提督「瑞鳳、瑞鶴……いつか……また…」 (667)
艦これSSです
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199X年…地球は、核の炎に包まれた。
世界各国は交流を断絶し、孤立した。
これで仮初めの平和は訪れるかと思われた。
しかし、新たなる脅威が産まれた。
………深海棲艦である………
提督「ここは…」
元帥「鎮守府だ。これから君にはここで軍の指揮を採ってもらう」
提督「軍…ですか……?しかし、我が国はもう既に戦力など無いに等しいのでは?」
提督「現状、我が国に残っている戦力といえば、はつゆき型のやまゆきとあさぎり型のあさぎりのみ…ああ、あとは砲台と化した三笠もありましたね。いずれにせよ、とても軍の体裁すらも取れていないかと…」
元帥「そうだな。我が国の艦艇はもはや無きに等しい」
提督「でしたら、何故私がこのような場所で軍の指揮を採る必要が?まさか護衛艦2隻だけで奴らと戦えと仰せられるのでしょうか?」
元帥「はは、それはいいな。では、そうしようか」
提督「は?」
元帥「提督に命ずる。貴官はこれよりこの横須賀鎮守府で艦隊の指揮を採れ。なお、着任に当たって貴官には駆逐艦を1隻与える」
提督「元帥殿、私には理解が遠く及ばないのですが…」
元帥「説明するのも良いが、ちと時間がかかりすぎる。 実際にその目で見るのが早いだろう」
提督「いや、流石にそれだけでは納得が…」
元帥「なら、一つ教えてやろう。君に託すのは我らの最後の希望だ」
元帥「核戦争に巻き込まれて以来我らは建艦能力を失った。技術はあれども資源が無ければ船は作れん」
元帥「それ故に我らは核戦争で壊滅的に減った艦艇をさらに擦り減らすことしか出来なかった。これは仕方が無かったことだ」
元帥「しかし、我らは新たなる希望を手に入れた。今までは劣勢…いや、敗北を強いられていた我が国も奴らから制海権を取り返す事が出来るかもしれない」
提督「では、何故私なのです?私は海軍の将校の中で最も若輩者です。そのような大事な戦力ならば元帥殿こそが指揮を採るべきなのでは?」
元帥「それは君が一番若いからだよ」
提督「なっ!?」
元帥「まあいい。儂の話は終わりだ。あとは行けば分かる」
提督「分かりました。では、これより私は鎮守府運営の任に着きます!」
元帥「うむ。上手くやれよ」
提督「はっ!!」
鎮守府
提督「ここが鎮守府…」テクテク
電「はわわわわわわわ」バタバタ
電「はにゃー!!!?」ドンッ
提督「!?」チラッ
電「はわわわわわわわ!びっくりしたのです!」
提督「子供?なぜこのような所に…」
電「ご、ごごごごごごめんなさいなのです!!」
提督「いや、いい。それより君は?」
電「私は駆逐艦の電なのです!」
提督「は?」
電「駆逐艦の電なのです!」
提督「冗談はよしてくれお嬢ちゃん。お嬢ちゃんはどこから来たのかな?お兄さんがお家に返してあげるからさ」
電「嘘じゃないのです!電は駆逐艦電なのです!!」
提督「知っているかい?駆逐艦ってのはね…」
電「電の本気を見るのです!!」パッ
提督「なっ…連装砲!?」
提督「私は提督だ。本日付けでこの鎮守府に着任することになった」
電「提督さんなのです?」
提督「ああ。もしかしてここには君一人しかいないのか?」
電「はい。ここには電だけしかいないのです。あ、だけど、妖精さん達がいるのです」
提督「妖精?」
電「妖精さんは、電の装備を作ってくれたり、動かす時に手伝ってくれるのです」
提督「そうなのか?」
電「そうなのです。ほら、妖精さん、出て来て下さいなのです!」
砲撃翌妖精「ドモー」
修理妖精「ドモー!」
提督「これが妖精か…」
提督「よろしく頼むよ。若輩者だが、これからは手を貸してくれ」
修理妖精「キャー!!」ピョンピョン
電「早速司令官さんは気に入られたみたいなのです」
提督「……………」
その他妖精達「キャーキャー!!」ペタペタ
提督「…………」
電(司令官さん、されるがままなのです)
提督「やっと終わったか」
電「あの…あの…」
提督「どうした?」
電「お疲れ様なのです!」
提督「ああ…ありがとう」
電「!」パアア
提督「どうした?」
電「いえ、何でもないのです!」
提督「?」
電「………」モジッ
提督「まあいい。今日はもう遅い。早く電も風呂に入って寝るがいい」
提督「明日は0600に執務室に来るんだ。いいな?」
電「はい!なのです!!」
提督「よし。おやすみ、電」
電「おやすみなさいなのです!司令官さん!!」タタッ バタン
提督(駆逐艦電…艦艇の…しかも大昔の装備を持った娘…)
提督(一体どういうことだ…分からないことが多すぎる…)
コンコン
提督「入れ」
電「失礼します…なのです」ガチャ
提督「おはよう、電」
電「おはようございますなのです!」
提督「早速だが、聞きたいことが山程ある」
電「はい?なんでしょうか?」
提督「電。君は何者だ?」
電「電はくち…」
提督「駆逐艦なのは分かった。そうではなくて、君は何者なんだ?」
電「えっと…えっと……それは、司令官さんが提督さんだということみたいな感じですか?」
提督「………少し違う気がするが、まあいい。答えてくれ」
電「でしたら…電は艦娘なのです!」
提督「艦…娘?」
電「はい。電は艦の記憶を持った娘。だから艦娘なのです!」
提督「ちょっと待て!艦の記憶だと!?」
電「電は……大東亜戦争で戦った駆逐艦電の記憶を持っているのです…」
提督「………ありえん…」
電「嘘じゃないのです!!電はかつて米国と戦った電なのです!!信じて欲しいのです!」
提督「なら、俺の目を見ろ。絶対逸らすなよ」
電「………」ジー
提督「………」ギロッ
電「!!?」ビクッ
電「………」ジー
提督「………分かった…嘘では無いようだ…すまんな、怖がらせてしまって」ナデナデ
電「はい…なのです」
電(司令官さんの手…温かいのです)
提督「では、次の質問だ」
提督「電、君はどうやって産まれて来たんだ?」
電「それは……分からないのです…」
提督「分からない?」
電「はい…いつの間にか電は何処かの施設に入れられていました……」
電「そこで電は何年も研究されたのです。酷いことはされなかったけど、怖かった…」
電「暗い部屋で毎日一人で寝て、起きて、研究される…そんな日の連続でした…」
電「だけど、ちょっと前に突然ここに連れて来られたのです」
電「怖い顔をした男の人達にここにいろって言われたのです。だから電はここにいました。そしたら、ここに司令官さんが来たのです」
提督「………そうだったのか…」
提督「ありがとう、電。そしてすまなかった。嫌な過去を思い出させてしまったな。」
電「いえ、電は大丈夫なのです!」
提督「そうか…」
提督「では、あとは鎮守府を廻りながら色々聞きたい。電、鎮守府の施設の場所は分かるか?」
電「はい!なのです!」
提督「道案内を頼む。行くぞ」スタスタ
電「ここで終わりなのです」
提督「ふむ…こんなもんか」
提督(工廠やドッグ。その他の施設…サイズさえ小さいが、本格的な軍港と言えるか…)
電「司令官さん?」
提督「ん?ああ、何でもない」
電「?」
提督「そういえば、艦娘は電、君一人だな?」
電「はい。電一人だけなのです!」
提督「では、他の艦娘は存在しないのか?」
電「……それは…電には分からないのです…」
提督「そうか………」
提督(この鎮守府に電しかいないということは、他に艦娘はいないのは十分考えられる。こればかりは致し方な…)
提督「ん?」チラッ
建造妖精「テートクー!テートクー!」ピョンピョン
提督「どうした?」
建造妖精「カンムス、ツクレル!!」
提督「は?」
提督「作れる…だと?」
建造妖精「ウン!」ニコッ
提督「冗談はよしてくれ。一体どうやったら生きている艦娘を‘‘建造”出来るというのだ?」
建造妖精「ツクリカタ、オシエテモラッタ!」
提督「誰に?」
建造妖精「ソレハヒミツ!ヤクソクダカラ」
提督「例えそれが上官命令でもか?」
建造妖精「ダメ」
提督「………」
建造妖精「ダメ」
提督「………分かった。そこまでは聞かない」
建造妖精「アリガト」
提督「では、その代わりではないが、艦娘を作ってくれないか?」
建造妖精「シゲンチョウダイ」
提督「資源?必要なのか?」
建造妖精「シゲンヒツヨウ。ナイトツクレナイ」
提督「そうか………ならば、また後で資源を持って来るとしよう。後ほど頼む」
建造妖精「マカセロ!!」
提督「電、執務室に戻るぞ」
電「は、はい!」
電「妖精さん、また後でよろしくお願いしますなのです!」タタッ
建造妖精「バイバイ」フリフリ
一旦ここまでにします。また来ます。
電「し、司令官さん」
提督「どうした?」
電「えっと…今から建造をするのですか?」
提督「ああ。そのつもりだが…」
電「どうかしたのですか?」
提督「建造の前に一度君を出撃させたいと思う」
電「い、電をですか!?」
提督「ああ。一応今回の出撃は偵察、そして敵と艦娘の戦力の分析をしたいという意向を兼ねている」
電「偵察?」
提督「そうだ。たとえ駆逐艦一人とは言えども、鎮守府前海域ならば奴等もオーラを纏っていない駆逐艦しかいない。偵察程度ならば可能な筈だ」
提督「もしも鎮守府前海域を制圧出来たのならばそれはそれで御の字だが、あくまでもこれは敵の殲滅作戦ではない。無理な進軍は控えることとする」
電「分かりましたなのです!」
提督「すまんな。君一人に重荷を背負わせてしまって」
電「電は艦娘です。かつてはたくさんの戦いを経験してきたのですよ?だから任せて下さいなのです!」
提督「期待してるよ。では、1400より作戦開始だ。それまでに出撃の準備を整えておけ」
電「はい!!」ビシッ
1400
提督「電、作戦開始だ。準備はいいか?」
電「問題ないのです!」
提督「了解した。では…出撃!!」
…
…
…
電「司令官さん、敵艦発見なのです!」
提督「距離と敵艦種は?」
電「えっと…2000ぐらいだと思…」
提督「曖昧にするな!正確な数字を言え!」
電「ひっ!!………ごめんなさい…」
提督「謝罪など後でいい!距離と敵艦種は?」
電「2034なのです!敵艦は駆逐艦一隻!」
提督「近いか…電、敵はこちらに気付いていないか?」
電「まだ敵は電に気付い……はわわ!撃ってきたのです!!」
提督「急いで回避運動をとれ!」
電「はわわ…はわわ…はわわわわ!」サッ
提督「被害状況は!?」
電「被害無しなのです!」
提督「よし!今度はこちらから反撃だ。第一、第二主砲斉射!」
電「なのです!!」ドーン!
イ級「!!?」小破
電「敵艦、小破なのです!」
提督「よくやった!では、第二せ…」
イ級「………」パシュッ
シュー
電「敵艦、魚雷発射!!」
提督「しまった…雷撃可能距離に……回避行動!!」
電「はい!…………全回避なのです!」
提督「電、魚雷発射だ!1番、3番!」
電「なのです!!」パシュッ シュー
ドカーン!!
電「敵艦轟沈なのです!」
提督「周囲警戒!他に艦影は?」
電「艦影無し!」
提督「そうか…戦闘終了。電、残りの弾薬はどうだ?」
電「まだ十分あるのです」
提督「分かった。進撃だ」
………
電「司令官さん…?」ブルブル
提督「ああ…流石に無理だろうな」
電「………はい…」
提督「帰投するぞ」
提督(駆逐3…そして軽巡1……練度不十分な駆逐艦1隻では到底倒せないか)
提督(最も深海棲艦が弱いと言われる鎮守府正面海域でもこれだけの戦力を持つならば外海は一体…)
提督(戻ったら対策を考え…)
ズドーン……………ドン ドン
提督「!!?何事だ!!」
電「敵艦隊、砲撃してきたのです!」
提督「気付かれただと!?」
提督「電!!反転!全速力で戻ってこい!!」
提督「総員、戦闘準備!!艦を反転させ横須賀へ向けて前進!速射砲は敵艦を射程に収め次第砲撃開始!電の撤退を援護!」
提督「電!お前を回収したら全速力で当海域から脱出する!何としても戻って来い!」
電「電が囮になれば司令官さんは…」
提督「ダメだ!絶対に戻って来るんだ!!それだけは俺が許さない!!」
電「は………はい!」
砲手「敵艦、射程圏内入りました!」
提督「第一射、てぇ!!!」
ズドン!!
…
…
…
鎮守府
提督「………………」
電「………………」
提督「………………」
電「………………」
電「あの…し…」
提督「電」
電「はい!!?」
提督「なぜ命令を無視しようとした?」
電「電は……」
電「電は……司令官さんを助けたかったのです…」
電「電が囮になれば司令官さんは逃げれます…だから……」
提督「そうか。ありがとう、電」
提督「だが、これからは二度と囮になろうなどと考えるな」
電「でも………」
提督「でもも何もない。もしも私…あさぎりがやられたらそれはそれまでだ。また次の提督が送られてくる。確かに数少ない護衛艦を失うのは痛いが、それよりもずっと戦力になる君たち艦娘を沈められる方がずっと痛い」
提督「それにな…何よりも私の目覚めが悪くなる。私にそんな思いはさせないでくれ」
電「寝覚め…ですか?」
提督「ああ。寝覚めが悪くなる。だから私のためだと思って二度とそのような事をしないでくれ」
電「えへへ」クスクス
提督「なんだ?」
電「司令官さん、とても優しいのです」
提督「そうでもない」
電「優しいです。そうやって電のことを気遣ってくれるのですよ?優しくない訳がないのです」
提督「…………まあいい。電、工廠に行くぞ」
電「工廠ですか?」
提督「建造したい艦種を決めた」
電「艦種?」
提督「航空母艦……空母だよ」
工廠
提督「空母を作りたい。作ってくれるか?」
建造妖精「シゲンー」
提督「これくらいか?」
建造妖精「イイヨー」
建造妖精「クウボデキナカッタラゴメンネー」
提督「100%では無いのか?」
建造妖精「クウボムズカシイ!シッパイヨクアル」
提督「そうなのか…ならば建造妖精」
建造妖精「ナンダー?」
提督「上手くやってくれたら間宮の羊羹を持ってきてあげよう」
建造妖精「ホント!?」
提督「もちろんだ」
建造妖精「ガンバル!!ゼッタイクウボツクル!!」キラキラ
提督「頼んだよ」
提督「また後ほど戻ってくる。さあ、電行くぞ?」スタスタ
電「あ、はい!!」テクテク
建造妖精「マミヤ!!マミヤ!!」ピョンピョン
……………
提督「どうだ?出来たか?」
建造妖精「マミヤ!!」
提督「お疲れ様。ほら、約束の間宮の羊羹だ」
建造妖精「アリガトー!!」パァァ!!
提督「さて、建造の方は…」
提督「ん?2隻?」
建造妖精「ガンバッタ!!」パクパク
提督「資源は一隻分しか…」
建造妖精「ヘソクリ」パクパク
提督「………聞かなかったことにする」
提督「建造妖精ありがとうな」
建造妖精「ドウイタシマシテ!!」パクパク
電「司令官さん、見てみましょう!!」
提督「ああ」
ここまでで今日は投下終了します。
久しぶりにSS書いてみてるけど、なかなか忙しくて進みませんね…
瑞鳳「瑞鳳です。軽空母ですが、練度が上がれば、正規空母並みの活躍をお見せできます!」
瑞鶴「翔鶴型航空母艦2番艦、妹の瑞鶴です!」
電「はわわ!!空母のお姉さんなのです!」
提督「ほう…」
瑞鶴「貴方が提督さんなの?」
提督「そうだ」
瑞鶴「で、貴女は?」
電「電は電なのです!!」
瑞鶴「電?……というと………特三型の?」
電「はい!!その4番艦の末っ子なのです!!よろしくなのです!」
瑞鶴「こちらこそよろしくね!電ちゃん!」
電「ふぁぁ!!」パァァ
瑞鳳「かわいいね、電ちゃんは」
瑞鶴「瑞鳳もよろしくね!」
瑞鳳「うん!」
瑞鶴「それにしても瑞鳳、可愛くなったわねえ…戦時中の貴女からでは想像出来ないよ」
瑞鳳「それは瑞鶴もそうでしょう?」
提督「ごほん…そろそろ、再開を懐かしむのはいいかな?」
瑞鳳「ご、ごめんなさい!」ビシッ
提督「そんなに畏まらなくてもいい。敬礼も下ろしていいぞ」
瑞鳳「しかし…」
提督「私は下ろせと言っているんだ」
瑞鳳「はっはい!!」ビクッ
提督「瑞鶴?」
瑞鶴「へっ!?あっはい!!」ビクビク
提督「先程から時々窓に視線を移していたな?何か気になるものがあったか?」
瑞鶴「え…えっと……」オドオド
提督「別に咎めているわけではない。怯えなくていいぞ」
提督「それとも、私に言いにくい事でも?」
瑞鶴「いえ…ただ、この鎮守府、少し静か過ぎるなと思いまして…」
提督「ああ。そうだろうな」
瑞鶴「…もしも宜しければ理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?普通、鎮守府ならば他の艦や人々が沢山居てもおかしくないと思うのですが」
提督「なぜなら、私達4人しか居ないからな」
瑞鶴「へっ!?」
瑞鳳「ふぇ!?」
提督「正確に言えば、間宮と明石、その他妖精達がいるのだが、皆戦闘員ではない。あくまでも我々のバックアップだ」
瑞鶴「うそ…」
提督「恥ずかしながら、私もつい昨日鎮守府に着任したばかりだ」
瑞鶴「ほ、本当なの?」
電「はい。本当なのです」
瑞鳳「あの…大丈夫なのですか…?私達空母二隻なんて運用して……」
提督「いや、大丈夫ではない。正直言うと、間違いなく赤字で暫くは身動きが出来なくなる」
瑞鶴「じゃあ何で!」
提督「正面海域だ」
瑞鳳「正面海域?」
提督「ああ。鎮守府正面海域には今現在軽巡を旗艦とし、駆逐艦3隻を含んだ敵艦隊が牛耳っている。練度もそれなりに有り、今日私達は命からがら脱出した」
瑞鶴「そうなの?電ちゃん」
電「はい…」
提督「今回は運よく被害も殆ど出さずに振り切る事が出来たが、次はそうとは限らない」
提督「だからこそ、奴らを圧倒出来るだけの戦力が必要だと私は考えた」
瑞鶴「それで私達…」
提督「そうだ」
瑞鳳「しかし、提督?」
提督「なんだ?」
瑞鳳「駆逐艦を始めとした比較的小型の艦を揃え、練度を上げてからもう一度挑めば良かったのではないのでしょうか?」
提督「ああ。それも一里ある」
瑞鳳「では…」
提督「瑞鳳、質問だ」
提督「お前なら、自分達の制海権の内側で未熟な敵が訓練していたらどうする?」
提督「もちろん、人権や人道のようなものは考えなくていい」
瑞鳳「恐らく…沈めます」
提督「そうだ。私も同じ意見だ」
提督「そしてその逆、つまりは未熟な私達が深海棲艦の制海権内でちんたら訓練していたら結果は目に見えているな?」
瑞鳳「はい」
提督「それ故に私は多少練度が低かろうと敵を圧倒出来る航空母艦の建造を決めたというわけだ」
提督「更に言えば、もしも鎮守府正面海域の解放が出来れば資源の搬入もずっと楽になる。それを見越した上での作戦となる」
提督「どうだ?理解してくれたか?」
瑞鳳「はい!ありがとうございます!!」
提督「だから、そんなに畏まらないでくれ」
提督「別に素のまま話してくれて構わない。私はこういうのはあまり好きではないんだ」
瑞鳳「いいんですか?」
提督「ああ。無論だ。瑞鶴も電も今後はそうしてくれて構わない」
瑞鶴「は……じゃなかった……分かったわ、提督さん!」
電「はい、なのです!」
提督「ククッ電は変わらんな」
電「えっ!?えっと…えっと……」アタフタ
提督「いや、それでいいんだ」
電「?」
提督「さて、そろそろ20時か…少し遅いが、晩御飯を食べて来なさい。その後は自由にしてくれて構わないが、朝は早いから程々にしてくれ」
瑞鶴「提督さんは?」
提督「私は書類を片付けなければならない。先に行っててくれ」
瑞鶴「別に提督さんが終わってからでも私達は…」
提督「そういえば、あまり遅い時間に飯を食うと太ると聞いたことが…」
瑞鶴「わ、私、ごはん食べて来るね!瑞鳳、電ちゃん、行こ!」グイッ
瑞鳳「ちょっ…瑞鶴!?早い!早いよ!」
電「はにゃ〜!!!!」バタン
提督「行ったか………」
提督「さて…」ペラリ
提督(深海棲艦……奴らは強い…それは間違いない。だが、こちらにも手の打ちようはあるか…)サラサラ
提督(駆逐艦1隻のみとはいえ、駆逐艦娘1人で轟沈させることが出来た)サラサラ ペラッ
提督(かつては駆逐艦1隻を倒すのに何隻もの護衛艦を必要としたのに艦娘ならば同等の力で戦える)サラサラ
提督(上手く立ち向かえば…いや、過度な期待は禁物だ……もっと現実的には……)サラサラ
提督(まあいい…それは今考えるべき事ではない。考えるべきは明日の出撃でいかにして敵艦隊を壊滅させるかだ…)ペラッ ペラッ
提督(しまった…瑞鶴と瑞鳳に戦術的アドバイスを貰っておくべきだった…明日の朝にでも………)
提督「…………………………」
提督「儘ならぬものだな…」
ちょっと量が少ないですが、今日はここまでです。
ちょっとづほちゃんに癒やされてきます
……………
コンコン
提督「入れ」
瑞鳳「失礼します…」
提督「どうした?こんな時間に」
瑞鳳「なんだか寝れなくて…それで少し鎮守府を歩いてたら執務室の灯りがまだついてたから…」
提督「それで入ってきたと?」
瑞鳳「はい……ダメでしたか?」
提督「いや、そろそろ書類を捌くのにも飽き飽きしてきたところだ。むしろ話し相手が欲しかったよ」
瑞鳳「よかった…」
提督「まあ、そこのソファーにでも座りなさい」
瑞鳳「はい!」スッ
……………
コンコン
提督「入れ」
瑞鳳「失礼します…」
提督「どうした?こんな時間に」
瑞鳳「なんだか寝れなくて…それで少し鎮守府を歩いてたら執務室の灯りがまだついてたから…」
提督「それで入ってきたと?」
瑞鳳「はい……ダメでしたか?」
提督「いや、そろそろ書類を捌くのにも飽き飽きしてきたところだ。むしろ話し相手が欲しかったよ」
瑞鳳「よかった…」
提督「まあ、そこのソファーにでも座りなさい」
瑞鳳「はい!」スッ
……………
コンコン
提督「入れ」
瑞鳳「失礼します…」
提督「どうした?こんな時間に」
瑞鳳「なんだか寝れなくて…それで少し鎮守府を歩いてたら執務室の灯りがまだついてたから…」
提督「それで入ってきたと?」
瑞鳳「はい……ダメでしたか?」
提督「いや、そろそろ書類を捌くのにも飽き飽きしてきたところだ。むしろ話し相手が欲しかったよ」
瑞鳳「よかった…」
提督「まあ、そこのソファーにでも座りなさい」
瑞鳳「はい!」スッ
提督「さて、私はお茶でも…瑞鳳も緑茶でいいか?」
瑞鳳「えっ?あ、私がやりますよ!」
提督「大丈夫だ。私だってお茶ぐらいは淹れられるさ」
瑞鳳「そうではなくて、上司にそんなことをさせるのは…」
提督「いいから座ってなさい。ならば、また今度美味しいお茶を淹れてくれるか?」
瑞鳳「いいんですか?」
提督「ああ。むしろ私から頼みたいくらいだ」
瑞鳳「はい!瑞鳳、承りました!!」
提督「硬いな」
瑞鳳「へっ?何がですか?」
提督「言葉遣いだ。さっきも言った通り、私に対しても普段通りの喋り方でいい」
提督「瑞鶴や電と話していた時はもっと砕けた言葉遣いだったぞ」
瑞鳳「ああ、そういう事でしたか…私は流石に初対面の人に失礼な言葉遣いは出来ないですから…」
提督「ふむ…では、電に対しても瑞鶴と話すそれだったが、それはどうしてだ?」
瑞鳳「それは、電ちゃんは初対面ですが初対面ではないですから!」
提督「かつての記憶か?」
瑞鳳「そうです!私は私達が『娘』ではなくて『艦』だったころの記憶を持ち合わせています。だから初めましてでも初めましてではないことがあるんです!」
提督「そうか…ほら、お茶だ」コトッ
瑞鳳「ありがとうございます!いただきます!」ズズッ
瑞鳳「美味しい!!これ、なんのお茶ですか?甘くて香りも凄くいいです!!」
提督「お気に召して頂けて幸いだ。これは茎茶だよ。瑞鳳の感想通り、普通のお茶よりも甘い。丁度昨日頼んだのが届いたんだ」
瑞鳳「へえ〜知らなかったなぁ」
提督「普通ならあまり買わないからな。まあ、飲みたくなったら好きにここへ来なさい」
瑞鳳「いいの!?」
提督「ああ。こんなことで嘘は言わんよ」
瑞鳳「やったぁ〜!!」
瑞鳳「じゃあ、今度お茶菓子持ってきますね!」
提督「ほう。楽しみにしてるよ」
瑞鳳「はい!」
……………
瑞鳳「九十九艦爆は、足が可愛いのよ!足が!!」
提督「九十九艦爆?そういえば…」
瑞鳳「どうかしたんですか?提督」
提督「いや、本当なら明日の朝にでも聞こうと思っていたんだがな」
瑞鳳「?」
提督「瑞鳳。お前なら敵艦隊……とはいっても水雷戦隊だが、どうやって攻める?」
瑞鳳「水雷戦隊?明日の海域攻略ですか?」
提督「そうだ。私は普通の艦で戦う戦術は一応心得ているが、艦娘の戦い方は今回の電との出撃が初めてで右も左も分かっていない。しかも、お前や瑞鶴は空母で私にとっては未知の存在だ。よければ教えてくれないか?」
瑞鳳「私個人に限ってしまいますが、よろしいですか?」
提督「ああ。よろしく頼むよ」
瑞鳳「そうですね………これは瑞鶴と一緒に確認したのですが、恐らく私達空母は目標が遠くなれば遠くなるほど、艦載機への細かい指示が出来なくなります」
瑞鳳「感覚では、視界外になると命中はより落ちてしまいそうです」
提督「ほう…となると、アウトレンジからの攻撃は難しくなるな」
瑞鳳「そうですね…」
提督「しかし、逆を言ってしまえば近づけば近づくほど命中率は上がるという訳か」
瑞鳳「そうですけれども、私達空母は戦艦見たいな防御力や、駆逐艦みたいな機動力がある訳ではないので、あまり…接近戦は……」
提督「アウトレンジ……接近戦………」
提督「……………………」
提督「……………………」
瑞鳳「提督?」
提督「……………………」
提督「瑞鳳。私に考えがある。聞いてくれるか?」
翌朝
提督「三人とも集まったな?」
電「はい!準備万端なのです!」
提督「いい返事だ、電」
電「えへへ」
提督「ごほん…本日は昨日も言った通り、鎮守府正面海域の解放のために敵水雷戦隊の撃滅を作戦目標とする」
提督「そこで、君達には3人で艦隊を組んで、敵制海権への侵入を図ってもらう」
提督「艦隊の旗艦には瑞鳳を置き、瑞鶴と共に後方に配置する」
電「あの…電はどこに居ればいいのですか?」
提督「電には、艦隊の前衛で敵の哨戒と露払いをして貰う。お前の任務は敵艦を後方の空母に出来る限り近づけさせないことだと考えてくれ」
電「はい!!分かったのです!!」
提督「なにか、質問がある者はいるか?」
瑞鶴「あの…提督さん、いい?」スッ
提督「なんだ?」
瑞鶴「別に不満があるという訳では無いんだけど…旗艦に瑞鳳を選んだ理由を教えてほしいかなって…」
提督「それはだな、昨夜私と瑞鳳で本作戦での空母の活用法について話し合ったんだ」
瑞鶴「そうなの?瑞鳳」
瑞鳳「うん。ちょっと眠れなかったから執務室に行ったらね」
瑞鶴「へぇ〜気づかなかったな〜」
提督「瑞鶴、続けていいかな?」
瑞鶴「あっ、はい!ごめんなさい」
提督「ああ………まあ、昨夜二人で細かく詰めていった訳だが、あくまでもそれは理論であり、実戦では臨機応変に対応せざるを得なくされることは十二分に考えられる」
提督「敵からの反撃もそうだが、艦娘としての日が浅い二人は、艦娘としての戦い方は体得しきれていないはずだ。平常では出来たことがいざ戦闘になると出来なくなる可能性もある」
提督「それに加えて、艦娘の空母としての戦法を理解しきれていない瑞鶴が指揮を執るとなると、混乱して艦隊内での連携が上手く取れなくなる可能性は少なからずある」
提督「そこで、今の時点で最も戦法を理解出来ている瑞鳳に旗艦を任せたという訳だ」
瑞鶴「納得したわ!じゃあ、私はどうしたらいいの?」
提督「道中で戦法については軽くレクチャーするが、基本的には瑞鳳の指示に従ってくれればいい」
瑞鶴「分かった。瑞鳳、よろしくね?」
瑞鳳「頑張ります!!」
提督「他には何か質問はあるか?」
一同「……………」
提督「無いようだな。では、出撃準備に入る。この後1000に出港する。燃料や弾薬はもちろん、装備のチェックや手入れを済ませておけ」
一同「了解!!」
提督「私もあさぎりの最終チェックに行ってくる。何かあったら第五ドッグまで来てくれ」
瑞鶴「提督さん……提督さんまで出撃することはないんじゃない?戦闘は私達に任せて鎮守府で指揮を取ればいいと思うんだけど」
提督「それは無理だ」
瑞鶴「でも、提督さんが死んじゃったら…」
提督「私が死ぬよりも、君達艦娘が死ぬ方がダメージが大きい。そして、私が出来る限り近くで指揮を取れば臨機応変に対応が出来てそのリスクは減る」
提督「そして何より君達を死なせたら私は寝覚めがとても悪くなる。安眠妨害と言ってもいい。」
提督「この際だから言っておくが、私が生きている間は絶対に君達を沈ませない。何があっても生かしてみせる」
瑞鶴「………どうせその様子だと止めても付いてくるんでしょ?」
提督「無論だ」ニヤリ
瑞鶴「納得はしない。だけど提督さんの安眠のために見逃してあげる」
提督「どうも、お嬢さん」
瑞鶴「提督さんって思ったよりも馬鹿なんだね」
瑞鶴(でも、優しい…嫌いじゃないな)ボソッ
提督「何か言ったか?」
瑞鶴「ううん。なにも」
提督「そうか。ならば私はチェックに行ってくる。お前たち、遅れるなよ」スタスタ
同じ内容を3連投だと…
謝罪として瑞鶴に爆撃されてきます
……………
提督「そろそろ、敵艦隊と遭遇した海域だ」
電「はい…」
提督「怖いか?電」
電「はい…」
提督「大丈夫だ、電。今回は瑞鶴と瑞鳳がいる。そして、二人はとても大きい力となってくれる」
提督「そうだな?瑞鶴、瑞鳳」
瑞鶴「当たり前じゃない!私達なら絶対にやれるわ!!」
提督「いい返事だ。しかし、慢心だけはしてくれるなよ」
瑞鶴「………はい」
瑞鳳「提督。作戦、開始しますか?」
提督「ああ。瑞鳳、昨日打ち合わせた通りやってくれ」
瑞鳳「はい!」
瑞鳳「索敵機、九十九艦爆を発艦させます!」バシュッ
瑞鶴「同じく九十九艦爆発艦!」バシュッ
……………
瑞鳳「いた!2時の方向に敵艦隊発見!!」
提督「よくやった!構成は?」
瑞鳳「駆逐艦3、軽巡1!」
瑞鳳「こちらを目指して進軍中とのことです!」
提督「こちらに来ているだと………!」
提督「一体…………」
提督「いや、今考えることではないな」
瑞鳳「提督、どうしますか?」
提督「次のフェイズに移ってくれ」
瑞鳳「瑞鶴、第一次攻撃隊発艦させて!」バシュッ
瑞鶴「任せて!!」キリキリ バシュ
瑞鳳「全艦載機、空中集合!艦爆隊と艦攻隊に分かれて!!」
瑞鶴「空中集合完了!さあ、行っちゃって!!」
電「すみません、司令官さん、一つ聞いてもいいですか?」
提督「なんだ?」
電「どうして戦闘機はいないんですか?」
提督「今回は敵艦隊に空母が見受けられないため、少しでも打撃翌力を持つ艦爆、艦攻に回したいというのもあるが、何よりも資源…ボーキサイトが足りないんだ」
提督「もう少し二人の練度が上がり、資源に余裕が出来て来たらこの様な場合でも戦闘機は載せるつもりだ」
電「資源なら電が頑張って集めてくるのです!だから司令官さんは心配しなくても大丈夫なのです!」
提督「ふふっ…頼もしいな電………ありがとう」
電「はい!!なのです!」
提督「さあ、無駄話もここまでだ。気を引き締めろ」
瑞鳳「第一次攻撃隊、敵艦隊捉えました!」
提督「よし…敵艦隊旗艦の軽巡を先優先攻撃目標にしろ」
瑞鳳「了解!艦爆隊は爆撃開始!艦攻隊は爆撃隊の攻撃の後間髪入れずに雷撃しちゃって!!」
艦爆妖精「ガッテン!ウデガナルゼー!!」
艦攻妖精「オレラカンコウタイのドキョウダメシダ!!オクレヲトルナヨ!!」
艦攻妖精「トラエタ!!」ボチャン シュー
瑞鳳「艦攻隊の雷撃が敵旗艦直撃コースに乗りました!!これなら………えっ!?」
提督「どうした?」
瑞鳳「雷撃が駆逐艦に庇われました…庇った駆逐艦は轟沈。しかし、敵旗艦は健在…」
提督「いや、これでいい。確かに敵旗艦を落とせなかったのは残念だが、アウトレンジからの攻撃は成功と言っても良い。大戦果だ。次は接近してからの第二次攻撃でケリをつけるぞ」
瑞鳳「攻撃隊帰投して!」
瑞鳳「瑞鶴!収容完了後第二次攻撃隊を発艦させるからね!」
瑞鶴「了解!さあ、第三戦速で前進するわよ!」
……………
電「敵艦隊、視認距離に入ったのです!」
提督「了解。瑞鶴瑞鳳は第二次攻撃隊発艦。電は空母二隻が艦載機を発艦させてから砲雷撃戦開始。電は旗艦は狙う必要ない。敵駆逐艦の動きを封じ、旗艦の盾にさせないようにしてくれ」
「「「了解!」」」
瑞鶴「第二次攻撃隊発艦!!今度こそやっちゃって!!」バシュッ
瑞鳳「お願い!今度こそ!!」バシュッ
艦爆妖精「オラオラオラオラオラオラ!!!」
艦攻妖精「シーーネーーーーェィ!!!」
瑞鶴「やったぁぁぁ!!瑞鶴の艦爆隊の攻撃で敵駆逐艦1隻大破!!轟沈も時間の問題よ!!」
瑞鳳「瑞鶴の艦爆隊もやるわね!でも…瑞鳳の艦攻隊だって!」
艦攻妖精「ヒャッハー!!モラッタァ!!」ボチャン シュー
ハ級「!?」
電「させないのです!!」ドン ドン
ハ級「!!!?」中破
提督「電!よくやった!!」
シュー バッシャーン!!!
ホ級「」
瑞鳳「敵軽巡、航空魚雷命中!轟沈しました!!」
提督「敵駆逐艦の様子は?」
電「動か………あれ?」
提督「何かあったか?」
電「白い航跡………魚雷なのです!!!」
提督「なんだと!?」
提督「全員回避運動!当たったら沈む可能性がある!何としても避けるんだ!」
瑞鳳「は、はい!!」
瑞鶴「わわっ!!アブッ!!」
電「はわわわわわわわ!!!」
提督「回避出来たか。電!砲撃開始!反撃の余地を与えるな!」
電「は、はい!!」ドン ドン
ハ級「」
電「敵駆逐艦轟沈…全艦轟沈したのです」
提督「作戦完了。索敵を忘れずにあさぎりまで帰投してくれ」
提督「特に………潜水艦に気をつけろ」
鎮守府
提督「揃ったな」
瑞鳳「はい。入渠や補給も済ませております」
提督「よろしい」
提督「お前たち、よく頑張ってくれたな。お疲れ様」
電「みんな、頑張ったのです!!」
瑞鶴「そうだね!」
提督「誰も失う事なく帰投出来て私は嬉しいよ。電もよく頑張ってくれたなぁ」ナデナデ
電「ふあぁぁぁぁ…」
瑞鶴(いいなぁ)
提督「電、これからも期待してるぞ」
電「はい!!!」
提督「この後は自由行動にするが、瑞鶴と瑞鳳はそれぞれ執務室に来てくれ。後で迎えに行く」
瑞鳳「?」
瑞鶴「う、うん?」
提督「では、各自解散」
と、ここまでで今日の投稿は終了です。
瑞鶴瑞鳳、空母艦娘の攻撃フェイズについて裏付けをしてみました。
なぜアウトレンジと砲雷撃戦距離での2回に分けて攻撃してるかは文書を深読みして下されば分かると思います…多分……
また明日来ますね。
多分のんびりほのぼの日常系になるっぽい?
コンコン
提督「入れ」
瑞鶴「失礼します」ガチャ
提督「瑞鶴、そのソファーに座りなさい」
瑞鶴「はい………」
瑞鶴(どうして呼び出されたんだろう…私、何かやらかしたかな…)
提督「瑞鶴……………」
瑞鶴(こ、怖い!提督さん怖いって!!!)
提督「瑞鶴、日本茶と紅茶、どっちがいい?」
瑞鶴「へ?」
瑞鶴「おいしい!!このお茶すごくおいしいです!提督さん!!」
提督「お口に合って良かったよ」
提督「ほら、間宮の羊羹だ。一緒に食べるといい」
瑞鶴「ほんと!?いいの!?」
提督「もちろんだ」
瑞鶴「じゃあ…」パクリ
瑞鶴「ん〜〜〜〜!!!おいしい!!私、すっごく幸せ!!」
提督「良かったな」
瑞鶴「提督さん、私、こんなおいしい羊羹なんて初めて!!提督さん大好き!!」
提督「お前は今日よく頑張ってくれたからな。本当にありがとう」ナデナデ
瑞鶴「ヒャッ!!て、提督さん!?」
提督「すまなかった。嫌だったか?」
瑞鶴「ううん!凄く嬉しい!!ただ突然だったからビックリしただけよ」
提督「びっくりさせて悪かったな」
瑞鶴「謝らなくていいの!」
提督「あ、ああ」
瑞鶴「クスッ」
提督「?」
瑞鶴「提督さんって普段は冷静だけど、不器用でかわいいとこあるのね」
提督「何を言ってる?」
瑞鶴「さあね!あははは!!!」クスクス
……………
提督「そろそろ時間も時間だな…」
瑞鶴「え?まだいいじゃん?21時にもなってないよ」
提督「瑞鶴と話しているのも楽しいが、瑞鳳に話さなければならないことがあるからな」
瑞鶴「そっか…そうだよね………」
提督「そんな顔をするな。また何時でも来ていいから今日はもう寝なさい」
瑞鶴「いつでも…いいの?」
提督「いつでもいいとは言ったが、その「いつでも」はいつなのかは考えろよ」
瑞鶴「わかってるって!!」
瑞鶴「次は夜這いに行こうかしら」
提督「おい、瑞鶴」
瑞鶴「冗談よ、ジョーダン!おやすみ、提督!あまり無理はしちゃダメよ!」
提督「………おやすみ」
バタン
提督「………嵐のような娘だ…」ボソリ
コンコン
瑞鳳「はい?提督?」
提督「そうだ」
カチャ
瑞鳳「瑞鶴とのお話は終わったの?」
提督「ああ。次は瑞鳳の番だ。私は先に執務室に行っているから、準備が出来たら来なさい」
瑞鳳「あ、でしたら一緒に行かせてください!」パタン
提督「別にゆっくりで構わないんだぞ?」
瑞鳳「いいんです。丁度艦載機の整備も終わったから」
提督「自分で艦載機の整備を出来るのか?」
瑞鳳「はい!だって自分が使う大切な艦載機だもん!」
瑞鳳「とは言っても、完全に分解して整備とかは流石に出来ないけれど」
提督「いい心がけだ」
提督「部屋に入ったらソファーに座って待っててくれ。私はお茶を淹れてくるから」ガチャ
瑞鳳「だめです」
提督「ん?」
瑞鳳「今日は私に淹れさせて下さい!昨日約束した通り、おいしいお茶を淹れますから!」
瑞鳳「こう見えても、お茶の淹れ方には自信がありますから!」
提督「では、お手並み拝見といこうかな」
瑞鳳「はい!楽しみにしてて下さいね!!」
…
…
…
提督「ほう…うまい…」
瑞鳳「本当ですか!!よかったぁ〜」
提督「自信があると言うだけはある。私が淹れるよりも断然うまいな」
瑞鳳「提督が淹れたのも十分おいしいですよ?」
提督「いや、瑞鳳の足元にも及ばないさ。私には気温に合わせてお茶の温度を変えることなど出来ない」
瑞鳳「気づいてたんですか!?」
提督「もちろんだ。お前の人を思いやる気持ちが為せる技だろう」
瑞鳳「提督だって、私達のことを気にかけてくれているじゃないですか」
提督「私のは違う。私はそんな出来た人間ではないんだよ」
瑞鳳「じゃあ、私に提督のことを教えてくれますか?」
提督「そうだな…いつか、必ず教えるよ」
瑞鳳「約束…ですよ?」
提督「ああ。もしも破ったら深海棲艦の餌にでもしてくれていい」
瑞鳳「………そんなこと…私に出来るわけないじゃない……………」ボソッ
提督「何か言ったか?」
瑞鳳「ううん…何でもありません」
提督「これでこの話は終わりだ。本題に入ろう」
瑞鳳「本題?」
提督「瑞鳳、ありがとう。お前が今回の作戦の一番の立役者だ」
瑞鳳「えっ、えっ!!?」
提督「お前がいなければこの作戦は成功しなかったやもしれない。本当にありがとう」ナデナデ
瑞鳳「ふぇ!?そ、そそ…そんなことないですよ!!瑞鶴だって電ちゃんだって凄い頑張っていたし…」
提督「確かに瑞鶴も電も頑張ってくれた。そして戦果も挙げてくれた。しかし私は瑞鳳が最も頑張っていたと考えてる」
瑞鳳「そんなこと…」
提督「昨夜、寝ないで兵法書を読み込んでいただろう?」
瑞鳳「な、何で知ってるの!?」カァァ
提督「話し合いの後、報告書を書くために資料を取りに行こうとしたらな」
瑞鳳「うぅ………見られてたの…」
提督「大方、自分の記憶にある戦術以外の知識を得て、何があっても対応出来るように備えてくれたのだろう?」
瑞鳳「ぇ……ええっと………………」
瑞鳳「……………はい……」
提督「今日のお前にはどこか自信があるように見えた。初めての戦術、戦闘であるのにも関わらずだ」
提督「頼もしかったぞ、瑞鳳。お前に自信があったからこそ電も瑞鶴も安心してお前に従っていた。もしも自信がなさそうな素振りを見せていたらそうは行かなかっただろう」
提督「それに、お前は敵旗艦を仕留めるという大戦果も挙げている。もちろん電が敵駆逐艦を足止めした助けもあったが、十分立派なことだ」
提督「瑞鳳。お前は私の期待以上によくやってくれた。本当に私は感謝している」
瑞鳳「あ……」ジワッ
瑞鳳「提督……そこまで見ててくれたんだ……」ポロポロ
提督「ああ。お前はよく頑張ったよ」
瑞鳳「うわーん!!!」ギュッ
提督「お疲れ、瑞鳳」ナデナデ
瑞鳳「提督……提督…ありがとうございます…!」
提督「ああ」
瑞鳳「ありがとう…提督」
提督「ああ」
…………
……
…
…………………
提督「泣き止んだか?」ナデナデ
瑞鳳「はい……」
提督「ほら、涙を拭きなさい」
瑞鳳「はい………あっ!」
提督「どうした?」
瑞鳳「ごめんなさい!提督の服が!」
提督「気にするな。洗えばいいさ」
瑞鳳「でも………」
提督「それよりもお前に渡したいものがあるから離れてくれないか?」
瑞鳳「えっ?あ…あぁ!!!!」
瑞鳳「ご、ごごご、ごめんなさい」バッ
提督「謝らなくてもいいぞ」
瑞鳳「私…何を………!!」
瑞鳳「て、提督に………やぁぁあ!」
提督「落ち着け、瑞鳳」
瑞鳳「ひゃけど!」
提督「ほら、これを自分の部屋で食べなさい。間宮のアイスだ」
瑞鳳「あ、アイス?」
提督「瑞鶴や電には間宮の羊羹をあげたんだがな。お前は本当によく頑張ってくれたから特別だ」
瑞鳳「ありがとう!」
提督「ああ。溶ける前に部屋に戻って食べなさい」
瑞鳳「えっと…ここで食べていい?」
提督「?……別にいいが」
瑞鳳「じゃあ…はい!」スッ
提督「うん?」
瑞鳳「提督も頑張っていたんだから半分こ!」
提督「いや、これはお前にあげたものだからな」
瑞鳳「じゃあ、これが私のなら私が提督と一緒に食べたいの!はい!!」
提督「……………一口だけだぞ」パクリ
提督「………うまい…」
瑞鳳「じゃあ、私も!」パクリ
瑞鳳「おいしい!!」キラキラ
提督「フッ…」
瑞鳳「どうしたの?提督」
提督「食べた瞬間お前の目がキラキラしたからな」ニヤニヤ
瑞鳳「だっておいしいんだもん!!」キラキラ
提督「そうだな」ニヤニヤ
瑞鳳「んむっ……ん〜幸せ〜!!!」キラキラ
………………
瑞鳳「提督、ご馳走さまでした!!」
提督「終始幸せそうに食べていたな」
瑞鳳「うん!だって、こんなおいしいアイスなんて初めてだったから!」
瑞鳳「ありがとう!提督!!」
提督「うむ」
提督「さて、そろそろ瑞鳳も寝たほうがいいな」
瑞鳳「あ、もうこんな時間……」
提督「明日は出撃もしないから少し遅めの朝礼にする。時間は0800にここ、執務室だ。他の二人にも伝えてある」
瑞鳳「提督は?」
提督「私もすぐ寝る。流石に疲れたよ」
瑞鳳「そう…じゃあ、私戻ります!」
提督「おやすみ、瑞鳳」
瑞鳳「おやすみ、てーとく!!」パタン
提督「………」
提督「………」
提督「さて、報告書を書くかな」ペラッ サラサラ
…………
……
…
今日はここまでです!
