のび太「ん…ドラえもんの忘れ物か」 (152)

※ドラえもんssです
作り出した人物道具など登場する危険性があります
苦手な方は戻るを

今から10年前ドラえもんは未来へと帰ってしまった。
僕は必死に止めたんだがドラえもんは未来が大きく変わる危機感から未来へと帰ってしまったんだ
のび太「タケコプター…か、やっぱり懐かしいなぁ、それにしてもこの押し入れいろいろとあるなー」
押し入れの中にはへにゃへにゃになったタケコプターに今は機能しない予備の四次元ポケットがあった

前のRT1万越えの人?
支援

のび太「四次元ポケットか…」
この中を探るとドラえもん笑ってたなぁ
やっぱりドラえもんとの過去は大切な物だ
のび太「これがまだ使えたらドラえもんに会えるのに」
小さくため息をつき押し入れにしまった
のび太「やっぱり懐かしいなぁもう一年ぶりかぁこの家に帰ってくるのも」
窓から見える景色は変わってしまったけれど部屋の中は昔と変わらなかった

>>5
すみませんその方とは違います
ただドラえもんが好きなので書かせてもらいました

父「おぉーいのび太!上の整理終わったかぁ?」
したから呼び声で我に戻り本来の目的を思い出した
そうだった僕引越しの片付けに来てたんだった…
のび太「はーい!今片付けてるよ!」
昔懐かしの本をつかみ袋の中へ入れていく
極少しだがドラえもんと一緒に読んだ本もあった
のび太「あはは、これなんて二人でゲラゲラ笑ったなぁ」
感慨深いけどもうしょうがないよな…
もう帰ってこないことは分かってるんだからこんなの持ってたって
過去との別れをするためにも黙々と部屋を片付けていく

その中にひとつだけおかしいものを見つけた
のび太「あれ?これなんだ?」
こんなもの僕持ってたか?
のび太「あー!思い出したこれって!」

~10年前~
のび太「どうして行っちゃうんだよぉ」
ドラえもん「ごめんねのび太くん…でもしょうがないことなんだ...」
そんな悲しい顔をしないでよ、僕のそばにいてよ
ドラえもん「僕は未来へ帰らなくちゃいけない、大丈夫君ならやれる、ジャイアンにだって負けないよ」
僕には無理だよ…君がいないと
ドラえもん「ごめんね...でもこの時代に関与することを禁じられたんだ...そろそろお迎えみたいだ...いいかいのび太君これを持ってて!これは君のことを守ってくれる」
その一言を言ってドラえもんは机の中に飛び込んで居なくなってしまった

のび太「なつかしいなぁ…あの頃はこれずっと持ってたよ」
少し古臭い感じがする本を持ち上げホコリを払う
のび太(

すみません途中で送りました
のび太「でも、この中って何も書かれてなかったんだよな」
いつもは気にかけなかったはずなのにどうして今日はこんなにこの本が気になるんだろう...
少し不思議に思いながら僕は本を開いた

のび太「ん?」
開いた瞬間ひとつのメモのような白い紙が僕の足の上に落ちた
のび太「あれ?こんなのあったんだ…」
メモには僕とジャイアン、しずかちゃん、スネ夫が仲良く遊びそれを見ているドラえもんの絵が書かれていた、それを見て僕は思わず泣きそうになった
のび太「ドラえもん…君ってほんとに忘れ物が多いね…でももうこんな光景無理だよ」

ドラえもんが去ってから僕たちの関係は変わってしまった
中学、高校と年を重ねるにつれ僕たちは会話が減ってしまったんだ
ドラえもんがいないんだから当たり前かと僕は諦め、僕たちの関係はそれっきりだ
ほんの噂だが、しずかちゃんは出来杉と付き合い結婚前、ジャイアンは剛田商店を現在チェーン店にしようと奮闘し
スネ夫は父の会社を継ぎたまにテレビに出ることまである。
のび太「僕はふつーのサラリーマンなんだもんなぁ」

僕はドラえもんがいたらきっと怒られちゃうな、小さく苦笑いしか出なかった
のび太「さ!さっさと片付けよっかな!」
メモをポケットにいれ本などが入った袋を持ち上げた瞬間袋が破れ足に雪崩のように落ちてくる
のび太「僕ってやっぱりブキッチョだなぁ…」
約三時間をかけ部屋を綺麗に整理し思わず泣きそうになるけど部屋を後にして下へと降りた

父「おぉのび太お疲れ様」
すっかりほうれい線が目立つようになった
父と母の顔を見てやっぱり家を出ることは悲しいんだよなぁと小さくため息をついた
母「この家にもお世話になったわねぇ、ねぇのび太見てこれ」
のび太「なに?ママ」
のぞき込むとそこにはしずかちゃんと僕とジャイアン、スネ夫が話をしている姿が書かれていた
のび太「ママ!これどこにあったの?」
母「ほらどら焼きをいつもしまっていた所よ」
と小さく微笑む

こんなとこにも忘れ物するなんて…呆れたようなため息をして絵を見つめて僕はその絵の異変に気付いた
のび太「あれ?学生服来てる…」
おかしい…ドラえもんは中学生の時はもういなかった…しかもこの光景には見覚えがあった

~中学時代~
スネ夫「なんだよのび太めずらしいなお前が呼び出すなんて」
ジャイアン「そうだぜ一体何の用だよ」
しずか「一体どうしたの?」
みんなが苛立ったように早口にいう
のび太「ごめん…突然呼び出して…でもおかしいよ!どうして僕たち最近話さないの!?」
ジャイアン「どうしてって…」
のび太「スネ夫!どうして前みたいにこれは三人用だからって僕をからかわないんだよ!」
スネ夫「もうそんな歳じゃないだろ…」
小さく弱々しい姿に悲しくなり目を背ける
のび太「ジャイアン!どうして前みたいに草野球をやらないの!?」
ジャイアン「俺だってそんな暇ねぇんだよ…」
部が悪そうに目を背けこちらを見なくなってしまう
のび太「しずかちゃんどうして前みたいにバイオリンの演奏を聞かせてくれないの?僕聞きたいな…」
しずか「ごめんなさいのび太さん…私バイオリンはもう…」
バツが悪そうに目を背ける
のび太「皆なんなんだよ!一体どうしちゃったんだよ!昔みたいに遊んでよ!昔みたいに馬鹿にしたり泣いたり笑ったりしようよ!」
ボトボトと涙だけが溢れた

突然思い出して心が痛み顔をしかめる
母「のび太?どうしたの?」
のび太「ううん…何でもないよ」
むりに無理に笑いを作り静かに紙を折り曲げてポケットの中にしまった
父「のび太今日はありがとうな、助かったよ」
少し切なそうに何もない室内に声が響きここでの馬鹿をやってた頃の思い出ももうすぐなくなろうとしていた
のび太「ううん…役に立てたならよかったよ、もうほんとについてこなくて大丈夫?」
父「大丈夫さ、なんてったって今度の家は最新マンションだぞ!楽しみでこんなにドキドキするのはママと出会った時以来かな!」
母「やだわ…まったくもう」
のび太「はは…じゃあ行くね…」
このままいると泣いてしまいそうな雰囲気ですぐに逃げ出したくなり別れをつげる
これが僕のダメなとこなんだ…すぐに逃げ出してしまう
父「おう、今日はありがとうな、今度…な」
手をクイッと動かし酒の誘いをしてくる
のび太「うん、楽しみにしてるよ」
玄関へ向かい靴を履き家を出た

しずか「のび太さん早く学校に行きましょ」
瞬間前を向くがそこはすっかり変わってしまった僕らが過ごした街だった
のび太「幻聴かな…」
小さく苦笑いをしアパートへの道を歩いた

高校を卒業してから僕は何もする宛もなく
普通の中小企業に就職し平凡な毎日を過ごし、日々の業務に追われながら昔の思い出を忘れ去ろうとしていた
のび太「でも…この街で就職しちゃったんだから嫌でも思い出すよなぁ」
空を眺めて恨めしそうにつぶやいた
???「のび太くん?」
懐かしい声だなぁとふと思い後ろを振り向き瞬間逃げたくなった
のび太「出木杉君…」

出木杉「いやぁ、随分久しぶりだね、ほらもう一杯」
のび太「あ、ごめんありがとう」
どうしてこうなった?と心中から叫びコップの中にはいったビールを飲む
出木杉「いやぁやっぱりこの街はいいねアメリカみたいにうるさくなくてかと言って静かでもなくてちょうどいいや」
いかにも高級そうなスーツを脱ぎながらいう姿に同性ながらかっこいいと思ってしまった…
のび太「そうかい?随分この街も変わっちゃったよ、今度は圧縮空気を使った物資の新型輸送まで導入されるみたいだからね…昔なんてもうないんじゃないかな」
自分で言っておきながら泣きそうになる
出木杉「どんなふうに変わっても僕の故郷に変わりはないからね…僕はこの街が大好きだよ」
やっぱりこいつには敵わないや…
情けなくなりながらメガネの位置を直す
のび太「そういえばプロジェクトでアメリカに行ってたんでしょ?どうだったの?」
上から目線過ぎたかな...
出木杉「んー大したもんはなかったよ、まぁ2億の商談を持ってきたくらいかなぁ

