高垣楓「高垣楓が、午後4時をお知らせします」 (26)

P「えっ?」

楓「ぴっぴっぴっぽーん」

ちひろ「あら、もうそんな時間なんですね」

楓「プロデューサー、4時です」

P「それは分かりましたが、楓さん…」

楓「はい?」

P「出てください」

乃々「狭いんですけどぉ…」ムギュー

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楓「ところで乃々ちゃん、これの3巻は…?」ムギュー

乃々「今日は持ってきてないです…」ムギュー

楓「そうですか…」ショボン

乃々「うぅ…。あ、明日持ってきます…けど…」ムギュー

楓「!」パアァ

P「だから出ろって…」

楓「むう。プロデューサー、いけずです」ノソノソ

乃々「もりくぼはでないです」 

P「乃々はもう諦めたけど、ただでさえまゆまで出入りしだしたのに、これであなたまで来たら本格的に仕事が出来なくなりますから」

楓「色んな意味で?」

P「そう、色んな…って何言わせてんですか!」

楓「あらあら」ウフフ

乃々「?」

P「ああ、そうだ。ちひろさん」

ちひろ「はい?」

P「俺、今日は5時で上がらせて貰いますので」

ちひろ「ええ。それは構いませんが、何かあるんですか?珍しいですよね」

P「ちょっと…」

楓「高垣楓が、午後4時10分をお知らせします」

P「またですか…?」

楓「ぴっぴっぴっぽーん」

楓「ところでプロデューサー」

P「なんですか?」

楓「私、次の衣装はこれが良いです」スッ

P「はい?……えらいまたゴスロリな…ってこれ、蘭子のスケブ?」

楓「はい」

P「て言うかどこでこれを?」

楓「はい。机に置いてましたので見てもいいのかな、と…」

P「えーっと…」

蘭子「緑風の女神よ!その魔導書は禁忌なる書物であるぞ!(返してー!)」ピョンピョン

P「……返してあげなさい」

楓「えー?」

P「えーじゃなくて」

楓「蘭子ちゃん、また今度私の衣装デザインしてください」

蘭子「わ、我が貴殿の魔装を…?(ふぇっ?)」

楓「因みに私としては、『血塗られし妖精の纏う金色の聖鎧』みたいなのが希望です」

蘭子「な、何故その名を!?(しっかり見すぎですー)」フエェ

楓「高垣楓が、午後4時20分をお知らせします」

P「はいはい」

楓「ぴっぴっぴっぽーん」

ドア「ガッチャ!」

幸子「プロデューサーさん!カワイイボクが来ましたよ!」フフーン

楓「!」グリン

P「あっ。…幸子逃げて!」

幸子「えっ?」

楓「おはようございます、幸子ちゃん。今日も可愛いですね」フフッ

幸子「ああ、楓さん。おはようございます。そしてボクは今日もカワイイですよ!」

楓「はい。とっても可愛い」ワキワキ

幸子「あの、楓さん?何故手をわきわきさせながらにじり寄ってくるんですか?」

楓「幸子ちゃん。いえ、さっちゃん可愛い」ワキワキ

幸子「か、楓さん…?」

楓「大丈夫です。私に身を任せてください。優しくしますから」ワキワキ

幸子「いえ、大丈夫の意味が分からな…ちょっ!」

楓「さっちゃん可愛いさっちゃん可愛い」ワキワキ

幸子「んあー!」

ちひろ「…いいんですか?」

P「まあ、幸子ですからね」

ちひろ「はあ…」

P「楓さんも本気ではないでしょうし…多分」

ちひろ「……それにしても、今日の楓さん、テンション高くないですか?」

P「そうですか?」

ちひろ「なんだか、遠足前の子供みたいな…」

P「………あんなもんでしょ」

ちひろ「ですか?」

P「ですよ?」

楓「高垣楓が、午後4時30分をお知らせします」

P「………」

楓「ぴっぴっぴっぽーん」

楓「それでプロデューサー。ほうきはありますか?」

P「今度は何やるつもりですか?」

楓「…もう少しで捕まえられそうなんです」

P「何を!?」

小梅「ぷ、プロデューサー…楓さんを止めてぇ」

P「どうした?」

小梅「か、楓さんが、あの子を捕まえようとしてるの…」

P「えっ?………本当になにやってんだあんたは!ってか、見えるんですか!?」

楓「見えませんが感じられます。なんとなくどこに居るかくらいなら…。すぴりちゅあー」ドヤァ

小梅「そ、それで、あの子が怖がって、降りてこなくなって…」

P「降りてこない?」

楓「はい。多分あの辺りに」ユビサシ

P「あってる?」

小梅「う、うん…」

P「…………」

楓「なのでプロデューサー、ほうきを…」

P「やらせねえよ?」

楓「ぶーぶー」

楓「高垣楓が、午後4時40分をお知らせします」

P「まだやるんですか」

楓「ぴっぴっぴっぽーん」

「うがーっ!」ガリッ

楓「おっと」ヒョイ

P「うわっ!」ガリッ

P「えっ?なに?美玲?」

美玲「避けるな!」ガリッ

楓「残念」ヒョイ

P「え?何事?」

美玲「ウチの眼帯返せーっ!」フシュルルル

P「眼帯?」

楓「似合いますか?」ガンタイ

P「…あんたは全く」

美玲「なんだ?プロデューサーも共犯か!?」

P「違う!」

楓「バレましたね、プロデューサー」フフッ

美玲「やっぱりか!」ウガー!

P「なに話をややこしくしてんだあんたは!」

美玲「問答無用だーっ!」

裕美「せ、関裕美が、午後4時50分をお知らせします…?」ニコー

P「裕美?」

裕美「は、はい…」ニコー

P「もういいよ。楓さんは?」

裕美「えっと、疲れたから寝るって…」チラッ

楓「すぴー」スヤスヤ

P「ほんっと自由だなあの人は」

裕美「?」

裕美「それで、50分になったらPさんにお知らせして、って言われたんだけど…」

P「さっきの笑顔は?」

裕美「それも。言う時は笑顔でって…。や、やっぱり、変だったよね」

P「いやいや、可愛かったぞ」ナデナデ

裕美「え?あっ。えへへ…」

楓「はい。照れ笑い裕美ちゃん、とっても可愛かったです」

裕美「ひゃっ!」ビクッ

P「あ、起きたんですね」

楓「プロデューサープロデューサー」

P「はい?」

楓「私もなでなでしてください」

P「なんでですか?」

楓「裕美ちゃんが幸せそうだったので」

裕美「はうっ!///」

P「しませんよ?」

楓「ぷーっ。じゃあ裕美ちゃん、ナデナデシテー」

裕美「えっ?えっ?」

楓「高垣楓が、午後5時をお知らせします」

P「はいはい」

楓「プロデューサー、5時ですよ。さあさあ」

P「分かってますから。今片付けるんで待っててください」

楓「待てません。早く早く」グイグイ

P「ちょっと!そんな急がなくても…!」

楓「約束でしたから。朝まで付き合ってもらいますよ」

P「いや、俺明日もありますから…」

楓「私はありません」

P「あんたはなぁ!……あ、じゃあちひろさん。後お願いしますね!」

ちひろ「あっ、はい」

ちひろ「なるほど。そういう訳でしたか…」フフッ

ちひろ「…………」フフッ

ちひろ「…………」フフフ

ちひろ「……ちくしょーっ!」



おわるん

以上。読んでくださった方ありがとうございました!

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