甘いあま〜い瑞鶴瑞鳳とのひと時でした。
また明日投下しに来ます。
何人かの新艦娘が登場っぽい?
0800
提督「電、瑞鶴、瑞鳳おはよう」
「「「おはようございます!!」」」ビシッ
提督「さて、今日は出撃の予定はないのだが、お前たちに意見を伺いたいことがある」
瑞鶴「意見?どうしたの?」
提督「先日話した通り我等が鎮守府は殆ど資源がない。三人が頑張ってくれたお陰で鎮守府正面海域は解放出来たため、格段に資源の運搬が楽になったが、資源の運搬が出来る艦娘は電、君しかいない」
電「確かに、そうですね…」
提督「ああ。瑞鶴、瑞鳳が出てしまうと支出の方が収入よりも大きくなってしまう」
提督「そこでだ。これからしばらくは建造に力を費やしてみようかと思うんだが、どうだ?」
提督「もちろん、建造と言っても大型艦…戦艦や空母は狙わない。あくまでも小型艦を狙っての建造だ」
瑞鶴「でも、さっき資源が無いって言ったわよね?資源がないと何もできないわよ?」
提督「それは問題ない。大本営から少量とはいえ、毎日一定量の資源が送られて来ている。駆逐艦の2隻や3隻ぐらいならそこまで圧迫せずしないだろう」
瑞鶴「そう?ならいいんだけど」
提督「そして、数が揃ったら隊を二つに分ける」
瑞鳳「第二艦隊ですか?」
提督「そうだ。主に第二艦隊は遠征任務を行ってもらう」
瑞鳳「そうすれば、大本営からの資源と遠征による資源で赤字からは転じることは出来そうですね」
提督「ああ。もしもこれが上手くいけば、第三、第四艦隊と増設するつもりである」
瑞鶴「それだけあれば資源にも余裕が出来るわね」
提督「うむ。しかし、現状から見ればそれはまだまだ先の事だ。取らぬ狸の皮算用ではないが、今は考えても意味はないだろう」
提督「当面の目標としては、小型艦の充実。そしてお前たちも含め、演習で経験を積ませる事だ」
瑞鳳「そうね…まだ私たちは艦娘として未熟ですから…」
瑞鶴「うん…もう二度と『七面鳥』なんて言われたくないもんね……」
提督「ああ。そうならないためにも練度を高める必要がある」
提督「頼むぞ、瑞鶴、瑞鳳、電」
「「「はい!!」」」ビシッ
提督「うむ。では、この後0900より早速建造を3隻行う。3隻の建造完了次第艦娘の有り様等をレクチャーしてくれ。そして1500より演習を行う。振り分けは私から後ほど発表する」
提督「では、解散!」
0900
提督「建造妖精、いるか?」
建造妖精「ハ〜イ〜♪」ヒョコ
提督「すまないが、今日は3隻作ってくれないか?」
建造妖精「シゲン〜」
提督「小型艦3隻ならこれくらいでいいか?」
建造妖精「エト……………」
建造妖精「オーケー!!」
提督「そうか。では、頼んだぞ」
建造妖精「ウン!!」
提督「また後で来る。楽しみにしてるぞ」スタスタ
建造妖精「マカセテ〜」フリフリ
…………
提督「建造妖精、終わったか?」
建造妖精「オワッター」ヒョコッ
提督「そうか。ありがとう」
建造妖精「ドウイタシマシター」
提督「ほら、ご褒美だ」スッ
建造妖精「アリガトー!!」キラキラ
提督「さて、誰が来るかな」チラッ
陽炎「やっと会えた!陽炎よ!よろしくね!」
舞風「こんにちはー!!陽炎型駆逐艦の舞風です!暗い雰囲気は苦手です!!」
夕立「こんにちは。白露型駆逐艦夕立よ。よろしくね」
提督「ほう…陽炎型と白露型か……素晴らしい」
建造妖精「テートク、テートク」クイックイッ
提督「ん?どうした?」
建造妖精「オマケ」
提督「おまけ?」
文月「あたし、文月っていうの〜よろしくぅ〜」
提督「一応聞くが、資材はどこから?」
建造妖精「ヘソクリ」
提督「………………」
提督「………ありがとう…」
建造妖精「ドーモー」ピョンピョン
提督「陽炎、舞風、夕立、文月」
陽炎「なぁに〜?私たちと一緒に遊びたいの〜?」
舞風「いいね〜!一緒に踊る〜?」
夕立「お兄さん、よりどりみどりっぽい?」
文月「あたしもまぜて〜」トタトタ
提督「………………」
提督「お前たち、整列しなさい」
文月「え〜?せいれつ〜?」
提督「そうだ。整列だ」
文月「は〜い」トタトタ
提督「…………」
夕立「整列終わったっぽい?」
提督「私はこの鎮守府の提督だ。つまり、お前たちの司令官でもある」
文月「そうなんだ〜!」
提督「ごほん…」
文月「あ〜、ごめんなさ〜い」
提督「別に私はお前たちの行動や言動を制限しようとは思わない。だが、最低限は時と場合を弁えてくれ給え」
舞風「もしも弁えなかったら?」
提督「そうだな………何らかの罰則を与える」
舞風「罰則?」
提督「その者によって帰るが…例えばお前なら1日中一本下駄を履いてもらうとかだな」
舞風「そ、それじゃあ、踊れないじゃな〜い!」
提督「だろうな」
陽炎(でも、それって罰則って程じゃ…)
提督「そういうわけで、余りにも目に余るようならば何らかの罰則を与える。心しておけよ」
「「「了解!!」」」
文月「は〜い!」
提督「この話はここまで。次に艦娘についてだが…」
陽炎「それは、小ちゃい…えと、妖精さん?にある程度聞いたわ」
陽炎「私たちは大東亜戦争で戦った私たち、つまり「艦」の生まれ変わった姿だってこととかね」
提督「ふむ…なら、後はお前たちの先輩…瑞鶴や瑞鳳、電から聞いてくれればいい」
提督「この後彼女たちにお前たちを紹介する。付いて来てくれ」スタスタ
……………
提督「これで以上だ。仲良くしてやってくれ」
提督「では、前々から話していた通り、1500より演習を開始する。それまでは自由にしてていいぞ」
瑞鳳「はい!」
……………
瑞鶴「舞風ちゃん、久しぶりだね〜」
瑞鳳「南太平洋海戦ではお世話になりました!」
舞風「あ、瑞鶴さん!瑞鳳さん!ご無沙汰です!!」
瑞鶴「舞風ちゃんも私達のことを覚えててくれてるんだ?」
舞風「当たり前じゃないですか〜!瑞鶴さん達のことは忘れられる訳がないですよ〜!知り合いに会えて私、うれしいです!!」
瑞鶴「よかった〜!私たちも知り合いが増えて嬉しいよ!」
瑞鳳「他にも見覚えがある子ばかりね!」
瑞鶴「そうだね!仲良くやって行けたらいいな」
瑞鳳「みんないい子そうだし、大丈夫よ!」
瑞鶴「うん!」
今日はここまでにします。
さて、明日からは楽しい楽しいイベントですね(白目)
今の所、明日は同じくらいの時間に投稿しますが、それ以降はちょっと分かりません。毎日投稿出来るかもしれないし、もしかしたら何日か空いてしまうかもしれません。
イベ完走したらまたいつも通り投稿します。
イベント海域突破目指して頑張って下さいね。
1500
提督「揃ったな。では、演習を始めるに当たって、チーム分けを発表する」
提督「チーム甲は、瑞鳳を旗艦に陽炎、夕立、文月。チーム乙には瑞鶴を旗艦に電、舞風だ」
提督「何か質問は?」
瑞鶴「はい!私の艦隊は一隻少ないけど、不利じゃない?」
提督「それは、お前と瑞鳳の搭載数などの差を考慮した上で決定した。瑞鶴、お前は瑞鳳に比べて搭載数は多く、速力もある」
瑞鶴「そうね…」
提督「そこで、このように戦力を分配した。一撃の打撃翌力なら瑞鶴のチームが優っているだろう。しかし、もしも瑞鳳の艦隊の接近を許したら問答無用で魚雷と砲火を叩き込まれる」
瑞鶴「長期戦になればなるほど不利になるってわけか…」
提督「そういうことだ。瑞鳳の艦隊は接近、又は瑞鶴を戦闘不能に追い込むことが出来れば圧倒的有利になるだろう」
提督「瑞鳳、お前は戦術を誤れば敗北してしまう可能性は格段に上がる。分かってるな?」
瑞鳳「もちろんです!」
提督「うむ」
提督「では、両者は指定の場所まで移動。私が合図を出したら演習開始だ。散れ!」
……………
提督「双方、準備はいいか?」
瑞鳳「はい!」
瑞鶴「こっちもいつでもいいわよ!」
提督「よし………これより、第一回模擬演習を始める!戦闘開始!!」
瑞鳳「行くわよ!!みんな!」 バシュ
夕立「夕立、突撃するっぽい!!」
陽炎「私も突撃するわ!!」
文月「あぁ〜みんなまって〜」
瑞鶴「全艦載機、空中集合!!準備出来次第やっちゃって!」バシュ
電「電達は対空戦闘するのです!」ジャキッ
舞風「任せて!!」ジャキッ
提督(瑞鳳達は速攻をかけに行ったか…)
提督(それに対して瑞鶴は敵艦を自らの艦載機で確実に駆逐艦を落としていくつもりか)
提督(このままだと突出している夕立に艦載機の攻撃が集中するぞ………あんな数の航空隊に数で劣る瑞鳳の航空隊では太刀打ちが……)
提督「む!?」
提督(ほう…そういうことか……よく考えついたな、瑞鳳)
提督(この勝負、分からなくなったぞ)ニヤリ
瑞鶴「うそっ!?私の航空隊が!」
瑞鶴「一体どうして!!?」
艦攻妖精「グッ…ヤラレタダト………」
艦爆妖精「ゼンブカンセンナンテキイテナイヨ…」
艦戦妖精「オオイイ!!オオスギルヨォ〜!」
瑞鶴「まさか…瑞鳳の放った艦載機は全部艦戦だったというの…」
瑞鶴「!!?マズい!!」
瑞鶴「みんな!対空戦闘はしなくていいから突っ込んでくる敵艦を撃って足止めして!」
電「は、はい!なのです!」ドン ドン
舞風「瑞鶴さん!敵艦載機が海面スレスレで突っ込んで来るよ!!この動きって!」
瑞鶴「気にしなくていい!あれはブラフ!目くらましよ!!瑞鳳の放った艦載機は全部艦戦だから攻撃出来るわけがない!それよりも早く夕立と陽炎を!!」
舞風「はい!!」ドン ドン
艦戦妖精「ウオォォォォォォ!!!」
ザパンッ シュー
瑞鶴「瑞鳳の戦闘機が邪魔で前が………えっ!!!?」ビクッ
舞風「瑞鶴さん、危ない!!」
ドカーーン!!!
瑞鶴「うぅ………この判定は大破……ね…戦闘続行不可能…」
電「瑞鶴さん!!」
舞風「電ちゃん!!」
夕立「油断は禁物っぽい!!」ドン ドン
電「はにゃー!!!!」中破
舞風「駄目…敵はもう雷撃距離に……」
陽炎「ごめんね、舞風!貰ったわ!!」ポチャン シュー
舞風「この距離なら避けれ…」
陽炎「チェックメイトよ!」ドン
舞風「ぁあ!!!!」中破
陽炎「舞風、魚雷に気を取られすぎよ」
舞風「…………うぅ…」
提督「全艦に告ぐ。第一回模擬演習はこれにて終了する。みんな、ご苦労様」
提督「シャワーを浴びて身体に付いたペイントを落とした者から執務室に来なさい」
提督「それと、補給も済ませておけよ。以上」ブツッ
提督(瑞鳳の戦術が実に奇抜で面白いものだった)
提督(瑞鶴達も良い意味で影響を受けてくれればいいのだが…)
………………
提督「みんな、さっきも言ったが、お疲れ様。とても良い演習であった」
提督「特に瑞鳳。あの戦術はお前が考えたのか?」
瑞鳳「はい。艦載機の数で劣る私が出来ることを考えたら」
提督「実に良かったぞ。私も勉強になった」
瑞鳳「えっ!?いや!そんな!!」カァァ
文月「ずいほーちゃん、かおあかいよー?」
瑞鳳「えっ!!ど、どど、どうしよ…」ブンブン
陽炎(無邪気な一言って、時に残酷ね…)
提督「……………瑞鶴」
瑞鶴「………すみません…短絡過ぎでした…」シュン
提督「いや、確かにそれもそうなんだが、その事では無い」
瑞鶴「?」
提督「お前も良かった。よくやったよ」
瑞鶴「………どうして?私は完膚なきまで負けたのよ?なのに、なんで褒めるの!?」
提督「お前たちが負けたのは、ただ単に瑞鳳が一枚上手だったからだ」
提督「私はしっかり見ていたぞ。お前は一人一人確実に撃破しようとしていたな?多大な艦載機を持っている側からしたら、全体を一気に攻撃して殲滅するという考えに行き着き易い」
瑞鶴「しかし、お前は勝利の為にそのような慢心は捨ててかかっていた。もしも瑞鳳が今回の様な策を取っていなかったら十中八九お前たちの勝利だった」
提督「だから気に病む必要は全くない。この悔しさを実践で活かしてくれればいいのだが」
瑞鶴「うん……ありがと、提督さん…」グスッ
提督「それと、夕立、陽炎」
夕立「ん?なんですか?」
陽炎「はい!」
提督「瑞鶴の航空隊に怯えずよく速度を落とさないで突っ込んだ。傍目から見ていても勇猛果敢だったぞ」ナデナデ
夕立「…ぽいっ!」ニコッ
陽炎「ありがと!そう言ってもらえて嬉しいわ!!」
文月「しれーかん!わたしは?わたしは?」
提督「文月も直接的な戦果は無かったが、しっかり夕立や陽炎について行ってたな。えらいぞ」ナデナデ
文月「えへへ〜」
提督「電は唐突な命令の変更にも即座に対応出来ていたし、舞風は例え仲間がやられても気を取られず隙を作らないようにしていたな」
電「司令官さん、本当によく見ていてくれてるのです!」
舞風「負けたけど、嫌な気分じゃなくなった!!」
提督「繰り返すが、本当にいい演習だった。今日学んだこと、反省したことをまた活かしてくれ」
提督「では、解散だ。後は自由にしてくれて構わない」
これで本日は終わりです。
これからしばらくの間投稿するかしないか分からない状態になります。
出来る限り投稿はするつもりですが、イベントですので来れない可能性があります。
ダイソン怖い…
提督「………」ペラッ サラサラ ペラッ
コンコン
提督「入れ」
瑞鳳「あの…いいですか?」カチャ
提督「どうした?今日の演習について何かあつたか?」
瑞鳳「いや、そうではないんだけど…」
提督「演習の事ではないのか。するとなんだ?」
瑞鳳「えっと…提督、ずっと寝てないよね?」
提督「いや、そんなことないぞ。昨日もお前が戻った後すぐ寝ている」
瑞鳳「ねえ提督。実は私、あの後執務室の前に一度来たんだけど?」
提督「……………」
瑞鳳「提督、朝方までずっと書類やってたよね?」
提督「……………ああ…」
瑞鳳「やっぱり………」
瑞鳳「提督、身体壊しちゃうよ!」
提督「大丈夫だ。私は頑丈さには自信があるからな」
瑞鳳「じゃあ、その目の下のクマは何?」
提督「知らんな」
瑞鳳「提督が倒れられたら、私達にも影響あるのよ?あんまり無理しないで」
提督「だがな…」
瑞鳳「書類が多いの?」
提督「まあな」
瑞鳳「だったら私も手伝う!」
提督「いや!それは」
瑞鳳「だめだよ、提督。このままじゃ提督が倒れちゃうもん!」
瑞鳳「二人でやれば早く終わるし、提督の負担も減るでしょ?」
提督「だが、お前にはメリットがない」
瑞鳳「提督の側に居られるもん」
提督「何を…」
コンコン
提督「?誰だ。入ってこい」
瑞鶴「提督さん、遊びに来た……って瑞鳳じゃない。こんなところでどうしたの?」ガチャ
瑞鳳「あ、えーっと…」
提督「瑞鳳が私の秘書的なことをしたいと言っていてだな」
瑞鳳「や、提督!!?」
瑞鶴「ん?秘書?どうしてそんなことを?」
瑞鳳「その………提督は毎日書類をさばくのに無理してるの。夜も寝ないでずっとやってるから、そうならないように私が手伝おうかなって…思って……」
すんません、一旦離れます。数時間以内に再開するよていですので、見て下さってる方がいたら少々お待ち下さい!
瑞鶴「提督さん、そうなの?」
提督「…まあな。だが、現状全く問題はないのだがな」
瑞鳳「提督!だから倒れてからじゃ遅いんだからね!」
瑞鶴「そうね…提督さんに倒れられたら私、嫌よ」
瑞鶴「………ねえ、私もやっていい?出来る限りの範囲で提督さんのこと手伝いたい」
瑞鳳「瑞鶴!?」
瑞鶴「提督さんが心配なのは貴女だけではないのよ、瑞鳳」
瑞鳳「う………」
瑞鶴「瑞鳳、ちょっと耳貸して?」
瑞鳳「いいけど…」スッ
瑞鶴「貴女もでしょ?瑞鳳。提督さんのこと…」コソッ
瑞鳳「っ!!!ーーー」カァァ
瑞鶴「やっぱり…ね……」
提督「瑞鶴、瑞鳳。何をコソコソ話してる」
瑞鶴「なんでもないよ、提督さん」
瑞鳳「うぅ………」
瑞鶴「それよりも提督さん。私達に提督さんのお手伝いやらしてよ」
提督「どうせ断ったとしても何かある毎にゴネるつもりだろう」
瑞鶴「当たり前じゃない!提督さんが無理をするんだもん」
提督「分かった。お願いしよう」
瑞鶴「流石提督さん!!物分かりいいね!」
瑞鳳「よかった…」ボソッ
提督「しかし、先に言っておくぞ。大体の仕事は地味で退屈で、しかもミスが許されないようなものだ。それでも大丈夫か?」
瑞鶴「大丈夫よ!瑞鶴に任せて!」
瑞鳳「はい。勿論!」
提督「うむ………では、早速だがこの山を崩すのを手伝ってもらっていいか?」
…………
……
…
……………
提督「よし。これで終わりだ。こっちにある書類は機密のものだから、後で私が一人でやる。本当に助かった。瑞鶴、瑞鳳。ありがとう」
瑞鶴「疲れた〜ああ、どういたしまして」
瑞鳳「提督こそお疲れ様。今日こそ早目に寝てね」
提督「ああ」
瑞鳳「約束、だよ?」
提督「分かった分かった。それより、お前たちもゆっくり休んでくれ。私の代わりにお前たちが倒れるなんて以ての外だからな」
瑞鳳「はーい!」
提督「うむ。瑞鶴、瑞鳳、おやすみ。ゆっくり休んでくれ」
「「おやすみなさい」」
とりあえずここまでにします…昨夜は結局来れなかったので………
ちなみに秋イベは昨日の夕方に完走しましたので、おそらく通常通り投稿出来ます。
数日後
提督「瑞鶴、瑞鳳」
瑞鶴「なに?提督さん」
瑞鳳「な〜に?提督」
提督「鎮守府正面海域の解放から駆逐艦や軽巡を集中的に建造してきたな」
瑞鶴「うん、そうね。おかげ様で最近は資源も黒字になって来たし、助かってるわね」
提督「ああ。それもそうなんだが、実はその話ではないんだ」
瑞鳳「資源ではないんだ…じゃあ、どんなお話?」
提督「二人は正面海域に出撃した時の事は覚えているか?」
瑞鳳「うん。それは、まあ…」
瑞鶴「私達の初陣だもんね」
提督「では、索敵中の事を思い出せるか?」
瑞鶴「確か…敵艦隊が私達の方に向かっているのを発見して迎撃したよね」
提督「そうだ。何か気づかないか?」
瑞鶴「え?今のに?」
瑞鳳「あ!!」
提督「瑞鳳は分かったか。流石だな」
瑞鶴「うそ!瑞鳳分かったの!?」
瑞鳳「多分だけどね」
提督「分からないか?」
瑞鶴「うん…何がおかしいのか分からないわよ」
提督「いや、分からなくても別にいい」
提督「答えはこうだ。敵艦隊がこっちに向かっていた。これがおかしいんだ」
瑞鶴「敵艦隊がこっちに?………ん?」
提督「敵艦隊は軽巡と駆逐艦のみの編成だった。しかも敵は索敵機を出した様には思えなかった」
瑞鶴「うんうん」
提督「だが、敵はこっちに向かって進軍していたんだ。まだ目視すら出来ない距離なのにも関わらず」
瑞鶴「あっ!?」
提督「そう、気づいたな。敵には場所が分からないはずなのに、真っ直ぐこちらに突き進んで来たんだ」
瑞鶴「確かにおかしいわね」
提督「さらに言うと、電と二人で出撃した時も、敵はすぐに私達に気付き砲撃して来た」
提督「となると、可能性は一つ」
瑞鳳「敵には私達の場所が分かっていた…でしょ?」
提督「そうだ。そしてこれらから、私はこう考えた」
提督「横須賀近海、又は湾内に敵……潜水艦が少なくとも一隻以上は潜んでるとな」
瑞鶴「ということは………不味くない!?私達、普通に演習したりしているわよ!?」
瑞鳳「それは大丈夫だと思う…」
瑞鶴「どうして!?」
瑞鳳「もしも攻撃したら潜水艦がこの海域にいるってバレるよね?」
瑞鶴「うん」
瑞鳳「そしたら私達は警戒を強めて、場合によっては潜水艦狩りをするよね?」
瑞鶴「うん」
瑞鳳「そしたら、誰も私達の動きを報告出来なくなるよね?」
瑞鶴「あ…」
提督「その通りだ。当面は直接的な障害となるとは考え辛い」
提督「しかし、今後大規模な作戦などといった、ここぞというタイミングで襲撃される可能性は十分考えられる。また、襲撃されなかったとしても、艦隊の情報は敵に筒抜けにのるのは間違いない」
瑞鶴「それは…かなりマズイわね…」
提督「だろう?そこで、敵潜水艦を一掃する為に第四艦隊まで全てを同時に出撃させようと思う」
瑞鶴「そうね。それは今後の為にもやった方がいいわね」
瑞鳳「提督、作戦の細い構想は決まってるの?」
提督「大まかにはだがな。ここからお前達と三人で詰めていき、最終的には軽巡、駆逐艦のみんなの意見を仰いで、作戦を確定させるつもりだ」
瑞鳳「うん!それでいいと思うな!!」
提督「ああ。では、早速だが聞いてくれるか?」
今日はここまで…
風邪で投稿量は最低…すみません……
お久しぶりです。これより投稿開始します
翌日
提督「これで解散にするが、次に読み上げる者はこの場に残ってくれ」
提督「電、陽炎、舞風、夕張、。以上四人は残っていること」
提督「残りは解散してくれ」
……………
……
…
提督「さて…君たちに相談がある」
夕張「なあに?実験しちゃう?」
提督「いや、そうではない。まあ、聞いてくれ」
提督「恐らく、横須賀近海に潜水艦が潜んでいる」
電「えっ!?」
陽炎「………本当なの?」
提督「ああ。根拠は2つある。一つ目は電と出撃した時に、敵艦隊は私達に気づくのが早すぎた」
電「た、確かにそうなのです…」
提督「そして二つ目は、翌日再度侵攻した時に、敵艦隊は視認範囲外にも関わらずこちらに向かってきていた」
陽炎「確かに、根拠にはなり得るわね」
夕張「私達はどうしたらいいのかしら?」
提督「これから私はお前達に作戦の概要を話す。それを聞いて修正してほしい」
提督「大東亜戦争当時、最も対潜行動をして来たのはお前達駆逐艦や軽巡だったはずだ。お前達ならば私達が見落としていた箇所も指摘出来るだろうと思っている。是非とも協力して欲しい」
舞風「まっかせて!提督ぅ!!」
………………
提督「これより敵潜水艦掃討作戦を開始する。今回は第一〜第四艦隊まで全てを出撃させる。編成はこうだ」
提督「第一艦隊は電を旗艦に、文月、響、雷の四人。第二艦隊は陽炎を旗艦に不知火、川内、夕立の四人。第三艦隊は舞風を旗艦に野分、初風、浦風の四人。第四艦隊は夕張を旗艦に春雨、時雨、卯月の四人だ」
提督「何か質問がある者は?」
不知火「発言してよろしいでしょうか?」
提督「なんだ?」
不知火「この鎮守府で最も練度が高い瑞鳳さんと瑞鶴さんが今回の出撃メンバーに入っておりません。空からの観測の為にも出撃メンバーに入れたほうがよろしいのでは?」
提督「いや、二人にはこの鎮守府の守り役をしてもらう。今回の出撃では、二人を除いた全艦娘を投入する。もしもその隙に鎮守府を襲撃されたらどうする?誰もいなければ打つ手がない。しかし艦娘、それも高火力を持つ二人が居れば、それだけで抑止力にもなる」
不知火「なるほど。その様な意図があったのですね。出過ぎた発言をお許し下さい」
提督「いや、それでいい。むしろ意見をもっと言ってくれると助かる」
提督「他にはあるか?………内容だな。では、直ぐに作戦に入る。今回あさぎりは第一艦隊から第四艦隊のどこにでも急行出来るように備えるようにする。何か非常事態があれば呼び出してくれ」
提督「瑞鳳、瑞鶴。鎮守府を任せたぞ」
瑞鶴「任せて!絶対に守り切ってみせるから!」
瑞鳳「行ってらっしゃい、提督。私達はここで待ってるから」
提督「ああ、行ってくるよ」
夕張「第四艦隊、東京湾に到着。潜水艦の探知を開始します」
舞風「相模湾に到着!!さあ、華麗に舞うわよ〜」クルクル
野分「こんなところで踊ったら…」
舞風「わっ!!」バシャーン
野分「ほら、ね…舞風、手を貸して」グイッ
舞風「ありがと〜野分!踊りすぎたぁ〜」
陽炎「第二艦隊、太平洋に出たわ!これより北上しつつ対潜行動に移るわ!」
電「電達は南東に向かって進みます!」
提督「今の所とりあえずは接敵していないか」
提督「奇襲をされなければいいが…」
陽炎「司令!見つけたわ!!潜水艦らしき音を探知!」
提督「数は?」
陽炎「恐らく1。やっちゃうわよね?」
提督「もちろんだ。昨日話したようにやってくれ」
陽炎「了解!」
陽炎「不知火は私の近くに来て!そして川内さんは夕立とコンビを組んで!私と川内さんがそれぞれ爆雷を投下!不知火と夕立はコンビの目となって敵潜水艦の動きや撃退を確認してちょうだい!!」
陽炎「よし、対潜行動開始するわよ!!」
夕張「こちら夕張!敵潜水艦群発見!これより対潜行動始めます!」
舞風「こっちでも見つけたよ〜提督ぅ〜!!」
野分「ソナーに感あり。潜水艦が4ですね」
提督「攻撃開始だ」
野分「了解!舞風、やるわよ!」
舞風「うん!野分!!それっ!ワン、ツー!!」
電「司令官さん!!大変なのです!」
提督「潜水艦を見つけたか?」
電「水上艦なのです!!」
提督「何!?」
電「雷巡と駆逐で出来てる艦隊なのです!」
提督「水雷戦隊か…」
提督「電、指揮はお前に任せる。上手く撒いて逃げろ」
電「え!?電が!?」
提督「そうだ。もしも倒せるならそれに越したことはないが、それは難しいだろう?」
電「はい…」
提督「ならば逃げるしかない。こちらは幸い駆逐艦のみでの編成だ。逃げ足はこちらの方が早い」
提督「電、全員で生きて戻ってこい」
電「はい!!電は必ずみんな一緒に戻って来るのです!」
提督「ああ。頼むぞ………健闘を祈る!」
陽炎「ほかの艦隊は敵潜水艦隊を発見しているようね…」
不知火「それに比べて、不知火達の艦隊は一隻を見つけたのみ…」
陽炎「そうね…どうして一隻だけだったのかしら?」
陽炎「恐らく敵もこちらが潜水艦掃討作戦に出ていることは分かっているはず…なのにわざわざ一隻だけで行動するなんて変ね」
不知火「艦隊から逸れたのでは?」
陽炎「うん。その可能性はあるわ。だけど何かが引っかかるのよ…」
川内「別にいいじゃん!もうこの海域には敵はいないよ〜潜水艦じゃ夜戦できないからつまらな〜い」
夕立「夕立、少し疲れたっぽい…」
陽炎「ダメよ!まだ全海域を確認してないの!敵も休んでくれ………」
陽炎「休んで………止まって………………」
不知火「陽炎?どうしました?」
陽炎「ねえ…不知火………」
不知火「どうしました?陽炎」
陽炎「さっきの潜水艦がさ………もしも囮だとしたら………」
不知火「囮?どういうことですか?」
陽炎「私達はさっき敵潜水艦の反応を追ってこの海域に来た訳よね…」
不知火「ええ。しかしそれが何か?」
陽炎「その潜水艦は倒したわけだけど、他の反応は無い。それは敵潜水艦を殲滅したとも考えられるけど、こうは考えられない?」
不知火「……………まさか…」
陽炎「敵は全く動かずに私達をやり過ごす、又は撃沈を狙っているって…」
不知火「早く司令に…」
ズドーン!!!
川内「んあーーー!!!?」
陽炎「川内さん!?」
夕立「いきなり右から魚雷が!」
陽炎「まずい…」
不知火「夕立!左舷から魚雷が接近!」
夕立「!!?くっ!!」サッ
陽炎「挟まれた!!不知火!数は分かる!?」
不知火「1、2…いや、4ね」
陽炎「二人一組になっていたら第二射が来る…」
陽炎「不知火!爆雷の準備を!夕立は私達の代わりに敵の位置を探査して!」
夕立「任せて!」
陽炎「司令!聞こえてる!?」
提督「聞こえている」
陽炎「敵潜水艦隊を発見したわ。だけど、川内さんが敵の攻撃を受けて中破。これより私達は反撃に転じるわ!」
提督「打ち合わせたペアを組めないが、大丈夫なのか?」
陽炎「大丈夫ではないけど、夕立に私と不知火のサポートをやってもらう!」
提督「分かった。陽炎、危険だと思ったら退却だ。生きて帰ることを最優先にしろ」
陽炎「了解!さあ、いくわよ!!」
陽炎「不知火は右舷の奴らを!私は左舷の2隻をやるわ!夕立!サポート始めて!」
不知火「了解」
……………
………
…
陽炎「こちら陽炎!敵艦の殲滅を確認!」
提督「被害は?」
陽炎「最初の雷撃で川内さんが中破したくらいよ」
提督「よくやった。お疲れ様」
陽炎「へっ?…えへへ」テレッ
提督「陽炎達も帰投してくれ。他の子達も帰路についている」
陽炎「は〜い」
提督(誰も失わずに敵潜水艦を殲滅できたか…これでしばらくは安泰だ。これからは輸送艦の海上護衛と主力艦の建造をして鎮守府の戦力の増強。この二つを柱にして鎮守府を運営せねば…)
提督(細かくは瑞鳳や瑞鶴と詰めるとするか…)
提督「全搭乗員に告ぐ。あさぎりはこれより横須賀へ帰投する。回頭せよ」
航海長「了解!よーそろー!!」
今日はここまでです。期間がかなり空いてしまい申し訳ないです…
きちんと完結させるつもりなので次の更新をお待ち下さいませ
………………
比叡「気合い!入れて!いきます!!」ズドーン
熊野「ヒャァァァァアア!!!」ズドーン
夕立「さあ、素敵なパーティーしましょ!」ドーン
瑞鶴「比叡の第二射が来るわよ!回避!!」
秋月「はい!!大丈夫です!!」
夕張「反撃は任せて!」ドーン
青葉「敵はまだこちらに気づいてないよ!」
瑞鶴「青葉………貴女馬鹿なの?」
青葉「いやぁ〜冗談ですよ!冗談!!」ヘラヘラ
瑞鶴「……………あとで逆さ吊りね」
青葉「えっ!!?」
瑞鶴「ほら、反撃!!」
青葉「は、はい!」ドーン
瑞鶴「私も………第三次攻撃隊発艦!やっちゃって!!」
瑞鶴「空中集合完了までまだ時間がかかるわ!それまで持ちこたえて!!」
陽炎「任せて!!舞風!行くわよ!」
舞風「レッツ、ブレイクダンス!!踊り回るよ〜!!」
酒匂「ぴゃあ!!陽炎ちゃん達が突っ込んでくるよ!!」
比叡「うっ…だけどこのままだと瑞鶴が攻撃隊を送ってくる………」
春雨「夕立姉さん!春雨と一緒に陽炎を…キャア!!」
比叡「春雨ちゃん!!?」
春雨「や…やられました………大破判定です……」
比叡「春雨ちゃん、下がって」
比叡「みんな!陽炎ちゃん達を狙って!私は瑞鶴を狙う!!早く!!」
提督「ふむ………瑞鶴達の艦隊は上手く対処しているな」
瑞鳳「そうね。瑞鶴の攻撃隊が空中集合が完了するまでの間は陽炎ちゃんと舞風ちゃんが相手を撹乱してるね」
提督「ああ。それに陽炎と舞風はスキあらば魚雷を叩き込むつもりだな。こうなると比叡達は対処し辛いだろう」
瑞鳳「比叡さん達は火力や射程があるけど、攻撃一辺倒になりがち…それに比べて瑞鶴は状況状況で臨機応変に対応してる」
提督「まるでお前のようだな、瑞鳳」
瑞鳳「私はそんな…」
提督「いいや、お前は私の艦隊の中でも最も柔軟な対応が出来る。最近は瑞鶴もかなり勉強しているのが分かるが、まだお前には及ばないな」ナデナデ
瑞鳳「提督…」
提督「とはいえ、瑞鶴の成長もかなりのものだ。本当によく頑張っているよ」
瑞鳳「私、負けないから」
提督「ん?」
瑞鳳「私は提督のことを支えたい。その役目は誰にも渡したくないもん」
提督「ストレートだな」
瑞鳳「もう、長い間一緒にいるでしょ?分かってるでしょ?」
提督「…まあな」
瑞鳳「瑞鶴さんも提督のことが好きなのは?」
提督「………まあな」
瑞鳳「負けないから」
提督「………演習が終わったぞ。迎えに行こう」
瑞鳳「………もう!」
提督「みんな、お疲れ様。今日はゆっくりしてくれ」
提督「しかし、その前に…比叡」
比叡「は、はい!?」
提督「比叡はもう少し力押し以外の考えをするように。射撃精度は高くなっているが、それだけだと瑞鶴や瑞鳳のような戦術に対応できない。今回でそれは分かっただろう?」
比叡「はい…」シュン
提督「そんな顔をするな。次に生かしてくれればいい」ポンポン
比叡「はい…」
提督「瑞鶴」
瑞鶴「はい?」
提督「いい指揮だった。自分達と相手の戦力差をよく考えて、その上で場面場面で的確な対応をしていた」
瑞鶴「本当!?」
提督「ああ。お疲れ様」
瑞鶴「ありがと!提督さん!!」ニコッ
提督「うむ」
提督「では、私は執務室に戻る。何かあったら来てくれ」スタスタ
瑞鶴「………」ニヘラ
熊野「瑞鶴。貴女、顔が緩んでますわよ?」
瑞鶴「へっ!?」
熊野「デレデレですわね…」
瑞鶴「うぅ…」
………………
提督「なぜお前達はここにいるんだ。今日の仕事は全て終わっているのだが」
瑞鶴「だって、今日はもう『自由』なんでしょ?ならどこにいてもいいよね?」
提督「それにしても…」
瑞鳳「私も提督と一緒に居たいからいるのよ」
提督「………好きにしなさい」
瑞鶴「あ、提督さん!お茶淹れてあげる!」
瑞鳳「なら私はお茶菓子持ってくるね」
提督「この後夕飯があるぞ。食べれなくなるんじゃないか?」
瑞鶴「甘い物は別腹!」
提督「………………」
瑞鳳「はい、提督。練り切りです」
瑞鶴「お茶もはいったよ〜」
提督「…」ズズッ
瑞鶴「提督さん、どう?」
提督「美味いよ。お茶を淹れるのも上達したな」
瑞鶴「やったあ!!」
瑞鳳「ほんとだ!美味しい!」
瑞鶴「でしょ!でしょ!色々勉強したんだ〜」ズズッ
瑞鶴「………うん、美味しい!」
提督「そうだ。明日外に出かけるのだが、何か必よ…」
瑞鳳 瑞鶴「私も行く!!」
提督「………遊びに行くわけではないぞ」
瑞鳳 瑞鶴「行く!」
提督「はあ…………分かった。私がみんなには説明するから私に合わせてくれ」
瑞鳳 瑞鶴「は〜い!」
提督「全く…どうして私なんかがいいんだろうな……」
瑞鶴「それ、私達に言わせる!?デリカシーないわよ!」
提督「いや、言わなくていい…」
瑞鳳「提督は〜」
提督「言わなくていい」
瑞鳳「ちぇ…」
翌日
提督「今日、私は東京に用事がある為留守にする」
青葉「東京のどこに行くんですか?」
提督「大本営だ。呼び出しがかかった。恐らく帰るのは深夜になる」
提督「それと、瑞鳳と瑞鶴を同伴する。そのため、電、陽炎、比叡を中心に鎮守府を運営してくれ」
熊野「どうして瑞鶴と瑞鳳を同伴するんですの?一人ではだめなのですの?」
提督「それは、大本営からの指令だ。私達が考えた航空母艦の新戦術のレクチャーに必要ということだ」
熊野「分かりましたわ。お気を付けてお出かけ下さいな」
提督「ああ。他に質問はあるか?」
文月「しれいか〜ん、いいですか?いいですか?」
提督「どうした?」
文月「あたし〜おみやげほしいな〜」
響「文月…それは……」
提督「わかった…善処しよう」
文月「ありがと〜しれいか〜ん」
提督「他にはないな?比叡、電、陽炎。あとは任せたぞ」
陽炎「任せて!!」
………………
提督「ついたぞ」
瑞鶴「へぇ〜デカイわね」
瑞鳳「大本営って西洋風の建物なんだ」
提督「かつての戦争でも鎮守府は西洋風の建物だったな。大本営はそれに則ってこの様な構えになっているとのことだ」
提督「二人共入るぞ」
瑞鶴「あ、待ってよぅ!!」
提督「瑞鶴、瑞鳳。一つだけ注意してくれ。中では絶対に敬語で話せ。私の鎮守府なら問題無いのだが、流石にここではマズイ。頼むぞ」
瑞鳳「了解しました!」サッ
瑞鶴「了解!」サッ
提督「すまないな」
トントン
元帥「誰だ」
提督「元帥殿、提督でございます。入室致します」
元帥「入れ」
提督「失礼します」ガチャ
元帥「久しぶりだな、提督」
提督「お久しぶりです、元帥殿。4ヶ月ぶりぐらいでしょうか?」
元帥「そうだな。あの時はひょっこだったお前もいい顔をするようになったな」
提督「そんなことありませんよ。未だにひよっこですから」
元帥「謙遜するでない」
元帥「して、君の後ろに控える二人は?」
提督「我が鎮守府の主力の二人で、元帥殿に向かって左が瑞鳳。右が瑞鶴でございます」
瑞鳳「翔鳳型軽空母2番艦の瑞鳳です」サッ
瑞鶴「翔鶴型正規空母2番艦の瑞鶴です」サッ
元帥「ほう………この二人は初めて目にする。めんこいのぉ」
提督(二人は?)
元帥「そんなにかしこまらなくても良い。手を下げなさい」
瑞鳳 瑞鶴「はっ」スッ
元帥「提督よ、何故この二人を連れてきたのだ?儂は艦娘を同伴しろとは伝えていない筈だが」
提督「護衛と連絡役でございます。この度の路地は海沿いの道が多かったのですが、もしも深海棲艦と接触してしまった場合、流石に私一人では深海棲艦相手に戦うことは出来ません。しかし、彼女を同伴することにより万が一の時も対抗できます。そして、今鎮守府には、私以外に最高機密の無線の暗号を解読出来る権限を持つ者はございません。また、一般回線を使ってしまうと深海棲艦に傍受される恐れもございます。そのため、多少時間はかかってしまいますが、鎮守府と私の元に彩雲と配置することにより、情報を確実に伝達出来ると考えこの度は同伴致しました」
瑞鶴(提督さん…すご…)
元帥「そうか。ならばしょうがないのう」
元帥「お嬢ちゃん達は一度下がっていてくれないかな?今から儂と提督は大事な話がある」
提督「二人とも、下がってくれ」
瑞鳳「はい」
瑞鶴「失礼しました」ガチャ パタン
提督「申し訳ありません」
元帥「よいよい。それより早速だが本題に入りたい」
提督「………はい」
元帥「提督よ。貴官はこの四ヶ月でこの日本の近海を始めとし、インドネシア近辺の南西諸島海域を制圧して来た。これは素晴らしい戦果だ」
提督「勿体無いお言葉でございます」
元帥「いや、貴官はそれだけの働きをしている。儂等では歯が立たなかった深海棲艦の制海権をここまで押し戻したんだ。十分すぎる功績だよ」
提督「ありがとうございます」
元帥「しかし、問題が一つある」
提督「問題…ですか?」
元帥「ミッドウェイとアリューシャン諸島に深海棲艦の泊地が出来た」
提督「ミッドウェイにですか!?」
元帥「そうだ。今現在は儂等の制海権には殆ど影響はない。しかし、今後戦線を拡大していくにあたって必ず奴らは障害になる」
元帥「今は西方、南方に戦線を拡大して欲しい。本来ならば北方も制圧してしまいたいところだが、泊地がある以上攻略は困難になる。それに加えて北方海域は抑えたところで資源などは殆ど手に入らない。無理して制圧するべきではないだろう」
提督「かしこまりました。私は今後は西方の攻略を優先して行います。それでよろしいでしょうか?」
元帥「ああ。それで良い。私の話は以上だ。何か他にあるかな?」
提督「一つ…いや、二つほどよろしいでしょうか?」
元帥「言ってみなさい」
提督「では、お言葉に甘えて………」
提督「元帥殿、艦娘とは何ですか?いや、どうやって産まれるのでしょうか?」
元帥「…………………しらん。海上で発見された電を研究し、そのデータをベースに作り上げたのが建造というシステムということくらいしか知らんな。そもそも儂は電しか見たことがない。今日瑞鳳と瑞鶴には会うことが出来たが」
提督「分かりました。では、もう一つ。深海棲艦とは何でしょうか?」
元帥「敵だ。奴らは儂等の平和を脅かす敵だ。どうしたのだ、提督よ」
提督「私達はこの四ヶ月沢山の深海棲艦を屠って来ました。ほぼ全ての深海棲艦は止めをさされると沈む。それだけでした。しかし、ここ最近になってこんな事例が1度ありました」
提督「艦娘が死んだ深海棲艦から出てきたのです」
元帥「ほう…そんな報告は聞いとらんぞ」
提督「最近までその子が本物の艦娘かどうかを研究していたため報告が遅れてしまいました。誠に申し訳ございません」
元帥「よい。しかし、その様な重要なことは必ず即刻報告しなさい。それが軍隊というものだ」
提督「はっ」
元帥「これで質問は終わりかな?終わりならば儂は席を外す。良いか?」
提督「はい。ありがとうございました」
元帥「時間がある様ならば大本営でゆっくりして行くがいい」
提督「いえ、艦娘達の練度が上がったとはいえ、鎮守府を空けておくのは忍びないので本日は帰らせて頂きます」
元帥「そうか。気を付けろよ」
提督「はっ!」
元帥「また何かあったらいつでも来なさい。儂は貴官を待っとるよ」ガチャ
コンコン
提督「瑞鳳、瑞鶴。入るぞ」
瑞鶴「どうぞ」
提督「待たせたな」ガチャ
瑞鳳「お疲れ様です。お話は終わりましたか?」
提督「終わったぞ。お前達は変わりないか?」
瑞鳳「はい。ただこの部屋に居ただけなので何も変わりはございませんでした」
提督「そうか。ならば急ぎではないが、帰ろう」
瑞鶴「はい!」
瑞鳳「分かりました!」
提督「車に戻るぞ」スタスタ
提督「もう口調は戻していい」
瑞鶴「あ〜!!やっと普通に話せる〜!!」
提督「すまないな、負担をかけてしまって」
瑞鶴「いいのよ。だってあの人提督さんの上官でしょ?私達の言葉遣いが原因で提督さんが怒られたら私はヤだもん!」
瑞鳳「私は基本的にこんな話し方だからキツくはなかったな〜」
瑞鶴「とか言って、提督さんには完全に砕けた話し方してるよね」
瑞鳳「提督は別なの!」
提督「喧嘩するならばここで降ろすぞ」
瑞鶴「ごめんなさい!!」
瑞鳳「ごめんなさい……」
提督「別にいい。ところで瑞鳳、瑞鶴。どこに行きたい?」
瑞鶴「え?」
提督「まだ時間も早い。東京近郊ならば寄り道しても良いぞ」
瑞鳳「でも、早く帰らないとみんなが…」
提督「たまにはお前達も羽を伸ばさなきゃ参ってしまうぞ。それにみんなには深夜に帰ると伝えただろう?なんら問題ない」
瑞鳳「でも………」
瑞鶴「ねえ、提督さん。私提督さんと買い物行きたいな〜」
提督「買い物か?別にいいがどこに行きたいんだ?」
瑞鶴「どこでもいいわよ!提督さんに任せたわ!」
提督「瑞鳳、お前はどうだ?」
瑞鳳「私も……提督と買い物がいいな…」
提督「二人とも買い物か。そしたら、銀座に行こう」
瑞鶴「銀座?」
瑞鳳「あんまり聞いたことないな〜」
提督「まあいい。行けばどんなところかは分かる」
瑞鶴「すっごーい!」キラキラ
瑞鳳「提督、本当にいいの?」
提督「好きなのをなんでも買ってやる」
瑞鳳「ありがとう!提督!!」
瑞鶴「提督さん、向こう行こ?」ギュッ
瑞鳳「私も一緒に行く!!」ギュッ
提督「こら、あまりくっつくな。人様の注目を浴びるだろう」
瑞鶴「やだー!!」ギュッ
瑞鳳「このままがいい!」ギュッ
提督「お前ら………」
提督「…………行くぞ」
瑞鳳「えへへ」
瑞鶴「ねえねえ提督さん!これ似合う?」
提督「白いワンピースか。よく似合ってるぞ」
瑞鶴「本当!?提督さんがいいって言うならこれにしようかな?」
瑞鳳「提督〜私はどう?」
提督「瑞鳳は和服か。普段が和装だから目新しさは無いが、藍色の着物は瑞鳳に馴染む」
瑞鳳「それに藍色はね、使えば使うほど藍から青へと変化するのよ。藍は青より青しってね」
提督「それは知らなかった。そうか…藍色が青くなったところを見てみたいな」
瑞鳳「うん。だけど……いつまでもこの愛が変わらないかもしれないよ?」
提督「藍が変わらなければそれはそれでいいものだ。気長に待つとするよ」
瑞鳳「うん………」
提督「二人とも、ここで待ってなさい。この後は夕食にしよう」スタスタ
提督「カードで頼む」
店員「かしこまりました」
店員「お待たせ致しました。こちらカードのお返しでございます」スッ
提督「ああ、ありがとう」
店員「ありがとうございました。またお越し下さいませ」
…………………
瑞鶴「は〜美味しかった〜!!提督さん、ごちそうさま!それと、お洋服まで買ってくれてありがとう!」
瑞鳳「ありがとうございます、提督!」
提督「気にしなくてもいい。私からの日々の感謝だと思ってくれ」
瑞鶴「ねぇ、提督さん?」
提督「なんだ?」
瑞鶴「この後、もしかして…」
提督「ああ。鎮守府に帰るぞ」
瑞鶴「………だよね…」
提督「それはまたのお預けだ」
瑞鶴「えっ!?」
提督「車を出すぞ。シートベルトを着けなさい」
瑞鶴「………うん!」
今日はここまでです
また来ますね!
