カンクロウ「口寄せ・穢土転生・改ッ!」 (277)
ポコンッ!
小気味よい音と共に棺桶の蓋が吹き飛ぶ。
おお……とカンクロウは思わず感嘆の息を漏らした。
再不斬「……?」
白「……どこですか、ここ?」
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***
シズネ「だ、誰も見てないですね……」
辺り一面が雪に覆われた白銀の世界。
白く立ち上る吐息がその寒さを物語っている。
シズネは徐に袂をまくり上げ、履いていたパンツを脱ぎ捨てた。
シズネ「へへ……一度やってみたかったんですよね……」
股間にジョウゴを押し当て、いざ発射!
ジョロジョロと放物線を描く天然のオロナミンCが、彼女の名前を書き上げていく。
シズネ「し……ず……ね……ッと」
ミミズがのたくったような字で、霧隠れの里の美しい冬景色を汚していくシズネ。
その顔はどこか満足そうだ。
ボフンッ!!
サクラ「せ、先輩……」
綱手「何やってんだ、お前……」
突如目の前に現れたサクラと綱手。
明らかにドン引いた目をしている。
シズネ「あひィッ!! サクラに綱手様ッ! どうしてここに!! ///」
股間にジョウゴを押し当てたまま、シズネは慌てふためいた。
何がどうなっているのか分からないが、とりあえず自分のキャリアに大きな傷がついたのは確かなようだ。
綱手「こっちがお前の前に現れたんじゃなくて、お前を口寄せで呼んだんだ」
シズネ「……へ?」
見渡すとそこはバンガローの中だった。
暖炉がパチパチと暖かに燃えている。
サクラ「先輩が薬草を採りに行ったきり、なかなか戻ってこないもんで……」
ああ、なるほど!
それで綱手様が私を呼び戻すために……。
シズネ「ってひどいですよッ!! 私のプライバシーは完全無視ですかッ!! ///」
綱手「いや、まさか立ちションしてるとは思わなくてな……。それよりパンツくらい履け……」
シズネ「あひィッ!! 外に置いて来ちゃいましたッ!!」
***
綱手、シズネ、サクラの三人は今、医療忍術強化合宿のために水の国・霧隠れの里に来ていた。
ここでしか手に入らない薬草等の調達も兼ねての合宿だ。
そして「サクラを修業に専念させてあげるために自分が薬草を採ってこよう」というシズネの気遣いと、「雪原に自分の名を残そう」というシズネの功名心が今回の事態を招いた。
籠いっぱいの薬草の代償は、己の大切なパンツと今まで築き上げた真面目なイメージだったのだ……。
シズネ「だいたい、いつ私と口寄せの契約を結んだんですかッ!! ////」
綱手「いや、この間お前が寝てる時に勝手にな……。大丈夫、お前もアタシを呼べるから……」
シズネ「じゃあ今度綱手様がおっきい方してる時に口寄せしてあげますからッ!!! /////」
綱手「おう。皆が丁度カレー食ってる時に頼む」
サクラ(下品な会話だなぁ……)
***
カンクロウ「まさかホントに成功するとは思わなかったじゃん……」
再不斬と白を前にして感慨深げなカンクロウ。
以前カンクロウは200回連続射精に挑んだことがあった。
そのとき、極限状態の中にあった彼はこの「口寄せ・穢土転生・改」のインスピレーションを得たのだ。
死者を甦らせることができる禁術・穢土転生。
二代目火影が考案した、非常に危険な忍術である。
これまでの穢土転生は死者のDNAと、死者と似通った体格の生贄を必要としていた。
しかしこの穢土転生・改は生贄を必要としない。
代わりに必要な物はたった1000㎎の精液だ。
またかつての穢土転生独特の黒目にもならない。
完全に生前のきれいな姿で甦るのだった。
忍界にありえないほど敵が多いカンクロウは、自分の思いのままに操れる軍団を作り上げるため霧隠れの里に赴き、手始めに百地再不斬と白を甦らせたのだ。
再不斬「おい、誰だお前」
白「なんかイカみたいな臭いがしますね」
カンクロウ「んッん――♪」
チッチッチと人差し指を振るカンクロウ。
見ていて非常に不快な光景だ。
カンクロウ「俺はお前らを甦らせてあげた恩人じゃん? ボスじゃん? お前ら、口の利き方がなってないんじゃねえの?」
***
再不斬「だから誰だお前」
カンクロウ「ちゅ、ちゅよい……」
5分後、そこにはボッコボコに殴られ、黒子服のネコミミ部分を掴まれているカンクロウがいた。
この穢土転生・改、どうやら思いのままに操ることが出来ないらしい。
白「あ、そう言えば再不斬さん。首切り包丁はどうしたんですか?」
再不斬「ん? そう言えばねえな……。おいお前、俺の刀はどうした?」
そうカンクロウに尋ねる。
カンクロウはあまりの怖さにチビりそうというか、結構チビッていた。
カンクロウ「た、確か水月とかいうのが持ってるって聞いたことあるじゃん……」
再不斬「……水月か……」
懐かしい名前を聞いたといった風の再不斬。
少し遠い目をしている。
白「どうします? 取り返さないと再不斬さんの存在意義が……」
再不斬「いや、アイツならきっと上手く使えるだろう……っていうか、辛辣だなお前。存在意義って……」
白「だってソレ取っちゃったら何が残るんですか」
再不斬「畜生、俺の道具のくせに……」
カンクロウ「……」
完全に蚊帳の外になっているカンクロウ。
これじゃあ頑張ってオナった意味がないじゃん……と脱力状態にあった。
再不斬「……まあいい。それよりお前だ、お前。一応甦らせてくれたことには感謝している……。名前はなんて言う……?」
カンクロウ「……カンクロウだ。……砂隠れの傀儡師、カンクロウ」
再不斬「カンクロウか……」
……こうしてカンクロウは再不斬と白に出合った。
良ければ>>1の過去作品教えてくれ
>>32
ONAROU 卑猥伝
カンクロウ「黒蟻いじくってたら閉じ込められたじゃん」
http://elephant.2chblog.jp/archives/52078981.html
テマリ「最近、我愛羅の部屋が臭い」
テマリ「最近、我愛羅の部屋が臭い」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416149858/)
