友奈「今日も勇者部は平和です」 (119)

部室


東郷「はい、友奈ちゃん、ぼた餅よ」


友奈「わーい、東郷さんのぼた餅だぁー」モグモグ


東郷「ふふっ、そんなにがっつかないの、まだまだあるから沢山食べてね」


風「勿論、私達の分もあるんでしょうねー」


東郷「はい、ちゃんと風先輩達の分も用意してあります」


風「さすがね東郷、それじゃあ私、この一番大きいのにしーよおっと」モグモグ


樹「それじゃあ、私はこの小さいので」モグモグ


東郷「夏凜ちゃんも、はい。ぼた餅」


夏凜「あ、有り難う」モグモグ



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420644222

東郷「ふふっ」


夏凜「な、何よ」


東郷「最近の夏凜ちゃんは美味しそうに食べてくれるなって」


夏凜「うっさいわね……わざわざ拒否するのも失礼でしょう、それに東郷のぼた餅が美味しいのは事実だし」


友奈「…………」

東郷「どうかしたの、友奈ちゃん?」


友奈「あ……ううん、何でもないよ、やっぱり東郷さんのぼた餅はおいしいなーって思って」


友奈(さっきのぼた餅、味……変だったなぁ)

東郷「友奈ちゃん……美味しく無かった?」


友奈「ぜ、全然、そんなこと無いって東郷さんのぼた餅はいつ食べても美味しいよ」フタツメモグモグ


友奈(今度は、ちゃんとした東郷さんの味だぁ、やっぱり気のせいだったのかな)


風「あ、そうそう、今日の部活なんだけど、なんと依頼主がね。警察官なのよ」


友奈「えっ!?そうなんですか!なんだか本当に勇者って感じですね」


夏凜「そんな訳無いでしょ風の冗談に決まってるじゃない」


風「くっくっく、それが本当なのよ。ほら、これが証拠の依頼メールよ」パソコンミセル


夏凜「う、嘘……本当に」


友奈「本当に書いてあるよー、勇者部もここまで来たんだね」

風「とは言っても単にパトロールのお手伝いってだけなんだけどね」


東郷「でも……怖いですね。マフィアが、この町を徘徊しているだなんて」


友奈「でも、悪を倒すって勇者らしい仕事だよ!」


東郷「先に言っておくけど、見つけたらちゃんと私に知らせなきゃ駄目よ。あと下手に関わろうとしないでね。私達はもう勇者にはなれないんだから」


友奈「さすがに、そんな真似はしないよ

ちゃんと見つけたらけいさつにほうこくするから」


風「まぁ、私達に掛かれば倒せちゃいそうだけどね」


東郷「風先輩」


風「分かってるって、でも今回の任務はパトロールであくまでも警察に通報したら終了よ」

パトロール1日目


友奈「………………」


夏凜「友奈?」


友奈「………………」


夏凜「おーい、ゆーうーなー!」


友奈「えっ!?急にどうしたの大声出して、ビックリしたよ」


夏凜「さっきからずっと呼んでたわよ、それよりも大丈夫?なんだか顔赤いけど」


友奈「うん!全然平気だよっ!むしろさっきからげんきが沸き出てくるよっ!!」


夏凜「そう?それなら良いけど」


友奈「ねぇ、夏凜ちゃん……」


夏凜「なによ、改まって」


友奈「夏凜ちゃんって可愛いなぁって思って……だから……ね」カタヲツカム


夏凜「え、ちょ……友奈!?急にどうしたのよ」


友奈「もう……我慢できないんだぁ、かりんちゃんかわいすぎるよ……かりんちゃん」ペロペロ


夏凜「ちょ……いやっ……耳たぶをなめるなー」ジタバタスル

東郷「友奈ちゃーん、どこにいるのー」


友奈「あ、東郷さーん、こっちだよー」カタヲハズス


夏凜「い、今のは何だったのよ……」


次の日


夏凜(はぁ……何だったのよ。結局、東郷が来たらすぐに元の友奈に戻っちゃったし…)


夏凜(で、でも耳たぶ……気持ちよかったなぁ……って何考えてるのよ!私はっ!)ジタバタ


風「夏凜ーどうしたのよ、一人で暴れて」


夏凜「わわっ、来るなら来るでノックぐらいしなさいよー」


風「いや、別にここは夏凜の部屋じゃないし」


夏凜「知ってるわよー、バカぁ」


風「ちょっと落ち着きなさいよ、何かあったの」


夏凜「何でもないわよ」


友奈「………………」カオマッサオ


東郷「友奈ちゃん?具合悪そうだけど、大丈夫?」

友奈「……なんだろう、よく……わからないけど身体中が変なんだ……」


風「え、なになに、どうしたのよ」


夏凜「友奈がそう言う事言うのって珍しいわね。休んだ方がいいんじゃない?」


友奈「いや……大丈夫だよ。それよりも東郷さん、今日もぼた餅を用意してるんだよね……だったら食べよう」


東郷「友奈ちゃんが……そう言うなら、はい、どうぞ」


友奈「わーい、東郷さんのぼた餅だぁ!どれにしようかな……やっぱりこれにしよう」モグモグ


友奈(やっぱり……苦いなぁ、でもこれはこれで癖になる味かも)


風「それじゃあ、私は大きいのにしーよう」


樹「お姉ちゃん、大きいのばっかり食べるよね、私は小さいので充分かも」モグモグ



夏凜「私は何だって良いわよ」モグモグ


夏凜(あの時、友奈の様子が変だったのももしかしたら体調が悪かったからかもしれないし……深くは考えないでおこう)


夏凜「ねぇ、友奈……体調はもう大丈夫なの?」


友奈「うん!東郷さんのぼた餅食べたらげんきになったよ!!やっぱり東郷さんは凄いよ」


東郷「ふふっ、どういたしまして……でも、今日はあまりアウトドアは止めておいた方がいいかも、友奈ちゃん凄い具合悪そうだったし」


友奈「もーう、東郷さんは心配性だよー。東郷さんの愛のぼた餅で今は元気いっぱいだよ」


樹「でも、さっきまで具合が悪そうでしたし、休んだ方が……」


友奈「勇者部ごかじょー、なせば大抵なんとかなる……だよ」


東郷「駄目よ、今は無理にでも何かを随行しなければいけない時じゃないわ、戦略的撤退も作戦のうちよ」


友奈「東郷さんがそう言うなら……」


夏凜(さっきまで死にそうな顔してたのに……ぼた餅でそんな元気になるかしら…………まさか……ね)

今日の書き溜めは終わったのでまた明日書くことにします
視聴して頂いた皆さん有り難うございます

次の日


東郷「今日は友奈ちゃん、お休みだって」オチコム


風「まぁ、昨日の様子じゃあ当然よね」


東郷「あの……私」


風「心配なんでしょう、友奈の事が……先に帰っても良いわよ。私達も部活が終わったら見舞いに行くから」


東郷「ありがとうございます」

タッタッタ


風「若いわねぇ、羨ましくなっちゃう」


夏凜「あんたもまだ中学生でしょーが」


風「心はアラフォーなのよ」


夏凜「何を言ってるんだか」


樹「でも、友奈さんが体調を崩すなんて心配です」


風「友奈だって人間って事なんじゃないの、誰だって体調が悪くなるぐらいあるって」


夏凜(本当にそれだけなら良いけど)