翌日
提督「昨日はすまなかった。私達がいない間に問題は無かったか?」
比叡「はい!特に問題はありませんでした!後ほど詳しく報告致しますが、遠征と演習のみを行いました」
提督「分かった。では、後ほど執務室に報告書と一緒に来てくれ」
比叡「はい!!まっかせて下さい!!」
提督「他には…」
文月「しれいか〜ん!おみやげは〜?むぐっ!」
電「文月ちゃん!そういうのは…」
提督「買ってきたぞ」
文月「ほんと〜!ありがと〜しれいか〜ん」
提督「ああ」
提督「全員分買って来ている。遠慮せずに貰ってくれ」
提督「瑞鳳、全員に配ってくれ」
瑞鳳「はい!どうぞ、文月ちゃん」
文月「ありがと〜!ねえねえ、これなに〜?」
提督「銀座、たちばなのかりんとうだ。どうやらかなり人気な和菓子らしい」
秋月「こ…こんなの私が貰ってもいいんでしょうか…」ビクビク
提督「もちろんだ。量は多くは無いが、好きな時に食べてくれ」
秋月「はい!大事に大事に食べさせて頂きます!!」
提督「湿気るぞ」
秋月「あ…そうか………」
提督「また機会があれば買ってきてあげるから」
秋月「は…はい!!」
提督「配り終わったな?」
瑞鳳「はい。全員分配り終わりました」
提督「一つ重要な話をする」
提督「これまで、私達は資源が豊富な南西諸島海域まで制圧し、海上輸送ラインの形成に力を尽くしてきた。しかし、この度大本営からの指令により、西方、南方両海域への侵攻が決定された」
陽炎「二方面作戦………」
提督「いや、私は二方面作戦などやるつもりは毛頭ない。確かに大本営からは西方、南方両海域と言われたが、我が鎮守府の戦力で二方面作戦なぞを仕掛けたら自殺しに行くようなものだ。そこで私は、西方海域のみを制圧しようと思う」
野分「しかしそれですと、大本営の意に背くことになるのではないでしょうか?」
提督「確かに大本営の意に背くことにはなるだろうな。しかし、指令に背くわけではない」
野分「すみません…私には分かり兼ねます」
提督「要はこういうことだ。指令には両海域を制圧せよと書かれているが、両海域を同時に制圧せよとは書かれていない。つまり、西方を制圧してから南方を制圧してもなんら問題無いと言うわけだ」
野分「そういうことでしたか…」
舞風「それって、もう屁理屈だよね〜」
提督「舞風の言う通りこれは屁理屈だ。しかし、ただでさえ豊富とは言えない戦力を割いてお前達を危険に晒すなど愚の骨頂だ」
提督「それにだ、私はかつて大東亜戦争において、旧帝國海軍が実行してしまった多方面作戦の失敗を理解している。自分達の戦力を見誤り、無計画に戦線を広げた結果が敗北に繋がった。それらを私は文献だけでは無く、君たちの記憶から教えて貰った。それなのに私がまた同じ誤ちを辿るようならば、私は無能以外の何者でもないだろう?」
提督「よって私達は二方面作戦を取らずに、各海域を確実に抑えることを当面の目標にする」
提督「意見、反論がある者はいるか?」
提督「………………」
提督「居ないようだな。作戦決行は一週間後とする。それまでは遠征班と演習班に分かれてそれぞれの役割を努めてくれ」
リランカ空襲作戦下
陽炎「ふう…これで敵潜水艦は倒しきったわね…」
熊野「お疲れ様、陽炎さん。リランカ島まではあともう少しですわ」
陽炎「私はまだまだ行けますよ!」
熊野「あら、いいご返事」
提督「瑞鳳、瑞鶴。リランカ島にはまだ少し遠いが、偵察機を飛ばしてくれ。どうもおかしい」
瑞鶴「どうして?」
提督「リランカ島はかつてスリランカの名で呼ばれ、海軍や空軍などの軍隊を持っていた国だ。そうなると、滑走路などのような、深海棲艦も転用出来る重要な設備があってもなんらおかしくない」
瑞鶴「まあ、確かにそうね」
提督「普通ならば重要な防衛地点となるため、主力艦隊が置かれるのが定石だ」
瑞鳳「だけど、未だに私達は潜水艦しか接敵していないね」
提督「そうだ。潜水艦だけで敵を迎え撃つとは考え辛い。恐らく主力艦隊が待ち構えている筈だ」
瑞鶴「分かったわ、提督さん!瑞鳳、索敵機発艦するわよ!索敵機一番機、発艦!!」バシュッ
瑞鳳「瑞鳳、索敵機発艦!!」バシュッ
提督「しかし…どうして潜水艦のみ………」ブツブツ
瑞鶴「っ!!!」
提督「どうした!?」
瑞鶴「索敵機三番機より入電!2時の方角に敵艦隊発見!!」
提督「瑞鶴、でかした!編成は!?」
瑞鶴「空母2!軽巡1!駆逐2!計5隻です!!座標の要請………確認!全艦に座標データを送ります!」
瑞鳳「第一次攻撃隊発艦準備!」
瑞鶴「増速します!第五戦速、艦首風上!!第一次攻撃隊発艦!!続けて直掩機発艦!!」バシュッ
瑞鶴「電探に感有り!敵攻撃隊接近!!」
提督「全艦に告ぐ!対空戦闘準備!繰り返す!対空戦闘準備!!輪形陣をとれ!!」
熊野「瑞雲、発艦しますわ!」バシュッ
艦戦妖精「カモがキタキタ〜!!オラッ!オチロォ!!!」ダダダ ダダダ ダダダダダダ
艦戦妖精「イッチョアガリィ!!ツギィ!!」
瑞鳳「艦戦隊、敵攻撃機を抑えています!!」
艦攻妖精「デストローイ!!!!」
艦爆妖精「ワレラノタマシイハズイホウノカクノウコニアリ!!ゼッタイニモドルヨ!!」
ズドーン!!
ニ級「」
ハ級「」
ト級「」
瑞鶴「敵駆逐2撃沈!軽巡1大破炎上!!しかし、空母は2隻とも健在!!」
比叡「敵艦爆5機、接近!!」
提督「対空戦闘始め!!」
比叡「第一主砲!三式弾、発射!!」ズドーン!! パンッ
比叡「三式弾の炸裂を確認!一機撃墜!!」
青葉「青葉だって、三式弾は撃てますよ〜撃てぇい!!」ズドーン パンッ
青葉「あれ?おかしいですね〜」
熊野「何をやってるんですの!!?とぉぉぉぉおお!!」タンタンタンタンタンタンタン
熊野「敵機、爆弾を投下し反転しましたわ!」
提督「いいぞ!!比叡!熊野!青葉!砲撃準備!!目標、敵空母!!陽炎は敵空母に接近!魚雷を叩き込め!」
陽炎「やっと、陽炎の出番ね!!」
比叡「第一主砲発射!!遠!!!第二主砲発射!!近!!!兇叉!!続けて第三、第四主砲斉射!!いきます!!」ズドーン
ヲ級「!?」
比叡「敵空母に直撃!中破!!」
青葉「敵は…」
熊野「言わせないですわ!!」ズドーン!!
青葉「…………」ズドーン
熊野「私達も接近しますのよ!!」
青葉「熊野〜待って下さいよ〜!!」
熊野「待ちませんわ!!早く着いて来なさいな!」
比叡「第三斉射…ってぇ!!」ズドーン
陽炎「酸素魚雷発射!!」シュー ズドン!
ヲ級「」
陽炎「敵空母、一隻轟沈!次発装填!!魚雷発射!!」シュー ズドン!!
ヲ級「」
陽炎「敵艦沈黙!」
提督「気を抜くな!索敵を継続!」
瑞鳳「………敵影無し!!」
提督「了解。戦闘しゅ…」
瑞鶴「待って!提督さん!!」
提督「なんだ?」
瑞鶴「潜水艦は?」
提督「!!?」
瑞鶴「ここだけ潜水艦がいないなんておかしいよ」
提督「陽炎!ソナー!!」
陽炎「は、はい!!」
シュコッ
陽炎「この音………マズイ!魚雷が来る!!」
シュー
陽炎「!!!!」
提督「陽炎!!!!!!」
艦爆妖精「エイッ」ヒュー ドッカーン!
陽炎「えっ!?」
瑞鶴「良かった〜間に合って」
瑞鶴「ありがとね、艦爆妖精!」
提督「魚雷を爆弾で迎撃しただと…」
提督「!!陽炎!潜水艦の位置は!?」
陽炎「まだ近い!やっつけてやる!!」ヒュン ドッカーン
陽炎「よし!残骸が上がってきたわ!」
陽炎「他に潜水艦の反応無し!」
提督「………ありがとう、瑞鶴」
瑞鶴「えっ!?あ、ど、どういたしまして…」
提督「戦闘終了。リランカ島を攻めるぞ」
提督「リランカ島の様子は?」
瑞鳳「敵艦が停泊…いや、出航準備をしているみたい…」
提督「あれだけドンパチやったら当たり前か」
提督「先手を打つ。第二次攻撃隊を準備出来次第発艦。優先すべきは停泊中の敵艦だ」
瑞鳳「はい!第二次攻撃隊発艦!」バシュッ
瑞鶴「発艦!!」バシュッ
艦攻妖精「バーニングッボーム!!」
艦爆妖精「イヤイヤ、オマエノハトーピードゥデショ」
艦戦妖精「ミンナマモルヨー」
瑞鶴「リランカ停泊中の敵艦の被害甚大!離脱した鑑定は7…」
艦攻妖精「バーニングッボーム!!ファイヤー!!」ズドーン
リ級「」
瑞鶴「いえ…6隻になりました」
瑞鳳「艦種判明!!戦艦2、重巡1、軽巡1、駆逐2です!!」
比叡「今度こそ私達にまっかせて〜!!」
比叡「零式艦上観測機発艦!」
青葉「青葉も続きますよ〜」
熊野「さっきの交戦で少し減ってしまいましたが、瑞雲発艦しますわ!」
提督「瑞鳳瑞鶴は艦載機を回収。並びに発艦準備!発艦のタイミングはそれぞれに任せる」
瑞鶴「了解!!」
比叡「私は後方から砲撃して援護するから、青葉と熊野は敵艦に接近しつつ砲撃!」
比叡「陽炎ちゃんは少し迂回しつつ敵艦隊に突入して!砲撃で狙うのは駆逐艦だけでいいから!何としても雷撃可能距離まで接近して魚雷を叩き込んでね!」
比叡「第一主砲発射!!」ズドーン
タ級「!」中破
比叡「えっ!?初弾命中!?」
熊野「熊野も負けていられないですわ!」ズドーン
青葉「撃て〜い!」ズドーン
陽炎「重巡や戦艦の人達はこの距離からでも射程内なんてずるいなぁ…」
陽炎「まあ、私は私の戦い方で頑張るけどね!!」
陽炎「両舷全速!!いっくわよ〜!!!」
比叡「第二主砲、第三主砲斉射!!」ズドーン!!
………………
比叡「はあ…はあ…はあ……」
熊野「もう…服が汚れてしまいましたわ!」
青葉「青葉のカメラが!!うわ〜ん!!」
熊野「それはよかったのではありません?」
青葉「よくないですよー!!」
陽炎「確かに青葉さん、私達のことを盗撮してばっかりだからよかったかも…」
青葉「青葉、陽炎ちゃんを盗撮なんて殆どしていないよ!不知火ちゃんとお風…」
陽炎「ちょ!!怒るわよ!!」ズドン
青葉「うわ!危ないって!!」
陽炎「余計なことは言わないで!!」
陽炎「しかもあの時は不知火が大破した時に付き添いで行っただけだから!」
青葉「でも…」
陽炎「次は酸素魚雷当てるわよ?」
青葉「…………はい…」
比叡「青葉、ふざけてないで索敵して。まだいるかもしれないから」
青葉「青葉だけじゃないのに………」
陽炎「何か言いました?」
青葉「何でもないです…」
青葉「あれ?」
比叡「どうしたの?」
青葉「あれは…………艦載機じゃ…?」
熊野「またふざけて………っ!?」
比叡「敵の援軍!!?電探は!?どうして反応しなかったの!?」
熊野「島の向こうから来てますわ…多分、敵は岸沿いに接近していたのでは?」
比叡「くっ…後方に控えている瑞鶴と瑞鳳に連絡!」
熊野「分かりましたわ。瑞鶴さん、瑞鳳さん。敵空母の艦載機が島の北部の方から接近しておりますわ。敵艦隊の構成は不明。え?もう攻撃隊は出しているんですの!?どうして………そう…提督が…」
比叡「どうしたの?」
熊野「私達が先程敵艦隊と砲戦終了前に瑞鶴さん達は島の北部に向かって攻撃隊を放っていたようですの。それと、直掩隊もあと数分でこちらに到着するとのことですわ」
比叡「どうして攻撃隊が!?」
熊野「それは…」
提督「私が説明しよう」
比叡「司令!?」
提督「リランカ島の北部には今回の攻撃目標以外にもう一つ基地がある。いや、かつてはあったと言った方がいいか。とにかく、私はその基地の存在について瑞鶴と瑞鳳に伝えただけだ」
提督「その後、瑞鳳と瑞鶴は砲戦でお前達が敵の戦艦と正規空母を沈めたタイミングで手持ちの艦載機の半分を発艦させ、北へ向かわせた。もしもお前達側で何かがあっても対応出来るように戦力は手元に残していたということだ」
比叡「瑞鶴と瑞鳳って…先の先まで読んでる………私にはとてもじゃないけど出来ない…」
提督「そんなことない。最初は瑞鶴だってよくヘマをしていた。初めての演習でも瑞鳳に大敗を喫していたぐらいだ」
提督「しかし、今はここまで成長した。だから比叡。お前も努力を続ければいつかは二人の様になれるはずだ」
比叡「司令……」
提督「与太話はここまでだ。こちらの直掩隊が敵の艦載機を落とすとはいえ、一定数は潜り抜けて来るぞ。油断せずに迎撃せよ」
比叡「はい!!!みんな!一機残らず叩き落すよ!!!」
瑞鳳「提督!敵の直掩隊を制圧!敵艦隊上空の制空権を確保しました!」
瑞鶴「敵はこちらへの奇襲のために僅かな直掩隊以外全てを攻撃に回してるわ!」
提督「烈風の航続距離はまだ余裕があるな?」
瑞鳳「はい!まだまだ行けます!」
提督「攻撃隊の護衛は最低限にし、あまりは全て比叡達の援護に回せ。そして瑞鶴と瑞鳳は彗星と流星を発艦。波状攻撃を仕掛けて敵を休ませるな」
瑞鳳「了解!!」
提督「比叡!そちらの様子はどうだ!?」
比叡「直掩隊のおかげでなんとか被害は出ていないですが、段々押されています!」
提督「少ししたら艦戦の半分がそちらに到着する。それまでは持ち堪えてくれ」
比叡「分かりました!」
熊野「青葉!そっちに艦爆が行ってますわ!」
青葉「わ!!!うわわわわわ!!!」
陽炎「青葉さん!次は艦攻が青葉さんに向かって行ってます!!」
青葉「ひゃぁぁぁぁあああ!!」
比叡「青葉!敵の艦攻と艦爆の両方がそっちに!」
青葉「何で青葉のところばっかに来るんですか!!!」
熊野「そんなに慌てていたら敵も狙うに決まってますわ」
青葉「それより熊野!助けて下さい!」
熊野「言われなくても…あら?烈風の援軍が来ましたわ!」
青葉「た…助かった…!!」
比叡「司令!」
提督「何だ?」
比叡「こちらの制空権も確保が出来ました。なので私もこれより攻撃に参加してもいいですか?」
提督「今からその港を出て北部に向かうつもりならば却下だ。お前の護衛に烈風を割くわけにはいかない」
比叡「いえ、私はここから射撃をします」
比叡「先程、零観を敵艦隊の近くまで飛ばし、今も観測を続けています。そこで私は、電探と零観の観測データを頼りに超長距離射撃を行います!最大射程が35キロの私ならば島越しの射撃も可能です!」
提督「自信はあるのか?」
比叡「あります!!必ず成功をしてみせます!!」
提督「分かった、許可を出そう。比叡はこれより超長距離射撃を開始せよ。そのため、艦隊防空の指揮は熊野。お前に任せる」
熊野「承りましたわ。お任せ下さい」
比叡「全主砲、三式弾の装填止め!九十一式徹甲弾を装填!!………装填完了!!」
比叡「仰角調整…38度!よし!!」
比叡「比叡!!気合!!入れて!!!行きます!!!!!いっけぇ!!!」ズドーン!!
………………
比叡「ってぇ!!!!」ズドーン
タ級「」
比叡「敵戦艦に直撃!!撃沈しました!!」
瑞鶴「他に敵艦確認出来ず!」
陽炎「敵潜水艦の反応もないわ!」
提督「戦闘終了」
比叡「はい!!」
提督「比叡、いい砲撃だった。大戦果だ」
比叡「司令!!!」
提督「鎮守府に戻ったら御褒美をあげよう。楽しみにしていなさい」
比叡「はい!!!!」
提督「全員に告ぐ。これよりリランカ島に上陸する。全員準備してくれ」
瑞鳳「分かりました!」
提督「全乗組員に告ぐ。総員、耐放射能服を着用せよ。これよりあさぎりはリランカ島に接舷し上陸する」
副長「艦長。艦娘には耐放射能服を着せなくてよろしいのですか?彼女達は生身で放射能汚染地域に足を踏み入れる事になりますが」
提督「彼女達のことは心配しなくてもいい。研究によると艦娘は放射能の影響による害をを受けないとのことだ」
副長「分かりました。では、艦長もご着用を」
提督「ああ。ありがとう」
提督「さて…見えてきたぞ。リランカ島が………」
今日はここまで!!
また来ますね〜
もしかして前に金剛と瑞鶴のSS書いてた人?
短いですが、きりのいいとこまで投稿します
>>169
自分は妖怪艦娘吊るしさんではありませんが、実は、この人の影響で久しぶりにSS書き始めました
瑞鶴「へ〜ここがリランカ島か〜だれもいないわね…」
青葉「色々破壊されてちゃっていますね〜ここは元々建物があったんですかね?」キョロキョロ
陽炎「見てこれ。私達のと同じくらいの大きさの魚雷が落ちてるわ。信管は無くなっているけどね」
比叡「ひえ〜!!!!白骨!!!白骨がありますよ!!!!」
熊野「なんか……この島…気味が悪いですわ…」
瑞鳳「提督?」
提督「………………」
瑞鳳「提督?どうしたの?」
提督「………かつて核攻撃をされたスリランカ……………」ブツブツ
瑞鳳「ねぇ、提督ぅ!」
提督「ん!?なんだ?」
瑞鳳「さっきから一人でブツブツ言ってるから…」
提督「ああ…すまない」
瑞鳳「別にいいけど…」
提督「そういえば、さっき彩雲でこの島を上空から偵察していたな?」
瑞鳳「してたけど、どうしたの?」
提督「この島の他の場所はどんな様子だったか?」
瑞鳳「えっと…ここ付近は植物も殆ど生えていない荒地だったけど、それ以外は普通に草木が生い茂った自然の多い島って感じだったよ」
提督「………………」
提督「……ピンポイント………小型……建物…………」
提督「人………雷……………海…………」
提督「………………まさか……いや…そんなはずは…………」
提督「しかし……………………もし………先は…………」
瑞鳳「提督?またどうしたの!?」
提督「だめだ…証拠が少なすぎる………」
瑞鳳「証拠?何の?」
提督「いや、何でもない。気にしないでくれ」
瑞鳳「そう?変な提督」
提督「………次はマダカスカルで確認を……」ボソッ
提督「探索は終了だ。何かやり残しはあるか?」
提督「………無いようだな。これより横須賀へ帰港する。全員あさぎりに乗り込んでくれ」
提督「……………」
瑞鶴「ねぇ、提督さん」
提督「………ん?」
瑞鶴「さっきから顔が怖いよ?何か悩んでるなら私達に相談して」
瑞鳳「そうだよ。私達は提督の力になりたい。これは多分艦娘みんなも同じ想いだから…」
瑞鶴「ただ、私と瑞鳳はその想いがみんなより強いんだけどね」
提督「……本当にいい娘が私の側に来てくれて嬉しいよ……」ボソッ
瑞鳳 瑞鶴「え?」
提督「今はまだ確証がないから言えない。だけど、いつか必ず話すよ」
瑞鳳「約束だよ?」
提督「どんどんお前たちとの約束が増えていくな。…約束だ」
提督「帰ろう。私達の家に」
今度こそ今日は終わりです!
瑞鳳の作ったクリスマスっぽい卵焼きと七面鳥食べて来ます。また来ますね〜
カスガダマ制圧作戦下
提督「なんだ…こいつら………」
比叡「せ…戦艦では無いよね…」
瑞鶴「でも、航空母艦ってわけでも無いわよ!!元戦艦だった赤城や加賀ですら20センチ砲だったのに、こいつは戦艦級の砲を積んでいるじゃないの!!」
熊野「航空戦艦でも無いですわ。そもそも航空戦艦には魚雷を装備することはあり得ませんわ」
陽炎「あの周りでうようよ浮いている丸っこいのも分からないわね」
秋月「なんでしょう………判別がつきません…」
瑞鶴「ホント分からないことだらけね…」
瑞鳳「戦艦並の砲火力と防御力、正規空母並の艦載機運用能力、そして駆逐艦や軽巡並の雷撃………こういうのって…」
提督「バケモノと言うんだ。だが、しょせんは船は船。多少手数が多くなってしまうかもしれんが、沈めてしまえば結果は一緒だ」
瑞鶴「提督、そういうのって何て言うのか知ってる?」
提督「?」
瑞鶴「脳筋って言うのよ」
提督「おい…ふざけている暇は…」
瑞鶴「でも嫌いじゃないわ、そういうのは。かつて私に乗って一緒に闘った『みんな』も生きるために強大な敵に立ち向かい続けた。絶望しない為に、お互いに生き抜く為に提督さんと同じような事を言っていた」
瑞鶴「提督さんも『みんな』と一緒。私達の事を想って言ってくれているのよね?だから私は絶望しないで戦える。何より提督さんの役に立ちたいから」
瑞鳳「提督。私も、ここにいるみんなも同じ気持ちだよ。絶望なんてしない。敵を倒して提督と一緒に帰る為に」
提督「………………帰ったら何でもしてやる。だから……必ずあのバケモノを倒してくれ」
瑞鶴「瑞鳳、提督さんが何でもしてくれるって!」
瑞鳳「そうね。何をして貰おうか考えなきゃ!」
瑞鶴「その前にちゃっちゃとあいつをやっつけるわよ!」
瑞鳳「瑞鶴。最初の演習覚えてるよね?」
瑞鶴「当たり前じゃない!敵の艦載機なんて全部叩き落してみせる!!」
瑞鳳「直掩機以外全部行くわよ!!」
瑞鶴「全艦上戦闘機発艦!!」
瑞鳳「烈風の1/3は高高度を飛行している護衛しているように見せかけて!」
瑞鶴「ひっかかるかは分からないけど、紫電改を艦爆だと誤解させる為ね?」
瑞鳳「ひっかかってくれるといいんだけど」
瑞鶴「案外、シンプルなトリックにはひっかかるものよ」
瑞鶴「実際、あの時は私も驚いて何も対処出来なかったし」
瑞鳳「もう瑞鶴には通じないわよ…っと、敵も艦載機を出して来たみたい」
瑞鶴「頑張ってね、私達の烈風隊に紫電改隊!」
陽炎「すご…」
秋月「烈風に護衛されていた紫電改に釣られて敵機は不用意に上昇。待ってましたとばかりに敵機へ紫電改と烈風が襲いかかって一気に殲滅。半数の艦戦が落とされたことによって数の上でもこちらが有利になりましたね」
陽炎「瑞鳳さんと瑞鶴さんってあんな奇抜な戦術をよく思いつくわね」
秋月「本当に凄いですね」
陽炎「まあ、私たちは私たちで出来ることをやりましょ」
秋月「はい!」
陽炎「ほら、艦載機が戻ってくるわよ。トンボ釣りやるわよ」
秋月「陽炎は瑞鳳さんのをお願いします。私は瑞鶴さんのをやります」
陽炎「りょーかい!」
瑞鳳「初戦の戦果は上々ね」
瑞鶴「ねぇ、瑞鳳。あいつは本当にこれで終わりだと思う?」
瑞鳳「ううん。まだいるよね」
瑞鶴「同感。多分あと半分くらいはいるはずだと思うんだ」
瑞鳳「どうしようか…多分次は同じ手は喰らわないと思うよ」
瑞鶴「ねえ、私に一つアイディアがあるんだ」
瑞鳳「どんなの?」
瑞鶴「提督さんも聞こえているよね?」
提督「勿論だ。言ってみるがいい」
瑞鶴「うん。………えっと、多分敵は同じ手は喰らわないと考えていると同時にこう考えていると思うんだ。流石にまた同じ事をして来ないだろうって」
提督「ああ。そう考えるのが普通だな」
瑞鶴「なら、もう一度同じ事をしてやればいい。勿論手は多少変えるけどね」
瑞鳳「確かにいいかも…」
瑞鶴「今回は爆装をしている零戦を使う」
提督「ふむ…そういうことか」
瑞鶴「提督さん、察しがいいね。ただ、その爆装も形ばかりのもの…そう、爆弾のガワだけとか、大きくてそれなりに目立つ容器とか」
瑞鳳「あっ!!」
瑞鶴「瑞鳳も分かった?そう。今回の攻撃では、爆装しているように見せかけている零戦を艦爆と同じような行動をさせて釣り上げる。釣り上げたら装備しているガラクタを一斉に投棄。敵戦闘機を一気に殲滅ってね」
提督「理に適っているな。瑞鳳、お前の意見はどうだ?」
瑞鳳「やってみるだけの価値はあります。やりましょう!」
提督「いいぞ。好きにやってくれ」
瑞鶴「第二次攻撃隊発艦!」バシュッ
瑞鳳「みんな、後で玉子焼き沢山作ってあげるから頑張ってね!」バシュッ
艦戦妖精「ウォォォォォォォォ!!!!」
瑞鶴「な…何て士気…!?」
瑞鳳「みんな可愛いんだよ?」
瑞鶴「それは分かるけど、それにしたってもの凄い喜び様だったわよ…」
瑞鳳「そうかな〜?いつも通りだけど」
瑞鶴「いや、あれは異常………」
瑞鳳「敵に触接中の彩雲から入電!!」
瑞鳳「敵も艦載機射出!数は…約30!」
瑞鶴「思ったよりも少ないわね…」
瑞鳳「それでも全力で叩くからね!」
瑞鶴「当たり前じゃない!」
烈風妖精「コリズにマタキタ」
紫電改二妖精「コンドハサイショカラアバレルヨ!!」
零戦62型妖精「マダ…マダ………マダヒキツケテ」
零戦62型妖精「………イマ!!ゼンキガラクタヲホウキ!!カカレー!!」
装甲空母姫「!!!!!?」
烈風妖精「タマゴヤキ…タマゴヤキ…タマゴヤキ…タマゴヤキ…タマゴヤキ…タマゴヤキ…タマゴヤキ…タマゴヤキ…タマゴヤキ」ズダダダダダダダ
紫電改ニ妖精「タマゴヤキガイッピキ!!!タマゴヤキガニヒキ!!」ズダダダダ ズダダダダ
零戦62型妖精「タマゴヤキ!!!!」ズダダダダ
瑞鶴「瑞鳳の航空隊……怖い…」
瑞鳳「やった!!制空権を確保したわよ!このまま全部落としちゃって!!」
瑞鶴「………」
瑞鶴「瑞鳳!このまま艦攻艦爆も出すわよ!」
瑞鳳「了解!速度よし!!攻撃隊、発艦!!」バシュッ
艦爆妖精「オ、テキノセントウキガイナイ」
艦攻妖精「デス!オア!ダイ!!!」
陽炎「あれ?ねえ、秋月。ソナー確認してみて」
秋月「分かりました…………この音って…」
陽炎「潜水艦っぽいわよね」
秋月「陽炎、提督に報告を」
陽炎「司令、聴こえてる?」
提督「どうした?」
陽炎「近辺に潜水艦がいるかもしれないわ。どうする?」
提督「場所はどこら辺だかわかるか?」
陽炎「多分バケモノの方ね。これだけ敵味方が動き回っているから聞き間違いの可能性はあるけど…」
提督「今そっちに行くのは危険だ。せめて随伴艦を全部沈めてからだ」
陽炎「じゃあ、あのたこ焼きと駆逐艦2隻を沈めたら魚雷を発射する体でバケモノに接近して潜水艦を攻撃するわ」
提督「ああ。だが、あまりバケモノに近づき過ぎるなよ。奴は魚雷も使う」
陽炎「分かったわ!秋月はどうする?」
提督「お前の判断に任せる」
陽炎「了解」
陽炎「さて、手始めにあの駆逐艦2隻を沈めてやるわよ!!」
陽炎「秋月!あの駆逐艦2隻を攻撃!沈めるわよ!!」
秋月「長10センチ連装砲ちゃん!撃ち方始め!!」ズドーン!
陽炎「12.7センチ連装砲ちゃん行くわよ!」
秋月「陽炎の連装砲って動きませんよね?」
陽炎「もう!!別にいいじゃない!!」ズドーン!
提督「第二艦隊。そっちの様子はどうだ?」
舞風「何とか敵艦隊の合流を阻止してます〜」
野分「青葉さんと夕張さんのおかげで敵の重巡2隻を抑え込んでいますが、気を抜いたら一気に情勢がひっくり返されそうです」
電「それに、敵には潜水艦もいるのです」
夕立「さあ、素敵なパーティー始めましょ!!」ザザッ
電「夕立ちゃん!突撃したら危ないのです!」
夕立「そんなの…当たらないっぽい!!」ドンッドンッ!!
チ級「」
夕立「一つ、夕立がもらったっぽい!!」
提督「あまり艦隊を混乱させるなよ、夕立」
夕立「大丈夫〜」
提督「何か変化があったら直ぐに連絡を」
舞風「りょうかーい!!」ズドン
ドッカーン!!!
浮翌遊要塞「」
瑞鳳「はあ…はあ……これで随伴艦は全て倒した…」
瑞鶴「あとは、バケモノと今陽炎ちゃんが攻撃に向かっている潜水艦だけね」
瑞鳳「とりあえず直掩機以外全機回収しないと…」
瑞鶴「そして、どうやって奴を倒すかだね」
比叡「第十五斉射始め!!」ドッカーン!
装甲空母姫「………」
瑞鳳「比叡の砲撃を食らってもなお、大きな損傷は見受けられず…」
瑞鶴「砲撃での撃破は難しい…か」
瑞鶴「あれ?そういえば秋月ちゃんは?」
瑞鳳「バケモノの右側で砲撃中だよ」
瑞鶴「陽炎ちゃんは左で…熊野は正面?」
瑞鳳「あれ?これって囲んで…」
ズドーン!
陽炎「敵潜水艦の撃破確認!」
陽炎「熊野さん!秋月!今!!!」シュー
秋月「酸素魚雷発射!!次発装填急いで!!」シュー
熊野「これで逃げ場はないですわよ!」シュー
ズドーン!!!!!!
装甲空母姫「!!!!!!」
陽炎「まだよ!!次発装填完了!!第二射!!」シュー
秋月「発射!!」シュー
熊野「止めですわ!!」シュー
ズドーン!!!!!!
装甲空母姫「」
瑞鶴「うっそ………」
瑞鳳「酸素魚雷20本を2回で計40発……………」
瑞鶴「敵とはいえ、少し可哀想…」
陽炎「やったぁ!!!」
熊野「陽炎さん、よくこんな考えが思い浮かびましたわね」
陽炎「えっ!?そ、そんなことないですって!!ただ、艦娘なら予め魚雷の進行方向が分かっていれば、味方の魚雷を避けれると思っただけですって!!」
熊野「いいえ、艦だったころの記憶に囚われている限りこの様な戦術は思い浮かびませんわ。誇ってよろしくてよ」
陽炎「はい!熊野さん、ありがとうございます!」
熊野「いい笑顔ですわ。だけど、その笑顔は提督に見せてあげなさいな」
陽炎「あぅ………」
熊野「あら、照れた顔も可愛いですわね」
陽炎「うぅ……………」
提督「第二艦隊、聞こえるか?」
舞風「聞こえま〜す!!」
提督「第一艦隊は敵主力艦隊を撃破した。そちらはどうだ?」
舞風「青葉さんと夕張さんが重巡2隻と駆逐艦1隻を撃沈しました〜」
野分「電が潜水艦も撃破しましたので、残りは駆逐艦1隻のみです」
提督「了解した。だが、駆逐艦1隻だからと言って侮るな。撃破を確認するまでは気を緩めるな」
野分「分かりました」
舞風「は〜い!!」
提督「戦闘が終了したら北上して第一艦隊と合流してくれ。合流後カスガダマに上陸する」
舞風「りょうか〜い!!」
舞風「みんな〜頑張るよ〜!!」
青葉「一応、青葉が旗艦なんですが…」ズドーン!
夕張「だって青葉だもんね〜」
青葉「夕張までそんなこと言うんですか!?」
夕張「事実を言ったまでよ」
青葉「酷いです…みんな青葉の扱いが酷いですよ…」
夕張「だって、青葉って………っと、当たった!」ズドン
ハ級「」
夕張「全艦撃沈確認。みんな!索敵をお願いね!」
青葉「…………」
夕張「どうしたの?青葉」
青葉「もう…旗艦は夕張に譲渡します…」
夕張「うそうそ!!ごめんね青葉!!」
青葉「所詮青葉は甲板にこびり付くフジツボ以下ですよ…」
夕張「いじけないでって!!」
青葉「いいんです…青葉は…」
夕張「青葉は日本が誇るべき重巡だから!!ね!だから機嫌を直して!!ね!!」
青葉「青葉が日本を誇る重巡…?」
夕張「そうだから!!だから機嫌直してって!!」
青葉「なら、こうしちゃいれませんね!!みんな、早く第一艦隊に合流しますよ〜!!」
夕張「…………はぁ…」
カスガダマ島
提督「やっぱりここも…」
舞風「提督〜ぅ!これなんなんだろうね〜私たちの連装砲みたいだよ〜」トコトコ
提督「………確かに似ているな。だが、気の所為だろう」
舞風「そ〜かな〜?まっいいっか〜!!」
提督(何故だ…何故軍属の施設の所在地が悉く核で攻撃されている………やはり…そういうことなのか………)
瑞鶴「ねえ、瑞鳳」
瑞鳳「うん。分かってる…」
瑞鶴「提督さん、すごく辛そうな顔をしてる…」
瑞鳳「うん…」
瑞鶴「私たち、提督の事を支えること出来ないのかな…」
瑞鳳「………」
瑞鶴「いつか、私たちは支えてあげれるのかな…」
瑞鶴「提督………」
瑞鳳「必ず支えるんだよ」
瑞鶴「瑞鳳?」
瑞鳳「私たちで必ず提督を支えるの」
瑞鶴「うん…そうだね!」
瑞鳳「ほら、行こ?提督のところに」
瑞鶴「うん!!」
これで今回は終わりです
やっと本筋に入ってきました。そして終わりが少しずつ見えて来たましたね
また来ますね〜
鎮守府
提督「昨日はみんな御苦労だった。お陰様で私たちはとうとう西方海域を制圧する事が出来た。全ては君たちのおかげだ。ありがとう」
提督「そこでだ、本日は戦勝祝いと感謝の意を込めて酒保を開放する」
提督「無礼講だ。好きなだけ楽しむがいい」
響「一ついいかな?」
提督「なんだ?」
響「司令官は参加するのかい?」
提督「上官の私が居ても空気が重くなるだけだろう。私は執務室に居るとするよ」
響「それは違うんじゃないのかい?多分みんなは司令官と一緒に過ごしたいんだと思うよ。私も含めて」
文月「あたし、しれ〜かんといっしょがいいなぁ〜」
舞風「提督〜舞風と一緒に踊ろうよ〜!」
提督「……分かった。私も参加しよう」
文月「やったぁ〜」
陽炎「よしっ!」ボソッ
不知火「どうしました?陽炎」
陽炎「いや!な、なんでもないから!」
不知火「そうですか」
……………………
提督「大丈夫だと思うが、一応言っておく。酒を呑む者は量を弁えろ。ハメを外し過ぎた者は即刻退場だ」
熊野「承りましてよ。まぁ、レディはそのようなことにはなりませんが」
比叡「私はそんなことになりませんって!!司令、一緒に美味しいお酒を呑みましょうね!」
文月「ねえ、わたしもおさ…」
電「文月ちゃんはマズイのですよ!!」
………………
熊野「とぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
比叡「ひぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
熊野「ひゃぁぁぁぁあああ!!!」
川内「提督〜熊野と比叡さんが壊れた」
提督「部屋に投げておけ」
川内「りょうかーい。ほら、二人とも行くよ」ズルズル
熊野「まだまだいけますわ〜!!」
比叡「見捨てないでぇ〜!!」
川内「はいはい。見捨てない見捨てない」ズルズル バタン
提督「はぁ………」
川内「捨てて来たよ〜」
提督「お疲れ様。助かった」
川内「馬鹿だね〜あの子たち」
提督「まあな。だが意外だな」
川内「何が?」
提督「正直言うと、お前が一番最初に壊れると思ってた」
川内「提督、ヒドイな〜」
川内「私は夜戦は大好きだけど、こういう空気を壊す程馬鹿ではないって」
川内「それに、私は川内型の長女よ長女。今は妹たちはいないけど、何かあった時は長女がしっかりしてないとだめでしょ?」
提督「ほう…………予想外だ……!」
川内「提督さ〜私の評価低すぎない!?」
提督「砲雷撃戦の腕は買っていたが、そこまで色々考えているとは予想だにしていなかった」
川内「なんか、それ褒めてるのか貶してるのか判別付きにくいんだけど」
提督「評価が改まったよ」
川内「う〜ん………まあ、それならいいや」
提督「さっきから文月がお前のことずっと見てるぞ。行ってやれ」
川内「はいはい。どうしたの?文月」スタスタ
提督「意外だった………」ボソッ
青葉「司令官!!」
提督「声がでかいぞ青葉。それでどうした?」
青葉「青葉、秋月ちゃんに聞いたんですけれども!!」
提督「声がでかい」
青葉「カスガダマ攻略作戦中、第一艦隊の娘達に何でもしてやるって言ったんですか!!?」
提督「青葉声がでかいと…」
ザワザワザワザワ
提督「はあ…言わんこっちゃない…」
青葉「青葉達だって頑張ったんです!!第二艦隊にも適応してくれてもいいんじゃないんですか!!こっちだって大変だったんですよ!!!」
提督「とりあえず一旦黙りなさい」
提督「先づ、確かに私は第一艦隊の娘達にそのような事は言った。それは間違いない」
提督「次に、第二艦隊についてだが、確かに何もあげないのは不公平かもしれない。よって第二艦隊のみんなにも同条件を与えよう」
舞風「何でもいいの?」
提督「私に出来ることならば。あまりにも無理なものは却下だ。いいな?」
舞風「はーい!」
青葉「司令官!!青葉!お願いがあります!!!!」
提督「言ってみろ」
青葉「青葉、新しいカメラが欲しいです!!!この前のカメラは壊れちゃったんで新しいのが必要なんです!!」
提督「あとで値段を調べて持って来なさい」
青葉「わっかりました!!司令官!ありがとうございます!!」
提督「しかし、一つ制約を付ける。今後艦娘を盗撮をしているのが判明した場合即刻カメラは取り壊す。分かったな?」
青葉「あ……は、はい…」
舞風「じゃあ、提督ぅ!舞風からいいですか?」
提督「いいぞ。言ってみなさい」
舞風「私、提督と踊りたいな!!」
提督「踊りか。しかし、私はダンスなんてからっきしだぞ?」
舞風「1日くらい時間とってくれれば十分だから!」
提督「分かった。何とか時間を取ってみるとしよう。それでいいかな?」
舞風「いいですよ〜!楽しみだ〜!!」クルクル
野分「舞風、やめなさいって…」グイッ
舞風「んあー」
提督「野分は何かあるか?」
野分「えっ!?私ですか?」パッ
舞風「うひゃー!!いった〜い…」
野分「わ…私は………」
野分「提督と何処か出かけてみたい…ですね」
提督「あまり遠いのは難しいぞ。流石に何日も鎮守府を空ける訳にはいかない」
野分「あ、いえ!近場でいいんです!ただ、ちょっと提督と外で散歩してみたいだけなので…」
提督「分かった。それも約束しよう」
野分「ありがとうございます!」
夕張「あ、私からも!!」
夕張「提督に聞きたいんですけど、秋葉原ってかつての全盛期ほどではなくなったけど、まだ日本国内でも有数の賑わいがあるんですよね?」
提督「あまり詳しくないが、そうらしいな」
夕張「じゃあ、私は秋葉原で一緒に買い物。いいですか?」
提督「すこし遠いが…まあ、いいだろう」
夕張「やったね!!約束破ったら酷いですからね、提督!!」
秋月「あの…私も………」
提督「どうした?そんなに萎縮して」
秋月「私……本当は駄目かもしれないんですけれど、どうしてもやってみたいことがあるんです…」
提督「ふむ?」
秋月「あの………私、お腹いっぱいになるまでご飯を食べてみたいんです!!」
秋月「やっぱり、そんな贅沢言っちゃ駄目ですよね………」
提督「………………」
夕張「私……凄く自分が欲深い存在だって思えて来た…」
青葉「………………青葉、カメラなんて頼んじゃっていいのかな…」
提督「秋月。もう一度考えて来なさい」
秋月「やっぱり………はい…」
提督「それと、今日は酒保は開放していると言ったな?」
秋月「はい。だから私はお握りを2個も貰ってしまったわけで…」
提督「好きなだけ食べなさい」
秋月「しかし、そんなことしたらもしもの時の備蓄が…」
提督「今日は気にしなくて良いと言っただろう。お腹いっぱいになるまで食べて来なさい」
秋月「…いいんですか?」
提督「ああ」
秋月「ありがとうございます。私のお願いは二つも聞いて下さって!」
提督「いいんだ。ほら、行って来なさい」
秋月「はい!」
夕立「夕立もお願い決まったっぽい!!」
提督「お腹いっぱいにご飯を食べたいとかならお願いにカウントしないぞ?」
夕立「夕立、提督さんと一緒に寝たい!」
提督「………が一応聞くが、文字通りの意味でいいな?」
夕立「それ以外の意味ってあるの?」
提督「いや、いいんだ。分かった。好きな時に来なさい」
夕立「はーい」
提督「あとは電と陽炎、瑞鶴瑞鳳だな」
響「司令官、一ついいかい?」
提督「察しはつくが言ってみるがいい」
響「比叡さんと熊野さんも第一艦隊に居たよね?」
提督「あれだけの醜態を晒したんだ。罰としてあの二人は権利を剥奪する」
響「やっぱり。ありがとう司令官」
提督「電、何かあるか?」
電「いえ、電は何も無いのです」
提督「私に出来ることならば何でもいいんだぞ?」
電「でしたら…司令官さん、司令官さんが電に最初に大事な約束してくれたこと覚えていますか?」
提督「当たり前だ。忘れる訳がないだろう」
電「電は、今の鎮守府が大好きなのです。だから電の司令官さんへのお願いはこうなのです」
電「あの約束を必ず守って欲しいのです。それではいけませんか?」
提督「一番難しい約束だな」
電「そうですね。だけど司令官さんが何でもするって言ったのですよ?」
提督「参ったよ、電」
提督「では、電はこれでいいな?」
電「はい!なのです!」
提督「瑞鶴、瑞鳳。お前達はどうする?」
瑞鳳「あ、私達は保留で!」
提督「分かった。そしたら残りは陽炎か」
不知火「陽炎、どうしましたか?顔が真っ赤ですよ?」
陽炎「だっ…だって………」
夕張「陽炎ちゃん、チャンスじゃない!」
不知火「陽炎?」
陽炎「が…頑張ります……!」
陽炎「司令!!わ、わわ…私を………」
提督「ん?」
陽炎「私を………抱いて下さい!!」
夕張「ブフッ!!!!」
不知火「陽炎!!?」
瑞鳳「えっ!!?」
瑞鶴「嘘!?」
響「まさか、陽炎がそこまで言うとは…驚いたよ」
雷「陽炎、やるわね!」
電「はわわわわわわ!!!」
舞風「陽炎お姉ちゃん、提督の上でワン、ツー?」
初風「こら、舞風!」コツン
舞風「ごめんなさーい」
提督「陽炎……」
陽炎「えっ!?えっ!?どうしてみんな」
提督「もう一度同じ言葉を言ってみるといい」
陽炎「私を抱いて…………あぁ!!」
陽炎「いや!!あ、あの!そ、そうじゃなくて!!そうでもいいんだけど!!!ってちがっ!!!」
提督「陽炎、落ち着け」ギュッ
陽炎「ふぇっ!?」ビクッ
瑞鳳 瑞鶴「!!!!!!?」
提督「これでいいか?」
陽炎「き………」
提督「き?」
陽炎「キス………して…よ……」ギュッ
提督「やれやれ…」スッ
陽炎「!!?」
提督「…」
陽炎「………ふぁ…」ヘタヘタ
瑞鳳「ていと………きっききっ!!?」
瑞鶴「提督さん!!?えっ!!!?え!!!!!?」
提督「私は執務室に戻る。この後も楽しんでくれ」ガチャッ バタン
陽炎「……う………うそ……………」ポカーン
夕張「私…流石に計算外だったわ………」
浦風「おどろいたのぉ」
陽炎「え…えへへ………えへへへへへへ」
野分「陽炎姉さんが壊れた…」
初風「ほら、壊れた姉さん運ぶわよ。舞風、手伝って」
舞風「………」ポカーン
初風「舞風?」
舞風「………」
初風「はぁ…野分。舞風を正気に戻しておいて」
野分「あ、はい…」
初風「もう……しょうがないから浦風手伝って」
浦風「ウチに任しとき!」
初風「そっち持って…そう。せーの!!」
初風「はいはい、通るわよっと…」
陽炎「えへへ…司令………」
初風「困った姉さんだこと…」
今日はここまでです〜
前から考えているエンディングにするかどうか迷ってきてしまった…どうしよう………
また来ますね
瑞鳳「提督!!」バタンッ
瑞鶴「入るわよ!!」
提督「ノックぐらいしなさい」
瑞鶴「そんなことより、さっきのはどういうこと!?」
瑞鳳「酷いよ提督!!」
提督「もちろん報酬だ。それ以上でもそれ以下でもない」
瑞鶴「それとこれとは違うじゃない!!」
瑞鳳「私達だってキスして貰ってないのに!!」
提督「私は出来る事ならば何でもと言った筈だ」
瑞鶴「でも!!」
提督「もしも瑞鳳、瑞鶴。君達が同等の願いを私に求めて来たら私はそれに応じよう」
瑞鳳「そこに愛は?」
提督「それは」
瑞鶴「提督さん、お願いだからこれに関しては嘘は言わないで!」
提督「………ノーコメントだ」
瑞鳳「提督、私の目を見て」
提督「…………」
瑞鳳「…………」
瑞鳳「分かったわ」
提督「…………」
瑞鳳「ねぇ、提督。瑞鳳のお願い聞いてくれる?」
提督「言ってみなさい」
瑞鳳「抱いて」
瑞鶴「瑞鳳!?」
提督「そのままの意味か?それとも…」
瑞鳳「もちろん裏の意味。ちゃんとダイレクトに言った方がいい?」
提督「いや、言わなくていい」
瑞鳳「それで、どっち?」
提督「分かった」
瑞鳳「良かった…」
瑞鶴「ねぇ、ちょっと待ってよ!!」
提督「お前も決まったか?」
瑞鶴「私も……私もお願い!!私も愛して欲しい!!」
提督「二人共、後悔はしないな?」
瑞鳳「うん」
瑞鶴「大丈夫…」
提督「風呂に入って身体を清めてから私の部屋にまた来なさい。私もシャワーを浴びてくるから」
瑞鳳「うん。行こ、瑞鶴」
提督「そうね…」
瑞鳳「お待たせ、提督」
瑞鶴「お風呂入ってきたよ」
提督「最後にもう一度聞く。後悔はないな?二度と初めては取り戻すことが出来ないからな」
瑞鳳「私は提督に捧げたい」
瑞鶴「私も提督さんならいいと思った」
提督「………おいで」
瑞鳳「………」ストン
提督「瑞鳳………」スッ
瑞鳳「ん…………っ………ぷは…」
瑞鳳「提督ぅ……」ギュー
瑞鳳「ちょっと待ってなさい」ポンポン
提督「瑞鶴もおいで」
瑞鶴「うん…」
提督「目を閉じて……っ!?」
瑞鶴「提督さん!!」ガバッ ギュー
瑞鶴「ん…………んぅ……………はっ…ん…」
瑞鶴「ん…………ぷは…………」
提督「二人とも服を脱いで……灯りを消そう」
………………
………
…
…………………
瑞鳳「……………」スウスウ
瑞鶴「……………て…いと……くさ……」スウスウ
瑞鳳「…………んっ…」
瑞鳳「あれ………朝……ここは………?」
提督「起きたか」
瑞鳳「!!?提督!!?」ガバッ
瑞鳳「あれ!!?服が!!!どうして…あっ!ああ!!!」サッ
提督「とりあえず服を着て来なさい。服はどこに脱いだかわかるな?」
瑞鳳「う…うん!!」
提督「瑞鶴も起こすか。抱きつかれていて身動きがとれん」
瑞鶴「……………むにゃ…」
提督「ほら、瑞鶴。起きろ」
瑞鶴「ん〜〜…提督さんおはよ〜」
提督「起きたなら私を解放してくれないか?抱きつかれていて動けん」
瑞鶴「離す?提督さんを?……………キャァァァァァァ!!!!!」バッ
瑞鶴「提督さん!!お願いだから見ないでぇ〜!!」
提督「分かったから瑞鶴も服を着なさい…」
瑞鶴「見られた………全部見られた………」
提督「私に見られてそんなに恥ずかしいか?」
瑞鶴「恥ずかしいよ!!私、胸が小さいの気にしてるのに…」
瑞鳳「………………………………」
提督「別に胸が女性の全てではない。それ以外にも魅力は幾らでもある。少なくとも私は内面が大事だと思っている」
瑞鶴「それでも……恥ずかしいよ……」
提督「ならばそれはしょうがない。しかし、自分の身体に卑屈になるな。自分に自信を持って生きるだけでも色々と変わる」
瑞鶴「そう?」
提督「ああ。瑞鳳も分かったか?そんなに瑞鶴を睨んでやるな」
瑞鳳「……………はい…」
提督「とりあえずシャワーを浴びて来なさい。私の部屋の風呂場を使ってくれて構わない。艦娘専用の大浴場だと色々と大変だろう」
瑞鶴「………確かに…」チラッ
瑞鳳「………そうね…」チラッ
提督「あまり時間がない。急いで入って来なさい」
……………
瑞鳳「はい提督。これが機密書類」
提督「ありがとう。そっち一般の書類はどれくらい終わったんだ?」
瑞鳳「私はこれで終わり」
瑞鶴「私はあと数枚ってところね」
提督「いつもすまないな」
瑞鳳「提督と一緒にいれるからいいの!私、お茶淹れて来るね」
瑞鶴「ありがとう!」
提督「ふむ………」ペラペラ
提督「…………………」
瑞鶴「どうしたの?」
瑞鳳「何かあった?」コトッ
提督「ああ、ありがとう瑞鳳」
瑞鳳「どういたしまして」
提督「近々私はまた大本営へ行くことになる」
瑞鳳「また?」
瑞鶴「なんでわざわざ?」
提督「さあな。大本営の連中が考えていることは私には分からないよ」
瑞鶴「大変だね、提督さん」
提督「こんなもの、私がお前達に背負わせた使命に比べたら軽い物だ」
瑞鶴「私は使命なんて大層な物は持ってないわ。ただ提督さんの為になりたいだけよ」
瑞鳳「私も!」
提督「ふふ…正直者め」
瑞鶴「今回も私達は同行してもいいの?」
提督「いや、今回は私一人だ。鎮守府で待機していてほしい」
瑞鳳「ダメなの?」
提督「ああ。今回はダメだ。上からもそう指令が届いている」
瑞鶴「ちぇ…ダメか…」
提督「それはまた今度だ、瑞鶴」
瑞鶴「私、まだ何も………あっ…」
提督「口は災いの元だな。さて、今から私は機密書類を処理するから瑞鳳達もお茶を飲んだら一旦出てくれ。恐らく2時間あれば終わる。来たかったらその後に来なさい」
瑞鳳「じゃあ、私、玉子焼き沢山作ってくるね!」ガチャ
瑞鶴「あっ!まだ飲んでない!3分間待って!!」
瑞鶴「提督さん、また後でね」ガチャ
提督「ああ」
提督「………………」
提督「何を考えている………大本営は……」
提督「……………深海棲艦の真実…だと…」
これで今日は終わりです!