カンクロウ「テマリのヌード写真、いくらで買うじゃん?」
カンクロウ「テマリのヌード写真、いくらで買うじゃん?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416415734/)
テマリ「当たったんだよ、一泊二日のペアチケット!」
テマリ「当たったんだよ、一泊二日のペアチケット!」 - SSまとめ速報
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カカシ「まぁシカマルの処分は追々考えるとして……」
カカシ「まぁシカマルの処分は追々考えるとして……」 - SSまとめ速報
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サスケ「うぅ……皆に会いてぇ……」
サスケ「うぅ……皆に会いてぇ……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417438808/)
糞ss
桂歌丸「やはり三遊亭の血は侮れないようですねぇ」
桂歌丸「やはり三遊亭の血は侮れないようですねぇ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1400598415/)
***
カンクロウ「思い通りに操れねえのは完全に誤算だったが、まぁせっかく甦らせてやったんだから一つくらいお願いを聞いてほしいじゃん」
カンクロウたち三人は木の葉の里を目指してナルト大橋を渡っていた。
せっかくだからもう一度カカシ達に会いたいと、再不斬と白が言ったのだ。
この橋も二人にとっては彼らと戦って死んだ場所であり、何だか感慨深いものがある。
再不斬「何だ……言ってみろ」
再不斬もまぁ一つくらいなら、といった様子だ。
生前ナルトに感化され、霧隠れの鬼人も少しは丸くなったのだろう。
カンクロウ「……夜になれば……分かるじゃん……///」
ニンマリと笑うカンクロウ。
例によって隈取がいやらしくグニャリと曲がる。
白「!?」
白は自分の尻のあたりに嫌な視線を感じた。
***
カンクロウ「白……お前、にんじんとバナナ、握るとしたらどっちがいいじゃん? ///」
白「ボクですか? うーん……バナナですかね……」
カンクロウ「おっふぉおッ! バナナッ! いいチョイスッ! しかもボクっ娘じゃん///」
白「は、はぁ……」
カンクロウ「ばばば、バナナのどこが好きじゃん……? ///」
白「どこって……形と堅さが手にしっくりくるというか……」
カンクロウ「おっふぉおッ!! “かたち”と“かたさ”!! 一字違いが織りなす妄想劇ッ! ///」
再不斬「何くだらねえ話してんだ……。わけ分からんぞ……」
雪をキシキシと踏みしめながら、カンクロウは素朴な質問を白に投げかける。
股間がギンギン。
眼は血走り、鼻息もあり得ないくらい荒い。
もうお気づきだろうが、カンクロウはただ強いからという理由だけで白を甦らせたのではない。
前にナルトから「白という物凄い美人がいた」という話を聞いたことがあったのだ。
今まで散々他人の恋路にダイナマイトを仕掛けてきたカンクロウだが、そう言えば自身は一つもいい思いをしたことがない気がする。
そろそろ自慰行為と虚無感のはざまを行き来するだけの生活とはおさらばしたい。
そんな思いも含めてカンクロウは白に新たな命を与えた。
俺にだって、嫁候補がいたっていいじゃん……。
カンクロウ、初めての恋であった……。
カンクロウ「ちょ、ちょっと手をつないでもいいか……? 俺は砂出身だから寒いのが苦手じゃん……///」
白「構いませんよ。再不斬さんも繋ぎますか?」
再不斬「んな気持ち悪ぃことするか。勝手にやってろ」
ひとつ大きな間違いがあるとすれば、それはカンクロウが白を完全に女の子だと思い込んでいることだった。
白の美貌は天下に比類なきものであったが、彼はれっきとした男だ。
しかし現在カンクロウの心臓はバクバクで、微塵も疑いは無かった。
カンクロウ(この手じゃん……。この手が将来的に俺のバナナを握るじゃん……///)
白「そう言えばカンクロウくんは今、18歳なんですよね」
カンクロウ「そうじゃん……。もう結婚できる年齢じゃん……///」ハァハァ
白「ボクが死んだのは15歳でした。3年前だから、もし生きていたら同い年だったんですね」
カンクロウ「か、体は15歳だけど法的には立派な18歳ッ!! ///」
カンクロウの研ぎ澄まされた妄想力が猛威を振るう。
白「あの、さっきから手がすごい汗ばんでるんですけど大丈夫ですか……?」
再不斬「っていうかいい加減気持ち悪いから手を離せお前ら」
カンクロウ「いい歳こいてやきもち焼くなんてだせえじゃん」
再不斬「は、はあ……?」
やきもちなんか焼くわけねーだろ……。
再不斬は段々頭がこんがらがってきた。
***
シズネ「あ、隣の小屋にも誰か泊まるんですね。灯りがついてますよ」
窓の外を眺めるシズネ。
もう外はすっかり暗くなっていた。
綱手「どれどれ……。……なんだあの包帯まみれの男……。ミイラか」
サクラ「ミイラ?」
綱手とサクラも隣のバンガローの窓をのぞき込む。
サクラは思わずあッと声をあげた。
サクラ「アレ、再不斬ですよ! 霧隠れの鬼人、百地再不斬! とっくに死んでるはずなのにッ!?」
綱手「再不斬ってアレか? 雪に小便で名前書いてたっていう……」
シズネ「もう忘れてくださいよその話はッ!! ///」
波の国でのあの任務を思い出す。
再不斬を庇って死んだ白。
あとを追うようにクナイ一本で敵に突っ込んでいった再不斬。
忍の道がいかに残酷で哀しいものかを痛いほど教えられた。
サクラ「……」
綱手「あの女の子は随分と可愛いな。あとあっちの黒いのはなんか見ていてムカつくな……」
サクラ「ああ、あの白は女の子みたいな顔してますけど男ですよ。で、あっちは……うわ……カンクロウだ……」
再不斬と白だけなら感動的な光景なのだが、その中にどう考えても邪魔なゴミがいる。
サクラは思わず顔をしかめた。
ザブザの苗字漢字違ってね?
