八幡「YO!やはり俺のはHIPHOPは間違っている。fuck!!」 (274)

注意
・ラップへの過剰なまでの想い以外は、原作通りの八幡
・現実にいる某有名ヒップホッパーのネタが多々出てきます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1414002166

【ライブハウス】

八幡「」ガクガクガク

ズンチャ、ズンズンチャ、ズンチャ、ズンズン、キュキュキュ!

DQN「hey!何しに来たんだボウヤ!ママとはぐれて迷子かい?」

八幡「」ガクガク

DQN「なんだそのダサいフード!ママに買ってもらったのかい?」

DQN「羨ましいなキミ!俺なんか服は全部自費。マジおれの母ちゃん無慈悲!お前の母ちゃんの心はマジ慈悲!だけどお前の格好まじ地味!!」

八幡(母さんじゃねぇよ…小町に買って貰ったんだよこの服は)ガクガクガク

DQN「YO!名前なんだっけ?YO!そうだ地味(ジミー)だっけ?足震えてるぜジミー、服に涙がこぼれて染みになるぜキミ!」

DQN「ここはガキの来るところじゃねぇ!マジ似合わねぇ!帰ってオムツの交換してもらえ!FUCK!!」q

客「フゥゥゥゥゥ!!!イェェェ!!!」パチパチパチ

司会者「イェー!!最高のショーを有難うDQN!」

司会者「さあ、次は地味(ジミー)の番だぜ!」

司会者「あ、間違えた!次はミスターボッチ!!お前の番だ!!DJカモン!!」

DJ「イェー」キュキュキュッ

ズンチャ、ズンズンチャ、ズンチャ、ズンズン、キュキュキュ!

八幡「」ガクガクガクガク

八幡「あ……あ……」ボーゼン

小町「お兄ちゃん頑張れ!!」

八幡「」ガクガクガクガク

小町「お兄ちゃん!!」

客1「いまお兄ちゃんとか呼ばれて無かったか?www」

客2「マジかよwwww笑えるわwww」

客3「ガンバー!ミスターボッチ!!じゃなくてお兄ちゃん!!www」

客全員「wwwww」

八幡「」

八幡(だ、ダメだ…こんな空間で…ラップバトルなんてできるか…)

八幡(に、逃げたい…)ガクガクガク

客1「おい何やってんだよミスターボッチ!」

DQN「ヘイヘイカモン!!」

八幡(カモンじゃねぇよ、お前日本人だろ。ちゃんと日本語で話せ)ガクガクガク

客2「おい!やる気ないなら帰れよ!」ポイッ

八幡「痛…」ガンッ

司会者「へいへい、落ち着いてくれみんな。ステージと人にゴミを投げちゃダメだ(棒)」

八幡(なんでそんなに棒読みで注意してんだよ…)ガクガクガク

客3「おい金払ってんだぜ!しっかりやれよ!!」ポイッ

八幡「ひぃ……」ガクガク

司会者(客が荒れ出したら止まらんからな…)

客全員「帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!!」ポイポイ

八幡「すいません。俺帰ります」ボソッ

司会者「あ、ちょっ。oh…残念だ。勝者はDQN!!」

【ライブハウス前】

小町「だいじょうぶお兄ちゃん?」チョンチョン

八幡「痛たた…消毒が染みる」

小町「ごめんねお兄ちゃん。小町がお兄ちゃんの修行のためラップバトルに参加させたけど…」

八幡「お前は悪くない。気にするな小町」

小町「………」

八幡「つーか、本当にイヤなら強引に断ることだって出来た。でもしなかった」

小町「お兄ちゃん…」

八幡「もう治療は充分だ。さ、帰ろうぜ」

客1「あ、ミスターボッチだ」

客2「妹に手当てしてもらって良かったなwww」

客3「つーかあの娘可愛くね?ナンパしようぜ」

八幡「」ブチッ

八幡「あ“!?テメエら如きにウチの妹をやるか。ぶっ殺すぞロリコンどもが」q

客1~3「……ああ“!?」ガタッ

八幡(ヤッバ。声に出しちまった…)サー

八幡「小町全力で逃げるぞ」ガシッ

小町「え、ちょ、何もお姫様だっこしなくても…//」

客1~3「まてやコラ!!」

八幡「ひぃぃぃ…!!」ダダダッ

【家】

八幡「はあはあ…」

小町「もう、あんな恐そうな人達相手にしなきゃ良いじゃん」

八幡「すまんついカッとなって…」

八幡「でもあのままだったら、今頃お前は奴らにナンパされてただろうが」

小町「……そのシスコン根性。ラップバトルに生かせないかね~」

八幡「無理だよ。俺なんかじゃ」

小町「……」

八幡「じゃ、おやすみ」

小町「お兄ちゃん、さっきは…そのありがとう」

八幡「気にすんな」

小町(余計なおせっかいで、お兄ちゃんを悲しませちゃった…)

小町「……」ブルッ

小町「トイレいこ…」テクテク

YO!YO!

小町「ん?洗面所から声が…」

八幡「あ……小町」

小町「うん。流石に見慣れたよ」

八幡「俺もなんか開き直った。お前の前では」

小町「へへへ、最初見た時はビックリしたけどね」

八幡「でも、もうこれで最後だ」

八幡「もうヒップホップは終わりだ。封印する。おれの中のスリム・シェイディは…いや厨二病は、完全に封印だ」

小町「……」

八幡「大好きだった彼のCDもDVDも、ダンボールに入れて押入れに封印した。もうヒップホップも二度と聞かない」

八幡「おやすみ小町」

小町「お兄ちゃん…」

~半年前~

八幡(高校に入学して半年…やっぱり俺はボッチだった)

八幡「はぁぁ…良い事ねぇな…」

小町「お兄ちゃん、まだ起きてたの?」

八幡「これから深夜アニメみるんだよ」

小町「ふーん、でも夜更かしは体に毒だよ。あ、今の小町的にポイント高い!」

八幡「はいはい高い高い」

八幡(まだ始まらないし、BSチャンネルで何か見てるか…)ピッ

『今夜はコチラの洋楽あティストを紹介します』

八幡「……洋楽か。あの風貌からラッパーか?」

『今夜はエミネムの「Lose Yourself」をお送りします。どうぞ』

小町「あ…エミネムだ!小町も聞いてから寝ようかな!」

http://www.youtube.com/watch?v=eX_8wHTStsE

八幡「」

小町「あ、そろそろお目当ての深夜アニメ始まるんじゃない?」

八幡「」

小町「あれ、お兄ちゃん。どうしたの?」

八幡「」

小町「お~い」

八幡「小町、エミネムのCD持ってるのか?」

小町「持ってるけど?」

八幡「う~ん…」ウデクム

小町「どうしたの?もう始まっちゃうよ」

八幡「……よし、明日買い物にいこう」

小町「え?」

八幡「アニメは録画すれば良い。今夜は早く寝て朝一でお店に行く」

小町「??」

――――

小町「お兄ちゃん、そんなに買ったらお目当ての本買えなくなるんじゃ」

八幡「新刊は来月にでも買えば良い」ドサッ

店員「以上で宜しいでしょうか?」

八幡「はい」

小町「CDとDVDなら小町が持ってるのに。そんなにいっぱい」

八幡「俺専用のが欲しいんだよ」

小町「」

八幡「さあ、帰るぞ」

八幡「……」カチカチッ

『お兄ちゃ~んご飯だよ~』

八幡「ネットサーフィンなう」

『早く来てね』

八幡「……」カチッ

八幡「初めてエミネムの姿をテレビで見た時、俺は何かを感じた」

八幡「その『違和感』を感じながら、彼の歌う曲に衝撃を受け、崇拝に至った」

八幡「『違和感』の正体を知るために、色々調べてみたが…」

八幡「エミネム…本名はマーシャル・ブルース・マザーズ3世…」

八幡「その半生、幼少期は実に不遇な生い立ちだった。俺が歩んできたボッチ人生とは、比較にならないほど」

八幡「俺が初めて彼を見た時の『違和感』の正体がわかった…そういう事だったのか」

八幡「………」

八幡「夢も希望も厨二病も…全部、中学時代で捨ててきたのに…なんだよ、このざわつき」

八幡「青春なんて悪じゃないか……なのに何だよ、この恋焦がれる気持ちに似た思い…」

八幡「………」

八幡「俺も……なれないかな……」

八幡「エミネムみたいに」

【1ヵ月後】

小町「あの買い物を終えてからお兄ちゃん、益々引きこもり気味なっちゃったな~」

YO!YO!

小町「ん、声が?」

~~~!~~~!!

小町「お兄ちゃん…部屋で何やってるんだろ?」コソソ

小町「こっそり覗いちゃえ」

カチャッ…

小町「お兄ちゃん…鏡の目の前で何やってるんだろう…?」ソロリッ

八幡「hey…YO!今日も死んでるお前の目。その目、お前の歩んできた人生、物語る。お前の青春マジ孤独。真性ボッチ」

八幡「対人会話?自己主張?それなんてナンセンス。ボッチには会話不要。か弱いオレ妹と親から扶養。専業主夫希望。だからコミュ力なんて不用!」

八幡「もう勘違いで女子を好きにはなる事など無い。俺に彼女なんて不要。痛々しいコスプレ、厨二病も封印」

八幡「だが本能には逆らえない。俺マジか弱い。理性の化け物(笑)比企谷八幡は今日で終了」

八幡「厨二病解禁。新たなる誕生。そう、俺の中に眠っていたスリム・シェイディ解放」

八幡「本能が命ずる。腹が減れば食物を求む。腹が痛ければクソを放出。良い女を見かければ勃起。逆らえない本能」

八幡「だから解放。俺のヒップホップ。熱き想いを解き放て」

八幡「見かけ倒しの奴らとは違う。黒人ギャングの物真似してるダサい不良とは違う。ラップを盾にしたチャラチャラしたクソリア充共とも違う。俺こそ本物」

八幡「そうさ。オレは比企谷八幡。孤高で孤独のヒップホッパー、たった一人のミスターボッチ!」凸凸

八幡「イェア」ドヤッ


小町「」

八幡「はぁはぁはぁ…」

八幡(なんだ…この高揚感…)

八幡(これがラップ…)

八幡「ん?」チラッ

小町「」

八幡「」

小町「お、お、お兄ちゃん…」

八幡「」

小町「え、えーと…今日も良い天気ですね~」

八幡「」

小町「そ、それじゃね~」タタッ

八幡「」


八幡「oh…」orz

【翌日】

八幡「」タイイクスワリ

八幡「ああ、昨日のはアレだ。比企谷八幡の黒歴史がまた更新されたって奴だ」

八幡「ははは…今更何をそんなに気に病んでるんだ。中学の時、女子に惚れられてると勘違いして、大恥を書いたのと比べればなんて事ない。クールになれ、オレ」

八幡「ははは、ははは」

八幡「……はぁ」ガクッ

ズンズン、ドッドッド、キュキュキュ!

八幡「ん?この音は…」テクテク

ズンズン、ドッドッド、キュキュキュ!

八幡「小町の部屋から…?」テクテク

八幡「小町、入るぞ?」

小町「いいよお兄ちゃん!」

ガチャッ

小町「チェケラッ!イェイ!」ススッ

ズンズン、ドッドッド、キュキュキュ!

八幡「小町…そ、それはまさか…」

小町「YO!今は小町じゃない……DJ・リトルタウンだよ!」

八幡「」

リトルタウン「YO!YO!イェイ!」キュキュキュ

八幡「直訳しただけじゃねぇか。あと可愛い」

リトルタウン「YO!こま…リトルタウン的にポイント最高にHighだよ!」キュキュキュッ

八幡「こまt…いや、リトルタウン。いつターンテーブル買ったんだ?それにレコードも沢山あるじゃねぇか」

リトルタウン「ん~去年くらい?パパ…いやダディーに頼んだらアッサリ買ってもらったよ」

八幡「マジかよダディー。なんて妹に甘い。つーかなぜ言い直したし」

リトルタウン「カッコいいじゃん。ダディー」

八幡「よくわからん。で、なぜ今までマトモにいじってなかった?」

リトルタウン「小町…じゃなくてリトルタウンの周りにヒップホップ好きがいなくて。あと、三日坊主?」

八幡「どうせ後者の理由が8割だろ。後、いちいち言い直さんで良い」

リトルタウン「余計な事は言わない!fuckだよお兄ちゃん!」凸

八幡「………」

リトルタウン「………」

リトルタウン「ねぇお兄ちゃん。昨日のアレ、正直ドン引きだったよ」

八幡「布団に包まってくる」クルッ

リトルタウン「ちょ、ちょっと待って!でも、でもね…お兄ちゃん。こm、リトルタウンね、またDJ頑張ろうって思ったんだ」

リトルタウン「お兄ちゃんの気持ち悪いラップのおかげで」

八幡「………」

リトルタウン「お兄ちゃん、私と一緒にユニット組まない?」

八幡「なん…だと…」

リトルタウン「私も本格的にヒップホップやりたい!でも周りにラップ好きな人がいなくて…」

八幡「小町、勘違いするな。アレは俺の気の迷いだ。ただの一過性だ。いやただの黒歴史だ」

リトルタウン「お兄ちゃんはエミネムに憧れてるでしょ?」

八幡「憧れてるが、ああ成りたいとは一言も言ってない」

リトルタウン「じゃあ、もし成れるならなりたい?スーパースターに」

八幡「……………………」ウズウズウズ

リトルタウン「もしかしたらモテるかもよ」

八幡「べ、べべ、別にモテたいとか思ってねーし」ドキッ

リトルタウン「リア充になれるかもよ」

八幡「………………別に、なる気ない」

リトルタウン「もう強がっちゃって」

八幡「と、とにかく。俺はやらないからな」

リトルタウン「はぁぁ~カッコいいお兄ちゃんだけが頼りなのに…あ、今のこm…リトルタウン的にポイント高い!」

八幡「………」

八幡「………はぁぁ、わーったよ。わかった。可愛い妹の頼みって事で」

八幡「ユニット組むことに了承得る」

【2カ月後】

八幡(あれから毎日、俺と小町は家やスタジオで特訓に明け暮れた)

八幡(互いにスキルをある程度まで高めた…そんなある日だった)

~~~

小町「ねぇ!そろそろライブやらない?」

八幡「は?」

小町「小町もだいぶスキルを上げたし…そろそろ、人前で披露しても良いと思うんだけど」

八幡「えーーやだーーー」

小町「なんでイヤなの?」

八幡「人前で歌うとか無理だし。公開処刑も良いとこだろ」

小町「だから人前でも恥ずかしい物にならないように、スキルを磨いてきたんじゃん!」

八幡「え?ただの自己満の為にヒップホップやってたんじゃ…」

小町「うわぁぁぁ……ゴミぃちゃん。それないわー」

八幡「何だよ。間違ったこと言ったか?」

小町「間違いだらけだよ!小町言ったじゃん!頑張ればリア充に成れるかもって!」

八幡「……ああ、そういえば言ってたな。忘れてたわ。でもリア充になんかなる気ねぇよ」

小町「と・に・か・く!ライブやるからねゴミ!!」

八幡「せめてゴミの後に、お兄ちゃんと言ってくれ。お兄ちゃん悲しい」

小町「まあゴミぃちゃんがいきなり人前で歌うのなんて、無理だって分かってるよ」

小町「だから、修行をしようよお兄ちゃん!」

八幡「修行?」

小町「うん。ライブハウスとかクラブハウスで…」

小町「ラップバトルをやるんだよ!!」

八幡「」

八幡「なん…だと…」

【数日後・休日】

小町「お兄ちゃん!衣装買って来たよ!」

八幡「……なあ小町。俺にこんなダボダボな服を着ろってのか?お兄ちゃんマジで困惑してるんだが」

小町「やっぱりラッパーはこうじゃないと」

八幡「俺にこんな服、ガラじゃない。あ、小町は似合ってるぞ可愛い」

小町「ガラとかそんなの気にしなくていいよ!お兄ちゃんはこれから一人前のラッパーになる為に修行するんだから」

八幡「はぁぁぁ……つーかこういう服って結構高いだろ?財布大丈夫か」

小町「ああ、それね。大丈夫。しま○らで買ったんだ!」

八幡「…………は?」

小町「丁度、5Lサイズの黒のパーカー売っててね、これ、お兄ちゃんに似合いそうって思って。ジーンズもブカブカなの売ってて買って来ちゃった」

八幡「………なるほど。要するにモドキってやつか」

小町「さあ!早く着替えてライブハウス行くよ!」

八幡(なるべく顔が見えないように、フードを深く被ろう)ガサッ

小町「あ!なんか怪しいラッパーっぽい!」

八幡「怪しいは余計だ」

八幡(はぁぁ~行きたくねぇ~怖ぇぇよ……)グスッ

【回想終了・現在】

八幡「……」

八幡「所詮、無理なんだよ」

八幡「俺がエミネムのようなスーパースターに?バカ言え」

八幡「確かにエミネムも、俺と同様、昔はボッチだった。惨めだった」

八幡「でも才能がケタ違いだ。そして血の滲む努力をした。なによりカリスマ性が違う。単なる最下層ド底辺じゃなかった。一気にスターになれる素質があったんだ」

八幡「音楽に限った話じゃない。スポーツでも何でもそうだ。例え惨めなボッチでも稀にいるんだよ。飛びぬけた天才が」

八幡「天才の上に、人の二倍も三倍も努力してる。そしてカリスマまで兼ね備えてる」

八幡「俺は天才でもないし、努力も足りないし、カリスマもない」

八幡「ただの惨めなボッチ。夢も希望もない」

八幡「………」

八幡「俺じゃエミネムみたいには成れないんだよ…」

八幡「ま、リア充なんて、中学生時代で諦めたし。友達も彼女もいらん」

八幡「だから、スーパスターにもなる気ない。面倒くさそうだしスターって」

八幡「ヒップホップも、俺の厨二病…スリム・シェイディも封印だ。もう必要ない」

八幡「もう黒歴史はうんざりだ。ただのボッチに戻ろう…」

八幡「………………」



八幡(なんでこんなに、動揺してんだ俺は…)プルプルプル

【時が経ち・2年生に進級後】

八幡(平塚先生に説教を受けた後、俺は訳のわからん所へ連れてかれる)

八幡(チクショー…こんな目にあうんだったら、書いたあのレポート、ラップ調に書いて、もっとディスっとけば良かった)

八幡(はぁぁ……ま、今はそれよりも)

雪乃「………」ペラッ

八幡(この状況どうにかせんと)

八幡(俺に限ってラブコメ展開なんてありえんからな。こんなハニートラップ染みた物に騙されないぞ)

八幡(……ヒップホップだってそうさ、もう騙されんぞ)

八幡(ここは挨拶代わりに…)

八幡(ファック!と言えば良いか?それともビッチ!とでも言えば良いか…いや、流石にそれは酷すぎるか?)

八幡(だがどうせ俺の敵なわけだし、中指でも立てとくか?親指を下構えるか?)

雪乃「突っ立ってないで座ったらどうなの?」

八幡「あ、ひゃい」ストッ

八幡(はぁぁ…なんだろう。ヒップホップを聞かなくなってもう半年経つのに、なんでラッパーが言いそうなワードばかり浮かぶんだ)

八幡(まだ未練が?ばか言え…俺はもう…)

~~~

雪乃「ようこそ奉仕部へ。歓迎するわ」

八幡(うるせーファック)

雪乃「アナタの問題を矯正してあげる。感謝なさい」

八幡(シャラーップ、ビッチ)

八幡(……って、なんでまたこんな汚いワードが頭の中に!!)プルプルプル

雪乃「ねぇ、聞いてるのかしら?」

八幡「………ファック」

雪乃「……は?」

八幡「よ。おまえ、なにもわかってねぇ。おれは、実力テスト、学年3位。顔マジ、イケメン、人間関係除けば俺、マジで、ガチで、高スペック、よ」カタカタカタ

雪乃「よくもまあそんなこと自分で言えるわね。ある意味凄いわ」

雪乃「変な人ね。もはや気持ち悪いわ」

雪乃「それと、そのぎこちない口調は何?本当は自信がないのに無理して虚勢張ってるのかしら?」

八幡「………」プルプルプル

八幡(チクショー…何なんだよ。雪ノ下から言われてる事も、腹立つけど…)

八幡(それ以上に、何か、何かが噴火しそうだ。内側から、何かが)

雪乃「私が見たところ、どうやらアナタが一人ぼっちなのは、その捻くれた感性と腐った根性が原因ね」

八幡「………」プルプルプル

雪乃「あら、少々言い過ぎてしまったかしら。でも私、嘘は付きたくないの」

~~
雪乃「さて、これで人との会話シミュレーション完了ね。私のような女の子と会話できたら大抵の人間とは会話できるはずよ。少しは更正できたんじゃないかしら?」

八幡「お、俺は会話が出来ないわけじゃない。む、むむ、無駄話が嫌いなだけだ。更正なんて…必要ない…」プルプルプル

雪乃「アナタは更正しないと社会的にマズイと思うのだけれど」

平塚「雪ノ下~邪魔するぞ」

雪乃「ノックしてください」

平塚「まぁ良いじゃないか。それより比企谷の更正に手間取ってるみたいだな」

雪乃「本人が問題を自覚してないせいです」

八幡「か、かかか、変わるだの、変われだの…他人、に、お、れ、の事、語られたく…ねぇよ」プルプルプル

八幡(震えが止まらん…久しぶりに家族意外とマトモに話したからか?いや…そうじゃない…)プルプルプル

雪乃「アナタのは逃げじゃない」

八幡「か、変わるって事も逃げだろ…どうして今の自分や過去の自分を肯定してやれないんだよ…」プルプルプル

八幡(過去の俺…ラップやってた頃の…アレはもういない。封印した)

雪乃「それじゃ悩みは解決しないし、誰も救われないじゃない」

八幡「っ!!!!」

八幡「はぁはぁはぁ…」ダラダラダラダラ

平塚「……?どうした比企谷、息が荒いぞ。それに凄い汗だ」

雪乃「先生、やはりこの男から下卑た視線を感じます」

八幡「はぁはぁはぁはぁ…!」ガクガクガク

平塚「おい大丈夫か、保健室へ行くか?」

八幡(ふざけるな…邪気眼でも発動する訳じゃあるまいし…)ガクガクガク

八幡「や、やめてくれ…」

雪乃・平塚「…?」

八幡「ぜぇぜぇ……スリム・シェイディはエミネム自身だ。俺の中には無い」

雪乃・平塚「は?」

八幡「厨二病は封印したはずだ、頼む消えてくれ」

八幡「はぁはぁはぁはぁはぁ…!!」

八幡「消えろ!似非シェィディ!死ね!偽物シェイディ!!ファック!」クワッ

雪乃・平塚「」

八幡「はぁはぁはぁ…!!」ガクガクガク

雪乃「先生…彼は精神科に行ったほうが良いのでは」

平塚「比企谷すまん。私も同じ事考えた」

八幡「あぁ…はぁはぁ…うわああ!」ガクガク

八幡(ふざけるな!これじゃ材木座と変わらないじゃないか!!)

八幡「俺は…俺は…」

八幡「熱い…熱い…」ダラダラ

八幡「もう我慢…できない…」ボソッ

平塚「……比企谷の自己保身は良い意味で理解してたつもり何だがな。まさか雪ノ下に発情してるとわ」パキポキ

雪乃「……」

八幡「………」プッツン

八幡「YO」ユラリ

雪乃・平塚「ん?」

八幡「YO、YO」スーッ

平塚「……?どうした片腕をあげて」

八幡「YO、YO」

八幡(振り上げた手を、ピストルの様に構え、そのまま手首を曲げる)ミブリテブリ

八幡(体を左右、前後に揺らし、リズムを刻む)

八幡(空いてるもう片方の手で拳を作り、口元まで持っていく)

八幡「レッツ、ショータイム」

八幡(どうか足よ震えないでくれ、音楽に我を失うんだ)

八幡「Hey…yo!聞けミス・アラサー。そしてブルジョア風情の毒舌ファッキンガール」

雪乃・平塚「!?」

八幡「崇拝してるエミネムの名曲『The Real Slim Shady』でも言ってるだろ?誰にも存在するのさスリム・シェイディ」

八幡「俺は比企谷八幡。そして俺のシェイディは…そう!俺は名はミスターボッチ!!イェ!」

八幡「yo!過去のトラウマ、オレのシェイディ封じる。でも今日で解禁!もう封じない改心!これからはずっと皆勤!お前の目から見ればオレ怪奇!上等だファッキン!」

八幡「ラッパーなオレ、止まらない自己顕示欲ラッパ飲み!もう二度と去らんラップ!」

八幡「初対面から毒舌、お前少しシャーラップ!オレのショーラップ!」

八幡「ブルジョアビッチ!俺がお前に下卑た視線を送るだと?お前のぺチャパイなんかに多分興味ねぇ!ファック!」

八幡「オレが心底惚れ込んでるのはヒップホップ!お前のヒップなど多分眼中に無ぇ!ビッチ!」

八幡「自分変革?そんな物はいらねぇ、一生孤独で充分。捻くれ者?上等!マイラップあれば充分!陰なるオレ、韻を踏むオレ!」

八幡「情事なリア充になる気は無ぇ。さりとて崇拝してるエミネムになる気も無い。オレはオレ。ただの常時ボッチ。スターには成れないし成る気も無ぇ」

八幡「だが見かけ倒しのリア充、奴らと俺は違う。俺こそ本物。リア充爆発しろ。俺の音楽へのスピリット爆発しろ」

八幡「俺は孤高で孤独のヒップホッパー、たった一人のミスターボッチ!イェア!」凸凸

八幡「覚えておけブルジョアビッチのファッキンガール」q


雪乃・平塚「」

八幡「ぜぇぜぇぜぇ…」

雪乃「………」

八幡(久しぶりのラップ…楽しかった…)

雪乃「………」

八幡(だが……)

雪乃「………」

八幡(おい何か言えよ。何だよこの気まずい空気)

雪乃「比企谷くん」

八幡「ひゃ、ひゃい」

雪乃「気持ち悪いのだけれど」

八幡「」

平塚「比企谷」

八幡「はい?何でしょう」

ズドォォンン!!

八幡「がはぁぁ!!」

平塚「軽々しく女性の年齢を口にするな。それとアラサーで悪かったな」ゴゴゴゴ

八幡「」ガクッ


八幡(こうして奉仕部に入部と同時に、再びヒップホップを再開した俺だった)

今日はここまで
こんな奇怪でヘンテコなSS読んでくれて感謝してます

元々エミネムは大好きでしたが、書くキッカケなったのは某SSに影響されて
故にノリで書いてしまった感があります

当初はエミネム本人を主人公にするつもりでしたが
あまりに無理ある設定だったので、エミネムを崇拝してる(という設定)八幡を主人公にしました

特殊なSSだと思うのでドコまで続けられるか正直自信はありません
でも、もし多少なりとも需要があり、自分のモチベが続くなら、執筆し続けようと思います

コメントどうも。想像以上に見てくれてる人がいて嬉しい限りです
そして早くも別スレを書いてる事がバレてワロタ

ひとまず、このスレも継続して書いていこうと思います
掛け持ちは大変なのは承知だけど

二つとも交互に少しづつ書き溜めしてます
キリが良い所まで終えたら投下します

それと今気がついたけど、タイトルに誤字あってワロタ…ワロタ…
ごめんなさい

今から仕事行ってきます
体力が残ってたら執筆し投下します

【翌日・部室】

八幡「うす」

雪乃「こんにちは。もう来ないかと思ったわ。もしかしてマゾヒスト?」

八幡「ちげぇよ…まあ、思うところあってな。来てやったよ」

雪乃「それじゃストーカー?」

八幡「自意識過剰も程々にしとけブルジョア」凸

雪乃「その私は雪ノ下雪乃よ。奇妙なあだ名をつけないでラップ谷君」

八幡「お前もさり気に変なあだ名つけるなよ…ったく、お前、友達とかいんの?」

雪乃「そうね。ドコからドコまでが友達の定義ry」

八幡「ああ、もういいわ。その言い方は友達いない奴の台詞だわ」

八幡「ソースは俺。醤油は目玉焼き。ケチャップはオムレツ。でもソースはお好み焼き。イェイ」

雪乃「……は?」

八幡「あ」

八幡(無意識にラップしちまった…しかもこんな会話の中で。訳分からん。流石にコレはないわ…恥ずかしい)ガクッ

雪乃「落ち込んだ振りをすれば、許されるとでも思ってるのかしら?気持ち悪いわ」

八幡「何も言い返せない俺がいる」

雪乃「私って昔から可愛かったから、近づいてくる男子は皆、私に好意を寄せてきたわ」

雪乃「私自身、好かれたいなんて思ったことないのだけれど」

八幡「人に好かれてるのに、ボッチを名乗るとか、ボッチの風上にもおけないな」

雪乃「本当に誰からも好かれるのなら、それも良かったかもしれないわね」

八幡「……どういう意味だ?」

~~~

八幡(雪ノ下本人から暗い過去を聞かされる。主に同姓からの嫉妬、そこから来る嫌がらせが酷かったようだ)

八幡(どんな人間も苦労するんだな。あのエミネムもそうだった)

八幡「大変だったな」

雪乃「ええ大変よ。私、可愛いから」

八幡「………」

雪乃「でも仕方ないと思うわ。人は皆完璧ではないから」

雪乃「優秀な人間ほど生き辛いのよこの世界は。おかしいじゃないそんなの」

雪乃「だから変えるのよ、人ごとこの世界を」

八幡「……」

八幡(世の中を生きるのは大変だからな…協調を保つために、時に嘘をついたり誤魔化したりしなければならない)

八幡(けれど雪ノ下は違う。嘘を付かない)

八幡「そして俺も…」ボソッ

雪乃「……?何か言ったかしら」

八幡「またマイシェイディが眠りから目覚めたようだ。ショータイムだぜ。イェイ」ユラユラ

雪乃「……さっきも少し目覚めてたじゃない」

八幡「タダの寝言だ。YO、今は覚醒、ミスターボッチ起動」ミブリテブリ

八幡「YO…聞け。俺が今日なぜ部室に来たか?教えてやる」

八幡「ミス・アラサーに連れて来られた訳じゃない…そう、お前の『昨日くれた魔法言葉』が俺を覚醒」

八幡「ディスるだけがラップじゃねぇ…YO、YO」

八幡「あれは半年前のショータイム。舞台で震えてもう退こう!妹は担いで逃避行!家に帰る俺、すぐさま鏡の前でさよなラップ!」

八幡「カタツムリみたいに殻に閉じこもるオレ!ナメクジに塩、イコール俺!そんな時、ミス・アラサーに呼ばれた俺!ブルジョアと出会う俺!」

八幡「『それじゃ悩みは解決しないし、誰も救われないじゃない!』お前がくれた魔法言葉!楽しいヒップホップ!ポポポポーン!この瞬間、マイシェイディ解放!その瞬間ミスターボッチ復活!YO!」

八幡「へェイ!昨日はお互いをディスり、孤独の生き様変えない事を提示した俺!でもお前には感謝してるぜブルジョア!センキュー!」

八幡「きっと俺とお前はドコか似ている。嘘、欺瞞、ファックユー!!ベイべー!!」凸

八幡「だからブルジョア、いや雪ノ下!どうか俺と友d」

雪乃「ゴメンなさい。それは無理」

八幡「」

雪乃「無理」

八幡「チェ…チェック…」ガクッ

雪乃「さて、マイシェイディとやらは眠りに付いたかしら?」

八幡「イェス、グッナイ。マイシェイディ…」orz


コンコン

雪乃「どうぞ」

結衣「失礼しまーす」ガララッ

結衣「平塚先生に言われてきたんだけど…って!ヒッキー!?」

八幡「」

結衣「どうしてヒッキーがココにいんの!?」

八幡(な、なんだ。この淫乱ピンクの乳デカビッチは)

雪乃「由比ヶ浜さんよね?」

結衣「アタシの事知ってるんだ!」

八幡「凄いな雪ノ下」

雪乃「そんな事ないわ。アナタの事は知らなかったもの」

八幡「雪ノ下、そんな事いちいち口にしなくて良い」

雪乃「気にする事はないわ。ついアナタの存在から目を逸らしたくなる私の弱さが悪いの」

八幡「うるせぇファック!」q

雪乃「またシェイディが暴れてるわよ」

八幡「お前のせいで寝れないんだよ!このブルジョアビッチ!」凸

結衣「なんか……楽しそうな部活だね!!」

八幡(マジかよ桃色乳デカビッチ)

ごめん眠いので、短いけど今日は以上です
ガハマさんお料理編の時は、もう少し長めに投下します

結衣「てかヒッキー、クラスにいる時と雰囲気違うよね!よく話すし!」

八幡「そ、そうか?」

結衣「うん。クラスにいる時はよくキョドッてるし、キモいし。あと、いつも一人だし」

八幡「うるせぇビッチ」q

結衣「はぁ!?何その言い方!私はまだ処……ってうわわ!な、何でもない!」

雪乃「別に恥ずかしい事ではないでしょ。この年でヴァー」

結衣「わわわ!ちょ!何言ってんの!?高2でまだとか恥ずかしいし!」

八幡「……」ウズウズ

結衣「ちょっとヒッキーも何キョドッてるの!?マジ有り得ない!キモい!」

八幡「ちげぇよ。テメェの貞操なんざ、もうどうでも良い」

八幡(あ~~ラップしてぇ~~)カタカタカタ

結衣「はぁぁ!?もう死ね!」

八幡「テメェはもう少し語彙を増やせ」凸

【家庭科室】

八幡(由比ヶ浜は手作りクッキーを食べて欲しい人がいるようで、俺たちは料理の手伝い、助言をする事になった)

由比ヶ浜「それじゃお願いね雪ノ下さん」

雪乃「ええ」

八幡「……」カタカタ

八幡(ダメだな俺。完全にキマッちまってる)

八幡(ハッパは危険だし御法度だし、とてもやる気に慣れんけど、ラップがしたい…もうこれは一種の中毒だ)

八幡(あ~~くそ~~こんな事にどうして時間を費やさなきゃならんのだ)

八幡(てか小町にまだヒップホップ復活宣言してないんだよな…早く伝えないと)

八幡(アイツもさぞ喜ぶに違いない。早く帰りたい)ガタガタガタ

雪乃「何をさっきから震えてるの?」

結衣「ヒッキーキモい!貧乏揺すりしてないで真面目に手伝ってよ!」

八幡「分かってるよ」カタカタ

八幡「ったく何で俺が…友達に頼めよ」

雪乃「―――奉仕部は、あくまで手助けをするだけ」

雪乃「餓えた人に魚を与えるのでなく、魚の取り方を教えて自立を促すの」

結衣「へぇ~なんか凄い!」

~調理後~

八幡「これ、食えるのか?」

雪乃「死なないかしら」

結衣「やっぱり私、才能ないのかな…」

雪乃「解決方法は努力あるのみよ…所であなた、さっき才能ないなんて言ったわよね?」

雪乃「認識を改めなさい。最低限の努力もしない人間に、才能を羨む資格はないわ」

結衣「でも最近、みんなこういうのやらないって言うし…やっぱり合ってないんだよ」

雪乃「その周囲に合わせようとするの、止めてくれない?不愉快だわ。自分の不器用さ、無様さ、愚かさを他人に求めるの、恥ずかしくないの?」

八幡「うわぁぁ…ちょ、ちょっと、おい…」

結衣「…………かっこいい」ボソッ

雪乃・八幡「!?」

結衣「そういう本音が言えるのって、カッコいいなぁ!私、人に合わせてばかりだし、雪ノ下さん凄い…!」パァァ

雪乃「な、な、何を言ってるの?」オロオロ

八幡(……ん?)

雪乃「……」オロオロ

八幡(決して言い淀むこと無く、建前など無い自己主張、そのキレの良い毒舌振り…それに語彙の多さ)

八幡(雪ノ下の奴。まさか…ヒップホップの天才なんじゃ!?)

八幡(いやそれは無いか。そもそもアイツはブルジョア…金持ちだ、雰囲気も貴族っぽいし。ヒップホッパーとは対極の位置にある。だがしかし)

【雪ノ下の調理後】

八幡「旨っ!これプロ級じゃないか」

八幡(料理まで出来るのか…DJとしてもいけるかな?いや関係ないか)

結衣「美味しい…私と全然違う」

雪乃「どうすれば上手く伝わるかしら…」

八幡「………」

八幡「なんでお前ら美味しいクッキーを作ろうとしてんの?」

結衣・雪乃「え?」

八幡「男心がまるでわかってないな。ビッチのクセに」スーッ

結衣「ビッチ言うなし!てか何でヒッキーは片手を上げてるの!?しかもピストルみたいな構えしてるし!」

八幡「あ」

八幡(いかんいかん、フライングする所だった…抑えろ抑えろ…まだミスターボッチを発動させちゃダメだ)

八幡「とりあえず10分後、ココへ来てください」

結衣・雪乃「……?」

八幡「オレが本当のラップ…じゃなくてクッキーの作り方を教えてやるよ」

八幡(さあ作るぜリリック。込めろソウル。ショータイムに備えろ)ゾクゾク

今日は以上です
ガハマさんもクッキー作るし、基本に立ち返る事を意識をして真面目にリリック考えてたら眠くなってきました。寝ます

それでは

【10分後】

八幡「どうぞ」

結衣・雪乃「不味い…」ゲンナリ

八幡「そっか、残念だ」

結衣「待って、何も捨てなくても!」

結衣「んっ!言うほど不味くないし……」パクッ

八幡「ま、これお前が作ったクッキー何だけどな」

結衣「え?」

雪乃「どう言う事かしら?」

八幡「……」ユラッ

結衣「ん、どうしたの?」

八幡「……」ユラユラ

雪乃「また始まったわ」

結衣「……?」

八幡「おいおい。まだオープニングだ。本番じゃない」

八幡「聞け。これは、オレの友達の友達の話だ」

八幡「よく話かけてくる女。友達、自分に惚れてるのではと錯覚。問いかける。好きな人はいるの?答えはイエス」

八幡「イニシャルH。それ、まさか俺っち?」

八幡「1、2、3、4」

八幡「止めてくれない?まじキモい。冷たい視線、俺の心マジ死線!」

八幡「ネクスト、その友達!茫然に棒立ち!黒板に嫌がらせの落書き!嘲笑の声に膝落とす泣くガキ!惨めな思い湧く泣き!」

結衣「ヒッ、ヒッキー…さっきから何やってるの!?」

雪乃「今の絶対、自分の経験談ね」

八幡「以上、オレの友達の友達の話、ココからはオレの話。本番。あと黙れブルジョア」

八幡「イッツ、ショータイム…YO、YO!」

八幡「世の男、みな単純で!優しくされりゃ、それりゃもうhappy day!ハートは愚かしいほど純粋で!勘違いな思いが、溢れ返るぜ!」

八幡「手作りクッキー、味は不味くても上等!内気なヒッキー、感謝の想いが心にショット!始めるブレイクタイム!イェ!ラップもキメるぜ!美味しくて最高なマイライム!」

八幡「お前のその胸、揺れる地震の如く!YO!お前の作るクッキー、揺るがぬ自信持てよ!不味くても良いぜ!胸とお菓子に誇りのもつ自身になれよ!」

八幡「お前の頑張った姿勢!きっと伝わる至誠!」

八幡「男心、きっと揺れるぜ。あとヒッキーって呼ぶな。チェック!」

結衣「」

雪乃「何かお菓子作りとは関係のない、最低の言葉が聞こえた気がするのだけれど」

八幡「気のせいだ」

結衣「えっと…その、ヒッキーってラップとか好きなの」

八幡「好き?ああ好きだ。愛してるね」

結衣「っ!」ドキッ

結衣「そ、そそ、そんな真顔で言わないでよ!バーカ!」

八幡「?」

結衣「でも何か凄く意外だな~」

八幡「まあ否定はしない」

結衣「それより…ありがとね。ヒッキーのおかげで気持ちが固まったかな」

結衣「私、自分なりのやり方で頑張るよ。ありがとねヒッキー、雪ノ下さん」

雪乃「ええ」

雪乃(胸の事には何も言及しないのね…)

【後日・部室にて】

雪乃「この間の由比ヶ浜さんの件だけど、やっぱり自分を極限まで高める努力をすべきだと思うわ」

八幡「まあそれも正論だな。努力は自分を裏切らない、でも夢を裏切る時はある」

八幡「夢が絶対叶うとは限らん。むしろ叶わない事の方が多い。でも頑張った事実があれば慰めにもなる」

雪乃「ただの自己満足じゃない。甘いのね気持ち悪い」

八幡「……………………」

八幡「YO、YO」ミブリテブリ

八幡「オレのヒップホップだって所詮は自己満。ラップだけなら常に真剣な八幡。それでもダメなら受け入れ上等だぜ覚えとけそこのウーマン。人生は何事も揃えるのが難しいぜ役満、そんな世に疑問覚えるぜ欺瞞、それでも人生頑張って送るヤツ世に百万」ミブリテブリ

雪乃「喋らないで、気持ち悪いわ」

八幡「みんなダメになって、世界中がデトロイトにあるスラム街みたいになれば解決だな」

雪乃「アナタの思想が流行れば地球は滅亡するわね…」

コンコン

結衣「やっはろー!」ガチャッ

八幡「また来たぞアイツ」

八幡(その後、由比ヶ浜は雪ノ下にベッタリで、雪ノ下も満更でもなさそうだったとさ。めでたしめでt…じゃないな、キマシタキマシタ)

八幡「さて、んじゃ帰るわ」

結衣「あ、ヒッキー!」ヒョイッ

八幡「あん?お、これは」

結衣「い、いい、一応お礼だからね!ヒッキーも手伝ってくれたし…」

八幡「お、おう。サンキュ」

結衣「あと…ヒッキーの好きなもの、知れてよかった」

八幡「そうか」

結衣「こ、今度さ!おススメのCD貸してよね!」

八幡「ああ、また今度な」

結衣「うん!じゃあね!」


八幡「さて…食うか…」パクッ

八幡「うぇぇ…なんてクレイジーな味なんだ…」

【自宅】

小町「えぇぇ!?お兄ちゃんまたヒップホップ再開するの!?」

八幡「ああ。本気だ」

小町「やったああ!!お兄ちゃん大好き!!あ、今の小町的にポイント高い!」ギュッ

八幡「所でお前はターンテーブルの方はずっと続けてたんだっけ?」ポンポン

小町「うん!お兄ちゃんがヒップホップ封印してからも続けてたから、スキルアップしてるよ!」ミブリテブリ

八幡「そうか。オレも早くスキルを取り戻さないとな」ミブリテブリ

小町「それじゃ明日からまた帰ってきたら、すぐに特訓だね!」凸

八幡「ああ…それがな小町」凸

八幡「お兄ちゃん、部活に入ったんだ」

小町「!?」

小町「奉仕部?どうしてそんなガラにも合わなさそうな部に入ったの?」

八幡「無理やり入らせられたんだよ。そういう訳だから、帰りが少しだけ遅くなるからな」

小町「何ていうかファック!って感じだねお兄ちゃん!」q

八幡「全くだ」p

小町「んで、いつラップバトルやるの?」

八幡「っ!そ、そそ、それは、あれだ。もうちょっと心の準備が出来てからで」ギクッ

小町「ふ~ん…ま、良いけど。あれだけの事が合ったわけだし」

八幡「ほっ……」

小町「とりあえずお兄ちゃんには、リハビリ期間として数ヶ月もうけます!」

八幡「なんだそれ、曖昧な」

小町「目安的には秋あたりまでかな」

八幡「秋か。時がたったらオレは再びトラウマの土地へ赴くのか」

八幡(それまでには、より多くの人前でラップが歌えるようにならないとな…)

八幡(ラップスキルってよりかは、純粋な根性が試されるな)

八幡(はぁぁ…怖ぇよ。大勢の人前でラップとかマジ怖ぇよ…)ガクガク

今日は以上です
次回は、あーしさんとバトル(?)開始


バトル楽しみ

>>28
所で某SSって、もしかしてルイズがエミネムを召喚する奴?

>>99
うんそれ

投下します

【教室・昼食にて】

三浦「結衣、最近付き合い悪くない?」

結衣「えと…止むに止まれぬ私事で恐縮ですというか…」

三浦「それじゃ分かんないから、ちゃんと言ってよ?」

結衣「ごめん…」

三浦「だーかーらー!ごめんじゃなくって、言いたい事あんでしょ?」

結衣「……」

八幡「……」

八幡(ふん。身内同士でつぶし合え)

八幡(……と思ったけど、知り合いの女子が目の前で泣きそうに成ってると、胃がキュルキュルして飯が不味くなる。キュルキュル音立てるのはレコードだけで良い)

八幡(それに攻撃されるポジションは俺の役目、由比ヶ浜じゃない)ミブリテブリ

八幡「おい、その辺で」ガタッ

三浦「うっさい」ゴゴゴゴ

八幡「」

八幡「そ、その辺で、飲み物でも買ってこようかな~」ガクガク

八幡(怖ぇぇ…あーしさんめっちゃ怖ぇぇよ…マジで泣いちゃうよ俺が…)ガクガク

三浦「結衣の為に言うけどさ、そういうハッキリしない態度、イラッと来るんだよね」

結衣「……」

八幡「……」

――それで良いのか?

八幡「!?」

――また勝負から逃げるのか

八幡「だ、だれの声だ」

――おいおい、とぼけちゃダメだぜ。分かってるハズだ

八幡「……」

――オレは、もう一人のお前…ミスターボッチだ

八幡「…っ」

――良いか?チャンスは逃しちゃダメだ

――お前が決めたことなら、何だって出来るぞ

――ここで立ち上がらなきゃ、また去年のライブハウスの二の舞だ

八幡「去年の…ライブハウス…」

~~~

おい!やる気ないなら帰れよ!

おい金払ってんだぜ!しっかりやれよ!!

帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!!

~~~

八幡「………」

――さあ準備は出来たか?時間だ。オレと意識を一つにしろ、そうじゃなきゃ闘えないぜ

――オレとお前が一つになる瞬間だ。行くぞ

八幡「」ビクンッ

八幡「………」


雪乃(由比ヶ浜さん…来るのが遅いと思ったらトラブルに巻き込まれてたのね)

雪乃(さっきは比企谷くんが、由比ヶ浜さんを庇っていたようだけど…ダメだったみたいね)

雪乃(それなら私が…)

八幡「……」フラフラ

雪乃「ん?比企谷くん…?」

八幡「……」フラフラ

結衣「え、あれ…ヒッキー…?」

三浦「なに?私がさっき言ったこと忘れたの?」ギロッ

雪乃(比企谷くん…あなた、まさか)

八幡「……」スーッ

三浦「なんで手を挙げてんの?ウザいんだけど」ギロッ

八幡「YO!YO!」

結衣「え、ヒッキー…もしかして…」

雪乃(しょ、正気なの…!?)


八幡「軽視、無視、嘲笑。Yo…俺のこれまでの青春。マジ灰色」

三浦「はぁ?」

八幡「YO!俺は孤独のジョーカー、ミスターボッチ!」

三浦「キモッ」

八幡「YO!YO!そこのビッチとは最近知り合いなった訳だが、ビッチを見殺しにする訳にもいけねぇよな!」

八幡「クイーンのせいで、にっちもさっちも行かねぇよ!テメエのせいで、ビッチはアッチにも行けねぇよ! YO!自覚しろ、有害な女王!」

三浦「ねぇ、うっさい」ギロッ

八幡「ボッチなオレ、集団の中でラップを刻めば、それはきっと嘲笑!続くはきっと中傷!内心きっと苦笑!でも負けないで続けるぜラップショー!決めてやるぜ楽勝!止まらねぇアクション!」

三浦「うっさい!!」バンッ!

クラスメイト全員「ひっ」ビクッ

八幡「俺の人生マジ、ベリーハード!孤独こそ俺の人生論理です!そんなオレはロンリネス!」ミブリテブリ

男子1(何でアイツ怯まないんだよ…)

八幡「殻に閉じこもりたいぜ!外に出ると心が痛いぜ!集団行動は苦手!おれの理想郷は引き篭って身勝手!そんな俺はマジヒッキー!」q

三浦「うっry」

八幡「Yo!それでもマイラップ、今ココで舞いラッシュ、キメるぜ。いざ参るぜ!マイスピリット舞いるぜ!」

八幡「ボッチライフ、自虐ネタに誇りを持つぜ!刻むぜ。感謝しろクソリア充共。ファック!」凸

八幡「ヘイ!覚悟は良いかい?女王!いや金髪クソビッチ…Yo!こっからが本番だ!ショータイム!」ミブリテブリ

三浦「」

三浦(なに、何なのコイツ…)

八幡「俺はジョーカー、孤独の道化!俺とお前の力の差、まさにカースト上下!だけど見せ付けてやるぜラップショー!」ミブリテブリ

八幡「Yo!所で何だよその髪型!オシャレよりまず、やり直せ文字の書き方!んでその髪型、工事現場で使うドリル?いかれてるぜ!威張り散らす前に、小学生からやり直せ漢字ドリル!」

八幡「よおドリル!お前の髪型マジでスパイラル!今日はお前、負へのスパイラル!俺の目は、腐へのスパイラル!お前、仲間を縛って、権威を奮う!だがジョーカー負けじとラップで戦意を振るう!」

八幡「俺はラップで猛威ふるジョーカー!お前をディスりその権威を消化!」

八幡「融通も聞かない、器なきクイーン!でも自らのどんな行動でも、お前はきっと悔いん!焼きもち妬いたお前の心、マジ嫉妬!お前にビビった俺、一度は椅子にsit(座る)!」

八幡「だが逃げる訳には行かねぇ!逃げたらライブハウスの二の舞!だから俺は闘う、そんな俺は獅子舞!お前、俺のラップに斬られて死の舞!」

八幡「仲間も思いやれねぇ女王!空気も読めず切れる低脳!ガハマさんは悲しむぜ『オーノー!』、タチが悪いぜ女王!でもこのラップ攻撃は止まないぜ衝動!」

八幡「彼女の約束!醜き嫉妬で権利を焼く即!器が小さい女王の役得!そんなお前をラップで切るのが俺の役職!」

八幡「テメェはジョーカー以下、口先だけの金髪クソビッチ!女王じゃねぇ!悔しかったらラップを武器に闘ってみろ!」

八幡「ファック!!」q

雪乃「」

クラスメイト全員「」

三浦「」

八幡「ぜぇぜぇ…」

三浦「」

八幡「さあ、次はお前の番だ」

三浦「え、え、ええ?」

八幡「片手にマイクを持った思いで、ありったけの想いで、ラップしてみろよ」

三浦「な、何…何なのアンタ…」ブルブル

八幡「……」

三浦「うっ…うぅ…」ウルウル

八幡「え」

三浦「何よ…ヒキオのクセに…」グスグス

三浦「あーしの事をビッチとか、髪型が工事に使うドリルみたいなとか…能無しとか、思いやりの無い女とか、器が小さいとか」ボロボロ

三浦「あーし…そんな酷い女じゃないし…」グスッ

八幡「」

八幡(え、えええ…三浦さん、一体どうしちゃったんですか?アナタ、そんな打たれ弱い子じゃないでしょ?なんで?どうして?いつもの気迫はドコへ?)

三浦「ひっく…うぅ…えっぐ…ぅぅ…」グスッ

ヒソヒソ、ヒソヒソ

八幡(これ完全にオレが悪役じゃん)

男子1「すげぇアイツ…『獄炎の女王』を泣かしやがった…」

男子2「でもさ、ぶっちゃけキモくねアイツ?いつも一人だしさ」

男子1「確かに。つか誰アイツ?あんなのクラスにいた?」

女子1「何アレ、キモ」

女子2「あんなクラスに浮いてるのがラップやっても滑稽だよね」

女子3「つーかここでラップやること自体キモイ」

八幡「」

八幡(まあ…そうなるよな。ははは、分かってたよ)

八幡(ははは…ははは…)

八幡(はぁ…言いたい事を言って、あの三浦を相手に泣かしたのに、なんだ、この敗北感、変な罪悪感…)

八幡(しょせんオレがラップやっても、良い事なんて無いんだな…自己満足位しか)

八幡「はぁぁ…」

戸部「ブラボー!!!!」パチパチ

八幡「は?」

クラスメイト全員「!?」

戸部「マジッパネェ!!ヒキタニ君ッパネェ!」ガシッ

八幡「肩を掴むな」

戸部「なになに?ヒキタニくんって!ラップとか好きなの?マジ意外だわ!」パンパン

八幡「な、なな、慣れ慣れしくすんなよ。つーか肩をを叩くな」キョドッ

戸部「YO!決めたぜ!オレとヒキタニ君は今日からブラザーだイェイ!」

八幡「おい、勝手に決めるな」

戸部「YO!YO!ノッていこうぜブラザー!!イェイ!イェイ!」ミブリテブリ

クラスメイト全員「」ポカーン

結衣「」

三浦「戸部っち…あーしが泣いてる時何?バカ騒ぎして、酷いんだけど…ありえないし…」グスグス

戸部「まあまあ!優美子は気が強いんだし?大丈夫大丈夫!元気だしてこうぜ!」ポンポン

三浦「うぅ…戸部っちのバカ…」グスグス

葉山「ヒ、ヒキタニくん…まあその、優美子もキツく良い過ぎだけど、ヒキタニくんもさ?」

八幡(まあ確かに泣かしたのは想定外だが)

八幡「まあキツく良い過ぎたわ。悪い」

三浦「う、うっさい…」グスグス

葉山(しかしあのヒキタニくんがまさかラップが好きだとは…)

ゾロゾロ、ゾロゾロ

八幡(みんな、揃いも揃って教室から出て行く)

八幡(オレもいくか)テクテク

うわぁ…ラップ野朗だ
キモッ

ヒソヒソ、ヒソヒソ

八幡「……ふん」

結衣「ヒッキー」

八幡「由比ヶ浜…」

結衣「さっきは優美子に、ちょっと言い過ぎだったけど…でもありがとう。嬉しかった///」

八幡「お、おう」ドキッ

~~~

結衣「あのね…優美子」

三浦「……」

八幡(オレが教室を抜け出して間も無く、由比ヶ浜は三浦と何か話をする)

八幡(内容は簡潔に言うと、自分は本音を言うのが苦手で、周りと合わせてばかりだった事を伝えている。そして本音を言えるオレや雪ノ下の事を話してた)

八幡(……オレの罵倒を少々付け加えた後、なんとか三浦と和解した様だ)

八幡(だがしかし)

結衣「盗み聞きだ!キモい!ストーカー!変態!え、えと…あとキモい!信じられない!マジでキモい!いや…もう、ほんとキモ過ぎだから!」

八幡「……少しは遠慮しろよ」ガクッ

結衣「今更遠慮するわけ無いでしょ。誰のせいだと思ってんの!バカ!」ベー

タタタッ

八幡「……」

八幡「おい、待てよ由比ヶ浜」

結衣「ほぇ?なに、急いでんだけど」

八幡「……CD、持ってきたぞ」

結衣「え?」

八幡「前に言ってたじゃねぇか。おススメのヒップホップのCD貸してくれって」

結衣「あ……」

八幡「ほら」ススッ

結衣「うん…ありがとう!」パシッ

【数日後・ホームルーム前の教室】

戸部「YO!YO!おはYO!兄弟!」ミブリテブリ

八幡「……」

八幡(ここ数日、戸部はこんな感じよく絡んでくる)

八幡(朝っぱからウゼェ…眠いのによ)

戸部「どうしたんだYO!ブラザー!元気が無いぜ!」ガシッ

八幡「肩を組むな…慣れなれしい…」

戸部「もっとノッて行こうぜ!」ミブリテブリ

八幡「はぁぁ…」

結衣「……」ススッ

八幡「おう…」

戸部「OH!結衣じゃん!」

結衣「やっはろー。戸部っちにヒッキー」

結衣「これ、CD返すね」ススッ

八幡「おう」パシッ

結衣「……」フラフラ

八幡「……?」

結衣「よ!よ!」

戸部「お、まさか結衣も!?」

八幡「え?」

結衣「よ!よ!」ミブリテブリ

結衣「ヒッキー!マジヒッキー!今日もキモくてドン引っきー!ヒッキー!今日も殻に閉じこもってヒッキー!ヒッキー!そんな今日もマジヒッキー!」

八幡「」

結衣「ヒッキー!でもそんなキモいヒッキーが!私、大好…っあわわわ!!///な、な、なんでも無いなんでも無い!!」バシバシ!

八幡「痛!痛い!痛ぇよ!!カバンで叩くな!!」

結衣「もう!ヒッキーがいけないんだから!」プンプン

八幡「訳が分からないよ」

結衣「えへへへへ…わたしもね、嵌っちゃった。ヒップホップ」

八幡「おお!マジか!」ガタッ

結衣「え、え、うん!」ビクッ

八幡「そっか…お前もエミネムの素晴らしさに気付いたか…」

結衣「今度はエミネム以外のも貸してよ!」

八幡「そうだな…今度はドクター・ドレーのCDでも持ってきてやる」

戸部「良いね良いね!俺もドレー好きだぜ!イェイ!」

八幡(かくして俺はクラスの連中に嫌われる様になったが、代わりに共通の趣味を持つ仲間(?)が増えた。まあ戸部はぶっちゃけウザいけど)

八幡(由比ヶ浜はまだリズムカルに歌えてないけど…声質は良いからな。本気でやればこれから伸びるな)

八幡「んで、特にどの曲が好きなんだ?」

結衣「んーとね、いっぱいあったけど、個人的には『Stan』って曲が一番気に入ってるかな!」

八幡「ああやっぱりか…まあ良い曲だけどな」

八幡(歌詞はちょっぴり怖いけど)

結衣「あとは『FacK』って曲。なんか曲調が変だけど面白くて好きかな!」

八幡「マジかよ。お前、やっぱマジで真性ビッチだわ。まあオレもアレは好きだけど」

結衣「はぁぁ!?なんでそうなるの意味わかんない!ヒッキーマジキモい!」プンプン

八幡「歌詞の意味を知ったら分かるよ」

結衣「……?」キョトン

【放課後・部室前】

結衣「ねぇねぇヒッキー!」

八幡「あ、何だ?」

結衣「奉仕部のメンバーでヒップホップをグループを作ろう!」

八幡「奉仕部の面子で?」

結衣「うん!」

八幡「それなら諦めろ。オレはもう妹とユニット組んでるんだ」

結衣「え、ええ~!あの妹さんと!?」

八幡(『あの』…?なんでオレが妹いること知ってるんだ)

結衣「でも…それなら!私もメンバーに入れさせてよ!」

八幡「マジかよ。面倒だな…オレは妹と二人っきりでやりたかったのに」

結衣「うわぁぁ…シスコンだ…」ヒキッ

八幡「まあそのウチ、妹に話し付けておくから。妹の了承を得てからな」

結衣「やったーー!イェイ!」

八幡「でも、アイツはどうなんだろうな」

結衣「え、ゆきのん?勿論誘うよ!」

八幡「いや…そういう意味じゃなくて」

結衣「?」

八幡(雪ノ下はDJとかやらせたら凄そうだけど小町がもうDJだし…MCだと語彙は凄そうだけど、ノリがあまり良くなさそう…)

八幡(いや、それ以前に…アイツの場合…)

雪乃「残念だけど私はお断りさせて頂くわ」ススッ

結衣「あ、ゆきのん…」

八幡「まあ予想通りの答えだな」

結衣「ゆきのん!ヒッキーから借りたCDの曲をiPodに入れたから、一緒にヒップホップ聴こうよ!絶対好きになるよ!」

雪乃「随分と自信があるのね。でもごめんなさい」

八幡「由比ヶ浜、諦めろ」

結衣「えーー!なんでなんでー!」プクッ

雪乃「ヒップホップの存在は否定しないわ。あれも一つの表現法であり文化。歌ってる人達の事も否定しない…でもね」

雪乃「私はヒップホップのあの曲調が好きになれない。と言うよりも嫌いなの」

八幡「やっぱりか」

結衣「そ、そそ…そんなの!ちゃんと聞いてみれば!気が変わるよ!私だって前まで、あんまり興味なかったもん!ヒッキーも何か言ってやってよ!」

八幡「まあオレも初めは、あまり良いイメージ無かったからなヒップホップに」

結衣「ほらほら!ヒッキーですらこんな事言うんだよ!?一緒にヒップホップやろうよ!」

雪乃「……ごめんなさい、比企谷くんは考えが逆転したようだけど…やはり私は好きになれそうに無いわ」

結衣「ゆきのん…良いもん!絶対、私は諦めないからね!」

八幡「諦めないのかよ…もうほっといてやれよ…」

結衣「所でユニット名は何ていうの?」

八幡「……BL」

結衣「び、BL!?それって、たしか姫菜とかが好きそうなヤツ?」

八幡「違う。『ボッチ&リトルタウン』の略だ。まあお前が正式加入したら改名を余儀なくされるがな」

雪乃「ややこしい名前ね」

八幡「小町がこの名前の方が『覚えてもらいやすい』と言ってきてな。仕方なく」

八幡「因みにリトルタウンは、小町のあだ名」

結衣「じゃあ私は?」

八幡「お前はまだ正式メンバーじゃないだろ」

結衣「付けてよあだ名!」

八幡「んじゃビッチ。MCビッチ」

結衣「はぁ!?ちゃんと考えてよバカ!死ね!キモい!」凸

八幡「中指立てるな…不満なら自分で考えろ」

結衣「それならサブレが良い!私の犬の名前だけど…」

八幡「つまらん名前だ。『サブレビッチ』ってのはどうだ?」

結衣「だから何でビッチを付けるし!」プンプン

八幡「ばーか、よく外国人で『○○○○ビッチ』って名前があるだろ?サブレビッチなら何の違和感も無い」

結衣「そっか、それなら良いや!サブレビッチで!」

雪乃「由比ヶ浜さん…アナタ、それで良いの…?」

今日はここまで

すいません
ちょっとアンケートを

※この先の話の展開はどうする?
① 原作通り、材木座編~ゆきのんと買物編を、駆け足で書いてから千葉村編

② 材木座編~ゆきのんと買物編を、地の文で省略(部分回想含め)してから千葉村編

他にも何か意見(こんな展開みたい!とか)があったらご自由にどうぞ
次回投下は早ければ今夜、遅くとも明後日までにすると思います

特に無ければ独断で話を進めます

アンケの後協力ありがとう
投下します

【小町の部屋】

キュッキュッ!キュワキュワ!

リトルタウン「YO、お兄ちゃん!特訓の時間だYO!」ススッ

ミスターボッチ「オーケー、今日もスキルを磨くぜイェイ」ミブリテブリ

ミスターボッチ「……だがその前に聞きたいことが」

リトルタウン「ホワット?」

ミスターボッチ「なんでお前の部屋に、ギターにベース、電子ドラム、キーボードがあるんだ」

ミスターボッチ「まあギターは元々ウチにあったけど」

ミスターボッチ「まさかヒップホップは飽きて、バンドでもやるのか?それともミクスチャー系でもやるのか?」

リトルタウン「ノーノー。まあミクスチャーもありだけどね。でも違うよ」

リトルタウン「オリジナルの曲を作るためだよ!」

ミスターボッチ「ん?ヒップホップは既存の曲…つまり既に作られた曲をサンプリング(編集)して曲を披露するのが基本だろ」

リトルタウン「甘いよお兄ちゃん!既存の曲ばかりに頼らずに、オリジナリティを貫くグループだっているんだよ!」

リトルタウン「……まあぶっちゃけるとさ、著作権の問題とかで、作曲者とかにお金を支払わなきゃいけない訳だし。お給料を減らされるのイヤじゃん?」

ミスターボッチ「マイシスター。黒い、黒いぞ」

ミスターボッチ「……ん?ちょっと待て」

リトルタウン「なに?」

ミスターボッチ「お給料を減らされるってどういう意味だ」

リトルタウン「決まってるじゃん」

リトルタウン「リトルタウンとお兄ちゃんが、プロになったときの話だよ」

ミスターボッチ「マイラブリーシスター…俺はいつ、プロを目指すなんて言った?」

リトルタウン「これはリトルタウンが決めた事です!お兄ちゃんに拒否権はありません!」

ミスターボッチ「俺はライブやることなら約束したが、プロに成る気はねぇぞ」

リトルタウン「だ~め!絶対お兄ちゃんはプロになるんだよ!」

リトルタウン「安心して!リトルタウンがお兄ちゃんを最強のラッパーに育てて見せるから!『ミスターボッチは私が育てた』ってね!」

ミスターボッチ「お前は星野監督か」

リトルタウン「まーそういう訳だから、死ぬ気で頑張ろうね!」

ミスターボッチ「やだよ自己満足で良い。つーか俺は目立たずに穏やかに暮らしたい」

リトルタウン「はぁぁ…これだからゴミは」q

ミスターボッチ「ゴミのあとにお兄ちゃんを付けてくれ。悲しいんだけど」p

リトルタウン「……」

ミスターボッチ「何だよ急に黙って」

リトルタウン「リトルタウンね、悔しいんだ」

ミスターボッチ「何が」

リトルタウン「お兄ちゃんがボッチな現状について」

リトルタウン「リトルタウンは知ってるよ?お兄ちゃんはネクラで捻くれてるけど、本当は誰よりも心優しい人なんだって」

リトルタウン「それなのに内気な性格ってだけで、周りの人達はおにいちゃんをバカにしたり、無視したり、相手にしようとしなかったり…」

リトルタウン「お兄ちゃんはこんなにも優しいのに…リトルタウンは悔しいよ」

リトルタウン「お兄ちゃんはもっと評価されるべきだよ!せめて人並みにって…ずっとそう思ってた」

ミスターボッチ「マイシスター…」

リトルタウン「そんな時に、お兄ちゃんはヒップホップに出会った。しかも想像以上にヒップホップに惚れこんじゃった」

リトルタウン「私もヒップホップは好き。だからお兄ちゃんとプロのラッパーになって…」

リトルタウン「是が非でも!!お兄ちゃんの存在をみんなに認めてもらいたい!」

リトルタウン「それがリトルタウンの夢で、願いかな」ダキッ

ミスターボッチ「リトルタウン…」ギュッ

ミスターボッチ「リトルタウン…ありがとう」

ミスターボッチ「でも良いんだ。お兄ちゃんは孤独が好きだし、ぶっちゃけ集団行動は嫌いだし。周りからどう思われようが構わん」

ミスターボッチ「だから俺は…」

リトルタウン「あーそういうのいいからー(棒)」

ミスターボッチ「おいさっきの感動を返せ」

リトルタウン「とにかく!私と一緒に高みを目指すよ!」

リトルタウン「そのためにお兄ちゃんにはリリックを書いて欲しいなぁ」

ミスターボッチ「リリック…か。所で既存の曲を使わないのか?」

リトルタウン「勿論使うよ。だけどそれはプロになる前の修行としての過程でね。最初は単純に色んな曲をコピーするの」

リトルタウン「そしていずれ、オリジナルの原曲をリトルタウンが作る!」

リトルタウン「そのオリジナルを披露する時の為に、今のうちリリックを書きまくって欲しいの」

リトルタウン「お兄ちゃん国語得意だし…お願い!」

ミスターボッチ「……」

ミスターボッチ「はぁぁ。分かったよ」

ミスターボッチ「可愛い妹の頼みだ。承諾する」

リトルタウン「やったー!お兄ちゃん大好き!あ、リトルタウン的にポイントハイだよ!」

ミスターボッチ「まあリリックはいくらでも書いてやるけど、お前…大丈夫か?」

リトルタウン「え、何が?」

ミスターボッチ「ギター、ベース、電子ドラム、キーボード…しかもターンテーブルもある」

ミスターボッチ「これらの楽器、覚えるのは相当苦労するぞ」

リトルタウン「全てはお兄ちゃんの為だから」

ミスターボッチ「愛してるよ小町」

リトルタウン「今はDJリトルタウンだよ!MCミスターボッチ!」ススッ

キュワキュワ!キュキュキュ!

ミスターボッチ「おおっと、そうだったスマン」

ミスターボッチ「所でリトルタウン、楽器は誰に買ってもらったんだ?」

リトルタウン「勿論ダディーだよ」

ミスターボッチ「ダディー…」

ミスターボッチ(しかし小町もDJとしての腕はかなりの物に成ってきたが、他の楽器は大丈夫か?)

ミスターボッチ(周りにもし、ピアノとかギターとか弾けるやつがいたら、そいつに講師を頼めるのにな…)

ミスターボッチ(ま、ボッチの俺にそんな人脈は築けないけどな!)

【数日後】

八幡(あれから数日後、材木座が部室に訪れた)

八幡(雪ノ下からの猛烈な酷評を喰らった材木座は、オレにトドメを刺される)

材木座「」チーン

八幡(ラップで評価してやろうかと思ったが、もはやそれすら起きん)

材木座「……また、読んでくれるか?」

八幡「あんだけ言われてお前…」

材木座「確かに酷評された。だが、それでも嬉しかったのだ」

材木座「自分で書いたものを誰かに読んでもらえて、感想を言ってもらえると言うのは良い物だ」

材木座「さらばだ!また新作が出来たら持って来る!」

材木座「……ってそういえば八幡よ。最近、ラップにはまったと言うのは本当か?」

八幡「厳密には去年からな。なんでそれを知ってるんだ」

材木座「いや実は…学年でも随分噂になってるぞ八幡よ?2年F組に比企谷と言う気持ち悪いラッパーがいるとな!」

八幡「ま、まじかよ…もう学年中に広まりつつあるのかよ…」orz

雪乃「あら良かったじゃない、アナタの存在価値が認められて。キモ谷くん」

八幡「フォロー仕切れてねぇし」

材木座「しかし八幡よ。お主は我と同じオタクであるにも関らず、また随分とリア充や不良共が聴いてそうな音楽にはまった物だな」

八幡「お前ほどガチオタじゃねぇよ。まあヒップホップが似合わないって思うことに関しちゃ否定はしない」

八幡「おれ自身も、なんでラップにはまったのか未だに不思議な位だ」

材木座「ふむ…では、ポエムとかも創ったりしてるのか」

八幡「ポエムって表現は止めてくれ…なんか痛々しい中学時代を思い出す」

結衣「え、ヒッキーってポエムを書いてるの!?」

八幡「だからその表現はやめろ…リリックなら、ちょくちょく書いてる」

結衣「わぁぁすご~い!!あたし文才とか無いし、憧れるな~」パァァ

八幡「そ、そうか?絶対、引くやつの方が多いんだけどな…変わってるな…」ドキッ

雪乃「リリックを書くと言う事は、いつかはオリジナルの曲を作ると言う事かしら?」

八幡「まあな。妹が曲をサンプリングするって言ってたからな、俺はリリックを作ることにした」

結衣「見せてよ見せてよ!」

八幡「はぁ?や、やだよ…」

結衣「えー!!けちー!!バカ!キモい!ふぁっく!」凸

八幡「だから中指立てんな」凸

雪乃「比企谷くん、いずれは曲として発表するつもりなのに、どうして嫌がるのかしら?」

八幡「いや、だってこう…なんか、恥ずかしいじゃん?」

材木座「非常に興味深い…八幡よ。我もラノベの原稿を見せたのだ。お主も見せるべきだ!!」

八幡「いやいや、ラノベの原稿はお前が勝手に渡してきたモンだろうが」

結衣「ヒッキー見せてよ!」

材木座「八幡!」

雪乃「……」チラッチラッチラッ

八幡「……はぁぁ、わかったよ」

雪乃「……」ジーッ

八幡(つーか何で雪ノ下まで興味津々なんだよ!)

八幡「これがオレの作ったリリックの一覧だ」ススッ

【タイトル:『8-Man Mile~リア充とボッチの境界線~』】

材木座「うむ、八幡らしくタイトルだ」

結衣「なにこのタイトル?よくわかんないんだけど」

八幡「今度8-MileってDVD貸してやる。そうすれば元ネタがわかる」

結衣「ふーん」

雪乃「それで歌詞の方は…手始めにタイトルだけ、ざっと見させて貰いましょうかしら」ペラッ

『青春とは嘘であり悪である』

『生まれ変わるなら熊になりたい』

『オレの友達の友達の話』

『ファック!リア充ワールド』

『マイネームイズ、ミスターボッチ』

『ビッチクッキー☆』

『氷の女王・ブルジョア』

『マイラブリーシスター、DJリトルタウン』

『比企谷菌はバリアが効かない』

『ヒキガエル』

『孤独のキャンプファイヤー』

『アイラブ千葉』

『ロンリネス。オレの人生論理です』

結衣・雪乃「」

材木座「……」ペラッ

材木座「うむ。タイトルも歌詞の内容を見ても、やはり八幡は八幡であるな!」

八幡「ほっとけ」

雪乃「……」カチカチ

八幡「ん?どうした、ボールペンなんて出して」

雪乃「……」キュキュッ

八幡「あぁぁ!おま、なんで『氷の女王・ブルジョア』のリリック消してんだよ!」

雪乃「なにか文句でも?」ギロッ

八幡「はい。すいません」

結衣「あ、ゆきのんクッキーのやつも消して」

雪乃「ええ」キュキュッ

八幡「おい!」

結衣「何よビッチクッキーって!あのタイトルも歌詞の中身も、完全にアタシの事じゃん!ヒッキーマジきもい!」凸

八幡「中指立てるな」凸

八幡(それから俺は学園生活での出来事を元に、リリックを書きまくった)

~~~~

八幡「YO、ここの安らぎ、俺の安らぎ。マジで良い場所、風の安らぎ。ここを見つけて俺はラッキー。ここは臨海部で、おれは外部で、飯を食らうぜ。存在しない凪(なぎ)、風の安らぎ、俺の安らぎ。風になびくススキ、癒しの時間は静かに続き、ランチタイムはまだまだ続き、そして感じる、俺の安らぎ」

八幡「タイトルは『ベストプレイス』だな」カキカキ

結衣「あ、ヒッキー!またリリック書いてるの?」

八幡「おう」

八幡(その後、俺は大天使・戸塚との運命的な出会いを果たし、後に『アイラブ、S.T』というリリックを書く)

~~~~

八幡「俺の起床後!妹が見ている雑誌は偏差値25!妹部屋に戻るぜ脱衣後!俺は片付け妹の食後!」

八幡「……う~ん続きはどう書こうか。とりあえずタイトルは『妹の偏差値は多分25』にしとくか」

小町「お兄ちゃん!遅刻するよ早く!それとそんなに低くない!」

【数日後・職員室】

平塚「……で、職業希望調査票は書き直してきたか?」

八幡「へいへい、やりましたよっと」ススッ

八幡(もう殴られたくないから、一応真面目に書いてきた)

八幡(だがしかし…)

平塚「……?どうした、早く出したまえ」

八幡「は、恥ずかしい」

平塚「は?何を言ってるんだ。ほら」バッ

八幡「あ、ちょ」

平塚「なになに…」

平塚「…………歌手になりたい?」

八幡「ア、ハイ、一応」

平塚「……ぷっ」

八幡「おい教師。人の夢を笑うな」

平塚「いや、すまんすまん。まさかこんな事を書くとは思わなくてだな」

平塚「そうか!夢が合って良いじゃないか!見直したぞ比企谷!」ポンポン

八幡「そりゃどうも」

八幡(本気でラップで飯を食う覚悟はまだ出来てないんだけどな。目立った生き方したくないし)

八幡(でもまあすべては妹のため…やるだけやってみるしかないよな)

~チェーンメール事件の一件後~

葉山「しかし意外だな…でも良いね。歌手になるのが夢って」

八幡「別に。妹のためだ」

葉山「……?まあ良く分からないけど、職場見学は一緒にヨロシク。スタジオ見学楽しみだよ」

八幡「あ、ああ」

彩加「ヨロシクね八幡!」

八幡「愛してるぜ戸塚」

彩加「もう!からかわないでよ!」

~川崎大志からの依頼にて~

ミスターボッチ「YO、聞けサキサキ…黒のレース、教えてやるぜ。スカラシップ」

ミスターボッチ「DJリトルタウン…カモン!」

リトルタウン「オケェイ!」ススッ

キュワキュワ!

ミスターボッチ・リトルタウン「YO、YO!丁寧に教えるぜ!スカラシップ!」凸

川崎「ねぇ、普通に教えてくんない?」

サブレビッチ「よ、よ!イェイ!」ミブリテブリ

雪乃「由比ヶ浜さんも乗ってないで二人を止めなさい。というかなぜ、ターンテーブルとDJミキサーを持ってきたの?」

~職場見学後~

八幡「もう俺の事を気にかけるのは止めろ」

結衣「……」

結衣「……ばか!」凸

タタッ

八幡「……」

八幡「リリックノートに…書き留めるか」ススッ

八幡「YO…俺は優しい女の子が嫌いだ」カキカキ

八幡「あの犬助けたの偶然だし。あの事故なくても多分ボッチだったし。サブレビッチ、気に病む必要全く無し。YO、悪いな。これからは気にする必要全く無し」

八幡「気にして優しくするなら、そんなの止めろ。俺は元にいた真のボッチの道に戻ろう。お前もリア充グループに帰ろう」

八幡「ドコまでもお前優しい、多分最後まで優しい」

八幡「優しい女の子なんて嫌いだ。ファック…挨拶を交わせば気になるし、メールすれば心ざわつくし、女子からの着信履歴見れば頬は緩むし、昔の俺マジチョロかったぜ」

八幡「でも優しい女子、他の連中にもマジ優しいし、俺は意外と嫉妬深い可能性微レ存だし、そんな現実を知った日には俺は死にたくなるし」

八幡「ファック。優しさなんてきっと嘘。そんな奴らはマジでクソ。そんな俺もマジでクソ」

八幡「優しさに勘違いして、絶望して、俺は希望を捨てて、諦めた」

八幡「優しい女の子。ファックユー」

八幡「………オッケーこれでいい。どいつもこいつもファックだ」q

~ショッピングモール~

八幡(悲痛なる思いでリリックを書き終えた後日、俺と雪ノ下、それと妹で、由比ヶ浜の為に誕生日プレゼントを買いに出かける)

八幡(以前に小町に買ってもらった、ブカブカの黒のパーカーに、ニット帽とフードを被った姿で買い物に向かう)

八幡(別にファッションには興味ないが、この格好だけは落ちつく。顔が半分ほど隠せるから)

八幡(雪ノ下には『死神みたいね、気持ち悪い』と軽く引かれた。地味に傷つく)

~~~~

八幡「YO!雪ノ下家の人間はマジでリッチ!だがコイツ飛んだビッチ!俺に胸を当ててくるクソビッチ!そして!こいつの表情はマジで強化外骨格!お前の仮面を見抜いた俺の観察眼マジで合格!」ミブリテブリ

陽乃「あはははは!比企谷くんって面白い!お姉さん気に入っちゃった!」ツンツン

八幡「いや、だから頬を指で突かないで下さい。あと胸を押し当ててこないで下さい」ドキドキ

雪乃「アナタ、よく初対面の人間にそこまで言えるわね。あと気持ち悪い」

八幡「テメェも初対面の時、俺の事ボロクソ言ってたじゃねぇか」凸

八幡(そうだ。今のラップもメモって置こう。タイトルは…強化外骨格みたいツラした女、と)カキカキ

雪乃「アナタ、また書いてるのね…」

【部室】

八幡(由比ヶ浜から、俺と雪ノ下の事で色々と誤解もあったけど、無事に誤解が解けて、プレゼントを渡すことができた)

結衣「ありがとう…バカ」凸

八幡「はぁ」

ガララ

結衣「えへへへ///」

八幡(……雪ノ下の言ってた『ちゃんと始める事もできるわ、アナタ達は』って言葉が気になるな)

八幡「……ま、今はそれより」ガタッ

ガララ

八幡「おい由比ヶ浜!」

結衣「えへへへ///…って!なにヒッキー!?いきなり出てこないでよ!!」ビクッ

八幡「お前を正式にウチのメンバーに入れてやる」

結衣「ふぇ?」

八幡「だから…一緒にヒップホップやるんだろ?」

結衣「あ……ほ、本当!?」

八幡「ああ」

結衣「やったー!!それじゃこれからは毎日特訓だね!!」

八幡「まあお前は三浦達とかの付き合いもあるだろうし。無理はするなよ」

結衣「うん。そこら辺は上手くやってく」

雪乃「あら、アナタ達まだいたのね」

八幡「早かったな」

雪乃「ええ。報告だけだし」

結衣「ねぇ、ゆきのん!あたしね、正式にヒッキーとヒップホップやる事になったんだ!」

雪乃「あら良かったじゃない。でも気をつけてね由比ヶ浜さん。この男から少しでも下卑た視線感じたのなら、すぐに脱退を勧めるわ」

八幡「おい、人を犯罪者みたいに言うな」凸

結衣「ゆきのんもさ!やろうよ!」

雪乃「え」

結衣「だから!ゆきのんも私たちとヒップホップやろうよ!」

雪乃「以前にも話したけど、私はヒップホップは嫌いだから」

結衣「だーかーらー!食わず嫌いはやめて、一緒にやろうよ!」ミブリテブリ

雪乃「ゴメンなさい、気持ちは嬉しいけど…私はお断りするわ」

八幡「諦めろ由比ヶ浜」

結衣「むぅぅ!あたしは絶対諦めないからね!」

今日はここまで
次回は千葉村編

【次の日】

八幡「……」ペラッ

雪乃「あら、アナタって本読むのね。いや本読めた?違うわね…字が読めた?」

八幡「おい。国語は学年3位なんだけど」

雪乃「あらそうなの意外ね」

八幡「最初に会った時話したろ…つーか本当は覚えてるだろ」

雪乃「さあどうかしら、そもそもアナタは歌ってるイメージが強いから」

ガララ

結衣「やっはろー!おーいヒッキー!フリースタイルしよ!」

八幡「部活の時くらい本を読ませろ」

サブレビッチ「えーー……よ!よ!何言ってんのこのネクラ!ヒッキーの思考マジヒッキーで超暗!ヒッキーにドンビキなアタシの頭クラックラッ!そんな引き篭ってないで健康的に行こうぜオラオラ!因みにあたしが好き食べ物は健康的思考に言うとオクラ!ヒッキーのネコはカマクラ!いぇい!」

八幡「少しはフロウが上手くなったが、リリックの繋げ方がかなり強引すぎる」ガタッ

ミスターボッチ「YO!クソビッチよく聞け!本を読む若者昔と比べて減る一方な昨今!お前もその一人で本を読まずに携帯のネットサーフィンにゾッコン!もしくはお前友達とのメールに送る即行!少しは教養身に付けろお前の身分はまだ高校!そんな事じゃ良いところ就職できないぜ親不孝!お前の思い描く未来はきっと消光!」

ミスターボッチ「ま、俺の将来は専業主夫希望だけどな。チェック」

サブレビッチ「うぅ~~~!!なんかオチが酷いのに負けた気分~~!!」

雪乃「アナタ達、部室で静かに過ごせないのかしら?」

結衣「いや~ごめんごめん」

八幡「すまんつい…さて読書を再開するか」

雪乃「……アナタ達、仲が良いのね」

八幡「え?」

結衣「そ、そう?そういう風に見える?///えへへへ///」

雪乃「ふん……」プイッ

八幡「……?」

結衣「……?ゆきのん怒ってる?」

雪乃「別に」

【7月・スタジオにて】

キュワキュワ!キュルルル!

リトルタウン「イェイ、チェケラ!」

ミスターボッチ「YO!YO!チェック!」

サブレビッチ「は~~疲れた!」

ミスターボッチ「休憩にするか」

サブレビッチ「あ、そうだ!あたしね、最近ダンス始めたんだ!」

リトルタウン・ミスターボッチ「ダンス?」

サブレビッチ「うん!ヒップホップダンスをね!」

ミスターボッチ「ほう」

サブレビッチ「ボッチーはリリックを書いてるし、リトルタウンちゃんはDJやってるし…あたしも自分にしかない得意分野が欲しかったの!」

ミスターボッチ「そこでヒップホップダンスか」

サブレビッチ「ネットとか見て独学でやってるんだけど…見てもらっても良いかな」

ミスターボッチ「わかった。リトルタウン。何かトラック流してくれ」

リトルタウン「オケェイ!」キュワキュワ

サブレビッチ「よ!よ!よ!」クネクネ

サブレビッチ「ちぇけちぇけ、ちぇけら、ちぇけら!」ピョンピョン

ブルン!ブルン!

ミスターボッチ「おぉぉ…」

サブレビッチ「イェイ、イェイ!」グルングルン

ブルン!ブルン!

ミスターボッチ(豊満な胸が…物凄く揺れてやがる…!!)

サブレビッチ「ちぇっく!」ブルルン

サブレビッチ「ボッチー…ど、どうかな?」

ミスターボッチ「ああ、最高だったぜ。お前ダンスーとしての才能あるな」b

ミスターボッチ(ヒップホップダンスってより、ストリップショーの近かったがな)

サブレビッチ「え、そ、そうかな?///ありがとう、嬉しいな///」

リトルタウン「サブレビッチさん超セクシーでしたよ!」

【夏休み・高速道路】

平塚「残念千葉村でした!まさに外道!」

八幡「なんスかそのアレなテンション…」

八幡「連日明け暮れる特訓の合間を縫って、ようやくゲーム三昧出来ると思ったらコレだよ…」

平塚「まあそういうな」

平塚「そういえば比企谷。お前はヒップホップが好きだったな」

八幡「ええ」

平塚「丁度いい。私が学生時代に友人から勧められて買ったCDを流してやろう」

八幡「先生の学生時代…さぞレトロなラップが」

平塚「ココから突き落とすぞ?」

八幡「ごめんなさい」

結衣「へ~!先生が聞くグループってドコのですか?」

平塚「キック・ザ・カンクルーを知ってるか?」

八幡「たしか、クレバが所属してたグループですよね?俺はソロになった方しか聞いた事ないから、キックの方は良くわかりません」

平塚「そうか。まあ私はそこまでラップ通じゃないが、聞いてみると良い」

平塚「比企谷が好きそうな曲か流してやろう」

平塚「アンバランスって曲だ」

https://www.youtube.com/watch?v=qiifyOneaMc

八幡「アンバランス…素晴らしいっス、歌詞も歌も俺好みですね」b

戸塚「ヒップホップも良いね。僕も聞こうかな」

小町・結衣「イェイ!確かにチョーカッコよかった!」ミブリテブリ

雪乃「私には歌詞も歌も理解に苦しむわ」

八幡「おい、ディスってんじゃねぇよ」凸

小町・結衣「ブーブー!」pq

雪乃「でもまあ、比企谷君にはピッタリな曲だと思うわ。身も心もアンバランスなアナタにはお似合いよ」

八幡「るっせーファック」凸

平塚「良し。せっかくだし他の曲も聞いてみろ」

~視聴終了後~

雪乃「そうですね…『ユートピア』は非常に素晴らしい曲でした」

八幡「お、ヒップホップ嫌いのお前が高評価するか。だが確かに素晴らしかったなあの曲は」

雪乃「でもそれ以外の曲はやはり無理です。特に『地球ブルース337』は」

結衣「えええーー!!?あたしが一番気に入った曲なのに!!ゆきのんそれは無いよ!!ふぁっく!!」凸凸

小町「小町的には『イツナロウバ』が一番ポイント高いかな!」

戸塚「僕もそれが一番好きかな。爽やかな感じで好き」

八幡(そんなこんなしているウチに、千葉村へ到着する)

短いけど今日はここまで
キックは学生時代の思い出

※報告

掛け持ちスレも終えて、ようやく10巻も読み終えて、更新頻度を上げようと思ってたんだけど…
新刊での内容にモヤモヤしまくって、なかなかリリックが全然思いつかない(内容自体は凄く面白かったけど)

でも必ず更新はする…まだ動揺が止まらんけど

話が代わりますが、一応本編は文化祭編までです
そのあとオマケで『インディーズ&メジャーデビュー編』を書きますが、ラブコメ要素が多くなる思います
(本編はヒップホップ要素9割、ラブコメ1割程度)

そこで少しアンケートを
ラブコメ展開の濃さはどれが良い?

①原作よりも甘さ濃い展開(なるべく原作に近い)
②マックスコーヒー並み(微妙なライン)
③マックスコーヒーの3倍(キャラ崩壊)

御協力お願いします

アンケートどうも
締め切りは急だけど、今夜8時までにします

もしも執筆が進めば、その頃にも投下できそうです

アンケート御協力ありがとうございます
砂糖を吐きたくなる程の激甘ラブコメの3でね

更新します

【千葉村】

八幡(千葉村に付くや早速、葉山たちと合流)

三浦「あれ?結衣アンタ…ファッションチェンジした?」

結衣「うん!」ミブリテブリ

八幡(由比ヶ浜の服装は、赤いキャップを後ろに被り、ダボダボのTシャツにジーンズ、更にサングラスを着用している)

結衣「何てたってあたしは、びーがーるだからね!」ドヤッ

三浦「へぇ~結衣かっけーし!」

結衣「えへへ」

八幡「お前の英語の発音の悪さを聞くと、本当にBガールなのか不安になってくるぞ」

結衣「う、うっさいなもう!ふぁっく!!」凸

戸部「YO!YO!兄弟!」

八幡「……はぁ、タダでさえ暑いのに更に暑苦しいヤツが来た」

戸部「そんな事いうなよ!ノッて行こうぜ兄弟!!」

戸部「YO!しけたツラしてんじゃねぇよ兄弟!そのまんま辛気臭い空気になってるぜその存在!自然溢れる千葉村は校外!溢れるテンションは盛大!イベント事はノって行こうぜ兄弟!」

八幡「……」ウズウズ

八幡「YO、YO」

八幡「冗談じゃねぇ!こんな所いられるか暑苦しい自然!直射日光で干からびちまうぜ俺の生命は死線!ガチでファック!ここの土地は暑く!下がりゆくテンションで身も心もやられちまうぜマジでココは公害!壮大な自然見てるだけでウンザリするぜ気分は損害!未来が目に見えるぜ日射病にかかって後悔!俺は理解できないぜお前らのその表情マジで爽快!」

八幡「ま、戸塚が一緒にいるから良いけどな。チェック」

八幡・戸部「……」

八幡・戸部「イェイ!!」ハイタッチ

戸部「今日も絶好調だぜ兄弟!!」ミブリテブリ

八幡「逆に絶不調だよ。面倒クセェ」q


雪乃「仲良いわねあの二人」

結衣「確かに」

三浦「あ、戸部っちに隼人。バンドの事で話があるんだけど…」

葉山「うん、どうしたんだい?」

三浦「えっとね――」

八幡「ん?戸部、お前バンドやってるのか?」

戸部「おうやってるぜ!文化祭でショーを披露するからヨロシク!」

八幡「……」シラー

戸部「な、なんだよ兄弟!」

八幡「ふん、所詮お前はラッパーもどきか」

戸部「良いじゃん良いじゃん!俺はリンプみたいなミクスチャーもいける口だしさ!」

八幡「リンプ・ビズキットはカッコ良いが、お前らどうせスイーツ(笑)御用達のポップソングでも披露するんだろ?くっだらねぇ、ファック!」q

戸部「べ、別に良いじゃん兄弟!あとスイーツ御用達ってなんだよ?」pq

八幡「知らなくて良い」

結衣「別にジャンルは何だって良いじゃん。あたしだって今でもJポップ聞くし」

八幡「はん、クソビッチが」凸

結衣「ヒッキーだって未だにアニソン聞くでしょ!」凸

八幡「う…それ言われたら何も言い返せん」

結衣「……」

結衣「あ!良いこと思いついた!」

八幡「ん?なんだよ」

結衣「ねぇ、あたしたちも文化祭でショーを披露しようよ!」ミブリテブリ

八幡「はぁぁ?どうして俺があんなリア充御用達の社交場みたいな場所で、ショーを披露しなきゃいけないんだ」

八幡「だいたい学校の連中に、俺がラップやってるのあまり知られたくないし」

結衣「ヒッキー、それ今更だと思うよ」

三浦「……」ギロッ

戸部「良いね良いね!ショーを見せてくれよ兄弟!」ミブリテブリ

八幡「ぅぅ…そういや少なくとも2年の連中は俺がラップやってる事知ってるヤツ多いんだよ…」orz

小町「お兄ちゃん!これは良い修行になるよ!小町も参戦するからやってみようよ!」

八幡「いやお前は在校生じゃないから無理だろ」

小町「そこはお兄ちゃんが先生達と交渉してよ!」

結衣「そっか…小町ちゃんがDJだから、何とか先生達に説得して貰わないと、参戦できないや」

八幡「いやだから何で参加すること前提で話が進んでるんだ」

小町「とにかく文化祭でショーを披露するからね!分かったら返事しなさいゴミ!!」

八幡「頼むからゴミの後に兄ちゃんを付けてくれ」

結衣「ね?だからゆきのんも一緒にやろうよ!」

雪乃「ごめんなさい、それは無理」

結衣「もーーゆきのんの分からず屋!!」凸凸

雪乃「両手で中指を立てないでくれるかしら」

【オリエンテーリング】

八幡(オリエンテーリングを開始して間も無く、孤独の少女を発見)

留美「……」

八幡(彼女の名は鶴見留美…皆から省かれ、沈うつな表情で佇んでいる)

八幡(葉山に励まされるも、その孤独の立ち位置は何も変わらない)

雪乃「あの子の事、何とかしてあげたいわね」

八幡「……」

~夕食時間~

八幡「あー食った食った」

小町「よーし!そろそろ修行を始めようかな!」ゴソソッ

八幡「ちょ、おま。ターンテーブルとDJミキサー持ってきたのかよ!?」

小町「勿論!」

キュワキュワ、キュルルル!

リトルタウン「イェイイェイ!チェケラ!」

少年1「わーアレ見ろよ!」

少年2「すげぇ!DJだ!」

ワラワラ、ガヤガヤ

八幡「おーおー小学生達が集まってきたぞ」

キュワキュワ、キュルルル!

リトルタウン「イェイ!お兄ちゃんも修行開始だよ!」

八幡「こんな人だかりの中できるか」

リトルタウン「もー!そのヘタレの性格を矯正するための修行でしょ?」

結衣「良いね良いね!始めちゃおっか!」

八幡「おい…はぁぁ、分かったよ」

八幡「どうせオーディエンスは小学生だし…そこまで緊張する必要も無いしな」

――俺の出番か?

八幡「いやお前が出る幕じゃない。この程度なら俺で充分だ」

――そうか、んじゃ俺はお前の中で見守ってるよ

八幡「まあ、いざとなったら頼む」

留美「なんだろう、あの人だかり」

ガヤガヤ、ガヤガヤ

八幡「YO、YO!」

留美「……八幡?」

八幡「クソビッチ、何しにきたんだこの暑苦しい日に!お前のその寒いラップで涼ませてくれるようだが油を注ぐだけだぜ火に!止めてくれよアッチッチ!お前マジデカ乳!とっとと帰って寝たほうが良いぜキミ!日射病で余計アホになるぜビッチ!あ、もう手遅れか」

サブレビッチ「ふぁっく!手遅れなのはボッチ!頭の中まじネクラ、おーでぃふぇんすの隅っこにいるのがお似合いだから行っちゃいなアッチ!ほら、シッシッ!その場で体育座り、しっと(座る)!ヒッキーは勝者のあたしに嫉妬!誰もきっと受け入れてくれないよから安心してボッチ!」

サブレビッチ「あ……でもあたしは見捨てないからね?ちぇっく///」

リトルタウン「イェーイ!」キュワキュワ

小学生達「オオオー!」

留美「」

戸部(司会)「イェーイ!最高のショーをありがとう!」

戸部(司会)「皆はドッチが良いかな!?」

男子1「ん~どっちが良いかな」

男子2「俺は目つき悪いにーちゃんかな、魂がこもってた」

男子3「兄ちゃんカッケェけど暑苦しい。デカ乳姉ちゃんでよくね?可愛いし」

男子4「俺もデカ乳姉ちゃん!」

女子1「あのお兄さん、サラッとセクハラ発言してたし、お姉さんに一票!」

女子2「私もお姉さん!」

戸部「勝者サブレビッチ!」

サブレビッチ「イェーイ!」v

八幡「なんだろう。何か凄く理不尽な理由で負けた気が」

――だから俺を呼べって言ったろ

八幡「ま、まあ、勝つ事が全てじゃねぇよ」

雪乃「そういうのを負け犬の遠吠えっていうのよ。負け谷くん」

結衣「そうだよこの負け犬!」

八幡「お前に犬呼ばわりされる筋合いねぇよ」凸

留美「今のって…ラップ?」

八幡「お、ルミルミか」

留美「その呼び方気持ち悪いからやめて」

雪乃「小学生にまでドンビキされるとは愚かね」

八幡「黙れファック」

留美「……私も」

八幡「ん?」

留美「私も八幡みたいに…そうやって言いたい事ハッキリ言えたらな…」

八幡「なに?バカ言っちゃいけない。俺は人と話すのが苦手なんだよ」

留美「え?」

八幡「さっきお前だって言ってたじゃねぇか、俺と雪ノ下はその辺の連中と違うと」

八幡「まあ雪ノ下はその気になれば、口で相手をねじ伏せる事くらい簡単だろうが」

雪乃「私はアナタみたいに歌ってねじ伏せようとは思わないわ」

八幡「そうだな、お前はラップが嫌いだもんな」

留美「八幡は何でラップやってるの?」

八幡「エミネムって歌手に憧れを抱いた事がキッカケだ」

八幡「彼をテレビで見たとき俺は違和感を覚えた。俺のような真のボッチにしか理解できん何かをな」

八幡「彼の瞳の奥に、薄暗い何かを感じた…普通にみればスーパースターなのだろうが、俺の目には誤魔化しはきかん」

八幡「何でこんなボッチオーラのある人が、悪のイメージが強いラップなんて歌ってるだと思った」

八幡「そして彼の曲。Lose Yourselfを聞いて衝撃を受けた」

八幡「後日、俺はネットを通して調べてみたが案の定、彼の半生はかなり不遇だった。あのPVと彼の瞳を見ただけで、大体予想は出来ていたが」

八幡「そうだ。彼もまた、俺やルミルミと同じボッチだった」

留美「……」

八幡「俺が今ラップをやってる理由は、単なる自己満足と妹の夢を叶える為だ」

八幡「生憎、俺は自己顕示欲と社会的地位とかに興味ないんでね。別に一生ボッチでも構わん」

八幡「……だが矛盾するようだが、エミネムの様になってみたいと思う気持ちも多少ある」

留美「結局、八幡も人に、誰かに認めてもらいたいの?」

八幡「少なくともウチの妹は俺を、人から認知して貰いたいと言ってるな。ラップを通して」

八幡「俺の本音は正直…よくわからん」

八幡「だから妹の夢を叶える事で、俺の単なる自己満足を満たすことで…」

八幡「いつか答えを見つけるつもりだ。自己満足目的以外でラップやってるその意味をな」

留美「……」

【深夜】

八幡(戸部がしつこくラップバトルを仕掛けてきたり、戸塚が可愛かったりで俺は全然眠れん)

八幡(仕方なく俺は散歩がてらリリックでも考えてたところ、雪ノ下に会った)

雪乃「30分かけて論破したら三浦さんを泣かせてしまって…」

八幡「気まずくなったのか…」

雪乃「ええ、ちょっとだけアナタの気持ちが分かったわ」

八幡「そういや俺も三浦を泣かしたんだっけ…まさかお前もラップ攻撃で」

雪乃「そんなわけ無いでしょ。頭がイカレてる貴方と一緒にしないで」

八幡「……だろうな、お前はヒップホップが嫌いだもんな」凸

雪乃「ええ、あの音楽の良さを全く理解できないわ」


八幡(鶴見留美を気にかける雪ノ下の話に耳を傾けていると、そこに一人の少女が現れる)


ガササ

雪乃「あなたは…」

留美「……」

八幡「ルミルミ、どうした」

留美「ねぇ八幡」


留美「私にもラップを教えて」

今日はここまで
執筆が進めばすぐ更新するかも

何度もアンケートごめん
今後の展開にちょっと悩んでる

①千葉村編

・八幡から教わったラップで、イジワル同級生にバトルを仕掛けるルミルミ

・いざラップを仕掛けようとするも、恐怖で口ごもってしまうルミルミ。すると八幡が留美の前に立つ
八幡「嫌われ役は俺だけで充分だ」

・その他(自由に)

②文化再編(相模への処遇)

・原作通り屋上で論破

・追い詰められたゆきのんを見て、会議中に相模を公開処刑

・その他(自由に)

多分これが最後のアンケートです
御協力お願いします

締め切りは明後日まで

八幡「ラップを教えてほしい?」

留美「うん」コクッ

八幡「……ルミルミ、まさかとは思うが」

留美「私ね、八幡のラップを見て胸が熱くなったの」

留美「八幡は私と同じ側の人なのに、あんな大勢の前で…」

八幡「いやいや、俺を買い被りすぎだ。今日はオーディエンスが小学生だからシラフでも問題なかったが…」

八幡「オーディエンスが大人数の同級生となれば、ミスターボッチにならなきゃ大勢の前で披露できん、俺はヘタレだからな」

留美「ミスターボッチ?誰?」

八幡「あ……いや、今のは気にするな」

留美「とにかく教えて」

八幡「ルミルミ、ボッチが何かを頑張って目立てば、攻撃の材料にされるだけだ」

留美「いいから教えて」

八幡「……」

留美「私にラップを!」

八幡「……………わかった」

八幡「まずは基本的な事からだ…フロウ、韻の踏み方」

八幡「俺も修行中の身だし、まだまだツメが甘いが…」

八幡「エイ・ヨー…教えてやるぜ、ヒップホップ」フラフラ

留美「……」フラフラ

八幡「手を振り上げろ…YO、YO」スッ

留美「YO、YO」

~~~

八幡(俺は人通り基礎的な事を教え込んだ)

八幡「んじゃ次はリリックだが…お前、即興で歌える自信あるか?」

留美「ない」

八幡「だろうな、それが普通だ」

八幡「まあお前が『事を起こさない』ことを信じて、一緒にリリックを考えてやる」

留美「……」

八幡「ルミルミ、まずお前の感情を吐き出すことから始めようか」

八幡「韻の踏み方とか、リズムはどうでも良い」

八幡「教えろ。そして吐き出せ。お前の感情を全てを」

留美「……」

留美「スゥー…」

留美「みんなバカばっかり、やってる事も考えてることも、くだらない、一人を省いて影でコソコソ、バカばっか」

留美「でも、お母さんみんなと仲良くしなさいって言う」

留美「友達がほしい、仲良くしたい、惨めなのはイヤ」

留美「シカトされると自分が一番下なんだって感じる、惨めっぽい」

留美「このデジカメ、誰かと撮りたい、使いたい」

留美「でも私も裏切ってきた、今更誰かと仲良くなんて」

留美「都合が良いよね…もうどうしようもない」

八幡「えっと見え辛いから携帯で文字を……」ピッピッ

雪乃「何を打ってるの?」

八幡「お前まだいたのか…」

雪乃「アナタが変なことをしないか監視してるのだけど」

八幡「お前は俺を何だと思ってるんだ」

雪乃「犯罪者」

八幡「……」ピッピッ

雪乃「あら、無言という事は肯定してるのね」

八幡「ちげぇーよ…いま集中してるんだ。邪魔すんな」

八幡「よしメモ完了だ」

留美「メモ?」

八幡「ああ、リリックを作るための土台をな」

留美「八幡が作ってくれるの?」

八幡「いや、お前も考えるんだ」

留美「……」

八幡「共同作業って奴だ」

八幡「他にも吐き出したい事はあるか?」

留美「ちょっと考える」

八幡「おう、じっくり考えろ」

八幡「それと雪ノ下、お前はもう寝ろ」

雪乃「あら、どうしてアナタに指図を受けなければならないのかしらロリコン谷くん」

八幡「マジで邪魔だから帰れ、コッチは真剣なんだよ」

雪乃「……最後まで見届けさせてもらうわ、アナタのヒップホップが、彼女にどう影響を与えるか」

八幡「はん、勝手にしろ」

~数十分後~

結衣「あれ、ヒッキーにゆきのん!それに留美ちゃんまで?」

雪乃「由比ヶ浜さん、ゴメンなさい。さっきは御迷惑をお掛けしてしまって」

結衣「ううん、優美子も泣き止んだし」

結衣「それよりもあの二人は何やってるの?」


留美「このメスブタ共が!ファック!」凸

八幡「もうちょっと攻撃的に。リズムを込めて。リリックももう少し長く言葉を繋げろ」


結衣「!?」

雪乃「比企谷君が鶴見さんに、悪知恵を仕込んでるわ」


留美「うーん…」

八幡「ヒントをやる。嫌いな物は汚物同然。醜い物は粗大ゴミ。フタに閉めて廃棄。さあ、続けルミルミ。お前ならどう歌う?」

留美「……あんた達みたいなメスブタ、閉じこめてやるんだからドラム缶のフタ。捨てられちゃえ東京湾へ。誰も助けてくれないよ惨めに泣けば声上げてワンワンって。身も心も腐っててお鼻が曲がっちゃうコッチ見ないで気持ち悪い!」

八幡「前半は良い、後半は練り直しだ」

~~

八幡「よし、完成だ」

留美「ありがとう八幡、私もリリックを携帯にメモしないと」ピッピッ

八幡「……さて、もう遅い。寝るぞ」

留美「待って、まだ寝たくない」

留美「えっと…フリースタイル、したい」

八幡「フリースタイルか…よし、やるか」

留美・八幡「YO、YO」フラフラ

結衣「じゃあ、あたしがビートボックスしてあげる!」

結衣「ボォッ、プス!ボッボップスプス!トゥクトゥク!ボォボォ!キュワキュワ!」

結衣「ちぇけら!ボォボォ!キュワキュワ!ボッボップスプス!」

八幡「へイ、カモン」

留美「イェイ、イェイ」


雪乃「由比ヶ浜さん…いつの間に芸を…」


※ ビートボックス…簡単に言うとボイパのような物

八幡(そして夜が明ける)

【翌日・大広場】

八幡(日中、男組は夜に行うキャンプファイヤーの準備を行っている)

八幡「……」ソワソワ

戸部「どうしたんだブラザー!落ち着きが無いぜ!」ミブリテブリ

八幡「暑苦しいから近寄ってくんな」q

八幡「……」ソワソワ

八幡「なあ戸部、あと…葉山に戸塚」

戸部「オー!なんだブラザー!」

葉山「なんだい?」

戸塚「どうしたの?」

八幡「実はちょっと別にやらなきゃいけない事があるから、キャンプファイヤーの準備、あとは任せてもらえるか?」

戸部「お安い御用だぜブラザー!イェイ!」

戸塚・葉山「うん良いよ」

八幡「悪いな…特に戸塚すまん、こんなクソ暑い中」ダダッ

戸塚「走って行っちゃった…どうしたんだろ八幡」

葉山「……?」

~~~

八幡「ぜぇぜぇ…ドコにいる」


留美「……」ギロッ


少女1「あつーい!日陰いこ!」

少女2~4「うん!」


八幡「いた…やっぱり殺る気満々じゃねぇか…!」

短いけどここまで
昨日、寝オチしてあんま書けなかった…

またしばらく忙しいので、少しだけど投下しました

八幡「おいルミルミ」

留美「八幡」

八幡「昨日オレは言ったはずだ…ボッチが何かを頑張って目立てば、攻撃の材料にされるだけだと」

八幡「ラップを好きになるのは結構な事だ、だがこれ以上はダメだ」

八幡「嫌われるのは俺だけで充分だ。俺だけのアイデンティティだしな」ザッ

留美「……」バッ

八幡(俺がルミルミの心の葛藤を代弁して、あのイジワル同級生を罵りに行こうとしたが、両手を広げ止められる)

留美「……」チラッ

留美「……」コクン

八幡「……?」

八幡(いま、誰に頷いたんだ?)

留美「それじゃ行ってくるね」ダッ

八幡「ルミルミ…」

雪乃「彼女の決意は本物みたいね」

八幡「うぉ!?びっくりしt……??」

雪乃「あら卑猥谷君」

八幡「いきなり来て人を変態呼ばわりするなよ…ってなんで水着?」

雪乃「川が近くにあるから、遊ぼうと由比ヶ浜さんに誘われて…アナタは鶴見さんをストーカー?」

八幡「ちげぇーよ、俺をどれだけ犯罪者に仕立て上げたいんだ。ルミルミの様子を見に来ただけだ」

留美「……」


少女1「ん?」

少女2「ねぇ…なんか来たよ」クスクス

少女3「本当だ、何しにきたんだろ」クスクス

少女4「仲間に入れて欲しいんじゃない?ま、入れてあげないけどね」クスクス


留美「……」フラフラ

少女達「?」

留美(片手をピストルみたいに構えて、そのまま下に向ける)ススッ

留美(もう片方の手はマイクを持つことをイメージして、拳を作って口元に)ググッ

留美「YO、YO」フラフラ

留美「YO…ダサいメスブタ4匹。群がる事で自分を守りたい脳無しブタが世に生き。私のラップでミンチにしちゃうよ残念だねメスブタ共全員あの世逝き」ミブリテブリ

少女達「!?」

留美「私、小さなヒップホッパー、鶴見留美。ラップ攻撃でしかけるこの勝負。アンタ達、集まらなきゃ何も出来ないクズな性分。心身共にも醜いアンタ達を殺傷処分」

留美「影愚痴叩いて楽しんでるの?群がって見下して面白がってるの?集団になる事で心から安心してるの?へェイ、それならダサいよアンタ達ガチで、思い上がるのも程々にしなよマジで」

留美「いつから自分が偉いって錯覚でもしたの?集中攻撃する事で偉くなる感覚でもしたの?だとしたらアンタ達イカレてるよその品格は私以下よ」

留美「でも昔の私もクズ野朗。今は反省してるよあの時の私はクソ野朗。アンタ達、能無し反省できなくて可哀そう、頭の中いつもお花畑でのん気そう」

留美「アンタ達みたいな醜いメスブタ、閉じこめてやるんだからドラム缶のフタ。ゴーゴー!捨てられちゃえ東京湾へ。誰も助けてくれないよ惨めに泣けば声上げてワンワンって」

留美「私、たった一人でも強く生きるよ。あんた達みたいなバカなガキと違って。私は小さなヒップホッパー・孤高で孤独の鶴見留美」凸

留美「チェック」q


少女達「」

少女1「な、な…」ワナワナ

少女2「なによ!なにアンタ!何様のつもり!?」ピキピキ

少女3「一人で吠えてダッサー!結局アンタは友達なんていないんじゃん!」イライラ

少女4「こんなの放って置いてあっちに行こう!見てると気分悪くなるよ」プンプン

少女達「ばーか!!」テクテク


留美「……」

八幡「やっちまったな」

留美「うん」

八幡「この先、風当たりは強くなるぞ。もう後戻りできない」

留美「構わない」クルッ

八幡「っ!」

八幡(振り返った彼女の表情は、とても充実した表情を浮かべていた。不安そうな表情は一切無い)

留美「八幡、ラップって楽しい!」

八幡「ルミルミ…」

留美「ねぇ、もっとラップの事いっぱい教えて!」ガシッ

八幡「うぉ!?」

八幡(そういって鶴見留美は、俺の腕を両手で掴む)

留美「八幡」ギュッ

八幡「……っ」

雪乃「通報しようかしら」

八幡「おい」

~川辺~

キャッキャ、ワイワイ

八幡(皆が川で水遊びを楽しんでる最中、オレはルミルミにヒップホップの歴史から、曲など色々教えていた)

八幡「小学生からラップ聞く奴なんてそうそういないからな、俺だって高1にラップと出会うまではアニソンばかり聞いてたしな」

留美「運が良ければ中学入れば、趣味合うやつとか見つけられると思うぞ」

留美「そっか…」

八幡(さっきの歌の中で、一人でも強く生きると言っていた彼女だが、やはり友達は欲しいようだ)

八幡(彼女はきっと、これまでよりも一層、風辺りの強い日々を送るのだろう。あのラップが原因で)

八幡(大きな生きがいを見つけたとは言え、代償は大きい)

八幡「……」

留美「八幡?」

八幡「惨めなのはイヤか?」

留美「私にはラップがあるから」

八幡(歯切れよく言ってくれるじゃないか。だが現実は、歌だけでどうになるものじゃない)

八幡「……よし」

~~~~

八幡(その後、オレは夜の肝試しにてある提案を持ち出す)

八幡(それを肝試しにて決行)

八幡(結果は予想と違う自体が起こり、鶴見留美は彼女達を助け、無視しイジワルしてた同級生達の関係性はバラバラとなる)

【キャンプファイヤーにて】

~~

葉山「比企谷くんとは仲良く慣れなかっただろうな」

八幡「……」

葉山「冗談だよ」ニコッ

留美「八幡」

八幡「ルミルミ」

葉山「あ…」ビクッ

留美「大丈夫だよお兄さん。私…もう薄々分かってるから」

葉山「さっきはすまない」

留美「ううん、それより八幡…ありがとう」

八幡「さあ何のことだか」

留美「……」ギュッ

八幡「お…おい、腕に抱きついて来るなよ」

留美「ねぇ、もっと色んなこと教えて?八幡」

葉山「……比企谷くん?」ジッ

八幡「おい、そんな目で見るな。誤解だ」

雪乃「やっぱり通報しないと」

八幡「だから、ちげぇーつってんだろ」凸

八幡「おいルミルミ離せ」

留美「……」ギュッ

留美「ねぇ八幡、私決めた」

留美「私もラッパーになる」

八幡「マジか」

葉山「キミ…まさか彼女にラップを教えたのか?」

八幡「ああ、なんか気に入ったらしく」

留美「だから約束して、八幡もラッパーになるって」ススッ

八幡「お、おい」

八幡(そういって彼女は俺の小指に強引に、自分の小指を絡める)

留美「はい……指きった!」

八幡「おい、オレはまだ本気で歌手になるとは」

留美「約束だからね!」

八幡「……」

留美「それでラッパーになるために私、何をすれば良い?」

八幡「そうだな…俺が一通り教えた曲を聴いてみる事」

留美「うんうん」

八幡「後は毎日、国語辞典と英語辞典を読むことだな」

留美「えーなんでそんな面倒なこと」

八幡「色んな言葉を覚えろ、リリック作りに苦労しないぞ」

留美「わかった。努力する。だから八幡も頑張ってね」

八幡「……ま、気が向いたら」

【最終日】

八幡「……」

雪乃「昨日はいろんな事があったわね、主に比企谷君の奇策から来る物で」

八幡「ああ、そうだな」

雪乃「夜の肝試しに…そしてヒップホップ…」

雪乃「アナタの頭の中は一体どうなってるのかしら?常人とは思えないわね」

八幡「遠まわしにディスるの止めてくんない?」

雪乃「あらバカにされた事の自覚はあるのね」

雪乃「でも…彼女は随分と報われたと思うわ」

八幡「そうか」

雪乃「……私もあの時、ヒップホップをやってれば違ったのかしら」ボソッ

八幡「……?なんだ、お前もラップやりたくなったのか?」

雪乃「バカ言わないで。あのノリは嫌いだって言ったじゃない」

八幡「本当、根っから嫌いなんだなラップが」

留美「八幡!」

八幡「ルミルミ…」

留美「約束、絶対守ってね」

留美「ばいばい」凸

先生「鶴見さん!中指なんて立てちゃダメでしょ!」

留美「これは私と八幡だけの挨拶だよ先生」凸

八幡「……」凸

八幡(バスに乗る直前の鶴見留美は、挨拶代わりに中指を立てながら別れを告げる。それに答えるように俺も中指を立てる)

留美「ばいばーい!」ミブリテブリ


八幡(鶴見留美)

八幡(彼女は後に、ヒップホップグループ『鶴の恩返し』を結成)

八幡(そのアイドル顔負けの美しき容姿と、圧倒的ラップスキルでカリスマ的人気を博し、日本で最強と呼ばれるラッパーになるのは別の話である)

今日はここまで
次回は花火大会編~文化祭編前編

それと次回はラップ要素はこれまでと比べやや薄めの、日常回メインになるかと

ミブリテブリほんときらい

【8月中旬・比企谷家】

結衣「お邪魔します!ヒッキーやっはろー!」

八幡「また来たのかお前」

結衣「何その言い方!来ちゃいけないの!?」

八幡「別に来るなとは言わんが…何しに来た?」

結衣「もーー!とぼけないでよ!特訓しようよ!」

八幡「ラップは好きだが毎日する必要ないだろ」

小町「はぁぁ…これだからゴミは」

八幡「頼むからゴミで区切らないでくれ」

結衣「さあ特訓!特訓!」


八幡(夏休みに入ってからと言うもの毎日毎日、由比ヶ浜は俺の自宅まで特訓に来ていた)

八幡(三浦とかの誘いが無い限り、ほぼ毎日)

八幡(特訓は楽しいが、一人になる時間が少ない)

八幡(おかしい。夏休みは一人になれる時間が多いはずなのに)


結衣「ヒッキー!」ズイッ

八幡「う!?ちょっ、近い!」

結衣「早く特訓しよ…ね?」

八幡「あ、ああ」ドキッ

【3時間後】

結衣「あーー疲れた!」

小町「疲れた…ちょっと飲み物買って来るね」

八幡「休憩か、よし」ゴソゴソ

結衣「なにするの?」

八幡「ゲーム」

結衣「また?なんか別な事しようよ」

八幡「別な事って…なに?」

結衣「えっと…その…せめてみんなで出来るゲームとかさ!」

八幡「ボッチの俺がそんなゲーム持ち合わせてねぇよ」

結衣「もーー!」プクッ

結衣「……ん?これって」ススッ

八幡「あ?俺のリリック帳がどうした」

結衣「見ても良い?」

八幡「前に見せたしな。良いぞ」

結衣「……」ペラッ

結衣「ねぇーヒッキー」

八幡「ん?」

結衣「前から気になってたけどさ、リア充ってなに?」

八幡「……お前は知らなくて良い」

結衣「えーー!教えてよ!」

八幡「……まあ簡単に言うとネットスラングで――」

~~~

八幡「……っと言う訳だよ」

結衣「ふーん」

八幡「まあお前はそのリア充だけどな」

結衣「」ビクッ

結衣「え、あたしが?」

八幡「ああ。友達も多いし誰からも好かれるし。コミュ力高いし」

結衣「…………あのさヒッキー」

八幡「?」

結衣「『ファック!リア充ワールド』に書かれてる部分で気になる所があるんだけど」

八幡「なんだよ」

結衣「この『視界に入るなリア充。ボッチの害悪近寄るな漂う悪臭。鼻がひん曲がるぜ腐臭。オレは構えるボッチの怒りの拳銃。これは怒れるボッチの逆襲』って部分があるけどさ」

結衣「あたし…そんなに臭い?そんなに迷惑?」ウルウル

八幡「……は?」

結衣「ヒッキーはあたしの事嫌いなの?憎いの?」グスッ

八幡「いや、別にお前が憎いなんて言ってないだろ」

結衣「ほ、本当?嘘じゃない?」ボロボロ

八幡「お、おい…嫌いじゃねぇよ。だから泣くなよ」オロオロ

結衣「良かったぁ…」パァァ

八幡「っ」ドキッ

八幡(不覚にもその笑顔にときめいたじゃねぇか…やめろ、勘違いしちまうじゃねぇか…)

結衣「ヒッキーも頑張って、他の人と話してみたら良いじゃん」

八幡「それが出来たら苦労しねぇよ。つーか他人と関り持ちたくないし。面倒くさいし」

結衣「あーーもう!そんなんだからダメなんだよ?」

八幡「はぁぁ…」

結衣「……」

八幡「前にも話したけど俺は中学時代に抱えたトラウマが多すぎるだよ」

八幡「コミュ力ゼロの俺が勇気を持って誰かと関係を築こうとしても、無視され嘲笑される」

八幡「手に入れたと思った関係も俺の勘違いで、いとも簡単に裏切られる」

八幡「葉山みたいに全ての発言を皆から肯定される訳でもない、オレは常に否定され続けてる」

八幡「もう仕方ないんだ、そういう運命なんだよオレは。受け入れてやるしかない」

結衣「………」

結衣「あ、あたしは!」

八幡「?」

結衣「あたしは…そんな事しない」

結衣「あたしはヒッキーの友達だもん」

八幡「………っ」

結衣「その…クラスでグループとかは違うかも知れないけど、それでも一緒にいたい」

結衣「だから夏休み中も、学校始まっても、あたしはこれからもずっとヒッキーの家に来るからね!」

八幡「っ」ドキッ

八幡「か、勝手にしろ」


小町「ほうほう、結衣さんが一歩リードかな」コソコソ

【数日後・ららぽーと】

八幡(今日は小町と由比ヶ浜と一緒に、ららぽーとにあるタワレコに来た)

八幡(オリジナルの曲を作るために、サンプリングする曲を選び買いにきた)

小町「いや~結衣とは他の音楽のジャンルとも話が合うから助かります!」

結衣「えへへ」

~~~

八幡(CDを購入後はすぐに自宅へ戻る。さっそく小町と由比ヶ浜の選んだ曲を視聴してみたが)

八幡「なにこのスイーツ(笑)が好きそうなラブソング。こんな曲を切り取って編集するのかよ」

結衣「何その言い方!」

小町「大丈夫大丈夫!このDJリトルタウンに任せて!目に物を見せてあげるから!」

八幡(その後、小町が作った編集した曲、おれが歌った『ファック!リア充ワールド』と重ねて録音してみたが…)

結衣「……」

小町「えーと…あれ?なんか微妙?」

八幡「選曲ミス。いや選んだジャンルが間違いだな」

小町「い、い、いやいや!まだもっかいCD聞きなおし練り直して…」

結衣「選曲が悪いってより、このヒッキーのひねくれ曲がったような歌い方に問題があるんじゃない?」

結衣「あたし、ヒッキーのあの歌い方を合わせるの大変だったんだからね?」

小町「確かに…この煽りまくったり、やさぐれた歌い方どうにかならないの?」

八幡「オレは今さら違う歌い方はしないぞ?リア充への憎しみを込めた想いが薄まっちまう」

小町「ポップソングじゃこの曲をうまく表現できないのか…うーん…」

八幡「それじゃ…クラシックとかどうだ?」

小町「小町はクラシックとか聞かないから、どう選んでいけば良いか分からないよ」

結衣「あ!一人知ってるよ!クラシック聞いてそうな人!」

小町・八幡「だれ?」

結衣「ゆきのん!」

八幡「」ビクッ

小町「あーーなるほど、たしかに雪乃さんなら詳しそうですね!」

結衣「じゃあ今からさ、ゆきのんと遊ぼっか!」

小町「良いですね!」

八幡「オレは遠慮しとくわ」

結衣「え」

八幡「お前らだけで行ってこい」

小町「……??」

結衣「ねぇヒッキー…もしかして…」

八幡「余計なことは気にしなくて良いから行ってこい」

八幡「……いまアイツは会う気分になれん」

八幡(あの車…間違いない…)

八幡(雪ノ下は自覚あるのか、ないのか知らんが、いま会う気になれん)

【次の日の深夜】

八幡「……」

八幡「今日は小町もいなかったし、由比ヶ浜もこなかった」

八幡「久しぶりにボッチ生活を満喫できたな」

ガチャッ

結衣「やっはろーヒッキー!」

小町「ただいま!」

八幡「……来ないかと思ったら、こんな時間にきやがった」

結衣「なにその反応、いけないの?」プンスカ

八幡「別に。ドコ行ってたんだよ?」

結衣「ゆきのんと一緒に海水浴行ってた!」

八幡「ほう、道理で二人とも日焼けしてるわけだ」

小町「お兄ちゃんも来れば良かったのに…二人の水着見れるチャンスだったのに」ニヤニヤ

八幡「べ、べべ、別に見たくねぇーし」ドキッ

結衣「……ドコと無く、ゆきのん元気なかったかな」ボソッ

八幡「気のせいだろ。行ってないから分からんが」

八幡「あ、そういやクラシックの件は聞いたのか?」

結衣・小町「あ、忘れてた」

八幡「お前ら…」

【夏休み後半・駅前】

八幡(今日は由比ヶ浜と花火大会。小町の妙な計らいもあって二人で行くことに)

八幡(しかし小町のいらん気遣いには困る。あれだけお膳立てされて何も気付かない訳無い)

八幡(だがオレは勘違いしないぞ、決してな)

結衣「ヒッキーどうしたの?元気ないよ?」

八幡「別に」

結衣「……」

サブレビッチ「YO、YO!」ミブリテブリ

八幡「なんだ突然」

サブレビッチ「ヒッキーが作った曲、一緒に歌おうよ」

八幡「………」

八幡「んじゃ曲は『青春とは嘘であり悪である』で良いか?」

サブレビッチ「オーケー!」

ミスターボッチ・サブレビッチ「YO、YO」フラフラ

ミスターボッチ「結論から言おう…青春は楽しむ愚か者ども、砕け散れ」

サブレビッチ「砕け散れ!砕け散れ!」

ミスタービッチ「イカれてるリア充爆発しろ!怒れる俺のラップ魂爆発しろ!」

サブレビッチ「爆発しろ!爆発しろ!」

ミスターボッチ「リア充!奴らの存在マジ欺瞞!非リア充!おれは奉仕部のキーマン!」

サブレビッチ「キョロ充!いつもキョロキョロ!奴らの存在クソにたかるハエの如く!チョロQ!動かせチョロチョロ!ママに買ってもらって遊んでろガキの如く!」

ミスターボッチ・サブレビッチ「爆発しろクソリア充!暴発せよ非リア充!」

通行人1「なにあのカップル」

通行人2「さあ?頭おかしいんじゃない」

結衣「次は何を歌う?」

八幡「そうだな…ってかお前、英語の発音上手くなったな」

結衣「えへへへ///」

相模「あ、結衣ちゃん」

結衣「あ、さがみん!」

~~

結衣「紹介するね。同じクラスの比企谷君だよ」

八幡「……」ペコッ

相模「……プッ」

ゆっこ「ねぇアレっていつも教室の隅にいる比企谷だっけ?前に三浦さんに喧嘩売った奴だよね?」ヒソヒソ

遥「いつも一人ぼっちなのに何してんだろ?」ヒソヒソ

相模「結衣ちゃんもどうしちゃったんだろ?頭おっかしい」クスクス

八幡(聞こえてるっつーのクソビッチ共が)ピキピキ

結衣「……?」

相模「じゃあね結衣ちゃん!」

結衣「ばいばい!」

八幡「やっと消えたか」

ガヤガヤ

通行人1「ん、うわぁぁ…!」ササッ

通行人2「やばい…避けろ」ササッ

八幡「ん?なんだ騒がしい」

ザッザッザッ

結衣「うわっ!?なんか怖そうな人達がでこっちに来るよ」

不良達「……」ギロッ

八幡「っ!!?あ、あれは…」ビクッ

DQN「……」

結衣「あのドレッドヘアーのデカイ人、知り合い?」ガクガク

八幡「ああ…前にライブハウスでバトルした奴だ…」ガクガク

八幡(しかもその周りに、小町をナンパしようとした連中までいるじゃないか)

通行人3「おい…あのデカイの地元のカラーギャングチームのリーダーじゃねぇか…」ガクガク

結衣「っ!?ヒッキーなんであんな人とバトルしたの!?」

八幡「し、ししし、知るか!」ガクガク

八幡(どんだけ運が悪いんだよ俺は!!つーかこの辺にカラーギャングなあったの!?千葉通のこの俺がしらないとは何たる不覚)

八幡「は、早く逃げるぞ!目線合わせるなよ?」

結衣「うん!」

DQN「ん?おいお前まさか」チラッ

八幡「!?!?」

不良1「どうしたんすかリーダー…あ!ミスターボッチだ」

不良2「本当だ。今日は可愛い妹いないの?」

不良3「脇にいるの彼女?可愛いじゃん。この間の件チャラにしてやるから貸せよ」

DQN「確かに上玉だな」

八幡(つーか何でコイツら俺の事覚えてるんだよ!俺のステルスは通用しないのか!?)

結衣「ヒッキー怖いよ…」ガクガク

八幡(こうなったら…俺の本気を見せてやる)

八幡「……この間の件はすいません」土下座

結衣「ヒッキー!?」

八幡「だ…だからお願いします。コイツは大切なメンバーなんで手を出さないで下さい」ペコッ

不良1「メンバー?なんだお前ユニット組んでんの?ラップできないのに」

不良2・3「ぎゃはははは!!」

DQN「行くぞお前たち」

不良達「え、いいんスか?」

DQN「オレはそいつをしらない、赤の他人だ」

DQN「こんな喧嘩も出来ない、ラップもできない腰抜け、俺のライバルにはいない。知らん奴に喧嘩売っても仕方ない」

不良達「プッ…なるほど、納得っす」

DQN「ああそうそう、脇に居る嬢ちゃん。そんな奴に股を開くなら俺に抱かれた方がマシだと思うぜ?」

不良達全員「ぎゃははははは!」

結衣「はぁぁ!!?」

DQN「まあオレには女が何人もいるし、お嬢ちゃんみたいな男の見る目のない女を抱く気は無い」

DQN「行くぞ、帰って酒飲んで女抱くぞ」

不良達「うす。楽しみっす」

結衣「な、な、何言って…!」プルプル

八幡「おい止めろ」ポンッ

結衣「なんなのあの人達、サイテー!マジ有り得ない!つーか下ネタ言い過ぎ!」

八幡「だけどあのリーダー多分、俺達を見逃した感じだったぜ。すげぇヤリチンっぽそうだけど」

八幡「それより…すまん。俺のせいで変なことに巻き込ませて」

結衣「え、別にヒッキーは悪く無いじゃん」

結衣「それにあたしの為に土下座してくれたし…///」

八幡「……」ドキッ

結衣「でもこれで証明できたね」

八幡「は?何を」

結衣「前に言ってたよね?あたしは誰とでも仲良く出来るリア充だって」

結衣「でもあんな人達と仲良くなれない…だからあたしもヒッキーと一緒、非リア充だよ?」

八幡「っ」ドキッ

八幡「ばっかお前、あんな連中と仲良くなる奴なんてそれこそ大問題だ」

結衣「えへへへ、そうだよね」

八幡「……雪ノ下がいなくて良かった。あの場に居たらアイツはお前以上にキレてたぞ」

結衣「そ、そうだね…」

陽乃「雪乃ちゃんがどうかしたの比企谷君?」

八幡「一難さってまた一難…」

八幡(その後、雪ノ下さんに呼ばれて貴賓席までくる)

八幡(家の事や雪ノ下の事を、聞かされる)

陽乃「そういえば比企谷君はラップが好きなんだっけ?格好もラッパーっぽいけど」

八幡「ええ。まあ服装に関しては妹が買ってくるので、仕方なく着てるだけですが」

陽乃「ふーん。ドコのグループが好きなの?」

八幡「エミネムですかね。あとはまあ他にも…色々と」

陽乃「……エミネムねぇ」

八幡「知ってるんですか?」

陽乃「うん。聴いた事もあるよ」

八幡「意外ですね。雪ノ下はラップ嫌いなのに」

陽乃「私も日常的には聴かないけどね。由比ヶ浜ちゃんもラップ好きなの?」

結衣「はい!」

陽乃「ふーん、そうなると二人の夢はラッパーかな?」

八幡「まあ一応……由比ヶ浜は知りませんが」

結衣「あたしは……はい!そうです!」

八幡「え、お前も!?」

結衣「うん、今決めた!あたしヒッキーと小町ちゃんと一緒に、プロのラッパーになる!」

八幡「何そのノリ」

結衣「……でも出来ればゆきのんも居て欲しいかな」

八幡「お前まだ諦めてなかったのか」

【自宅】

八幡「ただいま~」

八幡(今日は色々あったな…疲れたし早く寝よ)

八幡「……」

八幡(雪ノ下の奴…やっぱり知ってたのか事故の件)

八幡「……」

八幡「YO…俺は自分が好きだ。だが、初めて嫌いになりそうだ」

八幡「雪ノ下雪乃…常に美しく誠実で、嘘を付かない何事も堅実で、そんな彼女にオレは憧れていて」

八幡「勝手に期待して、勝手に理想を押し付けていて、勝手に理解した気になっていて、勝手に失望して」

八幡「彼女の嘘を許せない、でもそんな自分が嫌いだし許せない」

八幡「はぁぁ…未完成だし嫌な詩だが、一応リリックノートに書いておくか」カキカキ

八幡「……」

八幡「ファック、雪ノ下も俺もファック」

八幡「ファック!!!」

【次の日・道端】

結衣「あ、ゆきのん!やっはろー!」

雪乃「こんにちは由比ヶ浜さん、買い物かしら?」

結衣「ううん、ヒッキーの家に行くの」

雪乃「え」

結衣「そうだ!ゆきのんも一緒にいこ?」

雪乃「……今日も音楽活動なのでしょ?」

結衣「ううん、宿題を一緒にやる」

雪乃「そう…お生憎、今は買い物の用事があって…」

雪乃「……ごめんなさい」

結衣「そっか。宿題終わってれば一緒に買い物してたのにな」

雪乃「ええ残念ね、この埋め合わせはまた後でしましょ」

結衣「うん分かった。じゃあね!」

雪乃「ええ、また学校で」


雪乃(やっぱり由比ヶ浜さんに付いていけば良かったかしら)

雪乃(学校始まったら、改めて彼に謝罪しないと)

雪乃(……でも伝えられるかしら)

【八幡の部屋】

八幡「……ったく、なんで俺がお前の宿題の手伝いしなきゃならんのだ」カキカキ

結衣「ごっめーん!このままだと終わらなくて」カキカキ

八幡「今日くらい一人でゆっくりしたかったな」

結衣「もう、そんな事言ってるから友達出来ないんだよ?」

八幡「うっ…うるさい。ほっとけ」

結衣「でも…あたしはヒッキーの友達だから、ね」

八幡「お、おう」ドキッ

結衣「ねぇ、夏休みはどうだった?」

八幡「え?」

結衣「ほぼ毎日来ちゃってたけど、迷惑じゃなかった?」

八幡「……本当に迷惑ならとっくに追い返してる」

八幡「まあなんだ、いつもの夏休みと比べたら…その、ずっと楽しかった」

結衣「そっか…//」

八幡「でも…」

結衣「ん?」

八幡「いや、なんでもない」

八幡(このモヤモヤした気持ちだけは処理し切れなかったな。雪ノ下を許してやれない俺が嫌になる)

結衣「あ、そういえば。さっきゆきのんに会ったよ」

八幡「そ、そうか」ビクッ

結衣「用事あるとかで連れて来れたなかったけど」

八幡「ふーん」

結衣「あ、そういえば二学期になったら文化祭だね、発表たのしみだね」

八幡「なあ、マジで参戦するの?」

結衣「あたしと小町ちゃんは本気だよ!」

八幡「はぁぁ…出たくない」

あけおめ
今日は以上です

【報告】
実は今、このSSの修正版書いてます
タイトルの誤字がどうしても気になってたから…

単にスレを立て直すだけでなく、本編にある誤字やラップパートの修正とかしてます
(元々誤字が多いので、多分修正版でも誤字を起こす可能性あるので、修正()になりそうだけど…)

今のところ修正は50%まで完了
とくに奉仕部メンバーとの出会い辺りはかなり修正してます


所で聞きたいのですが>>239での書き込みの様に、会話文の「」とかの後に来る小文字による表現は止めた方が良いでしょうか?
(主な例:ミブリテブリ=ラッパーがよくやってる身振り手振り、凸=中指立て、pq=親指下げる)
後はラッパー化するとみんな口が悪くなってたりする所とか

もしも文章的に「この辺おかしいから止めて欲しい」という意見が多数あるなら修正します
(おかしな所ばかりかもしれませんが)
特に意見がなかったり、これが無きゃラッパーじゃない!という意見が多数なら継続します

修正版は早ければ今夜か明日に投下できると思います


出会い修正するのか
ブルジョア風情の毒舌ファッキンガール好きだったのに

次枠(当SSの修正版)↓
八幡「YO!やはり俺のヒップホップは間違っている。ファック!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420808379/)
あとゴメン
何度もすまないけどアンケートを

文化祭編終了後、オマケ編に行く前に「DQN」との決着(本編の消化試合的な物)を付けるけど
展開的にはどうすれば良いでしょうか

(選択肢)
①じっくりと書いていく本編を閉める
②簡潔に書いて本編を閉める
③そんなオリキャラ()との勝負は良いから結果だけ書いて、ラブコメ満載のオマケ編はよ

※(文化祭終了後のあらすじ)
『文化祭終了後、結衣から後夜祭に参加する事を勧められる八幡と雪乃。しかし葉山から連絡が。曰く、ライブハウスで予約を取ろうとしたら、ギャングチームが脅すような割りこみ、予約を横取りする。ガラにも無く八幡は言う「俺が問題を解決してやる」。後夜祭には興味ない八幡。しかし何度もラップ魂を踏みにじられて来た八幡はここでケジメを付ける為、葉山達の為ではなく、己の為に闘いに向かう』

アンケートはこのスレッドの余ったレスで、答えていって下さい
お願いします
締め切りは12日まで

>>267
毒舌ファッキンガールの辺りは殆んど修正してないので大丈夫だよ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月31日 (金) 06:04:11   ID: Qmghbz9L

期待

2 :  SS好きの774さん   2014年10月31日 (金) 07:57:01   ID: OTWRoRnA

最初からルーズユアセルフのPV来て最初からクソ吹いた

3 :  SS好きの774さん   2014年11月29日 (土) 18:23:37   ID: nU977Kds

なかなか面白い

4 :  SS好きの774さん   2014年12月01日 (月) 12:03:34   ID: mqvOut4z

ヤバイ面白いwww
ラップがヒッキーぽくて良かった!
あとDJ リトルタウン可愛いです♪

5 :  。   2015年01月17日 (土) 19:11:56   ID: pwJ8W9a5

ラップだという部分まともならおもしろかった

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