のび太「ににににに2億ぅぅ!!??」
出木杉「のび太くん!声声!」
やっぱりこいつには敵わないや

出木杉「ま、まぁそれはいいんだよ、それよりさ、今度ねしずかと正式にプロポーズしてOKをもらったんだ」
僕に対するあてつけか?嫉妬の炎が燃え上がる
出木杉「それでさ是非のび太君にも結婚式出て欲しいんだ、剛田君や骨川君も呼んで既に了承をもらったんだ」
出来杉…ごめん、やっぱり君にはかなわないよ…小さく悲しみのため息が出る
出来杉「え!?ごめん!嫌だった…かな?」
のび太「いやいや!違う違う!ぜひ出たい出たい!!」
出来杉「そっかぁ、よかったよ、しずかも必ず喜ぶよ…これ」
差し出されたのは招待状だったそこには6月12日と書かれていた恐らく結婚式の日取りだろう
ってこれって!!!
のび君「後三日後じゃないかぁ!!!」
出来杉「のび太君!声声!」

周囲の視線が体に突き刺さった

ドラえもん「僕は……戻って……いんだよ」
のび太「聞こえないよドラえもん!なんだよどうしたんだよ!」
ドラえもん「ふふっ、ダメだよそんなカリカリしてちゃもっと落ち着いて」
ドラえもんの体徐々に薄くなりとうとう消えてしまった
のび太「待ってよドラえもん待ってよ!」


──ジリリリ
のび太「ドラえもぉぉぉん!」
汗をかきながら飛び起きた先にはドラえもんはなく無慈悲なスヌーズ設定の甲高い音が鳴る
のび太「早く行かなきゃ...」
起き上がって出社の準備を始めた

のび太「これしまっとかなきゃな..」
招待状と絵が描かれた紙二枚と持ち出してきたドラえもんからもらった本を棚にしまった

上司「のび太君!!君はなんかい言ったら分かるんだね!こことここ!間違ってる!!!」
のび太「す、すみません!!すぐに直します!!!」
もう泣きそうだよ…口うるさい部長から言われた書類の訂正のためカタカタとパソコンへ打ち込む

誰がこんな未来を予想しただろう
いつも仲良しだった5人組はドラえもんが居なくなったことで四人になってそしてみんなバラバラになって…
???「なーに暗い顔してんだよっと」
背中を思い切り叩かれ叫びそうになりながら犯人はわかっているので後ろを振り向き睨みつける
のび太「何するんだよ飯田さん!」
意地が悪そうにメガネをくいっと上げニヤリと微笑む
飯田「いんやー?柄に合わず落ち込んだ顔してパソコン打ってたからさぁー」
とこバカにした顔で背中をバンバン叩く
僕は正直この人が苦手だ、女の人の癖に、女みたいな可愛らしさがないのだ
のび太「や、やめてよ飯田さん…か、かりにも僕は先輩…ごほっごほっ!!」
飯田「あれー?のび太が僕のことは呼び捨て手で同期のように扱っていいっていったんじゃん?」
と手をひらひらと振りながら笑う
そんなこと言わなきゃ良かった!!
心底僕の頭の悪さを後悔した

飯田「ま!何落ち込んでるか知んないけどさ私とのび太の付き合いなんだから一杯付き合うよ!奢りでね」
のび太「嫌だ…絶対嫌だ…」
僕は過去飯田さんと二人で飲みに出かけて何もやっていないのに酔っ払った飯田さんから絡まれ続けそれ以来は絶対に飲まないと決めた
飯田「なにさーケチー」
舌をべーっと出しながら去っていき最後に
頑張んなよと一言いわれ、僕が先輩なのに…とは思ったが少し気が楽になった
のび太「あと2日後かぁ…」
あと二日後で憧れだったしずかちゃんはもう延々と届かない場所に行ってしまう
もやもやとして落ち着かないけどふしぎと昔のように好意はないのだ
あるのは…
のび太「戻れないのかなぁ…」
それだけだった

帰り延々と飯田さんに飲みに行こうばかり言われやっと抜け出せたので仕事以上に疲れてしまった…今日は早く寝よう…
???「のび太?おいのび太じゃねぇか!」
???「ほんとだ!のび太だ!」
懐かしい野太い声と甲高い声が聞こえ既に泣きそうになりながら後ろを見て言った
のび太「ジャイアン!!スネ夫!!」
昔のままの雰囲気の二人は赤いスポーツカーに乗ったままへへっと笑った


ジャイアン「いやぁしかしのび太お前も立派になったなぁ」
スネ夫「ほんとほんと、もう立派な大人って感じだね」
髪を綺麗に整えながら言うスネ夫にジャイアンが頭をがしっと掴みながら
ジャイアンツ「おめぇが言うと嫌味にしか聞こえないんだよ」といいわしゃわしゃと頭を撫でた
やめてよぉという悲痛な声が居酒屋の店内に響いた

懐かしいなぁ 、こんなの何年ぶりだろ、ずっと見てたいという気分になりじーっと眺め呟いた
のび太「そう言えば聞いたかい?しずかちゃんが結婚するってこと」
ジャイアンの手が止まりこちらを悲しそうに見る
ジャイアン「あぁ…でもよぉお前大丈夫なのか?俺はこの話聞いたとき出来杉には悪いが腹が立っちまったんだ…ものすごい変な話になるけど俺はお前がしずかちゃんと結婚するって思ってたからよぉ…」
さっきまでの空気とは変わりスネ夫もジャイアンも暗い顔をしてうつむく
のび太「僕は大丈夫さ、もうしずかちゃんのことは諦めたさ、それより僕二日後にみんな揃うことが楽しみなんだ」
笑えたかな、と心配になりつつ自分で出せる精一杯の笑みを見せる
スネ夫「そっか、やっぴりのび太お前大人になったな…のび太のくせに生意気だぞ…」
弱々しく胸を突かれた
ジャイアン「…そういえばのび太よぉ、これなんだか知ってるか?このまえなスネ夫と裏山に行った時千年杉の枝にくくりつけられてたんだ…」
ジャイアンが差し出した紙には
僕たちが違う服を着て違う方向に進む絵が描かれていた
のび太「これって…高校生の時の僕たち?」
ジャイアン「やっぱりそうだよな…」

思い出したくもない過去が頭の中に広がった

この雰囲気好きだ支援

~中学卒業~

僕たちは一人一人が違う学校へと進み
関係がもっとなくなろうとしていた
のび太「僕たち学校がちがってもいつでも遊んだりできるよね?」
小さく弱々しく卒業証書の筒を握り締めつぶやく
ジャイアン「…わかんねぇ…いつもみたいに遊べるのかは…」
土管の上に座るジャイアンが下をうつむき言った
しずか「私達どうしちゃったのかな」
春の夕焼けぞらにしずかちゃんの声が響き
わたる
のび太「どうもしてないさ!僕たちはいつだって仲良しな四人組で…」
そこまで言って僕は口をふさいだ
スネ夫「それだよ…のび太だって本当は分かってんだろ、俺たちは仲良しな『5人組』だったんだよ、一人でもかけるとパズルみたいに綺麗穴があいちまうんだよ…」
悲しそうに小さく震えて聞こえた
のび太「でも!!僕はみんなと仲良くいたい!それでさみんな仲良くしてまた昔みたいにバカやりたいんだよ!」

ジャイアン「いい加減気づけのび太!!!!俺らは…俺は昔みたいには戻れねぇんだよ!!!」

春の夕焼けぞらジャイアンの野太い声が響いて僕の心を貫いた

そしてみんなこの日を境にバラバラになったんだ

ドラえもん「もう…こし…の…まんだよ」
「」く見えるドラえもん
聞こえないよ!もっと大きく言ってよ
僕の声も出ない、ただ涙だけが溢れていた
ドラえもん「あと、…しだから、…で」

「元に戻れるから」


のび太「ドラえもん!!!」
見慣れた部屋に僕の声が響いてまだアラームすらなっていないことに気づく
のび太「今日は早く起きすぎたなぁ…昨日は酷い目にあったや…今日は休みだし…寝よう………」

のび太「あーーっ!!明日しずかちゃんの結婚式だァァ!!!こんなゆっくりしてられないよ...でも何をしたら…えーっとえーっと…」

うん、落ち着くために散歩に行こう

6月なのに今日と明日はものすごい晴天らしい、出木杉はどうやら天にも恵まれているらしい
少し腹正しいが所詮叶うわけでもない、
いらいらしてポーズをとってすぐそこの角まで走り出した

──ドンッ!