>>90
百地⇒桃地
すいません
***
再不斬「風呂沸いたぞ。カンクロウ、先に入るか?」
カンクロウ「いや、俺はトイレに用があるからいい。先に入ってくれ」
雪も本降りになってきた。
今日はひとまず休もうということで、カンクロウたちは途中にあったバンガローに泊まることにした。
窓に自分と白の相合傘を勝手に書き、キュッキュッと手のひらで丸く塗りつぶすカンクロウ。
丁度その窓から自分たちが綱手たちに見られているとは少しも気づかない。
彼の頭にあるのはとりあえずシコること、それだけだ。
再不斬「チッ……一番風呂は熱いから嫌だな……」
白「久しぶりに背中流しますよ」
再不斬「悪ぃな……」
カンクロウ「ふぁッ!? //////////」
鼻血がドブドブとあふれる。
カンクロウは機械のように手でそれを拭いながら、眼を見開いて白を凝視した。
再不斬「どうした、変な声出しやがって……」
カンクロウ「いいい今……背中流すって……/////」
白「え、ええ……」
カンクロウ「つ、つまり一緒に入ると……////////」
再不斬「それがどうした」
カンクロウの過敏な反応に戸惑う2人。
よく見ると何故か前かがみになっている。
カンクロウ「そ、そのサービス……いくらじゃん……? ///」
札束の詰まった財布を開くカンクロウ。
姉がせっせと貯めている結婚資金を、せっせと詰め込んできたのだ。
白「い、いや……別にお金なんて……」
再不斬「金払うくらいなら自分で洗うだろ普通……」
カンクロウ「な、なら俺も洗ってほしいじゃんッ! 背中どころか体中全部ッ!! ////」
いつものカンクロウなら余裕で覗こうとか突撃しようとか考えるところだが、彼の脳内はもうパンパンでそれどころじゃない。
今のカンクロウには白が美しすぎるソープ嬢にしか見えなかった。
再不斬「何言ってんだ、風呂場は狭いんだ。それに久しぶりの白との水入らずだ。邪魔をするな」
白「すいません、じゃあそういうことで……」
そう言って脱衣所へと消えていく2人。
まぁカンクロウが入れば水どころか汚染水なのだが。
カンクロウ「ぢ、ぢぐじょう……」
カンクロウは泣きながらトイレでシコッた。
***
サクラ「な、なんかいいですね……アレ……/////」
綱手「ああ……なんかいいな……アレ……/////」
シズネ「何勝手に他人のお風呂覗いてんですかッ! 変態ですよ二人ともッ!!」
白と再不斬の風呂場での絡みを遠目に眺めるサクラと綱手。
見えると言っても顔ぐらいしか見えないのだが、あとは妄想が補ってくれる。
綱手「お前に変態とか言われたくないよ。この間鼻にセロファンテープ貼って『トントン、ほら、お母さんですよ~ブイブイ♪』とか言って遊んでたくせに……」
シズネ「あひィッ!! 何で知ってんですかッ!!! /////」
サクラ「う、うわぁ……」
割と中の様子が外から丸見えなこのバンガロー。
風呂とトイレ以外は大方窓から見えるようになっている。
綱手「あ、カンクロウの奴がトイレから出てきた……」
シズネ「なんかしょんぼりしてますね……」
サクラ「そのまま脱衣所へ行って……」
綱手「……パンツ持って出てきたぞ、おい……」
シズネ「なんか嬉々とした表情ですね……」
サクラ「ふ、再びトイレに……」
先ほど再不斬と白のカップリングに興奮していた綱手とサクラだが、今のを見ると流石に気持ち悪くなってきた。
男同士の絡みなんぞ、女性が妄想の中で思い描くほど爽やかで甘美なものではない。
現実はむしろ吐き気を催すような汚らしいものなのだ。
***
白「ふぅ……いいお湯でしたね」
再不斬「ん? そう言えば甦ってそのまんまだから替えの下着がねえな……。仕方ねえ、さっき脱いだ奴でも履くか……」
そういって洗濯籠をガサゴソと漁る再不斬。
白のはすぐに見つかったのだが、自分の奴が見つからない。
再不斬「……おかしいな……」
再不斬は首をかしげた。
***
カンクロウ「はぁはぁ……。白の奴、苺柄のパンツなんて可愛いもん履きやがって……///////」
苺柄のトランクスで自分のイチモツを擦るカンクロウ。
サイズがやけにデカいのと、トランクスであることが気になるところだが、まあそういう女子もいるのだろう。
カンクロウ「包み込まれてる……あいつに……/////」
実際は再不斬に包み込まれているのだが、そんなことは知る由もなかった。
***
白「山小屋のベッドって面白いくらい弾みますよね」
再不斬「……あんまりはしゃぐな。怪我するぞ……(それにしても俺のパンツはどこいったんだ……)」
白はベッドの上でトランポリンのようにボインボインと飛び跳ねている。
先ほど風呂に入って来たので長くきれいな黒髪を下ろしていた。
それがジャンプに合わせてふわふわとなびく。
カンクロウ「そうだ……今夜は眠れない夜になるから、余計な体力は使わないに限るじゃん……///」
一人だけ持参したバスローブを着ているカンクロウ。
もちろん中はまっ裸。
漫画で得た知識をふんだんに使って片手にワイングラスなんかを持っているが、一応未成年なので中身は小岩井のぶどうジュースだ。
白「それにしてもベッドが二つしかありませんけどどうしましょうか……」
再不斬「ちゃんと3人で泊まるって言ったんだろ、カンクロウ?」
カンクロウ「も、もちろんじゃん……////」
この後のお楽しみタイムをみこして、わざとベッドは2つにしてもらったカンクロウ。
おおっと、危ない危ない……////
興奮のあまり、危うく彼のバスローブから陰茎がはみ出るところだった。
カンクロウ「まぁ無いものは仕方ない……。とりあえず再不斬は体が大きいから一人でベッドを使ってくれ//////」
白「じゃあボクとカンクロウくんで一緒に寝ますか」
“一緒に寝ますか”……。
カンクロウ「おっふぅッ!!!!!!! /////////」
鼻血、再び。
純白のバスローブは鮮血に染まった。
自分からアプローチするつもりだったが、まさか向こうから誘ってくるとは……。
さすが俺の嫁……/////
カンクロウの鼻の下は完全に伸び切り、喜びの余り涙もうっすらとにじんできた。
再不斬「大丈夫だ。俺はソファーで寝る」
そう言って適当に毛布を取ってソファーに転がる再不斬。
敵襲に備えて座ったまま寝ることだってザラだった彼にとって、別にベッドが足りようが足りなかろうが、あまり関係の無いことだった。
白「すいません、再不斬さん……」
再不斬「うるせえ。ガキは黙って寝てろ……」
白「はい……」
再不斬の不器用な優しさを感じながら、白もベッドに寝転んで毛布にくるまった。
生前、自分のことは道具だとか言っておきながら、やっぱり大切に想ってくれている……。
白はこっそりと忍び泣いた。
カンクロウ(クソッたれがああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!)
カンクロウは毛布にくるまりながら、こっそり号泣しつつ、物凄いスピードでシコッた。
***
シズネ「……2人とも寝ましたね……」
綱手「ぐおー……ぐおー……」zzz
サクラ「サス……ケ……くん……」zzz
綱手は大口をあけていびきをかき、時折ポリポリと腹を掻いている。
サクラに至っては寝相が悪すぎてベッドの天版とマットの間に上半身だけ挟まり、半ケツが出ていた。
シズネは2人が完全に寝ているのを確認してから、こっそり外にでた。
***
ヒュウウウウウウウ……
シズネ「せっかく雪が降ってるのに、これしないともったいないですもんね……////」
バンガローの屋根に上ったシズネ。
下には屋根雪が積もってできた2mくらいの小山が出来ている。
シズネはイソイソと服を脱ぎ捨てた。
シズネ「私はいつだってチャレンジャー。全裸雪山ダイブだってお手の物ッ! それ! 1、2、3ッ! だあッ!!!!」
変な掛け声とともに思い切りジャンプする。
きっと痛いくらい冷たいだろう。
しかし何か馬鹿げたことを成し遂げ、それを自分の勲章にする……。
そんな破れかぶれな生き方が、一見真面目なこのシズネ様の真の素顔だッ!!
スポンッ!
