ピピピピッ ピピピピッ ピーピー
男「……朝か」ムクリ
男「ねむ……」スタスタ
[洗面所]
ジャー バシャバシャ
男「ふう」
男「洗濯洗濯ゥ……ってまたブラウスとセーター一緒に入れてるよ……」ハァ
男「ネットに入れて篭の上に置いとけっていつも言ってるのに……」
[台所]
パカッ
男「炊けてる炊けてる。やっぱり日本人の朝は炊きたてご飯だよな」マゼマゼ
男「でもあいつはパンを食わせろって言うんだろうな」
男「ハーフだし仕方ないっちゃあ仕方ない」
ーーーーーー
許嫁「……」フラフラ
男「顔洗ってこいよ」
許嫁「ん~」フラフラ
男「……」モグモグ
許嫁『つっ、冷たいっ!』
男「……」ズズー
許嫁「まったく……どうしてわたくしがこんな目に……」ブツブツ
男「おはよう」
許嫁「……」
男「……」モグモグ
許嫁「はあ……、またご飯ですの? たまにはパンが食べたいですわ」
男「嫌なら食うな」
許嫁「嫌とは言ってないでしょう」
男「……」モグモグ
許嫁「……」モグモグ
男「……」ズズー
許嫁「……」ズズー
許嫁「……おかわり」
男「文句言う割りには良く食うな」
許嫁「育ち盛りですから」
男「育ち盛り(笑)」
許嫁「今わたくしの胸を見て笑いましたわね?」ギロッ
男「そなことないなーい」
許嫁「……」ゲシッ
男「いってえ! おま、脛はやめろって!」
許嫁「……」ゲシッゲシッ
男「痛い、痛いって」
許嫁「……ごちそうさまでした」ガタッ
男「いってえなー」
許嫁「先に着替えてますわ。貴方も早くなさい」
男「はいはい」
ガチャ バタン
プルルルル プルルルル ガチャ
男「相変わらずタイミングが良いな。監視してんだろジジイ」
祖父『しておらんよ』クックッ
男「……何の用だ?」
祖父『許嫁との仲はどうかと思ってな』
男「見てたら分かるだろ。最悪だ」
祖父『だから見ておらんて』
男「それだけか? 切るぞ」
祖父『まてまて』
男「何だ? 遅刻するんだが」
祖父『許嫁に学友は居るのか?』
男「いるわけねーだろ。あの性格だ、誰かが話しかけても突っ返すんだよ」
祖父『ふむ……』
男「もういいだろ、切るぞ」
祖父『またな』
ガチャ
男「二度と話したくねえつっーの。さっさとくたばれクソジジイ」
ガチャ
許嫁「あら? まだ着替えてませんの? 鈍いですわね」
男「あ?」
許嫁「!?」ビクッ
男「……あー、すまん。ジジイと話して気がたってたんだ。悪かったな」
許嫁「……わたくしも、あの方は苦手ですわ」
男「ほとんどの知り合いに嫌われて何で生きてるんだか。さっさと死ねば良いのに」
男「そしたら俺達の許嫁の関係も切れるしな」
許嫁「………………そうですわね」
男「ちょっと待っててくれ。すぐに着替えてくる」
ーーーーーー
男「さて、行くぞ。しっかり掴まってろよ」
許嫁「はい」ギュ
男「よっと」グッ
許嫁「今日は寒いですわね」
男「そうだな。でも、背中はお前がくっついてて暖かい」
許嫁「……」ギュウウ
男「やめてくれ、朝食った物が出る」
許嫁「……わたくしも……貴方が前にいて温かいですわ……」ボソボソ
男「……」
[学校]
男「ここでいいか」ガシャ
男「さて、行くぞ」
許嫁「ええ」
[2ーa]
キーンコーンカーンコーン
友「よう、遅かったな。朝までしっぽりか?」
男「んなわけねーだろ」
友「分かってるよ」
教師「出席取るぞー。モブ山モブ美ー」
モブ美「はーい」
ーーーーーー
言うほど超絶我が儘じゃないな
>>10
うむ、そうだな
自分で書いててあれ?って思った
3、2、1、ポカン!
>>1は超絶をすっかり忘れた!