???「キャッ!」
瞬間僕は自分を呪った聞き間違えるわけがない、ずっと友達で初恋の人
でも今日は会いたくなかったなぁ
しずか「いったぁい...大丈夫で…すか…」
のび太「やぁしずかちゃん」
僕はバツが悪そうに笑った

小さな喫茶店、その一席に僕たちは座った

しずか「びっくりしたわ…まさかのび太さんと会うなんて」
小さくクスッと微笑んだ
昔ドラえもんとタイムマシーンを使って見に行ったしずかちゃん、
この前雪山で遭難して死にかけたところを出木杉に助けてもらったらしい、恐らくではあるが過去が変わったのだろう僕は助けに行くはずだったしずかちゃんを助けていないのだから、
そして結婚の決め手はそれだったようだ

まったく、ドラえもんめ何が僕はしずかちゃんと結婚するだ
上を向いて小さく心の中でつぶやく

しずか「どうかしたの?のび太さん」
のび太「ううん、なんでもない、それより聞いたよ出来杉と結婚するんだってね」

瞬間しずかちゃんの顔が真っ赤に染まる
出来杉め……

しずか「そうなの…このまえプロポーズされて…」
これ以上は聞きたくなかった
瞬間乱暴なカランコロンと言う音がしてカツカツという音がなり後ろから声がした
飯田「あ!のび太だぁ!」

あれ?なんか嫌な予感

──バシンッ!

のび太「ギャァ!!何するんだよ!飯田さん!」

最悪だ

飯田「ふむふむぅ…いいねぇキュンキュンするねぇ!その出来杉って人カッコ良すぎ!それに比べてのび太は…」
のび太「な、なんだよ…く、比べないでくれよ…」
いやいやいや、おかしいだろう偶然とおりすがった飯田さんが当たり前のように一緒の席に座り話を聞いている
そして聞かれているしずかちゃんもまんざらでもない様子で話をしている

なんなんだこれは!僕は小さくため息をついた

しずか「あ!ごめんなさいのび太さんもう行かなきゃ、衣装合わせとか今日いろいろと用事が立て込んでるの!」
バッグをしまって走り去っていく
その中から綺麗に折りたたまれた紙が落ちてきた
のび太「あ!しずかちゃんコレ!…あー言っちゃったよ...」
反射的に紙を広げて見るとそこには
のび太「なんだこれ…」
飯田「えー?なになにー?」

紙にはウェディングドレスを着たしずかちゃんが涙を流していて、そこには僕も書かれており何かを言っているようだった

のび太「なんだよ、これ」

これに関しては全く見覚えがなくただ不吉な予感だけがした

みてまっせ

>>33
>>39
見にくいとは思いますが、よんでくれてありがとうございます



飯田「ねぇねぇあの絵ってなんだったのー?」
それはこっちが聞きたい…
大体最近おかしなことが続きすぎてる
連続で見つかる昔のことを書かれた紙
そして今回はなんだからわからないけど僕たちのことが書かれた紙だった
何者かが…何者かが仕組んでやっているはずだ

飯田「……ていっ」
瞬間ほっぺたに冷たいものが当たる
のび太「うわっ!」
飯田「そこの自動販売機から買ってきた、飲みなよ」
黒い炭酸飲料を差し出され、素直に受け取り一口飲む
のび太「ぷはー!暑い日にはやっぱいいねぇ!」
飯田「でしょー!私のチョイス神!」

のび太「って…」
飯田「ん?」

のび太「なんでいるのぉぉぉぉぉぉ!?!?」
オーバーリアクションかもしれないが心底驚いたのだ、普通についてきて二人だけで街中を歩くなんてまるでこれは…これは!
飯田「いまさらかいっ!」
背中にものすごい衝撃が走り周りの目線がこちらを向く
のび太「な、なんでついてきてるのさ」
飯田「いいじゃない!デートよ!デート!

開いた口がふさがらない状態だった
飯田「さぁ!行くよ!」

のび太「うわぁぁ離してえぇぇ」

無理やり引っ張られ街の中へと僕は連れ去られた

そこからは飯田さんの奴隷のようについていって…要するに荷物持ちだ
でも飯田さんのおかげで少しは明るくなれたそこは感謝しよう

すっかり時間が立ち空は赤色に染まってきていた
飯田「んー、今日は楽しかったァー!」
のび太「そりゃこんだけ買えば楽しいよね」と苦笑いをしながら荷物を肩まであげる
飯田「んー?ちょっと違うなぁ」
コツコツとこっちに近づいてきて耳元でつぶやく

飯田「君だから…かもよ?」

顔が熱い、手が痺れたような感じがする、
思わず荷物を落としそーになるが持ちこたえる、
飯田「あはっ!うそうそ!でものび太のおかけまで楽しかったよ!うちそこだから!」と言って高層マンションを指さす

第一印象はうへぇ高いだろうなぁだった

飯田「もう大丈夫!ここまで持ってくれてありがとうね!」
荷物をガッと全部取り上げ軽々と持ち上げる、持てるんだったら自分で最初から持てよ!と思わなくもなかった…

飯田「明日、ファイトだよ!」
ニコッと笑うその顔は誰よりも優しい顔をしていた
のび太「うん!きょうはありがとう!」
飯田「いいえ~また会社でね~、結婚式の話きかせてよー」
意地が悪そうに笑い走り去っていった

彼女のおかげで少し明るくなれた…かな?

今日は寝ますね
付き合ってくださってありがとうございます
また明日書きます

花賀さんはまだかな?
同じ会社だったはずだが

>>43
ちょっと寝る前に一言
花賀さんはこのssでは出さないことを決めています、ほんとうにあの有名なやつのパクリみたいになりそうなので...
なのでオリキャラの飯田というキャラを作りました
不快でしたら申し訳ありません

~結婚式前日・しずか宅~
ついに明日なのね小さく自分につぶやいた
しずか「出来杉さんと…結婚…かぁ」
考えるだけで頬が火照る、本当は昔はのび太さんのことが好きだった、気になってた、でもあの雪山のときあの時に出来杉さんに…
考えるだけで頭がオーバーヒートしそうになり頭を振り回す
しずか「明日は…みーんな揃うのね」
ふふっと小さく笑いポケットから一枚の紙を取り出した、何故だか分からないが今日バッグをの中から見つかったのだ『出来杉さんとの結婚式』その光景が書かれていた

しずか「こんな感じになるのかなぁ?」

この絵はなぜか昔のことを思い出させてくれる優しい絵だった、でも…

しずか「こんなの持ってたかしら?」

夜空に静かに響いた

ID変わってますが1です

しっかしおかしいなぁ結婚式だから泣くのは分かるけど、まるでこの絵の感じだと…
のび太「僕が泣かせてるみたいだよなぁ…」
さらにこれに書かれているのにはジャイアン、スネ夫はいない、どういうことなのか、この絵を書いているのは一体誰でなぜ僕の周りにばかり…
のび太「ってこんなこと考えてる暇ないよなぁ、今日のせいですっかり忘れてたけどあの日出木杉にスピーチ頼まれたんだよなぁ…」
弱々しくため息をつきながらペンをくるくると回した
『剛田君と骨川君もぜひ君にって!』

こんな役回りはいつも僕なんだ…
その時僕は閃いてしまったんだ

言ってはダメかもしれない僕たちの最後の思い出

~高校時代~

少し寒く秋も深くなってきたあの日
ジャイアンから家へ電話がかかった

のび太「どうしたんだよ?ジャイアン久しぶりだ…」
僕の声は途中で遮られ受話器から野太い声が響いた
ジャイアン「ドラえもんだよ!スネ夫と俺がこの前久しぶりに話してるとき見たんだよ!ドラえもんがいたんだよ!!!」

夢かと思った、放心状態になりながら今どこにいるのかを聞きすぐに裏山へ向かった
そこには
しずかちゃん ジャイアン スネ夫が学生服に見を包み待っていた

のび太「みんな…ひさしぶり」

この時僕は舞い上がっていたドラえもんに会えるんだ!
…と

これは…

ドラえもん「のび太君、今日ですべてが決まるんだ、君は君の思ったとおりにやればいい、それで君たちは全てが決まるんだよ、大丈夫、君たちなら」
小さくふふっと言う声がしてドラえもんは振り返って歩き出した