小気味よい音とともに、シズネは完全に雪山に首から下が刺さった。
シズネ「」
シズネ「あ……」
のんびりと感覚神経を通って、雪の冷たさが伝わってきた。
あ、何だコレ……。
思ってたよりもコレは……。
シズネ「あひィいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいッ!!!!!!!! ちべたいッ!!!!! 痛いッ!!!!!! 死ぬッ!! 死んじゃうッ!!!!!!!!!!!」
一瞬だけ冷たいのを味わってから即座に出る予定だったのに、全く体が動かせない。
鼻水と涙が滝のように滴り落ちる。
シズネ「綱手しゃまああああああああああッ!!!!!!!! しゃくらああああああああああッ!!!!!!!!! たしゅけてええええええええええええええッ!!!!!!!!!!!」
ぐおー……
バンガローの中から返事の代わりにいびきが返ってきた。
***
ピピピッ……ピピピッ……
綱手「ふあああッ! よく寝たッ!!」
午前4時、綱手起床。
五代目火影の朝は早い。
というかもう結構な年齢なのであまり長く寝ていられない。
綱手「……。サクラのやつ、また尻出して寝やがって……」
サクラ「サスケくんには……このサーロインステーキ……。……ナルトとカカシ先生には……このひじき……////」zzz
火影はいつものように愛弟子のパンツとズボンを上にあげて、それから外の空気を吸いに出る。
綱手「う――――ん……。今日はいい天気だ。昼頃には木の葉に帰るか……」
大きく伸びをして、ふと目を横にやる。
綱手「……。シズネの奴、またアホなことしやがって……」
シズネ「がみしゃまあ……ほどけしゃまあ……」
火影は一番弟子を引っ張り上げた。
***
ピチチチチ......
白「再不斬さん、起きてください」
再不斬「ん......もう朝か......」
白に体を揺さぶられて目を覚ます再不斬。
窓から雪の反射光がまぶしいくらい入ってくる。
白「カンクロウくん、起きてますか?」
カンクロウ「起きてるじゃん......」
目は真っ赤に充血し、目の下にはひどい隈。
昨晩からずっと悶々として眠れず、結局シコり続けて朝を迎えてしまった。
白「ふふ......ひどい顔つきですね。ちゃんと眠れましたか?」
そういってニッコリと微笑みかける。
思わず見とれてしまうような、優しい天使の笑顔だ。
カンクロウ「! ////」
白「どうしました?」
カンクロウ「な、何でもない......。ちょっとトイレ行ってくるじゃん......////」
カンクロウは前かがみでトイレへと駆けていった。
***
シズネ「びや~ぼんどでぃでぃぬがどおぼびばびだよ。でぼごごろぼだがでがびざばぼどげざばどどだべでだだ、びどぅどばびばらだどぅがっでびいだんでどぅ。ぶびびばぼぼぼばぶぼんでどぅでえ(いや~ホントに死ぬかと思いましたよ。でも心の中で神様仏様と唱えてたら、いつの間にやら助かっていたんです。不思議なこともあるもんですねえ)……」
鼻をズヒーズヒーと啜りながら、今朝自分の身に起こった不思議な出来事を話すシズネ。
まだココアの入ったカップを持つ手がガタガタと震えている。
サクラは目玉焼きの乗っかったトーストをかじりながら、呆れた顔でシズネを見た。
サクラ「いや、よくわかんないのは何で首から下が埋まってたかってことなんですけど……。またなんかアホなことしてたんでしょう」
シズネ「でぃどぅでーば! でぃでだびでどぅぼ! どでぃがぐばばびばでぃーだでぃどば、でぃぼぼぼぼぼばびばでぃーびぼぼでんばびぶべばでぃっでぼぼでぶ(失礼な! してないですよ! とにかく私が言いたいことは、日頃の行いが良い人を天はみすてないってことです)!」
綱手(お前の日頃の行いが悪すぎるから、見てられなくてアタシが助けてやったんだっての……)
綱手はハァー……ッとため息をついた。
***
カカシ「……オビト……」
木の葉の里にある慰霊碑。
そこには殉職した里の英雄たちの名前が刻み込まれている。
カカシのかつての親友、オビトの名もまたそこに書かれていた。
カカシ「……の慰霊碑の前で読むイチャイチャタクティス。……この背徳間が何とも……////」
ついついここに来ると読みすぎてしまう。
で、いつも遅刻してしまう。
今は強化合宿中の綱手に代わって火影代理をしているのだが、あんなめんどくさい書類仕事なんかもうやってられない。
綱手様はまだ帰ってこないだろう……。
カカシは慰霊碑にドッカリと腰を下ろし、イチャイチャタクティスのページをめくった。
忍者の世界でルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる。
だが、仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ――。
ルールを守らない上に仲間も大切にしないカカシは、正真正銘のクズだった。
***
カンクロウ「やっと着いたじゃん……」
白「ここが木の葉の里ですか……。初めてきました」
再不斬「すごい賑わいだ。何でも揃ってるじゃねえか」
木の葉に辿り着いたカンクロウたち。
門をくぐるときにカンクロウだけ露骨に嫌な顔をされたが、もうそんなのは慣れっこだ。
白「ボクたちの隠れ家は何にもありませんでしたからね。誰かさんが甲斐性無しだったせいで」
再不斬「いや、何にもってことはねーだろ……。鍋敷きくらいはあったし……」
白「そう言えばボク、一回も誕生日プレゼント貰ったことありませんよ。誰かさんが甲斐性無しだったせいで」
再不斬「うぅ……」
意地の悪い目つきで再不斬を見る白。
気まずい再不斬は団子でも買ってごまかそうと財布を開いた。
再不斬「……」
一両も入っていなかった。
カンクロウ(ここは何でも買い与えてやって、好感度UPを図るか……)
白「ほら再不斬さん、あのみたらし団子っていうやつなんかおいしそうですよ。ほら」
再不斬「あ、あれは子どもには毒だ……。食べちゃダメなやつだ……」
ニヤニヤと笑いながらツンツンとつつく白に、再不斬は苦し紛れの嘘をつく。
なんだか可愛い光景だ。
カンクロウ「よお……。この店にあるみたらし団子……あるだけ全部ほしいじゃん……」
白「!?」
再不斬「!?」
店員「ぜ、全部でございますか……?」
バンッ!