パトロール三日目


風「水が……川が私を呼んでいるわ」


夏凜「河川敷にマフィアっているものなの?」


風「いいのよ、あてなんて無いんだし、偶々、見つけたらラッキーぐらいに思っておけば……ついでにゴミ拾いもできるしね」


夏凜「でも、新世紀になってもマフィアがいるってことに驚きだわ。道徳は周に三回もあるのに」 ゴミアツメル


風「私も始めて聞いたわよ、マフィアなんて単語、大体四国なのになんでマフィア!?」ゴミアツメル


樹「ポイ捨てする人だってそう居ないのにね」ゴミアツメル


風「そのわりに河川敷には何故かゴミが集まるのよねー」ゴミアツマル

夏凜「酒の瓶とか何であるのよー」


樹「マフィアさんが捨てたんでしょうか」


風「そうね、もしかしたらそうかも知れないわ、だからこそ早く、捕まえるべきなんだけど難しいわねぇー」


夏凜(ん?袋かな……これ)ピラー


夏凜(中身は粉みたいだけど……これって……この粉の形状って……)

友奈家


東郷「友奈ちゃん、具合、見に来たよ。大丈夫?」


友奈「とうごうさん……」フルフル


東郷「どうしたの!?具合悪そうだよ。大丈夫なの」


友奈「さむい……さむいよ……たすけて……」フルフル


東郷「うん、分かったわ今すぐ暖めてあげる」ベットニソイネ


東郷「大丈夫だよ友奈ちゃん。私がいるから」ダキツク


友奈「とうごうさん……あたたかい……とうごうさん…………」ポロポロ


東郷「よしよし、大丈夫よ。あのね、友奈ちゃん、そんなに寒いなら私がずっと一緒にいるから」


友奈「とうごうさん……ずっと……いて、ごめんね、めいわくかけて」


東郷「ううん、迷惑なんかじゃないわ。いつも友奈ちゃんに助けてもらっているのは私だもの、今日ぐらい……ね」


友奈「とうごうさん……ぼたもち……たべたい」


東郷「ふふっ、そう言うと思って沢山用意してきたんだ……今すぐ食べる?」


友奈「食べたいけど……身体が寒くて」


東郷「大丈夫よ、問題ないわ。私が食べさせてあげる」


友奈「ありがとう……とうごうさん」


東郷「ほら、口を開けて」


友奈「あ、あーん」


東郷「それじゃあ、いれるね」クチュクチュ


友奈「…………んっ!?」


東郷「…………ん……ん」クチュクチュ


東郷「ぼた餅はよく噛まないと喉に詰まっちゃうから……だから咀嚼」


友奈「それは……そうだけど、でも……」


東郷「大丈夫、友奈ちゃんは何も考えなくて良いから……ね」モグモグ クチュクチュ


友奈「……ん…………んんっ!!」ビクンビクン


東郷「どうしたの?友奈ちゃん……顔が紅いよ」


友奈「…………東郷さん……お願い……やめて」


東郷「でも、友奈ちゃん凄く気持ち良さそうな顔してる」


友奈「東郷さん……変だよ、おかしいよ」


東郷「友奈ちゃん……大好き」クチュクチュ


友奈「ん……んんっ!」ジタバタ


友奈(身体がおかしいよ……やだ……怖い……助けて風先輩……樹ちゃん…………夏凜……ちゃん)

友奈家の前


夏凜「結局、パトロールは成果なかったわね」


樹「でもゴミは沢山集まりました」


夏凜「それはそうかも知れないけど」


夏凜(でも今回は河川敷に来て良かったかもしれない。アレが存在したってだけでも分かったんだから)


夏凜(それよりも友奈が心配ね)


風「友奈いるー?」ピーンポーン


夏凜「留守……なの?」


風「でも部屋の灯りはついてるみたいだけど」


ドンドンタッタッタ

ガチャリ


東郷「す、すみません。友奈ちゃんを寝かしつけてたら遅くなってしまって」


夏凜「寝かしつけるって子供じゃないんだから、友奈は?」


東郷「今は上の部屋で寝ているわ、起こさないであげてね……あんまり体調も良くないみたいだから」


夏凜「で、でも顔を見るぐらいならっ」


東郷「駄目よ、そんなの許さない」ピシャリ


風「夏凜、ちょっと落ち着きなさい。東郷も友奈が心配なのは分かるけど落ち着いて……それで友奈の病状はどうなの」


東郷「只の風邪だと思います。休んでいれば問題ないかと」


風「そう、それなら思ったよりは酷くないのね」


東郷「はい」


風「それなら上がらせてもらおうかしら、友奈の可愛い寝顔を東郷だけに独り占めするのも癪だしねぇー」カリンニウインク


東郷「…………くっ」


夏凜(風……私の為に……)


夏凜「それじゃあ上がらせてもらうわね」


東郷「な、勝手に人の家を」


夏凜「東郷の家でもないわよ」タッタッタ


東郷「………………」

少しお風呂に行くのでまた後で投下します

友奈の部屋


夏凜「友奈っ!無事なの!?」


友奈「あ、夏凜ちゃん!お見舞いに来てくれたんだー。うれしいよっ!」


夏凜「げ、元気そうね。良かったわ」


夏凜(あれ……てっきり東郷がアレを使って友奈をって思ったんだけど)


夏凜(何考えてるのよ、私は……東郷がそんなことする筈ないのに……最低だっ!)


夏凜「……ッ!」


友奈「夏凜ちゃん?」


夏凜「な、なによ」

友奈「来てくれて有り難う!でも階段をタタタッて登るから地震かと思っちゃった」


夏凜「何よ、それ……ん……でも思ったよりも元気そうね。念のために何かサプリメントでもあげようと思ってたんだけど」


友奈「いいよ、薬はもう飲んだから」


夏凜「そ、それもそうよね。あはは、私……そろそろ帰る」


夏凜(これ以上友奈と居たら自分を押さえられない、早くここから出ないと)


夏凜「明日はちゃんと学校に来なさいよね」タッタッタ


友奈「え!?夏凜ちゃん??」


友奈「………………」


友奈「本当に……来てくれて有り難う……夏凜ちゃん」ポロポロ

風の部屋


風「……かりん……ん……かーりーん!」グチュグチュビクンビクン


風「はぁ…………何をやっているんだろう……私は」


風「思春期の男子じゃあるまいし……はぁ……」


風「ましてや……夏凜で……しちゃうなんて……」


夏凜の部屋


夏凜(あの袋に入っていたのは絶対にドラッグに違いないわ。おそらくマフィアの誰かが川に捨てたか落としたかして流れ着いたんでしょうね)


夏凜(でも、それをどうやったら東郷が友奈にドラッグを仕込むって話になるのよー

私のバカー)


夏凜「嫉妬……なのかしら……それって私が友奈の事を好きって事じゃない……」


夏凜(友奈の細い身体、最初はちんちくりんなんて言ってたけどよく考えれば私の方が身長を低いのよね)


夏凜(友奈のあの輝く瞳……何事にもまっすぐで……友奈の匂いも……友奈の温もりも……

)


夏凜「あーーもう、何考えてるの私はー!」


夏凜「とりあえず、東郷には謝らないと今日だってケンカ越しになっちゃったし……」


夏凜(友奈……今頃、何してるんだろう)