のび太「待ってよ!僕には…僕には君が必要なんだ!!君がいないとまた…またあの時みたいにみんなを傷つけちゃうよ!」
涙がボトボトと溢れた

ドラえもん「大丈夫だよ、のび太君、僕は君の味方さ」

瞬間涙が溢れた顔で起きた

のび太「最悪な朝だ…ドラえもん…僕は…」
小さく息を吐き心に決めた

僕は謝らなくちゃいけないんだ

仕事でもないのにスーツを着るのは違和感があるな…
小さく苦笑いをし結婚式が行われる教会の中で心構えをする

『えー!?ジャイアンとスネ夫が結婚式に来れない!?』

朝っぱらからかかってきた電話は
出木杉からでみんなが久々に揃うと期待していた僕は落ち込みそして少し安心した
どうやら二人とも何らかのトラブルがあったらしい
小さくため息をつき心を落ち着かせる

???「あら、君は…のび太くん…」
優しそうな顔でしずかちゃんのおかあさんは僕の顔をのぞき込んだ

のび太「はい、ご無沙汰しております、この度は誠におめでとうございます」
深々と頭を下げる
しずか母「いえ、ありがとうございます、のび太君…しずかと仲良くしてあげてありがとう、今回は結婚式にも来てくれて…」

僕の手が握り締められニコリと笑う、
この人は僕のことが憎く無いのだろうか
しずかちゃんを傷つけた張本人を…

そう思った瞬間電気が暗くなり結婚式特有の音楽が流れおばさんも僕の手を離し席へと着く

ついに始まるんだ…既に出木杉はしずかちゃんを待っていた

やっぱりあいつには敵わないやと小さく苦笑いをし、後ろのドアが開いた

すみません訂正です51の2行目に教会の中とありますが、結婚式の会場の中です
申し訳ありません



綺麗だ…
その一言しかない姿だった
純白のウェディングドレスはまるで天使を思わせた、

始まるのかぁ…
なんだか切ない気持ちに襲われながら僕はしずかちゃんたちを見つめた

なんともない幸せそうな二人の結婚式だった、僕まで明るい性格になれるようなそんな結婚式だった
そしてついに友人代表のスピーチの時間になった…

のび太「二人とも…結婚おめでとうございます」
深々と頭を下げ、心に決めスピーチを口に出す
のび太「礼儀のないスピーチになるかもしれない、でも僕はこんなものしかできません、」
小さく会場がざわめきしずかちゃんたちもこちらを見る

のび太「今ここにはいないジャイアン、スネ夫としずかちゃん、僕、そしてドラえもん…その五人で僕たちはいっつも遊んでいました、言ったって誰も信じてはくれないと思うけど僕たちはいつだって仲良く冒険をしていた、でも、それもドラえもんがいなくなっておかしくなったよね」

しずかちゃんが俯き、出木杉はこちらをずっと見ていた

のび太「僕ねみんなと一緒に仲良くいたかったよ、だからさみんながそれぞれ離れるときつらかった…でも、あの時、あの裏山に集まったとき僕たちは戻れるかもしれないって思ったんだ」

細く弱々しい声が場内に響いた

~高校時代・裏山~

しずか「のび太さん…ひさしぶりね」
と小さくん笑い手をひらひらと振る
スネ夫「ひ、久しぶりだな、ってこんなこと話してる暇はないんだよぉ!はやくはやくドラえもんを探さなきゃ!!」
相変わらず甲高い声に僕は笑ってしまいそうになった

のび太「そうだね、探そっか」

僕たち四人組は裏山を登っていった

ジャイアン「俺たちはここで見たんだ!なっスネ夫!」
話を聞くと偶然あったふたりは懐かしいからと裏山へ登りそこで青いタヌキ『ドラえもん』を見たというのだ

のび太「おぉーい!ドラえもーん出てこいよぉー!」
裏山に僕の声が響きわたる、本当にドラえもんが帰ってきたらどら焼きいっぱい食べさせてやるからな!

しずか「ねぇ二手に別れて探してみない?」
と小さい可愛らしい声から提案がされみんなそれをいい提案だと、そして僕としずかちゃん、ジャイアンとスネ夫に別れてドラえもんを探す探検が始まった

しずか「なんだか昔みたいね、懐かしい」
後ろから声がして、悲しい気持ちに襲われる、やっぱり僕たちにはドラえもんがいないと、元には戻れないのか…と
のび太「そうだね…またドラえもんが帰ってきたらみんなで遊ぼうよ、昔みたいにさ」
無理に笑みを作る、あぁ僕ってこんなのは苦手なんだ…
しずか「そうね…楽しみ…あっ」
声と同時に指さされた先には草がガサガサと動いている、
のび太「ドラえもん!?」
思わず大声で叫び一生出せないであろうスピードで僕は走り出した

ドラえもん…またさ、昔みたいに喧嘩しようよ…またジャイアンの歌をさ嫌々ながら聞きに行ったりしようよ

心の中でつぶやく

しずか「のび太さん待って!…キャァァァ!」

裏山に叫び声が響き渡った
後ろを振り向いた先にはしずかちゃんは居なかった

嫌な予感がした
すぐに後ろへ戻りそして気づいた
もろくなっていた土が崩れしずかちゃんは崖へ落ちていた

のび太「しずかちゃん!!待ってて!!!すぐにそっちに行くから!!」

返事はなく僕は泣きそうになりながら走って崖の下まで降りた

体から血が出て意識はなく息も浅かった

のび太「しずかちゃん?しずかちゃん!!」
墨の声なんて関係なくどんどん弱って行くのが分かる、

僕はみんなを傷つけてしまう、どうして僕ばっかり…

僕はこの時ほど涙が出たことはなかった

~結婚式会場~

場内がざわつきしずかちゃんのお父さんとお母さんは目を見開いてこっちを見て、
しずかちゃんは泣いているのだろう下をうつむいたまま、出来杉は僕のことを睨みつけている

のび太「あの時ジャイアンとスネ夫がいなかったら僕は何もできなかったと思う、僕のせいで君のからだに一生残る傷を作ってしまった、本当にごめん、そしてあの時から僕は君たちを避けてしまった、怖くて
でも、僕は君たちと仲良くしたいまた昔の5人組みたいに仲良くしたい、でも僕のわがままで君を傷つけた、あの日から僕たち四人は終わったんだと思う、だから、今日この結婚式に出れて嬉しかったよ、スネ夫とジャイアンはいないけど…
本当に二人とも結婚おめでとう、これで終わりです」

小さくお辞儀をし重苦しい会場を見渡した

僕何やってんだろ

飯田「あちゃー…そんなことあったんだ」
いつもとはトーンの違う優しい声で飯田さんの声が僕の身にしみた
のび太「うん…僕って最低だよ…自分のわがままでまたしずかちゃんを泣かせちゃったし…それにまたちゃんと謝れなかった」

やけになりコップに注がれたビールを一気に口の中に注ぐ

飯田「まぁさ、そんなやけにならないで…ほら」
僕のコップにビールが注がれる
まさか飯田さんに励まされるなんて思わなかったなぁ…

あの結婚式のあとジャイアンやスネ夫からは『お前らしい、お前にしては上出来だ』となぜか少し褒められたのだ、そこも不思議だった

のび太「あぁー…僕は馬鹿だァ、とんでもない馬鹿だァ、せっかくもしかしたら前みたいに戻れたかもしれないのに壊しちゃったんだァ…」
わけもなく涙が溢れ自然と意識がなくなっていった

ドラえもん「これでいいんだよのび太くん、これからだよ、これから君たちはきっと」
声だけが響きわたる
ドラえもん「本当に謝るのはボクなんだ、ボクのせいで…」

違うよドラえもん君のせいじゃ…


のび太「ドラえもんっ!!!」
バッと飛び上がると見覚えのない部屋そして横には
飯田「Zzzz」

のび太「ええええええええええええええええ!?!?!」

朝の光が差し込む部屋に僕の声が響き
うるさそうに飯田さんが目をあけた

飯田「おはよ…」
のび太「おはよ…って違うよ!」

僕のツッコミがおかしかったのか朝から腹を抱えて爆笑しだす

あぁ…もうやだ…

飯田「まったく昨日はうるさかったんだからねぇ?しずかちゃーんしずかちゃーんって、まったく…女の前で女の名前を呼ぶかね」
会社の社員食堂で僕のデコをコツんと突く

のび太「あいてっ…ご、ごめん、昨日はさ僕飲んじゃって、でも助かったよありがとう」
精一杯の笑みを見せると飯田さんは恥ずかしそうに目を背けた
飯田「べ、別にいいけど、まぁそれより大丈夫なの?今日は」
あれ?ここまで優しい人だったっけ?と心の中で毒づく
のび太「うん、ありがとう、ごめんね今度お礼に何かするからさ」
その言葉を待っていましたとばかりに顔がこちらを向き僕の顔をがしっと掴む

