雪女「はぁ~・・・あったか~い」(13)
~1時間前~
雪女「あ、あの・・・おぅ・・・・」
男「・・はい?って・・・」
男(なんだこの子?白い着物に・・・裸足?)
男「えっと・・・・大丈夫?」
雪女「い、いえ・・・あまり大丈夫は・・・・ぐぅ」
男(顔色が青い・・・これってかなりまずいんじゃ・・)
男「大丈夫?どこか痛いの?」
雪女「い、いや・・・・その・・・・と・・」
男「と?」
雪女「トイレを・・・・・」
男「えっ・・・あ!う、うん!」
~5分後~
男「・・・・・・・」
男(なかなか出てこないなぁあの子)
男「・・・・は・・・はっくし!」
男「かー・・・さみぃ・・・そろそろ戻るか」
~茶の間~
男「あー、こたつこたつ・・・あったけー・・・・」
雪女「そっすね~。あったかいっす~・・・・」
男「・・・・ん?あれ?」
雪女「あ、先ほどはどうもでした」
男「なかなか戻ってこないって思ってたらここにいたのか」
雪女「お邪魔しております」
男「ひとつ聞きたかったんだけど、足大丈夫?裸足だったけど」
雪女「あらあら、忍び込んでいたことよりも体を心配してくれるんですか?」
男「外は雪が降ってるし、凍傷にでもなったら大変だしね」
雪女「ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。ほら」
男「ほらって言いながら足を延ばしてこられても」
雪女「触ってみてくださいな。つるっつるですよ?」
男「はぁ・・・それじゃあ」
男「・・・ちょっと踵のとこがざらざらしてる」
雪女「ざらざらっ!?」
男「う、うん。それにちょっと冷たいし、やっぱり凍傷になってたんじゃ・・・」
雪女「まぁ私、雪女なので冷たいのはいいんですけど、ざらざら・・・・」
男「え?雪女?雪女ってあの妖怪の?」
雪女「妖怪って言われるとちょっと嫌ですね」
男「あ、あぁごめんごめん。というか、こたつに入って大丈夫なの?」
雪女「大丈夫っす。雪女だからって体が雪でできているわけではないっすから」
男「えっ?そうなの?」
雪女「体はどちらかというと人間に近いですね」
男「たしかに、触った感じ人間ぽかったけど」
雪女「普通の人間と違うのは、寒さに強くて暑さに弱いってことと雪を自在に操れるくらいですかね」
男「え?暑さに弱いのにこたつに入って大丈夫なの?」
雪女「それさっきも聞きましたよ?」
男「いや、だって暑さに弱いっていってたし」
雪女「大丈夫っす。私、mなんで」
男「・・・え?」
雪女「ですから、私はマゾっすからこのくらいの温かさは逆に心地いいっす」
男「な、なるほど」
男(妖怪の世界にもsmってあるんだな)
雪女「ですから、お風呂なんかに入ったら何かに目覚めちゃいそうっす」
男「う、うん。そうだろうね」
雪女「ふひぃー・・・・温まりました。今日はそろそろお暇させていただきますっす」
男「あぁ、はいはい。それじゃあね」
雪女「でわでわ、お邪魔しましたー」
ガラッ
男「って、玄関じゃなくそこの窓から出ていくのかよ!寒いよ!」
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