五十嵐響子「砂糖食いの若死」 (112)

アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。

当SSはアイドル名「ことわざ」でタイトルをつけているシリーズです。


以前のお話に戻る場合はSS wikiを通ってください。
http://ss.vip2ch.com/ss/%E3%80%90%E3%83%87%E3%83%AC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%80%91%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%8F%E3%81%96%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

前々回
本田未央「五十歩百歩」
本田未央「五十歩百歩」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1417/14177/1417784321.html)

前回
相原雪乃「光陰矢の如し」
相原雪乃「光陰矢の如し」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1418/14189/1418947602.html)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420424119


 ─ 前回のお話 ─


・相原雪乃の昔話を聞いた

・モバP復活



 ─ ○○プロ・事務室 ─



佐藤心「はーっ☆」

千川ちひろ「んっ・・・うそ・・・」

モバP(以下P)「腕は嘘つきませんよ。これが証拠です」

ちひろ「いや・・・ホント・・・いや・・・いや・・・」

心「ちっひー大敗☆はぁとはプロデューサーを尊敬する!いやマジで」

P「ありがとうございます。ハートさんは夕食としてがっつり食べます?」

心「食べる食べる☆もちもち☆」

ちひろ「あばばばばば・・・」

P「必要であれば俺が教えますって」

ちひろ「出来れば響子ちゃんと一緒でお願いします・・・」

待ってた



P(時刻は夕暮れ。お酒を煽り始めたシュガーハートもとい心さんがこんな事を言い始めたのが事の始まり)


心『プロデューサーって普段何食べてるの?』


P(ちょっと前だったら病院食が主食って冗談が言えるけど、最近病院送りを食らってないので言葉に詰まる)


ちひろ『きっとレトルト食品ばっかですよ。はー、私が手伝ってあげましょうか♪』


P(そしてちひろさんが小馬鹿にするような口調で言って来たのだった)


P『・・・食べたいですか?俺の料理』

心『お酒の肴になる?』

P『なるなる』

ちひろ『うっそだー』

心『んじゃーいただきまーす☆』


P(これでもしょっちゅう朋、みちる、柚、里美の4人の妹分の食事を作っている身だ。食事としてはキチンとしたものを作れる自信はあった)

P(そういう事で前菜として白身魚のムニエルを作ったわけなのですが・・・)


ちひろ「プロデューサーさんに負けた・・・女子力で負けた・・・」

心「あっはっはっ☆ちっひーだっせぇ☆」

ちひろ「むかーっ!!ハートさんだって料理作れないくせにー!!」

心「はぁとは1人暮らしじゃないもん☆」

ちひろ「親のすねかじりー」

P「まぁまぁ、食事を残したら許しませんよ」

心「ありがとねー♪ちっひーと違ってホント優しいよ、プロデューサーはさ☆お婿来る?ってか来い」

P「丁重にお断りさせて頂きます」

心「ちぇー・・・あっ、おいし」

P「素直に食べてくれればまた作ってあげますよ。次は人が増えると思いますが」

ちひろ「・・・・・・お願いします」



 ─ ○○プロ・会議室 ─


心(いつもの会議室・・・もといアイドルの溜まり場)



五十嵐響子「え゛え゛え゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!!」

藤原肇「Pさん、料理出来たんですか・・・」

喜多見柚「あ、知らなかったんだ」

心「いやーっ、意外や意外って感じだった☆やべーよ、はぁとの女子力バレる☆」

柚「いや元々バレバレだし」

心「何か言った?」

柚「何にも」


響子(以前私の家にお招きした時、確かに自分で料理しようとしていました・・・。まさか本当に出来るとは、あの時の自分を殴り飛ばしたいです・・・)

肇「むむむ・・・どうしよう響子ちゃん・・・」

響子「そ、そうだね・・・」

柚「あれ、2人とも料理できなかったっけ?」

肇「いえ、PさんにプロポーズするならPさん以上の技術や実力がないといけないって事ですし」

響子「よ、より一層励みます・・・」

柚「まぁ、掴むなら胃袋からだしね」

肇「次にたまb・・・コホン、何でもありません」

柚(肇チャンもかなーり毒されてるなぁ)


響子(Pさんが料理できるってことは・・・!)

肇(一緒に夕ご飯を作れるという事・・・!)

響子(私が泣き止まない子供をあやしている時に)

肇(1人ぼそぼそと夕餉の準備をするPさん!!)

響子(それに私はこう言うのです)

肇(『ごめんなさい、アナタ』)

響子(Pさんはいつもの通り『ん』とだけ返します)

肇(子供を寝かしつけた後、彼の側に寄り一緒に準備し始めます)

響子(ああ、素敵な時間!子供の寝音を背中に鼻歌と水や火の音が暖かく包んでくれます)

肇(『ははっ、手際がいいな』、そう笑う彼に思わずドヤ顔)

響子(でもその片隅、『ああっ、何してるんですか!』、彼は私のお尻を鷲づかみ!)

肇(『最近、子供ばっか相手してて、ご無沙汰でな』、舌を出して誤魔化す彼を私は肘でつつきます)

響子(『もう・・・』と言いつつも笑みが零れる私)

肇(そして、子供に一度目配せして、私はこう言います)



2人(『今夜、期待していますからね・・・』)ポワワワ


響子「えへへ・・・」

肇「うふふ・・・」

柚「おーい、ふたりともー。あー、ダメだ、Pサンと脳内でエッチしてら~」

心「思春期って怖い☆ってか、はぁとにこんな経験ないわー」

柚「無くていいんじゃないカナ。ウチが異常なだけだし」

心「シュガーハートの売りが『異常』のつもりだったんだけどな・・・」

柚「はぁとサンは『異常』はベクトル違うから、うん」

肇「んっ・・・はぁんっ!!!ほへ?」

柚「あ、帰って来た」

響子「・・・でもPさんが料理できるなんて・・・」

柚「なんて?」

響子「いえ、その、独身男性って不潔、とか健康を気遣わないとか、毎日カップラーメンとか、そういう固定概念あるよね?」

心「まぁ、そうだね☆」


肇「やはり1人暮らしだからでしょうか?自分の事は自分でやらないといけませんし」

心「1人暮らしだから料理が出来るってなったらちっひーの料理も美味しいっての☆」

響子「あれ、ハートさんはちひろさんのお家に行った事あるんですか?」

心「うん、芽衣子ちゃん含めて3人で宅飲み☆」

響子「た、宅・・・」

心「その時に知ったんだけどさー、ちっひーったらコンロの付け方までうろ覚えだったんだよねー☆」


全員[肩を震わせ我慢している]


心「スルメイカ炙りたいって言って、自分の手まで焼いてるしねぇ♪」

心「だからパーティー好きって言ってるんだよ☆自分で作らなくてもいいしねー♪」


全員[口を押さえて笑いを堪えている]


心「まぁ、その後いろいろ特訓はしているみたいだけど、ねー☆」


響子「ちひろさんはともかく・・・Pさんの料理の上手さの原因ってなんでしょう?」

柚「え、簡単だよ」

全員「?」

柚「だってPサンしょっちゅう病気に怪我するじゃん。防止として健康に気遣ってたらああなるよ」

全員「あっ・・・」

響子(料理が上手いんじゃなくて・・・健康に気遣ってたら料理が上手くなるんですか・・・?)

心(女子力以前に生活力の問題だった)

柚「ミッチーのためにパンに合う料理をよく作ってくれてるし」

柚「サトミンが甘党すぎるから甘めのタマネギとかお肉にパイナップルとか使うことあるし」

柚「朋サンの占いでラッキーアイテムが食材だったらその食材に合わせてくれるし」

柚「もうアタシたち姉妹はPサンに頭上がらないもん」



響子「・・・・・・肇ちゃん」コソコソ

肇「?」コソコソ

響子「お、お料理教室行きませんか?」コソコソ

肇「私も行きたいと思っていたところです」コソコソ



柚(どんなに美味しい料理が出来ようと美味しく食べてくれる人がいる事に勝てないと思うけどねー)






次の日・・・。



 ─ ○○プロ・事務室 ─




P「空中お掃除・・・星空布団・・・へこたれない発案者・・・むー」

響子「♪♪♪─♪♪─♪」

P「あ、響子、ちょうど良かった」

響子「はい、なんでしょう」

P「探していたんだ。これ、作ってくれ」

響子「?・・・カレイの煮付け・・・!?」

P「ああ、冷蔵庫に二人前分あるから、お願いね」

響子「どうしてこれを・・・?」

P「ん~・・・そうだなぁ、とりあえずは俺が食べたいからかな」




響子(さ、さっそくPさんからの挑戦状がっ!!!肇ちゃん!私イクよ!先に逝かせてもらうね!!)





響子「きょおおおおおおおおおおおおおお!!!」



ちひろ「なんだか奇声が聞こえましたが」

P「気のせいでしょう」

ちひろ「冷蔵庫に何を入れたのでしょうか?」

P「こないだ知り合った友人(浅利七海)が送ってくれたカレイです」

ちひろ「え、丸ごと1匹?」

P「ええ。俺が望んでいる事が出来ていれば、この仕事を彼女に頼みたいのです」

ちひろ「ああ、仕事のための・・・」



・ ・ ・ ・ ・ 。


響子「で、出来ました・・・丹精込めて作らせて頂きました・・・」

P「ん、すごくいい匂い」

ちひろ「本当ですね。見た目もシンプルでこれぞ煮付け!って感じの」

響子「はぁ・・・はぁ・・・」

ちひろ「響子ちゃん、そんなに大変だった?」

響子「い、いえ、ちょっと鼻血が・・・」

ちひろ「貧血?なら断っても・・・」

響子「断れません!絶対に!!」

ちひろ「アッハイ」

P「味は・・・ぅんっ・・・旨い、上出来!」

響子「やった♪」


P「下ごしらえもキチンと出来てるな。ほら、ちひろさんも食べてみて」

響子(え?)

