シンジ「マヤ姉ちゃん!」 (191)

シゲル「そういえば明日だよな、司令のご子息がくるの」

マコト「今はマヤちゃんの実家にいるんだっけ?それにしてもいまだに司令とマヤちゃんが親戚なんて信じられないな……」

マヤ「私も会うのは一年ぶりくらいなんですけどね、仕事が忙しくなってからこっちの社宅で暮らしてますから」

シゲル「どんな子なの?」

マコト「司令のご子息……きっと仏頂面に違いない」

マヤ「そんなことないですよ!とっても素直でいい子なんですから!もうウチの両親なんて甘やかし過ぎちゃって大変で……」

シゲル「へーそりゃ楽しみだな、我らがエヴァのパイロットは」

マコト「来てすぐに使徒倒しちまったりして」

……翌日

ゲンドウ「乗れ!乗るんだシンジ!というか乗ってくれ!」

シンジ「嫌だー!マヤ姉ちゃんに会いに来たんだ!あんなおかしなウエストバランスした巨人に会いにきたんじゃなーい!」

ミサト「乗、り、な、さ、いーって強っ!力強っ!」

リツコ「誰か!はやくオペレーター室からマヤを連れてきて!」

……オペレーター室

シゲル「……酷いな」

マコト「……ああ」

マヤ「そうですよね!いきなり実戦なんて……怪我でもしたら!」

シゲル「ああ、そっちなんだ」

マコト「とりあえず早くいってくれマヤちゃん」

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ゲンドウ「一体どこで間違ったんだ……巨大ロボのパイロットだぞ?そのために脇目もふらずこの地位まで10年間努力したというのに……」

冬月「コミュニケーションだろう」

……エントリープラグ内

シンジ「マヤ姉ちゃんのお願いだから仕方なく乗ったけど……あのくびれお化けと戦わないといけないなんて……ってなにこの水!?うぇ!」

リツコ「落ち着いて、それはLC」

シンジ「溺れる!助けてマヤ姉ちゃん!怖いよ!」

リツコ「だから、それはL」

マヤ「大丈夫よシンちゃん!私を信じてそれを飲んで!」

リツコ「マヤ、あんたそんな適当な」

シンジ「うん、わかったよ!」ゴクゴク

リツコ「……」

ミサト「と、とりあえずエヴァ初号機!発進!」

リツコ「シンジ君、まずは歩くことだけを考えて」

シンジ「歩く……歩く……駄目だ!どうしてもマヤ姉ちゃんのことを考えちゃうよ!マヤ姉ちゃーーーーーん!!」

リツコ「……落ち着いてシンジ君、それならマヤのことを考え手いてもいいから」

マヤ「私もよシンちゃーーーーーん!!」

リツコ「マヤは黙ってなさい!」

シゲル「使徒来ます!」

シンジ「うわっ……って、あれ?なんだこれ、バリア?」

マコト「エヴァ、ATフィールドを展開!計り知れない強度です!」

ミサト「えぇ……あの子初めて乗るのよね?」

リツコ「ATフィールドは心の壁……まさかマヤ以外のことに関心が無い?まったく?」

マヤ「愛の力ですね!」

ゲンドウ「……勝ったのか?」

冬月「負けはしないだろう」

シンジ「あれ?なんか勝手に動き出しましたよ」

リツコ「まさか……暴走!?」

ミサト「うわ、使徒つかんでボコボコにしてる……」

冬月「まさか息子をとられた怒りで動いているんじゃあるまいな……」

ゲンドウ「……」

使徒殲滅

シンジ「あ、勝った……ってことは戻れる!マヤ姉ちゃんと会える!」

ミサト「エヴァが体育座りしたわよ……」

リツコ「拗ねてるんじゃないかしら」

マヤ「流石シンちゃん!やればできる子です!」

……翌日

ミサト「……というわけで使徒は殲滅。また戦闘による被害も想定より小さく済んだため、予算については……」

ゲンドウ「それで、今パイロットはどこにいる?」

ミサト「ハッ、検査と登録のため昨晩はネルフ傘下の病院へ……現在はその病室で」

……病室

マヤ「はい、あーん」

シンジ「……美味しい!マヤ姉ちゃんが食べさせてくれるとなんでも美味しくなっちゃうね」

マヤ「久々ね、シンちゃんとこうするの……元気にしてた?」

シンジ「うん!……でもマヤ姉ちゃんがいなかったから少し元気なかったかも」

マヤ「……じゃあいっぱい元気補充しないとね」

シンジ「マヤ姉ちゃん、くすぐ」

……

ミサト「とのことです」

ゲンドウ「すぐに!すぐに連れ出せ!検査項目はもうないだろう!」

冬月「……はぁ、まったく」

シンジ「もう検査は終わり?」

マヤ「うん、頑張ったねシンちゃん。ご褒美にアイスクリーム買って帰ろっか」

レイ「……」

シンジ「じゃあダッツがいいな」

マヤ「ダッツでもサーティーでもなんでも買ってあげちゃう!」

レイ「……」

シンジ「じゃあ……でね」

マヤ「それなら……を……」



レイ「……」




レイ「なに?この感覚は……寂しい?」

ミサト(ま、ちょっちおかしなコだけど……子供らしいってカンジかしら。街を守るなんて重荷を背負わせちゃったんだから、守った街を見せるついでに……アイスでも買ってあげよかしらね、セブンティーン)

ミサト「あら?」

マヤ「葛城一尉?」

ミサト「ちょうどよかったわ、シンジ君は……」

シンジ「あ、ミ……」

ミサト「シンジ君、まずは言っておくわ……この街をすく」

シンジ「ミユキさん?」

ミサト「……ミサトよ、葛城ミサト」

シンジ「ごめんなさいミサトさん、昔から伊吹マヤ以外の文字を覚えるのが苦手で……」

ミサト「もう一回検査してきなさいあなた」

マヤ「もう、シンちゃんったら……そんなにホメても諭吉しか出せないよ?」

ミサト「マヤ、あんたも」



ミサト「これがあなたの救った街よ」

シンジ「僕が救った街……」

ミサト(やっぱりこの子はまだ普通の中学生ね……私達大人がしっかりしないと)