飯田「じゃあ私の言うこと聞いて?」

嫌な予感がした

薄暗い空間目の前の大スクリーンには二人の男女が抱き合い愛の言葉を囁いている

僕こんなの苦手なんだよなぁ…眠くなっちゃう、
一週間後の休日僕は『お礼』と言う名目で俗に言うデートと言う奴を飯田さんとしていた

飯田「のび太?寝てもいいけど後で感想聞くからそれに答えられないと…ね?」
静かに耳元で囁かれ背筋が凍る
のび太「ハイイ…」

飯田「…しょうがないなぁ…」
小さく声がして僕の手が小さな手に包まれた
のび太「ちょっ!?飯田さん!?」
飯田「しーっ!声が大きい!…しょうがないでしょ、こうやってたら寝れないでしょ」
意地が悪そうに笑った
飯田さんの作戦は大成功だったようだドキドキで一睡もすることができなかった

もちろん映画にも集中できなかった

緑豊かな自然公園そのベンチに僕たちは座っていた
飯田「えーっ!?起きてたのに映画の内容覚えてないのぉ?どういう事よ」
驚いた顔をこちらに向け、自分で作ってきたとずっと自慢してきた弁当のおにぎりを頬張りながら言う、

誰のせいだと思ってるんだ…

のび太「仕方ないじゃないか…だってその…」
飯田「なによー」
ベンチにふんぞり返るその姿は何故かぞっとした
のび太「ナンデモアリマセン…ゴメンナサイ」
飯田「よろしい」
誇らしげにふふんと声を出す
飯田「どう?事弁当美味しいでしょ」
これぞ本当のドヤ顔だろうというくらいのドヤ顔をしてくる
ここで不味いと言ったらどんな顔が見られるのか気になるが本当に美味しいのでそんなことは言えない
のび太「とっても美味しいよ」
ドヤ顔だった飯田さんの顔が赤くなり目をそむける、

面白いなぁ心の中で笑った

すみません、少し離れます
またあとで書きにきます

飯田「さーて!さぁさぁまだまだ遊ぶよー!」
突然ベンチから立ち上がり僕の手を引く
のび太「ちょっと待って!片付け!」
エヘヘっと頭を掻きながら片付けを始めたその姿は何故だろう初めての経験だが可愛く見えた

飯田「何見てるの!のび太も手伝ってよ!」

…前言撤回

おかしいこの状況はおかしい
いや、二人で休日を過ごしていることはわかる、だがなぜ僕はいま手を繋いで街を歩いているんだっ!?

のび太「あのう…手を繋ぐ意味ってあるんでしょうか…」
飯田「なによ、嫌なの?」
ジトっと横目で睨まれ寿命が縮まりそうになる
のび太「そ、そんなわけ無い!嬉しいものすごい嬉しいよ!」
僕何行ってんだろ…
飯田「…そういえばのび太はこの街で育ったんだよね?どう?やっぱり昔とは違う?」
のび太「そうだなぁ、変わってないところもあるといえばあるけど、やっぱり昔みたいな感じじゃないね、ここなんて昔は空き地でさ~」
そこまで言って心が痛む、
そうこの場所はもともとあの時僕たちが良く遊んでいた土管のある空き地だった

人との会話の間に空白を開けると読みやすいかも

飯田「…?のび太?どうしたの?」

横から不安そうな声が上がり我に戻る

のび太「ううん、ここでさー昔よく友達と遊んでてさ、懐かしくって」

空き地は埋め立てられ今は小さなアパートが建っている

のび太「この街もだいぶ変わったよ昔に比べると便利になった…」

飯田「そっかぁ、私はさ昔田舎に住んでてさ、ここに来たときは驚いたよとかいだなぁーって」

空を見上げて言う

飯田「故郷が変わるって…悲しいよね」

のび太「うん…」

不覚にも泣きそうになった
僕って泣き虫だなぁ…

>>70こんな感じでしょうか?


飯田「でもさ、この街が発展したおかげでわたし達の会社ができたんだし、そしてさ、私たちも出会うことが出来た、万々歳じゃない?」

小さくふふっと笑うその姿に、なぜだかドキッとした、
あれ?飯田さんってこんな人だった!?

のび太「そうだね、さ、次どこ行く?」

飯田「えー?決めてないのー?それでも男かよ~」

小さく肘で脇をついたつもりなのだろうだが

─ドスッ

のび太「グフッ…や、やめてよ、僕になんの恨みが」

飯田「えぇ!?痛かった!?ご、ごめん、と、とりあえず、服買いに行くぞー!あははー」

僕の手が引っ張られ僕の脇が痛くなり脇を押さえた男が女性に引っ張られながら連れて行かれるアホな男に映っているだろう…現に周囲の目が痛い…

のび太「ちょっ!飯田さんもうすこしゆっくり!!」

飯田「あはは~」

男にとって女性の買い物に付き合う、
ましてや服を買いに行くなんて苦痛すぎる今日そのことを僕は理解した、下手に働くより疲れた1時間であり、
1時間もかけたのに飯田さんが買ったのはワンピースだけだった

のび太「つ、つかれたぁ…も、もうかえ…」

飯田「ねぇねぇ!あそこ見てみて!射撃大会実施中だって!」

─何っ!?
射撃と聞いて黙ってられるわけが無い
何を隠そう僕は射撃が得意なのだから

飯田「キャー!見てみてー!得点数1位にはあの鯛のストラッププレゼントだってー!」

趣味が悪いな!心から叫びこんな物が欲しいのかと鯛のストラップが書かれたポスターを見る

のび太「フフン、まぁ見ててよ、あれとってくるから」

飯田「えー?のび太には無理でしょー」

手を横に振りながら笑う姿に少しムッとして受けつのところにいる女の人にエントリーの申請をし、
機械のレーザーガンを渡される

のび太「的まで鯛なのか…」

立体映像で鯛が現れる時間2分以内に何体倒せるかの勝負らしい

のび太「飯田さん!見ててよ!」

飯田「はいはい」

少し飽きれたようにガッツポーズをしていた


よーし!見てろよ!

『ギョェェェお主はタイ取りの名人かァァァ、わしはたい焼きにせんといてぇぇぇ』

やけにやかましいアナウンスだなぁと笑いそうになり立体画像には

『perfect!!!30000pt』

の文字が流れる、
ふふんどーだ!勢い良く後ろを振り向くと飯田さんは本当に驚いたような顔をしていた

「パ、パーフェクトが出ました!!」

少しだけざわつき僕は勝利を確信した

のび太「どーだ!飯田さん!」

ここまでドヤ顔できたのは初めだろう、
自分でもわかるくらいのドヤ顔をした

飯田「う、うん素直にすごい…」

唖然としているのが分かり、ものすごく気分が良くなる

大会は僕の勝ちで見事に鯛のストラップをゲットした
そしてストラップは飯田さんの携帯に付けられている

一行開けるだけで一気に読みやすくなったね

飯田「あー、これいいね、可愛すぎる」

鯛のストラップをツンツンとつつきながらつぶやく、
そのストラップのどこがいいんだろう…

のび太「よかったね、そこまで喜んでくれたらこっちまで嬉しいよ」

なんだか僕まで楽しくなってきた

???「出来杉さん次はあっちに行きましょ」

瞬間僕は今日を恨んだ

出来杉「あ!のび太くんじゃないか!」
しずか「のび太さん!飯田さんもお久しぶりです」

なんでこんな日に…
正直見たくなかった二人だ
あの結婚式から一週間は立っているが
なんだか申し訳ない気持ちになる
あのスピーチのあと僕はすぐに帰ってしまったけど、どうやらあの後は
ひどい結婚式だったらしい

飯田「あー!しずかさん!お久しぶりですー!…この人が出来杉さん?かっこいー!」

相変わらずテンション高いな…

のび太「ごめん出来杉君、この方は飯田鈴さん、このまえ結婚式の前の日に話をしてる時に偶然ね…」

出来杉「話は聞いてるよ!僕は出来杉、どうぞ宜しく」

しずか「のび太さん、もしかして…デート?」

ふふっと静かに笑い
僕が焦っていると飯田さんが宣言した

飯田「そうです!わたし達デート中です!」

な、なぜドヤ顔…

最後に小声で出来杉から『おめでとう』
と言われ、恥ずかしい気持ちと
あれ?バカにされてる?と言う考えがぐるぐると頭を回るまま出来杉達は僕たちから離れていった

>>77
ありがとうございます!


飯田「ふむ、かっこいい人だった…」

と一言いい僕をジロりと見てくる

のび太「な、なんだよ…どーせ僕はかっこよくないですよ…」

飯田「ううん、私はのび太のほうが好きだよ?」



─えっ!?!?