ちひろ「はぁぁぁぁぁいっ♪」


心『その時に知ったんだけどさー、ちっひーったらコンロの付け方までうろ覚えだったんだよねー☆』

心『スルメイカ炙りたいって言って、自分の手まで焼いてるしねぇ♪』

心『だからパーティー好きって言ってるんだよ☆自分で作らなくてもいいしねー♪』


響子「ぶふっ・・・ぷくくくくくくっ・・・」

P「?どうした響子」

響子「い、いえ、思い出し笑い・・・ふふっ・・・」

P「?」

ちひろ「?」

響子(ちひろさん、ものすんごい笑顔だった・・・)


ちひろ「うん、すごく美味しいです!響子ちゃん、今度から私の家で料理を作りませんか?」

響子「いえ、私はPさんの・・・ぽっ////」

ちひろ「だそうです」

P「それは置いといて」

響子「がびーん・・!」

ちひろ(確実にメンタル強くなってますね、この人)

P「響子は合格だ。実はな・・・」



・ ・ ・ ・ ・ 。


響子「え!?ラヴァーズ・エプロンに出演!!?」

響子(なーんだ、Pさんのお嫁さん検定ってわけじゃなかったんですね・・・)

P「ああ。ラヴァーズ・エプロンは知ってたか」

響子「ラヴァーズ・エプロンってアレですよね!?有名芸能人がテーマに合わせてお料理して勝負するっていう・・・」

P「そうだ。もう番組自体は終わっちゃったが、今回特別にLIVEバトルの扱いで一夜限りの復活を果たしたんだ」

響子「LIVEバトル・・・って事は他のプロダクションの人も・・・!!」

P「参加するプロダクションはPassionプロダクション、アステリズムエンターテイメント社、NNN芸能社、そして・・・」

響子「私たちの○○プロダクション、と」

P「CoolとCuteが参加しなかった理由は分からないが、出来れば参加して欲しかったな」

響子「え?何故ですか?」

P「圧倒的に勝ち目の大きい勝負だからな」

響子「あ・・・」


P「俺たち○○プロがいるとはいえ、PaプロがAE社とNNN芸能という格下にアイドルを全力投入するとは考えられない・・・、と踏んでいる」

響子「それは確かにそうですね・・・」

P「予想が外れたらこっちも全力を出さざるを得ない。印象操作に今後負けちゃうからな。響子、付き合ってくれよ?」

響子「付き合・・・」

P「違う違う、指示に従ってくれって」

響子「分かってますよー」

P「・・・響子、俺たち○○プロは残念ながら真っ向勝負を好まない卑怯者だ。だが同時に賢い戦い方をしてきたつもりだ」

P「勝ち目がなければ逃げるし、負けても顔が立つ場所で戦ってきた」

P「だが、それはあくまでパフォーマンス面の勝負」

P「料理となれば、その人の人柄、趣味、信念がより強く出る場所だ」

響子「・・・・・・」

P「食べた人間こそが正義。その人が美味しい、心温まると言ってくれれば勝ちだ」

響子「だから・・・私なのですか?」

P「ああ。幸いにも響子の料理の腕は高く、それに皆が響子に求めている像に一致する」

P「奥さんにしたいアイドルって像にね」

響子「奥さんにしたい・・・」

P「始めから有利な勝負なんだ。全力で響子、キミを皆に魅せていきたい」


P「出来るな?」




響子「はい!もちろんです!」




 ─ ○○プロ・会議室 ─



響子「はぁ・・・」

柚「どしたの?」

響子「いやぁ・・・」

柚「歯切りが悪いね。Pさんにフラれた?」

響子「フラれてないよ!保留なだけです!」

柚「じゃあどうしたの?」

響子「また保留というかウヤムヤにされたのもありますけど・・・」





P『今回出場するラヴァーズ・エプロンには3人1組というルールが付けられている。リーダーは響子。他のメンバーは響子が選んでくれ』

響子『え!?Pさんが選ぶんじゃないんですか!?』

P『俺が選んでもいいけど、響子的にも実力が分かる人が相方の方がいいだろ?チーム戦だしな』

響子『で、でも・・・!』

P『今回は候補生組からも選んでいい、俺が出演を許可する。じゃあ、頼んだよ』




響子「ってことでメンバーを選ばないといけないんです・・・」

柚「あー・・・まぁ、響子チャンの腕を信頼してるからこそのこの選択だろうね」

響子「あうう・・・」

柚「あ、柚はパスね。食べるの専門だし」

響子「ですよねー」

柚「肇チャンは?」

響子「分かりません。さっきメールしたんですが・・・」

柚「他に料理できそうな人は・・・」

響子「あ、そうだ!海さんがいます!!」

柚「海サンなら頼もしいよね」

響子「今、お電話通じるかな・・・」ピポパポ


杉坂海『もしもし、どうしたんだい響子』

響子「海さんですか?今お話できます?」

海『うん、大丈夫だけど』

並木芽衣子『やっほーっ!きょーこちゃんげーんきーっ?』

海『芽衣子さん、飲みすぎですって!』

芽衣子『やだやだ海ちゃんもっとかまってーちゅーしよちゅー♪』

海『ああ、もうっ!』

響子「大変そうですね・・・」

海『Paプロの仲良いメンツと焼肉行く事になってね・・・ああっと、ウチと伊吹は呑んでないからね!?』

響子「分かってますよ♪」

海『って言ってる側から伊吹!!お酒飲んだらデコピンとお尻ペンペンだからね!100回だよ100回!!』

響子「あはは・・・」


海『それでどうしたんだい?』

響子「それが・・・私、ラヴァーズ・エプロンに出場する事になりまして・・・」

海『ラヴァーズ・エプロン・・・ってあれ、その番組って確か・・・』

響子「昔やってた番組が復活するんです。アイドルのLIVEバトルとして・・・」

海『ふーん』

響子「それでチームメンバーを探しているんです・・・出来れば海さんに頼みたいのですが・・・」

海『いつだい?』

響子「えっと・・・撮影は来月の第2日曜日です」

海『来月の第2日曜日・・・第2日曜日・・・げっ』

響子「まさか・・・」

海『ごめん響子、その日はウチらエキサイトダンサーズの北海道公演だよ・・・』

響子「は、外せませんね・・・」

?『え、ナニナニ!?ラヴァーズ・エプロン!?』

響子「?」

海『早苗さん痛いって』

片桐早苗『はーっ、響子ちゃん出るんだ!!良い事聞いちゃった~♪』

海『うげ・・・』

早苗『まぁもらいっぱなしは邪道だよねー、こっちの発表しちゃいましょー♪出場者はなんと、“首藤葵”ちゃんなんで~す!キャッハー!!!』

響子(首藤・・・葵)

海『響子、本当にごめん!切るね』

響子「あ、はい・・・」


柚「ダメそうだったね」

響子「でも・・・ちょっと緊張感あがったかも・・・」

柚「?」




 ─ ○○プロ・事務室 ─


響子「Pさん、皆のスケジュール表・・・見せてもらえませんか?」

P「え?ああ、そうだったな。すまない、ダブルブッキングは禁物だものな」

響子「海さんが頼めなかったのが残念です」

P「海は・・・そうだな、北海道でLIVEだったな」



響子「Pさん、私・・・負けてしまうかもしれません」

P「ん?どうした急に」

響子「Paプロ・・・相手はあの首藤葵です」

P「・・・マジか。どこからその情報を」

響子「海さんに電話した時に丁度Paプロの片桐早苗さんがいたんです」

響子「多分酔っ払ってたんだと思いますが、勢いで出場者に首藤ちゃんがいる事を公言してました。間違いはないかと」

P「Paプロに響子の情報は?」

響子「多分、行ってると思います」

P「ふーむ、幸いなのがチーム戦で他のメンバーがバレてない事か」

響子「まだ決まってませんけどね」

P「相手があの首藤となれば、話は別になる。戦う事が決まっているんだ、俺も首をがっつりと突っ込むとしよう」

響子「お願いします。絶対勝ちたいです」


P(・・・響子・・・燃えてるな)

P(それも当然か。首藤葵は13歳にして、『若女将』の称号を得た人気アイドルの1人)

P(しかも求めている層は響子と被っているのは確か。彼女へのコメントはほとんど・・・)


『彼女と旅館を立ち上げたい』

『葵ちゃんと一緒に仕事したい』

『まじ癒される。彼女の料理を実際に食べてみたい』


P(などなど。『新妻・幼妻』にしたいアイドル五十嵐響子に対して、一緒に仕事をしたい『若女将』首藤葵・・・)

P(言葉に誤差を感じるが、似たような事を言ってるのだ。中高生のアイドルに対して、共にいたい、生活がしたいという欲望が)

P(響子と多少キャラクターが被っているから出してこない、とも見ていたのは失敗だったな・・・見積もりが甘かった、反省しよう)


P(負ければ結婚したいアイドルの評価として響子が首藤葵に劣る可能性がある)

P(参ったな。この勝負が下手したら今後の評価を左右するバトルになってしまってる)

P(海がいれば百人力なのは確かだ。だが、エキサイトダンサーズの公演はすでにチケットを売り出してしまっている)

P(苦虫を噛む話だが、仕事が入っているメンバーはこのままで行こう)



響子「・・・そうだ」

P「どうした?」

響子「事務所内でオーディション開きませんか?」

P「そうか、逆に参加したいメンバーを探すのか」

響子「はい。それなら、実力も分かりやすいですし」




P(急遽、俺は社内メールで出場したいメンバーを集めた)




 ─ ○○プロ・会議室 ─



P「集まったのは・・・7人か」

村上巴「ともキュービックはお休みの日じゃけぇ、ウチは参加したる」

P「朋と智香は出れなかったのか」

巴「朋姐さんとクミちゃんの姉御は共通の恩師の結婚式だと言っとったけぇ」

P「クミちゃんもいないのか・・・。彼女も料理できる方だったんだが」

梅木音葉「智香ちゃんは・・・学校の部活のお世話だそうです」

P「部活・・・?ああ、そうか・・・智香の所のチア部は世界大会に出るレベルだったな・・・応援に行きたいよな、そりゃ」

肇「櫂さんは自分にお料理なんて無理だー!と辞退だそうです」

美羽「他にも用事で無理だと言ってる人がちらほら」

P「うん、まぁ・・・無理強いはしてるつもりはないしね」

巴「んで、なんで桃華がそっちにおるん?」

櫻井桃華「あら、私はお料理番組のレギュラーを持っているのはご存知なくて?」

P「桃華は経験を活かして、審査員組に入ってもらったんだ」


柚「それなら番組参加側に居たほうが嬉しいんじゃないの?」

P「俺もそう思う。だけどな、これを見てくれ」

柚「テレビ欄?」

肇「ラヴァーズ・エプロンと桃華ちゃんの番組とは、1時間近く離れているようですが」

P「その上を見てくれ」

音葉「野球・・・」

桃華「延長する可能性が大、ですわ。つまり、裏番組になる可能性がある」

P「桃華が出演しているのはごく一般のお料理番組、対してエプロンの方はバラエティだ。視聴者がアイドルを見たいと思ったらどっちを選ぶよ?」

音葉「より暖かい表情が見えるバラエティを選びますね・・・」

P「そうだ。桃華のファンがこぞって料理番組の方を見なくなったら視聴率ガタ落ちだからな、恨まれては面倒」

桃華「というわけで審査員組なのですの」

巴「ふん」




P(審査組は俺、桃華、ちひろさん、そして審査員長として響子を配置)