シンジ「つまり僕とマヤ姉ちゃんの、愛の巣を守った……と」

ミサト「違うわ」

マヤ「シンちゃん……たくましくなったね」

ミサト「大人がしっかりしないと駄目なのよマヤちゃん、いいわね!」

翌日

ミサト「ってことがあったわけ」

リツコ「……はぁ、まさかマヤがあんなに甘やかしてたとはね」

ミサト「でも仕方ないんじゃない?お父さんも……お母さんも、いない中で五歳くらいの頃よ?マヤちゃん家に預けられたの」

リツコ(あの人は……)

……司令室

ゲンドウ「……ぶぇっくし!」

冬月「……盤が汚れる」

……

リツコ「それで昨日はその後どうしたの?あなたの家に住ませるとか言ってたけど」

ミサト「いや、それがね……」

……ネルフ社宅シンジ室

シンジ「マヤ姉ちゃん、これはどこ?」

マヤ「下着はそっちにお願いね、シンちゃん」

……

リツコ「マヤの方が引っ越し!?なんで止めないの!」

ミサト「だってその方がシンジ君嬉しいだろうし……私家事駄目なのよ」

リツコ「知ってるわよ……ああ、問題にならないといいけど」

ミサト「着々と進むおねショタ展開、ストレスが溜まる同僚、なぜかスルーされるレイ、転校先で見せるシスコンぶりとは?」

ミサト「次回もサービスサービス」

……朝

ミサト「ふぁーあ……眠いわね、そういえばマヤちゃん達は下の部屋借りたんだっけ?ちょっち挨拶を」

マヤ「それじゃあ行ってくるねシンちゃん」

シンジ「お仕事頑張って、マヤ姉ちゃん」

ミサト(玄関まで見送り……仲いいわね)

マヤ「行ってきますのちゅー」

ミサト「!?」

シンジ「じゃあ行ってらっしゃいのちゅー」

ミサト「!!??」

マヤ「あ、葛城一尉おはようございます」

……昼、ネルフ

ミサト「頬でもアウトよね……」

リツコ「いきなり何の話?」

……昼、オペレーター室

マヤ「もうお昼ですよね、やったぁ!」

シゲル「そんなにお腹空いてたの?」

マコト「朝食抜いてきたとか」

マヤ「今日はシンちゃんがお弁当作ってきてくれたんです!」

シゲル「男で料理ができるなんて珍しいな」

マコト「しかも中学生で……マヤちゃんが教えたとか?」

マヤ「……シンちゃんが私達と暮らし始めた当初、多分……捨てられたくない一心だったんでしょうね。無理矢理にでも家の仕事をしようとして……なんでも手伝おうと」

シゲル(重い……)

マコト「どんな中身なのかな!?気になるなぁ!」

マヤ「そうですね、では」パカッ

シゲル「……てっきり桜でんぶとかで『LOVE』とか書かれてるかと思ったけど」

マコト「普通だな、というか普通に旨そう。見た目も綺麗だし」

マヤ「とっても美味しいんですよ。あ、これお風呂でのリクエスト覚えてくれてたんだー」

シゲル「……今、一緒に風呂に入ったかのような台詞が」

マコト「気のせいだ、気のせい……」

マヤ「そういえばシンちゃん転校初日だけど大丈夫かな……苛められてたりしてないかな……」

シゲル「おい、シンジ君の玉子焼きめちゃくちゃうめーぞ」

マコト「金とれるぞこれ」

マヤ「あ、二人とも勝手に食べないでください!」

……朝、中学校

シンジ「はじめまして、転校先の碇シンジです。尊敬する人物は姉で、趣味は姉、マイブームは姉で、好きな果物は柿です。みんな、よろしくね」

クラス一同(((とんでもないヤツがきた……)))

……授業中

シンジ(この授業、マヤ姉ちゃんとやった所だ……ん?)

画面『碇くんって、エヴァのパイロット?』

シンジ(……エヴァ?エヴァって、なんだ?流行りのドラマかな?とりあえずノー)

クラス一同(((パイロットじゃない上にアレかぁ……)))

画面『碇くんのお姉さんって、どんな人?』

ケンスケ(まぁ、それならあのシスコンを見せる人物をリサーチ……あわよくば紹介)

シンジ「」ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

ケンスケ(タイピング音ー!?)

トウジ「転校生、ちょいツラ貸せや」

シンジ「……わかった」

……屋上

トウジ「ワイはお前を殴らなアカン、分かるな?」

シンジ「うん、なんとなくそう思ってたよ」

ケンスケ(二人になんの因縁が……)

トウジ「……最高なのは妹じゃアホンダラー!」バキィ

シンジ「ぐっ……至高は姉だよバカヤロウー!」ゲシィ

ケンスケ「アホか二人ともー!?」

……数分後

ケンジ「センセもわかってるやん。そう、妹の中にも姉らしさがある、逆もまたしかり。妹と姉は表裏一体なんや」

シンジ「僕の姉魂(シスコン)に負けず劣らずのいい妹魂(シスコン)だったよ……友達になってくれないかな?」

ケンジ「アホぬかせ……親友や」

シンジ「ケンジ……」

ケンジ「センセ……」

ケンスケ「おーい、綾波が用事あるってよアホ共」

唐突に現れて居座るケンジ……

>>25
完全に眠気がアレなんだよなぁ……訂正


トウジ「転校生、ちょいツラ貸せや」

シンジ「……わかった」

……屋上

トウジ「ワイはお前を殴らなアカン、分かるな?」

シンジ「うん、なんとなくそう思ってたよ」

ケンスケ(二人になんの因縁が……)

