ココア「ところで今日はどこに遊びに行こうか?」
チノ「普通、わざわざ台風が来ている中遊びには行きません」
ココア「えー。でも、風が強い日ってなんかわくわくしない?」ソワソワ
チノ「小学生ですか。危ないですから、今日は家で大人しくしていましょう」
ココア「ちぇー……」
チノ「……い、一緒に遊ばない、とは言っていませんよ? ココアさん」
ココア「! チノちゃ~ん♪」モフモフ
チノ「んにぅ///……ほ、ほら、ココアさん。一緒にオセロしましょう」
ココア「うん♪」
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ドザアアアァァアアア
ココア「……雨、強くなってきたね」
チノ「ココアさんが外に遊びに行かなくて良かったです」
ココア「うん……びちゃびちゃになって風邪引いたら大変だもんね」
チノ「傘を持っていても飛ばされてしまいますからね」
ココア「空を飛べるならそれも良いかもしれないなぁ……」
チノ「行ったら絶対に駄目ですからね」
ココア「わかってるよ~。次は何しよっか」
ガッシャアアアン
ココア「な、何、今の音!」
チノ「私の部屋の方からです……ひょっとして、窓が割れたんじゃ」
ココア「行ってみよう!」
ザバアアァァ
ココア「うわっぶ! 凄い雨と風……チノちゃん、大丈夫?」
チノ「ええ。しかしどうにか塞がないと……いや、その前に他の部屋の窓を閉めてきませんと?」アワアワ
ココア「とりあえず、チノちゃんは他の部屋の鎧戸を全部閉めてきて! この部屋の窓は私がやっておくから!」
チノ「は、はいっ!!」
ココア「……ところでタカヒロさんはどうしたんだっけ」
チノ「父はバーテンダーの世界大会を見に海外へ行きました。って先週説明したじゃないですか!」
ココア「ごめん、忘れてた!」
チノ「こっちは終わりました。ココアさんは大丈夫ですか」
ココア「うん、大丈夫。破れたところにとりあえずビニール被せておいたよ」
チノ「……ココアさん、指、血が出てますよ」
ココア「えっ、ああ……大丈夫大丈夫。ちょっと切っちゃっただけだよ~」
チノ「……すいません、ココアさん」
ココア「チノちゃんが謝ることじゃないよ~?」
チノ「でも」
ココア「とりあえず部屋を片付けたら、早いけど一緒にお風呂入ろう。体濡れちゃったし、本当に風邪引いちゃうよ」
チノ「……そうですね」
チノ「結局、何故窓ガラスは割れたんでしょうか」
ココア「部屋の中にこれが落ちてたよ」ピローン
チノ「……パンツ?」
ココア「前千夜ちゃんが懐から出してたシャロちゃんのパンツと同じみたいだけど」
ココア「もしかして雨に濡れたこれがぶつかって……」
チノ「そうでなくとも、ここまで来てはいるんですよね」
チノ「シャロさんのパンツは飛んで行く呪いでもかかっているんでしょうか?」
ココア「さぁ……?」
チャプン
チノ「ほぅ……生き返ります」
ココア「温かいねー」
チノ「こうして温まっていると、外の台風が嘘のようです」
ココア「……風があんなに強いだなんて、私思わなかったよ」
ココア「ありがとう、チノちゃん。今日遊びに行ってたら、本当に大変なことになってたね」
チノ「……私一人では窓が割れても、きっとおろおろするばかりで、何もできませんでした」
チノ「落ち着いて行動できたのは、ココアさんのお陰です」
ココア「今日はチノちゃんのお布団濡れちゃったから、私のベッドで一緒に寝ようね~」
チノ「はい。……ありがとうございます。ココアさん」
ココア「お姉ちゃんだもん、当然だよ~」モフモフ
チノ「は、裸でモフモフは本当にダメですっ! ココアさん///」
ココア「えへへ~」
ヒュオォオオォオオオォォ
ココア「さて、気分を切り替えて、何しようか」
チノ「そうですね、ルールは教えますから、一緒にチェスでも」
ブツン
ヒャッ
ココア「わ、停電! ……チノちゃん?」
チノ「……び、びっくりなんてしてませんよ。びっくりなんて」
ココア「そっか。うんうん、びっくりなんてしてないよね」モフモフ
チノ「あ、さては疑ってますね。べ、別に私は」
ドシャン
チノ「」プルプル
ココア「また何か窓にぶつかったのかな……」
チノ「……」
ココア「よしよし」ナデナデ
チノ(……ココアさん、暖かい)
チノ(石鹸の匂いと、ココアさんの匂いが混ざって、甘い匂いがします)
チノ「……」ギュッ
ココア「今日のチノちゃんは、なんだか素直だね。台風だからかな? なんて」
ココア「大丈夫だよ。お姉ちゃんがついてるよ」モフモフ
チノ「ココア……お姉ちゃん」
ココア「んふふ♪ なーに、チノちゃん」モフモフ
チノ(暗い部屋の中で、ココアさんの暖かい腕の中にいる……)
チノ(雨の音がどんどん遠くなっていくようで)
チノ(逆に、私がドキドキしているのがとてもよくわかります……)
チノ「ココアお姉ちゃん」
ココア「どうしたの? チノちゃん」
チノ「……」ゴクッ
ココア「?」
チノ「…………キス、しても良いですか」
ココア「へっ?」
チノ「ん……」
チュッ
チノ「……」ハァハァ
ココア「……ち、チノちゃん?」
チノ「ココアさん……私、ココアさんのことが好きです」
チノ「暖かくて、優しくて、明るいお姉ちゃんが、大好きです」
チノ「……ココアさん」
ココア「……なぁに、チノちゃん」
チノ「私、ココアさんが欲しいです。心も体も、ココアさんの全部が欲しくてたまりません。ココアさん……私じゃ、ダメですか?」
ココア「……」
チノ「ご、ごめんなさい。ココアさん。急にこんなこと言ったら、気持ち悪――」
ココア「……私もね、チノちゃんのこと、大好きだよ」
ココア「初めてあった時から、毎日、ずっとずっと、この気持ちが強くなってるんだ」
ココア「女の子同士だから、まだ若いから、なんて理由つけても、やっぱりダメ。この気持ちは失くせないよ」
ココア「大好きだよ、チノちゃん」ギュッ
チノ「ココアさん……」
ココア「えへへ、なんだか夢を見てるみたいだよ」
チノ「そうですね……私も、現実感が乏しいです」
ココア「……でも、夢の中なら、きっと何をしても良いよね?」
チノ「!」ドキッ
ココア「チノちゃん」
チノ「は、はい」
ココア「……私も、チノちゃんの心も体も、全部が欲しいよ。……ねえ」ギュッ
ココア「襲っちゃってもいいかな?」
チノ「///// ……はい、ココアお姉ちゃん」
ココア「お布団、入る?」
チノ「……」コクッ
スルッ シュルッ スルッ
ココア「裸でのモフモフは、ダメなんじゃ無かったの?」ハァハァ
チノ「いじわる言わないでください……したいに決まってるじゃないですか」モフモフ
チノ「それに、夢の中なら、何をしたって良いんです」ハァハァ
ココア「そう、ならこんな風にしても良いよね?」チュッ
チノ「んっ……ココアさん。好きです、大好きです……」ハァハァ
ココア「うん。私も、大好きだよ。……目が覚めたら、ちゃんと告白するからね」
ココア「だから今は……良いよね」クチュッ
チノ「あぁっ……///」
チノ「ココアさん……さっきのケガ、どの指でしたっけ?」
ココア「これ?」
チノ「……はむっ、ちゅ」
ココア「くすぐったいよ、チノちゃん」
チノ「ん……ぺろっ、んちゅ」
ココア「……気持ちよくしてもらったから、ちゃんとお礼してあげなきゃね」クチュッ
チノ「んむっ/// ……ハァハァ」
ココア「いっぱい気持ちよくしてあげるからね……今日は眠くなるまで、いっぱい遊ぼうね、チノちゃん」
チノ「ふぁい……ココア、お姉ちゃん……♪」
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チュン チュン
ココア「ん……」キョロキョロ
チノ「スー……スー……」
ココア「……」
ココア「……///」
チノ「ん……あれ。ココアさんは?」
チノ「……まさか、本当に夢だったんでしょうか……」
ココア「あ、おはようチノちゃん。外もすっかり晴れてるよ」
ココア「あと、……ふ、服は早めに着てね。色々……したくなっちゃうから///」
チノ「!! ///」
チノ(夢じゃなかった…!)
チノ「片付けもちゃんと終わりましたし、明日には父も帰ってきますから、窓ガラスも大丈夫でしょう」
ココア「あ、でもまだお布団が濡れたまんまだよ」
チノ「後でクリーニングに出しますから……今日も、その……ココアさんの布団で寝かせてくださいね///」
ココア「……チノちゃん」
チノ「はい、ココアさん」
ココア「これから、改めてよろしくね。大好きだよチノちゃん」
チノ「……はい。よろしくお願いします。ココアお姉ちゃん」
おしまい
台風だひゃっほーい。
多分同じ日に、シャロちゃん家は窓が破れて物が飛びまくり、千夜ちゃんの家で新妻になってます。
リゼちゃんは……リゼちゃんは……? 想像つかないわ。
勢いで非日常の中盛り上がっちゃう人たちを書いた。後悔はしていない。
……やることはたんまりあるのにSS書いたことは少し後悔してます。
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