魔王「次の勇者は最近流行りの女勇者らしいな!」勇者「次の魔王は幼女!?」 (24)

魔王城

参謀「そうらしいな、しかしお前の父親は男だったからいい物のお前はどう戦うんだ?女だと戦いにくいだろう」

魔王「んなもん決まってんだろ!和平を結ぶんだよっ。そしてあわよくばその女勇者と…」

参謀「ちょっと待て」



どこかの国の城

勇者「まずssって何ですか?」

王女「いや、君は気にしなくていい。とにかく行ってこい」

勇者「ええ…でも魔王が幼女だなんてどう戦えば…」

側近「ねーねー王女様…」ボソボソ

王女「なんだね?」

側近「なんで勇者君に幼女だなんて嘘吐いたんですカ?今の世代の魔王って完全にいい感じの兄ちゃんみたいな感じですヨ…」

王女「はっはっはっ。そんな事も分からないのかね?そりゃ勇者をやる気にさせるために決まっているだろう」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1413176610

王女「ま、とにかく行きたまえ。案ずるなちゃんと金ならやろう…」チャリン

勇者「えっ?」

勇者(金を床に落とした……?)

王女「拾え」

勇者(なんだこの人!)

王女「それでは出発するがいい、幸運を祈っているぞ少年!」

勇者「その呼び方はやめて下さい!」

1時間前

王女「よく来たな少年」

勇者「僕は勇者ですけど…」

王女「今日ここへ呼ばれた意味は分かっているな?」

勇者「魔王……ですか」

王女「ご明察。我々は長きに渡って魔王達と戦ってきたがお互いの実力が均等過ぎて決着はいつも付かず仕舞いでどちらも次の世代の子に託していた…しかしだ!」

王女「今回の魔王はssでよく見かける幼女だ」

勇者「ええっ?」


…………
……



勇者「うーん…」

勇者(魔王ともし対峙して僕は容赦なく剣を振るえるのだろうか。ハタからみると男が幼児を虐待している様に見えるんじゃ…)

魔王城

魔王「なあなあ!やっぱり人間の女も甘い物がいいよな!」

参謀「馬鹿かお前は!これは先祖代々続けられてきた滅ぼし合いなんだぞ。何故女を家に招くみたいな相談を俺にさせる!?そういう意味での参謀なんぞなりたくないわぁ!」

魔王「俺はさ、思ったんだ…」

参謀「ん?」

魔王「この世界は殺気で蔓延している…誰も彼もが互いを憎み合い争いは絶えない。俺はこれがいい機会だと思う、どうせ女なんか俺にゃ手を出せん…ここで争いを終わりにして俺が女勇者と結婚する事でこの長い輪廻を終わらせ同盟を…」

参謀「正直に言ってみろ」

魔王「女勇者とにゃんにゃんしたい」キリッ

参謀「……なんかもう疲れたよ、俺は」

側近(くそっ…本当に奴らの勇者は女なのか!?王女からそうメールが届いたが実はコイツの士気を著しく下げる為の罠じゃ…)


城下町

サーナの酒場

カランカラン

サーナ「いらっしゃーい」

勇者「ど、どうも…ここで仕事仲間を紹介してくれると…」

サーナ「あら勇者様じゃない!王女から話は聞いてるわ、さっ良い感じの人達見つけてあるから来て来て!」ガシッ

勇者「うわっ!?」

サーナ「ハーァイ!皆我らが勇者が来たわよ!」

筋肉「おお本当かっ!」

賢者「……」

勇者「えと…」

サーナ「紹介するわ。こちらが賢者さん…って幼馴染だったわね、それで彼は筋肉よ」

勇者「筋肉ってどういう役職なんだ!?」

筋肉「へっ、よろしくな勇者。余った筋肉があればいつでも言ってくれ」

勇者「多分筋肉は余らないと思うな…」

賢者「なんだ勇者か」

勇者「やあ賢者…また強くなったんだってね」

賢者「うん。今ならお前も倒せる気がする」

サーナ「旅の準備は整ったかしら?さあ出発よ!」ガシャン

勇者「いやいやいや!君も来るの!?君の店じゃ…」

道中

魔物「ぬーん!」

筋肉「ふん!」

メキメキッ

ドッガーン

魔物「ぬーん…」バタリ

勇者(本当に素手で倒してるよ…)



魔王城見学ツアー船

筋肉「遂にこの時が来たか…」

賢者「後はこれに乗ればいいんだな?」

勇者「いや…本当にこれ利用して乗り込むの…?



船長「ダメなのですっ!」

サーナ「はぁ?どうして乗せてくんないのよ?」

船長「私達がいつも行くルートに大きな怪物が住み着いたのです…だからその怪物を倒さないと行けないというかなんというか…」

サーナ「つまり遠回りすれば行けるんでしょ?いいわ、金ならいくらでも出すから出発しなさい。私達はこれから魔王を倒しにいくのよ」

船長「な、な、な…」

同時刻:魔王城

魔王「よし…服装ちゃんとしてるよな?」

側近「…ああ」

魔王「髪型おかしくないか?」

側近「……ああ」

魔王「やっぱワックスは青リンゴの匂いの方が良かったか?」

側近「………どっちでもいい」

側近(すいません、前魔王様。どうもコイツを止めることが出来ませんでした…)

ギィ

四天王「ほ、報告します!」ボロボロ

側近「なんだ!?」

四天王「遂にゆ、勇者共が…あぐっ」バタリ

魔王「本当か!」キラキラ

「四天王ってのは呆気ない物だな…」

魔王「おお…よくこちらに顔を見せてくれ勇者……」

筋肉「あ?」

魔王「」

魔王「おい…なんだお前……まさかお前が勇者だなんて……そんな…」

筋肉「いやちげーよ?勇者はもうすぐ来る」

魔王「えっマジ!?」パァァ

サーナ「もー先々行かないでよ!」

筋肉「ん、悪いな」

魔王「おい、側近!金髪美女が、金髪美女が!」

側近「……そうだな」

魔王「聞け貴様!そこのお前だ!」

サーナ「えっ私?」

魔王「お前が勇者なんだろう!?」

サーナ「いや違うわ。もうすぐやって来ると思うけど…」

魔王「違うのかよ!」

タッタッタッ

魔王「おっ…」

勇者「もう皆早いよ…僕は寝ちゃった賢者抱えてるってのにさ……」

筋肉「おう悪いな勇者」

サーナ「重たくなかった勇者?」

勇者「まあこんなでも鍛えてるからね…」

魔王「嘘だろ……男じゃねえか…」

勇者「えっ?」



魔王「で、お前らが勇者一行と…」

勇者「はい…」

魔王「男じゃねーか!どうなってやがる側近!」

側近「知るか、俺は王女からそう聞いただけだ」

魔王「いつからコンタクト取ってたんだよお前ら!」

勇者「それはそうと貴方はどちら様でしょうか…」

魔王「魔王だよ…」

勇者「ええーっ!?魔王って幼女じゃなかったの!?」

魔王「どこで聞いたんだよ!」

勇者「いや…王女様から……」

魔王「いつか殺してやるぞ王女」

ミスった…
×側近
○参謀

王女「くしゅっ…」

側近「風邪ですか?」

王女「いや…誰かが私の噂でもしたんだろう」

側近「それにしてもなんで魔王側と勇者に「相手は女」って言ってんですカ?」

王女「無論、面白そうだからだ」

側近「うわぁ…」



魔王城

魔王「はぁーマジかよやる気無くなったわ…」

勇者「いやいやいや…勝手に無くされても困るんだけど…」

魔王「俺は女と聞いたからここまで張り切ったんだぜ?最近のssを見てみろ、大体は勇者としか書かれてなくても何かの拍子に実は女だって分かったりしてると言うのにお前という奴は…」

サーナ「えっ、そりゃ反対のパターンもあるんじゃない?」

魔王「うるせえよ、片方が男ならもう片方は女だって相場が決まってるんだよ!」

魔王「くそっ…お前がもし女なら速攻で和平を…」

勇者「えぇ?」

魔王「和平を…」

………



勇者「ふあぁ…!待ってよ魔王ぉ…僕らは男同士じゃな…ん」

魔王「ふっ、口ではそんな事言ってるが抵抗していないじゃないか…」

勇者「ああ…!ふぁ…」ビクビク

魔王「さあそろそろ俺のメラゾーマをお前の鞘に…」

勇者「だ、ダメ…」

魔王「なに考えてるんだ俺は…」ズーン

勇者「ど、どうしたの!?」

魔王「いや、なんでもない…」

参謀「しかし良かったじゃないか。これで心置きなく戦えるぞ」

勇者(そうだ…相手は女だと思って悩んでいたけどこれで真剣に出来る!)

勇者「来い魔王!」

魔王「はぁぁぁ……分かった、ちょっと服着替えてくるわ…」

勇者「ムードが台無しだ!というか戦闘用のじゃなかったのか!?」



魔王「待たせたな。行くぞ」

参謀(なんとか手間取ったがこれでシナリオ通りだ!一時期はどうなることかと思った)

勇者「やぁー!」





勇者「ぐっ…」バタッ

魔王「弱い、弱すぎるぞ勇者…そんなんでよく四天王に勝ったな」

賢者(lv66)「まー、こいつ等が先にバッタバッタ倒すから勇者には経験値手に入らなかったんだけどな」

筋肉(lv98)「わ、悪いかよ…」



勇者「うぐ…っ痛い…足も擦りむいた…でも負けるわけには……っ!」ウルッ

魔王「う…やめろ…そんな目で俺を見るな…」キューン

勇者「こ、来い」フルフル

魔王「うおおぉ!俺は男だぁぁあ!!」






数日後、魔王側と我が国は平和条約を結んだ。魔王側は条件として勇者を自分の城に住まわす事を提示したが王女はこれをあっさり承諾。


めでたしめでたし

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