トウジ「……最高なのは妹じゃアホンダラー!」バキィ

シンジ「ぐっ……至高は姉だよバカヤロウー!」ゲシィ

ケンスケ「アホか二人ともー!?」

……数分後

トウジ「センセもわかってるやん。そう、妹の中にも姉らしさがある、逆もまたしかり。妹と姉は表裏一体なんや」

シンジ「僕の姉魂(シスコン)に負けず劣らずのいい妹魂(シスコン)だったよ……友達になってくれないかな?」

トウジ「アホぬかせ……親友や」

シンジ「トウジ……」

トウジ「センセ……」

ケンスケ「おーい、綾波が用事あるってよアホ共」

レイ「非常召集。先、行くから」

ケンスケ「……なんのことだ?」

トウジ「……なんやアイツ?」

シンジ「……誰だろう?」

……ネルフ

ミサト「シンジ君はまだ!?」

リツコ「レイ、あなた本当に伝えたの?」

レイ「わ、私ちゃんと……」

マヤ「あ、シンちゃん今どこ?え?クラスメイトと避難?」

……避難所

シンジ「……行かなくちゃ」

トウジ「センセ、行くったってどこに……」

シンジ「マヤ姉ちゃんのところにさ!」

トウジ「……男子トイレから、抜けれるみたいやで」

シンジ「ありがとうトウジ!」ダバダバ

トウジ「……あいつは帰ってくる、必ずな」

ケンスケ「とりあえず後ろから迫る委員長をどうにかするべきだと思うぜ俺は」

ヒカリ「碇君、あなたどこに行くつもりなの!」

……外

シンジ「えーと、マヤ姉ちゃんの職場はあっちの方向か……」

ヒカリ「ま、碇君……待って……お願いだから」

トウジ「委員長も流石のガッツやのう」

ケンスケ「っていうかあの化物なに!?アレが使徒?」

シンジ「ウエストの次は肋か……まったく無茶なダイエットは身体に毒なんだぞ」スタスタ

ケンスケ「いや、どう考えたってあれはダイエットの失敗じゃ……って待てよ碇、やっぱりお前エヴァのパイロットなんじゃ……」

トウジ「ほら、委員長も早く」

ヒカリ「あ、ありがとうトウジ……じゃなくてみんな早く戻ってー!」

……ネルフ

リツコ「それじゃあシンジ君をC5で拾って直下エレベーターで……」

マヤ「先輩、C3のが近いですよ」

リツコ「……そこはあの避難所の出入り口から
離れているわ」

マヤ「いや、シンちゃんなら今頃ここまで移動してるはずなんで」

リツコ「……そう」

ミサト「いい?レイ。あなたが人付き合いが苦手なのはわかるけど最低限のコミュニケーションは」

レイ「ほ、本当にやりました……」

……外

シンジ「あ、り……リッチさん?」

リツコ「リツコよ……それで、そちらのかわいいお友達は?」

ケンスケ「始めまして!自分は相田ケンスケと申します!」

トウジ「大丈夫か委員長?」

ヒカリ「ありが、とう……もう、下ろしても大丈夫だから……」

シンジ「ああ、いたんだみんな」

リツコ「……とにかく全員入って」

……ネルフ

ケンスケ「すげー!ここが生ネルフ!」

トウジ「なんやあの紫の、けったいなやつやなあ」

ヒカリ「ああ……なんで私がこんなところに……」

ワーギャー

ミサト「誰?あの子達」

リツコ「シンジ君についてきたみたい」

ミサト「あら、もう友達?」

リツコ「いや、気づいてなかったみたいよ……」

ミサト「……」

シンジ『碇シンジ、行きます!』

ミサト「で、でも本人はやる気みたいよ?」

シンジ『マヤ姉ちゃーん、聞いてるー!?』

マヤ「聞いてるよー!」

ミサト「……エヴァンゲリオン初号機、発進!」

ダイジェストでお楽しみください

シンジ「うわ、アバラお化けキモッ」

シンジ「ミサトさん、この銃ってどうやって撃つんですか?センターにいれて?スイッチ?」ダダダダダ

シンジ「え、弾幕で敵が?すいませんもう少し大きな声で言ってもらえます?あのアバラ、シールド叩いてきてうるさいんですよ」

シンジ「とりあえず撃ちますね」ダダダダダ

シンジ「……」ダダダダダ

シンジ「……あ、弾切れたみたいなんで替えあります?右の方?ハイハイ、アバラさん通りますよ」

シンジ「……」ダダダダダダダダダダダダダダダ

シンジ「……よし、倒した!やったよマヤ姉ちゃん!」

……オペレーター室

リツコ「……ねえ、私達って必要なのかしら?」

ミサト「……少なくともマヤちゃんは必要でしょ」

マヤ「シンちゃんすごーい!」

ケンスケ「なんか……地味だったなぁ」

トウジ「おーい委員長、帰るで」

ヒカリ「うう……きっと秘密を知ったから消されるんだわ私……」

……次の日

トウジ「……だからな、妹という漢字は女未満などと書くべきではなく、女に至ると書くべきなんや」

シンジ「なるほど、一理あるね」

ケンスケ「それ姪だよ」

レイ「碇君」

シンジ「えー、と……」

ケンスケ「綾波」ボソッ

シンジ「あやとりさん、どうしたの?」

レイ「私も、エヴァのパイロットだから」

ケンスケ「えっ!?」

トウジ「ふーん」

レイ「それじゃ」

シンジ「……だからエヴァってなにさ」

ミサト「こんなにコミュニケーションがとれてないのにもうレイとの共同作戦、そんなこととは関係なしにどこまでも深くなっていくマヤとシンジ、可哀想なレイ……そして使徒」

ミサト「次回もサービスサービス!」

……葛城宅

ミサト「あーもう忙しい忙しいー!なんでこんな忙しいのかしら……あ、レイのカード渡し忘れてたわね。うーん、今からあそこによるのは……そうだ」

ピンポーン

ミサト「いやーこういう時に階下の同僚は便利よね」

ガチャ

シンジ「ミサトさん?どうしたんですか」

ミサト「ありゃ、バスローブ姿なんて……お風呂だった?ごみんね、ちょっち頼みがあって」

シンジ「わかりました……マヤ姉ちゃーん、ミサトさん来たから身体の方は自分で洗ってー!」

ミサト「……もしかしてマヤちゃん怪我とかしてるの?」

シンジ「いいえ」

ミサト「……まあ中学生ならギリ?」

シンジ「あやとりさんって僕と同じであのエヴァとかいうののパイロットだったのか……」

シンジ「それにしてもミサトさんの地図は見にくいな……早く済ませてマヤ姉ちゃんに会いたい」

シンジ「ここか、あやとりさーん」ピンポーン

シンジ「留守かな?……開いてる、お邪魔しまーす」

シンジ「ここかな?いないや」

シンジ「ここかな?ああ、いたいた。こんにちは、あやとりさん」

レイ「……私、今シャワーを浴びているから」

シンジ「うん、そうだね。あやとりさんに、用事があるんだ」

レイ「……そう、じゃあ扉を閉めて待ってて」

シンジ「なるべく早めにお願いね」

ガチャ

レイ「……私は、あやとりさんではないわ」

……ネルフ

リツコ「何か今とてつもないツッコミどころがあるような……」

ミサト「大丈夫?」

シンジ「急かせちゃってごめんね」

レイ「いい、それよりそこに着替えが……」

シンジ「これだね、じゃあ片足あげて」

レイ「……悪いわ」

シンジ「?マヤ姉ちゃんにいつもやってることだけど」

レイ「……そう」

レイ(私は人と暮らしたことがないから分からないけど……これは普通のことなのかもしれないわ)

