長机にずらりと並ぶ上忍・特別上忍たち。
中央には神妙な面持ちの五代目火影、綱手がいた。
カカシは愛読書、イチャイチャシリーズの最新刊を軽くたたきながら説明を続ける。
カカシ「……とりあえずこの本をすべて回収しないことには騒ぎは収まりません」
綱手「……」
綱手はこめかみを押さえながら溜息をつく。
アスマ「あいつ、ホントに何やってくれてんだ……」
イビキ「まったく……」
ガイ「青春だなァ!」
配られたその本に軽く目を通しながら、上忍たちも頭を抱え込んだ。
伝説の三忍の一人、自来也が描くこのイチャイチャシリーズは五大国でも非常に高い知名度を誇る。
その綿密な取材に基づくリアルな描写は世の男どもの心と股間をガッシリと掴んで離さない。
木の葉の里でも18歳未満は購入できないことになっているものの、別に禁書扱いになっているわけではなかった。
――しかし、今月の頭に刊行された最新刊『イチャイチャユニバース』は、問題まみれのとんでもエロ小説だったのだ……。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1417019783
綱手「すぐに禁書令を出そう。それから本の回収は18歳以上の中忍に任せる。責任者は……」
カカシ「うみのイルカが適任でしょう。アカデミー時代のシカマルを担当していましたから、手を抜いたりはしないハズです」
綱手「……分かった。あとでその旨を伝えろ」
テキパキと指示を出す綱手。
慌てずどっしりと構えるその姿は、流石は火影といったところだ。
綱手「……さて、問題になってくるのが……」
ここで綱手は頭を悩ませる。
綱手「……砂隠れの里が、当然自来也、ひいては木の葉にまで敵意を抱くことだ……」
しん……と場が静まる。
当たり前だ。
今まで様々な衝突はあったものの、なんとか木の葉と砂は良好な関係を維持してきた。
しかし、風影の姉の情事について赤裸々に語ったこの出版物を木の葉の忍が書いたとあっては、当然砂は黙っていないだろう。
――しかも実名。
しっかりと奈良シカマルとテマリの名前が刻み込まれ、ご丁寧にノンフィクションとまで書いてある。
(……名前くらい伏せろよ、自来也さま……)
会議室は重たい空気に包まれた。
綱手「木の葉を守るためには自来也……いや自慰也の首を手土産に持っていくしかない」
アンコ(じ、自慰也……?)
綱手「誰か、自慰也暗殺の任務を引き受けてくれる者はいないか?」
綱手は淡々と告げる。
昔のチームメイトであるが、全然自来也に情なんか沸かない。
あんな奴、早く死んだ方が世のため人のためなのだ。
アスマ「……」
紅「……」
ガイ「……」
カカシ「……」
しかしなかなか手を上げるものはいなかった。
自来也を殺すことには皆異論はないのだが、相手は何といってもあの伝説の三忍だ。
自分の班に死人を出したくはない……。
カカシ「……我々が出向いていくと警戒されるでしょう。できれば寝首をかくことが出来るようなものの方が……」
綱手「……というと?」
カカシ「例えばナルト。アイツは自慰也さまの弟子ですから、警戒されることなく近づけます」
弟子に師匠を殺させようとするカカシ。
忍の世界はかくも残酷な物なのだ。
綱手「しかしナルトだけではもしもの時に返り討ちにあうかもしれんぞ……?」
ガイ「……ならうちのリーとネジも同行させましょう。アイツらは相当な戦力です」
カカシに負けていられないと、ガイも班員を推薦する。
アスマ「それなら今回の事件の責任の一端がある、シカマルにも行かせます」
紅「あと自慰也様を見つけなくてはいけから、知覚タイプも必要ね」
シノとキバを推薦する紅。
会議室は段々、子どもたちだけなら警戒されないだろうという思考に移り変わっていった。
チョウザ「それならうちの子にも行かせよう。どうせ自慰也はろくな奴じゃないんだ。殺して手柄を上げさせたい」
こうして本人たちの知らぬところで、自来也ぶっ殺し隊は結成された。
***
一方砂隠れの里も、自来也に対する殺意に満ちていた。
風影の屋敷の前に里中の者たちが集まり、自来也暗殺決起集会が開かれる。
皆、心労で寝込んでしまったテマリに同情し、涙を流し、あるものは勃起し、自来也を殺せと叫ぶのだった。
我愛羅「皆、よく聞いてくれ……」
バルコニーに現れた我愛羅。
その途端、嵐のような拍手が巻き起こる。
我愛羅「お前たちがテマリのために声を張り上げてくれることを、俺は肉親として嬉しく思う。しかし相手は木の葉の伝説の三忍、自来也だ。そう簡単には殺せないばかりか、こちらに死人が出ることも十分に考えられる……。大切な民が死ぬ……それだけは風影として看過することはできない」
静まる屋敷前。
ああ、風影様はわたしたちのことを一番に考えてくださる……。
その懐の広さに砂の民は忍び泣いた。
我愛羅「……そこでだ。俺は死んでも全く問題のないやつにこの任務を任せようと思う。……どうだ?」
その言葉が出るや否や、ワアアアアアアッと歓声があがる。
せーのッ!!!!!!!
オ・ナ・ロウッ!!
オ・ナ・ロウッ!!
オ・ナ・ロウッ!!
鳴りやまぬオナロウコール。
皆がオナロウの登場を心から待ち望んだ――。
オナロウ「すごい人気じゃん?」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!
バルコニーの奥からゆっくりと姿を現す黒子姿。
民全体の祈りに応え、カンクロウが登場した。
飛ぶわ、飛ぶわ。
バナナの皮に熟れたトマト。
果ては手裏剣にクナイまで。
オナロウ、この野郎ッ!!
自来也を殺してお前も死ねッ!!
