本田未央「……え?プロデューサー、今なんて……」 (37)


P「……」

P「未央はあまり、こう言いたくないんだが正直アイドルに向いてないと思う」

P「頑張ってるけど、中々結果はでないし……」

P「これまで頑張ってきたけど、早めに活動をやめて他の道に専念した方が未央の為なんだと思う。だから……」

未央「! そんな……っでも私はまだ!!」


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未央「私はまだまだ頑張りたいし、辞めるつもりなんて全然!」

P「未央!!」

未央「っ……」

P「気持ちはわかる。だけど未央の為なんだよ」

P「親御さんには、俺からしっかり連絡いれるから――」スタスタ

未央「待ってプロデューサー!……待ってってば!ねえ!」


未央「プロデューサー!!」





未央「――っ!!」バッ

未央「っ……はぁ……っ」

未央「夢……?」

未央「……だよね」

未央「……良かった……はぁぁ」


未央「わ、汗すごっ」

チュンチュン……

未央「……朝から嫌な夢見ちゃったなー……」ポリポリ

未央「って朝!? 今何時……」ゴソゴソ

未央「9時……今日は休日……だけど9時半から大事なレッスンがあるって……」

未央「――やばい早く準備! あーもー!あんな夢みたからー!」ダッ

――――


――――

P「……」

未央「……」

P「なにか言うことは?」

未央「ごめんなさい……」

P「今何時だと思ってる?」

未央「10時……5分」

P「……はぁ」


P「今日レッスンしてくれるのは、普段のトレーナーさんじゃなくてもっとベテランのトレーナーさんなんだぞ。新人アイドルはあまりレッスン受けられないくらいの人。これはとっても貴重な機会」

未央「ベテラン……」

P「そうだ。とりあえず、早く着替えてレッスンルームに行くぞ。一緒に謝るから」

未央「うん……ごめんね、プロデューサー……」

P「いいよ。とりあえず準備」

未央「うん……」



~♪

P「もうレッスンは始まってるな……トレーナーさん呼んでくるから、ここで待ってて」

未央「うん……」

P「……あまり気にするな? 未央は普段あまりこういうことないから、俺もビックリしたけどさ」

未央「うん……ありがとう」

P「じゃあ、呼んでくる」ガチャ

未央「……」




ガチャ

未央「! 遅れてごめんなさい! 本田未央です」ペコ

ベテトレ「知っている。それで?」

未央「えと……」

P「あの、未央はいつもは――」

ベテトレ「Pは少し席を外してもらえるかい?」

P「え?」


ベテトレ「少し本田と二人で話をしたい」

P「でも……」

ベテトレ「君が心配しているようなことはしないさ。少し話をするだけだ」

P「……」チラ

未央「え……?」

P「では、お願いします。今回はすみませんでした」

P「未央。トレーナーさんの話、よく聞くんだぞ」

未央「う、うん……」


P「じゃあ僕はこれで」スッ



ベテトレ「……さて」チラ

未央「……」ビク

ベテトレ「寝坊か?」

未央「う……はい」

ベテトレ「遅刻、よくするのか?」

未央「え、いや……今日で二回目、です」

ベテトレ「そうか。昨日学校でなにか?」

未央「いや……まぁでもちょっと疲れてたというか……なんというか」ポリポリ


ベテトレ「ほう……」

未央「はい……」

ベテトレ「……」

未央(気まずいなぁ……)

ベテトレ「そうか。まあ私からは一つだけ」

未央「?」

ベテトレ「その調子では……他のアイドルたちには追い付けないぞ」

未央「っ! 私は今日たまたま……」


未央「……たまたま遅れただけで」

ベテトレ「たまたまか……君自身にとってはたまたまでも、初めて君を見る人にとってそういう評価にはならない。他人だからな」

未央「っ……」

ベテトレ「普段やれてることが肝心なときにできないのは痛手だぞ」

未央「! ……でも他のアイドルに追い付けないとか、そういうのは……」

ベテトレ「ならこれをオーディションに例えてみてほしい。時間通りに来るアイドルと、30分弱遅れたアイドル。この時点で選考対象からも外れる可能性さえある」

ベテトレ「初歩の初歩。オーディション前の問題。わかるか?」

未央「……はい」


ベテトレ「それができてるアイドル同士が比べられる。そして評価される。君はそこにさえ立てない可能性もあるわけだ。他のアイドルに追い付けないどころか、追い抜かされるかも知れないな」

ベテトレ「貴重なチャンスを無駄にする。気を付けたほうがいい」

未央「……はい。わかりました」

ベテトレ「うむ。さて、レッスンを再開しようか」

未央「よろしくお願いします……」ペコ

未央「……」



未央「あー! もー!!」


藍子「わ! 急に大声だしてどうしたんですか?未央ちゃん」

未央「あーちゃん、みおちゃんは今日、非常についてないんだよー……」

茜「それはきっと元気が足りないからですよ!! 暗い気持ちに負けちゃいけませんよ!!」

未央「茜ちーん……今の私にはその気力もないんだよー」

茜「そんなっ!! 未央ちゃん、どうしたんですか?未央ちゃーん!!」グラグラ

未央「かか肩つかんで揺らさないででで」

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