突然のアンケートありがとうございました。正直えっちぃの書くのは苦手なので助かりました。
ビュルルルルとかレロッとかペロペロとかそういった擬音語はあまり書きたくないので…
ほのぼのお砂糖ストーリーは楽しんで貰えましたか?これからは一気に…………
また来ますね!
大本営
コンコン
提督「提督です。只今参上致しました」
元帥「入りなさい」
提督「失礼します」ガチャ
元帥「突然呼び出してしまってすまなかった」
提督「いえ…」
元帥「席に着きたまえ。お茶でいいかな?」
提督「いえ、飲み物は結構です。それよりも例の話をお聞かせ願いたい」
元帥「焦ってもいい事など無いぞ」
提督「…………」
元帥「…まあ良い。では、話す前に儂から一つ聞きたいことがある………」
元帥「お前はどこまで知った?」
提督「様々な根拠から推測した仮説になりますが………かつての核戦争はただの戦争ではない。あれは艦娘を製造していた国…いや、軍事工場や基地を狙った攻撃であり、無差別での攻撃では決して無かった」
提督「その核攻撃により世界各国は多くの艦船や兵器を失った。それは日本も同じだったのでしょう。そして何より最も重要な事は、艦娘は偶然現れた存在ではない。艦娘は元々は対他国に対する兵器だった」
提督「私が推測したのはそこまでです」
元帥「………………間違ってはいない。大体はそれでいい」
提督「大体はと言いますと、まだあると言う事ですね?」
元帥「ああ」
提督「お聞かせ下さい」
元帥「元からそのつもりで貴官呼んだ。では、話そうか」
そうだな…まずは艦娘の成り立ちから話そう。
1980年代後半にアメリカで革新的な技術が発明された。
その技術とは、人間の記憶を電気的に書き換える技術だ。
ただの書き換えならば、ゲシュタルト崩壊で人格などを壊して真っさらにし、そこに延々と偽りの情報を刷り込み続け記憶や人格を変えるというやり方もあった。
しかし、これはあまりにも失敗のリスクが高すぎた。
破壊され曖昧になる「自分自身」に恐怖し、狂い命を自ら断つ者が続出したのだ。
だが、新しく発明された技術はその常識を完全に覆した。
ほんの数分で人は全ての記憶を失い、新たなる記憶を刷り込む事が出来るようになったのだ。
この技術が東側の国々に公表された時、どこかの国がそれを軍事転用した。
人間に大砲や魚雷を持たせ、己の事は船の生まれ変わりだと思い込ませ戦わせる。
そんな人間兵器が作られたのだ。
…なぜ船の記憶にしたかだと?そうだな…例えばだが、戦艦の戦い方の記憶をインプットさせることにより、その者はタイムラグ無しに最もその場面で自分の役割に適した行動がとれる。
そして、艦娘を製造後すぐに戦場に送ったとしてもその「記憶」を頼りに弾道計算といった知識や腕、感などが必要な技術を新米でも容易行う事が出来たのだ。
……話を戻そう。
艦娘はとても画期的なシステムだった。
何よりも、維持費や武装の一つ一つがかなり安価だった。
今もそうだが、当時の武装はかなり高価だった。対艦ミサイル一発で何千万、何億という額が消えていくんだ。
それが数十万、数百万で武装は同等の戦力を持った兵器が作れるのだ。
表立っては全く発表はしなかったものの各国は挙ってその兵器を生産した。
しかし、そんな時代はすぐに終わった。
知っての通り核戦争が起きたのだ。
最初に手を出したのはアメリカだ。
西側に艦娘の製造方法が流出したため、西側も艦娘を生産していた。
兵器としての重要性を理解していたアメリカは核で西側の生産ラインを破壊し尽くそうとしたのだろう。
しかし、それが失敗だった。
ソ連は東側諸国対しに国内で保有していた核の殆どを使用した。
中でもその殆どはアメリカに集中し、アメリカは工場はおろか、全く関係無い土地にまで核を落とされた。
もちろんアメリカは世界一と言われた軍で防空戦闘を行ったが、数の暴力には勝てなかった。
アメリカもまた、国内の核を西側諸国へ向けて発射していた。
もちろんソ連に一番多くの核が落ちた。
それからは泥沼だった。艦娘製造に全く関係無い国や、中立を護っていた国にも核の雨は降り注いだ。
当時艦娘は作られていなかった日本ですら少数とはいえ、基地が狙われた。
そして、本土を護る為に多くの艦は犠牲になった。
その甲斐もあって日本の本土や離島には核の被害を受ける事が無かった。
日本は無事だったが世界各国はそうはいかなかった。
ほぼ全ての国が力を失い、疲弊した。
アメリカやソ連に至っては消滅の一歩手前まで落ちぶれた。
人類は初めて核の脅威を知ったのだ。
諸国は他国との交流をやめた。
それにより仮初めの平和が訪れると考えられた。
しかし、新たなる脅威が世界の海を斡旋した。
深海棲艦だよ。
奴らは突如として現れ、世界の海を制圧していった。
その結果、殆どの国が滅んだ。
核戦争でほぼ全ての鑑を失い、また、艦娘も全て殺された。
そんな国々に抵抗する力は全く無く次々と滅んだのだ。
日本は核で多くの艦を失ったとはいえ、それでもまだたくさんの護衛艦などが残っていた。
そのお陰で日本は直ぐに制圧され滅亡する道は辿らずに済んだ。
が、それからは消耗戦の始まりだった。
これまでに我らの艦は壮絶な戦いの末沈んでいった。
しかし、日本は殆ど資源が取れない国だ。
そして資源の輸入なんて以ての外だ。
それ故に新たな護衛艦なぞ造船する事なぞ出来なかった。
そこで日本でも安価で資源の消費も少ない鑑が作られることになった。
その最初の成功例が電であり、全ての建造知識を手にした者が建造妖精だ。
妖精も艦娘と同じく造られた存在だ。
人口的に造られたボディーに、かつて日本軍にいた整備士や設計者、パイロットやクルーの記憶を作り上げ刷り込んだのだ。
もう貴官も深海棲艦の正体が分かってきただろう?
そうだ。奴らは核戦争に巻き込まれて死んだ艦娘そのものだ。
そして、少しとはいえ、製造途中で失敗し処分した日本の艦娘もいる。
そう、秋月がそうだ。彼女は倒した深海棲艦から出てきたのだろう?
……そう儂を睨むな。
まあ良い、これが儂から貴官に教えることの出来る真実だ。
艦娘と深海棲艦は表裏一体なのだよ。
提督「………………………」
元帥「何か質問はあるかね?」
提督「………………………艦娘はどのように造られているのですか…」
元帥「身寄りのない孤児を連れてきて記憶を操作し、身体を強化した上で艤装を付ける」
提督「やはり………………そうでしたか……」
提督「なぜ………そのような事を私に…」
元帥「貴官に話す機会が二度と無くなるかもしれぬからのぉ」
提督「………………………」
元帥「ミッドウェイとアリューシャンにいた深海棲艦が動き始めた。進路はこの日本に向かっている」
提督「………………………」
元帥「儂が貴官を呼んだ最も大きな理由はこれなのだよ。提督よ、貴官はただちに深海棲艦を迎撃せよ」
提督「………………はっ」
元帥「必ず奴等を食い止めるのだ。作戦権限は貴官に全て委ねる。好きにやるが良い」
提督「ありがとうございます。では、私は作戦立案の為に鎮守府へ戻らせて頂きます」
元帥「ああ。頼んだよ」
鎮守府
瑞鳳「おかえり!提督!!」
瑞鶴「待ちくたびれて死にそうだったんだから!えいっ!!」ギュー
陽炎「あ!瑞鶴さんずるいわ!!」ギュー
瑞鳳「わ、私も!!」ギュー
提督「…………………」
瑞鶴「あれ?提督さん、どうしたの?」
瑞鳳「提督?顔色が……」
提督「…………………ごめんな…」
瑞鳳「え?」
提督「お前達の事は本当に愛している…本当に……すまない…」ギュー
瑞鶴「て、てて、提督さん!?」
陽炎「司令!?」
瑞鳳「ていと…っ!!?」
提督「……執務室にいる………」スタスタ バタン
瑞鳳「…………提督が…」
瑞鶴「提督さんがどうしたの?」
瑞鳳「提督が…………泣いてた…」
一旦ここまでです!もしも余裕があれば今日また更新します!
君が誰かの 幸せなどを 想うのなら
愛は願いに 震え痛むから I'll be there for you.
コンコン
瑞鳳「提督、今いい?」ガチャ
提督「…………どうした?」
瑞鳳「珍しく音楽なんて聴いてたんだね。何の曲?」
提督「ああ、私が一番好きな曲だ」
瑞鳳「優しいメロディーだね」
提督「そうだな」
瑞鳳「ねぇ、提督。さっきは…」
提督「その話はダメだ」
瑞鳳「でも…」
提督「…………………」
瑞鳳「なんで……そんな哀しそうな目を…」
提督「…………………」
瑞鳳「大本営で何かあったの?」
提督「…………………」
瑞鳳「提督!」
提督「…………………」
瑞鳳「何か私達のことであったの?」
提督「瑞鳳…」
提督「そんなに知りたいか?」
瑞鳳「知りたい。例えどんな残酷な事でも」
提督「死にたくなるかもしれないぞ?」
瑞鳳「提督が絶対に死なせないでしょ?」
提督「恐らく私の事を怨むだろう」
瑞鳳「聞いてみないと分からないわ」
提督「本当に覚悟はあるのか?」
瑞鳳「ある」
提督「……………」
瑞鳳「私の勝ちだね」
提督「瑞鶴と陽炎も呼んで来なさい。あの子達にも真実を伝える」
瑞鳳「うん」
提督「必ずあの二人にも覚悟があるか聞いてきてくれ」
瑞鳳「分かった」
提督「覚悟が出来たらこの部屋に来なさい。私はずっとここにいるから」
………………
瑞鶴「提督さん、来たよ」
陽炎「私達に何か話してくれるんでしょ?」
提督「瑞鳳から私からの伝言は聞いたな?」
陽炎「聞いたわ」
瑞鶴「ねぇ、提督さん。どうして私達を選んでくれたの?」
提督「お前達が私に最も好意を寄せてくれるからだ。こんな私の何が良かったのかは分からないが」
瑞鶴「好きなんだから好き。それじゃあ駄目?」
提督「いや、そんなことないさ」
瑞鶴「でしょ?」
提督「最後にもう一度聞く。瑞鳳、瑞鶴、陽炎。恐らくこの話を聞いた後は絶望し、私を怨むだろう。それでも、いいな?」
三人「………」コクリ
提督「……話そうか。残酷な真実を」
………………
………
…
……………………
提督「以上だ。これが私の知りうる限りの君達艦娘と深海棲艦の真実だ」
陽炎「……………」
瑞鶴「私達って………嘘…」
瑞鳳「…………………」
提督「お前達のを建造したのは紛れもなくこの私だ。つまりだ…」
提督「私がお前達の人格を破壊し虚偽の記憶を差し替えたんだ。本当ならばもっと楽しい人生が待っていたかもしれないお前達の人生を奪い、壊し、この苛烈な絶望しかない人生に塗り替えた極悪人なのだよ」
提督「お前達に赦して欲しいなどとは考えていない。何なら殺してくれても構わない。いや、少しでも気が晴れるのならば殺して欲しい」
瑞鶴「ねぇ、提督さん。『私』って偽物なの…?今生きている私は『私』ではないの…?」
瑞鶴「今『私』が感じている提督さんへの想いも偽物なの…?この提督さんへの愛も偽物なの…?ねぇ、提督さん……………」
提督「お前の過去は私がこの手で確かに壊してしまった。しかし、瑞鶴。君の瑞鶴として生きてきた経験や想いは間違い無く君のものだ」
瑞鶴「…………ホント?」
提督「ああ。本当だ。それだけは誓って言おう」
瑞鶴「………うん…!」
瑞鳳「本当なら、憎むべきことなのかもしれない。だけどね、提督」
瑞鳳「貴方を愛してしまった。だから私は提督、貴方を怨む事が出来ないの」
瑞鳳「それにね、提督。私は艦娘にならなければ提督と出会うことは絶対に無かった。だから、艦娘であることに感謝もしてる。貴方と出会えただけで本当に私は幸せだから…」
提督「いいのか?私は過去を壊した重罪人だぞ?」
瑞鳳「提督が悪いわけじゃないじゃない。それに提督だってこの事を知らなかったんだよね?だったらしょうがないよ」
陽炎「私達は身寄りのない孤児だったんでしょ?だとしたら野垂れ死んでた可能性の方が高いわね。なのに今は艦娘になったお陰で、私は美味しいご飯を食べて、お布団で寝て、ちゃんと服を着て、優しい仲間と出会って、そして司令に恋をした。少し大変な人生かもしれないけど、今だって十分幸せだわ」
提督「お前達は………優し過ぎる………なぜ怨まない…なぜ…」
瑞鳳「優しいのは提督だって一緒。この話は私達に黙っていれば永遠に分からない事実だった。なのに提督は私達を想って話してくれた」
瑞鳳「私達を騙し続けるのが嫌だったんでしょ?」
提督「……ああ………」
瑞鳳「ほら……やっぱり優しいね。提督」
瑞鳳「私はそんな優しい提督だから、貴方を愛する事が出来たんだよ?」ギュッ ナデナデ
提督「…すまない………そして、ありがとう………」ギュッ
瑞鳳「うん…」ナデナデ
…………………
提督「ありがとう、瑞鳳」
瑞鳳「うん」パッ
提督「陽炎も瑞鶴も本当にありがとう」
陽炎「うん!」
瑞鶴「どういたしまして!」
提督「みっともない姿を見せてしまったな」
瑞鳳「そんなこと無いよ」
提督「そうか………」
提督「実は…あと一つ、話したい事があるんだ」
瑞鶴「悪い話?」
提督「ああ…」
陽炎「どんな話?」
提督「何もしなければ、恐らくこの鎮守府……いや、日本は深海棲艦に滅ぼされる」
瑞鶴「えっ!?」
瑞鳳「どういうこと?」
提督「ミッドウェイとアリューシャンにいた強力な深海棲艦の艦隊が進軍して来ている。我が鎮守府はアリューシャンとミッドウェイの両方を同時に相手にしないといけなくなった」
提督「成功確率は極めて低い。このままだと絶望的な戦いになるだろう…」
瑞鳳「そうなんだ………」
提督「少しでも生き残ることが出来るようにしたいんだ。力と知恵を貸してくれ」
瑞鳳「うん!」
瑞鶴「任せてよ!」
陽炎「私に出来ることなら何でもするわ!」
提督「ありがとう。これより作戦会議をはじめる」
これで今日は終わりです。
もう終盤なので一応聞いておきたいのですが、どんなエンディングがいいですかね?もうエンディングは決まっているので変えることは絶対にありませんが、気力に余裕が残っているか皆様からのご要望があれば別ルートみたいな感じで分岐させて書くかもしれません。
また来ますね!
乙
深海棲艦がどんな行動原理で動いてるかわからないから、エンディングに関してはなんとも……。
せめてハッピーエンドは見たいかな?
例えそれが戦いに倒れた提督の観る、刹那の夢に過ぎなくても。
今日の投下分が初出なのですが、とある歌の歌詞を切り取って使ってます。興味があれば調べてみて下さい(ステマ)
この曲の歌詞やイメージも所々物語内に埋め込んでいるので、聴きながら読んでみると新たな発見があるかもです(ステマ)
今度こそ今日はこれにて失礼します。
※返信ありがとうございます。まだまだご意見を下さると、とても喜びます。
>>248 深海棲艦の設定については本編終了後に質問があればお答え致します。
翌日
提督「全員集まったな」
瑞鳳「集まりました」
提督「……………………」
提督「我らはこれよりAL/MI作戦に入る」
舞風「MI……ミッドウェー………えっ!!?どうして!?ねぇ、提督!!」
野分「……………………」
不知火「解せません…………」
春雨「いや………あんな惨劇はもう嫌です……」
浦風「まさか…二方面作戦じゃ…」
雷「司令官!」
電「司令官さんは何か理由があるはずなのです…」
熊野「…………二方面作戦ならば断固反対いたします。提督、あの敗北の理由を忘れたとは言わせませんわ」
比叡「理由を…理由を教えて下さい!!」
提督「アリューシャンとミッドウェーにいる基地型深海棲艦と主力艦隊が動き始めた」
提督「とくにミッドウェーの動きが激しい。このままだとウェーク島を始め、アッツ島、硫黄島とかつての様に段々とすり潰されて行くだろう」
提督「そうなれば我らの海上輸送は困難になり、じきに資源を失い戦闘すらも出来なくなるだろう」
提督「そうならない為にも、我らは先手を打ち、敵の進行を防ぐしかない」
熊野「…………………」
提督「しかし、生き残れる可能性が限りなく低いのは事実だ。だからこそ聞いてくれ」
提督「死にたくない者は逃げろ。軍の体裁や規約などどうでもいい。私はその者を恨みもしないし、怒りもしない。生きたいと思うのが普通なんだ。逃げて好きなように生きて欲しい」
提督「………………」
提督「お前達、本当にいいのか……?死ぬ可能性があるのだぞ?」
比叡「司令のためならみんな命を投げ出しますよ!ねぇ、熊野?」
熊野「えっ!?いや、そんなこと無くは無いですわ…」
提督「いいのか熊野?私はあの戦いの二の轍を踏もうとしているのだぞ?」
熊野「良くは無いですわ。だけど、ちゃんとした理由があるのなら仕方ないですわ。それに瑞鳳や瑞鶴が何も言わないと言うことは、彼女達が何も言わない理由があるのではなくて?」
瑞鳳「そうね」
瑞鶴「提督さんは二の舞いになるつもりはないからね」
比叡「何か作戦があるんですね?」
提督「作戦と言うほどではないが…」
提督「アリューシャンには駆逐艦と軽巡のみで行ってもらう」
夕張「私達だけ?基地型が相手なのに空母や戦艦はいらないの?」
提督「ああ、いらない。何故ならば、水雷戦隊には夜戦か濃霧の中での攻撃のみをやって貰うからだ」
川内「夜戦!!?」
提督「夜戦を開始して、夜明けまでには敵の制空権から離脱を繰り返し、また、濃霧が出てきたならばそこで敵を待ち伏せし奇襲して逃げる。その繰り返しだけをすればいい」
不知火「それならば敵の航空機は私達を攻撃出来なくなりますね」
提督「そういうことだ。そしてもう一つ…敵の基地型は倒す必要は無い。余裕があればほんの少しだけ攻撃したらもう手を出す必要は無い」
夕張「提督。もしかして…アリューシャンは完全に足止めってこと…?」
提督「ああ。それで間違いない。とはいえ、大東亜戦争においてのアリューシャンとは大きく異なるところは、あくまでも敵の進行の足止めであって、基地型を倒すのが目的では全く無いというところだ」
夕張「そうすると、戦力はそこまで沢山はいらないわね」
提督「ああ。夕張を旗艦に川内、、響、電、雷の6隻で行き、敵の足止めを頼む」
夕張「任せて!絶対に本土には近づけないから!」
川内「夜戦なら任せておいて!!夜戦夜戦!たっのしい夜っ戦!!!」
提督「そして残りはミッドウェーに出撃する」
提督「作戦の結構は明日の0600からだ。今日は船団護衛やその他の任務は無しにする。好きに過ごしなさい」
比叡「司令も今日は何も仕事しないんですよね?」
提督「私は書類を片付けなければ…」
比叡「折角なのでパーティーをしましょうよ!」
提督「話を聞きな…」
夕立「提督さん、夕立、一緒に遊びたいっぽい!!」ギュッ
提督「おい、夕立」
比叡「みんな明日から戦いなんですよ?前日ぐらいパーっとやりましょうよ!パーっと!!」
文月「わたしも〜しれいかんとぱーてぃーしたいなぁ〜」
提督「…………一つだけ条件がある。酒は禁止だ」
比叡「え!?それは無いんじゃ…」
提督「比叡。お前の醜態を忘れたとは言わせんぞ」
比叡「………………はい…」
提督「熊野。お前もだ」
熊野「………………分かってますわ…」
提督「最近やったばっかりだがしょうがない。全員準備にかかりなさい」
比叡「はい!!」
…………………
響「じゃあ、司令官。私達はそろそろ寝るね」
提督「お休み。明日から頼むぞ」
響「うん。頑張るよ。ほら、電、雷、行くよ」
電「はわ……わ………」ズルズル
雷「おやすみ………司令………官」ズルズル
比叡「ひぇぇぇぇぇぇぇぇ………」スウスウ
熊野「とぉぉぉぉぉぉぉ………」スウスウ
青葉「……み……見ちゃ………」スウスウ
陽炎「司令………愛して……る…」スウスウ
提督「全く…」ナデナデ
陽炎「ん…………」ギュッ
提督「……………」ナデナデ
提督「後は3人だけか。結局いつも通りの3人になったな」
瑞鳳「ずっとこの3人だったね」
瑞鶴「そう…ずっとこの3人で一緒にいたわね…」
提督「お前達には世話になったな。秘書艦として、艦娘として良くやってくれた」
瑞鶴「どういたしまして。だけど、その台詞って嫌だな」
提督「?」
瑞鶴「誰かがいなくなっちゃうみたいじゃない」
提督「ああ…確かにそうだな」
瑞鶴「でしょ?だから私はいつも通りがいいな…」
提督「なら、そろそろ寝よう。もう夜も更けた」
瑞鳳「膝に乗せてる陽炎ちゃんはどうするの?」
提督「………離れそうに無いな…」
陽炎「……司令………」ギュッ
提督「仕方ない。私はここでこのまま寝るよ」
瑞鶴「なら、私達もここで寝るよ!」
瑞鳳「提督は真ん中ね?で、私は左」ギュッ
瑞鶴「ふふ…提督さん、あったかい……」ギュッ
提督「私は幸せ者だなぁ…」ナデナデ
瑞鶴「こんな可愛い女の子3人に囲まれて寝るなんてすっごく幸せ者ね」
提督「それもそうだが、こんなにも私を慕ってくれる子がいる…本当に有り難いことだ」
瑞鳳「提督はみんなの為に頑張ってくれているもんね?好かれるのは当たり前だよ」
提督「私は当たり前の事をしているだけだ。それ以上の事はしておらんよ」
瑞鳳「それでも…ふぁぁ…」
提督「寝ようか」
瑞鳳「うん…」
提督「瑞鶴も…」
瑞鶴「…………」スウスウ
提督「おやすみ」ナデナデ
瑞鳳「…………」スウスウ
今日はここまでです
明日は来れない可能性が高いので今のうちに…
また来年もよろしくお願いします!
あけましておめでとうございます
少しだけですが投下します
0600
提督「これより、AL/MI作戦を開始する。AL作戦参加艦娘は護衛艦やまゆきに搭乗。択捉島で下艦しアリューシャン諸島へと接近せよ。昨日も伝えたが、敵基地型深海棲艦は撃破する必要は無い。あくまでもアリューシャンの艦隊を抑えつけるだけだ。夜戦などで奇襲し、出来る限りこちらの被害は出さないように善処せよ!」
響「了解…」
提督「なお、私はMI作戦の指揮を執るため、AL作戦にはあさぎりの副艦長に指揮権を委譲する」
夕張「了解です!」
提督「副艦長、アリューシャンは頼んだぞ」
副艦長「はっ!お任せ下さいませ!必ずやご期待にお応え致します!」ビシッ
提督「やまゆきは出航準備にかかってくれ」
副艦長「やまゆきは直ちに出航準備!0700に出航する!」
やまゆき搭乗員「はっ!!物資の搬入急げ!必ず30分以内に完了させろ!!」
夕張「第五艦隊、艤装の最終確認を始めて!少しでも異常があったら直ぐに教えて!」
電「はい!なのです!!」
雷「任せて!!」
文月「は〜い」
響「了解…」
川内「夕張も準備しときなよ〜」
夕張「分かってるわよ!」
提督「次にMI作戦の概要を説明する」
提督「作戦目標はミッドウェー島の基地型深海棲艦の破壊並びに敵主力艦隊の撃破だ。
ミッドウェー島の基地型深海棲艦は滑走路を同化している。かなり多くの艦載機を有していると考えられる」
瑞鶴「私達の出番ね?」
提督「そうだ。瑞鶴と瑞鳳の艦載機でそれらを迎撃し、制空権を奪取とは言わないものの、優勢、又は均衡にする。その上で比叡達水上打撃艦隊で基地型を叩く」
比叡「敵の主力艦隊は?」
提督「不明だ。艦隊らしきものは発見したが、詳細は確認出来なかった」
比叡「分かりました」
提督「艦隊編成を発表する。」
提督「第一艦隊第一機動部隊、瑞鳳、瑞鶴、陽炎、秋月」
提督「第二艦隊第一水上打撃部隊、比叡、熊野、青葉」
提督「第三艦隊第一水雷戦隊、舞風、野分、初風、浦風」
提督「第四艦隊第二水雷戦隊、夕立、春雨、不知火」
提督「私はあさぎりに乗り込みMI作戦の指揮を執る。MI攻略艦隊は0800に出航する。それまでに全員乗船せよ」
全員「了解!!!!」
0800
乗組員「全員搭乗の確認完了致しました!!」
提督「各物資の搬入は?」
乗組員「完了しております!!」
提督「武器管制、状況は?」
乗組員「オールグリーン!問題ありません!」
提督「機関部!」
提督「動力よし!!何時でもいけます!」
提督「抜錨!錨巻き取れ!!」
乗組員「了解!錨巻き取れ!!」
乗組員「巻き取り作業完了!!」
提督「了解。護衛艦あさぎり、発進!!」
航海長「あさぎり、発進!!よーそろー!!」
提督「ソナー、レーダーは配置につけ!絶対に敵艦の反応を見逃すな!!」
乗組員「了解!!」
提督「マーシャル諸島沖合に到着した。全員出撃準備」
瑞鳳「第一機動部隊準備出来てます!」
比叡「第一水上打撃部隊準備出来てます!!」
舞風「第一水水雷戦隊も大丈夫です〜!!」
夕立「第二水雷戦隊も大丈夫っぽい!!」
提督「この戦いは日本の命運を左右する戦いとなるだろう。しかし、何が何でも生き残れ。自分の命と引き換えになんて考えてはならない。君たちの死が戦力の低下に繋がる。そして何よりこれは私の願いでもある」
提督「生きて帰ってきて、その笑顔を見せて欲しい。この通りだ」
瑞鳳「提督が生きている限り私達は[ピーーー]ないね」
提督「当たり前だ。絶対に死なれてたまるか」
瑞鳳「分かったよ、提督。私達は必ず帰って来るから待っていてね?」
提督「待っているよ」
瑞鳳「そろそろ出るね」
瑞鳳「………第一機動部隊出撃!!」
比叡「第一水上打撃部隊続いて出撃!!」
舞風「提督、行ってくるね!出撃!!」
夕立「夕立達も行くっぽい!!」
提督「頑張ってくれ………」
>>267
一応ですが…
瑞鳳「提督が生きている限り私達は死ねないね」
です。sagaをつけ忘れました…
今日はここまでです。このssがお正月の暇潰しになれば幸いです。内容も軽めですしね!
また来ますね!
乗組員「敵艦隊捕捉!!ミッドウェーの南方に敵艦隊を確認!!」
提督「瑞鳳、瑞鶴!索敵機を南に向かわせているな?」
瑞鶴「うん!各方位に飛ばしてる!」
提督「ならば、南方に飛ばしてる索敵機を打診したポイントに向かわせてくれ」
瑞鶴「今向かわせてるよ。かなり近いところにいるから………」
瑞鶴「敵艦隊発見!索敵機の撮影した写真をそのままあさぎりに送るね!」
提督「戦艦1、重巡2、軽巡1、駆逐2か」
提督「敵艦隊は艦載機を持っていない…ならば」
提督「第二艦隊聞こえるか?」
比叡「聞こえます!」
提督「ミッドウェーの南方に敵水上打撃部隊を発見した。直ちに迎撃に移ってくれ。そちらに第四艦隊を合流させる」
比叡「了解!!熊野!瑞雲を2、3機南方の敵水上打撃部隊に触接に回して!私の零観も一機回すから!」
熊野「了解ですわ!他8機は継続して索敵に回しますわ!!」
比叡「お願い!青葉の零観も索敵に!」
青葉「了解です!!」
比叡「夕立ちゃん聞こえる?」
夕立「聞こえるっぽい!!」
比叡「提督の命令は聞いた?」
夕立「ちゃんと聞いた!今比叡さんのところに向かってるっぽい!」
比叡「私達はこれから単縦陣でT字有利を狙う!夕立ちゃん達は敵艦隊の撹乱を任せるわ!」
夕立「比叡さんは今敵艦隊の北側にいるっぽい?」
比叡「そうだけど、どうして?」
夕立「ふふ、じゃあ、夕立達に任せて!」
夕立「さあ、素敵なパーティー始めるっぽい!!」
提督「瑞鳳、瑞鶴!ミッドウェー島に向けて艦戦を発艦!絶対に制空権を取られるな!」
瑞鳳「了解!!艦速増速!!艦首風上!!」
瑞鶴「烈風、エンジン始動!!………よし!!私の大事な妖精さん、頑張ってね!!絶対に帰って来てね!」
瑞鶴「烈風発艦!!瑞鳳の烈風隊と合流して!!」バシュッ
艦戦妖精「ワガイトシノズイカク!!オレハカナラズカエッテクル!!オレガカエッタラケッコンシヨウ!!」
瑞鳳「みんな、帰って来たら卵焼きと伊達巻き作ってあげるからね!いくわよ…発艦!!」バシュッ
艦戦妖精「ダテマキ!タマゴヤキ!!ヒャッハァァァァァァ!!!!」
瑞鶴「瑞鳳の妖精って…怖い……」
比叡「私の有効射程圏内に入った!」
熊野「私達には少し遠すぎますわ」
比叡「私が敵戦艦の注意を引くから熊野と青葉は最大戦速で二人の有効射程圏内に突入して!」
比叡「多分夕立ちゃん達も戦場を引っ掻き回してくれると思う」
熊野「分かりましたわ。青葉、行きますわよ」
青葉「ソロモンの狼と呼ばれた青葉の本領見せちゃいますよ〜!!」
熊野「最大戦速。突撃しますわ!」
青葉「青葉、突撃しちゃうよ!」
比叡「こちら第一水上打撃部隊!これより砲雷撃戦入ります!!」
比叡「第一、第二、第三、第四主砲、一式徹甲弾を装弾!目標敵戦艦!各副砲も一式徹甲弾を装弾!目標敵戦艦重巡洋艦!!風向、風速、自転速度再計算!!……良し!!仰角微調整!」
比叡「零観は着弾の観測準備して!!第一主砲発射!!………遠!!第二主砲発射!!…………遠!!第三主砲発射!!………近!!挟叉!第四主砲発射!!………至近弾!!」
比叡「次弾装填!!」
熊野「敵戦艦砲撃開始!目標は比叡!」
比叡「取り舵!!衝撃に備え!!」
バシャーン!!
比叡「そんなんじゃ当たらないから!!
比叡「全主砲装弾完了!!次は一気に行くわよ!!第一、第二主砲斉射!!撃て〜!!!………至近弾!!続いて第三、第四主砲斉射!!!」
タ級「!!!?」ズドーン!!
比叡「敵戦艦に着弾!!!………やった!!敵の主砲一基沈黙!!」
熊野「やりますわね、比叡!だけど、これからは私達も参加しますわ!」
熊野「青葉、私達も砲撃戦始めますわよ!!九十一式徹甲弾を装弾しますわ!!」
青葉「装填完了!第一主砲撃ちます!!」ドーン!!
熊野「敵が砲撃して来たら青葉は取り舵、私は面舵を。そのまま敵艦隊の頭と尻を取るのですわ。よろしくて?」
青葉「青葉にお任せ!!」
熊野「敵艦砲撃開始!行きますわよ!!」
青葉「取り舵!!」
熊野「面舵ですわ!!」
青葉「第二、第三主砲斉射!!」ドーン ドーン
熊野「瑞雲、私の砲弾の着弾地点の観測を!」ドーン
熊野「直撃………いや、装甲に弾かれてますわね……流石は戦艦ですわ」
夕立「なかなか敵もよりどりみどりっぽい?」
春雨「沢山いますね、夕立姉さん!」
不知火「夕立、どうしますか?」
夕立「そんなの決まっているっぽい!」
夕立「レッツ、パーティー!!素敵なパーティーにしましょ!!」
夕立「ただ、残念なのはナイトメアパーティーじゃなくてデイドリームパーティーってとこっぽい?」
春雨「お供します!夕立姉さん!」
夕立「あの時と一緒っぽい!不知火はどうしたい?」
不知火「不知火を舐めないで欲しいものですね。陽炎型は伊達ではないわ」
夕立「その意気っぽい!行くよ、第二水雷戦隊突入するっぽい!!」
比叡「お待たせ!やっと追い付けた!」
熊野「やっと追いつきましたわね」
比叡「青葉は?」
熊野「今は敵艦隊の反対側にいますわ」
青葉「わっ!危な!!熊野、比叡!青葉に攻撃が集中し始めてますよ!!」
熊野「あら、それは失礼しましたわ。まずはあの戦艦をどうにかしなければですわね」
比叡「遠距離からの砲撃では拉致があかないから近距離から撃ち合うしかない…」
熊野「だけど、そうなると随伴艦からも攻撃が…あれは?」
比叡「あれ?」
熊野「西から………第二水雷戦隊……?」
比叡「あの進路………嘘…」
夕立「第二水雷戦隊援軍に来たっぽい!!」ドンッ ドンッ
夕立「春雨、不知火!敵艦隊に正面から突っ込んで魚雷を叩きつけるっぽい!魚雷装填!」
不知火「ふふ…嫌いじゃないわ……」
春雨「姉さん、完了です!」
夕立「敵艦隊最接近まで10秒!………魚雷発射!!」バシュッ
春雨「はい!!」バシュッ
不知火「沈め…沈め!!」バシュッ
ズドーン!!
夕立「重巡1、駆逐1、軽巡1が一撃で沈んだっぽい!!」
不知火「とりあえず一度体制を整える為に北上しないとですね…」
春雨「夕立姉さん、一度北上を…」
夕立「春雨、不知火と一緒に北上して比叡さんのところに合流。これは命令っぽい!」
春雨「夕立姉さんは!?」
夕立「再突入するっぽい!!」クルッ ザーッ
春雨「夕立姉さん!!」
夕立「今回は明るいからあの時と違うっぽい!!敵艦に間違えられることはない!!」
夕立「魚雷再装填完了っぽい!」
比叡「夕立ちゃんだけが再突入してる!?」
熊野「だけど、そのお陰で敵艦隊が乱れていますわ!!」
熊野「今がチャンスですわね」
比叡「そうね…青葉!」
青葉「なんですか!?」
比叡「私達も接近戦を仕掛ける!突入開始して!」
青葉「了解!!」
比叡「一つだけ聞いて!絶対に夕立ちゃんには当てないで!」
青葉「任せて下さい!!」
熊野「当然ですわ!」
比叡「よろしくね!…第一水上打撃部隊突入!接近戦に移行して!!」
夕立「みんなも突入してくるっぽい?」
夕立「だけど、全部夕立が貰っちゃうっぽい!!」ドンッ ドンッ
イ級「!!?」
夕立「残り二っぽい!魚雷発射!!」バシュッ
ズドーン!!
リ級「!!?」
夕立「残り1!」
タ級「!!」ズドーン!!
夕立「っ!!!?」
夕立「主砲が!……タービンも片方停止!?………本格的にマズイっぽい…」
タ級「………」ズドーン ズドーン
夕立「ガッ!!!?」
比叡「させるか!!」ドカーン!!
タ級「!!!?」
比叡「敵戦艦機関停止!熊野、青葉、今!」
熊野 青葉「魚雷発射!!」バシュッ
ズドーン!!!!
タ級「」
比叡「敵戦艦、沈黙!!」
夕立「た……助かった…っぽい…?」
春雨「夕立姉さん!!」
夕立「春雨…」
春雨「良かった……生きてて本当に良かったです…」ポロポロ
夕立「……夕立はもう沈まないから……」ナデナデ
春雨「はい!!」
比叡「敵艦隊撃滅しました!被害は夕立ちゃんが大破、青葉と春雨ちゃんが小破といったところです!」
提督「分かった。よくやってくれた、比叡」
提督「では、夕立は春雨を護衛につけてあさぎりまで撤退させろ。それで第二水雷戦隊は解隊。不知火はお前達第一水上打撃部隊に編入だ」
比叡「了解です!司令!!」
提督「これより第一水上打撃部隊に命ずる。お前達は北上し、ミッドウェー島への艦砲射撃をしろ。今瑞鳳と瑞鶴が制空権を死守している」
比叡「了解!急いで北上します!」
比叡「夕立ちゃんは春雨ちゃんと一緒にあさぎりへ撤退。不知火ちゃんは私達の隊に編入することになったわ!そしてこれから直ぐに私たちは北上してミッドウェー島を砲撃する!」
夕立「夕立も一緒に戦いたいっぽい…」
熊野「ダメですわ!直ぐに撤退しなさい!」
夕立「…………分かったっぽい…」
比叡「作戦行動を始めるわよ!春雨ちゃんは夕立ちゃんを頼んだよ?」
春雨「はい!!」
比叡「第一水上打撃部隊北上!急いで!!」
今日はここまでです!
戦闘に拘ってると終わりが遠のいていく…
ミッドウェー上空
艦戦妖精「ウォォォォォォォォ!!!」ズダダダダ
艦戦妖精「ダテマキ!!ダテマキ!!!!ヒャッハー!!!!!」ズダダダダ
艦戦妖精「オレ、イキテカエッタラズイカクトケッコンスルンダ」ズダダダダ
艦戦妖精「マッテロヨズイカク!カナラズ……」バシュッ
艦戦妖精「ウワァァァァァ!!ズイカク〜!!!!」
ズドーン
艦戦妖精「スギヤマ〜ァ!!!!」
艦戦妖精「クソッ!!スギヤマノカタキハカナラズ!!」ズダダダダ
艦戦妖精「!!?」バシュッ
艦戦妖精「スマン…スギヤマ………オレモコレマデノヨウダ……」
ズドーン
艦戦妖精「ネモト〜ォ!!!!」
艦戦妖精「タマゴヤキ!タマゴヤキ!!ヒャッハー!!!!!」ズダダダダ
瑞鶴「こちら瑞鶴!瑞鶴と瑞鳳の航空隊がミッドウェー上空にて敵航空隊と交戦中!」
提督「戦況は?」
瑞鶴「良くて五分五分、悪くて若干押され気味ってところね」
提督「そうか…頑張ってくれ」
瑞鶴「うん。絶対制空権は取られないから!」
提督「頼む…」
提督「あと少しで第二艦隊がそっちに向かう。それまでの辛抱だ」
瑞鶴「提督さんのお願いなら、何時間だって耐え抜いちゃうんだから!」
瑞鶴「艦載機のみんな!頑張って!!」
比叡「瑞鶴、瑞鳳!あと少しでそっちに着くから何とか耐え抜いて!!」
瑞鶴「大丈夫!全然大丈夫だから!!」
比叡「第一水上打撃部隊、ミッドウェー沖に到着!これよりミッドウェー島敵基地に対し砲撃を開始します!」
提督「了解。すぐに砲撃にとりかかれ!」
比叡「熊野と青葉は三式弾に換装!装填出来次第砲撃開始!不知火ちゃんは10cm高角砲と25mm三連装機銃で艦隊防空をお願い!」
不知火「了解しました」
熊野「三式弾の装填完了しましたわ」
青葉「青葉も終わりました!」
比叡「まずは滑走路を破壊するよ!!第一斉射始め!!」ズドーン!! ズドーン!!