P(臨時オーディションの参加者は肇、音葉、柚、里美、みちる、美羽、巴の7名・・・正直、不安だ。特に柚と里美とみちる)



P「んじゃ、ルールを言うぞ。今から50分以内に2品作って持ってきてください」

P「テーマはごく一般家庭の夕食」

P「買い物もこの50分以内に済ます事。オーブンで加熱し、完成するタイプは時間が終了前までにオーブンに入れてればOKとする」

P「買い物はちゃんと領収書を切ってもらって、宛名は○○プロかモバPか千川ちひろと書いておく事」

ちひろ「え゛っ、わ、私払うんですか!?」

P(無言の蛇睨み)

ちひろ「は、はーい・・・とほほ」

P「それじゃあ、始め!」


肇「え、私ですか?」

P「違ぁう!!スタート!!!」




 ─ スーパー ─



柚「へへっ、歩いて5分の所にスーパーがあるなんて立地的にはいいよね♪」

美羽「ゆ、柚ちゃん・・・ココアパウダーなんて、何に使うの?」

柚「よくぞ聞いてくれました!昔お母さんがね、カレーの隠し味って事で入れてくれてたんだ」

美羽「あ、隠し味・・・うん、いいかもね!」

柚「みうさぎはなんだと思ったの?」

美羽「普通にケーキ作るのかと・・・」

柚「あはは、無理だよー、ただでさえ料理できないんだから」

美羽「え、じゃあなんで・・・」

柚「出来なくても、喜多見家の秘伝のカレーをみんなに食べてほしいカナーってね♪」

柚「それにカレーならルーのパッケージに作り方書いてあるしねー」

美羽「なるほど」

美羽(でも選ばれちゃったらどうするつもりなんだろう・・・)



音葉「・・・・・・」

肇(音葉さんが・・・音葉さんが・・・)

音葉「どちらにしましょう・・・?」

肇(2種類のちくわを見比べてます・・・!!)

音葉「・・・・・・匂い・・・嗅げないでしょうか?」

「え、えっとぉ・・・」

肇(普段はPさん狂いか、終始優雅を放つ音葉さん・・・今は・・・とてもシュールです)

肇(というか、店員さんめっちゃ焦ってますよ!!音葉さん、変装してないし!!)

「味見します・・・?出来ればついでにサインもらえないでしょうか?」

音葉「あ、分かりました・・・」

肇(ふぅ・・・なんだか怖くなってしまいました)


大原みちる「こっむぎここっむぎこ♪」

巴「・・・・・・」

みちる「あれ、どうしたんですか?」

巴「・・・あれじゃ」


[伊勢海老 2尾 5700円]


みちる「!?!?!?」

巴「お買い得じゃな」

みちる「いやいやいや!!ちひろさんやPさんのお懐にぃ!!」

巴「そっちじゃなか、その下」

みちる「え?」


[ブラックタイガー 10尾 670円]


みちる「あ、ホントにお買い得・・・普段なら1500円ぐらいしますしね・・・」

巴「これはええの。これをエビフライにしちゃろう」

みちる(え、巴ちゃん・・・揚げ物できるのっ!?)




 ─ ○○プロ・会議室 ─


ちひろ「美味しいそうな匂いが充満し始めてますねぇ」

P「いや・・・その、この匂い甘すぎません?」

ちひろ「んー、確かに言われてみれば」

響子「私、見てきましょうか?」

P「・・・いや、ダメだ!皆を信じよう!どんなものでも食べてやる!」

桃華「胃薬、用意しておきましょうか?」

P「それは・・・アリかな」




P(そして、運命の時はきた)



みちる「トップバッターになりましたっ!大原みちる、15歳!大好きなモノは1から100までパンですっ!!!」


桃華「どでかいハンバーガー・・・ですね」

みちる「アメリカンなモノを用意してみました!これなら家族で食べれますしね」

響子「もう1品は?」

みちる「こちら、です!!」

P「餃子か」

みちる「ホントはこっちもパンにしたかったんですけど、ちょっとハンバーガー用のパンズを焼くのにオーブンが邪魔しちゃって・・・」

響子「確かに餃子の皮はパン粉で作れますしね。空いたフライパンで作れます」

P「だが・・・」

みちる「何か問題ありますか?」

P「ミッチー、お前の作ったモノをもう一度復唱してみろ」

みちる「ハンバーガーと餃子」

P「出来栄えは最高だ。だが」

響子「ちょっと、油っこすぎて食欲失せちゃいますね・・・」


みちる「ガーン・・・」


P「ちゃんと全部食べるから落ち込むな。ミッチーはパンに偏ってるだけでちゃんと美味しく、誰かのために料理できるのは知ってるんだから」

みちる「うう、Pさん全部食べてください」

P「もち」

みちる「ついでにあたしも」

P「それはクーリングオフで」

みちる「14年前に切れてますけど」

P「なぁにぃ!?」




美羽「エントリーナンバー2番!矢口美羽、14歳です!!」



美羽「今回はホウレンソウのバター炒めとシーフードサンドイッチです!!どうですか、女性にはいい感じだと思いますが!」


全員(なんだろう、この普通感・・・)


美羽「さぁ、みんな食べてください!!地獄の海からわざわざ持って来ました!」

P「待って、ヘルシー路線なのは理解するけど」

美羽「はい!ありがとうございます!」

P「なんで箸もフォークもないの?」

美羽「あ゛・・・・・・」

桃華「手掴みで食べるモノがあるなら、両方手掴みで食べれるモノが良かったかもしれませんわ」

響子「あ、でも普通に美味しい・・・」

美羽「あばばばばばば・・・」

P「美羽、フリーズするな!まだ挽回が・・・」

美羽「    」チーン

P「遅かったか・・・」

ちひろ「ホーレンソウの炒めモノ美味しいですよ!Pさん、全部食べてしまいますよ!!」キラキラキラ

P「どうぞ」

P(ちひろさん、すっごい満面の笑みだわ・・・サンドイッチを開いて強引にホウレンソウを挟み込んでなければカワイイと言っていた)

ちひろ「おいひー♪人肌の温かみを感じる料理がこんなにいっぱい♪」



肇「エントリーナンバー3番、藤原肇です」


肇「私が作った料理がこちらになります」


P「おお、カブの味噌汁に・・・これは?」


肇「ばら寿司です。私の地元である岡山県の名物料理ですよ」


P「す、すっげぇ具の量・・・」

ちひろ「・・・わぁ・・・」

響子「ちひろさん!よだれ!よだれが!!」

肇「はるか昔、私の地元では『食膳は一汁一菜にせよ』という倹約令が出されたそうで、知恵を絞った庶民のアイデアから生まれたのがこのばら寿司です」

P「ほー」

肇「今回のルールに沿って美味しいモノを提供したくて、私頑張りました」

P「うん、見栄えもすごくいいし、心添えもいい」

P「郷土愛に包まれてるし、それに・・・」

ちひろ「これすごくおいしいっ♪肇ちゃんの地元行ってみたい!!」

桃華「そうですわね。こういう場だからこそ郷土料理が映えるものですわ」

響子「肇ちゃん!」

肇「ふふっ♪響子ちゃんどうですか、私の実力は?」

響子「文句ないですよ!すごく美味しい!」



柚「エントリーナンバー4番、喜多見柚、15歳」


響子「あれ、柚ちゃんパスするんじゃ・・・?」

柚「せっかくPサンたちが食べてくれるタイミングだしね。普段はキッチン使わせてくれないんだもん」

P「みちる以外信用できないからな・・・」

みちる「エヘン♪」

柚「あたしはそこまで料理できないけど、お家秘伝の料理は食べてもらいたいなーと思ってね」

P「喜多見家の料理か」

柚「普段、Pサンにお世話になってるお礼だヨ」


柚「それでこれが喜多見家の料理です」

P「カレーとサラダか。シンプルに攻めてきたな」

柚「うん。シンプルイズベスト。基本が出来なきゃ、何も出来ないと思ってね」

P「どれどれ・・・あむ・・・」


柚「どう?」



P(・・・アカン)



柚「・・・・・・」

P「・・・・・・」

ちひろ「ちょっと失礼しますね、はむっ・・・」



ちひろ「・・・・・・」


桃華「ど、どうしたのですか!?このカレーに特別な力が・・・!?」

響子「何がいったい・・・ぁむ」




桃華「・・・・・・」

響子「・・・・・・」





4人(すごく変な味・・・)


柚「え、えっとぉ・・・どうカナ?・・・やっぱりダメかな・・・」

P「なぁ、柚・・・何をいれた?」

柚「えっとぉ・・・」

美羽「ココアパウダーを入れたんだよね」

柚「うん」

P「確かに聞いたことはあるけど・・・俺が聞いたのは確か無糖のココアパウダーだったはずだぞ」

柚「ちゃ、ちゃんと無糖のココアパウダーいれたよ!!」

P「じゃあ、なんなんだこの味は・・・?」

柚「いやー・・・カレーが出来て、パウダーいれて、苦味もあるどこか大人な雰囲気のカレーが出来たんだけど・・・」

P「けど?」

柚「調味料とか置いてある戸棚をひっくり返しちゃって・・・」

P「まさか・・・」

柚「うん、全部入っちゃったんだ・・・」

P「まじで?」


柚「醤油とか、ガラムマサラとかオリーブオイルとかめんつゆとか!!チリソースとか・・・」

P「Oh...」

柚「こ、こんなはずじゃなかったんだよぉ!み、みんなに喜多見家のカレー食べて欲しかったのにぃ・・・!・・・ひっく・・・うぅ・・・」

P「はぁ・・・」

柚「ぐすっ・・・ごめんなさい・・・Pサン・・・みんな゛ぁ・・・」

P「謝る要素なんてひとつもないだろ?オーディション終わったら、持ってきなさい」

柚「・・・え?」

P「全部食べる。柚がみんなのために作った料理だろ?残すなんてもったいないじゃないか」

柚「Pザン・・・でも・・・」

ちひろ「胃薬とスタミナドリンクの準備は出来てますよ」

P「な?」

柚「Pザァァァァァァン゛!!!!」ギュー

P「あー、よしよし。もう、俺で鼻水を拭くなよ」ナデナデ

柚「ごめんなざい・・・」

P「泣き止むのが先」

柚「はぁい・・・」


みちる(いいなぁ)

響子(いいなぁ)

肇(いいなぁ)

美羽(いいなぁ・・・ってアレ?なんで3人の声が聞こえたんだろう・・・)


ちひろ「私も余裕があったら食べますね」

P「ハンバーガーもあるのに喰えるんですか?」

ちひろ「大丈夫です!アイドルのみんなが作ってくれたものですから!!」

P(ちなみに次の日、ちひろさんは消化器内科に行った)