カウンターに札束を叩きつけるカンクロウ。
突如、その場が凍り付く。
カンクロウ「そう……全部じゃん……」
白「か、かっこいい……」
姉の金をふんだんにばら撒き、カンクロウは白の好感度を上げることに成功した。
カンクロウ(決まったじゃん……/////)
再不斬「……」
再不斬は悔しそうに石ころを蹴っていた。
***
白「あ、このお面すごくいいデザイン!」
カンクロウ「買ってやるじゃん///」
再不斬「……」
***
白「面白そうな本!」
カンクロウ「買ってやるじゃん///」
再不斬「……」
***
白「素敵な服ですね……///」
カンクロウ「買ってやるじゃん//// 男物だけど」
再不斬「……」
***
白「あ、中古屋に首切り包丁が!」
カンクロウ「買ってやるじゃん////」
再不斬「つうか、何勝手に中古屋に売ってんだ水月ッ! おいッ!!」
潤沢な資金を持ったカンクロウにとって、今や木の葉に買えないものは無かった。
***
テマリ「シカマル……。お前……とうとうやってはならんことをしたな……」
シカマル「ご、誤解だって! ホントに俺、知らねえもんッ!!」
一方、奈良家では今にも処刑が執り行われようとしていた。
休日でゴロゴロしていた昼下がり、突然テマリが訪問してきたのだ。
シカクとヨシノににこやかに挨拶をすませたテマリは、少しシカマルと二人になりたいと申し出た。
シカクたちは喜んで部屋を用意(布団、ティッシュ完備)し、ふすまを締め切って「立ち入り禁止」の張り紙まで張った。
その愛と情熱の和室が、苦しみと呻きの処刑上に変貌するとは知らずに……。
テマリ「お前……まさか私たちの結婚資金に手を付けて風俗に通うとはな……」
シカマル「盗ってない! 俺がお前にそんな最低なことするわけねえだろ!!」
テマリ「この口かッ!!」
シカマル「ひたいひたいッ!! 最低なことをひたことはありまひゅッ!! れもお金は盗ってまへんッ!!」
チミチミと頬をつねられ、シカマルは涙目になる。
ちくしょう、意味わかんねえよ……。
結婚資金なんか貯めてるって分かってたらもっと派手に豪遊するっつうの……。
テマリ「正直に言えッ!! 言ったところで許しはしないがなッ!!」
シカマル「じゃあ俺、どうしたらいいんだよッ!? 以前お前に拷問されてから俺だって反省したんだぜ!? 今月もまだ一回しか行ってないし!!」
テマリ「結局風俗に行ってるじゃねえか、このッ!!」
シカマル「おげえええッ!!! 折れるううううッ!!!!」
強烈なバックブリーカー。
ギリギリと背骨から嫌な音がする。
白い布団はもはや白いマットのジャングルだ。
レフェリーも観客もロープブレイクもないこのデスマッチは延々と続いた。
***
白「すみません、こんなに買っていただいて……」
カンクロウ「構うこたねーよ。いくら貯め込んだって使わなきゃ宝の持ち腐れだからな」
再不斬「やっぱしっくりくるな、この首切り包丁……」
木の葉を一回りして何でも買い与えられた白は、まるで夏祭りの夜店に来た子供のような姿になっていた。
手にはお団子、頭にはひょっとこのお面、脇には本やら服やら……。
とにかく完全に手が塞がっている。
再不斬はというと、愛用の大刀を取り戻してすっかりご満悦だ。
スリスリと頬ずりまでしている。
カンクロウはそんな2人の様子を見て、少し嬉しく思った。
再不斬「ところで、カカシの奴はどこにいるか分かるか?」
白「ナルトくんやサスケくん、それからサクラさんにも会いたいところです」
カンクロウ「ナルトなら一楽っつうラーメン屋にいると思うが、カカシとサクラは知らねえな……。あとサスケには会えないって言うより会わない方がいいじゃん。あの糞野郎……。今思い返しても腹が立つ……」
なんでサスケにそんな憎悪の念を抱いているのかは知らないが、会えないのなら仕方ない。
とりあえずナルトとカカシとサクラを捜すことにした。
***
サクラ「ほら、着きましたよ先輩」
シズネ「ぼんどだ……だああどがばぼばばべばでんごぐだんでどぅで(ホントだ……じゃああの川を渡れば天国なんですね)?」
綱手「どこに着いてんだよお前は」
丁度そのころサクラたちも木の葉に帰り着いた。
シズネはもう立って歩くこともままならず、サクラに背負われて来たのだ。
綱手「さあて、早速屋敷に帰って仕事に戻らないとねえ。カカシはちゃんとやってくれただろうか?」
サクラ「カカシ先生ならきっと大丈夫ですよ」
シズネ「で……ばだでぃばでぃごぐどぅぎだんでどぅだ……(え……私は地獄行きなんですか……)」
三人はひとまず火影の屋敷に向かった。
カンクロウ「お、やっぱりいたじゃん? ナルトォ」
一楽にやって来たカンクロウたちは、早速カウンターに座るナルトを見つけた。
美味そうに醤油ラーメンを啜っている。
ナルト「ん、久しぶりだってばよ! ……でその後ろにいるのは誰だ?」
くるりとこちらを向いて応じるナルト。
すぐにカンクロウだけではないことに気づいた。
再不斬「久しぶりだな、小僧……」
白「随分と大きくなりましたね。いつの間にか抜かされちゃいましたよ」
のれんをめくって二人がナルトの前に姿を現す。
ナルトは目を見開いた。
ナルト「……え……ええええ!? 再不斬と白じゃねえか!? なんで生きてんだってばよ!?」
カンクロウ「俺が穢土転生・改で甦らせた。前にお前からこいつらのこと聞いて興味が沸いてな。なかなか良い奴らじゃん?」
得意げに語るカンクロウ。
ナルトはあまりのことにラーメンを吹き出してしまった。
再不斬「俺たちもラーメンを食うか……」
カンクロウ「あ、すまねえ。もう散財しちまったじゃん」
カンクロウはペッタンコになった財布を開いて見せる。
さっき買った首切り包丁がかなり高かったのだ。
白「ですって、再不斬さん! ほら、出番ですよ!」
再びツンツンとつつかれて再不斬は困った挙句、首切り包丁をジャキンッと店主のテウチに向けた。
再不斬「味噌、とんこつ、塩バターだ……」
テウチ「ひいいいいいッ!! 命だけは!!!」
ナルト「何やってんだってばよ……」
慌てて白が再不斬を止める。
まさか本当にラーメン一杯買う余裕すらないとは思わなかったのだ。
ナルト「おっちゃん、おっちゃん! 俺がこいつらに奢るから、すっごく美味ぇのを作ってやってくれ」
ナルトに奢ってもらうことになり、再不斬と白は恥ずかしさのあまり俯いてしまった。
***
綱手「な、なんだいコレは……」
火影の部屋に残された、山のような書類。
最初は、これを全部終わらせたのかカカシの奴すごいぞやればできるじゃないかよしカカシの待遇をもっとよくしてやろう、などと思ったのだが……。
よく見れば全く手をつけていない。
その上カカシの姿も見えない。
綱手「カカシぃいいいいいいいいいいいいいいいいッ!!!!!!!!! どぉこだぁああああああああああああああああッ!!!!!!!!!」
綱手の叫び声は屋敷中に響いた。
シズネ「あ、ざぐら。おがゆでぃばうべぼじいれでね(あ、サクラ。おかゆには梅干入れてね)」
サクラ「はいはい……」
***
カンクロウ「ぷはぁッ! 食った食った! ナルト、サンキューじゃん!」
白「ご、ご馳走様です……////」
再不斬「すまねえな……////」
ナルト「気にすんな! 俺もお前らの顔見れて、すげえ嬉しかったってばよ!」
カウンターに代金をまとめて置き、彼らは席を立った。
ナルト「……で、カカシ先生たちにも会いたかったんだったな。今サスケには会えねえが、いつかきっと連れ戻してきて会わせてやっからよ」
そう言ってナルトは近くの建物の屋上に上り、座禅を組んだ。
白「すごい集中力ですね。何をしてるんでしょうか?」
カンクロウ「あれは仙術って奴だ。自然エネルギーを使ってカカシ達を捜すつもりなんだろ」
再不斬「なんだそりゃ、そんなのまで使えんのかよ……」
カンクロウ「俺もオナニーを連続で10回したら発動するようになったじゃん。まあ戦闘中に10回もオナることができるのは、ガイくらいなもんだろうがな……」
パチッ……
ナルトが目を開くと、目の周りに隈取が出来ていた。
ナルト「カカシ先生は慰霊碑のとこだ……。なんか知らねーけど綱手のばーちゃんと闘ってる……。んで、サクラちゃんは火影の屋敷でシズネのねーちゃんにおかゆ食べさせてあげてるってばよ」
再不斬「そんなことまで分かんのか……」
白「じゃあ先にカカシさんの助太刀に行きましょう」
***
綱手「カカシお前ッ!! 緊急任務依頼書を無視してエロ本読んでるってどういう了見だコラぁッ!!」
カカシ「お、落ち着いてください、綱手様……。これにはま、深ぁ~い訳が……」
五代目火影と天才忍者の激しい攻防戦。
綱手は百豪モードになり、カカシは雷切やら影分身やら神威やら、おおよそ自身のもつ高等忍術をバンバン使っている。
綱手「お前なんか上忍資格剥奪だ! 下忍にしてやるッ!!」
カカシ(あ、でもナルトやサスケやダイさんのこと考えると、クソ強い下忍もかっこいいかも……)
里の忍全員に見せてやりたいくらいの死闘を繰り広げながら、カカシはそんなことを思った。
***
再不斬「あ、ホントにいた」
白「カカシさん、大丈夫ですか?」
駆け付けた再不斬と白。
その二人を見てカカシは驚く。
カカシ「え、何で生きてんの君たち……!?」
綱手「そぉこだああああッ!!!」
バキィイイイイッ!!!!!!!