熊野「とぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」ズドーン!!
青葉「てぃ!!」ズドーン!!
……………
比叡「滑走路は壊滅!敵の全身からも火の手が上がっています!!」
提督「あと一息だ。攻め手を緩めるな」
比叡「大丈夫ですって!」
比叡「第十八斉射、始め!!」ズドーン!!
ズドーン!!
熊野「そういえば、敵の航空機も殆ど居なくなりましたわね」
青葉「不知火ちゃんの眼光に怯えて逃げたんじゃないんですかね〜?」
不知火「…………」ギロッ
青葉「ご、ごめんなさい!!」
不知火「…………まあ、いいでしょう…」
熊野「一体何処にいったのでしょうか…」
比叡「もしも瑞鶴達のところでも、戦闘機ばかりだったから被害は殆ど無いんじゃないかな?」
熊野「そうだといいんですけれども…」
熊野「………何か胸騒ぎがしますわ……」
瑞鶴「瑞鳳、私達も攻撃隊を出さない?」
瑞鳳「そうね。ミッドウェー上空から敵戦闘機は居なくなったもんね。出そう!」
瑞鶴「提督さん!私達も比叡達の援護の為に攻撃隊を出します!!」
提督「分かった。そうしてくれ」
瑞鶴「攻撃隊のみんな、お待たせ!いくわよ!!」
瑞鳳「攻撃隊発艦!!」バシュッ
瑞鶴「これで、この作戦も終わるかな?」
瑞鳳「これで終わらせるのよ!」
瑞鶴「そうね」
ブロロロロロ
瑞鳳「烈風が戻ってき…えっ!!?」
瑞鶴「瑞鳳?………ッ!!?」
秋月「て、敵機直上!!急降下!!!!!」
陽炎「瑞鳳さん!!瑞鶴さん!!逃げて!!!!」
ヒューン ドッカーン!!!
すみません、今日はここまでです……
インフルって辛いですね…
瑞鳳「きゃぁぁぁ!!!!」
瑞鶴「あぁぁぁぁぁ!!!」
陽炎「瑞鳳さん!!瑞鶴さん!!」
提督「どうした!!?何があった!!?」
陽炎「瑞鳳と瑞鶴さんが!!」
提督「瑞鳳と瑞鶴がどうした!?」
陽炎「敵艦爆の攻撃を受けて中破…いえ、大破しました!!」
提督「なんだと!!?」
提督「一体どこから!!?」
舞風「こちら第一水雷戦隊!!敵機動部隊発見しました!!」
提督「場所は!!?」
舞風「ミッドウェー島より東に30海里!!」
提督「私たちの所から約2時間、比叡達ならば約1時間か…」
提督「比叡!あとどれくらいでミッドウェー島は攻略出来る!?」
比叡「ミッドウェー島の深海棲艦が予想以上にしぶとくて…だけど、あと30分あればいけるかと!」
提督「必ずそれまでに落としてくれ」
比叡「はい!!」
舞風「マズいよ!提督!!」
提督「何か動きがあったか!?」
舞風「敵艦隊の3隻…戦艦1隻と駆逐艦2隻がミッドウェーの方に向かってる!!」
提督「まさか…手負いの瑞鳳と瑞鶴、攻め手の比叡達を狙って……」
舞風「舞風達が引きつけようか…?」
提督「無駄死にするつもりなら却下だ。足止め程度でも良いから必ず戻ってこい」
舞風「うん…分かった!!」
舞風「野分!初風!浦風!!舞風達は少しだけこいつらと一緒に踊ってポイッて捨てるよ!!準備はいい?」
野分「たまには舞風以外と踊ってみるのも悪くないかもね」
初風「妙高姉さんに比べたらこいつらなんて屁でもないわ」
浦風「うちは盆踊りしか出来んけど、うちに任しとき!!」
舞風「みんなその意気!!それ!ワン!ツー!!突撃ぃ〜!!」
瑞鳳「て…提督…」
提督「瑞鳳!大丈夫か!?」
瑞鳳「な…なんとか……瑞鶴も……意識はあるみたい…」
瑞鶴「ごめんね…提督さん……私がミスったばかりに…」
提督「そんなことはいい!それよりも今すぐ帰って来るんだ!!私もこれからそっちに向かう!」
瑞鳳「だめ!!今こっちに来たら敵の艦載機に提督達まで狙われる!!だから!!」
提督「ふざけるな!!俺達の事よりも自分達が生き残る事を考えろ!!俺はお前達に必ず帰ってこいと言ったはずだ!!」
提督「お前達は俺たち人間の希望だ!!俺達人間の命でお前達を救えるのならばそれは本望だ!!」
瑞鳳「でも、そこには夕立ちゃんや春雨ちゃんが…」
夕立「夕立、このままみんなを見捨てるのは嫌だ!!」
提督「このように言っているが?」
瑞鳳「うっ………」
提督「それに、夕立もある程度応急修理を終えて航行可能になっている。もしもこの艦が沈んでも生き残ることが出来る」
提督「俺の代わりなんぞはいくらでもいる。そしてこの艦の乗組員も全員死ぬ覚悟がある者のみ集めている。例え俺達が死んでもお前達さえ生きていれば深海棲艦と戦える。人類は生きる希望を見出す事が出来るんだ!」
提督「もちろんこんな綺麗事だけでは無い、俺自身の感情もある。俺が生きている限り絶対にお前達を沈めさせたくない。沈めない。これは俺のエゴであり、願いだ!!」
提督「だから………ここに帰って来い!!!!」
瑞鳳「………分かった…」
瑞鳳「だけど提督……その前に一つだけやらせて……」
瑞鶴「全艦載機、目標変更!!目標敵機動部隊の正規空母!!」
瑞鳳「烈風は攻撃隊と途中合流!隊列を作って!!」
瑞鶴「みんな、ごめんね…これが最後の仕事よ!!敵の空母共を蹴散らして来て!!」
瑞鳳「いつか、また逢おうね…」
瑞鶴「艦載機のみんな……やっちゃって!!」
艦戦妖精「残る桜も散る桜も同じ桜。ならば俺はここで戦って潔く散ってやる」
艦爆妖精「おっ?もう人間を欺かなくていいのかい?」
艦戦妖精「もう二度と会う事は無いだろう。最期くらい好きにさせてくれ。最期は人間だった頃の俺でいたいんだ」
艦爆妖精「まあ、この通信はあさぎりの連中には聞かれている訳もないし……いいか」
艦攻妖精「……大きな花火を打ち上げてやる」
艦爆妖精「お前は殆ど素だったなぁ…」
艦戦妖精「おら、敵さんが来たぞ」
艦戦妖精「………大日本帝國海軍の底力舐めんじゃねえぞ!!!!いくぞ!!!!」ズダダダダ
瑞鳳「みんな…………」
瑞鶴「うそ………そんな訳って…………」
提督「何かあったのか?」
瑞鳳「ううん……何でもない………」
瑞鶴「……妖精のみんなの頑張りで敵空母3隻の内2隻を撃沈。これまでにない形状の空母が1健在………そして………………」
瑞鶴「…………当方の航空機は……………全滅………」ポロポロ
瑞鶴「ゴメンね………みんな……」ポロポロ
提督「…………」
提督「乗組員に告ぐ。RIM-7 Sea Sparrowの発射準備急げ」
提督「これより当艦は敵制空権内に突入する。幸か不幸か味方の航空機はもう居ない。フレンドリーファイアを怖れる必要は無くなった。出し惜しみは無しだ!!容赦無く敵艦載機にこいつを叩き込んでやれ!!」
提督「CIWSも攻撃準備だ。最強の盾であるイージス艦の力を見せてみろ!!」
乗組員「「「おう!!!」」」
提督「艦戦は後回しだ!!艦攻と艦爆を優先して叩き落とせ!!!!」
提督「全砲門開け!!!!あさぎり一世一代の大戦闘だ!!!!ってぇ〜!!!!!!!!!」
舞風「はあ……はあ………これで残るは……戦艦だけ……」
野分「はあ………流石にこれ以上は……」
初風「無理ね………」
浦風「提督のところまで撤退し………」
ドカーン!!
浦風「!!?」
タ級「!!?」バシャーン
比叡「お待たせ〜!!!」
熊野「お待たせしましたわ!」
青葉「お待たせしました!!」
不知火「怪我は………ありそうですね」
舞風「比叡さん!!って、ボロボロじゃないですか!!?」
比叡「まあね〜、流石に空襲に会いながら島砲撃してたらね〜」
不知火「不知火に落ち度でも?」
比叡「いやいや、不知火ちゃんはしっかり仕事してくれたからね!」
不知火「………まあ、良いでしょう…」
熊野「しかしながら、敵の陸棲型の深海棲艦は破壊に成功致しましたわ!」
青葉「そこで青葉達は舞風ちゃん達の救援に駆けつけたという訳です!」
舞風「………怖かったですよぉ〜!!」ポロポロ
舞風「うぇ〜ん!!!!」
比叡「泣かない泣かない。でも、ありがとね。もしも舞風ちゃん達が居なかったら私達奇襲されて沈んでいたのかも知れないんだから」
浦風「うちらの中では末っ子の舞風にしてはよく頑張ったのぉ」
舞風「うん……ぐすっ…」
夕張「あ〜みんな聞こえる?」
青葉「夕張?どうしたんですか?」
夕張「北方での戦闘は終わったわよ。敵艦隊はほぼ壊滅。体制を整えるにはかなりの時間が必要になるくらいのダメージってとこかな?もちろん、こっちの損傷は軽微だから心配いらないからね」
青葉「提督にこの話は?」
夕張「一応したけど、提督はそれどころじゃないみたいね」
青葉「そうなんですか…まあ、とりあえずそっちが上手くいって良かったです!」
夕張「後はミッドウェー組だけだからね。私達は先に鎮守府に戻って警備してるから早く戻って来てね!通信終わりっと!」ブツッ
比叡「アリューシャンは上手くいった。私達もあと少し!!」
比叡「もう弾は殆ど残っていないけど、絶対にあいつだけは倒すから!!」
比叡「熊野!青葉!最後の一仕事行くよ!!」
熊野「早く終わらせてお風呂とエステに行きたいですわ〜」
青葉「青葉、この戦いについて新聞書きますから!!」
比叡「よ〜し、撃てぇ!!」ズドーン!!
もうどれくらい移動したのだろうか…
全身に負った傷が動くたびに鈍く痛み、いつもよりも長く時間を感じる
隣の瑞鶴も似たような状態らしい。いかにも辛そうな顔で一緒に撤退を図っている
最初に撤退命令が出た時は、上空に敵の艦載機がうじゃうじゃと群れる蝿のように私達を追い回していた
それを陽炎ちゃんと秋月ちゃんが懸命に追っ払い、また群れ、また追っ払いと延々と繰り返していた
だけど、5分も経ったくらいだろうか、見た事のない不思議な飛翔物が私達の上空で炸裂した
効果は絶大だった。数多の蝿の群れの一部にポッカリと穴が開いたのだ
その飛翔物は次から次へと私達の上空で炸裂し、その度群れに穴が開いた
流石に群れるのはマズイと思ったのか群れは散開し、その飛翔物の主………私達の提督の元へと向かって行った
だめ………そっちは私の愛する人がいるから行かないで!!
いくら願ってもその願いは叶えられずに消えてしまう
ああ…神様は居るのだとしたら酷い存在だ……
これほど強く、強く願っても全く叶えてくれる素振りを見せてくれない
全く助けてくれない………
あさぎりが見えてきた
敵の攻撃に恐れる素振りさえも見せずに次々と蝿を落としていく
艦爆や艦攻を優先的に狙っているのだろうか、あさぎりへの損傷は殆ど確認出来ない
例え艦戦の機銃掃射を受けたとしてもあさぎりに致命的なダメージを与える事は到底出来ない
横を見ると瑞鶴はほっとした顔をしている。多分私も同じ様な顔をしている
あさぎりとの距離もかなり近付いて来た
甲板に走り出て来た提督の顔が見える
私達の名を呼ぶ提督の声が聞こえる
私達を離さんと手を差し伸べて
私も手を差し出して
お互いの手が届くその瞬間
提督は撃たれた
「提督さん!!提督!!!!」
瑞鶴が叫んだ
「司令……かん…?」
陽炎ちゃんは目の前の光景に茫然自失
「……………え?」
秋月ちゃんはただ一言発するのみだった
私は……
私は…………
力なく落ちた腕を両手に握り締めることしか出来なかった
「……ぐっ………瑞……鳳…瑞………鶴……か……げ炎……………秋……月……ガハッ」
提督の口から生命の証である紅い紅い血が溢れ出す
「提督!!!喋らないで!!お願いだから!!!!!死んじゃやだ!!!!やだよぉ!!!!!誰か提督を助けて!!!!」
瑞鶴は顔をぐちゃぐちゃにして泣き叫んでる
「う…………うかつ……だった………まさ…か…………戦闘……機に……こ……殺さ……れるなん……て…………」
「提督!!!!!やだ!!!!やだ!!!!!お願い!!!!死なないで!!!!!ねえ!!提督!!!!!!」
陽炎「司令!!!!!!どうして!!!どうしてこんな!!!!!!!」
提督のお腹からは出てきてはならないモノと紅い血が次々と溢れ出てくる
「……………一つ………………聞かせ………て………………くれ……………他……の…………娘……………は……?」
「他の娘よりも提督が!!!!提督が!!!!!」
「うぅ………………うぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!司令!!!!うぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
瑞鶴も陽炎ちゃんももう完全にパニックに陥っている。秋月ちゃんもダメそうだ。そうすると答えられるのは私一人
「みんな生きてるよ、提督…提督は約束守ったんだよ…全員の……全員の…………こと守ってくれた……………んだよ……………」
「ありがとう……………提督」
言えた。最後まで伝えることが出来た
「…………あぁ………………」
提督の頬に一筋の光が流れた。それから沢山の光が溢れ落ちる
提督は満足そうな顔になり、最期の力を使い
「陽炎………ありがとう…」
そして
「瑞鳳、瑞鶴……いつか……また…」
私の愛する人の生命が消えた
「提督…………!?提督!!?提督!!!!ねえ、起きてよ!!!起きて!!!ねえ!!!!提督!!!!」
瑞鶴が提督を何度も何度も揺するが、提督はピクリとも動かない
ゴトッ…
揺すった振動で提督のポケットから何かが転がり落ちた
私が中を確認するとそれは
私と瑞鶴、陽炎、そして提督の本名が刻まれた指輪だった
「提督…………う…うぅ……」
秋月ちゃんはその場に突っ伏して静かに涙を流し始めた
「提督!!!!こんなのって無いよ!!!!提督!!!!!!!!」
陽炎「司令……………どうして………!!」
瑞鶴も陽炎も提督の亡骸に覆いかぶさって泣き叫んでる
だけど、私達に哀しみに明け暮れる時間はあと僅かしかない。憎い敵空母が逃げてしまう
だから私は覚悟を決めた
瑞鳳「陽炎。聞いて」
陽炎「司令!!!!司令!!!!」
瑞鳳「陽炎!!!!」
陽炎「瑞鳳さんは……瑞鳳さんは司令が死んで哀しくないの!!?どうして!!?」
瑞鳳「今はそんな事言ってる場合じゃないの。お願い、聞いて」
瑞鳳「この海域には私と瑞鶴が残る。貴女はあさぎりと、私達以外のみんなと一緒に横須賀へ帰って」
陽炎「え……?」
瑞鳳「このままだと全員死んじゃう。あの異形の正規空母を残すと何度も何度も波状攻撃を受けて力尽きる。だから全員で逃げて!!」
陽炎「瑞鳳さんと瑞鶴さんは!!?」
瑞鳳「空母は囮に最適だからね。ほら、『正規空母瑞鶴』も『軽空母瑞鳳』も囮で生涯を閉じたのよ?」
陽炎「でもそれは!!」
瑞鳳「もうこれ以上の手は無いの。だから急いで!!」
陽炎「なら私も!!」
瑞鳳「陽炎が死んだら誰か提督と私達の意思を受け継ぐの?誰が提督や私達の記憶を継いで語り継ぐの?陽炎までもが居なくなったら私達の存在は消えるんだよ?それでいいの?」
陽炎「それ…は……」
瑞鳳「嫌でしょ?だったら……」
瑞鳳「早くここから逃げて!!!!」
陽炎「う………はい!!」
瑞鶴「…………」スッ
瑞鳳「悪いけど……提督の身体は私達が貰って逝くよ?二人だけでは淋しいから…」
瑞鶴「ごめんね……陽炎ちゃん……」
陽炎「また……また会えますよね?」
瑞鶴「いつか……また…ね」
陽炎「………ありがとうございました!!瑞鳳さん!瑞鶴さん!!陽炎達は全員をあさぎりに収容後横須賀へ向かいます!!」ビシッ
瑞鳳「がんばれ…陽炎」ビシッ
瑞鳳「逝こう…瑞鶴……」
瑞鶴「そうね……逝きましょう」
「ごめんね、瑞鶴。最期に巻き込んじゃって」
「いいよ、別に。私もこうするつもりだったから」
「考える事は一緒か〜」
「この散歩の最終地点はは勿論?」
「そ。提督の仇。私達は近付けさえすれば……って分かってるよね?」
「ま〜ね。ただ、提督さんの身体まで巻き込むのはちょっとな〜」
「じゃあ、今ここで手離す?」
「それはもっとヤ!」
「じゃあ、最期まで一緒だね?」
「ふ〜すぅ!」
「君が誰かの 幸せなどを 想うのなら
愛は願いに 震え痛むから I'll be there for you〜」
「その歌は?」
「提督が一番好きだって言っていた歌。なんだか歌いたくなって来たから」
「変なの。でも、続けて」
「そうするつもり」
重ねるたび 溺れさせて
瞼を閉じると 無限の愛が
溢れるまま 名前呼んだ 宇宙の意志に
はぐくまれる様に彷徨う波 委ねるまま
何度でも泣ける程 愛している
醒めないで 醒めないで 濁ったこの空に
END
これにて本編終了です。お付き合い下さった皆様、本当にありがとうございました。
恐らく今日か明日の夜に陽炎視点の後日談を投下します。投下後に内容や物語の設定に関する質問やその他諸々にお答えしますので、どんどんレスしてくれるととても嬉しいです。
なお、ハッピーエンドのルートも構成中です。
(普通の人が考えるハッピーエンドと言えるかは微妙かもしれませんが)
また来ますね
最後でやらかすなんて…
>>311
「この散歩の最終地点は勿論?」で
涙がとめどなく溢れ続けた
私は託された大切な指輪を握り締め東の海を眺め続ける
私が世界で一番愛した人喪い、また、一番大切な恋敵であり、優しい優しい先輩を二人喪うことになる
そんな現実の残酷さと、何も出来なかった己の弱さに打ちのめされる
私の周りでもみんな甲板に突っ伏して泣いている
私達の戦いは勝利に終わった。だけど、喪ったモノは大きすぎた。特に私にとっては……私の大事な一部が抉られたのだから
あさぎりは少しずつ、少しずつと司令と瑞鳳さんと瑞鶴さんが眠る海域から遠ざかっている。私達の家、横須賀に帰る為に
愛する人の居ない家に帰る為に
死者1名 負傷者多数 行方不明者2名
そして、二度と奇形の空母はこの海に現れることは無かった
あれから早くも一月経った
新しい私達の指導者は夕張さん達を指揮したあさぎりの副艦長だ。腕は悪くないのだけれど、やっぱり司令と比べると劣る
指導者は今の地位に着くと直ぐに建造を始めた。未だ行方不明とされている瑞鶴さんと瑞鳳さんの代わりが必要だからだろう。そして、妖精さんの努力もあり3人もの正規空母の建造に成功した
大鳳に翔鶴、そして飛龍。以前なら手放しで喜べた大戦力の加入も、今の私は喜ぶ事が中々出来ない
建造には生贄が必要……
私もその『生贄』から創られた1人の艦娘であるから、新しい3人の艦娘には何も感情は無い。
だけど、建造というシステムそのものに嫌悪感を抱くようになってしまった…
だけど、それを指導者に教えたり、誰かに言いふらすようなことはしなかった。
だってこれは……私と司令、そして瑞鶴さんと瑞鳳さんだけが知る秘密で、その秘密を護り抜きたかった。私達だけの秘密を独り占めにしたかったから。そんな幼稚じみた独占欲を理由に誰にも話していないだけ
だけど、司令と瑞鳳さんと瑞鶴さんが護ったこの世界だけは絶対に護りたい
多分深海棲艦に勝つのは出来ない。不可能だ
それでもいつか私が死んだ時に、司令達に胸を張って報告出来るように
約束は護ったって報告出来るように
この残酷な世界と、司令の意志を護ったって報告出来るように
私は鬼になろう
「ねぇ、テイトク。私達はコロンバンガラ島へ出撃するわ………」
「不知火!舞風!初風!浦風!付いてらっしゃい!!絶対に私はあなた達を沈めさせないから!!必ず帰って来るわよ!!」
陽炎「陽炎、出撃しま〜す!!」
司令。いつかまた逢えたらいっぱい抱き締めてね!その時までこの指輪は私が預かるから!!
提督「瑞鳳、瑞鶴……いつか……また…」
了
以上で本来書くつもりだった物語は全て終了です
更新がかなり遅くなりましたが、お付き合い下さり誠にありがとうございました
ここからは質問でもなんでもお答えします。
あと、物語内で全ては語られなかった深海棲艦の真実や史実との関わりなど書いていこうかと思います
実は、この作品内では史実を意識した描写などがところどころあります。主要登場人物の艦歴などを調べると成る程と思って貰える場面はあるかと思います
続きます
じゃあ早速
陽炎達って瑞鶴、瑞鳳を探しに行ったのかな?
自分がこの作品を書くに当たって大きく影響を受けた作品が2つ…いや、3つあります。
一つは公式から発売されている内田弘樹先生が執筆されている鶴翼の絆シリーズ。戦術などを主に参考にさせて頂きました。
もう一つは、知っている人も多いかもしれませんが、通称『妖怪艦娘つるし』さんの金剛・瑞鶴SSと瑞鶴SSです。
実際、この方の作品を読んだが故に久し振りにSSを書く熱が湧き上がり完走することが出来ました。
それだけでは無く、世界観や登場人物の性格にも影響が出ております。
出来る限り被らないようにとはしておりますが、自分の艦これ世界観の大元でもあるため、どうしても似通ってしまう部分が出てしまいました。
妖怪艦娘吊るし様。この場をお借りしてお詫び申し上げます。
実は御本人の許可も頂いておりますので、この方の艦これSS過去作を2つと現行のSSのURLを貼らせて頂きます
金剛「テイトクのハートを掴むのは、私デース!」 瑞鶴「!?」
http://ssmatomesokuho.com/thread/read?id=97987
瑞鶴「私は幸運の空母なんかじゃない!」 金剛「?」
http://ssmatomesokuho.com/thread/read?id=233573
利根「提督よ、お主もなかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1416837049
これからは、深海棲艦などの真相や疑問などに答えて行きます。
>>327
陽炎は瑞鶴と瑞鳳を探しに行った訳ではなく、ただの任務として出撃しております。
瑞鳳と瑞鶴は二人の会話の中で提督の身体を巻き込ませたくないなどと言っていますが、それは
艦載機の無い空母が敵を倒す方法=近接して自爆だったためであり、その爆発に提督の亡骸を巻き込みたく無いと考えていることから生まれた会話です。
そしてその作戦は成功してます。
提督の仇=異形の空母が二度と現れなくなったとあり、瑞鶴も瑞鳳も行方不明のまま。つまりは人間側からは観測出来なかったものの、二人の決死の作戦は成功に収まったと考えることができます。
そして補足ですが、実は陽炎が最後に向かった島は史実の陽炎が轟沈したブラケット水道のある島です。暗に陽炎の命にも影が差しているという意味を持たせております。
一つエンディングの件で話忘れが
実はこの話しハッピーエンドには見えないと思いますが、提督、瑞鶴、瑞鳳に対してはハッピーエンドになっています
提督は呪いとも言うべき水準まで高めていた重すぎる使命(沈めない)から解き放たれ、また人生最後の瞬間までその使命を護り続けます。
そしてもう一つの使命、人類を護るという使命も完遂することができます。
最期には愛する者に看取られ、又一緒に逝くという一般的な幸せを手に入れています。
瑞鳳瑞鶴の場合、提督には先立たれるものの、提督の重い使命は陽炎に全て託し、二人は愛する提督と共に死ぬ事が出来ます。これも幸せと言ってしまってよいでしょう。
しかし、陽炎はその重すぎる使命を背負い、愛する人を一気に喪い『最悪な人生』を歩む事になります。
しかしその陽炎も上の回答で述べた通り、死の可能性へと突き進みます。
もしも陽炎が死ぬ時は陽炎は全て救われます。重すぎる使命を手離し、愛しの提督に再開するという幸福が待ち受けているからです。
もちろん捉え方は人それぞれですが、自分は一つのハッピーエンドと考えております。
そして、艦これアニメ化前にとりあえず終了出来て良かった……
乙です
>>331、332
ありがとうございます!
ハッピーエンドの方ですが、実はとある方より素晴らしい打開策のヒントを授けて頂きました。
少し展開の構想や辻妻合わせなど考える事が沢山ある為明日直ぐに投下出来る訳ではありませんが、必ずこのスレで更新をかけていきます。
もう暫くお待ち下さい
深海棲艦について
深海棲艦は艦娘が死んだ成れの果てとなっていますが、実際には『人間を恨んで死んだ』艦娘の成れの果てです。
そのため人間の駒である艦娘は勿論、当の人間、人間の住む大地を恨み攻撃してきます。
しかし、そんな深海棲艦も人間(艦娘)に戻りたいと心の奥では考えているので、ドロップという現象が起きます。
しかし、ドロップは日本艦娘のみでその他の国の艦娘はしない。その理由が、艦娘が所属した國への帰属意識があるからです。そのため、例えば米艦の艦娘がなった深海棲艦を倒しても米艦娘として現れずにただ沈み、また別の深海棲艦として蘇ります。
逆に日本艦娘がなった深海棲艦を倒せば日本に戻りたいという感情で浄化され艦娘として蘇るのです。
ただし、作内でも書いてありますが、日本は艦娘を狙った核戦争には巻き込まれずに済み、核戦争後に艦娘を製造したため、日本艦娘の深海棲艦は極々少数ということになっています。
最後に補足ですが、瑞鶴と瑞鳳は深海棲艦になることはありません。彼女達は人間を恨んで死んだ訳では無く、むしろ愛したまま死んでいます。
そのため、普通に死ぬことが出来たのです。
史実関係のは書こうかと思ったのですが、キリがない上に、探してみたいって人の楽しみ奪う事になり得るので、最後の戦いのところから二つ…
一つ目はすごい単純で簡単ですが、瑞鳳と瑞鶴が艦載機を持たないで囮部隊として出撃したところ。
これは史実の瑞鳳と瑞鶴の最期をイメージしています。
二つ目は夕立と春雨(一応不知火も入っちゃっていますが…)の戦闘時の動きです。
戦闘描写を追っていくと実は史実と同じ動きをしています。
丁度いい画像を見つけたので、艦これまとめサイトのURL貼っておきます。
http://kancolle-news.com/archives/3rd_solomon_yudachi_yasen_histrical_2014721.html
このように、史実ネタをねじ込んでいるので、興味があれば探してみて下さい
とりあえず今日はこれまで。また来ますね
お待たせしました。ハッピーエンドルート、これより投下します
一応話の流れが分かりやすくなる様に、ルート分岐前から投下していきます。>>304に当たる部分からが分岐になります
瑞鳳「て…提督…」
提督「瑞鳳!大丈夫か!?」
瑞鳳「な…なんとか……瑞鶴も……意識はあるみたい…」
瑞鶴「ごめんね…提督さん……私がミスったばかりに…」
提督「そんなことはいい!それよりも今すぐ帰って来るんだ!!私もこれからそっちに向かう!」
瑞鳳「だめ!!今こっちに来たら敵の艦載機に提督達まで狙われる!!だから!!」
提督「ふざけるな!!俺達の事よりも自分達が生き残る事を考えろ!!俺はお前達に必ず帰ってこいと言ったはずだ!!」
提督「お前達は俺たち人間の希望だ!!俺達人間の命でお前達を救えるのならばそれは本望だ!!」
瑞鳳「でも、そこには夕立ちゃんや春雨ちゃんが…」
夕立「夕立、このままみんなを見捨てるのは嫌だ!!」
提督「このように言っているが?」
瑞鳳「うっ………」
提督「それに、夕立もある程度応急修理を終えて航行可能になっている。もしもこの艦が沈んでも生き残ることが出来る」
提督「俺の代わりなんぞはいくらでもいる。そしてこの艦の乗組員も全員死ぬ覚悟がある者のみ集めている。例え俺達が死んでもお前達さえ生きていれば深海棲艦と戦える。人類は生きる希望を見出す事が出来るんだ!」
提督「もちろんこんな綺麗事だけでは無い、俺自身の感情もある。俺が生きている限り絶対にお前達を沈めさせたくない。沈めない。これは俺のエゴであり、願いだ!!」
提督「だから………ここに帰って来い!!!!」
瑞鳳「………分かった…」
瑞鳳「だけど提督……その前に一つだけやらせて……」
瑞鶴「全艦載機、目標変更!!目標敵機動部隊の正規空母!!」
瑞鳳「烈風は攻撃隊と途中合流!隊列を作って!!」
瑞鶴「みんな、ごめんね…これが最後の仕事よ!!敵の空母共を蹴散らして来て!!」
瑞鳳「いつか、また逢おうね…」
瑞鶴「艦載機のみんな……やっちゃって!!」
艦戦妖精「残る桜も散る桜も同じ桜。ならば俺はここで戦って潔く散ってやる」
艦爆妖精「おっ?もう人間を欺かなくていいのかい?」
艦戦妖精「もう二度と会う事は無いだろう。最期くらい好きにさせてくれ。最期は人間だった頃の俺でいたいんだ」
艦爆妖精「まあ、この通信はあさぎりの連中には聞かれている訳もないし……いいか」
艦攻妖精「……大きな花火を打ち上げてやる」
艦爆妖精「お前は殆ど素だったなぁ…」
艦戦妖精「おら、敵さんが来たぞ」
艦戦妖精「………大日本帝國海軍エースパイロット坂井の底力舐めんじゃねえぞ!!!!いくぞ!!!!」ズダダダダ
瑞鳳「みんな…………」
瑞鶴「うそ………そんな訳って…………」
提督「何かあったのか?」
瑞鳳「ううん……何でもない………」
瑞鶴「……妖精のみんなの頑張りで敵空母3隻の内2隻を撃沈。これまでにない形状の空母が1健在………そして………………」
瑞鶴「…………当方の航空機は……………全滅………」ポロポロ
瑞鶴「ゴメンね………みんな……」ポロポロ
提督「…………」
提督「乗組員に告ぐ。RIM-7 Sea Sparrowの発射準備急げ」
提督「これより当艦は敵制空権内に突入する。幸か不幸か味方の航空機はもう居ない。フレンドリーファイアを怖れる必要は無くなった。出し惜しみは無しだ!!容赦無く敵艦載機にこいつを叩き込んでやれ!!」
提督「CIWSも攻撃準備だ。最強の盾であるイージス艦の力を見せてみろ!!」
乗組員「「「おう!!!」」」
提督「艦戦は後回しだ!!艦攻と艦爆を優先して叩き落とせ!!!!」
提督「全砲門開け!!!!あさぎり一世一代の大戦闘だ!!!!ってぇ〜!!!!!!!!!」
舞風「はあ……はあ………これで残るは……戦艦だけ……」
野分「はあ………流石にこれ以上は……」
初風「無理ね………」
浦風「提督のところまで撤退し………」
ドカーン!!
浦風「!!?」
タ級「!!?」バシャーン
比叡「お待たせ〜!!!」
熊野「お待たせしましたわ!」
青葉「お待たせしました!!」
不知火「怪我は………ありそうですね」
舞風「比叡さん!!って、ボロボロじゃないですか!!?」
比叡「まあね〜、流石に空襲に会いながら島砲撃してたらね〜」
不知火「不知火に落ち度でも?」
比叡「いやいや、不知火ちゃんがしっかり仕事してくれたからね!」
不知火「………まあ、良いでしょう…」
熊野「しかしながら、敵の陸棲型の深海棲艦は破壊に成功致しましたわ!」
青葉「そこで青葉達は舞風ちゃん達の救援に駆けつけたという訳です!」
舞風「………怖かったですよぉ〜!!」ポロポロ
舞風「うぇ〜ん!!!!」
比叡「泣かない泣かない。でも、ありがとね。もしも舞風ちゃん達が居なかったら私達奇襲されて沈んでいたのかも知れないんだから」
浦風「うちらの中では末っ子の舞風にしてはよく頑張ったのぉ」
舞風「うん……ぐすっ…」
夕張「あ〜みんな聞こえる?」
青葉「夕張?どうしたんですか?」
夕張「北方での戦闘は終わったわよ。敵艦隊はほぼ壊滅。体制を整えるにはかなりの時間が必要になるくらいのダメージってとこかな?もちろん、こっちの損傷は軽微だから心配いらないからね」
青葉「提督にこの話は?」
夕張「一応したけど、提督はそれどころじゃないみたいね」
青葉「そうなんですか…まあ、とりあえずそっちが上手くいって良かったです!」
夕張「後はミッドウェー組だけだからね。私達は先に鎮守府に戻って警備してるから早く戻って来てね!通信終わりっと!」ブツッ
比叡「アリューシャンは上手くいった。私達もあと少し!!」
比叡「もう弾は殆ど残っていないけど、絶対にあいつだけは倒すから!!」
比叡「熊野!青葉!最後の一仕事行くよ!!」
熊野「早く終わらせてお風呂とエステに行きたいですわ〜」
青葉「青葉、この戦いについて新聞書きますから!!」
比叡「よ〜し、撃てぇ!!」ズドーン!!
乗組員「艦長!!前方に瑞鶴、瑞鳳、陽炎、秋月の四名が見えて来ました!!」
提督「艦速落とせ!!艦首に梯子とロープの準備!!」
乗組員「了解!艦速落とせ!!艦首に梯子とロープを準備しろ!!」
提督「艦速を落とす分敵機が今以上に群がって来るぞ!対空負けるな!!」
提督「アスロック、攻撃準備!!」
乗組員「アスロックですか!?なぜ対潜装備を!?」
提督「使えるものは何でも使う。今は生き延びるのが最重要だ!」
乗組員「りょ、了解しました!73式魚雷装備!!敵機に向けて撃て!!」
シュババババババ ズドーン!!
乗組員「敵機多数撃墜!!流石に少し減って………」
乗組員「!!!?本艦に敵機突っ込んできます!!!!」
提督「死なば諸共ということか……くそっ!!」
提督「艦橋乗務員は退去!!ここは危険だ!!!急げ!!!早く逃げるんだ!!!」
乗組員「艦長も早く!!!!」
提督「……これまで………か……」
提督「すまない…瑞鳳、瑞鶴、陽」
ドッカーン!!!!
瑞鳳「えっ!!?」
瑞鶴「何があったの!!?あさぎりが!!」
陽炎「あさぎりの艦橋から火が!!?」
瑞鳳「提督!!!!」
瑞鶴「はやく帰らなきゃ!!!瑞鳳!陽炎ちゃん!!秋月ちゃん!!もっとスピード出して!!」
陽炎「分かったわ!!」
秋月「はい!!」
瑞鳳「私……これが限界……」
瑞鶴「これだから……」
瑞鶴「私と陽炎ちゃんは先に行く!瑞鳳と秋月ちゃんは後から来て!!陽炎ちゃん行くわよ!!両舷全速!!」
瑞鳳「ま…待って…」
瑞鳳「私だって提督のことが心配なのに……!」
瑞鳳「お願い、もっと早く動いてよ!!
瑞鳳「提督!!!!お願いだから無事でいて!!」
陽炎「うそ…………」
瑞鶴「っ………」
乗組員「消化だ!!!艦橋の火を消せ!!」
乗組員「怪我人が先だ!!死んだ奴は後回しでいい!!」
乗組員「ぐぁぁぁぁぁ!!!!腕がぁぁ!!!うわぁぁぁぁぁ!!!!」
乗組員「腕を切り離す!!激痛だろうが耐えろよ!!いくぞ!!」ザクッ
乗組員「うわぁぁぁぁぁ!!!!!!あぁぁあああああ!!!!!!ああああああ!!!!!!」
乗組員「止血して医務室に運べ!!」
乗組員「うわぁぁぁぁぁ!!!!腕があぁぁあああああ!!!!!!ぐぁぁぁぁぁ!!!!」
乗組員「助けてくれ!!熱い!!!!!熱い!!!!!!!!焼け死ぬ!!!!!死にたくない!!死にたくない!!!!!」
乗組員「水だ!!!!早くこいつにかけるんだ!!!!」
乗組員「熱い!!!!!!!!熱い!!!!!熱い!!!熱い!熱い熱いアツいあついあっ い ぁっぃ ぁ 」
乗組員「おい!!!しっかりしろ!!!!」バシャーン
乗組員「」
乗組員「くそぉ!!!!!!」
バキ…バキバキ
乗組員「次の怪我人を」
ガキン!ガッシャーン!!!
乗組員「」
乗組員「何が落ちてきた!?」
乗組員「おい!!!!!!お前!!おい!!!!!!!どうしてお前まで!!!!しっかりしろ!!!!次の怪我人を何だよ!!!答えてくれよ!!!!」
乗組員「あの艦載機はどうにかならねえのか!!燃料が漏れてるせいで消火しきれねぇぞ!!」
短いですが、キリがいいのでこれまでにします。
ハッピーエンドルート入りました。
明日残りの書きだめを全放出します
ではみなさん、また明日
陽炎「私があの艦載機をどかすわ!!」
乗組員「かなり危険だぞ?まだあの艦橋は燃えている」
陽炎「そんなの分かってるわ。だけど出来るのは私だけだから!」
乗組員「頼む……だが、一体どうやって?」
陽炎「突っ込んで来た方向…左舷に向かってゼロ距離で主砲を撃つから、絶対にこの艦の左舷の甲板に人を来させないで!!」
乗組員「分かった。5分以内に左舷の甲板から全員退避させる」
陽炎「よろしく」
瑞鶴「陽炎ちゃん!私も!!」
陽炎「悪いけど、それは無理!!大破している瑞鶴さんは邪魔!!」
瑞鶴「邪魔って…!!」
陽炎「司令が居るはずの艦橋は私が見てくるから!!瑞鶴さんはそれ以外のところを探して!!」
瑞鶴「……頼んだよ、陽炎ちゃん!!」
陽炎「はい!」ダッ
陽炎「司令!!司令!!!!」タッタッタ
陽炎「お願い!!!返事をして!!!司令!!!!!司令!!!!」バタン
陽炎「こいつが………私の司令を何処にやった!!!!返してよ!!!!今すぐ返してよ!!!!」ズドーン!!!
乗組員「敵艦載機の除去を確認!!」
乗組員「良し!!今すぐ消化に移れ!!!!嬢ちゃん!!そこから離れろ!!」
陽炎「だけど司令が!!!!司令!!!!返事をしてよぉ!!!司令!!!」
陽炎「!!!!!?」
陽炎「まさか………」
陽炎「見つけた!!!!」
陽炎「今すぐに行くから待ってて司令!!!!」ダッ
瑞鳳「瑞鶴!!!状況は!!?提督は!!?」
瑞鶴「見つからない!!!見つからないんだよぉ!!!提督さん!!!提督!!!!!」
瑞鳳「陽炎ちゃんは!!?」
瑞鶴「艦橋に提督さんを探しに!!」
陽炎「どいて!!」ダダダ ドンッ
瑞鳳「きゃっ!!?陽炎ちゃん!!?提督は!!?」
陽炎「見つけた!!!」ダッ
陽炎「梯子とか使ってる暇はない!!司令のいる右舷から直接飛び降りてやる!!」ピョン
ザバーン!
陽炎「司令!!!司令!!!」グッ
提督「」
陽炎「司令!!?」スッ
陽炎「息をしてない!!!?」グッ
陽炎「脈も!!!?誰か!!!!ロープか梯子を下ろして!!!早く!!!!司令が死んじゃう!!!!!!」
陽炎「司令!!!!死なないで!!!!!司令!!!!!!!」
陽炎「う………重…い………でも私が諦めたら………司令が!!!!」ズル ズルズル
陽炎「くっ………かはっ!!………ハア……ハア……」
陽炎「はやく…心臓マッサージと人口呼吸を………!」
陽炎「本当なら、次のキスは作戦が終わって、幸せな時にやりたかった………」スッ
陽炎「お願い司令!!!!帰ってきて!!!帰って来てさえくれればもう他には何も要らないから!!!!」グッグッグッ
陽炎「死んじゃ嫌だ!!!司令!!!!」スッ スゥ スゥ
提督「っかは!!」
陽炎「司令!!!!!」
提督「ゲホッ!!!ゲホッ!!!」
陽炎「司令!!!司令!!!!!うわぁぁぁぁぁ!!!!」ギュッ
提督「陽炎………お前が……ありが…とう…」ギュッ
陽炎「よかった!!!よかったよぉ!!!!司令!!!!」
提督「陽ろ………」
陽炎「司令!?」
提督「………」スウスウ
陽炎「寝ちゃった………」
陽炎「でも、よかった………本当によかった………!!」ギュー
瑞鳳「陽炎ちゃん!!」
陽炎「司令、見つけましたよ!」
瑞鳳「よかった!!!!」
瑞鶴「息は?」
陽炎「してるわ。さっき人口呼吸と心臓マッサージで蘇生したんです」
瑞鶴「人口呼吸……提督さん、心肺停止だったの!?」
陽炎「はい。だけど、今は大丈夫です!」
瑞鶴「それでも医務室に運ばなきゃ!それに、何時まで抱きついているの!!」
陽炎「別にいいじゃないですか!私が助けたんだし、司令も離してくれないんだから」
瑞鶴「私が助けたって……ねぇ、それは違くない?」
陽炎「司令を見つけたのも私、海から助けたのも私、心肺停止から回復させたのも私。全部私じゃない?」
瑞鶴「そんなの…そんなの違うに決まってるじゃない!!」
陽炎「何が違うって言うんですか!!」
瑞鳳「ねえ、二人とも…」
瑞鶴「私達みんなで捜索して…」
瑞鳳「ねえ!!提督を医務室に運ばなきゃなんだよ!!喧嘩なんかしてないで手伝って!!ほら、陽炎ちゃんはまず離れて!!」
瑞鳳「それに、まだ他の人の救助も終わってない!!それが分かってないの!!?」
陽炎「………はい」スッ
瑞鶴「ごめん、瑞鳳」
瑞鳳「陽炎ちゃんは提督の肩をどちらからか支えて!瑞鶴は提督の腰!私は足を持つから!せーのでいくよ!!せーの!!」グッ
日にちが変わりましたね
艦これ1話見れる人は楽しんで下さい。
自分もアニメ待機入ります
またいつか来ますね!
…………
軍医「ふむ………」
瑞鶴「提督さんの容体は!?」
軍医「全身打撲、裂傷多数、軽度の火傷。肋骨4本の骨折。外傷は比較的少ない方だな。しかし、艦長は心肺停止に陥っていたのだな?」
陽炎「はい……間違いなく心肺停止でした……」
軍医「その上、こんな極寒の海に落ちた。この二つが不味いかもしれんな…」
瑞鳳「何か後遺症が……?」
軍医「可能性はある。全身が麻痺するかもしれないし、足の指先だけ麻痺とかもあり得る。最悪二度と目覚めない可能性だってある」
陽炎「うそ……!?」
軍医「あくまでも可能性の話だ。もしもそのような身体的後遺症が無かったとしても、精神的な後遺症だって考えられる。炎や水に対するPTSDなどがそうだな」
瑞鳳「……………」
瑞鶴「……………」
陽炎「……………」
軍医「まあ、分からないことを心配したって何も変わらない。今は艦長が目覚めるまで側にいて差し上げるといいだろう」
陽炎「はい……」
秋月「あの…瑞鳳さん、瑞鶴さん、陽炎」
瑞鳳「あ…秋月ちゃん……何か連絡があった?」
秋月「只今比叡さん達第一水上打撃部隊と、舞風達第一水雷戦隊が敵の戦艦を倒しました。後は敵の空母一隻のみです。どうしますか?」
瑞鳳「………………比叡達の弾薬ももう殆ど残っていないはず………」
瑞鳳「全艦娘に撤退って伝えて。当初作戦目標であるミッドウェー島の制圧は完了したから……」
秋月「分かりました……あの…皆さんには提督やあさぎりについてお知らせした方が…」
瑞鳳「今は駄目。これを聞いたらみんな慌てて帰ってくるから。こういう時こそ慎重に帰って来ないと取り返しのつかない事になるから……」
秋月「分かりました。連絡してきますね」
瑞鳳「よろしくね、秋月ちゃん」
秋月「はい…」
瑞鶴「後味が悪いね…」
瑞鳳「そうね…」
陽炎「私がもっと早ければ………ごめんなさい…司令………」
陽炎「私さえ……ごめんなさい………ごめん……なさい……………」ポロポロ
比叡「退却!?まだ敵の空母倒してないのに!?」
熊野「そんな……ありえませんわ…」
青葉「青葉、まだ戦えるよ!!」
不知火「不知火もまだ…!」
比叡「………………」
比叡「だめだ…退却しないと…」
熊野「比叡!」
比叡「戦うにも弾薬が足りない。それに青葉や不知火はもう大破してる。これ以上の戦闘はまずい」
熊野「くっ…………」
比叡「みんな、戻ろう!次に絶対あいつを倒せばいいんだから!」
不知火「………………」
青葉「……………次こそ必ず倒す…」
熊野「そうは言っていられないみたいですわよ?」
比叡「熊野?」
熊野「敵の艦載機がこちらに向かって来ておりますわ」
比叡「うそ!?私の電探には!」
熊野「それだけ被弾していれば無理もないですわ…………比叡、このままだと青葉や不知火が沈む可能性がありますわね」
比叡「熊野……まさか!?」
熊野「敵をおびき寄せ味方を逃す役目………殿は私熊野にお任せ下さいな」
比叡「危険すぎる!!それは私が許さない!!」
熊野「では、みんなで仲良く沈むのですね?」
比叡「いや………」
熊野「私の勝ちですわね、比叡。これより熊野は敵空母に肉薄して敵を引きつけますわ。皆さんはその間に必ずあさぎりに帰還して下さいな」
比叡「……………」
熊野「頼みましたわよ、艦隊旗艦様」
青葉「熊野!!!」
熊野「青葉…やっと……やっとこの言葉を貴女に返せますわね……」
青葉「返す…?」
熊野「オ先二失礼」
青葉「熊野…!!」
熊野「熊野、行って参りますわ。比叡、青葉、不知火…御武運を…」
青葉「熊野!!!!!!」
青葉「比叡!!熊野を止めて下さい!!熊野!」
比叡「………みんな、帰投するよ…」
青葉「!!!?熊野が!!」
比叡「今私達が逃げなければ熊野が選んだ道は無駄になっちゃう!それに、熊野が死ぬと決まったわけじゃない!!だから今は逃げる!!」
不知火「分かりました。青葉さん、いいですか?」
青葉「…………」
比叡「全艦転進!!目的地はあさぎり!!急いで行くよ!!」
不知火「………了解…」
青葉「熊野……死なないで……」
…………………………
熊野「はあ………はあ……はあっ!」
熊野「……………凄い数……ですわ…ね…」
熊野「だけど……見つけましたわ…!」
熊野「あいつさえ倒すことが出来れば!」
熊野「残り少ない弾薬…どこまで……」
熊野「いいえ…やるしかないですの!!」
熊野「重巡熊野!!突撃しますわ!!」
今日はここまで!