友奈の部屋


東郷「勇者部5ヶ条ひとーつ」クチュクチュ


友奈「挨拶は……きち……んと……んんっ」ビクンビクン


東郷「勇者部5ヶ条ふたーつ」クチュクチュ


友奈「なるべく……う……あ、諦めない……ッ!」ビクンビクン


友奈「東郷さん……もう……許して……東郷さん……変だよ、怖いよ……」


東郷「頑張ってね友奈ちゃん、これが終わったらぼた餅食べさせてあげるから、はい、勇者部5ヶ条みっつ」クチュクチュクチュクチュ


友奈「よく……寝て……うっ……よく食べるッ!!……んん……ふぁ……ぁ」ビクンビクン


東郷「友奈ちゃん……ヨダレ垂れてるよ、取ってあげるね」レロッ


友奈「…………」ビクンビクン


東郷「あと少しだから、頑張ろ……なるべく諦めないだよ。友奈ちゃん……勇者部5ヶ条よっつ」グチュグチュ


友奈「……悩んだら……そ……そうだん……」

ヘトヘト


東郷「あれ、今度はイカなかったのね……ごめんなさい、まだ馴れてなくて」


友奈「……ゆ、ゆるして……おねがい……もう……」

東郷「……大丈夫だよ、もう指は入れないから」


友奈「もうやめてくれるの?」


東郷「うん、もう指はいれないよ……ねぇ友奈ちゃん……貝合わせってしってる?」


友奈「おりょうり……とか……かな」


東郷「ふふ、友奈ちゃんは面白いね。知らないなら教えてあげるね」ハダカニナル


友奈「とう……ごう……さん?」


東郷「友奈ちゃんは疲れてるだろうから動かなくていいよ。私に任せて」


友奈「…………」


東郷「友奈ちゃん!ああん!大好きよ友奈ちゃんッ!!」キュッキュッ


友奈「あ……う……ああ……」キュッキュッ


東郷「友奈ちゃん……どうして泣いてるの……そんなに気持ちいいの?」キュッキュッ


友奈「と、東郷さん……どうして……東郷さん……んああ……私達……女の子……どうし」キュッキュッ


東郷「女同士なんて関係ないッ!勇者部5ヶ条いつーつ」


友奈「ん……ああ……とうごう……さん」


東&友「なぜば大抵なんとかなる!……んああ」ビクンビクン


友奈「ぜぇ……ぜぇ……とうごうさん……寒い…………ぼた餅……くちうつし……」


東郷「もう……効き目がきれたのね、わかったわ……はい、どうぞ」クチュクチュ


友奈「ん……んんっ……ぷはぁ」


友奈(確かにぼた餅は苦いけど……東郷さんの唇は甘い……)


友奈「東郷……さん」


東郷「友奈ちゃん?どうしたの?」


友奈「……もっと…………ぼたもちじゃなくてとうごうさんがほしい」


東郷「ふふっ、分かったわ。私も友奈ちゃんを味わいたい」


友奈「ん……んぁ……ぁ……東郷……さん」ビクンビクン


東郷「ふふっ、友奈ちゃん……可愛い……んあ……ふぁ……」


今日の書き溜め尽きたので終わります。

友奈ちゃんも大概だが東郷さんの愛が重い

>>31
愛が重いキャラを書きたくてのSSを書こうと思ったから、どんどん重くなるよ!

東郷ディスって友にぼ上げるSSなら1に注意書きしてくれ

>>35大丈夫だ、問題ない

続き投下します

部室


東郷「今日も友奈ちゃんはお休みみたいです……すいません」


風「東郷が謝る必要ないって友奈もたまには休養っていうのも必要だろうしね」


東郷「そうですね、きっと頑張りすぎたから無理が祟ったんだと思います」


夏凜(……うぅぅ気まずい、早く東郷に謝らなくちゃいけないのに……声かけずらいし)ソワソワ


東郷「夏凜ちゃん」


夏凜「ひゃ、ひゃい」


夏凜(き、緊張しすぎて変な声出ちゃった)


東郷「あの時はちょっと意地を張り過ぎちゃってごめんなさい。友奈ちゃんの事が心配でつい……」


夏凜「こ、こっちこそ悪かったわ……私も変な事考えて……」

東郷「変な事……?」


風「そりゃ勿論、東郷と友奈があーんなことやこーんな事を……なぁんて考えてたに決まってるじゃない」


樹「お姉ちゃん、いつもそんな事考えてるの」


風「なんで私になるのよー」


夏凜「アンタが変な事を言うからでしょうが……まぁ、そういう事だから、互いの事は水に流しましょう」

東郷「ふふっ、そうね。私達がケンカしたら友奈ちゃんも悲しむわ」


夏凜(こんなに友奈の事を考えてる東郷がぼた餅にドラッグなんていれるわけ無いのに……)


夏凜(私ってば勇者失格だ……)


風「何落ち込んでんのよ」バシッ


夏凜「なっ、落ち込んでなんか無いわよ。ちょっと考え事をしていただけよ」


風「それってやっぱり……夜の……」ニヤニヤ


夏凜「そんな事考える訳ないでしょうが」


樹「なんだか二人とも漫才師みたい」


東郷「ん、そうね……夫婦漫才って感じだね」

風「東郷に言われるとなんだか複雑な気分ね」


東郷「えっ?どうしてですか」


風「だってー、友奈と東郷のラブラブっぷりを毎日見せつけられてるんだから、そりゃあ、ねぇ」


夏凜「まぁね、見てるこっちが恥ずかしくなるわよ」


夏凜(……そう、東郷の方が私よりもお似合いなのよ……私より)


東郷「ふふっ、ありがとう。なんだか照れちゃうわ」


夏凜「ちょっとは否定しなさいよ」


東郷「だって私は友奈ちゃんと付き合い長いから、心が挫けそうだった時、友奈ちゃんが居なかったらって思うと」


夏凜「……そう」ズキン

東郷「……あ、もうこんな時間……風先輩……今日もちょっと……」


風「うん、後でまた私達もお見舞いに行くから」


東郷「はい」


風「友奈の体調が良くなったら、またみんなでうどんでも食べに行きましょう!」


東郷「……はい」タッタッタ


夏凜「東郷も大変ねぇ、ある意味……友奈がちょっと羨ましいわ」


風「なーに?今度は東郷の事が好きになったりとか」


夏凜「ねぇ、アンタの頭の中ってピンク色なの?」


風「そうよ、だって女子力高いし」


夏凜「女子力、関係ないじゃない」

友奈の部屋


東郷(みんなでうどん……か、私、何をやっているんだろう……)


東郷(友奈ちゃん……弱くて……ごめんね……)


東郷「ただいま」



友奈「おかえりなさい、とーごーさん」


東郷「具合は大丈夫?」


友奈「うん、いまはなんともないよ。これならがっこう行けたのになぁ」


東郷「一人で寂しい思いをさせてごめんね、私もなるべく早く帰るようにするから」


友奈「いいよ、とーごーさんには、がっこうを楽しんでほしいし」

東郷「体調が良くなったら、また、一緒に学校に行こう?」


友奈「うん!」



東郷(大丈夫……仮に副作用が出ても、ぼた餅と混ぜて服用させれば問題ないはず)


東郷(それに、さすがに休み続けるにもいつか限界が来るのは分かってる)


東郷(それに友奈ちゃんの体調も安定しているし、何より注射器は使ってないから副作用も小さいはず……)


