わかってる……」

ハナビ「……」



ヒナタ「……ナルトくん」

ゴーンゴーン

ヒナタ(十二時、か)

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」チラ

門┃ナルト「……」┃門

ヒナタ「……」

ヒナタ(そうやって、私が出てくるまで待つつもりなの?)ズキッ

ヒナタ(でも……今会えば別れがもっと辛くなるのに)

ナルト「……」



ヒナタ(……三時)

ナルト「……」

ヒナタ(ナルトくんはまだ帰らない)

ヒナタ「……」

ヒナタ(そういえばナルトくんはご飯も食べてないんじゃ)

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」スタスタ

ヒナタ「……」ギュギュ

つおにぎり⊂

ヒナタ「……」



ナルト「……美味そうな匂いがするってばよ」

ヒナタ「……」

ナルト「よ、おかえり。随分遅かったな」

ヒナタ「……どうして」

ナルト「ん?」

ヒナタ「どうして来たの? 会えばきっと」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……それを食べたら帰って」

ナルト「ヒナタ」

ナルト「少しだけ、歩かないか?」

ヒナタ「……」



ナルト「……んぐ」モグモグ

ヒナタ「……」スタスタ

ナルト「もぐもぐ」

ヒナタ(何をやっているの、私)

ヒナタ(会わない方がいいって思っていたのに)

ヒナタ(結局今、こうして)

ナルト「ちょっとそこの公園に寄ろうぜ、流石に何時間も立ちっぱなしで疲れたってばよ」

ヒナタ「……」

ナルト「あそこのベンチだな、行こうぜ」

ヒナタ「……」



ナルト「よっと」スッ

ヒナタ「……」スッ

ナルト「……」

ヒナタ「……ナルトくん、明日の準備はした?」

ナルト「ん? ああ……えっと」

ヒナタ「ナイトキャップは忘れないようにね」

ナルト「おお、あれが無いと安眠できないってばよ……ってもうそこまで子供じゃねーって!」

ヒナタ「向こうの里へ着いたらまず政務室の確認と……」

ナルト「ヒナタ」

ヒナタ「それから医療品店の場所を……」

ナルト「お前はもう、俺に話もさせてくれないのか?」

ヒナタ「……」



ヒナタ「だって……話ちゃったらきっと、私……ナルトくんを……!」

ヒナタ「どうして来たの!?」

ヒナタ「このまま、静かに送り出したかったのに!」

ヒナタ「そうすれば、ナルトくんに何も……!」

ナルト「……ようやく本音が聞けたってばよ」

ヒナタ「……っ」

ヒナタ(だから、嫌だったのに……)

ナルト「んで、俺がヒナタに会いに来た理由だっけ? んなもん決まってるってばよ」

ナルト「俺が、ヒナタに会いたかったからだ」





ヒナタ「……」

ナルト「俺ってば馬鹿だからさ」

ナルト「でも馬鹿なりにいろいろ考えて」

ナルト「ヒナタの決意って奴をわかろうとしたんだ」

ヒナタ(だったら)

ナルト「だから俺はこの任務を受ける。もうそこにグジグジしたりしねえ」

ヒナタ「……」

ナルト「でもさ、それでも、俺のここに」トン

ヒナタ(ナルトくんが自分の胸を叩いた)

ナルト「ヒナタがいねーのがすげー寂しいんだってばよ」

ヒナタ「っ!」




ナルト「もうヒナタにしばらく会えねえ」

ナルト「会えば余計に辛くなる」

ナルト「全部わかってるってばよ」

ナルト「それでも」

ナルト「俺の一番大事なところに、ヒナタを刻んでおきてーんだ」

ナルト「俺ってばさ、自分で思ってたより、ヒナタが思ってるより、ずーっとヒナタの事が好きだったみたいだってばよ」

ヒナタ「っ」ポロポロ





ナルト「ヒナタの顔を」

ナルト「ヒナタの声を」

ナルト「ヒナタの手を」

ナルト「ヒナタの心を」

ナルト「持っていきてーんだ」

ヒナタ「ナルト、くん……」

ナルト「……」スッ ギュ

ヒナタ(ナルトくんの手、暖かい……)

ヒナタ(ナルトくん……)コトン

ナルト(ヒナタが、肩に頭を預けてくれた……)



ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「……」ギュ

ヒナタ「……」ギュ

ナルト(言葉は)

ヒナタ(ない)

ナルト(空が白ずんできた)

ヒナタ(もうじき朝)

ナルト(俺が)

ヒナタ(ナルトくんが)


────火影になるための任務を受けにいく日が来る。




ナルト「ヒナタ、一緒に来てくれるか」

ヒナタ「……うん」

ナルト「ありがとう」

ヒナタ「私の方こそ、ありがとう」

ヒナタ「私、待つから」

ヒナタ「たとえ一年でも二年でも」

ヒナタ「十年でも二十年でも」

ヒナタ「ナルトくんのこと、待ってる」ギュ



カカシ「来たかナルト」

カカシ「それじゃ回答を聞こうか」

カカシ「分かっているとは思うが……」

ナルト「それ以上は言わなくてもいいってばよカカシ先生」

ナルト「俺はその任務を……受ける」

カカシ「……そうか」

ヒナタ(ああ)

ヒナタ(これで)

ヒナタ(ナルトくんは夢へと踏み出し)

ヒナタ(一時の、長い別れが来る……)

ヒナタ(さようなら、ナルトくん……)



カカシ「それじゃこの任務を受けるにあたって一番大事なことを決めたい……だけど」

ナルト「……なんだってばよ」

カカシ「もう決まりでいいかなコレ」

ナルト「だからなんなんだってばよ?」

カカシ「いやね、いくらなんでも次期火影候補を一人で旅させるわけにはいかないでしょ」

カカシ「それに綱手様だって付き人いたでしょ」

カカシ「かといって二人も三人も人を割けるほど木の葉も人材豊富ってわけでもないわけで」

カカシ「だからお前には一人だけ旅の付き人を里内から指名できる権利があるんだけど……」

ナルト「……………………は?」

ヒナタ「……………………え?」

カカシ「あ、ちなみにコレ、Sクラスの任務だから最優先事項ね」

カカシ「内容が内容だけに指名された側はむしろ断れないから。火影からの直々勅命と同義」

カカシ「任務はよりランクの高い任務を優先する」

カカシ「どんな任務請け負っていようと関係ないんでそこのところよろしく」



カカシ「一応聞いとく? まあ答えはわかってる気がするけど」

ナルト「あ、あ、あ……!」

カカシ「ナルト、里で誰を連れて行く?」

ナルト「んなもんヒナタに決まってるってばよ!」

カカシ「んじゃそういうわけなんでヒナタ、火影命令、ナルトの付き人、よろしく」

ヒナタ「は、はい!  喜んでお受けします!」

カカシ「んじゃ準備よろしくねん、明日出発だから」

ナルト「お、おおおお、おおおおおおお! ヒナタ!」ダキッ

ヒナタ「ナルトくん!」ダキッ

カカシ「どーでもいーけどそういうのは火影の部屋から出てやってくれないかなあ」


                .............................
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.       |:::::::::::::ト、:::::::∧:::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
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.     ':,:::::::::::ィ、__ 斗  ` Y:::::::::::::::!⌒ Y::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.   ナルト火影への任務編に突入だって……ばよ///
      <:::::.::.       |::::::::::::::::! ノ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.

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               l  .:.:.:.:..  |::::::::::::::::! く  \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
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               ゝ   l::::::::::: | ././/   /      ー- 、::::::::\    おやすみ
               |:::ー::|::::::::::///,/  ./            \::::::::\
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               /`ヽ´ヽ/: : : : : : : ∧  ./               〉::::::::::::|




サスケ「火影試験……か」

サスケ「上手いこと丸め込んだじゃないか」

カカシ「……嘘は言っていない。これは実際に簡易五影会談での決定事項」

サスケ「別に文句を言ってるわけじゃない。これで」

カカシ「これで……ナルトのいない間に」

サスケ「“奴等”を炙り出し、叩く」

カカシ「頼むぞサスケ、一年以内に見つけ出せ」

サスケ「……あのウスラトンカチの敵なら、俺がなんとかする」

サスケ「それが……俺が出来るナルトへの、恩返しだ」


───────────

───────

───

ナルト「……ヒナタ」

ヒナタ「ナルトくん、わたしナルトくんのこと」

ナルト「わた……俺もお前が好きだ……てばよ」

ヒナタ「わたしも……」

ナルト「一緒にいてくれ……てばよ」

ヒナタ「……はい」

ボフン!

ヒナタ「……よし!」

ヒナタ(朝の影分身&変化の術によるいざという時のイメージトレーニング終わり)

ヒナタ(今日からしばらくできなくなるから……///)



ヒナタ「あ、父様」

ヒアシ「……体調はもう良いようだな」

ヒナタ「問題ありません」

ヒアシ「……任務のことは聞いている、役目をしっかり果たすよう精進を続けなさい」

ヒナタ「はい」

ヒアシ「……いまやナルトは里にとっても必要不可欠」

ヒアシ「里の未来はお前たち二人にかかっていると言ってもいい」

ヒナタ「……はい」

ヒアシ「日向は木の葉にて」

ヒナタ「最強!」

ヒアシ「いっておいで」

ヒナタ「いってきます!」




ヒナタ「ナルトくん!」

ナルト「おうヒナタ」

ナルト「あ」ペコッ

ヒアシ「……ナルト」

ナルト「?」

ヒアシ「……娘を、ヒナタを頼む」ペコリ

ナルト「! ああ、任せてくれってばよ!」

ナルト(カカシ先生にも言われたかんな)



カカシ『ヒナタを連れて行くのはいいがなナルト』

カカシ『お前たちは里の宝そのものだ』

カカシ『これは比喩じゃなくな』

カカシ『お前は人柱力で大戦の英雄』

カカシ『ヒナタは木の葉最古の血継限界、【白眼】の日向一族だ』

カカシ『端的に言えばお前たちは一部の奴等から非常に狙われやすい』

カカシ『ヒナタが昔攫われたことは知っているだろう?』

カカシ『くれぐれも用心してくれ、もちろんお前自身もな』




ナルト「ヒナタは俺が護るってばよ!」

ヒアシ「……よろしく頼む」

ヒアシ「ヒナタも、ナルトを護ってやるのだぞ」

ヒナタ「はい」

ハナビ「姉さま、いってらっしゃい」

ヒナタ「いってくるね、ハナビ」



ナルト「カカシ先生に言われたルートだとまずは砂……風の国の砂隠れの里だってばよ!」

ヒナタ「途中、波の国へ寄って行くこと、か」

シカマル「よう、ナルト」

ナルト「シカマル!?」

ヒナタ「どうして……」

シカマル「任務内容が内容だけに一部の人間にしかお前たちの門出は知らされてねーからな」

シカマル「ま、俺はその一部の人間だったってことだ」

シカマル「知っちまったからには見送りくらいこねーとな、メンドクセーけどよ」

シカマル「しっかりやって、必ず帰ってこいよ」

ナルト「おう! 任せておけってばよ!」


シカマル「ナルトは猪突猛進なところがある、しっかり手綱を握ってやってくれヒナタ」

ヒナタ「はい、大丈夫です」

シカマル「んじゃな、お節介はここまでだ、達者でな」

シカマル「お前が無事戻って、火影になったら難しいことは手伝ってやるよ」

ナルト「シカマル……ありがとだってばよ」

ヒナタ「……」ペコッ

ナルト「……行ってくる! 行くぞヒナタ」

ヒナタ「……はい!」

ナルト「待ってろよ砂の国!」

ヒナタ「風の国ね、ナルトくん」

ナルト「……待ってろよ風の国! すぐに行ってやるってばよ!」

ヒナタ「ま、まず波の国に寄るのを忘れないでね?」

シカマル(……本当に大丈夫か? 心配になってきた)

       ,、 _\;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:゛;:;:V l
       \~_`;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:! _,,,,,,,,,,_
        ヽ",`;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/"~;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:`ヽ.
          _~≧;:;:;:;:;:/;:;:;:;:;:;:;:,、、ヽヾ、`、ヽ`,
            彡/i;:;:;:;:;:;:;:ミ゛ `   ゛ ' i
               l;:;:;:;:;:≡  _      l
               l;:ヘミ"   、-゛ヽ-` ._,,,i
               i;:;:〉 ゛    ` ゜'  〈ェi     あいつら大丈夫かよ……
               ヽl.          ヽi    ま、なんだかんだで上手くやるだろうけな
                リi`、        ' ,´i
            ________ソl__ヽ,     -‐‐ /    行ってこい、ナルト……!
           l". . . . . . . 丶 ゛i、_    "/
           l. . . . . . . . i i l `-、_ , イ、 、
          _⊥_     ! ! l~"`‐'"l. . . i i゛l
      _,-‐'"~. . . . ~"‐-、._ノ i l;:;:;:;:;:;:;:l. . . ,' ; l
     i"/"""""ヽ. . . . . . . `‐‐i‐-、_;:;:;:;:\ ' ' ノ
     i/;:;:;:;:;:;:;:;:;:`、. . . . . 。. . . i. . ~"ヽ ;i;`‐i‐'\        短いけど今日はここまで。
     ル;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:`、. . . . . _, '. . . . . .  l;:o:;l l. . . `ヽ       おやすみ
     i`,;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:〉~""´. . . . . . . . . . 皿./`〉、 .,ノi

    ,‐ソ`,;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ  _ _ _ _ _ _ _, -‐'''"ヾ!`'´. . ヽ' l
    i;:;:ヽ',;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ. . i   l  / ヾ~"^"'il ,-、_  l
   ,‐";:;:;:;:;:ヽ;:;:;:;:;:シ. . . . .l - -+-/ ' ~ """'i .| | `i-、l
   i;:;:ヽ;:;:;:;:;:ヽ;:;:;:;:ソ. . . . l_ _ _l_/   '  ""','. . | | | `l
   〉;:;:ヽ;:;:;:;:;:ヽ_ノ  _ -‐"l"l   _, ':二‐'. . . | |ヾii、|

  i";:;:`;:;:;:;:-ー‐""/´xxxxxxヽヽ _-' l. . . l. . . | ト、iトl
  i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ixxxxxxxx`‐`_~_l_ _l. . . l. . . l ,l l l
  i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽxxxx, -'. . . . . . . . . . . .. i. . └'‐-'-'l



ナルト「でもさでもさ、なんで波の国からなんだろうな?」

ナルト「波の国から砂の国って正反対だってばよ」

ナルト「どうせ五国回るんだし波の国に行くならそのまま水の国に行った方がいいんじゃてn…」

ヒナタ「えっと、波の国の偉い人に渡すものがあって、それをついでに渡して欲しいってことみたいだけど……」

ヒナタ「その後は波の国の連絡船で海伝いに砂まで行くことになってるから……」

ヒナタ「きっと水の国ではまだナルトくんの受け入れが終わってないんだよ」

ヒナタ「結構すごいことだと思うし……」

ヒナタ(でも確かにカカシ先生にしては少し、遠回りになるやり方な気もするけど……)

ヒナタ(ただ時間がかかるっていうか……)

ナルト「ま、いーけどね。ヒナタと一緒ならどんな旅でも楽しみだってばよ!」

ヒナタ「う、うん。私も///」


ヒナタ「なると大橋……ナルトくんと同じ名前がついてるんだね」

ナルト「そりゃそうだってばよ! なにせこの橋の名前の由来は俺なんだぜ?」

ヒナタ「そ、そうなの!?」

ナルト「おう!」

ヒナタ「す、すごい……!」

ナルト「まだ下忍になりたての頃、第七班で受けた任務でここに来て……いろいろあったってばよ」

ヒナタ「ナルトくん……?」

ナルト「少し、寄っていくところ増やしてもいいか? ヒナタ」

ヒナタ「連絡船までには時間があるから大丈夫だと思うけど……」

ナルト「じゃあとっとと郵便物を届けに行こうぜ、終わったら付き合ってくれ」

ヒナタ「うん」



ヒナタ「ナルトくん、ここは?」

ナルト「……」

ヒナタ「?」

ナルト「……ここは、俺……いや俺たちが初めて殺し合った忍が眠っている場所だ」

ヒナタ「……」

ナルト「あの時は、まだ俺は本当にどうしようもないガキだったってばよ」

ナルト「でも」

ナルト「あの任務があったから、今の俺がいる」

ナルト「白、ありがとう……」

ヒナタ「……」ペコッ



ナルト「さ、なんか美味いもんで食いにいこーぜ!」

ナルト「ここは物流の街になってるからいろいろ面白そうなもんがあるってばよ!」

ヒナタ「うん」

イナリ「あー! やっぱりナルトの兄ちゃんじゃん!」

イナリ「なに!? どうしたの!?」

ナルト「おうイナリ! 久しぶり!」

イナリ「あれ? 今日は別な女の人連れてるんだね?」

ヒナタ「……別の女の人?」ピクッ




ナルト「な、何誤解を招くようなこと言ってんだってばよ!?」

イナリ「えー、だって……」

ヒナタ「わ、私、詳しく聞きたいな……」

ナルト「ち、ちげーってばよヒナタ!」

イナリ「兄ちゃんも隅におけねーな! サクラさんだっけ?」

ヒナタ「サクラさん、か……」

ナルト「い、いやヒナタ! イナリは昔一緒の班だったこと知ってるから……」

イナリ「えー、だって兄ちゃん自分のコレだって言って……」

ナルト「だーっ! 余計なこと言うなってばよ!」ゴツン

イナリ「ってー!」



ヒナタ「……」シュン

ナルト「ヒ、ヒナタ、いや俺ってば昔サクラちゃんって言ってたことがあったから……」

ヒナタ「うん、わかってる……」

イナリ「んじゃこの人が新しい兄ちゃんの彼女?」

ナルト「そもそもサクラちゃんとは付き合ってすらいなかったっての!」

イナリ「なーんだ」

ナルト「お前な、場を混乱させるだけさせてといてその一言かってばよ!?」

イナリ「ま、当時の兄ちゃんはモテそうにないからわかっちゃいたけど」

ナルト「な、なにおう!?」

イナリ「でも今は大戦の英雄ってことで凄いよね、だから急に見知らぬ女の人が近づいて来たりするんでしょ? この人みたいに」ジロ




ヒナタ「……」

ナルト「イナリ?」

イナリ「兄ちゃん気を付けなよ? 有名になって急に近づいてくる女の人にはろくな人がいないって聞くよ」

ナルト「バーカ、ヒナタはそんなんじゃないてばよ」

イナリ「どうだか。兄ちゃんは気がいいから」

ヒナタ「イナリくんはナルトくんが大好きなんだね」

イナリ「……べっつにぃ! でも、兄ちゃんを傷つけるのは許さないからな」

ヒナタ「うん、わかってる」ニコ

イナリ「!  ……ちぇ」

ナルト「イナリ、ヒナタはな、俺がガキの頃からずっと俺をみてくれてたんだ」

ナルト「だから、イナリの思うようなことはねーよ」


イナリ「そんなのわかんないじゃん」

イナリ「嘘かもしんねーし」

ナルト「バーカ、それぐらい一流の忍なら見破れるもんだってばよ」

イナリ「ほんとにー?」

ナルト「おう! それにな……万一、もし万一俺がヒナタに騙されていたなら……それでもいいってばよ」

ヒナタ「ナルトくん?」

ナルト「俺はヒナタが好きだ。この気持ちをくれたことに、変わりはないんだからな」

ヒナタ「……ナ、ナルトくん///」

イナリ「兄ちゃんなんかキモい」

ナルト「なんだとー!?」

ヒナタ「ふふふ」



ヒナタ「あ、ナルトくん、そろそろいかないと連絡船が」

ナルト「お、もうそんな時間か。じゃあなイナリ」

イナリ「うん、また来てよ兄ちゃん」

イナリ「そん時また別の女の人連れてたら怒るからね!」

ナルト「大丈夫だってばよ」

イナリ「またねー!」フリフリ

ナルト「おう! うし、行くかヒナタ」

ヒナタ「うん」



ナルト「ふいーっ、船の上は潮風が気持ちいいってばよ」

ヒナタ「うん……潮の香りがするね」ファサッ

ナルト「あ……」

ヒナタ「?」

ナルト(風になびいてヒナタの髪が……)

ヒナタ「ん、風……」ビュウウッ サラサラ

ナルト(綺麗だな……)

ナルト(そういや月での遺跡でも同じこと思ったっけ)

ナルト(ヒナタ可愛いってばよ」

ヒナタ「えっ///」

ナルト(え? やばい今の口に出てた!?)


ヒナタ「い、今ナルトくん……///」チラ

ナルト「~っ」

ヒナタ「///」チラ

ナルト「そ、そういや腹減ったってばよ、な、何か食べにいかないと……」

ヒナタ「……ふふ」

ナルト「到着は明日の昼らしいし、今夜は船上だな」

ヒナタ「うん、ちゃんと部屋も取ってあるよ」

ナルト「サンキュヒナタ」

ヒナタ「それがつ、付き人の役目だし……」テレッ




ナルト「……ヒナタ、付き人って役目に拘らなくてもいーかんな」

ヒナタ「?」

ナルト「俺は付き人を連れて行きたかったんじゃねえ、ヒナタを連れて行きたかったんだってばよ」

ヒナタ「……うん」

ナルト「正直、すげー覚悟してたからさ、今俺、夢みたいで本当に嬉しいんだ」

ヒナタ「わ、わたしも……ナルトくんと会えないの我慢しようと思って、ずっと苦しくて……」

ヒナタ「だからこうなって、嬉しいの。ちょっと不謹慎かもしれないけど」

ナルト「んなことねーって」

ナルト「カカシ先生も言ってただろ? 俺たちは任務内容としてはCないしDランク任務を他里でやりにいくだけだから、旅行気分でいっておいでって」

ヒナタ「でもちゃんと各里の様子を学ばないとダメだよ?」

ナルト「う、わ、わかってるってばよ」



ナルト「船内食は海鮮類が多いな、やっぱり直に捕まえてるんかな?」

ヒナタ「どうだろう……でも新鮮なお魚は美味しいよ」パクパク

ナルト(ヒナタって意外に結構食べるんだよなあ)

ヒナタ「……」スッ

ナルト(あ、カニえお避けた、嫌いなんかな)

ナルト「お、デザートはシナモンロールか」

ヒナタ「!」

ヒナタ「~♪」パクパク

ナルト「ヒナタ、シナモンロール好きなのか?」

ヒナタ「え、う、うん」カァァァァ


ナルト「ならほら」

ヒナタ「え?」

ナルト「俺のもやるってばよ、口開けろ」

ヒナタ「え、え? じ、自分で食べるよ……///」

ナルト「いいからいいから」

ヒナタ「う、うん……」

ヒナタ「あ、あむ」

ナルト「美味いか?」

ヒナタ「///」コクコク

ナルト「ははは」

ナルト(可愛いってばよ///)


ヒナタ(うぅ)

ナルト「じゃあ部屋見に行こうぜ」

ヒナタ「う、うん」

ナルト「えっと部屋は……」

ヒナタ「えっと、こっちだね……」

ナルト「どんな部屋なんだ?」

ヒナタ「船の中の部屋ってあんまり広くないから期待しない方がいいかも」

ヒナタ「空いてる部屋数も残り少なくて一人一部屋にできなかったんだけど……///」

ヒナタ「あ、でもちゃんと“ダブル”の部屋を取ったよ」

ナルト「へえ」


ヒナタ「あ、ここだね」

ナルト「おう、さっそく見てみよーぜ」

ヒナタ「うん」

ガチャ

ヒナタ「ここが今日泊まる……え?」

ナルト「どうしたヒナター?」

ヒナタ「え? え? え?」

ナルト「んー?」

ナルト「ん? んん?」

ナルト「……ヒナタ、ダブル取ったって言ってたよな?」

ヒナタ「」

ナルト「じゃあなんで……」

ナルト(でっかいベッドが一つの部屋なんだってばよ!?)

                ___
            ...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::....
          /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
        , ':::/>,.‐z::_::::___:::::::::::::__:::::_:::ヽ.

.        /::::く//   // ,  |:| ̄`’ l:::l   ヽ::::.      ど、どうして!?
       /:::::::::::::::`^¨¨:::ー:':ー┘ー=‐┘:L∧_l::::::::.     “ちゃんと”“ダブル”って言ったのに……!
      ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.     部屋に一つしかベッドがない……

.       ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
      l:::::::::::::::::::::::::::::::::::∧__∧___/|_::::::::}::::::::::|
       l:::::::::::ヽ::::::::::::::>'----―'   、__ヽ/|::::::::::|
.     l::::::γ"l::::::::::イ .≦´- 、ヽ     ァ ヽ` 7::::::::l
.      l::::::::{ .λ:::::::::l彳´ ̄`}`     ィ‐- 、 ,':::::r''’
.       l::::::::::'., l:::::::::! 廴 _ノ       l  /`,'::::::;
     l::::::::::::::`:l::::::::;  ,,,,       , ゙ー‐'' ,'::::::;
     |::::::::::::::::::';::::〈       r/^>、   '''' 厶ィ/
     |::::::::::::::::::::V:::≫..    | ./ ノァ、  .ィ:::l:::/
.       !::::::::::::::::::::::/⌒ヽ: :ヽ-!    ' _}::::::::::::!l/
.       !::::::::::::::::::::::{   '; : :}ァ:、  r〈 ヽ::::::::;゚
.       l:::::::::::::::::::::::}  γ'" ゞ: :`,(ヽ  }::::::;
.      l::::::l::::::::::::::::!', ′    フ:ゝ` .ハ::l
     乂::lL:::/|::::::| ゝ.___ /::{ `F彡 }

               ̄|      {::::::}  廴 ノ
              ゝ._    ゞ:/  ノ
               /:::7:::ニニニニ彡{
           /:::/::::::/::::::|:::::::';::::';:ヽ



             _____
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.       ,.::':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

.     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::';:::::::::.
    /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::;;;;」:::l::::::.
.   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::「 ̄ ̄ ̄_ ...ム斗マ:|::::::!
.  ,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ィ::「 ̄ ̄ , 、_,   ol:|::::::|    ヒナタ様……

  ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;|!   < r 、     .q:|::::::|    もしかしてダブルの意味を勘違いなさっているのでは……
.  ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::! |:l   厶..ン    ol:!::::::|
  ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム |:!--ー―‐  "¨_彡lrl:::::|
  l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l--|ト、ー― "¨¨_/ _.l|.}::::|
  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム-|L _ ー‐‐’ ``,ィ"´ lト:l:::l
  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::彳 .|l  }`    i   .リ;:l::;
.  ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ l   |l   l     _{_,,.. {::l:;        おやすみ
  ;:::::::::::::::::::::::::::::::/ 、廴..l|  ′        .l::::; ,-、
   ;:::::::::::::::::::::::::::/      :!     '     ;::::; /  .!
   ;::::::::::::::::::::::/}         . イ   ,.イ::/ {__ノ

    V:::::::::::::::::':/..._        {_./  ,.ィ::::::/ ./Tj {
      寸:::::::::::/:::::;ィ¨ヽ.‐-_,.ヵ::::::::::<:::::::::::厶/`ー '}



ヒナタ「へ、部屋間違えたかな……」

ヒナタ「……ここだ」

ヒナタ(ど、どうしよう……もう部屋は一杯だって言ってたし、ナルトくんと一緒に泊まるだけでも緊張するのに)

ヒナタ(ベッドが一つだけとか……こ、これじゃまるで私が誘ってるみたい……)

ヒナタ「はわわわ///」

ナルト(ってヒナタのことだから考えてる決まってるってばよ)

ナルト(ヒナタだってミスすることもあるだろうし、もしかしたら向こうの手配ミスかもしんねえ)

ナルト(でも今更ゴチャゴチャ言ったって始まらないってばよ)

ナルト「大丈夫だってばよヒナタ、多分向こうが間違っちゃったんだろ」

ナルト「俺に考えがある」

ヒナタ「ほ、ほんと?」

ナルト「おお、任せとけってばよ」

ヒナタ「ナルトくん……!」


ナルト「んじゃちょっと船内を探検しにいこーぜ」

ナルト「船の上から見る海をもっと見てみたいしな」

ヒナタ「う、うん……!」

ナルト「しっかしでけー船だよなあ」

ヒナタ「なんでも波の国や水の国、火の国や雷の国、風の国といった主要国はほとんど交易しているんだって」

ヒナタ「土の国は距離や地理的なこともあって海船での交易はほとんどないらしいけど」

ナルト「へえ、よく知ってるなあヒナタ」

ヒナタ「じ、実は昨日たくさん予習したばかりで……ただの付け焼刃なの」

ナルト「それでもすげーってばよ」

ヒナタ「ナルトくんの付き人として行くんだもん、私もそれぐらい頑張らないと」

ナルト「……ありがとうな、ヒナタ」



ヒナタ「え?」

ナルト「さーって! 甲板に出て船首から下を眺めるってばよ!」タタタ

ヒナタ「あ、待ってナルトくん!」タタタ

ヒナタ(いま、ナルトくんすごく優しい顔してたな……)

ナルト「……」

ナルト(俺の為にとか……反則だってばよ、レッドカードだってばよ!)