またいつか来ますね!!
比叡「………なにこれ…」
青葉「………そんな…」
不知火「…………」
舞風「比叡さん!助けて下さい!!沢山の人が怪我を!!」
比叡「どういう事なの!?舞風ちゃん!」
舞風「わかりません!!私達が帰投した時には既にこうなってました!!」
比叡「と、とりあえず私達も手伝わなきゃ!!」
不知火「急ぎましょう」
比叡「急いで梯子を上って!ほら、青葉!」グイッ
青葉「どーもです!」
比叡「……………」
比叡「地獄………」
初風「比叡さん待ってたわ!こっち手伝って!人出が足りない!」
乗組員「ぐあぁ!!目が!!目がぁ〜!!!」
比叡「お兄さん、あと少しで医務室だから!!頑張って!!」
医務室
比叡「瑞鳳!」
瑞鳳「比叡…」
比叡「これ、どういうこと?」
瑞鳳「これは…」
比叡「どうして医務室に司令が?」
瑞鳳「それは…」
瑞鶴「それは提督さんが敵の特攻のせいで怪我したからよ」
比叡「特攻!?敵が!?」
瑞鶴「そう。被弾した敵が提督さんたちが居た艦橋に突っ込んできたみたい」
比叡「……それで司令の状態は?」
瑞鶴「一時心肺停止していたわ。陽炎ちゃんが蘇生してくれたけど…」
比叡「心肺停止………!!?ねえ、それって…」
瑞鶴「マズイかも…意識は一度だけ取り戻したらしいけど、すぐにまた失った。それ以来目覚めない…」
瑞鶴「まだ分からないけど、後遺症が残る可能性も…」
比叡「ねえ、一つだけ聞きたいんだけど…」
瑞鶴「何を?」
比叡「どうしてそんなに大事なこと私たちに隠してたの?」
瑞鶴「それは…それは比叡達が少しでも安全にあさぎりに帰投出来るようにするためよ」
比叡「ごめん…意味が分からない」
瑞鶴「もしも提督さんが危険な状態って伝えたら比叡達は多分全速力で帰って来たよね?」
比叡「まあ…」
瑞鶴「そうすると注意力は散漫になるわね?もしもその時に潜水艦が近くにいたら?レーダーに映らなかった敵艦がいたら?」
比叡「………そういうことか…」
比叡「ごめん、瑞鶴…私気が荒んでた……瑞鶴達は私達の安全を考えてくれてたのに…」
瑞鶴「いいよ。断片的にだけど、比叡達の話も聞いた………熊野のことも……」
比叡「………………………」
瑞鶴「比叡……」
比叡「ちょっと外の空気吸って頭冷やしてくる。今の私は何をするか自分でも分からない」
瑞鶴「うん…」
瑞鳳「外も落ち着いて来たみたいだから…ゆっくり休んで…」
比叡「ありがとね、瑞鳳、瑞鶴……」フラフラ
……………………
比叡「ごめんね…熊野………」
比叡「私がしっかりしてれば…」
比叡「私が………私が………」
比叡「私が………熊野を殺したんだ…」
比叡「あの時熊野じゃなくて私が行けば…」
比叡「ごめんね熊野………ごめんなさい!!」
比叡「ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
比叡「お願いだから………お願いだから死なないで…!!!生きてて!!!」
比叡「熊野!!!!!」
負傷者多数 死者13名 行方不明者1名
ミッドウェー海戦は人類の勝利に終わった
今日はこれにて終了です
次回からは鎮守府でのお話に戻ります
ハッピーエンド?いえ、知らない子ですね………
………………
瑞鳳「みんな、入渠は済んだ?」
舞風「あの…陽炎お姉ちゃんが…」
瑞鶴「それは知ってる……あの子はあとで何としてでも入渠させるから」
舞風「はい………」
比叡「ねえ。ちょっといい?」
瑞鳳「いいよ」
比叡「………何時になったら熊野の捜索部隊を出すの?」
瑞鳳「まだ出せない…提督もまだ眠ったままだし、大本営への打診もまだ返信がないから…」
比叡「そんなの待ってたら助けれるかも知れないのに助けられなくなる!!」
瑞鳳「私だって分かってるよ!だけど…今は駄目!」
比叡「なら、私は一人でも行く!私は熊野を助けたいんだ!!」
瑞鳳「そんなことしたら比叡も帰って来れなくなるかもしれない!!」
比叡「私なんてどうなってもいい!!熊野の方が!!」
比叡「それにあんた達は熊野の命よりも司令の身柄の方が大切なんでしょ!!私が勝手に出撃したら司令にもとばっちりが来る!だから!!」
パシン
瑞鶴「比叡……あんた…本気で言ってるの…!!?」
比叡「殴ったわね……」
バキッ!
瑞鶴「ぐっ!!こっのぉ!!!」
バキッ!
比叡「あんた達倒して絶対出て行ってやる!!」
ガンッ!
瑞鶴「っ!!!私達だって!!私達だって心の底から熊野が心配なのに!!!ふざけるな!!!!」
ガンッ! バキッ!
比叡「あんた達に私の気持ちが分かってたまるか!!!!」
瑞鳳「やめて!!二人ともやめキャア!!」
瑞鳳「お願い!!止めてよ!!!止めてよぉ!!!うぐっ!」
瑞鳳「こんなんじゃ!!こんなんじゃ鎮守府が!!!鎮守府がバラバラになっちゃうよ!!」
瑞鳳「やめて!!お願い!!!やめてぇ!!!!!!!」
比叡「はあ…………はあ……」
瑞鶴「はあ……はあ……はあ……」
瑞鳳「やめて………お願いだから……仲間で……」ポロポロ
秋月「瑞鳳さん!!瑞鶴さん!!」バタン
秋月「大変です!!青葉さんが!!青葉さんがどこにもいません!!!!」
比叡「青葉が……!?」
秋月「はい!!修理していた艤装も無くなっています!!」
比叡「青葉…まさか!!」
秋月「恐らく……熊野さんを…」
比叡「私も行く!!どいて!!」ダッ
秋月「ひゃっ!!!比叡さん!!?」
瑞鶴「あの馬鹿!!どうする瑞鳳!?」
瑞鳳「………」
瑞鳳「私達は……」
青葉は一人で鎮守府を飛び出してきてしまいました…多分戻ったら罰が待ってます…
でも、青葉は青葉の選択に後悔はしていません。青葉は今度こそ『助けられる』のではなく『助ける』ことが出来るのかもしれないから
かつて私が『青葉』だった時は本当に助けられてばっかでした…
ソロモンでは『加古』サボ島沖で『吹雪』と『古鷹』の犠牲によって青葉は助かりました
そしてレイテでは『熊野』を助ける事が出来なかった…『青葉』が生き残る為に『熊野』を見捨てたんです………
結局『熊野』は撃沈されました…『青葉』のせいです………
だけど今回は…青葉ならば熊野を助けられるかもしれない……
だから……あれ?あの艦隊は………
「っ!!!!!!?」
まずい!!これは鎮守府に伝えないと!!!
ですが…ですがここで帰ったら熊野が!!
そうやって悩んでいる内に化け物が撃って来ました
「うわっ!!!!!あぁ!!!!!?」
まさかの初弾命中………駄目……………意識……が…………
「く……ま…の…………」
黒く染まりつつある視界の端ににぼんやりと見えた………
緑の機体が…………瑞雲が………
ドッカーン!!
比叡「砲声!!?」
比叡「南西の方から………っ!!?」
………
比叡「誰か倒れ……えっ!?」
比叡「青葉!!!!!」
比叡「青葉!!青葉!!どうしたの!!?」グイッ
青葉「う………ぁ……」
青葉「ひ………ひえ…ぃ…」
比叡「そうだよ!!私!!ねえ、一体何が!!?あ!止血!!止血しないと!!」
青葉「敵……艦隊……化け物が……ち…鎮守府に…」
比叡「敵艦隊!!?」
青葉「動き………かなり遅い…」
青葉「いそ……いで鎮守…府に………」
青葉「それと……く…くま…のが……」
比叡「熊野!!?熊野がどうしたの!!?」
青葉「生き……てる…!」
比叡「本当!!!!?」
青葉「あお…ばは…このま…まくまのを…助け…に…」グッ
青葉「あぁっ!!」
比叡「青葉!!やめて!!」
青葉「で…も………くま…のとみんな…が…」
比叡「私は………私はどうすれば…」
青葉「はや…くちんじゅ…ふに…」
比叡「……………青葉!一緒に戻るよ!」
青葉「だめ…!!」
比叡「私はもうこれ以上仲間を失いたくない!」
比叡「それに、私は見捨てられる哀しみは誰よりもよく知ってる。同じ目に青葉を合わせたくない!」
青葉「でも……くまの…」
比叡「私は今から鎮守府に駆逐艦の派遣を要請する!そして駆逐艦のみんなと途中で合流して私は熊野の捜索に向かう!」
青葉「…………」
比叡「青葉、曳航するよ!!」
青葉「うぅ………」
「ふぅ………行きましたわね…」
昼間は岩場に隠れて敵をやり過ごし、夜に壊れかけの主機を無理矢理動かして少しずつ、少しずつと日本へ向けて進んでいく
もう弾薬は残っていない。奇形の空母を中破に追い込み使い果たした
最後の眼であった瑞雲も青葉を助けるために使い切った
もちろん主機が壊れていて速度も出ない
敵に見つかったらまず間違いなく嬲り殺されるだろう
「ふふ…あの時と同じですわね…本当…皮肉なこと…」
また日本の大地に足を踏み入れることは出来るのだろうか…
残り少なくなった携帯食料をほんの少しだけ口に運ぶ
「日本に帰ったら提督に神戸牛のステーキを奢ってもらいましょう」
何度心が折れそうになったかは分からない。だけど何度もこうして奮起して来た。ささやかな幸せを思い浮かべて
「あと少し…あと少しで日本に帰れますの…」
「絶対に帰ってみせますわ……今度こそは…」
今日はここまでです!
さて、艦これ第2話があと2時間で始まりますよ!
瑞鶴は出てきてくれるのでしょうか…
また来ますね!
提督「……………」スウスウ
陽炎「司令……………」ギュッ
瑞鳳「陽炎ちゃん……」
陽炎「……………」
瑞鳳「提督は私が見ているから入渠してきて…」
陽炎「司令は私の所為でこんな事になったの…だから司令が目覚めるまでは私がここにいるわ…」
瑞鳳「駄目。今すぐ入渠して来て」
陽炎「どうして!!?私のせいで司令がこうなったのよ!!?なのに私だけ入渠なんてしてられるわけないじゃない!!」
瑞鳳「敵が来るかもしれないの」
陽炎「そんなの関係ない!!」
瑞鳳「もしも私達が負けたらこの鎮守府が攻撃されるかもしれないのよ?そうなったら提督はどうするの?」
陽炎「それ……は…」
瑞鳳「ミッドウェーで私達は大打撃を受けてる。もしも私が敵の司令だったらこのチャンスに攻め込む」
瑞鳳「私が言ってるのは可能性の話…だけど、後手に回ったら苦戦を強いられる…」
陽炎「……すぐに戻るから……もしも司令に変化があったらすぐに来て」
瑞鳳「分かってるよ」
陽炎「入ってくるわ」
瑞鳳「提督………早く起きてよ…………提督がいないと私………」
瑞鳳「辛いよ………」ギュッ
瑞鶴「瑞鳳!!」バタン
瑞鳳「瑞鶴?どうしたの!?」
瑞鶴「大本営の人達が沢山!!」
瑞鳳「大本営の!?」
瑞鶴「そうなの!どうすキャ!!」ドンッ
大将「これは失礼。ここが彼の執務室か」
瑞鳳「貴方は…?」
大将「おっと、胸がないとはいえ女性に名乗らないのは無礼だったな。私は海軍の重鎮、階級は大将だ。連れは全員中将以下の者だが重要な役職付きである」
瑞鳳「…………」
瑞鳳「それで、何の御用でしょうか?」
大将「単刀直入に言おう。少将…君たちの提督の鎮守府運営の権限を剥奪しに来た」
瑞鳳「えっ!?」
瑞鶴「何…言ってるの…!?」
大将「ふむ…言っている意味が分からなかったか……簡単に言えば、君たちの提督はクビだ」
瑞鶴「ど、どうして!!?」
瑞鳳「提督はこれまで卒なく仕事をこなして、私達を導き日本を護ってきました!!なのにどうして!?」
大将「何を言っているのかね?少将は大きな失態を数多く犯して犯しているではないか」
瑞鳳「失態?」
大将「そうだ。あさぎりの損傷、ミッドウェー海戦における任務の失敗、艦娘の喪失。確か…熊野だったかな?」
瑞鳳「そんな事で更迭なんておかしいです!!それに任務はミッドウェー島の制圧だったはずです!!」
大将「そんなこと?我が国で残り2隻となってしまった護衛艦の損傷。『敵艦隊を撃滅』の任務の未遂。虎の子の兵器である艦娘の損失。本来ならば重罪人としてひっ捕らえて打ち首にしてもいいんだぞ?権限の剥奪で済むだけマシだと思え」
瑞鳳「何でですか!?全部言いがかりじゃないですか!!それに、戦争で艦を損傷するのは当たり前のことです!!」
大将「黙れ。お前の意見など聞いておらん。そもそもこんな若造が我が軍の権限を握っていることが気に食わん!」
瑞鳳「まさか……そんな事で………」
瑞鳳「絶対貴方達なんかにこの鎮守府を渡さない!!絶対に認めない!!」ズイッ
大将「ええい!邪魔だ!!兵器は兵器らしく俺たちの言うことを黙って聞け!!」ドンッ
瑞鳳「キャ!!」
大将「この尼が」
その他将校「ハハハ」
大将「さて、諸君。一度大本営に戻ろう。もう通告は終えた。後ほど正式な書類を送ろう」
その他将校「御意」
瑞鶴「ふざけるな……」
大将「何か言ったかな?」
瑞鶴「ふざけるなって言ったのよ!!!!」バシッ
中将「ぐぁ!!!?」バタン
大将「なっ!!!?」
瑞鶴「瑞鳳!!こいつらを帰すな!!!!ここで叩き潰す!!」ガシッ スパン
少将「ガッ!!!!」
瑞鶴「死にたい奴から来なさい!!私達の提督さんを害する奴は!ここで[ピーーー]!!」
瑞鳳「えいっ!!」ドンッ
大佐「くっ!!この!!!」
瑞鶴「こっちよ!!このゴミクズ!!!!」ガンッ!!
大佐「あべし!!」
瑞鶴「次は誰が…」
大将「鎮まれ!!!!!」
大将「おい、貴様ら。これが目に入らんのか!」チャッ
瑞鶴「提督さん!!!」
瑞鳳「提督!!」
大将「少しでも動いてみろ。こいつの頭を撃ち抜くぞ!」
瑞鶴「この………卑怯者…」
瑞鳳「…………」
大将「おい、お前ら!こいつらを縛れ!!」
その他将校「はっ!!」
大将「危険分子共め…いっそこの若造共々殺してやろうか…」
バンッ!!
陽炎「誰を…殺すですって!?」ガチャッ
大将「誰だ!!?」
陽炎「少しでも動いてみなさい?あんたら全員この連装砲で粉にするわよ」
大将「!!!?」
陽炎「司令から離れなさい!離れなければ25mmで腕から少しずつ撃ってあげるわ。腕の次は脚。足の次は腹…ほら、すっごく痛いわよ?」
大将「この…化け物め……」
陽炎「化け物で結構。私は司令の為なら化け物でも深海棲艦でも何にだってなってあげるわ」
陽炎「覚悟なさい?私の司令を陥れようとしたこと。私達を敵に回したこと」
陽炎「死ね!!…この人間の面を被った化け物め!!」ジャキン
大将「このっ!!!」
ズバン!!!!
ガチャン
大将「なっ!!!?」
陽炎「えっ!!?」
瑞鶴「うそ……!!?」
瑞鳳「て……提督!!!!」
提督「すまない。心配かけたな」カチャッ
提督「そして、陽炎。お前が手を汚すことは無い…」
陽炎「司令!!!」
提督「話はまた後でだ。瑞鳳、このお方の拳銃を拾っておけ」
瑞鳳「は、はい!」
提督「さて、大将殿………私に何か御用でしょうか?」
大将「く………それ…は…」
提督「大方、若造たる私をこの立場から引きずり落とす為にお越しになったのでしょう」
大将「………………」
提督「やはり………そうでしたか……」
提督「して、瑞鳳。お前の顔が腫れているが何があった?」
瑞鳳「これは…」
提督「気にするな。言いなさい」
瑞鳳「これは、そこの大将に乱暴されて……」
提督「と、言っておりますが、どうでしょうか?」
大将「そんなことあるわけ…」
提督「そういえば、私の執務室には監視カメラが複数設置されております。もちろん音声付きで」
大将「!?」
提督「大将殿、何か先ほど言いかけましたが、一体なんだったのでしょうか?」
大将「…………………………」
提督「そうですか…貴方が瑞鳳達に拳を振り上げたというわけですね?」
大将「………ああ…」
>>400
sagaのつけ忘れです
一応修正で
瑞鶴「死にたい奴から来なさい!!私達の提督さんを害する奴は!ここで殺す!!」
今日はここまで!!
アニメのOPに瑞鶴が出て私は幸せです
またいつか来ますね!
乙
元帥から直接まかされた権限を、たかが大将ごときがどうにかできると本気で思ってたんだろうか……?
元帥ってのは、陛下から「直接軍の全権を任された者」って意味で、もはや階級ですらないんだが。
>>406
実はその事を次の投稿で言及しようかなと思っていたりしたのでちょっとビックリ(笑)
先に言ってもらえたので、他の方に御説明する必要はなさそうですね!
折角なので一応ちょっとだけ説明を…
大将達は自分達よりもずっと若い(又は階級が低い)提督が海軍の実質的な戦力を占有していることに不満があり、提督が倒れたこの好機に言いがかりをつけて失脚させようとしたわけです。
もちろん元帥には無断ですね
提督「さて…大将殿に大切なお話がございます」
大将「何だ…」
提督「私はこの役職を、いや、海軍を辞めさせて頂きます」
瑞鶴「提督さん!!?」
瑞鳳「提督!!?」
陽炎「司令!!!?」
大将「何?」
提督「しかし、これは大将殿。貴方に言われたからではありません。そもそも大将という階級にそのような権利は存在しませんからね」
大将「ちっ………気づいておったか…」
提督「私も見くびられたものですね」
大将「ふん………」
提督「まあいいでしょう。話を続けます。私が辞めるとなると私の艦娘達は次の『提督』に引き継がれます。それは大将殿かもしれませんし、その他の将校かもしれません」
提督「しかし」ズドン!
大将「……は?」
提督「お前達のような外道には俺の大切な艦娘を絶対に渡さん!!」ズドン ズドン ズドン
大将「グアッ!!ガァァァァ!!!!!!?」
提督「殺しはしない。しかし、二度とその手足は動かないだろうな」ジャキッ カランカラン ジャキッ
提督「そしてお前らもだ。貴様らも同じ人種だと言うことは既に調べは付いている。二度と俺たちの前に現れるな」ズドン ズドン ズドン ズドン ズドン ズドン
中将「グアッ!!」
少将「タワバ!!」
大佐「ヒ[ピザ]!!」
中佐「ウギャァァァアア!!!」
提督「こいつらを全員送り返す前に止血だけしておく。死なれたら困る。救護妖精と軍医を呼んできてくれ」
瑞鳳「は、はい!!」
大将「悪魔め…………」
……………
瑞鳳「提督………」
提督「すまない…見苦しいものを見せた…」
瑞鳳「そんなのは全然問題ないの。それよりも!」
提督「『提督』を辞めることについてか?」
瑞鳳「理由を教えてくれるよね?」
提督「聞いても良い事などないぞ?」
瑞鳳「それでも聞かせて」
提督「分かった…」
提督「瑞鶴、陽炎。お前達も聞くか?」
瑞鶴「もちろんよ」
陽炎「うん…」
提督「私が『提督』を辞める理由…それは瑞鳳、瑞鶴、陽炎。お前達を護る為だよ」
陽炎「私達を?」
瑞鶴「どういうこと?」
提督「三人は大将から私を護る為にあの様な事をしたのだろう?」
瑞鶴「提督さん、まさか起きてたの?」
提督「いや、私が目覚めたのは陽炎がこの部屋に入って来る少し前だ」
陽炎「えっ!?まさか聞かれて……」
提督「ありがとう、陽炎。私は嬉しかったよ」ナデナデ
陽炎「ふぁ…」
提督「例え如何なる理由があろうとも、軍属の者が上の命令に背くのは御法度だ。ましてや反乱など許されない」
提督「しかし、お前達はそれを破ってしまった」
瑞鶴「……………ごめんなさい…」
提督「謝らないでくれ。むしろ謝るのは私の方だ」
提督「瑞鳳、瑞鶴、陽炎。君たちはずっと私の看病をしていてくれたのだろう?本当にすまなかった」
瑞鳳「えっ?いや、そんなことない…です…」
瑞鶴「今回一番提督さんを看病していたのは陽炎ちゃんよ。さっきまで入渠すらせずにずっと提督の側にいたわ」
陽炎「それは………私のせいで司令が…」
提督「陽炎、おいで」
陽炎「うん」トコトコ
提督「本当にありがとう、陽炎。…綺麗な髪が傷んでしまったな………」ギュッ
陽炎「いいのよ…司令さえ無事なら私の事なんて」
提督「駄目だ。私の事よりも自分を大切にしなさい。それと…」
提督「お前は私が昏倒したのを自分の所為だと考えているのかもしれないが、それは違う。私は陽炎のお陰で生きているんだ。陽炎は私の命を救ってくれたんだ」
提督「だから、もう自分を責めるな」ナデナデ
陽炎「うん……うん……!!」グスッ
提督「ありがとうな……」ナデナデ
提督「陽炎、泣き止んだか?」ナデナデ
陽炎「うん…」
提督「話を戻すから少し離れなさい」ポンポン
陽炎「うー…」スッ
提督「よし、いい子だ」
提督「さて、話を戻すが、あのままだとお前達は間違いなく罰された。そして、その上官たる私もな」
瑞鶴「罰ってどんな…」
提督「良くて拘留。悪ければ死刑だ」
瑞鶴「うっ…………」
提督「だが、罪を私一人が被れば話は変わって来る。私が命令したと言えばいいのだからな」
瑞鳳「提督………私…」
提督「いいんだ。もしかしたら私はあのまま消されていた可能性もある。三人は何も悪い事をしていない」
提督「一応私は正当防衛ではあったし、一人も殺してはいない。まあ、死刑は間逃れると思うが…」
瑞鶴「だったらどうして大将さん以外の人を?」
提督「奴らは大将と同じ性質の者だ。海軍の将校の全員のデータは把握しているが、中でもトップクラスの要注意人物共だ。あんな奴らにお前達艦娘を任せる訳にはいかない」
提督「それで私は『過剰防衛』してしまったということだ」
提督「まあ、安心してくれ。私は後任は信頼出来る者を据えることが出来るように全力を尽くす」
瑞鳳「やだ!提督が居なくなるなら私は…私は!!」
瑞鶴「私も提督さんが居なくなるなら艦娘を辞める!!」
陽炎「私も、もう二度と司令とは離れたくない!何があっても!!」
提督「しかしだな…」
…………………
響「…というわけなんだ。多分深海棲艦の艦隊は近くまで来ているよ」
提督「あの馬鹿者め………」
響「司令官、どうするんだい?」
提督「全艦娘に通達!これより横須賀鎮守府の総力をもってして敵艦隊を撃破する!」
提督「二時間後に収集をかける。それまでに艤装の装着以外の準備をするように」
瑞鳳「はい!」
瑞鶴「私が放送を流すわ!」
提督「瑞鳳と瑞鶴、陽炎、夕張は準備出来次第ここに来てくれ。話すことがある」
三人「はい!」
提督「解散!!」
バタバタバタ
提督「………」ピッピッピッ
提督「…………私だ。すまないが今すぐ準備して貰いたい事がある…」
提督「そうだ………の準備を……………」
提督「…無理を言ってすまないな………では頼むぞ………」ピッ
提督「………………」
提督「これが…私の最後の戦いか………」
>>409
まさかこのワードが引っかかるとは…
修正
大佐「ヒデブ!!」
今日はこれまでです!
一つだけお聞きしたいのですが
R-18欲しいですか?
このルートの空気なら入れても全く問題ないので、要望があれば書きます。全力で書きます
とりあえず明日までの反応を見て決めようかと思います
R-18展開するキャラのヒントは………可愛い子です
また明日の夜に来ますね!
あと2時間で艦これアニメですよ
ということで、投下開始
…………………
コンコン
瑞鳳「提督、さっき言われた4人揃ったよ」
提督「入れ」
ガチャ
夕張「どうしたんですか?提督。瑞鳳さんや瑞鶴さんはともかく私なんて呼んで」
提督「それは今から話す。まあ、座りなさい」
夕張「わっかりましたー」ストン
提督「さて…集まって貰った理由だが、まずは夕張からだ」
提督「夕張。君に熊野捜索艦隊を率いて貰いたい」
夕張「えっ!?私がですか!?」
提督「そうだ。夕張が最も適任だからな。随伴艦は響、雷、文月の計4隻だ」
夕張「電ちゃんは?」
提督「青葉が大破し、比叡と熊野が行方不明な今、本土防衛の戦力はかなり厳しい。それは分かるな?」
夕張「まあ…それは……」
提督「だから、少しでも多くの戦力が必要となる。電はこの鎮守府で最古参の艦娘だ。練度も最も高い。それが電を引き抜いた理由だ」
夕張「分かりました!で、提督は熊野がどこら辺にいると考えてるんですか?」
提督「もしも私が熊野の立場ならばだが、ミッドウェーからハワイに逃れ、そこからソロモン、レイテと動くだろうな。身を隠す岩礁や島があるのはそのルートか、北方に逃れるしかない」
提督「しかし、北方はまだ陸棲型を倒していない。そうするとルートは限られる」
夕張「では、私達はそちらに行ってみます」
提督「ああ。一応夕張達は遊撃部隊とするが、あくまでも表面上だ」
夕張「りょーかい!!」
提督「では、夕張は退出していい。収集まで待機していてくれ」
夕張「はい!じゃあまた後で!!」ガチャン
提督「次に瑞鳳と瑞鶴だ。二人はこの鎮守府から離れるな」
瑞鶴「へっ!?」
提督「暫く二人はここから艦載機を飛ばして貰う。たとえ敵に空母がいても、防衛戦ならばこちらは搭載数に縛られることはないため有利に戦いを進めることが出来る」
提督「二人にやって貰いたいことはこうだ。鎮守府の艦載機をいくら使ってもいい。艦隊、鎮守府の防空とロングレンジでの攻撃だ。ロングレンジだと精度や命中率が下がるのは分かっている。そこで今回は数で押すんだ」
瑞鶴「分かった。何かこの前のミッドウェーとは逆の立場になった気分ね」
提督「そうだな。だが、私達は負ける訳にはいかない。絶対に勝つんだ」
瑞鶴「もちろん!!」
提督「次に、陽炎」
陽炎「はい!!」
提督「陽炎は秋月以外の全駆逐艦を率いてくれ」
陽炎「ぜ、全員!?」
提督「陽炎なら全員の統率が出来る。練度も高く、資質も優秀。そしてリーダーシップもある。陽炎以上の適任者はいない」
陽炎「私に…出来るかな…」
提督「出来るよ。私が保証する」
陽炎「えへへ…なら、私頑張る!」
提督「ああ。そして水雷戦隊は瑞鳳達の航空攻撃でバラバラになった艦隊に切り込んで行き撃破を狙ってくれ」
陽炎「分かったわ!」
提督「頼むぞ。私もやまゆきに乗って援護する」
陽炎「司令、まだ目が覚めたばっかなのに大丈夫なの…?」
提督「大丈夫だ」
陽炎「無理だけはしないで……もう倒れないで…」
提督「大丈夫だよ、陽炎。もう倒れないから」
陽炎「うん……」
提督「…そろそろ時間だ。行こう」
………
提督「全員集まったようだな」
浦風「提督さん、目覚めたんね?」
舞風「提督ぅ、舞風心配したんだぞぉ?」
文月「しれいか〜ん、ぐあいはいいですか?いいですか?」
提督「皆、すまなかったな。心配かけた」
提督「まあ、私の話はいいんだ。もう聞いたと思うが、今この鎮守府に向けて敵艦隊が進行して来ている」
提督「我々は奴らを撃退せねばならない。そしてこれは我々日本国の存亡を賭けた戦いとなるだろう」
提督「我ら横須賀鎮守府は総力をもってして奴らを撃退する!」
「「「はい!!!!!!」」」
提督「編成を発表する」
提督「第一艦隊は瑞鳳を旗艦に、瑞鶴、秋月」
提督「第二艦隊は陽炎を旗艦に、不知火、初風、浦風、野分、舞風、夕立、春雨、響」
提督「第三艦隊は夕張を旗艦に、雷、電。第三艦隊は遊撃部隊として動いてもらう」
提督「各艦隊の旗艦にはそれぞれの役割を話している。瑞鳳、陽炎、夕張。この後随伴艦の艦娘にレクチャーをするように」
「「「はい!!!!」」」
提督「私も艦橋を修復中のあさぎりに代わり、やまゆきに搭乗して本作戦を支援する」
提督「この作戦、必ず成功させるぞ!!」
「「「「「「はい!!!!!」」」」」」
提督「各艦隊は1時間後に出航するように」
提督「解散!!!!!」
出撃前
提督「瑞鳳、瑞鶴、陽炎。ちょっといいか?」
瑞鳳「なぁに?」
提督「周りには誰もいないな?」
瑞鶴「そうね。多分だけど」
提督「………これが私がこの艦隊の指揮をする最後の戦いになるだろう」
瑞鳳「……………」
瑞鶴「……………」
陽炎「司令………」
提督「こればかりはしょうがない。あれだけの事を私はやったんだ。今回は緊急事態という事で私が指揮を執っているが、この戦いが終われば招集がかかる。下手したら軍法会議にかけられる可能性もある」
瑞鶴「軍ぽっ!!?」
提督「まだそればかりは分からないよ。しかし、私がこの鎮守府から外されるのは間違いないだろう」
提督「もしも…この戦いを乗り切り私が居なくなったら君達がこの鎮守府を支えてくれ」
陽炎「やだ!!私は司令についていく!!何があっても!!!!」
瑞鶴「私も提督さんに着いていく!!例え牢屋だろうが地獄だろうがどこでもいい!!」
提督「無理だ。軍属の者が勝手に軍から消えるなど許されない。ましてや三人は最も練度の高い艦娘だ。大本営から追っ手がかかって連れ戻されるのは目に見えている」
瑞鶴「だったら解体されて軍を辞める!」
陽炎「解体なら司令が出来るはず!!」
提督「それも無理だ。解体は大本営か元帥殿の許可が必要だ。間違い無く弾かれる」
陽炎「そんな………」
瑞鶴「こんなのって……ないよ……」
提督「すまない……分かってほしい」
瑞鳳「瑞鶴、陽炎ちゃん。提督が困っちゃうよ……」
陽炎「瑞鳳さんは嫌じゃないの!?司令が私達の前から居なくなっちゃうのよ!!」
瑞鳳「私だって…」
瑞鳳「私だって嫌に決まってるよ!!!!だけど、提督はそれを我慢して受け入れているの!!一番辛いのは提督なのに!!!!」
瑞鳳「一からこの鎮守府を作り上げて、みんなを………私達を大事に育ててくれた!」
瑞鳳「なのに…私達を助ける為に離れる事になった……の……」グスッ
瑞鳳「引き止めれば引き止めるほど提督が辛くなる…だから……止めてよ…!!!」
提督「瑞鳳。もういい」
瑞鳳「提督……」ポロポロ
提督「私はお前達を護ることが出来た。それだけで充分だ」
提督「瑞鳳、瑞鶴、陽炎。私に悔いは無い。だからそんな顔をしないでくれ」
提督「それに、まだ別れの時では無い。話は戦いの後にゆっくりしよう」
提督「……行くぞ」
既に因縁のレイテを越えることが出来た
あと一日で本土に辿り着ける地点まで来ることが出来た
やっとここまで来れたのだから
二度と歴史を繰り返す訳にはいかない
あと少し…あと少し
あと少しで故郷に帰る事が出来る
みんなが待つ鎮守府へ帰る事が出来る
「あと少しですわ。帝國海軍の底力を見せつけてやりますわ」
もう何度目になるか分からない奮起
絶対にたどり着いてみせる
今度こそ帰れるんだ
ふと…空を見上げると…………
敵の偵察機が………………
今日はここまでです!!
またいつか来ますね!
乙
・・・は、いいんだけど
>>422
>提督「そうだ。夕張が最も適任だからな。随伴艦は響、雷、文月の計4隻だ」
>提督「だから、少しでも多くの戦力が必要となる。電はこの鎮守府で最古参の艦娘だ。練度も最も高い。それが電を引き抜いた理由だ」
>>424
提督「第二艦隊は陽炎を旗艦に、不知火、初風、浦風、野分、舞風、夕立、春雨、響」
提督「第三艦隊は夕張を旗艦に、雷、電。第三艦隊は遊撃部隊として動いてもらう」
編成が変わっちゃってるような・・・
>>429
oh…フミィを書き忘れた………
すみません、完全に自分のミスです……
修正
第三艦隊は夕張旗艦で雷、電、文月の4隻です
脳内補完お願いします
提督「第二艦隊!!」
陽炎「はい!!」
提督「敵艦隊が硫黄島付近を突破した!」
提督「これより瑞鳳、瑞鶴両空母主導による波状攻撃を仕掛ける!!第二艦隊は対空戦闘準備!!それと絶対に潜水艦の注意を怠るな!!」
陽炎「はい!!」
陽炎「みんな!10cm連装高角砲と94式高射装置、そして機銃の準備!!敵機が来るわよ!!」
浦風「対空戦闘ならうちに任しとき!!」
不知火「不知火も妹達に負けていられませんね」
舞風「盆踊り!盆踊り!!ダンス!!!!全力で舞うわよ〜!!ね!野分!!」
野分「そうね…今日は私も一緒に踊ろうか」
舞風「のわっちノリがいいねぇ!!初風お姉ちゃんも一緒に踊るぅ?」
初風「私は遠慮しておくわ」
舞風「えぇ〜!!!!」
夕立「夕立、早く突撃したいっぽい!!」
春雨「夕立姉さん、それはまだ早いです」
響「ハラショー」
夕立「ほら!響ちゃんだって!」
響「ハラショー」
春雨「響さん、どうしたのです?なんかちょっと変な気が…」
響「いや、何となくやってみたかっただけだよ…問題ない。スパシーパ……」
春雨「あ、はい……」
陽炎「はいはい!お喋り終わり!!」パンパン
陽炎「みんな、13号を起動!!気を引き締めて!!」
瑞鳳「みんな、行くわよ!!基地航空隊のみんなも私達と同調して!!」
艦戦妖精「マカセロ!!」
艦攻妖精「マケナイ!!」
艦爆妖精「イックヨー!!」
瑞鳳「みんな、本当のみんなを隠さなくていいよ。もう私と瑞鶴はみんなの事知ってるから」
艦戦妖精「ン?」
艦攻妖精「ナンノコト?」
瑞鳳「ね、瑞鶴?」
瑞鶴「ええ。………航空隊のみんな。『昔はありがとね!』そして今日もよろしく!!」
妖精達「!!?」
艦爆妖精「へー」
艦攻妖精「知っていたのか」
艦戦妖精「なら、仮面を装う必要はないな」
艦攻妖精「俺たちに任せな!!」
艦爆妖精「奴ら全員ぶっ殺してきてやる!!」
瑞鳳「よろしくね!!」
瑞鳳「そろそろ時間ね!第一攻撃隊、発進準備!!」
艦戦妖精「エンジン始動!!機器類問題なし!!」
艦攻妖精「航空魚雷搭載確認!!良し!!」
艦爆妖精「瑞鳳の姉ちゃん!!準備完了だ!!」
瑞鳳「基地航空隊のみんなは?」
艦爆妖精「任せろってんだ!!」
瑞鳳「うん!!瑞鶴?」
瑞鶴「私も大丈夫!!いつでもいける!!」
瑞鳳「行くわよ!!第一次攻撃隊!発艦!!!!」バシュッ
瑞鳳「基地航空隊も発進!!航空母艦航空隊と空中集合して隊列作成!!」
瑞鶴「いっけぇ〜!!!!!!!」
艦戦妖精「こちら緑小隊!!敵編隊を発見!!」
艦戦妖精「了解!!こちらも確認した!!」
艦戦妖精「こちら青小隊!!敵編隊の右翼に突撃する!!」
艦戦妖精「了解!!俺たち赤小隊は敵編隊の左翼を叩く!!」
艦戦妖精「黄小隊だ!!中央は俺たち震電隊に任せろ!!」
艦戦妖精「青小隊、交戦に移る!!」
艦戦妖精「艦攻、艦爆は戦闘空域を離脱しろ!赤小隊が護衛につけ!」
艦戦妖精「了解!!」
艦戦妖精「青小隊三番機から隊長機へ!敵機、こちらの艦爆へ向かってます!!」
艦戦妖精「食い止めろ!!何としてでも護り切れ!!」
艦戦妖精「了解!!!!おら!!俺たちが相手だ!!逃げるんじゃねえ!!」ズダダダダ
艦戦妖精「一機撃墜!!次!!」
艦戦妖精「こちとらも青小隊に負けてられねえぞ!!中央をぶっこぬいてやれ!!」
艦戦妖精「ぐっ!!?」
艦戦妖精「どうした四番機!!」
艦戦妖精「すまねえ、被弾した………」
艦戦妖精「おい!!」
艦戦妖精「また……靖國で……あ…ぉ……」ズドーン
艦戦妖精「くそぉ!!!!野郎!絶対に殺してやる!!」
艦爆妖精「こちら瑞鳳艦爆隊!!敵艦隊発見!!」
瑞鳳「やっぱり………」
瑞鶴「ミッドウェーにいた空母!!?」
瑞鳳「もう修復は終えてる…」
瑞鳳「遠くて私からはサポート出来ない!命中率は落ちるかもだけど、頑張って!!」
艦爆妖精「そこで当てるのが俺たちの腕の見せどころよ!!瑞鶴所属の奴らも準備はいいか!?」
艦爆妖精「もちろんだ!高橋隊!!爆撃開始!!目標敵空母!!全員生きて戻れよ!!翔鶴型の誇り見せてやるんだ!!」
艦攻妖精「村田隊!!雷撃準備!!!!艦爆隊と連携を取れ!!」
艦攻妖精「高度20!15!!10!!!!まだ行ける!!7!!!今だ!!!!魚雷投下!!」
ズドーン!!!
艦爆妖精「どうだ!!殺ったか!!?」
艦爆妖精「敵空母に命中弾!!なれど飛行甲板破壊には至らず!!」
艦爆妖精「クソッ!!一度補給に戻るぞ!!撤退!!!撤退!!!!!」
艦戦妖精「敵の追っ手が来やがった!!全機、迎撃せよ!!!!」
提督「瑞鳳!瑞鶴!!艦載機の補充を!!」
瑞鳳「はい!!」
瑞鶴「分かった!!」
提督「第一次攻撃隊が戻る前に第二次攻撃隊を発艦させるんだ!!」
瑞鳳「急いで!!」
瑞鶴「もちろん急いでるって!!」
瑞鳳「敵の奇形空母を何としても落とすの!!そうしないと勝てない!!」
瑞鶴「絶対に勝つんだから!!」
瑞鳳「次で決めるわよ!!第二次攻撃隊発艦!!」バシュッ
瑞鶴「早くしないと第一次攻撃隊が戻って来るわよ!!」バシュッ
瑞鳳「それまでには間に合う!!」バシュッ
瑞鳳「ううん、間に合わせる!!」バシュッ
瑞鶴「基地航空隊も発艦して!!全艦載機空中集合!!」
瑞鶴「敵に体制を整える暇を与えるな!!」
陽炎「対空電探に感あり!!来たわよ!!対空戦闘始め!!」ズダダダダ
夕立「ブンブンブンブン蝿みたいに煩いっぽい!!」ズダダダダ
不知火「落ちろ…落ちろ!!」ズダダダダ
初風「やだやだ。ほんと、艦載機ってのは嫌」ズダダダダ
舞風「ワンツー!!ワンツー!!それっ!大きく回ってターン!!」
野分「舞風は右!私は左!!」
舞風「シンクロだ〜!!」
野分「撃てー!!!」ズダダダダ
舞風「それ〜!!!!」ズダダダダ
浦風「野分と舞風は仲がいいのぉ〜」
浦風「うちも負けてられんなぁ!」ズダダダダ
響「ウラー!」ズダダダダ
春雨「春雨だって!!キャー!!」
夕立「春雨、大丈夫っぽい!?」
春雨「だ、大丈夫です!!近くに爆弾が落ちただけですから!!」
夕立「なら良かったっぽい!!」ズダダダダ
提督「陽炎!!」
陽炎「何!?」
提督「第二次攻撃隊が敵空母の取り巻きを全艦撃沈した!!」
陽炎「じゃあ私達は空母を狙えばいいのね!?」
提督「そうだ!!これから艦戦隊をその海域に向かわせる!!到着したら対空戦闘を中止し敵空母の撃沈へ向かえ!!」
陽炎「任せて!!」
陽炎「みんな!!あと少しで味方の艦戦隊が到着する!!あともう一踏ん張りよ!!」ズダダダダ
舞風「了解〜!!さあ、ラストスパート行っちゃうよ〜!!」ズダダダダ
夕立「早く突撃したいっぽい!!」
響「あと少しだよ…我慢して」ズダダダダ
夕立「ぽい!!」ズダダダダ
………………
「予想が正しければ多分ここら辺のはずなんだけれど…」
島が多い沖縄の方から来ると読んでいたが違ったのだろうか
もしも瑞雲を飛ばしていたのだとしたら、航続距離からしてもここら辺のはず…
私は不安に駆られるが、その不安を無理矢理飲み込む
私は合ってる。熊野なら必ずこの海域を通過するはずだ
そう信じ込み顔を前に向ける
すると
「ん?」
水平線の手前で何やら飛んでいる
「………あれは!!?」
なにやら飛び交う黒い点々が
「あ…………!!!!」
そして、やっと見つけた
ずっと捜し求めていた少女を
「ッ!!!!!!!」
私は叫ばずにはいられなかった
「熊野!!!!!!!!!」
その少女の名を
今日はここまでです!
まずは一言…
夕張が喋ったぁぁぁぁぁぁぉぁぁぁあ!!
うちの鎮守府で最高翌練度の一人なので感極まってます(笑
そして、例の件も含めて、自分は3話は賞賛しております。(自分も○○ちゃん大好きですが…)
言いたいことは色々ありますが、これ以上はネタバレになっちゃうんでやめておきましょう…
またいつか来ますね!
アニメに三式弾ネタ持ってかれた………どうしよう……
了解です
来月はづほとのラブコメ「瑞の海、鳳の空」がスニーカー文庫から出ますな
ヒューン ズドーン!! ズダダダダ
熊野「やっとここまで来れましたのに、一体何ですの!!?」
熊野「折角…折角あと少しで日本ですのに!!」
熊野「もう、機銃の弾も残っていないですわ…こうなったら回避で凌ぐしかありませんわね」
熊野「急降下が始まりましたわ!!今!!」グルッ
バシャーン!! バシャーン!!
熊野「よし…次も……」
バシャーン!!
熊野「ひゃぁぁぁ!!?」
熊野「し、至近弾ですの!?助かりましたわ…」
熊野「しかし…これでは……」
熊野「!!!?後ろから爆撃機隊が!!!?マズイですわ!!」
熊野「間に合…!!」
ズドーン!!!
パンッ
熊野「三…式弾………?」
熊野「まさか…」
比叡「熊野ぉ!!!!!!!!」
熊野「比叡!!!!」
比叡「良かった!!!間に合って本当に良かった!!!!」
比叡「熊野が生きてて良かった!!」
熊野「私も良かったですわ!私を見捨てないでいてくれましたのですわね」
比叡「当たり前だよ!!絶対に生きてるって信じてたから!!」
熊野「ありがとう、比叡。私、感極まって涙が出てきそうですわ」
熊野「しかし…」
比叡「あの深海棲艦を倒してからでしょ?」
熊野「私は…もう弾薬が全く残ってませんわ。なので…」
比叡「熊野は私の後ろにさえ居てくれればいい!絶対に彼奴等は私が倒してみせる!!」
熊野「申し訳無いですわ…」
比叡「それは私の台詞!ねえ、熊野。帰ったら一緒に美味しいものを食べに行こう!」
熊野「よろしくてよ!」
比叡「うん!!じゃあ、まずは……奴等を倒す!!」ジャキッ
比叡「第一斉射始め!!」ズドーン!!