シンジ「そうそう、それでリツコさんがカードを更新したから渡してくれって」

レイ「……ありがとう」

シンジ「あやとりさんが同じパイロットだなんて知らなかったよ」

レイ「私は綾波……」

……夜、シンジ宅、食卓

シンジ「あーん……それでね、綾波さんって普段着が制服と入院服しかないみたいで。はい、あーん」

マヤ「あーん……レイちゃんったら、今度お下がりでもあげようかしら。はい、シンちゃんあーん」

シンジ「あーん……マヤ姉ちゃんが選んだ服なら綾波さんも喜ぶよ!はい、お水」

マヤ「んくっ……もーシンちゃんったらぁー」

イチャイチャ

……ミサト宅


ミサト「階下からヘドが出るほど甘い声が聞こえてくるわ……働きすぎかしら」

……ネルフ

ゲンドウ「……なぜシンジからの接触がない」

冬月「興味がないからだろう」

ゲンドウ「自分の母親とクリソツな女の子が父親となんか仲良くしてるんだぞ!なんか、なんかあるだろう!」

冬月「クリソツは古いぞ」

ゲンドウ「それにロボットだぞ!」

冬月「人造人間だろう」

ゲンドウ「使徒とか、なんか、なんか聞いてくるだろ普通!自分の命と世界の命運がかかっているのだぞ!」

冬月「どうやら本人は……」

シンジ「マヤ姉ちゃん、シンクロテスト終わったよ!」

マヤ「今日も頑張ったわね、よしよし」

冬月「そんなことより優先するものができているみたいだが」

ゲンドウ「うぉおおおおおおおお!!」

……ネルフ

ゲンドウ(こうなったら……)

ゲンドウ「お、手袋を落としてしまった。しまったしまった、これではこの火傷の痕が」

ゲンドウ(気になるだろう!?気になるだろう!?)

シンジ「あっ!」

ゲンドウ(そら!)

シンジ「マヤ姉ちゃん虫刺され」

マヤ「本当?……ってこれは昨日の……」

ゲンドウ(シンジィイイイイイイイ!)

レイ「落としましたよ、指令」

ゲンドウ「ありがとう……レイ……」

ミサト(上司が少女の前でガン泣きしてる……)

……数十分後

マヤ「パターン青!使徒です!」

ミサト「なんでこんな頻度で……」

リツコ「たまたまシンジ君達のシンクロテストで助かったわ」

ミサト「シンジ君、準備はOK?」

シンジ『マヤ姉ちゃんがOKというなら』

ミサト「なんでマヤちゃんが基準なのよ……」

マヤ「今のシンちゃんは普段より心拍数が抑えられていますけどそれはLCLに浸かっている、つまり水中の安心感から来るものですから問題はないと思われます。それ以外は心身ともに平常ですね」