温かい声援が響く。
我愛羅「カンクロウ、この任務を任せられるのはお前しかしない……」
我愛羅がカンクロウの肩に手を乗せる。
カンクロウ「わかってるよ。……ま、これまでのことをチャラにしてくれるってんならやるしかねえもんな」
我愛羅「チャラにはせん。さっさと行け。お前がいるとテマリの体に障る」
こうしてカンクロウは砂隠れの里すべての期待を背負い、この自来也暗殺のために旅立った。
誰か前スレくれ
詳細だけでも
>>22
カンクロウ「黒蟻いじくってたら閉じ込められたじゃん」
http://elephant.2chblog.jp/archives/52078981.html
テマリ「最近、我愛羅の部屋が臭い」
テマリ「最近、我愛羅の部屋が臭い」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416149858/)
カンクロウ「テマリのヌード写真、いくらで買うじゃん?」
カンクロウ「テマリのヌード写真、いくらで買うじゃん?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416415734/)
テマリ「当たったんだよ、一泊二日のペアチケット!」
テマリ「当たったんだよ、一泊二日のペアチケット!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416572750/)
***
「頑張れよ、お前達!」
「里の命運がかかってるぞ!」
木の葉の人々の声援を受けながら、ナルトたち自来也ぶっ殺し隊は里の門を出た。
しかしシカマルを除く6人はあまり乗り気じゃなさそうな面持ちだった。
シノ「上からの命令で自来也様を殺すことになったわけだが……」
ナルト「俺ってばあまりこの仕事したくねーな……。エロ仙人には色々と世話になってるから……」
チョウジ「僕もこの前、自来也さまにアイス貰ったからな……。シカマルとテマリの話したら」
キバ「それにイチャイチャシリーズの著者を殺しちまったら、もう楽しみがなくなっちまうぜ」
リー「精通の思い出です」
ネジ「ああ。今まで尿を注ぎだすしか能がないと思っていた器官の本当の役割を教えてくれたのも、あの本だった」
自来也に対して抱く、それぞれの思い。
一緒に修業した日々。
友人の痴態を根掘り葉掘り訊かれたあの日。
布団の中で懐中電灯で照らしながら読んだイチャイチャパラダイス。
殺したくないのだ。
男子の欲望の代表のようなあの男を。
シカマル「なに言ってんだ、てめえら! 世界中に俺の床事情を拡散しやがったんだぞ! もっと恨めよ!」
怒りに燃えるシカマル。
カカシにイチャイチャユニバースについて尋ねられた時、彼はあまりの衝撃に吐いた。
リー「いいじゃないですか、陰茎の大きさを誇張してくれたんだから」
ネジ「まあ、あれはやりすぎだな。『ズボンを脱ぐと、そこにはヘラクレスの腕が生えていた……』ってどんな描写だ……」
シノ「……それよりもオリジナル体位の『ひこうき雲』が気になる。教えてほしい」
シカマル「お前ら読んでんじゃねえッ!」
しっかりと熟読してきた6人。
禁書扱いになる前に皆でビブリオバトルをした際、皆が同じ本を持ち寄ったのだった。
シカマル「……とにかくこれは正式な任務だ。わざと自慰也の野郎を逃がそうとしやがったら、反逆罪だからな」
ナルト「へいへい……」
ぷいっと顔を背け、黙々とシカマルは前を歩く。
6人も、ポッケに片手を突っ込み、モゾモゾさせながらあとに続いた。
***
自来也(ぬふふ……堪らんのぉ……///)
ガマ仙人こと自来也は、今日も雲隠れの里の銭湯の脱衣所にいた。
今は変化の術で体重計に化けている。
自来也(踏みつけられながら下から眺める……この上ない贅沢だのぉ……///)
テンテン「……この体重計、やけにでかいわね……」
テンテンは、目を細めて体重計を睨む。
彼女はちょっとした任務のためにこの国へ来ており、一段落がついたのでここに立ち寄ったのだ。
テンテン「……それにしてもなかなか筋肉がつかないな~……。やっぱり女は不利よね」
自分の筋肉量をチェックしてから浴場の扉を開ける。
いやいや、今のままで十分だ……。
テンテンの知らないところで、体重計の真ん中辺りに妙な突起が出来た。
カンクロウ「ティッシュいるか?」
ぼふんッという煙とともに、扇風機に化けていたカンクロウが姿を現した。
既に右手で自分を慰めている。
自来也「ん? いや~すまんのぉ///」
術を解いて、快くティッシュを受け取る自来也。
彼もまた、右手で下腹部をしごいている。
カンクロウ「体重計に化けるなんて、やるじゃん」
自来也「ワシは経験を積んどるからの。それにしても扇風機に化けるお主もなかなかの着眼点だのぉ///」
互いに褒め合う自来也とカンクロウ。
オナニストに生まれ落ちた者同士だからこそ、相手への尊敬の念が沸き起こる。
カンクロウ「女の体に息を吹きかけるのが楽しいからな。タオルが飛んでいくところを想像すると、これまたイケるじゃん」
自来也「ワシはそれに25のときに気づいたが、お主はまだ若いのになかなかやりおるわい。どれ、一緒に浴場を覗くとしよう」
***
リー「手がかりも何もないんで、とりあえず雲隠れの里にでも行きませんか?」
小一時間ほどあてもなくブラブラと歩いていたぶっ殺し隊だが、突如リーが雲隠れの里で探すことを提案した。
キバ「なんで雲隠れなんだよ?」
ネジ「あそこには父上やヒナタ様のことで因縁がある。できれば行きたくないのだが……」
雲隠れ行を渋るネジ。
ナルトはビーとの交流があるものの、ネジのことを考えるとあまり行きたいとは思わなかった。
リー「今日はテンテンが雲隠れの里に一人で遣いに行っているのを思い出したんです。かよわいくノ一が異国でたった一人。この意味がわかりますか? ///」
何も言わずに雲隠れの里に向かって歩き出す一行。
シカマルとチョウジ以外は道中、必死で寂しい女性を口説き落とす言葉を考えていた。
***
ウィ――――ン……
テンテン「あははははははは……。きもてぃー……」
ガタガタとマッサージ機に揺られるテンテン。
マッサージ機に化けた自来也も気持ちよさそうに体を揺すっている。
カンクロウ(くそ……。マッサージ機は思いつかなかったじゃん……)
カンクロウは最初、牛乳を売っている自販機に化けて自分のしぼりたてを飲んで貰おうと躍起になったのだが、流石にそれは現実的とは言えなかった。
寂しげに自来也とテンテンを見つめるカンクロウ。
今の彼には周りに気づかれないようにシコるスリルを味わうほか無かった。
自来也(心配するな、カンクロウ……。オナニストは失敗を重ねて大きくなっていくんだからのぉ……)
***
木の葉の里を出てから2日経って、ようやく一行は雷の国、雲隠れの里についた。
キバ「やっとついたぜ……」
シノ「えらく時間がかかったものだな……」
シカマル「お前らが一時間に一回のペースでオナってたからだろうが……」
ネジ「ティッシュも底をついた。補充しておかねばなるまい……」
歩きすぎて足は痛いし股間も痛い。
持ってきた食料も全部平らげてしまったため、みんなグロッキーな顔をしている。
チョウジ「腹減ったなぁ~……」
ナルト「とりあえずラーメン屋を探すってばよ……」
リー「テンテンはまだ何日か滞在する予定になっていましたから、そう急ぐ必要もないでしょう……」
入国手続きを手早く済ませ、彼らは商店街へと向かった。
***
自来也「冒険心も大切だが、後々のリスクも考えてオナる。これがまぁ、ネガティブオナニストの思考だのぉ」
カンクロウ「ネガティブオナニスト……?」
自来也「そうだ。精力……言わば下半身のチャクラ量には限りがある。温存しながらゆっくりと自慰を楽しみたいって奴はこぞってこの思考だ」
見晴らしのいい丘の上で、カンクロウは自慰に関する修業を受けていた。
爽やかな風が、露わになった二人の股間を優しくなでる。
自来也「しかしお前の場合、そのチャクラ量が桁外れにデカい。だから更なる刺激を求めて修業した方が、お前にはピッタリと言うわけだ」
カンクロウ「そういうことなら今までにも何回かやって来たじゃん」
カタカタカタカタ……
そう言ってカンクロウは烏に向かって腰を振って見せた。
中には数えきれないほどの仕込み針。
一歩間違えたら息子は2度と立ち上がらないというスリルが、カンクロウを強くする。
自来也「ふふふ……しかしそれではまだ本当の冒険とは言えんのぉ」
カンクロウ「本当の冒険……?」
自来也「そう。確実に大変なことになると分かったうえでやってみる。これが本当の冒険だ。見ておれ」
そう言って自来也は右手にチャクラを込めた。
キイイイイイイイイイイイイイイイン……
チャクラエネルギーで出来た球体が作り上げられていく。
カンクロウ「こ、これはナルトのッ!?」
自来也「おお! ナルトの螺旋丸を見たことがあったか! なら話は早い」
螺旋丸にいきり立ったナニを近づける自来也。
誰がどう見たって大変なことになる。
カンクロウ「や、やめろエロ仙人ッ! そんなことしたらッ!!」
自来也「螺旋丸ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ずこんッ!!