落ち着いたふりをしながら僕は頭の中でかつてこれほどまでに使ったことがないほど考えた、さっきのは告白なのか!?と

飯田「それにしてものび太って私の下の名前覚えてたんだー!」

のび太「オ、オボエテマスヨ」

まともな思考ができないまま僕はあまり深いことは考えないようにした

飯田「さぁ!まだまだいくぞー!」

のび太「う、うん」

『私はのび太のほうが好きだよ?』

のび太「ヒィッ!」

飯田「えっ」

頭から消そうにも消えてくれない
あの言葉、僕には告白なのか
もしくは同情に近いものなのかわからなかった

飯田「んー!今日は楽しかったー!いやぁ、久々に楽しい休日だったよ」

のび太「そりゃ良かった…」

飯田「なにー?さっきからおかしいよー?」

のび太「お、おかしくない!おかしくないよ!」

思わず近づけられた顔から離れるため後ろに下がりその拍子で後ろに転んでしまった

飯田「あはははは!のび太大丈夫?あははは」

のび太「絶対にさ、心配してないよね!」

飯田「お!やっと戻った!」

と可笑しそうにケラケラと笑う
な、何がおかしいんだよと心の中でふてくされる

飯田「そーいえば私たちって連絡先交換してないよね…しよっか!」

のび太「えっ!!」

僕は衝撃に包まれた、
業務や家族以外での女性の連絡交換は初めてなのだ、もちろんしずかちゃんも…

のび太「あ、ありがとう」

僕は飯田さんと連絡先を交換し、家まで送ってから、
あの言葉を思い出しながら悶々と家へと帰った


のび太「うわぁぁぁ気になるぅぅぅ」

「ママーなんであの人叫んでるの?)

ママ「ケンちゃん、見ちゃいけません!」

>>81
それ書きたかったですねw


『今日はありがとー!楽しかったよ!また連れてってねー!あと鯛のストラップありがとう?』

…うわぁぁぁぁ
頼むから?とか使わないでくれ!
心底叫び足をじたばたとした

『いえ、こちらこそありがとうございました、また遊びましょう、ではまた会社で』

そして五分後に返信がくる

『はーいまたかいしゃでねー』

すいません途中で送りました

やっと長い一日が終わった
疲れはしたが今日は楽しい日だった
そして僕の特技であるすぐに眠れること

布団に入って眠りについた

『私はのび太のほうが好きだよ?』

のび太「ヒィッ!モウヤメテェ…Zzzz」

>>82
ドロボーしたみたいですまんな

>>84
いえいえw


ドラえもん「もう少しだよ、もう少しで君たちは…」

のび太「…何がなんだい?いい加減教えてくれよ」

ドラえもん「大丈夫、君たちならきっと


──ジリリリリ

のび太「待ってよぉ…今日は…休みだから…」

どうやら間違えて目覚まし時計を設定していたらしい、自分のいい加減さに腹が立った、
携帯にはメール着信のランプが点滅している
差出人はこの前交換したばかりのスネ夫からだった

スネ夫『よぉ!のび太!今日休みだろ?ジャイアンも今日休みでさ!遊び行かないか?特別3人用のスポーツカーに乗せてやるよ!』

のび太「3人用のスポーツカーってなんだよ」

相変わらずだなぁと心の中でいい、懐かしい気分になりすぐに『OK』と送った

ジャイアン「おいスネ夫!もっとスピード出せよ!おらぁ!」

助手席からジャイアンが手を出す
僕は後ろに座ったがなるほどこれなら三人乗りだ…
よほど忙しいのだろう後ろには書類がバラバラに散乱していた

スネ夫(

また送ってしまった!



スネ夫「や、やめてよ!ジャイアァァァン!」

のび太「あはははは」

久々に二人とこんなに仲良くできたかもしれない

ジャイアン「それでよぅ、俺はどこに行くんだ?決めてねぇんだよな」

えー!決めないのか!心の中で叫び
ジャイアン達らしいやと思い思わずクスッと笑みがこぼれた

スネ夫「あー!ジャイアン!今ジャイアンのことのび太が笑ったよ!」

ジャイアン「なんだとぉ!のび太の癖に生意気だぞ!」

僕の頭をつかみわしゃわしゃと効果音がなりそうなくらいに撫でるというより
かき混ぜるという表現の方が正しいと思うくらい僕の頭を『かき混ぜた』

のび太「や、やめてよジャイアン!」

ジャイアン「がっはっは!」

気づけばみんな笑っていた
懐かしいなぁ

スネ夫「うわぁ!!あぶない!!笑いすぎてハンドル離してた…」

ジャイアン「…お前もう車乗るなよ」

ジャイアン「よっしゃあ、まずはカラオケ行くぞぉ!」

スネ夫と僕の頭の中に瞬時に電流が流れ
二人とも同じ考えをした

スネ夫&のび太『怒らせたらダメだ!』

スネ夫&のび太「ウ、ウワァモノスゴイタノシミダァ」

ジャイアンは気を良くしたのか大声で笑う
聞きたくないよぉー!心の中で叫び
これもまた懐かしい感じがした

ジャイアン「ジャイアンリサイタル復活だー! ボエ~♪」

スネ夫&のび太「ギャァァァァァ」

のび太「スネ夫!車!」

スネ夫「ひ、ひぃぃぃぃ」

大丈夫なのかな…

少し出かけてきます
また後で

耳の中にジャイアンの歌声が響き
僕は思わず耳を塞ぎたくなるが塞げばどうなるか分かっているのでぐっと拳を握り締める

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

「なんと音!?きゃぁぁぁ!!」

外からも叫び声が聞こえている
ジャイアンはそんなことも知らず気持ちよさそうに歌い続ける

ジャイアン「ボエ~♪」

スネ夫「あ、あれ?のび太すごいぞなんだかジャイアンの声がとても上手に聞こえてきたぞ」

とブツブツいいながらスネ夫はふらふらとわけのわからないダンスを踊り出す

ジャイアン「ふぅ、もう満足だな」

スネ夫「ハッ!ぼ、僕は一体何を」

た、助かった心底から大声で叫びたい気分だった

まだ車じゃね

ジャイアン「それにしてもよぉ、なんか懐かしいな、久々だぜここまで笑ったのはよ」

しみじみとジャイアンが言い僕もそれに同意した

スネ夫「そうだね…僕も最近忙しかったし、次みんなが休みが揃うのなんて何時になるのか分からないし…さぁ!もっと騒ごう!」

あ…スネ夫それは…

ジャイアン「スネ夫いいこと言うじゃねぇか!よっしゃもういっちょ行くかぁ!」

スネ夫&のび太『まずい!!』

──キィーン

ジャイアン「俺はジャイアンガキ大将~♪」

スネ夫&のび太「ギャァァァァァ!!!」

やっぱり友達っていいな
そう心から思えた

>>97
すみません、いまカラオケの室内に移ってます、
描写が抜けていました
申し訳ありません

やっとカラオケ地獄から抜け出せたのは
夜の八時くらいだった、無論店員にすら嫌な顔をされ、出禁になるんじゃないだろうかと心配になった、
スネ夫め…少し恨むぞ…

車の窓の隙間から風が入り僕の髪の毛を撫でるように吹き抜けた

のび太「…ねぇねぇ二人ともひとつ聞いていいかな…」

言うんだずっと気になっていたあの事を

のび太「僕たちってどうして、こんなに変わっちゃったのかな?」

この一言で車内が一気に重くなったような気がした

ジャイアン「違うところで話そう」

車内ではその一言だけだった
近くのファミレスに止まり
店内に席付きスネ夫とジャイアンは溜め息をついた

ジャイアン「まず俺らはお前に嘘をついた…あの時の…高校時代…ドラえもんが見つかったって事は嘘だったんだ…」

頭の中が真っ白になった
僕はいまでもドラえもんはどこかにいると心の奥底で思っていた

ジャイアン「お前はずっと気に病んでいたと思うが…しずちゃんとオレとスネ夫で、嘘をついたんだ…」

スネ夫は申し訳なさそうに下をうつむいた

ジャイアン「元に戻りたくて…そのためにはドラえもんしか思いつかなかった…
しずかちゃんの事故は俺たちのせいなんだ…」

何も考えることが出来なくなってしまった

でも、なぜだかやりようのない怒りが湧いた

のび太「ふざけないでよ…どうしてもっと早く教えてくれなかったの?僕が苦しんでる姿を遠くから見てたんだろ!?楽しかった?なぁ、僕をさずっと騙してさ!」

言ってはいけないこれ以上は

スネ夫「違うんだ!のび太!これは…」

ジャイアン「スネ夫!オレ達には何も反論することはできねぇ!俺たちが悪いんだ」

のび太「なんだよそれ…なんなんだよ!!」
違うんだ僕が悪いんだ、僕があの時しずかちゃんから離れてなければ

のび太「僕の…僕のことなんて知らずに三人だけで笑ってたんだろ!僕がどれだけ苦しかったか、でも僕は許して欲しくて、3人の心につけた傷に僕は責任を取ろうとッ!」

違う言っちゃダメだこの先は
周りの目なんて気にならなかったただロボットのように口が勝手に動いた

のび太「お前ら2人のせいじゃないか!楽しかっただろ!お前たちは笑って!」

言うな!これ以上は!