カカシが油断した隙をついて、綱手が渾身のグーを放つ。
カカシは「おひゃッ!」と叫んで吹き飛ばされた。
再不斬「……なんか俺たちのせいで負けたみたいだな……」
白「悪いことしちゃいましたね……」
馬乗りになってタコ殴りにされるカカシを見て、二人はそう呟いた。
***
カカシ「へー。カンクロウくんが穢土転生をねえ……」
「ごめんなさい」と書かれたハチマキをして、せっせとミカン箱の上でデスクワークをするカカシ。
綱手も死に物狂いで書類に判を押しまくっている。
再不斬「お前らとは敵同士だが、せっかく生き返ったんだし顔くらい拝んでやろうと思ってな」
白「元気そうでなによりです」
カカシ「あんまり元気じゃないんだけどね……」
そう言いつつ、少し手を休めて微笑む。
カカシは二人がこうして仲良くやってるのを見ることができて嬉しかった。
綱手「何サボってんだお前」
サクッ!
お尻にクナイが刺さったので、カカシは再び手を動かし始めた。
サクラ「……ところで2人はこれからどうするつもりなんですか?」
再不斬と白はガトーに雇われていた。
しかしガトーを葬った以上、彼らに収入のめどは立たないのだ。
再不斬「とりあえず波の国で農業でも営もうかと思う。それで近所の子供からは再不斬おじさんと慕われてだな……」
サクラ「それ、恐ろしく才能の無駄遣いですよ……」
白「田んぼの水戸にイタズラした子供を惨殺しそうですよね」
再不斬「……」
押し黙ってしまう再不斬。
確かにその通りかもしれない……。
シズネ「だ! でゃあだがでびーどでんでーだんがばどーでどーが?」
突如部屋の隅で寝ていたシズネが提案した。
サクラ「先輩、一旦鼻かみましょう」
サクラがティッシュをシズネの鼻まで持っていく。
シズネはチーンとかんだ。
シズネ「だがらアガデミーの先生でずよ! ぞれだけ強いなら文句なじでず!」
カカシ「あー、ダメダメ。この人、卒業試験で『てめーらの一番の友を殺せ……』とか言っちゃうから」
再不斬「言わねーよ流石にッ!!」
再不斬は激しく反論する。
そこまで俺だって冷徹じゃねーっつうの!
サクラ「でも白なら先生に向いてると思いますよ」
カカシ「そーそー。白くんは優しいからね」
白「そ、そうですか? ////」
皆にそう言われ、照れる白。
再不斬は悔しそうに親指の爪を噛んだ。
綱手「アタシもお前達の忍びとしての腕前は高く評価している。お前達が望むなら住まいと職を提供するが……」
白「ほ、ホントですかッ!?」
綱手の申し出に飛びつく再不斬と白。
こんなおいしい話、他には絶対にない。
再不斬「俺もついに再不斬先生か……////」
再不斬は少し未来を想像してみた。
孤独で愛に飢えた生徒に、一楽のラーメンを奢ってやったり……。
卒業祝いに俺の額当て(霧隠れ)をプレゼントしてやったり……。
再不斬「悪くねえな……///」
綱手「いや、お前は暗部だ。子ども達を殺されちゃかなわんからな」
再不斬「やっぱりな……」
うなだれる再不斬を、白は優越感たっぷりの目で見た。
***
カンクロウ「話は済んだのか?」
屋敷の前で待っていたカンクロウは出てきた二人に声をかけた。
一緒に入ろうとしたのだが、屋敷の前の注意書きに「カンクロウとゴキブリは入るべからず」と書いてあったので入れなかったのだ。
再不斬「ああ。木の葉に住むことになった」
カンクロウ「よかったじゃん」
白「明日からボクも白先生ですよ! ///」
カンクロウ「再不斬は?」
白「鬼人・桃地再不斬です」
カンクロウ「変わんねーじゃん……」
再不斬「ちくしょう……」
明日にはアパートを手配してくれるそうなので、今日は旅館にでも泊まろうか……。
そう思った三人だったが、よくよく考えてみればお金がない。
どうしたものか……。
カンクロウ「あ、そうじゃん!」
カンクロウは何かをひらめいた。
***
カンクロウ「御免くださーい!」
奈良家の門をたたくカンクロウ。
姉と仲のいいこの家なら、一晩くらい泊めてくれるだろう。
ひとつ気になることを上げるとするならば、もう7時だって言うのに灯りが全くついていないことだろうか。
ギイイイイイ……
シカマル「ど、どちらしゃま……?」
門を開けてシカマルが顔を見せた。
頬には真っ赤な手のひらの跡と無数のひっかき傷。
再不斬と白は少しびくついた。
シカマル「なんだ……カンクロウか……。どーした……?」
カンクロウ「お、お前こそどうしたじゃん……?」
生気のない顔でカンクロウたちを家に入れるシカマル。
まるで死人のようだ。
シカマル「色々あってな……」
カンクロウ「そ、そうか……。実は俺たち、お金が無くて泊まるところが無いから、一晩だけ泊めてほしいじゃん……」
シカマル「構わねーぜ……。ただ家の者が出払ってるから、大したもてなしはできねーがな……」
とりあえずシカマルは彼らを居間に通した。
***
シカマル「くつろいでくれ。しばらくしたら茶が出ると思うから」
カンクロウ「すまないじゃん」
白「ホントにすみません」
再不斬「悪ぃな……。だが家の者は出払ってるんじゃねえのか? 茶が出るって……」
シカマル「ああ……家の者は出払ってるんだが……」
そこでシカマルは言葉を濁す。
シカマル「ま、まあそんなことはどうでもいい。それより金も持たずに木の葉まで来たのかよ?」
カンクロウ「いや、持ってたんだが……。ちょっと色々買いすぎちゃってな……」
シカマル「ったく……。計画的に買わねーとダメだろが……」
白「でもおかげで今日はとっても楽しかったです。カンクロウくん、ホントにありがとう///」
カンクロウ「そ、そう言ってもらえるとこっちとしても嬉しいじゃん……///」
照れるカンクロウ。
へー……こいつもこんな顔するんだな……。
しかもかわいい彼女なんかゲットしやがって……。
いつもと違うカンクロウを見て、シカマルは少し新鮮だった。
シカマル「でもいーよな、風影のお兄様はよ……。金なんかいくらでもあるんだろ……?」
カンクロウ「そういうわけでもない。我愛羅の奴、質素倹約とか言って国から貰える手当をほとんどアカデミーやら孤児院やらに寄付しちまうからな。おかげで屋敷は豪華なのに飯はテマリの作るきんぴらごぼうとかヒジキばっかりじゃん」