ミサト「……ああ、うん。じゃあエヴァ発進」

マヤ「でも……なんか嫌な予感がするような」

ラミエル『きゅううううううん』

マコト「目標中心部に高エネルギー反応!」

ミサト「ッ!避けて!」

ラミエル『びぃいいいいいいいむ』

ガキィイイイイイン

シンジ『?』

シゲル「エヴァ初号機!ATフィールドで敵攻撃を中和しています!」

ミサト「……よ、よかったけれども」

シンジ『……ミサトさんこれどうしうわぁああああああああああ!!』

マコト「エヴァ初号機ATフィールド弱体!敵の攻撃を受けています!」

マヤ「シンちゃぁああああああん!」

リツコ「マヤ以外に少しでも気を許すから!」

ミサト「なんか私のせいみたいだからやめて!はやく緊急退避を……」

シンジ『マヤ姉ちゃん!なんかドライヤー近づけられてるぐらい熱い!痛い痛いのとんでけして!』

マヤ「可哀想なシンちゃん!痛い痛いのとんでけー!」

ミサト「思ったより余裕そうだから今のうちに敵に向かって攻撃!」

……十分後、ネルフ

シンジ「マヤ姉ちゃーん……」

マヤ「可哀想なシンちゃん、ふーふーしてあげるからね。ふー、ふー」

ミサト「……それで被害は?」

リツコ「初号機の胸部装甲はそれなりにダメージを負ったわ……けど、パイロットはシンクロ率の低さもあって健康そのものよ」

ミサト「そう、よかったわ……」

シンジ「くすぐったいよマヤ姉ちゃん」

マヤ「ん……怪我した時はこうするのが一番いいの」

リツコ「だからシンジ君はともかくマヤは持ち場に戻りなさい!」

マヤ「はい先輩!じゃあねシンちゃん、頑張ってね……ん」

シンジ「ん……頑張るよマヤ姉ちゃん!」

リツコ「……」

ミサト「凄いでしょあれ、毎朝出勤するとき目の前でやられるの」

ミサト「ヤシマ作戦よ!機密動作に劣るけどATフィールドの強い初号機が盾となって零号機のポジトロンライフル発射をカバー!これで決まりよ!」

……二子山

シンジ「……」

レイ「……あなたはどうしてエヴァに乗るの?」

シンジ「絆、だからかな……マヤ姉ちゃんといられるから」

レイ「そう……同じなのね」

シンジ「あやとりさんは死なないよ」

レイ「!」

シンジ「マヤ姉ちゃんのお下がりの服を着てもらうからね、僕が守る」

レイ「……ありがとう」

シンジ「お礼ならマヤ姉ちゃんに言ってよ、あやとりさん」

レイ「服のお礼じゃないわ……そして私は綾波」

……オペレーター室

リツコ「それにしてもマヤ、あなたがあの作戦に納得するなんて……思わなかったわ」

マヤ「シンちゃん優しい子ですから、なにかを倒すより……誰かを守る方があってるに決まってます」

リツコ「……あなた、本当に姉みたいね」

マヤ「本当の姉です!」

冬月「見ろ、あれが君とシンジ君にあるべき絆というものだ」

ゲンドウ「何故だ……何故彼女だけがぁ……」

ミサト「作戦開始!」

ダイジェストでお楽しみください

シンジ「うおおおおお!ミサトさん盾もう融けた!意味ないよこれ!」

シンジ「熱い!安いホテルのシャワーぐらい熱い!」

シンジ「あやとりさん!そろそろ当てて!三度目!三度目だから!」

シンジ「なんかエヴァの装甲ドロドロですけどこれ保険ききますかね?」

シンジ「緊急脱出?機体が限界?たしかに中サウナみたくなってきましたからね」

……エントリープラグ緊急射出着地点

レイ「碇君っ!」

ジュウゥ

レイ「ッ!」

ガコッ

シンジ「あやとりさん……助かったよ、この中蒸し風呂みたいでさ……」

レイ「……よかった、それと私は綾波。綾波レイ」

シンジ「わかった、覚えとく」

レイ「……こんな時、どんな顔をしたらいいかわからないの」

シンジ「とりあえず生きてマヤ姉ちゃんに会えるから笑おうよ」

レイ「そう……こう?」

シンジ「うん!マヤ姉ちゃんの服が似合うい尉笑顔だよ綾波さん!」

レイ「綾波でいいわ……碇君」

シンジ「うーん、また覚え直さないと」

レイ「……」

……後日、学校

トウジ「つまりな、妹という漢字は家で兄を待つ女と書くべきなんや」

シンジ「一理あるね」

ケンスケ「それ嫁って言うんだよ」

レイ「碇君」

トウジ「な、なんやそのカッコ!?」

ケンスケ「ここらへんのセーラー服じゃないぞ……」

シンジ「綾波!着てきてくれたんだ!」

レイ「ええ」

シンジ「マヤ姉ちゃんの着てた制服!ああ、懐かしいなあ!抱き締めて匂い嗅いでもいい?」

レイ「構わないわ」

シンジ「ああ、あの頃のマヤ姉ちゃんを感じれる……流石だよ綾波、綾波こそミスマヤ姉ちゃん2位だね」

レイ「喜んでもらえて……嬉しいわ」

レイ(碇君が喜ぶとポカポカする……これは恋?)

変です。

……ネルフ

ゲンドウ「……最近レイが冷たい」

冬月「……はぁ」

ミサト「シンジに毒され常識を失っていくレイ、そんな中ドイツから新たなチルドレンが日本にやってくる、はたしてシンジとマヤは結局どこまでやってるのか」

ミサト「次回も、サービスサービス!」

……朝

トウジ「朝からセンセのお出迎えか」

ケンスケ「前回、噂のマヤ姉ちゃんが撮れてなかったからねー」

ピンポーン

シンジ「あれ、トウジにケンスケ」

トウジ「一緒にいくで」

ケンスケ「それで噂のマヤ姉ちゃんは……」

マヤ「あら、シンちゃんのお友だち?」

ケンスケ(び、美人!)

トウジ「それでな、ウチのサクラが一緒の風呂は嫌や言うて……」

ケンスケ「ちょっとは反応しろよお前!は、はじめまして!ケンスケです!こっちがトウジです」

マヤ「二人とも、シンちゃんと仲良くしてあげてね」

ケンスケ「ハイッ!」

シンジ「じゃあ行ってくるねマヤ姉ちゃん、んー」

ケンスケ「!?」

マヤ「んっ……行ってらっしゃいシンちゃん」

ケンスケ「」

トウジ「どう思うセンセ?」

シンジ「年頃じゃないかなぁ」

ケンスケ「二人とももっとなんかあるだろ!」

……ネルフ

冬月「おい碇……なんだこの日は?一日まるごと休みなぞ急にとりおって」

ゲンドウ「フッ……その日はな、シンジの三者面談の日だ」

冬月「三者面談……いや、お前には無理だろう。色々と」

ゲンドウ「きっとシンジは今日にでもプリントを渡してくるに違いない」

冬月「私はたまにお前のそういう自信家なところが羨ましいよ……ん?マヤ君もその日に休暇を申請しているな」

ゲンドウ「却下だ」

冬月「碇、諦めろ……シンジ君は彼女を選んだんだ」

ゲンドウ「なぜだ!なぜこうも私の邪魔を!」

冬月「君に代わり十年近く面倒を見てくれた恩人にかける言葉ではないな」

ケンスケ(碇はモテる)

シンジ「あれ?スカートほつれてるよマルイさん」

マリイ「マリイよ、どこかに引っ掻けたのかしら……恥ずかしいじゃない」

シンジ「縫おうか?」

マリイ「なんでソーイングセットなんて持ち歩いてるのあなた……あ、スカート脱がそうたってそうはいかな」

シンジ「はい、終わり」

マリイ「速いわね…………ありがと」

シンジ「どういたしまして、マルイさん」

マリイ「マリイよ!」

ケンスケ(気配りができる……というか世話焼き?)

シンジ「夏風邪さん、重そうだからプリント持つよ」

ネネ「松風です……って悪いですよそんな持って……」

シンジ「平気平気、マヤ姉ちゃんをベッドに運ぶより簡単だよ……いやマヤ姉ちゃんも羽毛のような軽さなんだけどね、いやもはや天使の羽根と言っても過言ではない」

ネネ「……は、はぁ」

ケンスケ(たまに暴走するけど……)

シンジ「ミリしらさん、どうしたの?」

マナ「霧島!……って、しししししシンジ君!?」

シンジ「いや、碇シンジだよ」

マナ「いやそのいまのはどもっただけでそのシンジ君のことは知ってるしというかいつも見てるしってそうじゃなくて!」

シンジ「足怪我してるみたいだね、ちょっと我慢してよ」

マナ「おひ!お姫さまだっ……こ……」ガクッ

シンジ「ありゃ?気絶しちゃった」

ケンスケ「その甘いマスクと優しさに恋した女子は多い……」

トウジ「物陰でなにやっとんじゃお前は」

ケンスケ「この写真あとで霧島に売れるかと思って」

五千円で売れた。

ケンスケ「成績優秀だし、運動もできる……んで美形で優しい……モテない要素探す方が難しいな」

シンジ「それでマヤ姉ちゃんがね」

ケンスケ「速攻見つかった」

トウジ「しかし、ケンスケの言うことにも一理あら。センセはスーパーマンかっちゅーぐらいなんでも出来るからな……なんでや」

シンジ「日々の積み重ねだよ」

ケンスケ「その日々の積み重ねってのが難しいんだよパンピーには」

トウジ「ほんまや、鋼の精神力やで」

シンジ「まあ目標があるから……っ!それじゃあね二人とも!」

ケンスケ「目標?ってどこいくんだよ碇!」

トウジ「多分あれや」

ケンスケ「あれ?」

……外

シンジ「マヤ姉ちゃん!今日の三者面談いっぱい先生に褒められるからいっぱいいっぱいいいこいいこしてね!」

マヤ「あん、もうシンちゃんったら気が早いんだから……勿論いっぱいいっぱいいーっぱい!してあげるからね!」

……教室

ケンスケ「なるほど……って褒められるためだけに学業がんばってるのかよ!」

トウジ「愛やな」

マナ「あれが『マヤ姉ちゃん』……」

マリイ「ふーん、まあ私のが美人ね」

ネネ「……負けない」

ケンスケ「なんか熱気がすごいんだけど」

トウジ「日本は年中夏やからな」

……次の日、朝

ミサト「……はぁ」

シンジ「あ、おはようございますミサトさん。今日は早いですね」

マヤ「おはようございます」

ミサト「おはようシンちゃんマヤちゃん……今から日本重化学工業共同体のパーティーにネルフ代表としてリツコと出席よ……嫌になるわ」

シンジ「はあ……まあ、その、頑張ってください?」

ミサト「ありがとうシンちゃん、ナメクジほどのスピードながら深まる絆を感じるわ……あ、そうだマヤちゃん」

マヤ「はい」

ミサト「その首輪、どうしたの?」

マヤ「……あっ、昨日の夜から付けっぱなしでした!」

シンジ「もう、おっちょこちょいだなぁマヤ姉ちゃんは」

ミサト「……え、首輪をつけることってそんな日常の一部化してた?」

ジェットアローン「うおおおお」

……数時間後

ミサト「というわけでシンジ君は私を手に乗せて、F型装備でジェットアローンの後方に着地。私を直接背部に渡して」

シンジ「そんな……危険ですよ!」

ミサト「……あら、心配してくれるの?」

シンジ「当たり前です!僕にとって一番大事なのはマヤ姉ちゃんのことだけど……ミサトさんだって大事な人ってことにかわりありません!」

ミサト「シンジ君……」

シンジ「それに!ミサトさんにもしものことがあったらマヤ姉ちゃんの方に仕事が回ってきて帰りが遅くなっちゃうじゃないですか!」

ミサト「涙返すか一発殴らせなさい」

……数分後

ミサト『希望……ダメ!パスワードが書き換えられてる!』

シンジ『それなら別の希望……伊吹マヤはどうですか!?』

ミサト『そんなことが……でも一応』

コンプリート

ミサト『え、嘘』

しばらく重科学工業共同体では伊吹マヤという女神の名前が囁かれたそうな。

ジェットアローン戦忘れてたので急遽

旧とか新とかは気にしない方向で

ちょっと休憩して寝るか続けます

……オーバーザレインボー内

アスカ「いよいよ今日ね」

アスカ「『フォース』と会う日」

アスカ「使徒を倒したって……所詮、初号機」

アスカ「弐号機のカタログスペックはさらに上をいくんだから」

アスカ「……負けられない」

アスカ「……勝たなきゃいけない」

アスカ「もう、私達には何もないんだから」

……ヘリ内

ケンスケ「すごい!すごい!凄すぎるぅー!」

ミサト「喜んでもらえてるようでなりよりだわ……にしても、シンちゃんちゃんと友達いるじゃない」

ケンスケ「本当!持つべきものは友達だよなーシンジ」

シンジ「……え?」

ミサト「ん?」

ケンスケ「おい」

シンジ「親友じゃなかったの?」

ケンスケ「……持つべきものは親友だーっ!」

トウジ「だーっ!狭いんやから暴れるな!」

ミサト(なんだ、心配してたけど学校でも上手くやれてるみたいね……)

ケンスケ「ところで二人とも何書いてるんださっきから?」

シンジ「マヤ姉ちゃんとの交換日記」

トウジ「ワイの妹との交換日記や」

ケンスケ「ああ、いつものね」

ミサト(うん……上手くやれてる……うん……)

……オーバーザレインボー

ミサト「シンちゃんを連れてきたのは理由があるのよ」

シンジ「理由?」

ミサト「会わせたい人がいるのよ」

シンジ「まさか……マヤ姉ちゃん!?」

ミサト「なんでネルフで会えるのをわざわざ海上で会わないといけないのよ……」

シンジ「……うーん、そうすると誰だろう?トウジの妹さん?」

トウジ「なんやサクラ来てるんか?」

ミサト「違うわ」

シンジ「じゃあ……わからないですね」

ミサト「あなた本当にもう少し興味持ちなさい、ATフィールド弱くなってもいいから」

アスカ「ヘロォー、ミサト」

アスカ「元気にしてた?」

ミサト「あら、久しぶりねあなた達」

ケンスケ「おお!突然の美少女!」

シンジ「ん?」

トウジ「あ?」

スカートふわぁ

アスカ「……見たわね?」

アスカ「サイテー……」

ビンタ、ビンタ、ビンタ、ビンタ、ビンタ、ビンタ

ケンスケ「俺のカメラ……」

トウジ「いきなり何すんねん痴女共!」

シンジ「うぅ……マヤ姉ちゃん……」

アスカ「見物量よ」

アスカ「安いくらいだわ」

アスカ「それに私は痴女じゃない」

アスカ「私も痴女じゃない」

式波「私は『セカンドチルドレン』式波・アスカ・ラングレー」

惣流「私は『サードチルドレン』兼、こいつの姉の惣流・アスカ・ラングレー」

式波「……誰が誰の姉ですって?私が姉よ、『セカンド』と『サード』……順番がわからないの?」

惣流「優しい優しいお姉さまが生意気な妹に譲ってあげたのよ!」

式波「なによ!」

惣流「やる気!?」

ミサト「あはは……この子達は双子でなおかつエヴァのパイロットの飛鳥(アスカ)・ラングレー姉妹よ」

ケンスケ「な、そんな……」

トウジ「ああ、ケンスケの驚きわかるで……どっちが妹か分からん……」

シンジ「うん、まさか姉がどちらか区別できないなんて……」

ケンスケ「いや、お前らとの驚きとは違う」

式波「それで」

惣流「フォースチルドレンって誰?もしかしてアンタ?」

トウジ「ワイやない」

ケンスケ「なんだろう……すごく、そんな気がする」

惣流「まさかコイツ!?」

シンジ「いや、僕は碇シンジだよ」

ミサト「あのねシンちゃん、チルドレンっていうのは……」

式波「こ、こんなエヴァのこと何も知らないのがパイロットなの!?」

惣流「日本のネルフは終わってるわね……」

トウジ「なんや不安になってきたわ」

ケンスケ「あんなやつに俺達の未来がかかってるのか……」

……色々あって

ミサト「本当あの艦長ムカつくぅ……それになんでアンタがここにいるのよ!」

加持「つれないなぁ……ま、『セカンド』と『サード』の護衛ってところさ」

惣流「加持さん!ミサトはともかくこんなやつら放っておいていいわよ」

トウジ「言われんでもそうさせてもらうわ!」

ケンスケ「言われなくてもそうしてまーす!」

惣流「……眼鏡、アンタのカメラ壊れたわよね?」

ケンスケ「予備」

加持「そういうわけにもいかないさ……って噂のフォースチルドレン君は?」

ミサト「そういえば……見ないわね」

……弐号機輸送船内

シンジ「ねえヤマトさん、どこ向かってるの?」

式波「アスカ!というかその言い間違いシャレにならないからやめなさい!」

シンジ「ごめんね、昔から伊吹マヤ以外の文字を覚えるのが苦手で……」

式波「何者よ伊吹マヤ……」

シンジ「マヤ姉ちゃんはマヤ姉ちゃんだよ」

式波「ふーん、アンタにも姉がいるのね……って違う!私が姉よ!」

シンジ「うん、神楽坂さん」

式波「アスカ!それアスナ!」

シンジ「……それでマヤ姉ちゃんは恥ずかしそうにするんだけど」

式波(こいつずっとマヤ姉とかの話してるわ……筋金入りのシスコンよ……)

シンジ「なんか広いところに出たね」

式波「つ、着いたわね!いいフォース!これが世界初の……」

シンジ「そう、広いといえばこの前マヤ姉ちゃんと泊まった」

式波「聞きなさいよ!そして黙りなさいよ!」

……

式波「これが世界初のシステムを搭載したエヴァンゲリオン」

シンジ「……エヴァ?なんか聞いたことあるような」

式波「……エヴァっていうのは」

……

式波「それでこのエヴァンゲリオンは世界初!ダブルエントリーシステムを搭載した!」

シンジ「だぶるえんとりー……」

式波「……アンタがいつも乗る時に」

……

式波「高いシンクロ率を実現したわけ!」

シンジ「それでマヤ姉ちゃんはいつ出てくるの?」

式波「出ないわよ!」

ガギエル『がぎー』ザパーン

……弐号機輸送船甲板

式波「何よこの揺れ!」

シンジ「マヤ姉ちゃんのところは大丈夫かなぁ」

式波「あんた本当にそれしか言わないわね!って使徒出現!?……チャーンス、誰が姉か教えてあげるわ」

シンジ「今マヤ姉ちゃんって言った?」

式波「呪われてるんじゃないアンタの耳?いいからついてきて」

……弐号機輸送船内

式波「……アンタは惣流のスーツでいいわね……絶対にこっち向かないでよっ!」

シンジ「……ねえ地上絵さん」

式波「それナスカ!私アスカ!何!」

シンジ「これどうやって着るの?」

式波「……あんたいつも」

シンジ「マヤ姉ちゃんが……」

式波「あーもうっ!汚いもの見せないでよ!絶対に!」

シンジ「見なきゃいいのに」

式波「海に落とすわよ!」

……エヴァ弐号機コクピット

式波「見ちゃった見ちゃった見ちゃったわよもう……こうなったらあの使徒ギッタンギッタンにしてやるんだから!」

シンジ「何度着ても女子の服って落ち着かないよ……」

式波「……え、何度も着てるの?」

シンジ「いや、家でだけだよ?」

式波「なんかもうアンタの家庭怖いわ……ともかく行くわよ!」

シンジ「うん」

式波「よろしい!」

式波「L.C.L. Fullung, Anfang der Bewegung Anfang des Nerven anschlusses.・Ausulosung vonRinkskleidung.Synchro-Start」

『FEHLER』

式波「エラー!?思考ノイズね、アンタドイツ語は?」

シンジ「Schwester Liebe」

式波「『お姉ちゃん大好き』ってそりゃノイズ混じるわよね……仕方ないわ、思考言語を日本語に!」

『失敗』

式波「また思考ノイズ!?アンタ何考えてるの!」

シンジ「マヤ姉ちゃん大好き」

式波「前提として戦うことを考えて!」

シンジ「じゃあマヤ姉ちゃんのために戦う」

『成功』

式波「……まあ、いいわ。エヴァンゲリオン弐号機、式波・アスカ・ラングレー!」

シンジ「……マヤ姉ちゃんのためにマヤ姉ちゃんのためにマヤ姉ちゃんのために」ブツブツ

式波「……もうっ!碇シンジ発進します!」

……オーバーザレインボー

ミサト「あれは弐号機!式波ね!」

惣流「私の弐号機が!っていうかアレはダブルエントリーシステム、二人のチルドレンがいなきゃ……ってまさか」

トウジ「今日出会った相手と相乗りやて」

ケンスケ「イヤーンなカンジ」

式波『悪いわね惣流!アンタのプラグスーツは今こんなことになっちゃってるから!』

シンジ『マヤ姉ちゃんのためにマヤ姉ちゃんのためにマヤ姉ちゃんのために……』

惣流「嫌ぁああああ!……って、それ式波のプラグスーツじゃない?」

式波『……嫌ぁああああ!間違えてる!信じられない!ちょっと脱いでよ!』

シンジ『えー、しょうがないなぁ』

ミサト「二人とも使徒!海!海!」

……数分後

式波「なんとかアンビリカブルケーブルは接続できたわね……」

シンジ「マヤ姉ちゃんのために……マヤ姉ちゃんのために……」

式波「……ねえアンタ、今まで何度も使徒倒してるんでしょ?なんかセオリーとかテクニックとかないの?」

シンジ「うーん、無いよ」

式波「三回も戦ってるのに一つもないの!?呆れた、それで世界を救うパイロットって自覚あるの?」

シンジ「……錨さん」

式波「それアンカー!私はアスカ!そしてイカリはあんたでしょ!」

シンジ「僕にはそんなことよくわからないよ、僕はよくわからないままこのエヴァっていうわからないものに乗ってわからないものと戦っているんだから」

式波「……それを呆れたって言ってるの」

シンジ「でもなんで乗ってるのかは説明できるよ、マヤ姉ちゃんのため」

式波「……筋金入りのシスコンね」

シンジ「僕はマヤ姉ちゃんのために乗って、マヤ姉ちゃんのために戦って、マヤ姉ちゃんの敵にマヤ姉ちゃんのために勝つんだ!だから何があろうと負けない!」

式波「……」

シンジ「って思ってたら勝ってたから……アスカさんも負けたくない理由を見つければいいんじゃないかな」

式波(理由……負けたくない理由……周りに認められるため?……違うわ、私は)

惣流『アンタら通信切って何やってるのよ!さっさとしないと使徒来るわよ!っていうか替わりなさいよフォース!』

式波(大切な姉妹を守るため!大人から!使徒から!理不尽から!過去から!)

式波「アタシもそーとーシスコンね……ねえ、アンタ」

シンジ「?」

式波「まあまあのアドバイスありがと。お礼にシンジって呼んであげるから、アンタも式波って呼びなさい」

シンジ「……うん!」



シンジ「獅子並みさん!」

式波「式波!」

ガギエル『がぎー』ざぱぁ

ミサト「来たわ二人とも!」

ガキィイイイイン

シンジ『?』

アスカ『うわ、ってATフィールド硬すぎない!?突っ込んだ使徒跳ね返って沈んでいったわよ!?』

この後原作みたいにして倒しました。

……夕方、港

式波「ねえ、シンジ」

シンジ「四肢薙ぎさん」

式波「人の名前をそんな恐ろしい変換しないでくれる?それと呼び捨てでいいから……ま、これからよろしくね」

シンジ「……うん、よろしく。同じ姉魂(シスコン)として仲良くしてね」

式波「シンジのドロドロしたのと一緒にしないでちょうだい」

ミサト「シンジくーん、行くわよー!なんかマヤちゃんが心配でこっち向かおうとしてるみたい!」

シンジ「はい!すぐに!じゃあね式波!」

式波「ハァ……困ったヤツね」

惣流「……初戦は緊急事態だし譲ったけど、次はないわよ。寛大な姉に感謝することね」

式波「はいはい、お姉ちゃん」

惣流「え!?……そ、それにしても随分仲良くなったわね、もしかして惚れたの!?趣味悪っ」

式波「そうみたい」

惣流「……えぇええええええ!?」

ミサト「新たなエヴァとパイロット、そしてその二人の転入に学校は賑わう、しかし学校でシンジの姉のようにやたら世話を焼く式波にイライラの積もる惣流、そしてそれは作戦にも影響し……そんなことは関係なくマヤは平常運転」

ミサト「次回も、サービスサービス!」

惣流「転校してきた惣流・飛鳥・ラングレーです!」

式波「式波・飛鳥・ラングレー」

惣流「よろしく!ちなみに、私が姉よ」

ケンスケ「……とんでもない二人が転校してきたぞ」

トウジ「双子はなー微妙やさかい」

シンジ「僕達的には姉であり妹でもある三姉妹の次女が一番だからね」

ケンスケ「本当にぶれないな二人」

……数日後

ケンスケ「姉である惣流は社交性もあり、明るく、運動も勉強もパーフェクト。まさに学園の新アイドル」

トウジ「ほーん」

ケンスケ「一方、妹である式波はよく言えばクール、悪く言えば素っ気ない態度で協調性は皆無。仲良くしようとしても無視される……」

シンジ「そうなんだ」

ケンスケ「そう、そうなんだよ……」

式波「シンジ、あんたまた口まわり汚れてるわよ」

シンジ「え、どこどこ?」

式波「もーしょうがないわねあんたは、ほら口こっち向けて」

シンジ「んー」

ケンスケ「なんで一緒に昼飯食ってんだよ!」

式波「うっさいわね、知り合いがシンジくらいしかいないから仕方なくよ」

ケンスケ「惣流がいるだろ……」

式波「なんか他の子と食べるって聞かないのよあの子」

シンジ「思春期だね、マヤ姉ちゃんにもあったよ」

式波「なんで下からなのに上から目線なのよ、あーまた口元が」

惣流「……ま、まさか本気なのアイツ」

ヒカリ「そ、惣流さん?よそ見してるとお昼終わっちゃうよ?」

綾波「……」

シンジ「あ、綾波。また遅刻か」

綾波「碇くん、おはよう」

シンジ「もう昼だけどね」

式波「?……ああ、アンタがファーストね」

綾波「あなたは……二号機の人?」

式波「式波よ、よろしく……ところで」

綾波「何?」

式波「なんでアンタ、制服違うの?」

シンジ「ああ、マヤ姉ちゃんのお古を着てもらってるだけだよ」

綾波「そう」

式波「シンジ、アンタ狂気に満ち満ちているわね」

シンジ「これは愛だよ!」

綾波「呼び捨て……それは親愛の……モヤモヤする」


惣流「あ、あのファーストなんで私には目もくれず式波とフォースにばっかり……」

ヒカリ「あの、惣流さん?お箸折れてるよ?」

一旦終了

年末年始忙しくて惰性で一ヶ月放置して申し訳ない、マヤ姉ちゃんかわいく書くから許して!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月15日 (日) 08:30:06   ID: Tl-EkbW_

はよ書けや

2 :  SS好きの774さん   2015年09月18日 (金) 09:27:26   ID: 6v1BcEg1

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