友奈「早くまた、みんなと会いたいなぁー、夏凜ちゃんたち今なにしてるんだろう」


東郷「………………」キリリ


東郷「友奈ちゃん」


友奈「なに、とーごーさ……んんっ……ん……ふぁ……ぁ」


東郷「ん……ふぁ……あ」クチュクチュ


友奈「とう……ごう……さん、ふぁ……いきなり……んん」


東郷「友奈ちゃんの唇……甘いね」ペロリ


友奈「とーごーさんもおいしいよ」


東郷「相性ぴったりだね」


友奈「うん…………そうだね」


東郷「………………」オシタオス


友奈「とーごーさん……こわいよ……」


東郷「怖くないから、大丈夫だから……このまま、しちゃお」

ショッピングモールイネス


風「ようやく着いたわねー、結構遠いのよねぇ、ここのショッピングモール」


夏凜「け、結構人がいるのね」


樹「それに色んな店が並んでます」


風「そりゃ、寂れた場所なんかに人はよりつかないわよ」


樹「それもそうだね」


夏凜「でも風にしてみたら良い提案よね、お見舞いのサプライズプレゼントなんて」


樹「でも、一週回ってお姉ちゃんらしいかも」


風「そりゃ、東郷のあんな姿を見せられたら私達も何かしなくちゃってなるじゃない」


夏凜「……風」


風「それにここのクレープ屋さんは結構、美味しいって評判なのよねー、だから、プレゼントのついでにちょいと一口食べてみたかったのよ」


樹「そこもお姉ちゃんらしいね……」

夏凜「それにしても風ってば結構食欲旺盛よね、うどんだってけろりと食べちゃったし」・


樹「ははは……お姉ちゃんですから」


夏凜(……でも友奈にプレゼントかぁ、何買ってあげようかしら、やっぱりサプリが一番よね)


風「夏凜、先に言っておくけどサプリとかにぼしとかは買っちゃだめよー」


夏凜「んなっ、なんで分かったのよ」


樹「さすがに病人のお見舞いにサプリを渡すのはどうかと」


夏凜「それはそうだけど……」


風「大体、バスを乗り継いでこんな大店舗まで来たのにサプリやにぼしを買うって……」


夏凜「う……うぐぅ」


風「イネスに来たからにはイネス限定の物を買わなきゃ損でしょ」

風「それに、その方が友奈も喜ぶわよ」


夏凜(友奈が……喜ぶ)ドキドキ


夏凜「そ、そうね。たまには他のものを買った方が良いかもしれないわね」


風(相変わらずちょろいわね)


友奈の家の前


風「東郷ー!友奈ー!いるー?」ピーンポーン


樹「それにしても緊張しますね、ドキドキしてきゃいました」


夏凜「そ、そうね」


夏凜(結局、髪留めにしちゃったけど、問題ないわよね)


夏凜(でもイネスという店は侮れないわ、高級サプリに高級にぼしまで買っちゃった)


ガチャリ


東郷「みんな来てくれてありがとう、友奈ちゃんなら部屋で待ってるよ」


風「なんていうか、もう東郷の家って感じね……あがらせてもらうわよ」

キリが良いので今日はここまでにします

友奈の部屋


友奈「みんな来てくれたんだー!」


風「体調は思ったよりも元気そうね」


友奈「うん!もう退屈で違う意味で病気になりそうだよ」


夏凜「でも、これなら明日にでも来れそうじゃない。早く来なさいよ」


友奈「うん、私も早く治して夏凜ちゃんとまた学校で部活したいなぁ」


夏凜「だ、だったらさっさと治しなさいよね、私は……いつだって待ってるんだからっ」


風「あ、夏凜がデレた」


夏凜「で、デレてなんかないわよっ!」ポカポカ

風「あんまり長居してぶり返したら大変だし。今日はこれで帰るわ、でもその前に友奈、優しい先輩からのプレゼントよ」


友奈「ありがとう!今、開けても良いですか?」


風「だーめ、こういうのは私達がいなくなってから開けた方が嬉しさも増えるでしょ」


友奈「それもそうですねっ!楽しみだなぁー」


樹「それじゃあ次は私から、えっとどうぞ」


友奈「ありがとう!樹ちゃん……んん、開けたいなっ!」


夏凜「ゆ、友奈」


夏凜(深呼吸……深呼吸)


夏凜「はい、コレ、う、受けとりなさい」


友奈「夏凜ちゃんもありがとう!中身は何?」


夏凜「中身は……って教えるわけないでしょ」


友奈「あはは、バレちゃった」


東郷「…………」

東郷「風先輩、私にも友奈ちゃんにプレゼントあげる事、教えてくれても良かったはずです」イライラ


風「バカねぇ、それじゃあ、サプライズにならないでしょ」


東郷「……えっ、コレって……」


風「友奈にはお見舞いプレゼント、東郷にはお疲れ様プレゼントとしてのダブルプレゼントってこと」


友奈「良かったね、東郷さん」


東郷「……えっ、あ……」


樹「えっと東郷先輩には……その……いろいろとお世話になっていますから、だから受け取って下さいっ!」


東郷「…………」ワナワナ


夏凜「なに、泣きそうになってるのよ、東郷らしくないわよっ」


夏凜「今回に関しては友奈の看病をしてくれた……そのお礼って言うか、東郷一人に任せっきりだったから」


東郷「あ、……ありがとう…………」フルフル


風「それじゃあ、渡すものも渡したし……二人の邪魔をするのも悪いしねぇ、そろそろ帰りましょうか」


夏凜「それもそうね、明日こそはちゃんと来なさいよー」バイバイ


友奈「うん!あした……また……あおう」バイバイ

東郷「………………」ポロポロ


東郷(私が……このプレゼントを貰う……資格なんて……)


友奈「ねぇ、東郷さん」


東郷「ゆ……うな……ちゃん」


友奈「もう、辞めようよ……こんなこと」


東郷「……遅いよ。私……汚しちゃった、友奈ちゃんを……それに、みんなを裏切っちゃった。もう……顔向け出来ないよ」ポロポロ


友奈「大丈夫……だよ……全然、平気!禁断症状も……なんとかなる……から」フルフル


東郷「……いつから知っていたの?」


友奈「きのうの……よる……ぐらいかな……じぶんのからだなんだから、それぐらいわかるよ」


東郷「友奈ちゃん……ごめんなさい。私のせいで」


友奈「うん、東郷さんのせいだよ」


東郷「ごめんなさい……本当に」ポロポロ


友奈「だから……ね、一緒に……手伝ってほしいんだ…………リハビリ」ダキシメル


東郷「友奈ちゃん……」ポロポロ


友奈「実はね、さっきから……寒くて寒くてたまらないんだ……目眩もして…………気分が悪くて……でも、東郷さんと一緒だって思うと少し楽になれる気がするから」


東郷「……うん、ごめんね。一緒に……リハビリ頑張ろう」ポロポロ


東郷(そうだ、友奈ちゃんが無事にリハビリに成功したら警察に自首しよう)



東郷(例え、私がいなくなっても夏凜ちゃん達が友奈ちゃんを支えてくれる。優しくて暖かい勇者部なら……きっと)

続き投下します
夏凜の部屋


夏凜「それにしても緊張したぁー」


夏凜「でも、友奈にも東郷にもちゃんとプレゼントを渡したし、これで良かったはず」


夏凜(寝る前に荷物の整理しないと)


夏凜(えっと、高級にぼしが二袋と……あれ?)


夏凜「ない、高級サプリが無い!」


夏凜「あれ?コレって友奈に渡したはずのハンカチ……」


夏凜「ま、まさか……私ってば間違えてサプリの方を渡したんじゃ……」


夏凜「ぬあああー!何やってるのよ私はー!!」


夏凜(風も友奈が喜ぶって言ってたのに……)


夏凜「今から友奈の家に行くのも恥ずかしいし……」


夏凜「……な、何を弱気になってるのよ。三好夏凜、勇者部五ヶ条にもあるじゃない、なせば大抵なんとかるって友奈の為にもプレゼント届けないと」

友奈の家


夏凜(来てみたのは良いけど、なんて話せば良いのよ)


ガチャリ


夏凜(わわっ、誰か来た)パサ


夏凜(……って何で隠れてるのよ、私ってば)


東郷「」キョロキョロ


夏凜(東郷……何やってるのかしら)


東郷「」スタスタ


夏凜(何でだろう……嫌な予感がする。ついてみよう)スタスタ


東郷「」ギィィパタン


夏凜(家の中に入ったみたいだけど、覗くだけなら)コソコソ

東郷「待っててね、友奈ちゃん……」モチモチ


夏凜(友奈の為に餅を作ってるのね。なんていうか頑張りやさんって気がするわ」


東郷「これぐらい……かな」サラサラ


夏凜(嘘……コレって……ドラッグじゃない!)


東郷「」モチモチ


夏凜(い、いや、そうと決まった訳じゃないし……まず確かめてみないと)


東郷「」スタスタ


ガチャリ


夏凜(東郷も気になるけど……とりあえず薬の中身をチェックしないと)カサコソ


夏凜(間違いないわ……これはドラッグ……東郷……あんた何やってるのよ)

一時間前の友奈の部屋・


友奈「う……ぐ……ぁぁ……あ……」 ゼェゼェ


東郷「友奈ちゃん、やっぱりいきなりは無理だよ」ワナワナ


友奈「だ、大丈夫……だから、禁断症状ぐらい……一日で……うう……治せるから……う」パタパタ


東郷「友奈ちゃん、もう見てられないよ。すぐに用意してくるから」


友奈「ごめん……東郷さん……量は……」


東郷「大丈夫、ちゃんと減らしてくるから」

ガチャリ


東郷(誰にも見られてはいないよね)キョロキョロ


東郷(早くぼた餅を用意しなくちゃ)スタスタ


ギィィパタン


東郷「待っててね、友奈ちゃん」モチモチ


東郷(早く急がないと、量は半分ぐらいで禁断症状は抑えられるはず)・


東郷「これぐらい……かな」サラサラ


東郷(以前から少ししか入れてないはずだから、これぐらいで充分なはず)モチモチ


東郷(急いで友奈ちゃんに届けないと)スタスタ


ガチャリ

風の部屋


風「それって本当の話なの」


夏凜「間違い……ないわ、私はサプリを見たり飲み馴れたりしているから、薬の粉を見るだけで中身が分かるのよ」


風「そうは言われても、大体、東郷が友奈にドラッグを飲ませる意味もないのに」


夏凜「それは……そうだけど」


風「夏凜の勘違いって事はないわけ?」


夏凜「…………無いわ。自信はある、風は何も思わなかったの……友奈がぼた餅を食べた途端に元気になったり……不審な点があったじゃない」


風「それは東郷の愛の力で……って言いたい所だけど確かにアレは不思議だったわ。でも、それ以上にドラッグの方信じられない」


夏凜「それはそうだけど……でも、本当なの信じて!このままじゃ友奈が……」


風(確かに夏凜の事は信じてあげたいけど……とても信じられない、いくら東郷でもそんなこと)


風「なら、こうしましょ。私が今から粉末タイプの薬を持ってくるから、名前を当ててみて、当てる事ができたら信じても良いわよ」


夏凜「分かったわ、それで風が信じるなら」

5分後


風「はい、持ってきたわよ。って言って何処にでもある薬だけどね」


風(本当は塩なんだけどね、適当に薬の名前を言われても分からないし)


夏凜「風もずるい真似するわねぇ、どうみてもコレ、薬じゃないわ」


夏凜「塩か何かね」


風「正解よ、凄いわね貴方のサプリ眼」


夏凜「これで信じてくれるわよね」・


風「それは……」


夏凜「まだ、信じてくれないの」


風「夏凜は東郷のぼた餅に薬を仕込ませて友奈に食べさせたって言ったわよね」


夏凜「そうよ、ぼた餅を食べてから友奈の様子もおかしかったし間違いないわ」


風「それじゃあ……私達も食べているって事なの……」


夏凜「それは無いわよ、食べてたら苦い味がするはずだから」


風「でも、ぼた餅を食べる時ってバイキング形式なはずだし、どのぼた餅を食べるかは私達が勝手に決めて勝手に取ってたじゃない」

少し休憩します

夏凜「風って結構、沢山食べるわよね」


風「まぁ、うどん辺りなら二杯は余裕でいけるわね」


夏凜「だったら大きいぼた餅を取っちゃうんじゃないかしら」


風「つまり、東郷は、ぼた餅の大きさで私達が取るぼた餅を予測できたって事?」


夏凜「そうなるわね、ぼた餅は8個入っているんだから一番大きいのは風が二番目に大きいのは友奈が取るって予測してたのかもしれないわ」


風「樹を起こさなくて正解ね、こんな事……樹に知られたら」


夏凜「それでどうするのよ。放って置いたら友奈が!」

夏凜「風って結構、沢山食べるわよね」


風「まぁ、うどん辺りなら二杯は余裕でいけるわね」


夏凜「だったら大きいぼた餅を取っちゃうんじゃないかしら」


風「つまり、東郷は、ぼた餅の大きさで私達が取るぼた餅を予測できたって事?」


夏凜「そうなるわね、ぼた餅は8個入っているんだから一番大きいのは風が二番目に大きいのは友奈が取るって予測してたのかもしれないわ」


風「樹を起こさなくて正解ね、こんな事……樹に知られたら」


夏凜「それでどうするのよ。放って置いたら友奈が!」

>>68はミス

風「夏凜」


夏凜「な、なによ」


風「相談してくれてありがとう……私はてっきり一人で先走るかと思ってた」


夏凜「……何となく、風になら頼れる気がして」


風「…………」カァー


夏凜「ふ、風?」


風「あ、当たり前よ。何たって勇者部一の女子力だからね」


夏凜「あんたの場合、女子力(食欲)でしょーが」


風「そんなに食べてばっかりいないわよ」


夏凜「それでどうするの?」


風「……仕方ないじゃない、警察に通報するわ」


夏凜「それって……話し合いとかは出来ないの」


風「無理でしょ、仮に話し合いをして秘密を共有したところで疑心暗鬼に陥ってしまうだけよ」



風「こう言うのは公共の機関に頼るのが一番よ……冷たい言い方になるけどね」


夏凜「…………そうね、風の決断に異論は無いわ」


風「それじゃあ、かけるわよ」


プロロロー プロロロー ガチャリ


鷲尾『はい、こちら四国警察の鷲尾須美ですが、何か有りましたか』

風「あ、えと。友達がドラッグを友人に飲ませてるらしいんです、なので調査をお願いします」


鷲尾『ちなみに、その友達の名前は?』


風「東郷美森です」


鷲尾『ちなみに証拠はありますか?』


風「それは……ないです」


鷲尾『…………』


風「あの、どうしましたか」


鷲尾『証拠が無い以上、すみませんが証拠を見つけてから電話をしていただけないと力になれません。すみません』


風「えっ……ちょっと、証拠を見つけるのが警察でしょー!ねぇ!」


ガチャリ ツーツー


友奈「東郷さん誰からの電話だったの?」


東郷「只の間違い電話だったみたい」

友奈「そっかぁ」


東郷(念のために警察の回線を乗っ取っていて助かったけど)


東郷(一体、いつから気づいてたの、もしかして昨日のお見舞いの時に……)


東郷(それじゃあ……あの、プレゼントも私を油断させる為に)キリリ


東郷(信じてたのに……みんな……)


東郷(いや、みんなとは限らない、もしかしたらか風先輩の独断って事もあるはず)


東郷(愚直と笑わるるとも、終局の勝利は必ず誠実な者に帰すべし)


東郷(確かめないと!)

部室


風「やっぱり今日も友奈は無理そう?」


東郷「今日は、調子が良くなったら来るって言ってたから……」


樹「きっと友奈さんの事ですから、元気になって帰ってきますよ」


東郷「うん、そうだね。このままぼた餅を腐らせちゃったらもったいないし、ぼた餅食べよう」


風「わ、悪いけど……私は……」


ドゴッ


風(いたーい、何するのよ)ヒソヒソ


夏凜(怪しまれたらどうするのよ、普段通りにすれば問題ないわ)ヒソヒソ


風「それも……そうね…………」アタフタ


夏凜「あぁーもう!私が食べるわ」ズカズカ


東郷「はい、好きなの取って良いよ」

夏凜「なんだって良いわよ」モグモグ


夏凜(うわっ……苦っ、何なのよ。この味……でも薬物の苦さとは違うみたいね)


東郷「たまには、悪戯しようと思って」


夏凜「あんたの悪戯はハードすぎよ、思わず、もどしそうになったじゃない」


東郷「…………」ニコニコ


夏凜「な、何よ」


東郷「夏凜ちゃんが最初に取りに行くなんて珍しいなぁと思って」

夏凜(し、しまった……何とか誤魔化さないと)


夏凜「今日は、そういう気分だったのよ」


東郷「お腹空いてたのね」


風「そ、それじゃあ私も食べようかしら」


風(大丈夫、一番大きいぼた餅を選べば問題はないはず)


東郷「はい、好きなのを選んで下さい」


風(嘘……大きさも形もみんな同じ)


東郷「どうかしたんですか風先輩」


風「な、なんでもないから」モグモグ


風(嘘……やだ……苦い…………コレって薬!?私どうしたら……)ポロポロ

夏凜「そ、そういえば……味付け変えすぎてビックリしたわ、東郷」


風(……えっ)


東郷「たまには苦いぼた餅も良いかなって」


風「東郷のぼた餅おいしかったわよ、美味しすぎて涙まで出てきちゃった……ま、まさに感動の味ね」


樹(なんだろう……みんな空気が重い)

東郷の部屋


東郷(おそらく風先輩の他にも夏凜ちゃんが関わっているはず、二人とも……友達だと思ってたのに……)


東郷(警察に証拠を提示する為にここに来るのは明白)


東郷(ならば相手をするのみ!斬る覚悟も斬られる覚悟も出来ている)


東郷(今の私は勇者でもなければ東郷美森でもない)


東郷「私は武士……友奈ちゃんを守る武士」


東郷「宝刀・圧切長谷部(へしぎりきりはせべ)……まさか、これを使わないといけないなんて」


東郷「待ってて友奈ちゃん……すぐに終わらせるから」

夏凜の部屋


夏凜「ちゃんと届いたわよ」


夏凜「うん、ありがとう……うん……うん……それじゃあ」


風「誰からの電話?まさか彼氏とかぁ?」


夏凜「違うわよ、兄貴からよ」


風「どんな話だったの?」


夏凜「ちょっとね、色々と……それよりも、はい」ナゲル


風「ありがとう……って木刀!?」


夏凜「念の為に……二本あるから一本貸してあげる」


風「そうね、止めましょう!東郷がこれ以上暴走する前に」


夏凜「友奈……絶対に助けるからっ」

今日の書き溜めは終わったので今日は終わります

続きを投下します


東郷の家


夏凜「今のところ人影は無さそうね」


風「むしろ無さすぎて逆に怖いって感じね」


夏凜「気合いを入れ直す為ににぼし食べる?」


風「へぇ、さすがにぼっしーね、それじゃあ少しだけ……おっと」パサッ


夏凜「んなっ!にぼしが、かかっちゃったじゃないの……服の中にも入っちゃったし」


風「ははは、ごめん、ごめん。お詫びに、ささ、一つにぼしでも」


夏凜「それ私のにぼしじゃないの、折角の高級にぼしがぁ」


風「でもなんだか緊張してたのに抜けちゃったわね、逆にこっちの方が動きやすいかも」


夏凜「相変わらずお気楽ねぇ、……でも嫌いじゃないわよ、それじゃあ開けるわ」


東郷の部屋


夏凜「確か、ここでぼた餅を作っていたはずなのよ」


風「でも、ここには何も無いみたいね」


夏凜(あんな大量の粉を隠す場所なんて……そうだ、東郷の倉の中があるじゃない)


夏凜「倉の中に隠しているんだわ、急いで探すわよ」タッタッタ


風「一人で行ってはダメよ……待って」タッタッタ

東郷の庭


夏凜「ハァハァ……ようやくついた……多分、この倉の中に……ッ!?」ビュン


東郷「さすがね夏凜ちゃん、この一撃を避けるなんて」


夏凜「……東郷!」


東郷「出来れば一撃で仕留めてあげたかったけど、夏凜ちゃん相手だと厳しそう……」


風(ごめん、東郷……背後から狙わせてもらうわ)ブンッ


東郷「後ろッ!」シュン ゴッ


風「そんな……後ろ蹴りされたなんて……くっ……」パタリ

夏凜「風!大丈夫なの?」


風「た、多分、でも気を付けて今までの東郷とは比べ物にならないわ」


夏凜「言っておくけど私は大赦で訓練だってしてるんだ、負けないわよっ」シュン ブンッブンッ


東郷「そんな攻撃……紙切れよりも軽いっ」カキンカキン


夏凜「うそ……私の剣さばきがっ……」


東郷「だって私は武士だから」ゴッ

夏凜「う……くっ……つ、強い」


夏凜(東郷は車椅子生活で筋力が弱っているはずなのに……)


夏凜(この……力は何なのよ)


東郷「国防をするなら、これぐらいのスキルはないと……護れない!」ゴッ


夏凜「う……うわぁぁ!」トバサレル


夏凜「強い……っ」


夏凜(風は後ろ蹴りで、まだ動けない……どうしたら……っ)


東郷「武士の情けとして最後に言い残す事はある?夏凜ちゃん」ツカツカ

風「勇者部五ヶ条!一つ!なるべく諦めない……う、うおおぉぉおお!」ブンッ


東郷「木刀を投げたところで無駄です」シュン


風「私は投げたんじゃないわ、渡したのよっ夏凜に!」


東郷「……ッ!」


風「受け取りなさい!夏凜!貴方は二刀流でしょう!!」


夏凜「ありがとう!風ッ!確かに受け取ったわ」


夏凜「…………」スーハー


夏凜「さあさあ ここからが大見せ場!

遠からん者は音に聞け!近くば寄って目にも見よ!

これが讃州中学2年!勇者部部員!三好夏凛の実力だぁ!」シュンシュンカキンカキン


東郷「な、なんて早さ……でも……そこッ!」ブンッ


夏凜「」シュン


東郷「消えた……そんな……何処にっ」


夏凜「勇者部五ヶ条ひとつ!挨拶はぁきちんと!」ブンッ


東郷「上っ」カキン


夏凜「まだまだぁ!勇者部五ヶ条ひとぉーつ!!なるべくぅ諦めない!」シュンシュンブンッ


東郷「……くっ……速いっ」シュン


夏凜「勇者部五ヶ条一つ!!よく寝てぇよく食べる!!」ブンブンブンブン


東郷「させないっ」カキンカキン

東郷(くっ……これが心の満開……なんとかしないと、このままじゃ負けちゃう……)


夏凜「勇者部五ヶ条一つ!!悩んだらぁ相談ッ!」ブンッ!


東郷「……ッ」シュン


東郷(夏凜ちゃんの弱点……それは私の急所を狙わない事)


東郷(それの隙を突けば)


夏凜「勇者部五ヶ条一つ!!」ブンッ


東郷(いまだっ)ブンッ


夏凜「んなっ!しまっ……」


東郷「夏凜ちゃん……ごめんなさい」グサッ


夏凜(刀が……私のお腹に……)

今日の書き溜めは終わりです

東郷「…………ごめんなさい、でも夏凜ちゃんがいるから、私は友奈ちゃんと……結ばれない……だから……」


風「夏凜っ!夏凜!しっかりして、ねぇ!!」


東郷「風先輩も酷いです。警察に私を売るなんて……」


風「もう止めて、これ以上罪を重ねてはダメッ!」


東郷「私を裏切ったのに今更、」


夏凜「勇者部……」


東郷「嘘っ……!」


夏凜「勇者部五ヶ条一つ!成せばぁ大抵なんとかなぁる!!」シュンシュン バキッゴッ


東郷(な……刀に血が……付いていない)


東郷(私が戦っていたのは……幻影だったの……?)


東郷(私の罪悪感が夏凜になって現れたって事なの……友奈ちゃん……また間違えちゃったのかな)パタリ

風「夏凜っ!傷は大丈夫なの?」


夏凜「大丈夫よ、風……あんたが守ってくれたのよ」


風「……え、私が?」


夏凜「そうよ、風が私にかけた、にぼしが

刃を防いでくれたの」


風「いくらにぼしでも刃を防ぐなんて……」


夏凜「私がイネスで買ってきたにぼしは高級にぼしよ。普通のにぼしよりもカルシウムが多く含まれているの」


風「そうね、それじゃあ早く友奈の所へ戻りましょうか」


夏凜「兄貴からもらった薬物の解毒剤もあるし、効果が効かなくなる前に飲ませないと」



こうして、私達の悪夢の日は終わりを告げた・

それから一年と数ヵ月


体育館裏


夏凜「どうしたのよ。友奈……わざわざこんな場所に呼び出して」


友奈「あ、うん!えっとね……今日でこの学校で過ごす日々も終わりだなっと思って」


友奈「最後に体育館裏を見ておきたいなって思って」


夏凜「なんで、体育館裏なのよ。普通部室でしょう」


友奈「あぁー、うん、そうなんだけどね。夏凜ちゃんと二人で話したいなぁと思って」


夏凜「そ、そう」


友奈「」


夏凜「」


友奈「あ、あのね……その……勇者部は続くみたいで良かったね」


夏凜「そうね、最初はどうなるかとも思ったけど」


友奈「新人さんが沢山集まってくれたからね」


夏凜「今は樹が部長だなんて……なんだか信じられないわね」


友奈「樹ちゃんも成長したなぁ」


夏凜「あんたはもう少し成長すべきね」


友奈「あははは……未だに夏凜ちゃんに起こされていると思うと恥ずかしいよ……でも、ありがとう」

夏凜「………………」


友奈「夏凜ちゃん?」


夏凜「別に……感謝されるような事じゃないわよ」


友奈「あのね……夏凜ちゃん、私ね」


友奈「私ね、夏凜ちゃんの事が好きなんだ。えっと……だから、付き合って下さいっ!」

夏凜「…………ごめんなさい、友奈とは付き合えない」


夏凜(私にそんな資格なんて無い)


友奈「あ……そう……だよね。ごめんね、夏凜ちゃん。わ、私達……女の子同士だし、迷惑かけちゃったね……えへへ」ポロポロ


夏凜「友奈……」


友奈「あ……私……そろそろ帰るね、私も高校に向けて勉強しないとだし」タッタッタ


夏凜「友奈……ごめん……本当にごめん」

キリが良いので書き溜めしてまた出します

病院


夏凜「はい、お見舞いに来たわよ。かりん糖と煎餅とぼた餅持ってきたから」


東郷「ふふっ、三日ぶりね……そんなに見舞いなんてわざわざ来なくても」


夏凜「こういう時はありがとうって言えばいいのよ」


東郷「うん……そうだね、ありがとう夏凜ちゃん」


夏凜「もう、本当は退院できるんでしょう……なのに自分から断ったって聞いたわよ」


東郷「私は……勇者じゃないから……それに退院してしまったら……友奈ちゃんを襲っちゃうと思う」


夏凜「その時には私が止めるわよ、また」


東郷「それに……やっぱり友奈ちゃんと会うのは辛いから」


夏凜「……そうね」

夏凜(私が兄貴からもらった薬はドラッグを完全に治療できる薬だった)


夏凜(完全に治療というのは体調だけではなく、ドラッグに関する物……記憶も失い、初めて完全な治療となる)


夏凜(友奈は……東郷の事を完全に忘れていた)


東郷「私が一番恐れていたのは、友奈ちゃんに忘れられる事だった……」


夏凜「知ってるわよ、あの時ほど、ひやひやした日は無いわね」


東郷「これが報い……なのかな、私は夏凜ちゃんに嫉妬してたの。友奈ちゃんがあんなにも笑ってるのを私は見たことが無かったから」


東郷「いつも私を元気付ける為に笑ったりして……本当の笑顔……それこそ満開の笑顔っていうのは私が友奈ちゃんと居た数年よりも、夏凜ちゃんの居た数ヵ月の方が多いと感じたの」