榊原里美「エントリーナンバーぁ・・・えっとぉ、5番!榊原里美、17歳です!」


P「なぁ、里美・・・」

里美「はぁい?」

P「これ・・・いや・・・なんでもない」

里美「ほぇぇ・・・」

響子「・・・テーマは夕食ですよね?」

桃華「どうみても・・・匂いのせいででっかいスイートポテトにしか見えませんわ」

里美「オムレツですよぉ。中はモヤシとハムとタマネギですぅ!」

P「ああ・・・俺がよく作るやつだ・・・」

ちひろ「ってことはPさん直伝・・・!?」

P「いや、こんな・・・こんな甘い匂いを放つオムレツは作ったことないぞ・・・!」

里美「おにいちゃんがよく作ってくれる卵焼きは~、砂糖を入れてますぅ。だからオムレツにも合うかなーって」

P「・・・入れることは問題はない。里美・・・お前さん、どれぐらい砂糖を入れたんだ・・・?」

里美「えっとぉ・・・スプーン6杯ぐらいですぅ」


P「ろ、6杯!?いや・・・待て、スプーンって計量スプーンか!?このスプーンか!(カレーに使用した食事用の大きいスプーン)」

里美「ふわぁぁ・・・こっちですぅ(カレー用の大きいスプーン)」

P「Oh...」

ちひろ「Pさん、頑張って食べましょう」

P「Oh...」

桃華「な、なんとか手伝いますわ・・・」

P「Oh...」

響子「里美ちゃんの料理の腕の矯正・・・私も手伝います・・・」



P(ちなみにもう1品はレタスをベースに整えられたサラダに結構甘めのトマトドレッシングが掛かっているものだった)

P(こっちは普通に美味しかった)



音葉「エントリーナンバー6番。梅木音葉・・・19歳」


音葉「順番が決まった時、私がすべき流れが見えたので・・・このようにしてみました」

P「これは・・・ちくわの磯辺揚げかぁ・・・」

ちひろ「・・・・・・じゅるり」

響子「音葉さん!このスープ、手間かかりませんでしたか!?」

音葉「先日作ったばっかだったので・・・大丈夫でした・・・」

P(たけのこと卵の中華風スープか・・・いや、これもいいけど)

ちひろ(磯辺揚げが何より・・・)



2人(お酒が欲しくなる)



音葉「皆さんが色々口にしてお腹がいっぱいになってるかと思いまして・・・軽めのモノやスープにしてみたんです」

音葉「胃が荒れてしまうと・・・生活のリズムが狂いますからね・・・」

響子「うん、音葉さんの料理、美味しい!人の事をホントに考えてるというか」

P「そうだな、ちくわも一口サイズに切られてるし、スープは4人分に分けられてるしね」

音葉「でも私・・・家事は苦手で・・・」

P「そうなのか?すごく美味しいよ」

音葉「はい♪・・・こうやって、Pさんとの新しい流れを作りたいな、とずっと思ってましたから」

P「え?」

音葉「Pさんの所に嫁ぐための花嫁修行というやつです・・・♪」

P「      」

響子「Pさん!ダメですよ!!気絶しちゃ・・・」

P「はっ・・・危ない危ない」


響子(って、あれ、気絶したら人工呼吸できたんじゃ・・・)

音葉(響子ちゃん・・・これは少々手痛いミスをしましたね)

響子(ごめんなさーい!!)

音葉(もう一度気絶させるのはキツいでしょう・・・)

響子(むぅ、確か今シャワールームが空いてましたよね!も、もったいない!!)

肇(響子ちゃん、次があります)

みちる(そうです!私のハンバーガーでお腹いっぱいになって寝てしまうかもしれません!!)

響子(そうですね!)

音葉(それまでに何とか場所を確保できればいいのですが)

肇(寝床を襲う・・・少々手荒ですが、恋する乙女は止められません)




P「なんでそこの4人睨みあってるの?」

音葉「最近、アイコンタクトの流れで皆との心を結ぶ術を練習中なんです・・・」

P「なにそれすげぇ」

ちひろ(アナタの不死身っぷりもすごいと思いますけどね)



美羽(ど、どうしよう!今のアイコンタクト理解できちゃったんだけど!!)




響子「この流れだと・・・音葉さんと肇ちゃんに決まっちゃうのでしょうか?」

巴「ちぃーと待ちぃ」

響子「巴ちゃん!?ごめん、そんなつもりじゃなくて・・・」


巴「・・・ごほん」


巴「エントリーナンバー、7番。村上巴、13歳。丹精込めて作りました。ウチがラストじゃ」


P「・・・エビフライ定食」

響子「すごくエビフライ定食」

ちひろ「あれ、食券買ってたましたっけ・・・?」


巴「キャベツと白米はオマケで後で食えばいい。味噌汁とエビフライ、この二つがウチからの挑戦状じゃ」


響子「・・・いただきます」

P(思わず全員が背筋をピンと張った)

P(俺は味噌汁から頂いた)

P「巴・・・」

巴「なんじゃ」

P「なんだろう・・・こう・・・すごく暖かい」

巴「味噌汁飲んだからのぅ」

P「違う、そうじゃない・・・こう、心が包まれるような・・・」

ちひろ「エビフライも衣がさくって・・・普通に商品として出してもいいくらい」

桃華「・・・巴さん、何故こんな実力を隠していましたの?私の舌にも合っていますわ」

巴「出す必要がなかったからのぅ。桃華に見せびらかしてもメリットなんてなか」

桃華「・・・素直にちょっと悔しいですわ」

響子(どうしよう・・・自分の語彙の無さが・・・でも、美味しい)

P「どこでこんな技術を・・・」

巴「アイドルになる前、ウチは花嫁修行言われて家事は一通り出来るよう叩き込まれておる」

巴「うっさい親父じゃが、これだけは本当にうるさかったけんね。渋々やっとったわ」

P(同じ花嫁修行なのに聞こえ方が全然違うよー・・・)

P「なるほどね」

P(響子の座を脅かす最大の相手は巴だったかもしれないな・・・)





4人(ほっこり)




巴「・・・・・・ふん////」

P「巴、ごちそうさま。なんだかスーッと食べちゃった」

巴「お粗末様じゃ」

響子「・・・・・・」

桃華「響子さん、どうしましたの?」

響子「い、いやぁ・・・」

響子(どーしよ、肇ちゃんと音葉さんと巴ちゃんの誰にしよう・・・!?)

響子(音葉さんは日夜練習しているって事だから、応用がすぐ入りそう!)

響子(肇ちゃんは最近、私と一緒に行動すること多いから何かあってもすぐリカバリーとか入れられると思う)

響子(でもこの巴ちゃんの実力・・・欲しい)


P「・・・・・・」


ちひろ「プロデューサーさん?何か考え事でも?」


P「いや、なんでもない」

P(今一瞬、七海ちゃんがいてくれればなんて思ってしまった。彼女はお婆さんに色々仕込まれてたからな・・・海の幸を使った料理ならレベルの高いものが出来る子だし、巴と相性よさそうだし)


ちひろ「これは巴ちゃんと肇ちゃんで行くべきですよ。和の心を持った二人ならいけますって」

桃華「私は音葉さんと肇さんで行くべきだと思いますわ。巴さんの実力はチーム戦だとむしろ打ち消されるかもしれませんわ」

P「柚の実力が不明瞭なのが気になるところだけど」

ちひろ「みちるちゃんをちゃんと操作できる人がいればこの子もすごく頼りになりそうですが・・」

響子「むむむ・・・」

P「そうだなぁ・・・巴のこの技術力は外したくないんだが」

ちひろ「いっそのこと、響子ちゃんを抜くってのはどうでしょう?」

響子「え゛」

P「それじゃあ、このオーディションやった意味ないでしょう!?」

ちひろ「ですよねー」



P(誰を選択するか、この議論は約2時間続いた)



響子「2時間の会議の末、オーディションの合格者が決まりました」


響子「3番、藤原肇さんと7番、村上巴さんです」


肇「やりましたー!」

巴「当然じゃ」

音葉「残念です・・・」

里美「ほぇぇ・・・」


響子「選抜理由は・・・使用時間に対するパフォーマンスの質と思いやりの心で決めさせて頂きました」

響子「みちるちゃんはおしかったです。パン作りの実力は知ってるので、他の技術力が分かればもしかしたら変わってたかもしれません」


みちる「あぅぅ・・・」


響子「音葉さんもおしかったです。もっと手の込んだモノを見せてくれてたら確実に選抜していました」

音葉「・・・了解です・・・」


P「というわけだ。肇は初のテレビ出演になる、巴と響子は肇にテレビ局でのマナー伝授と本番に向けた練習をしておいてくれ」

響子「はい。・・・って、Pさんが教えてあげるんじゃないんですか?」

P「マナーを、か?」

響子[首を縦に振る]

P「それが俺、しばらく北海道と奈良と長野に回らないといけないのよね。早い話が出張」

音葉「・・・?」

P「なんでも今、日本中の鉄道会社が合同でホーム事故防止運動を強めようって動きがあるんだ」

P「それでウチのアイドルを使えないかなって思っててね。お話をさせてもらう予約しちゃってるんだ」

ちひろ「何か出来る事ってあるんですか?」

P「簡単なところだとポスターのイメージキャラクターとして選んでもらう事だな」

P「やるならご当地ごとに・・・って、そんな事よりも、料理食べきらないと冷めちゃう!!」

ちひろ「ああっ、そうでした!たらふく食べさせてもらいますよー!!」



P「ぐえーっ!!あますぎぃ!!!」

ちひろ「ひーっ!!舌がぁっ!!」

P「油がーっ!」

ちひろ「あ、この餃子焼けてない・・・」


 ・ ・ ・ ・ ・ 。


ちひろ「もうギブ・・・」

P「ち、ちひろさーん!!!」

P「がーっ!俺だけ食うのはキツいー!!」




P(・・・ちひろさんは消化器科に行ったけど、俺はいつもの総合病院にお世話になることになった)

P(ちゃんと全部食べたよ、うん。結果的に3日間、水しか入れられなくなったけど)



響子「肇ちゃん、巴ちゃん、一緒に頑張ろうね!」

巴[首を縦に振る]

肇「やっと一緒にお仕事できるね」

響子「そうだよー、それに肇ちゃんはアイドルとしての初のお仕事だよ」

肇「ふふっ、長かった。アイドルになりたいってずっと思ってたあの日から・・・」

巴「しっかりサポートしてやるけぇ、胸張っていけ」

肇「巴ちゃんもありがとう」

響子「挨拶も済ましたところで・・・ええっと、まずラヴァーズ・エプロンは2人とも知ってる?」

2人[首を横に振る]

