カイジ「五億年ボタンっ・・・!?」(20)

利根川「そうだ・・・・・このボタンを押すと、暗黒の空間へワープする・・・そして、そこで五億年過ごしてもらうっ・・・・・・!」

カイジ「ふざけるなっ・・・何が五億年だっ・・・!そんなの無理に決まってる・・まず考えられるのが餓死だ・・・五億年も食わず飲まずなんて餓死するに決まってるだろ・・・!」

利根川「ククク・・・その心配は無い・・・その世界では五億年でも十億年でも、いつまでも食わず飲まずでいられる・・・心配するな・・・!」

カイジ「・・・・・なるほど・・・」

カイジ(って、何納得してんだ・・・五億年も長生きできる人間なんて見たことも聞いたこともねえっ・・・)

利根川「ククク・・・カイジ君、安心したまえ。その世界ではいつまでも生きる事ができるのだよ・・・」

カイジ「何っ・・・・・・・!?」

利根川「ただし、その世界は本当に何も無い・・・お前の好きなギャンブルも、暇潰しになるゲーム、パソコン、テレビ、漫画、アニメ・・・それにビールや焼き鳥等のカイジの好物も五億年間、無しだ・・・」

カイジ「うっ・・・・!」ざわ...ざわ...

利根川「だが、このボタンは悪い事ばかりじゃない・・・」

カイジ「え・・・?」

利根川「カイジ君がこのボタンを押し、五億年耐えた後この世に戻ってくるとき・・・・・・五億年過ごした事の記憶は綺麗に消えるっ・・・・!」

カイジ「記憶が消える・・・・!?」

利根川「さらに、このボタンを押し・・・五億年という長い時を過ぎ・・・この世に戻って来た時・・・カイジ君は100万円を受けとる事ができる・・・・!」

カイジ「ひゃ、百万っ・・・・!?」

立木「今、カイジの脳裏に流れる悪魔の囁きっ・・・!それは、『少しやってみたい』とカイジに思わせる様な、悪魔染みた悪魔の、悪魔的思考っ・・・・!」

立木「カイジは、必死に悪魔を振り払ったっ・・・!懸命に振り払ったっ・・・・!がっ・・・!」

カイジ(ボタンを押すだけで百万・・・・百万・・・・・!!!!)

カイジ(百万って・・・俺みたいなニートにとっては超大金・・・・!想像したこともない大金がボタンを押すだけで手に入るだとっ・・・!?)

カイジ(だけど・・・・五億年って・・・・五億年って・・・!!)

カイジ(そんなの耐えられそうにない・・・普通の人間なら一年で発狂しちまうだろう・・・)

カイジ(くそっ・・・!どうすりゃいいんだよっ・・・!)

立木「そして、カイジ、決断っ・・・・!!」

カイジ「利根川・・・・・・・」

利根川「ん・・・・?」

カイジ「やらせてくれっ・・・そのゲームっ・・・・!!」

利根川「おやおや・・・本当にやるのかい・・・・?」

カイジ「ああっ・・・・男に二言は無いっ・・・・!!」

利根川「いや・・・私から勧めておいて難なんだが・・・・五億年だぞ・・・・?本当にやるのか・・・?」

兵藤「よいではないか・・・・・!」

利根川「会長っ・・・!」

兵藤「いいからさっさとカイジ君にやらせてあげなさいっ・・・!カイジ君の気が変わらないうちにな・・・・!!」

利根川「は、はい・・・わかりました・・・」

利根川「では・・・・このボタンを押せ・・・」

カイジ「おうっ・・・・!!」


ポチッ

カイジ「やったっ・・・!百万円だっ・・・・!!」

利根川「カカカ・・・・!!良かったじゃないか・・・!」

カイジ「押しても何も無かったし、本当にボタンを押すだけで百万円が手に入った・・!!」

利根川「そうだろ・・・・?」

カイジ「やったっ・・・!」

立木「カイジは知らないっ・・・!!五億年間ずっと暗い所にいたことをっ・・・!」

五億年前

カイジ「・・・・・ここはどこだ・・・・・・・・・・・・?」

立木「カイジの目の前に広がった光景っ・・・!それは闇っ・・・・・!!どこまでも光が見えない深い深い圧倒的闇っ・・・・!」

カイジ「ずいぶん広いな・・・ここ・・・・・」

カイジ「ていうか、本当にここで五億年過ごすのか・・・・」

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