物凄い音を立ててナニをぶち込む。
自来也「ぬわあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!! ////」
白目を剥く自来也。
口からよだれを垂らして恍惚状態になっている。
カンクロウ(こ、この俺の想像の遥か先を行く……。この爺さん、本物じゃん……)
カンクロウは確かに戦慄した。
***
自来也「はぁッはぁッ……どうだ……?」
カンクロウ「す……すげえじゃん……。……痛みとかはどうなんだ?」
自来也「死ぬほど痛い」
カンクロウ「だろうな」
ビクンビクンと震える自来也のイチモツをマジマジと見ながら、カンクロウは身震いをした。
カンクロウ「……これ、俺にも教えてほしいじゃん」
***
テンテン「はぁ――……だるう……。なかなか話がまとまんない……」
外はもう真っ暗だ。
小ぢんまりとしたバーで、テンテンはジンジャーエールを飲んでいた。
途中まで任務である雲隠れの里との話し合いは順調にいっていたのだが、もう少しというところで話がこじれてしまった。
しばらくは木の葉に帰れそうにない。
テンテン「やっぱり慣れない土地ってのは嫌いだわ……。知り合いがいなくて寂しいし……」
マスター「……」
トン……
テンテン「!?」
小さな音を立てて、マスターはカクテルグラスを置いた。
中には得体の知れない白濁液が入っている。
テンテン「……あの、私こんなの頼んでないんですけど……。それになんか滅茶苦茶生臭いし……」
マスター「……あちらのお客様からです」
テンテン「え?」
カウンターの奥の方に目をやる。
コスコスコスコスコスコスコスコス……
ロック・リーが下半身丸出しでこっちを見ながらシコっていた。
テンテン「リー!? ちょ、何やってんのっていうか前隠しなさい! 前!!」
突然の襲来に度肝を抜かれる。
何故ここにいるのかはさておき、バーで自慰行為にふけるのは健全じゃないというかなんというか、とにかく頭おかしいと思う。
リー「一人寂しく飲むあなた。そんなあなたをを温めます」
テンテン「何キメ顔してんのよッ!! とりあえずズボン履いて来いッ!!」
クナイやら手裏剣やらを大量に投げつけられ、リーは「おわあッ!」と言いながら逃げていった。
***
テンテン「な、何だったのよアイツ……」
出口を見つめながらジンジャーエールを一口飲む。
さっきまでの寂しさはどこへやら、今は恐怖と嫌悪感に支配されている。
マスター「……」
トン……
テンテン「!」
ビクッ!
テンテンの体が自然にこわばる。
また白濁液が入ったグラスが4つ前に置かれた。
マスター「……あちらのお客様方からです」
振り返ると、右後ろのテーブル席に知り合いの6人が座っていた。
普通に座っているのがシカマルとチョウジ。
下半身丸出しでシコっているのがナルト、ネジ、キバ、シノであった。
テマリ「ひいいいッ!!!」
咄嗟に投げつける雨あられのような手裏剣の束。
彼らもまた「おわあッ!」と言いながら逃げていった。
テンテン「ほ……ホントに何なのよ……」
肩で息をするテンテン。
もうこのバーには二度と来ない……。
彼女はそう誓った。
***
パチュンッ!!
勢いよく水風船が割れ、周りに水が飛び散る。
カンクロウ「なぁエロ仙人……。こんなんでホントに螺旋丸なんかできんのかよ? 簡単すぎじゃん」
自来也「あ、ああ、もちろんだ。あと2、3個割ってみろ」
カンクロウ「もう10個近く割ってるじゃん……」
手の上でチャクラを回して水風船を割るこの修業。
修業の第一段階だが、本来こんなに簡単に行くはずはない。
初めてカンクロウが割れたと言ったとき、自来也は耳を疑った。
自来也(お、恐ろしい才能だのぉ……。修業開始15分でもう割れるようになっている……)
パチュンッ!!
パチュンッ!!
終いには片手に載せた途端に弾けるようになってしまった。
***
トントン……
ノックの音が部屋に響く。
テンテン「はーい」
ガチャリ
民宿に泊まっているテンテンは誰だろうかと訝しみながらドアを開けた。
テンテン「……」
バタンッ!!
即座にドアを閉めるテンテン。
顔じゅうから汗が噴き出す。
リー「な、何で閉めるんですかッ!?」
ナルト「開けてくれってばよ!」
シカマル「テマリに訊きてえことがあんだよ」
シノ「自来也さまについてだ……頼む」
真面目な面持ちで頼み込む7人。
何か事情がありそうだ。
ギイイ……
テマリ「じ、自来也さま……?」
警戒心丸出しでテマリが顔を覗かせた。
どうやら今度は皆ちゃんとパンツとズボンを……。
テマリ「あッ! ネジッ!! ズボン履けッ!!」
ネジ「さっきバーの前に脱いで置いておいたんだが、浮浪者に持っていかれたらしい。お前の奴を貸してくれ」
堂々と答えるネジ。
流石は木の葉最強の日向一族だ。
なかなか立派なのがぶら下がっている。
テマリ「……」
テマリは露骨に嫌な顔をしたが、このままにしておくのも見苦しいので自分のズボンを貸し、一行を部屋に入れた。
***
テンテン「そういえばシカマル、あんたテマリと随分仲がいいみたいね///」
みんなにお茶と肉まんを出しながら、テンテンはニヤニヤしながら尋ねる。
シカマル「べ、別にそんなんじゃ……///」
熱い茶をすすりつつ、顔を逸らすシカマル。
今は特にそんな話はしたくない。
テンテン「オリジナル体位の『郷愁』ってどんなのか教えてほしいんだけど///」
シカマル「お前も読んだのかよッ!! ///」
シカマルは茶をブ――ッと吹き出した。
キバ「あ、すまん。俺が勧めた」
テンテン「ただのエロ小説かと思ってたけど、まさか知り合いが主人公とはね……。今持ってるけど、朗読してあげようか?」
シカマル「やめろッ! 絶対にやるなッ! ///」
シカマルは頭を抱え込む。
くノ一にまで広まってるようじゃ、もう俺は恥ずかしくて生きていけねぇ……。
チョウジ「訊きたいのはその本に関することだけどね。それ、禁書になったって知ってた?」
テンテン「え、そうなの?」
シノ「今、その本が原因で砂と木の葉の間に緊迫した空気が流れている。……なぜならその相手が風影の姉だからだ」
リー「そこで著者の自来也さまを抹殺するべく、僕たちは当てもなくやって来たのですが……」
おおまかな流れを説明するぶっ殺し隊。
つまるところ、この辺りで自来也を見かけたら教えて欲しいとのことだった。
>>110
すいません、間違えました。
テンテン「うーん……今のところは見てないわね」
ネジ「そうか……。まぁここに数日とどまる予定だ。もし見かけたらここの民宿に連絡を入れてくれ。それから出来ればパンツも貸してほしい。どうも落ち着かん」
テンテン「誰が貸すかッ! なんで女子のパンツ履いて落ち着くのよッ!! ///」
ネジ「履くんじゃない。被るんだ」
テンテン「尚更ダメに決まってんでしょッ!! ってそこッ! 勝手に人のタンス開けるなッ!! ///」
下着を物色するナルト。
肉まんにイチモツを突っ込みだすリー。
結局一行はブチ切れたテンテンに追い出されてしまった。
***
ッパァアアアアンッ!!!!!!!!!!
カンクロウ「おッ! やっと割れたじゃん! これは意外と難しかったな」
思い切り破裂するゴムボール。
「威力」を持たせることを目的とした第2段階の修業なのだが、休まずに励んで6時間後、遂にカンクロウは割れるようになった。
自来也(も、もうゴムボールまで割ってしまったか……。こりゃあもう明日には螺旋丸を習得しそうだのぉ……)
あまりの成長スピードに自来也は驚愕する。
――――――――
―――――――
大ガマ仙人「……では伝える。ワシの夢ではエロいだけのお主もいずれは立派な忍になる。それに一人前に弟子を持つことになるのじゃが…」
自来也(エロいだけって……。そういうことはしっかり覚えてるんだから……。ったく……)
大ガマ仙人「その弟子は将来忍の世に大きな変革をもたらす忍になる。夢ではそう見えた」
自来也「変革?」
大ガマ仙人「そいつ一人のせいで5大国は揺らぎ、世の中の性事情は大きく変わるじゃろう……。お主を越え得る、最低の変態野郎だ……」
―――――――
――――――――
カンクロウ……予言の子は間違いなくお前だ……。
カンクロウ「……」
自来也「おっと!」
フラッと倒れそうになるカンクロウ。
それを自来也は慌てて支えた。
全く無茶しおって……。
無理もない。
ぶっ続けでチャクラを放出しまくってるのだからのぉ……。
少し休憩がてら、こいつと映画でも観に行こうか……。
***
テンテン「ん――ッ! やっと終わったぁッ!!」
話し合いが何とかまとまり、テンテンは大きく伸びをしながら会議室を出た。
本当はもう木の葉に帰ってもいいのだが、リーとネジに任務が入っているということはしばらくフォーマンセルの任務はなさそうだ。
その上この里にもだんだん慣れてきた。
せっかく経費で落ちるんだから帰る前に色々遊んでおこう!
***
テンテン「……で、なんであんたたちが待ち構えてんのよ……」
嫌そうな顔で相手を睨む。
目の前にはぶっ殺し隊が立ちふさがっていた。
テンテン「まだ懲りてないようね……」
スッと忍具を取り出すテンテン。
またクナイでサボテンみたいにしてやろう……。
リー「あ、待ってください! 違うんです! 今回はチンチンに性的嫌がらせをしようとかそんなんじゃなくてですね!」
テンテン「だれがチンチンよ! もうすでにセクハラ気味なんだけど!!」
キバ「そう怒んなよ、チンチン。たまには息抜きに映画でも行かねーかと誘いに来てやっただけだ」
ナルト「あと俺たちあんま金ねーから、経費で奢ってもらおうと思って」
テンテン「あんたら、自来也さま探すんじゃなかったの……?」
普通に遊んでるだけのぶっ殺し隊。
意欲に燃えるのはシカマルだけで、あとはみんな穏健派。
一日どのように過ごすか多数決をとった際、1対6で映画にきまった。
民主主義とは優しいものではない。
多数決に基づくマイノリティの抹殺にこそ、その極意があるのだ。
テンテン「まあ丁度こっちも暇になったしね。いいわ。つき合ったげる」
***
映画館についた一行は、早速何を見るかで揉めていた。
シノ「俺は断然、この蟲に人間が襲われるパニック映画がいい。なぜなら衣服を食い破られていくヒロインに興奮すると評判だからだ」
ナルト「そんなキモイの見たくないってばよ! それよかこの『ラーメンとザー○ン3』のほうが……」
リー「1と2見ましたけど、見ていてあまり気持ちのいいものではありませんでしたよ?」
ネジ(……両方の映画の出演者にヒアシ様の名前がある……)
何やらマニアックな映画がずらりと並ぶこの映画館。
どれもこれもR18指定になっている。
テンテン「私としては『美少年忍者2-快楽忍具責め-』がオススメね」
キバ「それ、姉ちゃんと母ちゃんが今度観に行くつってたな」
チョウジ「僕、ポップコーン買ってくるね」
シカマル「飲みもんも頼む。俺は緑茶で」
***
カンクロウ「今は映画なんかより修業の方が……」
自来也「まあそういうな。体を休めとかんと次の修業に支障が出る」
2人も映画館にやって来た。
カンクロウはあたかも映画に興味なさそうなそぶりを見せている。
……が、もちろんそんなことはない。
ちゃんとカンクロウの股間は硬化していた。
自来也「別々に見てもよいが、カンクロウ、お前ならどれを選ぶ?」
カンクロウ「これじゃん」
ビシッと指さすカンクロウ。
その先には『道4』があった。
自来也「……前作を見たことがあるのか?」
カンクロウ「いや……。直感でコレだと感じただけだ」
看板には青空と白い月と丘。
手前からずっと向こうまで小道が続いている。
自来也(やはりコイツには天賦の才がある……。すべてがいかがわしいラインナップの中でこれを選ぶとは……)
カンクロウ「エロ仙人はどれ見るじゃん?」
自来也「ワシもお前と同じやつだ。どれ、軽食でも奢ってやろう」
カンクロウ「すまねえな。じゃあ俺は箱ティッシュを買ってくる」
***
イヤアアアアアアアアアアアアア!!!
うじゅるじゅるるっぷぎぃえっ!!!!!!!
ナルト「」
キバ「」
シカマル「」
チョウジ「」
リー「」
ネジ「」
テンテン「」
シノ「ハァハァ……///」
結局じゃんけんに勝ったシノの趣味に合わせることにしたのだが、皆目が死んでいる。
ナルトは始まる前からパンツを脱ぎ棄ててスタンバっていたのだが、全く勃つそぶりがない。
テンテン「……エロさ以前に気持ち悪すぎて、ポップコーンが喉を通らないんだけど……」
ナルト「そのメロンソーダ、だんだん蟲の体液に思えてきたってばよ……」
チョウジ「やめろよ! 飲めなくなるだろ!」
ネジ「ヒアシ様、ホントにチョイ役だったな。陰茎をかじられて悶絶するだけとか……」
シノ「ハァハァ……見ろ。エロいぞ……///」
一人で興奮するシノは、2時間30分シコり続けた。
***
カンクロウ「ぬっほおおおおおおおおう!! ////」
自来也「おっほほほほーうッ!!!!! /////」
コスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコスコス
一方、誰もいないスクリーンで盛大にシコリまくる2人。
あまりに過激な内容のため、検閲に引っかからないようにタイトルと看板で誤魔化す『道』シリーズ。
実はリアルで盗撮映像なんかが紛れ込んでいたりするから、たまに知り合いを目撃してしまったりする。
カンクロウ「あ、あの女、どっかで見たことあるじゃん! ///」
自来也「おお!! ありゃあ木の葉のシズネだのぉ!! お宝だ!! ///」
早くもティッシュは無くなろうとしていた。
***
キバ「あ――気持ちわりぃ……」
ナルト「やっぱ『ラーメンと○―メン3』の方が……」
リー「それも十分気持ち悪いんですけどね……」
3番スクリーンから出てきた一行はシノを覗いて皆やつれ果てていた。
丸出しのナルト、リー、ネジ、キバのイチモツは垂れ下がっている。
テンテン「っていうか、早くズボン履きなさいよ……」
シノ「それは無理だ。なぜならまだ余韻があるからな……」
歩きながらまだシコり続けるシノ。
周りの目が冷やかだ。
シカマル「映画は観たんだ。そろそろ自慰也を捜すぞ」
自来也が館内にいるとはつゆ知らず、彼らは映画館を出て捜し歩いた。
***
自来也「良かった……///」
カンクロウ「実に良かった……///」
ぶっ殺し隊が外へ出てから15分後、自来也とカンクロウは満面の笑みで4番スクリーンから出てきた。
あとで清掃員が残してきたティッシュの山を涙目で片づけることになるのだが、そんなことはお構いなしだ。
カンクロウ「あのシズネとかいう女、盗撮されてるとも知らないで銭湯ではしゃぎ回ってたな///」
自来也「貸し切り状態だったようだしのぉ。それに綱手のせいでストレスが溜っとるんだろう。無理もない///」
映画のなかで、シズネは体中に石鹸を塗りたくり、腹ばいで床を滑っていた。
壁に頭をぶつけて「あひぃ~」とか言っているシーンで、カンクロウは2回抜いた。
自来也「どれ、また修業に戻るとしようかのぉ! 次は第3段階の修業だ!」
カンクロウ「おう!」
ちなみに翌日から、この映画館内での禁止事項に「シコらない」が追加された。
***
エロ仙人ならきっと風俗にいるってばよ!
という意見に賛同したぶっ殺し隊は、翌日入念に体を洗って歯を磨き、服にアイロンをかけた。
テンテン「……」
そんな七人を白い目で見つめるテンテン。
捜すだけなら別にサービス受けなくてもいいでしょ……。
なにワクワクしてんのよアンタら……。
テンテン「だいたいシカマルッ! あんたにはテマリがいるでしょーがッ!!」
シカマル「挿入はしない。つまり浮気じゃねえ」
意味の分からん理論で股間をパンパンに膨らませているシカマル。
流石はIQ200だ。
自来也への怒りもあるのだが、今はそれどころじゃない。
テンテン「チョウジッ! アンタもシカマルに言ってやって!!」
チョウジ「無駄だ。僕の性欲はさっきの百倍強い」
唯一そういったことに興味が無さそうなチョウジも、あまりの期待値に今は超チョウジモード。
背中に生える羽は、それはそれはきれいだった。
ナルト「大丈夫だってばよ! ゴムつけるし」
シノ「……それにここは雲隠れの里。テマリに知られる心配はない」
ネジ「俺の柔拳も、ちんぽこだけは剛拳と言ったところか……」
キバ「赤丸に腰を振る毎日にさよなら! ひゃほー!」
リー「テンテンが相手してくれるってんなら、僕はそれで我慢しますよ?」
***
10分後、顔面をボコボコに殴られたリーを含むぶっ殺し隊は、風俗店に向け、いつもの走り方で駆けていった。
***
キイイイイイイイイイイイイイイイン
カンクロウ「つ、遂に出来たじゃん……」
自来也「す、すごい……」
黙々と修業を続けていたカンクロウの右の手。
その手の中には今、チャクラの形態変化を極限まで高めた螺旋丸がものすごい速度で回転していた。
自来也(あの映画を観てから、カンクロウの成長スピードは格段に上がった……。この螺旋丸もナルトやミナト、それにワシの奴よりも数段ヤバそうだ……)
カンクロウ「こ、コレに俺のナニを……」
ズボンをゆっくりと脱ぎだすカンクロウ。
しかし自来也はそれを止めた。
自来也「今はやめておけ。疲れ切った体でぶち込もうもんなら、まず間違いなく死ぬ」
カンクロウはコクリとうなづいた。
いつの間にか夜が明けている。
カンクロウはこんなに綺麗な朝日を見たことはなかった……。
***
ナルト「あ――……太陽が黄色いってばよ……」
フラフラと風俗店から出てくるぶっ殺し隊。
皆腰に手を当てて呻いている。
リー「何が『挿入はしない』ですか……。自分ルールは守ってくださいよ……」
シカマル「状況に合わせて戦術は変えてくもんだろ……」
昨日の夕方に入店して、ついさっきまで己の忍道を貫いたことに皆誇りを感じているようだ。
こっそりテンテンの財布から抜き取っておいた札束も、今はオプションのせいで小銭になってしまった。
チョウジ「は、腹減った……」
ネジ「帰ったらヒナタ様に腰揉んでもらおう……」
キバ「結局自来也さまはいなかったな……」
テクテクと歩く一行。
そのときシノは前方に人影を見つけた。
シノ「……皆、アレを見ろ!」
シノが指を指す方向を、皆目を細めて見つめる。
丘の向こうから、こちらに向かって歩いてくるのが二人――。
ネジ「あ、あれは!!」
***
自来也「どうだ? 少しは疲れが取れたかのぉ?」
カンクロウ「いや、まだ体全体が気だるい感じがするじゃん……」
自来也「まぁあれだけの修業を短期間に一気に詰め込んだんだ。しばらくは体を休めた方がいいぞ」
カンクロウ「へッ、そう言って自分だけ風俗に行こうったってそうは行かないじゃん? 俺もついてくからな」
自来也「……呆れたスタミナだ」
修業を終えた二人は、一眠りしてから風俗店に向けて歩いていた。
丸出しの股間に当たる風が気持ちいい。
シカマル「そこまでだ」
カンクロウ「!」
自来也「!」
前方に突如現れた自来也ぶっ殺し隊。
皆、腰に手を当てながら戦闘態勢を取っている。
カンクロウ「な、なんだお前ら?」
キバ「俺たちは上から自来也さまを殺す命を受けてきた」
シノ「自来也さま……あなたに恨みはないが、ここで死んでもらう」
いつもと違う険しい面持ち。
ピシッと空気が凍り付くようだ。
自来也「……来い」
※BGM『GO!!!』
デケデ――――ン……
デケデ――――ン……
デケデ――――ン……
デケデンッ!!
ナルト「多重影分身の術ッ!」ボフンボフンボフンッ! <ウィーアーッ!>
100人を超えるナルトが自来也に向かって突っ込む
自来也「仙術、毛針千本!!」 <ファイティンッ ドゥリーマッ!>
それを自来也は針山のような体で破壊していく。
ナルト「ッ!」
自来也「螺旋丸ッ!!」 <たーかみをめーざしてッ!>
一瞬怯んだオリジナルを見つけ、ナルトの腰に思い切り螺旋丸をぶつける。
ナルト「ぎゃあああああああああッ!!! そこは今ダメだってばよ!!!」
ネジ「八卦空掌!!」ドンッ‼‼ <ファイティンッ ドゥリーマッ!>
即座に掌底を突き出し、衝撃波を飛ばすネジ。
身を翻して辛うじてそれを避けた自来也は親指をガリッと噛んだ。
自来也「口寄せの術ッ!!」バフンッ!!! <なーりふりッかーまわずッ!>
巨大なガマを口寄せし、上からネジの腰を叩く。
ネジ「ぎゃあああああああああッ!!! そこは今ダメだ!!!」
キバ「通牙ッ!!」ガガガガガ <ファイティンッ ドゥリーマッ!>
キバは体を回転させながら、自来也の背後から突っ込んだ。
しかし自然エネルギーを纏った自来也はそれを難なくかわし、すれ違うキバの腰に螺旋丸。
自来也「螺旋丸ッ!!!!」ズガンッ!! <しーんじるがぁまッまにッ!>
キバ「ぎゃあああああああああッ!!! そこはダメだろそこはッ!!」
♪オーリッ オーリオリッ
リー「木ノ葉烈風ッ!!」
チョウジ「蝶弾爆撃ッ!!」
シノ「寄壊蟲・鏃ッ!!」
シカマル「影真似の術ッ!!」
自来也「螺旋丸ッ! 螺旋丸ッ! 螺旋丸ッ! 螺旋丸ッ!!!!!!」ズガンッズガンッズガンッズガンッ!!!!
オーッジャスッゴーッマイッ!
四人「ぎゃあああああああああッ!!! 腰がああああああああああああああッ!!!!!!」
ウェイッ!!
ライヒァッ! ライナッ! (BAN!!!!!)
ぶっ放せライカ弾丸ライナーッ!!!
ライヒァッ! ライナッ! (BURN!!!!!)
ぶった切ってくぜゲッザファイアッ!!!
イヒァッ! ライナッ! (BAN!!!!!)
ぶっ放せライカ弾丸ライナーッ!!!
ライヒァッ! ライナッ! (BURN!!!!!)
ぶった切ってくぜゲッザファイアッ!!!
ストゥルルテーンテーン
デ――――ン……
自来也「はぁ……はぁ……ッ」
下半身丸出しで苦しそうに息を吐く自来也。
周りには下半身丸出しで腰を押さえながらピクピクしているぶっ殺し隊がいた。
自来也「お、終わったぞ……。カンク……」
自来也「!」
キイイイイイイイイイイイイイイイン
カンクロウ「……」
目の前には下半身丸出しで俯いているカンクロウの姿があった。
手には先ほどの戦闘中に作り上げたであろう、凝縮されきった螺旋丸が高速回転している。
自来也「ッ!」
咄嗟に高くジャンプして避けようとする自来也。
手から離れない螺旋丸を避けるのはそう難しいことでは……。
カンクロウ「傀儡螺旋丸ッ!!!」
カンクロウの手からチャクラの糸が伸び、螺旋丸がハンマーのように振り回される。
ズガンッ!!!!!!!!!!
物凄い閃光と共にそれは自来也の局部に直撃した。
自来也「ッ……」
カンクロウ「……エロ仙人……俺……ホントはアンタの命を狙ってきたじゃん……」
悲しそうにポツリポツリと言葉を紡ぐカンクロウ。
眼には涙が浮かんでいる。
自来也「……ふふ……知っておった……」
股間をスパークさせながら自来也は寂しそうに笑った。
カンクロウ「……エロ仙人……」
自来也「似た者同士、周りから疎まれる寂しさ・悔しさは分かる……。お前も仕方なかったんだろう……」
カンクロウ「……うっ……グスッ……」
カンクロウはあふれる涙を止めることはできなかった。
初めて俺のことを認めてくれたじゃん……ッ。
なのに……俺は……ッ!
自来也「ぬわあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!! ////////////////」
ビュルビュルと白濁液を撒き散らしながら吹き飛ぶ自来也。
快感が股間から弾け飛ぶように広がる。
彼は歓喜の雄叫びをあげて10M先に飛んでいき、大岩にゴチンと頭をぶつけて動かなくなった。
カンクロウ「俺も……けじめはつける……」
キュイイイイイイイイイイイイイイイッン……
再び作り上げられる螺旋丸。
先ほどよりも大きく、鋭い音がする。
近づく陰茎。
うぅ……正直メチャクチャ怖えッ……。
カンクロウ「エロ仙人……これがホントの冒険じゃん……」
修業の日々が走馬灯のように駆け巡る……。
カンクロウ「螺旋丸ッ!!!!!!!!!!!!!」
ズガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッンッ!!!!!!!!!!!!!!
カンクロウ「ぬっほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!! ///////////////」
***
痛ててて……。
股間が焼けるように熱い……。
瞼をゆっくりとあけるカンクロウ。
目の前には五代目火影・綱手がこちらをのぞき込んでいた。
綱手「おお! 気がついたか! 良かった良かった!!」
ど、どこだ……ここは……。
サクラ「師匠ッ!! 自慰也様も目をs」
綱手「あいつは覚まさなくていい」
即座に答える綱手。
おそらくこの後止めを刺すつもりなのだろう。
右腕の筋肉がギリリと筋張っている。
カンクロウ「い、いったい……」
綱手「カンクロウ、お前は自来也ぶっ殺し隊に力を貸してくれたそうだな! 協力、感謝する!」
事情がよく呑み込めないまま、カンクロウはベッドから上半身を起こした。
見ると股間は包帯でミイラのようになっている。
***
どうやら気絶して倒れている自分たちを見つけたテンテンが、木の葉の里まで運んでくれたらしい。
そして自来也は木の葉でも指名手配になっており、里から命を狙われていたそうだ。
カンクロウ「じゃ、じゃあエロ仙人はこのまま……」
綱手「もちろん今から始末する。それからお前には木の葉と砂の橋渡しになってもらいたい。良好な関係を崩したくないのだ」
カンクロウ「……」
チラリと横を見やる。
床にぞんざいに転がっている自来也が、天井を見上げていた。
綱手「さーて、お前には罪を償って死んでもらうが……悪く思うな」
ギギギ……
綱手の拳に力が入る。
カンクロウ「や、やめ……ッ!!」
自来也「一ついいか、綱手?」
突然、自来也が口を開いた。
綱手「……なんだい?」
自来也「殺される理由が分からん。なぜお前はナルトたちを差し向けた……?」
綱手はこめかみに青筋を浮かべながら、さらに力を入れて握る。
綱手「分かんないかい……? お前が書いた本がどこまで大変な事態を巻き起こしているのかを……」
自来也「……本?」
自来也はポカンとする。
演技でも何でもない、素の表情だった。
綱手「そう、本だッ! お前の書いたこのイチャイチャユニバースがッ!! 砂との戦争の引き金になろうとしていたのだッ!!」
バッ! と本を突き出す綱手。
しかし自来也には全く見覚えがなかった。
自来也「……ワシが最後に書いたのはイチャイチャタクティスだが……?」
綱手「……へ?」
焦る綱手。
何か話が分からなくなってきた。
綱手「い、いやでもお前、シカマルとテマリをモチーフって言うかそのまんま名前を出したエロ小説を……」
自来也「確かにワシも2人を主人公にして書こうと取材をしておったが……。まだ十分な情報が無いから書いとらんぞ?」
カンクロウ「よっこいせ……」
人知れずクラウチングスタートのポーズをとるカンクロウ。
綱手「え? え、でもその……」
自来也「それに実名なんか出さん。シコマルとテマンという名で書くつもりだった」
シズネ「それ、全然隠せてませんよ……」
自来也「先にワシの名を使って誰かが勝手に書いたようだのぉ……」
チラリと横目でカンクロウを見る。
カンクロウ「よーい……ジャンッ!!」
ものすごい速さでスタートを切ったカンクロウ。
しかし戸口にいたカカシにラリアットを食らって地面に倒れ伏す。
カンクロウ「うぎぎぎ……」
カカシ「はーい、そこまで。でも俺が気づかないくらい文体を似せるなんてやるねえ」
完全に手詰まり。
周りには伝説の3忍が2人とコピー忍者カカシ。
あと全裸で床を滑ってたねーちゃんと、頭がピンクい奴。
どこにも逃げ場はなかった。
カンクロウ「いいい、命だげは取らないでほじいじゃんッ!! お願いじゃんッ!!」
泣きながら命乞いをするカンクロウ。
涙で隈取が落ちてきた。
綱手「別にお前を殺すつもりなんかないよ。こちらに落ち度がなかったってことを向こうに伝えれば済む話だ」
なだめる綱手。
しかしカンクロウは食い下がる。
カンクロウ「伝えたらダメじゃんッ!! 結局殺されるじゃんッ!!」
綱手「それだけは言っとかないと里の信用に関わるからね。大丈夫だよ。お前、風影の兄だろ?」
カンクロウ「うぎいいいッ!!!! いやだああ!! いやだああ!!!!!」
カンクロウはシズネにしがみついた。
カンクロウ「銭湯で腹ばいで滑ってたねーちゃん、助けッ……うげッ!!!」
シズネ「綱手様。こいつ牢屋にぶち込んどきます」
カンクロウの首を鷲掴みにして淡々と告げるシズネ。
ポーカーフェイスだが腕に浮かび上がる血管の数がすごい。
綱手「お、おお……あまり乱暴に扱うなよ……」
こうしてカンクロウはひとまず留置場に入れられた。
***
キ――――――――……
重たい鉄の塊を引きずる音が留置場に響く。
カンクロウは遂にこのときが来た……と観念した。
これまで何度も自殺を考えた。
死ぬつもりで螺旋丸に陰茎をぶち込んだ。
しかし運命は彼を生かし続けた。
うぅ……。
この後いったいどれほどの罰を……。
テマリ「久しぶりだな……カンクロウ……」
眼を上げると、物凄い顔つきのテマリがいた。
テマリ「出ろ……。私と帰るぞ……」
ガチャリと鍵を開けて、隅っこにうずくまっていたカンクロウを引きずり出す。
このまま砂隠れの里に連れていかれ、集団リンチを食らって死ぬのだろう……。
い、嫌だ……。
恐怖で立てない……。
そのとき、高い塀の格子から、光が差し込んだ。
カンクロウはあのときに見た朝日を思い出す。
ああ……でも一つだけ、死ぬ前にいい思い出ができたじゃん……。
自分を認めてくれる師に出会えて、俺は幸せだった。
俺のことをオナロウ、オナロウと馬鹿にする奴らよりも、幸せに生きることが出来た。
なら、もう死んだっていいじゃねーか……。
あ、でも死ぬ前に一回だけでいいから、風俗とか行ってみたかったなぁ……。
……ん?
風俗?
ニヤリと笑うカンクロウ。
隈取がいやらしくぐにゃりと曲がる。
まだ天は俺を見放さなかったじゃん……。
テマリ「何してんだ……。さっさと来な……」
カンクロウ「ひとつ、いいことを教えてやる……」
テマリ「はぁ?」
カンクロウ「シカマルはお前を裏切って風俗に行ってたぞ」
テマリ「……馬鹿なこと言ってんじゃない。どうせ適当なこと言って逃げる気だろ」
少しうろたえるテマリ。
……そう、コイツは心理戦に極端に弱い。
カンクロウ「ここに来る前……シカマルのところに立ち寄ったろ? お見舞いのために」
テマリ「……それがどうした」
カンクロウ「……背中……痛めてなかったか?」
テマリ「」
テマリ「あ、あれは自来也にやられたって……」
シカマル「シカマルの仲間は全員同じ個所を攻撃されてたな……なんでだろうな?」
テマリ「」
突然クラウチングスタートのポーズをとるテマリ。
額からダラダラ汗が流れている。
テマリ「……ちょ、ちょっと姉ちゃん、確かめてくるよ……」
カンクロウ「それがいいじゃん」
位置について……よーい……ジャンッ!!
ビシュッ!!!
韋駄天のごとく、テマリは駆けだしていった。
カンクロウ(今のうちに逃げるじゃんッ♪)
***
何とか木の葉を抜け出したカンクロウは澄み渡った青空を見上げながら、ブラブラと歩いていた。
カンクロウ「今はどこの里もかくまってはくれねえだろうな……。どうしたもんか……」
どこもかしこもカンクロウの指名手配書が貼ってある。
暁に並んで貼ってあるうえに、衣服が黒いので完全に暁のメンバーだと勘違いしている忍がほとんどだった。
流石に忍の世界で単独で生きるのは難しい。
しかし、こんなオナ忍を快く受け入れてくれるところなんて……。
カンクロウ「……あッ!!」
このときカンクロウ18歳。
後の……
オナ影である。
※EDテーマ『ALIVE』
誰だぁって しっぱいーはするーンだ 恥ずかしいーこーとじゃなぁいー
この傷をー 無ー駄ぁにしないで 笑ぁってあーるぅ ければいいー
デーンデレデーン
デレデレデレデーン…… チュクチュクチュゥッ!
デレデーンデレデーンデレ
デレデレデン…… チュクチュクチュゥッ!
r‐、. ,.へー┘ ∠_
| l. 「\ / r‐'\ /ノ|
「ヽ. ヽ { | | .| ,r< ̄ <. レ'//レ'し'l
\ \ | | { L.y > |\___ > \
ヽ _,V _,V __ヽ.  ̄> / ゚ 、 ヽ-―ァ < __ ∠,
ヽ _ l <. / .| o ヽ r/ァ ゚ / _.> Z,
__) ー'~ | ∠ ィ' 「ミ、 ノ/フフ o .| ! .| 「 ̄ Z
(__ `ー、.ノ |`=ァミr―‐ェニニ、ノ / ! \ ∠
`ー――、_>、_) // ̄〉 `~く・ ノ レ' j ド ∠
/ .Vィー、, ._ ・ 「 / ./ ,.へ__ト、|r‐、ト、ヽ\ト、 7
/ /|i }トv_ー、 / ̄| / ̄\  ̄\ ∠ Z
/ ,ィ'r‐| (〈 `ーヲ| |./ ヽ \ Z ∠
/ ,.イ ィ / | | \ー≧ァ''~| | ,.へ \ ∠ /
/ / / /// .\| | ヽ/ .| | / /| | / 7
V/ ./ / .|´ 入 | | | / _ノ | | 7 >
| / / } \ j__」 / / | | フ ノ
| / 入 `ー゙ー‐'~ /ヾヽ _,し' ̄) .| > <
./ , ク//| _______  ̄ ヽ-―'~ _/ じ く
/,ィ´/((´レ' | ヽ _,. -ー'ハ > <~
/´ |/ / / ヽ ノ \ ノ | | |  ̄> <
| / ` (__ヮ ァ | / / | / <
r──'" ノ / | > ∠
(__,ェ-、__==-―‐-、__/,/ | く / ̄
/| | \ ̄ ̄ |< ̄ <
し'ー──' ー───'し'ー──────────'し'ー─────────────
そう! 静かな空気吸い込みぃッ 広き空に顔上げ飛び込みッ!
時に雨が降ったらひと休み じゃあッ行く先は風吹くままにぃッ!
・たくさんのまとってる後悔ッ ・この傷を無駄にしちゃしょうないッ!
胸に勲章刻み行こうかい? 生涯ッ そッこッからッがShow Time!
誰だぁって しっぱいーはするーンだ 恥ずかしいーこーとじゃなぁいー
この傷をー 無ー駄ぁにしないで 笑ぁってあーるぅ ければいいー
, -| :
_, 、-‐‐‐‐':::l :
, -、_, -'´::::::::::::::::::::::::丶, _
::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::-;';ノ
:/::::::::::::::::::::__:、--┐::::::::::;:::::ヽ
,'::::::::::::::r' ´ , -_' ヽ:::::::::::::::::::',
l:::::::::::::/ ム ソ___,,」|ヽハ:::::::::::
',::::::::::::l _, 、-‐‐‐,-‐_ヽ-|ハ;r-、
:':,::::::::::|'´二'‐ r':;':ヾィ 「
イハ;::r'ヾr'::::rゝ ゝ-'-' {\
}ノh ゝ‐'- 〈 \!
Y/ r'、 ' - } l
,イV {, 、-‐ ' ニヲ / ノ
/ \ ,`ヽ、_ `"´ ̄/ /
ヾ、 `ヽ、_,r'´ , イ
}\ lヘ `ヽ !
ヽ! |l lY ヘ ヽ|
lノ' h|ァ ', ヽ
ヽ }' l===',
. ヽ / 「´| ̄_',
', / |--‐='ヘ
悲しみもー かーぜーに変えーて
強く進んでーぃければいいー
強く進んでーぃければいいー
ポポピプポー
ピーピーピパピーピ……
ポ―――――……
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
, '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::/|:::∧::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙:,
/::::::::::::::/u l:::! ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
,'::::::::::::::/ ヽ ヽ! ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
!:i::::::::::::l. r \ \:、ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::l
|:ハ::::::::::ト l Nハ_,/.'⌒ヽ'、:::::::::::::::::::::::,'
|l i:::::::::| `ー'′ ヽ_,ノ !:::::::::::::::::::::i
|! |:::::::::| u / '" ´ |::::::::::::::::::::i
|::::::::::i 'ー u !:::::::::::::::::::l
l:::::::::::゙:、 |ニコ'' ┬-r‐┐ !:::::::::::::::::::|
/ |::::::::::||, L‐-ニコココ/r '゙ /::::::::::::::/
/:::::ハ::||ヽ `ー---一''′//::ハ::::::i
/:/ i:| ! ` / /./:/ ヽ:::|
***
砂の忍「オナ影を捕まえましたッ!!」
我愛羅「あそこに閉じ込めておけ……」
砂の忍「ハッ!!」
***
看守「入れ」ドンッ
オナ影(18)「うッ……」ドサッ
オナ影「痛いじゃん……ん?」スリスリ
シカマル「あぁ……うぅ……」ズタボロ
オナ影「し、シカマル……?」ビクビク
終劇
IDからも分かる通り、このssは忍者アカデミーPTA (忍者父母と教師の会)の提供でお送りしました。
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません