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P「理想のプロデューサー」 雪歩「1ですぅ!」
P「理想のプロデューサー」 雪歩「1ですぅ!」 - SSまとめ速報
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続き物の第二話となります
いずれオリキャラが出るので注意
キャラの呼称などおかしいところがあれば指摘お願いします
視点が時折変わったり、回想に入るので注意
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1417881457
Lesson2
・・・何かやな感じ。
皆やる気出しちゃって・・・。
千早さんまでダンス必死にやって。
まあ、ミキには関係ないかな。
どうせ本気だせばできるの。
さっきだって本気じゃあ・・・
::
P「今ので大体88点ってとこだ。勿論この中の誰よりもうまい」
P「それでもまだ完成はしていない。ダンスも歌も、な。それよりできないお前らはもっとだ」
周りからどよめきがあがる。
だってこんな歌もダンスも誰一人できてなかった。
でも・・・ミキならできる。
さっきは驚いちゃったけど雪歩のを見て、反映すれば・・・
P「お前らが目指すはもちろん100点。・・・俺の採点だが、俺が100点出せば恐らくほとんどの奴に負けなくなるだろう」
P「で、100点とった暁にはお前らに曲をやろう」
千早「!」
あまり話を聞く気がなさそうだった千早さんの顔つきが変わる。
本当に音楽が好きなんだ。
ミキにはわかんないけど。
P「お前ら自身の曲、つまりデビュー曲になるだろう」
皆のやる気が目に見えてあがってる。
・・・あふぅ。別にミキ的にはどうでもいいって感じかな。
頑張るのは好きじゃないし。
でも自分の曲は欲しいかも。
P「歌やダンスだけできるってだけじゃだめだぞ。両方できてこそのアイドルだからな」
千早「くっ」
P「自分が100点取れると思ったら俺に言って欲しい。テストするから」
美希「ホント? じゃあミキ今からやりたいなー」
P「・・・わかった。じゃあ皆はさっきみたいな位置取りをしてくれ」
できるって思ってた。
今まで本気を出せば何だってできた。
運動も勉強もダンスも歌も。
でも結果は・・・。
P「72点だな」
雪歩以下だった。
そっから何を言われたかは覚えていない。
そこにいるのがただただ嫌で、気が付けばカモ先生のいる公園に来ていた。
美希「はあ~あ。もうやる気なくなっちゃったな~」
--
P「そこ! ターンが甘い!」
全体をみながら個人を指摘する。
先週のハードなレッスンをこなした萩原や元の体力がある我那覇や菊地はともかく、天海や年少組の双海、高槻辺りは厳しそうな様子。
それでも全体的にモチベーションはかなり高く、如月でさえ真面目に取り組んでいる。
さすが、歌が関わると違うな。
星井はどうするかと天海に問われたが、それは一先ず後だと答えた。
奴にも考える時間を与えるためだ。
まあ昼休みにでも見に行くか。
P「もっと体を大きく使って踊るんだ。手を伸ばして」
やよい「わかりました!」
P「・・・じゃあ今言われたところを各自練習。俺がまわるから、わからないところがあったらその時聞いてくれ」
一同「はい!」
~~
雪歩「真ちゃん、久しぶりに一緒に食べよ」
真「うん。そう言えば美希はどこ行っちゃったんだろ?」
P「あ、お前ら心あたりないか? 一応家に電話してみたんだが帰ってきてないらしい」
春香「あ、カモ先生のとこじゃないかな?」
P「カモ先生?」
やよい「公園の主の人ですよね!」
春香「人じゃあないけどね」
P「その公園はどこだ?」
春香「えっとですね・・・」
--
美希「・・・」
何をしているんだろう?
さっさと家に帰って寝ちゃえばいいのに、なぜだかまだ公園にいる。
カモ先生も一向にこっちを向いてくれない。
むぅ~。
美希「72点・・・」
さっきから理由を考えてはいるものの、まったく答えは出てこない。
完璧だと思った。雪歩のを見て自分のできていないところは真似して。
最低でも雪歩と同等の得点は得られると思った。
でも結果は・・・。
P「そんなところで何やってんだ」
美希「・・・何しに来たの」
P「自分がプロデュースするアイドルをほっとくプロデューサーがどこにいるんだよ」
美希「あはっ。確かにね。じゃあ、ミキがアイドル辞めるって言ったら・・・どう?」
P「・・・辞めるのか? 本当に?」
美希「うん。だって雪歩ばっか贔屓して。ミキのが歌もダンスもよかったって思うな」
P「・・・さっきの話聞いてなかったのか?」
美希「話?」
P「お前が出てく前に話したんだがな。やっぱり聞いてなかったか」
美希「・・・別に関係ないの。だってミキはアイドル辞めるから」
駈け出そうとしたところを捕まえられる。
P「待てよ」
美希「手、放して」
P「・・・これやるから少し俺に付き合ってくれよ」
差し出されたのは・・・
美希「おにぎりと苺ババロア・・・」
--
何とか星井の引き留めには成功したが、昼休憩終了まであと20分か。それまでに片をつけよう。
P「別にお前が本当に辞めたいなら俺は止めないよ。お前がしたくないならする必要はない」
美希「・・・」
おにぎりを一身に見つめ、口いっぱいに頬張ってはいるものの、一応話は聞いてくれているようだ。
P「さっきも言ったが、お前が萩原のダンスを真似たところで萩原には勝てん」
美希「・・・ほら。一緒のことやって同じ評価が得られないなんて雪歩を贔屓してる」
P「・・・お前は少し勘違いしてるな」
美希「・・・どこが?」
P「学校のテストだったら同じ回答をすれば同等の価値をつけられるかもしれない。でも、アイドルは違う」
P「それぞれに合った、萩原なら萩原だけの。お前ならお前だけのパフォーマンスがあるんだよ」
美希「ミキだけの・・・」
P「そう。萩原のを真似してお前は窮屈じゃなかったか?」
美希「・・・それは、少しそうだったかもなの。じゃあ、ミキはどうすればいいの?」
P「わからん」
美希「・・・それは無責任だって思うな」
P「それを二人で見つけるんだろ?」
P「一緒に考えて、必死になって、がむしゃらに練習して。そうすればお前という人間も少しは俺に見えてくるかもしれない」
美希「・・・ミキは、頑張るの嫌だな」
P「頑張らなくてもできるからか?」
美希「そうなの。勉強も、スポーツも。・・・この間までならアイドル活動だって」
P「・・・確かにな。学校の成績、見せてもらってけど、勉強の成績は常に一桁。スポーツだって体力測定でAだったらしいな」
美希「うん。ミキは頑張らなくてもできるの。アイドルはきっと・・・ミキには合わなかったんだよ」
P「・・・一人の少年の話をしよう」
美希「? いきなりなんなの?」
P「いいから聞けって。その少年は中学のとき凄く頭がよくて常に学年で一番だった」
美希「・・・へえ。勉強頑張ってたからでしょ? ミキにもそれくらい頑張れって?」
P「いいや。そいつは全くやってなかったよ。学校の授業を聞く。ただそれだけ」
美希「・・・」
P「でもあるときそいつが幼馴染に
『俺に次のテストで勝ったらなんでも一つ言うこと聞いてやるよ』
って言ったんだ」
美希「それで・・・その人は負けたの?」
P「そう。その幼馴染は家で勉強していて普段の成績がようやく20番って奴だった。そんな奴にだ」
P「ま、その幼馴染はテスト終わった瞬間にぶっ倒れたけどな。それでも・・・上回ったんだよ。凡人が天才を」
美希「・・・それで? 雪歩が美希に勝ったのはそれだっていいたいの?」
P「それもあるが言いたいことはそれじゃない。それに、まだこの話には続きがある」
美希「どうなったの?」
P「その少年は負けたのが相当悔しかったとともに、気づいたんだ」
P「気を抜いたら、誰にでも負ける可能性があるってことに」
P「そっからそいつは家でもしっかり勉強して学校のテストは全教科ほぼ満点。全国でも一位とかそんなんばっかだった」
P「・・・つまりこの話で俺が言いたいことはな・・・
天才が努力したら誰にも負けない
ってことだよ」
美希「!」
P「・・・俺はお前にアイドルの才能を感じてる。確かに萩原や他の奴らにだって才能はある。かなり高いレベルのな。でも、お前はその中でもトップクラスと言ってもいい」
美希「・・・本当に?」
P「ああ。俺が保障する。だから、少しだけ頑張ってくれないか? アイドルを続けてくれないか? そしたら俺がお前に今までとは違う景色を見せてやる。頼む」
美希「・・・ミキは」
~~
ガチャン
P「ただいま帰りました」
春香「あ、プロデューサーさん。お帰りなさい」
P「おい、早く入れ」
美希「・・・」
真「美希!」
やよい「帰ってきたんですね!」
美希「あはは、ただいま」
真美「ミキミキ→。レッスンさぼっちゃだめっしょ→」
雪歩「・・・美希ちゃん」
美希「・・・雪歩、ゴメンなの」
雪歩「え?」
美希「ミキね。心のどこかで雪歩には絶対勝てるって思ってた。でもね、雪歩はいっぱい頑張ったんだよね? なのに、努力してないミキが負けるのは当たり前なのに、ミキはそれで勝手に贔屓だって思って」
雪歩「・・・」
美希「だからゴメンなの」
雪歩「・・・美希ちゃん。私はダメダメだから、いや、ダメダメだったから、そう思われても仕方ないと思う。でもプロデューサーに変えてもらったから、私は前よりちょっぴり自信がついたんだ」
雪歩「負けたくない」
雪歩「私は真ちゃんにだって竜宮小町にだって、美希ちゃんにだって負けたくない」
雪歩「・・・美希ちゃんはどうなの?」
美希「・・・ミキも、ミキも負けたくない。765プロと言わず、世界のどんなアイドルにも負けたくない。だから・・・」
美希「まだここで頑張ってもいいかな?」
雪歩「勿論だよ! お帰り、美希ちゃん!」
美希「・・・雪歩~!」ガバッ
P「・・・」
小鳥「一件落着ですか?」
P「ええ」
小鳥「いきなり美希ちゃんが飛び出してったときは何事かと思いましたよ」
P「あ、すいません。先に説明しとくべきでしたね」
小鳥「いえ、過ぎたことですから」
律子「しかし雪歩があんなこと言うなんて」
小鳥「本当ですよね。この間まですぐ自分を卑下してたのに」
P「・・・あいつ自身ががんばったんですよ」
亜美「ゆきぴょん言うね→」
伊織「私たちに勝つって、あんなのがプロデューサーで大丈夫なの?」
美希「それは美希も思うな」
雪歩「プ、プロデューサーはすごい人なんだよ!」
貴音「あまり雪歩をからかうものではありませんよ」
律子「はいはい、もうレッスンの時間だから。竜宮は三階。それ以外はレッスン室に早く行きなさい」
一同「はーい」
美希「ねえ」
P「ん?」
美希「ミキ、少しだけ頑張ってみるから見ててよね。〝プロデューサーさん〟」
P「・・・ああ、当たり前だろ」
美希「あはっ!」
ここで一旦終わりです
次は大分先になると思います
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