側近「はぁ…そうですか、よかったですね」
魔王「ムカー!バカにしてるな!バカにしてるだろ!」
側近「いえいえ、魔王に対して滅相もない。…で、巨大ロボがどうされましたか」
魔王「おぉ!そうであった!フッフッフ…聞いて驚け!」
魔王(…あれ?今、魔王って呼び捨てにされた)
側近「…?寝てるんですか?魔王様」
魔王「なんだ、聞き間違いか…いや、何でもない。では、発表するぞ!ジャジャ~ン!」
魔王「魔動ロボ開発計画~!ドンドン!パフパフ!」
側近「」ジトー
魔王(そ、側近が汚ない物でも見るかのような目で我を見ている)ガクブル
側近「ほらほら、固まってないで続けて下さいよ」チッ
魔王(そ、側近に舌打ちされた)ガクブル
魔王「え、え~と…前に、勇者たちが倒せないような硬い魔物を造ったよね」
側近「あぁ…ありましたね、そんな『ムダな事』が」
魔王「ヒッ…」コ、コワイ
側近「あの時は勇者たちの物理攻撃は確かに効いてませんでしたが、魔法に滅茶弱かった奴ですね」
魔王「う、うん…その教訓を活かして今回は魔法耐性も持った硬い魔動ロボを造ろう、と」ガクブル
側近「」
魔王「あ、の…?」
側近「ハァ!?」
魔王「ヒッ!」
側近「前回の大失敗をもう忘れたんですか!鶏ですか!」
魔王「あの、その…」半ベソ
側近「あのゴーレム造るのにどれだけ魔結晶使ったと思ってるんですか!」
魔王「ご、5億です…」ガクブル
側近「魔結晶を5億個ですよ!それだけあったら勇者を冥界に封じたりとかできたのに!」
魔王「ず…ずびばぜん」
側近「ゴメンで済んだら死神は要らないでしょうが!」
魔王「あの…我、一応魔王なんだけど」
側近「知ってます!」
魔王「えと、この魔王城で一番偉いんだよね」
側近「それは違います!」
魔王(え!?違うの?)
?「魔王さま~」
側近「キッ!…なんだ、博士じゃないですか、何の用です?今、取り込み中なんですが」
博士「…え?魔王さまから話を聞いてないの?」
側近「話って、何です?」
博士「魔結晶10億個使って魔動ロボを造った話だよ」
側近「」プルプル…
魔王「は、博士!今それを言っちゃダメ」
博士「え?…何か地雷踏んじゃった、かな?」
側近「」スゥ~ッ…
側近「ま お う さ まぁぁぁあああああああ!!!!」
今日も魔王城は戦慄に満ちています
~機械鍛治オヤジの店~
勇者「オッス!大将」
オヤジ「毎度!若旦那」
勇者「例のアレ、できてるかい」
オヤジ「おぉ!バッチシよ」
オヤジは店の奥から大きな布を被せた大きな何かを引っ張り出した
オヤジ「では…御開帳~!」
オヤジが大きな布を剥ぎ取るとメカメカしい漆黒の巨大な鎧が姿を現した
オヤジ「若旦那の御注文通り、耐魔装甲の機械鎧、漆黒の魔導アーマーでさ」
勇者「おぉ!夢にまで見た、4人乗りの巨大ロボットだ!」
魔法使い「すっ…ごいねぇ」
僧侶「強そうです」
武闘家「凄く、大きいな」
勇者「まさに天にそびえるクロガネの城だな」
オヤジ「若旦那たちは、こいつに乗って敵の城塞を叩いちまうんだろ」
勇者「あぁ、城塞の入り口は人のちからじゃ開かないからな」
魔法使い「勇者が言ってた『人以外のちから』ってこういう事だったのね」
僧侶「精霊のちからを借りる訳じゃなかったんですね」
武闘家「」カッケー
勇者「これで準備は整った!城塞に向かって突撃だっ!」
4人「おぉっ!」
~魔王城~
伝令「ま、魔王様!一大事でございま…す…?」
伝令が玉座の間に血相を変えて飛び込んでくると、側近にボコボコにされる魔王と博士がいた
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