シカマル「へえ……。分かんねーもんだな、他人ンちの事情ってよ……」
確かにあの我愛羅が豪遊してるとは思えないな……とシカマルは思った。
カンクロウ「だから今回もテマリの部屋の金庫から、あるもん全部貰って来た。もちろんこれはアイツには内緒じゃん?」
カンクロウがそう言い終わるのと、テマリがお茶を持ってふすまを開けたのはほぼ同時だった。
テマリ「す、す、すす……」
カンクロウ「」
テマリ「すまなかったシカマルッ!!」
シカマル「おわッ!」
再不斬「わちゃあッ!!!」
泣きながらテマリがシカマルに抱きつく。
ひっくり返ったお茶をモロに被って再不斬はもんどりうった。
テマリ「うう……すまない……ぐすッ……てっきりお前が盗んだもんだとばかり……ひっく……ホントにすまない……」
シカマル「ま、まったくだぜ……///」
シカマルは少し照れながらも強気な態度で臨む。
まああれだけ好き放題やられちゃ、簡単に許すわけにもいかないだろう。
シカマル「あ、アンタ一体何発俺をビンタしたと思ってんだ」
テマリ「うぅ……108発だ……ぐすッ……ごめんなざい……ごめんなざい~……うわあああああ……」
再不斬(おお、煩悩の数だ……)
白(怖い奥さんですね……)
顔をくちゃくちゃにして謝るテマリ。
本当に心から悪いと思ってるのだろう。
シカマルはこんなに泣くテマリを初めて見た。
シカマル「ったく……」
テマリ「ど、どうが私のごどを嫌いにならだいでぐれえ~……。じがまるぅ……ぐすッ……うああああああああ……」
シカマル「……もういい」
ぷいッとシカマルは顔を背けた。
テマリ「じ、じがまる……?」
シカマル「許してやる。だからお前も俺が前に風俗行ったことは水に流してくれ……///」
テマリ「うん……ぐすッ……水に流す……」
テマリは泣きながら頷く。
シカマルはふぅと溜息をついた。
シカマル「それから……今後俺がそういうとこ行ったとしても笑って見逃してくれ……///」
テマリ「ぐすッ……ダメ……」
シカマル「チッ……」
シカマルは舌打ちをしながらも、まだ泣いているテマリの背中をポンポンと軽くたたいてやった。
再不斬「愛の力だな」
白「素敵ですね///」
しみじみとその様子を見つめる2人。
穏やかな表情だ。
カンクロウ「どうやら、一件落着のようじゃん……? どれ、お邪魔虫は退散するとするか……」
優しい目をしてクラウチングスタートのポーズをとるカンクロウ。
彼もまた穏やかな表情をしているが、体中から嫌な汗が噴き出ていた。
オニュアマァ――ク……
セッツ……
ジャンッ!!!!!!!
今までで最高のスタートであった……。
畳がほどよく摩擦を生み、カンクロウはまるで弾丸のように客間を飛び出した。
大丈夫……。
この速さならシカマルの影も追いつかねーし、テマリだってあの体勢からすぐに鉄扇を引っ張り出すことはできない……。
廊下を走り抜け、玄関目指して一直線。
こ、今回はなんとか……。
我愛羅「いい夜だな、カンクロウ……」
カンクロウ「放せええええええええええええ!!!!!!!!!! あああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
玄関を越えた瞬間、巨大な砂の手に捕まった。
***
我愛羅「テマリとカンクロウが迷惑をかけたな……。後日、お詫びの品を送ろう……」
テマリ「ホントにすまなかったッ!! シカマル、ゴメンッ!! ////」
頭をペコペコと下げるテマリ。
シカマルはわざとめんどくさそうに応じる。
シカマル「あーもう、分かった分かった。今回のことはこれまでとこれからの風俗の件でチャラだ」
テマリ「だからもう行っちゃダメだッつッてんだろ! 許さんからなッ! ////」
我愛羅「とにかく、俺たちはこれで帰る。テマリとの結婚資金のことは心配するな。俺が盛大に祝ってやる……」
シカマル「ど、どうも……」
我愛羅が言うと「呪ってやる」にしか聞こえないのだが、彼もまた姉のことを大切に想っているのだろう。
再不斬(良かった……首切り包丁を売らずにすんだ……)
我愛羅「では、失礼する……」
カンクロウの体を砂の手で優しく包み、そのまま運ぶ我愛羅。
これからどうせテマリに半殺しにされるのだから、せめて運ぶときくらいは痛くないようにしてやろうという彼の優しさであった。
カンクロウ「白ッ!!!!!!!!」
突如、カンクロウが叫んだ。
白「カンクロウくん……」
カンクロウ「た、確かに俺はこんな風にいつも誰かに迷惑かけてるダメな人間だッ!! 友達もオナ友かエロ仙人くらいしかいねえッ!! きっとお前にも嫌われちまったと思うッ!」
カンクロウはここで大きく息を吸った。
カンクロウ「だけど、お前になんと思われてようがッ! 俺はお前のことが大好きじゃんッ!!!!!!!! ////////////////」
白「……」
長い沈黙だった。
カンクロウ「そ、それだけじゃん……」
我愛羅「……帰るぞ」
再び歩き出す我愛羅。
テマリもそれに続く。
白「ボクも……」
カンクロウ「!?」
白「ボクも……そんなダメ人間なカンクロウくんのことが大好きですよ? ///」
ニッコリと微笑む白の笑顔。
カンクロウは涙をポロポロとこぼした。
***
再不斬「いい友達ができたじゃねーか……」
もう遠くにいる三姉弟を見つめながら、再不斬は言った。
白「ええ。ボクの大好きな友達です……。また会いたいな……」
白は少し寂しそうにそう呟く。
再不斬「会えるさ……きっと……」
シカマル「どうっすかねえ……。テマリに殺されなきゃの話でしょ、それ……」
シカマルはそう言ってぶたれまくった頬をなでた。
まだヒリヒリする。
白「テマリさん、怖そうな方でしたね……」
シカマル「怖えのなんの! ねーちゃんもあんな女になんねーよーに気をつけろよ?」
白「あ、ボクは男ですよ?」
シカマル「嘘、マジかよ……」
シカマルはあまりに白が美人だったので驚いた。
***
カンクロウ「//////」ニヘラニヘラ
ガチャッ!
我愛羅「入るぞ」
カンクロウ「バッ! の、ノックぐらいしろよ! ////」
慌てふためくカンクロウ。
持っていたものをすぐさま机の引き出しに隠そうとしたが、砂の手で取り上げられてしまった。
カンクロウ「あッ! こらッ! 返すじゃんッ!!!」
我愛羅「ほお……部屋に籠ってまた自慰でもしてるかと思えば……。珍しいこともあるもんだな」
我愛羅は取り上げた白の写真を見ながら呟く。
我愛羅「この少年とはいい友達になれたようだな……」
カンクロウ「少年? ヘッ! それは美少女、またの名をカンクロウ夫人って呼ぶじゃん?」
我愛羅「?」
テマリ「カンクロウッ!! 今からアンタの血をぶちまけてやるから姉ちゃんの部屋に来なッ!!!!!!!」
カンクロウ「今行くじゃ~ん! ……じゃ、行ってくるぜ」
人生に喜びを見出したカンクロウ。
もはやテマリの鉄扇なんか怖くもなんともない。
だってこんな自分を認めてくれる女性に出会えたのだから……。
カンクロウは鼻歌交じりに部屋を出た。
我愛羅「……やはりアイツのことはよく分からんな……」
そう言って我愛羅は写真をそっと机に置いた。
※EDテーマ『流星』
♪アイビリッビュアップローミスッ!
イットゥーハットギーブミッカーレジッ!
オールウェイズ、アイフィーリットゥ
ザ・プレッシャスタイム ウィッジュー……
・たちどぉまぁった…… かぁたにぃ~ ……うぅん……
・明日へむかぁう風ェ…… を感じぃてぇたぁあ
街のォあかぁり、ほぉしくずみぃたいにぃ~……
二人つぅつぅむうけどー!
、_ト、ト、,,
、__トj;;;;;;;;;;;;;;;;;V;y、
_z;;;;;;;;;;;∠{∴ ̄',',ヽ
zrtォゞ'‐'゚′ `v;;;;;;;ゝl| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄i ! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ノ\____ノ;;}rく`ー―‐-、'´tY;ゝ| ‘, ノ
/ ̄;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,r-ィ;;;/!、-――-,、 ヽrwi ||_______ ` ------ " _______
'´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/,;;;/ ハ\_ _/___>、f´ j::||_:::::::::::::::::::::::::::.ヽ. ノ.:::::::::::::::::::::::::::::::::
__/,;;;;/ '._≧二二ニ! /.::ヾ'.::.`ヽ::::::::::::::::::::::::::`ー――一 ゜.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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――'、 ̄ ̄Y`く`、 ヽ }77777f ̄ ̄Y////}_'/_/:i:i:i:i\!:jj::::::ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/////}}. }ヽ. ヽ Yj/\―‐゙-ァ―/ ̄i¨` ´ /:i:i:i:i/´  ̄ ̄ `ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 ̄ ̄`″―〈 ̄ヽノイ´`/ / |:i:i:i:| /:i:i:i:i/ ‘,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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ノ、)ヽ二/フ_,ィヽ′ 、゙! |/ |:i:i:i:i/ /ー. ‘, ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〈ー、 r--'イУ`ヽΥノ l |゚ ゚!:i/ /´ヽ. ` ‘,
} ー、`ー'}ヽ /. | __j |゚ /{、_ _/ ト、 ハ
|ー~ ハ),、ヽr´ ,′__「:i:i:i:ム /, V }
| (ー-ノ/、メ -' { / V:i:i:i:iム _, ∧ /¨〉
ゝ、_/-‐'´ } 、_} V:i:i:i:iム / ∨ / '/ヽ
| 、_ }` V:i:i:i:iム イ ヽ/ /V) r'ム
_|___}__V:i:i:i:iム__ / 〈 /ゝr' 辷ヽ‘,
// | O | |丁 ̄| | `iY Yー、⌒ `’ ‘、
ノj___!O__!_|__j__,l_j__!{ /fヽ-’_∠ ,f′
// ,' / / / !_ j | ヽ } /く r-、 ヽ/
i l i ,O i j ,′ | | i ! ,イ ̄ く ノ /
. ,゙,′| i | | l | | | I /、_ (_ノ /
,' j | lO | | l | | | ト,く_ヽ `ヽ /
i l | l | | l | | __jr┴、ノ ヽ_r'´/
,゙ l | lO | | l |_/_\ ̄`′t‐、/
i l、 V! i | l / ___i ヽ.\ rーク/
l ハ ∧Ol | l `´/ ,. \\7/
l ,゙ V Ⅵ. | l ry'´ __´ , / .>、ノ
l ! /\ ヾ!. | l ヽ/ / ,、' _ /.i
l ! i \! ,|/ ,! | `´ Ll |_j l
| ! ! iヽ! .| ! | | .|
・それぞれぇにぃちぃがう、う~……
・かがやきぃ~がぁあ~るとぉおぉ~……
ッわらうきぃみがぁあ~
いぃ~ちぃ
ばぁ~ん
まあぶしく見えるよぉお~!
,r'´,r- 、,,_ _,, - 、\_
//  ̄ _,,r \.ヽ、
// '" \ i
,レ' ,rミコ、 ,,==、 ヽ
/ , / `' ヽ ヽ
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♪・夢はッりゅうッせ・いのーよおぅに・い~……
あ・めあがりぃーの虹ーのよにぃ~……
こぉのッ! こぉッころに
ひぃ・かぁ・りぃを~ つう・れぇ・てくるぅ~
,,.. -‐''''''‐ 、
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i / //i / /..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:|
♪・迷いつぅづけるーことがぁあ~
ひ・とつの こぉッたぁえぇになるよぉお~…… ッゴハーブンッゴハーブン
ごぉ~まぁか~したりぃい~し・なぁいとぉー
ち・かぁうよぉお~……
オールウェイズ、アイフィーリットゥ
ザ・プレッシャスタイム ウィッジュー……
,イ ,.......イ ___
, ./ / / :.:.:/ ,..--:. ̄:/
/l / l/ :.:.∠/:.:.:.:.:.:.:.:.:/
/ l / :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄:.`:.ー
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***
白「では卒業試験は魔鏡氷晶です。順番に試験室に入ってきてください」
生徒「できねえよそんなのッ!!」
白「そうやって駄々をこねる悪い子は、再不斬さんに食べられちゃいますよッ!!」
ウワー! ヤダー!!
イルカ「あの、白先生……それはちょっと厳しすぎやしませんか……」
白「まったく……イルカ先生は優しすぎるんですよ……」
イルカ(っていうかその術、血継限界なんだけどなぁ……)
終劇
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