ナルト「……」チラ

ヒナタ「?」

ナルト「~っ!」ダダダ

ヒナタ「は、速いよナルトくん!?」



ズザザザァ!

ナルト「おぉ~っ!」

ナルト「すげー迫力だってばよ」

ヒナタ「わぁ……あんまり見ることないから凄いね」

ナルト「落ちたら……怖いな」

ヒナタ「あ、危ないよ……!」

ナルト「なはは大丈夫大丈夫……っておわっ!?」

ヒナタ「ナルトくん!?」

ナルト「なんちって♪」

ヒナタ「っ! 良かったぁ……」ヘナヘナ

ナルト「ちょ、ヒナタ!?」



ヒナタ「うぅ、ナルトくんが落ちなくて、良かった……」グス

ナルト「な、泣くなって! 俺が悪かった!」

ヒナタ「う、うん……」グス

ナルト(うああ……怒られるより効くってばよ……)

ナルト(ヒナタ、あんなことで本当に心配だったんだな……)

ナルト「ほんと、悪かったってばよ」ガバッ

ヒナタ「あ……」

ヒナタ(ナルトくんに抱きしめられてる……)

ヒナタ(あったかい……)

ナルト(ヒナタにイタズラするのは止めよう……)

ナルト(罪悪感が半端ないってばよ……)



ナルト「お、ヒナタ。空見てみ?」

ヒナタ「? わあ!」

ナルト「……綺麗な星空だってばよ」

ヒナタ「うん……!」

ヒナタ「きっと、海の上で、周りに灯りが少ないから、余計に一杯星が見えるんだね」

ナルト「……月も良く見えるな」

ヒナタ「……元気にしてるかな」

ナルト「きっと、大丈夫だってばよ」

ヒナタ「うん」




ナルト「うし、そろそろ戻るか」サッ

ヒナタ「あ……」

ナルト「ん?」

ヒナタ「……も」

ナルト「どうした?」

ヒナタ「も、もうすこしだけ……///」ギュ

ヒナタ(こうしてても、いいですか……)

ナルト「ヒナタ……?」

ナルト「なんだ、ヒナタってば結構甘えん坊なところがあったんだな」ギュッ

ヒナタ「あ……///」




ナルト「これくらい、いつでもしてやるってばよ」

ヒナタ「……っ///」

ナルト「ヒナタの髪って、サラサラだよなあ」

ヒナタ「そ、そうかな……」

ナルト「触ってもいいか?」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト「……すげー、手の中をすり抜けていく……」サラッ

ヒナタ「っ///」

ナルト(母ちゃんの髪も長かったなあ)

ナルト(そういや母ちゃんは髪留めしてたな)

ナルト(ヒナタにも似合うかな……よし! 決めた)

ナルト(砂で髪留め見つけよう)


ヒナタ「ナ、ナルトくん……そ、そろそろ」

ナルト「う、おおわりぃわりぃ……さわり心地が良くて」

ナルト「なんか、ずっとこうしてたいって思っちまったってばよ」

ヒナタ「……はうっ///」フラッ

ナルト「え? ヒナタ? おいヒナタってば!?」

ヒナタ(ごめんなさいナルトくん……)

ヒナタ(わたし、もう限界です///)

ヒナタ「きゅう……///」

ナルト「また気絶かーーーーっ!?」


ヒナタ「ん……」

ナルト「お、気が付いたか」

ヒナタ「ナルトくん……? あれここは……」

ナルト「俺たちの部屋だってばよ」

ヒナタ「あ、私ベッドに……」

ナルト「あ、そのまま寝てもいいぞ」

ヒナタ「そう言えば、何か考えがあるって……」

ナルト「おう、俺が床で寝ればいいんだってばよ」

ヒナタ「え?」

ヒナタ「そ、そんなのだめだよ!」



ナルト「なんで?」

ヒナタ「なんでって、そんなの悪いし……」

ナルト「気にすんなって。俺ってば野宿も慣れてるし」

ヒナタ「で、でも私のせいでこうなったんだし、それなら私が床で……」

ナルト「いくら俺が鈍感でも女の子を床で寝かせられねーってばよ」

ヒナタ「でもこの旅のメインはナルトくんなんだから」

ナルト「そんなの関係ないって」

ヒナタ「だ、だめ! やっぱり私が……!」

ナルト「だーっ! いいからヒナタはベッドで寝ろってばよ!」

ヒナタ「……ナ、ナルトくんがそこまで言うなら……」




ナルト(ようやくわかってくれたってばよ)

ヒナタ「……よ?」

ナルト「へ?」

ヒナタ「だ、だから……ょに、……よ?」

ナルト「聞こえないってばよ?」

ナルト(ヒナタのヤツ、口元をシーツで覆って……声が良く聞こえないってばよ)

ヒナタ「だ、だから……い、いっしょに、寝よ?」

ナルト「…………………………は?」

ヒナタ「うぅ///」



ヒナタ「べ、ベッド大きいから……わ、私端に寄ってるから……!」バッ

ヒナタ「ナ、ナルトくんも……」

ナルト「い、いやいや俺ってば床で……」

ヒナタ「ナ、ナルトくんがベッドで寝ないなら私も床で寝る」

ナルト「……ヒナタ、お前嫌じゃないのか?」

ヒナタ「嫌……? どうして?」

ナルト「どうしてって……」

ヒナタ「そ、そりゃ、恥ずかしいけど……ナ、ナルトくんだし」

ナルト(それは俺が男として見られてないってことか?)

ナルト(甘いぞヒナタ、男はオオカミなんだってばよ!)

ヒナタ「う///」モジモジ

ナルト(って襲えるかああああああああっ! もし今ヒナタを襲ってみろ俺! 多重大玉螺旋丸を食らわせてやるってばよ!)



ヒナタ「ど、どうぞ……///」

ナルト「……はぁ、わかったってばよ」イソイソ

ヒナタ「あ、私着替えなきゃ」

ナルト「あ、それじゃ俺一度部屋出てるな」

ヒナタ「う、うん……ごめんね?」

ナルト「別にいーって」ガチャバタン

ヒナタ「……そう言えばパジャマ……どうせならもっと良いのにすれば良かった……」

ヒナタ「いつも使ってるやつだし……恥ずかしい///」モゴモゴ

ヒナタ「うぅ、どこか変じゃないかな?」

ナルト『もういいかー?』

ヒナタ「あ、うん……いいよ」



ナルト「うし…………」

ヒナタ「///」

ナルト「………………」

ヒナタ「あ、変かな……」シュン

ナルト「い、いやそんなことねーってばよ」

ナルト(なんか、パジャマ姿って新鮮だな……)

ヒナタ「ナルトくんは着替えないの?」

ナルト「あ、ああ……」

ヒナタ「じゃあ今度は私が外に出てるね……」

ナルト(ヒナタがあの恰好で外に?)

ナルト(誰かに見られる……かも)

ナルト「だめだ、それはダメだってばよ!」



ヒナタ「え?」

ナルト「お、俺ってばすぐに済むし気にしないから」

ヒナタ「そ、そう?」

ナルト「おう」

ナルト「んーと、あったあった」パパッ

ナルト「うし完成」

ナルト「な?」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト「じゃじゃあ寝るってばよ」

ヒナタ「……うん」



ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「…………」

ヒナタ「…………」

ナルト「………………」

ヒナタ「………………」

ナルト「ヒ、ヒナタからベッドに入っていいってばよ」

ヒナタ「い、いやナルトくんから……」

ナルト「れ、れでーふぁーすとだってばよ」

ヒナタ「っ! じゃ、じゃあ失礼、します……」



ヒナタ「は、入ったよ……」

ナルト「お、おう……」

ヒナタ「ナ、ナルトくんも早く……」

ナルト「い、今入るってばよ」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト「っ」パサッ

ナルト「……は、入ったってばよ」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト「……」

ヒナタ「……」



ヒナタ「そ、それじゃ、おやすみなさい……」

ナルト「おやすみだってばよ」

ヒナタ「……」

ナルト「……」

ナルト「……」ソロ…

ヒナタ「ナルトくん?」

ナルト「っ」ビクッ

ナルト「な、なんだってばよ?」

ヒナタ「何処にいくのかなって」

ナルト「べ、別に何処にも」

ヒナタ「……そっか」



ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト(予想以上に気まずいってばよ!)

ヒナタ(思った以上に恥ずかしい……///)

ナルト(こうなったら最後の手段だってば)

ナルト(難しい計算式を思い出す!)

ナルト(えーともしも仮定NがHとくっ付く時Kが生まれ……)

ナルト(……)

ナルト「……すぅ」

ヒナタ(え)

ヒナタ(ナルトくん眠ったの!?)



ヒナタ「……」

ナルト「すぅ、すぅ」

ヒナタ(寝息は立ててる……)

ナルト「すぅ、すぅ」

ヒナタ「……とくん?」

ナルト「……すぅ、すぅ」

ヒナタ(ほ、ほんとに寝てる……)

ヒナタ(ナルトくんはあんまりドキドキしていなかったのかな)

ヒナタ(やっぱり、私が女として魅力が足りないから……)シュン

ナルト「ふがっ!」ドンッ

ヒナタ「!」ビクッ


ヒナタ「え……」

ナルト「すぴー」

ヒナタ(ナルトくんがベッドから落ちた……)

ヒナタ(きっと半身くらい外に出してたんだろうな)

ヒナタ「よいしょ」ムク

ヒナタ「入れてあげなきゃ」グイッ

ヒナタ「これでよし」

ナルト「すぅ、すぅ」

ヒナタ「私もそろそろ寝なきゃ……」

ナルト「ふがっ!」ドタン

ヒナタ(また!?)



ヒナタ(もしかしてわざと?)

ヒナタ(ううん、違う、本当に眠ってる……)

ヒナタ「よいしょ」グイッ

ナルト「すぅ、すぅ……」

ヒナタ(今度こそ大丈……)

ナルト「ふがっ!」

ヒナタ(危ないっ!)グイッ

ナルト「ふにゃっ」グッ

ヒナタ(ま、間に合った……)

ヒナタ(けど、私ベッドの真ん中でナルトくんの腕を掴んでる///)



ヒナタ(でもこれを離すとまたナルトくんが落ちちゃうかも……)

ナルト「すぅ、すぅ」

ヒナタ(こ、これは仕方がなく……仕方がなくなんだから……///)ギュ

ナルト「むにゃ」

ヒナタ(ナルトくんの腕……凄いなぁ……)

ナルト「むにゅむにゅ」

ヒナタ(ナルトくんの……)ギュ

ヒナタ(///)

ヒナタ(私は、幸せだよナルトくん……)

ナルト「……zzz」

ヒナタ「ひゃっ!?」

ヒナタ(い、今ナルトくんの手が、わ、わた、わたしの──に触れっ///)

               ____
           /:::::::::::::::::::::::::::`::ー..、

            /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
          /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
.         /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
        |:::::::/::::l :::::::|::::::|:::::ヽ:::::::::::::::::::::|   ナ、ナルトくんの……ッ……///
         ーi::::__|;:::::、|::::::l::::::: l :::::::::::::::::::|
           |::.  _    ̄_|::::::::| ハ::::|
           l::::.´廴j    ´廴ノ|::::::::::li リ::::|
           |::∧.:.:.:.ノ  .:.:.:.:.:.|::::::::::l /:::::|
           l::::::::.          |::::::::::| ̄`ヽ
           |:::::::个o。´`    イ:::::::::|/   ノ
           l::::r≦ニニ≧≦=≦ :::::::/   \
.          /|::::ト-------ヘニ./::::::/     `ヽ
         / .|:::::V`ヽ´  ゚。ィ/:::/        }
.       〈 //〈ゞ'__ / //         }
        ∧    |XX/     ____    }
        i /\  |./ -=≦ヽ/       `ヽノ
.      ////\{ィ////////        /

      ///////〈/////////        /
.     {///////,{////////         /
.     ∨//////{///////          /


 \      ,   | ヽ'´ ̄ ̄ ̄¨¨>"´}        /____
   \   /   / o 〈t r-'^ー-、 o  t   \          /
_.-‐"¨ ./   ./ o 〈ィ |fヨ Fj / o   i     ヽ.       /
\    /    / ,=、 〈メ' L土゙斗    l      、    /
  \. / ,   レ"⌒ヾ、ー------,≦二ヽ !      ヽ   `ー- 、
   Уィ    ! ,ィ==ミ、_」 L,ィ≦-. ヾ.゙|       ゙.  _ .-‐ ´   ナ、ナルトォ!
<´ /´/    ,' {!    l} )  (〃  ゙゙!  !      、  , `ヽ.     ちっとはワシにも……!
  'ヽ/    j 乂_ ノ'   c乂_ノ  .!      i\!.    \
. ∠/     ;////⌒  ⌒ヽ/// ! i     !   -――`
  / イ   ,' //  //` '"ト. ノ  ヾi! l l     l   \

. ///     !〃 /(´ ゙) ! r‐' `ヽ 、 }l! .! /      !    \
 '´,イ    {|l! ,' (_:._ノ lj(:.   ノ ,イ |l! l/      トヽ \―‐ヽ   おやすみ

. / i      弋! ! 「゙ー----ゞ-'"´,、_! jl! '||      |∧!、 \
∠_ !  ,     ヽ 、 T^ー‐'ー‐^ー'::://l!レj'|      |//!/\.__\
/!/! /!     /ヘ! |:::;ゝ―,-―-、_//ィj !|  i     !/////,'\
:.:.:|/!//!   i ///|:! !'{_     _リ,'/__l:.:.:.|| /|    l////////,\
:.:.:|/!//|   |'///|:.!ヾ_ 辷v―'´_ノイ彡!:.:.:||.//|    ヽ!//////////
:.:.:|///,'!   !///|:.>x二二二 -‐'彡/.:.:.:||'//|    !//////////

乙です
>>487のKはVないしBではないのか(邪推)



ヒナタ(ナ、ナルトくんっ……!)

ヒナタ(ナルトくんの手が暴れっ……!)

ヒナタ(ひゃあっ!)

ヒナタ(ちょ、あんっ……)

ヒナタ(そこ、だめっ……)

ヒナタ(やんっ……)

ヒナタ(やめ……何処触って、あんっ……♡)

ヒナタ(ナルトくぅん……♡)

ナルト「すぴぃ……」



───────────

───────

───

ナルト「うぅん……」

ナルト「ん……」パチッ

ナルト「あさ……っ!?」

ヒナタ「スヤァ」

ナルト「っっっっっっっ!?」

ナルト(ヒ、ヒナタが俺に抱き着いてるってばよ!?)

ナルト(てーか動けねえ! なんでこんなしっかりホールドされてんだってば!?)


ヒナタ「ん……」

ナルト「あ」

ヒナタ「なるとくん……?」トロン

ナルト「お、おう」

ヒナタ「なるとくんだあ……♡」

ナルト「っ!」

ヒナタ「そっか、いつもの……」

ナルト「い、いつもの?」

ヒナタ「なるとくん、あいしています」

ナルト「ほわああああ!?」


ナルト(ど、どうしちゃったんだってばよヒナタ!?)

ナルト(そ、そりゃ俺もそうだけど……でも!)

ナルト(まさか朝っぱらからこんな面と向かって言うなんて……!)

ヒナタ「……? なるとくんはぁ?」

ナルト「お、俺も……ヒナタが好き、だってばよ……///」

ナルト(なんだこれ!? すっげー恥ずかしいぞ!)

ヒナタ「ありがとう……」ダキッ

ナルト(うわわわわわ///)

ヒナタ「んーなるとくんのにおい……」スリスリ

ナルト「///」

ヒナタ「よし、それじゃあきえてもいいよー?」

ナルト「へ?」

ヒナタ「? だからきえてもいいよー? はいっ」バシッ

ナルト「あいてっ」

ヒナタ「……あれ、きえない……」

ナルト「?」

ヒナタ「…………………………」

ヒナタ「……………………………………………………!?」

ヒナタ「も、もももももももももももももももしかかかかっかかかして、ナルト、くん?」

ナルト「おう、俺はうずまきナルトだってばよ」

ヒナタ「ほ、ほんもの……?」

ナルト「何言ってんだ? 当たり前だろ」

ヒナタ「───────っ!!!!!!!!」

ヒナタ「ひゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ///////////////////」


     |   ヽi   /  /   /       ノ    /

     |         ¦ /__∠____  ̄    イー―
     |         |/フ=======ミヽー―
     |       /  | :  .. : :    , -、_ \ヽ _ ___
     |      /.:::::::::_ニニニニニニニヽ<ゐ 」  \ヽ

     |   i  /.:::::::::/ >――く 一- 、     \ヾ

    トヽ   | /.:::::::::/ ' /弋_ツ > ヽ _ 」_ \     >:!
     ヽ、   レ'.:::::::::/   _/  /.:::::::::: `ヾ:ヽ__/.::::トー '
        `V.:::::::::::/      _ /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|__     >>494-496
        ヽ::r-く |    /..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l /     そこに気が付くとは……天才か……!
         〉|「>   /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!/

       /´:::::| ヽ  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
      /..:::::::::ヽ 、ノ j:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〃
       ̄ ̄ヽ_ / \,、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
           レ7 ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.::::|
              | Nヽ';::::::::::::::::、::::::::::::::::::::::::::〃:::::|  r'     短いけど今日はここまで。
             レ' i∧::::::::::::::::`======::::::::::|_/ l|     おやすみ
                 ';:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ l|
       _ 、_ へ、     ';:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/   l|
     /´  i !  ヽ>――‐〉::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/    l|
    /    i !   ヾ}   /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ    l|



ナルト「ヒナター? いい加減に出てこいってばよ……」

布団の塊「……」

ナルト「おーい……」

布団の塊「ひとりにしてください……」

ナルト「んなこといってももう風の国に着くってばよ」

布団の塊「うぅ……」ピョコ

ナルト(やっと……頭だけ出したか)

ナルト(泣いてる……)

ヒナタ「……ナルトくん、今朝のことは忘れて……」

ナルト「お、おう……なんかよくわかんないけどわかったってばよ」

ヒナタ「……」



ナルト「やっぱ風の国は砂漠なだけあってあっちぃな……!」

ヒナタ「……」ズーン

ナルト「いつまで落ち込んでるんだってばよ」

ヒナタ「だ、だってナルトくん……なんとも思わない?」

ナルト「なにが?」

ヒナタ「なにがって……」

ナルト「寝ぼけることなんて誰にでもあるってばよ」

ヒナタ「……」

ヒナタ(そういうことじゃないんだけど……それとも気付いていて気付かないフリをしてくれているのかな?)

ヒナタ(ありがとう、ナルトくん……!)

ナルト「~♪」



カンクロウ「待ってたじゃん」

ヒナタ「あ、えっと……」

カンクロウ「カンクロウじゃん、木の葉の忍を迎えに来たじゃん」

ヒナタ「ありがとうございます」

ナルト「あーーーっ!?」

カンクロウ「久しぶり、でもないか。また会ったじゃん」

ナルト「オッス! カンクロウさん!」

ヒナタ(さん……付け??)

カンクロウ「まあ楽にするじゃん?」

ヒナタ(ナルトくんがここまでかしこまるなんてこの人何者なの……?)



カンクロウ「里の中枢部まで案内するじゃん」

ヒナタ「あ、ありがとうございます」

ナルト「お願いするってばよ」

通行人「おい、あれ……!」

通行人「英雄のナルトじゃないか……?」

通行人「砂隠れの里に来るっていうのは本当だったのか……!」

通行人「すげえ! 握手してください!」

ナルト「へっ!?」

通行人「俺も俺も!」

通行人「きゃー! 私も!」

ナルト「え、えーっと……」スッ

カンクロウ「だめじゃん」バッ

ナルト「え?」



カンクロウ「ナルト、お前も簡単に応じたらだめじゃん」

カンクロウ「万が一砂でお前にテロリストが近づいたら外交問題じゃん」

カンクロウ「申し訳ないけど、公式の場以外でも接触は控えてもらいたいじゃん」

ナルト「でも悪手くらいなら……」

ヒナタ「! 八卦空掌!」

ナルト「!」

カンクロウ「!」

キィン!

カンクロウ「誰だ!?」ギロ!

ナルト「クナイ……」

ヒナタ「大丈夫ナルトくん?」

ナルト「大丈夫だってばよ、この程度慣れ……」

ヒナタ「慣れ……?」

ナルト「っ!」



ヒナタ「ナルトくん、今の……」

ナルト「き、気にすんなって! あれくらいなら、俺でも対応できるし!」

カンクロウ「ちっ、人が多すぎて特定できなさそうじゃん」

カンクロウ「散れ!」

カンクロウ「それから二班に連絡して調査するじゃん!」

部下「了解!」

カンクロウ「急ぐじゃん」

ヒナタ「……」



───────────

───────

───

我愛羅「ナルト、待っていた」

ナルト「我愛羅! 元気にしていたか?」

我愛羅「お前も息災のようで何よりだな、月での一件はご苦労だった」

ヒナタ「ナ、ナルトくん……相手は風影様なんだし……」

我愛羅「別に気にしていない。友達にそのようなこと……」

カンクロウ「まあ今は周りに誰もいないしな、けどナルト、公式の場では少し気を使ってほしいじゃん」

ナルト「それは……気を付けるってばよ」

我愛羅「慣れない砂漠で疲れているだろう」

我愛羅「今夜は歓迎会を用意している」

我愛羅「明日は休日、その翌日から出張忍者として軽い任務を請け負ってもらうつもりだ」

ナルト「まかしとけってばよ!」

我愛羅「それとすまない」

ナルト「ああ、さっきのことか」


ヒナタ「?」

我愛羅「いらぬ不安を持たせた」

ナルト「悪意は感じられなかったからな、そんなことだろうと思ったってばよ」

ヒナタ「何の話?」

カンクロウ「さっきのクナイはウチの手の者じゃん」

ヒナタ「へ?」

カンクロウ「理由はいくつかあるけど、気を引き締めてもらうためと、実際のテロを防ぐためじゃん」

カンクロウ「ナルトは今や他里の重要人物。実際にファンを装った刺客がいる可能性も否定できないじゃん」

カンクロウ「それにあれだけ人が集まると護衛も大変だしここまで来るのが遅くなっちまう」

ヒナタ「だから強引な手段で……」

カンクロウ「これが砂流じゃん」

我愛羅「重ねて詫びよう……不安にさせてすまない」



ナルト「気にしてないってばよ」

ヒナタ(ナルトくんはわかっていた?)

ヒナタ(だから慣れてるって……)

ヒナタ(……でも、もし狙われるのが日常になっているんだとしたら)

ヒナタ(あとで確認しないと)

我愛羅「二人が砂に居る間暮らす部屋も手配してある」

カンクロウ「バッチリ用意したじゃん」

ナルト「サンキュ!」

カンクロウ「感謝するじゃん……マジで」

ナルト「? オッス、カンクロウさん」


我愛羅「カンクロウ……さん?」

カンクロウ「! が、我愛羅にはまだ公務が残ってるじゃん!」

カンクロウ「急ぐじゃん!」

我愛羅「……またあとでな、ナルト」

ナルト「おう!」

カンクロウ(危なかったじゃん)

テマリ「よう、来たのか」

ナルト「あ」

ヒナタ「確か……テマリさん」

テマリ「よろしく……ってあいつか来てないのか」

ナルト「あいつ?」

テマリ「あの頭はキレる根性なしだよ」




ナルト「誰だってばよ?」

ヒナタ「うーん……」

テマリ「だからほら!」

テマリ「あの……影を使う……!」

ナルト「影? シカマルのことかってばよ?」

テマリ「そう、シカマル! とかいう名前のやつ」

ヒナタ(あれ? もしかしてこの人……)

ナルト「シカマルは来てないってばよ」

テマリ「ふーん……そう」

ヒナタ(シカマルくんのこと……?)

                      | 、  / |

                      | \/ | /|          、 ,ィ
                   丶ー‐┘    '"  |      ∧ / ∨|
                    >         レi   / ∨    レ7
                   <              r{  Y        /__
                   >          j::! ̄´"''-、_     /
                  / _,,、     ,__,ノ:/       ´' 、  ∠
                   ̄  / _,、イ /― '"   / ̄´"''-、`<      別にアイツのことなんかどうとも思っちゃいないけどさ。
                      ト、  フ       /       l| -ヽ     ちょっと気になっただけだよ、ちょっとね。
                 ヽー - ┘ Y1  , ‐ 、ー'7  _,、‐f´/  l|l   \
                  _,>    !::!  // l |ニ-/ ,∠_ `ト/|  ト'く7   トヽ
               -、'_´      ヘ::'、'、‐v  /‐' l/n㍑メ' l i| |  i|
                  `7     ヽ:Y^ヽ      `'く7 |!  ヽN-┤/ ∧!    おやすみ
                   /       /|             ,nテ7|/|/
                 / _,. - 1 /ヽ!       、   _,: `゙ // /
                  ̄    /'"  r‐|___\    \_,   /
                       ,⊥=ー-  ̄二_-- 、__,、‐'´

                      /_  -、:::::/ :: ´"''- 、Z
                  _,, - ''"   `'-、v!_::    lニコ }
                 /    .:::::::::::::..  l トニ‐- 、_ 〕_〔/

                 /   ..::::::::::/:::::::...   l l:. `'‐、、二つ\
              r-'、_,,- 、_,/.:::::::i:::::::... l l::.... . \ ヽ}\}

               _>、__,,. - ''´ .::::::::/:!::::::::::::::>'´ ̄ ̄ ̄ ̄´"!
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 ところで、ガチ描写は地の分使ってもいいですか?
 というか使わせてください(土下座



ナルト「シカマルに会いたかったのか?」

テマリ「別に? お前の付き添いだっていうならアイツかもなって思っていただけだ」

テマリ「それより歓迎会までは時間がある」

テマリ「こんなことでもないと他里をじっくり見る機会などないだろう」

テマリ「いろいろ里を見てきたらどうだ?」

ナルト「!」

ヒナタ「それじゃあナルトくん、一緒に……」

ナルト「それじゃヒナタ! 後で会おうってばよ!」ピューッ

ヒナタ「え」ポカーン

ナルト「一時間後にここで待ちあわせなー!」ブンブン

ヒナタ(ナルトくん一人で行っちゃった……)



テマリ「お、おい?」

ヒナタ「……」

ヒナタ(一緒に回ろうと思っていたんだけど……)

テマリ「き、気にするな、時には二人が息苦しくて一人になりたいなんて思うこともあるだろ?」

ヒナタ「息苦しい……?」

ヒナタ(ナルトくん……私といる時息苦しかったのかな……)

ヒナタ「私は全然そんなこと、なかったのに……」

ヒナタ(やっぱり、私じゃ迷惑なのかな……)

テマリ「い、いや! 例えだ例え! ただ一人になりたい気分だったとか、いろいろあるんだろ、多分」

ヒナタ「……うん、そうです、よね……」ズーン

テマリ(なんで私が励ましてるんだ……)



ヒナタ「っていうか、私護衛もかねてるのに……」

テマリ「ま、まあウチの信頼をおける連中も陰ながら護衛してるはずだし、大丈夫だ」

ヒナタ「……はい」

テマリ「~~っ! くそ、こっちにこい!」グイッ

ヒナタ「え? ひゃっ」

テマリ(ったく! なんであたしがこんなこと……!)