陽炎「電探に感あり…みんな!!敵空母が近いわ!!対空射撃の手を緩めないで!!」
陽炎「駆逐艦は一撃で沈むことがあるから!!ほら、前方に艦載機群来たわよ!!」
陽炎「あと少しで肉薄出来る!!肉薄さえ出来ればあとは魚雷を叩き込むだけだから!!気合い入れて行くわよ!!」
不知火「了解…」
陽炎「ねぇ、不知火…」
不知火「何ですか?陽炎」
陽炎「もしもなんだけど、私に何かあったら不知火が艦隊を指揮して」
不知火「何を言っているのですか?」
陽炎「もしもの話よ、もしもの」
不知火「……お断りします」
陽炎「ありが…はっ!?」
陽炎「何で!!?」
不知火「陽炎が沈まなければいい話ですから。沈む前から沈む話なんてしたら縁起が悪いのでは?」
不知火「そもそもこの国には言霊信仰のいうものがあってですね、口に出した」
陽炎「もういい!もういいから!!こんな時に変な説教しないでよ!!」
不知火「それでいいんです。陽炎はそれでいいんですよ」
陽炎「もう…シリアスな話をしようとして損したわ」
不知火「陽炎は陽、不知火は陰。陽炎が陰になる必要はありません。なので陽炎は陽炎らしくそのまま呑気なままでいて下さい」
陽炎「………それ、私の事貶してるわよね?」
不知火「いえ、褒めてます」
陽炎「……まあいいわ………」
陽炎「帰ったら絶対に問い詰めるから。覚悟なさい?」
不知火「いいですよ」
陽炎「もしも逃げたらあんたに九十三式酸素魚雷叩き込むからね。約束よ」
不知火「受けて立ちます」
舞風「陽炎お姉ちゃん!!さっきからブツブツ言ってどうしたの〜?」
陽炎「あ、何でもないわよ!!ほら、不知火、そうだよね?」
不知火「そうですね」
舞風「へんなの〜」
陽炎「さて、そろそろ動き回るわよ!!」
陽炎「全艦、之字運動!!前との間隔はそのままを維持しなさいよ!」
陽炎「絶対に敵空母に魚雷を叩き込むわよ!!陽炎についてらっしゃい!!」
夕張「予想地点はこの辺のはずなんだけれどな」
雷「羅針盤はこの方角を指しているわ!」
電「なのです」
文月「そろそろつくの〜?」
夕張「それは分からないかな」
文月「え〜!!」
夕張「任務は熊野さんの救出だからね。見つからないことには何とも…」
電「あれ?」
夕張「どうしたの?電ちゃん」
電「水上電探に反応が…ある…のです?」
夕張「反応?」
電「はい…何隻か……」
夕張「何隻か…?」
夕張「…………」
電「…………」
夕張「…………!!」
電「…………!!」
夕張「ねえ、電ちゃん…まさか…」
電「はい!もしかしたら…」
夕張「みんな!!最大戦速!!!!もしかしたら熊野さんが追われてるかもしれない!!」
電「なのです!!!!」
文月「ふわぁぁぁ!!?いそぐんだよね〜?え〜い!!」
電「雷ちゃんも急ぐのです!」
雷「分かったわ!!ねえ、電」
電「はい?」
雷「今回も助けるわよ!!」
電「!!」
電「絶対に助けましょう!!」
雷「見ててね工藤艦長!!私、また助けるわ!」
ズドーン!!
比叡「くっ!?」
比叡「第十六斉射始め!!」ズドーン!!
リ級「…」サッ
比叡「ちょこまかと逃げて…」
ル級「……」ズドーン!!
比叡「きゃあ!!」
比叡「機銃が…でも、まだ戦える!!」
熊野「もう…もう逃げて……!!熊野は…熊野はここまで来ることが出来ただけでも充分なのですわ!!しかも仲間が助けに来てくれたのですから!!」
比叡「絶対に逃げてたまるか!!私はもう二度と後悔はしたくない!!」
比叡「それに、敵艦載機の第一次攻撃隊の攻撃は凌いだんだからまだ勝算はある!!」
比叡「第十七斉射!!」ズドーン!!
リ級「」
比叡「よし!!敵重巡大破炎上!!」
比叡「残りは戦艦1と重巡2!!」
比叡「このまま押し切って…」
ル級「…」ジャキッ
比叡「!!?」
比叡「マズイ!!」
夕張「敵艦隊発見!!砲撃開始!!」ズドン!!
電「なのです!!」ドン!
雷「てぇ〜!!」ドン!
文月「これでもくらえ〜」ドン!
ル級「!!?」
夕張「弾幕を途切れさせないで!!敵に反撃の猶予を許さないように!!」ズドン!!
雷「はわわわわ!!敵がこっちに砲塔を向けて来たのです!!」
ル級「…」ズドーン!!
夕張「全艦取り舵!!」
雷「分かったわ!!」
バシャーン!!
文月「ふわぁぁぁぁぁ!!?」
夕張「怯まないで!!もっと接近するからね!!」ズドン!!
電「はい!!」ドン!
雷「この雷様が敵をやっつけるんだから!!」
文月「ふみぃ!!ふみぃ!!」
電「文月ちゃん、突然どうしたのです!?」
文月「だって〜こわいんだもん〜!」
電「そうなのですか…」
夕張「そろそろ魚雷の有効射程距離に入るわよ!!」
夕張「全艦!!魚雷発射準備!!目標、敵戦艦!!」
夕張「撃てぇ!!」バシュッ
電「魚雷発射!なのです!!」バシュッ
雷「発射ぁ!!」バシュッ
文月「ぎょらいはっしゃぁ〜」バシュッ
ル級「」
夕張「敵戦艦、船体が真っ二つ!!やった!!」
文月「ふわぁぁぁぁぁ!!?」
電「はわわわわわ!!!」
雷「ちょっとグロいわね…」
夕張「次発装填急いで!!次は敵重巡よ!!」
ドッカーン!!
リ級「」
夕張「比叡さんの砲撃ね。流石は戦艦。火力が違うな〜」
夕張「ほら、比叡さんに負けてられないよ!魚雷発射準備!!撃てぇ!!」バシュッ
ズドーン!!!
リ級「」
夕張「敵艦隊殲滅を確認!!ソナー、稼働開始!!敵潜水艦を警戒!!」
電「ソナーに感なしなのです!」
夕張「了解。みんな、比叡さん達と合流するよ!着いてきて!!」
夕張「比叡さん!!!!熊野さん!!!!お待たせしましたぁ〜!!!!」
比叡「勝った…」
熊野「ええ…」
比叡「熊野……これで帰れるよ」
熊野「ええ…」
比叡「熊野……これでまた一緒にいられるよ」
熊野「ええ…」
夕張「お待たせしました〜!」
夕張「熊野さん、大丈夫ですか?比叡さんも」
熊野「大丈夫とは言い難いですが、お陰様でまだ生きているようですわ」
夕張「ちょっと機関周りのチェックさせて下さいね〜……って凄い酷使しましたね!?これじゃあいつ壊れてもおかしくないですって!!」
熊野「それは…まあ…」
夕張「応急修理をいまから施すので、少し待ってて下さい!!」
熊野「お、お願いしますわ」
夕張「これをこうして…えい!!」バチッ
熊野「ひゃぁぁぁ!!?」
熊野「な、何をしてるんですの!!?」
夕張「気にしないで下さい!」
熊野「無理に決まってますわ!!」
夕張「っと…終わった〜」
夕張「応急修理完了!これでさっきよりはスピード出せる筈ですよ?」
熊野「へ?…あ、か、感謝しますわ」
夕張「どういたしまして!」
夕張「では、帰りますよ!鎮守府へ!!」
熊野「ええ!!」
夕張「あ、比叡さんは多分お咎めがあるんで覚悟しておいて下さいね」
比叡「ヒエェェェェ〜!!?」
今日はここまでです
間が空いてしまったのでいつもの倍投稿しました
さて、あと3時間ぐらいでアニメの時間ですね
今日こそは、ずいずいコンビ出てきて下さい!!
あと陽炎ちゃんやメロンちゃんもいっぱい出てくれれば嬉しいです
>>449
もちろん予約していますとも!
ちなみに、2月には鶴翼の絆4が発売して、3月には陽炎、抜錨します!が発売ですね(ステマ)
またいつか来ますね!
三式弾ネタは割り切って使っちゃいました
乙です
今日初めてまとめSSから一気に拝見させていただきました、続きも楽しみにしています。
頑張ってください
>>462
ありがとうございます!!物語はあと少しだと思いますが、頑張っていきます!!
一応ですが、sageは名前欄ではなくて、E-mail欄に入れるといいですよ〜
陽炎「敵空母、肉眼で確認!!」
不知火「しかし、敵艦載機の守備が多すぎますね…」
陽炎「多分ここの距離魚雷を発射しても艦載機にやられる…」
不知火「2隊に分けますか?」
陽炎「左右から挟撃か…」
不知火「はい。このまま突っ込むよりは可能があるのでは」
陽炎「だけど、そうすると一隊における対空能力は半減するわね」
不知火「それは…そうですね…」
陽炎「各個撃破されるリスクをとるか、このまま足踏みすることになるリスクをとるか…」
陽炎「……………」
浦風「陽炎姉さん、ウチらの事を信じてくれん?ウチらぁ陽炎型。昔も激戦を潜り抜けてきたんじゃけぇ、そう簡単にやらりゃぁせんよ」
舞風「陽炎お姉ちゃん!舞風は大丈夫だよ!!野分もいるしね!!」
野分「そうね。舞風、一緒にもう少し踊るわよ」
初風「姉さんの好きにしたら。その結果がどうでも私は文句は言わないわ」
響「私は陽炎型じゃないけど、信頼してくれていいよ」
夕立「夕立、頑張るっぽい!」
春雨「私も夕立姉さんについて行きます!!」
陽炎「みんな…」
陽炎「不知火、隊を二分するわ。旗艦を任せたわよ」
不知火「お任せ下さい」
陽炎「舞風と野分、初風は私の隊に!浦風と夕立、春雨、響は不知火の隊に!」
陽炎「不知火達は右側から回り込んで!私達は左側から回り込む!」
不知火「接近出来たら魚雷を発射ですね」
陽炎「一発必中でよろしく」
不知火「二水戦の誇り、お見せします」
陽炎「無茶は…するなとは言わないけど、死ぬような事だけはしないで」
不知火「流石に不知火は神通さんのようなことはしませんよ」
陽炎「実践であんなことしてたら命が幾らあっても足りないわ…」
不知火「では、陽炎。行きますよ…」
陽炎「そうね。さあ、行くわよ!!」
陽炎「第二艦隊、第一水雷戦隊と第二水雷戦隊に別れて!!第二艦隊旗艦もとい第一水雷戦隊の旗艦は私!第二水雷戦隊の旗艦不知火に委譲!!」
陽炎「全艦突撃開始!!!!」
「「「了解!!!!!」」」
陽炎「もう!!敵の艦載機が邪魔!!」
初風「9時の方向から敵艦爆接近!!」
陽炎「対空砲火9時の方向へ!!撃てぇ!!」ズダダダダ
野分「敵艦攻3時の方向から接近!!!」
陽炎「点と面の同時攻撃!!?」
初風「どうする?両方回避は至難の技よ?」
陽炎「貴女達は先に行って。私が食い止める」
野分「なっ!?」
舞風「それは危険すぎるよ!!」
初風「……それが一番の選択かもね」
舞風「初風お姉ちゃん、どうして!!?」
初風「このままだと全滅する可能性があるわ。だけど一人が囮になれば全滅は間逃れる」
初風「だから…」ドンッ
陽炎「わっ!!?」
初風「私が残るわ」
陽炎「それは私の仕事よ!!」
初風「今いる陽炎型で一番最初に沈むのは私の仕事よ」
陽炎「あんた…」
初風「まあ、もしかしたら生き残れるし、泣き言は無し。沈んだら泣いて頂戴」
初風「それに陽炎姉さんは艦隊旗艦。簡単に沈まれたら困るのよ。ついでに言えば、司令だって悲しむわよ」
陽炎「…………人を切り捨てるのって凄い勇気がいるのね…比叡さんの気持ちが分かるよ…」
初風「ほら、うじうじしている暇は無いわ。行きなさい」
陽炎「初風。一つ約束させて」
初風「何よ?」
陽炎「もしも死んだら一生恨んでやる」
初風「あら、怖い怖い。妙高姉さんと同じくらい怖いわね」
初風「死んだら一生恨んでくれて結構よ。そしたら陽炎姉さんが死ぬまで化けて出てやるから」
陽炎「それはごめん被りたいわ」
初風「そ」
陽炎「だから、そうならないように努力して」
初風「そうするわ」
陽炎「舞風、野分、行くわよ!」
舞風「初風お姉ちゃん…死なないでね…」
野分「初風姉さん…」
初風「二人とも陽炎姉さんを支えてあげなさい。今多分泣きそうだから」
初風「それじゃ、私も逝くわ。バイバイ」
初風「さて、どうしたものか…」
初風「大半が私に集まってきたけど、ちょっと全部捌くのは難しいわね」
初風「こうなったら運に任せるしかないか…」
初風「だけど、私って運わるいのよね…」
初風「魚雷で舵取れなくなったり首と胴体チョンされたり、その直後に撃たれたり…」
初風「ホント、ついてないわね〜」
初風「まあ、いいか。人事を尽くして天命を待つってね。いや、この場合艦事の方がいいのかしら?」
初風「って、な〜に馬鹿な事を考えてるんだろ」
初風「敵艦爆隊、急降下。艦攻隊は魚雷投下体勢…」
初風「私もこれまで…かな?」
初風「みんな………がんばれ…」
今日はここまでです!
俺も陽炎の手袋をぶつけられたいです
またいつか来ますね!
ズダダダダ ズバン
初風「えっ!?艦爆隊が…」
初風「っ!!魚雷回避!!」
シュー
初風「回避出来た!!一体どういうこと!?」チラッ
初風「零戦…52型…?どうして零戦が……確か全部烈風と紫電改、震電だったはずなのに…」
初風「ん?電文……?」
初風「……アトハマカセロ………」
初風「…………誰?」
初風「てか、なんで機体の後部がピンクになってるのよ!!?」
陽炎「不知火!第一水雷戦隊は敵空母の側面に到達!!いつでも魚雷は撃てるわ!」
不知火「不知火の隊も反対側に到達しました」
陽炎「お互い射線に入らない場所まで移動したら魚雷発射するわよ!いいわね!?」
不知火「お任せ下さい」
陽炎「魚雷発射まであと10…7…5…3、2、1発射!!」バシュッ
ズドーン!!
陽炎「敵空母大破!飛行甲板も内側からの衝撃で穴が空いたわ!!これで新たな射出は不可能よ!!」
野分「陽炎姉さん。次発装填を」
陽炎「言われなくても!!準備完了!!」
陽炎「次発装填機能を持つ艦は魚雷発射!!」
陽炎「酸素魚雷一斉射!!」バシュッ
ドカーン!!
空母凄姫「」
舞風「やったー!!敵空母轟沈!!」
陽炎「敵の残存の艦載機に気をつけて!!戻る場所がない敵機が何をしてくるか分からないわよ!!」
野分「了解」
陽炎「不知火達も気をつけて!!気をぬくんじゃないわよ!」
不知火「大丈夫です。不知火にお任せ下さい」
初風「まったでっかい花火をあげたわね」
陽炎「初風、遅かったね。敵はもう食っちゃったわよ?」
初風「お待たせ。悪かったわね」
初風「どうやら、死にそびれたわ」
陽炎「それは結構。あんたを呪う手間が省けたわ」
初風「私も化けて出る手間が省けたわ」
陽炎「馬鹿な妹ね」
初風「お節介で寂しがりやで、それでいてシスコンな姉が何を言うのよ」
陽炎「うるさい!」バシン
初風「痛い!」
陽炎「姉の愛の鉄拳よ」
初風「それでいて脳筋。たまったもんじゃないわ」
陽炎「はーつーかーぜー!」
初風「ほら、まだ敵機がいるんでしょ?それに提督や他の隊に報告は?」
陽炎「あっ!そうだ!!司令に報告しなきゃ!」
陽炎「褒めてくれるかな!」
初風「ほんと、提督が大好きなのね…」
夕張「分かりました〜」
夕張「みんな、戦闘は終わったみたい!駆逐艦のみんなが敵空母をやっつけてくれたみたい!」
雷「ほんと!!?みんな偉いわ!!」
文月「ほんと〜すご〜い!!」
比叡「陽炎ちゃん達やるわね」
熊野「あの空母を…」
電「駆逐艦だけで空母や戦艦を倒すなんて凄いのです!!」
夕張「戦艦?空母とは聞いたけど戦艦なんて言ってなかったけど?」
電「?おかしいのです」
夕張「どうして?」
電「青葉さんは沢山の被弾痕があったのです!それもかなり大型の砲なのです!」
比叡「確かに…」
夕張「どういうこと…?」
夕張「ちょっと待ってて…」
夕張「あ、陽炎ちゃん聞こえる?」
夕張「ねえ、さっきの報告ってまだ提督に話してない?」
夕張「話した?そう?で、提督は何て言ってたの?」
夕張「索敵を続けろって?うん。うん。分かった。ありがとね」
夕張「いや、青葉の傷跡が大型の砲のものだったらしいから…」
夕張「気をつけて。嫌な予感がするから…」
夕張「うん。また鎮守府で…」
夕張「電ちゃん。ちょっとマズイかも…」
夕張「敵戦艦、多分まだ何処かにいる…」
瑞鳳「提督。陽炎ちゃん達に伝えなくてよかったの?」
提督「まだ早い。もしもこの事を陽炎達が知ったら、戦艦探しに躍起になって目の前のことが疎かになるだろう。そんなことでまだ残っている敵の攻撃機や爆撃機に奇襲されたなんてなったら悔やんでも悔やみきれん」
瑞鶴「確かに…」
提督「とはいえ、敵の索敵などを全て二人に任せてしまうようで申し訳ない」
瑞鳳「いえ…」
瑞鶴「成功したらご褒美だからね!」
瑞鳳「瑞鶴!?」
提督「考えておくよ」
瑞鳳「提督!!?」
瑞鶴「絶対だからね!」
瑞鶴「で、何処に敵はいると思うの?」
提督「敵は空母を囮にしていたと仮定すればだが、必要以上に空母を北方に置いていた」
提督「そして、南経由で捜索していた夕張達は何も見ていなかった。すると…」
瑞鳳「東…」
提督「そう考えるのが自然だ」
瑞鳳「今から索敵機の半数を東に向かわせます」
提督「頼む」
今日はここまで!
2/7開始のイベントは、駆逐と軽巡パラダイスになりそうですね。自分は舞風とフミィを中心にそえて乗り切る所存でございます。
またいつか来ますね!
瑞鳳「敵艦隊発見!!」
提督「敵の編成は?」
瑞鳳「駆逐2!正規空母1!戦艦1…それと正体が不明な艦……恐らく戦艦が2…」
提督「はっきりしないな」
瑞鳳「偵察機が撮影した画像をそちらに送ります」
提督「これは……戦艦…なのか…?」
提督「このサイズの砲は41センチなんてもんじゃないぞ!?46センチ……大和型と比べていい勝負じゃないか…」
提督「それも二隻……冗談じゃない…」
瑞鳳「提督、どうしますか?」
提督「航空隊を攻撃に向かわせろ。まずは随伴艦を落とせ。特に空母を先に狙え」
提督「もう少しで本土爆撃可能距離に入ってしまう。だから航続力が勝るこちらの機体で
先に叩くんだ」
瑞鳳「了解!!」
瑞鶴「瑞鳳!私に空母は任せて!その代わり敵上空の制空権争いと駆逐艦は任せた!」
瑞鳳「分かった!じゃあ基地航空隊の艦戦は私が多めに指揮するから!」
瑞鶴「よろしく!」
瑞鳳「瑞鳳の航空隊が敵艦隊上空に到達!!」
瑞鳳「敵空母艦載機と交戦に入ります!!」
瑞鶴「瑞鶴の航空隊はあと少しで到着する!低空の安全を護って!」
瑞鳳「艦戦隊は敵航空隊の戦闘機を抑えて!!艦爆隊は三隊に別れて各駆逐艦と戦艦へ急降下爆撃を!!護衛の烈風は絶対に艦爆隊を護りぬいて!!」
瑞鶴「瑞鶴の航空隊戦闘海域に到着!!いくわよ!!」
瑞鶴「全艦載機に告ぐ!!それぞれの隊を2隊に分けて!!」
瑞鶴「片方は空母の南方から!もう片方は空母の北方から挟み込んで!!」
瑞鶴「よし!全機、高度20mをキープ!!速度も揃えて!!」
提督「艦攻どころか艦爆、艦戦もだと!?」
提督「瑞鶴!その戦法はなんだ!!?」
瑞鶴「いつものことよ!」
瑞鶴「敵の意表を突く!!ただそれだけ!」
瑞鶴「これが瑞鶴の新戦法よ!!」
瑞鶴「絶対に一撃で仕留めてやる!!」
艦爆妖精「さて、反跳爆撃の時間だ」
艦戦妖精「俺らは相手の目眩ましだ。攻撃開始の合図で回転数を上げて敵の顔面に機銃を斉射してやれ」
瑞鶴「艦爆隊、半数は上昇!!そしたらそのまま敵空母に爆撃開始!」
瑞鶴「残りの半数は反跳爆撃!!艦攻の攻撃に合わせて!!」
瑞鶴「全機、作戦開始!!」
艦爆妖精「よっしゃ!!俺は上昇する!!お前らは上手くやれよ!!」
艦爆妖精「俺、艦攻乗りじゃないんだが…」
艦攻妖精「航空魚雷の投下準備完了!!いつでもいける!!」
艦戦妖精「行くぞ!!敵の目をこの機銃で潰してやれ!!」ズダダダダ
ヲ級「!!?」
艦戦妖精「怯んだ!!今だ!!」
艦攻妖精「魚雷発射!!!!」ザブン
艦爆妖精「魚雷投下!!優しく敵の横っ腹に穴を開けてやれ!!」
艦爆妖精「爆撃開始!!飛行甲板を破壊するぞ!!」
ズドーン!!!!
ヲ級「」
瑞鶴「敵空母撃沈!!」
瑞鳳「瑞鳳の航空隊も敵駆逐艦2隻を轟沈させました!!」
提督「戦艦は?」
瑞鳳「主砲を一基破壊しましたが、それ以外はまだ健在です」
提督「了解。航空隊は一度帰投させよ」
瑞鳳「航空隊帰投!予備機は魚雷装填!!」
瑞鶴「基地航空隊の予備機も魚雷装填!!」
提督「これより水雷戦隊に敵艦隊の座標を伝える」
提督「瑞鶴、瑞鳳は攻撃隊の編成を急げ」
提督「秋月は二人のトンボ釣りを行ってくれ」
提督「陽炎!」
陽炎「は〜い〜?」
提督「新たな敵艦隊を発見した。駆逐二隻と空母は瑞鶴と瑞鳳が撃沈した。残りは戦艦3隻だ。いけるか?」
陽炎「もちろんよ!」
提督「座標を今送った。すぐに迎撃に入ってくれ」
陽炎「了解!!」
陽炎「全艦新たな敵艦隊を発見したわ!!食い止めに行くわよ!」
瑞鶴「航空隊はもう少し時間がかかりそう」
提督「分かった」
陽炎「それなら私達で頑張るわ!!」
陽炎「この陽炎がやっつけちゃうんだから!」
不知火「陽炎、行きましょう」
陽炎「最後の一踏ん張りよ!」
……………
陽炎「見えた!!」
陽炎「敵艦隊発見!!」
不知火「情報通り化け物戦艦2、主砲を一基破壊された戦艦1ですね」
初風「これからどうするの?」
陽炎「戦闘力が半減している戦艦は後回しでいいわ。まずは化け物1隻を落とす!!」
陽炎「日が落ちて来ているから航空隊もあと一回の支援が多分限界。残った敵は夜戦で倒す!」
初風「作戦もへったくれもないわね」
陽炎「もちろんさっきみたいに二隊に分ける!不知火、頼んだわよ!!」
不知火「了解しました」
陽炎「全艦突撃開始!!」
今日はこれまでです!
あと一時間半で艦これアニメですね。今日は瑞鶴が出るやらなんやら
瑞鶴が可愛かったらテンションが上がって明日投稿すると思います。
更新が無かったら…2/6開始の冬イベクリアするまで待ってて下さい。数日で終わらせますから
戦艦棲姫「………」ドッカーン!!
陽炎「アブッ!!?なんて射撃精度なの!?」
戦艦棲姫「………」ドッカーン!!
陽炎「舞風!!!避けて!!」
舞風「え!!?」
野分「舞風!!」ドンッ
舞風「うわっ!!?のわ!!」
野分「ガッ!!?」ズドーン!
舞風「野分!!!!」
陽炎「野分!!」
野分「舞風…無事……?」
舞風「野分!!血が!!!血が!!!!?」
野分「これくら…い………大丈…夫…」
野分「それより……作戦続行を………」
舞風「ダメだよ!!機関だって大破してるのに!!」
野分「でも…こいつらを鎮守府に……」
陽炎「野分、あんたは今すぐやまゆきに撤退。舞風は野分について行って」
野分「陽炎姉さん!!」
陽炎「艦隊これは旗艦としての命令。命令は絶対よ」
野分「勝算は……あるの…?」
陽炎「ある!!」
陽炎「だからあんたは早く撤退するのよ!むしろ、今のあんたがいたらただのお荷物。戦闘の邪魔になるわ!」
陽炎「勝算があってもあんたの所為で勝算が消えるの。だから早く行きなさい」
野分「……………………駆逐艦野分………戦…闘続…行不可…能と判断…し…退却……します…」
陽炎「了解。舞風、あとはよろしく」
舞風「はい…」
舞風「野分…行くよ……」
野分「………うん…」ポロポロ
初風「………行ったわね…で、勝算はあるの?」
陽炎「知らない」
初風「だろうと思った」
陽炎「バレてた?」
初風「バレバレね」
初風「陽炎姉さんは分かりやすいからしょうがないわ」
陽炎「う、うるさい!」
初風「本当のことだから」
初風「で、どうするの?」
陽炎「やることは変わらない。不知火達と挟撃してでっかい奴を倒すのよ」
初風「私たち2人で?」
陽炎「初風は私の自慢の妹だもの。出来るわ!」
初風「ほんと、陽炎姉さんは脳筋なんだから。言ってる事がおかしいって…」
初風「でも、そういう所が私は好きなのよ」
陽炎「ど、どうしたの!?初風も変になった!!?」
初風「さあね。ま、これくらい壊れてなきゃこれからやる事は成し遂げられないかなって」
陽炎「うん?」
初風「………」
初風「[ピーーー]わよ陽炎姉さん。彼奴らのハッピーな脳みそをこの魚雷でグチャグチャにしてやるのよ!!」
陽炎「え!?あ、あの…初風…さん?」
初風「首もがれる恐怖を思い知らせてやる!」
初風「陽炎姉さん、行くわよ!!」
陽炎「あれ?……あれ?」
>>497
初風「殺るわよ陽炎姉さん。
です
不知火「こちら第二水雷戦隊。陽炎、聞こえますか?」
陽炎「なに?」
不知火「こちらの隊の春雨が敵の砲撃により中破してしまいました。第一、第二主砲塔が使用不可になりました」
陽炎「分かった。だけど、魚雷はまだ使用可能なのね?」
不知火「ええ。しかし、そもそも魚雷が破壊されたら今頃春雨の身体は木っ端微塵かと」
陽炎「そ、そりゃ…そうだけど……」
春雨「ぶ、物騒な事言わないで下さい!!」
不知火「それより、陽炎の隊の方が大変なのでは?今は初風と2人でだけですよね?」
陽炎「まあね。だけど大丈夫よ」
不知火「そうは思えないのですが…」
陽炎「初風が壊れたから大丈夫。今も凄い顔して怖いこと言ってるわよ」
陽炎「首を千切ってやるだの、身を焼かれる苦しみを味わらせてやるだの、妙高姉さんだの…」
不知火「妙高…?」
陽炎「怖いわよ。今すぐそっちの誰かとチェンジしたいくらい」
不知火「いえ、遠慮しておきます」
陽炎「遠慮しなくてもいいのよ?」
不知火「雑談はこれくらいにして、あと少しでクロスファイアポイントに到着します」
陽炎「こちらもあと3分で着くわ」
不知火「発射のタイミングは陽炎が」
陽炎「うん」
不知火「では、また3分後に」
陽炎「3分後に」
陽炎「全艦、魚雷発射準備!!」
不知火「深度調整よし」
初風「何時でもいけるわよ。真っ二つにしてやる」
春雨「魚雷管角度調整完了!」
夕立「夕立、早く撃ちたい!!」
響「準備完了」
陽炎「目標、中央の巨大戦艦!!」
陽炎「発射ぁ!!!!!」バシュッ
不知火「沈め…」バシュッ
初風「取れろ!!」バシュッ
春雨「えい!!」バシュッ
夕立「ぽいっ!!」バシュッ
響「ウラー」バシュッ
陽炎「全艦反転!!離脱!!!!」
陽炎「当たれ!!!」
ル級「!!!!」バッ
陽炎「なっ!!!?」
ドッカーン!!!!
ル級「」
戦艦棲姫「………」
陽炎「戦艦があの化け物戦艦を…庇った…!?」
不知火「通常の戦艦は轟沈。数本巨大戦艦にも命中してますが撃沈には至らず…」
陽炎「もう魚雷はあと一斉射分しか残って…」
不知火「航空隊に任せましょう。一度不知火達は離脱して体勢を整えましょう」
陽炎「そうね…」
陽炎「ごめんなさい司令…普通の戦艦は倒せたけど、化け物の方は一隻も倒せなかった…」
提督「いや、十分すぎるくらいだ」
陽炎「はい…」
提督「もうすぐ陽が沈む。陽炎達は離脱後闇夜に紛れて再突入してくれ」
提督「それとあと15分後に最後の航空隊による攻撃がある」
陽炎「夜戦ね…」
提督「ああ。陽炎達に負担が多いのは心苦しいが、あと少しだけ耐えてくれ。お願いだ」
陽炎「他の人だって大変なのはよく分かってるわ」
提督「ああ」
陽炎「だけど、鎮守府に戻ったらご褒美欲しいな?」
提督「唐突に………で、個人的にか?それともみんなにか?」
陽炎「みんなには勿論だけど、私には個人のご褒美が欲しい」
提督「どんなご褒美だ?」
陽炎「ヒミツ!!」
提督「分かった。叶えてやろう」
陽炎「楽しみにしてるからね!」
提督「何が来るか怖いな」
陽炎「怖くなんてないよ」
提督「ふむ…」
陽炎「じゃ、また後でね、司令!!」
今日はここまでです!
明日から冬イベのトラック島防衛がありますので、イベント終わるまでは更新しません。
とはいえ、昨日も言いましたが、数日でクリア出来ると思いますので、来週の水曜日、またはそれ以前に更新出来ると思います。
300kまでカンストさせた資源をやっと使えます…
またいつか来ますね!!
アニメの甲板む………ゴホン……瑞鶴可愛かったな…パンツ見えたし
艦戦妖精「こちら緑小隊2番機、敵戦艦2隻を発見した」
艦戦妖精「こちらでも確認した」
艦戦妖精「2番機から隊長機へ!俺はこれから敵の対空火器に機銃掃射を行う!!何としても敵戦艦の元へ艦攻隊を突っ込ませるぞ!」
艦戦妖精「二番機、少し待て」
艦戦妖精「しかし!」
艦戦妖精「こちら隊長機から3番機と5番機へ。2番機がこれより敵戦艦の対空火器に対して機銃掃射を行う。お前たちもそれに同行せよ」
艦戦妖精「「了解!!」」
艦戦妖精「隊長…」
艦戦妖精「上手くやれよ?」
艦戦妖精「はい!!」
艦戦妖精3番機、5番機行くぞ!!俺に付いて来い!!」
艦攻妖精「艦戦隊の奴らが対空火器を攻撃し始めたぞ!!」
艦攻妖精「みたいだな。こちらへの対空砲火も幾分か減ったな」
艦攻妖精「はい!!」
艦攻妖精「ここまでお膳立てして貰ったんだ。成果無しなど示しがつかん」
艦攻妖精「はい!」
艦攻妖精「全機突撃!!奴等の竜骨をへし折ってやるんだ!!」
艦攻妖精「了解!!!!!!」
戦艦棲姫「………」ズダダダダ
艦攻妖精「敵の弾幕が!!?」
バシュン
艦攻妖精「グァッ!!!」
艦攻妖精「おい!!三番機!!!」
艦攻妖精「………ダメだ…燃料がすごい勢いで漏れちまってる…」
艦攻妖精「諦めるな!!どうしてそこで諦めるんだ!!もっと出来」
艦攻妖精「もういい。ありがとう」
艦攻妖精「だが、無駄死にはしない。せめて置き土産を残してやる…」
艦攻妖精「諦め」
艦攻妖精「ウォォォォォォォォ!!!」
艦攻妖精「やめろ!!!」
艦攻妖精「バンザーイ!!!!!!」
ズドーン!!!!!!
戦艦棲姫「!!!?」
艦攻妖精「敵の動きが止まった!!!今だ!!魚雷発射!!!!」
シュー ズドーン!!!
戦艦棲姫「!!!!!!?」
艦攻妖精「敵戦艦の火薬庫に誘爆!!敵の主砲塔が吹っ飛びました!!」
艦攻妖精「敵艦大破!!!」
艦攻妖精「敵戦艦の火力は激減したものの、航行能力は依然健在!!」
艦攻妖精「轟沈まではいかなかったか…」
艦攻妖精「しかし、これで敵一体の主砲は完全に封じた。あとは駆逐艦の彼女らに任せよう」
艦攻妖精「そうだな」
艦攻妖精「全航空機帰投!!これ以上この海域に止まると着艦、着陸が困難になるぞ!!」
艦戦妖精「了解!!」
艦戦妖精「艦攻隊に護衛をつけろ!殿役は黄小隊に任せる!」
艦戦妖精「任せろ!!」
瑞鶴「陽炎ちゃん!ごめん、私達じゃ倒しきれなかった」
陽炎「いや、ダメージを与えてくれただけでも十分よ」
陽炎「日本海軍伝統の夜戦でカタをつけるわ!」
瑞鳳「夜は私達空母は助けられないから…気をつけてね…」
陽炎「大丈夫。瑞鳳さんは心配し過ぎよ」
瑞鳳「でも……」
陽炎「それに私は司令を残して死ぬわけないでしょ?」
陽炎「あとは私達駆逐艦に任せて!」
陽炎「通信終わり!また後で会いましょ!」
瑞鶴「あ、ちょっと!!」
ブチッ
陽炎「第二艦隊のみんな聞こえてる?」
陽炎「私達はこれから夜戦を挑んで決着をつけるわ! 」
陽炎「出来る限り陣形は保って!味方同士撃ち合うのは嫌でしょ?」
響「まあ、そうだね」
夕立「要するに、ナイトメアパーティーっぽい?」
響「それはどうかな…」
夕立「そうなの?」
響「多分だけど」
夕立「ふーん」
陽炎「はい!注目!!」
陽炎「日が暮れたら敵戦艦の元へ接近。電探で敵を探って、捕捉でき次第攻撃を開始する」
不知火「陽炎、質問が」
陽炎「はい、不知火」
不知火「敵戦艦の方が不知火達駆逐艦よりも高性能な電探と長距離の砲を持っていると思うのですが、それに対して対策はあるのですか?」
陽炎「途中までは島沿いに近寄って、目標の射程内に入る頃には普段よりも広めに間隔をとる」
不知火「しかし、それでは各個撃破の可能性があるのでは?」
陽炎「もちろんその可能性はあるわ。だけど、敵一隻は主砲を完全に破壊されているわ」
陽炎「むしろ、距離を詰め過ぎて衝突したり
流れ弾を貰うリスクの方がデカイ」
不知火「そうでしたか。でしたら陽炎の案の方がメリットがあるということですね」
陽炎「そういうこと。他に質問や意見は?」
陽炎「…ないわね。陽が落ちたら作戦決行。炎で敵を照らし出すわよ」
お久しぶりです。投稿遅くなってしまい申し訳ございませんでした…
甲クリアなので、E-5で朝霜堀りしているのですが、約50回出撃するも未だ出ず……辛いです…
さて、あと2時間でアニメですね。甲板胸ちゃんは今日も出てくれますかね?
またいつか来ますね!
……………
響「レーダーに感あり。敵艦発見したよ」
陽炎「数は?」
響「2隻」
陽炎「じゃ、敵の懐に飛び込むとするわよ!」
響「了解」
陽炎「不知火!」
不知火「お任せ下さい」
夕立「何がお任せっぽい?」
不知火「前方の哨戒役は不知火が引き受けますと言うことです」
陽炎「そういうこと!」
夕立「ほえ〜!以心伝心っぽい!!」
不知火「そうでもありませんよ。夜戦は電探があるとはいえ、結局は目隠しした状態で殴り合うようなものです。ならば、先に目隠しを取り払った方が有利になるのは自明の理です」
不知火「むしろ、一番それが良く分かっているのは夕立では?」
夕立「ん〜夕立、難しいことは分からないっぽい!!」
不知火「そうですか。まあ、貴女は感覚的に物事を捉える天才型ですからね。分からないのも無理がないですね」
夕立「夕立、褒められたっぽい!?」
春雨「多分…少し違うと思います……」
夕立「ウソ!!夕立騙されたっぽい!!?ひどいっぽい!!!」
陽炎「はいはい。ひどいっぽいひどいっぽい」
不知火「陽炎!!貴女まで不知火のことを酷いと思」
陽炎「不知火、あんた時々変よ?夜戦でテンションが吹っ切れたのかもしれないけど、もう少し落ち着いて」
不知火「……………はい…」
陽炎「それでよろしい」
浦風「あはは、陽炎姉さんと不知火姉さんは面白いのぉ」
陽炎「こほん…で、さっきの続きだけど、不知火以外は単縦陣で私について来て。島沿いで敵に接近するとはいえ、広がってると補足される可能性があるから」
初風「まかせなさい!!」
陽炎「あんたもテンションおかしいままね…」
陽炎「まぁ、いっか…戦闘中は冷静でいてくれさえいればいいや…」
陽炎「不知火、航路は任せるわ。ただ、暗礁に乗り上げるとか勘弁してよ?」
不知火「了解です」
……………
不知火「…………陽炎」
陽炎「分かってる…近いわね………」
不知火「どうしますか?ここから雷撃で奇襲でもしかけますか?」
陽炎「当てることは一応可能だけど、ここで魚雷を撃つのは得策じゃない。こちとら連戦でタダでさえ魚雷の残りは少ないわ。なら、必中距離まで近づくしかない」
不知火「分かりました。しかし、ここで島沿いの接近も終わりですね」
陽炎「そうね。不知火、隊列に戻りなさい。あとは私が前衛をやるから」
不知火「………不知火に何が落ち度でも?」
陽炎「ううん。あんたは良くやってくれた。文句無しよ」
不知火「でしたら、このまま不知火が哨戒に当たっても良いのでは?」
陽炎「連続して危険な場所に置いておくと精神がやられる。連戦で、しかも慣れない旗艦をやったりであんたも疲れてる」
不知火「不知火は疲れてなど…」
陽炎「不知火、長女の言うことは絶対よ?私はネームシップなんだし」
不知火「それでしたら、陽炎型は不知火型と呼ばれてましたが」
陽炎「グッ………」
不知火「すみません、調子に乗りました」
陽炎「まあいいわ……とにかく不知火は私と交代。戻って来なさい」
不知火「分かりました」
陽炎「素直な子はお姉ちゃん好きよ」
不知火「相思相愛ですね」
陽炎「それは何か違くない?」
不知火「いえ、相思相愛です」
陽炎「…………………」
不知火「不知火、配置に戻りました」
陽炎「りょーかい」
陽炎「……これよりこの艦隊は敵の後方から左舷へ接近、肉薄して敵艦にありったけの砲弾と魚雷を叩き込む」
陽炎「チャンスは一回だけ。最もこちらの被害が少なく、有効な打撃を与えられるのはこの最初の奇襲だけ」
陽炎「もしも失敗したら…こんなのは司令は絶対に怒るだろうけど、誰かが沈む可能性が高い状態で戦う事になる」
陽炎「私達は駆逐艦。一度の被弾で沈む可能性のある艦。特に私達陽炎型はかつて、この万能性から酷使され続けて次々に沈んだ」
陽炎「海戦で沈んだ子、輸送任務で沈んだ子、乗組員の救助に向かって沈んだ子、そして戦争を乗り越え、艦としての全てを全うして解体された子、沢山の駆逐艦の歴史があるわ」
陽炎「だけど私達は今、人間の女として生きてる。私達は新しい『人生』を歩んでる」
陽炎「みんなも折角の人生を無駄にしたくないでしょ?」
陽炎「なら、全員生きて帰るのよ!!」
陽炎「機関最大出力!!進路西へ!!」
これで今日は終わりです…
E-5朝霜堀によってボーキサイト以外全部30万あった資源が今や14万…しかも朝霜がまだ出ず……辛い………
今日(明日?)の艦これのアニメは瑞鶴回待った無しなのでそれで癒されます…
次回からは夜戦書きます………またいつか来ますね………
戦艦棲姫「………」ドッカーン!!
不知火「敵一体に動きあり。こちらに気付いた様です」
陽炎「もう一隻は!?」
不知火「少し距離が離れていますが、反応無し」
陽炎「不気味ね…」
不知火「機関に異常でもあるのでしょうか?」
陽炎「分からないわ…だけど、動かないなら好都合!」
不知火「突撃ですか?」
陽炎「ええ、一気に決めるわよ!!」
陽炎「不知火、指揮は任せたわ!!照明弾発射!!探照灯照射!!」
不知火「陽炎、危険です!!」
陽炎「距離はまだ離れてるし、練度が最も高い私が適任よ!!不知火達は陰から接近しなさい!!」
不知火「…分かりました」
陽炎「見つけた!!敵戦艦肉眼で確認!!」
陽炎「不知火、あと少ししたら一度探照灯は閉じるわ!この距離なら15分あれば接近出来るから、5分後に照明弾の発射を停止、10分後には探照灯を照射するわ!」
陽炎「不知火達本隊は探照灯に照らし出された敵戦艦に向けて雷撃をしなさい。もしも仮に私が沈んだら不知火が探照灯の照射を行って」
不知火「砲撃は?」
陽炎「いらない。こんな豆鉄砲じゃ敵戦艦の装甲なんて破れない。むしろ居場所を教えるだけよ」
不知火「はい」
陽炎「作戦開始。私は敵艦の右舷側に回るわ!」
不知火「全艦進路左へ。不知火に付いてきて下さい」
戦艦棲姫「………」ズドーン!!
ザバーン!!
陽炎「わわっと!!いい腕してるわね!でも私には当たらないわ!!」ドンッ ドンッ
戦艦棲姫「………」ドカン
陽炎「やっぱり砲撃で沈めるのは無謀ね…」
陽炎「不知火聞こえる!?」
不知火「聞こえてます」
陽炎「最後の照明弾を射出するわ!敵艦の位置の確認を忘れないで!!」
不知火「了解です」
陽炎「照明弾発射!!」ズドン ピカッ
不知火「見えました。依然敵戦艦は進路を変えていません」
陽炎「そうね。次は5分後に探照灯を照射だからね」
不知火「分かってます」
陽炎「無線はこれで終わり。次は敵戦艦一体倒したらよ」
不知火「はい」
陽炎「じゃ、健闘を祈るわよ」ブチッ
陽炎「そろそろ5分ね…」
陽炎「不知火、上手くやってよ…探照灯照射!!」ピカッ
戦艦棲姫「……」ズドーン!! ズドーン!!
陽炎「危なっ!!」
陽炎「あと5分!!あと5分耐えればいいんだから…」
陽炎「司令のために!耐えるのよ!!陽炎!!」
戦艦棲姫「………」ズドーン!!
ドッカーン!!
陽炎「きゃぁ!!」
陽炎「第二砲塔大破…弾薬庫は無事ね…」
陽炎「第一、第三砲塔射撃開始!!」ズドン! ズドン!
戦艦棲姫「………」ズドーン!! ズドーン!!
ドッカーン!!
陽炎「あぁ!!!」
陽炎「探信儀機能停止、第二砲塔沈黙……!?」
陽炎「まずい!!」
戦艦棲姫「………」ズドーン!!
バッシャーン!!
陽炎「くぅ!!!」
陽炎「このままじゃいずれ…!!」
陽炎「お願い不知火!!!!早く!!!!」
不知火「雷撃開始!!!!目標敵戦艦!!全艦一斉射!!」バシュッ シュー
戦艦棲姫「!!!!?」
ドッカーン!!!!!!
戦艦棲姫「」
不知火「敵戦艦の沈没を確認」
夕立「やった!!!!」
不知火「気を抜かないで下さい。魚雷の再装填を急いで下さい」
不知火「もう一隻の敵戦艦を照らし出します。照明弾発射…」ドカン
不知火「!!!!!!!!?」
夕立「ねえ、不知火、あれって」
春雨「ウソ………」
響「……岩礁……………」
不知火「陽炎!!レーダーにあったもう一隻の反応はあの戦艦ではありません!!」
陽炎「お疲れ…助かったわ……って、はぁっ!!!?」
不知火「岩礁です!!!!敵戦艦は自らを囮にしたのです!!」
陽炎「でも、なんで主砲が健在な方が残ってるのよ!!普通は逆でしょ!」
不知火「それは岩礁が動かないのを逆手にとって、敵戦艦が動かないのも機関などが故障しているからと不知火達に錯覚させるためでしょう!!」
陽炎「そしたらまさか!!」
不知火「副砲でも鎮守府の破壊は可能!!間違いなく敵戦艦は鎮守府へ向かってます!!」
陽炎「まずい!!司令に連絡を!!!」
不知火「不知火達は直ぐに陽炎の元へ向かいます!!」
陽炎「司令!!!!」
今日はこれにて終了です!
また来ますね!!