>>14
いや我が儘は忘れちゃ駄目だろ
男「ふう、今日も終わったな……」
友「昼休み直後の現国は地獄だったな」
男「いきなり変わるとか聞いてねえよ」
女友「ねえ、男くん」
男「ん? ああ、女友さん」
女友「今から女とカラオケ行くんだけどさ、男くんも行かない?」
女「」アタフタ
男「ごめん、許嫁が待ってるから今日は無理だな」
女「」ガックシ
女友「そっか。じゃあ、またね」
友「俺は俺は?」
女友「失せろ」
友「辛辣ッ!」
女友「男くん」
男「?」
女友「男くんは、それで良いの?」
男「……」
友「意味深だな」
[駐輪場]
許嫁「……遅いですわよ」
男「悪いな、友達と話してて」
許嫁「このわたくしを10分も待たせるなんて……」ブツブツ
男「早く乗れよ、置いてくぞ」
許嫁「ちょ、ちょっと待ちなさい!」
[翌日]
許嫁「風邪引きましたわ……」
男「ひ弱だな」
許嫁「誰のせいだと思ってますの」
男「俺のせいだってか」
許嫁「当たり前ですわ。貴方がわたくしをあんな寒い所で10分も待たせるから……くしゅん!」
男「……寝てろよ、今日は幸い休日だからな」
許嫁「言われなくともそうしますわ……」
ーーーーーー
許嫁「」クー
男(寝てれば可愛いんだけどな……)ナデ
許嫁「……」パチッ
男「うわっ」
許嫁「……何してますの」ジトー
男「ぐ、具合はどうかと思ってな」
許嫁「弱ってるわたくしを襲おうなんて考えてないですわね?」
男「考えるか馬鹿」
許嫁「何ですって!? わたくしに襲う程の魅力が無いと! 胸も無いとそうおっしゃりたいんですの!?」
男「そんなこと言って無いだろ」
許嫁「うぐ……叫んだら熱が上がった気がしますわ……」
男「当たり前だろ馬鹿」
許嫁「また馬鹿って言いましたわね……。治ったら覚えてなさい」
男「はいはい。寝てろ」ボフッ
許嫁「あうっ」
ーーーーーー
許嫁「りんごー……、りんごがたべたいですわー……」
男「熱下がんねーな。そんなんじゃりんごなんて食えないだろ」
許嫁「おかあさまからききましたの……かぜのときはすりりんごがいいと」
男「熱が下がったらな。寝てろ」ボフッ
許嫁「あう……」
ーーーーーー
許嫁「少し熱が下がりましたわ」
男「そうか、ならりんご擦って来てやるよ」
許嫁「……」ワクワク
許嫁「……」ワクワク
許嫁「……」マダカナー
許嫁「……」オソイナー
男「できたぞ」
許嫁「!」
男「ほれ」
許嫁「……食べさせなさい」
男「……何でだよ」
許嫁「わたくしは病人ですのよ? そのわたくしに自分で食べろなどと」
男「……分かったよ、食べさせればいいんだろ? ほら、口開けろ」
許嫁「あ、あーん///」
男(熱で顔真っ赤にして上目使いで口を開ける……エロいな)モヤモヤ
許嫁「何してるんですの?」ジロッ
男「おお、悪い」
許嫁「まったく……」アムッ
男「味はどうだ?」
許嫁「美味しいですわ……」モグモグ
許嫁「次」ゴクン
男「はいよ」
許嫁「……」モグモグ
男「……なあ、俺がお前みたいに風邪引いたとき、俺みたいに看病してくれるか?」
側近「な、ななな何ですか、それはーー!!!!」
魔王「あ...良いな、それ......//////」
側近「貴方も頬染めてんじゃないですよ!
......はぁ~全くこの兄弟は。弟様はルシファーだからまだ良いとして、何でドmで性欲全開な貴方がセラフィムの力を行使出来るんですか。
何でこんなのが魔王やってるんだろ」
魔王「でも側近ちゃんいつもまんざらでも無さそうじゃん」
メイド「ご飯出来ましたよ~」
ほんとだワロタ
許嫁「そうですわね、貴方が頼み込んで来たら考えてやらなくもないですわ」
男「……そうかよ」
ーーーーーー
男「」グー
許嫁「お腹空きましたわ……」
許嫁「でも男……さん寝てますし……」
許嫁「……ふふ、可愛い寝顔ですわね」ナデ
許嫁「……わたくし、どうしてあんな憎まれ口ばかり叩いてしまうのでしょうか……」
許嫁「男さんにも、話しかけてくれた学校の方達にも感謝したいのに……」
許嫁「……」
ーーーーーー
男「んが……」パチ
許嫁「」スー
男「うわっ!」
男(びっくりした……何で許嫁の隣で寝てんだ俺は……)
男(まずい、許嫁が起きて怒鳴られる前に離脱しないと)
許嫁「ん……」ギュ
男「げっ」
許嫁「んぅ……」
男(良かった、寝てるか……)
男(しかしまいったな、このままだと出られない)
許嫁「お……かあさま……」ポロ
許嫁「あい……たい……です……」ポロポロ
男「……」
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