ヒナタ「? ? ?」

テマリ「砂の美味いモン食わせてやる!」




ヒナタ「あの……」

テマリ「いいから黙って食いな」

ヒナタ「は、はい……あの、ありがとう、ございます」

テマリ「……あんたナルトとできてるのかい?」

ヒナタ「!? げほっげほっ!」

テマリ「その反応……まるわかりだね」

ヒナタ「っ///」カァァァ

テマリ「気を付けな」

ヒナタ「え? 何にですか?」

テマリ「今日の歓迎会で分かる」

ヒナタ「???」




一時間後

ナルト「お、ヒナタ」

ヒナタ「あ、ナルトくん」

テマリ「そろそろ会場入りしてもいいだろう、お前たちは主役だしな」

ナルト「なんか照れるってばよ」

テマリ「堂々としてな、いや、ある意味堂々としてない方がいいのか……」

ナルト「どういう意味だってばよ?」

テマリ「……私が言っても詮無いことだ、行くぞ」スタスタ

ナルト「???」

ヒナタ「???」




我愛羅「みな、良く集まってくれた」

我愛羅「今日は皆もよく知っている者が来ている」

我愛羅「俺が幼い頃に変われたのも彼のおかげだ。感謝している」

我愛羅「今日は存分に信頼を深め、楽しんでいってくれ、乾杯」

「「「「カンパーイ!」」」」

ナルト「おっ!? これなんだってばよ?」

ヒナタ「砂……風の国には見た事の無い食べ物があるね」

女忍者A「ナルトさん! これ美味しいですよ!」グイッ

女忍者B「いえいえ、これもオススメです!」グイッ

女忍者C「じゃあこれもこれも!」グイッ

ナルト「うわっ? さ、サンキューだってばよ」

ヒナタ「……」

我愛羅(楽しんでくれ、ナルト……)



女忍者A「はいあーん」

ナルト「い、いや自分で食べるから……」

女忍者B「こっちもあーん♪」

ナルト「い、いやだから」

女忍者C「まあまあ」ギュ

ヒナタ「っ! ちょ──きゃっ」

女忍者D「ずるーい! 私も私も!」

女忍者E「わたしもー」

女忍者A「い、じゃ次これいってみましょー!」





ヒナタ「……」ポツーン

テマリ(やっぱりこうなったか……)

我愛羅(ナルト、楽しそうで何よりだ)フフ



ナルト「も、もう食えねえってばよ……」ゲプ

女忍者C「じゃあ部屋にいきますー? 私が案内しますよー」

ナルト「おお、頼むってばよ」

女忍者C「やたっ」

女忍者F「ちょっとー! それ私の役目ー!」

女忍者S「は? 何抜け駆けしてんの」

カンクロウ「お前ら下がるじゃん」

女忍者「あ……」

カンクロウ「ナルト達は里が決めた部屋が既にある、俺が案内することを風影様より仰せつかってるじゃん」

女忍者C「ちぇー」

我愛羅(人気者だなナルト……)フフ



ナルト「ふいーっ、助かったってばよ」

ヒナタ「……」

カンクロウ「気を付けるじゃん、砂の女たちは押しが強い」

カンクロウ「あのまま案内させたらそれこそ帰ってこれなくなるかもじゃん」

ナルト「? どういう意味だってばよ……」

カンクロウ「……」

ヒナタ「……」

カンクロウ(こいつ、ニブチンじゃん)

ヒナタ「……」




カンクロウ「ここがお前たちが砂にいる間の部屋じゃん」

ナルト「ここ?」

ナルト「部屋っていうより一軒家だ」

カンクロウ「そこまで広くないけど好きに使っていいじゃん。必要なものがあれば俺かテマリ、我愛羅に言えば大抵は揃えるじゃん」

カンクロウ「もう聞いてるかもしれないけど明日は休みじゃん、明後日から任務だからゆっくり休養してくれ」

カンクロウ「それと」ガシッ

ナルト「?」

ナルト(急に肩に手なんかかけてどうしたってばよ?)

カンクロウ(家の中のタンスの一番小さな引き出しには俺からの餞別も入ってるじゃん)

ナルト「?」

カンクロウ(部屋のことも含めて手配は完璧じゃん、俺に感謝しとくじゃん)

ナルト「なんかよくわかんないけどわかったってばよ」

ヒナタ「……」



ナルト「ふぅ、今日は疲れたな」

ナルト「中は案外狭いのなこの家……」

ナルト「な、ヒナタ」

ヒナタ「……」

ナルト「ヒナタ? さっきから黙ってどうしたってばよ?」

ヒナタ「……ううん、なんでもないの」

ナルト「?」

ヒナタ「ただ、ナルトくんも、やっぱり快活な女の子方が好きなのかなって」

ナルト「なんの話だってばよ?」

ヒナタ「……随分仲良さそうに話していたし……」

ナルト「?? そりゃこれからお世話になるんだし色々な人とは仲良くしたいってばよ」

ヒナタ「……」



ナルト「ヒナタ?」

ヒナタ(……一杯ご飯たべさせてもらって嬉しそうだったな)

ヒナタ(楽しそうに話していたし)

ヒナタ(やっぱり私なんて……)シュン

ナルト「ヒナター?」

ナルト「ヒナタってば」

ナルト「付けるぞー」

ヒナタ「……って、へ?」



ナルト「うし」

ヒナタ「へ? これって……」

ナルト「昼間里内で見つけた髪留めだってばよ」

ヒナタ「どうして私に……?」

ナルト「俺の母ちゃんもヒナタみたいに髪が長くってさ、そうやって髪留めで前髪を留めてたんだ」

ナルト「だからヒナタにも似合うかと思って」

ヒナタ「昼間は、これを買いに……?」

ナルト「知らない土地だから苦労したってばよ」テレッ

ヒナタ「……っ!」

ヒナタ「ナルトくん……!」ダキッ

ヒナタ「ありがとう……!」


ヒナタ(ナルトくんからプレゼントをもらえるなんて……!)

ヒナタ「大事にするね」

ヒナタ「うん、大事にする……」

ナルト「そこまで喜んでくれるとは思ってなかったってばよ」

ナルト「なんか、そんなのごめん」

ヒナタ「ううん、いいの。とっても嬉しい」

ナルト「そっか」ニシシ

ナルト「んじゃ、部屋の中を見て回ろうぜ?」

ヒナタ「うん!」




ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「なんで」

ヒナタ「家の中に」

ナルト「ベッドが一つしかないんだってばよ……」

ヒナタ「……」

ナルト「どれもこれもサイズが1.5人程度のものばかりだってばよ」

ナルト「一体どうなってんだ……」

ヒナタ「……さあ」


ナルト「あ、そういや……」

ヒナタ「?」

ナルト「なんかタンスの小さな引き出しに餞別がどうって……」

ヒナタ「引き出し? あ、これかな」

ヒナタ「えっと………………………」

ナルト「なんだったってばよ?」

ヒナタ「っ////////////」

ナルト「? ……!?」

ヒナタ「こ、これ…………///////」

ナルト「こ、これって……!」

ナルト(コ、コン●ーム!?)

ナルト(何考えてやがんだってばよ!?)

           /      |        ll____ll        |       |
           /       |        =======        |       /
       / ̄ ̄\      | o       》    《      o |       l_      お前たちの船での部屋はチェック済みじゃん。
      /       ヽ    | o      ll     ll   ,.  o |        `l     俺の気遣いに感謝するじゃん……っ!
     /      今 ヽ __ヽ._____三三三__∠_,,...-‐┘___       \    か、烏……! ソコじゃん……! くっ!
     |   こ 、日  | l〝|lli,、ヽ=≡llll||||||||||||||||||||||||lllllll≡';;;ムy'll!'/        |\
     |   こ `は  >!、`'ヽ ̄l:ッ、._  ``ヾ||||||/''"´_,..-t:ブ ,/ ,. /         | \
     |   ま   | | |'|!i  `"'iiiiiiiii‐`'ー、ノ||||||ヽ-''‐iiiiiiiii''''´;ill|/          l   \
   /l   で    / | \'''illlllll|||||||,  ‐、'||||||レ´  |||||||||l!'”/ |           |    ヽ
  /  |ヽ       / |   \ ````´  l   ||||||'  l ````´/  |          /
/   `、\___ノ  |    ヽ   ,  ヽ、 ||||||| ノ ノ /   |         /
      ヽ         |      \ ヽニニニニニ二ブ /     |         /       おやすみ
       \       l        ` 、 ‐-||||||||-‐/      |        /
        ヽ     |           ̄ ̄ ̄ ̄         |       /
         \    |                        |      /

明日はこれないかもしれません。
まだガチ描写まであるけど、皆さまありがとうございます。


ヒナタ「…………」

ナルト「…………」

ヒナタ「…………」

ナルト「ヒ、ヒナタ……」

ヒナタ「ひゃ、ひゃい!?」ビクッ

ヒナタ「ああああああのそのののあののの……!」

ヒナタ「わ、わたたあわたたたたわたわたしししし…………」

ヒナタ「きききききょ、うは、ちょ、ちょっととととと……!」

ナルト(そんなの怖がらなくても……)

ナルト「気にすんなって。俺ってばそんな気もねーし」

ヒナタ「……」



ナルト「これは俺の方で処分しておくから……」

ヒナタ「……ナルトくんは、その、私とそういうことすること、あまり考えてない?」

ナルト「うぇい!?」

ナルト「い、いや、そういう意味じゃなくて……! いやけどしたいとかそういう意味じゃなくて!」

ナルト「た、ただ俺はヒナタが嫌がることはしたくないだけで……!」

ヒナタ「……も、もし、私がいいよって言ったら、……する、の……?」

ナルト「え……」

ナルト「いい……のか?」

ヒナタ「っ///」カァァァ



ナルト(え、なにこれ)

ナルト(もしかしてオッケーのサインなのかってばよ!?)

ナルト(誰か教えてくれってばよ!?)

ヒナタ「そ、その……今日は、やっぱり、その……」

ナルト(なんだ、やっぱ勘違いか……あぶねーってばよ)

ヒナタ「だめ、だけど……でもナルトくんがしたいって思ってくれてるなら……」

ヒナタ「た、多分一週間以内には……終わるから、その……」

ナルト「……? なんの話だってばよ?」

ヒナタ「え、えっと、その……///」

ヒナタ(せ、説明しにくい///)


ヒナタ「だ、だから……もう、前に、来てから一週間くらい経つから、えっとあと少し、だと思うの」

ナルト「何が来たんだってばよ?」

ヒナタ「っ///」

ナルト「???」

ヒナタ「だ、だから、えっと、女の子の日っていうか……///」

ナルト「女の子の日? なんだってばよそれ?」

ヒナタ「うぅ///」

ナルト(やばい、ヒナタが何を言ってるのか、何が言いたいのかさっぱりわかんねェ)

ヒナタ「……り、」

ナルト「ん?」


ヒナタ「……いり」

ナルト「なんだって?」

ヒナタ「っ! ……せ、……り」

ナルト「せり?」

ヒナタ「………せ……い、り……!」

ナルト「せいり? せいりセイリ整理生理……生理!? え、あ、うあ……///」

ヒナタ「///」

ナルト(言えねェはずだってばよ……!)

ナルト「わ、わるいヒナタ……変なこと言わせちまったってばよ……」


ヒナタ「……ぅん」

ナルト「……」

ヒナタ「だ、だから、ね?」

ナルト「お、おう……」

ヒナタ「もうちょっとで、排卵日、だと思うから……」

ナルト(排卵日? ってなんだってばよ)

ナルト「お、おう……」

ヒナタ「そ、その、終わって、二日後くらいなら、いい、らしいから……」

ナルト「いい?」

ヒナタ「あ、安全……」

ナルト(安全……? あ、あ、安全日ってやつか!?)


ナルト「お、おまえそれって……」

ヒナタ「っ///」カァァァ

ヒナタ「だ、だから、ナルトくんが、どうしてもしたい、なら」

ヒナタ「わ、わたし……いい……………よ///」

ナルト「で、でもこの前……」

ヒナタ「ほ、ほんとは、私だって、その、ナルトくんと、し、したかった……///」

ヒナタ「は、恥ずかしくて、できなかったけど、でも、このまま後悔、したくない、から……!」

ナルト「ヒ、ヒナタ……」

ヒナタ「ナルトくん……す、する?」

ナルト「………………」


────────────────────────────────────








ナルト「──────お、おう」コクン








────────────────────────────────────


     \       /|    _,,、   _,,,,、、───、、,,,_--、、_   |::ヽ      /
      \     ,/:::::|_,,、‐,、‐‐<´\ U  八   />-、、‐、_|:::::::ヽ    く
        \   /::::::::::::/ / ̄ ̄`''=、`‐‐'   `‐‐'',='´ ̄ ̄ヽヽ、::::::::::::i,    \
        /  .i::::::::::;/儿.  ( ・ ) ,,  '''⌒''  、 ( ・ ) ´  \:::::::::i 、‐'''' ̄   とうとう約束しちまったってばよ……!
       /   l::::::::/ /` ヽ_,,二‐''"   `'  '´  `'‐二,,_,/  U |゙、:::::::|  \
     /-‐7 .|:::::/|             ......       _   | ゙、::::| rー-`‐
         /  |:::| | U          ::‐:::::‐::      、  `ヽ、| l::::|.|     作中期間で一週間内に……
          /   r‐V/       ________  `ヽ、 `| /‐<`     ガラリと描写が変わることを予告しておくってばよ……!
.       //´'ilヘ | /     /⌒`⌒`⌒`⌒´⌒´⌒ヽ \ \ i/ /!|     パンツはそれまでとっといてくれってばよ。
           l ´〉、l/  ,/  l  、__,,、__,,、__,,、__,,、__,,、   |  ヽ  ,' く` |
           .! !ハ ,/    |`ー/l|ll|l|l|l|l|l|l|ll|ll|l|l|ll|ヽ‐'|     ゙、,' ノ|. /
           ゙、!、ヽ!/     |゙ご,、_,=====、_゙ご''|    ,'r' ノ,/
               ヽ`Y゙、     |/`' _______  Y    ,' ト' /
              ゙i  i!,    `ー'´        `ー'    /、_,ノ , ―、
              |ー' `、、       ̄ ̄ ̄ ̄      _ム‐く⌒`   l
              | ハ ゙';`::::..、         ___ ,、r‐ぐ  ヽ      |
              |' ,‐l ,ハ:::::::::>‐‐‐‐vュr'´     `i ヽ `           |
            ,‐こシi,rv'''''⌒/     K|       |           |
         /^'^'´/ / / '    |       K|       |           |
                      __  __    __ __    _/   , /  /



カンクロウ「クク……早ければあいつら昨夜にでも……」

カンクロウ「俺に感謝するじゃん」

カンクロウ「くっ……ソコじゃん!」

???「……カンクロウ、くん」

カンクロウ「い、い、いっ……!」

カンクロウ「……っ!!!」

???「……」ベト

カンクロウ「……フゥ、俺天才じゃん……?」

カンクロウ「今日も太陽が黄色いじゃん……」キラキラ

カンクロウ(でも唯一の難点……指酷使しすぎて辛い……)




ナルト「──ハッ!?」

ヒナタ「んぅ……」

ナルト(ここは……砂の隠れ里の一軒家)

ナルト(隣には眠ってるヒナタ……)

ナルト(俺の肩を枕代わりにしてるってばよ……可愛い)

ナルト(昨夜は気まずくなってお互い狭いソファに座ってギクシャクしてるうちに寝ちまったんだな)

ナルト(任務が明日からで良かったってばよ……)

ヒナタ「……ナル、ト、くぅん……すぅ」

ナルト(っ! 耳元で名前呼ぶなって///)


ナルト(顔、綺麗だな……)

ヒナタ「……」

ナルト「……」スッ

サラ…

ナルト(すげ……やっぱサラサラだ……)

ヒナタ「……すぅ」

ナルト「……」

ヒナタ「……すぅ」

ナルト「……」

ナルト(ごめん、ヒナタ……俺ってば我慢できねえ)

ナルト「…………………………」チュ

ヒナタ「……」



ナルト(うおおおおおお///)

ナルト(やっちまったってばよ!)

ナルト(い、いくら額にとはいえ!)

ナルト(か、勝手にキスしちまった!)

ナルト(……っべー! まじやっべー!)

ナルト(動悸が収まらないってばよ)

ナルト(ちょっと外走ってこよ!)

ナルト「……」スッ ガチャ バタン

ナルト「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」ダダダダダ

ヒナタ「……」




ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタ「///」

         ∠/                      ‘,

             / / | /        i    / ^V    | 、 i                  今日は用事があるのでここまでだ。
         / / .!′   |  ./i!  / /   V i  .! iN                  短くてすまない。
          厶イ´ .i|    /i!  / ! /i ./ イッ_ Ⅵ  } }}
             |  |  | / || /  .i′i′ 「心 i! }/! /イハ
            |/! .i! .|./   !/       夂_,   } /V/アニ「 Ti”'' ‐- く ̄ `ヽ、     しかしナルトが我が里に来てくれるのは、嬉しいものだな。
             | ハ i rzz*x,,  ,   __r-=ニZ_j/厶f{´ }}} マム    | `  、 \
             |小 Vi! マ 弋フ ≫′ rく ̄ ‐-----  ` <リ  》》    .j     \ 〉
                |ゝ‐.  ¨¨¨¨    !  ` ー-r  __    \彡''   ノ___   \
                | |圦            廴_       V,,x*''”     〉 }  .∧
               ∨V i 、    、 __ノ    ,イ{__        `‐<≧ミ  //  / ∧
               ,,x*' |i込、  - ==―  /j   `ヽ       }ニニニくr==ミ /   ∧
          __ /    |ニニニ= _  ̄ ,,ィ'ニ /      i 、      |ニニニニ=-くニY    ∧
     ,,x* ''”   {    |ニニニニニニニニニニニ /      .| .i>- 、 /jニニニニニニニ≧ __    }
 ,,x*           |     |ニニニニニニニニニニ./       Lj/ニ|ニヽ/ニニニニニニニニニニニ≧___!
''”          |     |ニニニニニニニニニニ/          i 「ニニi!ニ./ニニニニニニニニニニニニニニニニ
  ______.」,,x*''” ̄「 ≧=---=./          Vニニ.iニ/ニニニニニニニニニニニニニニニニニ
 ̄ /ニニニニニニニニニ!      |     |/           .VニニVニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
  ./ニニニニニニニニニ.!    ._」   /             Vニニニ<ニニニニニニニニニニニニニニニニ
 /ニニニニニニニニニ ./7 ̄ ̄ ̄  /                  Vニニニニニニニ<ニニニニニニニニニニニ




ナルト「ただいまだってばよ」

ヒナタ「お、おかえりなさいナルトくん」

ナルト「お、起きたかヒナタ」

ヒナタ「う、うん、ごめんなさい寝坊して」

ナルト「別にいーってばよ、任務は明日からだしな」

ナルト「お? 早速それ使ってくれてるんだな」

ヒナタ「あ、うん……ナルトくんからもらったものだから……」

ナルト「気に入ってくれたなら良かったってばよ!」ニコ

ヒナタ「うん、ありがとう」

ナルト「んじゃ今日は里の中を歩いてみようぜ」

ヒナタ「何処に何があるか把握しないとね」



ヒナタ「結構人がいっぱいいるね」

ナルト「ああ……お、あそこに見えるのはラーメン屋! 今度行ってみようぜ」

ヒナタ「ふふ、ナルトくんそればっかり」

ヒナタ「あ、八百屋さん……って、え!?」

ナルト「どうしたってばよヒナタ?」

ヒナタ「や、野菜が、高い……!」

ナルト「そうなのか?」

ヒナタ「う、うん……相場よりも結構高いかも」

ナルト「そういや昔聞いた事があるってばよ」

ナルト「砂はその地理関係から植物があまり育たないから外部からの仕入れに頼ってるって」

ヒナタ「そっか……自国で作れないものはやっぱり高くなっちゃうんだね……」




ナルト「今回の任務はそういうのをちゃんと理解することが必要なんだな」

ヒナタ「そうだね」

ナルト「もっといろいろ見て回ろうぜ!」

ヒナタ「あ、待って……おじさん、これとこれ、あとこれを……」

八百屋「はいよ」

ナルト「はやくはやくー!」

ヒナタ「まってナルトくーん!」

ナルト「あそこなんか面白そうだってばよ!」

ヒナタ「あ……お肉屋さん、すみませんこれとこれを……」

ナルト「ヒナター?」

ヒナタ「い、今いくから」


ナルト「いやー! 今日はいろいろ見て回ったな!」

ヒナタ「うん、まだまだだけど、それでもいろいろ勉強になったね」

ナルト「にしてもヒナタ、途中でちょこちょこ何買ってたってばよ?」

ヒナタ「え? あ、ちょ、ちょっと食材を……」

ナルト「食材?」

ヒナタ「な、長い任務になるんだし……やっぱりお料理とかして自炊した方がいいのかなって」

ナルト「でもカカシ先生任務費は気にしなくてもいいって言ってすっげー額くれたってばよ?」

ヒナタ「む、無駄遣いはよくないから」

ナルト「んー……そっか。確かにヒナタの言う通りだってばよ」

ナルト「んじゃ俺も今度から食材買ってくる」

ヒナタ「い、いいよ、こういうのは付き人の役目だよ」

ナルト「えー? そうか? 召使いじゃないねーんだからさ、そういうのは対等に行こうぜ?」




ヒナタ「で、でも私……」

ナルト「ヒナタ、自分は無理して付いてきてるから身の回りの事は全部やらなくちゃとか考えてるだろ?」

ヒナタ「っ!」ビクッ

ナルト「俺が勝手にヒナタを連れてきたんだってばよ」

ヒナタ「でも、それは……」

ナルト「いーんだってばよ。俺がそうしたかったんだ。それに言っただろ? 特別なことなんかしなくてもいい」

ナルト「ずっと、そばにいてほしいだけなんだって」

ヒナタ「ナルトくん……」

ヒナタ「……分かった。ありがとうナルトくん」

ヒナタ「それじゃ、私の意志で今日は夕飯作るから」

ナルト「いやだから」

ヒナタ「私が、好きな人に私のお料理を食べて欲しいの。だめかな」

ナルト「っっっ!」



ナルト「わかったってばよ、頼むヒナタ」

ヒナタ「うん」

ナルト「反則だってばよ」ボソ

ヒナタ「何か言った?」

ナルト「いーや! それより俺ってば腹減ってきたから早く頼むってばよ」

ヒナタ「はいはい、任せて」

ナルト「……おう」

ヒナタ「~♪」

ナルト(なんか、ヒナタの料理する後ろ姿を見慣れてきたけど)

ナルト(いつも、胸の辺りがほっこりする……)



ナルト「ごちそうさま」

ヒナタ「はい」

ナルト「スッゲー美味かった」

ヒナタ「ありがとう」

ナルト「っし、じゃあ片づけは……」

ヒナタ「私が……」

ナルト「俺がやるってばよ」

ヒナタ「でも……」

ナルト「俺が好きな人が夕飯作ってくれたんだ、ならその人の為に片づけくらいさせて欲しいってばよ」

ヒナタ「あ……うん、ありがとう///」

ナルト(どうだ、こう言われたら断れないだろ)

ヒナタ「それじゃナルトくんが洗い物したものを私が片づけていくね、共同作業」

ナルト「うぇいっ!?」


ヒナタ「? 家ではよくハナビとそうしてるし」

ナルト「あ、ああそっか」

ナルト(……なんか負けた気分だってばよ……)

ヒナタ「~♪」

ナルト「……なんか楽しそうじゃね?」

ヒナタ「そうかな? うん、でも私こういうの嫌いじゃないから」

ナルト「……ヒナタってさ」

ヒナタ「?」

ナルト「なんか、母ちゃんっぽいよな」

ヒナタ「ええ!?」

ナルト「なんだろ……俺ってば母ちゃんいなかったからさ、よくわかんねえけど、母ちゃんがいたらこんな感じなのかなって」


ヒナタ「わ、私変かな?」

ナルト「いんや! すげーいいと思うってばよ」

ナルト「それにさ、昔母ちゃんに言われてんだ」

ヒナタ「何を?」

ナルト「……ヒミツ」

ヒナタ「え」

ナルト(変な女にひっかからず、母ちゃんみたいな人を選びなさい……か)

ヒナタ「お、教えてよナルトくん!」

ナルト「だーめだってばよー♪」

ヒナタ「うぅ……気になる」



ナルト「さて、明日に備えて早目に寝ないとな」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト「ヒナタがベッド使っていいってばよ」

ヒナタ「え、そんなの悪いよナルトくんこそ」

ナルト「……これじゃ船の時と一緒だってばよ」

ヒナタ「船の時と一緒……」ポッ

ナルト「だから……」

ヒナタ(そ、そうだよね、我が儘言わずに、一緒に寝ても……///)

ナルト「ジャンケンで決めるってばよ」

ヒナタ「え」

            //7/ //_i!_,_!|_! r丶 ヽ

           /  `'  ̄        . `┘[] \
         /       .イ   / !   i,      ヽ
        ノ   ;' ,イ___」└─ノ└─┘i  i     !
      _/    ,k/ーフ=ミ ̄    ̄=ミヾ|_」   !      はわわわわ!?
      ゝ   // 〃〃`ヾ》    〃;=ヾヾ「  |  ヽ     私ったらなんてこと考えて……!
       >-′ .i  {{ ヾ='′    ヾ.=ノソ  !  |  ヽ
    _. ‐'¨    _.-! ::::::::::         ̄::::::::: !  ヽ  Z    え? ジャンケン結果は次の投下までのレスコンマ結果統計によって左右されるの?
  /-――― ヾ{.`i                .ト、 Y⌒´    00~30  ナルトくんの勝ち
           ヾ!      ___      ,' ノ  !      31~60  わたしの勝ち
            ヽ    r_ー--ヽ    ノ   丿      61~99  あいこで不毛……い、一緒に寝る!?
          /´ ̄ゝ、   `-==='    /   /
     /⌒ー┴― 、 ` 、      _, イ, -‐<
     f _... ―=‐ 、_ `ヽ  ヾ==ァ-┴-´   ノ
   /¨        `-、_   ヾラ! _... -―  ⌒ヽ       お、おやすみなさい……!
  /ノ i    r---、,-===ーx水二_ ..-―=、_   」
_//  { / └-@-'      〃   ヾ、、     ̄´ ヽ、
     !/            〃     ヾ、     i  ヽ



ナルト「ジャンケンポン!」グー

ヒナタ「ぽ、ぽんっ」グー

ナルト「あいこか……」

ヒナタ「う、うん」

ナルト「あいこでしょっ!」パー

ヒナタ「し、しょっ」パー

ナルト「む、あいこでしょってばよ!」チョキ

ヒナタ「って、てばよ?」チョキ

ナルト「またあいこだってばよ~」

ヒナタ「す、すごい確率だね……」

ナルト「うし! んじゃ……ヒナタ、俺ってば次グー出すかんな!」

ヒナタ「っっっっ!」



ヒナタ(ナルトくんが次グーを出す?)

ヒナタ(っていうことはナルトくんにベッドで寝てもらうためには私がチョキを出して負ければ……)

ナルト「にっひっひ」

ヒナタ「!」

ヒナタ(……違う! きっとそう思わせておいて私にチョキを出させ、自分はパーを出してわざと負けるつもりなんだ)

ヒナタ(その手には乗らないよナルトくん!)

ヒナタ「あいこでしょっ!」グー

ナルト「しょっ!」グー

ヒナタ「え」

ナルト「なんでだよ!? 俺ってばグー出すって言ったじゃん!?」




ヒナタ「あ……」

ヒナタ(わ、わたしナルトくんの言葉を信じなかった)ズーン

ヒナタ「うぅ、ごめんなさい……」

ヒナタ(最低だわたし……ナルトくんを信じられないなんて……)ズーン

ナルト「……あー、よくわかんねえけどまあ気にすんなってばよヒナタ?」

ヒナタ「……」

ナルト「ちなみにここで素直にベッドで寝てくれたりは……」

ヒナタ「しません」

ナルト「はやっ?」

ヒナタ「うぅ、ナルトくんを信じられなかった私は床がお似合いです……」

ナルト「ん、んなことねーってばよ!?」

ナルト「夕飯まで作ってもらった俺の方こそ床がお似合いだってばよ!」


ナルト「もうこうなったら俺ってば先に床で寝ちゃうもんねー!」ゴロッ

ヒナタ「あ、ずるい!」ゴロッ

ナルト「!」

ヒナタ「!」

ナルト(やばい……)

ヒナタ(顔が近い……!)

ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「な、なあヒナタ……こ、ここまで来たら、ベッドで一緒に寝ねぇか……?」

ナルト「あいこで決着はつかないし、このまま床で一緒に寝るよりはそっちの方がいいってばよ」

ヒナタ「……う、うん。ナルトくんがそういうなら」




 そうしてナルトはヒナタと二人、一人で眠るにはやや大きめのベッド──ダブルベッドのことを知らない──に両端からそれぞれ腰掛けた。
 ギシッとスプリングのバネが音を立てて二人分の重量を支え、小さいくぼみを作る。このまま端々でお互い眠ってしまっても良かったのだが、せめてもう少し中心に寄らないとまともな体勢にはなれない。
 なれないが、自分から中央に寄るのは何処か気恥ずかしく、相手への遠慮もあって動くことを躊躇ってしまう。
 どちらかが動けばせめてこうの硬直状態は解けるのだろうが、それが出来ないのがこの二人だった。
 やがて互いに目配せをチラチラと交換させてはその都度頬を朱色に染めてモソモソと牛歩で中央に寄って行く。ここまでおよそ三十分。
 早目に寝ようと決めてからはすでに一時間近い時間を浪費している。
 横幅およそ百四十センチ。高さ三十センチほどに長さが二百二十センチといった簡素な作りのダブルベッドはそこでようやくと主二人を並列的に横にさせることに成功した。
 だが、いかにダブルベッドと言っても少々小型、成熟した人間が二人、綺麗に横になるように並べば必然……、

ナルト「あっ……」

ヒナタ「ご、ごめんなさい」

 互いの体がぶつかり合うのは自然の摂理。
 そもそも物資の流通がさほど盛んとは言い難い砂の隠れ里ではダブルベッドそのものが珍しい。
 遊郭にならあってもおかしくないが個人レベルで調達するには骨が折れるだろう……そのあたり、やはりカンクロウは優秀と言わざるを得ないがそれを知る者は幸か不幸かここには存在しない。
 それに、ヒナタとナルトには各々それぞれ一つの不安があった。いや、二人で一つの不安……と呼び換えた方がいいのかもしれない。

ナルト(今更だけど……俺ってば、寝相悪かったらどうしよう)

ヒナタ(ナルトくん……船ではよくベッドから落っこちてたんだよね……どうしよう)


 ヒナタの脳裏に浮かぶのはまだ記憶に新しいナルトの船上での寝相だった。
 ヒナタは考える。恐らく無意識なのだろうが彼も気遣いから相手に多量のスペースを与えようとして外へ外へと勝手に体が動いてしまうのだろう。
 それが彼の優しさなのだ。そんな優しさが嬉しく、また微笑ましい。
 そういったことが無意識で出来る人なのだ、ナルトは。だから、だからこそ……ヒナタは彼を愛した。
 しかしなればこそ愛しい彼に狭い思いやベッドからの落下を許すわけにはいかない。
 愛しいからこそ彼には最高の睡眠をとれる環境下で眠ってもらいたい。
 彼は男女の性別さえ持ちだしてくるだろうが、それこそ彼が自分を好きだからそうすると言うのなら、こちらだって好きなのだから、と折れるつもりは毛頭なかった。
 彼の好意による行為が許されるのなら、こちらの好意による行為も受け入れてもらわなければ割に合わない……と考えてふと気付いた。
 いつの間にか……彼に対して随分と積極的、と言えば大げさだが自分を出せるようになってきた気がする。
 自分の心、本音を曝け出して、伝える。それは少し前ならきっとできなかったこと。
 性格のせいもあるのだろう。しかし一番の理由は恐怖からだったに違いない。
 大好きな人との繋がり。関係。距離感を失いたくないから、一歩を踏み出す事をずっと恐れてきた。

 でも、踏み出せた。

 いつも、必ず、全ての人がそう上手くいくわけではない。
 自分は恵まれている。そう感じられるヒナタだが、それでも掴んだ今の関係性は幸せと呼ぶに事足りるものだ。



 それに、つい昨日恥ずかしくも……本当に恥ずかしも互いにとっての関係性をさらに一歩飛躍させる行為についての約束を取り付けたばかりなのだ。
 それさえ幸せの一部なのだが、そこに行き着く為にはこの程度で狼狽えていては到底乗り切れない。
 もう一歩を頑張って踏み出し、いつも彼に近づくだけで大忍術を受けた時のように心臓を跳ね上げ、意識を跳ばしてしまっていた自分から脱却しなければ。

ヒナタ「……っ」

ナルト「え……お、おいヒナタ……?」

 ぎゅ。
 ナルトの狼狽えるような声に、ヒナタは応えない。
 いや、応えられない。いかに一歩を踏み出したくとも自分はまだまだ半人前なのだ。一歩を踏み出すつもりが精々半歩が関の山。
 往々にして決意や心構えが百パーセントの行動に結びつかないことはよくあることだ。
 それでも、これは前進だ。後退や停滞ではなく前進だ。それだけで、意味がある。
 たとえそれが彼の腕を掴む程度の小さなものであったとしても。



ナルト「……俺ってばさ、寝相、悪かったらごめん」

 少し申し訳なさそうに謝る。
 これまで自覚が全くなかったわけではないが、ナルト自身自分が最高の寝相の持ち主だとは思っていない。
 もし万が一にも寝ている時にヒナタを物理的に傷つけてしまったとしたら、泣くに泣けない。というか一日中自身を影分身によって殴り続ける自負さえあった。

ヒナタ「ナルトくんは……そんなに寝相悪くないよ」

ナルト「そう、か?」

ヒナタ「うん……けど、ナルトくん、優しいから」

ナルト「……?」

 ヒナタの言わんとすることを理解しきれない。
 流石にナルトは船上の一夜に何があったのかを把握していない。
 ヒナタにもそれは分かっていたが、いちいち全部を説明するのもまた気恥ずかしい。


ナルト「蹴、蹴っとばしちゃうかもしんねえし」

ヒナタ「いいよ」

ナルト「腕が当たっちまうかも」

ヒナタ「いいよ」

ナルト「いびきがうるさいかも」

ヒナタ「いいよ」

ナルト「……」

ヒナタ「……」



 船上の時とは違う。
 あの時は一夜限りだと言い聞かせることもできた。
 だが今夜のそれは大きく違う。少なくともここにいる間、次からは同じように眠ることになるだろう。
 あまり未来のことを深刻に考えないナルトだが、こればかりは考えざるを得なかった。
 それでいいのか、と。ヒナタはそんなナルトの心を汲み取ったように口を開く。

ヒナタ「も、もしも……私がナルトくんを蹴り跳ばしちゃったら……ごめんね」

ナルト「お、おお……全然かまわないってばよ!」

ヒナタ「い、いびきかいてたら……起こして」

ナルト「気にすんなってばよ、そんなもん」

 言わされて気付く。
 彼女も同じなんだと。
 なんだか、心が楽になった。




ナルト「ヒナタ、もう少し、こっち来てもいいぞ」

 優しく、飽くまで軽く、掴まれていた彼女の手を引く。
 するとそれは綿菓子のように軽く、不思議なほど自然にこちらへと移動してきた。
 肩が……密着する。交わる視線が近い。相手の瞳に自分の顔が映っているのが確認できるほどだ。
 ヒナタの手は少し迷うように布団の中を右往左往しながら……するりとナルトの腕に回された。
 さっきまでの、申し訳程度に掴んでいるのとは違う。デートの時に数えるくらいの少ない回数、恥ずかしがりながら腕を組んだ時のそれのように、深く近く。
 ヒナタの細い黒髪の束がナルトの頬を擽る。とても気持ち良かった。
 互いに見つめ合って……ようやくと笑みが零れる。

ナルト「おやすみ」
ヒナタ「おやすみ」

 これまでで一番かもしれないほどの穏やかな気持ちで伝えた挨拶は……数分後には重なる寝息へと変わっていった。


            ,. il ,_,.ィ ,..

           r/::'"::'':::::::''":!-‐l
           l、|:::::::::::::::::::::::::::::::::'‐'ク       まさかここまでこのSSを読んでくれてる人がいるとは思わなかった。
         i、!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ー'Z      素直に感謝する……何故ならありがたいからだ。
         ,〉:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::7
         7::;._::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉

         i:::i: ```'''ー-、、_::::::::::::::::/ヽ.
          '{';ュ、_;@.′ :l::::::::::r''', -'"!
        ,. ‐'l、__,)‐、'r‐=、-';;: -‐'"_, -‐|

        i'、.,,,_i. ノ__,.ゝ-‐'" _,..-‐'" ,-=;l
          i'‐--~「。 |-─''''''"   ,/=‐''〉
        ヽ.  l  l_,...〟‐ _,./ r''""'ヽ、
        〈-、''ー{ニl---‐''" ,./    ,.ゝ、

        /  ヽ〈。〈≡,. -‐'"     /.  ヽ
       /     l  l      ,; l /       i
        !i /    |。. |      i;;l |/        |
      | V l    i  i      ヾ l.       i

やっぱ地の文の方がやりやすくて好き。
けど地の文書くとどうしてもくどくなっちゃう気がして、練習もかねてほとんど台詞のみでやってたんだよな……。
ガチ描写はこんな文体になると思われます、のデモンストレーションな回でした。
素直にコンマはありがとうございます。こんなに人来てると思ってなかった。
今後も時々こういう読者の人参加型のレクリエーションやって欲しいかな?
声が多ければ考慮します。 おやすみ


ちなみに蛇足だけどナルトが勝ってたらナルトがベッドでオ〇ニー
ヒナタが勝ったらヒナタがオ〇ニーの予定でした。あしからず。




ヒナタ「……」パチッ

ナルト「すぅ、すぅ……」

ヒナタ「っ///」

ヒナタ(起こさないように……)モソモソ

ナルト「ん~」

ヒナタ「っ」ドキ

ナルト「……zzz」

ヒナタ「ほっ」

ヒナタ「よし、お弁当作っちゃおう」

ナルト「んん……みそちゃーしゅーおかわりだってばよォ」


ヒナタ「~♪」ジュー

ヒナタ「よっ」ジュワッ

ヒナタ「ふんふん♪」トントン

ヒナタ「~♪」サラララッ

ヒナタ「出来た! ふふ、喜んでくれるかな」

ヒナタ「……まだ時間はありそう」

ナルト「むにゃむにゃ」

ヒナタ「……」

ナルト「すぴー」

ヒナタ「……」イソイソ

ナルト「んぅ」

ヒナタ「……」ギュ

ヒナタ「///」


ナルト「ん……」

ナルト「朝か……」

ナルト「ん、ヒナタ……?」

ヒナタ「……」

ナルト「まだ寝てるのか……」

ヒナタ「……」

ナルト(俺の近くでヒナタは目を瞑って……)

ナルト「……綺麗だな」

ヒナタ「っ」ピク

ナルト「ん?」

ヒナタ「……」

ナルト「気のせいか……?」




ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「……」

ナルト「……」チュ

ナルト(ま、またやっちまったってばよ……!)

ナルト(お、起きよう……)

ナルト「……準備しなきゃ」スタスタ

ヒナタ「……」

ヒナタ「///」グッ



九喇嘛『ナルトォ……』

ナルト「ん? 九喇嘛か?」

ナルト「どうしたってばよ?」

九喇嘛『お前本当に気付いてないのか?』

ナルト「なにが?」

九喇嘛『……いや、いい』

ナルト「なんなんだってばよ?」

ヒナタ「~っ///」

九喇嘛『言わぬが花、か』

ナルト「???」



ナルト「うし、準備終わり!」

ナルト「そろそろヒナタを起こすかな」

ヒナタ「お、おはようナルトくん」

ナルト「おわっ!?」

ナルト「起きたのか? いつの間に……」

ヒナタ「つ、ついさっきかな」

ヒナタ「私も準備するね」

ナルト「ちょい待ち! ヒナタ」

ヒナタ「?」

ナルト「顔赤いぞ? 熱でもあるんじゃないのか?」

ヒナタ「だ、だだだだいじょうぶ……!」



ナルト「そうか? 無理すんなよ?」

ヒナタ「う、うん」

ヒナタ「すぐに準備終わるから、外で待ってて」

ナルト「おう」ガチャ

ヒナタ「……」

ヒナタ「///」

ヒナタ「っと、いけないお弁当持たないと」

ヒナタ「あとこれにこれ……」

ヒナタ「よし」

ヒナタ「お待たせナルトくん」ガチャ

ナルト「おう、じゃあ行こうぜ!」



我愛羅「今日お前たちにやってもらうのは砂のアカデミーの臨時講師だ」

ナルト「おー、木の葉でもやってるし問題ないってばよ」

我愛羅「よろしく頼む」

ナルト「任せとけ!」スタスタ

ヒナタ「それではいってきます」スタスタ

我愛羅「いってこい」

我愛羅「……」

我愛羅「……テマリ」

テマリ「ん?」

我愛羅「俺は今日、アカデミーに行ったりは……」

テマリ「仕事が山ほどあるだろ」



我愛羅「仕事……アカデミーでの仕事は」

テマリ「今日はないよ」

我愛羅「……そういえば偶にはアカデミーの様子を」

テマリ「カンクロウが定期的に見てる」

我愛羅「……」

我愛羅「……ちょっと用事が」

テマリ「ないだろ、いい加減にしな」

我愛羅「……」

我愛羅「……姉さん」

テマリ「おい! そこのお前! お前今から一時間だけ風影に変化して仕事しろ!」

我愛羅「!」パァッ

テマリ「行ってきな、ただし一時間以内」

我愛羅「っ」コク

テマリ「やれやれ」

部下(結局この人弟に甘いんだよなァ)

テマリ「ああん!?」

部下「ひぃっ!」




ナルト「それじゃ、今日はよろしくだってばよ!」

生徒1「はい!」

生徒2「わあ! 英雄だあ!」

生徒3「……」

生徒4「ねえねえ螺旋丸見せて!」

生徒5「サインちょーだい!」

ナルト「だーっ! 落ち着けってばよ!」

ナルト「いいか、まずは順番に……」

生徒達「はーい!」




ナルト「まずは忍組手だってばよ、全員でかかってこい」

生徒1「えー全員でー?」

生徒2「大丈夫ー?」

ナルト「おう!」

生徒5「おりゃあ!」

ナルト「不意打ちか……けどダメ」スコン

生徒5「痛っ!?」

生徒4「すげー! どうやって今の躱したんだ!?」

生徒3「……」

生徒2「よーし! みんなで行くぞー!」


ナルト「ほっ、はっ、よっと」

生徒1「やあっ」

生徒5「とおっ」

生徒4「はぁっ」

生徒2「ふんっ」

ナルト「はい残念!」パコココッ

生徒たち「くっそー!」

生徒3「……」

ナルト「どうしたってばよ? さっきからお前は全然かかってこないな」

生徒1「あーだめだめ、そいつ落ちこぼれだから」

生徒2「弱いし役に立たないし」

生徒4「そーそー」

生徒5「なーんで忍なんかにいるんだか、ハッ」

生徒3「……」ジワッ

ナルト「……」

ヒナタ(ナルトくん……)




ナルト「よっ」

生徒3「……僕のことは気にしないでください」

ナルト「あれだけ言われて悔しくないのか?」

生徒3「全部……本当のことです、僕には……きっと向いていないんだ」

ナルト「諦めるのか?」

生徒3「だって……! みんなが僕を虐めるんだ……! 弱いって分かってて、ボコボコにされるくらいなら……!」

ナルト「それなら強くなって見返してやればいい」

生徒3「無理だよ……あなたは天才だからそんなことが言えるんだ」

ナルト「いんや? 俺ってば里一番の落ちこぼれだったってばよ」

生徒3「え……?」



生徒3「う、嘘だ! あなたは英雄じゃないか!」

ナルト「最初から英雄だったわけじゃないってばよ」

ナルト「頑張って、一杯修行して、強くなった」

ナルト「でも一人で強くなったわけじゃねえってばよ。仲間がいたから強くなれた」

ナルト「お前も、強くなりたいならまず仲間に認めてもらえる何かを見つけるんだ」

生徒3「そんなもの……僕には」

ナルト「今日は特別に、お前に木の葉の秘伝体術を教えるってばよ」

ヒナタ「え……ナルトくん! それは」

ヒナタ(他里に勝手に木の葉の忍術を普及させたらさすがにマズイんじゃ……!)

ナルト「ヒナタ」ウインク

ヒナタ「はうっ!」

ヒナタ(ナルトくんにウインクされた……///)



生徒3「ひ、秘伝体術……!」

ナルト「おう、それも奥義だってばよ」

生徒3「奥義!」ワクワク

ナルト「まず構えは、こう!」カカッ

生徒3「こう?」

ヒナタ(あれは……寅の印?)

ヒナタ(ナルトくんが教えるのは一体どんな……)





我愛羅(ふむ……こうか?)ススッ





ナルト「よーしお前ら! 誰かコイツと戦ってみるってばよ」

生徒1「えー!?」

生徒2「弱いじゃん!」

ナルト「もしもこいつに勝てたらそいつには俺がとっておきの技を教えてやる」

ナルト「けど、こいつはつえーぞ?」

生徒3「……っ」プルプル

生徒5「俺がやる! へへー! 覚悟しろよ!」

生徒4「あーあ、こりゃ3のヤツ虐められて終わりだな」

ナルト「さあ? それはどうかな?」

生徒3「い、いくぞ……!」




生徒5「身体震えてんじゃん!」

生徒5「だいたいいつもドベのお前が俺に勝てるわけねーだろ!」

生徒5「一撃沈めてやるよ! オラァッ!」ズゴッ!

ナルト(! 良い突きだってばよ!)

生徒3「う、うわあああっ!」スブッ

生徒2「げ!? 貫いちゃった!?」

生徒1「おいおい!? やり過ぎだろ!?」

生徒5「あ……あれ?」

生徒4「違う! あれ砂分身だ!」

生徒5「野郎! 何処だ!」

生徒3「……」スッ



我愛羅(なるほど、本体は最初から地面に隠れていたのか)

我愛羅(上手く相手の背中を取ったな)








生徒3(……ぼくだって!)

生徒3「木の葉秘伝体術奥義……」

生徒5「!」

生徒5「そこか!」

生徒3「千年殺しぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ズボォッ

生徒5「え」

生徒1「あ」

生徒2「へ」

生徒4「わ」

生徒5「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!」



我愛羅(あれは効くぞ……)

我愛羅(何せ砂の守鶴さえダメージを受けたのだからな)









生徒たち「すっげー! 3が勝ったぞ!」

生徒3「や、やった……僕が、勝った!」

ナルト「よくやったってばよ」ナデ

生徒3「あ……ありがとう、ございます……!」ポロポロ

ヒナタ(ナルトくん……)

ヒナタ(……今回は、まあいいか)

ヒナタ「ふふっ」




我愛羅(こう、か?)

我愛羅(いや、こうだな……)



テマリ「戻ったのか、我愛羅」

我愛羅「……」シュッシュッ

テマリ「何やってんだい?」

我愛羅「木の葉秘伝体術奥義の練習だ」

テマリ「ええ!?」

我愛羅「テマリもやってみるといい」

我愛羅「これはかつて俺の守鶴さえ貫いた技だ」

テマリ「そんなのがか!?」

我愛羅「ふん」シュッシュッ

テマリ「……」

テマリ「ふーん」

テマリ「……」

テマリ「こう、か?」シュッシュッ

シカマル「……何やってんだ、オマエ」



テマリ「!?」

テマリ「き、貴様が何故ここに!?」

シカマル「任務で砂に来る用事があったから寄ったんだが」

シカマル「何やってんだソレ」

テマリ「こ、これは……」

シカマル「オモシレー動きだな、誰かにカンチョーでもする練習か?」ハハハ

テマリ「~っ///」

テマリ「これは、これはぁ……!」

テマリ「ええい! 風遁!」ビュゥゥウゥゥゥウッ

シカマル「うおわっ!? 何しやがる!?」

テマリ「黙れ! 黙って殺られろ!」///

シカマル「出来るか!」

  トー┘;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  >;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
 <_:::;;;;r'´|;;;ィ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   なんかヒナタからナルトの匂いがするぜ
   /;;;;;;;}v l/。|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   んでナルトからはヒナタの匂いか
   l:/l;;;;|j , -';;;;, -‐' ´ ̄`l;;;;;;;;;;;;「r‐、ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
    ' ヽ;ハ;;;;// ,, ┐    ノr::::::ト,ト 、ヽ',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   あいつらときたらまったく……はぁ。
      `ヘヾ' り l     lヘ;;/ ノノ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   生徒5に黙祷だな。

        }  ヽ'´ , -'´',   '    /!;;;;;;;;;;;;;;,-┐;,ゝ-‐
         ,' '´   ヽ   l    r-┘l;;;;;;;;;| ゝ',ィ  ノ/
       /      ヽ /    l‐/ノ/'ィノ、/;;r';;´;;└

       ヽ、‐      V   、 _ノ|ヽv';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;     おやすみ
         └-r'' `    ヽ--';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
            ヽ   、_ヽ\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
         、_「ヽ、_ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r- -ゝ\;l\「ヽ

          >;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r 、|' ´ ̄ ̄ `ヽ、_
          /;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ハ;;/




ヒナタ「ナルトくん、お疲れ様」

ナルト「おう!」

ヒナタ「今日は午前の講師だけで、あとはフリーだって」

ナルト「明日からは砂の隠れ里ラジオのパーソナリティ、だっけ?」

ヒナタ「うん」

ヒナタ「なんでも一般の人や末端の忍の人から上層部まで」

ヒナタ「いろんな人が投書してくるからそれを自分なりに答えていく番組なんだって」

ナルト「ふぅん」

ヒナタ「頑張ってね、ナルトくん」

ナルト「まかしとけってばよ!」



ナルト「んじゃ昼だな」

ヒナタ「あ、それなら……」

ナルト「お! 見ろよヒナタ! 砂の国のラーメン屋だって!」

ナルト「砂の岩塩使用、特性ラーメン!?」

ナルト「うひょ~! 食いに行こうぜヒナタ!」ワクワク

ヒナタ「……あ」

ナルト「ん? どうかしたか?」

ヒナタ「……」

ヒナタ「う、ううん、なんでもない」

ヒナタ「行こう、ナルトくん」

ナルト「おう!」

ヒナタ「……」



ナルト「うめぇ!」

ヒナタ「……」

ナルト「砂もなかなか侮れないってばよ!」

ヒナタ「……」

ナルト「どうしたヒナタ?」

ヒナタ「え? あ、うん」

ヒナタ「なんでもないの」

ヒナタ「……おいしいね」

ナルト「やっぱラーメンは最高だってばよ~」

ヒナタ「……」

ヒナタ「……うん、そう、だね……」


ごめん、今日はここまで

今日も無理そう。
風邪ひきました。すみません。


ナルト「うぃー! 今日も終わったってばよ!」

ヒナタ「お疲れ様ナルトくん」

ナルト「ヒナタもな」

ヒナタ「わ、私はなにもしてないし……」

ナルト「んなことねーってばよ、横にいてくれるだけですげー安心すんだ」

ヒナタ「ナ、ナルトくん……」

ナルト「んじゃまあ、ね、寝るってばよ」

ヒナタ「……うん」

ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「お、お先にどうぞ」

ヒナタ「ナ、ナルトくんこそ」



ナルト「……zzz」

ヒナタ(ナルトくん……眠ったみたい)ムク

ヒナタ(昼間のお弁当、気付かれる前に処理しないと……あ)

ヒナタ(悪くなってる……そうか、砂の気候で……)

ヒナタ(捨てよう……)

ヒナタ(……)

ヒナタ(ナルトくん……)ギュ

ヒナタ「……すぅ」




九喇嘛『……おい』

ナルト「んあ?」

九喇嘛『……ナルト』

ナルト「なんだってばよ~」

九喇嘛『あんまり煩くすると日向の娘が起きるぞ』

ナルト「ん……」

ナルト『で、なんだってばよ』

九喇嘛『ちょっと起きろ』

ナルト「????」



ナルト『俺に何をさせたいんだってばよ?』

九喇嘛『そこのごみ箱を開けてみろ』

ナルト「???」カパ

ナルト「なんだこりゃ」

九喇嘛『日向の娘がお前の為に作っていた弁当だ』

ナルト『な、ナニィィイイイイ!?』

九喇嘛『アホなお前は気付かずラーメンなぞ食べおって……』

九喇嘛『日向の娘っ子は言い出せなかったようだが』

ナルト『なんでもっと早く教えてくれねーんだってばよ!』

九喇嘛『たわけ! ワシはお前の保護者じゃないわ!』

ナルト『当たり前だ! お前は友達だってばよ!』

九喇嘛『……フン!』



九喇嘛『先ほど、傷んできたようで処分したようだな』

ナルト『ヒナタ……』

九喇嘛『ま、ワシにとってはどうでもいいがな、偶然起きていたんで教えてやろうと思っただけのこと』

九喇嘛『じゃあな、ワシは寝る』

ナルト「サンキュ、九喇嘛」

ナルト「……ごめんなヒナタ」

ナルト「……うし」

ナルト「……」モッキュモッキュ

ナルト「……」モッキュモッキュ



ヒナタ「ん……朝?」

ナルト「んぅ……」

ヒナタ「ナルトくん、まだ寝てる……」スッ

ヒナタ(無駄かもしれないけど……また作っておこう)

ヒナタ(えーっと)

ヒナタ「……」トントン

ヒナタ「これは捨てて……あれ」カパッ

ヒナタ「ゴミ箱に昨日捨てた分がない」

ヒナタ「まさか……」

ヒナタ(ナルトくんの箸だけシンクに残ってる……昨日全部片づけたはず)

ヒナタ(ナルトくん……)

ナルト「うーんうーん……」

ヒナタ(お、お腹壊さないといいけど)


ヒナタ(出来た)

ヒナタ(今日こそは食べてくれると……いいな)

ヒナタ「……」コソコソ

ヒナタ「……っ」ギュ

ヒナタ「……」

ナルト「ん……ふぁ……ん、あさ、か?」

ヒナタ「……」

ナルト「……ヒナタ」

ヒナタ「……」

ナルト「……へへ」チュ

ナルト(ヒナタが寝坊助で良かったってばよ!)

ヒナタ「……///」

九喇嘛(アホだなコイツ)



ナルト「さ、今日は砂のラジオのパーソナリティだってばよ!」

ヒナタ「今日は私もアシスタントとしてスタジオ入りするんだって」

ナルト「がんばろうな!」

ヒナタ「う、うん」

スタッフ(3、2、1、GO!)スッ

ナルト「……」コクッ

ナルト「さあ、始まりましたうずまきナルトの忍者ラジオ! 砂の隠れ里出張バージョンだってばよ!」

ヒナタ「ア、アシスタントの日向ヒナタです」

ナルト「このラジオはリスナーの皆さんからのお手紙をいろいろ読んで答えたりゲストとトークしたりする番組だってばよ」

ヒナタ「手紙は私達が砂に居る間は随時募集中なので」

ナルト「みんなガンガン送ってくれよな!」

ヒナタ「それでは、えっと最初のおたよりです」

ナルト「おう! なんでもこいってばよ!」

     |   ヽi   /  /   /       ノ    /

     |         ¦ /__∠____  ̄    イー―
     |         |/フ=======ミヽー―
     |       /  | :  .. : :    , -、_ \ヽ _ ___
     |      /.:::::::::_ニニニニニニニヽ<ゐ 」  \ヽ              まだ完治とはいかない。

     |   i  /.:::::::::/ >――く 一- 、     \ヾ            病み上がりで喉が痛い……

    トヽ   | /.:::::::::/ ' /弋_ツ > ヽ _ 」_ \     >:!           だらしない書き手ですまない……
     ヽ、   レ'.:::::::::/   _/  /.:::::::::: `ヾ:ヽ__/.::::トー '
        `V.:::::::::::/      _ /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|__
        ヽ::r-く |    /..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l /         ちなみにナルトラジオへはリスナーという名の
         〉|「>   /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!/          読み手のお手紙も待っているぞ。

       /´:::::| ヽ  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/           お手紙としてきたレスにはたいてい答ちゃう
      /..:::::::::ヽ 、ノ j:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〃           ので、ガンガン応募してやってくれ。
       ̄ ̄ヽ_ / \,、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i            お手紙が多いようなら、砂に居る間は
           レ7 ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.::::|            任務を度々ラジオにするよ。
              | Nヽ';::::::::::::::::、::::::::::::::::::::::::::〃:::::|  r'
             レ' i∧::::::::::::::::`======::::::::::|_/ l|
                 ';:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ l|                 おやすみ。
       _ 、_ へ、     ';:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/   l|
     /´  i !  ヽ>――‐〉::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/    l|
    /    i !   ヾ}   /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ    l|




ヒナタ「それでは最初のおたよりから」

ヒナタ「えっと……『砂へよく来てくれた。歓迎する。自分の里だと思ってゆっくりしていって欲しい』」

ナルト「おう、ありがとうだってばよ!」

ナルト「この暑さにはまだ慣れてねェけど、砂には砂のいいところがあるって実感してるってばよ」

ヒナタ「『お前の活躍に期待している』……だそうです。ペンネーム、我愛羅さんから」

ナルト「ってまんま本名じゃねーか!」

ヒナタ「あ、あはは……」

ナルト「我愛羅ァ! そこは名前隠せってばよォ! でもサンキュな! お前に追いつくために俺も頑張るってばよ!」

ヒナタ(ナルトくん……)キュン


ヒナタ「それじゃ次のおたよりです」

ナルト「んじゃ次は俺が読むってばよ、えっとなになに?」

ナルト「『お二人には特定の相手がいますか』って、ええ!?」

ヒナタ「こ、これは……」

ナルト「と、特定の相手って……」

ヒナタ「……///」

ナルト「ひ、ヒナタ! これラジオだから黙ったらダメだってばよ! 放送事故禁止!」

ヒナタ「で、でも……!」

ナルト「ま、まずは俺から!」

ナルト「俺ってば昔から理由もわからず嫌われて一人ぼっちだった」

ナルト「だから、そんな俺によくしてくれた人はみんな好きだってばよ」

ナルト「でも、その中でも、俺がそうだと気付く前から、孤独だと思っていた頃から、俺のことを見てくれてる人がいたんだ」

ナルト「だから特定の相手ってのが、その、そういう意味なら、俺は今、いる……ってばよ」チラ

ヒナタ「っ///」


ヒナタ「わ、私は……」

ヒナタ「そ、その、昔から引っ込み思案で……情けなくて」

ヒナタ「何をやってもだめで、自分が大嫌いだったけど……」

ヒナタ「自分と違って何かをやろうと必死になっている人を見て、そんな人になりたいって思ったの」

ヒナタ「なんでかな、小さいころからずっとその人こと見てた」

ヒナタ「わ、私は今も……その人こと、想ってます」

ナルト「……」

ヒナタ「……」

ナルト「は、恥ずかしいなコレ」

ヒナタ「う、うん……」




ナルト「気、気を取り直して次に行くってばよ」

ヒナタ「そ、そうだね!」

ヒナタ「それじゃえっと『(いたらと仮定して)恋人にしてもらいたい事はなんですか? 』だって」

ナルト「ん~、恋人にしてもらいたいこと……か」

ヒナタ「うん」ワクワク

ナルト「ん~~」

ヒナタ「?」

ナルト「んんんん~~~~!」

ヒナタ「そ、そんなに悩まなくても……」

ナルト「だってさ、俺ってば……特にこれといってねーんだもん」

ヒナタ「え」ガーン

ナルト「もうしてほしいこと、全部してもらってるからさ」

ヒナタ「っ////」


ナルト「昔はさー、デートしたい、だとか、一緒に何かしたい、とかさ、いろいろ俺も考えてたってばよ」

ナルト「でもさ、そんなのはどーでも良かったんだ」

ヒナタ「?」

ナルト「ただ、一緒にいて、分かり合ってくれるなら、どこかへ行こうと行くまいと関係ねーんだって気付いた」

ナルト「俺さ、両親いなかったから余計にさ、そういう人に飢えてたんだなって思う、今思えばガキだったのかもしんねーけど」

ナルト「昔の自分をガキだったと思えるようにしてくれたのは、今こういう気持ちしてくれた人のおかげだから」

ナルト「だから答えはない、かな。まあしいて言うならいつもどおり、かもな」

ヒナタ「」バタッ

ナルト「ヒナタ?」

ヒナタ「///」

ナルト「ヒナタ、おいヒナタってば! これラジオなんだから突っ伏してたらだめだってばよ!」

ヒナタ(ナルトくんって……ナルトくんって……///)


ナルト「ヒナタが謎のダウン中なんで引き続き俺が読むってばよ」

ナルト「えーと『ナルトさんはどんな人がタイプですか? 滞在中に会えたら、プレゼント受け取ってもらえますか?』」

ヒナタ「」ピク

ナルト「ペンネームナルトの嫁、さんって、エェ──!? また随分な名前にしたな……」

ヒナタ「!?」ガバッ

ナルト「んー何かくれるってんならもらうけど……好きなタイプか……」

ヒナタ「……」

ナルト「俺ってば母ちゃんにはさ、母ちゃんみたいな女性を探せって言われたんだけど……」

ヒナタ「……」

ナルト「……んー」

ナルト「諦めねェど根性を持ってるヤツで、自分の言葉は曲げねェヤツで、俺の横に居てくれるヤツ、かな」

ヒナタ「……」

ナルト「なんか上手く言えないってばよ」ハハハ

ヒナタ「///」


ナルト「ちなみに俺ってばおいろけの術なんかで」

ヒナタ「次のおたよりです」

ナルト「うえ!?」

ヒナタ「次は『ナルトさんは風影様と親交が深いと聞きましたが、どちらが受けですか? 』って……ええ!?」

ナルト「受け?」

ヒナタ「そ、それは……///」

ナルト「よくわかんねーけど我愛羅とは確かに友達だってばよ」

ナルト「んでこれは俺と我愛羅が戦った時の話か? 我愛羅は絶対防御って呼ばれるくらいだかんな、どっちかってと我愛羅が受けなんじゃねェ?」

ヒナタ「そ、そんなのだめ!」

ナルト「???」

ヒナタ「あ、でもそれじゃナルトくんが……!」

ナルト「おーいヒナタ?」

ヒナタ「こ、この質問は飛ばします!」

ナルト「???」


ヒナタ「つ、次です!」

ヒナタ「ペンネーム 砂狸さんから。

ヒナタ「『ナルトさんヒナタさんこんにちは』はい、こんにちは」

ナルト「こんにちはだってばよ」

ヒナタ『ナルトさんに質問があるので送らせていただいた。ナルトさんは恋愛のことは尾獣の九尾に相談しているみたいですがどうやってそんなに仲良くなれるのでしょうか....あ、あの友達の中にもいるのですがそこまで仲良くできていないので質問させてもらった』ってこれって……」

ヒナタ(もしかして……我愛羅くん?)

