男「飽きないなー、お前」
女「なんか居心地良いんだよねー」
男「まあ、良いけどさ」
女「・・・それに、君がいるしね」
男「お、なんか言ったかー?」
女「別にー?」
タイトルから漢字を間違える俺は低学歴。
男「緑茶で良いかー?」
女「紅茶は無い?」
男「無いわそんなもん、アンチお洒落男子の一人暮らし舐めんなよ?」
女「じゃあ今度買ってくるよー」
男「それは悪いな、さすがに」
男「つーかティーカップも無いぞ、この部屋」
女「じゃあ今週末にでも買いに行くー」
男「俺も?」
女「うん」
男「あー・・・まぁ、大丈夫かな、バイトは」
女(よっしゃーっ!)
女「男の今日の予定はー?」
男「課題と読書、もしくはゲームとか」
女「いつも通りかー」
男「そっちは?」
女「ポケモンやるー」
男「種類は?」
女「あえてのリーフグリーンですねっ」
男「お、懐かしいな」
女「ちなみ今イワヤマトンネル攻略中」
男「なんだっけ、それ」
女「ほら、真っ暗な洞窟だよ」
男「あー、なんかあったねそんな所」
女「ズバットばっかり」
男「俺も久しぶりにやろうかな・・・」
男「・・・・・・」
女(あ、課題始めちゃったかな?)
女(すごいよね、頑張ってバイトして、とっても頑張って本書く仕事に就いて、大学にも行って・・・)
男「・・・・・・」
女(ホント、凄いなぁ・・・)
男「・・・あ、そういえば」
女「?」
男「醤油と砂糖、買わないとなー・・・」
女(時々、何を考えてるか分からないけど)
男「・・・・・・」
女(課題、頑張ってる)
女(んー、週末どこに引っ張って行こうかなぁ・・?)
男「・・・・・・」
女(男は街中に出たら、すぐキョロキョロ周りを見ながら立ち止まっちゃうし)
女(手、繋いで引っ張らないとダメだよね?)
男「んんーっ!」
女「おー、伸びるねぇ、終わった?」
男「うん」
男「そろそろ飯作らんと」
女「あ、訛った」
男「あ、・・・そろそろ飯つくらないと」
女「買い物行く?」
男「うん、醤油と砂糖と、後色々買う」
女「じゃあ、私も行くー」
~スーパーまでの道~
男「今日は何にしようかー・・・」
女「お好み焼きとかー」
男「昨日の夕飯と同じだからやだ」
男「とゆーか、今日は女も食べてくの?」
女「だめー?」
男「別に、良いけどさ」
女「・・・あ、そういえば」
男「何?」
女「お父さんがまた来いって」
男「うーん・・・」
女「?」
男「行ったら帰るタイミングが分からないんだよね、女の家」
女「どうして?」
男「おっちゃんが帰してくれないからさー」
女「あぁ、確かに」
女「男ってお父さんのお気に入りだもんね」
男「そうなの?」
女「そうだよ、『結婚するなら男にしろーっ!』っていつも言ってる」
男「お酒飲みながら?」
女「酒屋の店主なのに弱いからね、あの人」
男「ふーん」
女(ちょっと勇気出したんだけどなぁ・・・)
男「お気に入りねぇ・・・」
女「ん、ちょっとにやけてる?」
男「そりゃあ、女の子の家族に気に入ってもらえてさ」
男「嬉しくない童貞男子はいないさ」
女「・・・その女の子の前で童貞なんて言っちゃダメじゃないの?」
男「お前の前だったら良いじゃん、慣れてるでしょ?」
男「俺がこういう事言うのは」
女「まぁ、そうだけどさぁ」
男「言い換えれは、おま
ミスに定評のある俺。
寂しい独り言。
男「お気に入りねぇ・・・」
女「ん、ちょっとにやけてる?」
男「そりゃあ、女の子の家族に気に入ってもらえてさ」
男「嬉しくない童貞男子はいないさ」
女「・・・その女の子の前で童貞なんて言っちゃダメじゃないの?」
男「お前の前だったら良いじゃん、慣れてるでしょ?」
男「俺がこういう事言うのは」
女「まぁ、そうだけどさぁ」
男「言い換えれは、女子の中ではお前だけだよ」
男「ちょっとした下ネタが言えるのはって感じか?」
女「全く嬉しくない『お前だけ』ね、それ」
男「そっか、それはすまなかったな」
女「全然悪そうな顔してないじゃん」
男「・・・分かる?」
女「単純だもん、男は」
男「じゃあモテないんかな、俺は?」
女「なんで?」
男「ほらよく言うじゃん、ミステリアスな男がなんとやらって」
女「人によるでしょ、現に私はあまり好きじゃないし」
男「そっか」
女「・・・あ、鶏の唐揚げとかは?」
男「え、何が?」
女「夜ご飯のメニュー」
男「俺、冷凍しか作った事ないよ?」
女「じゃあ私が作ろうか?」
女「童貞男子憧れの女の子の手料理だよ、手料理」
男「・・・言ってるじゃん、女も」
女「男の前だけだよ、多分」
男「確かに、嬉しくないな」
女「でしょ?」
男「うん」
女「で、どうするの手料理は?」
男「・・・ゴチになります」
女「よろしい」
男「・・・・・・」
女「・・・・・・」
男「・・・話題が無いな」
女「否定はしないよ」
男「今、何時?」
女「イチゴ味」
男「何分?」
女「前方後円墳」
男「何秒?」
女「看病」
男「誰の看病?」
女「病気の女の子」
男「回復の見込みは?」
女「あと6日の命」
男「・・・・・・」
女「・・・・・・」
男「なんか、冬って悲しい展開のドラマが多い気がする」
女「気のせいじゃない?」
男「そっか」
女「・・・・・・」
男「・・・・・・」
女「・・・話題がないね」
男「否定はしない」
男「・・・・・・」
女「・・・・・・」
男「もうすぐ着きそうだな」
女「うん」
男「・・・考えてた」
女「何を?」
男「女の家に行くかどうか」
女「へー、で、どうするの?」
男「明日、お邪魔するよ」
女「そっか、じゃあ伝えておくね」
男「うん、頼んだ」
女「・・・鶏肉、安いかなぁ?
男「高かったら?」
女「男が奮発する」
男「結局は買うんかい」
女「だって今日、唐揚げでしょ?」
男「嫁入り前の娘の手料理バージョンのね」
女「娘って、男は私のお父さんかっ!?」
女「って言って欲しい訳?」
男「・・・わかりやすいボケで悪かったな」
女「許して欲しい?」
男「別に、そうでもない」
女「じゃあ一生怒っとくよ」
男「そうしといてくれ」
~スーパー到着~
男「お、今日は安いな、鶏肉」
女「広告の品、だってさ」
男「唐揚げは正解だったって訳か」
女「そうみたいだね」
女「じゃ、とりあえず鶏肉以外も見て行こうね?」
男「うん」
男「今日の内に買い溜めしておきたいから、荷物重くなるぞ?」
女「大丈夫、高校の時の握力が両腕合わせて40ジャストだったから」
男「・・・大丈夫なのか、それ?」
~買い物終了~
男「うあー、さすがに重なあ、コレ」
女「大丈夫?半分持とうか?」
男「台詞とは裏腹にかなり辛そうな顔してるぞ、お前」
女「え?」
男「え?・・じゃねーよ、お前こそ大丈夫なのか?」
女「握力40kgパワー舐めちゃあかんよぉ!?」
男「フラフラじゃねーかっ!?」
~男宅到着~
男「*ぁー、疲れたぁー・・」
女「あ、く・・りょ・・・く、40・・パワーぁ・・・」
男「お疲れ、女」
女「お、男ぉ・・ちょ、ちょっとだけ、休ませて、欲しいん・・だけど」
男「了解ー・・・」
男「・・・落ち着いた?」
女「うん、なんとか」
男「・・・あのさ、女」
女「ん?」
男「さっき、スーパー行く時さ」
女「?」
男「嫁入り前のーっ、とか言ったじゃん?」
女「あー、言ってたねぇ」
男「あれさ、俺の所だったら嬉しい?」
女「!?え、どゆこと?」
男「俺ん所に嫁入りできるなら嬉しいかって事」
女(え、何、コレ?)
女「えっと、えーっと・・・」
男「正直にどう思う?」
女「あ、あー・・・普通に、嬉しいかな?」
男「そっか」
女「う、うん」
男「そん時さ、俺色々考えてたって言ったじゃん?」
女「うん・・・」
男「実はさ、俺今本書く仕事をさ、一応してるじゃん?」
女「頑張ってるのは知ってるよ?」
男「それでさ、もしその俺が書いてる本が安定して売れるようになったらさ、」
女「・・・・・・」
男「お前と結婚したいんだよね」
女(・・・あれ、男は今なんて言った?)
男「でもさ、これだけ言うとなんか俺重い男みたいじゃん?」
男「だからさ、俺とまずさ、つきあって欲しいかなーって」
女「・・・・・・」
男「どーかなー・・・って女!?」
女「ふしゅー・・・」
男「ちょ、オーバーヒートしてる!?」
~10分後~
男「だ、大丈夫か、女?」
女「う、うん・・・大丈夫」
男「そ、そっか、良かった」
男「・・・・・・」
女「・・・・・・」
男、女(き、気まずいっ)
男、女「「あ、あのっ!」」
男「・・・・・・」
女(や、やっちまったー!)
男「・・・くっ」
女「?」
男「く、あははははははははっ!」
女「!?」
男「あー、ダメだ、堅苦しいのはダメだ俺っ!」
男「もう一度言うよ、女」
女「う、うん」
男「俺と付き合ってくれないかな?」
女「・・・・・・」
男「・・・って、ちょ、泣かれると俺、困るから!?」
女「だ、だってぇ・・・」
男「個人的にいつも通りな雰囲気で答えをーー」
女「そんなの、決まってるよっ!」
女「随分前向きから好きだったんだからっ!」
男「・・・へ?」
女「好きじゃなきゃ、毎日のようにここに来る訳ないでしょ!?」
男「あ、え、そうなの?」
女「男がここまで鈍いとは思わなかったけど、気付いてないかもだけどっ!」
女「毎日のように、少しづつ勇気を出して、アピールとかしてたのっ!」
男「えっ」
女「だから、だから一度しか言わないよっ?」
男「う、うん」
女「不束者ですが、よろしくお願いしまぁっす!」
男「・・・ははっ、任せろっ女ぁっ!」
~数分後~
女「・・・で、さ」
男「何?」
女「何か変わったかな、これ?」
男「唐揚げ美味いな、女」
女「ありがと・・じゃなくてさ、私達、さっきと何も変わってないよね、これ?」
男「唐揚げは一緒に作ったじゃんか」
女「ここで作る時はいつも一緒に作ってなかった?」
男「ほら、変わらない日常ってのも良いじゃないか」
女「・・・はぁ」
男「どうしたーーっ!?」
ちゅう。
女「これ位しても良いんじゃないかなって」
男「~っ!」
女「うわ、男、顔真っ赤だよ?」
男「初だし、いきなりだしそりゃびっくりするわっ」
女「あら可愛い」
男「・・・そーゆー女も顔は真っ赤だな」
女「女の行動力ってやつよ、これは」
男「ふぅん・・・あ、そういえば」
女「?」
男「初キスの味はレモン味って言うけど、なんか唐揚げの匂いしかしなかっあぐぁ!?」
女「やっぱり男は男ね、それ以上でもそれ以下でもないや」
男「・・・いてゃい・・」
女「・・・・・ま、そこを含めて大好きなんだけど」
終わり。
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