のび太「僕を傷つけて楽しかったか!?」

あぁ、もう嫌だなぁドラえもん
都合いい時ばっかり頼ってごめんよ

大作ワロタ

~スネ夫~

のび太はあの後走って店の中を出てしまった、確かにのび太を僕たちは騙していた
でも…!

ジャイアン「お前が言いたいことはわかってる…これだろ?」

ポケットからくしゃくしゃになった紙が出てきてそこにはおそらく裏山であろう、山の中でメガネをかけた少年が本を持ち上げ泣きながら笑い、おそらく僕とジャイアン、しずかちゃんが泣きながら笑っている絵が書かれていた、
メガネのこいつは…のび太だよなぁ

ジャイアン「俺たちはこれをドラえもんからのメッセージだと思って…それであんな嘘をついちまった」

スネ夫「でもそれは違った…しずかちゃんは事故にあい、本なんて見つからなかった…でも!のび太にこれの再現だって言うべきだったんだ!」

ジャイアン「うるせぇ!あの時ののび太にお前はそれを言えたか?…俺は今日あいつがあの一言を言わなきゃ俺は絶対に死ぬまで言わなかったと思う」

ジャイアンの目が潤み始め
思わず僕も泣きそうになってしまった

ごめんなのび太…ほんとにごめんなぁ

ドラえもん「大丈夫、君は優しい、きっと君たちは元に戻れる、ボク信じてるから」

のび太「分からないよ…しずかちゃんも泣かせちゃって、ジャイアン達にも酷いこと言っちゃったんだ…」

ドラえもん「大丈夫だよ…君たちは『友達』だろ?」

──ピンポーン

室内にチャイム音がなり、多少びっくりしたが体をゆっくりと起こす、
あれから3日間上司に風邪で休みを貰おうとし、電話をかけたが見事に見破られ、

また途中で…

上司『何があったかは聞かないが、まぁ3日間ゆっくり落ち着いて来い』

この時泣きそうなくらい感動したことを覚えてる

時間は12時を回っていた

新聞の勧誘かなんかかなぁ?
そう思いドアを開けた

のび太「新聞ならいりませー…ん…」

うそだ、なんでここにいるんだ?ていうか今は仕事の時間のはず

飯田「よっ!風邪の調子どう?」

風邪?と一瞬僕の頭の中に浮かぶが、おそらく上司が風邪と伝えたのだろうとそこまで理解したが、それ以上は理解できなかった

のび太「えっ…飯田さん仕事は?ていうかどうして僕の家知ってるの?」

飯田「昼前に早退して、住所は上司さんから聞いたよ、というか、上司さんからも暇なとき見舞いに行ってやって欲しいって言われたしね!だから早退しちゃった」

にこやかに笑いピースサインをとる

のび太「飯田さん…」

僕は飽きれた声しか出なかった

飯田「へぇー!綺麗だねぇ!いいよプラスポイントだよ!」

なぜが誇らしげにドヤ顔をしてガッツポーズをしている

のび太「あ、ありがとう」

テーブルの上にお茶を起き椅子へと腰掛ける

飯田「しかしよかったぁ!」

突然の安堵の声にびっくりし、なんのことか尋ねると

飯田「嫌だって風邪の調子良さそうじゃん?」

頭の中にまずい!っという声が走る

のび太「そ、そうかな、ゴホッゴホッゴホッ!」

わざとらしいと思ったのかジトーっと僕の顔を見つめる

飯田「…なんかあった?目にクマがあるよ?」

女の人って人の心が読めるのかなぁ?と真面目に心の中でつぶやく

のび太「ほ、ほら!風邪で寝れなかったからだよ!」

飯田「嘘ばっかり、何よ教えてよ、ね?」

優しい笑顔に僕は全て頼ってしまいたくなった、

飯田「のび太…?」

僕は泣いていたわけもなく悲しく涙だけが溢れた

のび太「信じてくれないかもしれないけどっ…じつは…」

僕は弱虫だ
僕より年下の女性に頼ってしまった…

のび太「聞いてくれよ飯田…。いいだろ?」

僕は飯田さんに全てを話した
ドラえもんのこと、僕らのこと、そして僕が騙されていたことすべてを

最初は驚いた様子だったが、ときには目を潤ませ僕の言葉に頷いてくれた

話終えた頃には僕の涙は枯れていた

飯田「辛かったね…でもね、のび太…私は3人も辛かったと思うの、多分隠していたのは、話せなかったのよ、話そうと思っても、のび太のためを思って、そしてわずかにある関係を崩したくなかったのかもしれない」

やっぱり女の人ってすごいや、僕の考えれないことを考えている、ただ怒るだけじゃない

飯田「きっと言うのは怖かったと思う、そしてそれを聞くのも怖かったと思う、でもね、のび太逃げたらダメよ、逃げたらもう全部が終わっちゃう」

静かに僕を抱きしめて耳元で囁く
枯れていたはずの僕の顔からは涙が溢れた

のび太「行かなくちゃ…僕…」

心の中にさっきまであった暗い気持ちは吹き飛んでいた

飯田「うん、行っておいで、私にも仲良し四人組ってやつを見せてよ!」

靴を急いで履いているとき後ろから声が聞こえた

飯田「そして私の大好きなのび太になって帰ってきて」

ありがとう、飯田さんと知り合えて良かった

のび太「行ってきます!」

僕はあの場所へ走り出した

~スネ夫&ジャイアン(ジャイアン視点)~

ジャイアン「なんだよ…いちいち呼び出しやがって」

俺の声が部屋に響いた
いや、もう言わなくてもわかっていた

スネ夫「あのね、僕ね、何でだかわからないけど、…」

ジャイアン「なんだよ!男ならはっきりしろ!」

びくっとスネ夫の体が揺れ
俺の目をまっすぐ見て言う

スネ夫「ぼ、ぼくあの絵に描かれてたのって、今日じゃないかと思うんだ!!だから、あの裏山の千年杉に…行かなくちゃ!!」

心の中でさすが心の友よ
とつぶやくキザやつだけどこころ優しい
男それがこいつなんだ

ジャイアン「よっしゃぁ!行くぞ、スネ夫!」

スネ夫「うん!」

そして俺たちは裏山に向かって走り出した

心の友たちよ

~しずか~

今日は曇り空だった
まるで私の心を見ているみたいな気分になり目を背けたそして、あの日のことを思い出す

しずか「みんな…」

最近ずっと考えていることがある、
もう私たちはあの時みたいに仲良くなれないのかと、

しずか「無理なのかなぁ?」

ポケットからあの絵が書かれた紙を取り出し見た瞬間驚きの声が出た

しずか「絵が…変わってる…」

そこには私が裏山に向かって走っている姿だった

しずか「…ドラちゃんなのね…分かった…」

ドラちゃんありがとう
溢れ出そうになる涙をこらえ
外へ出ると少しだけ青空がのぞく空が見えた

そして私は裏山へ向かって走り出した

裏山についたとき僕は心底驚いた
信じてはいたけれど本当にいるなんて
千年杉の下に3人は待っていた

のび太「…皆」

ちいさくつぶやくとみんながこちらを向く

スネ夫「やっぱりみんなここに集まった」

ジャイアン「あの絵の通りになるのか…?」

僕は頭に電流が走った

のび太「絵ってなんだい??」

本当は聞かなくてもわかっていた
そしてその絵にはおそらく僕であろう人間とみんなが描かれて
みんな泣きながら笑っていた
そして僕は見覚えのある気がする本を持ち上げ泣いていた

のび太「これだったんだね、僕にみんなが嘘をついたのは、これを再現したかったからなんだね」

おそらくこれが今までと同じ種類の絵だったならこのとおりになるはず
だが、ならなかったのは時期が違ったからなんだ

のび太「ジャイアン…スネ夫…ごめん、君たちの気持ちも知らずに僕はひどいことばかり、しずかちゃんも僕がしっかりしてなかったせいで傷を…」

しずかちゃんの傷がある部分、肩を見つめ言う

ジャイアン「お前が謝る必要はねぇんだ!悪いのは全部俺なんだ…俺があの嘘を提案したんだっ!」

涙をボトボト溢れさせながらジャイアンが言う

スネ夫「僕だってその考えにのったし、それにドラえもんのことを考えたのは僕だ!僕が悪いんだっ!」

甲高い悲鳴のような声が裏山に響いた

しずか「違うわ!私があんなケガさえしなきゃ良かったのよ!
そのせいでみんなを傷つけたわ!」

しずかちゃんの悲痛な声が僕の胸を貫いた

みんな辛かったんだ
みんな考えていたんだ
みんな元に戻りたかったんだ

全員の泣き声が裏山に響き
そして僕たちは昔に戻れたような気がした

みんな抱き合い
みんなの泣き声が響きわたる

やっと、やっとみんなの心が救われたんだ

千年杉の根元が輝きだし
そしてそれは見覚えのある本になった

スネ夫「ジャ、ジャイアン!あれ!」

それは僕が実家の引越しの時に見つけた、すっかり忘れていた僕にたくされた、
僕を守ってくれる本そして『大切な忘れ物』を僕達に残してくれた本だった

いよいよクライマックスか

僕は本を手に取り中身を開いたそしてそこには
何も書かれていない筈なのに
最後のページにそれは書かれていた

ドラえもん「ばかがっみる~」

『やぁ、これを見てるってことは君たちは昔のままの仲良しってことだ、僕は信じてたよ、だから、僕からは少しだけ手伝いをさせてもらったよ、この本は『進むべき絵日記』と言ってね、君たちが困難になったとき進むべき道を教えてくれる、
そして、絵日記の最後にはメッセージが残されるんだ』