ナルト「九喇嘛とどうやって仲良くなったかってことか?」

ナルト「んー……まずは本当の自分を曝け出してぶつかってみるってばよ」

ナルト「俺だって九喇嘛とは何回も喧嘩したし、ぶっちゃけ死にかけたけど……今はそれで良かったって思ってる」

ナルト「けど別に恋愛で九喇嘛に相談なんかしてないってばよ」

九喇嘛『貴様はいつも腹の中で日向の娘日向の娘と煩いがな』

ナルト「うるせェってばよ! 言うんじゃねー!」

ヒナタ「???」←ナルトの中の声は聞こえない



ナルト「次は……んん? 何だこれ」

ヒナタ「どんなおたより?」

ナルト「『昨晩はお楽しみでしたね』ペンネーム鴉さんから 」

ヒナタ「なっ///」

ナルト「どういう意味だってばよ?」

ヒナタ「な、何もしてない! まだ何もしてない!」

ナルト「ヒナタ? 何を言ってんだ?」

ヒナタ「うあ……///」

ナルト「とりあえずナルトラジオ、ここで一曲リクエスト曲だってばよ、遥か彼方!」

ナルト「踏み込むぜアクセル~♪」


ナルト「ふぅ、なんとか終わったってばよ」

ヒナタ「そうだね……」グッタリ

ナルト「いろんな手紙来てたなあ」

ヒナタ「うん」

ナルト「もしかするとまた呼ばれるかもしれないらしいぜ」

ヒナタ「……うん」

ナルト「ま、今日も午前中のこれで終わりだし、さっさと昼にしようぜ」

ヒナタ「あ……うん」

ナルト「……」

ヒナタ「?」

ナルト「」チラッチラッ

ヒナタ「!」


ヒナタ(ナルトくん……)

ヒナタ「ナルトくん、もし良かったらなんだけど」

ナルト「おう! 食うってばよ!」

ヒナタ「まだ何も言ってないけど……」

ナルト「あ」

ヒナタ「くすっ」

ヒナタ「いつ気づいたの?」

ナルト「え? あ~……」

ナルト「け、今朝ヒナタがバッグに詰めていくのが見えたから」

ヒナタ「そっか、じゃあ一緒に食べよ」

ナルト「おう!」



ナルト「うっめー!」

ヒナタ「ありがとう」

ナルト「こんなことなら昨日も食べておけば良かったってばよ」

ヒナタ「そういえばどうして昨日のこと気付いたの?」

ナルト「それは……って、ん、待てよ?」

ヒナタ「?」

ナルト「そういうヒナタは一体いつこれ用意したんだってばよ?」

ヒナタ「あ」

ナルト「これだけの弁当、起きてから俺に気付かれず作るなんて……」

ヒナタ「そ、それは……///」

ナルト「もしかしてヒナタって料理するのめちゃくちゃ上手いんじゃねえか!?」

ヒナタ「え」

ナルト「短時間でここまでの料理を作れるなんて……すっげーってばよヒナタ!」

ヒナタ「あ、あははは///」

ヒナタ(い、言えない///)

九喇嘛(馬鹿が……)ハァ

          / : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
       /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :',
        ,′: : :/\: : : : : : : : : : : : : : : ::
        |: .: :./   ` ' : :,: : : : : : :./7: : :}    今日はここまでだってばね
        |: :: :|-‐‐-     >-‐<:/: : : :!
        |: :: :| _____ ヽ   _____ | : : : :|
        |: :: :|´ ̄ `     ´ ̄ ` | : : : :!
        |: :: :|     ;        | : : :│
        |: :: :|    ヽ '       ! : : : |       おやすみ
        |: :: :|   、    ___, │: : : |
        |: ::.小     ̄      |: : : :l|
     /|: : :l|::::\       ィ´l|: : : :|',
.    /: |: : :l|::{.< ` ‐-‐ ´ >, |: : : :| ',

  ___./:_:_l: : :l|_:} \     / │ : : |:_:',__
/     ∧: ::|i:}    \ /   /! : : /i:{   \
       }i∧::{i:i{ヽ   f7  ./  } : /i:i:i:}



──数日後

ナルト「うし、今日の任務も終わりだってばよ」

ヒナタ「でもまさかワニの散歩だなんてね」

ナルト「世の中には変わった趣味の人もいるもんだってばよ」

ヒナタ「そういえばラジオは意外と好評でまたやって欲しいって言ってたよナルトくん」

ナルト「へえ、ま、かまわないってばよ」

ナルト「しっかし俺たちも砂にだいぶ慣れたと言うか馴染んだと言うか」

ヒナタ「まだそんなに経ってないけどね」

ナルト「でも昼間の暑さと夜の寒さはまだキチーところもあるよな」

ヒナタ「うん」

ナルト「ヒナタが毎晩あったかくて良かったってばよ」

ヒナタ「ちょ、ナ、ナルトくん……!」



ナルト「我愛羅ァ! 任務終わったってばよォ!」

我愛羅「ご苦労……」

ヒナタ「ナ、ナルトくん……一応風影様って及びしないと」

我愛羅「友にそのような気遣いは無用」

カンクロウ「いやだめだろ我愛羅」

カンクロウ「そういうケジメはしっかりつけるじゃん」

カンクロウ「いい感じに任務こなしてるじゃんナルト」

ナルト「おう! もうバッチリだってばよ」

カンクロウ「人気や評判も上々……我愛羅、あの企画実行に移すじゃん?」

我愛羅「アレか……しかしな」

ナルト「なんの話だってばよ?」

ヒナタ「……っ、ごめんナルトくん、ちょっと私席外すね」



ナルト「? どうしたヒナタ?」

ヒナタ「えっと……」モジモジ

ナルト「???」

カンクロウ「……いってこい、ナルト、すこしは気遣うじゃん」

ナルト「何がだってばよ?」

カンクロウ「……後で教えてやるから」

ヒナタ「ちょ……!」

ナルト「なんでお前がヒナタのことわかるんだってばよ?」

カンクロウ「フツー見たらわかるじゃん」

我愛羅「そうなのか? 俺には分からないが」

カンクロウ「テマリィィィーー! もうこいつらなんとかするじゃん!」


テマリ「なんだい騒々しい」

ヒナタ「あ、あの……」モジモジ

テマリ「! 早くいきな」

ヒナタ「すみません!」

ナルト「?? なんなんだってばよ?」

我愛羅「分からないな」

テマリ「このバカタレ共が……!」ゴチンゴチン

ナルト「っテェ───!?」

我愛羅「フッ、砂のガードに不可能はない」シレッ

ナルト「ずっりぃぞ我愛羅!」

テマリ「いい加減にしな!」ゴチン!

我愛羅「馬鹿な!? オ、オレの砂を通りぬけるとは……」

テマリ「おふくろもさすがに空気を読んだんだろうよ」


テマリ「ったく、お手洗いくらい気付いてやりな」

ナルト「お手洗い? ってトイレか」

我愛羅「なんだそんなことか」

ナルト「別に隠さなくても……」

テマリ「女の子は男子に知られると恥ずかしいものなんだよ!」

ナルト「は、はぁ……」

カンクロウ「まだまだ修行が足りないじゃん?」

ナルト「お、オッスカンクロウさん」

テマリ「カンクロウ……さん?」

カンクロウ「な、なんでもないじゃん!」



ヒナタ「……!」

ヒナタ(……来た)

ヒナタ(とうとう、来ちゃった……)

ヒナタ(……)

ヒナタ(これで……あと二日後には)

ヒナタ「……」

ヒナタ「///」

ヒナタ(な、なんて言おう……)

ヒナタ(ゆ、勇気を出さなきゃ……!)



カンクロウ「それでさっきの話だけど」

ナルト「ん?」

テマリ「それって」

我愛羅「ナルトプロデュースの話か」

ナルト「プロデュース?」

カンクロウ「ナルトは人気あるじゃん」

カンクロウ「だから歌って踊ってサイン会に握手会、ライブをする話が上がってるじゃん」

カンクロウ「各種グッズから写真集までオファーはあるじゃん」

ナルト「うえええええ? そういうのって柄じゃないってばよ」

カンクロウ「でもこういうのがある意味一番里にとっても実入りがいいじゃん」

テマリ「任務扱いなら断れないだろ」

ナルト「そうだけどさあ……」



カンクロウ「抽選で抱擁券やキス券を出す案もあるじゃん」

ナルト「やりすぎだってばよ! キスは絶対だめだかんな!」

我愛羅「では他はいいんだな?」

ナルト「え」

我愛羅「よし、カンクロウ、さっそく手配だ」

カンクロウ「了解じゃん!」

テマリ「忙しくなるな」

ナルト「エェ───!?」

ヒナタ「た、ただいま……」



カンクロウ「とりあえずナルト、明日は写真を撮ってもらうじゃん」

ナルト「写真?」

カンクロウ「シークレットな特別写真から写真集用にまで多彩なラインナップをお願いするじゃん」

カンクロウ「シチュエーションは俺が考えとくじゃん」

ナルト「まあ、写真撮影くらいなら……」

カンクロウ「決まりじゃん! 人気があるようならマジで会場押さえてライブするからそのつもりでいろじゃん」

ナルト「うへぇ」

ヒナタ(何の話だろう……? それよりどうやって伝えるか、だよね///)

我愛羅「……」

我愛羅「頼んだぞ、カンクロウ、それと後で話がある。いや、風影命令がある、俺の部屋まで来てくれ」

カンクロウ「……? わかった」

我愛羅「……絶対だぞ」


───────

カンクロウ「なんじゃん?」

我愛羅「俺は風影だ、そうだな?」

カンクロウ「? 当たり前じゃん」

我愛羅「……ナルトのグッズの話だが」

カンクロウ「ああ、すでにいくつかは発注済みじゃん」

我愛羅「俺には全てを回して欲しい、むろん金は俺の財布から抜いても構わん」

カンクロウ「……は?」

我愛羅「ナルトの晴れ舞台にナルトのグッズ、友として、また開催国の影として、持っていなければなるまい……!」

カンクロウ「い、いや我愛羅……?」

我愛羅「嫌とは言わせん……」

カンクロウ「お、おい!? な、何砂なんか持ちだして」

我愛羅「わ   か   っ   た   な   ?」

カンクロウ「─────────!?」

              __
      _≧ ̄ ̄`´   <
      >:::::::::::::::::::::::::::::::::::::>
    ∠::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>

     イ::::/ ̄| ̄ ̄.イ ̄ |∨ト!
.     レ:::l   |_∠{__}_.|  |      昨日はごめんよ
     f=| 「二‐-' ̄ー二 T.|      気付けば寝ちゃったんだ。

     | l| | く:::lラ !くl:l_ラ | |      それと、Xデーは近いよ

      ヽ.! ',  ̄  |   / /
      ハ __〉   ` ´   〈_/
     / くくレ! ヽ/二二ヽ} 〉〉      おやすみ
     |  || |:::/ , ‐‐‐‐、} | |
   /|  || |::|     ' ̄l | | |、
´ ̄`  \|| |ハ    / ‐'.| |/ \ _
=、      /::::::\ ハ「 ̄||      | |
  ヽ.    /:::::::::::::::\}  \._O__| ト、



ナルト「ふぃー、写真ねえ」

ヒナタ「……」

ナルト「なんかまーだしっくりこないってばよ」

ヒナタ「……」

ナルト「なあヒナタ」

ヒナタ「……」

ナルト「ヒナタ?」

ヒナタ「……え? あ、なに?」

ナルト「どうしたってばよ?」

ヒナタ「……」

ナルト「?」



ヒナタ「あ、あの……」

ナルト「ん?」

ヒナタ「……な、なんでもないの」

ナルト「ほんとか?」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト(なーんか隠してる気がするってばよ)

ヒナタ「そんなことより、も、もう寝よう?」

ナルト「……わかったってばよ」

ナルト(ここでの睡眠にも慣れたなァ)

ナルト(一緒に寝るのあんなに緊張していたのに)


ヒナタ「……」

ナルト「っておい」

ヒナタ「え、えと、なに、かな」

ナルト「なんで今日に限ってそんなに離れてるんだってばよ」

ヒナタ「そ、その……///」

ナルト「砂漠の夜はさみーんだからそんな隙間ができるような寝方したら寒いってばよ」グイッ

ヒナタ「あっ///」

ナルト「……こっちこい」ギュ

ヒナタ「っっっっ!」

ナルト(……ちょっと、恥ずかしい///)

ヒナタ(あうあうあ……///)



ヒナタ(ナルトくんが近い……///)

ヒナタ(あ、明後日にはもう、こ、これをは、はだ、裸で……)

ヒナタ「きゅう……///」クラッ

ナルト「ん? もう寝たのかヒナタってば」

ナルト「はえーな」

ヒナタ「……」

ナルト「……良い匂いだってばよ」

ヒナタ「……」

ナルト(すべすべしてるし)

ナルト(やわらけーし)

ナルト(あったけぇ……)ギュ

ナルト(なんか、ずっとこうして抱きしめていたいってばよ……)


───────────

───────

───


ヒナタ(ナルトくんは今、目の前のスタジオの中で一杯写真を撮ってるみたい)

ヒナタ(私は中には入れてもらえなかった)

ヒナタ(それにしても、もう明日だよ……!)

ヒナタ(ど、どうしよう……)

ヒナタ(緊張してきた……!)

ヒナタ(恥ずかしい……!)

ヒナタ(あうあうあ……///)

ヒナタ「……きゅう」パタッ

テマリ「なんでこいつ、待ってるだけで気絶してんだ」



ナルト「うぇぇ! なんだってばよこのポーズ!」

カンクロウ「いいからやるじゃん」パシャパシャ

ナルト「ってーかなんで上半身裸の写真まで撮るんだってばよ!?」

カンクロウ「需要と供給に応えるためじゃん」パシャパシャ

ナルト「いみわかんねー、こんなの買うやついないってばよ」

カンクロウ「……そうともいいきれないじゃん」ボソ

ナルト「???」

カンクロウ「いいから文句言わずにやるじゃん! これも任務じゃん!」

ナルト「わ、わかったってばよ」

カンクロウ「そこで目を細めて! そう! 次はカメラ目線で! いいじゃん!」パシャパシャ

ナルト「……」

カンクロウ「次はこれに着替えるじゃん!」



──翌日・夜

ナルト「疲れたってばよ……」

ナルト「なんで忍の俺が歌やらダンスやらの練習しなきゃいけねーんだってばよ」

ナルト「それに……」チラ

浴室「」サァァァ

ナルト「ヒナタはここ数日上の空だし」

ナルト「……はぁ」

ギィ

ナルト「お、上がったか……………………!?」

ヒナタ「っ!」プルプル



 そこにいたのは、濡れた髪からポタポタと雫を滴らせ、その身にはバスタオルだけを巻いた日向ヒナタだった。
 体をプルプルと小刻みに震わせて、片手で落ちぬようバスタオルを押さえながら、つま先立ちでナルトを見据えている。

ナルト「は……? な、何て恰好してんだヒナタ……」

 何がなんだかわからない。
 およそ現状を理解するための情報整理がナルトの頭の中では出来なかった。
 砂に来てからおよそ一週間余り。ヒナタが入浴するのはいつものことだが、彼女はいつも浴室から出てきたときは可愛らしい寝巻姿だった。 
 ホカホカと湯気を伴うその姿だけでナルトは胸の奥にドキンとした強い衝撃を受けていたので、予想外のこれはまさに寝耳に水と言っていい。
 心臓が煩いくらいに過剰運動を繰り返し、ナルトの頬を染め上げていく。
 だが同時に目も離せなかった。
 美しい、綺麗だ。芸術などというものとは無縁だと自覚しているナルトだが、それでもこれ以上に美しいと思える物はないと言えるほど、その姿には目を奪われてもいた。
 ヒナタが巻いているのはバスタオル一枚のみ。
 その布面積は決して広くない。胸元から股下二十センチまであるかないか。
 彼女の肢体はその部分を除いて生まれたままの姿でそこにあった。


 白い、艶のある肌。
 ポタリと滴る水滴が瑞々しさを増加させていく。
 震える肩は触れば壊れてしまうのではないかと思う程小さく、はっきり見える鎖骨に思わず唾を飲み込む。
 タオルから伸びる肌色の肢体は引き締まっていて、男性とは違う膝の小ささにドキリとする。
 やや内股気味となった脹脛はぷっくりと膨れているが、無駄な肉を感じさせない程細い。
 踵を浮かせて、爪先立ちで震える脚は、爪の隅々まで美しく、綺麗だった。

ヒナタ「……や、約束、した、から」

 ようやく放たれたヒナタの言葉にハッと我に返る。
 言われて、すぐに非難の言葉ではない事に安堵し、それから彼女の言葉の意味を理解していく。

ナルト「約束って……!」

ヒナタ「今日は、大丈夫、だから」

 言わんとする意味は流石に理解した。
 だが、ナルトは途端にパクパクと魚じみた呼吸で口を開いては閉じる。
 嘘偽りなく言うなら、すっかりそんなことは忘れていた。
 いや、そこまで本気にしていなかったというべきか。
 自分はヒナタが好きだ。彼女も自分が好きだ。ならそれでいいとどこかで勝手に自己完結している部分があった。
 その先へ進むことを望んでいなかったわけではないが、未だ現実味をナルトは感じられずにいたのだ。

 彼女のこの姿を見るまでは。



 ぴちゃっ。
 水音を立てて、一歩ヒナタがナルトへと踏み出す。
 ドキリ、とした。またも高い鼓動がナルトの胸を打つ。
 彼女の血統による白瞳は、怯えを孕みつつも、決意を固めていた。
 タオルによって隠された胸部が大きく脈動しているのを、不思議と目で追ってしまう。

 ……大きい。

 ぴちゃっ。
 また一歩。ヒナタが近づいてくる。
 ヒナタの頬は薄い桃色から林檎に近しいほど赤く染まりつつある。
 タオルを抑える手を離した。

 はらり。

 タオルが少しだけめくれる。
 まだ落ちはしない。体に巻き着つけて、端部を巻いてできた隙間に挟み込んでいる。
 しかし、動けば動くほどその程度の支えは解けてしまう。
 それが分からない程彼女はうつけでも幼くもない。



 ぴちゃっ。
 最後の一歩。ナルトの正面に少女……から女性へと成長を遂げたヒナタは立ち止まる。
 ベッドに腰掛けていたナルトは呆然と見上げるような姿勢でヒナタを見つめ返していた。
 ヒナタは未だ体をプルプルと羞恥で震わせながら、それでも覚悟を翻すことなく、静かにナルトの胸へとしな垂れかかる。

ナルト「っ……ヒ、ヒナ」

ヒナタ「ナルトくん」

 ナルトが何か言う前に、言葉を重ねる。
 彼女にしては珍しい行為。元来恥ずかしがり屋で口下手な彼女は誰かがしゃべることを遮ることなど皆無に等しい。
 ヒナタはナルトの肩に優しく手を乗せて、ナルトの顔に自らの顔を近づけた。
 距離など測るのも馬鹿らしいほどの近さ。互いの吐息を頬に感じられるほどの距離で見つめ合い、そして。

ヒナタ「……私を、愛してください……!」

 長い夜が、始まろうとしていた。

          {{。    ___ ¨  ‐---==ニニ二二二\: : : : : : : : : : : : : : :|
          {{   〃x=ミノ         o`ヾ二二\: : : : : : : : : : : : :|
              lド   <_ (__,)               }二ニニニ\: : : : : : : : : : :|      【白眼!】
           |i} `、 <           o }二二二ニニ\: : : : : : : : :|
           |i:} トミ、 ` ー-  ____ o,ノ二ニニニフ⌒ヾ: : : : : : :l      【白眼!】
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           |i:il ` ‐┴      イ´ ̄`ヾ‐-,   |i:i:i:i:i| 〉.../ /: : : : : : :.i
         /|i:i:!         ゝ _   } ′  |i:i:i:i:i|./// `ヽ : : : ‘,     【白眼!】
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       , ,′  |i:i:| ':,  ー ^                !:i:i:i:i| \:}       i : :‘,   【白眼!】
        { {    |i:i:|  ':, ゝ. __              イi:i:i:i|   〉        }: : :‘,
       { {   |i:i|   ∧      `^       . ´  |:i:i:i:i|   /          ,゙\: :.‘,
.        { }    li:il    V/>   ______  <  /  .|i:i:i:i:| /         /   \:}
        }∧  l:i:|    \;{   \      /  .|i:i:i:i|         /     \
         { ∧ .!:i|    /`ー  .,_   _,.  -‐|i:i:i:i|
       }  \|i:|   /         ̄        |i:i:i:i|       /          }

明日はこれないかも。

おやすみ。

あ、ここってガチエロOKだっけ?




 触れたヒナタの肩は壊れ物のように儚くて、震えていた。
 良いのか、と問いかけると眼でイエスと応えられる。
 潤んだ瞳は、それ以上は聞かないで欲しいと訴えていた。

「ここまで来たら、もう止まんねーぞ」

 コクリ、とヒナタは頷く。ナルトはそんなヒナタの頬に手を添えて、顔を上げさせた。
 ゆっくりと上がる彼女の顔。

「あ……」

 小さい唇から漏れる吐息。それを塞ぐように、ナルトの唇が重ねられた。
 数える程度だが、キスの経験はある。とても甘くて、不思議な感触。何度経験しても胸に灯る幸福な感覚。
 今日までは、ただそれだけの行為だった。それだけで満足して、完結していた。

「は──ん、ちゅ」

 今、完結していた行為が、その先へとシフトする。
 ぬるりとヒナタの口内に侵入してくるナルトの一部は、これまで経験したことの無い新しいものだった。


 少しだけザラザラとした舌触り。
 そもそも他人に舌を触れられるという経験がめったにあるものではない。
 少しだけこそばゆい。ナルトもどうしていいのかわからないのか、侵入を許された舌は所在なさげに怯えながら小さい口内洞窟を彷徨う。
 と、舌先が触れ合った。

「んっ!」

 ぬるっと舌上を舐めるようにナルトの舌が奥へと入り込む。
 ぞくりと背筋を這い上がるような不思議な感覚。形容しがたいそれは、不快と快感の狭間で感情をどちらに傾ければ良いのか判断に迷う。
 ナルトもそんなつもりは無かったのか、慌てて舌を引っ込めた。
 目で心配そうに見つめられる。不慣れな深い接吻は互いにどうすれば良いのかわからなかった。
 だが、ここで止めるという選択肢はヒナタの中には無かった。
 弱々しい握力でナルトの肩に置かれていたヒナタの手がくしゃっとシャツを掴む。
 今度はヒナタの方から唇を押し付けるようにして、舌をナルトの中へと侵入させた。

「ちゅ、はん───れるっ」

 小さい、自分の物ではない舌がナルトの中へと入ってくる。絡めあうように舌先からにゅるりと混じりあい、撫であう。
 難しい、と思った。またすぐに口を離す。

「は、はは──俺ってば、下手でごめん」

「ううん、私こそ……」

 互いに目を伏せ、少しだけ暗くなる。
 その時だった。



「あっ──!」

 一瞬の気の緩みから、ヒナタの体を覆うタオルがはらりと落ちる。
 ナルトの膝に乗るようにしていたヒナタの裸身が露わになった。
 ヒナタは一瞬肩をいからせ、慌てて胸を隠そうとして……やめた。

「み、見な……ううん、み、見て……わたしを、見て……ください」

「え……っ」

 ヒナタの震える手が、伸びた中空からぶらんと下げられる。
 ナルトの瞳には、震えながら紅潮し、羞恥に耐えているヒナタの乳房が映っていた。
 大きな膨らみの頂点には桃色の突起がピンと勃っていて、ごくりと生唾を飲み込む。
 びくり、とナルトの男が反応したことを、幸か不幸かヒナタは見逃さなかった。
 ナルトのズボンは、痛そうなほど膨れ上がっていて、解放を望んでいる。

「ナ、ナルトくんも、脱ごう……?」

「お、おう……」




 一度ナルトの上から降りたヒナタは隣に座り直す。
 ナルトはその隙にシャツを乱暴に脱ぎ捨て、腰のベルトに手をかけて、すこし動きを止めた。

「……」

「ナルトくん……?」

 いいのだろうか。
 一瞬の逡巡。しかし、ヒナタの不思議そうな声にナルトは一気にズボンを投げ捨てた。
 ここで思い悩むことはヒナタの決意に泥を塗る行為だと遅ればせながら自覚し始める。
 パンツ姿になったナルトは腰を下ろすとヒナタをジッと見つめ……初めてこちらから懇願した。

「胸、触らせてもらって、いいか」

 ヒナタはビク、と震えつつもまた僅かに持ち上げつつあった腕を静かに下ろしながら、頷く。

「ど、どう、ぞ……」

 ナルトの手が、産まれて初めて異性の胸を掴んだ。



(柔らけェ……)

「はぁ──っ、んっ、や──っ、ぁ」

 漏れる吐息にドクンドクンと股間を膨張させながら、ナルトはヒナタの双丘に触れ続けた。
 クイッと優しく掴み、揉んでみる。

「ん──」

 指の隙間からはみ出るほどのボリュームを誇るその感触に、ナルトの男根はパンツに大きなテントを張り続けた。
 くにゅくにゅと少しずつ力を強めながら弄り、揉みしだく。

「ふぁ──はぁ、ああっ──! や、な、なるとくん、ちょっと、つ、強い……」

「あ、わ、わりぃ」

 段々と吐息が荒くなるヒナタに興奮し、途中から夢中になりかけていたナルトはハッと我に返った。
 ぜぃ、ぜぃ、と息を整えるヒナタの頬は紅潮し、息を吐く度に胸が膨らむ。
 それだけで、ナルトはどうしようもないほど劣情を催した。

(お、俺って、こんなにエロかったのかよ……!)