響子「じゃあ説明するね」

響子「ラヴァーズ・エプロンという番組は今から6年前にやってた番組なんだけど、女性芸能人がゲストの男性のために料理を作って、その評価で勝負する番組なんだ」

巴「見ず知らずの男に作るのは・・・少し気が引けるのぅ」

響子「確かにね。でもPさんがジャッジする、なんて事になったら朋さんとか海さんが意地でも参加したでしょ?」

巴「一理どころか百理あるのぅ」

肇「朋さんって料理できるのかな・・・?」

巴「無理じゃ」


響子「ずいぶんバッサリ言っちゃうんだ・・・(汗)えっと、今回のLIVEバトル扱いになったラヴァーズ・エプロンではまず・・・」


響子「①3人1組であること」

響子「②評価するゲストは1人。ゲストの人間は結果発表までアイドル達には公表されない」

響子「③ただし、ゲストに関するキーワードを各グループのプロデューサー、マネージャーが1つだけ教えてもよい。以上!」


響子「キーワードはPさんから既に頂いています!この封筒の中にあります」

巴「キーワードか・・・ふむ」

肇「ずいぶんとまた・・・」

響子「ゲストに関するキーワード・・・これで全てが決まると言っても過言ではないですね」


肇「Pさんは・・・どんなキーワードをくれるんでしょうか?」

響子「じゃあ開けてみよう!」



響子「『砂糖食いの若死』・・・」



巴「???」

肇「どういう事ですか?」

響子「えっと、調べてみるね・・・・・・あったあった!『美味しいものばかり食べ過ぎると健康を損なうという戒めの言葉』・・・」

肇「え、ゲストに関係ない言葉では・・・?」

巴「いや、ウチはこれでええ」

肇「え?」

響子「巴ちゃん?もしかしてゲストの人分かったの?」

巴「いや、ちぃとも分からん。知るつもりもない」

肇「で、でもこれでいいなんて・・・」

巴「ん?理由言わんとあかんか?」

肇「・・・うん」

巴「・・・ウチが説明するのは気が引けるのぅ。気付け、Pは戒めの言葉を送ってくれたんじゃけぇ、いつも通り自分が人の体を想って作ればええという事じゃ」

響子「あ・・・」

肇「・・・」


巴「ふん、Pがもしホントに負ける事を恐れるなら端からゲストのヒントを投げとるわ」

巴「ウチらの事を信頼してるんじゃ。今日と同じように大切に作ってあとはこの言葉に合わせて微調整すればええ」

響子「むー・・・」

肇「はぅ・・・」

巴「なんじゃ」

響子「いや・・・なんというか・・・」

肇「巴ちゃんもPさん狂い?」

巴「・・・・・・肯定も否定もせん。ウチはあのド親切バカの一歩一歩進む背中を見てきたんじゃけぇ、応えなきゃ女が廃る」

響子「・・・・・・」

肇「・・・・・・」

響子「な、なんだかPさん大好きクラブ一員なのに恥ずかしくなってきました・・・」ヒソヒソ

肇「私もです。今凄く負けたという気持ちがあふれ出てます・・・」ヒソヒソ




巴「なぁに、ひそひそ話しておるんじゃ。さっさと練習じゃ」

響子「巴ちゃん!絶対負けませんよ!」

肇「放送日までにたくさんステップアップしましょう!!」

巴「?・・・まぁ、やる気が出たんならええ」



響子(私たち3人は空いた時間を見つけては3人のコンビネーションを上げるために手の込んだ料理を作ったり、女子寮の食事を可能な限り全部担当したりして腕を磨いていきました)

響子(一緒にやれば癖や得意分野が理解でき、私もリーダーとして見据える部分が分かってきました)


響子(ただ・・・よく実験台になってくれたちひろさんが2kg増えたと嘆いていました。それは確かにやらかしですけど・・・まぁ、私たちの実力が上がったという事で)





響子(そして、あっという間に撮影の日になってしまいました)



 ─ Q局・楽屋 ─



響子(今日はPさんが美玲ちゃんの方でトラブルがあったという事があり、そちらの方へ向かっている)

響子(合流は・・・収録終わってからかな・・・)



肇「     」ガクガクガク

巴「緊張しすぎじゃ」

肇「ででででででも・・・」ガクガクガク

響子「これから毎日こんな生活になっちゃうんですよ?」

肇「そ、そうだねねねね。なれなきゃ・・・慣れなきゃ・・・」

響子「PさんがQ局に到着するのは収録終了後になりそうです。私たちで頑張りましょう」

巴「深呼吸せい」

肇「うん。・・・すぅ・・・はぁ・・・すぅ・・・」


バンッッ!!!!!


肇「ほごっ!?!?!?!?」


前川みく「おっはにゃー!○○プロの皆、今日はよろしk」


高峯のあ「みく・・・バカ・・・」

響子「大丈夫!?」サスサス

巴「落ち着け!吐きそうなら今すぐトイレに移動するけぇね!」

肇「ごほっ・・・ごほっごほっ・・・!!だいじょ・・・う・・・ごほごほっ・・・」


みく「突然の訪問、ごめんなさいにゃ・・・」

のあ「・・・久しぶりに○○プロに会えるって大はしゃぎ・・・ウチの駄猫が迷惑かけたわね・・・」

肇「ごほっ・・・大丈夫です・・・がほっ」

のあ「元から好感ないのに、さらに下がったわね・・・」

みく「ホント、ホントごめんなさい・・・」

肇「大丈夫です・・・息が詰まっただけですから・・・」

響子「えっと、大丈夫?」

肇「うん・・・なんとか戻った・・・」

響子「じゃあ・・・ごほん、こんな感じで他の事務所とか芸能人の方が挨拶してくる事あるから忘れないようにね」

響子「あと、共演者にはなるべく自分から会いに行った方がいいね」

巴「年だけで偉そうにするヤツはごまんとおるからな」

肇「うん、分かった」


みく「えっと・・・新人さん?」

肇「はい、藤原肇・・・今日からアイドル本番です!」

みく「ごめんね、肇チャン。これは友好の証にゃ!」

肇「え、ネコミミと眼鏡が一体化して・・・ナニコレ・・・」

のあ「・・・出てきたら?」

?「は、初めまして~・・・」

みく「こっちの新人、はるにゃんにゃ!」

上条春菜「上条春菜です!NNN芸能社、3人目のアイドルです!趣味は猫ちゃんと・・・眼鏡です!!」

響子「ああ、だから眼鏡とネコミミが・・・」

みく「驚くのはマダ早いにゃ!みくとのあにゃん、そしてはるにゃんの3人で『にゃん!にゃん!にゃん!』というユニットにゃ!!」

響子「ユニット・・・そっか、ユニットで参加するところもいるんだ・・・」

みく「AE社もニューウェーブだっけ?新規ユニットで挑戦しに来てたにゃ」

響子「むっ・・・」

響子(そっか、ユニットなら元からコンビネーションが高く、お互いの事を理解してる・・・)

響子(ううん、私たちだってユニットじゃなくても信頼を築いてきてる。負けるはずがない!)



肇「お互い、いい勝負をしましょうね」

みく「当然にゃ!肇チャンには悪いけど、お詫びは全力で勝負って事になるにゃ」

肇「受けて立ちます。私たちだって勝ちに来たんですから」

巴「野良猫は路地裏に返さんとなぁ」

みく「みくは血統付きだよ!ぷんぷんっ!」

のあ「・・・スタジオで、また」

みく「ちゃーんと首も洗っておくにゃー」

春菜「今度皆さんの分の眼鏡も用意しておきますね!では!」


肇「なんだか、NNN芸能は勢い全力って感じだね」

響子「みくちゃんは1人でずっと頑張ってきたからね、度胸だけは人一倍だよ」

響子「でも仲間が出来たからかな、最近すごく強いんだ」

巴「だからといってウチらがへこたれる理由にゃならん」

肇「そうだね。よし、みくちゃんに負けないようにしないと」

響子「じゃあ、他の出演者の所に挨拶に行こっ」



響子(私たちは司会の方やカメラマンの人たちと挨拶を交わした)

響子(AE社とPaプロには会えず、既にリハーサルをスタジオでしているらしい。早く行かなきゃ・・・!)



 ─ Q局・スタジオ ─



響子「首藤・・・葵ちゃん」

首藤葵「・・・ほー、あたしのそーとー会いたい人が来てくれたみたいっちゃ」

響子「こうやって会うのは・・・2度目かな」

葵「お互い初めてのテレビ共演の時以来っちゃ。でも勝敗決める勝負はこれが初めてけんね」

響子「あの時はまさか似たような路線で勝負してるとは思わなかったからね。分かってたら、どこかで勝負してたかもしれません」

葵「それでも勝つのはあたしっちゃ!」

響子「・・・私だって負けませんよ?」

葵「年上だからって手抜きしないっちゃ!五十嵐さん中にPaプロ印の実力、植えつけちゃる!」


巴「・・・響子」

響子「宣戦布告してきたよ。もう準備おっけーだよ」

巴「さすがはPaプロ。血の気が強いのぅ」

響子「ふふっ、巴ちゃんも負けてないよ?」

巴「勝ちに来てるからのぅ」

響子「・・・だね」

肇「・・・・・・」ガクガクガク

響子「肇ちゃん?」

肇「こ、これがスタジオなんですね・・・」

肇「これがお茶の間に流れるんですよね?」

響子「そうだよ。ご家族の方ひっくり返っちゃうかもね」

肇「お爺ちゃんが変なことしなきゃいいけど・・・」

巴「むぅ・・・」←似たような事を経験済み





「撮影入りまーす!!」





響子(いよいよ撮影が開始した。司会のJ島さんが久しぶりなのか緊張な面構えだった)


「さぁ、始まりました。ラヴァーズ・エプロン!久しぶりやなぁ、この感覚」

「思えばあの頃から6年。あの時はひどかったです。下処理を一切してないイカを食べさせられたり・・・」

「僕も40過ぎたというのにまた胃にダメージが入りそうでもう」


難波笑美「なぁ、それどれくらいかかるん?」


「せやなぁ・・・、あと40分ぐらい?」


笑美「あんたは校長かっ!!番組終わってしまうちゅーねん!!」


「もう怖いんや!!みんなはちゃんと食べれるもん作ってね!?」



「「「はーい!!」」」



ハッハッハッハッ・・・!!