提督「そうか…敵戦艦一隻を見失ったか…」
陽炎「早く本土に戻らないと鎮守府が!!」
提督「いや、大丈夫だ。陽炎、お疲れ様だ。やまぐもに帰投せよ」
陽炎「だめ!!はやくあいつを追わなきゃ!!」
提督「その必要はない。だから安心して戻って来なさい」
陽炎「だけど!!」
提督「陽炎、私にも切り札は残している。もちろんこれは最後まで見せるつもりはなかったがな…」
陽炎「切り札…?」
提督「そうだ。最後の切り札だよ」
陽炎「…………分かったわ!これより第二艦隊は帰投するわ!!」
提督「ああ。気をつけて帰って来なさい」
陽炎「うん!!」
提督「川内、時雨、卯月。聞こえるか?」
川内「なによ〜私達の事忘れてたんじゃないの?」
提督「何を言っているんだ。お前達には鎮守府の防衛を命じただろう。お前達が最後の砦だと」
川内「とは言ってもみんな活躍してるのに私達はヒマだよ〜!!」
提督「役目が来たじゃないか」
川内「でも〜!!」
卯月「う〜ちゃんも寂しくて寂しくて死んじゃいそうだったぴょん!!ウサギは寂しいと死んじゃうんだぴょん!!」
提督「………時雨」
時雨「なんだい、提督」
提督「川内を旗艦に敵戦艦の鎮守府に対する最大射程ラインに待機。もしも私が最後の迎撃に失敗したらお前達が仕留めてくれ」
時雨「なら、僕たちが先に攻撃を仕掛けた方がいいんじゃないかな?」
提督「いや、良くない。この戦いに出撃した子は皆大なり小なり損傷を負っている。もしもお前達が損傷を負ってしまった場合、誰がこの戦いの後の鎮守府近海警備をするんだ?」
時雨「それは………」
提督「いないだろう?」
時雨「そうだね…提督……」
提督「だからこそお前達が無傷でいることに意味があるんだ」
時雨「うん。納得したよ。提督は先の事まで考えているんだね」
提督「それほどでも無いがな」
提督「と、こんな話をしている場合ではないな。すぐに出てくれ。時雨が川内と卯月をなんとか制御するように」
時雨「………はい…」
秋月「司令!敵戦艦を追撃しましょう!!秋月はまだ戦えます!!」
提督「いいや、陽炎にも言ったがその必要はない」
秋月「しかし!!」
提督「それに、お前が接近することによって巻き込まれる可能性がある。それよりもより正確な敵戦艦の動きを私に流す方がよっぽど助かる」
秋月「司令がおっしゃるのなら…」
秋月「しかし、その切り札とは何なのでしょうか…?」
秋月「瑞鳳さんや瑞鶴さんも気になっているみたいですし…」
提督「今となっては言っても問題ないな…」
提督「それは………………」
……………
秋月「えっ!!!?」
提督「やはり知らなかったか?」
秋月「はい!!」
提督「とりあえずはそういうことだ。だからデータを逐一私に報告してくれ」
秋月「分かりました!!」
提督「私だ」
提督「データを今そちらに送った。そうだ、 主砲発射準備を!」
提督「3番、4番砲塔右に12度旋回!仰角最大!!」
提督「敵戦艦が着弾予想地点に進入するまで残り3分!!」
提督「若干進路が変更。左に0.1修正!」
提督「敵戦艦進路変わらず!」
提督「発射のカウントダウンに入る!」
提督「9!8!7!6!5!4!3!2!1!」
提督「戦艦三笠!!!第三、第四主砲斉射!!!!!!ってぇー!!!!!!」
これで今日は終わりです
実はこの三笠の伏線は冒頭の3レス目に張っていたのです
それと川内や時雨達の存在は決して忘れていた訳ではありません…はい
またいつか来ますね!
乙
……って、あれ?
三笠の主砲(30.5cm連装砲)が敵戦艦級に効くかどうかは別にして(一応徹甲弾あるし)、2基4門じゃなかったっけ?
>>539
やってしまいました…西側と東側陣営以来の大ポカです…
ご指摘ありがとうございます!
次レスで修正します
>>535修正です
提督「私だ」
提督「データを今そちらに送った。そうだ、 主砲発射準備を!」
提督「二番砲塔右に12度旋回!仰角最大!!」
提督「敵戦艦が着弾予想地点に進入するまで残り3分!!」
提督「若干進路が変更。左に0.1修正!」
提督「敵戦艦進路変わらず!」
提督「発射のカウントダウンに入る!」
提督「9!8!7!6!5!4!3!2!1!」
提督「戦艦三笠!!!第二主砲!!!!!!ってぇー!!!!!!」
今度こそ今日は終了です
寝ぼけて大ポカやらかしてる可能性あるので、もしもなにかあればご指摘お願いします…
そういえば、鶴翼の4巻は完全に俺得でした。
大天使瑞鶴と大天使舞風が輝いていておじいさん嬉しかったです
まずは訂正とお詫びを…
>>532
やまぐも→やまゆき
ホント…私って……バカ…
提督「弾着今!!」
ズドーン!!
戦艦棲姫「!!!!?」
秋月「貫いた!!」
提督「三笠、第二射準備急げ!!第二射発射!!」
ズドーン!!
戦艦棲姫「!!!!!?」
秋月「敵副砲に直撃!!あっ!!弾薬庫に引火!!!誘爆繰り返してます!!」
提督「止めだ!!第三射!!!ってぇ!!!」
ズドーン!!!!!!
戦艦棲姫「」
秋月「敵戦艦爆発!!」
秋月「ご、轟沈!!!!敵戦艦轟沈です!!!!」
秋月「司令!!私達の勝ちです!!!!」
提督「ああ」
秋月「瑞鳳さん!!瑞鶴さん!!!!勝ちました!!私達が勝ったんです!!」
提督「敵潜水艦の反応は?」
乗組員「ありません!」
提督「他に敵艦の反応は?」
乗組員「ありません!」
提督「了解」
提督「全回線開いてくれ」
提督「全艦娘に告ぐ」
提督「我ら横須賀鎮守府は敵艦隊の殲滅に成功した!!」
提督「ありがとう!!全ては君達のお陰だ!!心より感謝する!!」
提督「まだ深海棲艦との戦いは続くが、暫くはゆっくり休養してくれ」
提督「やまゆきもこれより反転する。第一艦隊、第二艦隊はやまゆきに合流、乗船。第三艦隊は熊野、比叡と共に鎮守府へ直接向かってくれ」
提督「川内、卯月、時雨は鎮守府近辺を哨戒した後に帰投」
提督「………現時刻をもって全作戦の完了を宣言する!!」
提督「全艦帰投せよ!!」
鎮守府防衛戦
深海棲艦急襲部隊は全滅。日本海軍は負傷者13、死者0
日本海軍の勝利に終わった
………………
コンコン
提督「入れ」
ガチャッ
瑞鶴「お疲れ〜提督」
陽炎「お邪魔するわね!」
瑞鳳「提督、大丈夫?」
提督「流石に大規模作戦に加え、本土を危機に晒したせいで書類がな…」
瑞鶴「うわ………」
陽炎「これは………」
瑞鳳「一人で捌けるの?」
提督「正直言ってしまえば無理だ」
提督「私が倒れていたせいでもあるが、これは流石に少し辛い…」
瑞鶴「しょうが無いわね〜私が手伝ってあげる!」
提督「しょうが無いと言う割には嬉しそうだぞ」
瑞鶴「ふん!!」
陽炎「私も手伝うわ!!この束貰うわね!」
瑞鳳「私はお茶淹れて来るね」
提督「助かる…」
陽炎「ぱっぱと早く終わらせて私達とご飯食べに行こ!!」
提督「ああ、そうだな」
時雨「提督、入るよ」
提督「ああ」
時雨「僕と川内さんと卯月が近海の哨戒から戻ったよ」
提督「御苦労だった。今入渠が終わっている艦娘は…」
瑞鳳「損傷が軽微、又は無かった秋月ちゃんと、不知火ちゃん、舞風ちゃんですね」
瑞鳳「で、今入渠中なのが、熊野と比叡と青葉、浦風ね」
提督「全員が快復するにはまだまだ時間がかかりそうだな…」
瑞鳳「そうね…」
提督「まあいい。すまないが時雨は舞風と秋月と不知火を呼んできてくれ」
時雨「了解だよ」
ガチャン
………………
提督「………」ペラッ サラサラ
瑞鳳「………」ペラッ ペラッ
陽炎「………あれ?」ペラッ
提督「どうした?」ペラッ サラサラ
陽炎「…………司令………これ…」スッ
提督「……………そうか…」
瑞鳳「どうしたの?」
提督「元帥殿から出頭命令が届いた」
瑞鳳「!!?やっぱり……この前の……」
提督「恐らくな。しかも瑞鳳、瑞鶴、陽炎の三人も出頭命令が出ている」
瑞鶴「………だよね」
提督「心配しなくてもいい。何としてもお前達は私が護る」
瑞鶴「でも………提督さんは……」
提督「ああ。辞める」
陽炎「あんな奴らのせいで…!」
提督「陽炎、そう憤るな。それに既に覚悟していたことだ」
陽炎「…………」
瑞鳳「………終わりました」パサッ
提督「三人ともありがとう。これで書類仕事も終わりだ」
陽炎「うん………」
瑞鶴「どう致しまして」
提督「どうした。そんな暗い顔をして」
瑞鶴「もしかしたら…今日か明日が提督さんといられる最後の時間になるんでしょ?」
提督「ああ」
瑞鶴「それなのに、明るくなんて出来ないよ…」
提督「ふむ…………」
提督「瑞鶴、逆を言えば今日のお前達の顔が私が見るお前達の最後の顔になるやもしれないんだぞ?そんな暗い顔が最後でいいのか?」
瑞鶴「…………」
陽炎「…………」
瑞鳳「…………」
提督「はぁ…………」
提督「本当は……こうなってしまった以上渡すつもりは無かったのだがな……」ゴソゴソ
提督「私の前に来て左手を出してくれ」
瑞鳳「提督?」
私達三人が提督の前に来ると、提督は何やらポケットから小さな手のひらサイズの箱を取り出した
「まずは陽炎からだ。陽炎、左手を出してくれ」
差し出された陽炎ちゃんの白い左手の指先を優しく自分の方へと引き寄せて、箱に入っていた銀色の何かを薬指にはめた
「司令!?えっ!!?うそ……!!」
自分の左手につけて貰ったソレに驚き、目を見開く陽炎ちゃんはまだ混乱しているようだった
「け………結婚……指輪…………!?司令!!?」
「そういうことだ」
提督も流石に照れ臭いのか少しだけ顔を逸らしている
「次は瑞鶴だ。ほら手を」
「て、てててててて、提督さん!!!?」
瑞鶴も陽炎ちゃん以上に混乱している様で、手を出す事すら出来ていない
「瑞鶴落ち着け」
「で、ででで、でも!!!!」
「いいから落ち着くんだ」
「はい!!!!」
「よし、いい子だ。左手を出して」
「はい!!!!」
提督は顔を真っ赤にして直立している瑞鶴の左手にも陽炎ちゃんと似た指輪をつけた
そして…
「瑞鳳」
「はい、提督!」
差し出した私の左手にも提督は指輪をはめてくれた
銀色に輝く指輪には何かを模した模様が彫られており、提督のセンスの良さを物語っていた
「ありがとな、瑞鳳。瑞鳳は私を最初からずっと支えてくれたな」
「うん!でも、全ては提督が貴方だったからなんだよ!」
私が本当のことをそのまま提督に告げると
「そうやって面と向かって言われると恥ずかしいな」
提督は、そう言って微笑みながら頬を掻いた
「私だって提督さんの為に頑張ってきたんだよ!!」
「私だって!!」
「ああ、よく知ってるよ。瑞鶴も陽炎もよく私なんかに付き添ってくれたな。ありがとう」
提督は瑞鶴と陽炎ちゃんの頭を撫でながらそんな事を言っている。それを私がほんの少しの羨望と嫉妬の混じった視線で眺めていると
「瑞鳳もおいで」
そんな私の気持ちを察したのか、提督は私にも同じように撫でてくれた
「あぁ……私は幸せ者だ。こんな良い子に慕われたのだから」
提督の目尻から一筋の光が落ちた
今日はこれで終わりです!
あと少しで始まる艦これアニメの瑞鶴で癒されてきます
またいつか来ますね!!
…………
提督「さあ、明日は早いから部屋に戻りなさい」
瑞鶴「そうする〜瑞鶴、ちょっと眠いかも…」
瑞鳳「私も寝るね。提督、おやすみなさい」
提督「ああ、おやすみ」
提督「陽炎は?」
陽炎「私もお風呂とか入りたいし、とりあえず部屋に戻るわ」
提督「ん?そうか?」
陽炎「じゃね!」
提督「ああ」
提督「なんだ…あの言い回しは…」
コンコン
提督「誰だ?こんな時間に」
陽炎「私よ私!」
提督「陽炎か。入っていいぞ」
ガチャッ
陽炎「こんばんは!」
提督「どうしたんだ?さっきも言ったが、明日は早いぞ?」
陽炎「それは分かってるんだけど…」
提督「何かあったのか?」
陽炎「あるって言えばあるのかな…」
提督「煮え切らないな…ほら、立ってないでそこに座りなさい」
陽炎「うん………」
提督「急ぎはしないから、そこでゆっくり頭を整理しつつ話すといい。私はお茶でも淹れて…」
陽炎「お茶よりもお酒がいい…」
提督「酒?無くはないが、明日は大切な…」
陽炎「少しでいいから!少しでいいから呑ませて!!お酒の力があれば話せそうだから!!」
提督「それなりに強いのしかないぞ?」
陽炎「強くていいわ…だからお願い…!」
提督「やれやれ…ほんの少しだけだぞ…」
提督「ほら」スッ
陽炎「ありがと…」
提督「私も少し呑もうか…」クイッ
提督「…ふぅ………美味い…」
陽炎「んっ……」グイッ
陽炎「くっ!!?ゲホッ!!ゲホッ!!!」
提督「陽炎!!?ほら、言わんこっちゃない」
陽炎「大丈夫!!大丈夫だから!!それよりもう一杯頂戴!」
提督「次むせる様なら没収だからな」
陽炎「うん…」クイッ
陽炎「ふはぁ……」
提督「やはり陽炎は酒に弱いな。顔にもう出ている」
陽炎「そうね……そりゃ、初めてだし…」
提督「はあ…………どうしてそんな無茶を…」
陽炎「どうしても司令にお願いしたいことがあったから…」
提督「お願い?」
陽炎「うん。あのさ…司令は防衛戦の時になんでも言うことを聞いてくれるっていってくれたよね?」
提督「そうだな」
陽炎「その権利を今行使したいの…」
提督「どんなことなんだ?」
陽炎「えっとね………司令……………」
陽炎「ねぇ…こっち向いてよ……」スッ
提督「ああ………んっ!!?」
陽炎「ん…………んぅ……」
提督「………………」
陽炎「……ん…………はぁ……」
提督「陽炎…………お前…」
陽炎「司令………お願い……私を…抱いて欲しいの…」
提督「…………」
陽炎「もしかしたら司令といれるのもこれで最後になっちゃうかもしれない…!だから!」
提督「……別れが辛くなるだけかもしれないぞ?」
陽炎「後悔するよりは絶対にいいわ」
提督「また別の人が好きになった時に負い目になるかもしれない」
陽炎「司令も分かってるでしょ?私は司令以外を愛するつもりはないわ」
提督「お前にはまだ未来がある。私のような過去の者を引きずるのはよくない」
陽炎「司令がいない未来に価値はないわ」
提督「死ぬのは許さないぞ」
陽炎「なら、お願い………司令を私に刻んでよ…一生消えない証として…」
提督「………………」
陽炎「司令…!」
提督「分かった…」
陽炎「!!」
提督「先にベッドに入りなさい」
陽炎「はい…」
提督「灯を消すぞ」
陽炎「……うん…」
パチッ
今日はここまで
一応R-18前です
前にも聞きましたが、一応最後にもう一度確認です
このままスルーか内容も見たいかお選び下さい
またいつか来ますね!
………
提督「これで、今集まれる者は全てか?」
瑞鳳「はい。現在入渠中の熊野、青葉、比叡、野分の4人と、哨戒に当たっている秋月、不知火、舞風の3人は欠席です」
提督「分かった。では、次の哨戒メンバーを今発表しておく。入渠が終わった浦風、被害が軽微だった夕張、電が戻ってくる舞風達に代わり哨戒任務に就いてくれ」
夕張「はい!!」
雷「もっと私に頼っていいのよ!」
浦風「うちに任せとき!」
提督「それと、今日一日私と瑞鳳、瑞鶴、陽炎は大本営にいる。何かあったら電、君が指揮をしてくれ」
電「い、電がですか!?」
提督「ああ。この鎮守府で一番長いのは電、君だからな。よっぽどのことが無ければ対応出来るだろう」
電「あ…あの…あの…」
提督「どうした?やはり荷が重いか?」
電「ち、違うのです!そうじゃなくてですね…」
提督「?」
電「あ…ありがとう…なのです!」
提督「私は別に何もしていないぞ?」
電「そ、そうじゃないのです!ただ…」
提督「ただ?」
電「なんでもないのです!電、指揮官代理お承り致しましたなのです!」
提督「ああ、頼んだぞ」
電「なのです!!」
提督「そうだ。一つ伝え忘れていた。先程も言ったが、私は大本営へ居るわけだが、もしかしたら明日までに帰って来れない可能性もある。」
提督「もしも私や瑞鳳達から連絡が無かった場合は、私の作業机の上から二番目の引き出しに入っている白い封筒を見てくれ。明日以降の指示が書いてある」
電「それなら、後で電も見ておいた方がいいのではないのですか?」
提督「いや、それは駄目だ。無駄に気を使う事になり、艦隊運用などに支障が出るやもしれん。あくまでもこれは予防線であって、明日私が帰って来ることが出来ればそれが一番だ。だから、明日の朝7時までは開けないでおいてくれ」
電「分かったのです」
提督「以上だ。その他の者は引き続き先日の戦いの疲れを癒してくれ。これで私からは以上だ。他の者は何かあるか?………無いようだな」
提督「では、解散してくれ。私に同行する瑞鳳、瑞鶴、陽炎は残ってくれ」
提督「瑞鳳、瑞鶴、陽炎…一時間後に出立する。どうしても手離したく無いものだけをまとめて来なさい」
提督「お前達のことは私が護るつもりだが、万が一の為だ。ただ、あまり大荷物にならない様に気をつけてくれ」
瑞鳳「……提督は………?」
提督「私は纏めて既に移動させている。すまないが、お前達がここに戻って来たら、私の部屋にある私物は全て処分してくれ。出来る限り私物は置かない様に心がけていたのだが、多少は残ってしまうものだな…」
瑞鳳「……………」
瑞鶴「提督さん…………」
陽炎「司令…………」
提督「こればかりはしょうがない。それに決めていたことでもある」
提督「ほら、時間がないぞ。急げ」
提督「私は車の準備などをしているから、一時間後に鎮守府正面のゲートに来てくれ」
提督「くれぐれも、他の子達に感づかれるなよ」
瑞鳳「……はい…」
提督「では、一時間後にまた」ガチャン
瑞鳳達と別れた私は鎮守府をもう一度巡り歩く事にした。
出立の時間にはなまだまだ余裕がある。このまますぐに車に向かっても良かったのだが、身体がそれを拒んだ。
決して長くは無かったこの鎮守府での生活ではあったが、やはり愛着が湧いていたのだろう。
初めて電と出逢った正面玄関から真っ直ぐ続く廊下。数多くの艦娘と出逢った工廠。
私を好いてくれた艦娘達と一緒に食事をとった食堂に、艦娘と共に出撃した港。
私にとってそれらは全て大切な場所で、そしてこの場所を内包する鎮守府もかけがえのない大切な場所だった。
正直言ってしまえば、ずっとここに居たかった。こんな事が無ければ離れたく無かった。
しかし、あの事件は起きてしまい、私は何よりも大切なあの子達を救う為にこの場を離れる事を決意した。
結果としてあの子達とは永遠に離れ離れになってしまう。だが、私はそれでも良かった。
恐らく、あの子達は最初は悲しみ、打ちひしがれるだろう。だけど私はそれでも大丈夫だと確信している。
自由さえあれば、あの子達が笑顔をいつか取り戻してくれると信じているから。
そのためになら、私は犠牲となってもいい。
あの子達の笑顔を護る。それが私にとって最後の任務なのだから………
………………
提督「着いたぞ」
瑞鳳「…………」
瑞鶴「…………」
陽炎「…………」
提督「大丈夫だ。さっきも言っただろう、私が何としても護ると」
提督「私からはお前達に頼みたい事はただ一つ、何があっても私が言っている事に合わせろ。それだけだ」
提督「決して私の証言を遮るな。ただ、同意をするだけでいい」
提督「いいな?」
瑞鳳「………」
瑞鶴「………」
陽炎「………」
提督「これは命令だ。背くことは許されない」
提督「行くぞ、元帥殿の前では礼儀を弁えるように」
今日はこれで終わりです
またいつか来ますね!
大本営
コンコンコンコン
元帥「誰だ」
提督「提督、並びに瑞鳳、瑞鶴、陽炎参上致しました」
元帥「入れ」
提督「失礼します」ガチャ
元帥「おお、お久しぶりじゃのお嬢ちゃん。そっちの赤髪のお嬢ちゃんは初対面だったの」
瑞鳳「はい!ご無沙汰しております!」サッ
瑞鶴「お久しぶりです!」サッ
陽炎「お、お初にお目にかかります!艦隊型駆逐艦、陽炎型一番艦の陽炎と申します!!」サッ
元帥「敬礼なぞよいよい。手を下げなさい」
元帥「提督も久しいのお。暫く顔を見ていなかった所為でお主の顔を忘れてしまうところじゃった」
提督「申し訳ありません」
元帥「相変わらず真面目な奴じゃ。ゆーもあも通じん」
提督「申し訳ありません。しかしながら、こらが私の生来からの性分でありましてどうしようもありません」
元帥「そうかそうか」
元帥「まあ、遠方から遥々出向して来たのだから疲れたじゃろう?そこのソファーに4人とも座りなさい」
元帥「では、お言葉に甘えて…失礼します」
提督「元帥殿…私達をここに読んだ理由をご教授して頂いてもよろしいでしょうか?」
元帥「そう急ぐな。急いだところで良いことはないぞ?」
提督「はい…」
元帥「まあ良い」
元帥「さて、提督にも急かされる故、話しておこうかの。お主達をここに呼んだ理由だが」
提督「……………」
元帥「お主達4人に罰を与える」
提督「!!!元帥殿、お言葉ですが、私はさて置き、艦娘には罰を受ける理由がありません!」
提督「怪我人全ての傷を見ていただければ分かると思いますが、全て私が放った銃弾でございます!」
元帥「打撲がある者もいたではないか」
提督「はい。それに関しましては理由がございます。私が大将殿と数名を撃った後、銃を取り出した者が数名がおりました。もしも一人一人に銃を使っていたら私が撃たれると判断し、1人を盾にし接近戦で仕留める事に致しました」
元帥「ふむ………しかし、大将達の証言とは大きく異なるのぅ」
提督「それは、大将殿は自らにかかる責任を少しでも少なくする為、そして私と私に関わる者を道連れにする為にそのような虚言を申したのでしょう。しかし、何人たりとて事実を揺るがすことは出来ません!」
提督「しかし、過剰防衛だったのは私も認めております。本来ならば既に出していなければならなかったのですが、ここに『提督』の辞表がございます。」パサッ
提督「深海棲艦の本土攻勢の対応により提出が遅れまして大変申し訳ありませんでした。私はこの時をもって『提督』の役職を返還致します」
元帥「…………言いたいことはそれだけか?」
提督「一つ申し上げてよろしいでしょうか?」
元帥「申してみよ」
提督「はっ!」
提督「もしもお許し頂けるのでしたら、私の後任には艦娘を『兵器』としてでは無く、『兵士』として扱うことの出来る者を指名して頂きたく存じます」
元帥「大将やその側近では不満か?」
提督「はい。あの方は艦娘を『兵器』として考えておりました。しかし、艦娘は『人間』です。もしも艦娘を『兵器』として扱っていくのならば、艦娘はいつしか人としての心を喪い、ただの『兵器』に成り果てるでしょう」
提督「戦争の遂行に必要なのは兵器ではありません。必要なのは兵士です。艦娘が『兵器』に成り果てた暁には、彼女達は自らの意志で動かず、全て上司の言われるがままになるでしょう。非戦闘時ならまだしも、一刻を争う戦闘中に上司の指示を仰いでいれば戦闘の度に我々の戦力はすり潰され、いつの日にかは深海棲艦の物量に押し潰され、我等が日本は今度こそ滅亡します」
提督「たとえ、私が『提督』では無くなったとしても、私はこの国の再興を心より願っております。そしてこれはこの国に生きる国民全てが同じ志を持っていると考えております」
提督「その為にも是非、この私めの願いを聞き入れて下さい!」
提督「お願いします!!!!」
元帥「………………」
瑞鳳「………………提督…」
瑞鶴「提督さん………」
陽炎「司令…………」
元帥「提督よ、顔を上げたまえ」
提督「いえ、元帥殿のお答えをお聞き出来るまでこのままでいさせて下さい!」
提督「お願いです、元帥殿!!この決断が今後の日本の行く末を決めるやもしれないのです!!どうか私の意見具申を聞き入れて下さい!!!!」
元帥「顔を上げて儂の目を見ろ。儂の目を見て真偽を確かめよ」
提督「はっ…」スッ
元帥「提督に言い渡す。お主は現時刻をもって横須賀鎮守府の提督職を解任する」
瑞鶴「っ!!?」
陽炎「……………ぃゃ…」
瑞鳳「……………」
元帥「そして、後任には、やまゆき艦長を任命する」
元帥「加えて、お主への罰として…」
元帥「無期限の謹慎処分を言い渡す」
提督「元帥殿!!!!」
元帥「文句はあるかの?」
提督「いえ!何一つございません!!誠に…誠にありがとうございます!!!!」
元帥「うむ」
元帥「そして、嬢ちゃん達にも…」
瑞鳳「は、はい!!」
元帥「元提督が嘘をついているのは分かっておる。十中八九お嬢ちゃん達を護る為だろう」
瑞鳳「………………」
元帥「しかし、儂は元帥であり、軍の規律を護る為にはお嬢ちゃん達をも処分せなければならぬ」
提督「元帥殿!!!!それは違います!!大将殿を手にかけたのはわた」
元帥「黙らんか!!最後まで儂の話を聞けい!」
提督「………………はい…」
元帥「よし………」
元帥「正規空母瑞鶴、軽空母瑞鳳、駆逐艦陽炎」
三人「はいっ!!」
元帥「お主らにも処分を下す」
瑞鳳「………………」
瑞鶴「………………」
陽炎「………………」
元帥「瑞鶴、陽炎、瑞鳳。お主ら三人にも無期限の謹慎処分を言い渡す」
瑞鶴「へ?」
陽炎「ん?」
瑞鳳「はい?」
提督「なっ!!?」
元帥「して、提督よ。お主は海と山のどちらが好きかの?」
提督「元帥殿………仰る意味が分からないのですが…………」
元帥「全く、察しが悪いのう……」
元帥「お主は横須賀鎮守府の提督では無くなった。そして過剰防衛の処分として謹慎処分になるわけじゃが、海と山のどちらに住みたいかと聞いておるのじゃ」
提督「でしたら…………海にして頂けないでしょうか?」
元帥「海でいいんじゃな?」
提督「はい!」
元帥「分かった。では、お主と瑞鶴、陽炎、瑞鳳は呉の軍港にある海軍所有の物件に移り住め」
提督「お、お言葉ですが、こんなのが処分でよろしいのでしょうか…?」
元帥「処分の内容を決めるのは儂じゃ。それとも、市中を馬で引き回した後に打ち首にして晒した方が良かったかの?」
提督「いえ!!」
元帥「それと、お主は横須賀鎮守府の提督では無くなるが、海軍を、そして『提督』である事までは辞めさせんぞ」
提督「それは、どういう事でしょうか?」
元帥「いつか話す」
元帥「儂はお主の事を高く評価しておるのだよ。一人の艦娘も沈める事なくここまで戦い抜き、結果を残した。そのような優秀な人材を手放すほど、今の海軍は潤っておらん」
提督「もったいなきお言葉…」
元帥「あくまでも表向きには謹慎処分じゃが、実質休暇のようなものじゃ。もしも戦いが厳しくなって来たらまたお主は軍に戻って貰うが、それまでは四人で楽しく過ごすが良い」
提督「元帥殿…………」
元帥「必要な物は後から送らせる。お主達は今すぐ命令に従い、呉にて謹慎処分を致せ」
提督「はっ!!これより私は命令に従い、謹慎処分に入らせて頂きます!!」
元帥「うむ。行けい!!」
提督「瑞鳳、瑞鶴、陽炎。これより呉へ向かうぞ」
提督「失礼致します!!」
元帥「うむ」
提督「元帥殿、誠にありがとうございました!」
バタン
ピッ ピッピッピッ
元帥「儂じゃ………ああ、そうじゃ………」
元帥「あさぎ………呉の………………」
元帥「ようや……実行に移せ………な…」
元帥「呉………再興を……………」
瑞鶴「ねえ、提督さん!!!どういう事なの!!?」
提督「私とお前達は謹慎処分として同じ家で暮らすことになった様だ」
瑞鶴「うそ…………!?」
陽炎「でも、他のみんなは………」
提督「ああ、横須賀に残して行くことになる」
陽炎「……………」
提督「私もあの子達を残して戦いから逃れるのは心苦しい。しかし……」
陽炎「しかし?」
提督「またいつか逢えるだろう」
陽炎「ほんと?」
提督「ああ、私の想像が当たっていればだが」
陽炎「それなら……いいわ…」
提督「ああ」
提督「改めてになるが、お前達に言っておきたい事がある」
瑞鶴「ん?」
提督「瑞鳳、瑞鶴、陽炎。これからもよろしく頼む。共に歩んでくれ」
瑞鶴「当たり前じゃない!!」
陽炎「私も一生司令と一緒に歩んで行くわ!!」
提督「ありがとう」
瑞鳳「ねえ、提督?」
提督「なんだ?瑞鳳」
瑞鳳「あの…………」
瑞鳳「これからも…これからもよろしくね!!!!」
提督「瑞鳳、瑞鶴……いつか……また…」
HAPPY END
これでハッピーエンドルートの本編は終わりです!
約4ヶ月に渡っての完結になりましたが、いつもレスをくれた方々、誠にありがとうございました。SSを書く励みになりました!
中盤以降は1日5レス程度の投稿になってしまい大変申し訳ありませんでした。
仕事が激化してしまい、体力、精神共に疲弊してしまい、思うようにSSの執筆が進みませんでした。
しかし、また艦これSSを書くかもしれません。その時はよろしくお願いします!
そして、現在も読んで頂けているかは分かりませんが、このハッピーエンドルートの方向性決定に当たってご助言下さった○○様、誠にありがとうございました。
結局ご助言とはかなり違うところに進んでしまいましたが、あのご助言がなければこのハッピーエンドルートの作成は不可能でした!
今も某スレの更新を楽しみに待っております!そちらも大変そうですが、頑張って下さい!
後日(恐らく3/14)に番外編として後日談を投稿させて頂きます!
この物語には沢山の世界観の設定や歴史的なリンクがありますので、TRUE END、HAPPY END関わらず質問や疑問点がありましたら、是非レスして頂けると幸いです!
内容に限らず、その他の質問でも答えられる範囲で質問にはお答え致します!
あと少しの間ですが、どうかもう暫くお付き合い願います!
また来ますね!!
電「はわわわわわ!!!大変なのです!!」ガチャン
雷「瑞鳳さん!大変!!って司令官!!!?目が覚めたのね!?」」
響「よかったね…司令官……そして、両手に花…いや、全身に花かな?何があったのか教えて貰えるかな?」
提督「さあな。いつの間にかこうなった」
響「私もその中に混ざっていいのかな?」
提督「それは難しいんじゃないか?」
陽炎「むー!!」
響「みたいだね。今回は諦めるよ」
提督「それで、どうしたんだ?」
電「比叡さんが青葉さんを見つけて、青葉さんは敵艦隊にやられちゃって、熊野さんは比叡さんがなのです!!」
提督「電、落ち着きなさい」
電「えっと!!えっと!!!!」
響「私が話すよ。少し長くなるかもだけどいいかい?司令官」
提督「そうしてくれ。私も目覚めたばっかりで、目覚める前の事は何も分からない」
響「了解だよ、司令官。だけど瑞鳳さん」
瑞鳳「ん?」
響「熊野さんや比叡さん、青葉さんの事は瑞鳳さんから話したらいいんじゃないのかな?」
瑞鳳「そうだね。じゃあ、その件は私から話すよ」
瑞鳳「提督。これは提督が倒れた後なんだけど…」
……………………
…………
……
一応報告ですが、3/14に投稿予定の後日談は約半分くらいまで書き終わりました。
このまま順調にいけば当日投稿出来るはずです
もう少々お待ち下さい
お待たせしました!これより後日談投下します
結局、今日中に司令官さんと瑞鳳さんと瑞鶴さんと陽炎ちゃんは帰って来ませんでした
司令官さんに言われた通り、電たちは休息に重点を置いて、戦いの疲れを癒すことに専念したのです
やっと比叡さんの入渠も終わって、短時間で回すことが出来る入渠ドッグが増えたので、ちょっとした怪我をしていた人に入渠してもらったのです
少しずつみんなの元気が戻ってきているように電は思えたのです
それ以外には特に緊急事態ということは無く、本当に何事も無い平和な1日だったのです
電はいつまでもこのままでいられればと思っていました
あの手紙を見るまでは…そう思っていました………
次の日の朝になっても司令官さん達は帰って来ていませんでした
司令官さんが言ってたことをする為に電は整理された執務室に入って引き出しを開けました
そこには、司令官さんが電に残した封筒がありました
電がその封筒を開けると、そこには沢山の紙が入っていました
一番上には今日から一ヶ月分の哨戒のローテーションが書いていました。
次の紙にはみんなが快復した後の予定が書かれていました。司令官さんは随分と先の事まで考えているのですね………と思いました
次の紙から暫くはには出撃翌用のメモ……各海域の詳細や注意する必要のある場所、手に入る資源などが書かれた紙が入っていました
さらに先の紙には、空母の皆さん用の戦術や考察が書かれた紙が、その次には戦艦や重巡の方用のが、その次には電達駆逐艦の運用方法や戦術が書かれた紙が入っていました
それ以降は、鎮守府に所属する艦娘全員のプロフィールや性格、評価が書かれた紙が入っていました
何かおかしいのです
ちょっと留守にするだけならこんな資料は残す必要はないのです
しかし、司令官さんはそういった重要な書類を全て纏めて入れています
嫌な予感がしました
一番後ろの紙を開くと、そこには……
--------電…すまない……そしてありがとう。悪いが、鎮守府のみんなにも伝えておいてくれ--------
ただ、それだけが書かれていたのです
電は急いで電文を大本営に送りました
だけど、帰ってきた返事は残酷でした
提督は昨日付けで『横須賀鎮守府提督』を解任、並びに正規空母瑞鶴、軽空母瑞鳳、駆逐艦陽炎と共に無期限の謹慎処分
電には訳が分かりませんでした
詳しく聞いてもそれ以上の情報は送られてきません
艦娘のみんなに聞いても誰も分かりません。
それどころか、ショックで泣き始めてしまう子もいました
そんな時、時々見かける男性の方が電達の方へ来ました
確か……やまゆきの艦長をしていた方なのです……そんなことを考えていると…
「提督の話はみんな聞いているようだね。そして、私が今日から君たちの指揮を執る新しい提督だ。よろしく頼むよ」
この日から鎮守府は変わりました
……………………………
翔鶴「いくわよ!第二次攻撃隊発艦!!」バシュッ
大鳳「優秀な子たち、本当の力を見せてあげて!!」バシュッ
リ級「……」サッ
リ級「………」ズドーン!! ズドーン!!
翔鶴「も、もう!!!なんで私ばっかり!!」
大鳳「ばっ、爆発!!?燃料庫は!?燃料庫は大丈夫!!?」
鈴谷「うわっ!!きっもー!!」ズドーン
リ級「……」ズドーン
榛名「鈴谷さん、危ない!!」サッ
ドッカーン!!
榛名「きゃぁぁぁぁ!!!」
鈴谷「ひっ!!!!?」
矢矧「ってぇ!!!!」ズドン!
リ級「……!」
矢矧「くそっ…15.2cmだと有効打にならない…」
浜風「矢矧さん、どうしますか?」
矢矧「ダメージが与えられなくても足止めにはなるわ!弾幕を貼り続けて!!」
浜風「了解」
舞風「第一艦隊のみんな〜お待たせしました〜!!!舞風達第二艦隊が援軍に来たよ〜!!」
不知火「舞風、旗艦は不知火ですが」
舞風「いいじゃん不知火お姉ちゃん!!みんなダンスの準備はいい!?それ、ワン、ツー!!うわっ!!!?」
野分「舞風…不知火姉さんの邪魔しちゃダメだって…」
舞風「野分〜引っ張らないでよ〜!転んじゃうじゃな〜い!」
野分「不知火姉さんの言うことを聞かないから…」
浦風「野分ちゃんも舞風ちゃんも仲が良いのぉ〜お姉ちゃん嫉妬しちゃうけぇ」
初風「な〜に馬鹿やってるのよ。衝突して首がもげても知らないから」
舞風「初風お姉ちゃん…それは冗談にならないよ…」
不知火「雑談は終わりです。みんなは不知火の後について来て下さい。敵重巡に一気に接近して、雷撃距離まで近づいたらそれぞれ扇形に魚雷を発射。その後すぐに反転し離脱します」
不知火「脱落は認めません。陽炎が戻って来るまでは絶対に誰一人として欠ける訳にはいきません」
不知火「いいですね?」
初風「了解」
浦風「任せとき!!」
野分「了解です、不知火姉さん」
舞風「は〜い!!」
不知火「第二艦隊突撃開始!!」
矢矧「!!!!?」
浜風「…………すごい…」
矢矧「全艦各自で回避運動しているのに、艦隊としての動きは一定………」
浜風「流石……この世界に先に来て練度を積んだだけはありますね」
矢矧「まだ私は艦だった頃の感覚で動こうとしてしまうからあんな動きは出来ないわね」
浜風「弾幕も全く薄くならないですし、流石としか言いようがありません」
矢矧「いつか私も練度を積んであれ以上の動きが出来るようになりたい…」
矢矧「次こそは……必ず護りたいから…」
浜風「ええ…私もかつては何度も助けることが出来ずにいました…だからこそこの世界、この身体で……みんなを救いたい…」
矢矧「そうね…」
矢矧「もう後悔はしたくないから…」
不知火「全艦、魚雷発射!!」バシュ
不知火「反転!!!!自発装填を!!」
シュー ズドーン!!!!
リ級「」
不知火「リ級大破炎上」
初風「あれなら、ほって置いても大丈夫ね。もう暫くすれば沈む」
不知火「全艦艦首東へ!!機関停止!!」
不知火「敵重巡の奥にいる補給艦が逃走を図っています。主砲全基左に八十二度旋回。仰角32度に調整…」
不知火「全砲門砲撃開始!!」ズドン!!
バシャーン!
不知火「遠!!仰角を30.5に調整!!第二射始め!!」ズドン!!
バシャーン!!」
不知火「近!!敵艦夾叉!!全艦仰角を30.7に調整!!第三射、斉射始め!!」ズドン!!
ワ級「!!?」ズガン!
野分「敵艦に命中!!しかし、機関は健在のようです!」
不知火「砲撃を続けます。次弾装填急いで下さい」
不知火「第四射斉射始め!!」ズドン!!
ワ級「!!?」ズガン!
野分「くっ…やはり敵は」
ズドーン!!!!!!
ワ級「」
野分「いえ!敵補給艦の何かに引火して爆発しました!!」
不知火「了解。各艦気を緩めずに索敵を。舞風と野分はソナーで敵潜水艦の確認をして下さい」
野分「…………大丈夫です。潜水艦の反応はありません」
初風「こちらも電探、目視共々敵艦発見出来ず」
不知火「分かりました。では、第一艦隊
と合流して鎮守府に戻りましょう」
………………………
電「あ!みなさん、お疲れ様なのです!」
雷「第一艦隊は随分とボロボロなのね!」
榛名「すみません…榛名が至らなかったばかりに…」
比叡「もっと訓練して練度を高めればいいのよ、榛名」
熊野「各自の練度もそうですが、艦隊としての練度も重要ですわ。無線を聴いていた限りでは皆さんは一つの艦隊としてではなく、六隻の艦として動いている様に思えます。これではあまりよろしくないですわ」
矢矧「そうね…確かに第二艦隊の陽炎型の子達みたいな動きは出来ていなかったわ…」
浜風「そうですね」
矢矧「後で第一艦隊のみんなで集まって今回の戦闘について議論したいわね」
熊野「それは良いと思いますわ。ですが、先に入渠して来た方がよろしくてよ?」
矢矧「ええ。ありがとう熊野。参考になったわ」
熊野「どういたしましてですわ」
熊野「鈴谷?」
鈴谷「何?熊野」
熊野「最初は誰にでも恐怖はあるものです。ましてや、自分の代わりに誰かが怪我するのは辛いですわね?」
鈴谷「…………」
熊野「何か困ったり辛くなったら何時でも私に言って下さいな。熊野は鈴谷型の2番艦で貴女の姉妹なのですから」
鈴谷「熊野………」
熊野「では、御機嫌よう。また後程ですわ」
鈴谷「………ありがとう…熊野…」
「電、ちょっと来てくれ」
「はいなのです!提督さん!!」
司令官さん………あれからこの鎮守府には新しい人達が沢山加わったのです
新しい提督さんも、司令官さんと同じ様に優しい方で、電達艦娘に優しくしてくれます
もちろん、怒ると怖いのですが…
今は、司令官さんと一緒に過ごして戦って来たみんなが新しい人達の指導をしているのです
そして、司令官さんの言いつけ通り誰一人として沈んでいないのです
司令官さんが絶対に沈むなって言っていたから…
でも、司令官さんと一緒に解放した海域は殆ど深海棲艦に奪われてしまいました…
司令官さんに瑞鳳さんや瑞鶴さん、陽炎ちゃんが居なくなった穴は大きすぎたのです…
提督さんはまた攻勢に出ると仰っていますが、まだまだ先になりそうなのです
出来れば…司令官さん達に早く戻って来て貰いたいのです…
早く司令官さん達に逢いたいのです…
みんなも司令官さん達が帰ってくるのをずっと待っているのです…
一体何時になれば逢えるのでしょうか…
「電、聴いているか?」
一体…
「電!」
「は、はいなのです!!!!」
「話は聞いていたが?」
「ご、ごめんなさいなのです!ちょっと考え事を…」
「珍しいな。電がそんなにぼっとしているなんて」
「ごめんなさいなのです…」
「大丈夫だ。それより、電には任務を与える」
「任務ですか?」
「ああ。詳しい事はこの紙に書いてある」
「呉…………鎮守府………?」
「呉の鎮守府なのですか?」
「ああ、最近やっと出来たんだ。完成までにかなりの期間がかかったよ」
「えっと…電はその呉鎮守府にこの紙に書いてあるみんなで行けばいいのですか?」
「ああ、そうだ」
「分かりましたなのです!」
「電」
「はい?」
「そこにいる方によろしく伝えておいてくれ」
「分かりましたなのです!!」
「では、失礼しましたなのです!」ガチャ
「久しぶりね………」
「ああ。何年ぶりだろうな…」
「でも、もう少しあの生活を続けたかったな〜!」
「そうだとしても、これは命令だからしょうがないさ」
「分かってはいるんだけどね〜残念!」
「これからも離れ離れになる訳ではない」
「まあね!!」
「だが、公私混同はするなよ?」
「は〜い…」
「かわいいやつめ」ナデナデ
「ふわぁ…」
「そろそろですね?」
「ああ」
「これからも…よろしくお願いしますね…………」
「…………提督!」
「私からもよろしく頼むよ。陽炎、瑞鶴、瑞鳳」
「「「はい!!」」」
提督「瑞鳳、瑞鶴……いつか……また…」
END
これにてこの物語は終了です!
ここまで見守って下さった方々、誠にありがとうございました!!
ホワイトデーと言うこともあって、提督と瑞鳳、瑞鶴、陽炎との甘々な話もほんの少し考えたのですが、この物語にはこちらの方が相応しいと思い、この様な後日談に致しました!
甘々ラブラブな話を望んでいた方はごめんなさい…
本編が完結したのでSSまとめ速報を覗いてみたらまさかのPV一万越えをしていて驚きました!本当にありがとうございました!!感謝です!!
このSSの話題ではないのですが、次書こうかと思っている内容が何個かあります
一 雪風が中心(視点になるかも)の物語
一 瑞鶴か瑞鳳が中心(視点になるかも)の物語
一 金剛型が中心の物語
一 呉鎮守府編
一 今作から世界観を一新して、救いのある世界でのオリジナル
多分、どれもシリアスでシビアな世界での物語になります
特に上三つはかなりハードで、史実を知ってると……いや、これ以上は辞めておきましょう
ちなみに雪風のシナリオは、キネマ106さんの「ながれぼし」という曲を聴いていて唐突に思いつき、その流れで瑞瑞、金剛型もシナリオを作りました
呉編はこの後日談の続き、最後のは文字通り救いのある世界観での艦これSSになります
あと、先ほど雑談スレでシュールギャグ系もやってみては?とのご助言を頂いたので、平行してスレを立てるかもしれません。
これが読みたい!とか、他にも何か書いて欲しい題材があればコメント下さい。貰えると全力で喜びます!!
一応、HTML化依頼後に質問などを出来るようにSS専用のメールアドレスを晒しておきます
質問や感想など頂けると幸いです!
長い間本当にありがとうございました!!
zuizuigt@gmail.com
一週間程しましたらHTML化依頼を出します。それまででしたら、このスレ内でも引き続き感想や質問をお書き頂ければご返信します!
またSSを立ち上げますので、是非その時はよろしくお願いします!
またいつか会いましょう!
一応ageさせて頂きます
私が『やってみたかった』SSを投下しました
私がやってみたい内容のSSはまだ理論の構築中です。もう暫くお待ちを…
かなり重く厳しいお話になると思いますが、よろしければご覧頂けますと幸いです
雪風「また巡り逢う時まで沈まない」
雪風「また巡り逢う時まで沈まない」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426416160/)
作者です。本日当スレをHTML化依頼をさせて頂きます。ここまでお付き合い頂き、誠にありがとうございました!
もしも何かご質問などがありましたら、数レス上にあるSS専用にしているメールアドレスにご連絡下さい。出来る限りご返信致します。
雪風SSとは別にやると言ったSSは、ごめんなさい……まだもう少し先になりそうです。
予定しているタイトルは、
瑞鶴「もう二度と離さない」です。
一応ですが、最後のご案内です。
前にご案内した雪風SSは別スレとして立ち上げ直していますので、ご注意下さい
雪風「また廻り逢う時まで沈まない」
雪風「また廻り逢う時まで沈まない」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426590765/)
このSSまとめへのコメント
一気読みさせてもらいました! とてもおもしろいです! 瑞鳳が可愛いすぎます 続きたのしみです~
なんでe~5なんだ・・・e~4でやれよ・・・きつい(笑)
※2
最初から最後まで読んでみたら?
ちゃんとE-4やってるよ
一事はどうなるか、このまま悲しい終わりかたをしてしまうのかとドキドキしていましたが最後、とても感動的なエンドになり。ホットしました。また、艦娘や深海棲艦の秘密を知った時、ハンカチなしでは読むことができませんでした。とにかく、とても感動的なストーリーでした。つぎの作品に期待です。
うむ、いいものだ...
ケッコンさせてあげよう