 少しだけ自己嫌悪に陥る。
 だが、息を整えたヒナタは小さく微笑んで「も、もう大丈夫だから」と胸をナルトへ明け渡した。
 強がり、なのだと思った。そう思っていた。
 だというのに。


 ──彼女の笑みが、あまりにも嬉しそうで、幸せそうだったから。



「ヒナタ……っ」

 湧き上がってくる劣情を押さえきれなくなってくる。
 今にも彼女をめちゃくちゃにしてしまいたい。
 犯してしまいたいという──手順を飛ばした行為に踏み切りたくなる。
 だから──まだ少々大きな鼓動を続ける彼女の胸、そこに。
 ナルトはむしゃぶりついた。

「ナ、ナルトくん──っ!」

「……」



 彼女の、屹立いた桃色の乳房を口に含んで、れろれろと舐める。
 ちゅぱちゅぱと音を立てて、赤ん坊のように乳房を呑んだ。

「はぁぁ──っ、んぁ、んくぅっ──! や、ナ、ナルトくぅん──っ」

 くすぐったいのだろうか。
 ふとそんな冷静な思考と、感じているのだろうか、という欲望的好奇心が湧き上がる。
 ヒナタはナルトのトゲトゲした頭に手を乗せ、しかしナルトを突き放すでも止めるでもなく、嬌声のような声を漏らしては吐息を荒くしていく。

「はぁぁん──は、ア──やぁ、ふぁ、ぁぁん──っ!」

 声が高まるほど、ナルトの中のヒナタへの劣情は歯止めが効かなくなっていく。
 傍目から見ても大きいヒナタの胸に吸いつき、乳房を舌先でコロコロと転がすように舐めては吸っていく。
 舐められる度にヒナタはイヤイヤ、と首を振るような仕草をするが、それはやはりくすぐったさを堪えているようにも見える。


 ──ふと、ナルトの中にイタズラ心が浮かんだ。



 舐めまわす行為を止める。
 急に止まったナルトの動きに、ヒナタは「え?」と不思議そうに顔を覗き込んだ。
 その瞬間にナルトは彼女を抱き寄せ、耳元で囁く。

「ヒナタ、好きだってばよ」

「──っ!」

 かあああっと紅潮していた頬に赤みが増していく。
 それだけで気を良くしたナルトはそのまま舐める対象をヒナタの耳へとシフトした。
 れろっ、と耳を舐められたヒナタは余程予想外だったのか抱きしめられたままじたばたと暴れ出す。
 だがナルトはしっかりと彼女をホールドして離さない。
 さっきまでしゃぶっていたヒナタの胸が、ナルトの体に張り付いて、形がつぶれているが、気にしない。
 そのままナルトはうなじにやさしくキスをする。
 細い肩は否が応にもナルトに女性らしさを意識させた。



 そのままゆっくりと下がり始めたところで、初めてヒナタが少しだけ逃げる。
 ふるるっと震えつつ身を引いた。

「ヒナタ……?」

「そ、その脇はちょっと……」

 どうやら脇を触れられるのは嫌なようだった。
 しかしそう言われると余計に触れたくなる。

「なんでだってばよ?」

「き、汚いし、臭いがしたら嫌だし……」

「大丈夫だってばよ」

「や、やぁっ……!」



 ヒナタの不安がる顔に、ゾクゾクとした背徳感を募らせてナルトはヒナタの脇に触れようとする。
 だが、流石にヒナタもこればかりは抵抗した。

「だ、だめ……ここは……だって」

「ヒナタ……」

 胸よりも脇を気にするとは……。
 ナルトに女心は分からないが、しかしこうやって抵抗するヒナタが何故かとても愛おしかった。

「ヒナタの全部が、好きだってばよ」

「っ、ず、ずるいよナルトくん……」

 ヒナタの手首を掴んで、ゆっくりと脇に近寄っていく。
 ヒナタは未だ小さい抵抗を続けているが、本気のものではない。


「ひゃ!」

 ナルトは脇まで近寄ると、クン、と匂いを嗅いだ。
 一瞬かかった息がヒナタをくすぐらせる。
 どうやら先の不安の外にも、ここはヒナタのくすぐりポイントらしい。

「大丈夫、良い匂いかしねーってばよ」

「……うぅ」

「ヒナタは、どこでも良い匂いがすんだな……」

「……は、恥ずかしい……!」

 顔を背けるヒナタに益々愛おしさが増していく。
 だから、聞いてみたくなった。



「ヒナタ」

「な、なに?」

「さっきの、気持ち良かった?」

「さっきの、って?」

「おっぱい」

「っっっ!」

 ヒナタは顔を俯けて震えた。
 頬を両手で押さえて、羞恥に耐えている。
 その仕草が、自分の思い上がりではないとナルトを安心させ、また喜ばせた。



「気持ち良かったんだ?」

「あ、あの……その」

「そうなら、嬉しいってばよ」

 ナルトはヒナタの脇腹を捕まえると抱き上げ、自分の膝の上に乗せた。

「きゃっ」

 そのまた、またヒナタの尖った乳房を含んで、ちゅぱちゅぱと舐めくり回す。
 ちら、とヒナタの顔を見ると、頬を真っ赤に染めて顔を両手で覆いながら、指の隙間からはちゃっかり白瞳を覗かせて何をしているか見ていた。
 れろれろれろ……と乳房の周りを何度も舐めまわしながら視線を交わし合う。
 周知の方が強いのか、ヒナタが快感に酔う表情を見れないのが、少しだけ残念だった。


 ナルトは一度ちゅぱっと乳房から口を離す。
 てらてらと唾液で光るヒナタの乳房がいやらしい。
 いい加減薄布とは言えパンツを穿いていることすら辛くなってきた。
 それを、ヒナタも感じ取ったのだろう。

「ナ、ナルトくん……その当たってる、から」

「あ、いや、これは……」

「う、うん……いいの。でも……辛い、でしょう……?」

 チラチラとナルトの股間にある大きなテントを見られ、ナルトも些か恥ずかしくなってくる。
 もっとも、ナルトのソレはその度にびくんびくんと波打って肥大化の一途を辿っているのだが。

「こ、今度は、私が触ってもいい……?」

 ヒナタの申し出に、ナルトは言葉もなく、ゆっくりとパンツに手をかけた。



 腰を浮かせたヒナタの下を通すようにパンツを脱ぎ捨てる。
 ナルトの男性器が、外界へと露わになった。

「お、おっきぃ、ね……」

 ヒナタにとって、恐らくは初めて見るであろう男性器はびくびくと動き、血管が白眼のそれのように浮き上がっていた。
 ごくり、と息を呑んで恐る恐る先っぽを撫でてみる。
 びく、びく、と小さく動いてる男性器の亀頭は、何と形容していいのか分からない感触だった。
 ただ、触れた指にねっちょりとした液体が付着した。

「これ……これが、せい、えき……?」

「い、いや、これはまだ違うってばよ」

 流石のヒナタもその手の知識についてそこまで詳しくない。
 “行為そのものバリエーション”については密かに勉強していた彼女だが、それに伴う肉体の影響など、分かるはずもない。




「えっと、手で掴んで、上下に擦れば、いいのかな」

「お、おう……じゃあ、そんな感じで、頼む」

 ヒナタは頷くと優しくナルトからそびえ立つ肉棒を掴んだ。
 ナルトは一瞬目を閉じ、「くっ」と声を漏らす。
 ヒナタは強かったのか、と慌てて手を緩めるが、ナルトは首を振った。

「た、他人に触られるのなんて、初めてだからちょっとびっくりしちまって……大丈夫、ってか、触られただけで、ヒナタの手、気持ちいいってばよ」

 またもヒナタは頬が熱くなるのを実感した。
 触られるだけで気持ちいい、というのは実はヒナタが先ほど実感していたことでもある。
 もしかすると自分はとんでもない淫乱なのではないかと内心不安にも駆られていたのだが、ナルトの言葉を聞いて安堵し、嬉しくなった。
 彼も同じ気持ちで、自分がそうさせることが出来ているのだと。



 ヒナタは改めてナルトの肉棒を掴む。
 ドクドクと鼓動を放ち、思った以上に熱を帯びているそれは、想定よりは柔らかかった。
 少しだけ力を入れるとふにっと形を変える。
 もっと鉄のように硬い物をイメージしていたヒナタは少しだけホッとする。
 次いで、ぎこちなくだが、手を上下に擦り始めてみた。
 かこっ、かこっと肉皮が動く音が微かに響く。

「っ……! ちょっと、痛いってばよ」

「あ、ごめんなさい!」

 力が強すぎただろうか。
 初めてのヒナタは不安に駆られ、扱くのを中断する。



「あんま渇いてると、痛てーんだ」

「そう、なの?」

 ヒナタは少し考え、ふと自分の髪がまだ湿っていることに気が付いた。
 ヒナタは自分の髪を両手で掴むと掌に練り込むようにしながら梳いていく。
 そうして、湿った両の掌で、再びナルトの肉棒を掴んでゆっくりと上下に擦ることを再開した。

「こ、これなら、どう?」

「うああっ、い、いい感じだってばよ。た、ただ……」

「すぐ乾いちゃうんだね、分かった」

 ヒナタは何度か同じ行程を繰り返してナルトの肉棒を扱いていく。
 すると、ナルトの亀頭から徐々に視覚出来るほどの白い泡のような液体が分泌され出していること気が付いた。

「こ、これが、せいえき……?」

「い、いや、これはさっきのがもっと出ただけで……」



 カウパー腺液、先走り汁……呼び名は様々なれど、そのどれもを二人は知らなかった。
 ナルトにいたってはそういうもの、という認識しかなかったし、ヒナタにとってはそこから出てくるのはオシッコか精液だけだと思っていたのだ。
 それはあながち間違いとも言えないのではあるが。
 ただ、そのおかげでぬめりを増したナルトの肉棒はヒナタの手で扱かれることに慣れてきた。

「はぁ、はぁ、く──! も、もういいってばよ……!」

 真面目に、よいしょよいしょと擦ってっくれるヒナタ。
 それだけでナルトはあやうく達してしまうところだった。
 止められたヒナタは一瞬キョトン、としてから掌にへばりつくぬめりが気になってくんくんと匂いを嗅いでみた。
 ……あまり良い匂いとは言えなかった。

「う」

 しかしその姿を見せられたナルトの肉棒はビクン! とその強さを一段と増した。




 ナルトはそろそろ我慢の限界に近づいていた。
 ヒナタの肩をそっと掴んでベッドに優しく押し倒す。

「はぁ、はぁ……ヒナタ、そろそろ、俺もヒナタのアソコ、触っていいか?」

 本当は今すぐにでも出してしまいたかった。
 ヒナタの掌の中でだって出してしまいたかった。
 それほどまでにナルトは昂ぶっていた。
 それでも欲望だけに囚われなかったのは、ヒナタの瞳がナルトを信じ切っていたからだ。
 彼女を裏切るような真似だけは絶対に出来ないといつの間にかナルトの中に刻まれていた。

「う、うん……………」

 少しだけ怯えが混じったヒナタの返事。
 ナルトはゆっくりとヒナタの秘所……膣口へと手を伸ばした。

 ────くちゅ。

 そこで待っていたのは、想定以上にトロトロな愛液だった。

                ......................
             /:::::::::::::::::::::::::::::::::\
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.             |::::::::|斗==ミ ̄ ̄r==ミ_|::::|:::|
.             l::::::::圦廴 ノ    廴 ノノ|::::|:::|                ナルトくんに一杯触れられて……///
.             |l:::::::|:. ..:.:.:.  ,  .:.:.:. |::::|:::|
               l∨:::|::\   ___   .イ:::::|:::|
          r '´∨::. ̄ ≧o。  。o〔::/::::/:∧                はぁ、はぁ、あああ───っ

            八   i::::::. /≧=====≦!:::::ト、::∧
         人   .|::::::| {ニ{: r〆  :|:::: !ヽ--、`ヽ
        /  \ |::::::| Y ー――‐ '|:::: !X}! / ノヽ
         {/    `|::::/  乂XXXXX八::::|X>'   /}
       /   / |:/     YXXXXXノイ      ./八
         {   /: : :ノ:\     VX> ´ ----__ ノ   ノ、
.        { /: : : : : : : : : : :ー-. V/: : : : : : : _ヽ `ー≦ヽ`ヽ
       〈/; _'´/: : : : : : : : : : : /i: : : : --ゝ--- 、` ー   }: : ト、
     イ´    二つ- : : : : : : | l: : : : : : : r___'´__      }: : l i
.   /:/     ゝ--- 、: : : : : : :.| |: : : : : : :_ ノ------- .: : :! ノ      お、おやすみなさい……///
.    {八    (:  ̄ ̄: : : : : : : :.|/: : : : : : : : : : : : : }: : : V:_:/ {
    \≧=-、\_ つ : : : : : : : : 八: : : : : : : : : : : : :ノ: : : :i    }
.     {    `乂 : : : : : : : : : : 〉 }: : : : : : : : : : : : : : : : /    }
     \    /≧=-: : :-=≦:〉 〉\: : : : : : : : : : : :/     〉
        ー   /: : : : : : : : 〈 〈: : : :≧=-  -=≦        /
.             /: : : : : : : : : : 〉 !: : : : : : : : : :〉   \    /
            rf : : : : : : : : : : :i {: : : : : : : : : :{      ー
.           /: : : : : : : : : : : : :| }: : : : : : : : : :`ヽ    しまった、R-18の注意書き忘れたorz



「えっ」

 その滑りに具合に一瞬言葉に詰まる。
 ヒナタは恥ずかしそうに脚を閉じた。

「ち、違うの……こ、これは……!」

「ヒナタ……感じてたのか?」

「っ」

 彼女の顔が羞恥に覆われ、必死に両の手でそれを隠そうとする。
 ナルトは恐る恐るもう一度ヒナタのワレメへと手を伸ばした。

「んっ……!」

 ぬぷっと侵入を許される指にはねっとりとした液体が絡みついてくる。
 あまりこういった事に詳しくないナルトだが、これはいくらなんでも濡れ過ぎじゃないだろうかとも思う。




(……ヒナタって、感じやすいのか?)

 聞いてみたいが、彼女の今の状況ではとても応えてくれるとは思えない。
 ただとにかく、これだけヌレヌレならばすぐにでも挿入できるような気がした。
 薄らとだけ生えている毛が濡れててらてらとした輝きを放ち、膣口は呼吸するかのように小さく開いては閉じている。
 だが念には念。初めては特に痛いと言うのが通説だし、しっかり濡らさないと辛いというのはナルトがヒナタに処分された書物に書かれていたことだ。

「ヒナタ、少し弄るからな……痛かったら、言ってくれってばよ……」

 声をかけてから、ヌププッと人差し指を挿入していく。

「ンッ……ハ、アアン……ッ!」

 ヒナタの体がビクンと反り返るように跳ねる。
 慌ててナルトは指を引き抜いた。

「い、痛かったか!?」

「だ、大丈夫……自分以外の指が入ったのは初めてだから、お、驚いちゃっただけ……」



「自分以外……?」

「あ……っ!?」

 ヒナタの失言に、ナルトは意外そうな顔をした。
 ヒナタはまた両手で自分の顔を覆ってしまう。

「ヒナタってば……ヒナタでも、そういう……自慰とか、すんだな……」

「っ……うぅ」

 ヒナタは今にも泣きだしそうな声だった。
 恥ずかしさの極致。気持ちは分からないでもない。
 ただ、彼女がそういうことをしているのはやはり意外だった。



「なあ、いつも、どんなふうにしてんだ?」

「………………」

 ヒナタは応えない。
 体を小刻みに震わせて、必死に羞恥に耐えている。
 流石に教えてはくれないようだった。

「じゃあ、いつもどんなこと考えてしてんだ?」

「………………」

 質問を変える。
 ヒナタは相変わらず顔を両手で覆い、応えない。
 これ以上はダメか、そうナルトが思った時だった。



「……引かない?」

「え?」

「話を聞いても、引かない?」

 指の隙間からまたヒナタの瞳が覗いている。
 潤んだ瞳からは恐怖と羞恥が入り混じっていた。
 だから努めて安心させるように言う。

「おう、そんなんでヒナタを嫌いになったりしねーってばよ」

 ヒナタは真一文字にしていた口を、ゆっくりと開く。

「………………ナルトくんに、触ってもらうの」



「へ?」

「……ナ、ナルトくんに、触ってもらうことを、いつも、考えてた」

「そ、それって、毎回?」

「……」

 こくん、と頷く。反則だった。
 ヒナタはそれきりまた黙ってしまったが、今度ばかりはナルトも何も言えなかった。
 ヒナタの自慰行為は、ナルトが相手だった。本人としてそれは……嬉しく、恥ずかしい。

「……い、いつも、ナルトくんに触られたらって思うと……一杯、溢れちゃって……はしたないよね……」

 泣きそうな声で語る彼女の最重要機密はナルトの肉棒を限りなく膨張させた。
 愛おしいと思えば思う程、その感情をぶつけたいという劣情が競りあがってくる。




「……ヒナタ、挿入れも、いいか」

「………………はい」

 否定の言葉は無かった。
 横になったままの彼女の顔を見つめ、股の間に入るようにして、彼女のワレメに己の欲望をあてがう。

「……あ」

 そこで思い出した。
 今の今まで忘れていた。
 そもそも、こういうことをするきっかけになったのは……避妊具だ。
 いくらなんでもアレなしでやるのはマズイ。
 そう思ったナルトがヒナタの傍を離れようとすると、彼女に腕を掴まれた。



「……どうしたの」

「い、いやうっかりコンドームを置きっぱなしにしてて……」

「あ……そっか」

 ヒナタも失念していたのか、チラリと引き出しを見やる。
 が、すぐに視線を戻してふるふると首を振った。

「……わたしは、いいよ」

「いいって、ヒナタ……お前」

「そのままでも、いい。今日は大丈夫な日だから……そのために今日を選んだから……そのままのナルトくんを、自分の体で感じたい」

「っ!」

 僅か数分ぶりにまともに見るヒナタの表情は、今まで一番『女』を感じさせるものだった。
 ナルトの理性のタガも、限界だった。



 自らの肉棒を掴むと、ヒナタのワレメに押し当てる。
 ネト、と溢れる愛液に亀頭が喜ぶのがすでに分かった。

「……挿入れるってばよ、ヒナタ」

 はぁ、はぁ、と息を荒くしながら、ナルトは眼を閉じて頷くヒナタを視界に収めながら、下腹部をゆっくりと前進させ……


 くちゅ
      ずちゅちゅっ
にゅ
   ぬるぷぷっ
          ぬちゅ
ぐちゅっ 
     じゅるぷっ

 卑猥な水音を立てながら、膣奥へと彼自身の欲望を挿し入れた。



「──っ、あンあああっ……!」

 ヒナタの声が漏れる。
 ナルトは歯を噛みしめながら伝わる感触に打ち震えていた。
 これまで感じた事の無い……快感……!

「う、やべ、なんだコレ……!」

 奥へとゆっくり突き入れただけなのに。
 亀頭が、膣の中にある肉を抉るように前進する度、吸いついて絡みつく膣肉がナルトの欲望の侵入を阻止しようと押し出してくる。
 それを跳ね除けるように前進すれば、絡みつく膣奥がナルトの肉棒を離すまいとギュウギュウ締め付けてくる。
 ジッとしていると痒みにも似た快感が押し寄せて、留まっていられなくなる。

「う──はぁ、ああっ」

 一度腰を挿し戻すと、その締め付けは強さを増して絡みつき、亀頭の付け根、カリ部分が肉に引っかかったように引っ張られる。

「やぁ、ンはぁぁぁっ、あんっ──!」

 ヒナタが喘いだ。



 びくり、と膣中の肉棒が脈動する。
 ヒナタの声に呼応するように欲望が高まって、意識しないうちに彼の欲望は再び彼女の膣奥へと侵入を再開していた。
 ずちゅっ、ぐちゅちゅっ、ぬぷぷっ……!

「やべ……ヒナタ、ちょ、く──!」

 ヒナタの太腿が、ナルトを挟み込むようにして力む。
 同時に、膣中のナルトは今にも暴発しそうな程亀頭に痒みにも似た快感が競り上がってきていた。

「……ぐすっ」

「!?」

 だが、一瞬にして背中に冷や水にかけられたように冷静になる。
 ヒナタが、泣いていた。嗚咽を漏らしていた。



「痛かったか!?」

 ナルトは慌てて腰を引き抜きにかかるが、ヒナタの太腿にさらに力が入り、それを止められる。
 ヒナタは腕で目を隠すように顔を覆っていたが、ゆっくりとその表情を見せる。
 その双眸からは涙が零れ……幸福が張り付いていた。

「……違う、の。嬉しくて……」

「嬉しい……?」

「やっと、ナルトくんと、一つになれた……」

「っ!」

 涙を流しながらニッコリと微笑む彼女に、ナルトの抑制も効かなくなっていく。



「はんっ──!」

 ナルトの少しばかり荒々しい挿入にヒナタが呻く。
 だが今度は止まらない。

「ヒナタ、ヒナタッ──!」

 彼女の名前を呼びながら求めるように腰の抽挿は速くなる。
 ずちゅずちゅと水音を立てて、ぱんぱんと互いの肉がぶつかり合う音を上げながら欲望が破裂しそうになるほど昂ぶっていく。

「ナ、ナルッ……ナルト、くん──!」

 ヒナタがナルトの手を掴む。
 指と指が絡み合い、繋がれる。
 ヒナタの膣の中の肉を抉るように挿し込まれる肉棒はびくびくと脈動を続けながらナルトに快感を還元していく。
 下腹部に力が入り、ねちょねちょとした愛液が混ざり込んで増した滑りはスピードをさらに上げさせた。




 一突きするたびにヒナタの腰が浮き上がる。

「やぁんっ──はぁ、ああアンあっ──んっ、あっあっあっ──ふぁ──!」

 絡み合うヒナタの指の力が増していく。
 ギュウギュウとナルトの男根から先への締め付けが強くなり、ぶちゅぶちゅとした中の膣肉がナルトの肉棒を擦るように離さない。
 そのうち、ナルトの勢いが増して──

「はうんっ──!」

 コツッとヒナタの最奥へと到達する。
 段々と弱まる力加減。ナルトの亀頭は膣の奥深い場所へととうとう突き入れた。
 だが、腰はもっと奥へ、奥へと前進しようとする。
 その度に、ヒナタは艶めかしい乱れた声を漏らした。
 それが余計にナルトの昂ぶりを強めていく。



 深い先でドクドクドクッ! とナルトの欲望が震えた。
 下腹部にグンッ! と力が入る。
 途端、ヒナタの膣内は先までよりも締め付けが強くなった。
 膣肉がナルトの肉棒をギュウとピッタリ張り付いて逃すまいとしている。
 腰を退けない、出来るのは前進のみ。引っ張られるように肉棒の先をヒナタへと押し込む。

「ヒナタッ、オ、オレ──!」

 亀頭の先が何かに掴まれるような感覚。
 ピッタリとくっ付き、じゅるじゅると絞められながら──吸い込まれる!

「き、来て──ナルト、くん──」

「う、ああああっ! ヒナタッ!」

 ヒナタの腰を両手で掴む。腰を深く深く突き挿れる。
 肉をかき分け、ぐにゅぐにゅとした膣奥でそれは爆発した。

 びゅくっ!
 びゅるるるるるっ!
 ビュクゥゥゥゥゥッ──────!



「はぁ、はぁ、ハ────」

 大きく息を吐いて、息を整える。
 びゅくっ、びゅくっと脈動するたびに未だ欲望の先から自身が垂れ流れてるのが実感できた。

 びゅくっ、びゅくっ。

 暖かいものを感じながら、形容しがたい快感に飲まれつつナルトはヒナタに侵入していた己をゆっくり引き抜いた。
 ずるり、ぬぷぷっと引き抜かれた肉棒は、だくだくと白い欲望を零しながら外気へと触れる。

「はぁ、はぁ、く、はぁ……っ!」

 ヒナタの膣口が呼吸のように開いては閉じる。
 たらり、と白いたった今射出されたばかりのナルトの欲望そのものが溢れ出てくる。


「ヒナタ……」

「……ふぅ、はぁ──ああ、うん……うん」

 ぐす、とまた涙を流すような声。
 膨らみ何度も上下する乳。それを見ただけでナルトの肉棒は硬さをすぐに取り戻した。

 しかし。

「はぁ、ああ──」

 ナルトはヒナタの横に倒れ込む。
 運動量はさほどではなかったはずだが、何故かとても疲れていた。
 ヒナタの横顔を見つめながら髪へと手を伸ばす。
 触れられたヒナタも、ナルトを見つめ返して、徐々に距離を詰めて唇を合わせた。
 ナルトはゆっくりと目を閉じる。とても満ち足りた気分だった。
 暖かい……求めてやまなかった何かの繋がりを感じられていた。


 となりでヒナタがもそもそと動く。
 起き上がるのだろうか。
 屹立したナルトの肉棒とは対照的にナルトの精神は疲弊してヒナタの動きを確かめようと目を開くことすら億劫になっていた。
 だと言うのに。

「ナルトくん、まだ──」

 くちゅ、と敏感なナルトの欲望に冷たい手が触れる。
 それだけでびくんとナルトのソレは跳ね喜んだ。

「くあっ、ちょ、今はソコ……」

「私も、まだ、大丈夫だから……」

「え、いや、ちょ……」

 ナルトが目を開いた時、そこには自身に跨ろうとするヒナタの姿があった。
 


 ヒナタは自分から、天井へと屹立しているそれに、腰を落とそうとしている。
 はぁ、はぁ、と息を荒くしつつ胸を激しく揺らしながら。

「わたし、ナルトくんとなら、何度だって──」

 ぐちゅちゅちゅっ……!
 自分からの挿入ではないソレにナルトは言いようのない感触を覚える。

「うああっ──!?」

 さっきあれほど奥へと入り込むことに苦労したその場所へ、向こうの方からやってくる。
 コツッ。ぬぷぬぷぬぷ……。

「ナルトくん、気持ち、いい──?」

 彼女の誘うような艶声に、頷くことしかできない。

「良かった……ナルトくんが、私で、気持ちよくなってくれて……」

 彼女の感極まる声に呼応するかのように、膣中が締め付けられていく。
 ヒナタがわずかに腰を上げては下ろして、ナルトの肉棒へと刺激を強めていく。
 先ほどの射精で半ば満足しかけていたナルトの精神に再び火の意志が灯され始める。

 この晩、ナルトは思ってもみなかったとある言葉を実感することになった。



 ─────日向は、木の葉にて、最強。

                      /|
               ト 、  |\/   !ノ!
               |  `        '──--,
            ヽ ̄             /
         /              く

         \               \

              〉             ヽ⌒        太陽が、黄色いってばよ……。
          厶イ  /__        __、 i}        木の葉のオレンジ……ハハッ。
               从リ/ニニ〔三〕二ニ彡ヽノ
            ゝ、!    {::ハ:}    /
              /イ   l::Y/    /
                   }八  〉〈   ,ヘ从
              {ニニV:::::ハノニニ}

               ∠ニニ/:::/:::|ニニ二\
          -=ニニ二/::::/:::/ニニニニニ=-
       -=ニニニニニ/:::;/:::/ニニニニニニニ=-
      ∧ニニニ二二/::; イ:::/ニニニニニニニニニ=-

       /ニ!ニニニニ/::/=!::/ニニニニニニニlニニニニ‘,
.      ∧ニlニニ二二/::/=/:/二二二ニニニニlニニニニl      ……オヤスミ
      ハ }ニ!ニニニ/::/=/:/ ___ `ヽ二二ニニ|二ニ/ニニ|
     ,'ノノ二=!ニニ/::/=/::// ___ Y  マ二ニニiニ/ニニニ|
     iノニニヽニ/:://∠!  ( ` ノ   lニ二二|/ニニニニ!
     !ニニ二二У::/::/  ゝ、 `¨´   ノ   `Yニニニニ二|
.     i!ニニニィ/:://     `¨¨¨¨´     |ニニニニニ!
    iニニ/::/::/                     |ニニニニニ|
.   l二/ ::::/::/!                 |ニニニニニ〈



チチチチュン

ナルト「……朝だってばよ」

ヒナタ「……すぅ、すぅ」

ナルト「……」ボーッ

ナルト「寝た気がしないってばよ……」

ヒナタ「うぅん……ナルトくぅん……♡」

ナルト(何回達したのか、数えてない……)

ナルト(まさかあんなにヒナタが積極的になるなんて……)

ヒナタ「……んにゅ」

ナルト(……かわいい)


我愛羅「おはよう」

ナルト「……おはよう」

我愛羅「? どうした、今朝は少し活力が無いな」

ナルト「そ、そうか? なんでもないってばよ」

我愛羅「砂の気候に慣れるには時間がかかる」

我愛羅「あまり無理はするなよ」

ナルト「サンキュ」

カンクロウ「お、ナルトじゃん」

ナルト「おはよう、そうだ、これ返すわ」つコンドーム

カンクロウ「!?」


我愛羅「なんだ今の?」

カンクロウ「な、なんでもないじゃん!」

カンクロウ「それよりお前、どういうつもりじゃん!?」

ナルト「もう俺、そんなのいらねーっつうか」フゥ

カンクロウ(ま、まさか……!?)