僕たちは涙があふれそれでも皆本を見ていた

『のび太君、多分君は僕が居なくなってから、少しは辛いこともあると思う、でも君は大丈夫、誰よりも優しい君ならきっと』

さらに僕の顔から涙が溢れた

『ジャイアン、スネ夫、君たちはホントにイジメばっかりしてるやつらだったね、でもね、のび太くんのことを守ってくれてありがとう、これからも仲良くしてあげてね』

ジャイアンとスネ夫が声をあげて泣き始める

『しずかちゃん、いつも僕に優しくしてくれたね、プリン美味しかったよ、のび太君には呆れることもあったと思う、嫌うこともあったと思う、でも、のび太くんと仲良くしてくれてありがとう』

しずかちゃんの泣き声がさらに強くなる

そしてついに最後になった

『こんな紙一枚にしかかけないことを恨むよ、でも僕は君たちの時代に関与することを禁じられてる、許されたのはこれだけなんだ』

ドラえもんは僕たちのことを出来る限りで見守ってくれていた

『最後になるけど、僕は君たちと過ごせて楽しかった、仲良しで笑顔の四人組それを見てるだけで僕は幸せだったんだ』

『僕は君たち四人が大好きだよ、だから、笑って?』

そこで『絵日記の感想』は終わっていた

のび太「ドラえもん!僕のことを守ってくれてありがとう!!でも僕はもう大丈夫だよ!ほら!」

笑えてるかな?きっと笑えてるはず

ジャイアン「そうだぜぇ!ドラえもん!コイツに誰がついてると思ってんだ!天下のガキ大将ジャイアン様だぞ!?安心しろぉ!」

ジャイアンが泣きながら大声で叫ぶ

スネ夫「そうだぞぉ!今度な!皆で四人乗りのスポーツカーで遊びに行くんだ!俺たちはずっと仲いいぞ!どーだ!すごいだろ!」

スネ夫が大声で叫ぶ

しずか「そうよ!みんな仲良しよ!だから安心して!みんな大好きな仲間よ!」

空にしずかちゃんの声が響いた

「「オレ/僕/私/達はずっと仲良し五人組!!」」

声が響きわたり空からは青空が見えていた

ふふっ、ありがとう、みんな大好きだよ

確かに四人の耳にそう聞こえた


のび太「はぁー…」

そうだよ、今日こそいうんだ
心に決めただろのび太っ!!

飯田「何を言うの?」

体がびくつき反射的に口から言葉が出た

のび太「好きです!付き合ってくださいっ!……あっ…」

僕のバカ…
心底自分を恨んだ

飯田「はい!喜んで!」

瞬間僕の手は捕まれ引きずられるように街へと連れていかれた

のび太「助けてぇぇぇドラえもぉぉぉん」

やれやれ、青空から声が聞こえた気がした



~END~

これでドラえもんssは、終わりです

ショートストーリーでは無かった事をお許しください

ここまで付き合ってくださった皆様!
初ssで拙い文でしたがありがとうございました!
みなさんに感謝です!


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   |    |  /    |   丿 _/  /     丿

   /.   ノ、i.|i     、、         ヽ
  i    | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ        |
  |   i 、ヽ_ヽ、_i  , / `__,;―'彡-i     |
  i  ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' /    .|

   iイ | |' ;'((   ,;/ '~ ゛   ̄`;)" c ミ     i.
   .i i.| ' ,||  i| ._ _-i    ||:i   | r-、  ヽ、
   丿 `| ((  _゛_i__`'    (( ;   ノ// i |ヽi.
  /    i ||  i` - -、` i    ノノ  'i /ヽ | ヽ

  'ノ  .. i ))  '--、_`7   ((   , 'i ノノ  ヽ

 ノ     Y  `--  "    ))  ノ ""i    ヽ
      ノヽ、       ノノ  _/   i     \
     /ヽ ヽヽ、___,;//--'";;"  ,/ヽ、    ヾヽ

後、途中でばかり送ってしまったことや
リアルタイムで書いていたので時間がかかっていたこと色々お詫びしなくては行けません!
皆さんありがとうございました!

次回作に期待します

>>129
ありがとうございます!
次回も時間があれば書こうと思います!
その時はぜひ!

>>129
ありがとうございます!
次回も時間があれば書こうと思います!
その時はぜひ!

何か質問とかありますでしょうか
無いようでしたらこれにて(@~^~)ノ⌒●~*

なんでドラえもんは現代にいれなくなったの?

>>133
ドラえもんがあの時代にいることで時代の変化を危険に見た未来の政府関係者が
ドラえもんのその時代に関する一切の関与を禁止して
ゆういつ(オリジナル道具)進むべき日記を置いていくのだけが許されたという設定です!

あと後半の心理的な部分が少なくなったことにも、すみません
ショートストーリーなのに100超えたらやばくないかという焦りからやってしまいました
申し訳ありません

SS自体は良かったんだけど最初の書き込みがなぁ・・・

>>136
何か至らぬ所があったら今後に役立てたいのでぜひ教えていただきたいです
お願いします

見ていただいた方
ここはダメだったなどの意見もらえませんか?
初ssでよくわからなくて、今後の投稿に役立てたいのでよろしくおねがいします

地の分入れるなら、「」の前にキャラクターの名称を入れない方がいい
いれないように、うまく話を回すといいと思う

>>139
なるほどです!名前を使わずいかにうまく話を回せるか、
それによって話のおもしろさも変わるのですかね
御指摘ありがとうございます!

あとは、ちゃんと分には句読点付けた方がいい
こんな会話なら別にいいけど、小説とかなるとそっちの方がいい
じゃないと、見る方も区切りが悪くなるし

あと、三点リーダは二つセットで使うのが基本
これは… じゃなくて、 これは……
それと、ダッシュ(―)も使った方が、書き方も広がる
もちろん、ダッシュも二つセット

基本的に、……を使う時は溜め(間)が長い時。――を使う時は、溜め(間)が短い時
ゆったりとした話の流れの時は……
早い流れだったり、緊迫した状況なら――
こういうふうに使い分けたら、見る方も緩急が付きやすい

>>141
なるほどです!句読点に3点リーダ
いろいろ活用しないとダメですね
とても役に立ちます!
ありがとうございます!!

すみません、2スレってなんでしょうか?
実は2chもssを書きたいがためにやっているので、あんまりわからないんです
すみません(^_^;)

>>144
説明しにくいからググったほうが早い
こういう時のために私のサイトを紹介したいがスレの用語は載ってないなあ…

>>145
ググってもなぜか出てきませんでした(´・ω・`)
2ch続けてたらわかるようになりますかね(´・ω・`)

>>146
出てきたよ

2ちゃんねるは、多くの板が存在します。
例えば、メンタルヘルス板や、ニュース速報+板など。
板というのは掲示板の略です。
メンタルヘルス板なら、メンタルヘルスの内容を中心とした板(掲示板)になります。
2ちゃんねるは、その板をジャンルごとに分けた超大手掲示板サイトです。

その板にはスレッドがたくさんあります。
メンタルヘルス板なら、「精神科の感想スレ」などがよくあると思います。
そう、板の中の各話題を語るための小さい掲示板という感じのものが「スレッド」です。

後、メール欄にageっていれなくても自動的に上がるよ

>>147
わざわざありがとうございます!

なんだかわかりにくいですね
いろいろとありがとうございます!
勉強になりました!!

>>147
わざわざありがとうございます!

なんだかわかりにくいですね
いろいろとありがとうございます!
勉強になりました!!

すみませんなぜか連投されてるんですが気にしないでください

乙でした
ええ話で良かった

>>151
ありがとうございます!
初ssだったのでどきどきでしたが、楽しかったです!
見てくださってありがとうございます!

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