女「始まりは涙から」(18)

いつだってそう

私は生まれた時、涙を流して喜んだ

それが私の始まりだった

私は何か伝えたい時、ところ構わず泣いた

それが私の言葉だった

私はものが欲しい時、大きな声で泣いた

それが私の意思だった


時が経った


保育園に入園する時、私大きな声で泣いた

それが私の寂しさと恐怖だった

小学校に入る時、私は少し泣いた

それは会えなくなる友達への決別だった


初めてのテスト

点数が悪くて泣いた

それは悔しさと恥ずかしさだった

時が流れた


初めての喧嘩、私はとにかく泣き喚いた

それは、思いが伝わらない悲しさと怒りだった

初めての恋、私はしんしんと泣いた

それは、叶わぬ恋を恨む気持ちだった

中学の入学式、私は密かに涙した

それは、私立に行った友達に会えなくなる寂しさだった

親友ができたとき、2人で抱き合って泣いた

それは、分かり合えた喜びと安堵だった

初めての部活、あまりの辛さに涙した

それはただ単に甘えだった

初めての大会、敗退に涙した

それは、上を目指す決意だった

時が経った

高校の合格発表、私は嬉しくて泣いた

それは、安堵と喜びとその他諸々が含まれた贅沢な涙だった

初めての彼氏、告白の後に私は泣いた

それは、想いが通じた喜びだった

初めてのデート、思わず泣いた

それは、泣ける映画を見に行ったから

初めてのキス、泣かないぞと思いながら泣いた

それは、あまりに嬉しかったから

初めての事故、私は泣いた

それは、持っていた携帯が壊れた事による涙だった

初めての入院、私はこっそり泣いた

リハビリが辛すぎた

初めてのお見舞い、私は泣いて抱きついた

それは、貴方が来てくれた喜びだった

初めての退院、普通に泣いた

それは貴方がサプライズでお出迎えしてくれたから


時が経った


初めての事故、私は泣いた

貴方が居なくなってしまうと思ったから

初めてのお見舞い、私は泣いた

貴方が目を覚ましてくれなかったから

初めての徹夜、私は泣いた

3日も経つのに、貴方が目を覚ましてくれなかったから





初めての葬式、泣きすぎて意識を失った






初めての墓参り、私は泣いている

貴方が居なくなった悲しみと、その他諸々の激情を抑える為に泣いている

始まりはいつも涙

どれだけ頑張っても泣いてしまう

明日から、貴方の居ない生活が始まる

今のこの涙は、きっと貴方のいない生活の始まりの涙なんだと思う

しくしく、しくしく


end

チラシの裏でやれ

>>16
本当に思った

心から申し訳ないと思う
こんな駄作どうやったら書けるのかわからんわ…
本当にすまん

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