カンクロウ(登ったのか? 登っっちまったのカァァァァ!?)

ヒナタ「あ、ナルトくん! お待たせ!」ギュ

ナルト「おう」ギュ

カンクロウ(自然に腕を組んだだと!?)

カンクロウ(ま、間違いないじゃん……!)

カンクロウ(こいつ……ヤリやがった!)


カンクロウ(し、信じられないじゃん……)

カンクロウ(他里へ来てまだ一週間かそこらだぞ!)

カンクロウ(コレを使うならまだしも……チェリーだったアイツが、この短期間で……!)

カンクロウ(これじゃ黄色い閃光もびっくりじゃん……)

カンクロウ(いや、流石は黄色い閃光の息子……手が速いジャン……)

カンクロウ(ってことはこの子、可愛い顔してナルトと……)

ヒナタ「?」キョトン

カンクロウ(う)

我愛羅「どうした?」

カンクロウ「ちょ、ちょっとトイレに行ってくるじゃん……」

我愛羅(傀儡を持ったまま行くとは……傀儡師の鏡だな)



ナルト「んで今日は午前中はまたイベント練習って聞いたけど午後は?」

我愛羅「実はラジオがそれなりに好評でな」

我愛羅「またパーソナリティをやってもらおうと思う」

ナルト「わかったってばよ」

ヒナタ「わかりました」

我愛羅「そのラジオでイベントの告知もする」

我愛羅「イベント開催日は一週間後だ」

我愛羅「他里の忍や木の葉の忍も来るビッグイベントにするとカンクロウは言っていた」

我愛羅「俺も期待している」

ナルト「な、なんか緊張してきたってばよ」

ヒナタ「ナルトくんならきっと大丈夫だよ」

ナルト「そ、そうか? まあ、ヒナタがそう言ってくれるなら安心できるってばよ」

我愛羅「……」


スタッフ(3、2、1、GO!)スッ

ナルト「……」コクッ

ナルト「さあ、再び始まりましたうずまきナルトの忍者ラジオ! 砂の隠れ里出張バージョンだってばよ!」

ヒナタ「アシスタントの日向ヒナタです」

ナルト「このラジオはリスナーの皆さんからのお手紙をいろいろ読んで答えたりゲストとトークしたりする番組だってばよ」

ヒナタ「前にも言った通り手紙は私達が砂に居る間は随時募集中なので」

ナルト「みんな一杯送ってくれよな!」

ヒナタ「それではここで告知宣伝です」

ナルト「俺のイベントがあるってばよ!」

ナルト「風影お手製の砂スタジアムで俺が歌って踊ってみんなにパフォーマンスするってばよ!」

ナルト「入場者にはもれなく俺のキーホルダーがもらえる特典と予約券購入者には先着百名に限定ボイス絡繰りがもらえる……ってやっぱこんなの欲しがる人いるのかな」

ヒナタ(私は欲しいけど……もう予約したし)

ヒナタ(引き換え番号は二番……一番は誰だったんだろう?)



ナルト「他にも各種グッズや数名に特別チケットがもらえる特典盛りだくさんって話だってばよ」

ヒナタ「握手拳と抱擁券……って、ええ!? ほ、抱擁……」

ナルト「ん? 抱きしめればいいのか? そんなの誰が欲しがるんだってばよ」

ヒナタ「……」

ヒナタ(……っ)メラメラ

ナルト「ま、いいや。詳しくは風の行政府まで! それじゃ質問に答えていくってばよ!」

ナルト「えーと『ナルトさんのファーストキスの相手がうちはサスケさんっていうのは本当ですか? 』ってなんで知ってるんだってばよ! 誰から聞いたんだ!?」

ナルト「ぷ、ぷらいばしーの侵害だってばよ! 変なこと思い出させないでくれ、あれは黒歴史だってばよぉ……」シクシク

ナルト「サスケとは別にしたくてしたわけじゃねーかんな! 覚えとけ!」

ヒナタ「でも、ナルトくんサスケくんと仲良いよね……」

ナルト「ヒ、ヒナタまで……!」ガクッ

  |      ________       |
  |      |。° [ニニ]   ゚ 。l       |
  |      |_ 。__ 〉 〈 __ 。_」.      |     信じられないじゃん……!
  |   ____________ |
  |   | <ニ。ニ、_}__{_rニ。ニ> :|  │
  |   |  └―'´ _  ` ―┘ :|  │
  |   |――――´| . `――――|  │       ふぅ。
  |   |_  ┌―--―‐┐  _.|  │
  |   | /  / └:、__ ┘ ヽ ヽ !   │
 /  /V  / / ̄`‐‐' ̄ヽ ', Ⅵ  │

 |   | \| └ ニニニ ┘ |/ |   ヽ
 |   |   \   /\  /  .|     |


          _ノ::ヽハハノ:(ノ:!__

           >: : : : : : : : : : : : :<
            ∠ : : : : : : : : ∧ : : : : :.ゝ
          <: : :|: :ハ: |: :/愛V: :/ : :>     一番……
          ∠: :/}/ }:ハ/    ∨:/: : ゝ     クク……!
         从{ ●`   ´●  V、 : :{
.             {   、_,、_,     _ノ:.从
        /⌒ヽ ∧   ゝ._)     }/⌒i___
      \/::::::::ヽ>.、 __,.  イノ7 ̄:::::::/
        〈:::::::::::::::::::::|:::。:::::/  {:::::::::::/
          \:::::::::::::::|::::/   {:::::::::/        おやすみだ。


 `ヽ、::::::::::‐'-ィ /,ィ/ / /、/    , j _lLィ | l ト、','、 __,、‐-
   `ヽ、:::::: ///ヾ!/ |/Tl::`-、_} l、, -'i::‐rァ|'´',Nリl、| !ヽヽ、 \

      `ヽ,//XX |ハ { ヽ-┴   ,- ┴┴   |/XXXXX'l;;', |    なんだ? 弟たちの様子が……
        //|XXXXxl:', u            /`':|xXXXXX|;l /|
        l ',:lXXXXxl:ト、     、__,      //:::::lXXXXXノ' / l!
        l ヽXXXX'l:| ' 、  == --、  , イ,、┐/XXx、-'´//::\
        | ヽ-.、xx!:!!`-ヽ、 _ ,、-'´  lj|::/x、-' ´ ,- /:::/ ., |_

        ',ヾゝ  `ヽ(、;、   〒〒    _.ノノ'´  //:::,-'-'´ {:}l
         ヽ`ヾ、 '、 `-、, == ,、‐'"´    /-r-、ニ、-'´  :/ハ
         ノ  ヽ``l  | l  ̄ ̄       -' '/  ヽ` -=='´  /


                              あんまりガチ描写はやんない方がいいのかな……

今夜は無理そう

ガチ描写これからもあったほうがいい?



ナルト「まさか、ヒナタまで俺を疑ってんのか……?」

ヒナタ「そ、そういうわけじゃないよ? で、でも、うらやましいなあって」

ナルト「うらやましい?」

ヒナタ「ナルトくんにあそこまで思ってもらって、世界中を敵に回してでも、サスケくんの事を考えていたから……」

ナルト「何言ってんだってばよ、俺は例え同じように世界中の人がヒナタのことを責めても、ヒナタの味方でいるぞ」

ナルト「ヒナタは俺にとって────」

カンクロウ(あぶねえ! ここでこの音声入れたらイベント入場者に影響しかねないじゃん! ボリュームゼロ!)スッ

ヒナタ「///」

ナルト「んじゃ、次のお手紙いくってばよ!」

ナルト「『リア充爆発しろ? リア充は爆発なのだ! うん』ペンネーム俺の芸術は世界一さんから。どういう意味だってばよ」

カンクロウ(そのままの意味じゃん)



ヒナタ「つ、次のを読むね」

ナルト「ヒナタ顔赤いぞ、辛いなら俺が変わろうか?」

ヒナタ「だ、だいじょうぶ……///」

カンクロウ(や  め  ろ)

ヒナタ「えっと……『ナルトさんはサスケさんとも親交が厚いのですね』」

ナルト「おう! 友達だってばよ!」

ヒナタ「『ナルトさん総受けだと確信しているのですが、本命はサスケさんと風影様のどちらですか? 』」

ナルト「総受け? 俺が防戦一方ってことか? そんなことねーってばよ!」

ヒナタ「ナルトくんが攻め……確かに、そうかも」

ナルト「???」

ヒナタ「あ、でも途中からは逆だったような……」

ナルト「何の話だってばよ……?」

カンクロウ(ぶっちゃっけ聞きたいけどこの放送は全年齢向けじゃん!)プチッ


ナルト「しっかし本命って……」

ヒナタ「ほ、本命は……」

ヒナタ(私だよね、って言ってみたい……)

ナルト「俺ってばさ、友達にランクみたいなこと付けるの嫌なんだ。俺はみんな大切で、一番だってばよ」

ナルト「だから、サスケも我愛羅も、同じくらい大切で、そこに差なんかねーんだ」

ヒナタ「……」ホウッ

ナルト「?」

ヒナタ(かっこういい……)

カンクロウ(……ナルトにや〇い知識与えたいじゃん……)



カンペ『ゲスト入ります』

ヒナタ「! ここでゲストの登場です」

ヒナタ「ゲストは……」

ナルト「お! シカマルじゃねえか!」

シカマル「よう、任務でこっちに来ててな」

シカマル「忙しくて顔見せられなくてよ、まあせっかくだから顔見がてら飛び入り参加することになったぜ」

シカマル「俺は今夜にも木の葉に帰るけどな」

ナルト「そうなのか……」

シカマル「んで? 俺なんにも聞かされてねーんだけど」

ナルト「フリートークを交えつつ来てるお手紙に返事すればいいんだってばよ」

シカマル「へー」


ヒナタ「じゃあ次の手紙を読むね」

ヒナタ「『ナルトさんのご友人にシカマルさんっていますよね?』」

ナルト「おう、タイムリーだってばよ」

シカマル「俺かよ!?」

ヒナタ「『たまにうちの里にも何かの用事で来られているのを見かけるのですが涼し気な表情がクールで素敵過ぎます!』」

ナルト「クール……?」

シカマル「は……?」

ヒナタ「『今彼女とかいるんでしょうか!?ご存知でしたら参考までに好きな女の子のタイプも教えてください!』って、わあ」キラキラ

ヒナタ「ラジオネーム 中忍のくの一 さんは恋してるんだね」

ナルト「シカマルかあ……そういや昔ぽっちゃり系がいいって言ってなかったか……?」

ヒナタ「そ、そうなの?」

ナルト「チョウジとそんな話をしていた気がするってばよ」

ヒナタ「うぅ、女の子にとってそれは嬉しいような辛いような……」

ナルト「??? 」


シカマル「勝手に話進めんな」

シカマル「そりゃチョウジと話してた時に意外とぽっちゃり系が好きなやつもいるって話をしただけで」

シカマル「俺がそういうタイプだとは言ってねェ」

ナルト「そうなのか?」

ナルト「んじゃどういうのがタイプなんだってばよ?」

シカマル「お前はアホか? なんでいちいち馬鹿正直に答えなきゃならねーんだよ、お前は聞かれて答えるのか?」

ナルト「え? 俺前回答えたけど」

シカマル「……」

ヒナタ「///」

シカマル「……恋をするなとは言わねーけどよ、そりゃちょっと重症だっつの」

ナルト「???」

シカマル「っていうか中忍のくのいちって誰だよ」

ヒナタ「それはペンネームだから……」

ナルト「馬鹿だなーシカマル、そういうのは本人が分からないようにする名前を……」

シカマル「んなことは分かってるっつの!」

ナルト「しかしシカマル、お前モテるんだな」

シカマル「はぁ?」

ナルト「照れんなって、このこの! あの大戦からこっち、いろいろすげーらしいじゃねえか」

シカマル(ウゼェ)

シカマル「つーかそんなこと言ったらお前の方がすげーだろ」

ナルト「なにが?」

シカマル「……」

ヒナタ「……シカマルくん、それ以上はちょっと……」

シカマル「……お、おう」

シカマル(ヒナタ、今一瞬殺気を放ったような……気のせい、だよな?)


ナルト「ま、せめて質問に答えるってばよ」

シカマル「ったくめんどくせーな」

シカマル「……めんどくさくない女だな、あと将棋が強けりゃ言う事ねェ」

ヒナタ「将棋?」

シカマル「意外と楽しいし、為になるもんだぜ、将棋ってのも」

ナルト「俺はああいうの苦手だってばよ、シカマルには勝てたことねーし」

シカマル(けど、こいつ時々おもしれー打ち方してヒヤリとさせられるんだよな)

ヒナタ「えっと、じゃあ将棋の強い女の子、ってことで」

シカマル「ま、それだけじゃないけどな。とりあえずそれで頼むわ」

ナルト「んじゃ次のお手紙に行くってばよ!」


シカマル「んじゃ俺が読むぜ『ナルトさんはラーメンが好きだそうですが、他に好物はありますか?』」

ナルト「おう! ラーメンは大好きだってばよ! 他にかあ……まあ好き嫌いはあんまりねえし……あ、けど蟲料理とかは勘弁してほしいってばよ……」

シカマル「虫料理って……シノかよ」

ナルト「いや、ガマ仙人じいちゃんのとこでな……」

ナルト「あとおしるこは好きだな」

ヒナタ(ナルトくんはおしるこも好き、と)フンフン

シカマル「『あと、おっぱい派ですか?お尻派ですか? 』」

ナルト「……」

シカマル「……」

ヒナタ「……」

ナルト「……」チラッ

ヒナタ「……」チラッ

ナルト「……」チラッチラッ

ヒナタ「……」チラッチラッ

シカマル(帰りてェ……)

カンクロウ(ラジオなんだからしゃべれじゃん!)



ナルト「やっと終わったってばよ……」

ヒナタ「……」

シカマル「いつもこんな感じなのかこれ……」

ナルト「まあ、いろいろだってばよ」

シカマル「……めんどくせー」

シカマル「っと、それじゃそろそろ行くわ」

ナルト「え? まだ時間あんだろ? せっかくだし……」

シカマル「いや、この後上忍くのいちサマと将棋を一局さす約束があってな」

ナルト「へえ」

シカマル「またな」ヒラヒラ

ナルト「おう」



ナルト「明日は……休みか」

ヒナタ「砂に来て初めての休暇日だね」

ナルト「半日任務が多かったけどな」

ヒナタ「でも久しぶりに自由にゆっくりできるよ」

ナルト「あ、あのさ」

ヒナタ「?」

ナルト「なら明日さ」

ヒナタ「???」

ナルト「で、デートに行かないか?」

ヒナタ「!」


                    .イ

            ト、        /::/  ,. イ
              !::::゙:、   /::::::/ /::::/
          i:::::::::',  /:::::::::/::::::::::{ ノ
          !:::::::::::∨::::::::::::::::::::::::::::::レ':i

       ヽ 、_j:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
        ヽ::::::::::::::::_,.. -―- .,_::::::::::::::::::レ'/    あいつら元気でやってるみたいで良かったが……
       ___}::::::::::'´:::::::::::::::::::::::`'::::::::::::/     ほんっとに中忍くのいちって誰だっつーの。
        \::::::::::::::::::、::::、:::::::::::::::::::::::::く
        /:::::_j`ヽ:{ ヽ{\/}/}__::::::ヽ     質問内容も意味わかんねえし。

        ,'::::::>           ∠:::::::::',     っと、おい、来たぞ、将棋を……っておい。
        !:::::Z              Z:::::::i
        !:::::/ ― 、__,          へ::::!    なんで将棋をさすのに扇子なんて持ち出してんだよ。
        !:7   ro‐- 、 ヽ ヽ‐'"´ ̄  〈:::|    俺は将棋をしにきたんだからな?
       /^i{   `ー '´ |  ` ー- '  }/^!
       { {!ヾ                /j} j   ったく、めんどくせー。
       ヽ`          ^ ^       ノ'/
         ヽヽ       _         / /
         ((ハ    ‐'"´ ̄´"'    /t))
      __ ゛、             , ' __
       | || トー}ヽ、       ,. ィー1 ∥|       王手 おやすみ
       | || {:.:.::l  ` - "´  !:.:.::} || |
      | || {:.:丿            {:.:.::! || |
                  /__`ヽ! || |


──夕飯の買い物中

ヒナタ(ナ、ナルトくんにデートに誘われた……!)

ヒナタ(もちろんすぐオーケーしたけど)

ヒナタ(ど、どうしよう……! デートに着ていく服が無い!)

テマリ「ん? どうしたんだ?」

ヒナタ「! テ、テマリさぁん!」

テマリ「な、なんだなんだ!?」

ヒナタ「あの! 実は……ナ、ナルトくん! 誘われ……っとデートが……!」

テマリ「……は?」

ヒナタ「こ、これまでこの国に来てからはデートなんてしたことないし、任務中だから可愛い服も持ってなくて……」

ヒナタ「あ、で、でも私センス悪いから結局家でも全然服なんてないんですけど」

ヒナタ「えっと、その」

テマリ「落ち着け」



テマリ「なるほど」

テマリ(つまり要約すると)

テマリ(明日はここに来て初めての休日をもらったから)

テマリ(ナルトからデートの誘いがあった、と)

テマリ(了承したものの、任務で来ている為ろくな服が無い)

テマリ(それでどうすればいいか思わず相談した、というところか)

テマリ「っていうか、アンタらさ」

ヒナタ「?」

テマリ(半日任務無い日、一緒に里内歩き回ってただろ!)

テマリ(十分デートだろうがあれも!)

ヒナタ「どうしよう……」アタフタ


テマリ「んで? そのイケメン旦那は今どこに?」

ヒナタ「だ、旦那って///」

テマリ(……いちいち照れるな)

ヒナタ「わ、私達まだこ、恋人だし……///」

テマリ(誰か代わってくれ……)

ヒナタ「ナ、ナルトくんは今お借りした家で休んでもらってます」

テマリ「ふうん、女一人に買い物任せ、か」

ヒナタ「ち、違います! 一緒に行くって言ってくれたのを私が無理やり……!」ビキッ

テマリ「わ、わかったから落ち着け……」

テマリ(近距離で見る白眼は怖いな……)



ヒナタ「ナ、ナルトくん一人暮らしが長いからなんでも一人でやっちゃうから……」

ヒナタ「す、少しでも身の回りのことをやってあげたくて……」

テマリ(……へえ)

テマリ「ナルトのヤツ、思ったより甲斐性があるんだな」

ヒナタ「も、もしかしてテマリさんもナルトくんを……」ビクビク

テマリ「それはないから安心しろ」

ヒナタ「そ、そうですよね、テマリさんはシカマルくんが……」

テマリ「!?」ビクゥ!

テマリ「お、おい! なんでそこでアイツが出てくる!?」

ヒナタ「え? だって……テマリさんはてっきりシカマルくんが好きなんだと……」

テマリ「べ、べべっべっべえべべべっべつに、そ、そんんんんんなここここここととと……!」

ヒナタ「?」

テマリ(くそ、なんだこいつは……! ペースが乱される!)


テマリ(そもそも別に私はアイツのことなんざ……)

テマリ(……)

テマリ(……す、少しは骨のある男だとは思ってるけども)

テマリ(それだけだ!)

テマリ(それだけ!)

テマリ(うん!)

ヒナタ「テマリさんも頭良いですもんね、お似合いだなあって」

テマリ「!?」

テマリ(なんだ? なんなんだこいつ!?)

テマリ(まさか木の葉の白眼は自分でさえ気付かない感情さえも見透かしてしまうのか!?)

テマリ(白眼怖い)



テマリ「おい、その話他の誰かにしたか?」

ヒナタ「? いいえ」

テマリ「誰にも言うなよ、それと別に私はまだシカマルを好きじゃない」

ヒナタ「まだ?」

テマリ「いちいちそこに食いつくな!」

テマリ「で、だ。そのことを秘密にするならお前の相談に乗ってやる」

ヒナタ「本当ですか!」

テマリ「ああ、これは取引だ」

ヒナタ「わかりました」

テマリ(……ホッ、助かった)

テマリ(今の会話をカンクロウになんか聞かれた日にはどうなることか)

────────

???「……」



テマリ「それじゃついてこい」

テマリ「私の部屋に案内する」

テマリ「私の服で良ければ貸そう」

ヒナタ「ありがとうございます!」

テマリ(やれやれ)

テマリ(それにしても)

テマリ(良い笑顔で笑うようになったなこいつ)

ヒナタ「~♪」



テマリ「これなんかどうだ?」

ヒナタ「す、少し派手じゃないでしょうか」

テマリ「んじゃこれは?」

ヒナタ「も、もう少し地味な……」

テマリ「地味が嫌で来たんだろーが!」

ヒナタ「そ、そうですけど……」

テマリ「んじゃこれだ!」

ヒナタ「こ、このタートルネック、胸のところポッカリ空いてる……!」

テマリ「それで悩殺してやれ」

ヒナタ「む、無理です……!」

テマリ「ったく、じゃあこれは……」

ヒナタ(どうしてキワドイ服ばかりなの……)



ヒナタ(結局一着借りてきたけど……)

ヒナタ(派手じゃないかなあ)

ヒナタ(うぅ、緊張する……)

ヒナタ「た、ただいま……」

ナルト「あ」ダッ

ヒナタ「あれ? ナルトくん靴履いてどこか行くの?」

ナルト「っ!」ギュ

ヒナタ「え」

ヒナタ「ふぇえええ///」

ナルト「心配したってばよ、随分遅いから」

ヒナタ「あ、ご、ごめんなさい……」

ナルト「今探しに行こうと思ってたとこだったんだ」

ヒナタ「あう……」


ヒナタ「ご、ごめんね。すぐ夕飯作るから」

ナルト「それよりこんなに遅いなんてどうしたんだ?」

ナルト「何かあったのか?」

ヒナタ「う、ううん! ただ、ちょっと、テマリさんと会って世間話してたら遅くなっちゃって」

ナルト「そうか、ならいいけどよ」

ナルト「やっぱ次からは俺も一緒に行くかんな」

ヒナタ「う、うん……心配かけてごめんなさい」

ナルト「そんなに謝らなくてもいいってばよ」

ナルト「無事でいてくれたならな」

ヒナタ「っ」ドキ

ヒナタ(ナルトくん……)

            、 ┘ヽl_,
           _ゝ  , -ノ-、-、ィ_
           ∠ /, ,ィ ,イィノヽ
           /イイヘ//rr`r{,`┐ l         まったく、日向ヒナタには困ったもんだ……
          、┘ l!ィ   ` _「;ァリノ
          /-、_ヾ!、,___ ‐ゝ/」           変な勘違いはするしな……

         /::::::::::└:--ュ`=,ゝ_
         /::::::::::::::::::/_ノ`<´_  ,`ヽ-、_       全く……
        /::::::::::::::::::/「 |  l7´ ),ヘ,丶, \ヽ` 、_
        l:::::::::::::::::::{」、ノ .〃 // ,/ヽ, \ \\-'
       r' ̄ ̄>'´ヽ'^‐(ノ ヽ'´  `rr`ヽr`ー'    そう、見えるのか……?

       ,」-‐=/   ,、-‐‐‐‐ 、_    l ``'´
    _,、-‐「ニ/    /        ', ヽ  ',
,、-'´ /-/    /         l    ',
 '´ ,ノ:::_/      l  l      |, -‐::::‐',
 /r'//       /  }    ,〃 |_、-‐‐‐‐',
 {「//, -':´「    /  ノ      !//\/ヽ
/l;ヽ':::::::::::|   /          K/\/\/',         ごめん、ちょっと人生の中でも一・二を争うくらいに落ち込む
_/:::::::::::::::::::l   /           K/\/\ /',         ことがあって来れなかった。
l:::::::::::::::::::::::\ /          //\/\ /\',        まだ吹っ切れてないけど、たまには書く。

ヽ:::::::::::::::::::::::::Y          /!\/\ / \/ヽ

 -'------ 、:/           /::lヽ,/\/\/\/,       オヤスミ。
        /          /_:::ゝl/ヽ/ヽ/ヽ/\>,
       /           /‐‐ r-ヽ|\/>ヽ、/ヽヘ


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───────

───

ナルト「朝か……」

ヒナタ「……」

ナルト(相変わらず朝は弱いんだなヒナタ……)ナデ

ナルト(髪、柔らけえ……)

ナルト(まつ毛長いな……)

ナルト(綺麗だ……)ボーッ

九喇嘛(毎朝毎朝何十分も同じことやってよく飽きないなコイツも……)

ナルト(何か言ったか九喇嘛?)

九喇嘛(何も)


ナルト(なんだよ)

九喇嘛(なんでもないと言っただろうが)

ナルト(何怒ってるんだってばよ)

九喇嘛(怒っとらんわ!)

ナルト(怒ってるじゃねえか!)

九喇嘛(黙れ! そもそもお前が……)

ナルト(だからなんだよ?)

九喇嘛(……もういい)

ナルト(なんなんだよ!?)

九喇嘛(もういいっつってんだろうが! 今度話す!)

ナルト(なんでだよ!)

ヒナタ(……今日のキスまだかな)ソワソワ


ナルト(納得できるか!)

九喇嘛(やかましいわ!)

ナルト(ここじゃヒナタを起こしちまう! 外でやんぞコラァ!)

九喇嘛(その心配はしてねーよ!)

ナルト(上等だァ!)スタスタ

ヒナタ「……」

ヒナタ(アレ!? ナルトくん何もしないで出てっちゃった……)シュン

ナルト「九喇嘛ァァァ!」

九喇嘛「ナルトォォォ!!」

ヒナタ「……?」



ヒナタ「ナルトくん、ご近所迷惑になるから……」

ナルト「す、すまんってばよ」

九喇嘛『ざまあねえな!』

ナルト(んだとてめー!)

ヒナタ「ナルトくん?」

ナルト「あ、はい」

九喇嘛『ギャハハハハハ!!!』

ナルト(くっ!)プルプル



ヒナタ「そ、それでねナルトくん、今日のことなんだけど」

ナルト「おう」

ヒナタ「さ、先に行っててもらってもいいかな」

ナルト「? なんでだ? 一緒にいけばいーじゃねーか」

ヒナタ「そ、その……着替えとか」

ナルト「同じ部屋に住んでんだし散々経験してるだろ?」

ナルト「なんなら俺後ろ向いてるってばよ」

ヒナタ「あぅ……えっと、そう、ま、待ち合わせとかしたくて」

ナルト「待ち合わせ?」

ヒナタ「うん」

ナルト「……わかった。確かにその方がデートっぽいな!」



ナルト「んじゃ先に出てるってばよ」

ヒナタ「う、うん……」

ヒナタ「さて……」

ヒナタ「着替えないと」

ヒナタ「う……ちょっと恥ずかしい……」

ヒナタ「……あ、髪が」

ヒナタ「わわ!? こっちも」

ヒナタ「あ、こっちこうした方が可愛いんじゃ」

ヒナタ「あ!? もうこんな時間!?」

ヒナタ「い、行かなきゃ!」




ナルト「ヒナタ遅いな……」

ヒナタ「な、ナルトくぅん……!」タタタ

ナルト「お……お?」

ヒナタ「お、お待たせ……」ゼェゼェ

ナルト「ヒ、ヒナタ?」

ヒナタ「な、なに?」

ナルト「ど、どうしたんだってばよその服」

ヒナタ「ご、ごめんなさい! やっぱり私には似合わなかったよね!」

ナルト「い、いや! そんなことねえってばよ! ちょっとびっくりしただけで……」

ナルト(上は着物みたいな服で谷間が見えてるってばよ……)

ナルト(下は丈が短いし!)



ヒナタ「昨日テマリさんに借りたの……」

ナルト「あ、ああ……なるほど」

ナルト(破壊力が強すぎて直視できねえ……!)

