さっきまで散らかった部屋のベッドでただ一人……
パソコンの電源も切らずにデカイいびきをかいて寝ていた俺は
気が付いたら見知らぬ病室にいた。
男「何処なんだ…ここは…!?」
驚きが冷め、少し冷静になると急に左手に痛みが走る。
男「うっ!!…いつっ…あぁ…」ハァハァ
左手には深い傷があった。勿論、俺はそんな傷を負った
覚えは全くない。一体ここはどこなんだ??
男「とりあえず鏡だ。鏡を見よう…」
鏡がないか辺りを探した。アホな俺は窓を見ればいいのに
その時は気付かず、ただただ鏡を探し続けていた。
しかし付近にそのような物はなく俺は病室から出る事にした。が。
男「ちっ…談話室か何かにないのか?鏡くらい…」ズッ ストン
男「!?」
なんと……全く立てないのだ。
長い間、ベッドから出ない生活を送ると足の筋肉が
著しく衰えていき全く立てなくなる。もう一度筋肉を
鍛え直すことで若いうちはすぐに、また立てるようにはなる。
幸いにも、この体は若いようではある。この時に
男は、この体が自分の体でないことをやっと悟った。
男「しかしな…誰なんだよコレ…」
窓から外を眺める。その時に映った顔を見て男は驚愕した。
男「まさか……夢なのか?これは…」
男「いや、夢だったらこんなに現実感はないだろうし…」
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