夏凜「そんなことは……」


東郷「そう、友奈ちゃんは誰に対しても満開の笑顔のはずなのにね……」


夏凜「あんたは馬鹿よ」


東郷「そうだね」


夏凜「ーーッ!さようならっ!」スタスタ


東郷「夏凜ちゃん……」

東郷「…………」


東郷「友奈ちゃん、隠れてないで出てきて」


友奈「…………えっと、その……初めまして」


東郷「うん、初めまして、夏凜ちゃんからは噂は聞いてるよ」


友奈「えっと……貴方は……」


東郷「東郷美森、呼ぶときは名字で呼んでね」


友奈「あ、えっと、それじゃあ東郷さんって呼んでも良いですか!」


東郷「うん、良いよ。あと、敬語も使わなくて良いから友奈ちゃんの方が歳上だし」


友奈「そうなんだ!私、東郷さんの大人って感じがしたから、歳上とばかり」


東郷「友奈ちゃんが子供過ぎるんだよ。……それで、何かあったの」


友奈「えっ……」

東郷「だって夏凜ちゃんの後をつけて来たんだよね、何か無かったらそんな事しないよ」


友奈「東郷さんは凄いなぁ、初めてなのに私の事なんでも分かっちゃうんだ」


東郷「全部聞くから話してみて」


友奈「実は……夏凜ちゃんに告白して振られちゃって……それでその……なんだか気まずくなって、や、やっぱり迷惑だよね。こんな話」


東郷「ううん、勇者部五ヶ条、悩んだら相談なんだから続き話してみて」


友奈「それでその、夏凜ちゃんの前でちょっと泣いちゃって……あはは仲直りしようと思って追っかけてたら、こんな所に」


東郷「友奈ちゃんは夏凜ちゃんの事が好きなんだよね」


友奈「うん……友達じゃなくて恋人として好きだよ」


東郷「それなら両想いだね」


友奈「でも、振られちゃったし両想いなんかじゃ……」


東郷「ううん、友奈ちゃんを大切に思っているからこそ振ったんだと思うよ」


友奈「それって……」


東郷「夏凜ちゃんは友奈ちゃんを幸せに出来る資格や自信がないだけなの……だから……友奈ちゃんならどうすれば良いかわかるよね」


友奈「東郷……さん」


東郷「勇者部五ヶ条一つ、なるべく諦めない……ほら、行ってきなさい」


友奈「あ、うん!ありがとう東郷さん!!私……がんばるっ!」

風の家


樹「ただいまー」


風「お帰り、樹……友奈達はどうだった」コトコト



樹「すっごく大人って感じがしてたよ。私も、あと一年で夏凜さん達みたいになれるか心配だなぁ」


樹「あ、お姉ちゃん、私も手伝うね」


風「そう……それじゃあ、お米研いでくれる、私はシチュー作っておくから」コトコト


樹「うん」カシャカシャ


風「…………」ジーッ


樹「…………」カシャカシャ


風「…………」ジーッ


樹「……えっと、どうかしたのお姉ちゃん」カシャカシャ


風「樹も成長したなぁと思って、前までは料理とか出来なかったのに」


樹「いつまでもお姉ちゃんにばかり迷惑をかけられないから……これからは一緒に頑張っていこうね」


風「そうね、そのためにはまずは一人で起きれるようにならないとね」


樹「うぐっ……」

友奈の家


夏凜(はぁ……友奈の様子が気になって来たけど……その友奈がいないなんて)


夏凜(どこ行ってるのよ……もう)


夏凜(もしかして……私と会いづらくて隠れてるんじゃあ……)


夏凜(それもそうよね……私が悪いんだから嫌われても当然)


夏凜(……帰ろ)

夏凜の家の前


夏凜「…………」


友奈「あ、夏凜ちゃん!良かったぁ、何処にいるのか分からなくて心配したよっ!!」


夏凜「……友奈……なんで……」


友奈「夏凜ちゃんと話したかったから」


夏凜「友奈……」


友奈「あのね、夏凜ちゃん。私ね夏凜ちゃんの事が好き!」


夏凜「っ……ごめん、私は友奈と付き合う資格なんて……ない。私はきっと友奈を幸せにする事なんて出来ない……」


夏凜(東郷は私に嫉妬してあんな事をやったんだ)


夏凜(なのに……その私が友奈を幸せになんて)


友奈「じゃあ、私が夏凜ちゃんを幸せにするね!」


夏凜「えっ……何を言ってるのよ」


友奈「夏凜ちゃんが私を幸せに出来ないなら、私が夏凜ちゃんを幸せにする!だから付き合って!」ダキッ


夏凜「なっ!ちょっと!!……そんなのって」


友奈「夏凜ちゃん、恋人に資格なんてない。ふさわしいかどうかは好きになったかどうかで決まるんだよ」


友奈「もう一度言うね、私は夏凜ちゃんの事が大好き!夏凜ちゃんは?」


夏凜「わ、私も……その……友奈の事が……すき……」


友奈「だったら付き合おう夏凜ちゃん!」


夏凜「う……うん」


夏凜「でもね、友奈」


友奈「何?夏凜ちゃん」


夏凜「言っておくけど私だって友奈を幸せにするんだからねっ」


友奈「うん!」

病室・


東郷「人に忘れられるのって……こんなに辛い事……なんだね」ポロポロ


東郷「もう……ベットの下に隠れる必要は無いよ」


園子「ふぅー、ようやく出られたよ~。狭かったぁ」ペタペタ・


東郷「園子ちゃんも、こんなに辛かったの?」


園子「うん、まぁね。わっしーが昔のようにそのっちて呼ばなくなった時点で、ああ、今、話しているのはわっしーじゃなくて東郷美森なんだなぁーって思うよ」


東郷「ごめんなさい、記憶は戻ったとはいえ、そのっちと言うのもなんだか違和感があって」


園子「別に良いよ~全然気にしてないから、でも良かったの?わっしーは友奈ちゃんの事が好きだったはずなのに」


東郷「さすがに……ね、これ以上友奈ちゃんを困らせたくは無いから」


園子「そっかぁ、でも、こうしてわっしーと話していると思うけど丸くなったねぇ」


東郷「……そうね、あの頃とは随分、変わっちゃったから……園子ちゃんは今と昔どっちの私が好きなの?」


園子「そんなの決められないよ、昔は昔、今は今で違った良さがあるからねぇ」


東郷「そっか、私ね友奈ちゃんに毎日ぼた餅作ってあげるのが夢だったの……なのに私自身が……その夢を壊しちゃった」ポロポロ


園子「大丈夫だよ、わっしーには私が付いてるから……友奈ちゃんみたいにはなれないけど……それでも一人じゃないよ」


東郷「園子……ちゃん……」ポロポロ


園子「よしよし」ナデナデ





園子「辛い時にドラッグを頼ってしまう」・


園子「人間だからね、そういう面もあるよ」



園子「でも、それでも、ドラッグは使ったらいけないんだよ……その先には破滅しか待っていないから……」


園子「だからみんなも使わないでね」


トゥルーエンド 全てはドラッグの中で


ーーーー完

亀屋


風「ええ、皆さま方、本日はー、ええご清聴、ご清聴」


夏凜「アンタ……一人で何やってるのよ」


風「いやぁ、お疲れさま会っぽくしようかなぁと思ったんだけど」


夏凜「疲れてるんなら、尚更そんな長ったらしいスピーチを聞きたいわけないでしょ!」


園子「でも……本当に疲れちゃったよ~、勇者部ってこんなにもハードな部活だったんだね」


東郷「演劇も馴れてくると大変さよりも楽しさの方が勝っちゃうから、すぐなれるよ」


友奈「でも、今でも信じられないよ。まさか警察から依頼メールが来るなんて」


風「まぁ、内容は薬物の危険性を演劇で伝えようって内容だった訳なんだけど」


そう、今回、私達勇者部が受けた依頼メールは、とある小学校の生徒達に薬物の危険性を演劇で伝えるという依頼でした!


最初こそは難しくて大変だったけど、今日、なんとか演劇を終えることが出来ましたぁ!


そしてこうして勇者部6人で亀屋に来ています


友奈「今日も勇者部は平和です」


東郷「誰に言ってるの?」


友奈「あはは」


東郷「ところで友奈ちゃん」


友奈「うん?」


東郷「食後のぼた餅、持ってきたんだけど食べる?」


友奈「うん!」


ハッピーエンド 全てはぼた餅の中で

読んで頂いた皆さんありがとうございます、ゆゆゆのSSが少なかったので書かせてもらいました
SSどころかスレ自体が初めてだったので拙かったと思いますが読んでくれた人、ありがとうございました!!

尚……途中で・が現れていますが、なぜ現れるのか>>1にもわかりません。そこはご了承下さい

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