ヒナタ(やっぱり、似合わないかな……)シュン

ナルト「い、行こうぜ」

ヒナタ「う、うん」

ナルト「……」

ヒナタ「……」



ナルト「へえ、砂の歴史はこうなってんのかァ」

ヒナタ「守鶴は里創成期から自分たちで捕まえていたんだね」

ナルト「あ、こっち初代風影の肖像画があるってばよ」

ヒナタ「ほんとだ、少し我愛羅くんに似ている気がする……」

ナルト「そうだな」

ナルト「お、あっちには面白そうなものがあるってばよ! 行こうぜ」ギュ

ヒナタ「っ! う、うん……!」ギュ

ナルト(し、自然に手を掴めたってばよ)

ヒナタ(///)

九喇嘛(……ハァ)



ナルト「結構いろいろ回ったな」

ヒナタ「うん」

ナルト「木の葉にはないものが一杯あって楽しかったってばよ! ……あ、ヒナタはその……」

ヒナタ「私も楽しかったよ」

ナルト「よ、良かった……途中から自分ばっかり楽しんじまってたから……」

ヒナタ「ナルトくんが楽しいと私も楽しいよ」ニコ

ナルト「っ///」

ヒナタ「?」

ナルト(ヒナタ、無意識はずるいってばよ……///)

ヒナタ「さ、そろそろ帰ろ?」

ナルト「あ、待ってくれ、最後にもう一か所」



ヒナタ「え? どこに行くの?」

ナルト「ちょっと遠くだから……ヒナタ、ごめん」バッ

ヒナタ「え? きゃっ」

ヒナタ(ナ、ナルトくんが急に私を抱き上げた!?)

ナルト「しっかり掴まってるってばよ、ヒナタ」

ヒナタ「え? え? え?」

ナルト「ふっ!」メラッ キュウビチャクラモード

ヒナタ「あ……」

ヒナタ(とっても暖かいチャクラ……安心する)

ナルト「飛ぶってばよ!」ヒュン

ヒナタ「きゃああ!?」




ビュゥゥウゥ

ヒナタ「ど、どこまでいくの?」

ナルト「ちょい里の外までな」

ヒナタ「で、でも私達勝手に外に出ちゃ……」

ナルト「大丈夫大丈夫、ちょっとだけだから」

ヒナタ「で、でも……」

ナルト「見えた!」

ヒナタ「?」

ヒナタ「オアシス……?」


ヒナタ「わあ、凄く綺麗なオアシス……」

ヒナタ「規模は小さいけれどとっても透き通ってる……」

ヒナタ「湖面の下がハッキリ見えるよ!」

ナルト「すげえだろ?」

ヒナタ「うん!」

ナルト「我愛羅が教えてくれたんだ、とてもきれいなところだって」

ナルト「だからヒナタと一緒に来てみたくて」

ヒナタ「ありがとう……!」

ナルト「それはちょっと早いってばよ、ほら!」

ヒナタ「え? わあ!」



ヒナタ「湖に赤い太陽が映ってキラキラ輝いている……」

ヒナタ「きれい……」

ナルト「夜は月が綺麗に映るそうだってばよ」

ナルト「けど砂漠の夜は冷えるからな、それはまた今度にしようってばよ」

ヒナタ「うん……!」

九喇嘛(お? さりげなく次の約束も交わすとはやるじゃねーか)

ナルト(え? あ……!)

ヒナタ「楽しみにしてるね、ナルトくん」ニコ

ナルト「……」プシュー

ヒナタ「え? ナルトくん? ナルトくーん!?」

             ,イ  ,.......イ      ___
            ,  ./ / / :.:.:/ ,..--:. ̄:/
         /l /  l/ :.:.∠/:.:.:.:.:.:.:.:.:/
          / l /       :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄:.`:.ー
     、  l  '        :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
      ',ゝ'          :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
      ',    ,  . i .、  :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:     だらしない書き手ですまない。
     /    l   l  ヽ   :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:     ミルクありがとう……身に染みるよ。
    . /,-‐,   ∧  l  .ヽ   :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
    '  /  ./:.:.ヽ  .ト  l:.\  :.:.i:.:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:.     二、三個ネタがあるんでみんなが嫌がらなければ
      . l ,イ l:.:.: ヽ  .!ヽ l:.:._\ :.l、:.:.:.:.:l.、:.:.:.:.     地の文でのガチ描写エロをまた入れようかと思ってる。
      l/ l l:.:. __.ヽ !:.ヽ l´:.:ll`\:lヽ:.:.:.:l.ヽ:.:.:
      ' . l .l !´,.-‐-、ヽ.l:.:.:.ヽ〃ll ̄ヾl:.ヽ:.:.:l.iヽ:.     
        l.l !ィ" ゙̄´i_ヽ:.:.:.:.:.:.:ll  ,':.:.:.ヽ:.:l<ヽ
        ! .!   ,イ:.:,`...ー...、!! ,':.:.:.:.:.:.ヽl /

          ! /:.:l:.:.,:::::::::::::::::`.ー‐----l二

             l/:.:.:.:.ゝ、':.,:::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::l
           . l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:::::::::::::::::::::::::::::/::::::::',   おやすみ
           .ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.,'::::::::::::::::::::::::::/::::::::_,‐
            ヽ:.:.:.:.:.:':.,:::::::::::::::::::/::_,-'´_,-

               ヽ:.:.:.:.,:.:'::::::::::/_,-'´_,‐'´:.:
                `ー,‐┐"´-'´_,‐'´:.:.:.:.:.:.:
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            ii { {:.:.:.{{ .l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
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───

司会「それでは最後に当イベントの目玉! あの大戦の英雄、うずまきナルトさんからの抱擁券抽選会発表です!」

客「「「「「ワーーーー!!!」」」」」

ヒナタ(とうとうきた……)

ヒナタ(ナルトくんのビッグイベントも終盤……)

ヒナタ(いろいろグッズを買いすぎてお財布も寂しいけど……)

ヒナタ(これだけは外せない……!)

ヒナタ(お願い……!)ギュッ

ヒナタ つ抽選券120枚⊂

我愛羅(……)つ抽選券500枚⊂

???「ウスラトンカチが……」つ抽選券50枚⊂



司会「番号は……!」

ドゥルドゥルドゥル……

司会「これだぁぁぁ!!!!」バン!

ざわ! ざわ! ざわ!
  ざわ  ざわ! ざわ!
 ざわ! ざわ! ざわ!
ざわ  ざわ  ざわ!

ヒナタ「っっっっっっっっ!」

我愛羅「……!」

???「……」

司会「当選者は……! この人だ!」バン!


女の子「あ……」

司会「まだ幼い女の子!」

ヒナタ「……ぁ」シュン

我愛羅「……」

???「……チッ」

司会「お嬢ちゃん、おいくつ?」

女の子「えっと、五歳です」

ナルト「五歳かあ……」ナデ

女の子「え、えへ……///」

司会「それではナルトさん、当選者にお願いします!」

ナルト「おう、ほっと」ギュ

女の子「/// ありがとう、ナルトお兄ちゃん」

ナルト「おう!」



???「……チッ」スタスタ

男「ん? あれ? あんた……」

???「……フン」ギンッ

男「!? しゃ……っ!」バタ

???「……」

???「……」スタスタ

???「チッ、別にこんなものはどうでもいいんだ」クシャ ポイ



我愛羅(……小遣いを使い切ったのに……ハズレた)

我愛羅(カンクロウ……)

カンクロウ「!?」ビクッ


ナルト「ふぃー、終わった終わった」

ヒナタ「お疲れ様ナルトくん」

ナルト「おうヒナタ、サンキュ」

ヒナタ「大盛況だったね」

ナルト「うーんいまいちまだ実感ねえけど」

ヒナタ「みんなナルトくんを見に来てたんだよ」

ナルト「うーん……」

ヒナタ「でも、最後の券、あの女の子ちょっとうらやましかったな」

ナルト「え? ヒナタも抽選券なんて持ってたの?」

ヒナタ「う、うん……」

ナルト「へえ、どれくらいあったんだってばよ?」

ヒナタ「ち、ちょっとだけ……」アセ



ナルト「ちょっとってどれくらい?」

ヒナタ「ち、ちょっと……」

ナルト「だからどれくらいなんだってばよ?」

ヒナタ「うう」

ナルト「?」

ヒナタ「……じゅうまい」

ナルト「十枚?」

ヒナタ「……にじゅうまい」

ナルト「ああ、二十枚か、へえ、結構持ってくれてたんだな」

ヒナタ「ひゃく、にじゅうまい……」

ナルト「え」

ヒナタ「///」


ナルト「ひゃ、120枚!?」

ヒナタ「///」コク

ナルト「だってあれってば俺のグッズとかに付いてくる券だろ!?」

ヒナタ「う……」

ナルト「まさか……」

ヒナタ「……///」

ナルト「そ、そんなに抱擁券欲しかったのか? あれってば集めるのそうとう大変だろ、俺ってば多くても一人三十枚が関の山だと思ってたってばよ」

ナルト(いや、そうまでして抱きしめて欲しかった、のか?)

─────────────────

我愛羅「……くしゅん」

─────────────────

???「……っくしゅ!」

─────────────────

ヒナタ「そ、その……それもある、けど」

ナルト「けど?」

ヒナタ「知らない女(ヒト)をナルトくんが抱きしめるのが、その……」

ナルト「ああ……そっか」


ナルト「ごめんなヒナタ」

ヒナタ「ううん! ナルトくんは悪くないの!」

ナルト「……ヒナタ、ちょっと待ってろ」

ヒナタ「?」

ナルト「メモ帳でもいいか」カキカキ

ナルト「はい」

ヒナタ「え、これって」

ナルト「うずまきナルト作、公認の無期限フリーパス券だってばよ」

つ【抱擁券フリーパス】

ヒナタ「っ」




ヒナタ「い、いいの?」

ナルト「ヒナタにならいいってばよ」

ヒナタ「あ、ありがとう……」

ナルト「おう!」

ナルト「んじゃ今日はもう休むか」

クイッ

ナルト「ん?」

ヒナタ「あ、あの」

ナルト「どうしたってばよ?」

ヒナタ「っ///」つフリーパス券

ナルト「???」

ヒナタ「い、今、使っちゃ、だめ……かな」

ナルト「」



ヒナタ「無理なら、そ、その……」

ナルト「……ヒナタってさ」

ヒナタ「?」

ナルト「時々可愛すぎて困るってばよ」ギュ

ヒナタ「っ///」

ナルト「……」ギュ

ヒナタ「///」ギュ



───────────

───────

───

我愛羅「……あっという間だったな、ナルト」

ナルト「ああ、すげーいい経験が出来たってばよ」

我愛羅「そう言ってくれると助かる」

我愛羅「またいつでも来るといい、歓迎しよう」

ナルト「おう、サンキュ我愛羅」

ヒナタ「ナ、ナルトくん、ここは風影様で……」

ナルト「っと、そうだったな」

我愛羅「気にしない、友に形式は不要だ」

我愛羅「ナルト、お前と影の名を背負い共に話す日を楽しみにしている」

ナルト「俺もだってばよ!」



ヒナタ「長いようであっという間だったね」

ナルト「そうだな」

ヒナタ「でも、一回帰ってこいってどういうことなんだろう?」

ナルト「次の里の準備が出来ていないとか聞いたけどな」

ヒナタ「そっか」

ヒナタ(でも、そんなことあるのかな……なにか、おかしいような)

ナルト「まあ木の葉に帰ったら久しぶりに実家でゆっくりするってばよ」

ヒナタ「そ、そうだね」

ヒナタ(ナルトくんとの共同生活も終わり、かあ……)


──数日後

ナルト「ようやく帰ってきたってばよ」

ナルト「カカシ先生に報告は済ませたし」

ナルト「部屋の掃除も終わったし……」

ナルト「……」

ナルト「なあヒナ……っていないんだった」

ナルト「さっき送っていったんだった」

ナルト「……」

ナルト「……俺、普段何やってたっけ」

ナルト(なんだろ……暇、とは違う何か……こう、スッキリしないってばよ)

ナルト「……一楽のラーメンでも食べにいくか」

                        _
                , /lー''アー'´:/
               /::l/:::::::::::::::::::::::::: ̄:Z__
                 l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;r''''´
                  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
             ,. '-―‐':: ̄ ̄::`ヽ、::::ヽ`ーヽ、

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              /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
          /:::::::::_______::::::::::::::::',
            /::_:-:´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`::‐-:、::::i
          /,r':;: -― ''" ̄ ̄ ̄ ̄ ー-- 、::::::ヽi
.          l:::::::lo      ,r―-′     o !:::::::::::!   帰ってきたなナルト……
        l:::::::lo    ∠{ (二)       o !:::::::::::l
        |:::::::|o____二二____o_|::::::::::::l
        r、r― ==、-------‐,ァ----- 、__:::::〈   なんだか一回りも二回りも成長して帰った来た気がするな
        ト';|  -‐t;ァ-ヽ、  r"r‐t:;ァ-,    !/´!
        l〈 !  `ー‐'   !_ ` `ー一'   l;'〉,}
          ヽ. l   __, =''" ̄`=- 、__     ,'`/
           ヽ',    ̄                /-′
            ',     -、 ,...       /
        ,r―‐ニト、   、____,    /===、、 _
     / //´ ̄´`ト、  ー---    /!:.:.:.:.... ヾ、ヽ、   おやすみ

.    / | l  {:.::./:| \          /  |`l:.:.:ノ   ! ! !
    |  ヽヽ ヽ|:::ヽ、 `ー――一´  _,.'::ノ''´ _,ノノ l

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     `ーァ'‐!_ノー- ___:::::::::::::::::::::l_! ! ___/     `ヽ、

         |  | ` ̄ ―--ヽr―‐ 二-‐' ̄| |
.       l  l      | ll | ̄     ヽヽ
  ○   ノ ,ノ         ll         ヽヽ   ○


ヒナタ「……はぁ」

ヒナタ(ナルトくんとずっと一緒だったせいかな……)

ヒナタ(……寂しい)

ハナビ「おねえさま~?」

ヒナタ「はぁ……」

ハナビ「おねえさま~?」ブンブン

ヒナタ「ふぅ……」

ハナビ(お姉さまが構ってくれない……! 久しぶりに帰ってきたのに!)

ハナビ「ねえさま!」

ヒナタ「え? あら、ハナビ、いつからそこに……」

ハナビ「さっきから! ずっと!」

ヒナタ「ごめんなさい、ちょっとボーッとしてて……はぁ」

ハナビ「だめだこりゃ」


ハナビ「そんなに気になるならナルトさんのところへ行ってくればいいのに」

ヒナタ「で、でも用事もないのに行っても迷惑になったら……」

ハナビ「もう! 任務中に進展とか無かったの!?」

ヒナタ「しん、てん……っ///」

ハナビ(お?)

ヒナタ「で、でも、えっと、それは……///」

ハナビ「何があったのか想像がつくけど……まあいいわ、それなら迷わず行ってオッケーでしょ!」

ヒナタ「で、でも急に押しかけたら……」

ハナビ「恋人なんでしょ!? だったらフツーよフツー!」

ヒナタ「で、でも久しぶりに帰ってきてまたすぐに家を空けるのも……」

ハナビ(なんでお姉さまはいつもこう……弱気なのかしら)



数日後

ナルト「やっと呼ばれたってばよ! 次の任務地が決まったんだな」

ナルト「またヒナタと一緒にいれるのか……」

ナルト「……」

ナルト「なんかここ数日物足りなかったからな、楽しみだってばよ!」

ナルト「♪~」

ナルト「カカシ先生! じゃなかった火影様、今来たってばよ」

カカシ「お、もう来たか、はやいねナルト」

綱手「余程任務が楽しみとみえるな」

ナルト「あり? 綱手のばーちゃんまで」

綱手「ちょっとカカシに所用があってな」

ナルト「ふぅん」



ヒナタ「カカ……火影様からの呼び出しか……」

ヒナタ「これは次が決まったってことなのかな」

ヒナタ「とにかく話を聞きに行かなくちゃ」

上忍「これはヒナタさん、どうされました?」

ヒナタ「えっと火影様からの呼び出しで……」

上忍「ああ、あの件ですね、どうぞこちらへ」

ヒナタ「? はい」

ヒナタ(あの件ってなんだろ……う?)

──バキッ!

ヒナタ「っ!?」クラッ

ヒナタ(殴られっ! いし、きが……)

ヒナタ(なる、と……く……ん)

上忍「……」



ヒナタ「う……ここ、は……」

ヒナタ(真っ暗……灯り一つない……)

ヒナタ(身体は、縛られて動け無さそう……)

ヒナタ(……【白眼!】)

ヒナタ(ほとんど何もない、部屋。だけど……部屋の外まで透視できない……)

ヒナタ(何か特別な術で部屋を覆っているんだ……)

ヒナタ(? 部屋の隅にディスプレイがある……あんなもの、大名様たちの連絡用か里間での緊急連絡にしか使われないと思っていたけど……)

ヒナタ(映っているのは……ナルト、くん?)

ヒナタ(火影室、かな、カカシ先生と綱手様もいるみたい……)



ナルト「それで俺の次の任務先が決まったのか?」

カカシ「まあね、それでナルトに来てもらったんだが……」

ナルト「?」

カカシ「ヒナタも呼んだんだけどまだ来てないんだよこれが」

ナルト「ヒナタも?」

カカシ「あの子がこういった事で遅刻するのは珍しいんだけど……」

綱手「下に連絡してみてはどうだ?」

カカシ「うーん……」

ドンドン!

連絡忍「報告します!」

カカシ「うん? 何事だ?」

連絡忍「たった今、日向ヒナタを捕えた、帰してほしくば要求を飲めとの脅迫状が!」


ナルト「なんだって!?」

カカシ「要求は?」

連絡忍「それが……」

綱手「なんだ?」

連絡忍「うずまきナルトの火影就任予定を取り下げろ、と」

カカシ「!」

綱手「!」

ナルト「!」

綱手「まさか過激派連中か? まさかこんな直接的な行動をするとは」

カカシ「そうと決めつけるのは早計でしょう、似たような思想を持つ外部組織もまだたくさんいますからね、しかし……」

ナルト「……! 俺が、火影を諦めればヒナタを返すって言ってんのか?」



カカシ「ナルト、早まるなよ」

綱手「そうだ、まずは落ち着けナルト、火影ともなればこのような脅迫は日常茶飯事と言ってもいい」

綱手「それに私たちはお前を次の火影ともう内心では決めているんだ、それをそう易々と変えることなど……」

ナルト「けどヒナタが!」

ナルト「くそ! 仙人モードでもヒナタのチャクラを感知できねえ! 時空間忍術で遠くにでも逃げたか?」

カカシ「落ち着くんだナルト!」

カカシ「お前の気持ちもわかるが、焦っても事態は何一つ解決しない!」

綱手「カカシの言う通りだ、それに……言いにくいことだが、次代の火影と里の一忍とでは重さが違う。最悪の場合私たちは……」

ナルト「ばーちゃん……それ本気で言ってんのか!?」

綱手「……」

カカシ「綱手様の気持ちも考えてやれナルト、この方はお前を火影にしてやろうと裏でいくつも手を回して下さっていた、それだけお前を買っていたんだ」

ナルト「けど……!」

カカシ「何もヒナタのことを諦めるとは言っていない、最悪の場合、そういう事態もありうるかもしれない、という話だ……」


ヒナタ「わたしのためにナルトくんが火影を降りる……?」

ヒナタ「そんな、そんなの……!」

ヒナタ(そんなこと……!)

ヒナタ「だめ! ナルトくん!」

ヒナタ「ナルトくんは火影に、ずっと憧れていたんだから……!」

ヒナタ「私なんかのことより……」

ヒナタ「ナルトくんは木の葉にとって、必要な人……なんだから」

ナルト『……ねェ』

ヒナタ「ナルトくんが何か言ってる」

ヒナタ「小さくて聞き取りにくい……」




               /ヽ/ヽ/ヽノ丶ノ\__
             ヽ ̄          ´-‐ァ
            ∠,. -‐=ミ二ニニ=-      >
            ∧__)__}ニ二二二二\  >

            /∠二ニ=‐--=ニニ二二ニ\{
            {ア´ ーィツノ   \ /-ミ二7    「……認めねェ」
              }:::〉   ¨´ ─‐- V´` トミ/
             {く __     ─- 、   ./ {
               { `  _   \   厂! ト、      「俺はそんなの認めねェ!」
              , ´-‐ `     ノ__{从{
               ,      ,..ィ二二ニ}
               `‐-r=≦ニニニニニ}       「もしそれでヒナタが助かるってんなら、俺は火影になるのを辞めるってばよ」
              〈。| |oニニニニ三三}_

                   V| |=-_,.s≦二二二二二二アヽ
                /=〉〉≦二二二二二二二/ニニ‘,       カカシ「落ち着けナルト!」
              ∠o//Oニニニニニニニ二/二二ニ‘,       綱手「そうだ! それでは相手の思うつぼだ!」
           _∠二//二二二二二二二二/ニニニニ‘,

          r≦ニニ//二二二二二二二二/ニニニニニ‘,
           {二二ニ〃二二二二二二二ニ/二二二二ニニ‘,
            {二ニニ∥二二二二二二‘,ニニ{二二二二二二‘,    「好きな女一人守れないで! 火影になんてなれるかってばよ!」
.           { /ニニ∥二二二二二二ニ‘,ニニ{ニ./二二>''’ ̄ }
         {/二ニ|l二二二二二二二ニ‘,ニ∨ニニ/ γ⌒ヽ‘,
          | ニニ||二二二二二二二ニニ\_‘,/   乂のノ ‘,
           |ニニニ||二二二二二二ニニニニニ\     _,. イ〉
.         |ニニニ||二二二二二二二二二ニニニ}_,. ≦ニニニ{
        |二ニニ||二二二二二ニニニニニニニ}二二二二ニ‘,

         |二ニニ||二二二二二二二二二二ニニ{二二二二二ニ}
          |二ニニ||二二二二二二二二二二ニニ{ニ/二ニニニニ}
          ニニニ||二二二二二二二二二二二ニ}V二二二二二}
        |ニニニ||二二二二二二二二二二二/ {二二二二二{
         |ニニニ||二二二二二二二二二二ニ∧{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 7
.       |ニニニ||二二二二二二二ニニニ/ニ}       Ο /
       |二ニニ||二二二二二二二二二ニニニ}         /
        |ニニニ||二二二二二二二二二二二ニ}______/
         |ニニニ||二二二二二二二二二二二二二|     |
.       |ニニニ||二二二二二二二二二二ニ∧ニニ!       |
       l二二ニ||ニニニニニニニニニニニ//∧ニ|      |
        /二二ニ||二二二二二二二二二ニ////∧_.i       |



お待たせしてすいません。
ボチボチ書けたら書いていきます。
とりあえず今日はここまで。



ナルト「……」

綱手「……カカシ」

カカシ「……わかってます」

ナルト「二人がなんと言おうと……!」グッ

カカシ「ごーかく」

ナルト「俺は……へ?」

カカシ「だからごーかく、合格だ、ナルト」

ナルト「合格? 何がだってばよ?」

綱手「お前の次期火影試験、だな」

ナルト「はぁぁぁあああああ!?」

カカシ「ま、そーなるよね」


綱手「火影になった者は莫大な権力を持つことになる」

綱手「火影はその権力を濫用することがあってはならない」

綱手「また、権力を持つと同時に里人を護る責務を負う」

綱手「いいかナルト、火影、などというものはただの言葉でしかない」

綱手「皆を護り導いていく者が自然とそう呼ばれるだけのことだ」

綱手「お前は夢である筈の火影の座を捨ててでも守りたいと言った」

綱手「私達はその言葉が聞きたかった」

カカシ「ま、こうなるとは思ってたけど」

ナルト「それじゃヒナタは……」

カカシ「安心しなよ、彼女ならちゃんと……っ!?」

綱手「!?」



???「ソイツはどうかぁ?」


カカシ「馬鹿な!? お前は……! 死んだはず……!」

???「ヒィーハハハハッ! 俺は死なねえっつってんだろ!」

ヒナタ「──っ!」

ナルト「ヒナタ! てめえヒナタを離しやがれ!」

ナルト(ヒナタが後ろ手で縛られて猿ぐつわまでされてる……)

ナルト「カカシ先生! いくら試験って言ってもこれはやり過ぎだろってばよ!」

綱手「いや違う! こんなことは予定にない!」

カカシ「気を付けろ! こいつは元暁のメンバーだ」

ナルト「!」

綱手「!」

カカシ「だがありえない……! 仮に生きていたとしてもこいつは奈良一族が見張っていたはず……!」

???「ばぁーか! 俺がここにいるってのが、答えだってんだよ。邪神教を信じてれば救いがあるってなァ!」


カカシ「何者かの手引きでこいつは助け出されていた……?」

綱手「となるとカカシ……」

カカシ「はい、『ヤツラ』の可能性があります……やっかいですね」

ナルト「話の前にまずはヒナタを助けねーと!」

???「ククク、アハハハハハ! これなぁんだ?」ペロ スゥゥゥゥゥ

ナルト「なんだコイツ? 血を舐めた……? うわっ! 急に体がおかしな模様になったってばよ!」

カカシ「まずい! 飛段を止めなくては!」

飛段「ヒャーハハッハッ!」ダッ

綱手「逃げた!?」

カカシ「アイツは人の血を体内に取り込むことで相手を呪えるんです、自身の血のサークル上にいれば自身への攻撃は全て血の持ち主にも影響する!」

カカシ「奴は不死身なのをいいことに自身を傷つけ呪った相手を殺す! 今回呪われてるのは……!」

ナルト「ヒナタ!」ダッ


ナルト「待て! っ!」

カカシ(予め作っておいたのか!? 既に血のサークルの上にいる!)

カカシ(オマケに謀ったのように人がいない……これは)

綱手(予想通り『内部の裏切り』)

飛段「カカシっつったっけか? あの影を操るガキは何処だ? 俺はよ、アイツを殺さなきゃきがすまねえんだよ」

飛段「アイツと交換ならこの女は離してやってもいいんだぜ?」

ヒナタ「──っ!」

ナルト「てめえ!」

カカシ「落ち着けナルト!」

飛段「なーんて……そんなわけねーだろ!」スッ

ナルト「やめろぉぉぉおおおおおおお!」



──────ザシュッ!



ボタッ、

ボタタタタッ

カカシ「!」

綱手「!」

飛段「ひゃああはははあああああひやあああああははははははっ!」

ナルト「あ──」

ヒナタ「──」




ヒナタ「ナルトくん!」



ヒナタ(ナルトくんが、私を庇って攻撃を……!)

ヒナタ(槍みたいな武器が身体を貫いて……っ!)

ナルト「て、めぇ……ヒナタに、なにしようとしや、が……る!」ググッ

飛段「タフだなおい」ペロッ

カカシ「まずい! ナルト!」タッ

綱手「ちぃっ!」タッ

ヒナタ(ナルトくん!)

ナルト「……」

ドンッ

ヒナタ(え、私を突き飛ばして……だめ、ナルトくん!)

飛段「死ねェェェェェエェエエエエ!!!!」



ザシュッ!




ヒナタ「あ、あ、あ────」


ヒナタ「いやぁぁぁああああああああああああああああああああ!!!!」



ナルト「ぐ、ふ───っ」ガク

ヒナタ「ナルトくん──!」

ナルト「言った、ろ……ヒナタ、俺が護る、って、よ……」ボタタッ

ナルト「う、ぐ、は……」

飛段「てめえを殺ればあのガキを差し出すってもうこっちは話が通ってんだよ」

飛段「わりぃが、おめぇ、もう死ぬぜ? こう、わかんだよなあ……自分を刺して相手の命みてーなのが消えてく感覚……どんな医療忍術でも助けられねえ、たまらねぇぜ邪神さまぁ」

ナルト「く──九喇嘛ァァァアアアアア!!!」

ゴウッ!

カカシ(九尾が出てきた!?)

九喇嘛「!! てめえナルト! ワシは許さねえぞ! お前以外のヤツの中に入るなんて認めん!」

ナルト「ヒナタ、を、たのむ、って、ば、よ……」

九喇嘛「ナルトッォォォォオオオオオオオ!!!!!!!!!!」




ナルト「……………─────」

今日はここまで

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月16日 (日) 04:01:40   ID: IUIwjgRO

続き・・・続きはどこだ
はよ・・・はよぉ・・・

2 :  SS好きの774さん   2015年08月24日 (月) 01:56:40   ID: CU2tjnG4

はやくしろってばよ!

3 :  SS好きの774さん   2016年06月15日 (水) 00:47:06   ID: 55AC18SQ

つつつ続き……たまらん…続きはよ

4 :  SS好きの774さん   2017年02月20日 (月) 16:50:53   ID: 3sN0Ofni

作者は無限月読にかかっているのか…

5 :  SS好きの774さん   2018年02月18日 (日) 19:52:53   ID: bNgEzLKe

いつになったら出てくんだーーーー

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