「それじゃあ、今日のエプロンガールズを紹介していきましょう!まずはチーム・ニューウェーブ!」

松村さくら「よろしくお願いしまぁす♪」

土屋亜子「頑張るから応援してってやー」

大石泉「・・・うん」

3人「3人揃って~ニューウェーブですっ!」


「3人は学校の同級生なんだっけ?」

さくら「はぁい、いつも一緒なんですよぉ」

「仲良しなのはいい事だよ。ウチのメンバーはもう20年一緒だけど、まだ一緒に仕事してるからねぇ」

「ちなみに今回は特別にコーチとして彼らの先輩アイドル、財前時子さんがADさんの横で座って見ているだけです」


さくら「ひっ」
亜子「ひっ」
泉「ひっ」



響子「あれ、ズルいですよね」

肇「そうですか?見てるだけですよ?」

巴「ウチらで言うなら地獄のトレーニング中の雪乃の姐さんが微笑んでおる状態じゃ」

肇「あっ・・・(察し)」

響子「やっぱりズルい。でも今から呼べる人なんていませんしね・・・」




「次はチーム・○○プロ!今回テレビ初登場の子もいます!」


響子「五十嵐響子です。今日は全力見せていきますよ!」

巴「村上巴じゃ」

肇「藤原肇です。よろしくお願いしますね」


「こりゃずいぶんとまぁ、落ち着いたグループやな。どの子がテレビ初登場なん?」


肇「はい。私になります」


「えらいべっぴんさんやなー。アイドル以外になんか趣味あるん?」


肇「えっと・・・陶芸をやってます」


「陶芸!?ウチらも陶芸しょっちゅうやってんやけど、どう?自分の作品」


肇「えっと、一応事務所に置いてあるモノを今日写真で持ってきました」


[画面に表示される湯呑みや皿たち]


「おぉっ!?ずいぶんと立派なもん作ってるなぁ」

肇「祖父仕込みです」

「ほら、奥の湯呑み見てみぃ。ハートマーク彫ってあって、まぁかわいい」

肇(え、ハートマーク?)


「おじいちゃん、有名な人なん?」

肇「えっ!?えーと・・・一応、その地域一角のリーダーです」

「陶芸の?」

肇「はい。しょっちゅう祖父に可愛い孫だーと連れていかれましたから」

「ほーほー、よし、次のロケでおじいちゃん所にお世話になろう」

肇「え゛」


「五十嵐ちゃんと村上ちゃん的にどう?藤原ちゃんは?」


響子「かなり落ち着いた子なので、人気もすぐ上がるんじゃないかなーと」

巴「左に同じ」


「え、そんだけ?」


響子「あ、カメラマンさん!出来れば肇ちゃんの事たくさん映してあげてくださいね!」

「宣伝かいなーもう!」

響子「大丈夫ですって!肇ちゃんは集中してる時が一番かわいいですから!」

「お、そーいうことかー!カメラマン頼むよー!よーし、紹介が終わったところでさっそくルールせつm」


笑美「ちょいちょいちょいちょい」
みく「ちょいちょいちょいちょい」


「あれ、おかしいなぁ・・・出演名簿に書いてない人がいるんやけど・・・」


笑美「さっき思いっきり返事してくれたやん!!」

「神様のお告げかと思ったわ」

笑美「J島はん!ちょっとひどすぎちゃいまへん!?」

「自分、名前は?」

笑美「どもどもっ、Paプロから来ました難波笑美と申します。よろしく頼むでー!」

「Paプロ終わり!!」

笑美「雑っ!!あと2人おるんで!?」

「んじゃ難波ちゃん、残り2人とそこの猫ちゃん紹介してやー」

笑美「MCがMC放棄してどないせちゅーねん!えっと・・・」


笑美「この子がウチのリーダー、首藤葵や!ほんま魚捌きはレベル高いでー」

葵「よろしくっちゃ」

笑美「絶賛お婿さん探してるって話や!要チェックやでー!?」

笑美「んでこっちが高森藍子、Paプロで一番ゆるふわしてるアイドルや!」

高森藍子「ゆ、ゆるふわ・・・よろしくお願いします♪」

笑美「ちなみにめっちゃムッツリやで」

藍子「ちょっとっ!?////」

笑美「こないだ散歩中に落ちてたファッション雑誌の男性Yシャツのページ、ガン見しとったんやでー」

藍子「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!やめてぇっ!!!////」

笑美「割れた腹筋見て顔タコみたいにしてたんよー」

藍子「     」プシュー

響子(なんだろう・・・すごく健全に聞こえる・・・)

肇(私たち・・・汚れちゃったんだね・・・)


笑美「んで、これがウチの中学んときの後輩」

みく「にゃー!!?テキトー過ぎるにゃ!!!」

笑美「しょっちゅうヨシオカ興業の劇場で顔合わせたやんか。忘れたとは言わせんでー」

みく「にゃーあああああああああああああ!!!!」



のあ[みくのネコミミを外す]


みく「もっと言うことあらへんの!?仮にも顔馴染みイジる余裕あるやろ!!」


のあ[みくのネコミミを戻す]


みく「そんなテキトーな事言うエミちゃんにはエミちゃんが部活で失敗したこと言ってやるにゃ!」

笑美「ほー?」


春菜[みくに眼鏡をかける]


みく「難波さんが漫才部に所属してた時に起こしてしまった大事故がありますにゃ」キリッ

笑美「ブホォッ」


のあ[みくのネコミミを外す]


みく「私が中学1年で入りたての頃、部活動のオリエンテーションの場で難波さんを見かけました」メガネキラリン

笑美「ブフッ」



春菜[みくの眼鏡を外す]


みく「ウチらの目の前でやるんはパイ投げ。ぎょーさんパイを抱えた難波先輩がおったんやけど」


春菜[みくに眼鏡をかける]


みく「パイを持ちすぎて投げるのが上手く行かず、投げたパイはあらぬ方向へ飛んでいってしまいました」ガンコウピカーン


のあ[みくのネコミミを戻す]


みく「飛んでいった大半のパイがたまたまいた教頭先生に当たってしまいましたにゃ」キラーン


春菜[みくの眼鏡を外す]


みく「髪のない教頭チャンは自分の頭をバカにされたと思って、カンカンに怒っちゃったんだにゃ」


のあ[みくのネコミミを外す]


みく「その顔を見た難波先輩は風よりも早くスライディング土下座をしたんや」


みく「そん時にな、めっちゃ焦げた臭いがしたんよ。なにかなーと思ったら難波先輩のジャージがサーッ!っと破けとってな」


のあ[みくにちょんまげを乗せる]


みく「摩擦でジャージがとけた上にそれ以来、難波殿のスネ毛が一部生えなくなったという話で候」



笑美「・・・・・・」


のあ[いろいろ戻す]


みく「どうにゃ!タコちゃんより真っ赤になっt」

笑美「みくにゃん漫才ほんま上手くなったなぁ♪」ナデナデ

みく「にゃー!!どうして効かないにゃー!!」

笑美「お笑いは体張らんとあかんで!アイドルやっとるし、スネ毛無い方がメリットあるで」

みく「あ・・・」


「ちなみにここカットします」


みく「なんやて!?」
笑美「なんやて!?」


響子(その後、前川みくちゃんが長々と高峯のあさんと上条春菜さんの説明をしてたので割愛)


・ ・ ・ ・ ・ 。



肇「ちょっと危ない事しちゃいました・・・」

響子「え?」

肇「撮る予定の湯呑み間違えてました」

響子「え?問題なかったんじゃないの?」

肇「あのハートマークの湯呑み、Pさんにプレゼントしたやつです」

響子「あ゛」

巴「・・・・・・なんと書いておったん?」

肇「あのハートの横にPさんのフルネームと苗字がPさんと同じになった私のフルネームが彫ってあります・・・」

巴「は?」

響子「え、え、画面に映ってないよね!?」

肇「一応、大丈夫でしたけど・・・」

巴「初登場で大炎上するピンチじゃったのぅ」

肇「流石に肝が冷えました・・・」


響子「なんというか、首藤ちゃんより難波ちゃんの方が勢いあったね」

肇「騙されちゃ駄目です。多分、首藤ちゃんの動きを読まれないための動きですよ」

響子「そうなのかなぁ・・・」

巴「ま、ウチらはウチらのいつも通りの力を見せればええ」

響子「そうだね、ずっとそう言い聞かせてきたんだもんね」

響子(負けるつもりはないんだけど・・・なーんか不安・・・)

葵「・・・?」

響子「・・・」

葵「・・・」ニコッ

響子(まぁ、ライバルであって、仇敵じゃないもんね・・・)




「それではクッキングタイム!スタート!!!」



響子(・・・集まった12人のアイドルが一斉に動き出しました)

響子(食材を出しては処理し、段取りよく調理されていく)


響子(私たちは副菜と汁物から手をつけました)

響子(相手がどう動こうと、この部分は変わりませんから)


巴「・・・・・・ワカメ」

肇「そこにありますね、マロニーちゃんも使うんですよね?」

巴「ん」

響子「・・・・・・よし」


響子(私たちは黙々と作業を続けていった。バラエティなんだけど)




「おー、4チーム中3チームが小麦粉を水で溶かしてますねー」


葵「小麦粉は人間に必要なタンパク質が取れるっちゃ!」


肇「ミッチーが聞いたら喜びそうですね、みんな小麦粉使ってるなんて」

巴「あのパン馬鹿は小麦粉ばっかしで人生満足できそうじゃ」

肇「でも・・・3チームが同じように小麦粉解き始めるなんてゲストの大好物なのでしょうか・・・?」

巴「だが、3チーム被れば“無いほうが”アクセントになる」

響子「それじゃあ、私たちは予定通りお米でいきましょう」



「○○プロはめんこいなぁ、エプロンじゃなくて割烹着ですよ」


響子「巴ちゃんがこっちの方が気合入るって言ってたんですよー。ねー♪」

巴「もちろんじゃ。ホントは出来れば着物を下に着たかったんじゃ・・・」

肇「あ、それ分かります♪」


「ボクもちょっと前まで着てたんですよね、割烹着。はー、いいわぁ」

「何作ってるんですか?」


響子「今、汁物から作ってます。昆布出汁を使おうと思ってまして・・・鰹節ならそこにポンって置いてあるんですけどね」


「ホントだ、鰹節は削るの大変だしねぇ」


巴「響子、これにゃあバターは使わんでぇね?」

響子「うん、サラダ油か植物性のオリーブオイルを染みこませたペーパーで塗ってね」

巴「どちらもあるのぅ」

響子「んーじゃあ、オリーブオイルで」


「・・・アルミホイルに油・・・これはホイル焼きですね」



「ニューウェーブはどんな感じかな?」

さくら「美味しいモノを作ってます!」

「見れば分かるよ!」

泉「肉と具材を混ぜているところです」

「おー、これは・・・なるほどぉ」

亜子「なるべく言わんといてやー」

「キーワードがバレちゃうかもしれないしね」

さくら「えへへー、もうデザート作っちゃうねー」

亜子「え?」
泉「え?」
「え?」

さくら「おっきな桃のパフェを作っちゃいます~!」

泉「さくら、ちょ、ちょっとっ!!」

亜子「いま時子様の眼光光ったから!アカンでこりゃ!!」

さくら「え~?」

<ゴゴゴゴゴゴ

さくら「ひぇっ!?時子様許してくださいぃ~!!」



「にゃん!にゃん!にゃん!は・・・いいや」

みく「ちょっとぉ!?さっきからひどすぎるにゃっ!!」

「いや猫ちゃん組だし、魚かなーって」

みく「猫ちゃんは肉食なのっ!!だから今は牛肉用のタレを作ってるにゃ!!」

「牛肉・・・タレ・・・ほー・・・これは楽しみですね!」

のあ「みく、眼鏡つけても涙が出るわ・・・」

春菜「あわわわわ、眼鏡の敗北が・・・」

みく「にゃー!タマネギで涙が出るときは鼻を押さえるといいのっ!」

のあ「あ、楽・・・」

みく「ほらのあにゃん、鼻にティッシュ詰めて・・・」

「おっと、これはアイドルがやっていい顔なんでしょうか?」

春菜「サングラスでごまかしましょう!!」

のあ「・・・・・・」サングラス+両鼻にティッシュ

のあ[無言で包丁連打]

「もっとアカン」



「Paプロは・・・おぉ・・・すごいですねぇ!」

笑美「葵ちゃんの本領発揮やー!」

「大きなサワラをおー、もう3枚おろし終わっちゃいましたよ」

葵「次っ!」

「あっ、ヒラメまで!葵ちゃんすごいなー」

葵「お前さんも捌いちゃろうか~♪」

「おー、いい笑顔頂きました!!めっちゃ物騒やけど」

葵「一口サイズに切り分けて食べやすく!食べてもらう人のために素早くかつ丁寧っちゃ!!」

「こりゃレベル高いですなぁ・・・」

藍子「野菜切り分け終わりました!」

葵「藍子ちゃん、でかしたっちゃ!藍子ちゃんは出汁の準備に入って!!」

葵「笑美ちゃんは!?」

笑美「今具材混ぜてる!終わったらすぐに容器に入れて加熱するで!」

葵「分かったっちゃ!あたしは炊飯器の準備する!!終わったら藍子ちゃんと野菜の盛り付けに入って!」

2人「了解!」


響子「すごい・・・。目の前だから分かる手際の良さ、それに仲間に送る命令の的確さ・・・」

肇「アレが『若女将』ってやつですね」

巴「・・・ふむ」

響子「どうしたの巴ちゃん」

巴「まぁ、バラエティ的にはあっちが勝ってるのぅ、と」

響子「そうだね。でも今回は・・・」

巴「試合に勝つ、じゃろ?」

肇「でも、今後呼ばれないって可能性は・・・」

響子「だからこれに出たんだって」

巴「?」

響子「今日1回やったらしばらくあるとは思えない番組だから、Pさんは出場を許可したんだって」

響子「だけど勝てば今後私たちには料理が出来るアイドルという称号が付く。この番組が証明書になる」

巴「・・・理解したぞ。あくまで今後のためなんじゃな」

響子「それにね、ファンを喜ばせるのはもちろんだけどね・・・」

肇「?」

響子「目の前の人が、食べてくれる人が満足してくれないと、ね?」

巴「たった一人を喜ばせられんで、何がアイドルか」

肇「そうだね、うん!」


・ ・ ・ ・ ・ 。



「終了~!!!!」




「皆さん、ちゃんと出来たでしょうか」

「「「はーい!!」」」

「それでは改めてルールを説明します」

「審査をするゲストは1名です。僕も少し味見させてもらいますけど」

「ゲストはまだ内緒ですが、予想できるように皆さんには信頼する上司から1つだけキーワードを送るよう通達しています!」

「ではテレビの前の人たちにだけお伝えしましょう!!」


チーム・ニューウェーブ 『西の豪傑』

チーム・にゃん!×3『刀と海が似合う男』

チーム・○○プロ 『砂糖食いの若死』

チーム・Paプロ 『西の任侠』」




「○○プロだけ異質ですねぇ。いや本質を貫いているのか」


「それでは出来た料理は各グループずつ、ゲストの方に持っていきます」

「順位が決まるまでのんびりとお過ごしください」



肇「CM入るんですかね?」

響子「いや、まだカメラ回ってますね。よし、持ってきた必殺武器を使っちゃおう」

肇「必殺武器?」


響子「みなさーん、お茶しませんかー?紅茶持って来ているんでーす」

藍子「3人分、頂けますか?」

泉「私たち3人の・・・いえ、時子様の分も含めて4人分頂けますか?」

響子「はーい!」

響子(こんなこともあろうかと雪乃さんから頂いてきた茶葉があります!バラエティ色弱くても立場はしっかりと出させてもらいますよ!)

みく「ミルクティーにできる?」

響子「もちろん」

みく「じゃあ・・・」

のあ「みくはホットミルクに鰹節入れたヤツがいい・・・って」

響子「あ、そうなんですか?」

みく「絶対飲まないにゃー!!!」


春菜「あ、眼鏡が曇って・・・前が・・・」

笑美「あちゃー・・・ウチもやりたかったわそのギャグ」

春菜「眼鏡余ってますよ、やります?」

笑美「やるやるって・・・ってこれ鼻メガネやないかい!!!」

春菜「ではこちらで」

笑美「おー、ええフレームしてる・・・ってレンズない!?」

春菜「レンズはこちらに」

笑美「すっごい、伊達用とか遠近両用とかのレンズがいっぱい・・・!!」

みく「とりあえず伊達でかけて飲むにゃ」

笑美「よーし、ウチの渾身のメガネ曇りを・・・ってもう冷めとるやないかい!!!」

みく「それはみくの猫舌用ミルクティーにゃ!」



・ ・ ・ ・ ・ 。



「はーい、それじゃあ評価終わったので・・・ってなんやコレ」



 ほ っ こ り 。



さくら「あ、J島さぁんおかえりなさーい」

「何があったん?」

藍子「響子ちゃんが紅茶を振舞ってくれてみんなでティーパーティーしてるんですよ」

「ホントや、ちょっとADまで飲んでるやん」

響子「はい、J島さんの分です」

「おおきに~♪はぁ・・・このまま番組終わっちゃおうか。え、駄目?」



肇「響子ちゃん、ちゃんと立場立てましたね」

響子「笑いが取れなければ憧れを作らないと、ね?」


「さぁ、まずはゲストの方をお呼びしましょう、S字B太さんです!」

「どうも、S字です」

「かつて任侠映画で人気を得たスターの1人、豪快なアクションと刃が似合う豪傑と呼ばれた俳優さんです」

巴(・・・任侠)

「最近ではマグロ遠洋を主題に海の上で孤独に戦っていく男性を描いた映画で主演をなされています」

「どうでしたか、若い子の料理は・・・」

「いやぁ・・・パワーがあるね。ハンバーグとか久しぶりに食べたよ」

「Paプロの魚介しゃぶしゃぶは美味しかった。普通に料亭に出してもいいんじゃないかな」

藍子「やりましたね♪」

葵「ふふん♪」

「ほー」

「あと何故か分からないけど3グループにたこ焼き入ってたんだよね」

「そーいえば小麦粉を水で溶かしてたような」

「いやたこ焼き好きだけどさ、俺兵庫県生まれだからさ、どっちかと明石焼きの方が思い入れあるんだよね」

笑美「あー、そっちかー」

亜子「西ってだけで判断してたぁ・・・」

響子(西=たこ焼きってのも凄い・・・)


「あとAE社のハンバーグ・・・あれ、甘かったね。僕の孫だったら喜んで食べてたよ」

泉「・・・残念」

「NNNん所の牛丼、なんでタマネギみじん切りしてあったのかが謎なんだけど」

みく「のあにゃんがヤケクソになっただけにゃ!!」

「米なのかタマネギなのかよく分からないのはちょっといただけないなぁ・・・。見栄えも味の1つだからね」

みく「にゃー・・・のあにゃんのカバッ!!」

のあ「みく・・・私はカバの鳴き声を知らないわ」

春菜「カバのフレームのメガネならありますけど・・・」

みく「あるのっ!?」


「それでどうでしょう?一番美味しかったのはどのチームですか!?」

「・・・・・・そうだなぁ、一番美味しかったのはPaプロだな」

葵「!!」

「という事は・・・Paプロのしょう・・・」

笑美「いよっ・・・」




「いやいや、僕は○○プロの勝利にするよ」




全員「は?」


「いやー味だけなら間違いなくPaプロだよ。僕じゃなくてそうだなー・・・Kさんだったら間違いなくPaプロの勝利にしてたよ」

「こ、ここで一旦、各グループが作った料理を見てみましょう!!」



Paプロ[魚介しゃぶしゃぶ&たこ焼き]

AE社[どでかいハンバーグ&たこ焼き&どでかパフェ]

NNN[牛丼&たこ焼き]

○○プロ[タラのホイル焼き定食]



「僕は脂っこいの大好きでさ、正直みんなに勝利あげたいんだよね。みんな僕の性格分かってる」

「でもさ、僕もうおじいちゃんなんだよ。病気いっぱい抱えてるの」

「糖尿病に痛風と・・・忘れちゃった。いろいろあった」

「だからさ、食事の大切さって身に染みて分かってる。ただ美味しいだけだったら人間はすぐ死んじゃう」

「僕がポイントあげるのは、ここ。汁物とサラダに海草をふんだんに使ってるんだよ」

「耳にタコが出来るくらい医者に言われてるんだよ。海草食え、海草食えって」


巴「・・・どういう事じゃ?」

響子「海草は尿をアルカリ性にして尿酸ってのを解けやすくするんだって。お父さんが気をつけてたの覚えててね・・・」

巴「なるほど」


「それに見て分かるよね、バランスのいい食事だって。主菜に副菜、汁物、ご飯・・・はーっ、毎日食えたらいいなぁコレ」

「あれ、キミたちのマネージャーかプロデューサーが『砂糖食いの若死』なんて言ったの?」

響子「はい、これだけのメッセージでちょっと困っちゃいましたけど」

「いや、よく調べてるわ。僕の家系って代々糖尿病で亡くなってるからね。あ、でも待って。キミたちってこのキーワードで僕だって分かったの?」

肇「いいえ、その・・・」

巴「誰がどんな人が来ても、その人の体の事を思って作ろうって決めてたんです」

響子「美味しいだけじゃない、体に良いものを食べてもらって、今日も明日も元気に過ごしてほしいなーと思いまして」


「うんうん、もう勝利は決まったもんだね」

「分かりました!ラヴァーズ・エプロン特別編、アイドルVSアイドルを制したのは・・・チーム・○○プロダクションです!!!!」


笑美「かーっ、負けたぁ!!」

泉「残念。調査が足りなかったね」

のあ「みく・・・反省会よ」

みく「どう考えてものあにゃんが余計な事やりすぎにゃ!!」


響子「やったね、2人とも」

巴[首を縦に振る]

