【安価で】異世界生活【エロゲ?】(27)
※注意。
主人公は男。
R-18の予定。
安価で好感度の増減があったり、恋愛ゲーム的な要素あり。
グロ、スカなど書けないと判断したものは再安価。
更新遅いです
物語開始前に一つ。
主人公の強さを安価で決めます。
主人公はいわゆる普通の高校生。
が、異世界では戦うことも必要なこと……というわけで、
コンマで判定です。
1~3 弱い(異世界の住人に普通に負けるレベル)
4~6 普通(異世界の住人相手にもそれなりに通用)
7~9 強い(異世界の強者と渡り合える、普通(笑)の高校生)
安価↓1
そして今から落ちます
コンマ知らんかった…
まぁ、強い設定でいきます。
コンマができないので、選択肢オンリーで進めます。
僕の名前は友式 文。ゆうしき、あやだ。
女の子みたいな名前だと言われるけれど、れっきとした男子である。
ちょっとした道場の息子として生まれ、普通に学校へと通い、大多数の人間が送るであろう平穏と退屈に満ちた日々を過ごしてきた。
夢もなにもない。でも、なにげないことで笑える幸せな生活。それはそれで良かった。
けれど僕は、多分心のどこかで願っていたのかもしれない。
不思議と冒険で満ちた――そう、創作物のような世界を、生活を。
???「おーい、まだなのかー?」
アヤ「ごめんごめん。いま行くよ」
朝。いつものように僕は学校へ行く支度を終え、幼馴染の声に答え家から出る。
眩しい朝日。少しひんやりとした秋の空気は、たるみぎみだった気持ちを覚まさせる。
普通の住宅街。仕事や学校へ向かう人々が歩いている中、幼馴染である彼はふっと笑う。
男らしい顔立ち。茶色の、ツンツンの髪。高い身長に、筋肉が窺える引き締められた身体。けれど決して暑っ苦しくはなく、むしろさわやかな好少年。
???「よう、おはよう」
けどこれが可愛い女の子ならいいんだろうなぁ、なんて思わなくもない。何が悲しくて朝一番に男の容姿を描写せねばならんのだ。
アヤ「おはよう。相変わらず朝はきっちり起きるね」
幼馴染「まぁな。幼馴染がねぼすけだと大変だ」
それほど遅い時間に起きたわけでもないんだけど……遅い、のかな。
二人で並びつつ歩き、僕は考える。
それから僕らは雑談しながら学校へと向かった。
なんてことはない日常。その途中、問題が起きた。
???『……』
声が、聞こえたのだ。
か細い、女性らしき声。頭にひびくような不思議な声であった。何を言っているかは分からない。けれど、はっきりと聞こえたことを認識できた。
アヤ「……え?」キョロキョロ
幼馴染「どうした?」
何故か幼馴染には聞こえていないらしい。
追加で設定について選択を
幼馴染はこれから……
1・一緒に異世界へ
2・一緒に異世界へ行くも、そこで本性発揮。嫌な奴に
3・異世界に行くのは主人公だけ
安価↓1
アヤ「何か声が聞こえるんだよ」
幼馴染「声? 聞こえないが」
首を傾げる彼。
何を言っていたのか、どこから聞こえたのかも分からない謎の声。
なのに僕はすごくそれが気にかかった。
アヤ「こっちだ」
だから、駆け出す。登校している最中だというのに。
そうしなければならない使命感にも似た気持ちが僕の中に確かにあった。
幼馴染「あ、おい! いきなりどうしたんだよ」
アヤ「いや、だから声が――あ。ついてこなくてもいいけど」
幼馴染「馬鹿。そうもいかないだろ」
うーん、いいやつ。
僕の気まぐれというか、直感に付き合わせるのが申し訳ない気持ちになってくるくらいだ。
走ること少し。
僕と幼馴染は通学路の横にある山道を駆け上がり、ぽつんと一つ立つ、鳥居の前に来ていた。
アヤ「ここから……聞こえたような」
長い間この街に住んでいたが、一度もこんな場所は見たことがない。
野外だというのに色鮮やかな赤い鳥居。その奥にあるのは――背の高い草むら。道はそこで途切れておりなにもないことが容易に窺えた。
幼馴染「声が聞こえた。だから走った」
鳥居の前で立ち止まる僕を見やり、幼馴染は腕を組み仁王立ち。
幼馴染「そこまではいい。まぁ常識の範疇だ」
幼馴染「だがこの距離、それも山の中のここで誰かの声がした、なんてあり得ないし、分かるわけないだろ」
アヤ「あはは……。でも聞こえたような気がしたんだ」
確かに。走ってしばらくの距離、それも山の中。にも係わらず僕はまっすぐここへ向かった。
声が聞こえるはずもないし、場所が正確に分かるはずもない。
アヤ「不思議、だよね」シミジミ
幼馴染「お前なぁ……真顔でよく言えるわ」
幼馴染「ほれ、もう気は済んだだろ? 学校に行くぞ」
アヤ「ちょっと待ってよ。まだ調べきってないし」
鳥居が気になる。せめて最後に調べておこうと、僕は足を進めた。
すると、突然頭痛に襲われる。
アヤ「――ぐっ!?」
幼馴染「アヤ? どうした――っう! な、なんだ……」
目を開くこともできない。
頭を押さえ、なんとか痛みに耐えようとする僕の耳に入ってきたのは、幼馴染の苦しげな声。すぐ隣から聞こえる。
なんとかしなくては。そうは思うものの、動くことすらままらなかった。
薄れはじめた意識。身体が傾くのを他人事のように感じ――僕は最後に、
選択
1・寂しげな少女の声を聞いた
2・消えそうなか細い声を聞いた
3・泣きじゃくる声を聞いた
安価↓1
気を失う前、僕は泣きじゃくる声を聞いた。
小さな少女らしき声は、誰を恨むでもなく、誰に助けを求めるでもなく、ただただ自分の不幸を嘆く。
僕は、そんな彼女のことを――助けたいと思った。
○
アヤ「……ん」
目を覚ます。
どれだけの間、気を失っていたか分からない。
ぼんやりする頭で僕はなんとか気を失う前のことを思い返し、目を開く。
アヤ「え?」
しかし、何も見えない。真っ暗だ。
辛うじて自分の身体は見えるものの、周りはまったく見えない。どこに何があるのかさっぱりだ。
アヤ「ここは……」
アヤ「あ、そうだ。ヒロ?」
困惑する僕は、幼馴染――ヒロのことを思い出す。彼も隣にいたはず。
アヤ「……」
声をかけたのだが返事はない。それどころか気配すら感じなかった。
目を覚ましたら真っ暗闇にいて、隣にいたはずの幼馴染はいない。意味が分からない。
果たして何が起こったというのだろうか。
言い様のない大きな不安が僕を襲う。説明がつかない状況に、ただ一人でいること。その不安感は強かった。
アヤ「……ん?」
とりあえず移動しよう。そう比較的冷静な結論を出し、暗闇の中でなんとか立ち上がる。
ちょっとは目が慣れてきたのか、自分の身体はそれなりにしっかり目視できるようになった。
そして立ち上がった後、僕はふと気付く。
僕が気を失う前に聞こえた、誰かの泣きじゃくる声。それが今も微かに聞こえるのだ。
アヤ「……行くしかないかな」
今の場所に心当たりはない。
けれど動かずジッとしていても何もないだろう。僕は一つため息を吐いて、声が聞こえる方向へと歩き出す。
肩にかけていた鞄は見つからなかったが、それより声の主のことが心配だ。
アヤ「あのー」
歩いていると、徐々に声が近くなり、やがて間近まで来た。
辛うじて見える視界から分かるのは、泣いているのはどうやら小さな子供、女の子なのだということ。暗い中、小さな女の子と自分が二人きり。
……なんだかホラーを彷彿とさせる状況だ。
???「ひっく、えぐ……うう」
アヤ「あ、あの。君、大丈夫?」
再度声をかけ、肩に手を置く。すると、びくっと彼女の身体が揺れた。
???「お、お主は……っ?」
こちらを見て、後退りする彼女。ちょっと離れると目の辺りをぐいぐいと拭う。
この暗闇だから怯えるのは仕方ないことだ。僕はそのまま動かずに語る。
アヤ「通りすがり……なのかな。ここで何してるの?」
???「……出られなくて困っておった」
まだ若干震えている声で彼女は言う。古臭いというか、小さな子が口にする口調ではない。
が、結構似合っているようにも思える。
アヤ「そか。なら僕と一緒に出よう」
???「え? だが、それは――」
アヤ「ここでじっとしてるわけにもいかないでしょ。何か嫌な理由でも?」
???「……分かった。では案内を頼む」
何故か渋々、といった様子なのが気になるけど、少女は頷いて、僕の近くへと来た。
アヤ「うん。じゃあ……はい」
???「ん」
手を差し出す。若干の躊躇は見せたものの、少女はその手を握った。
アヤ「さて――と」
周囲を見回し、僕は小さく息を吐く。
出ようとは言ったものの、果たしてここからどうやって外に向かえるのか。まずは視界の確保をしなくてはならないんだけど――どうしようか。
選択
1・使えるものはないか、ポケットを確認
2・手探りで直感的に
安価↓1
アヤ「何かないかな……っと」
荷物は消えた。が、服は見る限り高校の制服のまま。
もしかしたら何かしら残っているかもしれない。手探りでポケットの上を撫でる。
アヤ「あ。あった」
で、見つけた。携帯電話だ。
スマホである。電源ボタンを一度押すと、画面にあかりがともる。電波は圏外。けれど機能に問題はないようだ。
懐中電灯のアプリを起動し、僕は周囲を照らした。
???「おおっ、魔法か?」
アヤ「魔法? 電話の機能だけど……」
少女の声に、首を傾げつつ答える。周囲を照らしてみても、鞄らしきものはなにもなかった。
ただ、ドアのようなものは発見できた。
アヤ「これで出られるかな……」
一人頷いて、僕は隣の彼女を見る。
水色の髪をした、可愛らしい少女だった。
豪華そうな白いドレスを身に付けていて、肩から胸元まで露出しているのだが、不思議と気品が感じられる。年齢故だろうか。
だらしないという印象はなく、どことなく高貴な感じだ。
金のネックレスに、頭には白銀らしき綺麗な色をしたティアラを身に付けている。可愛い子だ。元気そうなつり目が印象的である。
???「お主は……」
眩しくないよう灯りを微妙に外し、少女を凝視する僕。彼女もまた僕と同じように僕を見ていた。
彼女はぽつりともらす。
???「女か?」
アヤ「……違うよ」
???「そうか。――ん? そうなの……か?」
アヤ「間違いなく男です」
物凄い疑うような目で見られていたけど、まごうことなき事実である。
???「ずいぶんと珍妙な格好をしているな。どこの国から来た?」
アヤ「どこ? って、日本だけど……」
???「ニホン? もしやお主……いや、今はいいか」
日本という単語に反応を示す少女。が、すぐに目線を僕から逸らしてドアを見る。
???「あんな場所にドアがあったとはな」
アヤ「見つからないよね、普通は」
二人そろってしみじみと言う。
この真っ暗な四角をした空間に、ドアは一つ。そのドアはというと、僕の胸くらいの高さにあった。ノブのある位置はちょうど僕の頭くらいの高さだ。
これでは普通の身長の人でも見つけ難い。彼女だと発見するのはほぼ不可能だ。手が届きすらしないし、見えもしないだろう。
???「頼む。開けてくれ」
アヤ「うん、勿論。ちょっと待ってね」
頷いて、背筋を伸ばす。ノブをしっかり掴み、そして捻った。
――が、引っ張っても押しても開かない。鍵がかかっているようだ。
???「鍵か?」
アヤ「みたいだね。どうしよう?」
???「どうしようって、お主ここから入ってきたのではないのか?」
アヤ「……ええと」
困った。どう言ったらいいものか。
気がついたらここにいた、なんて不可思議すぎるし……。
???「――そういうことか。分かった。我に任せておけ。見えるなら我にもできることがある。ちょっと退け」
アヤ「う、うん」
なにやら納得した様子の少女。彼女の指示に従い、僕は後ろに下がった。灯りはドアを照らしたままに固定しておく。
それからほどなくして、何か小声で呟く少女。ぶつぶつと彼女が小さな声で口にするたび、場の空気が変わっていく。少女の髪が、まるで風が起こっているかのように動いた。
???「爆ぜろ……ファイアボール」
最後に一言、これはしっかり聞こえる声で言うと、少女がかざした手から燃え盛る火の玉が現れた。
と思った次の瞬間にはそれがドアへ突撃し、爆発。火の粉が散り、ドアのノブ部分は円形に綺麗に穴が空いていた。
アヤ「へ?」
あり得ない光景に呆然とする。
ファイアボール? ゲームとかでは割と聞く言葉だけど――今は紛れもなく現実にいるわけで。
アヤ「今のどうやったの!?」
???「驚くことはない。お前の世界とは仕組みが違う。それだけだ」
ふっと笑い、腕を組む少女。得意げな顔である。
???「それより、今は外にでる。それが先決だろう」
アヤ「――う、うん。そうだね」
気になるけど、それは後回しにした方がいいだろう。
僕は頷いて、ドアを開いた。鍵ごとぶっこわしたお陰で、すんなりと開く。
アヤ「さて――よいしょ」ヒョイ
???「なっ!? こら! いきなり抱えるやつがいるか!」
先に出られるよう抱えると、暴れだす少女。かろうじて耳が赤くなっているのが見えた。恥ずかしがっているようだ。
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