ルルーシュ「ヴィレッタが妊娠した?」ロロ「らしいよ、兄さん。」(16)

ルルーシュ「ほほぅ、それはめでたい事だな。」

ロロ「そうだね、兄さん。」

ヴィレッタ「おい」

ルルーシュ「何ですか先生?」

ヴィレッタ「何ですかじゃないだろ!何で私が拘束されているんだ!?」

ルルーシュ「それはもちろん貴方をこちらの駒にするつもりですからね。」

ヴィレッタ「き、貴様・・・・」

ルルーシュ「それにしても機密情報局の司令官が妊娠だなんてちょっとしたニュースになりそうですね。」ニヤニヤ

ヴィレッタ「う・・・・な、何を求める・・・」

ルルーシュ「そんなの決まってるじゃないですか。」

ルルーシュ「ヴィレッタ・ヌゥ、今からお前は俺の情婦となれ!」

ヴィレッタ「・・・・へ?」

ヴィレッタ「な、何を言って・・・」

ルルーシュ「簡単な事だ。お前は今から俺の妻として俺に愛を注いでもらう。」

ルルーシュ「さらにお前は子供を妊娠している。だがその子供は間違いなく扇の子供だろう。」

ヴィレッタ「た、確かにあいつの子供であるのは間違いないが・・・・」

ルルーシュ「だが貴族を望むお前と黒の騎士団であり、ブリタニアを憎む扇ではまず釣り合わない。」

ルルーシュ「何よりそんな事が別の貴族等に知られれば嫌がらせを受けるのは火を見るより明らか。お腹の子供もただでは済まない。」

ルルーシュ「一方で俺の妻になれば、普通のブリタニア人の妻として暮らす事が出来るし、子供も守る事が出来る。」

ルルーシュ「つまり、その子供を守りたければ俺の妻になる以外に手段はないという事だ。フハハハハ!」

ヴィレッタ「うぅ・・・・」

ロロ「さすが兄さん。相変わらずの冷酷さだね。」

ルルーシュ「フハハハ。これぐらい大した事はないさ!」

ヴィレッタ「・・・・お、おい。」

ルルーシュ「おや、何ですか先生?」ニヤニヤ

ヴィレッタ「わ、私は普通のブリタニア人の妻になるしかないのか・・・」

ルルーシュ「残念だが、お前はもう俺に頼る以外の道などないのだ!フハハハ」

ヴィレッタ「お前が皇帝になって、私を后妃にするというのでは駄目か?」ウルウル

ルルーシュ「・・・・へ?」

ルルーシュ「いや、お前自分が何を言っているのかわかっているのか!?」

ヴィレッタ「お前の話を聞く限り、扇と結婚するのはデメリットでしかないという事はよくわかった。」

ヴィレッタ「それに私のせいで扇に迷惑をかけるのは嫌だ。」

ルルーシュ「だったら別に普通の妻で・・・」

ヴィレッタ「お前私に関して貴族になりたいと言っただろ。その気持ちは確かにある。それは認めるよ。」

ヴィレッタ「だが結婚して幸せな家庭が欲しいのも私の思いだ。そう考えるとお前の妻になるのも悪くないと考えている。」

ルルーシュ「その気持ちは嬉しいな。だがだったらなおさら普通でいいだろ?」

ヴィレッタ「でもお前、破棄されているけど元皇族なんだろ。」

ルルーシュ「」

ヴィレッタ「折角皇族と結婚できるなら、私は后妃になりたいな。」

ロロ「正気ですか・・・・」

ヴィレッタ「私は本気だ。」

ルルーシュ「ふざけるな!!」バンッ!

ヴィレッタ「ッ!」ビクッ

ルルーシュ「皇帝になれだと!?アイツの後を継げというのか!冗談ではない!!あんな奴の椅子など座れるか!!」

ルルーシュ「俺が何でブリタニアに反逆しているのかわかっているのか!?俺はな、貴族や皇族と言う連中が大嫌いだからだ!!」

ルルーシュ「アイツ等みたいな腐った下種共がいる限り、ナナリーは弱者として虐げられてしまう。そんな事俺は絶対に許さない!!」

ロロ「に、兄さん・・・・」

ルルーシュ「ヴィレッタ、俺がお前にこんな話を持ちかけたのもお前が貴族になろうと望んでいるのを知ったからだ。」

ヴィレッタ「え?」

ルルーシュ「貴様もまた、貴族などと言う腐った連中と同じ存在になろうとしていた。」

ルルーシュ「そんな奴が俺の近くにいるだけでも吐き気がするというのに、貴様は俺の事を知った。いや知ってしまった。」

ヴィレッタ「・・・・あぁ、確かに私はルルーシュと言う人間の事を知った。」

ルルーシュ「俺はそれだけでも貴様が憎い。だけどお前はそれだけに留まらなかった。」

ルルーシュ「貴様はシャーリーを巻き込み、ブラックリベリオンをブチ壊し、あまつさえ俺をペットとして飼い殺しにした。」

ルルーシュ「俺はな、ヴィレッタ・ヌゥという人間を絶対に許さない。絶対にだ!!」

ヴィレッタ「」

ルルーシュ「貴様の望みなど叶えてやるもんか!お前はな・・・・俺の奴隷にしてやる!!」

ヴィレッタ「そうか・・・それがお前の望みか・・・・」

ルルーシュ「あぁ、そうだ。」

ヴィレッタ「わかった。それを受け入れるよ。」

ルルーシュ「なっ!」

ヴィレッタ「確かに私はお前の心を覗き、友人の人生を狂わせ、人としての尊厳を踏みいじってしまった。」

ヴィレッタ「ルルーシュ、お前はブリタニアの敵だ。だがお前が敵となった原因が私達の様な人間にあるなら私はその運命を受け入れるよ。」

ルルーシュ「・・・」

ヴィレッタ「ただ、一つだけ約束してくれ。」

ルルーシュ「貴様に約束する権利など・・・」

ヴィレッタ「このお腹の中にいる子供は、お前の手で幸せにしてやってくれ。」

ルルーシュ「!!」

ヴィレッタ「お前の人生は幸せとはあまりにも程遠い。そして今でも自ら不幸になろうとしている。」

ヴィレッタ「だけどな、そういう人の方が誰かを幸せにする努力も思いやりも持っていると私は理解したんだ。だから」

ルルーシュ「やめろぉ!!」バンッ!

ロロ「兄さん・・・・」

ルルーシュ「俺が、俺が幸せにするだと・・・・ふざ、けるな、よ・・・・」

ルルーシュ「俺にそんな資格は無いんだよ!俺は、ユフィを殺してしまった。俺のせいで・・・」

ルルーシュ「俺は死ぬべき人間だったんだ!俺はノイズだったんだ・・・・俺なんか・・・産まれてこなければよかった・・・・俺は・・・俺は・・・・」

ヴィレッタ「だったら私がお前を受け止める。それでは駄目か?」

ルルーシュ「え・・・」

ヴィレッタ「さすがにユーフェミア皇女やお前の妹の代わりは無理だけど、せめてお前が心を落ち着かせる場所になってやるぐらいはしたいんだ。」

ルルーシュ「どうして・・・・そこまで俺なんかの為に・・・・」

ヴィレッタ「お前の個人情報を知ったのは事実だ。それは認める。」

ヴィレッタ「ただな、お前の事を知れば知るほど思ってしまうんだ、お前みたいにボロボロになってしまった子供を支えてあげたいって。」

ルルーシュ「ヴィレッタ・・・」

ヴィレッタ「子供を身籠っていて、その上教師をやっているとな、自然と生徒の力になりたいと思うようになったんだ。」

ヴィレッタ「お前のしている事は国への反逆でしかないが、そうせざるを得ない理由を知ってしまった以上簡単に切り捨てるなんて私にはできない。」

ルルーシュ「ヴィレッタ・・・・」

ヴィレッタ「そう言う事だ。ルルーシュの先生としてだけでなく、大人として支えたいんだ。いや、支えてやる!」

ヴィレッタ「だから自分の事をノイズだとか産まれてこなければ等と考えるな。お前を大切に思っている人は少なくともこの学園にはちゃんといるからな。」

ルルーシュ「うぅ・・・・うわぁぁぁぁん!」抱き

ヴィレッタ「良し良し、今まで辛かったな。これからは私の事を頼ってもいいからな。」ナデナデ

ルルーシュ「・・・うん。」

ロロ「良かったね、兄さん!」感激

数時間後


ルルーシュ「今日は本当にありがとうございました。」

ヴィレッタ「気にするな。教師として仕事をこなしただけだ。」

ルルーシュ「それと・・・・酷い事言って、ごめんなさい・・・」

ヴィレッタ「いいんだ。ちゃんと自分で理解して反省したんだろ。だったら十分だ。」

ルルーシュ「先生・・・」

ヴィレッタ「今日はもう遅いから帰っていいぞ。ロロ、ルルーシュの事頼んだぞ。」

ロロ「任せてくださいよ。」

ルルーシュ「では先生、また明日。」

ヴィレッタ「あぁ、また明日な。」

ルルーシュの自室


ガチャ

ルルーシュ「」

ロロ「」

ルルーシュ「ロロ・・・」

ロロ「この部屋の監視カメラと盗聴器は既に片付けてあるよ。」

ルルーシュ「そうか・・・フフフ」

ルルーシュ「フハハハハハハ!!!ヴィレッタの奴、まんまと俺の演技に騙されたな。」

ロロ「凄かったねさっきの。兄さん演劇部に入ったら絶対賞貰えるね。」

ルルーシュ「当然だ。俺はゼロ、世界を変える男だぞ?アレぐらいの演技はできて当然だ。」エッヘン

ロロ「凄いや兄さん!」パチパチ

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