肇「ふふっ♪胸張って事務所に帰れますね」


 ─ Q局・楽屋 ─


肇「はーっ・・・緊張しましたぁ・・・」

響子「お疲れ様、アイドル1日目の肇ちゃん」

巴「すぐ忙しくなるわ」

肇「響子ちゃん、巴ちゃん、今日はありがとう」

響子「えへへ、とうっ!」ムギュー

肇「きゃっ、ふふっ・・・」ムギュー

響子「ねっ、巴ちゃんも」

巴「しゃーないのぅ」ムギュー


コンコンッ


響子「はーい?って、Paプロの・・・」


笑美「挨拶にきたでー。葵ちゃんが一言言いたい言っててなぁ」

響子「ど、どうしたの・・・?」

笑美「ウチらを簡単に負かしてくれたからなぁ」

藍子「味では勝ったつもりでしたけど、人を想う力で負けちゃったのが悔しくて、ね?」

葵「・・・・・・」

響子「首藤ちゃん・・・」

葵「今日はあたしたちの完敗っちゃ。でも次の舞台ではもっと料理の腕も、アイドルとしての実力もあげて、コテンパンのフライパンにしちょる!また会ったら勝負っちゃ!」

響子「・・・ふふっ、望むところです!」

笑美「正直、あたしは勝っても負けても美味しいところもらうだけやけどなー。なんてね、次は勝つ!」

藍子「ふふっ、じゃあお先に失礼します」

肇「お疲れ様です」




 ─ 車内 ─



P「3人ともお疲れ様」

3人「お疲れ様(じゃ)」

P「S字さんに聞いたけど、結構良い結果出せたみたいじゃないか」

響子「そうですかね?Pさんの調査が十二分だった気がしますけど」

P「いや、俺が女性に・・・いや嫁さんに料理作ってもらうならこうがいいなーってのを押し付けちゃっただけだよ」

肇「そうなんですか!?」

P「そうだよ。俺は健康にはうるさいつもりだからね。人間ってやっぱ年を取ってくると健康に意識が持ってかれるんじゃないかな」

P「今まで動いていたはずの体が動かなくなっていくからね。結果的にだがS字さんは糖尿病だっただろ?」

肇「そうでしたね・・・」

P「毎日自分で自分に注射しなきゃならない生活だ。俺は絶対なりたくない」

響子「Pさんもいつか動かなくなっていってしまうんですか・・・?」

P「そうだなぁ・・・俺はよく亜季ちゃんと一緒に運動したりしてるから、まだ大丈夫だと思うけど」


響子「わ、私がいつでも健康でいられるように・・・毎日料理作りますよ・・・?」

肇「響子ちゃん、それって・・・プロポ・・・!?わ、私も毎日作りますよ!!」

巴「・・・・・・」

P「んー・・・」

響子「Pさん?」

P「どうせなら一緒に作るか?」

響子「ホントですか!?」

P「どうせ事務所には絶対に1人不健康な生活している社員がいるしね」



ちひろ「はっきゅちゅんっ!!!あ゛─舌きゃんじゃいまひた・・・」



響子「毎日ですよ?毎日作っちゃいますよ?」

P「おー、言ったな。じゃあ響子と肇にはちひろさんの夕食を作る任務を与えよう」

肇「え゛゛゛゛゛゛゛」

響子「え、ちひろさんの餌付け?そう言われるとちょっとイヤーな感じがします」




ちひろ「ひゃっきゅんっ!!!変なクシャミ出る・・・」




P「はははっ、たまに俺も一緒に作ったりするからさ、頼むよ」

響子「もー」

肇「ちひろさんも大事な仲間ですしね♪」

P「んじゃ、さっそく今日はみんなで料理作ろうか」

響子「そうですね!じゃあ、帰り道にスーパーに寄っていきましょうよ!」

P「ん(了承)」

巴「・・・・・・」

P「巴」

巴「・・・?」

P「・・・いや、なんでもない」

P「さ、帰ろっか。ちひろさんが腹を空かして待ってる」






終わり





 ─ Q局・楽屋 ─




数十分前・・・。


P「S字さん、お疲れ様です。今日はウチの子たちがお世話になりました」

「『砂糖食いの若死』ねー、耳が痛いわ」

P「すみません。怒るならアイドルではなく私を」

「大丈夫、普段から言い聞かせてる言葉だし」

P「それは良かった。アイドルたちが変な事してしまう事も危惧したのですが」

「ああ、いい子たちじゃないか。若い子なのに健康を大事にする大切さを知ってる」

P「○○プロの教えがいいのか、私の反面教師なのかは分かりませんけど」

「おいおい、仮にも育ての親だろ?親が引率して見本にならないと」

P「面目ないです・・・」


「それにしても、あの村上って子は・・・あれかい?」

P「?」

「あそこん所の子か?広島んところの・・・」

P「・・・・・・ええ」

「やっぱり。20年以上前になるかな。映画の役で困った事があってな」

P「任侠映画ですか?」

「ああ、ヤーさんのボスの役だよ。俺はそれまで下っ端の役ばっかでさ、いきなりボスなんてやれるわけないんだよ」

P「そうですね・・・実際やってるならともかく、仮にも一般人ですからね」

「んで困った俺は、実際に会いに行ったのよ」

P「度胸ありますね・・・」

「映画で役が出来なきゃ明日の飯がねぇからな!はっはっは」

「そこで会えたのがあの村上の親父さんってわけだ」

P「・・・巴のお父さん」

「正しくは村上夫妻だな。この2人に組織の頭領とは何かといろいろ聞いて、今こうやって有名人になれたわけよ」

P「なるほど」

「しっかしあの時は奥さんが不妊でなかなか子供が出来ないと四苦八苦してたようだが、ちゃんと生まれてたんだな」

P「村上さんの溺愛っぷりを見るとよほど苦労したんだと思います」

「おっ、そうか・・・あの人も子の前じゃただの親か」

「あ、そうだ。聞いて驚くなよ?この親父さんの奥さん、キミんところの村上ちゃんと瓜二つだ。ビックリするくらい」

P「ほー、蛙の子は蛙ですね」

「ははっ、違いない。・・・あの子、ちゃんと守ってやれよ?」

P「分かってます、村上巴は俺が守りますから。・・・あとこの話はなるべく内密でお願いします」

「おう。あの子はヤクザの娘じゃない、一端のアイドルだったな」

P「はい。村上巴ともどもウチのアイドルをよろしくお願いします」





「へぇ・・・村上巴が・・・。良い事聞いちゃった・・・♪」



以上です。今回はここまでです。
読んでくれた方はありがとうございます。 今回は長かったですね、申し訳ありません。

「砂糖食いの若死(さとうぐいのわかじに)」とは甘いものや美味しいものばかり食べてると健康を損なうという戒めの言葉です。
私も尿酸値が高いと言われた事があるのでこの言葉は耳に痛いです、皆さんも気を付けてくださいね。

さて、次回は

・杉坂海「沈黙は金」

次々回は

・早坂美玲「窮鼠猫を噛む」

・大和亜季「九死に一生を得る」

・西川保奈美「首が回らない」

・藤居朋「白波」

のどれかになります。



ではまた。


次回も楽しみにしてる

おっつおっつばっちし!
新春一番からいいSSが読めたにぃ

それはそうと日奈子が響子と肇に興味を示したみたいです

不穏すぎる引き...
あとさくらの苗字が松村になっちょるけんね

運営リスペクトだろ(擁護)

>>103
>>104

素で間違えていました。
さくらPの皆さん申し訳ありません。

ずっと昔のこと、古澤頼子さんは苗字がふるかわさんだった

【安価コンマ】艦娘のお悩み相談と、たらい回しされる提督【艦これ】その8    saga

※はじめに※
・艦これの二次創作です。つまり、そういうことです。
・安価コンマスレです。システムはテンプレで説明していきます。
・安価によってはヒドい、エロい展開があるかもしれませんが、【R-18】が付くほどの描写はありません。
・独自考案のシステムなので、不備等あるかもしれません。あれば随時修正します。
・艦娘達がお悩み相談していくと、提督が嫁艦達にたらい回しにされるお話です。

1:【安価コンマ】艦娘のお悩み相談と、たらい回しされる提督【艦これ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419250921/)
2:【安価コンマ】艦娘のお悩み相談と、たらい回しされる提督【艦これ】その2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419442692/)
3:【安価コンマ】艦娘のお悩み相談と、たらい回しされる提督【艦これ】その3 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419601074/)
4:【安価コンマ】艦娘のお悩み相談と、たらい回しされる提督【艦これ】その4 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419700761/)
5:【安価コンマ】艦娘のお悩み相談と、たらい回しされる提督【艦これ】その5 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419865780/)
6:【安価コンマ】艦娘のお悩み相談と、たらい回しされる提督【艦これ】その6 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420034964/)
前スレ:【安価コンマ】艦娘のお悩み相談と、たらい回しされる提督【艦これ】その7 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420131985/)

ちょっとした暇つぶしでいいので、ご参加していただければ幸いです。
まずはテンプレを貼っていきます。

※このスレのテンプレから、取得する好感度ポイントの数値が変更されています。ご注意ください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420387871


改めていつも読んでくれてありがとうございます。

>>102
日菜子は当初○○プロ入りを考えていたのですが、なかなか難しいんですよね・・・。
「胡蝶の夢」というぴったりの諺があったりするんですがね

>>106
鷺沢(さぎさわ)が鳶沢(とびさわ)だと思ってたりしてました。
あとは江上の読みが「こうがみ」だと勘違いしてたり(ハピバスディ!!)

>>107
あとこれ誤爆ですかね?艦これは霞と清霜が好きです、はい


今回、にゃん・にゃん・にゃん ならぬ にゃん!にゃん!にゃん!が登場しましたがアーニャことアナスタシアは出ないの?と疑問に思う人もいると思います。
もうちょっとお待ちください。妙ちくりんな形で登場します。お楽しみに

おつおつ
ちひろさんにご飯を作ってあげたい

>>108
提督がいたぞ。爆雷投下して沈めろ

おつー
柚可愛かった。


当SSのwikiの方を更新しました。
見にくい、追加して欲しい情報などご意見あれば書いてくれると助かります。出来る範囲で修正していきます

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom